JP2002267618A - 微小部品の外観検査装置及び該装置の使用方法 - Google Patents

微小部品の外観検査装置及び該装置の使用方法

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JP2002267618A
JP2002267618A JP2001068374A JP2001068374A JP2002267618A JP 2002267618 A JP2002267618 A JP 2002267618A JP 2001068374 A JP2001068374 A JP 2001068374A JP 2001068374 A JP2001068374 A JP 2001068374A JP 2002267618 A JP2002267618 A JP 2002267618A
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unit
inspection
micro
component
units
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JP2001068374A
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English (en)
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Toru Ishii
徹 石井
Takuya Hara
卓也 原
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Yamaha Fine Technologies Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Fine Technologies Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業スペースを確保して不具合処理等の作業
効率を向上することができる微小部品の外観検査装置を
提供する。 【解決手段】 仕分けユニットU3は、ガイドブロック
11、12が直動ガイドレール2F、2Rに摺動可能に
嵌合し、X方向にのみスライド移動が可能であり、X方
向調整機構28、検査ユニットU2及び固定ブロック3
が当接関係になった状態でX方向における位置が規定さ
れる。ユニットU2とユニットU3との間に角チップ9
が詰まった場合等は、ロックレバー5を解除し、ユニッ
トU3を右方に移動させることで作業スペースを得る。
その後、ユニットU3を左方に移動させてX方向調整機
構28と固定ブロック3とでユニットU2を挟み込むよ
うにしてロックレバー5をクランプ状態に戻せば、ユニ
ットU3の原位置が自動的に再現される。Y方向及びZ
方向の微調整は必要に応じて行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、角チップ等の微
小な部品をユニット間で搬送し、その外観等を検査して
良品を識別する微小部品の外観検査装置及び該装置の使
用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、角チップ等の電子部品のように微
小な部品については、その機能を保証するべく、例えば
外観や寸法を検査して良品と不良品とに仕分けることが
行われている。これらの部品は微小であるため、検査手
法としては例えば、各微小部品を1つ1つ浮遊飛送させ
たところをCCDカメラにてタイミングよく撮像し、そ
の撮像画像から画像処理技術を用いて外観等のチェック
を行うようにしたものが知られている。
【0003】このような検査手法を実現するための外観
検査装置は、大まかには、検査ユニットに微小部品を受
け渡す部品供給ユニットと、微小部品の外観を検査する
検査ユニットと、検査ユニットから検査済みの微小部品
を受け取り検査結果に応じて仕分ける仕分けユニットと
いう3つのユニットから構成される。これら3つのユニ
ットは、ベース上において、検査ユニットを真ん中とし
て近接配置されて固定され、部品供給ユニットから検査
ユニットを介し仕分けユニットに亘って搬送経路が形成
される。
【0004】すなわち通常の検査工程では、例えば、微
小部品は、部品供給ユニットで振動等によって整列され
ながら、仕分けユニットからの吸引により、仕分けユニ
ットにおける所定の穴をめがけて1つずつ検査ユニット
内に飛送され、飛送中にカメラ撮像がなされ、その後、
仕分けユニットにおける上記所定の穴に収まって、検査
結果に応じた仕分けがなされる。
【0005】ところが、微小部品の各ユニット間での受
け渡しが失敗したり、微小部品が1つずつではなく2つ
以上飛送したりすることに起因して、各ユニット間ある
いは検査ユニット内部に微小部品が詰まる等して滞るこ
とがある。
【0006】このようなトラブル発生時には、滞った微
小部品を取り除く必要があるが、部品が微小ゆえ各ユニ
ット間は近接しており、しかも各ユニットはベース上に
ネジ等で固定されているため、そのままではスペースが
なく、不具合処理の作業を行うのが困難である。従っ
て、従来は、適当なユニットをベースから取り外し、作
業スペースを確保して修復処理等を行うようにしてい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、検査対
象は微小な部品であり、適切な位置での撮像、検査が必
要とされるため、各ユニットの位置精度はもともと高い
ものが要求される。従って、上記従来のように、ユニッ
トをベースから一旦取り外すと、そのユニットの位置出
しに時間がかかり、不具合処理時における作業効率が悪
化するという問題があった。これは、トラブル発生時だ
けでなく定期等のメンテナンス時も同様である。
【0008】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、作業スペースを
確保して不具合処理等の作業効率を向上することができ
る微小部品の外観検査装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1の微小部品の外観検査装置は、微小
部品の外観を検査する検査ユニットと、該検査ユニット
に前記微小部品を受け渡す部品供給ユニットと、前記検
査ユニットから検査済みの微小部品を受け取り検査結果
に応じて前記検査済みの微小部品を仕分ける仕分けユニ
ットとがベース上に配設され、これら3つのユニットを
前記微小部品の外観検査を行える近接配置状態にしたと
