JP2002273501A - 熱間圧延機および細粒鋼製造方法 - Google Patents

熱間圧延機および細粒鋼製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細粒鋼熱延鋼板の円滑な製造を可能にする熱
間圧延機等を提供する。 【解決手段】 3スタンドのCVCミル1・2・3を前
段に配置し、3スタンドの異径ロールミル4・5・6を
後段に配置した。また、後段の異径ロールミル4・5・
6の各出側に、圧延材Pに対するカーテンウォール型冷
却手段7A・7B・7Cを配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】請求項に係る発明は、細粒フ
ェライトを主体とする微細組織を有する鋼板を製造する
ことのできる熱間圧延機、およびそのような細粒鋼(の
鋼板)を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼材の組織を微細化することは、その鋼
材の機械的性質を高める手段としてよく知られている。
鋼材の機械的性質が高くなれば、鋼構造物の軽量化がは
かれるなど多くのメリットがもたらされる。微細組織を
もつ鋼、すなわち細粒鋼を製造するための方法はこれま
でに数多く提案されてきたが、代表的なものとして、
大圧下圧延法、制御圧延法がある。
【0003】このうちの大圧下圧延法については、特
開昭58−123823号公報や特公平5−65564
号公報などに記載がある。すなわち、同法は、オーステ
ナイト粒に大きな圧下を加えることによってオーステナ
イト(γ)相からフェライト(α)相への歪誘起変態を
促進し、もって組織の微細化をはかるものである。の
制御圧延法は、Nb(ニオブ)やTi(チタン)を成分
に含有してNb、Tiの析出強化作用で高張力化が容易
に図れるだけでなく、Nb、Tiのオーステナイト粒の
再結晶抑制作用によって低温圧延(フェライト領域圧
延)を施したときにγ相からα相への歪誘起変態が促進
されフェライト粒の微細化が図れる方法である。
【0004】の制御圧延法は、仕上圧延を低温域(8
00℃以下)で行うことから圧延材の変形抵抗が著しく
高く、したがって圧延機に対する負荷が大きいという不
都合がある。一方、の大圧下圧延法は、上記の特公平
5−65564号公報にも示されているように一般的な
ホットストリップミルによっては工業的な実施ができ
ず、特殊な圧延機を使用する必要があった。上記の各公
報に記載されているように、一般的な圧延機では実現が
困難なほどの高い圧下率(たとえば40%以上)を連続
的に施す圧延が必要だからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】大圧下圧延法を実施し
て工業的・商業的に細粒鋼を製造しようとする場合、一
般的なホットストリップミル形式の圧延機が使用できな
いことに加え、つぎのような課題がある。
【0006】イ) 大圧下、つまり高圧下率の圧延を行う
ために、圧延荷重に起因する不都合が発生しがちであ
る。すなわち、圧延荷重がその圧延機に固有の限界値
(ミルパワー制限および機械強度)に達して圧延が不可
能になる場合があるほか、圧延材についても、所定の圧
下率が実現されなくなったり大きなエッジドロップが発
生したりする。所定の圧下率が得られなくなるのは、と
くに、圧延機の出側での板厚が2mm以下で圧下率が4
0%以上の場合などに、圧延荷重が大きいうえ変形抵抗
が高いためにロール偏平が大きくなるからであり、高圧
下圧延を行うべくいくら圧下をかけても圧下率が向上し
なくなる。エッジドロップが大きくなるのは、圧延材の
エッジ(幅方向の端部)付近に高荷重がかかるからであ
り、良好な板プロフィールをもたらさない。
【0007】ロ) 圧延材の温度維持が困難であることも
大きな課題である。複数のスタンドを用いて高圧下率の
圧延を行うと、上記のような加工発熱のために圧延材の
温度上昇も著しくなり、大圧下圧延法を行うに適した温
度(Ar3変態点〜Ar3+50℃の範囲)に維持するの
が容易でないからである。圧延材が加速されて送り速度
が増大すると、歪み速度が高くなって加工発熱が増すた
め、温度の維持はとくに困難になる。
【0008】ハ) ロールの熱負荷に関連する不都合も発
生しがちである。高圧下率をもたらす高負荷の圧延を行
うと、圧延材の加工発熱も高くなり、それだけロールの
熱負荷が高くなる結果、ロールのセンター部で径が拡大
するサーマルクラウンが発生しやすいのである。サーマ
ルクラウンの程度によっては、ロールを冷却するだけで
は解消させ難い場合があり、圧延材の形状が悪くなって
安定通板が困難になることもある。
【0009】ニ) ロールの摩耗が激しくなり、圧延材の
形状(クラウン)がさらに悪化しやすくなる。高圧下率
・高負荷の圧延では、ロールにかかる熱的または力学的
