JP2002273209A - 微粒子の配列方法 - Google Patents

微粒子の配列方法

Info

Publication number
JP2002273209A
JP2002273209A JP2001079093A JP2001079093A JP2002273209A JP 2002273209 A JP2002273209 A JP 2002273209A JP 2001079093 A JP2001079093 A JP 2001079093A JP 2001079093 A JP2001079093 A JP 2001079093A JP 2002273209 A JP2002273209 A JP 2002273209A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine particles
medium
light
oxide substrate
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001079093A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4152600B2 (ja
Inventor
Yoshihiko Iijima
喜彦 飯島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2001079093A priority Critical patent/JP4152600B2/ja
Publication of JP2002273209A publication Critical patent/JP2002273209A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4152600B2 publication Critical patent/JP4152600B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の領域に2次元に微粒子を配列させるこ
とのできる、微粒子の配列方法を提案すること。 【解決手段】 この発明の微粒子Aの配列方法は、界面
活性剤を用いて微粒子Aを媒体に分散させた分散液を酸
化物基板1表面に展開する微粒子展開工程、酸化物基板
1に所定のパターンにより光を照射する光照射工程、前
記媒体を除去する媒体除去工程の各工程を組み合わせる
ことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に微粒子を
2次元に規則的に配列させる微粒子の配列方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】微粒子の配列技術は、高表面積化、高解
像度化、並びに高密度化等が可能であるため、触媒、記
録材料、センサー、電子デバイス、光デバイス等の材料
の高機能化を図る上で重要な技術であり、その研究が盛
んに行われている。
【0003】例えば、特許第2,828,374号公報によれ
ば、微粒子の液状分散媒体を基板上に展開して液体薄膜
を形成し、液状分散媒体の液厚を減少制御し、液厚を粒
子径サイズと同等かそれより小さくし、表面張力を用い
て微粒子を2次元で凝集させる微粒子の凝集形成方法が
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この公
報記載の発明によれば、1粒子の層を規則正しく凝集さ
せて一様に並べることは可能になったが、所望の領域に
微粒子を配列させることは困難である。
【0005】そこでこの発明は、所望の領域に2次元に
微粒子を配列させることのできる、微粒子の配列方法を
提案することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
界面活性剤を用いて微粒子を媒体に分散させた分散液を
酸化物基板表面に展開する微粒子展開工程、酸化物基板
に所定のパターンによりエネルギー線を照射するエネル
ギー線照射工程、前記媒体を除去する媒体除去工程を組
み合わせることを特徴としている。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の微
粒子の配列方法において、前記エネルギー線照射工程
は、フォトマスクを介して選択的領域にエネルギー線を
照射することを特徴としている。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の微粒子の配列方法において、前記媒体除去工程は、