き、前記微小部品が、前記部品供給ユニットから前記検
査ユニットを介し前記仕分けユニットに亘る搬送経路を
通じて搬送され得るように構成された微小部品の外観検
査装置であって、前記3つのユニットの少なくとも1つ
は前記ベースに対して定まった態様でのみ変位可能で、
前記少なくとも1つを前記定まった態様で変位させたと
き、ユニット間に作業スペースが確保され得る一方、変
位させた前記少なくとも1つを前記近接配置状態に復帰
させたとき、前記少なくとも1つの原位置が再現され得
るように構成されたことを特徴とする。
【0010】この構成によれば、部品供給ユニット、検
査ユニット及び仕分けユニットの3つのユニットが近接
配置状態となっている場合において、その少なくとも1
つを、ベースに対して定まった態様で変位させたとき、
前記少なくとも1つが他のユニットから離間するので、
ユニット間(部品供給ユニットと検査ユニットとの間、
及び/又は検査ユニットと仕分けユニットとの間)に間
隙が生じ、これにより、不具合処理等のための作業スペ
ースが確保され得る。一方、上記変位させた前記少なく
とも1つを元の近接配置状態に復帰させたとき、前記少
なくとも1つの原位置が再現され得る。従って、微小部
品がユニット間やユニット内に詰まる等の不具合が発生
した場合は、詰まり部分にかかわるユニットを変位させ
ることで、作業スペースが確保されるので、不具合処理
等を簡単に行うことができる。そして、不具合処理終了
後は、変位させたユニットを逆の行程を辿って復帰させ
れば、原位置が再現されるので、外観検査処理に速やか
に復帰することができる。よって、作業スペースを確保
して不具合処理等の作業効率を向上することができる。
【0011】請求項2の微小部品の外観検査装置は、上
記請求項1記載の構成において、前記3つのユニットの
前記少なくとも1つを前記近接配置状態に復帰させたと
き、前記少なくとも1つが変位可能な方向とは異なる方
向における前記少なくとも1つの位置を微調整する微調
整手段を備えたことを特徴とする。
【0012】この構成によれば、前記3つのユニットの
前記少なくとも1つが変位可能な方向とは異なる方向に
関しては、必要に応じて微調整手段により微調整を行え
る。よって、高精度の原位置復帰を確保しつつ、作業ス
ペースを確保して不具合処理等の作業効率を向上するこ
とができる。
【0013】なお、ユニットの位置精度維持に完全を期
す上では、微調整手段は、ユニットが変位可能な方向と
は略直角を成す2方向に調整可能に構成するのが望まし
い。例えば、X方向に変位可能なユニットについては、
微調整手段は、Y方向及びZ方向について微調整が可能
に構成すればよい。
【0014】上記目的を達成するために本発明の請求項
3の微小部品の外観検査装置は、微小部品の外観を検査
する検査ユニットと、該検査ユニットに前記微小部品を
受け渡す部品供給ユニットと、前記検査ユニットから検
査済みの微小部品を受け取り検査結果に応じて前記検査
済みの微小部品を仕分ける仕分けユニットとがベース上
に配設され、これら3つのユニットを前記微小部品の外
観検査を行える近接配置状態にしたとき、前記微小部品
が、前記部品供給ユニットから前記検査ユニットを介し
前記仕分けユニットに亘って直線的に形成される搬送経
路を通じて搬送され得るように構成された微小部品の外
観検査装置であって、前記ベースには、前記搬送経路の
方向と略同方向に延びる直動ガイドが設けられ、前記部
品供給ユニット及び前記仕分けユニットの少なくとも一
方は、前記直動ガイド上に設置されることで前記検査ユ
ニットから離間する方向に移動可能で、前記少なくとも
一方を前記離間する方向に移動させたとき、ユニット間
に作業スペースが確保され得る一方、離間させた前記少
なくとも一方を前記近接配置状態に復帰させたとき、前
記少なくとも一方の原位置が再現され得るように構成さ
れたことを特徴とする。
【0015】この構成によれば、部品供給ユニット、検
査ユニット及び仕分けユニットの3つのユニットが近接
配置状態となっている場合において、検査される微小部
品は、部品供給ユニットから検査ユニットを介し仕分け
ユニットに亘って直線的に形成される搬送経路を通じて
搬送され得る。部品供給ユニット及び仕分けユニットの
少なくとも一方を、搬送経路の方向と略同方向に延びる
直動ガイド上で検査ユニットから離間する方向に移動さ
せたとき、ユニット間(部品供給ユニットと検査ユニッ
トとの間、及び/又は検査ユニットと仕分けユニットと
の間)に間隙が生じ、これにより、不具合処理等のため
の作業スペースが確保され得る。一方、上記離間させた
前記少なくとも一方を元の近接配置状態に復帰させたと
き、前記少なくとも一方の原位置が再現され得る。特
に、直動ガイドは搬送経路の方向と略同方向に延びるの
で、離間方向については多少の誤差は許容され、位置の
再現が容易である。従って、微小部品がユニット間やユ
ニット内に詰まる等の不具合が発生した場合は、詰まり
部分にかかわるユニットを移動させることで、作業スペ
ースが確保されるので、不具合処理等を簡単に行うこと
ができる。そして、不具合処理終了後は、移動させたユ
ニットを逆方向に戻して復帰させれば、原位置が再現さ
れるので、外観検査処理に速やかに復帰することができ
る。よって、作業スペースを確保して不具合処理等の作
業効率を向上することができる。
【0016】請求項4の微小部品の外観検査装置は、上
記請求項3記載の構成において、前記部品供給ユニット
及び前記仕分けユニットの前記少なくとも一方を前記近
接配置状態に復帰させたとき、前記少なくとも一方が移
動可能な方向とは異なる方向における前記少なくとも一
方の位置を微調整する微調整手段を備えたことを特徴と
する。
【0017】この構成によれば、前記部品供給ユニット
及び前記仕分けユニットの前記少なくとも一方が移動可
能な方向とは異なる方向に関しては、必要に応じて微調
整手段により微調整を行える。よって、高精度の原位置
復帰を確保しつつ、作業スペースを確保して不具合処理
等の作業効率を向上することができる。
【0018】なお、ユニットの位置精度維持に完全を期
す上では、微調整手段は、ユニットが移動可能な方向と
は略直角を成す2方向に調整可能に構成するのが望まし
い。例えば、X方向に移動可能なユニットについては、
微調整手段は、Y方向及びZ方向について微調整が可能
に構成すればよい。
【0019】上記目的を達成するために本発明の請求項
5の微小部品の外観検査装置の使用方法は、微小部品の
外観を検査する検査ユニットと、該検査ユニットに前記
微小部品を受け渡す部品供給ユニットと、前記検査ユニ
ットから検査済みの微小部品を受け取り検査結果に応じ
