JP2002273429A - 汚水処理装置用電解槽 - Google Patents

汚水処理装置用電解槽

Info

Publication number
JP2002273429A
JP2002273429A JP2001072377A JP2001072377A JP2002273429A JP 2002273429 A JP2002273429 A JP 2002273429A JP 2001072377 A JP2001072377 A JP 2001072377A JP 2001072377 A JP2001072377 A JP 2001072377A JP 2002273429 A JP2002273429 A JP 2002273429A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sewage
electrode unit
tank
sludge
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001072377A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4548955B2 (ja
Inventor
Takeshi Fukunaga
武士 福永
Kenji Oda
謙治 小田
Akihiro Fukumoto
明広 福本
Toshiki Okumi
敏喜 奥見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2001072377A priority Critical patent/JP4548955B2/ja
Publication of JP2002273429A publication Critical patent/JP2002273429A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4548955B2 publication Critical patent/JP4548955B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚泥を排出するための作業時間を低減した汚
水処理装置用電極槽を提供すること。 【解決手段】 散気管を下方の底面に向けて空気を噴出
するように設置し、汚泥排出口を槽の底面に配設し、栓
により開閉するとともに、槽の底面を汚泥排出口に向け
て下方向に傾斜させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚水処理装置用電
解槽に関し、より具体的にはリンの除去のための汚水処
理装置用電解槽に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の汚水処理装置、特に工場等の事業
場用排水や家庭用排水に含まれるリン化合物の除去を目
的とし汚水処理装置として電解溶出法が知られている。
この技術は、電極を用いた電解反応により、鉄イオンま
たはアルミニウムイオン等の金属イオンを排水中に溶出
させ、この金属イオンを排水中のリン酸イオンと反応さ
せることにより不溶性の塩(例えば、FePO4、Fe
(OH)x(PO4y)として凝集沈殿させ、このリン
化合物を除去するものである。ところで、電解槽で凝集
するリン化合物を処理する方法として、基本的には二つ
の方法がある。一つは、この凝集物(リン化合物)を汚
水中に含まれている種々の汚泥とともに電解槽内に積極
的に沈殿させて堆積させる方法であり、他はこの電解槽
ではリン化合物を含む汚泥を積極的に浮遊させ、汚水と
共に次の槽に移送し、その槽で沈殿させて排出するもの
である。
【0003】ところで、前者のものにあっては、電解槽
の凝集物等の汚泥を除去する手間が余分に増えるという
欠陥があるばかりか、汚泥を排出することに関し、次の
ような問題がある。
【0004】例えば、このように電解槽内に汚泥を堆積
させる例として、特開2000−189977号公報に
記載されたものがある。この例では、電解槽の底部に開
閉弁を備えた排出口を設け、この開閉弁を開くことによ
り凝集物等の汚泥を槽外下方に排出している。しかし、
この例のように開閉弁を用いた場合には、弁座部に汚泥
が詰まり易く弁機能が損なわれやすいという問題があ
る。
【0005】更に、前者に係る他例として、例えば、特
開平10−258283号公報および特開平10−32
8672号公報に記載されたものがある。これらのもの
では、電解槽の下部に堆積した凝集物等の汚泥は、定期
的にバキュームカーで汲み出されている。しかしなが
ら、バキュームカーで排出するには、排出口の上方にあ
る電極を取り外す必要があり、極めて面倒な作業になる
という問題があった。
【0006】一方、後者に係る例として、例えば、特開
平8−176456号公報および特開2000−176
456号公報に記載されたものがある。これらの場合、
電解槽での凝集物等の汚泥の沈殿量は減少するが、皆無
にはならない。排水中に含まれる種種のSS成分ととも
にリン化合物が電解槽の下部に少しずつ沈殿することが
考えられる。なお、これら従来のものでは、堆積した汚
泥の排出口が設けられていない。したがって、これら従
来のものでは、電極交換時(約3ヶ月に1度)に、電解
槽の下部に堆積した汚泥を引き抜く必要がある。しかし
ながら、この汚泥の引き抜き作業は、電極ユニットを全
て取り外し、ポンプ等で排水及び汚泥を引き抜かなけれ
ばならず多大な作業時間を必要としていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な従来技術に存在する問題点に着目してなされたもので
ある。その目的とするところは、汚泥を排出するための
作業時間を低減した汚水処理装置用電極槽を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る汚水処理装置用電解槽は、汚水を受け
入れる槽と、汚水を流入させる汚水流入管と、汚水を流
出する汚水流出管と、相対する一対の電極から構成さ
れ、前記槽内汚水中に複数個配設された電極ユニット
と、この電極ユニットに電流を供給する電源と、前記電
極ユニットの下部の汚水中に配設された散気管と、前記
槽内に堆積する汚泥を排出するための汚泥排出口とを備
えたものであって、前記散気管は下方の底面に向けて空
気を噴出するように設置され、また、前記汚泥排出口は
前記槽の底面に配設されて栓により開閉され、また、こ
