JP2002271012A - はんだ付けシステム - Google Patents

はんだ付けシステム

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JP2002271012A
JP2002271012A JP2001064457A JP2001064457A JP2002271012A JP 2002271012 A JP2002271012 A JP 2002271012A JP 2001064457 A JP2001064457 A JP 2001064457A JP 2001064457 A JP2001064457 A JP 2001064457A JP 2002271012 A JP2002271012 A JP 2002271012A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 噴霧式フラックス塗布装置とフロー式はんだ
付け装置とを用いて、プリント配線板の特定の領域すな
わち部分はんだ付け領域およびプリント配線板の全領域
にフラックス塗布とはんだ付け作業を行うこと。 【解決手段】 溶融はんだ吹き口36の幅を調節可能に
して噴流波の幅を可変にする。プリント配線板1を平面
上の任意の位置に搬送可能な工業用ロボット3で搬送軌
跡を制御しながら噴霧式フラックス塗布装置18で所定
の領域にフラックスを塗布した後にプリント配線板1を
仰角搬送するように工業用ロボット3を傾けて、さらに
噴流波を所定の幅に設定してはんだ付けを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を搭載し
たプリント配線板のような板状の被はんだ付けワークの
はんだ付け作業において、その特定領域(部分はんだ付
け領域)のみをフローはんだ付けするはんだ付け作業
(部分はんだ付け作業)と、その被はんだ付け面の全領
域を一括フローはんだ付けする作業とを行うことが可能
な、多目的に対応するはんだ付けシステムに関する。
【0002】例えば、リフローはんだ付け作業に伴う高
温雰囲気に耐えることができないような非耐熱性の電子
部品(例えば、樹脂ハウジングを備えたコネクタ等のよ
うなリード型電子部品)は、部分はんだ付けシステムと
呼称されている専用のフローはんだ付けシステムにより
はんだ付けが行われている。
【0003】他方で、当初からフローはんだ付けを行う
ように実装設計されたプリント配線板では、フローはん
だ付けシステムによりその被はんだ付け面の全領域を溶
融はんだの噴流波に接触させる一括フローはんだ付け作
業が行われている。
【0004】そのため、多くの種類のプリント配線板を
はんだ付け生産する実装作業においては、部分はんだ付
けシステムと一括フローはんだ付けシステムとの両方を
備える必要があった。
【0005】
【従来の技術】特許第2761204号公報には、部分
はんだ付けシステムの例が説明されている。すなわち、
「噴流ハンダ」を形成する「ノズルは基板のハンダ付け
すべき位置の面積よりも小さな開口面積に設定され」て
いて、「基板のハンダ付け面をノズルからの噴流ハンダ
に接触または浸漬させたままの状態で、アーム部を作動
させて基板を水平面内で移動させることによって、所定
面積の部分ハンダ付けを行う」技術である。
【0006】また、「ハンダ槽でハンダ付けした後の基
板を噴流ハンダから上昇させるときに、ロボットで基板
を傾斜させる」ことにより、「ハンダのキレをよくする
ことができ」るように構成した技術である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来技術
では、プリント配線板を溶融はんだの噴流波に接触させ
たままの状態で水平面内で移動させるので、コネクタ等
のように多数のリード端子が狭い間隔で隣り合って配列
(ファインピッチ)された電子部品では、隣り合うリー
ド端子相互およびこのリード端子の周囲のプリント配線
板上に形成されたランド相互すなわち隣り合う被はんだ
付け部間においてはんだブリッジを生じ易く、被はんだ
付け部のフイレット形状が不均一になり易い問題があ
る。
【0008】また、この従来技術では、はんだ付けが完
了した後においてプリント配線板を噴流波から離脱させ
る際に傾斜させて上昇させているが、これでは部分はん
だ付けを行う「所定面積」の最後の部分においてのみは
んだブリッジを解消できるが、先に説明したように他の
部分においてははんだブリッジを生じる問題がある。
【0009】さらに、プリント配線板の部分はんだ付け
を行う面積部分の寸法が特にはその最大寸法が「ノズ
ル」の長さよりも長い場合には、このプリント配線板の
部分はんだ付けを行う部分を「噴流ハンダに接触または
浸漬させたままの状態で」複数回の往復移動等を繰り返
してその全域に溶融はんだを接触させる必要があり、こ
の往復移動等に原因してはんだブリッジ等やフィレット
形状の不均一が一層発生し易くなる。また、往復移動等
に原因してはんだ付け時間が長くなり、その生産性も低
下する。
【0010】もちろん、従来から行われているような一
括フローはんだ付け作業を行うことはできない。
【0011】また、1つのはんだ付けシステムにおい
て、プリント配線板の特定の領域すなわち部分はんだ付
け領域にのみフラックスを塗布したりこのプリント配線
板の被はんだ付け面の全領域にフラックスを塗布したり
する技術については何ら説明されていない。
【0012】本発明の目的は、プリント配線板の特定の
領域のはんだ付け作業すなわち部分はんだ付け作業と一
括フローはんだ付け作業とを行うことが可能であるとこ
ろの多目的なはんだ付け作業に対応するはんだ付けシス
テムを実現することにある。また、はんだブリッジを生
じることがなくしかも被はんだ付け部のフィレット形状
が均一で生産性の高い部分はんだ付けを行うことができ
るはんだ付けシステムを実現することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のはんだ付けシス
