JPH10328692A - 汚水処理装置 - Google Patents

汚水処理装置

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Publication number
JPH10328692A
JPH10328692A JP14007897A JP14007897A JPH10328692A JP H10328692 A JPH10328692 A JP H10328692A JP 14007897 A JP14007897 A JP 14007897A JP 14007897 A JP14007897 A JP 14007897A JP H10328692 A JPH10328692 A JP H10328692A
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JP
Japan
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sewage
tank
elution tank
elution
air
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Withdrawn
Application number
JP14007897A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Moriizumi
雅貴 森泉
Akihiro Fukumoto
明広 福本
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、溶出槽に配設された電極から発生す
る水素ガスを溶出槽内に溜まることを防いで、爆発を防
止することができる汚水処理装置を提供することを課題
とする。 【解決手段】嫌気部5、好気部22及び沈殿部28を有する
処理槽1内に電極12を有する溶出槽8を設け、処理槽1
内の汚水を溶出槽8に供給する供給手段と、溶出槽8に
設けられ処理槽1に汚水を返送する排出口9と、排出口
9より上方に溶出槽8内の汚水を曝気する散気管14と、
供給手段による汚水の供給量を減少させる制御手段55と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚水を浄化する汚
水処理装置に関し、特に汚水からリンを除去する汚水処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種、汚水処理装置として、例えば特
開平7−108296号公報(C02F 3/30)が
知られている。この汚水処理装置は好気槽内の汚水を、
鉄材からなる電極を有し鉄イオンを溶出する溶出槽を介
して嫌気槽に返送し、鉄イオンを汚水中のオルトリン酸
と反応させて水不溶性リン化合物として凝集、沈殿さ
せ、汚水中からリンを除去するものである。
【0003】しかしながら、電極の電解に伴い電極から
発生する水素ガスが溶出槽内に溜まり、メンテナンス時
等に誤って火気を近づけた場合、爆発が起きる危険性が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決するためになされたもので、メンテナンス時等の爆
発を防止し、信頼性を向上することができる汚水処理装
置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の手段は、嫌気部、好気部及び沈殿部を有する処
理槽と、鉄材またはアルミニウムからなる電極を有し該
電極に通電して鉄イオンまたはアルミニウムイオンを溶
出する溶出槽と、前記処理槽内の汚水を溶出槽に供給す
る供給手段と、前記溶出槽に設けられ溶出槽に供給され
る汚水を処理槽に返送する排出口と、該排出口より上方
の溶出槽内に設けられ溶出槽内の汚水を曝気する散気管
と、前記供給手段による汚水の供給量を減少させる制御
手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】上記課題を解決するための第1の手段にお
いて、前記制御手段は、一定時間毎に溶出槽からの汚水
の流出により散気管が汚水から露出するまでに要する時
間以上供給手段による汚水の供給量を減少させることが
好ましい。
【0007】上記課題を解決するための第2の手段は、
嫌気部、好気部及び沈殿部を有する処理槽と、鉄材また
はアルミニウムからなる電極を有し該電極に通電して鉄
イオンまたはアルミニウムイオンを溶出する溶出槽と、
前記処理槽内の汚水を溶出槽に供給する供給手段と、前
記溶出槽に設けられ溶出槽に供給される汚水を処理槽に