て前記検査済みの微小部品を仕分ける仕分けユニットと
がベース上に配設され、これら3つのユニットを前記微
小部品の外観検査を行える近接配置状態にしたとき、前
記微小部品が、前記部品供給ユニットから前記検査ユニ
ットを介し前記仕分けユニットに亘る搬送経路を通じて
搬送され得るように構成され、且つ前記3つのユニット
の少なくとも1つは、前記ベースに対して定まった態様
でのみ変位可能に構成された微小部品の外観検査装置の
使用方法であって、不具合処理時には、前記3つのユニ
ットの少なくとも1つを前記定まった態様で変位させる
ことで、ユニット間に不具合処理のための作業用スペー
スを確保し、不具合処理からの復帰時は、変位させた前
記少なくとも1つを前記近接配置状態に復帰させること
で、前記少なくとも1つの原位置を再現することを特徴
とする。
【0020】この構成によれば、不具合処理時には、部
品供給ユニット、検査ユニット及び仕分けユニットの3
つのユニットの少なくとも1つをベースに対して定まっ
た態様で変位させることで、前記少なくとも1つが他の
ユニットから離間するので、ユニット間(部品供給ユニ
ットと検査ユニットとの間、及び/又は検査ユニットと
仕分けユニットとの間)に間隙が生じ、ユニット間に不
具合処理のための作業用スペースが確保され得る。一
方、不具合処理からの復帰時は、変位させた前記少なく
とも1つを元の近接配置状態に復帰させることで、前記
少なくとも1つの原位置が再現され得る。従って、微小
部品がユニット間やユニット内に詰まる等の不具合が発
生した場合は、詰まり部分にかかわるユニットを変位さ
せることで、作業スペースが確保されるので、不具合処
理等を簡単に行うことができる。そして、不具合処理終
了後は、変位させたユニットを逆の行程を辿って復帰さ
せれば、原位置が再現されるので、外観検査処理に速や
かに復帰することができる。よって、作業スペースを確
保して不具合処理等の作業効率を向上することができ
る。
【0021】なお、上記請求項1、5において「ベース
に対して定まった態様でのみ変位可能」とあるが、変位
の態様は、例えば、水平または垂直方向へのスライド移
動のほか、ある軸を中心とした回動移動等が適当であ
る。3つのユニットのうちいずれを変位可能にした構成
でもよいし、2つまたは3つ全部を変位可能にした構成
でもよい。例えば、検査ユニットは真ん中に位置するの
で、3つのユニットのうち部品供給ユニットを変位可能
にした構成であれば、部品供給ユニットと検査ユニット
との間のトラブルに対して対処可能であり、仕分けユニ
ットを変位可能にした構成であれば、検査ユニットと仕
分けユニットとの間のトラブルに対して対処可能とな
る。また、検査ユニットを部品供給ユニット及び仕分け
ユニットの双方から離間する方向(例えば、両ユニット
から抜き出すような方向)変位可能にした構成であれ
ば、いずれのユニット間におけるトラブルに対しても対
処可能となる。
【0022】なお、上記請求項1、3、5において、変
位(または移動)させたユニットを近接配置状態に復帰
させたとき原位置が再現されるようにするには、例え
ば、対応する基準部をベースに設けておき、変位させた
ユニットとこの基準部との当接等によって、変位(また
は移動)方向における位置決めを行うようにする手法が
考えられる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0024】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る微小部品の外観検査装置を作業者
側からみた正面図である。図2は、同装置を上方からみ
た平面図である。図3は、同装置の右側面図である。以
下、図1、図2でいう左右方向を「X方向」、図1でい
う奥行き方向(図2でいう紙面上下方向)を「Y方
向」、図1でいう上下方向を「Z方向」と定めて説明す
る。また、図1における紙面手前側、すなわち作業者側
を本装置の前方と称する。
【0025】本外観検査装置は、微小な電子部品として
例えば角チップの外観を検査し、検査結果によって仕分
けるものであり、部品供給ユニットU1、検査ユニット
U2及び仕分けユニットU3がベース1上に配設されて
構成される。後述するように、部品供給ユニットU1、
検査ユニットU2及び仕分けユニットU3はX方向にス
ライド移動が可能になっている。図1、図2では、これ
ら3つのユニットが、角チップの検査が可能な原位置に
配置固定された状態が示されている。
【0026】図2に示すように、ベース1上には、2本
の直動ガイドレール2(2F、2R)が設けられてい
る。直動ガイドレール2は一定の間隔を保って、互いに
平行にX方向に沿いベース1の略全長に亘って固着され
ている。図3に示すように、直動ガイドレール2の断面
は、両側面が内側にくびれた形状をしている。ベース1
にはまた、固定ブロック3、4が設けられている(図
1、図2)。固定ブロック3、4はいずれも、直動ガイ
ドレール2Fの前方においてベース1にボルトで固定さ
れる。後述するように、固定ブロック3は、検査ユニッ
トU2及び仕分けユニットU3のX方向における位置決
めの基準となり、固定ブロック4は部品供給ユニットU
1のX方向における位置決めの基準となる。
【0027】ここでまず、仕分けユニットU3の構成を
説明する。仕分けユニットU3は、下段ブロックU3
L、中段ブロックU3M及び上段ブロックU3Uで構成
される(図1、図3)。
【0028】下段ブロックU3Lは、直動ガイドブロッ
ク11、12及びX方向調整機構28等を備える(図
2)。ガイドブロック11、12は、それぞれ直動ガイ
ドレール2F、2Rに摺動可能に嵌合している。図3に
示すように、直動ガイドレール2において断面凹状にく
びれた両側の溝部に、各ガイドブロック11、12の両
内側面に突出した突条部が嵌合しているので、ガイドブ
ロック11、12は共にX方向にスライド移動が可能で
ある一方、Y方向及びZ方向方向には基本的に移動する
ことができない。
【0029】X方向調整機構28は、図1に示すよう
に、ボルト40、ナット30で構成され、ナット30の
位置を変えることで、ボルト40の突き出し量を任意に
調整することができるようになっている。図1、図2で
は、ボルト40の頭部が検査ユニットU2に当接してお
り、これによりX方向における下段ブロックU3Lの検
査ユニットU2に対する相対位置が規定される。
【0030】中段ブロックU3Mは、ブリッジ44及び
前後の両脚部13、14等を備える。ブリッジ44と下
段ブロックU3Lとの間には、Y方向用ガイドキー15
が介装されている。Y方向用ガイドキー15は直動ガイ