な負荷が高いため、ロール摩耗が進行しやすくなるから
である。圧延材のエッジと接する部分では、圧延負荷が
高いためにとくに摩耗が進行しやすく、品質上重要な圧
延材のプロフィールを大幅に低下させがちである。ま
た、ロールが摩耗しやすいと、ロールの研磨や交換とい
ったメンテナンスのためのコストも上昇する。
【0010】請求項の発明は、細粒鋼熱延鋼板に関する
このような課題を解決して当該鋼板の円滑な製造を可能
にする熱間圧延機、および同様の課題を解決する細粒鋼
製造方法を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した熱間
圧延機は、複数スタンドの異径ロールミルまたは極小径
ロールミルを後段(最終段を含む後段)に配置するとと
もに、後段の少なくとも2スタンド(最終段を含む2ス
タンドまたはそれ以上)のミルの出側に、圧延材に対す
るカーテンウォール型冷却手段を配置したことを特徴と
する。なお、上にいう極小径ロールミルは、一対のワー
クロールがともに直径600mmを下回る小径のもので
ある圧延機をさし、異径ロールミルとは、一対のワーク
ロールについて直径が等しくなく、上下一対のワークロ
ールの等価ロール径(ロール径の平均値)が直径で60
0mm未満のものをいう。カーテンウォール型冷却手段
とは、上方および下方から幕のように連ねて大量の冷却
水を層流状態で流し、それを圧延材の上下面に全幅にわ
たって当てる形式の冷却手段をいう。当該冷却手段は、
上記のように後段2スタンド以上のミルの出側に配置
し、使用する台数は圧延材の種類等によって適宜変更す
る。
【0012】この熱間圧延機によれば、微細なフェライ
ト組織を有し、引張強さや延性・靱性・疲労強度を含む
強度バランスにすぐれた細粒鋼熱延鋼板(たとえば図5
を参照)を円滑に製造でき、同鋼板の商業的生産も可能
である。それは、つぎのような理由による。
【0013】a) 後段に配置した2スタンド以上の異径
ロールミルまたは極小径ロールミルは、等価ロール径ま
たは双方(一対)のワークロール径が小さいために、低
い圧延荷重で大圧下、つまり高圧下率の圧延を行うこと
ができる。同じ圧下率をもたらす圧延荷重は、ワークロ
ールの径が小さいほど小さくなり、概ねワークロール径
(d)に比例するからである(たとえば図6を参照)。
圧延荷重が小さくなれば、ロール偏平のために高圧下率
圧延ができないという現象がなくなるほか、圧延ロール
の扁平変形量が減る結果としてエッジドロップも軽減さ
れる(たとえば図7を参照)。
【0014】b) 後段に設けたカーテンウォール型冷却
手段が、高圧下率圧延にともなう圧延材の加工発熱によ
る温度上昇を抑制する。同手段は、上記のように流す大
量の冷却水によって圧延材を強く冷却するので、圧延材
が加速された場合にも、大圧下圧延法を行うに適した温
度範囲に圧延材を維持することが可能である。最終段ス
タンドのミルの出側のみではなく後段の少なくとも2ス
タンドのミルの出側に同手段を配置するので、最終スタ
ンドおよびそれまでスタンドでの圧延時に発生する熱を
効果的に奪って適切な温度維持をはかる。各スタンドの
出側に上記の冷却手段があるために、各スタンドでの圧
延直後の圧延材を強く冷却して微細組織の粒成長を停止
させる作用も確保される。なお、同手段は、圧延材の全
幅にわたって冷却水を当てるものであるため、幅方向に
も偏ることなく圧延材を均一に冷却できる。
【0015】つまり、この熱間圧延機によると、大圧下
圧延法の実施に関する前記したイ)・ロ)の課題が解決さ
れ、一般的なホットストリップミル形式の圧延機を使用
することによる細粒鋼鋼板の円滑な製造が可能になる。
また、カーテンウォール型の冷却手段を適切に使用して
圧延材の温度範囲を700〜800℃(温間域)に保持
すれば、NbやTiを含む鋼を圧延材にして前記の制御
圧延法を安定的に実施する(もって細粒鋼鋼板を製造す
る)ことも可能である。
【0016】請求項2に記載した熱間圧延機はさらに、
複数スタンドのCVCミルを前段に配置したことを特徴
とする。CVCミルとは、軸長方向に外径が連続的に変
化するロールであって軸長方向への移動が可能なもの
(CVCロール)を含む圧延機をいう。上記した異径ロ
ールミルまたは極小径ロールミルがCVCミルでもある
場合が請求項1以下の圧延機に含まれる。
【0017】このような圧延機では、前段に配置した2
スタンド以上のCVCミルによって、サーマルクラウン
の防止など板のクラウン(形状)制御を行うことができ
る。CVCミルでは、上記のような外径変化を有するC
VCロールを軸長方向に移動させることにより、ロール
ギャップ形状を適宜に変更できるからである。そのよう
なミルは、単にロールベンディングを行う等の手段に比
べてロールギャップ形状の変更能力が大きく、しかも、
