JPH1066995A - 汚水処理装置 - Google Patents
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- JPH1066995A JPH1066995A JP8224113A JP22411396A JPH1066995A JP H1066995 A JPH1066995 A JP H1066995A JP 8224113 A JP8224113 A JP 8224113A JP 22411396 A JP22411396 A JP 22411396A JP H1066995 A JPH1066995 A JP H1066995A
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- C02F3/30—Aerobic and anaerobic processes
- C02F3/308—Biological phosphorus removal
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- C02F—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
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- C02F1/46—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods
- C02F1/461—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrolysis
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- C02F2001/46119—Cleaning the electrodes
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- C02F2001/46133—Electrodes characterised by the material
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- C02F2001/46142—Catalytic coating
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C02F2201/46—Apparatus for electrochemical processes
- C02F2201/461—Electrolysis apparatus
- C02F2201/46105—Details relating to the electrolytic devices
- C02F2201/4612—Controlling or monitoring
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- C02F2201/46—Apparatus for electrochemical processes
- C02F2201/461—Electrolysis apparatus
- C02F2201/46105—Details relating to the electrolytic devices
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、嫌気処理効率低下を防止して、効率
よくリン除去が行える汚水処理装置を提供することを課
題とする。 【解決手段】嫌気槽5、好気槽14、沈殿槽20を有する汚
水処理装置において、鉄イオンを溶出する溶出装置38を
設け、沈殿槽20内の処理水に溶出装置38にて溶出した鉄
イオンを供給して嫌気槽5に返送する汚水処理装置。
よくリン除去が行える汚水処理装置を提供することを課
題とする。 【解決手段】嫌気槽5、好気槽14、沈殿槽20を有する汚
水処理装置において、鉄イオンを溶出する溶出装置38を
設け、沈殿槽20内の処理水に溶出装置38にて溶出した鉄
イオンを供給して嫌気槽5に返送する汚水処理装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚水を浄化する汚
水処理装置に関し、特に汚水からリンを除去する汚水処
理装置に関する。
水処理装置に関し、特に汚水からリンを除去する汚水処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種、汚水処理装置として、例えば特
開平7−108296号公報(C02F 3/30)が
知られている。この汚水処理装置は、嫌気ろ床槽に流入
した生活雑排水を嫌気処理した後、ばっ気槽において好
気処理し、ばっ気槽内の処理水を鉄イオンを溶出する鉄
溶解装置を介して嫌気ろ床槽に返送し、嫌気ろ床槽にお
いて鉄溶解装置から溶解した鉄イオンと処理水中のオル
トリン酸とを反応させて難溶性リン化合物として凝集、
沈殿させ、定期点検の際に、嫌気ろ床槽底部に堆積した
難溶性リン化合物及び嫌気ろ床槽に返送された汚泥を吸
引排除するものである。
開平7−108296号公報(C02F 3/30)が
知られている。この汚水処理装置は、嫌気ろ床槽に流入
した生活雑排水を嫌気処理した後、ばっ気槽において好
気処理し、ばっ気槽内の処理水を鉄イオンを溶出する鉄
溶解装置を介して嫌気ろ床槽に返送し、嫌気ろ床槽にお
いて鉄溶解装置から溶解した鉄イオンと処理水中のオル
トリン酸とを反応させて難溶性リン化合物として凝集、
沈殿させ、定期点検の際に、嫌気ろ床槽底部に堆積した
難溶性リン化合物及び嫌気ろ床槽に返送された汚泥を吸
引排除するものである。
【0003】上記従来の技術のごとく、難溶性リン化合
物を嫌気ろ床槽で凝集、沈殿させる構成にすると、他の
処理槽から嫌気ろ床槽に返送するのは汚泥だけでよく、
難溶性リン化合物を返送する必要がなくなるので、返送
装置が小型化できる。
物を嫌気ろ床槽で凝集、沈殿させる構成にすると、他の
処理槽から嫌気ろ床槽に返送するのは汚泥だけでよく、
難溶性リン化合物を返送する必要がなくなるので、返送
装置が小型化できる。
【0004】しかしながら、このリン除去方法は、ばっ
気槽内の溶存酸素濃度の高い処理水を嫌気ろ床槽に返送
するので、嫌気状態で活発化する嫌気性微生物の活動が
低下し、嫌気処理効率が低下する欠点がある。
気槽内の溶存酸素濃度の高い処理水を嫌気ろ床槽に返送
するので、嫌気状態で活発化する嫌気性微生物の活動が
低下し、嫌気処理効率が低下する欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決するためになされたもので、嫌気処理効率を低下さ
せることなく、効率よくリン除去が行える汚水処理装置
を提供することを課題とする。
解決するためになされたもので、嫌気処理効率を低下さ
せることなく、効率よくリン除去が行える汚水処理装置
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の手段は、汚水が流入する流入口を有する嫌気槽
と、該嫌気槽で処理された処理水が流入する好気槽と、
該好気槽で処理された処理水が流入する沈殿槽または処
理水槽とを有する汚水処理装置において、鉄イオンを溶
出する溶出装置を設け、前記沈殿槽または処理水槽内の
処理水に前記溶出装置にて溶出した鉄イオンを供給して
嫌気槽に返送することを特徴とする。
の第1の手段は、汚水が流入する流入口を有する嫌気槽
と、該嫌気槽で処理された処理水が流入する好気槽と、
該好気槽で処理された処理水が流入する沈殿槽または処
理水槽とを有する汚水処理装置において、鉄イオンを溶
出する溶出装置を設け、前記沈殿槽または処理水槽内の
処理水に前記溶出装置にて溶出した鉄イオンを供給して
嫌気槽に返送することを特徴とする。
【0007】上記課題を解決するための第2の手段は、
汚水が流入する流入口を有する嫌気槽と、該嫌気槽で処
理された処理水が流入する好気槽と、該好気槽で処理さ
れた処理水が流入する沈殿槽または処理水槽とを有する
汚水処理装置において、鉄材を用いた一対の電極を有し
両電極間に所定時間毎に極性を転換する直流電流を印加
して鉄イオンを溶出する溶出装置を設け、前記沈殿槽ま
たは処理水槽内の処理水に前記溶出装置にて溶出した鉄
イオンを供給して嫌気槽に返送することを特徴とする。
汚水が流入する流入口を有する嫌気槽と、該嫌気槽で処
理された処理水が流入する好気槽と、該好気槽で処理さ
れた処理水が流入する沈殿槽または処理水槽とを有する
汚水処理装置において、鉄材を用いた一対の電極を有し
両電極間に所定時間毎に極性を転換する直流電流を印加
して鉄イオンを溶出する溶出装置を設け、前記沈殿槽ま
たは処理水槽内の処理水に前記溶出装置にて溶出した鉄
イオンを供給して嫌気槽に返送することを特徴とする。
【0008】上記課題を解決するための第3の手段は、
汚水が流入する流入口を有する嫌気槽と、該嫌気槽で処
理された処理水が流入する好気槽と、該好気槽で処理さ
れた処理水が流入する沈殿槽または処理水槽とを有する
汚水処理装置において、少なくとも陽極に鉄材を用いた
一対の電極を有し両電極間に所定時間毎にパルス状に印
加電流が増大する直流電流を印加して鉄イオンを溶出す
る溶出装置を設け、前記沈殿槽または処理水槽内の処理
水に前記溶出装置にて溶出した鉄イオンを供給して嫌気
槽に返送することを特徴とする。
汚水が流入する流入口を有する嫌気槽と、該嫌気槽で処
理された処理水が流入する好気槽と、該好気槽で処理さ
れた処理水が流入する沈殿槽または処理水槽とを有する
汚水処理装置において、少なくとも陽極に鉄材を用いた
一対の電極を有し両電極間に所定時間毎にパルス状に印
加電流が増大する直流電流を印加して鉄イオンを溶出す
る溶出装置を設け、前記沈殿槽または処理水槽内の処理
水に前記溶出装置にて溶出した鉄イオンを供給して嫌気
槽に返送することを特徴とする。
【0009】上記課題を解決するための第4の手段は、
汚水が流入する流入口を有する嫌気槽と、該嫌気槽で処
理された処理水が流入する好気槽と、該好気槽で処理さ
れた処理水が流入する沈殿槽または処理水槽とを有する
汚水処理装置において、鉄材を用いた一対の電極を有し
両電極間に所定時間毎に電極の極性が転換すると共に、
パルス状に印加電流が増大する直流電流を印加して鉄イ
オンを溶出する溶出装置を設け、前記沈殿槽または処理
水槽内の処理水に前記溶出装置にて溶出した鉄イオンを
供給して嫌気槽に返送することを特徴とする。
汚水が流入する流入口を有する嫌気槽と、該嫌気槽で処
理された処理水が流入する好気槽と、該好気槽で処理さ
れた処理水が流入する沈殿槽または処理水槽とを有する
汚水処理装置において、鉄材を用いた一対の電極を有し
両電極間に所定時間毎に電極の極性が転換すると共に、
パルス状に印加電流が増大する直流電流を印加して鉄イ
オンを溶出する溶出装置を設け、前記沈殿槽または処理
水槽内の処理水に前記溶出装置にて溶出した鉄イオンを
供給して嫌気槽に返送することを特徴とする。
【0010】上記第1の手段乃至第4の手段において、
前記溶出装置に、鉄材を洗浄するばっ気装置を設けるこ
とが好ましい。
前記溶出装置に、鉄材を洗浄するばっ気装置を設けるこ
とが好ましい。
【0011】上記第1の手段乃至第4の手段において、
前記溶出装置に、溶出した鉄イオンを酸化する酸化触媒
を設けることが好ましい。
前記溶出装置に、溶出した鉄イオンを酸化する酸化触媒
を設けることが好ましい。
【0012】上記第1の手段乃至第4の手段において、
前記溶出装置内の鉄材近傍に、溶出した鉄イオンを酸化
する酸化触媒を設けることが好ましい。
前記溶出装置内の鉄材近傍に、溶出した鉄イオンを酸化
する酸化触媒を設けることが好ましい。
【0013】上記第1の手段乃至第4の手段において、
前記溶出装置内の処理水を排出する排出口近傍に、溶出
した鉄イオンを酸化する酸化触媒を設けることが好まし
い。
前記溶出装置内の処理水を排出する排出口近傍に、溶出
した鉄イオンを酸化する酸化触媒を設けることが好まし
い。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施の形態を図1乃
至図7に示す汚水処理装置に基づいて以下に詳述する。
至図7に示す汚水処理装置に基づいて以下に詳述する。
【0015】1は地中に埋設されたタンクである。該タ
ンク1内部は第1仕切壁2、第2仕切壁3及び第3仕切
壁4により、後述する第1嫌気濾床槽5、第2嫌気濾床
槽10、接触ばっ気槽14、沈殿槽20及び消毒槽21に区画し
ている。
ンク1内部は第1仕切壁2、第2仕切壁3及び第3仕切
壁4により、後述する第1嫌気濾床槽5、第2嫌気濾床
槽10、接触ばっ気槽14、沈殿槽20及び消毒槽21に区画し
ている。
【0016】5は生活雑排水が流入する流入口6を有す
る第1嫌気濾床槽、7は前記第1嫌気濾床槽5内に配設
された第1嫌気濾床で、第1嫌気濾床槽5内に流入した
生活雑排水中に混入している浄化処理できない夾雑物を
沈殿分離すると共に、第1嫌気濾床7に付着した嫌気性
微生物により有機物を嫌気分解する。
る第1嫌気濾床槽、7は前記第1嫌気濾床槽5内に配設
された第1嫌気濾床で、第1嫌気濾床槽5内に流入した
生活雑排水中に混入している浄化処理できない夾雑物を
沈殿分離すると共に、第1嫌気濾床7に付着した嫌気性
微生物により有機物を嫌気分解する。
【0017】8は前記第1嫌気濾床槽5で処理された処
理水を、第1仕切壁2上部に穿設された第1給水口9を
介して後述する第2嫌気濾床槽10に供給する第1移流管
である。
理水を、第1仕切壁2上部に穿設された第1給水口9を
介して後述する第2嫌気濾床槽10に供給する第1移流管
である。
【0018】10は前記第1仕切壁2により第1嫌気濾床
槽5と区画された第2嫌気濾床槽で、内部に第2嫌気濾
床11を有しており、第2嫌気濾床11により、浮遊物質を
捕捉し嫌気分解を行うと共に、有機性の窒素をアンモニ
ア性窒素に嫌気分解する。12は前記第2嫌気濾床槽10内
の処理水を、第2仕切壁3上部に穿設された第2給水口
13を介して後述する接触ばっ気槽14に給水する第2移流
管である。
槽5と区画された第2嫌気濾床槽で、内部に第2嫌気濾
床11を有しており、第2嫌気濾床11により、浮遊物質を
捕捉し嫌気分解を行うと共に、有機性の窒素をアンモニ
ア性窒素に嫌気分解する。12は前記第2嫌気濾床槽10内
の処理水を、第2仕切壁3上部に穿設された第2給水口
13を介して後述する接触ばっ気槽14に給水する第2移流
管である。
【0019】14は前記第2仕切壁3により第2嫌気濾床