ドレール2F及び2Rの上方においてY方向に沿って各
1本設けられている(図2、図3)。ブリッジ44の下
面U3Maと下段ブロックU3Lの上面U3Laとは当
接しており(図1参照)、前後各2本の固定ボルト16
で両者が固定されている。4本の固定ボルト16を緩め
た状態では、ブリッジ44の下面U3Maと下段ブロッ
クU3Lの上面U3Laとの間でY方向用ガイドキー1
5に沿って摺動が可能となり、中段ブロックU3Mが下
段ブロックU3Lに対してY方向に移動自在になる。
【0031】ブリッジ44の下面U3Maには、ステイ
17が固着され(図3)、このステイ17にY方向微調
整機構18が設けられている。Y方向微調整機構18は
ボルト19及びナット20から成り、ボルト19の胴体
先端部(頭部の反対側)の突き出し量を任意に微調整可
能になっている。ボルト19の胴体先端部が下段ブロッ
クU3Lに当接することで、下段ブロックU3Lに対す
る中段ブロックU3MのY方向の位置が規定される。
【0032】上段ブロックU3Uは、モータ27及び振
り分け部41等を備え、両脚部13、14に挟持される
ように支持されている。上段ブロックU3Uと両脚部1
3、14との間には、Z方向用ガイドキー21が介装さ
れている。Z方向用ガイドキー21は両脚部13、14
に対応してZ方向に沿って各1本設けられている。脚部
13の後面U3Mbと上段ブロックU3Uの前面U3U
bとは当接しており(図2参照)、4本の固定ボルト2
2で両者が固定されている(図1、図3参照)。上段ブ
ロックU3Uの後面についても脚部14との間で同様に
固定される。なお、図2では、固定ボルト22の図示が
省略されている。
【0033】図3に示すように、脚部13には、ステイ
23が固着され、このステイ23にZ方向微調整機構2
4が設けられている。Z方向微調整機構24はボルト2
5及びナット26から成り、ボルト25の胴体先端部
(頭部の反対側)の突き出し量を任意に微調整可能にな
っている。ボルト25の胴体先端部に上段ブロックU3
Uが当接することで、中段ブロックU3Mに対する上段
ブロックU3UのZ方向の位置が規定される。
【0034】なお、Y方向微調整機構18及びZ方向微
調整機構24では、0.01mmのオーダーでの微調整
が可能である。
【0035】仕分けユニットU3はかかる構成により、
下段ブロックU3LがX方向に移動可能且つ位置調整が
可能で、中段ブロックU3MがY方向に微調整可能で、
上段ブロックU3UがZ方向に微調整可能となってい
る。
【0036】振り分け部41には、不図示の吸引装置が
接続され、所定の吸引位置においてエア吸引により負圧
を与えられる。振り分け部41にはまた、不図示の圧力
発生装置が接続され、所定の排出位置において正圧を与
えられる。振り分け部41は、後述する角チップ9を一
時収納する複数のポケットを有しており、後述する撮像
後の角チップ9を吸引により収納し、モータ27でポケ
ットの位置を移動させながら、OK品とNG品のそれぞ
れに対応する排出位置で角チップ9をポケットから排出
することで、角チップ9を振り分けるように構成されて
いる。
【0037】次に、検査ユニットU2の構成を説明す
る。検査ユニットU2は、2つの直動ガイドブロック5
1、フレーム57、検査部50及び4つのCCDカメラ
7(7A、7B、7C、7D)等から構成される。な
お、図2では、カメラ7の図示が省略されている。前後
2つの直動ガイドブロック51は、直動ガイドブロック
11と同様に、直動ガイドレール2F、2Rに摺動可能
に嵌合しており(図示せず)、共にX方向にのみスライ
ド移動が可能になっている。直動ガイドブロック51に
は、X方向調整機構52が設けられている(図1、図
2)。X方向調整機構52の構成及び機能はX方向調整
機構28と同様であり、X方向調整機構52が固定ブロ
ック3に当接することで、X方向における検査ユニット
U2の位置が規定される。
【0038】検査ユニットU2は、かかる構成により、
全体としてX方向に移動可能且つ位置調整が可能になっ
ている。なお、仕分けユニットU3と同様に、Y方向及
びZ方向への微調整機能を設けてもよい。
【0039】図4は、検査ユニットU2のみを図1の左
方からみた側面図である。同図では、仕分けユニットU
3は図示されていない。図5は、検査部50近傍の部分
拡大断面図である。図5において、角チップ9について
は側面図で示されている。なお、角チップ9の寸法は、
長手方向の全長が0.5〜1mm、高さ(乃至幅)がい
ずれも0.2〜0.5mm程度の略直方体である。本実
施の形態では、検査対象を直方体の角チップ9として説
明するが、これ以外の他の形態の微小部品であっても検
査の対象にすることができる。
【0040】図4に示すように、カメラ7は、検査部5
0を向いて、90度の等間隔で4つ設けられる。カメラ
7Aは、垂直方向とは略45度傾き、検査部50の前方
(作業者側)の上側に配置される。カメラ7Dは、検査
部50の前方(作業者側)の下側に配置され、カメラ7
B、7Cは検査部50の後方(反作業者側)の上側、下
側にそれぞれ配置される。カメラ7は、不図示の脚部に
よって支持される。
【0041】検査ユニットU2にはまた、一対のトリガ
用透過型センサ54と等間隔に4つ配設されたストロボ
53とが設けられている。トリガ用透過型センサ54
は、検査部50内を飛送して通過する角チップ9を検出
し、トリガ信号を発生する。ストロボ53は、トリガ用
透過型センサ54からのトリガ信号に従って、不図示の
光源から4つに分岐した光ファイバを通じて供給される
光を角チップ9に照射する。
【0042】図5に示すように、検査部50内には、後
述する部品供給ユニットU1の直進フィーダ70の先端
部(シュート部70a)が挿入されている。検査部50
内には、V溝付き乗り移り部55が設けられ、直進フィ
ーダ70のシュート部70aはV溝付き乗り移り部55
と僅かな間隙(0.05mm程度)をもって近接してい
る。検査部50内の仕分けユニットU3側には、吸引ノ
ズル56が設けられ、吸引ノズル56の先端部が検査部
50内に挿入されている。吸引ノズル56は角チップ9
が通過可能な貫通孔56aを有する。
【0043】直進フィーダ70のシュート部70a及び
V溝付き乗り移り部55は、いずれもV溝を有してお
り、両V溝は斜面が略面一になっている。これらV溝と
吸引ノズル56の貫通孔56aとは軸線が一致してい
る。従って、シュート部70a及びV溝付き乗り移り部
55の両V溝から貫通孔56aを経て振り分け部41に
亘り、角チップ9の直線的な搬送経路HKが形成され
る。この搬送経路HKは、直動ガイドレール2と略平行
である。
