JP2002273271A - 遠心分離機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明によれば、ロータを交換した上でアン
バランスが生じてもそのロータの遠心管挿入部の径に見
合った径を有するダミー遠心管を直ぐに取り出せる使い
勝手に優れた収納体を提供することにより、遠心分離作
業の効率向上を図ることである。 【解決手段】 各種寸法のダミー遠心管挿入穴４，４’
が複数穿孔されている上面部３a，３ｃを有し且つ側面
部３b，３ｄに磁石５を有する収納体３，３’を遠心分
離機１の外面に着脱可能に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、遺伝子工学分野及び病
院等で、細胞培養液や血液等の分離を行う際、ロータに
収容した遠心管の質量によるバラツキによって発生する
アンバランスを解消するために使用されるダミー遠心管
を保持可能な収納体を備えた遠心分離機に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】試料の注入された遠心管をロータに設け
た挿入穴にセットした後、ロータを回転させ試料に遠心
力を付加することで、試料の分離を行っている遠心分離
機において、ロータに遠心管をセットする場合には、各
遠心管に注入された試料の質量を十分に考慮した上で、
作業者は遠心管をロータの挿入穴にバランス良くセット
し、試料のアンバランスによって発生するロータの異常
振動を防いでいた。

【０００３】バランスのとり方として、質量の等しい遠
心管をセットする場合には、回転軸に対して対称となる
位置に設けられている挿入穴に各遠心管をセットしてい
た。また、試料の注入された遠心管が偶数本の場合に
は、上記方法によりバランス良くロータ内にセットする
ことができるが、奇数本の場合には、バランスをとるた
めに試料の注入された遠心管と質量的に等しいダミー遠
心管なるものを予め作成しておき、必要に応じて随時ロ
ータにセットしていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記ロータのバランス
をとるために使用されているダミー遠心管は、外観的に
小さいものであり、しまっておくための特定の場所がな
いため紛失し易いという問題を有していた。

【０００５】また、前記遠心分離機に使用されるロータ
は、モータの回転軸にねじ等で固定されており、容易に
遠心分離機本体から取り外せないようになっているた
め、遠心管をロータにセットする場合には、遠心分離機
の側に遠心管を持参してからロータへの挿入作業を行っ
ていた。このため、上述した理由によりダミー遠心管を
ロータにセットする場合には、遠心分離機の周辺にダミ
ー遠心管を常に用意しておく必要があった。しかし、遠
心分離機の周辺にダミー遠心管を準備していない場合に
は、その準備をするために手間が係り、結果的に作業効
率の低下を招いていた。

【０００６】本発明の目的は、上記問題を解決し、ダミ
ー遠心管を保持する収納体を遠心分離機の外面に設ける
ことで、ダミー遠心管の紛失問題をなくし、且つ操作性
に優れた遠心分離機を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的は、試料と、試
料を内蔵する遠心管と、遠心管と質量的にほぼ等しいダ
ミー遠心管と、ダミー遠心管と該遠心管を収納可能なロ
ータとを備えた遠心分離機において、各種寸法のダミー
遠心管挿入穴が複数穿孔されている上面部を有し且つ側
面部に磁石を有する収納体を遠心分離機の外面に着脱可
能に設けることにより達成される。

【０００８】また、上記目的は、各種寸法のダミー遠心
管挿入穴が複数穿孔されている上面部と板状の磁石を有
する側面部との間に曲げ部を有する収納体を遠心分離機
の外面に着脱可能に設けることにより達成される。

【作用】上記収納体に設けた磁石により、遠心分離機の
外面に収納体を着脱可能に設けられるよう作用する。

【０００９】

【実施例】本発明になる遠心分離機を図１乃至図３を用
いて説明する。図１は本発明になる遠心分離機１を示す
外観斜視図、図２は本発明になるダミー遠心管の収容体
３を示す外観斜視図、図３は本発明の他の収納体３’を
示す外観斜視図である。図１においてダミー遠心管を保
持する収納体３は、遠心分離機１の筐体を形成するパネ
ル１ａに設けている。特にパネル１ａの上方部位に収納
体３を設けることで、作業者はダミー遠心管を容易に取
り出すことができる。