前記媒体の沸点以下で行われることを特徴としている。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項1〜3記載
の微粒子の配列方法において、前記媒体を除去後のエネ
ルギー線照射領域における微粒子の濃度を小さくする
か、前記媒体を除去後のエネルギー線照射領域における
微粒子の濃度を大きくするか、又は前記媒体を除去後の
エネルギー線照射領域と非照射領域との界面における微
粒子の濃度を大きくすることを特徴としている。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項4記載の微
粒子の配列方法において、前記界面活性剤の使用量を調
整することにより前記媒体を除去後のエネルギー線照射
領域における微粒子の濃度を調整することを特徴として
いる。
【0011】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載の微粒子の配列方法において、前記微粒子
が少なくとも酸化物を含有することを特徴としている。
【0012】請求項7記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれかに記載の微粒子の配列方法において、前記微粒子
の大きさは概ね均一なものを用いることを特徴としてい
る。
【0013】請求項8記載の発明は、請求項1〜7のい
ずれかにより微粒子の配列された酸化物基板は、熱処理
工程に付されることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面を用いて説明する。
【0015】図1は、酸化物基板1に、光などのエネル
ギー線が透過する円形の複数の透光部201を備えたフ
ォトマスク2を介して光3を照射している模様の概念図
である。酸化物基板1にそのバンドギャップ以上のエネ
ルギーを持つ光を照射すると、光3が照射された照射部
101では伝導帯に電子が生じ、価電子帯に正孔が生じ
る。この電子正孔対が酸化物基板1自体の結晶格子と反
応することにより、表面状態が光を照射していない部分
(非照射部102)と異なったものになる。この表面状
態の違いを利用して、あるいは、表面状態の違う領域同
士の界面を利用して、界面活性剤を用いることにより微
粒子を配列させるのが本発明の基本事項である。従っ
て、照射する光3は用いる酸化物基板1のエネルギーギ
ャップより大きいエネルギーを有する光を含有している
ことが好ましい。これにより、所望のパターンにより光
を照射することにより所望のパターンに微粒子を配列さ
せることができる。なお、図1においては、光はフォト
マスク2を介して照射されていたが、本発明に従えば、
照射部と非照射部との関係で微粒子の配列方法が定まる
ので、フォトマスクに限らずに、他の照射方法により所
定又は所望のパターンに光を照射することにより、照射
部101と非照射部102とを形成することができる。
【0016】酸化物基板1としては、酸化物からなる基
板又は酸化物以外の基板表面に酸化物薄膜をコーティン
グした基板を用いても差し支えない。
【0017】この酸化物基板上に展開する分散液として
は、界面活性剤を用いて微粒子を媒体に分散させたもの
を用いる。ここで微粒子として酸化物を選択する場合
は、酸化物基板との相性が良く、種々の機能材料に応用
が可能となる。微粒子の粒径に関しては、用いる界面活
性剤、溶媒並びに照射部101及び非照射部102のパ
ターンによりその最適値は変化するため、適宜調節する
必要がある。
【0018】界面活性剤としては特に限定するものでは
なく、その種類、濃度等は、用いる微粒子の種類、その
粒径並びに溶媒の種類等で最適値が変化するため、個々
の場合に応じて適切なものを選択することができる。
【0019】微粒子を配列する方法は、界面活性剤を用
いて微粒子を溶媒等の媒体に分散させた分散液を酸化物
基板表面に展開する微粒子展開工程、酸化物基板に所定
のパターンにより光を照射する光照射工程、媒体を除去
する媒体除去工程の各工程を組み合わせることにより行
うことができる。
【0020】ここで、これらの各工程の組み合わせ及び
順序は自由であり、微粒子展開工程、光照射工程、媒体
除去工程が順次行われても、光を照射した後に微粒子を
展開するなど、光照射工程、微粒子展開工程、媒体除去
工程を順次行ってもよい。
【0021】例えば、上述の微粒子を分散させた分散液
を酸化物基板表面に展開し、該分散液が展開された酸化
物基板表面を所定のパターンにより光照射し、ついで、
乾燥させて微粒子を分散させた媒体を除去する方法を用
いることができる。
【0022】また、初めに、酸化物基板に所定のパター
ンにより光照射を行い、その後微粒子を分散させた分散
液を酸化物基板表面に展開し、続いて乾燥させて媒体を
