JP7308337B2 - 異常判定方法及び基板処理システム - Google Patents

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本開示は、異常判定方法及び基板処理システムに関する。
特許文献1は、均一な線幅の形成のための基板処理システムを開示している。この基板処理システムでは、レジスト膜が形成された基板がパターン露光前に撮像部により撮像され、撮像結果に基づいて、パターン露光前の基板上のレジスト膜の膜厚分布が測定される。また、同じ基板が、パターン露光され次いで加熱処理された後に撮像部により撮像され、撮像結果に基づいて、加熱処理後の基板上のレジスト膜の膜厚分布が測定される。そして、パターン露光前のレジスト膜の膜厚分布と、加熱処理後のレジスト膜の膜厚分布とから、膜厚差データが生成され、膜厚差データに基づいて、レジストパターンの線幅が推定される。この推定結果に基づくレジスト膜の補正条件により、レジスト膜に対して補正処理が行われる。
特開2017-28086号公報
本開示にかかる技術は、撮像装置が少ない基板処理システムにおいて、生産性を損なわずに、異常の有無を適切に判定することを可能にする。
本開示の一態様は、基板処理システムのための方法であって、基板への一連の処理の開始前と終了後とに、前記基板を撮像装置で撮像する監視用撮像工程と、前記基板処理システムで前記一連の処理を行うように構成され、少なくとも一つの液処理装置及び少なくとも一つの熱処理装置を含む複数の処理装置のうち、異常があると推定される一つの処理装置を、前記監視用撮像工程での撮像結果と、前記一連の処理に用いられた複数の処理装置の情報に基づいて、特定する装置特定工程と、前記装置特定工程で特定された前記一つの処理装置を用いて、前記一連の処理とは別の第1工程を、所定の処理条件で検査用基板に行い、前記第1工程を行う前と後に、前記検査用基板の第1の撮像結果を取得するように、当該検査用基板を前記撮像装置で撮像する異常判定用撮像工程と、前記複数の処理装置のうちの、前記装置特定工程で特定された前記処理装置と同じ類型の工程を行う、別の処理装置を用いて、第2工程を、別の検査用基板に行い、前記第2工程を行う前と後とに、前記別の検査用基板の第2の撮像結果を取得するように、前記別の検査用基板を前記撮像装置で撮像する比較用撮像工程と、前記異常判定用撮像工程で取得された前記検査用基板の第1の撮像結果と前記比較用撮像工程で取得された前記別の検査用基板の第2の撮像結果に基づいて、前記装置特定工程で特定された前記一つの処理装置における、実際の異常の有無を判定する異常有無判定工程と、を有する。
本開示によれば、撮像装置が少ない基板処理システムにおいて、生産性を損なわずに、異状の有無を適切に判定することができる。
第1の実施形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す平面図である。 第1の実施形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す正面図である。 第1の実施形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す背面図である。 レジスト塗布装置の構成の概略を示す縦断面図である。 レジスト塗布装置の構成の概略を示す横断面図である。 熱処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。 熱処理装置の構成の概略を示す横断面図である。 熱処理装置の熱板の構成の概略を示す平面図である。 検査装置の構成の概略を示す縦断面図である。 検査装置の構成の概略を示す横断面図である。 制御部の構成の概略を模式的に示すブロック図である。 ウェハ上のレジストパターンの線幅と、撮像装置を用いた撮像結果との間に相関があることを示す図である。 第1の実施形態にかかるウェハ処理の一例を説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す平面図である。 第2の実施形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す正面図である。
半導体デバイス等の製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では、一連の処理が行われ、基板としての半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)上に、所定のレジストパターンが形成される。
上記一連の処理には、例えば、ウェハ上にレジスト液を塗布しレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、レジスト膜を露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理、各種熱処理等が含まれる。各種熱処理とは、露光前にレジスト膜を加熱する処理(PAB処理)や、露光後にレジスト膜内の化学反応を促進させる加熱処理(PEB処理)等である。
上述のレジスト塗布処理は、ウェハを回転させながら当該ウェハに塗布液を供給し塗布膜を形成する回転塗布処理である。このレジスト塗布処理におけるウェハの処理回転速度等の処理条件はレジスト膜厚に影響がある。したがって、特許文献1のように撮像部による撮像結果に基づいてレジスト膜の膜厚を測定すれば、測定結果に基づいてレジスト塗布処理にかかる上記処理条件を調整することにより所望の膜厚が得られる。
また、PEB処理における熱処理温度等の処理条件はレジストパターンの線幅に影響を与える。したがって、特許文献1のように撮像部による撮像結果に基づいてレジスト膜の膜厚を測定し該膜厚に基づいてレジストパターンの線幅を推定すれば、推定結果に基づいてPEB処理における上記処理条件を調整することにより、所望の線幅が得られる。
ところで、フォトリソグラフィー工程における一連の処理では、レジスト膜の下地として、下層膜や中間層膜を形成し、具体的には、下層膜、中間層膜及びレジスト膜の各層状膜を下から順に形成し積層膜とする場合がある。レジスト膜以外の層状膜もレジスト膜と同様に所望の膜厚に形成する必要があるため、各層状膜について膜厚を測定し、測定結果に基づいて、各層状膜の形成のための処理条件を調整することが考えられる。しかし、層状膜毎に、膜厚測定のための撮像部を設けるとすると、これらの層状膜からなる積層膜を形成する基板処理システムが高価となってしまう。また、より正確に膜厚を測定するために各層状膜形成処理の前と後との両方でウェハの撮像を行うとしたときに、上記前と後との両方で異なる撮像部を用いるとすると、さらに高価となる。また、各層状膜について撮像する場合に、撮像部を層状膜毎に設けずにその数を少なくし異なる層状膜間で共有すると、撮像部を利用するための待機時間が生じ、生産性が悪くなる。
