JP2002271176A - 電圧制御発振回路 - Google Patents

電圧制御発振回路

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JP2002271176A
JP2002271176A JP2001062420A JP2001062420A JP2002271176A JP 2002271176 A JP2002271176 A JP 2002271176A JP 2001062420 A JP2001062420 A JP 2001062420A JP 2001062420 A JP2001062420 A JP 2001062420A JP 2002271176 A JP2002271176 A JP 2002271176A
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JP
Japan
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circuit
voltage
current
drain
type mos
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JP2001062420A
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English (en)
Inventor
Yuji Sakura
裕司 櫻
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度の変化や、回路を構成する素子の特性の
ばらつきの発振周波数への影響を抑える。 【解決手段】 論理信号C1が“H”、論理信号C2が
“L”の場合、スイッチ回路11は導通状態、スイッチ
回路21は非導通状態になる。このとき、PMOSトラ
ンジスタ16のゲートには演算増幅器31の出力の電位
が与えられているので、そのドレイン電流Ic1がNM
OSトランジスタ35のドレインに与えられる。PMO
Sトランジスタ26はゲートが電源にプルアップされて
いるので、ドレイン電流Ic2は遮断される。NMOS
トランジスタ35のソース・ドレイン間には電流(Id
s1+Ic1)が流れるので、リングオシレータ回路5
0には電流(Iref1+Ic1)が供給される。論理
信号C1,C2に応じてリングオシレータ回路50に供
給する電流を変化させ、発振周波数を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧制御発振回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】一定周期の基準クロックに対して正確な
周波数追尾を行う回路として、位相ロックループが知ら
れている。図7は、一般的な位相ロックループのブロッ
ク図である。図7の位相ロックループにおいては、制御
電圧VINに応じて発振周波数が変化する電圧制御発振
回路100と、電圧制御発振回路100の出力信号の周
波数を分周する分周回路200と、水晶発振回路などが
出力する基準クロックRCLKと分周回路200の出力
との位相を比較する位相比較回路(又は周波数を比較す
る周波数比較回路)300と、位相比較回路300の出
力CPINを制御電圧に変換するチャージポンプ回路4
00と、この制御電圧を電圧制御発振回路100に与え
るフィルタ500とで閉ループが構成されている。
【0003】図8は、従来のリングオシレータ型の電圧
制御発振回路100の回路図である。この電圧制御発振
回路100は、図7のような位相ロックループに用いら
れる。電圧電流変換回路930内の演算増幅器31の逆
相入力端子には発振周波数制御電圧VINが与えられ、
正相入力端子は抵抗32を介して接地されている。p形
MOS(metal oxide semiconductor)トランジスタ3
3のソースは電源に、ゲートは演算増幅器31の出力
に、ドレインは演算増幅器31の正相入力に接続されて
いる。
【0004】p形MOSトランジスタ34のソースは電
源に、ゲートは演算増幅器31の出力に接続され、n形
MOSトランジスタ35のソースは接地され、ゲート及
びドレインはp形MOSトランジスタ34のドレインに
接続されている。すなわち、p形MOSトランジスタ3
3及び34はカレントミラー回路を構成しているので、
抵抗32を流れる電流IRとp形MOSトランジスタ3
4を流れる電流Ids1とは等しい。
【0005】同様に、n形MOSトランジスタ35及び
36はカレントミラー回路を構成しているので、電流I
ds1とn形MOSトランジスタ36を流れる電流Id
s2とは等しい。また、p形MOSトランジスタ37及
び38はカレントミラー回路を構成しているので、電流
Ids2とp形MOSトランジスタ38を流れる電流I
refとは等しい。電流Irefはリングオシレータ回
路50に供給される。
【0006】リングオシレータ回路50の発振周波数
は、電流Irefの大きさによって変化する。すなわ
ち、発振周波数制御電圧VINを大きくすれば、電流I
refが増加し、発振周波数が上昇する。発振周波数制
御電圧VINを小さくすれば、電流Irefが減少し、
発振周波数が下降する。
【0007】図8の電圧制御発振回路100において、
パワーダウン用の回路を更に備えたものについて説明す
る。図9は、従来のパワーダウン用の回路及び図8の電
圧電流変換回路930内の発振周波数ゲイン調整回路4
0の回路図である。通常動作状態では、制御信号NPO
WDが電源電位VDDとなっているので、パワーダウン
用の回路としてのp形MOSトランジスタ91のソース
・ドレイン間は非導通状態である。演算増幅器31の逆
相入力端子電圧VINと正相入力端子電圧Vrとは等し
くなるので、p形MOSトランジスタ33のソース・ド
レイン間には、電流IR=Vr/Rが流れる。
【0008】パワーダウン状態では、制御信号NPOW
Dが接地レベルとなり、p形MOSトランジスタ91の
ソース・ドレイン間が導通状態になるので、演算増幅器
