JP2002274343A - マニュアルブレーキ装置 - Google Patents

マニュアルブレーキ装置

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JP2002274343A
JP2002274343A JP2001084236A JP2001084236A JP2002274343A JP 2002274343 A JP2002274343 A JP 2002274343A JP 2001084236 A JP2001084236 A JP 2001084236A JP 2001084236 A JP2001084236 A JP 2001084236A JP 2002274343 A JP2002274343 A JP 2002274343A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】爪部材などの部品精度等の許容誤差を小さくす
る必要をなくして、コスト低減を図ることができるマニ
ュアルブレーキ装置を提供する。 【解決手段】爪部材30が第1位置から第2位置に移動
するとき、支持ピン41が爪部材31の長溝32の側縁
32aに当接しながら移動することにより、爪部材30
の移動する方向に対して直交する方向への爪部材30の
振れを抑えるようにし、爪部材30の付勢される方向の
切り換わる中立位置で爪部材30の振れを抑えて、爪部
材30が中立位置を通過すれば、爪部材30の付勢方向
がブレーキレバー20の歯部26から離脱する方向に確
実に切り換わるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体に固着するベ
ースにブレーキレバーの基部を揺動可能に枢支し、該ブ
レーキレバーの先端部に力を加え、該基部が変位するこ
とでブレーキケーブルを引いて制動をかけるようにした
マニュアルブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば足踏み式のパーキングブレーキ等
のマニュアルブレーキ装置としては、車体に固着するベ
ースにブレーキレバーの基部を揺動可能に枢支し、その
先端部を操作者の近傍に延ばし、この先端部に力を加
え、このブレーキレバーの揺動に従いブレーキケーブル
を引いて制動をかけるようにしたものが知られている。
【0003】そして、この種のマニュアルブレーキ装置
は、通常ブレーキレバーの基端に直接ブレーキケーブル
を連結し、制動方向に揺動したブレーキレバーの戻りを
阻止するロック機構により制動状態を保持する構成であ
り、制動解除のためのリリース機構を備えたものが一般
的であった。
【0004】すなわち、従来のマニュアルブレーキ装置
としては、ブレーキレバーの基端に外歯ラチェットプレ
ートを固設し、このラチェットプレートに係合する爪部
材をベースに揺動自在に取付け、前記ラチェットプレー
トを係合方向に付勢するスプリング等を設けるととも
に、前記ラチェットプレートを係合解除方向に押すリリ
ースレバーと、このリリースレバーを作動させるための
リリースケーブル及び操作具等を配設してなるものがあ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のマニュアルブレーキ装置では、リリースケー
ブルや操作具等のリリース機構を別体に設けなければな
らず、構造が複雑になるとともに車両において前記操作
具等を配設するスペースも余分に必要になるという問題
があった。また、制動解除操作時における爪部材の係合
解除方向への揺動は、ラチェットプレートに係合した状
態のままで行われることになるから、爪部材の爪が制動
解除の度にラチェットプレートの歯と擦れ合うことにな
り、爪部材の磨耗が激しいので耐久性を確保するために
厚くしたり高価な材質としなければならず、重くなった
りコスト高になるという問題があった。さらに、制動解
除時には、爪部材がラチェットプレートから外れた瞬間
にブレーキレバーが全くフリーになり、リターンスプリ
ング等の復元力によりブレーキレバーが急激に非制動保
持位置に戻ることになり、振動や衝撃音が発生するので
対策が必要になるという問題もあった。
【0006】そこで、リリース機構を設けることなく制
動解除ができ、制動解除時に部材の摩耗や衝撃音が生じ
難いマニュアルブレーキ装置が提案されている。
【0007】すなわち、爪部材に長溝を形成し、その長
溝にベースの枢軸を相対移動可能に嵌合し、その枢軸に
より、爪部材が第1位置と第2位置とに案内移動可能に
なり、ブレーキレバーを踏み込むと、爪部材が第1位置
にあってラチェットプレートの歯に次々に係合してい
き、ブレーキレバーへの力を緩めると、ラチェットプレ
ートが踏込前の状態に戻ろうとして、爪部材を第1位置
から第2位置に移動し、第1位置と第2位置との間の中
間位置で爪部材の付勢方向が係合方向から非係合方向に
切り替わるが、ラチェットプレートの爪部材に対する摩