テムは、溶融はんだの噴流波の長さを目的とするはんだ
付け領域の形状に合わせて調節できるとともに、その調
節範囲がプリント配線板の幅よりも長い噴流波も形成で
きる範囲に構成しておいて、プリント配線板の1回の搬
送でしかも仰角搬送でその特定の領域すなわち部分はん
だ付け領域の全領域をはんだ付けできるように構成し、
また、従来から行われているプリント配線板の一括フロ
ーはんだ付け作業をも行うことが可能なように構成した
ところに特徴がある。
【0014】また、これに合わせて、1つのシステムに
おいてプリント配線板の特定の領域すなわち部分はんだ
付け領域にのみフラックスを塗布したりこのプリント配
線板の被はんだ付け面の全領域にフラックスを塗布した
りすることができるように構成したところに特徴があ
る。 (1)プリント配線板を接触させる溶融はんだの噴流波
の長さを連続して可変することが可能なはんだ付け手段
と、少なくとも平面上の任意の位置に前記プリント配線
板を搬送可能な搬送手段と、前記噴流波の長さを制御す
るとともに前記搬送手段による前記プリント配線板の搬
送軌跡を制御する制御手段とを備えるようにはんだ付け
システムを構成する。
【0015】そして、前記制御手段により、前記噴流波
の長さを前記プリント配線板の特定の領域の幅または長
さに合わせて可変するとともに前記プリント配線板の搬
送軌跡を制御して前記特定の領域のみに前記溶融はんだ
の噴流波を接触させるはんだ付け作業と、前記噴流波の
長さを前記プリント配線板の幅または長さ以上に調節す
るとともに前記プリント配線板の搬送軌跡を制御して前
記プリント配線板の被はんだ付け面の全領域に前記溶融
はんだの噴流波を接触させるはんだ付け作業とを切り換
え可能に制御するはんだ付けシステムである。
【0016】これにより、プリント配線板の特定の領域
すなわち部分はんだ付け領域に接触する溶融はんだの長
さを当該部分はんだ付け領域の形状に合わせて調節する
ことが可能となり、一回の搬送で当該部分はんだ付け領
域の全領域に溶融はんだを接触させてはんだ付けを行う
ことができる。したがって、生産性の高い部分はんだ付
けを行うことができる。また、噴流波の長さを前記プリ
ント配線板の幅または長さ以上に調節することにより、
通常の一括フローはんだ付け作業を行うことができる。 (2)プリント配線板にフラックスを塗布する噴霧ノズ
ルを有するフラックス塗布手段と、少なくとも平面上の
任意の位置に前記プリント配線板を搬送可能な搬送手段
と、前記搬送手段による前記プリント配線板の搬送軌跡
を制御する制御手段とを備え、前記プリント配線板を溶
融はんだの噴流波に接触させてはんだ付け作業を行うた
めのはんだ付けシステムを構成する。
【0017】そして、前記制御手段により、前記プリン
ト配線板を前記噴霧ノズルに対向して搬送する際の搬送
軌跡を制御して前記プリント配線板の特定の領域のみに
前記フラックスを塗布する作業と、前記プリント配線板
の被はんだ付け面の全領域に前記フラックスを塗布する
作業とを切り替え可能に制御するように構成したはんだ
付けシステムである。
【0018】これにより、前記プリント配線板の特定の
領域にのみ前記噴霧ノズルを対向させてフラックスを噴
霧すれば当該特定の領域にのみフラックスを塗布するこ
とができる。この場合において、プリント配線板を搬送
しながら噴霧すればさらに広い領域にフラックスを塗布
することができる。また、噴霧ノズルとの距離を調節す
ることによってもフラックスの塗布領域の大きさを調節
することができる。
【0019】一方、前記噴霧ノズルの前記プリント配線
板に対向する位置がこのプリント配線板の被はんだ付け
面の全領域に及ぶようにこのプリント配線板を搬送すれ
ば、このプリント配線板の全領域にフラックスを塗布す
ることができる。例えば、プリント配線板を搬送方向と
交差する方向に往復動作させながら搬送すれば、1つの
噴霧ノズルから噴霧されるフラックスをプリント配線板
の全領域に塗布することができる。 (3)プリント配線板にフラックスを塗布する噴霧ノズ
ルを有するフラックス塗布手段と、前記プリント配線板
を接触させる溶融はんだの噴流波の長さを連続して可変
することが可能なはんだ付け手段と、少なくとも平面上
の任意の位置に前記プリント配線板を搬送可能な搬送手
段と、前記噴流波の長さを制御するとともに前記搬送手
段による前記プリント配線板の搬送軌跡を制御する制御
手段とを備えてはんだ付けシステムを構成する。
【0020】そして、前記制御手段により、前記プリン
ト配線板を前記噴霧ノズルに対向して搬送する際の搬送
軌跡を制御して前記プリント配線板の特定の領域のみに
前記フラックスを塗布する作業と、前記プリント配線板
の被はんだ付け面の全領域に前記フラックスを塗布する
作業とを切り替え可能に制御し、かつ、前記噴流波の長
さを前記プリント配線板の特定の領域の幅または長さに
合わせて可変するとともに前記プリント配線板の搬送軌
跡を制御して前記特定の領域のみに前記溶融はんだの噴
流波を接触させるはんだ付け作業と、前記噴流波の長さ
を前記プリント配線板の幅または長さ以上に調節すると
ともに前記プリント配線板の搬送軌跡を制御して前記プ
リント配線板の被はんだ付け面の全領域に前記溶融はん
だの噴流波を接触させるはんだ付け作業とを切り換え可
能に制御するように構成したはんだ付けシステムであ
る。
【0021】これにより、プリント配線板の特定の領域
にのみフラックスを塗布してはんだ付け作業が行えると
ともに、全領域にフラックスを塗布してはんだ付け作業
を行うことを切り換えることが可能となる。 (4)前記(1)ないし(3)のはんだ付けシステムに
おいて、前記搬送手段を傾斜させるとともにその傾斜の
程度を調節可能な傾斜手段を備えて構成する。そして、
前記制御手段により、少なくともはんだ付け作業を行う
ときは前記プリント配線板の板面を仰角方向へ向けると
ともにその板面方向に沿って搬送するように制御するは
んだ付けシステムを構成する。
【0022】これにより、プリント配線板にフラックス