圧延材が厚くてクラウン制御の行いやすい前段の部分を
中心に配置しているため、クラウンを調整し、大圧下を
する後段において通板の不安定化を防止するうえで有利
である。
【0018】請求項3に記載した熱間圧延機は、とく
に、上記した異径ロールミルにおける等価ロール径(各
ミルにおける一対のワークロールの平均直径)、または
極小径ロールミルにおけるロール径(各ワークロールの
直径)を550mm以下としたことを特徴とする。
【0019】この熱間圧延機なら、ワークロールが十分
に細いため、上記a)のように低い圧延荷重で大圧下を行
ううえで好適である。なお、強度上、いずれのミルにお
いてもロール径(各ワークロールの直径)は400mm
以上とするのが好ましい。
【0020】請求項4に記載の熱間圧延機は、さらに、
上記した異径ロールミルまたは極小径ロールミルのワー
クロールに、CVC機能をもたせるとともにベンディン
グ機能をもたせたことを特徴とする。CVC機能とは、
軸長方向に外径が連続的に変化したロールが軸長方向へ
移動してロールギャップ形状の変更制御を行う機能をい
い、ベンディング機能とは、ロールにベンディング力
(曲げモーメント)を作用させてロールギャップ形状を
変化させ得る機能をいう。
【0021】CVC機能は、前段に配置したCVCロー
ルのみに付与してもよいが、このように、後段に設けた
異径ロールミルまたは極小径ロールミルのワークロール
にも併せて付与してもよい。このようにすれば、サーマ
ルクラウンの防止等のための制御を後段のスタンドにお
いても行うことができ、圧延材である板の板プロフィー
ルが一層良好になる。ベンディング機能を付加すると、
さらに形状制御性能が向上する。
【0022】請求項5に記載の熱間圧延機は、さらに、
ロール表面に対する潤滑剤の供給手段(圧延材表面に供
給して結果的にロール表面に供給するものも含む)をい
ずれかのスタンドに付設したことを特徴とする。
【0023】潤滑剤の供給手段を含むため、この熱間圧
延機では、圧延荷重が高いにもかかわらずロール表面の
摩耗が抑制される(たとえば図8を参照)。ロールの摩
耗が少なくなると、ロールに関するメンテナンス(表面
の研磨など)のコストが減少するほか、品質上重要な板
形状(プロフィール)の好ましい圧延材を安定的に製造
できるようになる。なお、供給する潤滑剤はロール表面
の摩耗を防ぐものであって摩擦係数を下げるためのもの
ではないので、潤滑剤としてはたとえば固体潤滑剤を用
い、使用中のロール表面と圧延材との間の摩擦係数μを
0.28前後、またはそれ以上にするのが好ましい。そ
の程度の摩擦係数が確保されると、圧延材のロールスリ
ップが適切に防止される。
【0024】請求項6に記載の熱間圧延機は、上記の潤
滑剤としてとくに、微粒の固体潤滑剤をグリース中に含
めたものを供給することを特徴とする。そのような固体
潤滑剤としてはたとえば、リン酸カルシウムや雲母、炭
酸カルシウムなどの微粒子が好適である。
【0025】このような潤滑剤は、微粒固体潤滑剤の材
質や粒径、含有量等を適切に設定されたうえでロール表
面に供給されると、ロール表面と圧延材との間にその微
粒子が介在して両者の直接接触を防止し、上記したロー
ル摩耗の抑制および圧延材との摩擦の関係で好ましい作
用を発揮する。上記の微粒子が、鉱物油中にではなく粘
度の高いグリース中に含まれることから、潤滑剤の貯留
容器中で微粒子が沈殿してしまう恐れがない。沈殿が起
こらない以上、グリースとともに、その中に均一に混じ
った上記微粒子をロール表面に容易に供給することがで
きる。
【0026】請求項7に記載の熱間圧延機はさらに、最
終段のスタンドの出側において上記冷却手段の下流側
に、圧延材上の冷却水を除去する流体噴射スプレーを配
置したことを特徴とする。
【0027】最終段のスタンドの出側でカーテンウォー
ル型冷却手段を使用すると、圧延機を出た圧延材の上面
に多量の冷却水が載ることになる。圧延機の下流側には
種々の計測器類があり、圧延材の形状や寸法、温度など
を測定しているが、圧延材の上に多量の水があると正確
な計測が不可能になり、結果的に圧延機を運転できなく
なることもある。上記の流体噴射スプレーはそのような
水を除去するものである。このスプレーを使用すると、
噴射した流体によって、前記冷却手段の作用で圧延材の
上に載った冷却水を除去できるので、最終スタンドを出
た圧延材について必要な計測を適切に行うことができ、
ひいては圧延機の運転を円滑に継続することが可能にな
る。
【0028】請求項8に記載の熱間圧延機は、上記の流
体噴射スプレーとして、上方から圧延材に向けて斜め前
方へ(つまり真下へではなく上流側への斜め下方に向け
て)圧延材の幅方向に広がるように加圧水を吹き出すノ
ズルを複数配置したことを特徴とする。
【0029】種々の流体噴射スプレーを試作して行った
発明者らの調査によると、圧延材上の冷却水を除去する