返送する排出口と、該排出口より上方の溶出槽内に設け
られ溶出槽内の汚水を曝気する散気管と、前記供給手段
を停止させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】上記課題を解決するための第2の手段にお
いて、前記制御手段は、一定時間毎に溶出槽からの汚水
の流出により散気管が汚水から露出するまでに要する時
間以上供給手段を停止させることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図1乃至
図4に示す汚水処理装置に基づいて以下に詳述する。
【0010】1は地中に埋設された処理槽である。該処
理槽1内部は第1仕切壁2、第2仕切壁3及び第3仕切
壁4により、後述する第1嫌気部5、第2嫌気部18、好
気部22、沈殿部28及び消毒部30に区画されている。
【0011】5は生活雑排水等の汚水が流入する流入口
6を有する第1嫌気部、7は前記第1嫌気部5内に配設
された第1嫌気濾床で、第1嫌気部5内に流入した汚水
中に混入している難分解性の夾雑物を沈殿分離し、第1
嫌気濾床7に付着した嫌気性微生物により有機物を嫌気
分解すると共に、有機性の窒素をアンモニア性窒素に嫌
気分解する。
【0012】8は前記第1嫌気部5の汚水より上方で且
つ後述する第1点検用開口49に臨む位置に配設された矩
形箱状の溶出槽で、排出口9を底部中央に設けると共
に、底部を排出口9に向けて傾斜させて、後述する第3
返送管36を介して分水計量装置39から供給された汚水を
排出口9から第1嫌気部5に返送する。10は前記溶出槽
8上部に設けられ溶出槽8内の空気を排出する排気口で
ある。
【0013】11は前記溶出槽8内に配設される鉄材から
なる電極12を有し、溶出槽8を閉塞する絶縁体にて形成
された電極カバ−である。13は後述する制御回路55によ
り制御され、電極12間に直流定電流を供給する電源装置
で、前記電極12間に電源装置13から直流定電流を供給す
ることにより、溶出槽8内の汚水に鉄イオンを溶出す
る。
【0014】14は前記排出口9より上方の溶出槽8底部
で且つ電極12間に配設された第1散気管で、多数の空気
吹出口を形成すると共に、第1ブロアー15に接続され、
該第1ブロアー15から供給される空気を空気吹出口から
放出することにより電極12を洗浄し汚泥の付着を防止す
ると共に、電極12から溶出する2価の鉄イオンをオルト
リン酸と反応する3価の鉄イオンに酸化する。
【0015】16は前記第1嫌気部5内に配設された第1
移流管で、前記第1嫌気部5で嫌気分解された汚水を、
第1仕切壁2上部を貫通する第1給水口17を介して後述
する第2嫌気部18に供給する。
【0016】18は前記第1仕切壁2により第1嫌気部5
と区画された第2嫌気部、19は前記第2嫌気部18内に配
設された第2嫌気濾床で、該第2嫌気濾床19により、浮
遊物質を捕捉し嫌気性微生物により有機物を嫌気分解す
ると共に、有機性の窒素をアンモニア性窒素に嫌気分解
する。
【0017】20は前記第2嫌気部18内に配設された第2
移流管で、前記第2嫌気部18で嫌気分解された汚水を、
第2仕切壁3上部を貫通する第2給水口21を介して後述
する好気部22に給水する。22は前記第2仕切壁3により
第2嫌気部18と区画された好気部で、第2嫌気部18で嫌
気処理された汚水が第2移流管20を介して流入する。23
は前記好気部22内に配設された接触材で、好気性微生物
の培養を促進する。
【0018】24は前記好気部22底部に配設された第2散
気管で、多数の空気吹出口を形成すると共に、第2ブロ
アー25に接続され、第2ブロアー25から供給される空気
を空気吹出口から放出して好気部22内を好気状態に維持
し、汚水を好気性微生物により好気分解すると共に、硝
酸菌や亜硝酸菌の働きによりアンモニア性窒素を硝酸性
や亜硝酸性の窒素に分解する。
【0019】26は前記接触材23下部に配設され、多数の
空気吹出口を有する第3散気管で、前記第2ブロアー25
と接続されている。前記第2ブロアー25からの空気は第
1電磁弁27によって第2散気管24あるいは第3散気管26
のいずれか一方に供給されている。
【0020】前記第1電磁弁27は通常、第2散気管24に
切り換えられ、第2ブロアー25から供給される空気を第
2散気管24の空気吹出口から放出して好気部22内を好気
状態に維持し、接触材23を洗浄する際には、第1電磁弁
27によって第3散気管26に切り換えられ、第3散気管26
の空気吹出口から空気を放出させて、接触材23に付着し
増殖して徐々に厚くなった生物膜を剥離する。