除去するという方法を用いることもできる。
【0023】さらに、酸化物基板表面の所定位置に所定
のパターンにより光を照射しつつ微粒子を分散させた分
散液を酸化物基板表面に展開するなど、光照射工程と微
粒子展開工程とが同時平行的に行われた後に媒体除去工
程が組み合わされても、微粒子展開工程の後に、光照射
を照射しながら媒体の除去を行う等光照射工程と媒体除
去工程とを同時並行的に行ってもよい。
【0024】また、予め所定のパターンにより酸化物基
板表面の光照射を行い、ついで微粒子を分散させた分散
液を展開して微粒子を酸化物基板表面に分散させ、つい
で微粒子の分散された酸化物基板表面に所定のパターン
により光照射を行った後、媒体を除去するなどの組み合
わせでもよい。適切な方法を適宜選択すれば問題ない。
いずれの場合にも、媒体除去工程が微粒子展開工程及び
光照射工程に先行することはない。
【0025】微粒子の配列の仕方、特にどの部分に微粒
子を配列させるかには、以下に説明する3種類の方法が
ある。なお、以下の説明は、図2に示すように、円形の
複数の透光部201を備えたフォトマスク2により所定
の領域に光を照射する例を用いて説明する。
【0026】先ず、第1の方法は非照射部102に微粒
子を集める方法である。すなわちこの第1の方法では、
図3に示したように、照射部101の微粒子Aの濃度が
小さくなるように、微粒子及び界面活性剤並びに溶媒を
調整した場合である。この場合、微粒子は、界面活性剤
が吸着あるいはミセル等を形成した状態になっており、
光照射による酸化物基板の表面性の違いにより、光を照
射していない領域(非照射部102)に集まりやすくな
っている。これにより、フォトマスク2の透光部201
のパターンを適切に設計することにより、非照射部10
2に微粒子を集めることにより、所望の領域に所望の形
状で微粒子を配列することが可能になる。
【0027】2番目の方法は照射部101に微粒子を集
める方法である。すなわちこの第2の方法では、図4に
示したように、照射部101の微粒子の濃度が大きくな
るように、微粒子及び界面活性剤並びに溶媒を調整した
場合である。この場合、界面活性剤が吸着あるいはミセ
ルを形成している微粒子は、光照射による酸化物基板の
表面性の違いにより、光を照射した領域(照射部10
1)に微粒子が集まりやすい状態になっている。この場
合もまた、フォトマスク2の透光部201(又は非透光
部)のパターンを適切に設計することにより、照射部1
01に微粒子を集めることにより、所望の領域に所望の
形状で微粒子を配列することが可能になる。
【0028】3番目の方法は照射部101と非照射部1
02との界面に微粒子を集める方法である。すなわちこ
の第3の方法では、図5に示したように、照射部101
と非照射部102の界面の微粒子の濃度が大きくなるよ
うに、微粒子及び界面活性剤並びに溶媒を調整した場合
である。この場合、界面活性剤が吸着あるいはミセルを
形成している微粒子は、光照射による酸化物基板の表面
性の違いにより、光を照射した領域と照射していない領
域の界面103に集まりやすい状態になっている。この
場合もまた、フォトマスク2の透光部201のパターン
を適切に設計することにより、境界領域に微粒子を集め
ることにより、所望の領域に所望の形状で微粒子を配列
することが可能になる。
【0029】このような、三つの方法の使い分けは、例
えば、界面活性剤の濃度を調整することにより行える。
界面活性剤及び微粒子の種類にもよるが、例えば界面活
性剤の濃度を上昇させることにより照射部101の微粒
子の濃度を高めることができ、一方界面活性剤の濃度を
低めることにより照射部101と非照射部102との境
界領域の微粒子の濃度を高めることができる。また、こ
の濃度を適切に設定することにより非照射部102での
微粒子の濃度を高めることができる。
【0030】展開された分散液を乾燥させる場合は、用
いた媒体の種類により最適温度が異なるが、用いる溶媒
の沸点以下にすることが好ましい。これにより、適切に
設計したフォトマスク2の透光部201のパターンを用
いて、所望の領域に所望の形状で微粒子を配列させるこ
とが可能になる。
【0031】ここで、用いる微粒子の粒径を概ね均一に
することにより、再現性良く所望の領域に所望の形状で
微粒子を配列させることが可能になる。もちろん、大き
さのみならず、微粒子の形状までも概ね同一にすること
がさらに望ましい。但し、所望の領域に所望の形状で微
粒子を配列させるために、種々の粒径並びに種々の形状
の微粒子を混合しても問題ないことはいうまでもない。
【0032】また、微粒子を所望の領域に所望の形状で
配列させた後、熱処理を施すことにより、微粒子を酸化