特許文献1はこの点に関し何ら開示も示唆もするものではない。
なお、下層膜、中間膜及びレジスト膜の各層状膜は、前述の回転塗布処理により形成される。回転塗布処理等の処理条件にかかる上述の課題は、上記各層状膜を回転塗布処理以外の手法で形成する処理における処理条件の調整や、層状膜の一部または全部を除去するエッチング処理における処理条件の調整等にも共通する。
そこで、本開示は、撮像装置が少ない場合においても、生産性を損なわずに処理条件を適切に補正する、処理条件補正方法及び基板処理システムを提供することを可能にする。以下、本実施形態にかかる処理条件設定方法及び基板処理システムを説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる基板処理システム1の内部構成の概略を示す説明図である。図2及び図3は、各々基板処理システム1の内部構成の概略を示す、正面図と背面図である。なお、本実施の形態では、基板処理システム1がウェハWに対して塗布現像処理を行う塗布現像処理システムである場合を例にして説明する。
基板処理システム1は、ウェハWに対する層状膜の形成及び除去がそれぞれ1回以上またはいずれか一方が複数回実行される一連の処理を行い、当該ウェハWを所定の状態にするものである。本例の基板処理システム1は、下層膜、中間膜及びレジスト膜といった層状膜の回転塗布による形成とレジスト膜の現像を行う塗布現像処理を上記一連の処理として行うものである。
基板処理システム1は、図1に示すように、複数枚のウェハWを収容したカセットが搬入出されるカセットステーション2と、塗布現像処理を構成する単位処理を行う各種処理装置を単位処理毎に複数備えた処理ステーション3と、を有する。そして、基板処理システム1は、カセットステーション2と、処理ステーション3と、処理ステーション3に隣接する露光装置4との間でウェハWの受け渡しを行うインターフェイスステーション5とを一体に接続した構成を有している。
カセットステーション2は、例えばカセット搬入出部10とウェハ搬送部11に分かれている。例えばカセット搬入出部10は、基板処理システム1のY方向負方向(図1の左方向)側の端部に設けられている。カセット搬入出部10には、カセット載置台12が設けられている。カセット載置台12上には、複数、例えば4つの載置板13が設けられている。載置板13は、水平方向のX方向(図1の上下方向)に一列に並べて設けられている。これらの載置板13には、基板処理システム1の外部に対してカセットCを搬入出する際に、カセットCを載置することができる。
ウェハ搬送部11には、図1に示すようにX方向に延びる搬送路20上を移動自在なウェハ搬送装置21が設けられている。ウェハ搬送装置21は、上下方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各載置板13上のカセットCと、後述する処理ステーション3の第3のブロックG3の受け渡し装置との間でウェハWを搬送できる。
処理ステーション3には、各種装置を備えた複数、例えば第1~第4の4つのブロックG1、G2、G3、G4が設けられている。例えば処理ステーション3の正面側(図1のX方向負方向側)には、第1のブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(図1のX方向正方向側)には、第2のブロックG2が設けられている。また、処理ステーション3のカセットステーション2側(図1のY方向負方向側)には、第3のブロックG3が設けられ、処理ステーション3のインターフェイスステーション5側(図1のY方向正方向側)には、第4のブロックG4が設けられている。
第1のブロックG1には、処理装置としての液処理装置が設けられており、例えば図2に示すように、現像処理装置30、下層膜形成装置31、中間層膜形成装置32、レジスト膜形成装置33が下からこの順に配置されている。現像処理装置30は、レジスト膜が形成されたウェハWに露光後に現像液を供給して当該ウェハWを現像する現像処理を行う。下層膜形成装置31は、下層膜形成用の塗布液をウェハWに供給して当該ウェハW上に下層膜を形成する下層膜形成処理を行う。下層膜は例えばSoC(Spin On Carbon)膜である。中間層膜形成装置32は、中間層膜形成用の塗布液をウェハWに供給して当該ウェハW上に下層膜を形成する中間層膜形成処理を行う。中間層膜は例えばシリコン含有反射防止膜(SiARC膜)である。レジスト膜形成装置33は、レジスト液をウェハWに供給して当該ウェハW上にレジスト膜を形成するレジスト膜形成処理を行う。現像処理、下層膜形成処理、中間層膜形成処理及びレジスト膜処理はそれぞれ、前述の一連の処理である塗布現像処理を構成する単位処理の一例である。
例えば現像処理装置30、下層膜形成装置31、中間層膜形成装置32及びレジスト膜形成装置33は、それぞれ水平方向に3つ並べて配置されている。なお、これら現像処理装置30、下層膜形成装置31、中間層膜形成装置32及びレジスト膜形成装置33の数や配置は、任意に選択できる。
これら現像処理装置30、下層膜形成装置31、中間層膜形成装置32及びレジスト膜形成装置33では、例えばウェハW上に所定の処理液を塗布するスピンコーティングが行われる。スピンコーティングでは、例えば塗布ノズルからウェハW上に処理液を吐出すると共に、ウェハWを回転させて、処理液をウェハWの表面に拡散させる。なお、レジスト膜形成装置33の構成については後述する。
例えば第2のブロックG2には、図3に示すようにウェハWの加熱や冷却といった熱処理を行う熱処理装置40が上下方向と水平方向に並べて設けられている。熱処理装置40の数や配置についても、任意に選択できる。熱処理装置40には、下層膜加熱用のもの、中間層膜加熱用のもの及びPAB処理用のものが含まれている。下層膜加熱用の熱処理装置40では、下層膜形成装置31により下層膜が形成されたウェハWを加熱し当該下層膜を硬化させる下層膜用熱処理が行われる。中間層膜加熱用の熱処理装置40では、中間層膜形成装置32により中間層膜が形成されたウェハWを加熱し当該中間層膜を硬化させる中間層膜用熱処理が行われる。PAB処理用の熱処理装置40では、レジスト膜形成装置33によりレジスト膜が形成されたウェハWを露光前に加熱し当該レジスト膜を硬化させるPAB処理が行われる。また、熱処理装置40には、露光後且つ現像処理後のウェハW上のレジスト膜を加熱するPB処理を行うPB処理用の熱処理装置が含まれる。下層膜形用熱処理、中間層膜用熱処理、PAB処理、PEB処理、PB処理はそれぞれ、前述の一連の処理である塗布現像処理を構成する単位処理の一例である。なお、熱処理装置40の構成については後述する。
