JP2002272457A - アセチルリジン認識モノクローナル抗体及びその製造方法 - Google Patents
アセチルリジン認識モノクローナル抗体及びその製造方法Info
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Abstract
セチルリジン残基を認識し得る抗アセチルリジンモノク
ローナル抗体とその製造法の提供。 【解決手段】 軽鎖が、不変領域がマウスモノクローナ
ル抗体の特定のアミノ酸配列からなり、可変領域がマウ
ス由来の特定のアミノ酸配列又は該アミノ酸配列におい
て1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加
されたアミノ酸配列からなるものであって、且つ、重鎖
が、不変領域がマウス由来の特定のアミノ酸配列からな
り、可変領域がマウス由来の特定のアミノ酸配列又は該
アミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠
失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる、蛋
白質中のNε−アセチルリジンを認識するに際し、隣接
のアミノ酸の種類に特に依存せず広範囲の隣接アミノ酸
を許容し得るモノクローナル抗体と、化学的にアセチル
化した蛋白質を抗原として用いる該モノクローナル抗体
の製造方法。
Description
ル抗体及びその製造方法に関する。詳しくは、隣接のア
ミノ酸の種類に依存せずに蛋白質中のNε-アセチルリ
ジン残基を認識し得るモノクローナル抗体とその製造方
法に関する。
コアヒストンのN末端領域のリジン残基のNε-アセチ
ル化が重要な役割を果たしていることが明らかになって
きた。そのアセチル化を担う酵素であるヒストンアセチ
ルトランスフェラーゼ及び脱アセチル化を担う酵素であ
るヒストンデアセチラーゼは1996年に初めてクロー
ニングされたが、その後同活性を有する分子が複数見出
されてきている。また、近年ではヒストン以外にp5
3、TCF、HMG−1等種々の非ヒストン蛋白質がア
セチル化を受けることが明らかにされてきており、アセ
チル化はリン酸化に匹敵する広範な役割を果たす翻訳後
修飾である可能性が指摘されるようになった。上記の様
な未知の新規アセチル化蛋白質を検索するためにはNε
-アセチルリジン残基を特異的にかつ隣接アミノ酸のい
かんを問わず認識するプローブ分子が有用であることは
論を待たない。その様な目的に最もかなった分子として
は抗体が考えられるが、これまでに隣接アミノ酸の種類
によらず様々な状況下のアセチルリジンを認識できる抗
体はほとんど報告されていなかった。
現状に鑑みなされたもので、隣接のアミノ酸の種類に特
に依存せず広範囲の隣接アミノ酸を許容し得る、Nε−
アセチルリジン認識抗アセチルリジンモノクローナル抗
体を提供することを目的とする。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、広範囲の隣接アミ
ノ酸を許容する抗アセチルリジンモノクローナル抗体を
作製することに成功した。また、作製したモノクローナ
ル抗体の可変領域のcDNA配列を決定することによ
り、作製した抗体が互いに類似した構造上の特徴を有し
ていることを明らかにし、本発明を完成するに至った。
認識するモノクローナル抗体に関する。詳しくは、蛋白
質中のNε−アセチルリジンを認識するに際し、隣接の
アミノ酸の種類に特に依存せず広範囲の隣接アミノ酸を
許容し得る、該モノクローナル抗体に関する。
配列番号:1に記載されたアミノ酸配列からなり、可変
領域が配列番号:2に記載されたアミノ酸配列又は該ア
ミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、
置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるものであ
って、且つ、(2)重鎖が、不変領域が配列番号:3に
記載されたアミノ酸配列からなり、可変領域が配列番
号:4に記載されたアミノ酸配列又は該アミノ酸配列に
おいて1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは
付加されたアミノ酸配列からなる、該モノクローナル抗
体に関する。
蛋白質を抗原として用いることを特徴とする該モノクロ
ーナル抗体の製造方法に関する。
いて、軽鎖の可変領域が、配列番号:2に記載されたア
ミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換さ
れたアミノ酸配列からなるものとしては、例えば、配列
番号:5、配列番号:6又は配列番号:7等に記載のア
ミノ酸配列を有するものが挙げられる。また、本発明の
モノクローナル抗体において、重鎖の可変領域が、配列
番号:4に記載されたアミノ酸配列おいて1若しくは数
個のアミノ酸が置換されたアミノ酸配列からなるものと
しては、例えば、配列番号:8に記載のアミノ酸配列を
有するもの等が、1若しくは数個のアミノ酸が欠失した
アミノ酸配列からなるものとしては、例えば、配列番
号:9に記載のアミノ酸配列を有するもの等が、また、
1若しくは数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列か
らなるものとしては、例えば、配列番号:10に記載の
アミノ酸配列を有するもの等が、それぞれ挙げられる。
セチルリジンを認識する抗体であって、且つ、蛋白質中
に存在するNε−アセチルリジン残基を認識する際に、
隣接のアミノ酸の種類に特に依存せず、広範な隣接アミ
ノ酸を許容するという性質を有するが、これらの抗体は
アセチルリジンを含有する様々な分子を抗原に用いるこ
とにより製造することができる。特に優れた性質の抗体
は、複数のリジン残基を持つ蛋白質を化学的にアセチル
化したものを抗原として用いる作製方法によりもたらさ
れる。本発明の抗体は、例えばアセチルリジンを含む合
成ペプチドをムラサキカサガイヘモシアニン等のキャリ
アー蛋白質に結合させたもの、あるいは複数のリジン残
基を化学的にアセチル化した蛋白質、例えば無水酢酸で
アセチル化したムラサキカサガイヘモシアニンを抗原と
して用いて動物、例えばマウスを免疫し、得られた抗体
産生細胞、例えば脾臓細胞を、例えばミエローマ細胞と
融合させることによって不死化することにより得られる
抗体産生不死化細胞により産生される。上記抗原分子の
内、分子中に複数のリジン残基を含む蛋白質を化学的に
アセチル化したものを用いる方法は単一のリジン残基を
含むペプチドを抗原とした方法よりもより好ましい。従
って、優れた抗体を得るために多種類のアセチルリジン
含有ペプチドの混合物を用いることが好ましいことは容
易に想像できる。
ディスプレーされた抗体ライブラリーを抗原とのアフィ
ニティーによりスクリーニングする様な方法により抗体
産生細胞を得ることもできる。この様な抗体産生不死化
細胞を得るためには従来から使用されているモノクロー
ナル抗体産生技術及び将来開発される新たなモノクロー
ナル抗体産生技術をともに全て利用出来る。
ジン残基をアセチル化した抗原とは異なる蛋白質、例え
ばアセチル化ウシ血清アルブミンや種々の隣接アミノ酸
を有するアセチルリジン含有ペプチドを用いて、なるべ
く多くの隣接アミノ酸を許容する抗体を産生するクロー
ンを選別することにより行うことができる。また、産生
された抗体分子は、アセチルリジンを固相化したアフィ
ニティーカラムや、プロテインAを用いたアフィニティ
ーカラムにより精製できる。産生された抗体が本発明の
抗体であるかどうかは、抗体産生不死化細胞の抗体遺伝
子の可変領域のDNA配列を解析し、それを蛋白質に翻
訳した際の配列的特徴が上記配列に高度に類似するかど
うかで判断できる。
−アセチルリジンを認識するモノクローナル抗体をコー
ドする遺伝子、好ましくはDNAを提供するものでもあ
る。本発明のDNAの例を配列表の配列番号11〜18
に示す。配列番号の11〜14は軽鎖に関するものであ
り、配列番号15〜18は重鎖に関するものである。本
発明のDNAはこれらの相補鎖又はこれらの塩基配列に
ストリージェントな条件下でハイブリダイズし得る塩基
配列を包含している。本発明のモノクローナル抗体は、
感作動物としてマウス、ラット、ウサギ、イヌなどの各
種の哺乳動物や、ニワトリなどの鳥類などを使用するこ
ともできる。また、本発明のモノクローナル抗体の可変
領域及び/又は超可変領域をもちいてキメラ抗体やヒト
型抗体にすることもできる。
するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるも
のではない。
ローナル抗体の作製 表1に記載の三種類の免疫用抗原及びスクリーニング用
抗原の組み合わせで抗Nε−アセチルリジンモノクロー
ナル抗体の作製を行った。なお、ウシ血清アルブミン及
びムラサキカサガイヘモシアニンのアセチル化は、無水
酢酸を用いて以下の方法で行った。10mgの蛋白質を
1mlのホウ酸緩衝液(20mM Na 2B4O7,p