槽10と区画された接触ばっ気槽で、第2嫌気濾床槽10か
ら第2移流管12を介して流入する処理水を好気分解する
と共に、硝酸菌や亜硝酸菌の働きによりアンモニア性窒
素を硝酸性や亜硝酸性の窒素に分解する。15は前記接触
ばっ気槽14内に設けられた接触材で、好気性微生物の培
養を促進する。16は前記接触ばっ気槽14底部に配設され
た第1散気管で、多数の空気吹出口を形成すると共に、
第1ブロアー17と接続され、該第1ブロアー17から供給
される空気を空気吹出口から放出して接触ばっ気槽14内
を好気状態に維持する。
槽10と区画された接触ばっ気槽で、第2嫌気濾床槽10か
ら第2移流管12を介して流入する処理水を好気分解する
と共に、硝酸菌や亜硝酸菌の働きによりアンモニア性窒
素を硝酸性や亜硝酸性の窒素に分解する。15は前記接触
ばっ気槽14内に設けられた接触材で、好気性微生物の培
養を促進する。16は前記接触ばっ気槽14底部に配設され
た第1散気管で、多数の空気吹出口を形成すると共に、
第1ブロアー17と接続され、該第1ブロアー17から供給
される空気を空気吹出口から放出して接触ばっ気槽14内
を好気状態に維持する。
【0020】18は前記接触材15下部に配設され、多数の
空気吹出口を有する第2散気管で、前記第1ブロアー17
と接続され、該第1ブロアー17からの空気供給は第1散
気管16あるいは第2散気管18のいずれか一方に図示しな
い切換弁により切り換えるようになっている。前記切換
弁は通常、第1散気管16に切り換えて第1ブロアー17か
ら供給される空気を第1散気管16の空気吹出口から放出
して接触ばっ気槽14内を好気状態に維持し、接触材15洗
浄時には第1ブロアー17の空気供給を第2散気管18に切
り換えるようになっている。
空気吹出口を有する第2散気管で、前記第1ブロアー17
と接続され、該第1ブロアー17からの空気供給は第1散
気管16あるいは第2散気管18のいずれか一方に図示しな
い切換弁により切り換えるようになっている。前記切換
弁は通常、第1散気管16に切り換えて第1ブロアー17か
ら供給される空気を第1散気管16の空気吹出口から放出
して接触ばっ気槽14内を好気状態に維持し、接触材15洗
浄時には第1ブロアー17の空気供給を第2散気管18に切
り換えるようになっている。
【0021】19は前記第3仕切壁4底部に設けられ、接
触ばっ気槽14と後述する沈殿槽20とを連通する連通口で
ある。20は前記連通口19から流入する接触ばっ気槽14に
て好気処理された処理水を沈殿物と上澄み液とに分離す
る沈殿槽で、該沈殿槽20底部に堆積した沈殿物を連通口
19から接触ばっ気槽14に戻すため、沈殿槽20底部を接触
ばっ気槽14側に傾斜させている。
触ばっ気槽14と後述する沈殿槽20とを連通する連通口で
ある。20は前記連通口19から流入する接触ばっ気槽14に
て好気処理された処理水を沈殿物と上澄み液とに分離す
る沈殿槽で、該沈殿槽20底部に堆積した沈殿物を連通口
19から接触ばっ気槽14に戻すため、沈殿槽20底部を接触
ばっ気槽14側に傾斜させている。
【0022】21は前記沈殿槽20上部に設けた消毒槽で、
沈殿槽20で分離された上澄み液が流入するようになって
いる。22は前記消毒槽21内部に設けられ、塩素系の薬品
が入った殺菌装置で、消毒槽21に流入した処理水を消毒
し、排水口23を介して消毒された処理水をタンク1外に
排水するようになっている。
沈殿槽20で分離された上澄み液が流入するようになって
いる。22は前記消毒槽21内部に設けられ、塩素系の薬品
が入った殺菌装置で、消毒槽21に流入した処理水を消毒
し、排水口23を介して消毒された処理水をタンク1外に
排水するようになっている。
【0023】24は前記接触ばっ気槽14底部及び第1嫌気
濾床槽5上部に開口を有する第1返送管である。25は前
記第1返送管24内に配設された第3散気管で、多数の空
気吹出口を形成すると共に、第2ブロアー26と接続さ
れ、該第2ブロアー26から供給される空気を空気吹出口
から放出することにより、前記接触ばっ気槽14底部に堆
積した汚泥及び沈殿槽20から接触ばっ気槽14に戻った沈
殿物を、第1返送管24内に吸い込み第1嫌気濾床槽5に
戻すようになっている。
濾床槽5上部に開口を有する第1返送管である。25は前
記第1返送管24内に配設された第3散気管で、多数の空
気吹出口を形成すると共に、第2ブロアー26と接続さ
れ、該第2ブロアー26から供給される空気を空気吹出口
から放出することにより、前記接触ばっ気槽14底部に堆
積した汚泥及び沈殿槽20から接触ばっ気槽14に戻った沈
殿物を、第1返送管24内に吸い込み第1嫌気濾床槽5に
戻すようになっている。
【0024】27は前記沈殿槽20と後述する分水計量装置
29の流入室30に開口を有する第2返送管である。28は前
記第2返送管27内に配設された第4散気管で、多数の空
気吹出口を形成すると共に、前記第2ブロアー26と接続
され、該第2ブロアー26からの空気供給は第3散気管25
あるいは第4散気管28のいずれか一方に図示しない切換
弁により切り換えるようになっている。
29の流入室30に開口を有する第2返送管である。28は前
記第2返送管27内に配設された第4散気管で、多数の空
気吹出口を形成すると共に、前記第2ブロアー26と接続
され、該第2ブロアー26からの空気供給は第3散気管25
あるいは第4散気管28のいずれか一方に図示しない切換
弁により切り換えるようになっている。
【0025】前記切換弁は通常、第4散気管28に切り換
えて第2ブロアー26から供給される空気を第4散気管28
の空気吹出口から放出することにより、沈殿槽20内の上
澄み液を第2返送管27内に吸い込み、後述する分水計量
装置29の流入室30に移送するようになっている。前記接
触材15洗浄後には第2ブロアー26からの空気供給を第3
散気管25に切り換えるようになっている。
えて第2ブロアー26から供給される空気を第4散気管28
の空気吹出口から放出することにより、沈殿槽20内の上
澄み液を第2返送管27内に吸い込み、後述する分水計量
装置29の流入室30に移送するようになっている。前記接
触材15洗浄後には第2ブロアー26からの空気供給を第3
散気管25に切り換えるようになっている。
【0026】29は前記沈殿槽20上部に配設され、矩形箱
状の分水計量装置で、第2返送管27により移送された上
澄み液の後述する溶出槽36への供給流量を調整するよう
になっている。前記分水計量装置29内は第2返送管27と
接続されている流入室30と、該流入室30と下部側を連通
自在に開口形成した隔壁で仕切られた中間室31と、該中
間室31に流入した処理水を第1分水室32と第2分水室33
に分水する分水室とに区画している。
状の分水計量装置で、第2返送管27により移送された上
澄み液の後述する溶出槽36への供給流量を調整するよう
になっている。前記分水計量装置29内は第2返送管27と
接続されている流入室30と、該流入室30と下部側を連通
自在に開口形成した隔壁で仕切られた中間室31と、該中
間室31に流入した処理水を第1分水室32と第2分水室33
に分水する分水室とに区画している。
【0027】前記第1分水室32は後述する溶出槽36に連
通し、中間室31とは上部をV字状に開放した溢流堰板34
により区画されている。前記第2分水室33は前記接触ば
っ気槽14上部に連通し、中間室31とは上部を凹状に開放
し、高さ調整可能な溢流堰板35により区画し、前記溢流
堰板35の高さを調整することにより中間室31から第1分
水室32に流入する上澄み液の量を調節するようになって
いる。
通し、中間室31とは上部をV字状に開放した溢流堰板34
により区画されている。前記第2分水室33は前記接触ば
っ気槽14上部に連通し、中間室31とは上部を凹状に開放
し、高さ調整可能な溢流堰板35により区画し、前記溢流
堰板35の高さを調整することにより中間室31から第1分
水室32に流入する上澄み液の量を調節するようになって
いる。
【0028】36は前記第1分水室32内の処理水が流入す
る矩形箱状の溶出槽で、該溶出槽36内には、鉄材からな
る一対の電極37がユニット化された溶出装置38が内蔵さ
れている。前記電極37間に後述する電源装置41から供給
される直流の一定電流を印加することにより、電極37か
ら鉄イオンが溶出するので、溶出槽36内に流入した処理
水に鉄イオンが供給される。
る矩形箱状の溶出槽で、該溶出槽36内には、鉄材からな
る一対の電極37がユニット化された溶出装置38が内蔵さ
れている。前記電極37間に後述する電源装置41から供給
される直流の一定電流を印加することにより、電極37か
ら鉄イオンが溶出するので、溶出槽36内に流入した処理
水に鉄イオンが供給される。
【0029】前記溶出槽36底部には、第3ブロアー39に
接続されるばっ気装置40が配設され、第3ブロアー39か
らは、溶出装置38の電極37に付着する汚泥等を洗浄する
と共に、電極から溶出した2価の鉄イオンを3価の鉄イ
オンに酸化するために最低限必要な空気供給を行うよう
になっている。41は前記溶出装置38の電極37に直流の一
定電流を印加する電源装置である。
接続されるばっ気装置40が配設され、第3ブロアー39か
らは、溶出装置38の電極37に付着する汚泥等を洗浄する
と共に、電極から溶出した2価の鉄イオンを3価の鉄イ
オンに酸化するために最低限必要な空気供給を行うよう
になっている。41は前記溶出装置38の電極37に直流の一
定電流を印加する電源装置である。
【0030】42は実使用人数に合わせて電極37から溶出
する鉄イオン量を選択するスイッチである。43は前記ス
イッチ42で選択されたモードに基づいて電極37に印加す
る電流を制御する制御装置である。
する鉄イオン量を選択するスイッチである。43は前記ス
イッチ42で選択されたモードに基づいて電極37に印加す
る電流を制御する制御装置である。
【0031】44は前記溶出槽36及び第1嫌気濾床槽5上
部に開口を有する第3返送管で、溶出装置38内で溶出し
た鉄イオンを含んだ処理水を第1嫌気濾床槽5に返送す
るため、第1嫌気濾床槽5側に傾斜させている。
部に開口を有する第3返送管で、溶出装置38内で溶出し
た鉄イオンを含んだ処理水を第1嫌気濾床槽5に返送す
るため、第1嫌気濾床槽5側に傾斜させている。
【0032】45は前記第1仕切壁2上部の第1嫌気濾床
槽5及び第2嫌気濾床槽10に対応する位置に設けられた
第1マンホールで、第1嫌気濾床槽5及び第2嫌気濾床
槽10底部に堆積した汚泥を吸引排除する際に開閉するよ
うになっている。46は前記溶出槽36に対応する位置に設
けられた第2マンホールで、電極37の交換の際に開閉す
るようになっている。47は前記殺菌装置22に対応する位
置に設けられた第3マンホールで、殺菌装置22への塩素
系の薬品補給の際に開閉するようになっている。
槽5及び第2嫌気濾床槽10に対応する位置に設けられた
第1マンホールで、第1嫌気濾床槽5及び第2嫌気濾床
槽10底部に堆積した汚泥を吸引排除する際に開閉するよ
うになっている。46は前記溶出槽36に対応する位置に設
けられた第2マンホールで、電極37の交換の際に開閉す
るようになっている。47は前記殺菌装置22に対応する位
置に設けられた第3マンホールで、殺菌装置22への塩素
系の薬品補給の際に開閉するようになっている。
【0033】而して、家庭から排出された生活雑排水は
流入口6から第1嫌気濾床槽5に流入する。第1嫌気濾
床槽5内の第1嫌気濾床7により、生活雑排水中のトイ
レットペーパ−等の比較的粗大な固形物や夾雑物を除去
し、後の各処理槽での処理を円滑に行うための予備的処
理を行うと共に、除去した固形物、夾雑物及び第1嫌気
濾床7を通過する汚水を嫌気性微生物により嫌気分解
し、BODを低減化する。また、分解した汚物は、第1
嫌気濾床槽5底部に汚泥となって堆積する。
流入口6から第1嫌気濾床槽5に流入する。第1嫌気濾
床槽5内の第1嫌気濾床7により、生活雑排水中のトイ
レットペーパ−等の比較的粗大な固形物や夾雑物を除去
し、後の各処理槽での処理を円滑に行うための予備的処
理を行うと共に、除去した固形物、夾雑物及び第1嫌気
濾床7を通過する汚水を嫌気性微生物により嫌気分解
し、BODを低減化する。また、分解した汚物は、第1
嫌気濾床槽5底部に汚泥となって堆積する。
【0034】前記第1嫌気濾床槽5で処理された処理水
は、第1移流管8により第1給水口9から第2嫌気濾床
槽10に流入する。第2嫌気濾床槽10に流入した処理水
は、第2嫌気濾床11で嫌気性微生物により嫌気分解し、
BODを低減化すると共に、分解した汚物は第2嫌気濾
床槽10底部に汚泥となって堆積する。また、有機性の窒
素をアンモニア性の窒素に嫌気分解する。
は、第1移流管8により第1給水口9から第2嫌気濾床
槽10に流入する。第2嫌気濾床槽10に流入した処理水
は、第2嫌気濾床11で嫌気性微生物により嫌気分解し、
BODを低減化すると共に、分解した汚物は第2嫌気濾
床槽10底部に汚泥となって堆積する。また、有機性の窒
素をアンモニア性の窒素に嫌気分解する。
【0035】第2嫌気濾床槽10に流入する新たな処理水
により、第2嫌気濾床11で嫌気分解した処理水は第2移
流管12の第2給水口13から接触ばっ気槽14に流入する。
接触ばっ気槽14に流入した処理水は、第1ブロアー17か
ら供給される空気が第1散気管16の空気吹出口から放出
されることにより撹拌される。この空気の供給により処
理水中に酸素が溶存され、接触材15の表面に多数付着し
た好気性微生物により処理水を好気分解すると共に、有
機リン酸塩等をオルトリン酸に分解し、アンモニア性窒
素を硝酸性や亜硝酸性窒素に分解する。また、分解した
汚物は接触ばっ気槽14底部に汚泥となって堆積する。
により、第2嫌気濾床11で嫌気分解した処理水は第2移
流管12の第2給水口13から接触ばっ気槽14に流入する。
接触ばっ気槽14に流入した処理水は、第1ブロアー17か
ら供給される空気が第1散気管16の空気吹出口から放出
されることにより撹拌される。この空気の供給により処
理水中に酸素が溶存され、接触材15の表面に多数付着し
た好気性微生物により処理水を好気分解すると共に、有
機リン酸塩等をオルトリン酸に分解し、アンモニア性窒
素を硝酸性や亜硝酸性窒素に分解する。また、分解した
汚物は接触ばっ気槽14底部に汚泥となって堆積する。
【0036】接触ばっ気槽14に流入する新たな処理水に
より、接触材15に付着した好気性微生物によりで好気分
解した処理水は、接触ばっ気槽14底部の連通口19から沈
殿槽20に流入する。沈殿槽20に流入した処理水は、沈殿
槽20内を上昇する間に沈降性物質が沈降して連通口19か