擦力が大きいことから、爪部材がラチェットプレートに
係合した状態を維持し、ロック機構が制動状態になる。
【0008】ロック機構の制動状態でブレーキレバーを
再び足で踏むと、ラチェットプレートの爪部材に対する
摩擦力が減少し、爪部材がラチェットプレートから外れ
て、ブレーキレバーが揺動し、ロック機構が制動解除状
態になるものである。
【0009】しかしながら、このようなリリース機構を
持たないマニュアルブレーキ装置では、ベースの枢軸の
軸径より爪部材の長溝が幅広に形成されているため、爪
部材が第1位置から第2位置に移動する途中で、移動す
る方向とは直交する方向に変位し、特に、爪部材の付勢
方向が係合方向から非係合方向に切り替わる中立位置の
近傍で、爪部材がその直交する方向に変位すると、中立
位置が一定せず、爪部材が不安定な動きをするようにな
る。
【0010】爪部材や枢軸の部品精度や組付精度の許容
誤差を大きくするに応じて、爪部材が不安定な動きをす
る傾向が大きくなり、爪部材が不安定な状態にあると
き、踏み込んでいたブレーキレバーへの力を緩めると、
爪部材の付勢方向が非係合方向に切り替わらないで、付
勢方向が係合方向のままで、爪部材がラチェットプレー
トに係合し、ロック機構が制動状態になる。この制動状
態において、ブレーキレバーを再び踏み込んでも、爪部
材がラチェットプレートに係合したままで、外れず、ロ
ック機構を制動解除不能になる不具合が発生する。
【0011】このような不具合が発生しないように、爪
部材や枢軸の部品精度や組付精度の許容誤差を小さくす
るとともに、爪部材等の品質検査を厳しくすることで対
処しているが、部品精度等の許容誤差を小さくしていく
と、コストが高くなるという問題点があった。
【0012】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、リリース機構を設けることなく制動
解除ができ、コストを低減することのできるマニュアル
ブレーキ装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存
する。 [1]車体に固着するベース(10)にブレーキレバー
(20)の基部(22)を揺動可能に枢支し、該ブレー
キレバー(20)の先端部に力を加え、該基部(22)
が変位することでブレーキケーブル(C)を引いて制動
をかけるようにしたマニュアルブレーキ装置において、
前記ブレーキレバー(20)の基部(22)に固設さ
れ、周縁に歯部(26)が形成されたラチェットプレー
ト(25)と、該ラチェットプレート(25)の歯部
(26)に爪端(35)が係脱する爪部材(30)と
で、前記歯部(26)に係合する方向に付勢される第1
位置と前記歯部(26)から離脱する方向に付勢される
第2位置とに前記爪部材(30)を移動可能な、かつ、
前記爪部材(30)の前記第1位置から前記第2位置に
移動する間であって、前記爪部材(30)の付勢される
方向が切り換わる少なくとも中立位置で、前記爪部材
(30)の移動する方向に対して略直交する方向への爪
部材(30)の振れを抑えるようなロック機構を構成し
たことを特徴とするマニュアルブレーキ装置。
【0014】[2]車体に固着するベース(10)にブ
レーキレバー(20)の基部(22)を揺動可能に枢支
し、該ブレーキレバー(20)の先端部に力を加え、該
基部(22)が変位することでブレーキケーブル(C)
を引いて制動をかけるようにしたマニュアルブレーキ装
置において、前記ブレーキレバー(20)の基部(2
2)に固設され、周縁に歯部(26)が形成されたラチ
ェットプレート(25)と、該ラチェットプレート(2
5)の歯部(26)に爪端(35)が係脱する爪部材
(30)と、当該爪部材(30)の支持手段とでロック
機構を構成し、前記支持手段は、前記歯部(26)に係
合する方向に付勢される第1位置と前記歯部(26)か
ら離脱する方向に付勢される第2位置とに前記爪部材
(30)を移動可能に支持し、前記爪部材(30)は、
前記第1位置から前記第2位置に移動する間であって、
前記爪部材(30)の付勢される方向が切り換わる少な
くとも中立位置で、前記爪部材(30)の移動する方向
に対して略直交する方向への振れが前記支持手段により
抑えられるものであることを特徴とするマニュアルブレ
ーキ装置。
【0015】[3]前記爪部材(30)または支持手段
の一方は長溝(32)を有し、前記爪部材(30)また
は支持手段の他方は前記長溝(32)に相対移動に嵌合
する支持ピン(31)を有するものであることを特徴と
する[2]に記載のマニュアルブレーキ装置。
【0016】[4]前記長溝(32)の側縁は、前記歯
部(26)の形成される前記ブレーキレバー(20)の
基部(22)の周縁に沿う円周方向に対して、前記歯部
(26)の方へ徐々に近接または離間するように形成さ
れていることを特徴とする[3]に記載のマニュアルブ
レーキ装置。
【0017】[5]前記長溝(32)の側縁は、前記歯
部(26)の形成される前記ブレーキレバー(20)の