H9.3)に溶解し、氷冷下、250μmolの無水酢
酸(約22.6μl)と500μlの1M NaOHを加
え、30分間時々かき混ぜながらインキュベートした。
反応終了後、G−25ゲルろ過(PD−10,ファルマ
シア社)を用いて溶媒交換して、アセチル化蛋白質のリ
ン酸緩衝液(PBS)溶液を得た。
い、一週間ごとに3回、一回目はフロインド完全アジュ
バントを、二回目及び三回目はフロインド不完全アジュ
バントを用いて、背部皮下に行った。免疫量は0.1m
g/マウスである。免疫が成立したマウスから、常法を
用いて抗アセチルリジンモノクローナル抗体を産生する
ハイブリドーマのクローニングを行った。その結果、ケ
ース1からクローン−1、ケース2からクローン−2、
ケース3からクローン−3及びクローン−4の計4クロ
ーンをそれぞれ樹立できた。ELISAプレート(岩城
硝子、AquaBind plate)にC末システインを介して共有
結合した種々のアセチルリジン含有ペプチドを用いて、
それらに対する反応性を比較した結果を図1に示した。
図1中、Aはクローン−1、Bはクローン−2、Cはク
ローン−3、Dはクローン−4の結果をそれぞれ示す。
各グラフの右には吸光度0.5を与える時の各抗体の濃
度を記してある。なお、図中使用されたペプチドの一覧
は以下の表2に示すとおりである。図1に示されるよう
に、クローン−1〜−4のいずれの抗体も様々な隣接ア
ミノ酸が存在する条件下でアセチルリジンに対して結合
反応性を示すことが判った。この実験からは、特にクロ
ーン−2〜−4の三つが今回調べたペプチドのいずれと
もほぼ同程度の反応性を示し、隣接アミノ酸を広く許容
することが明らかになった。また、抗体のアイソタイプ
を決定した結果、いずれもIgG1κであることを確認
した。
よるアセチル化蛋白質の検出 B16/BL6、MOLT−4F、HeLa−S3、C
OS-1、及びCOS-7の5種の細胞を1μMのヒスト
ンデアセチラーゼ阻害剤CHAP31で24時間処理し
た後、細胞ライセートを調製し、電気泳動で展開後、上
記4種の抗体を一次抗体として使用して、アセチル化蛋
白質の検出を実施した。結果を図2に示す。図2中、
A、B、C、Dはそれぞれ、クローン−1、クローン−
2、クローン−3、及びクローン−4抗体を用いて検出
を行った結果を示す。ウエスタンブロッティングに用い
た一次抗体の濃度は、それぞれ、107、65.7、2
58、及び158ng/mlであり、いずれもアセチル
化ウシ血清アルブミンを固相化したELISAにおいて
同じ反応性(A492=1)を与える濃度である。各細
胞を1μMのCHAP31で24時間処理した後の細胞
(+)または無処理の細胞(−)から総細胞ライセート
を調製した。各レーンには20μgの蛋白質を乗せた。
用いた5種の細胞は1:B16/BL6、2:MOLT
−4F、3:HeLa−S3、4:COS-1、及び
5:COS-7である。図2に示されるように、実施例
1のケース1で作製したクローン−1抗体はCHAP3
1で亢進したヒストンのアセチル化以外検出出来ず、ま
たケース2で作製したクローン−2はヒストン以外に数
個の蛋白を検出できるがそれ以外に対する反応性は不十
分であったのに対して、ケース3で作製したクローン−
3及びクローン−4抗体はMOLT−4F、COS-
1、及びCOS-7細胞においてヒストン以外に、50
kDa付近の位置のアセチル化蛋白質を強く検出し、更
に、MOLT−4F細胞では20kDa付近及び高分子
部分の複数の蛋白質を、COS-7細胞では更に多くの
アセチル化蛋白質を検出出来ることが分かった。この検
討により、ウエスタンブロッティング法によるアセチル
化非ヒストン蛋白質の検出には、アセチル化ムラサキカ
サガイヘモシアニンを抗原として用いたクローン−3及
び−4が特に優れていることが確認された。即ち、アセ
チルリジンの隣接アミノ酸をより広く許容する抗体を作
製するためには、アセチル化ムラサキカサガイヘモシア
ニンに代表される、蛋白質内の複数のリジン残基がアセ
チル化された分子を抗原として用いることが優れている
ことが判った。
特異性の確認 作製した抗体がNε−アセチル化リジンに特異的に反応
していることを確かめるために、ELISAプレートに
アセチル化ウシ血清アルブミンを固相化し、各抗体のE
LISA反応性がNε−アセチルリジン及びNα−アセ
チルリジンで競合されるかどうかを調べた。即ち、1μ
g/mlのアセチル化ウシ血清アルブミンのリン酸緩衝
液(50μl)溶液で一晩4℃で固相化したELISA
プレートを用いて、各抗体1μg/mlを反応させる条