ら接触ばっ気槽14に戻り、上澄み液は消毒槽21に流入す
る。消毒槽21に流入した上澄み液は、塩素系の薬品の入
った消毒装置22により消毒され病原菌等の細菌を死滅さ
せて、排水口23よりタンク1外に排水する。
より、接触材15に付着した好気性微生物によりで好気分
解した処理水は、接触ばっ気槽14底部の連通口19から沈
殿槽20に流入する。沈殿槽20に流入した処理水は、沈殿
槽20内を上昇する間に沈降性物質が沈降して連通口19か
ら接触ばっ気槽14に戻り、上澄み液は消毒槽21に流入す
る。消毒槽21に流入した上澄み液は、塩素系の薬品の入
った消毒装置22により消毒され病原菌等の細菌を死滅さ
せて、排水口23よりタンク1外に排水する。
【0037】第4散気管28の空気吹出口から空気を放出
することにより、第2返送管27内の処理水は分水計量装
置29の流入室30に流入し、中間室31で整流されて、所定
量の処理水が第1分水室32に流入すると共に、第2分水
室33に流入する。第2分水室33に流入した処理水は接触
ばっ気槽14に返送され、第1分水室32に流入した所定量
の処理水は、溶出槽36に流入する。溶出槽36に流入した
処理水には、溶出装置38の鉄材からなる電極37間に直流
の一定電流を印加することにより電極37から溶出する鉄
イオンが供給される。
することにより、第2返送管27内の処理水は分水計量装
置29の流入室30に流入し、中間室31で整流されて、所定
量の処理水が第1分水室32に流入すると共に、第2分水
室33に流入する。第2分水室33に流入した処理水は接触
ばっ気槽14に返送され、第1分水室32に流入した所定量
の処理水は、溶出槽36に流入する。溶出槽36に流入した
処理水には、溶出装置38の鉄材からなる電極37間に直流
の一定電流を印加することにより電極37から溶出する鉄
イオンが供給される。
【0038】さらに、溶出槽36底部に配設したばっ気装
置40により、溶出装置38の電極37表面に汚泥等が付着す
るのを防止すると共に、ばっ気装置40の酸素を利用して
電極37から溶出した2価の鉄イオンをオルトリン酸と反
応する3価の鉄イオンに酸化させることができ、脱リン
効率をより向上することができる。
置40により、溶出装置38の電極37表面に汚泥等が付着す
るのを防止すると共に、ばっ気装置40の酸素を利用して
電極37から溶出した2価の鉄イオンをオルトリン酸と反
応する3価の鉄イオンに酸化させることができ、脱リン
効率をより向上することができる。
【0039】溶出装置38及びばっ気装置40により3価の
鉄イオンを供給された処理水は、第3返送管44により第
1嫌気濾床槽5に返送される。第1嫌気濾床槽5に返送
された処理水中の3価の鉄イオンは、第1嫌気濾床槽5
内に存在するオルトリン酸と反応し、難溶性のリン化合
物として凝集、沈殿する。また、第1嫌気濾床槽5に返
送された処理水中の硝酸性や亜硝酸性の窒素を、第1嫌
気濾床槽5に多く存在する脱窒菌により還元し、窒素ガ
スとして空気中に放散して、処理水中から窒素を除去す
る。
鉄イオンを供給された処理水は、第3返送管44により第
1嫌気濾床槽5に返送される。第1嫌気濾床槽5に返送
された処理水中の3価の鉄イオンは、第1嫌気濾床槽5
内に存在するオルトリン酸と反応し、難溶性のリン化合
物として凝集、沈殿する。また、第1嫌気濾床槽5に返
送された処理水中の硝酸性や亜硝酸性の窒素を、第1嫌
気濾床槽5に多く存在する脱窒菌により還元し、窒素ガ
スとして空気中に放散して、処理水中から窒素を除去す
る。
【0040】溶出槽36から第1嫌気濾床槽5に返送する
処理水は、溶存酸素濃度が極端に高い接触ばっ気槽14か
らではなく、沈殿槽20から供給したものであり、しか
も、溶出装置38から溶出した2価の鉄イオンを3価の鉄
イオンに酸化するために必要な空気量だけを第3ブロア
ー39からばっ気装置40により供給しているので、第1嫌
気濾床槽5に返送しても嫌気性微生物に対する影響も少
なく嫌気処理がおこなえる。
処理水は、溶存酸素濃度が極端に高い接触ばっ気槽14か
らではなく、沈殿槽20から供給したものであり、しか
も、溶出装置38から溶出した2価の鉄イオンを3価の鉄
イオンに酸化するために必要な空気量だけを第3ブロア
ー39からばっ気装置40により供給しているので、第1嫌
気濾床槽5に返送しても嫌気性微生物に対する影響も少
なく嫌気処理がおこなえる。
【0041】第1嫌気濾床槽5及び第2嫌気濾床槽10底
部に堆積した汚泥は、第1マンホール45を開け、バキュ
ームカ−で吸引排除する。また、接触材15に付着し、増
殖して徐々に厚くなった生物膜は、目詰まり防止のた
め、第1ブロアー17からの空気供給を第2散気管18に切
り換え、第2散気管18の空気吹出口から空気を放出させ
て剥離させる。
部に堆積した汚泥は、第1マンホール45を開け、バキュ
ームカ−で吸引排除する。また、接触材15に付着し、増
殖して徐々に厚くなった生物膜は、目詰まり防止のた
め、第1ブロアー17からの空気供給を第2散気管18に切
り換え、第2散気管18の空気吹出口から空気を放出させ
て剥離させる。
【0042】剥離された生物膜の一部は接触ばっ気槽14
底部に堆積するが、第2ブロアー26からの空気供給を第
3散気管25に切り換え、第3散気管25の空気吹出口から
空気を放出することにより、第1返送管24内の処理水が
第1返送管24内を上昇して、第1嫌気濾床槽5に流入す
る。この流れに伴って接触ばっ気槽14底部に堆積した汚
泥及び沈殿槽20から接触ばっ気槽14に戻った沈殿物を第
1返送管24内に吸い込み第1嫌気濾床槽5に返送する。
底部に堆積するが、第2ブロアー26からの空気供給を第
3散気管25に切り換え、第3散気管25の空気吹出口から
空気を放出することにより、第1返送管24内の処理水が
第1返送管24内を上昇して、第1嫌気濾床槽5に流入す
る。この流れに伴って接触ばっ気槽14底部に堆積した汚
泥及び沈殿槽20から接触ばっ気槽14に戻った沈殿物を第
1返送管24内に吸い込み第1嫌気濾床槽5に返送する。
【0043】第1嫌気濾床槽5に返送した汚泥等に含ま
れている硝酸や亜硝酸性窒素は、第1嫌気濾床槽5に多
く存在する脱窒菌により還元され、窒素ガスとして空気
中に放散して、処理水中から窒素を除去する。
れている硝酸や亜硝酸性窒素は、第1嫌気濾床槽5に多
く存在する脱窒菌により還元され、窒素ガスとして空気
中に放散して、処理水中から窒素を除去する。
【0044】尚、本実施の形態では、直流の一定電流を
印加して鉄イオンを溶出する溶出装置38の電極37として
両極に鉄材を用いたが、陽極側の電極に鉄材を用い、陰
極側の電極をチタンや白金等の不溶性材料としてもよ
い。
印加して鉄イオンを溶出する溶出装置38の電極37として
両極に鉄材を用いたが、陽極側の電極に鉄材を用い、陰
極側の電極をチタンや白金等の不溶性材料としてもよ
い。
【0045】鉄材からなる電極37を長期にわたって溶出
槽36内の処理水中に浸漬していると、電極表面に酸化被
膜が発生し、不動態化状態となって鉄イオンの溶出が徐
々に減少し、脱リン性能が低下する。
槽36内の処理水中に浸漬していると、電極表面に酸化被
膜が発生し、不動態化状態となって鉄イオンの溶出が徐
々に減少し、脱リン性能が低下する。
【0046】従って、図5に示すごとく、溶出装置38と
して鉄材からなる一対の電極間に直流の一定電流を印加
し、その電流を所定時間毎に極性転換する構成とするこ
とが好ましい。陽極側の鉄材表面には、長期にわたって
使用していると酸化被膜が発生するが、陰極側の鉄材表
面は、陰極側鉄材から発生する水素ガスにより洗浄さ
れ、酸化被膜は生じない。よって、陽極側の鉄材表面に
酸化被膜が発生して鉄イオンの溶出が減少するまでの時
間間隔で極性を転換することにより、鉄イオンの溶出を
略一定に維持することができ、脱リン性能を一定に維持
することができる。
して鉄材からなる一対の電極間に直流の一定電流を印加
し、その電流を所定時間毎に極性転換する構成とするこ
とが好ましい。陽極側の鉄材表面には、長期にわたって
使用していると酸化被膜が発生するが、陰極側の鉄材表
面は、陰極側鉄材から発生する水素ガスにより洗浄さ
れ、酸化被膜は生じない。よって、陽極側の鉄材表面に
酸化被膜が発生して鉄イオンの溶出が減少するまでの時
間間隔で極性を転換することにより、鉄イオンの溶出を
略一定に維持することができ、脱リン性能を一定に維持
することができる。
【0047】また、この構成では、両電極を鉄材とする
ことにより、常時陽極側電極となる鉄材から鉄イオンが
溶出して処理水に供給されるため、脱リン性能を常時一
定の状態に維持することができる。
ことにより、常時陽極側電極となる鉄材から鉄イオンが
溶出して処理水に供給されるため、脱リン性能を常時一
定の状態に維持することができる。
【0048】上記構成において、本実施の形態では、1
〜1.2Aの直流の一定電流を印加している。また、電
流を極性転換する時間間隔は、鉄イオン溶出理論値に対
する実溶出量が約90%以上となる約4分以上、鉄材表
面に酸化被膜が発生する2ヶ月以内とすればよいが、極
性を転換するスイッチング素子の耐久性を向上させるた
め及び陽極側電極となる鉄材のみが鉄イオンの溶出によ
り減少するのを防止して両電極を略均一な減少状態とす
るために、1週間以内、好ましくは1日以内、本実施の
形態では、4時間毎に極性を転換するようにしている。
〜1.2Aの直流の一定電流を印加している。また、電
流を極性転換する時間間隔は、鉄イオン溶出理論値に対
する実溶出量が約90%以上となる約4分以上、鉄材表
面に酸化被膜が発生する2ヶ月以内とすればよいが、極
性を転換するスイッチング素子の耐久性を向上させるた
め及び陽極側電極となる鉄材のみが鉄イオンの溶出によ
り減少するのを防止して両電極を略均一な減少状態とす
るために、1週間以内、好ましくは1日以内、本実施の
形態では、4時間毎に極性を転換するようにしている。
【0049】また、図6に示すごとく、電極の少なくと
も陽極側に鉄材を用い、両電極に直流定電流を印加し、
所定時間毎にパルス状に印加電流を増大させる構成とし
てもよい。この構成においては、パルス状に印加電流を
増大させることにより、陽極側鉄材表面に発生した酸化
被膜を剥離させることができ、鉄イオンの溶出を略一定
に維持して、脱リン性能を一定に維持することができ
る。
も陽極側に鉄材を用い、両電極に直流定電流を印加し、
所定時間毎にパルス状に印加電流を増大させる構成とし
てもよい。この構成においては、パルス状に印加電流を
増大させることにより、陽極側鉄材表面に発生した酸化
被膜を剥離させることができ、鉄イオンの溶出を略一定
に維持して、脱リン性能を一定に維持することができ
る。
【0050】上記構成において、本実施の形態では、1
〜1.2Aの直流の一定電流を印加し、 4時間あたり合
計24分間の間3〜4Aのパルス電流を印加している。
〜1.2Aの直流の一定電流を印加し、 4時間あたり合
計24分間の間3〜4Aのパルス電流を印加している。
【0051】さらに、上述した2種類の印加電流構成を
組み合わせ、図7に示すごとく、溶出装置36として鉄材
からなる一対の電極間に直流の一定電流を印加し、その
電流を所定時間毎に極性転換すると共に、パルス状に印
加電流を増大させる構成としてもよい。極性転換するま
での時間が長い場合には、陽極側の鉄材表面に酸化被膜
が生じており、極性を転換することによって水素ガスに
より洗浄して酸化被膜を剥離することができるが、酸化
被膜が剥離されるまでに若干の時間を必要とし、酸化被
膜が剥離されるまでの間の電気的抵抗が大きいため、消
費電力が増大するおそれがある。
組み合わせ、図7に示すごとく、溶出装置36として鉄材
からなる一対の電極間に直流の一定電流を印加し、その
電流を所定時間毎に極性転換すると共に、パルス状に印
加電流を増大させる構成としてもよい。極性転換するま
での時間が長い場合には、陽極側の鉄材表面に酸化被膜
が生じており、極性を転換することによって水素ガスに
より洗浄して酸化被膜を剥離することができるが、酸化
被膜が剥離されるまでに若干の時間を必要とし、酸化被
膜が剥離されるまでの間の電気的抵抗が大きいため、消
費電力が増大するおそれがある。
【0052】従って、上記構成としてパルス状に印加電
圧を増大させることにより陽極から陰極に転換した鉄材
表面の酸化被膜を短時間に除去することができ、消費電
力の増大を防止することができる。
圧を増大させることにより陽極から陰極に転換した鉄材
表面の酸化被膜を短時間に除去することができ、消費電
力の増大を防止することができる。
【0053】上記構成において、印加電流の極性転換時
期、印加電流、印加電流を増大する時間等は図5及び図
6で詳述した構成と同様に設定することが好ましい。
期、印加電流、印加電流を増大する時間等は図5及び図
6で詳述した構成と同様に設定することが好ましい。
【0054】汚水処理装置の大きさは、建築物の用途別
による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準(JIS A
3302)により定められているので、実際に使用す
る人数により決まるものではなく、居住面積により決ま
ってしまう。
による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準(JIS A
3302)により定められているので、実際に使用す
る人数により決まるものではなく、居住面積により決ま
ってしまう。
【0055】例えば、居住面積の広い大きな家に少人数
で住んでいる場合、実際に使用する水の量が少なくて
も、居住人数以上の処理能力を有する大きな汚水処理装
置を設置しなければならないので、汚水処理装置の大き
さに応じて鉄イオン溶出量を設定していれば、必要量以
上の鉄イオンが溶出することになる。
で住んでいる場合、実際に使用する水の量が少なくて
も、居住人数以上の処理能力を有する大きな汚水処理装
置を設置しなければならないので、汚水処理装置の大き
さに応じて鉄イオン溶出量を設定していれば、必要量以
上の鉄イオンが溶出することになる。
【0056】すると、鉄イオンはオルトリン酸と反応す
る他に水酸基と反応して水酸化第2鉄として難溶性の塩
となり汚泥として沈殿するので、鉄を過剰に溶解させる
と、水酸化第2鉄の汚泥が増え、汚泥の引き抜き回数が
増加する等の問題がある。さらに、電気消費量が増大す
ると共に、電極37の消耗が激しくなり電極37の寿命が短
くなる。
る他に水酸基と反応して水酸化第2鉄として難溶性の塩
となり汚泥として沈殿するので、鉄を過剰に溶解させる
と、水酸化第2鉄の汚泥が増え、汚泥の引き抜き回数が