31の出力が電源電位VDDに昇圧される。すると、p
形MOSトランジスタ33のソース・ドレイン間は非導
通状態になる。
【0009】ここで、パワーダウン状態及びその前後の
通常動作状態における、PMOSトランジスタ33のゲ
ート電圧を図5(a)に破線で示す。パワーダウン状態
では、演算増幅器31の出力電圧が電源電圧VDDに昇
圧されているので、通常動作に移行する際には、制御信
号NPOWDが電源電圧VDDとなってから、演算増幅
器31及びPMOSトランジスタ33のゲート電圧が通
常動作状態に移行するまでの復帰期間T0を要する。つ
まり、電圧制御発振回路100にパワーダウン用の回路
として図9のp形MOSトランジスタ91を用いた場合
には、電圧電流変換回路930が安定するまで復帰期間
T0を要する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一般に、MOSトラン
ジスタの相互コンダクタンスは温度の上昇に伴って小さ
くなる。このため、周辺温度が上昇すると、各MOSト
ランジスタの駆動能力が低下してソース・ドレイン間電
流が小さくなり、その結果、図8の電圧制御発振回路に
おいては、自己発振周波数が低くなる。すなわち、温度
が変化した場合に発振周波数が安定しないという問題が
ある。したがって、この電圧制御発振回路を位相ロック
ループに用いる場合には、周辺温度が変化すると位相ロ
ックループの同期がはずれる恐れがある。
【0011】また、電圧制御発振回路を構成する素子の
特性のばらつきのため、発振周波数が一定しないという
問題もある。
【0012】また、異なる周波数の信号を出力させたい
場合は、位相ロックループを用いて分周回路200の分
周比を変えればよいが、電圧制御発振回路100の他に
分周回路200、位相比較回路(又は周波数比較回路)
300、チャージポンプ回路400及びフィルタ500
が必要となるので、回路規模が増大し、かつ、消費電力
も増大する。
【0013】また、電圧制御発振回路100にパワーダ
ウン用の回路として図9のp形MOSトランジスタ91
を用いた場合には、パワーダウン状態から通常動作状態
に移行する際に、演算増幅器の出力電圧が安定するまで
の復帰期間T0が長いため、発振周波数が安定するまで
の時間が長くなり、その間不要な電力を消費するといっ
た問題がある。
【0014】本発明は、温度の変化や、回路を構成する
素子の特性のばらつきの発振周波数への影響を抑えるこ
とができる電圧制御発振回路を提供することを課題とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1の発明が講じた手段は、電圧制御発振回路
として、発振周波数制御電圧を電流に変換して出力する
電圧電流変換回路と、前記発振周波数制御電圧に応じた
電流を、入力された論理信号に従って前記電圧電流変換
回路との間で入出力し、この入出力する電流に相当する
量だけ前記電圧電流変換回路が出力する電流を変化させ
る可変電流源回路と、前記電圧電流変換回路が出力する
電流によって駆動される奇数個のインバータが、ループ
状に直列に接続されたリングオシレータ回路とを備え、
前記インバータのうちの1つの出力を出力信号とし、前
記論理信号に応じて前記リングオシレータ回路の発振周
波数を変更するものである。
【0016】請求項1の発明によると、発振周波数を変
更することができるので、温度変化が生じても、それを
打ち消して発振周波数の変動を抑えることができる。こ
のため、周波数が安定した信号を得ることができる。ま
た、電圧制御発振回路のみでも安定した周波数の信号を
得ることができるので、位相ロックループを用いる必要
がない。このため、回路規模が小さくて済み、消費電力
を抑えることもできる。更に、論理信号の値(信号レベ
ル)を変更することによって、発振周波数を容易に変更
することができる。
【0017】また、請求項2の発明では、請求項1に記
載の電圧制御発振回路において、前記電圧電流変換回路
は、逆相入力に前記発振周波数制御電圧が入力され、正
相入力が抵抗を介して接地された演算増幅器と、ソース
が電源に、ゲートが前記演算増幅器の出力に、ドレイン
が前記演算増幅器の正相入力に接続された第1のp形M
OS(metal oxide semiconductor)トランジスタと、
ソースが電源に、ゲートが前記演算増幅器の出力に接続
された第2のp形MOSトランジスタと、ソースが接地
され、ゲートとドレインとが前記第2のp形MOSトラ
ンジスタのドレインに接続された第1のn形MOSトラ
ンジスタと、ソースが接地され、ゲートが前記第1のn
形MOSトランジスタのゲートに接続された第2のn形
MOSトランジスタと、ソースが電源に、ゲートとドレ
インとが前記第2のn形MOSトランジスタのドレイン
に接続された第3のp形MOSトランジスタと、ソース
が電源に、ゲートが前記第3のp形MOSトランジスタ
のゲートに接続され、ドレインから前記発振周波数制御
電圧が変換された電流を出力する第4のp形MOSトラ
ンジスタとを備え、前記可変電流源回路が出力する電流
が前記第1のn形MOSトランジスタのドレインに与え
られていることを特徴とする。
【0018】請求項2の発明によると、電圧電流変換回
路は、カレントミラー回路を有しているので、出力する
電流を、可変電流源回路との間で入出力する電流に相当
する量だけ変化させることができる。
【0019】また、請求項3の発明では、請求項2に記
載の電圧制御発振回路において、前記可変電流源回路
は、ソースが電源に接続され、ドレインから前記電圧電
流変換回路に電流を出力するp形MOSトランジスタを
備え、前記論理信号に従い、前記演算増幅器の出力及び
電源のいずれか一方を当該p形MOSトランジスタのゲ
ートに接続するように構成された電流源回路を備えたこ
とを特徴とする。
【0020】請求項3の発明によると、可変電流源回路
は演算増幅器の出力に応じた電流を出力するので、発振
周波数をそのときの周波数の大きさに応じて変更するこ
とができる。
【0021】また、請求項4の発明では、請求項3に記