件でNε−アセチルリジン及びN α−アセチルリジンに
よる阻害を調べた。結果を図3に示す。図3中、●、
▲、■及び◆は、Nε−アセチルリジンによる阻害を、
また、○、△、□及び◇は、Nα−アセチルリジンによ
る阻害を調べた結果をそれぞれ示す。また、●及び○は
クローン−1を用いた場合の結果を、▲及び△はクロー
ン−2を用いた場合の結果を、■及び□はクローン−3
を用いた場合の結果を、◆及び◇はクローン−4を用い
た場合の結果をそれぞれ示す。図3から明らかなよう
に、クローン−1〜−4のいずれの抗体の反応もNε−
アセチルリジンによっては競合され反応性が低下した
が、Nα−アセチルリジンでは競合されず、これらの抗
体がNε−アセチルリジンに特異的に反応していること
が明らかになった。
びアミノ酸配列決定 どの様な可変領域のアミノ酸配列がAKL3H6及びA
KL5C1抗体の上記実施例に示されたような優れた性
質を担っているのかを明らかにするために、ハイブリド
ーマより各抗体のL鎖及びH鎖の可変領域のDNAをク
ローニングし、その配列を決定した。クローニングは、
まずハイブリドーマからQIAGEN社のRNeasy
Mini Kitを用いてRNAを単離した後、ra
ndom−9merをテンプレートとして用いSawa
dy TechnologyのTrueScript I
I RTを用いて逆転写反応を実施し、更に、5'−プラ
イマーとしてNovagen社のmixプライマーを、
3'−プライマーとして、軽鎖に関しては、5'−ACT
GTTCAGGACGCCATTTTGTCGTTCA
CT−3’、重鎖に関しては、5'−GGATCCAG
AGTTCCAGGTCACTGT−3’をプライマー
として用いてSawady Technology社の
SuperTaq 2x kitによるPCR法により可
変領域cDNAを増幅することにより行った。得られた
DNA断片はNovagen社のpT7 Blue T−
VectorにTaKaRaのDNA Ligatio
n kit ver.2を用いてライゲートし、それを用
いて宝酒造のJM109コンピテントセルをトランスフ
ォームし、X−gal、アンピシリン、IPTG含有プ
レートに播種後、白いコロニーをピックアップした。正
常なサイズのインサートを含むクローン各5種よりプラ
スミドを調製後、ABI PRISM 310型自動シー
ケンサーを用いてDNA配列を決定した。決定した配列
は一部にPCRエラーによると思われる変異が認められ
た以外は5クローンとも同じ配列を示したので、その配
列をもって目的のDNA配列とした。結果を配列番号:
11〜配列番号:18に示す。また、上記のごとく決定
したDNA配列を元にしてL鎖及びH鎖のアミノ酸配列
を推定した結果を配列番号:19〜配列番号:26に示
す。また、図4には、アミノ酸配列をアラインし、各抗
体の重鎖及び軽鎖可変領域のアミノ酸配列を比較した結
果を示す。なお、アミノ酸は一文字表記で表した。ま
た、可変領域中の相補性決定領域を四角で囲って、CD
R1〜3と明示した。この図で判る通り、3回の独立の
免疫操作により得た4種の抗体は何れも共通のフレーム
ワーク構造を有しており、この共通性がアセチルリジン
認識自体に何らかの重要性をもっているものと思われ
る。一方、実施例1及び2で示したような、抗体間の性
質の違いは、ここで示される、配列のわずかな違いに帰
着されるはずであるが、立体構造的な情報がない現時点
では、どこの部分の差異が抗体のどういう性質の違いを
もたらしているのかまでは明らかでない。
ミノ酸の種類に余り依存せずアセチルリジンを検出する
ことができるので、既知の種々のアセチル化蛋白質のア
セチル化状態を検出するのに有用である。例えば、種々
の刺激剤の影響下ヒストンのアセチル化レベルがどう変
動するかをウエスタンブロッティング等の方法で容易に
検出できる。また、本発明の抗体は同様の理由から未知
の新たなアセチルリジン含有蛋白質を検索するのにも非
常に有用である。具体的には、本抗体を用いた免疫沈降
法や本抗体を固相化したアフィニティーカラムあるいは
抗体チップ等を使用することにより、未知の新規なアセ
チルリジン含有蛋白質を見出せることが予想される。更
に、本発明の抗体はモノクローナル抗体であるから、既
に樹立された方法により一本鎖抗体に改変可能で、ある
いは、エピトープがアセチルリジンと小さいことから、
軽鎖または重鎖のいずれか一方のみで活性を持つ可能性
もあり、そうなればこれをコードするDNAを用いたツ
ー・ハイブリッド法により、抗体に対するアフィニティ
ーの弱いアセチルリジン含有蛋白質を発見することにも