増加する等の問題がある。さらに、電気消費量が増大す
ると共に、電極37の消耗が激しくなり電極37の寿命が短
くなる。
【0057】そこで、大きな汚水処理装置に対応する鉄
イオン溶出装置38としては、実使用人数に合わせて鉄イ
オン溶出量を選択できるスイッチ42を設け、スイッチ42
の選択に応じて各電極37に印加する電流制御を行えば、
実使用水量に応じた最適な鉄イオンを溶出することがで
きる。
イオン溶出装置38としては、実使用人数に合わせて鉄イ
オン溶出量を選択できるスイッチ42を設け、スイッチ42
の選択に応じて各電極37に印加する電流制御を行えば、
実使用水量に応じた最適な鉄イオンを溶出することがで
きる。
【0058】また、汚水処理装置の大きさに関係なく、
実使用人数に応じた量の鉄イオンを溶出する数量の電極
37をユニット化して、溶出槽36に配設した構成としても
よい。
実使用人数に応じた量の鉄イオンを溶出する数量の電極
37をユニット化して、溶出槽36に配設した構成としても
よい。
【0059】尚、上記第1実施の形態においては、接触
ばっ気槽14を用いたが、回転板接触槽、生物膜濾過槽あ
るいは活性汚泥槽を用いてもよい。
ばっ気槽14を用いたが、回転板接触槽、生物膜濾過槽あ
るいは活性汚泥槽を用いてもよい。
【0060】また、好気処理された処理水から上澄み液
を得るために、沈殿槽20を用いたが、処理水槽を用いて
もよい。
を得るために、沈殿槽20を用いたが、処理水槽を用いて
もよい。
【0061】上記第1実施の形態では、溶出槽36内にば
っ気装置40を設けて、溶出した鉄イオンを2価から3価
に酸化する構成としたが、図8に示す第2実施の形態の
ごとく、溶出槽36内に酸化触媒48(酸化チタン光触媒
等)を配設した構成としてもよい。
っ気装置40を設けて、溶出した鉄イオンを2価から3価
に酸化する構成としたが、図8に示す第2実施の形態の
ごとく、溶出槽36内に酸化触媒48(酸化チタン光触媒
等)を配設した構成としてもよい。
【0062】この構成であれば、溶出槽36に流入した処
理水の溶存酸素量を変えることなく、電極37から溶出し
た2価の鉄イオンを、酸化触媒48により3価の鉄イオン
に酸化することができるので、リン除去性能を変えるこ
となく、返送される第1嫌気濾床槽5での嫌気処理効率
を向上することができる。
理水の溶存酸素量を変えることなく、電極37から溶出し
た2価の鉄イオンを、酸化触媒48により3価の鉄イオン
に酸化することができるので、リン除去性能を変えるこ
となく、返送される第1嫌気濾床槽5での嫌気処理効率
を向上することができる。
【0063】さらに、図9に示すごとく、電極37を酸化
触媒48で覆う構成あるいは図10に示すごとく、処理水の
流出口に酸化触媒48を設ける構成とすれば、電極37から
溶出した鉄イオンを効率よく2価から3価に酸化するこ
とができるので、リン除去性能をさらに向上することが
できる。
触媒48で覆う構成あるいは図10に示すごとく、処理水の
流出口に酸化触媒48を設ける構成とすれば、電極37から
溶出した鉄イオンを効率よく2価から3価に酸化するこ
とができるので、リン除去性能をさらに向上することが
できる。
【0064】
【発明の効果】本発明の請求項1の構成によると、比較
的溶存酸素濃度の低い処理水を、オルトリン酸と反応す
る鉄イオンと共に、嫌気槽に返送したので、嫌気槽の処
理能力低下を防止して、リンを除去することができる等
の効果を奏する。
的溶存酸素濃度の低い処理水を、オルトリン酸と反応す
る鉄イオンと共に、嫌気槽に返送したので、嫌気槽の処
理能力低下を防止して、リンを除去することができる等
の効果を奏する。
【0065】本発明の請求項2の構成によると、鉄材を
用いた一対の両電極間に所定時間毎に極性を転換する直
流電流を印加することにより、鉄イオンの溶出を略一定
に維持することができ、脱リン性能を一定に維持するこ
とができると共に、比較的溶存酸素濃度の低い処理水を
嫌気槽に返送するので、嫌気槽の処理能力低下を防止す
ることができる等の効果を有する。
用いた一対の両電極間に所定時間毎に極性を転換する直
流電流を印加することにより、鉄イオンの溶出を略一定
に維持することができ、脱リン性能を一定に維持するこ
とができると共に、比較的溶存酸素濃度の低い処理水を
嫌気槽に返送するので、嫌気槽の処理能力低下を防止す
ることができる等の効果を有する。
【0066】また、両電極が略均一に減少するので、両
電極を同時交換することができ、メンテナンスを容易に
することができる。
電極を同時交換することができ、メンテナンスを容易に
することができる。
【0067】本発明の請求項3の構成によると、少なく
とも陽極に鉄材を用いた一対の両電極間に印加する直流
電流をパルス状に増大させることにより、陽極側鉄材表
面に発生した酸化被膜を剥離させることができ、鉄イオ
ンの溶出を略一定に維持して、脱リン性能を一定に維持
することができると共に、比較的溶存酸素濃度の低い処
理水を嫌気槽に返送するので、嫌気槽の処理能力低下を
防止することができる等の効果を有する。
とも陽極に鉄材を用いた一対の両電極間に印加する直流
電流をパルス状に増大させることにより、陽極側鉄材表
面に発生した酸化被膜を剥離させることができ、鉄イオ
ンの溶出を略一定に維持して、脱リン性能を一定に維持
することができると共に、比較的溶存酸素濃度の低い処
理水を嫌気槽に返送するので、嫌気槽の処理能力低下を
防止することができる等の効果を有する。
【0068】本発明の請求項4の構成によると、陽極か
ら陰極に転換した鉄材表面の酸化被膜を短時間に除去す
ることができ、消費電力の増大を防止して鉄イオンの溶
出を略一定に維持し、脱リン性能を一定に維持すること
ができると共に、比較的溶存酸素濃度の低い処理水を嫌
気槽に返送するので、嫌気槽の処理能力低下を防止する
ことができる等の効果を有する。
ら陰極に転換した鉄材表面の酸化被膜を短時間に除去す
ることができ、消費電力の増大を防止して鉄イオンの溶
出を略一定に維持し、脱リン性能を一定に維持すること
ができると共に、比較的溶存酸素濃度の低い処理水を嫌
気槽に返送するので、嫌気槽の処理能力低下を防止する
ことができる等の効果を有する。
【0069】また、両電極が略均一に減少するので、両
電極を同時交換することができ、メンテナンスを容易に
することができる。
電極を同時交換することができ、メンテナンスを容易に
することができる。
【0070】本発明の請求項5の構成によると、ばっ気
装置により鉄材表面等に汚泥等が付着するのを防止する
と共に、ばっ気装置の酸素を利用して2価の鉄イオンを
3価の鉄イオンに酸化させることができ、脱リン効率を
向上することができる等の効果を奏する。
装置により鉄材表面等に汚泥等が付着するのを防止する
と共に、ばっ気装置の酸素を利用して2価の鉄イオンを
3価の鉄イオンに酸化させることができ、脱リン効率を
向上することができる等の効果を奏する。
【0071】本発明の請求項6の構成によると、酸化触
媒により2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに酸化させる
ことができ、脱リン効率を向上することができると共
に、比較的溶存酸素濃度の低い処理水を嫌気槽に返送す
るので、嫌気槽の処理能力低下を防止することができる
等の効果を有する。
媒により2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに酸化させる
ことができ、脱リン効率を向上することができると共
に、比較的溶存酸素濃度の低い処理水を嫌気槽に返送す
るので、嫌気槽の処理能力低下を防止することができる
等の効果を有する。
【0072】本発明の請求項7の構成によると、酸化触
媒により2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに効率よく酸
化させることができ、脱リン効率を向上することができ
ると共に、比較的溶存酸素濃度の低い処理水を嫌気槽に
返送するので、嫌気槽の処理能力低下を防止することが
できる等の効果を有する。
媒により2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに効率よく酸
化させることができ、脱リン効率を向上することができ
ると共に、比較的溶存酸素濃度の低い処理水を嫌気槽に
返送するので、嫌気槽の処理能力低下を防止することが
できる等の効果を有する。
【0073】本発明の請求項8の構成によると、酸化触
媒により2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに効率よく酸
化させることができ、脱リン効率を向上することができ
ると共に、比較的溶存酸素濃度の低い処理水を嫌気槽に
返送するので、嫌気槽の処理能力低下を防止することが
できる等の効果を有する。
媒により2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに効率よく酸
化させることができ、脱リン効率を向上することができ
ると共に、比較的溶存酸素濃度の低い処理水を嫌気槽に
返送するので、嫌気槽の処理能力低下を防止することが
できる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態の汚水処理装置の断面
図である。
図である。
【図2】同上面図である。
【図3】同分水計量装置の斜視図である。
【図4】同溶出装置の拡大断面図である。
【図5】同溶出装置の電極に印加する直流電流のパター
ン図である。(極性転換)
ン図である。(極性転換)
【図6】同溶出装置の電極に印加する直流電流のパター
ン図である。(パルス)
ン図である。(パルス)
【図7】同溶出装置の電極に印加する直流電流のパター
ン図である。(パルス+極性転換)
ン図である。(パルス+極性転換)
【図8】同第2実施の形態の溶出装置の拡大断面図であ
る。
る。
【図9】同第3実施の形態の溶出装置の拡大断面図であ
る。
る。
【図10】同第4実施の形態の溶出装置の拡大断面図であ
る。
る。
5 嫌気槽(第1嫌気濾床槽) 14 好気槽(接触ばっ気槽) 20 沈殿槽 38 溶出装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 汚水処理装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚水を浄化する汚
水処理装置に関し、特に汚水からリンを除去する汚水処
理装置に関する。
水処理装置に関し、特に汚水からリンを除去する汚水処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種、汚水処理装置として、例えば特
開平7−108296号公報(C02F 3/30)が
知られている。この汚水処理装置は、嫌気ろ床槽に流入
した生活雑排水を嫌気処理した後、ばっ気槽において好
気処理し、ばっ気槽内の汚水を鉄イオンを溶出する鉄溶
解装置を介して嫌気ろ床槽に返送し、嫌気ろ床槽におい
て鉄溶解装置から溶出した鉄イオンと汚水中のオルトリ
ン酸とを反応させて水不溶性リン化合物として凝集、沈
殿させ、定期点検の際に、嫌気ろ床槽底部に堆積した水
不溶性リン化合物及び嫌気ろ床槽に返送された汚泥を吸
引排除するものである。
開平7−108296号公報(C02F 3/30)が
知られている。この汚水処理装置は、嫌気ろ床槽に流入
した生活雑排水を嫌気処理した後、ばっ気槽において好
気処理し、ばっ気槽内の汚水を鉄イオンを溶出する鉄溶
解装置を介して嫌気ろ床槽に返送し、嫌気ろ床槽におい
て鉄溶解装置から溶出した鉄イオンと汚水中のオルトリ
ン酸とを反応させて水不溶性リン化合物として凝集、沈
殿させ、定期点検の際に、嫌気ろ床槽底部に堆積した水
不溶性リン化合物及び嫌気ろ床槽に返送された汚泥を吸
引排除するものである。
【0003】上記従来の技術のごとく、水不溶性リン化
合物を嫌気ろ床槽で凝集、沈殿させる構成にすると、他
の処理槽から嫌気ろ床槽に返送するのは汚泥だけでよ
く、水不溶性リン化合物を返送する必要がなくなるた
め、汚泥返送装置が小型化できる。
合物を嫌気ろ床槽で凝集、沈殿させる構成にすると、他
の処理槽から嫌気ろ床槽に返送するのは汚泥だけでよ
く、水不溶性リン化合物を返送する必要がなくなるた
め、汚泥返送装置が小型化できる。
【0004】しかしながら、このリン除去方法は、ばっ
気槽内の溶存酸素濃度の高い汚水を嫌気ろ床槽に返送す
るため、嫌気状態で活発化する嫌気性微生物の活動が低
下し、嫌気処理効率が低下する欠点がある。
気槽内の溶存酸素濃度の高い汚水を嫌気ろ床槽に返送す
るため、嫌気状態で活発化する嫌気性微生物の活動が低
下し、嫌気処理効率が低下する欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決するためになされたもので、嫌気処理効率を低下さ
せることなく、効率よくリン除去が行える汚水処理装置
を提供することを課題とする。
解決するためになされたもので、嫌気処理効率を低下さ
せることなく、効率よくリン除去が行える汚水処理装置
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の手段は、汚水が流入する流入口を有する嫌気槽
と、該嫌気槽で処理された汚水が流入する好気槽と、該
好気槽で処理された汚水が流入する沈殿槽または処理水
槽とを有する汚水処理装置において、少なくとも陽極に
鉄材を用いた一対の電極を有し両電極間に直流電流を供
給して鉄イオンを溶出する溶出装置を設け、前記沈殿槽
または処理水槽から嫌気槽に返送される汚水に溶出装置
の鉄イオンを供給せしめたことを特徴とする。
の第1の手段は、汚水が流入する流入口を有する嫌気槽
と、該嫌気槽で処理された汚水が流入する好気槽と、該
好気槽で処理された汚水が流入する沈殿槽または処理水
槽とを有する汚水処理装置において、少なくとも陽極に
鉄材を用いた一対の電極を有し両電極間に直流電流を供
給して鉄イオンを溶出する溶出装置を設け、前記沈殿槽
または処理水槽から嫌気槽に返送される汚水に溶出装置
の鉄イオンを供給せしめたことを特徴とする。
【0007】上記課題を解決するための第2の手段は、
汚水が流入する流入口を有する嫌気槽と、該嫌気槽で処
理された汚水が流入する好気槽と、該好気槽で処理され
た汚水が流入する沈殿槽または処理水槽とを有する汚水
処理装置において、前記沈殿槽または処理水槽から嫌気
槽に汚水を返送する返送経路を設けると共に、該返送経
路に、少なくとも陽極に鉄材を用いた一対の電極を有し
両電極間に直流電流を供給して返送経路の汚水に鉄イオ
ンを溶出する溶出装置を設けたことを特徴とする。