第3のブロックG3には、複数の受け渡し装置50が設けられ、その上に検査装置51、52が設けられている。なお、検査装置51の構成については後述する。また、第4のブロックG4には、複数の受け渡し装置60が設けられている。
図1に示すように第1のブロックG1~第4のブロックG4に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域Dが形成されている。ウェハ搬送領域Dには、例えばウェハ搬送装置70が配置されている。
ウェハ搬送装置70は、例えばY方向、前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アーム70aを有している。ウェハ搬送装置70は、ウェハ搬送領域D内を移動し、周囲の第1のブロックG1、第2のブロックG2、第3のブロックG3及び第4のブロックG4内の所定の装置にウェハWを搬送できる。ウェハ搬送装置70は、例えば図3に示すように上下に複数台配置され、例えば各ブロックG1~G4の同程度の高さの所定の装置にウェハWを搬送できる。
また、ウェハ搬送領域Dには、第3のブロックG3と第4のブロックG4との間で直線的にウェハWを搬送するシャトル搬送装置71が設けられている。
シャトル搬送装置71は、例えば図3のY方向に直線的に移動自在になっている。シャトル搬送装置71は、ウェハWを支持した状態でY方向に移動し、同程度の高さの第3のブロックG3の受け渡し装置50と第4のブロックG4の受け渡し装置60との間でウェハWを搬送できる。
図1に示すように第3のブロックG3のX方向正方向側には、ウェハ搬送装置72が設けられている。ウェハ搬送装置72は、例えば前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アーム72aを有している。ウェハ搬送装置72は、ウェハWを支持した状態で上下に移動して、第3のブロックG3内の各受け渡し装置50にウェハWを搬送できる。
インターフェイスステーション5には、ウェハ搬送装置73と受け渡し装置74が設けられている。ウェハ搬送装置73は、例えばY方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アーム73aを有している。ウェハ搬送装置73は、例えば搬送アーム73aにウェハWを支持して、第4のブロックG4内の各受け渡し装置60、受け渡し装置74及び露光装置4との間でウェハWを搬送できる。
次に、上述したレジスト膜形成装置33の構成について説明する。図4及び図5はそれぞれ、レジスト膜形成装置33の構成の概略を示す縦断面図及び横断面図である。
レジスト膜形成装置33は、図4及び図5に示すように、内部を密閉可能な処理容器100を有している。処理容器100のウェハ搬送装置70側の側面には、ウェハWの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
処理容器100内の中央部には、ウェハWを保持して回転させるスピンチャック110が設けられている。スピンチャック110は、水平な上面を有し、当該上面には、例えばウェハWを吸引する吸引口(図示せず)が設けられている。この吸引口からの吸引により、ウェハWをスピンチャック110上に吸着保持できる。
スピンチャック110の下方には、例えばモータなどを備えたチャック駆動部111が設けられている。スピンチャック110は、チャック駆動部111により所定の速度に回転できる。また、チャック駆動部111には、例えばシリンダなどの昇降駆動源が設けられており、スピンチャック110は昇降自在になっている。
スピンチャック110の周囲には、ウェハWから飛散又は落下する液体を受け止め、回収するカップ112が設けられている。カップ112の下面には、回収した液体を排出する排出管113と、カップ112内の雰囲気を真空引きして排気する排気管114が接続されている。
図5に示すようにカップ112のX方向負方向(図5中の下方向)側には、Y方向(図5中の左右方向)に沿って延伸するレール120が形成されている。レール120は、例えばカップ112のY方向負方向(図5中の左方向)側の外方からY方向正方向(図5中の右方向)側の外方まで形成されている。レール120には、アーム121が取り付けられている。
アーム121には、図4及び図5に示すように、レジスト液をウェハW上に供給する塗布ノズル122が支持されている。アーム121は、図5に示すノズル駆動部123により、レール120上を移動自在である。これにより、塗布ノズル122は、カップ112のY方向正方向側の外方に設置された待機部124からカップ112内のウェハWの中心部上方まで移動でき、さらに当該ウェハW上をウェハWの径方向に移動できる。また、アーム121は、ノズル駆動部123によって昇降自在であり、塗布ノズル122の高さを調節できる。
塗布ノズル122には、図4に示すように当該塗布ノズル122にレジスト液を供給する供給管125が接続されている。供給管125は、内部にレジスト液を貯留するレジスト液供給源126に連通している。また、供給管125には、レジスト液の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群127が設けられている。
なお、現像処理装置30や、下層膜形成装置31、中間層膜形成装置32の構成は、上述のレジスト膜形成装置33の構成と同様である。ただし、現像処理装置30等とレジスト膜形成装置33とでは塗布ノズルから供給される処理液は異なる。
続いて、熱処理装置40の構成について説明する。図6及び図7はそれぞれ、熱処理装置40の構成の概略を示す縦断面図及び横断面図である。
例えば熱処理装置40は、図6及び図7に示すように筐体130内に、ウェハWを加熱処理する加熱部131と、ウェハWを冷却処理する冷却部132を備えている。図7に示すように筐体130の冷却部132近傍の両側面には、ウェハWを搬入出するための搬入出口133が形成されている。
加熱部131は、図6に示すように上側に位置して上下動自在な蓋体140と、下側に位置してその蓋体140と一体となって処理室Sを形成する熱板収容部141を備えている。
蓋体140は、下面が開口した略筒形状を有し、後述の熱板142上に載置されたウェハWの被処理面である上面を覆う。蓋体140の上面中央部には、排気部140aが設けられている。処理室S内の雰囲気は、排気部140aから排気される。