基部(22)の周縁に沿う円周の接線方向に対して、前
記歯部(26)の方または前記歯部(26)の方とは反
対の方向に所定角度(θ3)傾斜して形成されているこ
とを特徴とする[3]に記載のマニュアルブレーキ装
置。
【0018】[6]前記長溝(32)の側縁は、前記少
なくとも中立位置で前記支持ピン(31)が前記長溝
(32)の側縁に当接するように、前記歯部(26)の
形成される前記ブレーキレバー(20)の基部(22)
の周縁に沿う円周の接線方向に対して、前記歯部(2
6)の方または前記歯部(26)の方とは反対の方向に
所定角度(θ3)傾斜して形成されていることを特徴と
する[3]に記載のマニュアルブレーキ装置。
【0019】次に前記各項に記載された発明の作用を説
明する。ブレーキレバー(20)の先端部に力を加える
とベース(10)に対してブレーキレバー(20)の基
部(22)が揺動し、基部(22)が変位することでブ
レーキケーブル(C)が引かれて制動がかけられる。す
なわち、ブレーキレバー(20)の基部(22)が変位
すると、基部(22)に固設されていて周縁に歯部(2
6)が形成されたラチェットプレート(25)も変位
し、ラチェットプレート(25)の歯部(26)に弾撥
的に押し付けられている爪部材(30)の爪端(35)
が歯部(26)を乗り越えて移動する。
【0020】爪部材(30)の爪端(35)が歯部(2
6)を乗り越えて移動するとき、爪部材(30)は第1
位置にあって、爪部材(30)は歯部(26)に係合す
る方向に付勢されている。
【0021】所望の位置でブレーキレバー(20)の先
端部に力を加えるのをやめると、制動反力により引かれ
ているブレーキケーブル(C)がブレーキレバー(2
0)の基部(22)を引いて揺動させようとするが、ブ
レーキレバー(20)の基部(22)はわずかに揺動す
るのみで、爪部材(30)の爪端(35)が歯部(2
6)に噛合してそれ以上揺動するのを抑え、ロック機構
により制動状態が保たれる。
【0022】前記制動反力によりブレーキレバー(2
0)の基部(22)がわずかに揺動すると、ブレーキレ
バー(20)側の歯部(26)が爪部材(30)を第1
位置から第2位置に移動させる。爪部材(30)の第1
位置から第2位置に移動する間である中立位置で、爪部
材(30)の付勢される方向が切り換わり、当該中立位
置から第2位置までの間において、爪部材(30)は歯
部(26)から離脱する方向に付勢され、爪部材(3
0)の爪端(35)が歯部(26)から離脱しようとす
るが、爪部材(30)の爪端(35)は、ブレーキレバ
ー(20)の歯部(26)から受ける摩擦抵抗力によ
り、制動状態では歯部(26)から離脱不能となってい
る。
【0023】制動状態からブレーキレバー(20)の先
端部に一度力を加えると、爪部材(30)の爪端(3
5)がブレーキレバー(20)の歯部(26)から離れ
ることにより、摩擦抵抗力が消失し、付勢力により、爪
部材(30)の爪端(35)がラチェットプレート(2
5)の歯部(26)から外れてブレーキレバー(20)
を戻せる制動解除可能となり、ブレーキレバー(20)
から力を抜くと、制動反力によりブレーキレバー(2
0)が戻り制動解除することができる。
【0024】爪部材(30)が第1位置から第2位置に
移動するとき、その移動する方向に対して略直交する方
向へ爪部材(30)が多少振れると、爪部材(30)の
付勢される方向が変化する場合がある。本発明では、爪
部材(30)の移動する方向に対して直交する方向への
爪部材(30)の振れを抑えるようにして、爪部材(3
0)の付勢される方向の切り換わる中立位置を一定に
し、中立位置を通過すれば爪部材(30)の付勢方向が
歯部(26)から離脱する方向に確実に切り換わるよう
にしている。それにより、制動解除操作時に、爪部材
(30)の爪端(35)がブレーキレバー(20)の歯
部(26)から離れると、方向の切り換えられた付勢力
により爪部材(30)の爪端(35)がブレーキレバー
(20)の歯部(26)から確実に外れて、適正に制動
解除できる。
【0025】爪部材(30)が第1位置から第2位置に
移動するときに、少なくとも中立位置で爪部材(30)
の振れを抑えるには、中立位置において爪部材(30)
の振れを例えば支持手段で抑えるようにすればよい。そ
れにより、中立位置において爪部材(30)は移動する
方向に対して略直交する方向へ振れず、爪部材(30)
の付勢される方向が中立位置で確実に切り換わることに
なる。
【0026】支持手段としては、例えば、長溝(32)
に支持ピン(31)を嵌合させた構成である。すなわ
ち、爪部材(30)または支持手段の一方に長溝(3
2)を設け、爪部材(30)または支持手段の他方に支
持ピン(31)を設けるようにしている。このような構
成においては、少なくとも中立位置において、支持ピン
(31)と長溝(32)との相対的な振れを相互に拘束
し合うようになる。
【0027】中立位置に限らず第1位置から第2位置ま