の槽の底面はこの汚泥排出口に向けて下方向に傾斜させ
たものである。
【0009】このように形成すると、散気管から空気が
噴出されることにより、電解槽に堆積するリン化合物等
の汚泥は積極的に浮遊され、汚水と共に次の工程の槽に
排出され、次工程の槽において他の汚泥と共に沈殿除去
される。このようにリン化合物等の汚泥を積極的に浮遊
させて次工程の槽に排出するので、電解槽の下部に堆積
するリン化合物等の汚泥は量が少なくなる。従って、こ
れらリン化合物は電極ユニットの交換時に併せて排出処
理するようにすればよい。また、電解槽の下部に沈殿し
た汚泥は、電解槽の底面が汚泥排出口に向けて下方向に
傾斜していることから、汚泥排出口に集まり易い。ま
た、この集まった汚泥は、汚泥排出口の栓を引き抜くこ
とにより排出できる。従って、この場合の汚泥排出作業
は、この電解槽に堆積したリン化合物を排出するため
に、わざわざ電極を取り外す必要がなく、リン化合物を
含む汚泥の排出のための作業時間を低減することができ
る。
【0010】また、このような構成において、前記電極
ユニットは、槽内汚水の流れと略直交する方向に、絶縁
性材料からなる板状セパレータを間に挟んで所定間隔で
配列され、前記散気管は前記電極ユニットの配列方向に
配置され、前記汚泥排出口は槽の底面における前記電極
ユニット下方の略中央位置に設けられ、前記汚泥排出口
の栓は前記電極ユニット列の中央部に位置するセパレー
タ下部に連結されているものとしても良い。
【0011】このように構成すると、電極ユニットの交
換時、中央のセパレータを取り出すときに同時に栓を容
易に抜くことができ、より一層汚泥排出のための作業時
間を低減することができる。
【0012】また、本発明に係る汚水処理装置用電解槽
は、汚水を受け入れる槽と、汚水を流入させる汚水流入
管と、汚水を流出する汚水流出管と、相対する一対の電
極から構成され、前記槽内汚水中に複数個配設された電
極ユニットと、この電極ユニットに電流を供給する電源
と、前記電極ユニットの下部の汚水中に配設された散気
管と、前記槽内に堆積する汚泥を排出するための汚泥排
出口とを備えたものであって、前記槽は平面形状が4角
形であり、前記汚水を流入させる汚水流入管と汚水を流
出する汚水流出管とが対向する2辺に設けられ、前記電
極ユニットは他の対向する2辺間に絶縁性材料からなる
板状セパレータを間に挟んで所定間隔で配列され、前記
汚泥排出口は、前記電極ユニットの下方中央位置に配置
されると共に、前記電極ユニット列の中央部に位置する
セパレータ下部に連結されている、前記汚泥排出口を開
閉する栓を有し、前記散気管は、槽の底面に向けて空気
を噴出するように、前記汚泥排出口を挟んで前記電極ユ
ニットの配列方向に2本配置され、更に、前記電極ユニ
ット列の下部両側近傍に位置する前記槽の側壁または底
壁を傾斜させた傾斜面部とし、また、この傾斜面部間に
位置する槽の底面を前記汚泥流出口に向けて下方向に傾
斜させたものとしてもよい。
【0013】このように形成すると、散気管から空気が
槽の底面に向けてばっ気されるので、槽の下部に溜まっ
ているリン化合物等の汚泥が吹き上げられる。また、散
気管からのばっ気により泡状の気泡が上方に立ち上がる
とともに、電極ユニット列の下部に沿う傾斜面部により
汚水が散気管の下方に引き込まれ汚水の対流が形成され
る。従って、前記汚泥の浮遊物が汚水の流れに引き込ま
れ、汚水と共に次の工程の槽へ効果的に排出される。な
お、2本の散気管の中央部の下方は、汚泥の沈降量が多
く、一方、ばっ気されにくく、かつ、傾斜面部と、この
傾斜面部間に位置する槽の底面を汚泥排出口に向けて下
方向に傾斜させたこととにより、汚泥が中央の汚泥排出
口付近に集積し易く構成されている。また、汚泥排出口
の栓は、電極交換時に中央部のセパレータを引き抜くこ
とにより栓が同時に外される。従って、電解槽下部に堆
積する汚泥を容易に排出することができでき、汚泥排出
のための作業時間を短縮することができる。
【0014】また、このような構成において、前記電極
ユニットは2列に配列され、前記汚泥排出口はこの2列
の電極ユニット列の下方中央位置に各々配置されている
ようにしてもよい。
【0015】このように構成すると、電極ユニット列の
列方向の長さを小さくすることができ、リン化合物等の
汚泥が汚泥排出口に集まり易くなる。したがって、汚泥
排出の作業時間をより一層短縮することができる。ま
た、電極ユニット列の列方向の寸法が小さくなること
で、電極ユニット列の端部での汚水のよどみを防止する
ことができ、電極ユニット列の列端部から溶出する金属
イオンによるリン捕捉効率の低下を防止し、リン除去効
率の低下を防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明汚水処理装置用電
解槽に具体化した実施の形態について図1〜図8に基づ
いて説明する。なお、図1は本実施の形態に係る電解槽
の外観平面図であり、図2は本実施の形態に係る電解槽
のサービス蓋を取り外した状態における平面図であり、
図3は本実施の形態に係る電解槽のサービス蓋及び電極
ユニットを取り外した状態における平面図であり、図4
は図1におけるIV−IV断面図である。なお、この図
4においては汚水流出管側の電極ユニット列はセパレー
タの側面が見える状態とし、汚水流入管側の電極ユニッ
ト列は電極ユニットの側面が見える状態で表している。
また、図5は図2におけるV−V断面図であり、図6は
図5におけるVI部拡大図であり、図7は汚泥排出口の
中心を通る電極ユニット列の列方向の電解槽の下部断面
図であり、図8は、断面方向が図7と90度異なる汚泥
排出口部分の拡大断面図である。
【0017】先ず初めに、この実施の形態に係る汚水処
理装置用電解槽の概略構成を説明する。電解槽の容器
は、平面形状が略長方形を成す箱型の容器であり、所定
の深さを持ったタンク本体1、所定の高さを持ったカバ
ー体3、カバー体3に設けられた2個所の電極サービス
ポート31を閉塞するための高さ方向の寸法が小さい2
個のサービス蓋4から構成されている(図4参照)。そ
して、カバー体3におけるサービス蓋4の下方部の電極
サービスポート31は、電極ユニット装着用の開口部3
2を底面に持ち、この開口部32の周辺部は電極ユニッ
ト51の支持部材として機能する凹部33に形成されて
いる(図4参照)。この各凹部33から電極ユニット5
1の電極板51aの平面形状における長手方向(以下単
に電極板51aの長手方向という)がタンク本体1の長