(自身が噴射する水も圧延材上に残さない)ものとして
このようなスプレーが最も好ましいことが分かった。水
は、気体よりも質量があるために運動エネルギーを付与
しやすく、入手も容易であるため、噴射流体とするうえ
でまず好適である。斜め前方へ加圧水を吹き出すことに
よって下流側(計測器のある側)へ冷却水が至るのを防
止できること、さらには、圧延材の幅方向に広がるノズ
ルを使用することにより圧延材上の全幅について冷却水
を除去できることなどが、好作用をもたらす理由である
と考えられる。
【0030】請求項9に記載した細粒鋼製造方法は、加
熱した鋼板を、直径が550mm以下のワークロールを
有する複数スタンドの圧延機を用い、後段のスタンド
(最終段のものを含む1以上のスタンド)におけるワー
クロールの前および後ろ(つまり当該ワークロールより
も上流側および下流側)において冷却しながら、累積歪
みが0.9以上になるように圧延することを特徴とす
る。なお「歪み」とは、各段のスタンドの入り側での鋼
板の厚さh0と出側での厚さh1の差を両者の平均厚さで
除した ε=(h0−h1)/{(h0+h1)/2} をいう。また「累積歪み」とは、上記スタンドのうち後
段3スタンド(2スタンドの場合もあり得る)の各段
(それらより上流側のスタンドは影響力が小さいので無
視する)での歪みを、金属組織に対する影響の強さを考
慮して加重積算したもので、最終段とその前段・前々段
での歪みをそれぞれεn、εn-1、εn-2とするとき、 εc=εn+εn-1/2+εn-2/4 で表されるεcをいうものとする。鋼板の加熱温度とし
ては、たとえば、前述の大圧下圧延法を行う場合にはA
3変態点〜Ar3+50℃の温度範囲、制御圧延法を実
施する場合には700〜800℃の温度範囲にそれぞれ
保持されるようにするとよい。
【0031】この方法によれば、微細フェライト組織を
有する細粒鋼熱延鋼板を円滑に製造することができる。
a)直径が550mm以下のワークロールを有する複数ス
タンドの圧延機を用いることにより、低い圧延荷重で高
圧下率の圧延を行うことができること、b)圧延荷重を低
くできるために、ロール偏平によって圧下率の向上が不
能になることも大きなエッジドロップが発生することも
防止できること、c)累積歪みが0.9以上という高圧下
率の圧延を行いながら、後段のワークロールの前および
後ろにおいて鋼板を冷却するために、圧延中に発生する
熱を奪って適切な温度維持をはかるとともに、圧延直後
の圧延材を強く冷却して微細組織の粒成長を停止させ得
ること−がその理由である。こうして累積歪みが0.9
以上の圧延を行うと、鋼板中のフェライト組織の結晶粒
径は4μm程度以下にまで細かくなる。
【0032】請求項10に記載の細粒鋼製造方法は、請
求項1〜8に記載した熱間圧延機を用い、後段スタンド
における累積歪みが0.9以上になるように鋼板を圧延
することを特徴とする。ここでも「歪み」および「累積
歪み」は上記のεおよびεcをさす。
【0033】請求項1〜8に記載の熱間圧延機は、前記
したように微細フェライト組織を有する細粒鋼熱延鋼板
を円滑に製造することを可能にする。そのような圧延機
を使用し、圧延材を適切に加熱して各ミルや冷却手段等
を機能させたうえ、組織上の影響力が強い後段のスタン
ドにおいて上記のように累積歪みが0.9以上になるよ
う鋼板を圧延すれば、フェライト組織の結晶粒径が4μ
m程度以下の、好ましい細粒鋼を得ることができる。
【0034】請求項11に記載した細粒鋼製造方法は、
とくに、最終スタンドを出た直後における鋼板の冷却が
毎秒20℃以上となるようにすることを特徴とする。こ
のようにすれば、圧延完了直後の圧延材を強く冷却し、
圧延後の結晶粒の成長を的確に停止させて好ましい微細
組織を有する細粒鋼を得ることができる。
【0035】請求項12に記載の細粒鋼製造方法は、と
くに、炭素含有量が0.5%以下であり、合金元素の含
有量が5%以下の鋼板を圧延することを特徴とする。
【0036】このような成分の細粒鋼鋼板は、その機械
的性質のバランス(引張強さや延性等の面で汎用性があ
る)や溶接性の高さなどから用途が広く、比較的低価で
あって入手容易であるうえにリサイクル性もあること等
から、きわめて需要が高いと考えられる。したがってこ
のような成分含有量の鋼板なら、社会的貢献度が高いう
えその生産に十分な経済合理性がともなう。なお、一般
に、C(炭素)量が多くなるとフェライト量が減少して
パーライト主体の鋼になるが、発明の方法によれば同一
のC量であってもフェライト量を増すことができ、C量
が0.5%まではフェライト主体の組織を得ることがで
きる。また、発明の方法は圧延材中のC以外の合金元素
の有無を問わずに効果をもたらすが、Ar3変態点〜A
3+50℃という温度範囲を熱間加工の最適温度であ
る700〜900℃の間におさめるためには、当該変態