での間、爪部材(30)の振れを抑えるには、支持ピン
(31)を長溝(32)の側縁に例えば当接させながら
移動させればよく、それには、支持ピン(31)が長溝
(32)の側縁から離れないで、長溝(32)の側縁に
当接していくように、支持ピン(31)の当接する方の
長溝(32)の側縁が、歯部(26)の形成されるブレ
ーキレバー(20)の基部(22)の周縁に沿う円周方
向に対して、歯部(26)の方へ徐々に近接または離間
するように形成すればよい。
【0028】例えば、爪部材(30)に長溝(32)を
設ける一方、支持手段に支持ピン(31)を設けたもの
では、支持ピン(31)の当接する方の長溝(32)の
側縁(歯部(26)に近い方の側縁)は、前記円周方向
に対して歯部(26)から徐々に離間するように形成さ
れる。
【0029】一方、例えば、爪部材(30)に支持ピン
(31)を設ける一方、支持手段に長溝(32)を設け
たものでは、支持ピン(31)の当接する方の長溝(3
2)の側縁(歯部(26)に遠い方の側縁)は、前記円
周方向に対して歯部(26)に近接するように形成され
る。
【0030】このように、長溝(32)の側縁を円周方
向に対して歯部(26)から徐々に離間させたり、近接
させたりして形成した結果、支持ピン(31)が長溝
(32)の側縁に当接しながら第1位置から第2位置に
移動するようになれば、爪部材(30)が第1位置から
第2位置の間、前記直交する方向に振れずに移動するよ
うになり、中立位置において、爪部材(30)の付勢さ
れる方向が確実に切り換わるようになる。
【0031】また、少なくとも中立位置で、爪部材(3
0)の振れを抑えるには、長溝(32)の側縁をブレー
キレバー(20)の基部(22)の周縁に沿う円周の接
線方向に対して所定角度(θ3)傾斜させればよい。こ
の所定角度(θ3)にはブレーキレバー(20)や爪部
材(30)の形や配置に応じて一定の範囲があり、その
一定の範囲の中の最適な角度が設定されている。
【0032】すなわち、傾斜させた所定角度(θ3)が
一定の範囲の中の最小角度に満たないと、爪部材(3
0)の抑えが不十分になり、爪部材(30)が振れて、
中立位置での付勢力の切り換えが確実に行われないおそ
れがあり、反対に、所定角度(θ3)が一定の範囲の中
の最大角度を超えると、爪部材(30)が第1位置から
第2位置に円滑に移動しないおそれがある。しかしなが
ら、長溝(32)の側縁の所定角度(θ3)が一定の範
囲内にあれば、爪部材(30)は振れることなく円滑に
第1位置から第2位置に移動する。
【0033】前述したように、長溝(32)の側縁を所
定角度(θ3)傾斜させて形成しているが、この所定角
度(θ3)を大きくすれば、長溝(32)内を相対移動
する支持ピン(31)の距離に対して、爪部材(30)
の回動角度が大きくなる。すなわち、ブレーキレバー
(20)の戻り角度が小さくても、支持ピン(31)が
長溝(32)内を十分に相対移動して、爪部材(30)
が第1位置から第2位置に移動することになり、ブレー
キレバー(20)の戻り角度が小さくなり、ブレーキレ
バー(20)の戻り時の制動力の低下を抑えることがで
きる。また、長溝(32)の側縁の所定角度(θ3)に
よっては、中立位置に限らず第1位置から第2位置まで
の間、爪部材(30)の振れを抑えることができる。こ
のときの所定角度(θ3)にもブレーキレバー(20)
や爪部材(30)の形や配置に応じて一定の範囲があ
る。中立位置に限らず第1位置から第2位置までの間、
爪部材(30)の振れを抑えるには、中立位置ばかりで
なく、第1位置から第2位置までの間、支持ピン(3
1)が長溝(32)の側縁に当接するように、所定角度
(θ3)を設定すればよい。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を参照して本発
明の一実施の形態を説明する。本実施の形態におけるマ
ニュアルブレーキ装置は足踏み式であり、車体に固着す
るベース10にブレーキレバー20の基部22が枢軸2
1により揺動可能に枢支されている。図1および図2に
示すように、基部22には連結具C1を介してブレーキ
ケーブルCが連結され、ブレーキレバー20の図示省略
した先端部には足踏みパッド部が設けられており、この
足踏みパッド部に力を加え、基部22が変位することで
ブレーキケーブルCが引かれて制動がかけられるもので
ある。
【0035】ブレーキレバー20の基部22の端縁には
ラチェットプレート25が固設されている。ラチェット
プレート25の周縁には枢軸21を中心にして円周方向
に歯形を成す歯部26が複数形成されており、歯部26
を臨んで爪部材30が配設されている。爪部材30はラ
チェットプレート25の歯部26に係脱する爪端35を
有している。
【0036】ラチェットプレート25と爪部材30と
で、歯部26に係合する方向に付勢される図3および図
4に示す第1位置と図6に示す歯部26から離脱する方
向に付勢される第2位置とに爪部材30を移動可能な、