辺と同一の方向であって、この電極板51aの長手方向
と直交する方向に一定の間隔を置いて列をなすように電
極ユニット51が挿入され、電極ユニット列5を構成し
ている(図2、図4、図5参照)。また、タンク本体1
の短辺をなす側壁の上部には汚水流出管11が設けら
れ、この汚水流出管11が設けられた側壁と対向する短
辺をなす側壁近傍のカバー体3の上面部に、上方から下
方の電解槽内に汚水を流入させるように汚水流入管35
が設けられている(図1等参照)。
【0018】次ぎに、上記に説明した電解槽の各部につ
いてより具体的に説明する。タンク本体1は、汚水を流
入させ、電極から汚水中に金属イオンを溶出させるとこ
ろであり、この処理に必要な高さ及び容積に形成されて
いる。そして、図4等に示すように、短辺を成す一側壁
の上部に前述のように汚水流出管11として配管が水平
方向に導出するように設けられている。なお、この汚水
流出管11にはパッキン11aが設けられている。この
側壁の汚水流出管11の下方部は、タンク本体1の中央
側に向けて下方向に傾斜する傾斜面部12として構成さ
れている。また、この傾斜面部12に対向する側壁にも
前記傾斜面部12と対称的な形状をなすように傾斜面部
13が形成されている。これら傾斜面部12、13は、
電解槽内に汚水の対流を発生させるように、電極ユニッ
ト列5の下部近傍位置に形成される。また、これら傾斜
面部12、13の頂部には外方向に張り出す棚部14、
15が形成され、この棚部14、15の下面がこの電解
槽を据え付ける場合の固定面として機能している(図4
参照)。なお、汚水流入管側の棚部15は、電解槽に流
入する汚水分散面として機能するように、汚水流出管側
の棚部14よりも大きな面積とされており、この棚部1
5の上方部をカバー体3に取り付けられた汚水流入管3
5からの汚水を受け入れるスペースとしている。
【0019】また、タンク本体1の底面における電極ユ
ニット列5の中間部を、前記傾斜面部12、13と対称
的な形状を成すような傾斜面部を形成した滑らかな山形
部分16に形成し、この山形部分16と前記傾斜面部1
2、13とで挟まれる底面の中央部が電極ユニット列5
の中央となるように構成されている。そして、この部分
に汚泥排出口17が設けられている。また、この山形部
分16と前記傾斜面部12、13とで挟まれる底面は、
汚泥排出口17に向けて緩やかに下方向に傾斜する傾斜
面18a、18bとして形成されている(図7参照)。
また、汚泥排出口17はゴム栓17aにより閉塞され、
この汚泥排出口17の外面側には配管継ぎ手17bがボ
ルト17c及びナット17dによりパッキン17e、1
7fを介して取り付けられている(図8参照)。
【0020】また、この汚泥排出口17を挟むように散
気管固定用のリブ19が各電極ユニット列の2ヶ所(計
8個所)に設けられている(図3参照)。このリブ19
は散気管25を底面から少し浮かせた状態で固定するよ
うに、リブ19上端部に散気管嵌め込み用の切り欠き1
9aを設けたものである(図8参照)。更に、タンク本
体1の底面には4個所に支持脚22が形成されている。
この電解槽はこの支持脚22を利用して裁置することも
可能である。また、タンク本体1の上端縁部はフランジ
部23を形成するとともに、端縁部の強度を向上させる
ため下向きのリブ24が形成されている。
【0021】カバー体3は、図4からよく理解できるよ
うに、電極ユニット列5の上方部に電極ユニット51の
電源ケーブル用中継ターミナルボックス6や電源ケーブ
ル62の配線スペースを確保するなどのために必要な高
さを有し、その上面が電解槽の上面を構成している。ま
た、周縁下端は前記タンク本体1の上端縁のフランジ部
23に当接するフランジ部34を有し、さらにこのフラ
ンジ部34の先端が下方に折り曲げられた折り曲げ片3
4aとして構成され、タンク本体1の上端に被さるよう
に形成されている。そして、カバー体3とタンク本体1
とはこのフランジ部23、34においてビス34bによ
りビス止め等され固定されている。
【0022】また、カバー体3における前記棚部15の
上方には、上面から少し窪ませた小スペースの平面部3
0を形成し、この平面部30に開口30aを設け、この
開口30aに接続するように汚水流入管35が取り付け
られている。この汚水流入管35は、下方に取り付け用
フランジを備えたフランジ付き配管35a、このフラン
ジ付き配管35aに接続される直管35b、この直管3
5bに対し回転自在に取り付けられた90度エルボ35
cからなり、この90度エルボ35cに対し、前工程か
ら汚水を供給する連絡配管35dが取り付けられてい
る。なお、この汚水流入管35の周辺部分は、このカバ
ー体3及び前述のタンク本体1共に平面形状が先細りと
なるように形成されている。
【0023】また、汚水流入管35から、この汚水流入
管35に対向する側壁にかけての部分には、電解槽の長
辺と直交する方向を長辺とする平面形状が略長方形の電
極サービスポート31が二つ形成されている。この電極
サービスポート31は、その深さがカバー体3の周縁部
よりも下方となり、タンク本体1内の汚水面よりやや上
方となる位置とされた凹部33として形成されている。
そして、この深さを持った凹部33の底面それぞれに電
極ユニット挿入用開口部32が設けられている。
【0024】電極ユニット51は、長方形の鉄製の板状
電極を2枚一組とした電極であり、これら2枚の電極板
51aは上部のホルダー51bにより所定の間隔に保持
されたものである。このホルダー51bの上面には電源
ケーブルを接続するための端子51cが設けられ、ホル
ダー51b内にて、この端子51cと電極板51aとが
結線されている。この電極ユニット51は、電極板51
aの長手方向が電解槽の長手方向であり、この電極板5
1aの長手方向と直交する方向に複数の電極ユニット5
1を配列するように配置されている。ホルダー51bは
電極板51aの幅(長手方向の寸法)よりも大きな幅を
有し、この電極板51aからはみ出した両部分には、カ
バー体3の電極ユニット挿入用開口部32の周辺に配置
されたピン36と係合するピン穴51eが1個ずつ設け
られている。このピン穴51eは、下方がピン36の挿
入が容易なように大径部とされ、上方部は固定位置の正
確度を良くするように小径部とされている。また、ホル
ダー51bの上面部には取っ手51dが設けられている
(図4〜図6参照)。
【0025】そして、電極ユニット51の間にはセパレ
ータ52が取り付けられている(図5、図6参照)。こ