を塗布する際にプリント配線板を水平にして搬送するこ
とによりフラックスが流れ広がることを防止し、不必要
な領域にフラックスが付着することを防止できるように
なる。なお、フラックスを塗布した後にフラックスの乾
燥と前置的活性化を図る予備加熱工程を備えたはんだ付
けシステムが通常であるが、この予備加熱工程を設ける
ことによりこの作用は一層確実となる。
【0023】そして、プリント配線板が溶融はんだに接
触している状態における当該プリント配線板の搬送を仰
角搬送とすることができる。したがって、被はんだ付け
部が溶融はんだの噴流波から離脱する離脱点の離脱角度
が大きくなるとともにこの離脱角度も安定するようにな
り、はんだブリッジを生じることがなくしかもフィレッ
ト形状の安定したはんだ付け品質の良好な部分はんだ付
けを行うことができる。
【0024】また、6軸等の多軸の搬送手段を使用する
必要がないので、搬送位置の精度を相対的に向上させる
ことが可能となり、繰り返し精度の高いはんだ付け作業
を行うことができるようになる。また、搬送手段を安価
に構成できる。したがって、はんだ付け品質の安定した
はんだ付け作業を低コストで行うことができるようにな
る。
【0025】もちろん、はんだ付け作業における搬送仰
角の程度も調節することができるので、プリント配線板
の種類に対応して最適な搬送仰角を容易に設定すること
ができる。 (5)前記(1)ないし(4)のはんだ付けシステムに
おいて、前記溶融はんだの送出量を可変可能なポンプを
備えて構成する。そして、前記制御手段により、前記噴
流波の長さの調節に伴って前記溶融はんだを噴流させる
前記ポンプの送出量を比例的に調節するように構成した
はんだ付けシステムである。
【0026】これにより、噴流波の長さを可変し調節し
ても噴流波高を一定に保つことができるようになり、プ
リント配線板の部分はんだ付け領域の大きさの相違やま
た一括フローはんだ付け作業のどのようなはんだ付け作
業においても、このプリント配線板の垂直方向の搬送位
置すなわち搬送高さを一定にして搬送することができる
ようになり、常に安定したはんだ付け作業を行うことが
できるようになる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明のはんだ付けシステムは、
次のような実施形態例において実施することができる。
なお、被はんだ付けワークは多数の電子部品を搭載した
プリント配線板である。 (1)構成 図1および図2を参照して、本発明にかかるはんだ付け
システムの実施形態例を説明する。図1は、プリント配
線板の搬送装置として工業用ロボットを使用したはんだ
付けシステムの構成を示す平面図で、制御系はシンボル
図で示してある。また、図2は、工業用ロボットおよび
その搬送平面の仰角を調節する機構を説明するための図
で、工業用ロボットを図1の右側から見た図である。
【0028】すなわち、プリント配線板1はハンドリン
グ装置2を備えた工業用ロボット3で搬送する。この場
合、プリント配線板1上の位置はX−Yの直交座標平面
で表わし、また、工業用ロボット3による搬送位置もX
−Yの直交座標平面で表わすことができ、そして、搬送
位置を3次元で表わすときは、X−Y平面に垂直なZ軸
を用いて表わすことができる。この工業用ロボット3
は、少なくともA軸4およびB軸5を有し、各軸4,5
に対応して第1アーム6を矢印a方向に第2アーム7を
矢印b方向に旋回させることにより水平面における任意
の位置にプリント配線板1を搬送することができる。
【0029】したがって、2軸の搬送手段として所謂X
−Yロボットを使用することもできる。なお、図2に示
すようにC軸(矢印c方向の旋回軸)8を設ければプリ
ント配線板1の向きも任意に設定できる。さらにC軸8
を矢印d方向に上下させるD軸9を設ければ、プリント
配線板1の高さ位置も任意に設定することができるよう
になる。
【0030】この工業用ロボット3は基台11の上に固
定されていて、この基台11の一端側11aが軸受け1
2に挿通された支軸13を中心として図2の矢印f方向
に旋回することにより、工業用ロボット3のA軸4を矢
印e方向に傾斜させることができるように構成してあ
る。すなわち、軸受け13と対向する側の基台11の他
端側11bには減速用のギア14aおよび回転エンコー
ダ14b(絶対値検出型)を備える仰角調節用のモータ
14に駆動された送りねじ15が設けてあり、この機構
により、工業用ロボット3のA軸4を矢印e方向に傾斜
させる程度を調節する構成である。
【0031】そして、ローダ16に搬入されたプリント
配線板1はハンドリング装置2に保持され、工業用ロボ
ット3により噴霧式フラックス塗布装置18(フラック
ス塗布工程)→予備加熱装置19(予備加熱工程)→は
んだ付け装置20(はんだ付け工程)の順に搬送し、一
連のはんだ付け作業が終了した後にアンローダ17に搬
出される。
【0032】フラックス塗布工程において、噴霧式フラ
ックス塗布装置18は、噴霧ノズル22の周囲を囲むよ
うにして排気フード(不図示)と排気フィルタ23を設
けてあり、フラックスの噴霧流量や噴霧タイミングは噴
霧制御装置24により制御(制御信号Pf )される。そ
して、この噴霧制御装置24は主制御装置25との間の
通信(通信信号Sf )により、前記噴霧流量や噴霧タイ
ミングが制御される。
【0033】予備加熱工程において、予備加熱装置19
は、ヒータ27とファン28とから成る赤外線加熱と熱
風加熱を併用した構成であるが、いずれか一方の加熱方
式のみの構成でもよい。また、予備加熱工程は予備加熱
装置19を2台1組で構成し、各予備加熱装置19には
それぞれ図示しないホルダを設けてあり、このホルダ上
にプリント配線板1を載置できるように構成されてい
る。
【0034】はんだ付け工程において、はんだ付け装置
20は、溶融はんだの噴流波を形成する装置であり、図
7を参照してその詳細を説明する。図7は、はんだ付け
装置を示す図である。図7(a)は、はんだ付け装置の