【0021】28は前記第3仕切壁4底部に設けられた連
通口29により好気部22と連通する沈殿部で、好気部22で
好気分解され連通口29から流入する汚水を沈殿物と上澄
み液に分離する。また、前記沈殿部28底部に堆積した汚
泥を連通口29から好気部22に戻すために、沈殿部28底部
を好気部22側に傾斜させている。
【0022】30は前記沈殿部28上部に設けた消毒部で、
沈殿部28で分離された上澄み液が流入するようになって
いる。31は前記消毒部30内に設けられた殺菌装置で、該
殺菌装置31内に備えた塩素系等の薬品により消毒部30に
流入した汚水を消毒する。32は前記消毒部30に連通する
排水口で、消毒部30において消毒された汚水を処理槽1
外に排水するようになっている。
【0023】33は前記好気部22底部と第1嫌気部5上部
を連通する第1返送管、34は前記好気部22底部の第1返
送管33内に配設された第4散気管で、多数の空気吹出口
を形成すると共に、第3ブロアー35に接続され、第3ブ
ロアー35から供給される空気を空気吹出口から放出する
ことにより、前記好気部22底部に堆積した汚泥及び沈殿
部28から好気部22に返送された汚泥が、第1返送管33を
介して第1嫌気部5に返送されるようになっている。
【0024】36は前記沈殿部28上部と後述する分水計量
装置39の流入室40を連通する第2返送管、37は前記第2
返送管36内に配設された第5散気管で、多数の空気吹出
口を形成すると共に、前記第3ブロアー35に接続されて
いる。前記第3ブロアー35からの空気は第2電磁弁38に
より第4散気管34あるいは第5散気管37のいずれか一方
に供給されている。
【0025】前記第2電磁弁38は通常、第5散気管37に
切り換えられ、第3ブロアー35から供給される空気を第
5散気管37の空気吹出口から放出することにより、沈殿
部28内の上澄み液を第2返送管36を介して後述する分水
計量装置39の流入室40に移送するようになっている。
【0026】前記接触材23を洗浄した後には制御回路55
が第2電磁弁38を第4散気管34に切り換え、第4散気管
34の空気吹出口から空気を放出することにより、好気部
22内の汚水が第1返送管33を介して第1嫌気部5に流入
する。この流れに伴って好気部22底部に堆積した汚泥及
び沈殿部28から好気部22に戻った汚泥を第1返送管33を
介して第1嫌気部5に返送する。
【0027】また、第2電磁弁38により第3ブロアー35
からの空気を第5散気管37に切り換えている間、制御回
路55は第3ブロア−35を一定時間毎に、第1散気管14が
露出するまで停止させている。
【0028】39は前記沈殿部28上部に配設された矩形箱
状の分水計量装置で、第2返送管37と接続された流入室
40と、該流入室40と下部側を連通する開口を形成した隔
壁41により仕切られた中間室42と、該中間室42内の汚水
が流入する第1分水室43及び第2分水室44とに区画して
いる。
【0029】前記第1分水室43は溶出槽8に第3返送管
45を介して連通すると共に、中間室42とは壁の上部をV
字状に開放した切欠部46により連通している。前記第2
分水室44は前記好気部22上部と管47により連通すると共
に、中間室42とは高さ調整可能な溢流堰板48の上部に形
成される開口により連通している。
【0030】前記溢流堰板48の高さを調整し溢流堰板48
の上部に形成される開口の大きさを変え、第2分水室44
から好気部22に返送する汚水量を設定することにより、
第1分水室43から溶出槽8に流入する汚水量が調節でき
るようになっている。
【0031】49は前記第1仕切壁2上部で第1嫌気部
5、第2嫌気部18及び溶出槽8に対向する位置に設けら
れた第1点検用開口、50は前記第1点検用開口49を開閉
自在に閉塞する第1蓋体で、第1嫌気部5及び第2嫌気
部18底部に堆積した汚泥の吸引排除、溶出槽8のメンテ
ナンス時等に開閉するようになっている。
【0032】51は前記好気部22に対向する位置に設けら
れた第2点検用開口、52は前記第2点検用開口51を開閉
自在に閉塞する第2蓋体である。53は前記殺菌装置31に
対向する位置に設けられた第3点検用開口、54は前記第
3点検用開口53を開閉自在に閉塞する第3蓋体で、殺菌
装置31への塩素系の薬品補給の際等に開閉するようにな
っている。
【0033】55は前記第1ブロアー15、第2ブロアー2
5、第3ブロアー35、電源装置13、第1電磁弁27及び第
2電磁弁38等を制御する制御回路である。
【0034】而して、家庭から排出された汚水は、流入
口6から第1嫌気部5に流入し、第1嫌気部5内に配設
された第1嫌気濾床7によって汚水中のトイレットペー