のセパレータ52は、絶縁材料であるプラスチックから
なる。また、セパレータ52は、電極板51aの大きさ
に略等しい平板部52aを有し、その上部を電極のホル
ダー51bと同様に幅広の支持部52bとしている。そ
して、この支持部52bの両側には、カバー体3の電極
ユニット挿入用開口部32の周辺に配置されたピン37
又はカバー体3に取り付けられているボルト38と係合
する穴52cが1個ずつ設けられている。また、支持部
52bの上面部には取っ手52d(図4参照)が設けら
れている。なお、ピン37とボルト38とは交互に配置
されている。また、汚泥排出口17の上に位置する中央
のセパレータ52の下部には汚泥排出口17を閉塞する
ゴム栓17aが鎖55を介して接続されている。
【0026】このセパレータ52と電極ユニット51と
を挿入するに際しては、まずセパレータ52をピン37
またはボルト38に係合させながら挿入する。次いで、
電極ユニット51をピン36に係合させながら挿入す
る。このとき、電極ユニット51のホルダー51bがセ
パレータ52の支持部52bの上に乗る形となる(図6
参照)。次に、断面略L字状の固定板53をボルト38
に係合させながら、電極ユニット51のホルダー51b
上に裁置する。なお、53aは、固定板53に取り付け
られている緩衝材兼絶縁材である。そして、サービスナ
ット39をボルト38に締め付け最終的に固定する。こ
れにより、汚水流入管35側と汚水流出管11側とに、
電極板51aの長手方向が電解槽の長手方向となり、こ
の電極板51aの長手方向に直交する方向に電極ユニッ
ト51とセパレータ52とが交互に配列され、各8個の
電極ユニット51と7個のセパレータ52とを配列した
電極ユニット列5がそれぞれ形成される。すなわち、電
解槽の一対の対向辺を横断するように2列の電極ユニッ
ト列5が形成される。なお、この電極ユニット列5の中
央ラインは、前述の汚泥排出口17の中心を通るように
構成されている。
【0027】また、このカバー体3において、電極ユニ
ット列5と汚水流入管35との間及び電極ユニット列5
と汚水流出管11との間は、前述のタンク本体1におけ
る傾斜面部12、13の上方部に位置しており、この部
分の電極ユニット51より上方の位置に、電極ユニット
51を電源に接続するための中継ターミナルボックス6
が配置されている。各中継ターミナルボックス6は、略
矩形状の平面形状をなし、4個の中継端子61をその長
手方向に配設している。そして、中継ターミナルボック
ス6は、その長手方向が電極ユニット列5の列方向とな
るように2個配設されている。したがって、4個の中継
端子61の配列方向と電極ユニット列5の列方向とが一
致している。なお、図2及び図4における62は、一つ
の中継端子61に対し一つの電極ユニット51を接続す
る電源ケーブルである。また、図2及び図3における6
3は、電源と各中継ターミナルボックス6とを接続する
電源ケーブルである。
【0028】各電極ユニット列5の下方部には、2本の
散気管25が1系統を成す散気装置としてそれぞれ配置
されている(図3、図4参照)。この2本の散気管25
の先端部は連絡管28により連絡されている。この散気
管25は、外部のブロワー80と接続するための連絡配
管26、27を電解槽の長辺をなす側壁の一方の壁、す
なわち、対向する一対の対向壁の一方の壁に沿って立ち
上げ(図3、図5参照)、カバー体3の上端部の切り欠
き21(図4、図5参照)から外部に導出している。そ
して、中央側の立ち上げ管26がブロワー80に接続さ
れ、反中央側の立ち上げ管27の先端には盲栓29が取
り付けられている。したがって、散気管25には中央よ
りの立ち上げ管26から空気が供給されている。更に、
2列の電極ユニット列5それぞれに対応して設けられて
いる上記構成の2系統の散気管25は、図3に示すよう
にそれぞれ別々のブロワー80に連絡配管81を介し接
続されている。なお、切り欠き21は、この図4に図示
された上端部と対向する面(すなわち、図5における右
側の側壁)の上端部にも対称的に設けられている。ま
た、散気管25は前述のように、タンク本体1のリブ1
9に設けられた切り欠き19aに嵌め込まれて取り付け
られている。したがって、散気管25の向きを変えて取
り付けると、ブロワー80との連絡配管81を、図5に
おける右側の側壁の上端部の切り欠きを介して行うこと
もできる。
【0029】カバー体3において、凹部33の底面に電
極ユニット挿入用開口部32を備えた電極サービスポー
ト31は、図1、図4、図5に示されるように、サービ
ス蓋4によりカバーされている。このサービス蓋4は、
人が電極ユニット51の端子51c等で感電しないよう
に保護するものであり、通常使用時には閉塞されてお
り、施工時あるいは電極ユニット51の交換時に開放さ
れる。また、サービス蓋4はビス41によりカバー体3
に固定されているが、その開閉を容易にするためにサー
ビス蓋4の上面には2個の取っ手42が形成されてい
る。
【0030】次に、前記2個の凹部33の隅部同士が隣
接する2個所に、凹部をなす平面部70が形成されてい
る。そして、この平面部70の任意の何れか一方におけ
るサービス蓋4との間に、サービス蓋4の開閉により作
動する2個の安全スイッチ71と、2系統の散気管25
における入口側圧力の異常を検出して作動する2個の圧
力センサー75とを収納したセンサーユニット7が設置
されている。
【0031】次に、このセンサーユニット7について図
9を用いて説明する。図9はこのセンサーユニット7部
分の拡大側断面図である。図9に示すように、スイッチ
ボックス79は、平面的には隣接するサービス蓋4の両
角部に跨る大きさとされ、高さ方向は、平面部70とサ
ービス蓋4との間に収まる寸法とされている。また、安
全スイッチ71は、スイッチボックス79の内部に収納
されたスイッチ本体72とサービス蓋4の裏面に取り付
けカバーを介して取り付けられたマグネット73とから
構成されており、サービス蓋4が閉じられているときは
マグネット73の作用によりスイッチ本体72内のリー
ドスイッチがONに作動し、サービス蓋4が開放された
ときには、マグネット73がスイッチ本体72の上部か
ら離れることにより、マグネット73がスイッチ本体7
2に作用しなくなり、スイッチ本体72内のリードスイ
ッチがOFFに作動し、これにより電極ユニット51の
電源回路を遮断するように設計されている。なお、この
安全スイッチ71は、図9では1個のみしか図示されて