汚水が流入する流入口を有する嫌気槽と、該嫌気槽で処
理された汚水が流入する好気槽と、該好気槽で処理され
た汚水が流入する沈殿槽または処理水槽とを有する汚水
処理装置において、前記沈殿槽または処理水槽から嫌気
槽に汚水を返送する返送経路を設けると共に、該返送経
路に、少なくとも陽極に鉄材を用いた一対の電極を有し
両電極間に直流電流を供給して返送経路の汚水に鉄イオ
ンを溶出する溶出装置を設けたことを特徴とする。
【0008】上記第1の手段又は第2の手段において、
前記両電極に鉄材を用い、両電極間に、所定時間毎に極
性を転換する直流電流を供給することが好ましい。
前記両電極に鉄材を用い、両電極間に、所定時間毎に極
性を転換する直流電流を供給することが好ましい。
【0009】上記第1の手段又は第2の手段において、
前記両電極間に、所定時間毎にパルス状に電流が増大す
る直流電流を供給することが好ましい。
前記両電極間に、所定時間毎にパルス状に電流が増大す
る直流電流を供給することが好ましい。
【0010】上記第1の手段又は第2の手段において、
前記両電極に鉄材を用い、両電極間に、所定時間毎に電
極の極性が転換すると共に、パルス状に電流が増大する
直流電流を供給することが好ましい。
前記両電極に鉄材を用い、両電極間に、所定時間毎に電
極の極性が転換すると共に、パルス状に電流が増大する
直流電流を供給することが好ましい。
【0011】上記第1の手段又は第2の手段において、
前記溶出装置に、少なくとも陽極に空気を供給するばっ
気装置を設けることが好ましい。
前記溶出装置に、少なくとも陽極に空気を供給するばっ
気装置を設けることが好ましい。
【0012】上記第1の手段又は第2の手段において、
前記溶出装置に、鉄イオンを酸化する酸化触媒を設ける
ことが好ましい。
前記溶出装置に、鉄イオンを酸化する酸化触媒を設ける
ことが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図1
乃至図7に示す汚水処理装置に基づいて以下に詳述す
る。
乃至図7に示す汚水処理装置に基づいて以下に詳述す
る。
【0014】1は地中に埋設されたタンクである。該タ
ンク1内部は第1仕切壁2,第2仕切壁3及び第3仕切
壁4により、後述する第1嫌気濾床槽5,第2嫌気濾床
槽10、接触ばっ気槽14、沈殿槽20及び消毒槽21に区画さ
れている。
ンク1内部は第1仕切壁2,第2仕切壁3及び第3仕切
壁4により、後述する第1嫌気濾床槽5,第2嫌気濾床
槽10、接触ばっ気槽14、沈殿槽20及び消毒槽21に区画さ
れている。
【0015】5は生活雑排水等の汚水が流入する流入口
6を有する第1嫌気濾床槽、7は前記第1嫌気濾床槽5
内に配設された第1嫌気濾床で、第1嫌気濾床槽5内に
流入した汚水中に混入している難分解性の夾雑物を沈殿
分離し、第1嫌気濾床7に付着した嫌気性微生物により
有機物を嫌気分解すると共に、有機性の窒素をアンモニ
ア性窒素に嫌気分解する。
6を有する第1嫌気濾床槽、7は前記第1嫌気濾床槽5
内に配設された第1嫌気濾床で、第1嫌気濾床槽5内に
流入した汚水中に混入している難分解性の夾雑物を沈殿
分離し、第1嫌気濾床7に付着した嫌気性微生物により
有機物を嫌気分解すると共に、有機性の窒素をアンモニ
ア性窒素に嫌気分解する。
【0016】8は前記第1嫌気濾床槽5内に配設された
第1移流管で、前記第1嫌気濾床槽5で嫌気分解された
汚水を、第1仕切壁2上部を貫通する第1給水口9を介
して後述する第2嫌気濾床槽10に供給する。
第1移流管で、前記第1嫌気濾床槽5で嫌気分解された
汚水を、第1仕切壁2上部を貫通する第1給水口9を介
して後述する第2嫌気濾床槽10に供給する。
【0017】10は前記第1仕切壁2により第1嫌気濾床
槽5と区画された第2嫌気濾床槽、11は前記第2嫌気濾
床槽10内に配設された第2嫌気濾床で、該第2嫌気濾床
11によって浮遊物質を捕捉し嫌気性微生物により有機物
を嫌気分解すると共に、有機性の窒素をアンモニア性窒
素に変化させる。
槽5と区画された第2嫌気濾床槽、11は前記第2嫌気濾
床槽10内に配設された第2嫌気濾床で、該第2嫌気濾床
11によって浮遊物質を捕捉し嫌気性微生物により有機物
を嫌気分解すると共に、有機性の窒素をアンモニア性窒
素に変化させる。
【0018】12は前記第2嫌気濾床槽10内に配設された
第2移流管で、前記第2嫌気濾床槽10で嫌気分解された
汚水を、第2仕切壁3上部を貫通する第2給水口13を介
して後述する接触ばっ気槽14に給水する。14は前記第2
仕切壁3により第2嫌気濾床槽10と区画された接触ばっ
気槽で、第2嫌気濾床槽10で嫌気処理された汚水が第2
移流管12を介して流入する。15は前記接触ばっ気槽14内
に配設された接触材で、好気性微生物の培養を促進す
る。
第2移流管で、前記第2嫌気濾床槽10で嫌気分解された
汚水を、第2仕切壁3上部を貫通する第2給水口13を介
して後述する接触ばっ気槽14に給水する。14は前記第2
仕切壁3により第2嫌気濾床槽10と区画された接触ばっ
気槽で、第2嫌気濾床槽10で嫌気処理された汚水が第2
移流管12を介して流入する。15は前記接触ばっ気槽14内
に配設された接触材で、好気性微生物の培養を促進す
る。
【0019】16は前記接触ばっ気槽14底部に配設された
第1散気管で、多数の空気吹出口を形成すると共に、第
1ブロアー17に接続され、第2ブロアー17から供給され
る空気を空気吹出口から放出して接触ばっ気槽14内を好
気状態に維持し、汚水を好気性微生物により好気分解す
ると共に、硝酸菌や亜硝酸菌の働きによりアンモニア性
窒素を硝酸性や亜硝酸性の窒素に変化させる。
第1散気管で、多数の空気吹出口を形成すると共に、第
1ブロアー17に接続され、第2ブロアー17から供給され
る空気を空気吹出口から放出して接触ばっ気槽14内を好
気状態に維持し、汚水を好気性微生物により好気分解す
ると共に、硝酸菌や亜硝酸菌の働きによりアンモニア性
窒素を硝酸性や亜硝酸性の窒素に変化させる。
【0020】18は前記接触材15下部に配設され、多数の
空気吹出口を有する第2散気管で、前記第1ブロアー17
と接続されている。前記第1ブロアー17からの空気供給
は図示しない第1電磁弁によって第1散気管16あるいは
第2管気管18のいずれか一方に行うようになっている。
空気吹出口を有する第2散気管で、前記第1ブロアー17
と接続されている。前記第1ブロアー17からの空気供給
は図示しない第1電磁弁によって第1散気管16あるいは
第2管気管18のいずれか一方に行うようになっている。
【0021】前記第1電磁弁は通常、第1ブロアー17か
ら供給される空気を第1散気管16の空気吹出口から放出
して接触ばっ気槽14内を好気状態に維持し、接触材15を
洗浄する際には、後述する制御回路43が第1電磁弁を第
2散気管18に切り換え、第2散気管18の空気吹出口から
空気を放出させて、接触材15に付着し増殖して徐々に厚
くなった生物膜を剥離する。
ら供給される空気を第1散気管16の空気吹出口から放出
して接触ばっ気槽14内を好気状態に維持し、接触材15を
洗浄する際には、後述する制御回路43が第1電磁弁を第
2散気管18に切り換え、第2散気管18の空気吹出口から
空気を放出させて、接触材15に付着し増殖して徐々に厚
くなった生物膜を剥離する。
【0022】19は前記第3仕切壁4底部に設けられた連
通口で、接触ばっ気槽14と後述する沈殿槽20を連通す
る。20は前記第3仕切壁4により接触ばっ気槽14と区画
された沈殿槽で、接触ばっ気槽14で好気分解され連通口
19から流入する汚水を汚泥と上澄み液に分離する。ま
た、前記沈殿槽20底部に堆積した汚泥を連通口19から接
触ばっ気槽14に返送するため、沈殿槽20底部を接触ばっ
気槽14側に傾斜させている。
通口で、接触ばっ気槽14と後述する沈殿槽20を連通す
る。20は前記第3仕切壁4により接触ばっ気槽14と区画
された沈殿槽で、接触ばっ気槽14で好気分解され連通口
19から流入する汚水を汚泥と上澄み液に分離する。ま
た、前記沈殿槽20底部に堆積した汚泥を連通口19から接
触ばっ気槽14に返送するため、沈殿槽20底部を接触ばっ
気槽14側に傾斜させている。
【0023】21は前記沈殿槽20上部に設けられた消毒槽
で、沈殿槽20で分離された上澄み液が流入するようにな
っている。22は前記消毒槽21内に設けられた殺菌装置
で、該殺菌装置21内に備えた塩素系の薬品により消毒槽
21に流入した汚水を消毒する。23は前記消毒槽21に連通
する排水口で、消毒槽21において消毒された汚水をタン
ク1外に排水するようになっている。
で、沈殿槽20で分離された上澄み液が流入するようにな
っている。22は前記消毒槽21内に設けられた殺菌装置
で、該殺菌装置21内に備えた塩素系の薬品により消毒槽
21に流入した汚水を消毒する。23は前記消毒槽21に連通
する排水口で、消毒槽21において消毒された汚水をタン
ク1外に排水するようになっている。
【0024】24は前記接触ばっ気槽14底部と第1嫌気濾
床槽5上部を連通する第1返送管、25は前記接触ばっ気
槽14底部の第1返送管24内に配設された第3散気管で、
多数の空気吹出口を形成すると共に、第2ブロアー26に
接続され、第2ブロアー26から供給される空気を空気吹
出口から放出することにより、前記接触ばっ気槽14底部
に堆積した汚泥及び沈殿槽20から接触ばっ気槽14に返送
された汚泥を、第1返送管24を介して第1嫌気濾床槽5
に返送するようになっている。
床槽5上部を連通する第1返送管、25は前記接触ばっ気
槽14底部の第1返送管24内に配設された第3散気管で、
多数の空気吹出口を形成すると共に、第2ブロアー26に
接続され、第2ブロアー26から供給される空気を空気吹
出口から放出することにより、前記接触ばっ気槽14底部
に堆積した汚泥及び沈殿槽20から接触ばっ気槽14に返送
された汚泥を、第1返送管24を介して第1嫌気濾床槽5
に返送するようになっている。
【0025】27は前記沈殿槽20と後述する分水計量装置
29の流入室30を連通する第2返送管、28は前記第2返送
管27内に配設された第4散気管で、多数の空気吹出口を
形成すると共に、前記第2ブロアー26に接続されてい
る。前記第2ブロアー26からの空気供給は図示しない第
2電磁弁により第3散気管25あるいは第4散気管28のい
ずれか一方に行うようになっている。
29の流入室30を連通する第2返送管、28は前記第2返送
管27内に配設された第4散気管で、多数の空気吹出口を
形成すると共に、前記第2ブロアー26に接続されてい
る。前記第2ブロアー26からの空気供給は図示しない第
2電磁弁により第3散気管25あるいは第4散気管28のい
ずれか一方に行うようになっている。
【0026】前記第2電磁弁は、通常、第4散気管28に
切り換えられ、第2ブロアー26から供給される空気を第
4散気管28の空気吹出口から放出することにより、沈殿
槽20内の上澄み液を第2返送管27を介して、後述する分
水計量装置29の流入室30に移送するようになっている。
前記接触材15を洗浄した後には制御装置43が第2電磁弁
を第3散気管25に切り換え、第3散気管25の空気吹出口
から空気を放出することにより、接触ばっ気槽14内の汚
水が第1返送管33を介して第1嫌気濾床槽5に流入す
る。この流れに伴って接触ばっ気槽14底部に堆積した汚
泥及び沈殿槽20から接触ばっ気槽14に戻った汚泥を第2
返送管27を介して第1嫌気濾床槽5に返送する。
切り換えられ、第2ブロアー26から供給される空気を第
4散気管28の空気吹出口から放出することにより、沈殿
槽20内の上澄み液を第2返送管27を介して、後述する分
水計量装置29の流入室30に移送するようになっている。
前記接触材15を洗浄した後には制御装置43が第2電磁弁
を第3散気管25に切り換え、第3散気管25の空気吹出口
から空気を放出することにより、接触ばっ気槽14内の汚
水が第1返送管33を介して第1嫌気濾床槽5に流入す
る。この流れに伴って接触ばっ気槽14底部に堆積した汚
泥及び沈殿槽20から接触ばっ気槽14に戻った汚泥を第2
返送管27を介して第1嫌気濾床槽5に返送する。
【0027】29は前記沈殿槽20上部に配設された矩形箱
形の分水計量装置で、第2返送管27に接続された流入室
30と、該流入室30と下部側を連通する開口を形成した隔
壁により仕切られた中間室31と、該中間室31内の汚水が
流入する第1分水室32及び第2分水室33とに区画してい
る。
形の分水計量装置で、第2返送管27に接続された流入室
30と、該流入室30と下部側を連通する開口を形成した隔
壁により仕切られた中間室31と、該中間室31内の汚水が
流入する第1分水室32及び第2分水室33とに区画してい
る。
【0028】前記第1分水室32は後述する溶出槽36に連
通すると共に、中間室31とは壁上部をV字状に開放した
切欠部34により連通している。前記第2分水室33は前記
接触ばっ気槽14上部に連通すると共に、中間室31とは高
さ調節可能な溢流堰板35上部に形成される開口により連
通している。
通すると共に、中間室31とは壁上部をV字状に開放した
切欠部34により連通している。前記第2分水室33は前記
接触ばっ気槽14上部に連通すると共に、中間室31とは高
さ調節可能な溢流堰板35上部に形成される開口により連
通している。
【0029】前記溢流堰板35の高さを調整し、溢流堰板
35の上部に形成される開口の大きさを変え、第2分水室
33から接触ばっ気槽14に返送する汚水量を設定すること
により、第1分水室32から溶出槽36に流入する汚水量が
調節できるようになっている。
35の上部に形成される開口の大きさを変え、第2分水室
33から接触ばっ気槽14に返送する汚水量を設定すること
により、第1分水室32から溶出槽36に流入する汚水量が
調節できるようになっている。
【0030】36は前記第1分水室32内の汚水が流入する
矩形箱形の溶出槽で、該溶出槽36内には、鉄材からなる
一対の電極37がユニット化された溶出装置38が内蔵され
ている。前記電極37間に後述する電源装置41から供給さ
れる直流の定電流を供給することにより、電極37から鉄
イオンが溶出するため、溶出槽36内に流入した汚水に鉄
イオンが供給される。
矩形箱形の溶出槽で、該溶出槽36内には、鉄材からなる
一対の電極37がユニット化された溶出装置38が内蔵され
ている。前記電極37間に後述する電源装置41から供給さ
れる直流の定電流を供給することにより、電極37から鉄
イオンが溶出するため、溶出槽36内に流入した汚水に鉄
イオンが供給される。
【0031】前記溶出槽36底部には、第3ブロアー39に
接続されるばっ気装置40が配設され、第3ブロアー39か