載の電圧制御発振回路において、前記可変電流源回路
は、複数の論理信号を入力とし、前記複数の論理信号毎
にそれぞれ対応した前記電流源回路を複数備えたことを
特徴とする。
【0022】請求項4の発明によると、入力される論理
信号に応じて発振周波数を変更することができる。
【0023】また、請求項5の発明は、請求項2に記載
の電圧制御発振回路において、制御信号によって導通す
るか否かを制御されるスイッチ回路を更に備え、前記演
算増幅器の正相入力は、前記スイッチ回路を介して接地
されていることを特徴とする。
【0024】請求項5の発明によると、パワーダウン状
態から通常動作状態に移行した場合に、発振周波数が安
定するまでの時間を短くすることができる。
【0025】また、請求項6の発明では、請求項5に記
載の電圧制御発振回路において、前記スイッチ回路は、
前記制御信号が入力されるインバータと、n形MOSト
ランジスタと、p形MOSトランジスタとを備え、前記
インバータは、前記n形MOSトランジスタのゲートと
前記p形MOSトランジスタのゲートとの間に接続され
るものであり、当該スイッチ回路における電流の経路と
なる前記n形MOSトランジスタのソース・ドレイン間
及び前記p形MOSトランジスタのソース・ドレイン間
が導通するか否かが、前記制御信号によって制御される
ように構成されていることを特徴とする。
【0026】請求項6の発明によると、パワーダウン状
態か否かを示す制御信号によって発振を停止することが
容易にできる。
【0027】また、請求項7の発明では、請求項1に記
載の電圧制御発振回路において、前記電圧電流変換回路
は、正相入力に前記発振周波数制御電圧が入力され、逆
相入力が抵抗を介して接地された演算増幅器と、ゲート
が前記演算増幅器の出力に、ドレインが前記演算増幅器
の逆相入力に接続されたn形MOSトランジスタと、ソ
ースが電源に、ゲートとドレインとが前記n形MOSト
ランジスタのドレインに接続されたp形MOSトランジ
スタと、ソースが電源に、ゲートが前記p形MOSトラ
ンジスタのゲートに接続され、ドレインから前記発振周
波数制御電圧が変換された電流を出力するp形MOSト
ランジスタとを備えるものであり、前記可変電流源回路
は、前記電圧電流変換回路から電流を流出させるもので
あり、一端が前記演算増幅器の逆相入力に接続され、他
端が抵抗を介して接地され、前記論理信号によって導通
するか否かを制御されるスイッチ回路を備えていること
を特徴とする。
【0028】請求項7の発明によると、より簡単な回路
で発振周波数の変更を行うことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0030】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係る電圧制御発振回路の回路図である。図
1の電圧制御発振回路は、可変電流源回路10と、電圧
電流変換回路30と、リングオシレータ回路50とを備
えている。
【0031】可変電流源回路10は、スイッチ回路1
1,21と、p形MOSトランジスタ(以下ではPMO
Sトランジスタと称する)15,16,25,26とを
備えている。
【0032】電圧電流変換回路30は、演算増幅器31
と、抵抗32と、第1〜第4のPMOSトランジスタ3
3,34,37,38と、第1及び第2のNMOSトラ
ンジスタ35,36とを備えている。
【0033】可変電流源回路10において、スイッチ回
路11は、n形MOSトランジスタ(以下ではNMOS
トランジスタと称する)12と、PMOSトランジスタ
13と、インバータ14とを備えている。スイッチ回路
21は、NMOSトランジスタ22と、PMOSトラン
ジスタ23と、インバータ24とを備えている。PMO
Sトランジスタ15,16,25,26のソースは電源
に接続されている。
【0034】スイッチ回路11と、PMOSトランジス
タ15,16とは電流源回路として動作する。この電流
源回路において、論理信号C1が、NMOSトランジス
タ12及びPMOSトランジスタ15のゲート、並びに
インバータ14に入力されている。PMOSトランジス
タ15のドレインは、PMOSトランジスタ16のゲー
トに接続されている。インバータ14の出力は、PMO
Sトランジスタ13のゲートに接続されている。
【0035】NMOSトランジスタ12及びPMOSト
ランジスタ13は、トランスファーゲートとして動作
し、論理信号C1が高電位(以下では“H”と表記す
る)のときにのみ、電圧電流変換回路30の演算増幅器
31の出力がPMOSトランジスタ16のゲートに与え
られるようになっている。また、PMOSトランジスタ
15は、論理信号C1が低電位(以下では“L”と表記
する)のときにのみソース・ドレイン間が導通し、PM
OSトランジスタ16のゲートに電源電位を与える。す
なわち、PMOSトランジスタ16のゲートには、論理
信号C1に応じて、演算増幅器31の出力及び電源のい
ずれか一方を接続するようになっている。
【0036】同様に、スイッチ回路21と、PMOSト
ランジスタ25,26とはもう1つの電流源回路として
動作する。この電流源回路において、論理信号C2が、
NMOSトランジスタ22及びPMOSトランジスタ2
5のゲート、並びにインバータ24に入力されている。
PMOSトランジスタ25のドレインは、PMOSトラ
ンジスタ26のゲートに接続されている。インバータ2
4の出力は、PMOSトランジスタ23のゲートに接続
されている。
【0037】NMOSトランジスタ22及びPMOSト
ランジスタ23は、トランスファーゲートとして動作
し、論理信号C2が“H”のときにのみ、電圧電流変換
回路30の演算増幅器31の出力がPMOSトランジス
タ26のゲートに与えられるようになっている。また、
PMOSトランジスタ25は、論理信号C2が“L”の
ときにのみソース・ドレイン間が導通し、PMOSトラ
ンジスタ26のゲートに電源電位を与える。すなわち、
PMOSトランジスタ26のゲートには、論理信号C2
に応じて、演算増幅器31の出力及び電源のいずれか一
方を接続するようになっている。