いないが、2個のサービス蓋4それぞれの開閉を検知す
るように、2個のサービス蓋4の角部に対応して2個取
り付けられている。すなわち、スイッチボックス79内
には、スイッチ本体72が、2個のサービス蓋4の角部
に対応する位置に、つまり、カバー体3の中央線に対し
対称的な位置であって同一高さ位置にそれぞれ取り付け
られている。また、前記のように、スイッチ本体72が
対向する2辺の前記2個所の平面部70の何れかに取付
け可能とされていることに対応し、2個のサービス蓋4
の相互に隣接する側の角部2個所の裏面に(計4個所
に)それぞれマグネット73が取り付けられている(図
1参照)。
【0032】一方、圧力センサー75は、散気管25の
空気噴出口が目詰まりを起こした状態、すなわち、ブロ
ワー80の吐出側の圧力が異常に上昇するが汚水中に空
気が供給されないような場合、あるいは、ブロワー80
としてダイヤフラム式のものを使用しているような場合
であって、ブロワー80を構成するダイヤフラムが破損
したような場合、つまり、ブロワー80の吐出側の圧力
が異常に低く汚水中に空気が供給されないような場合を
異常圧力として検出する。また、圧力センサー75は、
図3または図5に示すように、圧力導入管76、77を
介して、2系統の散気管25を別々のブロワー80に接
続している連絡配管81に、それぞれ独立に接続されて
いる。なお、この圧力センサー75は、図9では1個の
みしか示されていないが、同一高さ位置に2個、すなわ
ちカバー体3の中央線に対して対称的な位置で同じ高さ
に取り付けられている。
【0033】次に、図10により電極ユニットの制御回
路を説明する。なお、図10には一方の電極ユニット列
5のみが示されている。しかし、実際には、他方の電極
ユニット列5も同様に接続されるが、簡略化のため示さ
れていない。図10に示すように、1列の電極ユニット
列5に配列された8個の電極ユニット51は、2個の中
継ターミナルボックス6を介し、更に、制御盤8を経由
して電源9に接続されている。そして、制御盤8には2
個の安全スイッチ71及び2個の圧力センサー75のO
N、OFF情報が入力されている。何れか一方の安全ス
イッチ71によりサービス蓋4の開放が検知されたと
き、あるいは何れか一方の圧力センサー75の作動によ
り散気管25から空気が正常に供給されていないことが
検知されたときに、電極ユニット51の電源回路を遮断
するように構成されている。
【0034】上記のように構成された電解槽は、次のよ
うなシステムとして構成される。用途が事業場用の排水
処理の場合には、例えば図11に示されるように、汚水
が活性汚泥槽A及び中間流量調整槽Bを経て電解槽Cに
導かれ、電解槽Cの後段側に凝集沈殿槽Dが設けられ
る。一方、家庭用の合併処理浄化槽の場合には、特開平
10−192869号公報、特開平10−258283
号公報、特開2000−189977号公報に記載され
ているようなシステムに構成されて使用される。以下事
業場用排水処理システムとして利用される場合につい
て、本電解槽を用いる場合の動作について説明する。
【0035】事業場から排水される汚水は、まず、活性
汚泥槽AにてBOD成分が微生物により分解され、活性
汚泥槽A内の汚水が中間流量調整槽Bを介して一定量の
汚水として電解槽Cに導入される。このとき汚水は、電
解槽Cの上部からタンク本体1の棚部15に落下して分
散され、ほぼ均一な流れとなって電極ユニット51相互
間を通して汚水流出管11へ流れる。特に本実施の形態
では、電極ユニット列5を汚水の流れる方向に対し略直
交する方向に2列とし、電解槽Cの幅方向の寸法を小さ
くしているので、電解槽Cの幅方向端部で汚水がよどむ
ことが防止される。したがって、電解槽C端部の電極ユ
ニット51から溶出する鉄イオンによるリン捕捉効率が
低下してリン除去効率が低下するのを防止することがで
きる。
【0036】このとき電極ユニット51の電解作用によ
り電極ユニット51の陽極から2価の鉄イオンが溶出さ
れ、陰極からは水素ガスが発生する。また、散気管25
からのばっ気により2価の鉄イオンは3価の鉄イオンに
酸化される。そして、この散気管25から噴出される空
気により水素ガス濃度が薄められ、爆発の危険が回避さ
れる。この場合において、3価の鉄イオンは、汚水中の
オルトリン酸と反応し、難溶性のリン化合物に生成され
る。このリン化合物を含む汚泥は、散気管25からのば
っ気により積極的に電解槽C内に浮遊され、汚水流出管
11から次の工程である凝集沈殿槽Dに排出される。そ
して、この凝集沈殿槽Dでリン化合物を含む浮遊物を沈
殿除去する。
【0037】また、散気管25からタンク本体1の底面
に向けて空気が噴出され、泡状の気泡が上方に立ち上る
とともにタンク本体1の汚水流入側及び汚水流出側の側
壁に設けられた傾斜面部12、13及び電極ユニット列
5の中間となるタンク本体1の底面中央部における山形
部分16の傾斜面部が電極ユニット列5の下部近傍に形
成されていることにより、汚水は散気管25の周囲から
タンク本体1の底部に向けて引き込まれ、汚水が電解槽
C内で効果的に対流を起こし、浮遊物の排出がスムーズ
に行われる。また、電極板51aの長手方向が電解槽C
の長手方向と同一とされていること、つまり、汚水が電
極板51aの板状表面に沿って流れると共に、前記電解
槽C内で発生する対流も電極板51aの板状表面に沿っ
て流れることにより、この対流の流速を速くすることが
でき、効率よくリン化合物を浮遊させることができる。
また、このような対流及びばっ気による電極板51a表
面の洗浄作用により、電極ユニット51の電極板51a
間における汚泥の滞留が防止され、電極の短絡などの事
故が回避される。
【0038】上記のようにこの電解槽Cは汚泥を自身の
槽内に溜め込まないので、通常、電解槽C内の汚泥の排
出は、特別に行う必要がなく、電極ユニット51を交換
するときに併せて行う程度で済ませることができる。電
極ユニット51の交換は、陽極から鉄イオンを溶出させ
ることにより、電極板51aが溶けて消耗するために必
要となるものである。なお、本実施の形態においては陽
極、陰極いずれも鉄製とされ、一方の電極のみが消耗す
るのを避けるため、定期的に極性転換が行われる。ま
た、隣接する電極ユニット51間にはセパレータ52が
配置されているため、各電極板51aの消耗は略均一化
される。仮にセパレータ52がない場合は、中間に位置
する電極板51aは両面で電解作用が行われ、最外側の
電極板51aに比し2倍の速さで溶けていくことにな