物基板に固着する強度を大きくすることが可能になる。
また、熱処理により、配列させた微粒子の応力を緩和す
ることも可能になる。さらには、酸化物基板上に残った
界面活性剤が必要ない場合には、熱処理により、界面活
性剤を取り除くことが可能になる。熱処理温度は、用い
る酸化物基板、微粒子、及び界面活性剤の種類によっ
て、また、何を目的として熱処理を行うかによってその
最適温度が異なるため、適切に熱処理温度を選択するこ
とが必要となる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例の構成には限定され
ない。
【0034】実施例1 石英基板上にゾルゲル法を用いてTiO2薄膜を成膜し、こ
れを酸化物基板1として使用した。この石英基板上に成
膜したTiO2はアナターゼ型であった。
【0035】この酸化物基板1に図2に示す円形の透光
部201を備えたフォトマスク2を介して、光を60分
間照射した。光源としては、アナターゼ型のTiO2のエネ
ルギーギャップである3.2eV以上のエネルギーの光
が含まれている。
【0036】光を照射した後に分散液を酸化物基板1上
に滴下し、分散液を展開した。この分散液としては、微
粒子としてα型-三二酸化鉄(α-Fe2O3)、界面活性剤
としてオレイン酸ナトリウム、溶媒として純水を用い
た。用いたα-Fe2O3は、長径500nm、短径200n
mで粒径は概ね均一である。また、オレイン酸ナトリウ
ムの量は、α-Fe2O3に対してモル比で6.35とした。
【0037】続いて、この分散液の展開された酸化物基
板1を55℃にて乾燥して水を除去した。乾燥後の酸化
物基板1表面の状態を顕微鏡観察し、その一部を図6に
示した。
【0038】この図6において、下側の円形部内が照射
部101であり、円形部の外は非照射部102である。
この図6より明らかなように、照射部101では、微粒
子濃度が小さくなり、光が照射されていない領域(非照
射部102)に微粒子Aが集中していることが観察され
る。このようにフォトマスク2を介して光照射を行うこ
とにより、照射部101の微粒子の濃度を低下させ、非
照射部102に微粒子Aを配列させることができた。
【0039】実施例2 この実施例2では、実施例1で用いたと同じ酸化物基板
1、光源及び分散液を用い、光照射のタイミングを遅ら
せた実験を行った。
【0040】実施例1で用いたと同じ分散液を実施例1
で用いたと同じ酸化物基板1上に滴下した。ついで、実
施例1と同じ光源を用いて光を照射させながら分散液を
乾燥させて水を除去した。
【0041】得られた酸化物基板1の表面を顕微鏡観察
を行った結果、実施例1に従う図6と同様に、照射部1
01の微粒子の濃度が小さくなり、非照射部102に微
粒子Aが集中し、非照射部102に微粒子Aを配列させ
ることができた。これにより、光の照射は、分散液を滴
下する前でも、後でもよいことが確認された。
【0042】実施例3 オレイン酸ナトリウムの量を多くし、α-Fe2O3に対して
モル比で19.05とした以外は実施例1と同様にして
光照射した酸化物基板1上に分散液を展開し、実施例と
同様に55℃にて乾燥を行い水を除去した。
【0043】乾燥後の酸化物基板1の表面状態を顕微鏡
観察し、その一部を図7に示した。この図7において、
左側が照射部101であり、右側が非照射部102であ
る。この図7から、照射部101の微粒子Aの濃度が大
きくなり、光を照射した領域(照射部101)に微粒子
Aが集中して微粒子Aを配列させることができた。
【0044】このように界面活性剤の使用割合を変化さ
せることにより、照射部101に微粒子Aを配列させる
ことができた。
【0045】実施例4 この実施例4では、実施例3で用いたと同じ酸化物基板
1、光源及び分散液を用い、光照射のタイミングを変え
た実験を行った。
【0046】光を照射しながら酸化物基板1上に滴下し
た分散液を乾燥させた以外は、実施例3と同様にして酸
化物基板1上で分散液を乾燥し水を除去した。同様に、
顕微鏡観察を行った結果、やはり照射部101の微粒子
Aの濃度が大きくなり、フォトマスク2を介して光照射
を行うことにより、照射部101に微粒子Aを配列させ
ることができた。
【0047】実施例5 オレイン酸ナトリウムの量を少なくし、α-Fe2O3に対し
てモル比で0.13とした以外は実施例1と同様にして
光照射した酸化物基板1上に分散液を展開し、実施例と
同様に55℃にて乾燥を行い水を除去した。
【0048】乾燥後の酸化物基板1の表面状態を顕微鏡
観察し、その一部を図8に示した。この図8において、
左上側が照射部101であり、右側が非照射部102で
ある。この図8から、照射部101と非照射部102の