【0038】PMOSトランジスタ16,26は、ゲー
トの電位に応じて、それぞれのドレイン電流Ic1,I
c2を電圧電流変換回路30に出力する。
【0039】電圧電流変換回路30は、発振周波数ゲイ
ン調整回路40を有し、この発振周波数ゲイン調整回路
40は、演算増幅器31と、抵抗32と、PMOSトラ
ンジスタ33とを備えている。演算増幅器31の逆相入
力端子には、発振周波数制御電圧VINが入力されてい
る。演算増幅器31の正相入力端子は、PMOSトラン
ジスタ33のドレインに接続され、かつ、抵抗32を介
して接地されている。演算増幅器31の正相入力端子に
は、演算増幅器31のイマージナリショート原理によ
り、発振周波数制御電圧VINと同じ電圧Vr1が生じ
る。抵抗32の抵抗値をRとすると、抵抗32及びPM
OSトランジスタ33のソース・ドレイン間には、電流
IR1=Vr1/Rが流れる。
【0040】演算増幅器31の出力端子は、PMOSト
ランジスタ33,34のゲートに接続されている。PM
OSトランジスタ34のドレインは、NMOSトランジ
スタ35のドレイン及びゲートに接続されている。PM
OSトランジスタ33,34,37,38のソースは電
源に接続されている。NMOSトランジスタ35,36
のソースは接地されている。
【0041】ここで、PMOSトランジスタ33及び3
4は、ほぼ同一の大きさであるとする。このとき、PM
OSトランジスタ33,34はカレントミラー回路を構
成しているので、PMOSトランジスタ33のソース・
ドレイン間に流れる電流IR1と、PMOSトランジス
タ34のソース・ドレイン間に流れる電流Ids1とは
等しい。
【0042】NMOSトランジスタ35のゲートは、N
MOSトランジスタ36のゲートに接続され、NMOS
トランジスタ36のドレインは、PMOSトランジスタ
37のドレイン及びゲート並びにPMOSトランジスタ
38のゲートに接続されている。NMOSトランジスタ
35のドレインには、PMOSトランジスタ16,26
のドレインが接続されており、ドレイン電流Ic1,I
c2が流れ込むようになっている。PMOSトランジス
タ16,26が非導通状態である場合には、NMOSト
ランジスタ35のソース・ドレイン間には電流Ids1
が流れる。
【0043】ここで、NMOSトランジスタ35及び3
6は、ほぼ同一の大きさであるとする。このとき、NM
OSトランジスタ35,36はカレントミラー回路を構
成しているので、NMOSトランジスタ35のソース・
ドレイン間に流れる電流Ids1と、NMOSトランジ
スタ36のソース・ドレイン間に流れる電流Ids2と
は等しい。
【0044】また、PMOSトランジスタ37及び38
は、ほぼ同一の大きさであるとする。このとき、PMO
Sトランジスタ37,38はカレントミラー回路を構成
しているので、PMOSトランジスタ37のソース・ド
レイン間に流れる電流Ids2と、PMOSトランジス
タ38のソース・ドレイン間に流れるドレイン電流Ir
ef1とは等しい。ドレイン電流Iref1は、電圧電
流変換回路30がリングオシレータ回路50に出力する
電流である。
【0045】リングオシレータ回路50は、奇数個のイ
ンバータ51,52,…,59を備えており、これらの
インバータ51,52,…,59は、ループ状に直列に
接続されている。すなわち、インバータ51等の出力が
次段のインバータ52等の入力となるように、また、最
終段のインバータ59の出力が初段のインバータ51の
入力に帰還されるように接続されている。インバータ5
1,52,…,59を駆動する電源として、電圧電流変
換回路30内のPMOSトランジスタ38のドレインが
接続され、ドレイン電流Iref1が供給されている。
インバータ59の出力は、図1の電圧制御発振回路の出
力信号OUTである。
【0046】リングオシレータ回路50の発振周波数
は、PMOSトランジスタ38のドレイン電流Iref
1に比例する。例えば、発振周波数制御電圧VINを上
げれば電流IR1,Ids1,Ids2が増加し、電流
Iref1が増加するので、発振周波数が上昇する。発
振周波数制御電圧VINを下げれば電流Iref1が減
少し、発振周波数が下降する。
【0047】論理信号C1及びC2がともに“L”の場
合、スイッチ回路11及び21が非導通状態になる。こ
のとき、PMOSトランジスタ16及び26のゲートは
PMOSトランジスタ15及び25によって電源にプル
アップされているので、PMOSトランジスタ16及び
26のドレイン電流Ic1及びIc2が遮断される。し
たがって、リングオシレータ回路50には、電流Ire
f1が供給される。
【0048】論理信号C1が“H”、論理信号C2が
“L”の場合、スイッチ回路11は導通状態、スイッチ
回路21は非導通状態になる。このとき、PMOSトラ
ンジスタ16のゲートには演算増幅器31の出力の電位
が与えられるので、PMOSトランジスタ16のドレイ
ン電流Ic1がNMOSトランジスタ35のドレインに
与えられる。PMOSトランジスタ26のゲートはPM
OSトランジスタ25によって電源にプルアップされて
いるので、PMOSトランジスタ26のドレイン電流I
c2は遮断される。NMOSトランジスタ35のソース
・ドレイン間には、電流(Ids1+Ic1)が流れる
ので、リングオシレータ回路50には、電流(Iref
1+Ic1)が供給される。
【0049】同様に、論理信号C1が“L”、論理信号
C2が“H”の場合、リングオシレータ回路50には、
電流(Iref1+Ic2)が供給される。論理信号C
1及びC2がともに“H”の場合、リングオシレータ回
路50には、電流(Iref1+Ic1+Ic2)が供
給される。すなわち、可変電流源回路10が電圧電流変
換回路30に出力する電流Ic1,Ic2に相当する量
だけ、電圧電流変換回路30が出力する電流が変化す
る。
【0050】図2は、図1の電圧制御発振回路における
発振周波数制御電圧VINと発振周波数との関係を示す
グラフである。ここでは、PMOSトランジスタ16及
び26の大きさの違い等により、電流Ic1<Ic2で