り、電極板51aの消耗の均一化を図ることができなく
なる。
【0039】以上のように動作する電解槽Cにおいて、
電極板51aが消耗する時期を予め算出しておき、定期
的に電極ユニット51を交換するようにする。このとき
は、まずサービス蓋4を開放する。そして、中継ターミ
ナルボックス6の中継端子61に接続されている電源ケ
ーブル62を取り外し、また、電極ユニット51及びセ
パレータ52を固定している略L字状断面の固定板53
を取り外す。この場合において、中継ターミナルボック
ス6と電極ユニット51とはほぼ隣り合わせの形で接続
されているため、電源ケーブル62の配線を整然とする
ことができ、電極ユニット51の着脱作業を容易に行う
ことができる。また、電極ユニット51を交換するとき
に、中央のセパレータ52を取り外すと、このセパレー
タ52の下部が鎖55を介してゴム栓17aに接続され
ているため、容易にゴム栓17aを引き抜くことができ
【0040】また、電極ユニット51は何れか一方のサ
ービス蓋4が開放されると、サービス蓋4の裏面に取り
付けられていたマグネット73がスイッチ本体72内の
スイッチ部に作用しなくなり、この何れか一方の安全ス
イッチ71の作動により両列の電極ユニット列5の電源
回路が必ず遮断される。したがって、作業者が電極ユニ
ット51や電極ユニット51近くの汚水に触れても、感
電する虞がない。
【0041】以上のように構成した本実施の形態によれ
ば、以下の優れた効果を奏する。散気管25が電解槽C
の底面に向けて空気を噴出するように設置されているの
で、電解槽Cの下部に堆積するリン化合物等の汚泥は、
浮遊されて次工程の凝集沈殿槽Dに排出され、この凝集
沈殿槽Dにおいて他の汚泥と共に沈殿除去される。従っ
て、電解槽Cの下部に堆積するリン化合物等の汚泥量が
少なくなるので、これら汚泥は電極ユニット51の交換
時に併せて排出処理するようにすればよい。このため、
電解槽Cに堆積した汚泥を排出するためのみに電極ユニ
ット51をとり外す必要はない。
【0042】また、汚水流出管11を設けた側壁の下方
部およびこの側壁に対向する側壁の下方部が電極ユニッ
ト列5の中央に向けて下方向に傾斜する傾斜面部12,
13とすると共に、電極ユニット列5間に傾斜面部1
2,13と対称的となる傾斜面部を有する山形部分16
を形成し、この傾斜面部12,13及び山形部分16に
挟まれた底面を、汚泥排出口17に向けて緩やかに下方
向に傾斜した傾斜面18a、18bとしているので、電
解槽Cの底面は、何れの方向から見ても汚泥排出口17
に向けて下方向に傾斜していることになる。従って、電
解槽Cの下部に堆積する汚泥は、汚泥排出口17に集ま
りやすくなり、汚泥排出口17のゴム栓17aを抜いた
ときに堆積する汚泥を容易に排出することができる。
【0043】また、散気管25からのばっ気により汚水
中に泡状の空気が立ち上り、傾斜面部12,13及び山
形部分16に形成される傾斜面部により、汚水が散気管
25の下方に引き込まれる対流が発生するので、汚泥の
浮遊効果が向上し、汚水とともに汚泥を次工程の凝集沈
殿槽Dに効率よく排出することができる。従って、電解
槽C内に堆積する汚泥量を低減することができ、その結
果として電極交換時に行う汚泥排出のための作業時間を
より一層低減することができる。また、汚泥排出口17
を開閉するゴム栓17aは、電極ユニット列5の中央に
位置するセパレータ52の下部に鎖55により連結され
ているので、電極交換時全ての電極を取り外すまでもな
く、この中央のセパレータ52をとり外すことにより、
同時に汚泥排出口17のゴム栓55を取り外すことがで
きる。従って、電解槽C下部に堆積している汚泥を容易
に排出することができる。
【0044】また、電極ユニット列5は2列に形成し、
各列に汚泥排出口17が設けられているので、電解槽C
の底面における電極ユニット列5の列方向の長さを小さ
くすることができる。この結果、電解槽C下部に堆積す
る汚泥を汚泥排出口17に集積することが容易となり、
汚泥を排出するための作業時間をより一層短縮すること
ができる。また、電極ユニット列5の列方向の長さが小
さくなることで、電極ユニット列5の端部における汚水
のよどみがなくなり、電極ユニット列5端部におけるリ
ン捕捉効率の低下を防止し、リン除去効率の低下を防止
することができる。
【0045】なお、本実施の形態における電解槽Cで
は、電極ユニット列5として2列に配設したものを示し
ているが、特にこれに限定されるものではなく、1列の
電極ユニット列5でもよく、また、一つの電極を用いた
小規模のものであってもよい。また、本実施の形態にお
いては、電極として鉄材を用いたがこれに限定されるも
のではなく、リン酸イオンと反応する金属イオンを溶出
する他の金属、例えば、アルミニウム等を用いてもよ
い。
【0046】
【発明の効果】この発明は以上のように構成されている
ため、次のような効果を奏する。請求項1記載の発明に
よれば、電解槽で発生するリン化合物等の汚泥を散気管
のばっ気効果により浮遊させ次工程に汚水と共に排出す
るので、電解槽に堆積する汚泥が少なくなり、電極の交
換時に堆積した汚泥を排出すればよい。また、このとき
電解槽の底面を汚泥排出口に向けて下方向に傾斜させて
いるので、電解槽下部に堆積した汚泥を容易に排出する
ことができ、汚泥排出作業時間を低減することができ
る。
【0047】また、請求項2記載の発明によれば、汚泥
排出口を開閉する栓を中央のセパレータの下部に連結し
たので、このセパレータ取り外すと同時に汚泥排出口の
栓を引き抜くことができ、作業時間をより低減すること
ができる。
【0048】また、請求項3記載の発明によれば、汚水
の対流が形成され、電解槽で発生する汚泥を汚水と共に
次の工程の槽へ効果的に排出することができる。また、
前記電極ユニット列の下部両側近傍に位置する前記槽の
側壁または底壁を傾斜させた傾斜面部とし、更に、この
傾斜面部間に位置する槽の底面を前記汚泥流出口に向け
て下方向に傾斜させたことにより、汚泥が中央の汚泥排
出口付近に集積し易くなる。また、汚泥排出口の栓は、
電極交換時に中央部のセパレータを引き抜くことにより
同時に外される。従って、電解槽下部に堆積する汚泥を
容易に排出することができ、汚泥排出のための作業時間
を短縮することができる。
【0049】また、請求項4記載の発明によれば、この
ような構成において、電極ユニットは2列に配列され、
汚泥排出口が2列の電極ユニット列の下方中央位置に各
々配置されているので、電極ユニット列の列方向の長さ