らは、溶出装置38の電極37に付着する汚泥等を洗浄する
と共に、電極37から溶出した2価の鉄イオンを3価の鉄
イオンに酸化するために最低限必要な空気供給を行うよ
うになっている。41は前記溶出装置38の電極37に直流定
電流を供給する電源装置である。
接続されるばっ気装置40が配設され、第3ブロアー39か
らは、溶出装置38の電極37に付着する汚泥等を洗浄する
と共に、電極37から溶出した2価の鉄イオンを3価の鉄
イオンに酸化するために最低限必要な空気供給を行うよ
うになっている。41は前記溶出装置38の電極37に直流定
電流を供給する電源装置である。
【0032】42は実使用人数に合わせて電極37から溶出
する鉄イオン量を選択するスイッチである。43は前記ス
イッチ42で選択されたモードに基づいて電源装置41を制
御すると共に、第1ブロアー17、第2ブロアー26、第3
ブロアー39、図示しない第1電磁弁及び第2電磁弁等を
制御する制御回路である。
する鉄イオン量を選択するスイッチである。43は前記ス
イッチ42で選択されたモードに基づいて電源装置41を制
御すると共に、第1ブロアー17、第2ブロアー26、第3
ブロアー39、図示しない第1電磁弁及び第2電磁弁等を
制御する制御回路である。
【0033】44は前記溶出槽36と第1嫌気濾床槽5上部
とを連通する第3返送管で、溶出装置38内で溶出した鉄
イオンを含んだ汚水を第1嫌気濾床槽5に返送するた
め、第1嫌気濾床槽5側に傾斜させている。
とを連通する第3返送管で、溶出装置38内で溶出した鉄
イオンを含んだ汚水を第1嫌気濾床槽5に返送するた
め、第1嫌気濾床槽5側に傾斜させている。
【0034】45は前記第1仕切壁2上部で第1嫌気濾床
槽5及び第2嫌気濾床槽10に対向する位置に設けられた
開口を開閉自在に閉塞する第1蓋体で、第1嫌気濾床槽
5及び第2嫌気濾床槽10底部に堆積した汚泥を吸引排除
する際に開閉するようになっている。46は前記溶出槽36
及び接触ばっ気槽14に対向する位置に設けられた開口を
開閉自在に閉塞する第2蓋体で、溶出槽8及び接触ばっ
気槽14のメンテナンス時等に開閉するようになってい
る。47は前記殺菌装置22に対向する位置に設けられた開
口を閉塞自在に閉塞する第3蓋体で、殺菌装置22への塩
素系の薬品補給の際等に開閉するようになっている。
槽5及び第2嫌気濾床槽10に対向する位置に設けられた
開口を開閉自在に閉塞する第1蓋体で、第1嫌気濾床槽
5及び第2嫌気濾床槽10底部に堆積した汚泥を吸引排除
する際に開閉するようになっている。46は前記溶出槽36
及び接触ばっ気槽14に対向する位置に設けられた開口を
開閉自在に閉塞する第2蓋体で、溶出槽8及び接触ばっ
気槽14のメンテナンス時等に開閉するようになってい
る。47は前記殺菌装置22に対向する位置に設けられた開
口を閉塞自在に閉塞する第3蓋体で、殺菌装置22への塩
素系の薬品補給の際等に開閉するようになっている。
【0035】而して、家庭から排出された汚水は、流入
口6から第1嫌気濾床槽5に流入し、第1嫌気濾床槽5
内に配設された第1嫌気濾床7によって汚水中のトイレ
ットペーパー等の比較的粗大な固形物や夾雑物が除去さ
れ、後に流入する各処理槽での処理を円滑に行うための
予備的処理が行われると共に、除去した固形物、夾雑物
や第1嫌気濾床7を通過する汚水が嫌気性微生物により
嫌気分解され、BODが低減化されると共に、汚水の分
解により発生した汚泥が第1嫌気濾床槽5底部に堆積す
る。また、有機性の窒素はアンモニア性窒素に変化す
る。
口6から第1嫌気濾床槽5に流入し、第1嫌気濾床槽5
内に配設された第1嫌気濾床7によって汚水中のトイレ
ットペーパー等の比較的粗大な固形物や夾雑物が除去さ
れ、後に流入する各処理槽での処理を円滑に行うための
予備的処理が行われると共に、除去した固形物、夾雑物
や第1嫌気濾床7を通過する汚水が嫌気性微生物により
嫌気分解され、BODが低減化されると共に、汚水の分
解により発生した汚泥が第1嫌気濾床槽5底部に堆積す
る。また、有機性の窒素はアンモニア性窒素に変化す
る。
【0036】前記第1嫌気濾床槽5に新たな汚水が流入
することにより嫌気分解した汚水は第1移流管8の第1
給水口9から第2嫌気濾床槽10に流入する。第2嫌気濾
床槽10に流入した汚水は、第2嫌気濾床11で嫌気性微生
物により嫌気分解され、BODが低減化されると共に、
汚水の分解により発生した汚泥が第2嫌気濾床槽10底部
に堆積する。また、有機性の窒素はアンモニア性窒素に
嫌気分解される。
することにより嫌気分解した汚水は第1移流管8の第1
給水口9から第2嫌気濾床槽10に流入する。第2嫌気濾
床槽10に流入した汚水は、第2嫌気濾床11で嫌気性微生
物により嫌気分解され、BODが低減化されると共に、
汚水の分解により発生した汚泥が第2嫌気濾床槽10底部
に堆積する。また、有機性の窒素はアンモニア性窒素に
嫌気分解される。
【0037】第2嫌気濾床槽10に新たな汚水が流入する
ことにより、第2嫌気濾床11で嫌気分解された汚水が第
2移流管12の第2給水口13から接触ばっ気槽14に流入
し、第1ブロアー17から供給される空気が第1散気管16
の空気吹出口から放出されることにより攪拌される。
ことにより、第2嫌気濾床11で嫌気分解された汚水が第
2移流管12の第2給水口13から接触ばっ気槽14に流入
し、第1ブロアー17から供給される空気が第1散気管16
の空気吹出口から放出されることにより攪拌される。
【0038】そして、汚水中に酸素が溶存され、接触材
15の表面に多数付着した好気性微生物により汚水を好気
分解すると共に、有機リン酸塩等をオルトリン酸等に分
解し、アンモニア性窒素を硝酸性や亜硝酸性窒素に変化
させる。また、汚水の分解により発生した汚泥は接触ば
っ気槽14底部に堆積する。
15の表面に多数付着した好気性微生物により汚水を好気
分解すると共に、有機リン酸塩等をオルトリン酸等に分
解し、アンモニア性窒素を硝酸性や亜硝酸性窒素に変化
させる。また、汚水の分解により発生した汚泥は接触ば
っ気槽14底部に堆積する。
【0039】接触ばっ気槽14に新たな汚水が流入するこ
とにより、接触材15に付着した好気性微生物により好気
分解された汚水は接触ばっ気槽14底部の連通口19から沈
殿槽20に流入する。沈殿槽20に流入した汚水は、沈殿槽
20内を上昇する間に沈降性物質が沈降して連通口19から
接触ばっ気槽14に返送され、上澄み液は消毒槽21に流入
する。消毒槽21に流入した上澄み液は、塩素系の薬品を
備えた消毒装置22により消毒され病原菌等の細菌を死滅
させて、排水口23よりタンク1外に排水される。
とにより、接触材15に付着した好気性微生物により好気
分解された汚水は接触ばっ気槽14底部の連通口19から沈
殿槽20に流入する。沈殿槽20に流入した汚水は、沈殿槽
20内を上昇する間に沈降性物質が沈降して連通口19から
接触ばっ気槽14に返送され、上澄み液は消毒槽21に流入
する。消毒槽21に流入した上澄み液は、塩素系の薬品を
備えた消毒装置22により消毒され病原菌等の細菌を死滅
させて、排水口23よりタンク1外に排水される。
【0040】第2ブロアー26から供給される空気を第4
散気管28の空気吹出口から放出することにより、沈殿槽
20内の上澄み液は分水計量装置29の流入室30に流入し、
中間室31で整流されて第1分水室32と第2分水室33に流
入する。第1分水室32から溶出槽36に流入した汚水には
鉄材からなる電極37間に直流定電流が供給されることに
より電極37から鉄イオンが溶出される。
散気管28の空気吹出口から放出することにより、沈殿槽
20内の上澄み液は分水計量装置29の流入室30に流入し、
中間室31で整流されて第1分水室32と第2分水室33に流
入する。第1分水室32から溶出槽36に流入した汚水には
鉄材からなる電極37間に直流定電流が供給されることに
より電極37から鉄イオンが溶出される。
【0041】さらに、溶出槽36底部に配設したばっ気装
置40により、溶出装置38の電極37表面に汚泥等が付着す
ることを防止すると共に、ばっ気装置40の酸素を利用し
て電極37から溶出した2価の鉄イオンをオルトリン酸と
反応する3価の鉄イオンに酸化させることができ、脱リ
ン効率をより向上することができる。
置40により、溶出装置38の電極37表面に汚泥等が付着す
ることを防止すると共に、ばっ気装置40の酸素を利用し
て電極37から溶出した2価の鉄イオンをオルトリン酸と
反応する3価の鉄イオンに酸化させることができ、脱リ
ン効率をより向上することができる。
【0042】溶出装置38及びばっ気装置40により3価の
鉄イオンを供給された汚水は、第3返送管44により第1
嫌気濾床槽5に返送される。第1嫌気濾床槽5に返送さ
れた汚水中の3価の鉄イオンは、第1嫌気濾床槽5内に
存在するオルトリン酸と反応し、水不溶性のリン化合物
として凝集、沈殿する。
鉄イオンを供給された汚水は、第3返送管44により第1
嫌気濾床槽5に返送される。第1嫌気濾床槽5に返送さ
れた汚水中の3価の鉄イオンは、第1嫌気濾床槽5内に
存在するオルトリン酸と反応し、水不溶性のリン化合物
として凝集、沈殿する。
【0043】また、第1嫌気濾床槽5に返送された汚水
中の硝酸性や亜硝酸性の窒素は、第1嫌気濾床槽5に多
く存在する脱窒菌により還元され、窒素ガスとして空気
中に放散して除去される。
中の硝酸性や亜硝酸性の窒素は、第1嫌気濾床槽5に多
く存在する脱窒菌により還元され、窒素ガスとして空気
中に放散して除去される。
【0044】溶出槽36から第1嫌気濾床槽5に返送され
る汚水は、溶存酸素濃度が極端に高い接触ばっ気槽14か
らではなく、沈殿槽20から供給したものであり、しか
も、溶出装置38から溶出した2価の鉄イオンを3価の鉄
イオンに酸化するために必要な空気量だけを第3ブロア
ー39からばっき装置40により供給しているため、溶出槽
36内の汚水を第1嫌気濾床槽5に返送しても嫌気性微生
物に対する影響も少なく嫌気分解がおこなえる。
る汚水は、溶存酸素濃度が極端に高い接触ばっ気槽14か
らではなく、沈殿槽20から供給したものであり、しか
も、溶出装置38から溶出した2価の鉄イオンを3価の鉄
イオンに酸化するために必要な空気量だけを第3ブロア
ー39からばっき装置40により供給しているため、溶出槽
36内の汚水を第1嫌気濾床槽5に返送しても嫌気性微生
物に対する影響も少なく嫌気分解がおこなえる。
【0045】接触材15に付着した好気性微生物により形
成された生物膜は増殖して徐々に厚くなるので、目詰ま
り防止のため制御回路43が定期的に第1電磁弁を制御し
て第1ブロアー17からの空気供給を第2散気管18に切り
換え、第2散気管18の空気吹出口から空気を放出させて
生物膜を剥離させる。
成された生物膜は増殖して徐々に厚くなるので、目詰ま
り防止のため制御回路43が定期的に第1電磁弁を制御し
て第1ブロアー17からの空気供給を第2散気管18に切り
換え、第2散気管18の空気吹出口から空気を放出させて
生物膜を剥離させる。
【0046】第2散気管18からの空気供給が終了する
と、剥離された生物膜は接触ばっ気槽14底部に汚泥とし
て堆積するが、制御回路43が第2電磁弁を制御して第2
ブロアー26からの空気供給を第3散気管25に切り換え、
第3散気管25の空気吹出口から空気を放出することによ
り、接触ばっ気槽14内の汚水が接触ばっ気槽14底部に堆
積した汚泥と共に、第1返送管24を介して第1嫌気濾床
槽5に返送される。
と、剥離された生物膜は接触ばっ気槽14底部に汚泥とし
て堆積するが、制御回路43が第2電磁弁を制御して第2
ブロアー26からの空気供給を第3散気管25に切り換え、
第3散気管25の空気吹出口から空気を放出することによ
り、接触ばっ気槽14内の汚水が接触ばっ気槽14底部に堆
積した汚泥と共に、第1返送管24を介して第1嫌気濾床
槽5に返送される。
【0047】鉄材からなる電極37を長期にわたって溶出
槽36内の汚水中に浸漬していると、電極37表面に酸化被
膜が発生し、不動態化状態となって鉄イオンの溶出量が
徐々に低下し、脱リン性能が低下する。
槽36内の汚水中に浸漬していると、電極37表面に酸化被
膜が発生し、不動態化状態となって鉄イオンの溶出量が
徐々に低下し、脱リン性能が低下する。
【0048】従って、図5に示すごとく、溶出装置38と
して鉄材からなる一対の電極間に直流定電流を供給し、
その電流を所定時間毎に極性転換する構成とすることが
好ましい。陽極側の鉄材表面には、長期にわたって使用
していると酸化被膜が発生するが、陰極側の鉄材表面
は、陰極側鉄材から発生する水素ガスにより洗浄されて
酸化被膜は生じない。よって、陽極側の鉄材表面に酸化
被膜が発生して鉄イオンの溶出量が減少するまでの時間
間隔で極性を転換することにより、鉄イオンの溶出を略
一定に維持することができ、脱リン性能を一定に維持す
ることができる。
して鉄材からなる一対の電極間に直流定電流を供給し、
その電流を所定時間毎に極性転換する構成とすることが
好ましい。陽極側の鉄材表面には、長期にわたって使用
していると酸化被膜が発生するが、陰極側の鉄材表面
は、陰極側鉄材から発生する水素ガスにより洗浄されて
酸化被膜は生じない。よって、陽極側の鉄材表面に酸化
被膜が発生して鉄イオンの溶出量が減少するまでの時間
間隔で極性を転換することにより、鉄イオンの溶出を略
一定に維持することができ、脱リン性能を一定に維持す
ることができる。
【0049】また、この構成では、両電極を鉄材とする
ことにより、常時陽極側電極となる鉄材から鉄イオンが
溶出して汚水に供給されるため、脱リン性能を常時一定
の状態に維持することができる。
ことにより、常時陽極側電極となる鉄材から鉄イオンが
溶出して汚水に供給されるため、脱リン性能を常時一定
の状態に維持することができる。
【0050】上記構成において、本実施の形態では、1
〜1.2Aの直流定電流を供給している。また、電流を
極性転換する時間間隔は、鉄イオン溶出理論値に対する
実溶出量が約90%以上となる約4分以上、鉄材表面に
酸化被膜が発生する2ヶ月以内とすればよいが、極性を
転換するスイッチング素子の耐久性を向上させるため及
び陽極側電極となる鉄材のみが鉄イオンの溶出により減
少することを防止して両電極を略均一な減少状態とする
ために、1週間以内、好ましくは1日以内、本実施の形
態では、4時間毎に極性を転換するようにしている。
〜1.2Aの直流定電流を供給している。また、電流を
極性転換する時間間隔は、鉄イオン溶出理論値に対する
実溶出量が約90%以上となる約4分以上、鉄材表面に
酸化被膜が発生する2ヶ月以内とすればよいが、極性を
転換するスイッチング素子の耐久性を向上させるため及