また、蓋体140には、該蓋体140の温度を測定する温度測定部である温度センサ143が設けられている。図の例では、温度センサ143は蓋体140の端部に設けられているが、蓋体140の中央部等に設けてもよい。
熱板収容部141の中央には、ウェハWが載置され、該載置されたウェハWを加熱する熱板142が設けられている。熱板142は、厚みのある略円盤形状を有しており、熱板142の上面すなわちウェハWの搭載面を加熱するヒータ150がその内部に設けられている。ヒータ150としては、例えば電気ヒータが用いられる。この熱板142の構成については後述する。
熱板収容部141には、熱板142を厚み方向に貫通する昇降ピン151が設けられている。昇降ピン151は、シリンダなどの昇降駆動部152により昇降自在であり、熱板142の上面に突出して後述する冷却板170との間でウェハWの受け渡しを行うことができる。
熱板収容部141は、例えば図6に示すように熱板142を収容して熱板142の外周部を保持する環状の保持部材160と、その保持部材160の外周を囲む略筒状のサポートリング161を有している。
加熱部131に隣接する冷却部132には、例えばウェハWを載置して冷却する冷却板170が設けられている。冷却板170は、例えば図7に示すように略方形の平板形状を有し、加熱部131側の端面が円弧状に湾曲している。冷却板170の内部には、例えばペルチェ素子などの図示しない冷却部材が内蔵されており、冷却板170を所定の設定温度に調整できる。
冷却板170は、例えば図6に示すように支持アーム171に支持され、その支持アーム171は、加熱部131側のX方向に向かって延伸するレール172に取付けられている。冷却板170は、支持アーム171に取り付けられた駆動機構173によりレール172上を移動できる。これにより、冷却板170は、加熱部131側の熱板142の上方まで移動できる。
冷却板170には、例えば図7のX方向に沿った2本のスリット174が形成されている。スリット174は、冷却板170の加熱部131側の端面から冷却板170の中央部付近まで形成されている。このスリット174により、加熱部131側に移動した冷却板170と、熱板142上の昇降ピン151との干渉が防止される。図6に示すように冷却部132内に位置する冷却板170の下方には、昇降ピン175が設けられている。昇降ピン175は、昇降駆動部176によって昇降できる。昇降ピン175は、冷却板170の下方から上昇してスリット174を通過し、冷却板170の上方に突出して、例えば搬入出口133から筐体130の内部に進入するウェハ搬送装置70との間でウェハWの受け渡しを行うことができる。
次に、熱板142の構成について詳述する。図8は、熱板142の構成の概略を示す平面図である。熱板142は、図8に示すように、複数、例えば5個の熱板領域R1~R5に区画されている。熱板142は、例えば平面から見て中心部に位置して円形の熱板領域R1と、その熱板領域R1の周囲を円弧状に4等分した熱板領域R2~R5とに区画されている。
熱板142の各熱板領域R1~R5には、ヒータ180が個別に内蔵され、熱板領域R1~R5毎に個別に加熱できる。各熱板領域R1~R5のヒータ180の発熱量は、例えば温度制御装置181により調整されている。温度制御装置181は、各ヒータ180の発熱量を調整して、各熱板領域R1~R5の処理温度を所定の設定温度に制御できる。温度制御装置181における温度設定は、制御部300により行われる。
次に検査装置51の構成について説明する。図9及び図10はそれぞれ、検査装置51の構成の概略を示す縦断面図及び横断面図である。検査装置51は、図9及び図10に示すようにケーシング190を有している。ケーシング190内には、ウェハWを載置する載置台200が設けられている。この載置台200は、モータなどの回転駆動部201によって、回転、停止が自在である。ケーシング190の底面には、ケーシング190内の一端側(図10中のX方向負方向側)から他端側(図10中のX方向正方向側)まで延伸するガイドレール202が設けられている。載置台200と回転駆動部201は、ガイドレール202上に設けられ、駆動装置203によってガイドレール202に沿って移動できる。
ケーシング190内の他端側(図10のX方向正方向側)の側面には、撮像装置210が設けられている。撮像装置210には、例えば広角型のCCDカメラが用いられている。
ケーシング190の上部中央付近には、ハーフミラー211が設けられている。ハーフミラー211は、撮像装置210と対向する位置に、鏡面が鉛直下方を向いた状態から撮像装置210の方向に向けて45度上方に傾斜した状態で設けられている。ハーフミラー211の上方には、照明装置212が設けられている。ハーフミラー211と照明装置212は、ケーシング190内部の上面に固定されている。照明装置212からの照明は、ハーフミラー211を通過して下方に向けて照らされる。したがって、照明装置212の下方にある物体によって反射した光は、ハーフミラー211でさらに反射して、撮像装置210に取り込まれる。すなわち、撮像装置210は、照明装置212による照射領域にある物体を撮像することができる。
なお、検査装置52の構成は、上述の検査装置51の構成と同様である。
以上の基板処理システム1には、図1に示すように制御部300が設けられている。制御部300は、例えばCPUやメモリ等を備えたコンピュータにより構成され、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、前述の一連の処理を構成する単位処理の処理条件を補正するプログラムを含む、基板処理システム1におけるウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、当該記憶媒体Hから制御部300にインストールされたものであってもよい。
また、制御部300は、図11に示すように、記憶部310と、第1の取得部311と、装置特定部312と、第2の取得部313と、第3の取得部314と、異常有無判定部315と、処理条件補正部316と、補正適否判定部317とを有する。
記憶部310は、各種情報を記憶する。基板処理システム1では、前述の一連の処理として、下層膜と中間層膜とレジスト膜との積層膜を形成し露光後のレジスト膜を現像する塗布現像処理が行われる。記憶部310は、塗布現像処理の際に用いられた処理装置の情報(以下、「履歴情報」という。)をウェハW毎に記憶する。履歴情報は、言い換えると、塗布現像処理の際に、複数存在する下層膜形成装置31のうちいずれの下層膜形成装置31を通過したか等を示す搬送経路情報である。