が短くなり、汚泥を汚泥排出口に集積しやすくなる。従
って、汚泥排出の作業時間をより一層短縮することがで
きる。また、電極ユニット列の列方向の寸法が小さくな
ることで、電極ユニット列の端部での汚水のよどみを防
止することができ、電極ユニット列の列端部から溶出す
る金属イオンによるリン捕捉効率の低下を防止し、リン
除去効率の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る電解槽の外観平面
図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る電解槽のサービス
蓋を取り外した状態における平面図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係る電解槽のサービス
蓋及び電極ユニットを取り外した状態における平面図で
ある。
【図4】 図1におけるIV−IV断面図であり、汚水
流出管側の電極ユニット列はセパレータを見える状態と
し、汚水流入管側の電極ユニット列は電極ユニットの側
面が見える状態で表している。
【図5】 図2におけるV−V断面図である。
【図6】 図5におけるVI部拡大図である。
【図7】 本発明の実施の形態に係る電解槽の、電極ユ
ニット列の列方向の下部断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態に係る電解槽における、
断面方向が図7と90度異なる汚泥排出口部分の拡大断
面図である。
【図9】 本発明の実施の形態に係る電解槽のセンサー
ユニット部分の拡大側断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態に係る電解槽の電極ユ
ニットの制御回路図である。
【図11】 本発明の実施の形態に係る電解槽を事業場
用排水処理に応用する場合のシステム例である。
【符号の説明】
1 タンク本体、5 電極ユニット列、8 制御盤、9
電源、11 汚水流出管、12,13 傾斜面部、16
山形部、17 汚泥排出口、17a ゴム栓、18
a、18b 傾斜面、25 散気管、30 平面部、3
0a 開口、35 汚水流入管、35a フランジ付き
配管、35b 直管、35c 90度エルボ、35d
連絡配管、51 電極ユニット、51a 電極板、52
セパレータ、55 鎖、C 電解槽、D 凝集沈殿槽。
フロントページの続き (72)発明者 福本 明広 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 奥見 敏喜 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 4D061 DA08 DB09 DB18 EA02 EA03 EB01 EB05 EB14 EB17 EB19 EB20 EB28 EB39 ED06 FA14 FA15 GC20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚水を受け入れる槽と、汚水を流入させ
    る汚水流入管と、汚水を流出する汚水流出管と、相対す
    る一対の電極から構成され、前記槽内汚水中に複数個配
    設された電極ユニットと、この電極ユニットに電流を供
    給する電源と、前記電極ユニットの下部の汚水中に配設
    された散気管と、前記槽内に堆積する汚泥を排出するた
    めの汚泥排出口とを備えた汚水処理装置用電解槽であっ
    て、 前記散気管は下方の底面に向けて空気を噴出するように
    設置され、 また、前記汚泥排出口は前記槽の底面に配設されて栓に
    より開閉され、 また、この槽の底面はこの汚泥排出口に向けて下方向に
    傾斜させたことを特徴とする汚水処理装置用電解槽。
  2. 【請求項2】 前記電極ユニットは、槽内汚水の流れと
    略直交する方向に、絶縁性材料からなる板状セパレータ
    を間に挟んで所定間隔で配列され、 前記散気管は前記電極ユニットの配列方向に配置され、 前記汚泥排出口は槽の底面における前記電極ユニット下
    方の略中央位置に設けられ、 前記汚泥排出口の栓は前記電極ユニット列の中央部に位
    置するセパレータ下部に結合されていることを特徴とす
    る請求項1記載の汚水処理装置用電解槽。
  3. 【請求項3】 汚水を受け入れる槽と、汚水を流入させ
    る汚水流入管と、汚水を流出する汚水流出管と、相対す
    る一対の電極から構成され、前記槽内汚水中に複数個配
    設された電極ユニットと、この電極ユニットに電流を供
    給する電源と、前記電極ユニットの下部の汚水中に配設
    された散気管と、前記槽内に堆積する汚泥を排出するた
    めの汚泥排出口とを備えた汚水処理装置用電解槽であっ
    て、 前記槽は平面形状が4角形であり、 前記汚水を流入させる汚水流入管と汚水を流出する汚水
    流出管とが対向する2辺に設けられ、 前記電極ユニットは他の対向する2辺間に絶縁性材料か
    らなる板状セパレータを間に挟んで所定間隔で配列さ
    れ、 前記汚泥排出口は、前記電極ユニットの下方中央位置に
    配置されると共に、前記電極ユニット列の中央部に位置
    するセパレータ下部に連結されている、前記汚泥排出口
    を開閉する栓を有し、 前記散気管は、槽の底面に向けて空気を噴出するよう
    に、前記汚泥排出口を挟んで前記電極ユニットの配列方
    向に2本配置され、 更に、前記電極ユニット列の下部両側近傍に位置する前
    記槽の側壁または底壁を傾斜させた傾斜面部とし、ま
    た、この傾斜面部間に位置する槽の底面を前記汚泥流出
    口に向けて下方向に傾斜させたことを特徴とする汚水処
    理装置用電解槽。
  4. 【請求項4】 前記電極ユニットは2列に配列され、前
    記汚泥排出口はこの2列の電極ユニット列の下方中央位
    置に各々配置されていることを特徴とする請求項3記載
    の汚水処理装置用電解槽。
JP2001072377A 2001-03-14 2001-03-14 汚水処理装置用電解槽 Expired - Lifetime JP4548955B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001072377A JP4548955B2 (ja) 2001-03-14 2001-03-14 汚水処理装置用電解槽