縦断面図であり、図7(b)は吹き口部分の構成を拡大
して示した斜視図である。
【0035】すなわち、図示しないヒータにより加熱さ
れて溶融状態のはんだ(溶融はんだ)30がはんだ槽3
1内に収容してあり、これをモータ32に駆動されたポ
ンプ33により吸い込み口34から吸い込んで吹き口体
35へ供給し、この吹き口体35の吹き口36から溶融
はんだ30を噴流させて噴流波37を形成する構成であ
る。
【0036】また、このはんだ付け装置20は、吹き口
体35の吹き口36に2つのシャッタ39を備えてい
て、このシャッタ39をそれぞれの接続部40を介して
各アクチュエータ41により駆動して吹き口36の長さ
および位置を可変することができるように構成してあ
る。すなわち、吹き口36の長さを調節することにより
噴流波37の長さ(図7(a)の横方向の長さ)を任意
に調節することができるように構成してある。
【0037】すなわち、第1のシャッタ39aと第2の
シャッタ39bを吹き口36の両側から移動させて両開
き調節できるように構成したものであり、それぞれのシ
ャッタ39a,39bに対応する第1のアクチュエータ
41aと第2のアクチュエータ41bでシャッタ39の
開閉調節を行う構成である。40a,40bはそれぞれ
接続部である。
【0038】一方、工業用ロボット3はロボット制御装
置42により制御信号PR でハンドリング装置2の搬送
座標が制御され、予め教示されたかもしくはプログラミ
ングされた作業手順に従って、その搬送軌跡と速度が制
御され指示された位置にプリント配線板1を搬送する。
なお、このプログラムを別途に設けたコンピュータシス
テムにより作成して主制御装置25の記憶部(不図示)
に格納し、そのデータに沿った搬送動作を行わせること
が可能である。
【0039】主制御装置25はコンピュータシステムに
より構成され、キーボード等の指示操作部25aと、L
CD等の表示部25bとを備えている。そして、その通
信ポートを介して外部機器と通信しながらその制御を行
う。また、ロボット制御装置42との間においても通信
(通信信号SR )により連係した制御が可能であり、ロ
ボットへの搬送指示を行うことと併せてその搬送状態を
把握し、プリント配線板1の搬送状態に連係してはんだ
付け装置20や予備加熱装置19および噴霧式フラック
ス塗布装置18の制御を行う分散処理の構成である。な
お、外部通信ポート25cはLANによりはんだ付けシ
ステムを制御する場合に使用する。
【0040】すなわち、主制御装置25はロボット制御
装置42と通信しながらプリント配線板1を噴霧式フラ
ックス塗布装置18に搬送し、このプリント配線板1が
噴霧式フラックス塗布装置18に搬送されると噴霧制御
装置24に噴霧タイミング制御信号(通信信号Sf )を
与え、このプリント配線板1の目的領域にフラックスを
塗布することができるように構成されている。なお、こ
のフラックス塗布の態様例については後に説明する。
【0041】同様に、主制御装置25はロボット制御装
置42と通信しながらフラックス塗布の終了したプリン
ト配線板1を予備加熱装置19に搬送し、プリント配線
板1をこの予備加熱装置19のホルダ(不図示)上に載
置させ、プリント配線板1の特にそのフラックス塗布面
の予備加熱が行われる。通常は、プリント配線板1の温
度が目的とする予備加熱温度(例えば120℃)まで上
昇するまでに相当量の時間(数分程度)が必要なため、
この間において工業用ロボット3には別の作業を遂行さ
せる。
【0042】すなわち、既に必要な時間あるいは目的の
温度(別途に、図示しない赤外線放射温度計等により測
定し主制御装置25に通信・通知する手段を設ける)ま
で予備加熱されたプリント配線板1をはんだ付け装置2
0に搬送したり、次のプリント配線板1をローダ16か
ら噴霧式フラックス塗布装置18に搬送したりする作業
を遂行する。
【0043】予備加熱装置19に2台の予備加熱装置1
9a,19bを1組として設けた理由は、プリント配線
板1の予備加熱に相当量の時間が必要なため、先入れ先
出し方式により常にどちらか一方の予備加熱装置19
a,19bのホルダ上にプリント配線板1を載置して予
備加熱を行いながら待機させ、その待機中に後段のはん
だ付け装置20における作業や前段の噴霧式フラックス
塗布装置20における作業が連続して行えるようにする
ためである。
【0044】すなわち、工業用ロボット3によるプリン
ト配線板1の搬送は次のように行われる。 ローダ16→噴霧式フラックス塗布装置18→予備加
熱装置19a ローダ16→噴霧式フラックス塗布装置18→予備加
熱装置19b 予備加熱装置19a→はんだ付け装置20→アンロー
ダ17 ローダ16→噴霧式フラックス塗布装置18→予備加
熱装置19a 予備加熱装置19b→はんだ付け装置20→アンロー
ダ17 ローダ16→噴霧式フラックス塗布装置18→予備加
熱工程19b 以下〜を繰り返すことにより、工業用ロボット3の
休止期間を最小にして一連のはんだ付け作業を行うこと
ができるようになる。
【0045】主制御装置25は、はんだ付け装置20の
制御も行う。すなわち、このはんだ付け装置20のポン
プ33を駆動するモータ32がインダクションモータで
インバータ44により駆動され、その回転速度を調節し
制御(制御信号Pfm)することができるように構成され
ていて、このインバータを通信信号Sfmにより制御する
ことにより、主制御装置25がモータ32の回転速度を
調節して吹き口体35に供給する溶融はんだ30の流量
を調節する構成である。
【0046】また、吹き口36の長さひいては噴流波3
7の長さを調節する第1シャッタ39aおよび第2のシ
ャッタ39bは第1のアクチュエータ41aおよび第2
のアクチュエータ41bにより開閉駆動されるが、これ
らのアクチュエータ41はアブソリュート型のリニアエ
ンコーダ(不図示)を備えていて、主制御装置25との
間の通信(通信信号Sw1,Sw2)により吹き口36の長
さを直接にフィードバック制御することができる構成で