パ−等の比較的粗大な固形物や夾雑物が除去され、後に
流入する各処理部での処理を円滑に行うための予備的処
理がなされると共に、除去した固形物、夾雑物や第1嫌
気濾床7を通過する汚水が嫌気性微生物の働きにより嫌
気分解され、BODが低減化されると共に、汚水の分解
により発生した汚泥が第1嫌気部5底部に堆積する。ま
た、有機性の窒素をアンモニア性の窒素に嫌気分解す
る。
【0035】第1嫌気部5に新たな汚水が流入すること
により、前記第1嫌気部5で嫌気分解した汚水は第1移
流管16の第1給水口17から第2嫌気部18に流入する。第
2嫌気部18に流入した汚水は、第2嫌気濾床19で嫌気性
微生物の働きにより有機物が嫌気分解され、BODが低
減化されると共に、汚水の分解により発生した汚泥は第
2嫌気部18底部に堆積する。また、有機性の窒素を嫌気
性微生物がアンモニア性の窒素に嫌気分解する。
【0036】第2嫌気部18に新たな汚水が流入すること
により第2嫌気濾床19で嫌気分解された汚水が第2移流
管20の第2給水口21から好気部22に流入し、第2ブロア
ー25から供給される空気が第2散気管24の空気吹出口か
ら放出されることにより撹拌される。
【0037】そして、汚水中に酸素が溶存され、接触材
23の表面に多数付着した好気性微生物の働きにより汚水
を好気分解すると共に、有機リン酸塩等をオルトリン酸
等に分解し、アンモニア性窒素を硝酸性や亜硝酸性窒素
に分解する。また、汚水の分解により発生した汚泥は好
気部22底部に堆積する。
【0038】好気部22に新たな汚水が流入することによ
り、接触材23に付着した好気性微生物の働きにより好気
分解された汚水は、好気部22底部の連通口29から沈殿部
28に流入する。沈殿部28に流入した汚水は、沈殿部22内
を上昇する間に沈降性物質が沈降して連通口29から好気
部22に返送され、上澄み液は消毒部30に流入する。消毒
部30に流入した上澄み液は、塩素系の薬品を備えた消毒
装置31により消毒され病原菌等の細菌を死滅させて、排
水口32より処理槽1外に排水される。
【0039】第3ブロアー35から供給される空気を第5
散気管37の空気吹出口から放出することにより、沈殿部
28内の上澄み液は分水計量装置39の流入室40に流入し、
中間室42で整流されて第1分水室43と第2分水室44に流
入する。
【0040】第1分水室43から第3返送管45を介して溶
出槽8に流入した汚水には、鉄材からなる電極12間に直
流定電流が供給されることにより電極12から鉄イオンが
溶出される。溶出した鉄イオンはオルトリン酸と反応
し、水不溶性のリン化合物として凝集、沈殿する。
【0041】また、第1嫌気部5に返送された汚水中の
硝酸性や亜硝酸性の窒素は、第1嫌気部5に多く存在す
る脱窒菌により還元され、窒素ガスとして空気中に放散
して除去される。
【0042】溶出槽8から第1嫌気部5に返送される汚
水は、溶存酸素濃度が極端に高い好気部22からではな
く、沈殿部28から供給したものであり、溶出槽8内の汚
水を第1嫌気部5に返送しても嫌気性微生物に対する影
響も少なく嫌気処理がおこなえる。
【0043】接触材23に付着した好気性微生物により形
成された生物膜は増殖して徐々に厚くなるので、目詰ま
り防止のため、制御回路55が定期的に第1電磁弁27を制
御して第2ブロアー25からの空気供給を第3散気管26に
切り換え、第3散気管26の空気吹出口から空気を放出さ
せて生物膜を剥離させる。
【0044】第3散気管26からの空気供給が終了する
と、剥離された生物膜は好気部22底部に汚泥として堆積
するが、制御回路55が第2電磁弁38を制御して第3ブロ
アー35からの空気供給を第4散気管34に切り換え、第4
散気管34の空気吹出口から空気を放出することにより、
好気部22内の汚水が好気部22底部に堆積した汚泥と共
に、第1返送管33を介して第1嫌気部5に返送される。
【0045】溶出槽8は第1点検用開口49に臨ませて配
設しており、第1蓋体50を開けて第1嫌気部5及び第2
嫌気部18に堆積した汚泥を吸引排除する際等に容易に溶
出槽8を点検することができる。さらに、図示しない点
検用スイッチを操作すると制御回路55は第3ブロアー35
を停止させ、溶出槽8内の汚水を全て排出口9から第1
嫌気槽5に返送して電極12が露出するため、電極12の消
耗度合いを容易に確認することができると共に、電源装
置13を停止させるため、電極12を交換する際の感電を防
止することができる。
【0046】さらに、溶出槽8内の汚泥は排出口9から
汚水と共に第1嫌気槽5に全て返送され、溶出槽8内の
汚泥処理をする必要がなくなると共に、溶出槽8内に堆