ある場合について示している。
【0051】例えば、発振周波数制御電圧VINが電圧
V1であるときは、論理信号C1及びC2が“L”であ
る場合の発振周波数はF1、論理信号C1,C2がそれ
ぞれ“H”,“L”である場合の発振周波数はF2、論
理信号C1,C2がそれぞれ“L”,“H”である場合
の発振周波数はF3、論理信号C1及びC2が“H”で
ある場合の発振周波数はF4である。
【0052】一例として、発振周波数制御電圧VINが
1.25Vであるとき(27℃時)、論理信号C1及び
C2が“L”の場合は発振周波数は8.43MHz、論
理信号C1,C2がそれぞれ“H”,“L”の場合は発
振周波数は11.56MHz、論理信号C1及びC2が
“H”の場合は発振周波数は12.3MHzになること
がシミュレーションにより確認されている。
【0053】電流Ic1及びIc2は、演算増幅器31
の出力の電位に応じた電流であるので、発振周波数制御
電圧VINに応じた電流である。したがって、論理信号
C1又はC2が“H”である場合に、論理信号C1及び
C2がともに“L”である場合と比べた発振周波数の増
加は、図2のように発振周波数制御電圧VINに応じた
値となる。
【0054】このように、図1の電圧制御発振回路は、
論理信号C1及びC2に応じて発振周波数制御電圧VI
Nと発振周波数との関係を変更することができる。した
がって、温度変化の影響を受けて発振周波数が変化した
り、回路を構成する素子の製造時等に生じた特性のばら
つきのために発振周波数がばらつく場合でも、論理信号
C1及びC2の値を変更することにより、発振周波数を
変更し、必要な周波数に合わせ込むことが容易にでき
る。
【0055】また、図1の電圧制御発振回路は、論理信
号C1及びC2の値を変更すれば、図7のような位相ロ
ックループを用いることなく、容易に発振周波数を切り
換えることができる。このため、発振周波数を任意に切
り換えたい場合においても、位相ロックループを用いた
場合と比べると、回路の規模を小さくすることができ、
かつ、消費電力を減少させることができる。
【0056】また、図1の電圧制御発振回路は、論理信
号を予め内部で設定しておくことにより、発振周波数の
帯域を容易に変更することができる。電圧制御発振回路
の外部から論理信号を与えて発振周波数の帯域を変更す
ることも容易にできる。
【0057】本実施形態においては、可変電流源回路1
0が2つの論理信号を入力とする場合について説明した
が、論理信号の数は1つであっても、3つ以上であって
もよい。この場合、可変電流源回路10は、論理信号毎
にそれぞれ対応した電流源回路を備えるようにすればよ
い。
【0058】(第1の実施形態の変形例)本変形例で
は、図1の電圧制御発振回路において、電圧電流変換回
路30内の発振周波数ゲイン調整回路40と接地線との
間に、パワーダウン用のスイッチ回路を更に備えたもの
について説明する。
【0059】図3は、第1の実施形態の変形例に係る電
圧制御発振回路のうち、パワーダウン用のスイッチ回路
60及び発振周波数ゲイン調整回路40の回路図であ
る。図3において、発振周波数ゲイン調整回路40は図
1を参照して説明したものと同様である。スイッチ回路
60は、NMOSトランジスタ61と、PMOSトラン
ジスタ62と、インバータ63とを備え、制御信号NP
OWDが“H”のときにのみ、発振周波数ゲイン調整回
路40の抵抗32が接地線に接続されるように構成され
ている。
【0060】本変形例の電圧制御発振回路が発振を続け
る通常動作状態では、制御信号NPOWDが“H”であ
るので、スイッチ回路60において、NMOSトランジ
スタ61のゲート電圧は“H”に、PMOSトランジス
タ62のゲート電圧は“L”となり、いずれのトランジ
スタもソース・ドレイン間が導通状態になる。
【0061】演算増幅器31の正相入力端子電圧VIN
と逆相入力端子電圧Vr2とは等しく、抵抗32に流れ
る電流IR2は、Vr2/Rである。この電流IR2が
PMOSトランジスタ33のソース・ドレイン間に流
れ、演算増幅器31の出力電圧はVOP1、PMOSト
ランジスタ33のゲート・ソース間電圧は(VDD−V
OP1)となる(VDDは電源電圧)。電圧VOP1は
PMOSトランジスタ34及びスイッチ回路11,21
にも与えられる。第1の実施形態で説明したように、図
1の電圧電流変換回路30においてカレントミラー回路
を構成するPMOSトランジスタ33,34,37,3
8及びNMOSトランジスタ35,36は、リングオシ
レータ回路50への供給電流Iref1(=IR2)を
生成する。
【0062】パワーダウン状態では、制御信号NPOW
Dが“L”であるので、スイッチ回路60において、N
MOSトランジスタ61及びPMOSトランジスタ62
はソース・ドレイン間が非導通状態になる。
【0063】パワーダウン状態から通常動作状態に移行
する場合には、制御信号NPOWDが“H”に変化し、
スイッチ回路60において、NMOSトランジスタ61
及びPMOSトランジスタ62はソース・ドレイン間が
導通状態になる。パワーダウン時に、演算増幅器31の
出力端子は図9の回路のように電源にプルアップされて
いないので、制御信号NPOWDが“H”になってから
PMOSトランジスタ33のゲート電圧が電圧VOP1
に到達するまでの時間を短縮することができる。
【0064】図4は、図3の回路の等価回路の回路図で
ある。図5は、パワーダウン期間及びその前後の通常動
作状態における、図3,4の回路の電流及び電圧を表す
グラフである。図5(a)は、演算増幅器31の出力に
接続されたPMOSトランジスタ33のゲート電圧を示
すグラフであり、図3の回路の場合を実線で、図9の従
来の回路の場合を破線で示している。図5(b)は、演
算増幅器31の内部の電流を示すグラフである。
【0065】図4において、PMOSトランジスタ31
4及び315のゲートは、それぞれ演算増幅器31の正
相入力端子及び逆相入力端子となっている。また、NM
OSトランジスタ322のドレインは、演算増幅器31
の出力端子となっている。
【0066】パワーダウン期間の前後における演算増幅