界面103での微粒子Aの濃度が大きくなっている。こ
のようにフォトマスク2を介して光照射を行うことによ
り、照射部101と非照射部102の界面103に微粒
子を配列させることができた。
【0049】実施例6 光を照射しながら酸化物基板1上に滴下した分散液を乾
燥させた以外は、実施例5と同様にして酸化物基板1上
で分散液を乾燥し水を除去した。同様に、顕微鏡観察を
行った結果、やはり照射部101と非照射部102の界
面103の微粒子Aの濃度が大きくなり、フォトマスク
2を介して光照射を行うことにより、照射部101と非
照射部102の界面103に微粒子Aを配列させること
ができた。
【0050】実施例7 実施例5により得られたα-Fe2O3を配列させた酸化物基
板1を、電気マッフル炉を用いて排気を行いながら、6
00℃で1時間、空気中で熱処理を行った。
【0051】その後常温まで炉冷を行い、熱処理後の酸
化物基板1表面を観察したところ、オレイン酸ナトリウ
ムは消失しており、α-Fe2O3のみを酸化物基板1上に配
列させることができた。
【0052】以上、この発明の実施の形態を詳述してき
たが、具体的な構成はこの実施の形態に限らず、この発
明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこ
の発明に含まれる。
【0053】たとえば、以上の実施の形態では、フォト
マスクにより光を所望の領域に照射していたが、フォト
マスクを用いずに、レーザ光描画装置等を用いてレーザ
光等を線状を含む特定の領域に照射することにより光の
照射された領域と非照射の領域とを形成しても同様の効
果が得られることが容易に理解される。
【0054】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、界面活性
剤を用いて微粒子を媒体に分散させた分散液を酸化物基
板表面に展開する微粒子展開工程、酸化物基板に所定の
パターンにより光を照射する光照射工程、前記媒体を除
去する媒体除去工程を組み合わせることにより、所望の
領域に微粒子を配列することが可能になる。
【0055】請求項2記載の発明によれば、フォトマス
クを介して選択的領域に光を照射することにより、所望
の領域に所望の形状で微粒子を配列させることができ
る。
【0056】請求項3記載の発明によれば、媒体の沸点
以下で媒体を除去することにより、所望の領域に微粒子
を配列することが可能となる。
【0057】請求項4記載の発明によれば、媒体を除去
後の光照射領域における微粒子の濃度を小さくするか、
媒体を除去後の光照射領域における微粒子の濃度を大き
くするか、又は媒体を除去後の光照射領域と非照射領域
との界面における微粒子の濃度を大きくすることによ
り、光照射と微粒子の集まる場所の変化を多彩とするこ
とができ、所望の領域に所望の形状で微粒子を配列させ
ることが可能となる。
【0058】請求項5記載の発明によれば、界面活性剤
の使用量を調整することにより、光照射と微粒子の集ま
る場所の変化を多彩とすることができ、所望の領域に所
望の形状で微粒子を配列させることが可能となる。
【0059】請求項6記載の発明によれば、微粒子が少
なくとも酸化物を含有することにより、酸化物基板との
相性もよく、種々の機能材料に応用が可能となる。
【0060】請求項7記載の発明によれば、微粒子の大
きさを概ね均一なものを用いることにより、再現性よ
く、所望の領域に所望の形状で微粒子を配列させること
が可能となる。
【0061】請求項8記載の発明によれば、以上により
微粒子の配列された酸化物基板は、熱処理工程に付され
ることにより、この熱処理工程の条件に応じて、微粒子
の固着強度を向上させたり、応力緩和が行われたり、又
は用いた界面活性剤を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸化物基板1にフォトマスク2を介して光3を
照射する場合の概念図である。
【図2】フォトマスク2の一例を示す平面図である。
【図3】酸化物基板1上に微粒子Aが配列した例を示す
概念図である。
【図4】酸化物基板1上に微粒子Aが配列した例を示す
概念図である。
【図5】酸化物基板1上に微粒子Aが配列した例を示す
概念図である。
【図6】酸化物基板1表面の微粒子Aの配列状態を示す
顕微鏡写真である。
【図7】酸化物基板1表面の微粒子Aの配列状態を示す
顕微鏡写真である。
【図8】酸化物基板1表面の微粒子Aの配列状態を示す
顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 酸化物基板 101 照射部 102 非照射部 103 界面 2 フォトマスク 201 透光部 3 光 A 微粒子