ある。
【0047】すなわち、予めプログラムにより指示され
た長さの噴流波37を形成させておいて、工業用ロボッ
ト3で保持したプリント配線板1の被はんだ付け領域
(図3にて後述する)またはその被はんだ付け面の全領
域を前記噴流波37に接触させ、このプリント配線板1
のはんだ付け作業を行う仕組みである。
【0048】このプリント配線板1と噴流波37との接
触に際しては、主制御装置25が仰角調節用のモータ1
4を制御し、工業用ロボット3を傾斜させてこのプリン
ト配線板1を仰角搬送するように構成してある。
【0049】すなわち、仰角調節用のモータ14にはス
テッピングモータ等の制御容易なモータが駆動部45を
介して制御されるように構成され、さらに送りねじ15
と同軸に設けた絶対値型のエンコーダ14bにより工業
用ロボット3の傾斜角度を容易に演算できるように構成
されている。つまり、主制御装置25と駆動部45との
通信信号Sθと、駆動部45によるモータ14の駆動信
号Pθにより、工業用ロボット3は目的とする角度に傾
斜するように制御される。 (2)フラックス塗布態様 次に、図3ないし図6を参照して、プリント配線板にど
のようにしてフラックスが塗布されるかを説明する。
【0050】図3は、フラックス塗布態様例−1を説明
するための図で、(a)はプリント配線板が水平に保持
されて噴霧ノズル上に搬送される状態を示す平面図、
(b)は(a)を右側面から見た図、(c)はフラック
スの噴霧を開始した時点を説明するための図で(a)に
対応した平面図、(d)は(c)を右側面から見た図で
ある。
【0051】図3に示す塗布態様例−1は、プリント配
線板1にコネクタ47を搭載してそのリード端子48と
被はんだ付け面1aの図示しないはんだ付けランドとの
間に形成された被はんだ付け部49にフラックス50を
塗布する例であり、コネクタ47の搭載領域のみにフラ
ックス50を塗布する例である。
【0052】なお、コネクタ47の位置および噴霧ノズ
ル22の位置はX−Y座標などの座標で示される。
【0053】すなわち、プリント配線板1が搬送軌跡H
方向に搬送されて噴霧ノズル22の座標に対応した位置
にコネクタ47の搭載座標の前端座標が到達すると噴霧
ノズル22からフラツクス50の噴霧を開始させ、コネ
クタの搭載座標の後端座標が到達すると噴霧を停止さ
せ、当該コネクタ45の搭載領域にのみフラックス50
を塗布するように作動する。なお、これらの座標は予め
プログラムにより指示されている。
【0054】この場合におけるプリント配線板1の搬送
軌跡Hは図3に示すように噴霧ノズル22との間隔を一
定に保ちながら垂直面においても直線状に搬送する。そ
して、噴霧ノズル22とプリント配線板1との間隔を調
節することによってプリント配線板1上における噴霧領
域51ひいてはフラックス50の塗布領域の幅(図3
(c)の横幅)を調節することができる。したがって、
噴霧ノズル22との間隔を変化させる搬送軌跡とすれ
ば、プリント配線板1上におけるフラックス塗布領域の
形状が変則的な形状(例えば台形形状や達磨状等の形
状)であっても塗布することが可能である。
【0055】次に、図4は、フラックス示す塗布態様例
−2を説明するための図で、プリント配線板1の被はん
だ付け面の全領域にフラックスを塗布する例である。図
3と同様に、図4(a)はプリント配線板が水平に保持
されて噴霧ノズル上に搬送される状態を示す平面図、
(b)は(a)を右側面から見た図、(c)はフラック
スの噴霧を開始した時点を説明する図で(a)に対応し
た平面図、(d)は(c)を右側面から見た図である。
【0056】すなわち、図4(a)、(b)に示すよう
に搬送軌跡Hで搬送されたプリント配線板1を、噴霧ノ
ズル22上で図4(c)、(d)に示すように水平面で
横方向に往復移動させながら搬送することにより、プリ
ント配線板1上におけるフラックス50の噴霧領域51
がこのプリント配線板1の被はんだ付け面1aの全域に
及ぶように構成した塗布態様例である。この場合におい
て、フラックス50の重ね塗布も可能であるので、塗布
の均一性が格段に向上する。
【0057】また、図5は、フラックス塗布態様例−3
を説明するための図であり、プリント配線板の全領域に
フラックスを塗布する場合を示し、図5(a)、
(b)、(c)は水平面におけるプリント配線板1の搬
送軌跡の例である。
【0058】すなわち、図5(a)に示す例はプリント
配線板1を水平面で縦方向に往復移動させながら搬送す
る例であり、図5(b)はプリント配線板1を水平面で
横方向に角型に往復移動させながら搬送する例、図5
(c)はプリント配線板1を水平面で縦方向に角型に往
復移動させながら搬送する例である。
【0059】なお、図4および図5のフラックス塗布態
様例は、プリント配線板1の全領域にフラックス50を
塗布する態様例を示すものであるが、例えば形状が大型
のプリント配線板1において右側半分の領域や中央の領
域にのみフラックス50を塗布する場合においても、図
4および図5に示す往復移動による塗布態様例を適用す
ることができる。すなわち、往復振幅を調節することに
よりそれが実現できる。
【0060】また、図6は、フラックス塗布態様例−4
を説明するための図であり、噴霧ノズルを移動させつ
つ、プリント配線板を移動させてフラックスを塗布する
場合を示し、図6(a)は、噴霧ノズル22を矢印α方
向に往復移動させつつ、プリント配線板1を搬送軌跡H
方向に移動させる例、(b)は、噴霧ノズル22を矢印
β方向に円形移動させつつ、プリント配線板1を搬送軌
跡H方向に移動させる例である。これらに示すように、
噴霧ノズル22とプリント配線板1の搬送軌跡Hとの組
み合わせにより、一層均一にフラックス50を塗布する
ことができるようになる。 (3)予備加熱態様例 先の(1)で説明したように、フラックス50の塗布さ
れたプリント配線板1は、工業用ロボット3により予備
加熱装置19の図示しないホルダ上に載置しておくこと
により、予め決めた所定の時間および温度で加熱され