第1の取得部311は、ウェハWそれぞれについて、塗布現像処理が開始される前の当該ウェハWの撮像結果と、塗布現像処理が終了した後の当該ウェハWの撮像結果とを、検査装置51または検査装置52の撮像装置210から取得する。
装置特定部312は、第1の取得部311で取得された塗布現像処理開始前と終了後の撮像結果と、ウェハW毎に記憶された履歴情報/搬送経路情報とに基づいて、異常があると推定される処理装置(推定異常装置A)を特定する。塗布現像処理終了後のウェハWの撮像結果だけでなく塗布現像処理開始前のウェハWの撮像結果を用いるのは、塗布現像処理開始前からウェハWに異常が生じているケースを除外するためである。
第2の取得部313は、推定異常装置Aを制御して、当該装置における単位処理Aを、所定の処理条件で、検査用ウェハWに対し行わせる。なお、所定の処理条件とは、塗布現像処理時と同じ処理条件である。そして、第2の取得部313は、単位処理Aが行われる前の検査用ウェハWの撮像結果と、推定異常装置Aによる単位処理A後の検査用ウェハWの撮像結果とを、検査装置51または検査装置52の撮像装置210から取得する。
第3の取得部314は、推定異常装置Aと同じ単位処理Aを行う同種の別の処理装置(同種別処理装置A*)を制御して、単位処理Aを、所定の処理条件で、検査用ウェハWに対し行わせる。そして、第3の取得部314は、単位処理Aが行われる前の検査用ウェハWの撮像結果を検査装置51の撮像装置210から取得する。また、上記同種別処理装置A*による単位処理A後の検査用ウェハWの撮像結果も、検査装置52の撮像装置210から取得される。
異常有無判定部315は、第2の取得部313で取得された撮像結果に基づいて、推定異常装置Aにおける、実際の異常の有無を判定する。例えば、異常有無判定部315は、第2の取得部313で取得された、推定異常装置Aによる単位処理A前後の撮像結果と、第3の取得部314で取得された、同種別処理装置A*による単位処理A前後の撮像結果とに基づいて、実際の異常の有無を判定する。単位処理A後の検査用ウェハWの撮像結果だけでなく単位処理A前の検査用ウェハWの撮像結果を用いるのは、単位処理A前の検査用ウェハに異常が生じているケースを除外するためである。
そして、処理条件補正部316は、実際に異常があると判定された推定異常装置A(異常装置A#)について、単位処理Aの処理条件を以下の方法で補正する。
撮像装置210による撮像結果に基づく撮像画像のRGBデータとレジスト膜の膜厚との間に相関があることが知られている(特許文献1参照)。
また、本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、撮像装置210による撮像結果に基づく撮像画像のRGBデータとウェハW上のレジストパターンの線幅との間に相関があることが知見された。
図12は、撮像装置210による撮像画像のRGBデータとウェハW上のレジストパターンの線幅との間に相関があることを示す図である。なお、図12(A)~(D)では、各画像I1~I4は、グレースケールで示されているが、実際はカラー画像である。
図12(A)及び図12(C)の画像I1、I3は以下のようにして取得される。すなわち、レジストパターンが形成されたウェハWを437個の領域に分割し、各領域において、当該領域上のレジストパターンの線幅をSEMにより測定し、線幅の平均値を領域毎に算出する。また、算出した線幅の平均値をRGBデータに変換する。RGBデータとは、R(赤)、G(緑)、B(青)それぞれの画素値/輝度値を含むデータである。そして、領域毎に、当該領域の座標と、線幅の平均値から変換されたRGBデータと、を対応づけたテーブルを作成する。該テーブルに基づいて、図12(A)及び図12(C)に示すようなレジストパターンの線幅の分布を示すRGB画像I1、I3が取得される。
図12(B)と図12(D)の画像I2、I4は以下のようにして得られる。すなわち、レジストパターンが形成されたウェハW全体を検査装置51の撮像装置210を用いて撮像する。そして、ウェハWを437個の領域に分割し、各領域において、当該領域に含まれるピクセルにおけるR、G、Bそれぞれの画素値の平均値を算出する。そして、領域毎に、当該領域の座標と、上記画素値の平均値すなわちRGBデータの平均値とを対応付けたテーブルを作成する。そして、該テーブルを検査装置51における光学系等に合わせて較正する。較正したテーブルに基づいて図12(B)及び(D)に示すようなRGB画像I2、I4が取得される。本明細書において「撮像画像」とは、例えば撮像装置210での撮像結果から上述のようにして取得された画像のことをいう。
なお、ウェハWに対する処理条件(使用された各種処理装置も含む)は、図12(A)と図12(B)とでは同じであり、図12(C)と図12(D)とでも同じである。ただし、ウェハWに対する処理条件は、図12(A)と図12(C)とで異なる。
図12(A)の画像I1と図12(B)の画像I2との間では色の分布が同様であり、また、図12(C)の画像I3と図12(D)の画像I3との間でも色の分布が同様である。このことから、撮像装置210を用いた撮像結果から得られる、ウェハWの表面の状態を示す撮像画像における色の情報すなわちRGBデータと、ウェハW上のレジストパターンの線幅と、に相関があることは明らかである。
上述のように、撮像装置210による撮像画像のRGBデータとレジスト膜の膜厚との間に相関があり、また、撮像装置210による撮像画像のRGBデータとウェハW上のレジストパターンの線幅との間に相関がある。
そこで、処理条件補正部316は、撮像画像におけるRGBデータの変化量と処理条件の変化量との相関モデルを用い、第2の取得部313で取得された撮像結果に基づいて、異常装置A#における処理条件を補正する。
補正適否判定部317は、異常装置A#を制御して、単位処理Aを、補正後の処理条件で、検査用ウェハWに対し行わせる。そして、補正適否判定部317は、補正後の処理条件に基づく単位処理A後の検査用ウェハWの撮像結果を取得し、該撮像結果に基づいて、処理条件補正部316による補正が適切か否か判定する。
以下、本実施形態にかかる、処理条件の補正処理を含むウェハ処理を説明する。図13は、上記ウェハ処理の一例を説明するためのフローチャートである。
<1.量産工程(監視用撮像工程)>
本実施形態にかかるウェハ処理では、量産用ウェハWに対する塗布現像処理が行われる(ステップS1)。この工程では、量産用ウェハWそれぞれについて、塗布現像処理の開始前と終了後とに、検査装置51、52の撮像装置210で撮像する。