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】界面活性剤を用いて微粒子を媒体に分散さ
    せた分散液を酸化物基板表面に展開する微粒子展開工
    程、酸化物基板に所定のパターンによりエネルギー線を
    照射するエネルギー線照射工程、前記媒体を除去する媒
    体除去工程を組み合わせることを特徴とする微粒子の配
    列方法。
  2. 【請求項2】前記エネルギー線照射工程は、フォトマス
    クを介して選択的領域にエネルギー線を照射することを
    特徴とする請求項1記載の微粒子の配列方法。
  3. 【請求項3】前記媒体除去工程は、前記媒体の沸点以下
    で行われることを特徴とする請求項1又は2記載の微粒
    子の配列方法。
  4. 【請求項4】前記媒体を除去後のエネルギー線照射領域
    における微粒子の濃度を小さくするか、前記媒体を除去
    後のエネルギー線照射領域における微粒子の濃度を大き
    くするか、又は前記媒体を除去後のエネルギー線照射領
    域と非照射領域との界面における微粒子の濃度を大きく
    することを特徴とする請求項1〜3記載の微粒子の配列
    方法。
  5. 【請求項5】前記界面活性剤の使用量を調整することに
    より前記媒体を除去後のエネルギー線照射領域における
    微粒子の濃度を調整することを特徴とする請求項4記載
    の微粒子の配列方法。
  6. 【請求項6】前記微粒子が少なくとも酸化物を含有する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の微粒
    子の配列方法。
  7. 【請求項7】前記微粒子の大きさは概ね均一なものを用
    いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
    微粒子の配列方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかにより微粒子の配
    列された酸化物基板は、熱処理工程に付されることを特
    徴とする微粒子の配列方法。
JP2001079093A 2001-03-19 2001-03-19 微粒子の配列方法 Expired - Fee Related JP4152600B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001079093A JP4152600B2 (ja) 2001-03-19 2001-03-19 微粒子の配列方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001079093A JP4152600B2 (ja) 2001-03-19 2001-03-19 微粒子の配列方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002273209A true JP2002273209A (ja) 2002-09-24
JP4152600B2 JP4152600B2 (ja) 2008-09-17