点温度を合金元素の合計量で調節するのが好ましい。た
だし、合金元素の合計含有量が5%を超えると、Ar3
変態点が低くなりすぎて細粒が得られ難くなる。
【0037】
【発明の実施の形態】発明の実施についての一形態を図
1〜図3等に示す。図1は、熱間圧延機Aの全体配置を
概念的に示す側面図である。図2は、圧延機Aのうち前
段にあるミル1に関してCVC機能を説明するための模
式図であり、また図3は、圧延機Aのうち最終段のミル
6などについて詳細を示す側面図である。
【0038】図1に示す熱間圧延機Aは仕上げ圧延機で
あって、上流側(図示省略)には加熱炉と粗圧延機があ
り、下流側(図示省略)にはランアウトテーブルや巻取
り機などが配置されている。この熱間圧延機Aは、上流
側で粗圧延された圧延材(鋼板)Pを連続圧延すること
によって微細なフェライト組織を有する細粒鋼熱延鋼板
を製造できるよう、以下のように構成している。
【0039】まず前段の3スタンドとして、いわゆるC
VCミル1・2・3をタンデムに配置している。最前段
のCVCミル1は、図1のようにワークロール1a・1
bとバックアップロール1c・1dとからなる4重の圧
延機として構成し、ワークロール1a・1bに、図2
(a)に示すようなクラウン(CVC、すなわち直径の
連続的変化)をもたせている。ワークロール1a・1b
は、図2(b)・(c)のように上下で反対の軸長方向
へ同時に移動(シフト)させることができ、それによっ
てロール間の位置関係、すなわちロールギャップを調整
することが可能である。ワークロール1a・1bの径は
700mmとし、最大シフト量は正逆それぞれに100
mmとした。他の2段のCVCミル2・3も、このよう
な構成および機能について最前段のCVCミル1と相違
はない。
【0040】こうしたCVCミル1・2・3を前段に配
置したのは、圧延材Pのクラウン(形状)を好適に保つ
ためである。後段の異径ロールミル4・5・6(後述)
では圧延による加工発熱に起因したサーマルクラウン等
が発生しやすいため、前段に置いたこれらCVCミル1
・2・3によってあらかじめ板クラウンを修正し、圧延
材Pの中絞り等を軽減するのである。
【0041】続く後段の3スタンドとして、いわゆる異
径ロールミル4・5・6をタンデム配置している。前述
のCVCミル1・2・3を含む全6スタンドのスタンド
間隔は、等しく5.5mである。CVCミル1から数え
て第4スタンドにあたる異径ロールミル4は、図1のよ
うにワークロール4a・4bとバックアップロール4c
・4dとからなる4重の圧延機として構成し、ワークロ
ール4a・4bとして図のように直径の異なるものを使
用している。そしてワークロール4a・4bのうち下部
にある大径のロール4bのみをモータ等(図示せず)に
て回転駆動し、上部の小径のロール4aについては、回
転自在にして駆動力をかけないこととした。ワークロー
ル4a・4bにはベンダー(図示せず)を付設している
ので、ワークロール4a・4bにベンディングをかける
ことができる。また各ワークロール4a・4bにはCV
C機能をも付与しており、正逆各向きに100mmの範
囲内で軸長方向へ両者を移動させることができる。ワー
クロール4aの径は480mm、ワークロール4bの径
は600mmで、両者の平均である等価ロール径は54
0mmである。このような構成および機能について、後
方にある他の2段の異径ロールミル5・6も上記の異径
ロールミル4と相違はない。
【0042】これら3スタンドの異径ロールミル4・5
・6は、等価ロール径が小径であることと、一方のワー
クロール(4b等)のみを駆動するため圧延材Pに剪断
力が作用することから、比較的低い圧延荷重でも圧下率
の高い(たとえば圧下率50%の)圧延を実施できる。
そのため、圧延材P中に微細なフェライト組織を形成す
る大圧下圧延等を小さな圧延荷重で行うことができ、し
かも、圧延荷重が小さいために、ロール偏平やエッジド
ロップによる不都合も発生しない。図6の線図X3は、
第6スタンドの異径ロールミル6において厚さ2.3m
m・幅730mmの鋼板(成分はC:0.16%、S
i:0.22%、Mn:0.82%)を圧延材Pとして
等しい圧下率(48%)で圧延するとき、ワークロール
の等価径の変更とともに圧延荷重がどのように変化する
かを示すものである。また、図7の線図X5は、一定の
異径ロールミル5・6(ワークロール5a・6aの各径
は480mm、5b・6bは600mmで、各ミルの等
価ロール径は540mm)において、図6の場合と同じ
圧延材Pを圧延するとき発生するエッジドロップを表す
ものである。なお、図7中の線図X4は、ワークロール
を異径でなく同径(600mmの中規模径)にして同じ
圧延材Pを圧延する場合のエッジドロップを比較のため
に示している。
【0043】6スタンドすべてのミル1〜6の各ワーク