具体的には、まず、カセット載置台12上のカセットCから量産用ウェハWが順次取り出され、処理ステーション3の第3のブロックG3の検査装置51に搬送される。そして、塗布現像処理が開始される前の量産用ウェハWが撮像装置210により撮像され、当該量産用ウェハWの撮像画像が第1の取得部311により取得される。
その後、量産用ウェハWは、第1のブロックG1の下層膜形成装置31に搬送され、当該ウェハW上に下層膜が形成される。次いで、量産用ウェハWは、下層膜加熱用の熱処理装置40に搬送され、加熱処理される。
その後、量産用ウェハWは、中間層膜形成装置32に搬送され、当該ウェハWの下層膜上に中間層膜が形成される。次いで、量産用ウェハWは、中間層膜用の熱処理装置40に搬送され、加熱処理される。
その後、量産用ウェハWは、レジスト膜形成装置33に搬送され、レジスト膜が形成される。次いで、量産用ウェハWは、PAB処理用の熱処理装置40に搬送され、PAB処理される。
その後、量産用ウェハWは、露光装置4に搬送され、所定のパターンで露光処理される。
次に量産用ウェハWは、PEB処理用の熱処理装置40に搬送され、PEB処理される。その後量産用ウェハWは、現像処理装置30に搬送されて現像処理される。現像処理終了後、量産用ウェハWは、ポストベーク処理用の熱処理装置40に搬送され、ポストベーク処理される。これにより、塗布現像処理が終了する。そして、量産用ウェハWは、検査装置52に搬送され、塗布現像処理終了後の量産用ウェハWが撮像装置210により撮像され、当該量産用ウェハWの撮像画像が第1の取得部311により取得される。その後、量産用ウェハWはカセット載置台12上のカセットCに搬送され、量産用ウェハWに対する一連のフォトリソグラフィー工程が完了する。上述の一連のフォトリソグラフィー工程は全ての量産用ウェハWに対して行われる。
<2.装置特定工程>
量産工程前に、各処理装置での処理条件は適正なものに調整されている。しかし、操業を続けているうちに、ある処理装置において処理条件が不適切になる場合がある。そこで、上述の量産工程後または量産工程と並行して、装置特定部312により、第1の取得部311が取得した量産用ウェハWそれぞれについての撮像画像と一連の処理に用いられた処理装置の情報とに基づいて、推定異常装置Aの特定が行われる(ステップS2)。
具体的には、まず、第1の取得部311が取得した量産用ウェハWそれぞれについての、塗布現像処理開始前の撮像画像と、塗布現像処理終了後の撮像画像とに基づいて、推定異常ウェハWが特定される。推定異常ウェハWとは、異常な単位処理が行われたと推定される量産用ウェハWである。
第1の取得部311は、例えば、以下の(P)、(Q)の両方を満たす量産用ウェハWを、推定異常ウェハWと特定する。
(P)塗布現像処理の開始前の撮像画像と、第1の基準画像とで差異がない場合。
(Q)塗布現像処理の終了後の撮像画像と、第2の基準画像とで差異がある場合。
第1の基準画像は、例えば、塗布現像処理開始前の量産用ウェハWの撮像画像の平均画像であり、第2の基準画像は、例えば、塗布現像処理終了後の量産用ウェハWの撮像画像の平均画像である。
また、上記(P)、(Q)における「差異がない/ある」とは、例えば、画像の各座標における画素値の差が撮像画像と基準画像との間で所定の範囲内にある/ないことをいう。
そして、異常推定ウェハWとして特定された量産用ウェハWにかかる履歴情報、すなわち、異常推定ウェハWとして特定された量産用ウェハWの塗布現像処理の際に用いられた処理装置の情報に基づいて、推定異常装置Aが特定される。
<3.異常判定用撮像工程>
ステップS2の装置特定工程で特定された推定異常装置Aを用いて、当該装置における単位処理Aが、所定の処理条件で、検査用ウェハWに行われ、単位処理Aを行う前と後とに検査用ウェハWが撮像装置210により撮像される(ステップS3)。検査用ウェハWは例えばベアウェハである。なお、ベアウェハとは、その表面が平坦であり且つ当該その表面においてウェハの素地のみ(ウェハがシリコンウェハの場合はシリコンのみ)が露出しているものをいう。
本例のステップS3では、推定異常装置Aの他に、単位処理Aに関連する他の単位処理Bにかかる他の種類の所定の処理装置(他種処理装置B)が制御され、上記単位処理Bも、所定の処理条件で、検査用ウェハWに行われる。例えば、単位処理Aがレジスト膜形成処理の場合、単位処理BはPAB処理であり、また、単位処理AがPEB処理の場合、単位処理Bはレジスト膜形成処理、PAB処理及び現像処理である。なお、いずれの単位処理Aにいずれの単位処理Bが対応するかの情報は記憶部310に記憶されている。
ステップS3では、具体的には、まず、検査用ウェハWが、カセット載置台12上のカセットCから取り出されて、第3のブロックG3の検査装置51に搬送される。そして、検査用ウェハWが検査装置51の撮像装置210により撮像され、単位処理A及び単位処理Bのいずれもが行われていない検査用ウェハWの撮像画像が第2の取得部313により取得される。次に、検査用ウェハWは、例えば、推定異常装置Aとしてのレジスト膜形成装置33の1つに搬送され、単位処理Aとしてのレジスト膜形成処理が所定の処理条件で行われる。その後、検査用ウェハWは、例えば、他種処理装置BとしてのPAB処理用の熱処理装置40の1つに搬送され、単位処理BとしてのPAB処理が所定の処理条件で行われる。次いで、検査用ウェハWが第3のブロックG3の検査装置52に搬送される。そして、検査用ウェハWが検査装置52の撮像装置210により撮像され、推定異常装置Aによる単位処理A及び他種処理装置Bによる単位処理B後の検査用ウェハWの撮像画像が、第2の取得部313により取得される。
<4.比較用撮像工程>
次いで、ステップS3で取得された撮像結果との比較のため、前述の同種別処理装置A*を用いて、単位処理Aが、所定の処理条件で、検査用ウェハWに行われ、単位処理を行う前と後とに検査用ウェハWが撮像装置210により撮像される(ステップS4)。この比較用撮像工程は、異常判定用撮像工程の前に行われてもよい。
本例のステップS4では、ステップS3と同様、他種処理装置Bが制御され、単位処理Bも、所定の処理条件で、検査用ウェハWに行われる。
なお、ステップS3で用いられる推定異常装置AとステップS4で用いられる同種別処理装置A*は同種の異なる処理装置であるのに対し、ステップS3で用いられる他種処理装置BとステップS4で用いられる他種処理装置Bは同じ処理装置である。