積する汚泥が電極12に触れることによる鉄イオン溶出効
率の低下を防止することができる。
【0047】本実施の形態では、制御回路55が一定時間
毎に第1散気管14が露出するまで第3ブロアー35を停止
させて溶出槽8への新たな汚水の供給を停止させるた
め、一定時間毎に第1散気管14が汚水から露出して第1
散気管14に対する水圧が減少することにより、第1ブロ
ア−15から第1散気管14を介して供給される空気量は増
加する。従って、第1ブロアー15の空気量を増加させる
ことなく電極12の電解により電極12から発生した水素ガ
スを第1散気管14から供給される空気の勢いにより排気
口10から排出させることができ、溶出槽8内の水素ガス
濃度の上昇を防いで爆発を防止することができる。
【0048】本発明の実施の形態において、鉄材からな
る電極12を長期にわたって溶出槽8内の汚水中に浸漬し
ていると、電極表面に酸化被膜が発生し、不動態化状態
となって鉄イオンの溶出が徐々に減少し、脱リン性能が
低下する。
【0049】従って、鉄材からなる一対の電極間に直流
定電流を印加し、その電流を所定時間毎に極性転換する
構成とすることが好ましい。陽極側の鉄材表面には、長
期にわたって使用していると酸化被膜が発生するが、陰
極側の鉄材表面は、陰極側鉄材から発生する水素ガスに
より洗浄され、酸化被膜は生じない。よって、陽極側の
鉄材表面に酸化被膜が発生して鉄イオンの溶出が減少す
るまでの時間間隔で極性を転換することにより、鉄イオ
ンの溶出を略一定に維持することができ、脱リン性能を
一定に維持することができる。
【0050】また、この構成では、両電極を鉄材とする
ことにより、常時陽極側電極となる鉄材から鉄イオンが
溶出して汚水に供給されるため、脱リン性能を常時一定
の状態に維持することができる。
【0051】また、電極の少なくとも陽極側に鉄材を用
い、両電極間に直流定電流を印加し、所定時間毎にパル
ス状に印加電流を増大させる構成としてもよい。この構
成においては、パルス状に印加電流を増大させることに
より、陽極側鉄材表面に発生した酸化被膜を剥離させる
ことができ、鉄イオンの溶出を略一定に維持して、脱リ
ン性能を一定に維持することができる。
【0052】さらに、鉄材からなる一対の電極間に直流
定電流を印加し、その電流を所定時間毎に極性転換する
と共に、パルス状に印加電流を増大させる構成としても
よい。極性転換するまでの時間が長い場合には、陽極側
の鉄材表面に酸化被膜が生じており、極性を転換するこ
とによって水素ガスにより洗浄して酸化被膜を剥離する
ことができるが、酸化被膜が剥離されるまでに若干の時
間を必要とし、酸化被膜が剥離されるまでの間の電気的
抵抗が大きいため、消費電力が増大するおそれがある。
【0053】従って、上記構成としてパルス状に印加電
流を増大させることにより陽極から陰極に転換した鉄材
表面の酸化被膜を短時間に除去することができ、消費電
力の増大を防止することができる。
【0054】尚、本発明の実施の形態では、直流定電流
を供給して鉄イオンを溶出する電極として両極に鉄材を
用いたが、陽極側の電極に鉄材を用い、陰極側の電極を
チタンや白金等の不溶性材料とした構成にしてもよい。
【0055】また、本発明の実施の形態では、直流定電
流を供給して鉄イオンを溶出する電極として両極に鉄材
を用いたが、アルミニウムを用いた構成としてもよい。
【0056】さらに、本実施の形態においては、制御回
路55が一定時間毎に第1散気管14が露出するまで第3ブ
ロアー35を停止させることにより、第1散気管14を露出
させて空気量を増加させる構成としたが、第3ブロアー
35の空気供給量を減少させて、溶出槽8への汚水供給量
を減少させることにより、第1散気管14を露出させる構
成としてもよい。
【0057】また、第1散気管14が露出する所定時間よ
り短い時間第3ブロアー35を停止させたり、第3ブロア
ー35の空気供給量を減少させたりして溶出槽8内の汚水
水位を減少させることにより、第1散気管14に対する水
圧を減少させ第1散気管14から溶出槽8内に供給される
空気供給量を増加させて、排出口10からの水素ガス排出
を促進させる構成としてもよい。
【0058】
【発明の効果】本発明の請求項1の構成によると、散気
管を排出口より上方に設けると共に、処理槽内の汚水を
溶出槽に供給する量を減少させて散気管に対する水圧を
減少させ、散気管から溶出槽内に供給される空気量を増
加させることにより、溶出槽内に溜まった水素ガスを排
出させることができ、メンテナンス時等の爆発を防止す
ることができる等の効果を奏する。