ロールに対しては、潤滑剤の供給手段を配置している。
同手段は、たとえば図3中の符号5e・5f・6e・6
fのようにワークロールの表面に向いた噴射口と、そこ
への潤滑剤の送りポンプ等とからなる。潤滑剤として
は、リン酸カルシウムや雲母、炭酸カルシウム等といっ
た微粒の固体潤滑剤をグリース中に含めたものを使用す
る。それら固体微粒子の配合により、潤滑剤使用時の各
ワークロールと圧延材Pとの間の摩擦係数μは約0.2
8と高めになる。
【0044】上記のような潤滑剤を使えば、ロール表面
と圧延材Pとの間に上記の微粒子が介在してロール・圧
延材間の直接接触を防止するので、ロール表面の摩耗が
抑制され、圧延材Pの形状が長く良好に保たれやすい。
鉱物油にではなくグリース中に固体微粒子を含めている
ので、固体微粒子がロール表面上につねに均一に分散さ
れるように供給されるというメリットもある。図8は、
潤滑剤の使用によるロールの摩耗低減効果を示すもの
で、線図X6は潤滑剤の不使用の場合を示し、線図X7
は潤滑剤の使用時を示す。なお、図8の横軸はワークロ
ールの負荷の大きさを示し、縦軸はワークロールの摩耗
量を示している。
【0045】後段に配置した3スタンドの異径ロールミ
ル4・5・6の各出側には、カーテンウォール型の冷却
手段7A・7B・7Cを配置している。図3に示すよう
に同冷却手段7Bは、上下のヘッダー7Ba・7Bbよ
り圧延材Pの全幅表面に向けて大量の常温冷却水を層流
状態で幕状(カーテンウォール状。厚さは10mm以上
であり最適厚さが16mm)に流し当てることにより、
圧延材Pを強く冷却する。冷却水の量は、圧延材Pの単
位幅(1m)あたり100〜500m3/hの範囲内で
調整可能で、冷却による圧延材Pの温度降下は20℃/
sec以上になる。通常は(下記実施例の場合を含む)
単位幅あたりに350m3/hの冷却水を使用するが、
その場合の圧延材Pの温度降下は、板厚x速度の積が1
200mm・mpmであるとき60〜80℃/sec
(加工発熱による温度上昇を含めて40℃/sec前
後)に達する。他の冷却手段7A・7Cについても、以
上の構成および機能は同じである。
【0046】このような冷却手段7A・7B・7Cを使
用することにより、圧延中の加工発熱による圧延材Pの
温度上昇を抑制して大圧下圧延法または制御圧延法に適
した温度範囲に圧延材Pを保つとともに、圧延後に微細
組織が粒成長を起こすことも抑制することができる。な
お、図1の熱間圧延機Aの下流側にあるランアウトテー
ブル(前記。図示せず)においても、粒成長を防止すべ
く冷却水にて10℃/sec以上の速度で圧延材Pを冷
却している。
【0047】図1の熱間圧延機Aにおいて最終段スタン
ドである異径ロールミル6の出側には、カーテンウォー
ル型冷却手段7Cから数百mm〜1mほど離して、水噴
射スプレー8を配置している。これは、冷却手段7Cに
よって圧延材Pの上面に載った冷却水を除去するための
ものである。図3のように、このスプレー8は、上方か
ら圧延材Pに向けて斜め前方へ、圧延材Pの上面との角
度が65゜(または50〜80゜の範囲内)になるよう
に、10kg/cm2前後の加圧水を1個あたり毎分3
00リットル吹き出すノズル8aを複数個備えている
(この例では合計4個。図3のように圧延材Pの長さ方
向に間隔をおき、かつその幅方向にも間隔をおいて配置
している)。各ノズル8aは、圧延材の幅方向に広がる
ように水を吹き出すもので、圧延材Pの幅方向への広が
り角は15〜30゜、長さ方向への広がり角は1〜10
゜がよい(実施例ではそれぞれ21゜、3゜とした)。
このような水噴射スプレー8を使用すれば、冷却手段7
の作用で圧延材P上に載った冷却水を円滑に除去できる
ので、その下流側にある各種計測器によって、圧延後の
圧延材Pに関する種々の計測を適切に行うことが可能に
なる。
【0048】そのほか、各スタンドのワークロールに対
しては、図3に示すようにロール冷却用水の噴射ノズル
(たとえば符号5i・5j・6i・6j)やそれによる
冷却水を取り除く水切り板(たとえば符号5g・5h・
6g・6h)を配置してもいる。
【0049】
【実施例】以上に述べた圧延機Aを用いて熱間圧延を行
った例を以下に示す。
【0050】C:0.16%、Si:0.22%、M
n:0.82%(他に有意量の成分を含まない)の化学
成分を有する鋼について、圧延機Aにより、厚さ2.3
3mm・幅730mmの鋼板を3種類の条件(実施例1
〜3)で製造した。下記の表1には実施例1についての
パススケジュール(圧延条件)を示し、表2には実施例
2・3のパススケジュールを示している。また表3は、
各実施例1〜3でのカーテンウォール型冷却手段7A・
7B・7Cの使用状況、表4は、各実施例1〜3につい
て最終段のミル6の後方で測定した圧延材Pの仕上温度
である。各表において「粗バー」は粗圧延機を表し、