器31の動作について、図4,5を参照して詳しく説明
する。時間T0からT2までがパワーダウン期間TPD
であるとする。時間T0までは、本変形例の電圧制御発
振回路が発振をするよう、図4の回路は通常の動作をし
ており、演算増幅器31の出力端子の電圧VopはVO
P1となっている。
【0067】時間T0において、制御信号NPOWDが
“L”になるので、PMOSトランジスタ313は導通
状態となる。すると、PMOSトランジスタ311及び
312は、ゲート電圧が“H”になるので、非導通状態
になる。また、PMOSトランジスタ311及び312
のゲートは、スイッチ回路331を介して基準電圧源3
32に接続されているが、制御信号NPOWDが“L”
のときにはスイッチ回路331は非導通状態になる。ス
イッチ回路60も、非導通状態となるので、演算増幅器
31の正相入力端子の電圧Vinpは“H”になる。
【0068】NMOSトランジスタ323のゲートに
は、制御信号NPOWDを反転した制御信号POWDが
与えられている。時間T0において、制御信号POWD
は“H”になるので、NMOSトランジスタ323は導
通状態になる。すると、NMOSトランジスタ322
は、ゲート電圧Vopnが“L”になるので、非導通状
態になる。
【0069】このとき、演算増幅器31の出力端子(P
MOSトランジスタ33のゲート)から抵抗333及び
容量334を経由して流出した電流がNMOSトランジ
スタ323のドレインからソースへ流れる(電流Ido
wn、図5(b)参照)。演算増幅器31の出力端子の
電圧Vopは低下し、時間T1において、電圧VOP2
に達する。すなわち、NMOSトランジスタ323のド
レインの電圧が下がるので、出力端子の電圧Vopも同
様に低下する。その後、時間T2まで、出力端子の電圧
Vopは一定となる。
【0070】時間T2において、パワーダウン期間TP
Dが終了し、制御信号NPOWDが“H”になり、PM
OSトランジスタ313は非導通状態となる。スイッチ
回路331が導通状態になるので、PMOSトランジス
タ311及び312のゲートには、基準電圧源332が
接続され、基準電圧Vconstが与えられる。する
と、PMOSトランジスタ311及び312は導通状態
になる。またこのとき、スイッチ回路60も導通状態に
なる。制御信号POWDは“L”になるので、NMOS
トランジスタ323は非導通状態になる。
【0071】演算増幅器31の正相入力端子の電圧Vi
npは、パワーダウン時には“H”であったが、パワー
ダウン期間終了後には、イマジナリショート原理によっ
て逆相入力端子の電圧Vinmに等しくなる方向に徐々
に変化し、NMOSトランジスタ322のゲート・ソー
ス間電圧が上がり始める。このとき、NMOSトランジ
スタ322はまだ非導通状態である。PMOSトランジ
スタ312は既に導通状態であるので、そのソース・ド
レイン間に電流Ipが流れ(図5(b)参照)、出力端
子の電圧Vopが上がり始める。
【0072】すると、PMOSトランジスタ33のゲー
ト・ソース間の電圧が小さくなり、電流IR2が減少す
るので、正相入力端子の電圧Vinpが低下して、Vi
np<Vinmの状態になる。このとき(時間T3)、
NMOSトランジスタ322は、ゲート電圧Vopnが
しきい値電圧を超えるので導通状態になり、電流Inが
流れ始める(図5(b)参照)。時間T3における出力
端子の電圧Vopは、VOP1よりも少し高いピーク値
VOPPとなる。
【0073】出力端子の電圧Vopは、正相入力端子の
電圧Vinpが逆相入力端子の電圧Vinmに等しくな
るまで下がり続け、Vinp=Vinmとなる時間T4
において電圧VOP1に達し、以後この値を保つ。
【0074】このように、パワーダウン期間TPDにお
けるPMOSトランジスタ33のゲート電圧は、図3の
回路の場合は通常動作状態のときの電圧VOP1よりも
少し低い電圧VOP2に達してこの値を保つ一方、図9
の回路の場合は電源電圧VDDに達してこの値を保つ。
パワーダウン状態から通常動作状態に移る際に、PMO
Sトランジスタ33のゲート電圧が通常動作状態のとき
の電圧VOP1に達するまでの時間は、図5(a)に示
されているように、図3の回路の場合は復帰期間TR1
であり、図9の回路の場合は復帰期間TR0である。復
帰期間TR1は復帰期間TR0よりも短い。
【0075】したがって、図3の回路によると、パワー
ダウン状態から通常動作状態へ移行する際に、発振周波
数が安定するまでの復帰期間を短縮することができる。
また、この復帰期間に消費される電力を削減することが
できる。
【0076】(第2の実施形態)図6は、本発明の第2
の実施形態に係る電圧制御発振回路の回路図である。図
6の電圧制御発振回路は、電圧電流変換回路130と、
リングオシレータ回路50と、可変電流源回路80とを
備えている。
【0077】リングオシレータ回路50は、第1の実施
形態において図1を参照して説明したものと同じである
ので、その説明を省略する。可変電流源回路80は、ス
イッチ回路としてのスイッチ素子81,82と、抵抗8
3,84とを備えている。
【0078】電圧電流変換回路130は、演算増幅器1
31と、抵抗132と、PMOSトランジスタ137,
138と、NMOSトランジスタ133とを備えてい
る。演算増幅器131の正相入力端子には、発振周波数
制御電圧VINが入力されている。演算増幅器131の
逆相入力端子は、NMOSトランジスタ133のソース
に接続され、かつ、抵抗132を介して接地されてい
る。演算増幅器131の逆相入力端子には、演算増幅器
のイマージナリショート原理により、発振周波数制御電
圧VINと同じ電圧Vr3が生じる。抵抗132の抵抗
値をRとすると、抵抗132及びNMOSトランジスタ
133のソース・ドレイン間には電流IR3=Vr3/
Rが流れる。
【0079】演算増幅器131の出力端子は、NMOS
トランジスタ133のゲートに接続されている。NMO
Sトランジスタ133のドレインは、PMOSトランジ
スタ137のドレイン及びゲート並びにPMOSトラン