る。そして、フラックス50の乾燥と前置的な活性化が
行われる。
【0061】この予備加熱時間および温度はプリント配
線板1の種類により最適に選択される。
【0062】予備加熱により加熱されるプリント配線板
1の温度は、ヒータ27の温度や熱風の温度および予備
加熱時間により決まり、これらのパラメータは、通常プ
リント配線板1の予備加熱時間や予備加熱温度に合わせ
て調節される。 (4)はんだ付け態様例 次に、図8ないし図10を参照してはんだ付け作業にお
ける態様を説明する。
【0063】図8は、はんだ付け態様例を説明するため
の平面図で、はんだ吹き口周辺を示す平面図である。そ
して、図8(a)は部分はんだ付けの態様例を示す平面
図、図8(b)は一括フローはんだ付け態様例を示す平
面図である。また、図9は、はんだ付け態様例を説明す
るための側面図で、図1を右側面から見た垂直面を示す
図である。図10は、他のはんだ付け態様例を示す側面
図で、図1において、C軸8がはんだ付け装置20の下
側に位置するように第1アーム6が回転したところを右
側面から見た図である。
【0064】すなわち、図8(a)、(b)に示す上面
から見たプリント配線板1の搬送軌跡Hと図9および図
10に示す垂直面におけるプリント配線板1の搬送軌跡
Hとの組み合わせにより、プリント配線板1のはんだ付
けが行われる。
【0065】図8(a)の例では、溶融はんだの吹き口
36の長さひいては噴流波37の長さがプリント配線板
1に搭載されたコネクタ47の幅と同様の長さに設定さ
れ、プリント配線板1を搬送軌跡H方向に搬送すること
によりコネクタ47のリード端子48とプリント配線板
1のランドとを溶融はんだ30の噴流波37に接触さ
せ、このコネクタ47のリード端子48とプリント配線
板1のランド間すなわち被はんだ付け部49に溶融はん
だ37を供給し、このコネクタ47のプリント配線板1
への部分はんだ付け作業が行われる。
【0066】このはんだ付け作業を行うはんだ付け工程
においては、はんだ付け作業に伴って工業用ロボット3
のA軸4を図9のように角度θS だけ傾け、プリント配
線板1を仰角θC で搬送軌跡H方向に搬送しながら溶融
はんだ30の噴流波37に接触させてはんだ付けが行わ
れる。これにより、被はんだ付け部49が溶融はんだ3
0の噴流波37から離脱する離脱点の離脱角度が大きく
なるとともにこの離脱角度も安定するようになり、はん
だブリッジを生じることがなく、しかもフィレット形状
の安定したはんだ付け品質の良好な部分はんだ付けを行
うことができる。
【0067】なお、この仰角θC はプリント配線板1の
実装設計状態により最適な値が選択される。すなわち、
プリント配線板1の種類により最適な値が選択され設定
される。
【0068】また、図10のようにC軸4の上下動すな
わち図10の矢印c方向の移動を可能とすれば、コネク
タ47が搭載された被はんだ付け部49の領域すなわち
部分はんだ付け領域のみを噴流波37に接触させるよう
にプリント配線板1を上下移動して搬送させる搬送軌跡
Hとすることもできる。
【0069】一方、図8(b)の例では、吹き口36の
長さひいては噴流波37の長さをプリント配線板1の幅
よりも長くなるように設定し、プリント配線板1を搬送
軌跡H方向に搬送することによりその被はんだ付け面を
一括して噴流波37に接触させ、一括フローはんだ付け
作業が行われる。
【0070】また、先の図8(a)の例と同様に、はん
だ付け作業に伴って工業用ロボットのA軸4を図9のよ
うに角度θS だけ傾け、プリント配線板1を仰角θC
搬送軌跡H方向に搬送しながら溶融はんだ30の噴流波
37に接触させてはんだ付けが行われる。その理由も同
様であり、被はんだ付け部48が溶融はんだ30の噴流
波37から離脱する離脱点の離脱角度を大きくしてかつ
その離脱角度も安定させ、はんだブリッジを生じること
がなく、しかもフィレット形状の安定したはんだ付け品
質の良好な一括はんだ付けを行うためである。
【0071】なお、一括フローはんだ付け作業では、プ
リント配線板1の被はんだ付け面(図9の下方側の面)
の全領域を噴流波37に接触させるので、図10に例示
するようにプリント配線板1の上下動を伴う搬送は行わ
なくてもよい。
【0072】また、図8に示すプリント配線板1の搬送
軌跡Hは直線状であり、図2に例示するようなアーム型
の工業用ロボット3の場合においてはA軸4、B軸5お
よびC軸8の3つの旋回軸を必要とするが、直交座標型
のX−Yロボットを使用すれば2軸のみで図8に例示す
るような直線状の搬送軌跡Hを実現することができる。
もちろんこの場合においては、フラックス塗布工程およ
び予備加熱工程そしてはんだ付け工程を平面状に配設す
る必要がある。
【0073】なお、予備加熱作業後に工業用ロボット3
のA軸4を角度θS だけ傾ければ、はんだ付け作業時の
み仰角θS でプリント配線板1を搬送させることができ
る。 (5)噴流波の長さと噴流波高の制御態様例 図11を参照して、主制御装置がどのようにしてはんだ
付け装置の吹き口の長さとモータの回転速度の制御を行
うかを説明する。図11は、噴流波高を一定に制御する
ための吹き口の長さとモータの回転速度との関係を示す
データテーブルである。すなわち、吹き口36の長さを
可変し調節しても噴流波37の高さを一定に保っための
モータ32ひいてはポンプ33の回転速度の条件を求め
てデータ化し、主制御装置25にデータテーブルとして
格納したものである。
【0074】つまり、吹き口36の長さを可変した際に
おいても噴流波37の波高を一定の値に保っためには、
この吹き口36から噴流する溶融はんだ30の単位時間
当たりの流量をこの吹き口36の長さに対応して可変す
る必要がある。例えば、吹き口36の長さを相対的に長
くした場合には、この吹き口36から噴流する溶融はん
だ30の単位時間当たりの流量を相対的に大きくしない
と噴流波高を一定に保つことができない。
【0075】この噴流波高を一定に保つための吹き口3
6の長さとモータ32の回転速度ひいてはポンプ33の