かつ、爪部材30の第1位置から第2位置に移動する間
であって、爪部材30の付勢される方向が切り換わる少
なくとも中立位置(図5に示す位置)で、爪部材30の
移動する方向に対して略直交する方向への爪部材30の
振れを抑えるようなロック機構が構成されている。
【0037】爪部材30は、ベース10に固設された支
持手段である支持ピン31に中央部に穿設された長溝3
2を嵌合させて支持されており、支持ピン31が長溝3
2の一端から他端に当接しながら相対的に移動すること
で、爪部材30が第1位置と第2位置とに移動可能に支
持されるとともに、支持ピン31回りに揺動可能に支持
されている。
【0038】図3および図4に示す爪部材30の第1位
置は、ブレーキレバー20の制動動作中のいわば動作位
置であり、図6に示す爪部材30の第2位置は、ラチェ
ットプレート25の歯部26に噛合して制動力が加わっ
たときに前記第1位置から移動する制動保持位置であ
る。
【0039】支持ピン31の尾端を臨んでコイルばねで
ある付勢部材40が配設されており、付勢部材40は、
第2位置(制動保持位置)では、爪部材30の爪端35
が前記ラチェットプレート25の歯部26から離間する
方向に爪部材30を付勢する一方、第1位置(動作位
置)では爪部材30の爪端35が噛合する方向に爪部材
30を付勢するよう配設されている。
【0040】すなわち、付勢部材40はコイル部41と
開脚方向に付勢された脚部42,43を有し、脚部42
の係合端42aはベース10に係合し、脚部43の係合
端43aは爪部材30の尾端の切欠33に係合してい
る。
【0041】そして、図3および図4でわかるように第
1位置(動作位置)では係合端42a,43aを結んだ
作用線dが支持ピン31に対して爪端35と同じ側にあ
り、図6でわかるように第2位置(制動保持位置)では
係合端42a,43aを結んだ作用線dが支持ピン31
に対して爪端35と反対側になるよう配設されている。
【0042】爪部材30は、第1位置(動作位置)にお
いて、ブレーキレバー20を踏み込んでいくとき付勢部
材40の付勢力によりラチェットプレート25の歯部2
6に爪端35が弾撥的に係合していき、踏み込みを止め
てブレーキレバー20が非制動状態に戻ろうとするとき
爪端35がブレーキレバー30の歯部26に押されるこ
とで第1位置(動作位置)から第2位置(爪端35が歯
部26に係合した状態を維持する制動保持位置)に変位
し、制動状態にあるブレーキレバー20を再び踏み込ん
だとき、爪端35が歯部26から離間して付勢部材40
の付勢力により歯部26から外れブレーキレバー20を
制動解除状態にする非制動保持位置に揺動し、ブレーキ
レバー20が制動解除状態に戻ると非制動保持位置から
第1位置(動作位置)に変位するよう配されている。
【0043】爪部材30は、第1位置から第2位置に移
動するとき少なくとも図5に示す中立位置で支持ピン3
1が長溝32の両側縁32a,32bの一方(歯部26
に近い側の側縁32a)に当接するものである。中立位
置に限らず、第1位置から第2位置までの間、支持ピン
31が長溝32の両側縁32a,32bの一方に当接す
るようにしてもよい。
【0044】少なくとも中立位置で、支持ピン31を長
溝32の両側縁32a,32bの一方に当接させるべ
く、長溝32の側縁32aは、歯部26の形成されるブ
レーキレバー20の基部の周縁に沿う円周方向に対し
て、歯部26から徐々に離間するように形成されてい
る。より具体的には、長溝32の側縁32aは、前記円
周の接線方向に対して、歯部26の方とは反対の方向に
所定角度(例えば図5において示すθ3)傾斜して形成
されている。この所定角度θ3は、ブレーキレバー20
や爪部材30の形や配置に応じて一定の範囲がある。第
1位置から第2位置までの間、支持ピン31を長溝32
の両側縁32a,32bの一方に当接させる際にも、同
じく、長溝32の側縁32aは、前記円周の接線方向に
対して、歯部26の方とは反対の方向に所定角度(ただ
し、前記少なくとも中立位置で当接する場合の前記所定
角度θ3とは必ずしも一致しない。)傾斜して形成され
ている。
【0045】次に作用を説明する。ブレーキレバー20
の先端部の足踏みパッド部に力を加えるとベース10に
対してブレーキレバー20の基部22が揺動し、基部2
2が変位することで連結具C1によりブレーキケーブル
Cが引かれて制動がかけられる。
【0046】すなわち、ブレーキレバー20が制動解除
状態にあり、爪部材30が動作位置にある状態からブレ
ーキレバー20の先端部の足踏みパッド部を踏み込むと
ブレーキレバー20は図1において時計方向に回動し、
基部22が変位する。それに従い、基部22に固設され
ていて周縁に歯部26が形成されたラチェットプレート
25も変位し、ラチェットプレート25の歯部26に弾
撥的に押し付けられている爪部材30の爪端35が、図
3および図4に示すように歯部26を乗り越えて移動す
る。
【0047】所望の位置でブレーキレバー20の先端部