び陽極側電極となる鉄材のみが鉄イオンの溶出により減
少することを防止して両電極を略均一な減少状態とする
ために、1週間以内、好ましくは1日以内、本実施の形
態では、4時間毎に極性を転換するようにしている。
【0051】また、図6に示すごとく、電極の少なくと
も陽極側に鉄材を用い、両電極に直流定電流を供給し、
所定時間毎にパルス状に供給電流を増大させる構成とし
てもよい。この構成においては、パルス状に供給電流を
増大させることにより、陽極側鉄材表面に発生した酸化
被膜を剥離させることができ、鉄イオンの溶出を略一定
に維持して、脱リン性能を一定に維持することができ
る。
も陽極側に鉄材を用い、両電極に直流定電流を供給し、
所定時間毎にパルス状に供給電流を増大させる構成とし
てもよい。この構成においては、パルス状に供給電流を
増大させることにより、陽極側鉄材表面に発生した酸化
被膜を剥離させることができ、鉄イオンの溶出を略一定
に維持して、脱リン性能を一定に維持することができ
る。
【0052】上記構成において、本実施の形態では、1
〜1.2Aの直流定電流を供給し、4時間あたり合計2
4分間の間3〜4Aのパルス電流を供給している。
〜1.2Aの直流定電流を供給し、4時間あたり合計2
4分間の間3〜4Aのパルス電流を供給している。
【0053】さらに、上述した2種類の供給電流構成を
組み合わせ、図7に示すごとく、溶出装置36として鉄材
からなる一対の電極間に直流定電流を供給し、その電流
を所定時間毎に極性転換すると共に、パルス状に供給電
流を増大させる構成としてもよい。極性転換するまでの
時間が長い場合には、陽極側の鉄材表面に酸化被膜が生
じており、極性を転換することによって水素ガスにより
洗浄して酸化被膜を剥離することができるが、酸化被膜
が剥離されるまでに若干の時間を必要とし、酸化被膜が
剥離されるまでの間の電気抵抗が大きいため、消費電力
が増大するおそれがある。
組み合わせ、図7に示すごとく、溶出装置36として鉄材
からなる一対の電極間に直流定電流を供給し、その電流
を所定時間毎に極性転換すると共に、パルス状に供給電
流を増大させる構成としてもよい。極性転換するまでの
時間が長い場合には、陽極側の鉄材表面に酸化被膜が生
じており、極性を転換することによって水素ガスにより
洗浄して酸化被膜を剥離することができるが、酸化被膜
が剥離されるまでに若干の時間を必要とし、酸化被膜が
剥離されるまでの間の電気抵抗が大きいため、消費電力
が増大するおそれがある。
【0054】従って、上記構成としてパルス状に供給電
流を増大させることにより陽極から陰極に転換した鉄材
表面の酸化被膜を短時間に除去することができ、消費電
力の増大を防止することができる。
流を増大させることにより陽極から陰極に転換した鉄材
表面の酸化被膜を短時間に除去することができ、消費電
力の増大を防止することができる。
【0055】上記構成において、供給電流の極性転換時
期、供給電流、供給電流を増大する時間等は図5及び図
6で詳述した構成と同様に設定することが好ましい。
期、供給電流、供給電流を増大する時間等は図5及び図
6で詳述した構成と同様に設定することが好ましい。
【0056】汚水処理装置の大きさは、建築物の用途別
による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準(JIS A
3302)により定められているため、実際に使用す
る人数により決まるものではなく、居住面積によって決
まってしまう。
による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準(JIS A
3302)により定められているため、実際に使用す
る人数により決まるものではなく、居住面積によって決
まってしまう。
【0057】例えば、居住面積の広い大きな家に少人数
で住んでいる場合、実際に使用する水の量が少なくて
も、居住人数以上の処理能力を有する大きな汚水処理装
置を設置しなければならないので、汚水処理装置の大き
さに応じて鉄イオン溶出量を設定していれば、必要量以
上の鉄イオンが溶出することになる。
で住んでいる場合、実際に使用する水の量が少なくて
も、居住人数以上の処理能力を有する大きな汚水処理装
置を設置しなければならないので、汚水処理装置の大き
さに応じて鉄イオン溶出量を設定していれば、必要量以
上の鉄イオンが溶出することになる。
【0058】すると、鉄イオンはオルトリン酸と反応す
る他に水酸基と反応して水酸化第2鉄として水不溶性の
塩となり汚泥として沈殿するので、鉄を過剰に溶解させ
ると水酸化第2鉄の汚泥が増え、汚泥の引き抜き回数が
増加する等の問題がある。さらに、電機消費量が増大す
ると共に、電極37の消耗が激しくなり電極37の寿命が短
くなる。
る他に水酸基と反応して水酸化第2鉄として水不溶性の
塩となり汚泥として沈殿するので、鉄を過剰に溶解させ
ると水酸化第2鉄の汚泥が増え、汚泥の引き抜き回数が
増加する等の問題がある。さらに、電機消費量が増大す
ると共に、電極37の消耗が激しくなり電極37の寿命が短
くなる。
【0059】そこで、大きな汚水処理装置に対応する鉄
イオン溶出装置38としては、実使用人数に合わせて鉄イ
オン溶出量を選択できるスイッチ42を設け、スイッチ42
の選択に応じて各電極37に供給する電流制御を行えば、
実使用水量に応じた最適な鉄イオンを溶出することがで
きる。
イオン溶出装置38としては、実使用人数に合わせて鉄イ
オン溶出量を選択できるスイッチ42を設け、スイッチ42
の選択に応じて各電極37に供給する電流制御を行えば、
実使用水量に応じた最適な鉄イオンを溶出することがで
きる。
【0060】また、汚水処理装置の大きさに関係なく実
使用人数に応じた量の鉄イオンを溶出する数量の電極37
をユニット化して、溶出槽36に配設した構成としてもよ
い。
使用人数に応じた量の鉄イオンを溶出する数量の電極37
をユニット化して、溶出槽36に配設した構成としてもよ
い。
【0061】尚、上記第1の実施の形態では、直流定電
流を供給して鉄イオンを溶出する溶出装置38の電極37と
して両極に鉄材を用いたが、陽極側の電極に鉄材を用
い、陰極側の電極をチタンや白金等の不溶性材料として
もよい。
流を供給して鉄イオンを溶出する溶出装置38の電極37と
して両極に鉄材を用いたが、陽極側の電極に鉄材を用
い、陰極側の電極をチタンや白金等の不溶性材料として
もよい。
【0062】また、好気処理槽として接触ばっ気槽14を
用いたが、回転板接触槽、生物膜濾過槽あるいは活性汚
泥槽を用いてもよい。
用いたが、回転板接触槽、生物膜濾過槽あるいは活性汚
泥槽を用いてもよい。
【0063】さらに、好気処理された汚水から上澄み液
を得るために、沈殿槽20を用いたが、処理水槽を用いて
もよい。
を得るために、沈殿槽20を用いたが、処理水槽を用いて
もよい。
【0064】上記第1の実施の形態では、溶出槽36内に
ばっ気装置40を設けて、溶出した鉄イオンを2価から3
価に酸化する構成としたが、図8に示す第2の実施の形
態のごとく、溶出槽36内に酸化触媒48(酸化チタン光触
媒等)を配設した構成としてもよい。
ばっ気装置40を設けて、溶出した鉄イオンを2価から3
価に酸化する構成としたが、図8に示す第2の実施の形
態のごとく、溶出槽36内に酸化触媒48(酸化チタン光触
媒等)を配設した構成としてもよい。
【0065】この構成であれば、溶出槽36に流入した汚
水の溶存酸素量を変えることなく、電極37から溶出した
2価の鉄イオンを、酸化触媒48により3価の鉄イオンに
酸化することができるため、リン除去性能を向上するこ
とができると共に、返送される第1嫌気濾床槽5での嫌
気処理効率低下を防止することができる。
水の溶存酸素量を変えることなく、電極37から溶出した
2価の鉄イオンを、酸化触媒48により3価の鉄イオンに
酸化することができるため、リン除去性能を向上するこ
とができると共に、返送される第1嫌気濾床槽5での嫌
気処理効率低下を防止することができる。
【0066】さらに、図9に示すごとく、電極37を酸化
触媒48で覆う構成あるいは図10に示すごとく、汚水の流
出口近傍に酸化触媒48を設ける構成とすれば、電極37か
ら溶出した鉄イオンを効率よく2価から3価に酸化する
ことができるため、リン除去性能をさらに向上すること
ができる。
触媒48で覆う構成あるいは図10に示すごとく、汚水の流
出口近傍に酸化触媒48を設ける構成とすれば、電極37か
ら溶出した鉄イオンを効率よく2価から3価に酸化する
ことができるため、リン除去性能をさらに向上すること
ができる。
【0067】
【発明の効果】本発明の請求項1の構成によると、沈殿
槽内の汚水に鉄イオンを供給して嫌気槽に返送すること
により、嫌気性微生物の働きにより窒素を除去すること
ができると共に、汚水中のオルトリン酸と鉄イオンを反
応させてリンを除去することができ、窒素とリンを同時
に除去することができる。さらに、沈殿槽内の汚水は比
較的溶存酸素濃度が低いため、嫌気性微生物に対する影
響を極力抑制することができ、嫌気槽の処理能力低下を
防止することができる。
槽内の汚水に鉄イオンを供給して嫌気槽に返送すること
により、嫌気性微生物の働きにより窒素を除去すること
ができると共に、汚水中のオルトリン酸と鉄イオンを反
応させてリンを除去することができ、窒素とリンを同時
に除去することができる。さらに、沈殿槽内の汚水は比
較的溶存酸素濃度が低いため、嫌気性微生物に対する影
響を極力抑制することができ、嫌気槽の処理能力低下を
防止することができる。
【0068】本発明の請求項2の構成によると、沈殿槽
内の汚水に鉄イオンを供給して嫌気槽に返送することに
より、嫌気性微生物の働きにより窒素を除去することが
できると共に、汚水中のオルトリン酸と鉄イオンを反応
させてリンを除去することができ、窒素とリンを同時に
除去することができる。また、沈殿槽内の汚水は比較的
溶存酸素濃度が低いため、嫌気性微生物に対する影響を
極力抑制することができ、嫌気槽の処理能力低下を防止
することができる。さらに、嫌気槽に汚水が返送される
返送経路に、鉄イオンを溶出する溶出装置を設けること
により、構成を簡素化して小型化を図ることができる等
の効果を奏する。
内の汚水に鉄イオンを供給して嫌気槽に返送することに
より、嫌気性微生物の働きにより窒素を除去することが
できると共に、汚水中のオルトリン酸と鉄イオンを反応
させてリンを除去することができ、窒素とリンを同時に
除去することができる。また、沈殿槽内の汚水は比較的
溶存酸素濃度が低いため、嫌気性微生物に対する影響を
極力抑制することができ、嫌気槽の処理能力低下を防止
することができる。さらに、嫌気槽に汚水が返送される
返送経路に、鉄イオンを溶出する溶出装置を設けること
により、構成を簡素化して小型化を図ることができる等
の効果を奏する。
【0069】本発明の請求項3の構成によると、鉄材を
用いた一対の両電極間に所定時間毎に極性を転換する直
流電流を供給することにより、電極表面に酸化被膜が発
生することを防いで鉄イオンの溶出量を略一定に維持す
ることができ、脱リン性能を一定に維持することができ
る。さらに、両電極が略均一に減少するため、両電極を
同時交換することができ、メンテナンスを容易にするこ
とができる等の効果を奏する。
用いた一対の両電極間に所定時間毎に極性を転換する直
流電流を供給することにより、電極表面に酸化被膜が発
生することを防いで鉄イオンの溶出量を略一定に維持す
ることができ、脱リン性能を一定に維持することができ
る。さらに、両電極が略均一に減少するため、両電極を
同時交換することができ、メンテナンスを容易にするこ
とができる等の効果を奏する。
【0070】本発明の請求項4の構成によると、少なく
とも陽極に鉄材を用いた一対の両電極間に供給する直流
電流をパルス状に増大させることにより、陽極側鉄材表
面に発生した酸化被膜を剥離させることができ、鉄イオ
ンの溶出量を略一定に維持して、脱リン性能を一定に維
持することができる等の効果を奏する。
とも陽極に鉄材を用いた一対の両電極間に供給する直流
電流をパルス状に増大させることにより、陽極側鉄材表
面に発生した酸化被膜を剥離させることができ、鉄イオ
ンの溶出量を略一定に維持して、脱リン性能を一定に維
持することができる等の効果を奏する。
【0071】本発明の請求項5の構成によると、陽極か
ら陰極に転換した鉄材表面の酸化被膜を短時間に除去す
ることができ、鉄イオンの溶出量を略一定に維持し、脱
リン性能を一定に維持することができる。さらに、供給
する直流電流の極性を転換することにより両電極が略均
一に減少するため、両電極を同時交換することができ、
メンテナンスを容易にすることができる等の効果を奏す
る。
ら陰極に転換した鉄材表面の酸化被膜を短時間に除去す
ることができ、鉄イオンの溶出量を略一定に維持し、脱
リン性能を一定に維持することができる。さらに、供給
する直流電流の極性を転換することにより両電極が略均
一に減少するため、両電極を同時交換することができ、
メンテナンスを容易にすることができる等の効果を奏す
る。
【0072】本発明の請求項6の構成によると、ばっ気
装置により電極表面等に汚泥等が付着するのを防止する
と共に、ばっ気装置の酸素を利用して2価の鉄イオンを
3価の酸化させることができ、脱リン性能を向上するこ
とができる等の効果を奏する。
装置により電極表面等に汚泥等が付着するのを防止する
と共に、ばっ気装置の酸素を利用して2価の鉄イオンを
3価の酸化させることができ、脱リン性能を向上するこ
とができる等の効果を奏する。
【0073】本発明の請求項7の構成によると、酸化触
媒により2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに効率よく酸
化させることができ、脱リン性能をより向上することが
できると共に、嫌気槽の処理能力低下をより防止するこ
とができる等の効果を奏する。
媒により2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに効率よく酸
化させることができ、脱リン性能をより向上することが
できると共に、嫌気槽の処理能力低下をより防止するこ
とができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の汚水処理装置の断
面図である。
面図である。
【図2】同上断面図である。
【図3】同分水計量装置の斜視図である。
【図4】同溶出装置の拡大断面図である。
【図5】同溶出装置の電極に供給する直流電流のパター
ン図である。(極性転換)
ン図である。(極性転換)
【図6】同溶出装置の電極に供給する直流電流のパター