【００１０】また、図２に示すように収納体３は、プラ
スチック等によって一体形成されていると共に、各種の
寸法のダミー遠心管挿入穴、即ち貫通穴４（４ａ，４
ｂ，４ｃ・・・）の複数穿孔されている上面部３aと、
板状の磁石５を有した側面部３ｂとから構成される。こ
れにより収納体３を遠心分離機１のパネル１ａに着脱可
能に設けることができる。

【００１１】よって、ダミー遠心管を専用に保持する収
納体３は、遠心分離機１の外面（外観）を形成するパネ
ル１ａから成る筐体の前面、両側面、上面の何れかに設
けることができ、紛失等によるダミー遠心管の保管ミス
をなくし、且つ操作性に優れた遠心分離機１を提供する
ことができるという効果を有する。

【００１２】更に、他の実施例として図３に示す収納体
３’は、板材で製作されており、各種の寸法のダミー遠
心管挿入穴、即ち貫通穴４’（4’ａ，4’ｂ，4’ｃ・
・・）の複数穿孔されている上面部３ｃと、この上面部
３ｃから略直角方向に折り曲げられ且つ板状の磁石５を
有する側面部３ｄとから構成されいる。このように曲げ
部６を有する収納体３’は、側面部３ｄの磁石５により
遠心分離機１のパネル１ａに着脱可能に設けられるもの
である。

【００１３】この本収納体３’は、図２に示す収納体３
と同様に、遠心分離機１の外面（外観）を形成するパネ
ル１ａから成る筐体の前面、両側面、上面の何れかに設
けることができ、紛失等によるダミー遠心管の保管ミス
をなくし、且つ操作性に優れた遠心分離機１を提供する
ことができるという効果を有する。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、各種寸法のダミー遠心
管挿入穴が複数穿孔されている上面部を有し且つ側面部
に磁石を有する収納体を遠心分離機の外面に着脱可能に
設けることで、ロータを交換した上でアンバランスが生
じてもそのロータの遠心管挿入部の径に見合った径を有
するダミー遠心管を直ぐに取り出せる使い勝手に優れた
収納体を提供することにより、遠心分離作業の効率向上
を図ることができる。

【００１５】また、各種寸法のダミー遠心管挿入穴が複
数穿孔されている上面部と板状の磁石を有する側面部と
の間に曲げ部を有する収納体を遠心分離機の外面に着脱
可能に設けることで、ロータを交換した上でアンバラン
スが生じてもそのロータの遠心管挿入部の径に見合った
径を有するダミー遠心管を直ぐに取り出せる使い勝手に
優れた収納体を提供することにより、遠心分離作業の効
率向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明になる遠心分離機の一実施例を示す外
観斜視図である。

【図２】 本発明になる遠心分離機に使用されるダミー
遠心管の収納体を示す外観斜視図である。

【図３】 本発明になる収納体の他の実施例を示す外観
斜視図である。

【符号の説明】

１は遠心分離機、２はドア、３，３’は収納体、３a，
３ｃは上面部、３b，３ｄは側面部、４，４’はダミー
遠心管挿入穴、５は磁石、６は曲げ部である。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 試料と、該試料を内蔵する遠心管と、該
   遠心管と質量的にほぼ等しいダミー遠心管と、該ダミー
   遠心管と該遠心管を収納可能なロータとを備えた遠心分
   離機において、各種寸法のダミー遠心管挿入穴が複数穿
   孔されている上面部を有し且つ側面部に磁石を有する収
   納体を遠心分離機の外面に着脱可能に設けることを特徴
   とする遠心分離機。
2. 【請求項２】 前記外面は、遠心分離機の側面または前
   面であることを特徴とする請求項１記載の遠心分離機。
3. 【請求項３】 試料と、該試料を内蔵する遠心管と、該
   遠心管と質量的にほぼ等しいダミー遠心管と、該ダミー
   遠心管と該遠心管を収納可能なロータとを備えた遠心分
   離機において、各種寸法のダミー遠心管挿入穴が複数穿
   孔されている上面部と板状の磁石を有する側面部との間
   に曲げ部を有する収納体を遠心分離機の外面に着脱可能
   に設けることを特徴とする遠心分離機。
4. 【請求項４】 前記外面は、遠心分離機の側面または前
   面であることを特徴とする請求項３記載の遠心分離機。