ステップS4では、具体的には、まず、検査用ウェハWが、カセット載置台12上のカセットCから取り出されて、第3のブロックG3の検査装置51に搬送される。そして、検査用ウェハWが検査装置51の撮像装置210により撮像され、単位処理A及び単位処理Bのいずれもが行われていない検査用ウェハWの撮像画像が第3の取得部314により取得される。次に、検査用ウェハWは、例えば、同種別処理装置A*としてのレジスト膜形成装置33の1つに搬送され、単位処理Aとしてのレジスト膜形成処理が所定の処理条件で行われる。その後、検査用ウェハWは、例えば、他種処理装置BとしてのPAB処理用の熱処理装置40の1つに搬送され、単位処理BとしてのPAB処理が所定の処理条件で行われる。次いで、検査用ウェハWが第3のブロックG3の検査装置52に搬送される。そして、検査用ウェハWが検査装置52の撮像装置210により撮像され、同種別処理装置A*による単位処理A及び他種処理装置Bによる単位処理B後の検査用ウェハWの撮像画像が、第3の取得部314により取得される。
<5.異常有無判定工程>
その後、異常判定用撮像工程で取得された撮像結果に基づいて、推定異常装置Aにおける、実際の異常の有無が判定される(ステップS5)。
本例におけるステップS5では、異常判定用撮像工程で取得された撮像画像と、比較用撮像工程で取得された撮像画像とに基づいて、推定異常装置Aにおける、実際の異常の有無が判定される。より具体的には、以下の(S)、(T)の両方を満たす場合に、推定異常装置Aには実際に異常があると判定される。
(S)単位処理A及び単位処理Bのいずれもが行われていない未処理の検査用ウェハWの撮像画像について、異常判定用撮像工程で取得されたものと、比較用撮像工程で取得されたものとで差異がない場合。
(T)推定異常装置Aによる単位処理A及び他種処理装置Bによる単位処理B後の検査用ウェハWの撮像画像と、同種別処理装置A*による単位処理A及び他種処理装置Bによる単位処理B後の検査用ウェハWの撮像画像とで差異がある場合。
なお、上述の(S)及び(T)において「差異がない/ある」とは、例えば、撮像画像の各座標における画素値の差が撮像画像間で所定の範囲内にある/ないことをいう。
ステップS5において、実際に異常がないと判定された場合、ウェハ処理はステップS1に戻され、実際に異常があると判定された場合、ステップS6に進む。
<6.処理条件補正工程>
ステップS6では、実際に異常があると判定された推定異常装置Aである異常装置A#について、異常用撮像工程での撮像結果に基づいて、単位処理Aの処理条件が処理条件補正部316により補正される。
ステップS6では、まず、異常用撮像工程で取得された単位処理A及び単位処理B後の検査用ウェハWの撮像画像と、比較用撮像工程で取得された同様な撮像画像とについて、両撮像画像間のRGBデータのズレ量が算出される。そして、撮像画像におけるRGBデータの変化量と単位処理Aの処理条件の変化量との相関モデルを用い、上記RGBデータのズレ量に基づいて、異常装置A#における単位処理Aの処理条件の補正量が算出される。そして、異常装置A#に対し単位処理Aにかかる塗布現像処理の際の処理条件として現在設定されている条件が、上記算出された補正量に基づいて補正される。
<7.補正適否判定工程>
そして、異常装置A#を用いて、単位処理Aが、補正後の処理条件で、新たな検査用ウェハWに行われ、単位処理Aを行う前と後とに検査用ウェハWが撮像装置210により撮像され、撮像結果に基づいて、処理条件の補正が適切か否か判定される(ステップS7)。
本例のステップS7では、異常判定用撮像工程と同様、異常装置Aの他に、他種処理装置Bが制御され、単位処理Bも、所定の処理条件で、検査用ウェハWに行われる。
ステップS7では、具体的には、まず、検査用ウェハWが、カセット載置台12上のカセットCから取り出されて、第3のブロックG3の検査装置51に搬送される。そして、検査用ウェハWが検査装置51の撮像装置210により撮像され、単位処理A及び単位処理Bのいずれもが行われていない検査用ウェハWの撮像画像が補正適否判定部317により取得される。次に、検査用ウェハWは、例えば、異常装置A#としてのレジスト膜形成装置33の1つに搬送され、単位処理Aとしてのレジスト膜形成処理が、補正後の処理条件で行われる。その後、検査用ウェハWは、例えば、他種処理装置BとしてのPAB処理用の熱処理装置40の1つに搬送され、単位処理BとしてのPAB処理が所定の処理条件で行われる。次いで、検査用ウェハWが第3のブロックG3の検査装置52に搬送される。次に、検査用ウェハWが検査装置52の撮像装置210により撮像され、補正後の処理条件での異常装置A#による単位処理A及び他種処理装置Bによる単位処理B後の検査用ウェハWの撮像画像が、補正適否判定部317により取得される。そして、当該ステップS7において取得された撮像画像と、比較用撮像工程で取得された撮像画像とに基づいて、処理条件補正部316による処理条件の補正が適切か否か判定される。より具体的には、以下の(U)、(V)の両方を満たす場合に、処理条件の補正が適切であると判定される。
(U)単位処理A及び単位処理Bのいずれもが行われていない未処理の検査用ウェハWの撮像画像について、比較判定用撮像工程で取得されたものと、補正適否判定工程で取得されたものとで差異がない場合。
(T)同種別処理装置A*による単位処理A及び他種処理装置Bによる単位処理B後の検査用ウェハWの撮像画像と、補正後の処理条件での異常装置A#による単位処理A及び他種処理装置Bによる単位処理B後の検査用ウェハWの撮像画像とで差異がない場合。
なお、上述の(U)及び(V)において「差異がない」とは、例えば、撮像画像の各座標における画素値の差が撮像画像間で所定の範囲内にあることをいう。
ステップS7において、処理条件の補正が適切であると判定された場合、ウェハ処理はステップS1に戻る。一方、適切でないと判定された場合、処理条件の補正ができない旨の報知がなされ(ステップS8)、ウェハ処理は終了し、量産用ウェハWに対する塗布現像処理が中止される。なお、報知の方法は、例えば音声による方法であっても、また、画面表示による方法等であってもよい。
次に、撮像画像におけるRGBデータの変化量と単位処理Aの処理条件の変化量との相関モデルの作成方法の例を2つ説明する。
1つ目の相関モデルは、撮像画像におけるRGBデータの変化量とレジスト膜形成処理の処理条件であるウェハWの処理回転速度すなわちスピンチャック110の回転速度との相関モデルである。
この相関モデルの作成の際は、複数のレジスト膜形成装置33と複数のPAB処理用の熱処理装置40の中から、当該相関モデル作成に使用されるレジスト膜形成装置33とPAB処理用の熱処理装置40の組み合わせが、ユーザ入力等に応じて決定される。