の足踏みパッド部に力を加えるのをやめて開放すると、
制動反力により引かれているブレーキケーブルCがブレ
ーキレバー20の基部22を引いて反時計方向に揺動さ
せようとするが、爪部材30の爪端35が歯部26に噛
合してそれを抑え、ロック機構により制動状態が保たれ
る。
【0048】ブレーキレバー20を図1において時計方
向に回動させる制動動作中に爪部材30は図3および図
4に示すように動作位置に位置していて付勢部材40に
より爪端35が噛合する方向に付勢されており、この状
態でブレーキレバー20の先端部の足踏みパッド部に力
を加えると、ブレーキレバー20の基部22が変位し、
ラチェットプレート25の歯部26に弾撥的に押し付け
られている爪部材30の爪端35が歯部26を乗り越え
て移動する。
【0049】そして、制動がかかった所望の位置でブレ
ーキレバー20の先端部の足踏みパッド部に加えた力を
抜いて開放すると、制動反力でブレーキレバー20が逆
方向に回動しようとするが、前述したように、爪部材3
0の爪端35が歯部26に噛合してそれを抑え、ロック
機構により制動状態が保たれる。このとき、爪部材30
に制動反力が加わる。
【0050】爪部材30に制動反力が加わったときに、
爪部材30は図3に示す第1位置(動作位置)から図6
に示す第2位置(制動保持位置)に移動する。
【0051】爪部材30が第2位置(制動保持位置)に
移動すると、第1位置から第2位置に移動する間の中立
位置で、付勢部材40の付勢方向が確実に切り換わり、
付勢部材40は今度は爪端35がラチェットプレート2
5の歯部26から外れる方向(離間する方向)に爪部材
30を付勢するようになる。また、制動反力が加わって
いて爪端35が強くラチェットプレート25の歯部26
に噛合して押し付けられているので、摩擦力により爪部
材30は爪端35がラチェットプレート25の歯部26
に噛合して移動を抑えた状態を維持する。
【0052】前述したように、踏込みパッド部に加えて
いた力を抜くと、制動反力によりブレーキレバー20の
歯部26が爪部材30の歯端35を押して、爪部材30
は第1位置から第2位置に移動する。爪部材30が第1
位置から第2位置に移動するとき、制動反力の成分によ
り、爪部材30の長溝32の側縁32aが支持ピン31
の中心に向かって(図7において左方向へ)押すように
なり、それにより、爪部材30が長溝32の側縁32a
を支持ピン31に当接させながら移動する。
【0053】また、前述したように、制動がかかった所
望の位置でブレーキレバー20の先端部の足踏みパッド
部に加えた力を抜いて開放すれば、ロック機構により制
動状態が保たれ、爪部材30に制動反力が加わり、歯部
26からの摩擦力により爪部材30は爪端35がラチェ
ットプレート25の歯部26に噛合して移動を抑えた状
態を維持する。
【0054】しかしながら、爪部材30が第1位置から
第2位置に移動する間の中立位置を過ぎたあたりで、ブ
レーキレバー20を停止させるように足踏みパッド部に
力を再び加えるとき、制動反力が爪部材30の爪端35
とラチェットプレート25の歯部26との間に加わらな
くなり、歯部26からの摩擦力が大きく減少し、付勢部
材40の付勢力により爪部材30が回動し、爪端35が
ラチェットプレート25の歯部26から外れようとする
が、歯部26からの摩擦力は減少するが最低限以上を維
持し、爪部材30は回動しない。
【0055】より詳しくは、図7に基づいて説明するこ
とができる。すなわち、図7において、作用線dの方向
と、爪部材30の爪端35と歯部26との接点bにかか
る付勢部材40の付勢力の成分方向との成す角度をθ1
とする。また、前記接点bにおける共通接線に対して直
交する方向と、前記付勢力の成分方向との成す角度をθ
2とする。さらに、付勢部材40の力点(付勢部材40
の脚部43の係合端43a)と支持ピン31の中心(爪
部材30の回動中心)までの距離をL1とする。さら
に、支持ピン31の中心から前記接点bまでの距離をL
2とする。さらに、前記接点bにおける摩擦係数をμと
すると、爪部材30が中立位置から第2位置(制動保持
位置)まで移動する間において、爪部材30が回動しな
いためには、以下の式が成立すればよい。
【0056】 (L1/L2)Fsinθ1・cosθ2≦Fsinθ1sinθ2+μFcosθ1cosθ2 …(1) また、(1)式は以下のように書き換えることができる。 L1/L2≦tanθ2/tanθ1+μ/tanθ1 …(2) (2)式から、角度θ2が小さいと、(tanθ2/tanθ1)の値
が小さくなるので、(L1/L2)の値をより小さく設定する
必要があることが判る。仮に、角度θ2=0とすると、t
anθ2/tanθ1=0であるから、(2)式は以下のようにな
る。
【0057】L1/L2≦μ/tanθ1 …(3) このとき、μ=0.2、θ1=20°であるとすると、L1/L2
≦0.55となり、L1/L2が0.55以下であれば、爪部材30