ジスタ138のゲートに接続されている。
【0080】ここで、PMOSトランジスタ137及び
138は、ほぼ同一の大きさであるとする。このとき、
PMOSトランジスタ137,138はカレントミラー
回路を構成しているので、PMOSトランジスタ137
のソース・ドレイン間に流れる電流IR3(電圧電流変
換回路130と可変電流源回路80との間に電流の入出
力がない場合)と、PMOSトランジスタ138のソー
ス・ドレイン間に流れるドレイン電流Iref3とは等
しい。
【0081】演算増幅器131の逆相入力端子には、ス
イッチ素子81を介して抵抗83の一端が接続され、ス
イッチ素子82を介して抵抗84の一端が接続されてい
る。抵抗83,84の他端は接地されている。スイッチ
素子81,82は、それぞれ論理信号C1,C2によっ
て制御されており、スイッチ素子81は、論理信号C1
が“H”のときにのみ導通し、スイッチ素子82は、論
理信号C2が“H”のときにのみ導通する。
【0082】論理信号C1及びC2が“L”の場合、ス
イッチ素子81,82は非導通状態であり、抵抗83,
84には電流が流れない。PMOSトランジスタ137
のソース・ドレイン間を流れる電流はIR3であるの
で、リングオシレータ回路50には電流Iref3が供
給される。
【0083】次に、論理信号C1が“H”、論理信号C
2が“L”の場合、スイッチ素子81は導通状態、スイ
ッチ素子82は非導通状態になり、抵抗83に電流Ic
11が流れる。PMOSトランジスタ137のソース・
ドレイン間を流れる電流は(IR3+Ic11)となる
ので、リングオシレータ回路50には電流(Iref3
+Ic11)が供給される。
【0084】同様に、論理信号C1が“L”、論理信号
C2が“H”の場合、抵抗84に電流Ic12が流れる
ので、リングオシレータ回路50には電流(Iref3
+Ic12)が供給される。論理信号C1及びC2が
“H”の場合、抵抗83,84にそれぞれ電流Ic1
1,Ic12が流れるので、リングオシレータ回路50
には電流(Iref3+Ic11+Ic12)が供給さ
れる。
【0085】このように、論理信号C1及びC2に応じ
て、リングオシレータ回路50に供給する電流を変化さ
せることができ、リングオシレータ回路50の発振周波
数を変化させることができる。
【0086】図6の電圧制御発振回路における発振周波
数制御電圧VINと発振周波数との関係は、図1の電圧
制御発振回路と同様に、例えば図2のようになる。ここ
で、抵抗83及び84の抵抗値の違い等により、電流I
c11<Ic12であるとしている。
【0087】このように、図6の電圧制御発振回路は、
図1の電圧制御発振回路と同様に、論理信号C1及びC
2に応じて発振周波数制御電圧VINと発振周波数との
関係を変更することができる。したがって、温度変化の
影響を受けて発振周波数が変化したり、回路を構成する
素子の製造時等に生じた特性のばらつきのために発振周
波数がばらつく場合でも、論理信号C1及びC2の値を
変更することにより、発振周波数を変更し、必要な周波
数に合わせ込むことが容易にできる。
【0088】なお、図6のスイッチ素子81,82の代
わりに、図1のスイッチ回路11,12を用いることと
してもよい。
【0089】
【発明の効果】以上のように本発明の電圧制御発振回路
によれば、温度変化や、回路を構成する素子の製造時等
に生じた特性のばらつきのため、一定の発振周波数が得
られない場合でも、必要な発振周波数に合わせ込むこと
が容易にできる。また、位相ロックループを構成するこ
となく、発振周波数を切り換えることが容易にできる。
このため、位相ロックループと比べると、回路規模が小
さくて済み、回路面積及び消費電力を削減することがで
きる。また、発振周波数の変動を小さくすることができ
るので、この電圧制御発振回路を用いると、動作が安定
し信頼性が向上した位相ロックループを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電圧制御発振回
路の回路図である。
【図2】図1の電圧制御発振回路における発振周波数制
御電圧と発振周波数との関係を示すグラフである。
【図3】第1の実施形態の変形例に係る電圧制御発振回
路のうち、パワーダウン用のスイッチ回路及び発振周波
数ゲイン調整回路の回路図である。
【図4】図3の回路の等価回路の回路図である。
【図5】パワーダウン期間及びその前後の通常動作状態
における、図3,4の回路の電流及び電圧を表すグラフ
である。(a)は、演算増幅器の出力に接続されたPM
OSトランジスタのゲート電圧を示すグラフである。
(b)は、演算増幅器の内部の電流を示すグラフであ
る。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る電圧制御発振回
路の回路図である。
【図7】一般的な位相ロックループのブロック図であ
る。
【図8】従来のリングオシレータ型の電圧制御発振回路
の回路図である。
【図9】従来のパワーダウン用の回路及び図8の電圧電
流変換回路内の発振周波数ゲイン調整回路の回路図であ
る。
【符号の説明】
10,80 可変電流源回路 30,130 電圧電流変換回路 40 発振周波数ゲイン調整回路 50 リングオシレータ回路 11,21,60 スイッチ回路 12,22,61,133 NMOSトランジスタ 13,15,16,23,25,26,62,137,
138 PMOSトランジスタ 14,24,51,52,59,63 インバータ 31,131 演算増幅器 32,83,84,132 抵抗 33 PMOSトランジスタ(第1のPMOSトランジ
スタ) 34 PMOSトランジスタ(第2のPMOSトランジ
スタ) 35 NMOSトランジスタ(第1のNMOSトランジ
スタ) 36 NMOSトランジスタ(第2のNMOSトランジ
スタ) 37 PMOSトランジスタ(第3のPMOSトランジ
スタ) 38 PMOSトランジスタ(第4のPMOSトランジ
スタ) 81,82 スイッチ素子(スイッチ回路) C1,C2 論理信号 Iref1,Iref3 ドレイン電流(電圧電流変換