回転速度(ポンプの送出能力のパラメータ)との関係
は、ポンプ33の形式や吹き口体35の形状、吹き口3
6の大きさ等のパラメータが決まれば、それに固有の一
定した関係になる。したがって、この関係を予め測定し
てデータテーブルを作成し、これを主制御装置25の記
憶部(不図示)に予め格納しておくことにより、主制御
装置25により噴流波高が一定となるように制御するこ
とができる。
【0076】この関係は、概ね比例的な関係になるが、
厳密のため関数で近似し、この関数にしたがってモータ
32の回転速度を制御するように構成してもよい。
【0077】すなわち、図1に例示するように、はんだ
付け装置20の吹き口36の長さを調節し、また、ポン
プ33すなわちモータ32の回転速度を調節・制御する
のは主制御装置25であるので、この主制御装置25は
前記データテーブルを参照しつつ吹き口36の長さに対
応したモータ32の回転速度をインバータ44に指示
(通信信号Sfm)することにより、噴流波高を一定に保
ちながら噴流波37の長さを調節することが可能とな
る。 (6)プリント配線板の種類に応じたはんだ付け手順の
選択 主制御装置25には、プリント配線板1の種類毎にはん
だ付け種類すなわち部分はんだ付け作業を行うプリント
配線板1なのか、それとも一括フローはんだ付け作業を
行うプリント配線板1なのかを示すデータや、部分はん
だ付け作業を行うプリント配線板1ではこのプリント配
線板1における部分はんだ付け領域の座標データ、一括
フローはんだ付けを行うプリント配線板1ではこのプリ
ント配線板1の幅や長さのデータ、等々のデータが予め
主制御装置25の記憶部(不図示)に格納してある。
【0078】そして、このはんだ付けシステムでは、主
制御装置25の指示操作部25aでプリント配線板1の
種類を指示することにより、そのプリント配線板1に対
応したはんだ付け作業を行う。すなわち、フラックス塗
布工程での塗布態様、予備加熱工程での加熱温度、はん
だ付け工程でのはんだ付け態様が選択され、一連のはん
だ付け作業が行われる。
【0079】
【発明の効果】以上のように、本発明のはんだ付けシス
テムによれば、1台のはんだ付けシステムによりプリン
ト配線板の部分はんだ付け作業と一括フローはんだ付け
作業の両方を行うことができるようになる。したがっ
て、多品種で多様なプリント配線板の複雑なはんだ付け
生産工程を1つの生産ラインで構成することができるよ
うになるとともに、これらの作業態様の変更もソフトウ
ェアやデータの変更や追加のみで対応できるようにな
る。また、生産コストも低くすることができるようにな
る。
【0080】これと併せて、プリント配線板1へのフラ
ックス塗布領域を容易に選択することができるようにな
るとともに、噴霧ノズルを固定したままの簡素な構成で
噴霧ノズルを往復移動させた場合と同様のフラックス塗
布作業を行うことが可能となり、フラックスを極めて均
一に塗布することができるようになる。また、プリント
配線板にフラックスを塗布する場合の塗布パターン(塗
布軌跡)を任意に選択することができるので、プリント
配線板の或る部分にはフラックスを厚く塗布し他の部分
には薄く塗布する等の作業選択も容易に行うことができ
るようになる。
【0081】すなわち、噴霧ノズルから噴霧するフラッ
クス流量を一定にしておいても、プリント配線板の搬送
速度を遅くすることによりフラックス塗布厚さを厚くす
ることが可能であり、搬送速度を速くすることでフラッ
クス塗布厚さを薄くすることが可能である。また、フラ
ックスを塗布する際の重ね塗布(複数回重ねて塗布する
こと)の程度を調節することによっても塗布厚さを調節
することができる。つまり、予め決めたこの塗布厚さデ
ータとその座標データおよびプリント配線板の搬送速度
と搬送方向(搬送ベクトル)そしてその搬送軌跡を主制
御装置に格納しておくことにより、このような部分的な
フラックス塗布厚さの制御すなわちフラックスの塗布位
置による変調を行うことが可能となる。
【0082】また、工業用ロボットを傾斜させることに
よりプリント配線板を仰角搬送するように構成している
ので、少ない軸数(座標数)の工業用ロボットではんだ
付け性の良好なはんだ付け作業を行うことができるよう
になる。すなわち、軸数(座標数)の少ない分だけ搬送
座標精度すなわち座標精度の良好なはんだ付け作業が可
能となり、したがって、低価格の工業用ロボットにより
繰り返し精度の高いはんだ付け作業が可能となり、はん
だ付け品質が安定したはんだ付け作業を行うことができ
るようになる。
【0083】さらに、噴流波の長さを可変しても噴流波
高を一定に保つことができるので、部分はんだ付け作業
における部分はんだ付け領域の形状(特に大きさ)や一
括フローはんだ付け作業等のはんだ付け作業の種類に拘
らず、プリント配線板の噴流波への浸漬深さを一定に保
つことができるようになり、安定したはんだ付けプロセ
ス条件を維持することができるようになり、プリント配
線板の種類等に拘らず安定したはんだ付け品質を維持す
ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリント配線板の搬送装置として工業用ロボッ
トを使用したはんだ付けシステムの構成を示す図であ
る。
【図2】工業用ロボットおよびその搬送平面の仰角を調
節する機構を説明するための図である。
【図3】フラックス塗布態様例−1を説明するための図
である。
【図4】フラックス塗布態様例−2を説明するための図
である。
【図5】フラックス塗布態様例−3を説明するための図
である。
【図6】フラックス塗布態様例−4を説明するための図
である。
【図7】はんだ付け装置を示す図である。
【図8】はんだ付け態様例を説明するための平面図であ
る。
【図9】はんだ付け態様例を説明するための側面図であ
る。
【図10】他のはんだ付け態様例を説明するための側面
図である。
【図11】噴流波高を一定に制御するための吹き口の長
さとモータの回転速度との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 プリント配線板 1a 被はんだ付け面 2 ハンドリング装置 3 工業用ロボット 4 A軸 5 B軸 6 第1アーム 7 第2アーム 8 C軸 9 D軸 11 基台 11a 一端側 11b 他端側 12 軸受け 13 支軸 14 モータ 14a 減速用ギア 14b 回転エンコーダ 15 送りねじ 16 ローダ 17 アンローダ 18 噴霧式フラックス塗布装置 19 予備加熱装置 20 はんだ付け装置 22 噴霧ノズル 23 排気フィルタ 24 噴霧制御装置 25 主制御装置 25a 指示操作部 25b 表示部 25c 外部通信ポート 27 ヒータ 28 ファン 30 溶融はんだ 31 はんだ槽 32 モータ 33 ポンプ 34 吸い込み口 35 吹き口体 36 吹き口 37 噴流波 39 シャッタ 39a 第1のシャッタ 39b 第2のシャッタ 40 接続部 40a 第1の接続部 40b 第2の接続部 41 アクチュエータ 41a 第1のアクチュエータ 41b 第2のアクチュエータ 42 ロボット制御装置 44 インバータ 45 駆動部 47 コネクタ 48 リード端子 49 被はんだ付け部 50 フラックス 51 噴霧領域
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23K 101:42 B23K 101:42

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント配線板を接触させる溶融はんだ
    の噴流波の長さを連続して可変することが可能なはんだ
    付け手段と、 少なくとも平面上の任意の位置に前記プリント配線板を
    搬送可能な搬送手段と、 前記噴流波の長さを制御するとともに前記搬送手段によ
    る前記プリント配線板の搬送軌跡を制御する制御手段と
    を備えたはんだ付けシステムであって、 前記制御手段により、前記噴流波の長さを前記プリント
    配線板の特定の領域の幅または長さに合わせて可変する
    とともに前記プリント配線板の搬送軌跡を制御して前記
    特定の領域のみに前記溶融はんだの噴流波を接触させる
    はんだ付け作業と、前記噴流波の長さを前記プリント配
    線板の幅または長さ以上に調節するとともに前記プリン
    ト配線板の搬送軌跡を制御して前記プリント配線板の被
    はんだ付け面の全領域に前記溶融はんだの噴流波を接触
    させるはんだ付け作業とを切り換え可能に制御すること
    を特徴とするはんだ付けシステム。
  2. 【請求項2】 プリント配線板にフラックスを塗布する
    噴霧ノズルを有するフラックス塗布手段と、 少なくとも平面上の任意の位置に前記プリント配線板を
    搬送可能な搬送手段と、 前記搬送手段による前記プリント配線板の搬送軌跡を制
    御する制御手段とを備え、 前記プリント配線板を溶融はんだの噴流波に接触させて
    はんだ付け作業を行うためのはんだ付けシステムであっ
    て、 前記制御手段により、前記プリント配線板を前記噴霧ノ
    ズルに対向して搬送する際の搬送軌跡を制御して前記プ
    リント配線板の特定の領域のみに前記フラックスを塗布
    する作業と、前記プリント配線板の被はんだ付け面の全
    領域に前記フラックスを塗布する作業とを切り替え可能
    に制御することを特徴とするはんだ付けシステム。
  3. 【請求項3】 プリント配線板にフラックスを塗布する
    噴霧ノズルを有するフラックス塗布手段と、 前記プリント配線板を接触させる溶融はんだの噴流波の
    長さを連続して可変することが可能なはんだ付け手段
    と、 少なくとも平面上の任意の位置に前記プリント配線板を
    搬送可能な搬送手段と、前記噴流波の長さを制御すると
    ともに前記搬送手段による前記プリント配線板の搬送軌
    跡を制御する制御手段とを備えたはんだ付けシステムで
    あって、 前記制御手段により、前記プリント配線板を前記噴霧ノ
    ズルに対向して搬送する際の搬送軌跡を制御して前記プ
    リント配線板の特定の領域のみに前記フラックスを塗布
    する作業と、前記プリント配線板の被はんだ付け面の全
    領域に前記フラックスを塗布する作業とを切り替え可能
    に制御し、かつ、前記噴流波の長さを前記プリント配線
    板の特定の領域の幅または長さに合わせて可変するとと
    もに前記プリント配線板の搬送軌跡を制御して前記特定
    の領域のみに前記溶融はんだの噴流波を接触させるはん
    だ付け作業と、前記噴流波の長さを前記プリント配線板
    の幅または長さ以上に調節するとともに前記プリント配
    線板の搬送軌跡を制御して前記プリント配線板の被はん
    だ付け面の全領域に前記溶融はんだの噴流波を接触させ
    るはんだ付け作業とを切り換え可能に制御するように構
    成したことを特徴とするはんだ付けシステム。
  4. 【請求項4】 前記搬送手段を傾斜させるともにその傾
    斜の程度を調節可能な傾斜手段を備え、 前記制御手段により、少なくともはんだ付け作業を行う
    ときは前記プリント配線板の板面を仰角方向へ向けると
    ともにその板面方向に沿って搬送可能に制御することを
    特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
    はんだ付けシステム。
  5. 【請求項5】 前記溶融はんだの送出量を可変可能なポ
    ンプを備え、 前記制御手段により、前記噴流波の長さの調節に伴って
    前記溶融はんだを噴流させる前記ポンプの送出量を比例
    的に調節することを特徴とする請求項1ないし請求項4
    のいずれかに記載のはんだ付けシステム。
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