【0044】直進フィーダ70は、振動によって角チッ
プ9を整列させつつV溝付き乗り移り部55まで搬送す
る。V溝付き乗り移り部55まで搬送された角チップ9
は、直進フィーダ70からの後続の角チップ9による押
圧によって仕分けユニットU3側に前進する。吸引ノズ
ル56は、前述した振り分け部41側からの吸引力によ
ってV溝付き乗り移り部55における先頭の角チップ9
を吸引する。振り分け部41の上記ポケットが所定位置
にきたタイミングで、角チップ9が1つずつ吸引され、
V溝付き乗り移り部55から吸引ノズル56に向かって
検査部50内を飛送する。
【0045】角チップ9が検査部50の略中央にきたと
き、それがトリガ用透過型センサ54によって検出さ
れ、ストロボ53から光が角チップ9に照射されたとこ
ろで、カメラ7によって角チップ9の4面が同時撮像さ
れる。そして、得られた4枚の画像を不図示のCPUが
画像処理することで、電極の寸法等の外観が検査され
る。
【0046】次に、部品供給ユニットU1の構成を説明
する。図1、図2に示すように、部品供給ユニットU1
は、下段ブロックU1L、中段ブロックU1M及び上段
ブロックU1Uで構成される。下段ブロックU1L、中
段ブロックU1M及び上段ブロックU1Uの移動機構乃
至調整機能は、仕分けユニットU3の場合と同様であ
る。
【0047】まず、下段ブロックU1Lは、直動ガイド
ブロック62、63等を備える。直動ガイドブロック6
2、63は、直動ガイドブロック11と同様に、直動ガ
イドレール2Fに対応して各2つ、直動ガイドレール2
Rに対応して各2つ(図示せず)がそれぞれ摺動可能に
嵌合しており、いずれもX方向にのみスライド移動が可
能になっている。直動ガイドブロック62には、X方向
調整機構76が設けられている。X方向調整機構76の
構成及び機能はX方向調整機構28と同様であり、X方
向調整機構76が固定ブロック4に当接することで、X
方向における下段ブロックU1Lの位置が規定される。
【0048】中段ブロックU1Mと下段ブロックU1L
との間には、Y方向用ガイドキー66が介装されてい
る。Y方向用ガイドキー66はY方向に沿って2本設け
られる。中段ブロックU1Mの下面U1Maと下段ブロ
ックU1Lのプレート61の上面U1Laとは当接して
おり(図1参照)、2本の固定ボルト67で両者が固定
されている。2本の固定ボルト67を緩めた状態では、
中段ブロックU1Mの下面U1Maとプレート61の上
面U1Laとの間でY方向用ガイドキー66に沿って摺
動が可能となり、中段ブロックU1Mが下段ブロックU
1Lに対してY方向に移動自在になる。
【0049】プレート61には、ステイ64が固着され
(図1)、このステイ64にY方向微調整機構65が設
けられている。Y方向微調整機構65の構成、機能は仕
分けユニットU3のY方向微調整機構18と同様であ
り、ボルトの胴体先端部が中段ブロックU1Mに当接す
ることで、下段ブロックU1Lに対する中段ブロックU
1MのY方向の位置が規定される。
【0050】上段ブロックU1Uは、ホッパ68、直進
フィーダ70等を備える。上段ブロックU1Uと中段ブ
ロックU1Mとの間には、Z方向用ガイドキー73が介
装されている。Z方向用ガイドキー73はZ方向に沿っ
て2本設けられる。中段ブロックU1Mの後面U1Mb
と上段ブロックU1Uの前面U1Ubとは当接しており
(図2参照)、4本の固定ボルト74で両者が固定され
ている(図1参照)。なお、図2では固定ボルト74の
図示が省略されている。
【0051】上段ブロックU1Uにはさらに、突設部材
71が突設されている。一方、中段ブロックU1Mには
ステイ75が固着されている。このステイ75にZ方向
微調整機構72が設けられている。Z方向微調整機構7
2の構成、機能は、仕分けユニットU3のZ方向微調整
機構24と同様であり、ボルトの胴体先端部に突設部材
71が当接することで、中段ブロックU1Mに対する上
段ブロックU1UのZ方向の位置が規定される。
【0052】ホッパ68には、検査対象となる角チップ
9が多数収容される。直進フィーダ70は、ホッパ68
と共に不図示の振動機構によって振動し、この振動によ
って、ホッパ68内の角チップ9が適当な数量だけ直進
フィーダ70上に落下し、直進フィーダ70上を検査ユ
ニットU2方向に搬送されていく。
【0053】部品供給ユニットU1はかかる構成によ
り、下段ブロックU1LがX方向に移動可能且つ位置調
整が可能で、中段ブロックU1MがY方向に微調整可能
で、上段ブロックU1UがZ方向に微調整可能となって
いる。
【0054】本外観検査装置には、ロックレバー5、6
が設けられている(図2参照)。なお、図1ではロック
レバー5、6の図示が省略されている。ロックレバー
5、6はそれぞれ仕分けユニットU3、部品供給ユニッ
トU1に対応してベース1に設けられ、垂直に起立する
状態から手前側に水平に横倒する状態まで回動可能に取
り付けられている。ロックレバー5には、押さえ片8が
設けられ、押さえ片8は図2の左方に凸となるように反
った形状をしている。
【0055】ロックレバー5を起立させた状態では、押
さえ片8がX方向調整機構28の右端部を左方に押圧す
る。さらに押圧されたX方向調整機構28が検査ユニッ
トU2を左方に押圧し、この押圧力を受けた検査ユニッ
トU2のX方向調整機構52が固定ブロック3を押圧す
る。これにより、X方向に関しては、検査ユニットU2
及び仕分けユニットU3が、外観検査が行える位置に固
定(ロック)された状態となる。
【0056】一方、ロックレバー5を横倒させた状態で
は、押さえ片8による押圧が解除されるので、アンロッ
ク状態となり、検査ユニットU2及び仕分けユニットU
3はX方向に沿って右方にスライド移動が可能となる。
【0057】ロックレバー6はロックレバー5とは左右
対称であるが同様に構成される。ロックレバー6を起立
させると部品供給ユニットU1が外観検査が行える位置
でロック状態となり、横倒させると部品供給ユニットU
1がX方向に沿って左方にスライド移動が可能となる。
【0058】さて、図1、図2に示す各ユニットのロッ
ク状態にて、角チップ9の外観検査は行われる。上述し
たように、3つのユニット間で角チップ9が受け渡さ
れ、直進フィーダ70、V溝付き乗り移り部55、吸引
ノズル56の貫通孔56aという直線的に形成された搬
送経路HK内を角チップ9が搬送されていく。しかし、
各ユニット間で角チップ9の受け渡しがうまくいかなか
ったり、特定のユニット内で角チップ9が詰まったりす
ると、装置の動作は停止する。この場合は、復旧作業が
必要となる。
【0059】このような不具合が発生した場合は、各ユ