「F1」〜「F6」は第1段〜第6段の各ミル1〜6を
それぞれ表す。なお、圧延スピードについてはとくに制
限を設けず、一般のホットストリップミルで常用されて
いる圧延スピード(たとえば7〜9m/sec)を採用
した。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0051】実施例1〜3のそれぞれによって得られた
熱間圧延鋼板(圧延材P)についてフェライト粒径と機
械的性質とを表5に示す。この表5において、「TS」
は引張強さ、「YP」は降伏点、「EL」は伸びであ
る。なお、表5のうちには、表1〜3に示された圧延条
件の主なものも併記している。
【表5】
【0052】表5に示すように、累積歪み(前記した加
重積算値であるεc)を0.92にとった実施例2・3
では、粒径が4μm前後のフェライト組織を有していて
機械的性質にすぐれた鋼板を得ることができた。後段の
3スタンド(F4〜F6)の出側(後面)においてカー
テンウォール型冷却手段7A〜7Cを使用した実施例3
によっては、フェライト粒径が4μm程度以下で、機械
的性質にもとくにすぐれる鋼板が得られた。
【0053】図4は、実施例1〜3により得られた鋼板
についてフェライト組織の結晶粒に関するグレーンサイ
ズ(粒径D(μm)を−1/2乗したもの)と降伏点と
の関係を図示したものである。図のように、後段3スタ
ンドにおける累積歪みを0.65にした場合(図4中の
グループX2)にはグレーンサイズが0.43以下(粒
径5.4μm以上)であって降伏点も十分ではないが
が、累積歪みを0.92にした場合には、グレーンサイ
ズが0.5程度(粒径が4μm程度)になり、降伏点は
45kg/mm2以上にまで高くなる。
【0054】そして図5(a)・(b)・(c)は、実
施例3で得た鋼板について、上表面付近と板厚中央付
近、下表面付近でそれぞれ結晶組織を撮影した写真であ
る。板厚内のいずれの部分にも、粒径が3μm台の微細
なフェライト組織が形成されている。
【0055】
【発明の効果】請求項1に記載した熱間圧延機は、一般
的なホットストリップミル形式の圧延機でありながら、
微細なフェライト組織を有する細粒鋼熱延鋼板を円滑に
製造することができ、同鋼板の商業的生産も可能にす
る。請求項2の熱間圧延機なら、サーマルクラウンの発
生を抑制し、通板の安定化を図ることもできる。請求項
3に記載した熱間圧延機なら、圧延荷重を低くするうえ
でとくに好ましい。
【0056】請求項4に記載の熱間圧延機なら、サーマ
ルクラウンの防止等のための制御を後段のスタンドにお
いても行うことができ、圧延材である板のプロフィール
が良好になる。
【0057】請求項5に記載の熱間圧延機なら、ロール
表面の摩耗が抑制されるため、形状のすぐれた圧延材を
安定的に製造できる。圧延材のロールスリップが少なく
なるという利点もある。請求項6の熱間圧延機は、上記
したロール摩耗の抑制および圧延材との摩擦の関係でと
くに有利である。潤滑剤の供給を円滑に行なう意味でも
利点がある。
【0058】請求項7に記載の熱間圧延機は、最終スタ
ンドを出た圧延材について上面の冷却水を適切に除去す
ることにより圧延材についての必要な計測を可能にし、
ひいては圧延機の円滑な運転を実現する。なお、請求項
8に記載の熱間圧延機なら、圧延材上の冷却水を除去す
る性能がとくにすぐれる。
【0059】請求項9に記載した細粒鋼製造方法によれ
ば、微細フェライト組織を有する細粒鋼熱延鋼板を円滑
に製造することができる。フェライト組織の結晶粒径を
4μm程度以下にまで細かくすることが可能である。
【0060】請求項10に記載の細粒鋼製造方法なら、
請求項1〜8に記載した熱間圧延機を用いることによ
り、微細フェライト組織を有する細粒鋼熱延鋼板の円滑
な製造が可能になる。
【0061】請求項11に記載した細粒鋼製造方法な
ら、圧延完了直後の圧延材を強く冷却し、圧延後の結晶
粒の成長を的確に停止させて、好ましい微細組織を有す
る細粒鋼をもたらす。
【0062】請求項12に記載の細粒鋼製造方法は、有
用な鋼板を製造するので社会的貢献度が高く、またコス
トに見合う合理的な生産が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施についての一形態である熱間圧延機
Aの全体配置を、概念的に示す側面図である。
【図2】図2(a)・(b)・(c)の各図は、図1の
圧延機Aのうち、前段にあるミル1に関してCVC機能
を説明するための模式図である。
【図3】圧延機Aのうち最終段のミル6などについて詳
細を示す側面図である。
【図4】製造した鋼板について、フェライト組織の結晶
粒に関するグレーンサイズと降伏点との関係を示す線図
である。
【図5】図5(a)・(b)・(c)の各図は、製造し