は回動することはない。逆にいえば、L1/L2≦0.55(所
定値)を満たすように、爪部材30の長溝32の側縁3
2aを形成すれば、爪部材30は回動することはない。
【0058】なお、爪部材30が中立位置から第2位置
(制動保持位置)まで移動する間において、支持ピン3
1が爪部材30の長溝32の側縁32aに当接しながら
相対移動するので、爪部材が移動方向に対して直交する
方向に振れないことは前述した通りであるが、支持ピン
31の中心(爪部材30の回動中心)は歯部32側に寄
らず、L1/L2の値は大きくならず、L1/L2≦0.55(所定
値)を満たし、爪部材30は回動することはない。
【0059】次に、ブレーキレバー20が制動状態にあ
るとき、ブレーキレバー20の先端部の足踏みパッド部
に一度力を加えると、制動反力が爪部材30の爪端35
とラチェットプレート25の歯部26との間に加わらな
くなるので、付勢部材40の付勢力により爪部材30が
回動し、爪端35がラチェットプレート25の歯部26
から外れてブレーキレバー20を戻せる制動解除可能と
なる。爪部材30が回動しブレーキレバー20の制動解
除状態になると、爪部材30の被当接部38がストッパ
29に当接し、爪部材30はストッパ29に当接した状
態を維持するとともに、制動反力によりブレーキレバー
20が戻り、制動解除することができる。また、ブレー
キレバー20が制動解除状態に戻ると、爪部材30の被
当接部38がブレーキレバー20の舌片状の当接部28
に押されて、第1位置(動作位置)に戻る。爪部材30
は第1位置に戻ったときに、ストッパ29に当接する。
【0060】このように、前記実施の形態のマニュアル
ブレーキ装置によれば、爪部材30の長溝32の側縁3
2aをブレーキレバー20の基部22の周縁に沿う円周
の接線方向(爪部材30の爪端35が歯部26に噛合す
る位置での接線方向)に対して所定角度θ3傾斜させて
形成しているが、この所定角度θ3をつけることで、傾
斜角度をつけない場合に比して、長溝32内を相対移動
する支持ピン31の距離に対する爪部材30の回動角度
が大きくなる。
【0061】すなわち、ブレーキレバー20の戻り角度
が小さくても、支持ピン31が長溝32内を十分に相対
移動して、爪部材30が第1位置から第2位置に移動す
ることになり、ブレーキレバー20の戻り角度が小さく
なり、ブレーキレバー20の戻り時の制動力の低下を抑
えることができる。
【0062】なお、前記実施の形態においては、爪部材
30の長溝32の側縁32aをブレーキレバー20の基
部22の周縁に沿う円周の接線方向に対して所定角度θ
3傾斜させて形成しているが、これに限らず、爪部材3
0の長溝32の側縁32aを前記円周の接線方向に対し
て歯部26の方へ徐々に近接または、歯部26の方とは
反対の方向へ徐々に離間するように形成してもよい。ま
た、支持部材を支持ピン31とし、爪部材30に長溝3
2に設けたが、逆の態様であってもよい。すなわち、爪
部材30に支持ピン31を設け、ベース10に長溝を設
けるようにしても良い。
【0063】このとき、ベース10に設けられた長溝の
両側縁の一方(歯部26に遠い方の側縁)は、歯部26
の形成されるブレーキレバー20の基部22の周縁に沿
う円周の接線方向に対して、歯部26の方に徐々に近接
するように形成し、あるいは、その接線方向に対して、
歯部26の方向に所定角度傾斜して形成すればよい。さ
らに、前記実施の形態では、少なくとも中立位置で爪部
材30の振れを抑えるロック機構や支持手段として、長
溝32の側縁が、少なくとも中立位置で支持ピン31が
その長溝32の側縁に当接するように形成されて成るも
のを示したが、これに限らず、中立位置で爪部材30の
振れが抑えられればよい。さらに、前記実施の形態で
は、本発明を足踏み式のパーキングブレーキに適用した
ものを示したが、手動操作式のパーキングブレーキに適
用してもよいことはいうまでもない。
【0064】
【発明の効果】本発明のマニュアルブレーキ装置によれ
ば、爪部材が第1位置から第2位置に移動するとき、第
1位置と第2位置との間の少なくとも中立位置で、爪部
材の移動する方向に対して直交する方向への爪部材の振
れを抑えるようにしたので、爪部材が中立位置を通過す
れば、爪部材の付勢方向が歯部から離脱する方向に確実
に切り換わるようになり、爪部材などの部品精度等の許
容誤差を小さくしないで済み、コスト低減が図れる効果
がある。
【0065】また、少なくとも中立位置で支持ピンが長
溝の側縁に当接するように、長溝の側縁をブレーキレバ
ーの基部の周縁に沿う円周の接線方向に対して所定角度
傾斜させて形成したので、同じく、少なくとも中立位置
で、爪部材の移動する方向に対して直交する方向への爪
部材の振れが抑えられ、爪部材が中立位置を通過すれ
ば、爪部材の付勢方向が歯部から離脱する方向に確実に
切り換わるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるマニュアルブレー
キ装置の要部を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態であるマニュアルブレー
キ装置の正面図である。
【図3】本発明の一実施の形態であるマニュアルブレー
キ装置の動作説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態であるマニュアルブレー
キ装置の動作説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態であるマニュアルブレー
キ装置の動作説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態であるマニュアルブレー
キ装置の動作説明図である。
【図7】本発明の一実施の形態であるマニュアルブレー
キ装置の動作説明図である。
【符号の説明】
C…ブレーキケーブル C1…連結具 10…ベース 20…ブレーキレバー 21…枢軸 22…基部 25…ラチェットプレート 26…歯部 28…当接部 30…爪部材 31…支持ピン 32…長溝 32a,32b…側縁 33…切欠 35…爪端 38…被当接部 40…付勢部材 41…コイル部 42,43…脚部 42a…係合端 43a…係合端

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体に固着するベースにブレーキレバーの
    基部を揺動可能に枢支し、該ブレーキレバーの先端部に
    力を加え、該基部が変位することでブレーキケーブルを
    引いて制動をかけるようにしたマニュアルブレーキ装置
    において、 前記ブレーキレバーの基部に固設され、周縁に歯部が形
    成されたラチェットプレートと、該ラチェットプレート
    の歯部に爪端が係脱する爪部材とで、前記歯部に係合す
    る方向に付勢される第1位置と前記歯部から離脱する方
    向に付勢される第2位置とに前記爪部材を移動可能な、
    かつ、前記爪部材の前記第1位置から前記第2位置に移
    動する間であって、前記爪部材の付勢される方向が切り
    換わる少なくとも中立位置で、前記爪部材の移動する方
    向に対して略直交する方向への爪部材の振れを抑えるよ
    うなロック機構を構成したことを特徴とするマニュアル
    ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】車体に固着するベースにブレーキレバーの
    基部を揺動可能に枢支し、該ブレーキレバーの先端部に
    力を加え、該基部が変位することでブレーキケーブルを
    引いて制動をかけるようにしたマニュアルブレーキ装置
    において、 前記ブレーキレバーの基部に固設され、周縁に歯部が形
    成されたラチェットプレートと、該ラチェットプレート
    の歯部に爪端が係脱する爪部材と、当該爪部材の支持手
    段とでロック機構を構成し、 前記支持手段は、前記歯部に係合する方向に付勢される
    第1位置と前記歯部から離脱する方向に付勢される第2
    位置とに前記爪部材を移動可能に支持し、 前記爪部材は、前記第1位置から前記第2位置に移動す
    る間であって、前記爪部材の付勢される方向が切り換わ
    る少なくとも中立位置で、前記爪部材の移動する方向に
    対して略直交する方向への振れが前記支持手段により抑
    えられるものであることを特徴とするマニュアルブレー
    キ装置。
  3. 【請求項3】前記爪部材または支持手段の一方は長溝を
    有し、 前記爪部材または支持手段の他方は前記長溝に相対移動
    に嵌合する支持ピンを有するものであることを特徴とす
    る請求項2に記載のマニュアルブレーキ装置。
  4. 【請求項4】前記長溝の側縁は、前記歯部の形成される
    前記ブレーキレバーの基部の周縁に沿う円周方向に対し
    て、前記歯部の方へ徐々に近接または離間するように形
    成されていることを特徴とする請求項3に記載のマニュ
    アルブレーキ装置。
  5. 【請求項5】前記長溝の側縁は、前記歯部の形成される
    前記ブレーキレバーの基部の周縁に沿う円周の接線方向
    に対して、前記歯部の方または前記歯部の方とは反対の
    方向に所定角度傾斜して形成されていることを特徴とす
    る請求項3に記載のマニュアルブレーキ装置。
  6. 【請求項6】前記長溝の側縁は、前記少なくとも中立位
    置で前記支持ピンが前記長溝の側縁に当接するように、
    前記歯部の形成される前記ブレーキレバーの基部の周縁
    に沿う円周の接線方向に対して、前記歯部の方または前
    記歯部の方とは反対の方向に所定角度傾斜して形成され
    ていることを特徴とする請求項3に記載のマニュアルブ
    レーキ装置。
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