ニットをX方向に移動させることで作業を行う。例え
ば、部品供給ユニットU1と検査ユニットU2との間で
角チップ9が詰まった場合は、ロックレバー6を横倒さ
せてロックを解除し、部品供給ユニットU1を直動ガイ
ドレール2に沿って左方に適当量移動させる。これによ
り、部品供給ユニットU1が検査ユニットU2から離間
するので、両ユニット間に作業スペースが生じ、角チッ
プ9を除去する等の不具合処理を容易に行える。
【0060】不具合処理後は、部品供給ユニットU1を
右方に戻しX方向調整機構76が固定ブロック4に当接
したところでロックレバー6を起立させてクランプすれ
ば、部品供給ユニットU1が固定される。特に、上記搬
送経路HKは、直動ガイドレール2と略平行であるの
で、Y方向やZ方向に比べれば、X方向についての多少
の誤差は許容される。従って、部品供給ユニットU1が
再度固定されたとき、その原位置(図1に示す位置)が
自動的に再現される。これにより、通常は不具合処理の
度に位置出しを行う必要がないので、作業効率が向上す
る。
【0061】部品供給ユニットU1はX方向にしか移動
できないため、通常は、ロックレバー6によるクランプ
で原位置が再現される。しかし、角チップ9は微小であ
り、各ユニットの相対的位置の精度は高いものが要求さ
れる。従って、本装置では、必要に応じてY方向及びZ
方向の微調整も行うようにしている。
【0062】例えば、Y方向の微調整を行う場合は、固
定ボルト67を緩めて、上述のようにY方向微調整機構
65で微調整を行いつつ中段ブロックU1MをY方向用
ガイドキー66に沿ってY方向に適当量スライド移動さ
せ、固定ボルト67を締める。その際の位置の計測はダ
イヤルゲージやピックテスト等を用いて行う。また、Z
方向の微調整を行う場合は、固定ボルト74を緩めて、
上述のようにZ方向微調整機構72で微調整を行いつつ
上段ブロックU1UをZ方向用ガイドキー73に沿って
Z方向に適当量スライド移動させ、固定ボルト74を締
める。これにより、より高精度の原位置復帰が確保され
る。
【0063】検査ユニットU2と仕分けユニットU3と
の間に角チップ9が詰まった場合も同様である。すなわ
ち、ロックレバー5を横倒させてロックを解除し、仕分
けユニットU3を直動ガイドレール2に沿って右方に適
当量移動させることで、検査ユニットU2及び仕分けユ
ニットU3間に作業スペースを得る。不具合処理後の作
業も部品供給ユニットU1の場合と同様で、仕分けユニ
ットU3を左方に移動させてX方向調整機構28と固定
ブロック3とで検査ユニットU2を挟み込むようにし
て、ロックレバー5をクランプ状態に戻せば、仕分けユ
ニットU3の原位置が通常は自動的に再現される。Y方
向及びZ方向の微調整も同様に必要に応じて行えばよ
い。
【0064】なお、ロックレバー5を解除した場合は、
仕分けユニットU3だけでなく検査ユニットU2も同時
にX方向にフリーとなる。従って、部品供給ユニットU
1及び検査ユニットU2間におけるトラブルも処理可能
になる。かかる観点から、トラブル発生箇所が不明であ
る場合は、とりあえずロックレバー5(ロックレバー6
でなく)を解除し、仕分けユニットU3と共に検査ユニ
ットU2を右方に移動させれば、トラブル発生箇所が速
やかにわかり、同時に作業スペースも確保されるので都
合がよい。
【0065】なお、不具合処理の場合に限らず、通常の
定期等のメンテナンスで各ユニットを移動させる場合
も、上記と同様の作業により容易に原位置復帰を行うこ
とができる。
【0066】本実施の形態によれば、各ユニットを、角
チップ9の搬送経路HKと同じ方向であるX方向にのみ
移動可能に構成し、ユニットを移動させることでユニッ
ト間に作業スペースを確保するようにしたので、不具合
処理やメンテナンスを容易に行うことができる。また、
不具合処理等からの復帰時は、固定ブロック3、4を基
準として各ユニットのX方向の原位置が容易に再現され
るようにしたので、位置出しに時間がかかるという問題
が解消される。よって、作業スペースを確保して不具合
処理等の作業効率を向上することができる。しかも、必
要に応じて、Y方向及びZ方向の微調整機構を設けたの
で、より高精度の原位置復帰を確保することができる。
【0067】なお、検査ユニットU2をX方向に移動可
能に構成したが、検査ユニットU2はベース1に対して
常時固定状態とし、部品供給ユニットU1または仕分け
ユニットU3を移動させることで不具合処理を行うよう
にしてもよい。
【0068】なお、検査ユニットU2にはY方向及びZ
方向への微調整機構を設けなかったが、これらを検査ユ
ニットU2にも設けてもよい。
【0069】なお、検査ユニットU2は仕分けユニット
U3と共に右方に移動可能に構成したが、これとは逆
に、部品供給ユニットU1と共に左方に移動可能に構成
してもよい。
【0070】なお、各ユニット間におけるトラブル対処
のためのスペースを確保する観点からは、3つのユニッ
トのうち2つを移動可能に構成すれば十分である。ま
た、不具合発生が予定される箇所が設計上定まっている
ような場合は、その箇所にかかわる1つのユニットを移
動可能に構成するだけでも効果はある。
【0071】なお、微調整機構は、X方向と異なる2方
向であれば、必ずしもX方向に直交する方向に調整する
ものでなくてもよい。また、ユニットの微調整機構は、
Y方向及びZ方向としたが、これに限るものでなく、設
計上の特性によって調整が必要となる方向にのみ機構を
設けてもよい。
【0072】なお、各ユニットはX方向へスライド可能
に構成したが、直動ガイドレール2の延設方向をY方向
とし、これを各ユニット毎に個別に設けることで、スラ
イド可能方向をY方向にすることもできる。これによっ
ても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することは可
能である。ただし、角チップ9の搬送方向とは平行でな
くなることから、精度誤差の許容範囲が小さくなるた
め、装置の製造誤差を小さく抑えなければならない。各
ユニットをZ方向に移動可能に構成する場合も同様であ
る。
【0073】(第2の実施の形態)第1の実施の形態で
は、仕分けユニットU3等はX方向に沿ってスライド移
動可能であった。これに対し本発明の第2の実施の形態
では、仕分けユニットU30等がスライド移動でなく回
動可能に構成される。
【0074】図6は、本発明の第2の実施の形態におけ
る仕分けユニットの正面図である。同図では、回動後の
状態が併せて示されている。
【0075】仕分けユニットU30は、回動軸102を
中心としてX−Z面に平行に時計方向(右方)に回動可
能に構成される。X、Y、Z方向へのがたつきは最小限
に押さえられるように構成されている。角チップ9の検
査が可能な固定状態では、同図に示すように、仕分けユ
ニットU30の下面U30aがベース101の上面10
1aに当接しており、上面101aが回動方向における
基準となっている。仕分けユニットU30の固定はボル
ト103によってなされるが、第1の実施の形態と同様
に、ロックレバー5のような操作容易な方式を採用して
もよい。
【0076】検査ユニットU2と仕分けユニットU30
との間で角チップ9が詰まった場合は、ボルト103を
外して仕分けユニットU30を時計方向、すなわち検査
ユニットU2から離間する方向に回動させる。すると、
両ユニット間が開放される結果、第1の実施の形態と同
様に不具合処理等のための作業スペースが容易に確保さ
れる。処理後は、仕分けユニットU30を反時計方向に
回動させ、ユニットU30の下面U30aがベース10
1の上面101aに当接したところでボルト103を締
めれば、仕分けユニットU30の回動方向における原位
置が自動的に再現される。
【0077】なお、図示はしないが、部品供給ユニット
についても仕分けユニットU30と対称であるが同様に
構成され、左端部下部の回動軸を中心として、検査ユニ
ットU2から離間する方向に回動する。なお、ホッパ6
8が傾いたとき、角チップ9がこぼれないように、蓋を
設ける等の手当をしておく必要がある。動作は仕分けユ
ニットU30と対称であるが同様である。また、検査ユ
ニットU2は、ベース101に常時固定状態とされてい
る。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0078】本実施の形態によれば、第1の実施の形態
と同様の効果を奏することができる。
【0079】(第3の実施の形態)第2の実施の形態で
は、仕分けユニットU3等はX−Z面に平行に回動可能
であった。これに対し本発明の第3の実施の形態では、
仕分けユニットU30等がY−Z面に平行に回動可能に
構成される。
【0080】図7は、本発明の第3の実施の形態におけ
る仕分けユニットの右側面図である。同図では、回動後
の状態が併せて示されている。
【0081】仕分けユニットU300は、回動軸112
を中心としてY−Z面に平行に時計方向(後方)に回動
可能に構成される。X、Y、Z方向へのがたつきは最小
限に押さえられるように構成されている。角チップ9の
検査が可能な固定状態では、同図に示すように、仕分け
ユニットU300の下面U300aがベース111の上
面111aに当接しており、上面111aが回動方向に
おける基準となっている。仕分けユニットU300の固
定はボルト113によってなされるが、第1の実施の形
態と同様に、ロックレバー5のような操作容易な方式を
採用してもよい。
【0082】不具合発生時等における仕分けユニットU
300の回動動作は、第2の実施の形態とは回動方向が
異なるだけで、他の点では同様である。なお、図示はし
ないが、部品供給ユニットについても仕分けユニットU
300と対称であるが同様に構成され、前端部下部の回
動軸を中心として、後方に回動する。なお、その場合、
移動に際し干渉する部分は形状を変更して設計する必要
がある。部品供給ユニットの回動動作は仕分けユニット
U300と同様である。また、検査ユニットU2は、ベ
ース111に常時固定状態とされている。その他の構成
は第1の実施の形態と同様である。
【0083】本実施の形態によれば、第1の実施の形態
と同様の効果を奏することができる。
【0084】なお、第2、第3の実施の形態では、検査
ユニットU2は固定であり回動しないものとして説明し
た。しかし、検査ユニットU2についても、Y−Z面に
平行に回動可能に構成してもよい。このようにすれば、
部品供給ユニットU1、仕分けユニットU30(U30
0)を移動させることなく、検査ユニットU2を回動さ
せるだけで、各ユニット間に作業スペースを確保するこ
とができる。
【0085】なお、第1の実施の形態で示したX方向へ
のスライド移動機構、第2の実施の形態で示したX−Z
面に平行な回動機構、第3の実施の形態で示したY−Z
面に平行な回動機構の3つの機構は、いずれか1つだけ
を採用するだけでなく、ユニット毎に適当な機構を採用
するようにしてもよい。作業スペース確保の観点から
は、基本的には、隣接するユニット同士が互いに離間す
る方向に移動乃至回動すればよく、例えば、部品供給ユ
ニットU1についてはスライド機構、仕分けユニットU
3については回動機構を採用する、というようにしても
よい。また、効果は減少するが、3つのユニットのうち
1つだけを移動乃至回動可能に構成してもよい。
【0086】なお、第2、第3の実施の形態において、
Y方向及びZ方向の微調整機構に加えて、同様の構成で
X方向の微調整機構を加えれば、高精度な原位置再現が
より確実に確保される。
【0087】なお、上記各実施の形態において、各ユニ
ットは、ベースに対して定まった態様でのみ変位可能
で、変位によってユニット間に作業用の間隙ができるの
であれば、必ずしも直線移動や回動という態様で変位す
るような構成に限定されるものではない。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係る微小部品の外観検査装置によれば、作業スペース
を確保して不具合処理等の作業効率を向上することがで
きる。
【0089】請求項2に係る微小部品の外観検査装置に
よれば、高精度の原位置復帰を確保しつつ、作業スペー
スを確保して不具合処理等の作業効率を向上することが
できる。
【0090】請求項3に係る微小部品の外観検査装置に
よれば、作業スペースを確保して不具合処理等の作業効
率を向上することができる。
【0091】請求項4に係る微小部品の外観検査装置に
よれば、高精度の原位置復帰を確保しつつ、作業スペー
スを確保して不具合処理等の作業効率を向上することが
できる。
【0092】請求項5に係る微小部品の外観検査装置の
使用方法によれば、作業スペースを確保して不具合処理
等の作業効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る微小部品の
外観検査装置の正面図である。
【図2】 同装置の平面図である。
【図3】 同装置の右側面図である。
【図4】 検査ユニットのみを図1の左方からみた側面
図である。
【図5】 検査部近傍の部分拡大断面図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態における仕分けユ
ニットの正面図である。
【図7】 本発明の第3の実施の形態における仕分けユ
ニットの右側面図である。
【符号の説明】
1 ベース、 2 直動ガイドレール(直動ガイド)、
3、4 固定ブロック、 7 CCDカメラ、 5、
6 ロックレバー、 9 角チップ(微小部品)、 1
1、12 直動ガイドブロック、 15 Y方向用ガイ
ドキー、 18Y方向微調整機構(微調整手段)、 2
1 Z方向用ガイドキー、 24 Z方向微調整機構
(微調整手段)、 28 X方向調整機構、 41 振
り分け部、 50 検査部、 51 直動ガイドブロッ
ク、 52 X方向調整機構、55 V溝付き乗り移り
部、 56 吸引ノズル、 56a 貫通孔、 62、
63 直動ガイドブロック、 65 Y方向微調整機構
(微調整手段)、 66Y方向用ガイドキー、 70
直進フィーダ、 72 Z方向微調整機構(微調整手
段)、 73 Z方向用ガイドキー、 76 X方向調
整機構、 HK搬送経路、 U1 部品供給ユニット、
U2 検査ユニット、U3 仕分けユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G051 AA61 AB07 AB08 BA02 BB17 BC02 CA03 CA08 CB01 DA01 DA13 EB01 3F079 AD06 BA06 CA23 CB25 CB30 CC01 5E082 AA01 BC40 MM11 MM19 MM21 MM31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微小部品の外観を検査する検査ユニット
    と、該検査ユニットに前記微小部品を受け渡す部品供給
    ユニットと、前記検査ユニットから検査済みの微小部品
    を受け取り検査結果に応じて前記検査済みの微小部品を
    仕分ける仕分けユニットとがベース上に配設され、これ
    ら3つのユニットを前記微小部品の外観検査を行える近
    接配置状態にしたとき、前記微小部品が、前記部品供給
    ユニットから前記検査ユニットを介し前記仕分けユニッ
    トに亘る搬送経路を通じて搬送され得るように構成され
    た微小部品の外観検査装置であって、 前記3つのユニットの少なくとも1つは前記ベースに対
    して定まった態様でのみ変位可能で、前記少なくとも1
    つを前記定まった態様で変位させたとき、ユニット間に
    作業スペースが確保され得る一方、 変位させた前記少なくとも1つを前記近接配置状態に復
    帰させたとき、前記少なくとも1つの原位置が再現され
    得るように構成されたことを特徴とする微小部品の外観
    検査装置。
  2. 【請求項2】 前記3つのユニットの前記少なくとも1
    つを前記近接配置状態に復帰させたとき、前記少なくと
    も1つが変位可能な方向とは異なる方向における前記少
    なくとも1つの位置を微調整する微調整手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1記載の微小部品の外観検査装
    置。
  3. 【請求項3】 微小部品の外観を検査する検査ユニット
    と、該検査ユニットに前記微小部品を受け渡す部品供給
    ユニットと、前記検査ユニットから検査済みの微小部品
    を受け取り検査結果に応じて前記検査済みの微小部品を
    仕分ける仕分けユニットとがベース上に配設され、これ
    ら3つのユニットを前記微小部品の外観検査を行える近
    接配置状態にしたとき、前記微小部品が、前記部品供給
    ユニットから前記検査ユニットを介し前記仕分けユニッ
    トに亘って直線的に形成される搬送経路を通じて搬送さ
    れ得るように構成された微小部品の外観検査装置であっ
    て、 前記ベースには、前記搬送経路の方向と略同方向に延び
    る直動ガイドが設けられ、 前記部品供給ユニット及び前記仕分けユニットの少なく
    とも一方は、前記直動ガイド上に設置されることで前記
    検査ユニットから離間する方向に移動可能で、前記少な
    くとも一方を前記離間する方向に移動させたとき、ユニ
    ット間に作業スペースが確保され得る一方、 離間させた前記少なくとも一方を前記近接配置状態に復
    帰させたとき、前記少なくとも一方の原位置が再現され
    得るように構成されたことを特徴とする微小部品の外観
    検査装置。
  4. 【請求項4】 前記部品供給ユニット及び前記仕分けユ
    ニットの前記少なくとも一方を前記近接配置状態に復帰
    させたとき、前記少なくとも一方が移動可能な方向とは
    異なる方向における前記少なくとも一方の位置を微調整
    する微調整手段を備えたことを特徴とする請求項3記載
    の微小部品の外観検査装置。
  5. 【請求項5】 微小部品の外観を検査する検査ユニット
    と、該検査ユニットに前記微小部品を受け渡す部品供給
    ユニットと、前記検査ユニットから検査済みの微小部品
    を受け取り検査結果に応じて前記検査済みの微小部品を
    仕分ける仕分けユニットとがベース上に配設され、これ
    ら3つのユニットを前記微小部品の外観検査を行える近
    接配置状態にしたとき、前記微小部品が、前記部品供給
    ユニットから前記検査ユニットを介し前記仕分けユニッ
    トに亘る搬送経路を通じて搬送され得るように構成さ
    れ、且つ前記3つのユニットの少なくとも1つは、前記
    ベースに対して定まった態様でのみ変位可能に構成され
    た微小部品の外観検査装置の使用方法であって、 不具合処理時には、前記3つのユニットの少なくとも1
    つを前記定まった態様で変位させることで、ユニット間
    に不具合処理のための作業用スペースを確保し、 不具合処理からの復帰時は、変位させた前記少なくとも
    1つを前記近接配置状態に復帰させることで、前記少な
    くとも1つの原位置を再現することを特徴とする微小部
    品の外観検査装置の使用方法。
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CN105866031A (zh) * 2016-05-19 2016-08-17 山东省科学院自动化研究所 一种用于太赫兹无损检测的扫描台、扫描成像装置及方法
JP2022160434A (ja) * 2018-08-17 2022-10-19 東京エレクトロン株式会社 異常判定方法及び基板処理システム

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