用いることもできる。また、種々の細胞内で発現させる
ことにより、アセチルリジン含有蛋白質の機能解析にも
用い得る。更に、将来的に病態と何らかの関連を示すア
セチル化蛋白質の存在が明らかになった上は、その診断
法を構築する上で重要な役割を果たし得る。
クローナル抗体の種々のアセチルリジン含有ペプチドに
対する反応性の比較(ELISA法)を示したものであ
る。
クローナル抗体による、種々の細胞の総細胞ライセート
中のアセチル化蛋白質の検出結果を示す。
クローナル抗体のELISA反応性がNε−アセチルリ
ジン及びNα−アセチルリジンで競合されるかどうかを
調べた結果を示す。
クローナル抗体の重鎖及び軽鎖可変領域のアミノ酸配列
を比較した結果を示す。
Claims (15)
- 【請求項1】 Nε−アセチルリジンを認識するモノク
ローナル抗体。 - 【請求項2】 蛋白質中のNε−アセチルリジンを認識
するに際し、隣接のアミノ酸の種類に特に依存せず広範
囲の隣接アミノ酸を許容し得る、請求項1に記載のモノ
クローナル抗体。 - 【請求項3】 モノクローナル抗体が、(1)軽鎖が、
不変領域が配列番号:1に記載されたアミノ酸配列から
なり、可変領域が配列番号:2に記載されたアミノ酸配
列又は該アミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からな
るものであって、且つ、(2)重鎖が、不変領域が配列
番号:3に記載されたアミノ酸配列からなり、可変領域
が配列番号:4に記載されたアミノ酸配列又は該アミノ
酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換
若しくは付加されたアミノ酸配列からなるものである請
求項1又は2に記載のモノクローナル抗体。 - 【請求項4】 軽鎖の可変領域が、配列番号:2に記載
されたアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸
が置換されたアミノ酸配列からなるものである請求項3
に記載のモノクローナル抗体。 - 【請求項5】 配列番号:2に記載されたアミノ酸配列
において、1若しくは数個のアミノ酸が置換されたアミ
ノ酸配列が、配列番号:5に記載されたアミノ酸配列で
ある請求項4に記載のモノクローナル抗体。 - 【請求項6】 配列番号:2に記載されたアミノ酸配列
において、1若しくは数個のアミノ酸が置換されたアミ
ノ酸配列が、配列番号:6に記載されたアミノ酸配列で
ある請求項4に記載のモノクローナル抗体。 - 【請求項7】 配列番号:2に記載されたアミノ酸配列
において、1若しくは数個のアミノ酸が置換されたアミ
ノ酸配列が、配列番号:7に記載されたアミノ酸配列で
ある請求項4に記載のモノクローナル抗体。 - 【請求項8】 重鎖の可変領域が、配列番号:4に記載
されたアミノ酸配列おいて1若しくは数個のアミノ酸が
欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるも
のである請求項3〜7の何れかに記載のモノクローナル
抗体。 - 【請求項9】 配列番号:4に記載されたアミノ酸配列
において、1若しくは数個のアミノ酸が置換されたアミ
ノ酸配列が、配列番号:8に記載されたアミノ酸配列で
ある請求項8に記載のモノクローナル抗体。 - 【請求項10】 配列番号:4に記載されたアミノ酸配
列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失したアミ
ノ酸配列が、配列番号:9に記載されたアミノ酸配列で
ある請求項8に記載のモノクローナル抗体。 - 【請求項11】 配列番号:4に記載されたアミノ酸配
列において、1若しくは数個のアミノ酸が付加されたア
ミノ酸配列が、配列番号:10に記載されたアミノ酸配
列である請求項8に記載のモノクローナル抗体。 - 【請求項12】 マウスモノクローナル抗体である請求
項1〜11の何れかに記載のモノクローナル抗体。 - 【請求項13】 化学的にアセチル化した蛋白質を抗原
として用いることを特徴とする請求項1〜12の何れか
に記載のモノクローナル抗体の製造方法。 - 【請求項14】 蛋白質が分子内に複数のリジンを有す
る蛋白質である請求項13に記載の製造方法。 - 【請求項15】 化学的にアセチル化した蛋白質がアセ
チル化したムラサキカサガイヘモシアニンである請求項
13に記載の製造方法。
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