【0059】本発明の請求項2の構成によると、一定時
間毎に散気管を露出させて散気管から溶出槽内に供給さ
れる空気量を増加させることにより、溶出槽内に溜まっ
た水素ガスを確実に長期にわたり排出させることがで
き、メンテナンス時等の爆発を防止することができる等
の効果を奏する。
【0060】本発明の請求項3の構成によると、散気管
を排出口より上方に設けると共に、処理槽内汚水の溶出
槽への供給を停止させて散気管に対する水圧を減少さ
せ、散気管から溶出槽内に供給される空気量を増加させ
ることにより、溶出槽内に溜まった水素ガスを排出させ
ることができ、メンテナンス時等の爆発を防止すること
ができる等の効果を奏する。
【0061】本発明の請求項4の構成によると、一定時
間毎に散気管を露出させて散気管から溶出槽内に供給さ
れる空気量を増加させることにより、溶出槽内に溜まっ
た水素ガスを確実に長期にわたり排出させることがで
き、メンテナンス時等の爆発を防止することができる等
の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施の形態の汚水処理装置の断面図で
ある。
【図2】同他の方向から見た断面図である。
【図3】同溶出槽の拡大断面図である。
【図4】同分水計量装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 処理槽 5 第1嫌気部(嫌気部) 8 溶出槽 9 排出口 12 電極 14 第1散気管(散気管) 22 好気部 28 沈殿部 55 制御回路(制御手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 嫌気部、好気部及び沈殿部を有する処理
    槽と、鉄材またはアルミニウムからなる電極を有し該電
    極に通電して鉄イオンまたはアルミニウムイオンを溶出
    する溶出槽と、前記処理槽内の汚水を溶出槽に供給する
    供給手段と、前記溶出槽に設けられ溶出槽に供給される
    汚水を処理槽に返送する排出口と、該排出口より上方の
    溶出槽内に設けられ溶出槽内の汚水を曝気する散気管
    と、前記供給手段による汚水の供給量を減少させる制御
    手段とを備えたことを特徴とする汚水処理装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、一定時間毎に溶出槽か
    らの汚水の流出により散気管が汚水から露出するまでに
    要する時間以上供給手段による汚水の供給量を減少させ
    ることを特徴とする請求項1記載の汚水処理装置。
  3. 【請求項3】 嫌気部、好気部及び沈殿部を有する処理
    槽と、鉄材またはアルミニウムからなる電極を有し該電
    極に通電して鉄イオンまたはアルミニウムイオンを溶出
    する溶出槽と、前記処理槽内の汚水を溶出槽に供給する
    供給手段と、前記溶出槽に設けられ溶出槽に供給される
    汚水を処理槽に返送する排出口と、該排出口より上方の
    溶出槽内に設けられ溶出槽内の汚水を曝気する散気管
    と、前記供給手段を停止させる制御手段とを備えたこと
    を特徴とする汚水処理装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、一定時間毎に溶出槽か
    らの汚水の流出により散気管が汚水から露出するまでに
    要する時間以上供給手段を停止させることを特徴とする
    請求項2記載の汚水処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018198422A1 (ja) * 2017-04-28 2018-11-01 国立大学法人北海道大学 膜分離活性汚泥処理装置及び膜分離活性汚泥処理方法
JP2018187538A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 国立大学法人北海道大学 膜分離活性汚泥処理装置及び膜分離活性汚泥処理方法

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JP2021112744A (ja) * 2017-04-28 2021-08-05 国立大学法人北海道大学 膜分離活性汚泥処理装置及び膜分離活性汚泥処理方法
JP2021112743A (ja) * 2017-04-28 2021-08-05 国立大学法人北海道大学 膜分離活性汚泥処理装置及び膜分離活性汚泥処理方法

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