回路が出力する電流) NPOWD,POWD 制御信号 VIN 発振周波数制御電圧

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振周波数制御電圧を電流に変換して出
    力する電圧電流変換回路と、 前記発振周波数制御電圧に応じた電流を、入力された論
    理信号に従って前記電圧電流変換回路との間で入出力
    し、この入出力する電流に相当する量だけ前記電圧電流
    変換回路が出力する電流を変化させる可変電流源回路
    と、 前記電圧電流変換回路が出力する電流によって駆動され
    る奇数個のインバータが、ループ状に直列に接続された
    リングオシレータ回路とを備え、 前記インバータのうちの1つの出力を出力信号とし、前
    記論理信号に応じて前記リングオシレータ回路の発振周
    波数を変更する電圧制御発振回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電圧制御発振回路にお
    いて、 前記電圧電流変換回路は、 逆相入力に前記発振周波数制御電圧が入力され、正相入
    力が抵抗を介して接地された演算増幅器と、 ソースが電源に、ゲートが前記演算増幅器の出力に、ド
    レインが前記演算増幅器の正相入力に接続された第1の
    p形MOS(metal oxide semiconductor)トランジス
    タと、 ソースが電源に、ゲートが前記演算増幅器の出力に接続
    された第2のp形MOSトランジスタと、 ソースが接地され、ゲートとドレインとが前記第2のp
    形MOSトランジスタのドレインに接続された第1のn
    形MOSトランジスタと、 ソースが接地され、ゲートが前記第1のn形MOSトラ
    ンジスタのゲートに接続された第2のn形MOSトラン
    ジスタと、 ソースが電源に、ゲートとドレインとが前記第2のn形
    MOSトランジスタのドレインに接続された第3のp形
    MOSトランジスタと、 ソースが電源に、ゲートが前記第3のp形MOSトラン
    ジスタのゲートに接続され、ドレインから前記発振周波
    数制御電圧が変換された電流を出力する第4のp形MO
    Sトランジスタとを備え、 前記可変電流源回路が出力する電流が前記第1のn形M
    OSトランジスタのドレインに与えられていることを特
    徴とする電圧制御発振回路。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電圧制御発振回路にお
    いて、 前記可変電流源回路は、 ソースが電源に接続され、ドレインから前記電圧電流変
    換回路に電流を出力するp形MOSトランジスタを備
    え、前記論理信号に従い、前記演算増幅器の出力及び電
    源のいずれか一方を当該p形MOSトランジスタのゲー
    トに接続するように構成された電流源回路を備えたこと
    を特徴とする電圧制御発振回路。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の電圧制御発振回路にお
    いて、 前記可変電流源回路は、 複数の論理信号を入力とし、 前記複数の論理信号毎にそれぞれ対応した前記電流源回
    路を複数備えたことを特徴とする電圧制御発振回路。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の電圧制御発振回路にお
    いて、 制御信号によって導通するか否かを制御されるスイッチ
    回路を更に備え、 前記演算増幅器の正相入力は、前記スイッチ回路を介し
    て接地されていることを特徴とする電圧制御発振回路。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の電圧制御発振回路にお
    いて、 前記スイッチ回路は、 前記制御信号が入力されるインバータと、 n形MOSトランジスタと、 p形MOSトランジスタとを備え、 前記インバータは、 前記n形MOSトランジスタのゲートと前記p形MOS
    トランジスタのゲートとの間に接続されるものであり、 当該スイッチ回路における電流の経路となる前記n形M
    OSトランジスタのソース・ドレイン間及び前記p形M
    OSトランジスタのソース・ドレイン間が導通するか否
    かが、前記制御信号によって制御されるように構成され
    ていることを特徴とする電圧制御発振回路。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の電圧制御発振回路にお
    いて、 前記電圧電流変換回路は、 正相入力に前記発振周波数制御電圧が入力され、逆相入
    力が抵抗を介して接地された演算増幅器と、 ゲートが前記演算増幅器の出力に、ドレインが前記演算
    増幅器の逆相入力に接続されたn形MOSトランジスタ
    と、 ソースが電源に、ゲートとドレインとが前記n形MOS
    トランジスタのドレインに接続されたp形MOSトラン
    ジスタと、 ソースが電源に、ゲートが前記p形MOSトランジスタ
    のゲートに接続され、ドレインから前記発振周波数制御
    電圧が変換された電流を出力するp形MOSトランジス
    タとを備えるものであり、 前記可変電流源回路は、 前記電圧電流変換回路から電流を流出させるものであ
    り、 一端が前記演算増幅器の逆相入力に接続され、他端が抵
    抗を介して接地され、前記論理信号によって導通するか
    否かを制御されるスイッチ回路を備えていることを特徴
    とする電圧制御発振回路。
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CN110460308B (zh) * 2019-08-15 2023-03-24 电子科技大学 一种宽范围的环形压控振荡器电路

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