ン図である。(パルス)
ン図である。(パルス)
【図7】同溶出装置の電極に供給する直流電流のパター
ン図である。(極性転換+パルス)
ン図である。(極性転換+パルス)
【図8】同第2の実施の形態の溶出槽の拡大断面図であ
る。
る。
【図9】同第3の実施の形態の溶出槽の拡大断面図であ
る。
る。
【図10】同第4の実施の形態の溶出槽の拡大断面図であ
る。
る。
【符号の説明】 5 嫌気槽(第1嫌気濾床槽) 14 好気槽(接触ばっ気槽) 20 沈殿槽 38 溶出装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年8月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】16は前記接触ばっ気槽14底部に配設された
第1散気管で、多数の空気吹出口を形成すると共に、第
1ブロアー17に接続され、第1ブロアー17から供給され
る空気を空気吹出口から放出して接触ばっ気槽14内を好
気状態に維持し、汚水を好気性微生物により好気分解す
ると共に、硝酸菌や亜硝酸菌の働きによりアンモニア性
窒素を硝酸性や亜硝酸性の窒素に変化させる。
第1散気管で、多数の空気吹出口を形成すると共に、第
1ブロアー17に接続され、第1ブロアー17から供給され
る空気を空気吹出口から放出して接触ばっ気槽14内を好
気状態に維持し、汚水を好気性微生物により好気分解す
ると共に、硝酸菌や亜硝酸菌の働きによりアンモニア性
窒素を硝酸性や亜硝酸性の窒素に変化させる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】18は前記接触材15下部に配設され、多数の
空気吹出口を有する第2散気管で、前記第1ブロアー17
と接続されている。前記第1ブロアー17からの空気供給
は図示しない第1電磁弁によって第1散気管16あるいは
第2散気管18のいずれか一方に行うようになっている。
空気吹出口を有する第2散気管で、前記第1ブロアー17
と接続されている。前記第1ブロアー17からの空気供給
は図示しない第1電磁弁によって第1散気管16あるいは
第2散気管18のいずれか一方に行うようになっている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】21は前記沈殿槽20上部に設けられた消毒槽
で、沈殿槽20で分離された上澄み液が流入するようにな
っている。22は前記消毒槽21内に設けられた殺菌装置
で、該殺菌装置22内に備えた塩素系の薬品により消毒槽
21に流入した汚水を消毒する。23は前記消毒槽21に連通
する排水口で、消毒槽21において消毒された汚水をタン
ク1外に排水するようになっている。
で、沈殿槽20で分離された上澄み液が流入するようにな
っている。22は前記消毒槽21内に設けられた殺菌装置
で、該殺菌装置22内に備えた塩素系の薬品により消毒槽
21に流入した汚水を消毒する。23は前記消毒槽21に連通
する排水口で、消毒槽21において消毒された汚水をタン
ク1外に排水するようになっている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】前記第2電磁弁は、通常、第4散気管28に
切り換えられ、第2ブロアー26から供給される空気を第
4散気管28の空気吹出口から放出することにより、沈殿
槽20内の上澄み液を第2返送管27を介して、後述する分
水計量装置29の流入室30に移送するようになっている。
前記接触材15を洗浄した後には制御装置43が第2電磁弁
を第3散気管25に切り換え、第3散気管25の空気吹出口
から空気を放出することにより、接触ばっ気槽14内の汚
水が第1返送管24を介して第1嫌気濾床槽5に流入す
る。この流れに伴って接触ばっ気槽14底部に堆積した汚
泥及び沈殿槽20から接触ばっ気槽14に戻った汚泥を第2
返送管27を介して第1嫌気濾床槽5に返送する。
切り換えられ、第2ブロアー26から供給される空気を第
4散気管28の空気吹出口から放出することにより、沈殿
槽20内の上澄み液を第2返送管27を介して、後述する分
水計量装置29の流入室30に移送するようになっている。
前記接触材15を洗浄した後には制御装置43が第2電磁弁
を第3散気管25に切り換え、第3散気管25の空気吹出口
から空気を放出することにより、接触ばっ気槽14内の汚
水が第1返送管24を介して第1嫌気濾床槽5に流入す
る。この流れに伴って接触ばっ気槽14底部に堆積した汚
泥及び沈殿槽20から接触ばっ気槽14に戻った汚泥を第2
返送管27を介して第1嫌気濾床槽5に返送する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】さらに、上述した2種類の供給電流構成を
組み合わせ、図7に示すごとく、溶出装置38として鉄材
からなる一対の電極間に直流定電流を供給し、その電流
を所定時間毎に極性転換すると共に、パルス状に供給電
流を増大させる構成としてもよい。極性転換するまでの
時間が長い場合には、陽極側の鉄材表面に酸化被膜が生
じており、極性を転換することによって水素ガスにより
洗浄して酸化被膜を剥離することができるが、酸化被膜
が剥離されるまでに若干の時間を必要とし、酸化被膜が
剥離されるまでの間の電気抵抗が大きいため、消費電力
が増大するおそれがある。
組み合わせ、図7に示すごとく、溶出装置38として鉄材
からなる一対の電極間に直流定電流を供給し、その電流
を所定時間毎に極性転換すると共に、パルス状に供給電
流を増大させる構成としてもよい。極性転換するまでの
時間が長い場合には、陽極側の鉄材表面に酸化被膜が生
じており、極性を転換することによって水素ガスにより
洗浄して酸化被膜を剥離することができるが、酸化被膜
が剥離されるまでに若干の時間を必要とし、酸化被膜が
剥離されるまでの間の電気抵抗が大きいため、消費電力
が増大するおそれがある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横井 幸夫 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内
Claims (8)
- 【請求項1】 汚水が流入する流入口を有する嫌気槽
と、該嫌気槽で処理された処理水が流入する好気槽と、
該好気槽で処理された処理水が流入する沈殿槽または処
理水槽とを有する汚水処理装置において、鉄イオンを溶
出する溶出装置を設け、前記沈殿槽または処理水槽内の
処理水に前記溶出装置にて溶出した鉄イオンを供給して
嫌気槽に返送することを特徴とする汚水処理装置。 - 【請求項2】 汚水が流入する流入口を有する嫌気槽
と、該嫌気槽で処理された処理水が流入する好気槽と、
該好気槽で処理された処理水が流入する沈殿槽または処
理水槽とを有する汚水処理装置において、鉄材を用いた
一対の電極を有し両電極間に所定時間毎に極性を転換す
る直流電流を印加して鉄イオンを溶出する溶出装置を設
け、前記沈殿槽または処理水槽内の処理水に前記溶出装
置にて溶出した鉄イオンを供給して嫌気槽に返送するこ
とを特徴とする汚水処理装置。 - 【請求項3】 汚水が流入する流入口を有する嫌気槽
と、該嫌気槽で処理された処理水が流入する好気槽と、
該好気槽で処理された処理水が流入する沈殿槽または処
理水槽とを有する汚水処理装置において、少なくとも陽
極に鉄材を用いた一対の電極を有し両電極間に所定時間
毎にパルス状に印加電流が増大する直流電流を印加して
鉄イオンを溶出する溶出装置を設け、前記沈殿槽または
処理水槽内の処理水に前記溶出装置にて溶出した鉄イオ
ンを供給して嫌気槽に返送することを特徴とする汚水処
理装置。 - 【請求項4】 汚水が流入する流入口を有する嫌気槽
と、該嫌気槽で処理された処理水が流入する好気槽と、
該好気槽で処理された処理水が流入する沈殿槽または処
理水槽とを有する汚水処理装置において、鉄材を用いた
一対の電極を有し両電極間に所定時間毎に電極の極性が
転換すると共に、パルス状に印加電流が増大する直流電
流を印加して鉄イオンを溶出する溶出装置を設け、前記
沈殿槽または処理水槽内の処理水に前記溶出装置にて溶
出した鉄イオンを供給して嫌気槽に返送することを特徴
とする汚水処理装置。 - 【請求項5】 前記溶出装置に、鉄材を洗浄するばっ気
装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4記
載の汚水処理装置。 - 【請求項6】 前記溶出装置に、溶出した鉄イオンを酸
化する酸化触媒を設けたことを特徴とする請求項1乃至
請求項4記載の汚水処理装置。 - 【請求項7】 前記溶出装置内の鉄材近傍に、溶出した
鉄イオンを酸化する酸化触媒を設けたことを特徴とする
請求項1乃至請求項4記載の汚水処理装置。 - 【請求項8】 前記溶出装置内の処理水を排出する排出
口近傍に、溶出した鉄イオンを酸化する酸化触媒を設け
たことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の汚水処
理装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8224113A JPH1066995A (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 汚水処理装置 |
TW086108687A TW432012B (en) | 1996-08-26 | 1997-06-21 | Device for removing phosphorous from the sewage |
KR1019970040150A KR19980018904A (ko) | 1996-08-26 | 1997-08-22 | 오수처리장치 |
CN97117730A CN1068855C (zh) | 1996-08-26 | 1997-08-25 | 污水处理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8224113A JPH1066995A (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 汚水処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1066995A true JPH1066995A (ja) | 1998-03-10 |
Family
ID=16808746
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8224113A Pending JPH1066995A (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 汚水処理装置 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1066995A (ja) |
KR (1) | KR19980018904A (ja) |
CN (1) | CN1068855C (ja) |
TW (1) | TW432012B (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999057062A3 (de) * | 1998-04-30 | 1999-12-16 | Rainer Palloks | Verfahren und anlage zur eliminierung von phosphat aus flüssigkeiten, insbesondere abwässern, fliessenden gewässern oder dergleichen |
CN103496787A (zh) * | 2013-09-18 | 2014-01-08 | 同济大学 | 一种生活污水的生化同步脱氮除磷方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010011096A (ko) * | 1999-07-26 | 2001-02-15 | 방용철 | 오폐하수 처리방법 및 그 시스템 |
JP3768128B2 (ja) * | 2001-09-04 | 2006-04-19 | 三洋電機株式会社 | 水処理装置 |
KR100456303B1 (ko) * | 2001-12-21 | 2004-11-09 | 주식회사 이바이오텍 | 전기화학적 산화-환원반응에 의한 염색폐수 처리용 반응기및 이를 이용한 염색폐수처리 방법 |
-
1996
- 1996-08-26 JP JP8224113A patent/JPH1066995A/ja active Pending
-
1997
- 1997-06-21 TW TW086108687A patent/TW432012B/zh not_active IP Right Cessation
- 1997-08-22 KR KR1019970040150A patent/KR19980018904A/ko not_active Application Discontinuation
- 1997-08-25 CN CN97117730A patent/CN1068855C/zh not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999057062A3 (de) * | 1998-04-30 | 1999-12-16 | Rainer Palloks | Verfahren und anlage zur eliminierung von phosphat aus flüssigkeiten, insbesondere abwässern, fliessenden gewässern oder dergleichen |
CN103496787A (zh) * | 2013-09-18 | 2014-01-08 | 同济大学 | 一种生活污水的生化同步脱氮除磷方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TW432012B (en) | 2001-05-01 |
KR19980018904A (ko) | 1998-06-05 |
CN1068855C (zh) | 2001-07-25 |
CN1174816A (zh) | 1998-03-04 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061205 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070403 |