Family

ID=18935604

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001079093A Expired - Fee Related JP4152600B2 (ja) 2001-03-19 2001-03-19 微粒子の配列方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4152600B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7045276B2 (en) 2001-10-11 2006-05-16 Fuji Photo Film Co., Ltd. Hydrophilic member precursor and pattern forming material that utilizes it, support for planographic printing plate, and planographic printing plate precursor
US7056642B2 (en) 2002-09-18 2006-06-06 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of graft polymerization and variety of materials utilizing the same as well as producing method thereof
US7306895B2 (en) 2003-04-21 2007-12-11 Fujifilm Corporation Pattern forming method, image forming method, fine particle adsorption pattern forming method, conductive pattern forming method, pattern forming material and planographic printing plate
US7393567B2 (en) 2004-03-23 2008-07-01 Fujifilm Corporation Pattern forming method, arranged fine particle pattern forming method, conductive pattern forming method, and conductive pattern material
US7940367B2 (en) * 2003-06-19 2011-05-10 Lg Display Co., Ltd. Liquid crystal display panel with hydrophilic spacer and fabricating method and apparatus thereof

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7045276B2 (en) 2001-10-11 2006-05-16 Fuji Photo Film Co., Ltd. Hydrophilic member precursor and pattern forming material that utilizes it, support for planographic printing plate, and planographic printing plate precursor
US7056642B2 (en) 2002-09-18 2006-06-06 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of graft polymerization and variety of materials utilizing the same as well as producing method thereof
US7306895B2 (en) 2003-04-21 2007-12-11 Fujifilm Corporation Pattern forming method, image forming method, fine particle adsorption pattern forming method, conductive pattern forming method, pattern forming material and planographic printing plate
US7940367B2 (en) * 2003-06-19 2011-05-10 Lg Display Co., Ltd. Liquid crystal display panel with hydrophilic spacer and fabricating method and apparatus thereof
US8665401B2 (en) 2003-06-19 2014-03-04 Lg Display Co., Ltd. Liquid crystal display panel having hydrophobic planarization with hydrophilic regions and fabricating method and apparatus thereof
US7393567B2 (en) 2004-03-23 2008-07-01 Fujifilm Corporation Pattern forming method, arranged fine particle pattern forming method, conductive pattern forming method, and conductive pattern material

Also Published As

Publication number Publication date
JP4152600B2 (ja) 2008-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE10131249A1 (de) Verfahren zur Herstellung eines Films oder einer Schicht aus halbleitendem Material
JP2009062538A (ja) 熱伝達媒体及びこれを利用した熱伝達方法
JP2002511980A (ja) フォトリソグラフィによるプログラム可能パターンの転写
JP2002273209A (ja) 微粒子の配列方法
JP2009004669A (ja) 金属配線基板の製造方法およびそれを用いて形成した金属配線基板
JPS62115166A (ja) 光マスクとその製造方法
KR101207020B1 (ko) 광간섭 리소그래피를 이용한 다공성 탄소 구조체의 제조 방법 및 이에 의한 다공성 탄소 구조체
JP2008282877A (ja) 太陽電池の製造方法
JP2013527596A (ja) 原子層堆積による量子閉じ込め構造の照射誘起核形成
RU2655651C1 (ru) Способ получения нанолитографических рисунков с кристаллической структурой со сверхразвитой поверхностью
JP4053279B2 (ja) 周期性構造物の製造方法
JP2004240008A (ja) 微粒子構造体
JP4491851B2 (ja) 表面に識別パターンを有する多層基板の製造方法
JP4257411B2 (ja) 屈折率分布を有するガラス材料およびその製造方法
JPH01194425A (ja) 半導体デバイス用シリコン基板の製造方法
JP2007290953A (ja) FeSi2ドットアレイ構造体及びその作製方法
JPH073632Y2 (ja) レーザcvd装置
JPS6213815B2 (ja)
JP4318864B2 (ja) 画像表示方法及び画像表示装置
JP2005032783A (ja) 配線部材形成方法
JPS6127900B2 (ja)
JP4139894B2 (ja) 結晶体の作製方法、パターン形成方法
JP2831757B2 (ja) レジストパターンの形成方法
JP2004523125A (ja) 増強されたブライトピーク透明位相シフトマスク及びその使用方法
CN113201729A (zh) 飞秒激光调控电置换反应制备可控贵金属纳米颗粒的方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080415

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080701

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080702

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees