JPH10258283A - 汚水処理装置 - Google Patents

汚水処理装置

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Publication number
JPH10258283A
JPH10258283A JP6508197A JP6508197A JPH10258283A JP H10258283 A JPH10258283 A JP H10258283A JP 6508197 A JP6508197 A JP 6508197A JP 6508197 A JP6508197 A JP 6508197A JP H10258283 A JPH10258283 A JP H10258283A
Authority
JP
Japan
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tank
electrode
electrode plates
sewage
plate
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Application number
JP6508197A
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English (en)
Inventor
Koji Yamamoto
康次 山本
Masaki Moriizumi
雅貴 森泉
Akihiro Fukumoto
明広 福本
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10258283A publication Critical patent/JPH10258283A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/46Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods
    • C02F1/461Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrolysis
    • C02F1/463Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrolysis by electrocoagulation

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  • Treatment Of Biological Wastes In General (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した電極の溶解を行い、また電極の取り
換えや保守などのための電極の点検の時期が簡単に判
る、リン酸除去のための装置が組み込まれた汚水処理装
置を提供する。 【解決手段】 脱リン処理装置D1 は、小型合併処理浄
化槽1に組み込まれており、溶出槽39と、鉄電極板4
0・41と、直流電源42と、制御部43とを備えてい
る。電極板40・41は電気分解によりリン酸と反応す
る鉄イオンを溶出させる。電極板40・41は、その長
方形電極面が溶出槽39における流入口44から流出口
45への流れの方向に対してほぼ垂直になるように配さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は汚水処理装置に関
し、さらに詳しくは、屎尿廃水と生活廃水との混合した
汚水からリン酸を除去するための脱リン処理装置が組み
込まれた、合併処理浄化槽などの汚水処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の脱リン処理装置としては、特開
平3−89998号(C02F 3/12,1/58,
11/00)公報に開示されたものが知られている。
【0003】これは、流量調整槽または沈殿分離槽など
の液受槽と、生物処理槽と、汚泥濃縮槽とを備え、生物
処理槽から液受槽に至る経路の少なくとも1箇所に、不
溶性リン酸塩形成金属の電極とそれよりも貴なる金属の
電極を導通状態に配置し、あるいは不溶性リン酸塩形成
金属を一対以上配置するとともにそれらの電極間に電圧
を印加して、電気化学的に不溶性リン酸形成金属イオン
を汚水中に溶出させることで、リンを沈澱除去処理する
ようにした装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような装置にあっ
ては、処理すべき汚水や処理後の処理水に含まれる浮遊
物質(SS)、とりわけ粒径の比較的大きいSSが、導
通状態に配置された不溶性リン酸塩形成金属の電極とそ
れよりも貴なる金属の電極との間、あるいは不溶性リン
酸塩形成金属どうしの電極間に進入するおそれがある。
【0005】その場合、進入したSSが電流のリークの
原因となるため、汚水中への不溶性リン酸塩形成金属イ
オンの溶出量が変動して、リン酸の沈澱除去が不安定に
なるという不都合が発生する。
【0006】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、汚水中に含まれる浮遊物質に起因する電
気分解の不安定化を防止し、所望のイオン溶出量が得ら
れる脱リン処理装置及びその脱リン処理装置が組み込ま
れた汚水処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの観点によ
れば、汚水中のリン酸を沈澱除去するための鉄イオンま
たはアルミニウムイオンを電気分解により溶出させる少
なくとも1組の電極板を備えた溶出槽において、電極板
は、その電極面が溶出槽における汚水の流入から流出へ
の流れの方向に対し交差するように配されていることを
特徴とする汚水処理装置が提供される。
【0008】電極板は例えば長方形の電極面を有し、溶
出槽に少なくとも1組、配され、電気分解により鉄イオ
ンまたはアルミニウムイオンを溶出させる。
【0009】1組の電極板は例えば、両方とも鉄及びア
ルミニウムのうちの1つから、または一方が鉄及びアル
ミニウムのうちの1つから他方が不溶性金属から構成さ
れる。前者の場合は、所望により電極の極性反転を行う
ことで、電極からのイオン溶出が起こらなくなる電極の
不動態化を防止することができる。また、後者の場合
は、鉄及びアルミニウムのうちの1つから構成された電
極を陽極とし、不溶性金属から構成された電極を陰極と
する。ここで、不溶性金属から構成された電極として
は、例えば銀や白金などの電極がある。
【0010】溶出槽は、電気分解処理に供される汚水の
流入口及び、電気分解処理後の処理水が流出する流出口
を有している。溶出槽において溶出したイオンは、汚水
中のリン酸(オルトリン酸)と反応して、難溶性リン化
合物(Fe(OH)x (PO 4 y またはAl(OH)
x (PO4 y )となって凝集し沈殿する。
【0011】この脱リン処理装置における電極板は、そ
の電極面が溶出槽における汚水の流入から流出への流れ
の方向に対して抗するように配されている。電極板がこ
のように配されていることで、溶出槽に流入した汚水中
の浮遊物質(SS)は最前列または最前部の電極の電極
面に当たった後にその電極面の側端部を経て、後列また
は後部の電極の脇を後方すなわち流出口の方へ流れる。
したがって、処理すべき汚水や処理後の処理水に含まれ
るSSが電極板間に進入して滞るおそれを減らすことが
できる。
【0012】ここで、電極面が溶出槽における汚水の流
入から流出への流れの方向に対し交差するようにとは、
その代表的な配置が次のような場合をいう。すなわち、
1組の電極板のうちの汚水流入側に配される一方の電極
板が汚水の流れ方向に対してほぼ垂直であり、1組の電
極板のうちの汚水流出側に配される他方の電極板が前記
一方の電極板に平行である。
【0013】電極板は1組よりも複数組、配されている
のが好ましい。電極板が複数組、配されていると、それ
らの電極面の総表面積が1組の電極板におけるそれと同
一であるとすると、複数組の電極板配置の自由度が増え
るため溶出槽のコンパクト化を測ることができる。ま
た、1組当たりの電極板の重さを減らすことができるた
め電極の点検や交換の作業が容易になる。
【0014】各電極板には複数の端子が設けられている
のがより好ましい。そのように設けられていると、各電
極板に1つの端子が設けられている場合に比べて、電流
密度の分布がより均一になり、安定したイオン溶出を図
ることができる。
【0015】1組の電極板と隣接する電極板との間に
は、これらの間に進入する浮遊物質の量を減らすための
仕切板が設けられているのがいっそう好ましい。仕切板
の1つの面の表面積は、電極板の1つの面の表面積より
大であるのが好ましい。この仕切板の形状、大きさ、配
設枚数は、電極の種類、形状、大きさ、電極間距離、配
設方法などに応じて適宜決めることができる。このよう
な仕切板により、1組の電極板と隣接する電極板との間
に進入しようとする浮遊物質が仕切板に当たってその外
側を前記の流れに乗って流れるので、電極板間に進入し
て滞る浮遊物質の量を減らすことができる。
【0016】本発明に係る脱リン処理装置は、前記の溶
出槽に、電気分解を行うのに必要な電源や、電流の制御
部や、溶出槽に配されたばっ気管などに備えたものを意
味する。
【0017】本発明の別の観点によれば、前記の各種の
脱リン処理装置が組み込まれた汚水処理装置が提供され
る。例えば、脱リン処理装置が合併処理浄化槽の生物膜
濾過槽(ばっき槽)やこれに隣接する次の処理水槽(沈
殿槽)の上部などに配され、処理水槽から夾雑物除去槽
(第1嫌気濾床槽)へ戻される処理水からリン酸を除去
するように構成された合併処理浄化槽が提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の3つの実施の形態
を図面に基づいて説明する。なお、これらによって本発
明が限定されるものではない。
【0019】実施の形態1 図1に示すように、本発明の1つの実施の形態に係る脱
リン処理装置D1 は、流量調整機能のある汚水処理装置
としての小型合併処理浄化槽1に組み込まれて用いられ
ている。
【0020】この浄化槽1の内部は、屎尿廃水と生活廃
水との混合した汚水が流入する流入管2の側から、汚水
処理ずみの水を外部へ放流する放流管3の側にかけて、
汚水浄化処理の工程順に応じて複数の槽が区画形成され
た槽構造にされている。
【0021】4は流入管2側の最前部に区画形成された
夾雑物除去槽である。この夾雑物除去槽4では、屎尿廃
水や生活廃水の中に混入されており浄化処理できない夾
雑物を沈殿分離させて除去する。
【0022】夾雑物除去槽4の流入管2側には流入ガイ
ド5が区画形成されている。この流入ガイド5と流入管
2との間には、流入水を夾雑物除去槽4の下方へ向かっ
て案内する角筒状あるいは円筒状の降流通路6が形成さ
れている。
【0023】また、夾雑物除去槽4には嫌気性微生物の
濾床である嫌気濾床7が設けられており、その嫌気濾床
7に微生物を棲息させることで嫌気処理を行うようにさ
れている。嫌気濾床7は、流入水や逆洗廃水が一時的に
流入した際の水流によって沈殿物が巻き上げられて浮遊
物質となって次の槽へ流出するのを抑えて、次の槽の負
荷を下げることができる。
【0024】8は夾雑物除去槽4に隣接して区画形成さ
れた次の嫌気濾床槽である。この嫌気濾床槽8では、嫌
気濾床9に嫌気性微生物を棲息させることで嫌気処理を
行うようにされている。
【0025】10は嫌気濾床槽8に隣接して区画形成さ
れた次の生物膜濾過槽である。この生物膜濾過槽10に
は好気性微生物の濾床である好気濾床11が設けられて
おり、その好気濾床11に好気性微生物を棲息させるこ
とで好気処理を行うようにされている。
【0026】12は生物膜濾過槽11に隣接して区画形
成された次の処理水槽である。この処理水槽12では、
生物膜濾過槽11で好気処理され、濾過されて移流して
きた処理水を静置貯蔵する。
【0027】13は処理水槽12の上部に区画形成され
た消毒槽である。この消毒槽13は通常、処理水槽12
で処理された後の上澄み水を消毒処理して、放流管3か
ら外部へ排出するようにされている。
【0028】夾雑物除去槽4と嫌気濾床槽8とは垂直な
隔壁14で仕切られている。この隔壁14の上部には、
隔壁14を貫通する移流口15が開口形成されている。
そして、この移流口15に角筒状あるいは円筒状の移流
管16が嵌められている。この移流管16は、その下端
が夾雑物処理槽4の嫌気濾床7の下部に位置しており、
清掃口を兼ねている。
【0029】嫌気濾床槽8と次の生物膜濾過槽10とは
中間隔壁17で仕切られている。この中間隔壁17の嫌
気濾床槽8側には上昇流通路18が固定状に設けられて
いる。夾雑物除去槽4から移流管16を通って嫌気濾床
槽8へ移流してきた汚水は、嫌気濾床9を下降流で通過
した後、上昇流通路18を通って上昇する。
【0030】上昇流通路18の上部には定量ポンプ(図
示略)の取水口が設けられている。定量ポンプは嫌気濾
床槽8から生物膜濾過槽10へ一定量の汚水を移送す
る。すなわち、汚水は取水口から定量ポンプ内に取り込
まれて次の生物膜濾過槽10へ一定量送り込まれる。
【0031】嫌気濾床槽8における嫌気濾床9で、ある
程度の浮遊物質(SS)が捕捉される。捕捉されたSS
は、徐々に嫌気分解されて溶解性のものになっていった
り、嫌気濾床槽8の底に汚泥として貯留されたりする。
また、嫌気濾床9では有機性の窒素がアンモニア性の窒
素に嫌気分解される。
【0032】生物膜濾過槽10の底部付近には、散気装
置21の散気管22が横設状態に配されている。この散
気装置21は、その散気管22から空気を吹き出すこと
で、生物膜濾過槽10の好気濾床11に棲息する好気性
微生物に対する酸素供給機能を果す。
【0033】生物膜濾過槽10における好気濾床11に
は濾材が配置してあり、この濾材に付着した微生物が、
BOD成分等を分解したりSS化したりして濾材に捕捉
する。生物膜濾過槽10は物理的な濾過作用も有してお
り、ここでもSSを捕捉する。また、生物膜濾過槽10
では、窒素を硝酸に変える硝酸菌や亜硝酸菌の働きでア
ンモニア性窒素を硝酸性窒素に変える。
【0034】生物膜濾過槽10と次の処理水槽12との
間には隔壁23が設けられている。この隔壁23の下部
には連通部24が設けられている。そして、この連通部
24により、生物膜濾過槽10と処理水槽12とは連通
している。
【0035】処理水槽12では、連通部24を通して生
物膜濾過槽10から流入した処理水が沈殿物と上澄み水
とに分離される。処理水槽12の底部は、そこに堆積し
た沈殿物を連通部24を通して生物膜濾過槽10へ戻す
ために、傾斜させている。
【0036】生物膜濾過槽10の底部と夾雑物除去槽4
の上部とは、垂直部25aと水平部25bとからなるL
字状の第1返送管25により連通している。第1返送管
25の垂直部25aの内側には第1給気管31aが配さ
れている。この第1給気管31aは、エアリフトポンプ
29を構成する槽外のブロア30に、エアリフト用給気
管31を介して接続されている。そして、ブロア30か
ら供給された空気を第1給気管31aから吹き出すこと
により、生物膜濾過槽10の底部に堆積した汚泥を第1
返送管25に吸い込んで、夾雑物除去槽4へ戻すように
なっている。
【0037】一方、処理水槽12における処理水中の上
澄み水は、リフト管32の内部に配されかつ給気管31
に連通する第2給気管31bから吹き出される空気によ
って、リフト管32から汲み上げられる。なお、第1給
気管31aと第2給気管31bとは切換弁により、いず
れか一方に切り換えできるようにされている。
【0038】処理水槽12の上部から夾雑物除去槽4の
上部にかけて、処理水中の上澄み水を常時返送するため
の循環路26が設けられている。この循環路26には、
処理水槽12から水の流れの順に、分水計量装置27、
脱リン処理装置D1 、夾雑物除去槽への流入口28が設
けられている。そして、リフト管32から汲み上げられ
た前記上澄み水は、分水計量装置27、脱リン処理装置
1 を経た後に、循環路26を介して夾雑物除去槽4の
降流通路6の上部に戻される。
【0039】分水計量装置27は処理水槽12の上部に
設置され、正・背面板部と左右の側面板部と底板部とか
ら矩形箱状の有底構造に一体形成されている。この箱内
部は、流入室と、分水室と、両者の間の中間室とに区画
されている。
【0040】流入室には、エアリフトポンプ29のリフ
ト管32から汲み上げられた前記上澄み水を流入させる
流入管が設置されている。流入室と中間室とは、下部側
を連通可能に開口形成した隔壁で仕切られ、流入室に流
入した処理水を潜流させて中間室へ移流させるようにし
ている。
【0041】分水室は、第1分水室と第2分水室との2
室に区分されている。そして、第1分水室と中間室との
隔壁は、下端が底板に固定され上端がV字状に開放され
ている。第2分水室と中間室との隔壁は、下端が底板に
固定され上端が凹字状に開放されている。そして、この
凹字状に開放された隔壁には、その開放寸法を調節する
ことのできる溢流堰板が取り付けられている。
【0042】第1分水室には、処理水を循環路26へ流
出させるための流出管が接続され、第2分水室には、処
理水を生物膜濾過槽10へ流出させるための流出管が接
続されている。したがって、流入室に流入した処理水
は、中間室を経て、溢流堰板の高さ調整により、2つの
分水室で循環路と生物膜濾過槽とへ分水される。
【0043】図2及び図3に拡大して示すように、脱リ
ン処理装置D1 は、溶出槽39と、この溶出槽39に配
された長方形板状の1組の鉄電極40・41と、これら
の電極40・41間に電流を印加する直流電源42と、
制御部43とを備えている。なお、電極40・41は陽
極も陰極もともに鉄が用いられている。
【0044】溶出槽39は、生物膜濾過槽10の上部に
設けられており、正・背面板部と左右の側面板部と底板
部とから矩形箱状の有底構造に一体形成されている。正
・背面板部にはそれぞれ、流入口44と流出口45が設
けられている。
【0045】その流入口44からは流出管37から流出
した汚水が流入し、流出口45からは鉄電極40・41
から溶出する鉄イオンを供給された汚水が循環路26へ
流出する。制御部43は、これらの電極40・41間に
印加する電流の制御を行うことにより溶出槽39での前
記鉄イオンの溶出量を制御する。
【0046】溶出槽39には、電極板40・41に下方
からばっ気を行うためのばっ気管46と、このばっ気管
46に給気するために槽外に配置されたブロア47とが
取り付けられている。ばっ気管46は、溶出槽39内の
汚水に空気を供給することで、電極板40・41の電極
面を気泡で洗浄し、汚泥の付着を防止するとともに、汚
泥を浮上させて、流出口45から流出させる。
【0047】電極板40・41は、その長方形電極面が
溶出槽39における流入口44から流出口45への流れ
の方向に対し抗する(ほぼ垂直)ように配されている。
電極40・41がこのように配されていることで、溶出
槽39に流入した汚水中のSSは、前部の電極である流
入口44寄りの電極板41の電極面に当たった後にその
電極面の側端部を経て、後部の電極である流出口45寄
りの電極板40の脇を流出口45の方へ滞りなく流れ
る。したがって、処理すべき汚水や処理後の処理水に含
まれるSSが電極40・41間に進入して滞るおそれを
減らすことができる。
【0048】また、各電極板40・41には、その上端
部に複数の端子48が設けられている。このように複数
の端子48が設けられていると、各電極板に1つの端子
が設けられている場合に比べて、電流密度の分布がより
均一になり、安定したイオン溶出を図ることができる。
【0049】溶出槽39では電極板40・41から鉄イ
オンFe2+が溶解し、ばっ気管46により汚水に酸素
(空気)が供給される。Fe2+は、溶存酸素を利用して
酸化処理されてFe3+になりながら夾雑物除去槽4へ送
られ、オルトリン酸PO4 3-と反応して難溶性のリン酸
鉄塩Fe(OH)x (PO4 y となる。そして、この
リン酸鉄塩Fe(OH)x (PO4 y は、夾雑物除去
槽4に存在するSS分を核にして凝集し、大きなフロッ
クになり、沈殿して槽底部に堆積する。
【0050】夾雑物除去槽4の槽底部に堆積した、リン
酸鉄を含む夾雑物は、夾雑物除去槽4の嫌気濾床7のな
い部分から、バキュームカーにより定期的に(通常、1
年当たり1回程度の割合で)汲み出される。
【0051】実施の形態2 図4及び図5に示すように、本発明の他の1つの実施の
形態に係る脱リン処理装置D2 は、流量調整機能のある
汚水処理装置としての小型合併処理浄化槽(図示略)に
組み込まれて用いられている。
【0052】この脱リン処理装置D2 は、溶出槽49
と、この溶出槽49に配された長方形板状の3組の鉄電
極50・51と、これらの電極板50・51間に電流を
印加する直流電源52と、制御部(図示略)とを備えて
いる。なお、電極板50・51は陽極も陰極もともに鉄
が用いられている。
【0053】溶出槽49は、生物膜濾過槽10の上部に
設けられており、正・背面板部と左右の側面板部と底板
部とから矩形箱状の有底構造に一体形成されている。正
・背面板部にはそれぞれ、流入口54と流出口55が設
けられている。
【0054】その流入口54からは流出管37から流出
した汚水が流入し、流出口55からは鉄電極50・51
から溶出する鉄イオンを供給された汚水が循環路26へ
流出する。
【0055】溶出槽49には、電極板50・51に下方
からばっ気を行うためのばっ気管56と、このばっ気管
56に給気するために槽外に配置されたブロア57とが
取り付けられている。
【0056】3組の電極板50・51は、その長方形電
極面が溶出槽49における流入口54から流出口55へ
の流れの方向に対してほぼ垂直になるように、かつその
流れの方向に対して縦1列に配されている。電極板50
・51がこのように配されていることで、溶出槽49に
流入した汚水中のSSは、最前列の電極である流入口5
4寄りの電極板51の電極面に当たった後にその電極面
の側端部を経て、後部の5つの電極板50・51の脇を
流出口55の方へ滞りなく流れる。したがって、処理す
べき汚水や処理後の処理水に含まれるSSが電極板50
・51間に進入して滞るおそれを減らすことができる。
【0057】また、各電極板50・51には、その上端
部に2つの端子58が設けられている。このように2つ
の端子58が設けられていると、各電極板に1つの端子
が設けられている場合に比べて、電流密度の分布がより
均一になり、安定したイオン溶出を図ることができる。
【0058】1組の電極板50・51と隣接する電極板
50・51との間には、仕切板59が設けられている。
仕切板59は、長さ及び幅が電極50・51よりも大き
く形成されている。このような仕切板59が設けられて
いると、隣接する電極板50・51間に進入しようとす
る浮遊物質が仕切板に当たってその外側を前記の流れに
乗って流れるので、電極板50・51間に進入して滞る
浮遊物質の量をより減らすことができるとともに、隣接
する電極板50・51を近接させて配置することがで
き、溶出槽49をコンパクトにすることができる。
【0059】実施の形態3 図6及び図7に示すように、本発明のさらに他の1つの
実施の形態に係る脱リン処理装置D3 は、流量調整機能
のある汚水処理装置としての小型合併処理浄化槽(図示
略)に組み込まれて用いられている。
【0060】この脱リン処理装置D3 は、溶出槽69
と、この溶出槽69に配された長方形板状の3組の鉄電
極板70・71と、これらの電極板70・71間に電流
を印加する直流電源72と、制御部73とを備えてい
る。なお、電極板70・71は陽極も陰極もともに鉄が
用いられている。
【0061】溶出槽69は、生物膜濾過槽10の上部に
設けられており、正・背面板部と左右の側面板部と底板
部とから矩形箱状の有底構造に一体形成されている。正
・背面板部にはそれぞれ、流入口74と流出口75が設
けられている。
【0062】その流入口74からは流出管37から流出
した汚水が流入し、流出口75からは鉄電極板70・7
1から溶出する鉄イオンを供給された汚水が循環路26
へ流出する。
【0063】溶出槽69には、電極板70・71に下方
からばっ気を行うためのばっ気管76と、このばっ気管
76に給気するために槽外に配置されたブロア77とが
取り付けられている。
【0064】3組の電極板70・71は、その長方形電
極面が溶出槽69における流入口74から流出口75へ
の流れの方向に対してほぼ平行になるように、かつその
流れの方向に対して横3列に配されている。電極板70
・71がこのように配されていることで、溶出槽69に
流入した汚水中のSSは、前列の電極である流入口74
寄りの3つの電極板71の電極面に当たった後にその電
極面の側端部を経て、後列の3つの電極板70の脇を流
出口55の方へ滞りなく流れる。したがって、処理すべ
き汚水や処理後の処理水に含まれるSSが電極板70・
71間に進入して滞るおそれを減らすことができる。ま
た、電極板70・71の点検や交換などの作業は電極板
70・71が縦に配されているときよりも容易になる。
【0065】また、各電極板70・71には、その上端
部に2つの端子78が設けられている。このように2つ
の端子78が設けられていると、各電極板に1つの端子
が設けられている場合に比べて、電流密度の分布がより
均一になり、安定したイオン溶出を図ることができる。
【0066】1組の電極板70・71と隣接する電極板
との間には、仕切板79が設けられている。仕切板79
は、長さ及び幅が電極70・71よりも大きく形成され
ており、電極板70・71に対して垂直に、すなわち流
れの方向に対してほぼ平行に配されている。このような
仕切板79が設けられていると、隣接する電極板70・
71間に進入しようとする浮遊物質が仕切板79に当た
り仕切板79に沿って流れるので、電極板70・71間
に進入して滞る浮遊物質の量を減らすことができるとと
もに、溶出槽69をコンパクトにすることができる。
【0067】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、少なくとも1
組の板状電極は、その電極面が溶出槽における汚水の流
入から流出への流れの方向に対し交差するように配され
ているので、溶出槽に流入した汚水中の浮遊物質は最前
列または最前部の電極板の電極面に当たった後にその電
極面の側端部を経て、後列または後部の電極板の脇を後
方すなわち流出口の方へ流れる。したがって、処理すべ
き汚水や処理後の処理水に含まれる浮遊物質が電極板間
に進入して滞るおそれを減らすことができるとともに、
浮遊物質に起因するイオン溶出量の変動を防止すること
で、安定した脱リン処理を行うことができる。
【0068】請求項2の発明によれば、溶出槽における
汚水の流入側に配される電極板が、汚水の流れ方向に対
してほぼ垂直であるので、請求項1の発明が奏する前記
効果をよりいっそう確実なものにすることができる。
【0069】請求項3の発明によれば、電極板が複数
組、配されているので、これらの電極面の総表面積が1
組の電極板におけるそれと同一であるとすると、複数組
の電極配置の自由度が増えるため溶出槽のコンパクト化
を図ることができる。また、1組当たりの電極板の重さ
を減らすことができるため電極の点検や交換の作業が容
易になる。
【0070】請求項4の発明によれば、複数組の電極板
が汚水の流れに沿って配されているので、確実で安定し
たイオン溶出を図ることができる。
【0071】請求項5の発明によれば、複数組の電極板
が汚水の流れの方向に対して交差する方向に配されてい
るので、点検や交換などの作業が容易になる。
【0072】請求項6の発明によれば、1組の電極板と
隣接する電極板との間に、電極板より大きな表面積を有
する仕切板が設けられており、電極板間に進入しようと
する浮遊物質が仕切板に当たってその外側を前記の流れ
に乗って流れるので、電極板間に進入して滞る浮遊物質
の量を減らすことができるとともに、隣接する電極板を
近接させて配置することができ、コンパクト化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態に係る脱リン処理装
置が組み込まれた小型合併処理浄化槽の垂直縦断面図で
ある。
【図2】図1の脱リン処理装置を拡大した側面垂直断面
図である。
【図3】図2の脱リン処理装置の背面垂直断面図であ
る。
【図4】本発明の他の1つの実施の形態に係る脱リン処
理装置を拡大した側面垂直断面図である。
【図5】図4の脱リン処理装置の平面水平断面図であ
る。
【図6】本発明のさらに他の1つの実施の形態に係る脱
リン処理装置を拡大した側面垂直断面図である。
【図7】図6の脱リン処理装置の平面水平断面図であ
る。
【符号の説明】
39,49,69 溶出槽 40,50,70 電極板 41,51,71 電極板 44,54,74 流入口 45,55,75 流出口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚水中のリン酸を沈澱除去するための鉄
    イオンまたはアルミニウムイオンを電気分解により溶出
    させる少なくとも1組の電極板を備えた溶出槽におい
    て、 電極板は、その電極面が溶出槽における汚水の流入から
    流出への流れの方向に対し交差するように配されている
    ことを特徴とする汚水処理装置。
  2. 【請求項2】 溶出槽における汚水の流入側に配される
    電極板が、汚水の流れ方向に対してほぼ垂直である請求
    項1記載の汚水処理装置。
  3. 【請求項3】 電極板が複数組、配されている請求項1
    または2記載の汚水処理装置。
  4. 【請求項4】 複数組の電極板が、前記の流れの方向に
    沿って配されている請求項3記載の汚水処理装置。
  5. 【請求項5】 複数組の電極板が、前記の流れの方向に
    対して交差する方向に配されている請求項3記載の汚水
    処理装置。
  6. 【請求項6】 1組の電極板と隣接する電極板との間
    に、電極板より大きな表面積を有する仕切板が設けられ
    ている請求項3〜5のいずれか1つに記載の汚水処理装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002273445A (ja) * 2001-03-19 2002-09-24 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置用電解処理槽
JP2002273429A (ja) * 2001-03-14 2002-09-24 Sanyo Electric Co Ltd 汚水処理装置用電解槽

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JP4548955B2 (ja) * 2001-03-14 2010-09-22 三洋電機株式会社 汚水処理装置用電解槽
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