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001072377A JP4548955B2 (ja) 2001-03-14 2001-03-14 汚水処理装置用電解槽

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002273429A true JP2002273429A (ja) 2002-09-24
JP4548955B2 JP4548955B2 (ja) 2010-09-22

Family

ID=18929967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001072377A Expired - Lifetime JP4548955B2 (ja) 2001-03-14 2001-03-14 汚水処理装置用電解槽

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4548955B2 (ja)

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6044090A (ja) * 1983-08-20 1985-03-08 Takeuchi Tekko Kk 廃水浄化装置
JPH0652998U (ja) * 1992-12-21 1994-07-19 石垣機工株式会社 電解調質槽における沈降物の堆積防止装置
JPH10192869A (ja) * 1997-01-07 1998-07-28 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置
JPH10258283A (ja) * 1997-03-18 1998-09-29 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置
JPH10258284A (ja) * 1997-03-18 1998-09-29 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置
JPH10328672A (ja) * 1997-05-30 1998-12-15 Sanyo Electric Co Ltd 脱リン処理装置
JPH11253959A (ja) * 1998-03-09 1999-09-21 Sanyo Electric Co Ltd リン酸イオン含有排水の処理方法
JP2000015266A (ja) * 1998-07-07 2000-01-18 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置
JP2000051894A (ja) * 1998-08-07 2000-02-22 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置
JP2000176456A (ja) * 1998-12-16 2000-06-27 Sanyo Electric Co Ltd リン酸イオン含有水の処理装置および処理方法
JP2000189977A (ja) * 1998-12-28 2000-07-11 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置
JP2000202455A (ja) * 1999-01-18 2000-07-25 Kinichi Takahashi 逆電気分解法
JP2001062463A (ja) * 1999-08-25 2001-03-13 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6044090A (ja) * 1983-08-20 1985-03-08 Takeuchi Tekko Kk 廃水浄化装置
JPH0652998U (ja) * 1992-12-21 1994-07-19 石垣機工株式会社 電解調質槽における沈降物の堆積防止装置
JPH10192869A (ja) * 1997-01-07 1998-07-28 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置
JPH10258283A (ja) * 1997-03-18 1998-09-29 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置
JPH10258284A (ja) * 1997-03-18 1998-09-29 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置
JPH10328672A (ja) * 1997-05-30 1998-12-15 Sanyo Electric Co Ltd 脱リン処理装置
JPH11253959A (ja) * 1998-03-09 1999-09-21 Sanyo Electric Co Ltd リン酸イオン含有排水の処理方法
JP2000015266A (ja) * 1998-07-07 2000-01-18 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置
JP2000051894A (ja) * 1998-08-07 2000-02-22 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置
JP2000176456A (ja) * 1998-12-16 2000-06-27 Sanyo Electric Co Ltd リン酸イオン含有水の処理装置および処理方法
JP2000189977A (ja) * 1998-12-28 2000-07-11 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置
JP2000202455A (ja) * 1999-01-18 2000-07-25 Kinichi Takahashi 逆電気分解法
JP2001062463A (ja) * 1999-08-25 2001-03-13 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4548955B2 (ja) 2010-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20020185446A1 (en) Method and apparatus for removing dissolved metals from wastewater by electrocoagulation
JP3696001B2 (ja) 汚水処理装置
JP2002273429A (ja) 汚水処理装置用電解槽
JP2002273443A (ja) 汚水処理装置用電解槽
KR100445271B1 (ko) 오수처리조
JP4493228B2 (ja) 汚水処理装置用電解槽
JP2002263648A (ja) 汚水処理装置用電解処理槽
KR100321799B1 (ko) 전기응집과 용존공기부상을 병용한 수처리방법 및수처리장치
JP4548958B2 (ja) 汚水処理装置用電解処理槽
JP2002248475A (ja) 汚水処理装置用電解槽
JP2002254093A (ja) 汚水処理装置
JP2002263651A (ja) 汚水処理装置用電解槽
JP3948832B2 (ja) 汚水処理装置
JP2002273446A (ja) 汚水処理装置用電解槽
JP4548963B2 (ja) 汚水処理用電解装置
KR100445522B1 (ko) 오수처리장치의 설치방법
CN218778790U (zh) 一种电絮凝设备
KR100366726B1 (ko) 전기분해를 이용한 연속식 폐수처리장치
JP3948823B2 (ja) 汚水処理装置
JP2004136209A (ja) 電解式リン酸イオン含有水処理装置
KR100413130B1 (ko) 배수용 전극유지구 및 지지구
JPH10328692A (ja) 汚水処理装置
JP3895860B2 (ja) 汚水処理装置
JPH10263552A (ja) 汚水処理装置
JPH10249387A (ja) 汚水処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040701

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070810

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100309

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100608

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100706

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4548955

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

Year of fee payment: 3

EXPY Cancellation because of completion of term