た鋼板について、上表面付近と板厚中央付近、下表面付
近でそれぞれ結晶組織を撮影した写真である。
【図6】ワークロールの等価径と圧延荷重との関係を示
す線図である。
【図7】異径ロールミルにおけるエッジドロップの低減
効果を示す線図である。
【図8】潤滑剤を使用する場合のロール表面の摩耗低減
効果を示す線図である。
【符号の説明】
A 熱間圧延機 1・2・3 CVCミル 4・5・6 異径ロールミル 7A・7B・7C カーテンウォール型冷却手段 8 水噴射スプレー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 箱守 一昭 大阪市大正区船町1丁目1番66号 株式会 社中山製鋼所内 (72)発明者 竹士 伊知郎 大阪市大正区船町1丁目1番66号 株式会 社中山製鋼所内 (72)発明者 高橋 昌範 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 足立 明夫 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 高岡 真司 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 Fターム(参考) 4E002 AD02 BA01 BB14 BB16 BC05 BC08 BC10 BD07 CA02 CA04 CB01 4K043 AA01 AB03 AB04 AB15 AB27 BA02 BA04 CB04 DA00 EA04 FA02 FA13

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数スタンドの異径ロールミルまたは極
    小径ロールミルを後段に配置するとともに、後段の少な
    くとも2スタンドのミルの出側に、圧延材に対するカー
    テンウォール型冷却手段を配置したことを特徴とする熱
    間圧延機。
  2. 【請求項2】 複数スタンドのCVCミルを前段に配置
    したことを特徴とする請求項1に記載の熱間圧延機。
  3. 【請求項3】 上記した異径ロールミルにおける等価ロ
    ール径、または極小径ロールミルにおけるロール径を5
    50mm以下としたことを特徴とする請求項1または2
    に記載の熱間圧延機。
  4. 【請求項4】 上記した異径ロールミルまたは極小径ロ
    ールミルのワークロールに、CVC機能をもたせるとと
    もにベンディング機能をもたせたことを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の熱間圧延機。
  5. 【請求項5】 ロール表面に対する潤滑剤の供給手段を
    いずれかのスタンドに付設したことを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の熱間圧延機。
  6. 【請求項6】 上記の潤滑剤として、微粒の固体潤滑剤
    をグリース中に含めたものを供給することを特徴とする
    請求項5に記載の熱間圧延機。
  7. 【請求項7】 最終段のスタンドの出側において上記冷
    却手段の下流側に、圧延材上の冷却水を除去する流体噴
    射スプレーを配置したことを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載の熱間圧延機。
  8. 【請求項8】 上記の流体噴射スプレーとして、上方か
    ら圧延材に向け、斜め前方へ圧延材の幅方向に広がるよ
    うに加圧水を吹き出すノズルを複数配置したことを特徴
    とする請求項7に記載の熱間圧延機。
  9. 【請求項9】 加熱した鋼板を、直径が550mm以下
    のワークロールを有する複数スタンドの圧延機を用い、
    後段のスタンドにおけるワークロールの前および後ろに
    おいて冷却しながら、累積歪みが0.9以上になるよう
    に圧延することを特徴とする細粒鋼製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれかに記載の熱間
    圧延機を用い、後段スタンドにおける累積歪みが0.9
    以上になるように鋼板を圧延することを特徴とする細粒
    鋼製造方法。
  11. 【請求項11】 最終スタンドを出た直後における鋼板
    の冷却が毎秒20℃以上となるようにすることを特徴と
    する請求項9または10に記載の細粒鋼製造方法。
  12. 【請求項12】 炭素含有量が0.5%以下であり、合
    金元素の含有量が5%以下の鋼板を圧延することを特徴
    とする請求項9〜11のいずれかに記載の細粒鋼製造方
    法。
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