また、相関モデル作成用のウェハWが、カセット載置台12上のカセットCから取り出され、検査装置51に搬送される。なお、相関モデル作成用のウェハWは例えばベアウェハである。その後、当該ウェハWは撮像装置210により撮像され、撮像画像が取得される。
次いで、ウェハWは、前述のユーザ入力等に応じて決定されたレジスト膜形成装置33に搬送され、相関モデル作成のための初期設定条件でレジスト膜が形成される。
その後、ウェハWは、前述のユーザ入力などに応じて決定されたPAB処理用の熱処理装置40に搬送され、予め定められた処理条件でPAB処理される。
次に、ウェハWは、検査装置52に搬送され、撮像装置210により撮像され、撮像画像が取得される。そして、ウェハWはカセット載置台12上のカセットCに搬送される。
その後、上述の工程が複数回繰り返される。ただし、レジスト膜を形成する工程におけるウェハWの処理回転速度が毎回異なるようにして、複数回繰り返される。これにより、ウェハWの処理回転速度の情報が複数取得され、さらに、各処理回転速度で処理を行った後に撮像した撮像画像が取得される。そして、撮像画像のRGBデータの差と、当該撮像画像が得られたときのウェハWの回転速度の差とが算出される。この算出結果から、撮像画像におけるRGBデータの変化量とウェハWの処理回転速度の変化量と相関を示す相関モデルが作成される。なお、相関モデルの作成に用いられる、撮像画像のRGBデータの差とは、例えば、ウェハW全面の撮像画像のRGBデータの平均値の差であり、前述のテーブルに基づいて算出可能である。
2つ目の相関モデルは、撮像画像におけるRGBデータの変化量とPEB処理の処理条件である熱板142の処理温度の変化量との相関を領域R1~R5毎に示す相関モデルである。
この相関モデルの作成の際は、当該相関モデル作成に使用される、レジスト膜形成装置33、PAB処理用の熱処理装置40、PEB処理用の熱処理装置40及び現像処理装置30の組み合わせが、ユーザ入力等に応じて決定される。
また、相関モデル作成用のウェハWが、カセット載置台12上のカセットCから取り出され、検査装置51に搬送される。その後、当該ウェハWは、その表面が撮像装置210により撮像され、撮像画像が取得される。
次いで、ウェハWは、前述のユーザ入力等に応じて決定されたレジスト膜形成装置33に搬送され、相関モデル作成のための初期設定条件でレジスト膜が形成される。
その後、ウェハWは、前述のユーザ入力などに応じて決定されたPAB処理用の熱処理装置40に搬送され、予め定められた処理条件でPAB処理される。
次いで、当該ウェハWは、露光装置4に搬送され、所定のパターンで露光処理される。
その後、当該ウェハWは、前述のユーザ入力等に応じて決定されたPEB処理用の熱処理装置40に搬送され、PEB処理される。次いで、当該ウェハWは、ユーザ入力等に応じて決定された現像処理装置30に搬送されて現像処理される。
次に、当該ウェハWは、検査装置52に搬送され、撮像装置210により撮像され、撮像画像が取得される。そして、ウェハWはカセット載置台12上のカセットCに搬送される。
その後、上述の工程が複数回繰り返される。ただし、PEB処理の工程における熱板142の処理温度が毎回異なるようにして、複数回繰り返される。これにより、熱板142の各領域R1~R5の処理温度の情報が複数取得され、さらに、各処理温度でPEB処理を行った後に撮像した撮像画像が取得される。そして、領域R1~R5毎に、撮像画像間のRGBデータの差と、当該撮像画像が得られたときの熱板142の処理温度の差とが算出される。この算出結果から、撮像装置210を用いた撮像結果から得られる撮像画像におけるRGBデータの変化量と熱板142の処理温度の変化量との相関を領域R1~R5毎に示す相関モデルが作成される。なお、相関モデルの作成に用いられる、領域R1の撮像画像間のRGBデータの差とは、例えば、領域R1に対応する位置に含まれる撮像画像のRGBデータの平均値の差であり、前述のテーブルに基づいて算出可能である。領域R2~R5の撮像画像間のRGBデータの差も同様である。
本実施形態によれば、一連の処理としての塗布現像処理の開始前と終了後のみ量産ウェハWの撮像を行い、その撮像結果に基づいて、推定異常装置Aを特定する。また、推定異常装置Aを用いて当該装置Aにおける単位処理Aを所定の処理条件で検査用ウェハWに行い、単位処理Aを行う前と後に、検査用ウェハWの撮像を行い、撮像結果に基づいて推定異常装置Aにおける実際の異常の有無を判定する。そして、上記検査用ウェハWにかかる撮像結果に基づいて、実際に異常があると判定された推定異常装置Aについて、単位処理Aの処理条件を補正する。したがって、撮像装置210の数が少ない基板処理システム1において、処理条件を適切に補正することができる。また、撮像装置を用いる回数が少ないため、撮像装置を利用するための待機時間が生じず、生産性が損なわれることがない。
また、本実施形態によれば、処理条件補正工程での補正の適否を判定するため、処理条件を誤って設定した後に量産工程が行われウェハWが無駄になることがない。
また、本実施形態によれば、推定異常装置Aを用いた単位処理Aを行う前後の検査用ウェハWの撮像画像と、同種別処理装置A*を用いた単位処理を行う前後の検査用ウェハWの撮像画像とに基づいて、推定異常装置Aにおける実際の異常の有無を判定する。そのため、実際の異常の有無の判定用に基準画像を作成する必要がないので、生産性を高めることができる。
さらに、本実施形態によれば、検査用ウェハWとしてベアウェハを用いているため、低コストで処理条件の補正を行うことができる。
(第2の実施形態)
図14は、第2の実施形態にかかる基板処理システム1aの内部構成の概略を示す説明図である。図15は、基板処理システム1aの内部構成の概略を示す、正面図である。
第1の実施形態では、検査用ウェハWはカセット載置台12上のカセットCに収容されていた。それに対し、本実施形態では、図14に示すように、基板処理システム1aが、検査用ウェハWを収容するウェハ収容部401を有する。したがって、カセットC内に検査用ウェハWを収容しておく必要がないため、カセットに搭載する量産ウェハWの数を増やすことができる。なお、本例では、ウェハ収容部401は、カセットステーション2のウェハ搬送部11の側方に設けられている。
また、基板処理システム1aは、図15に示すように、剥離装置としてのレジスト膜剥離装置402を有する。したがって、検査用ウェハWとしてのベアウェハにレジスト膜が形成されたときに、撮像後の検査用ウェハWからレジスト膜剥離装置402によってレジスト膜を剥離することで、ベアウェハを再利用することができ、コストを削減することができる。また、レジスト膜剥離装置402に代えて、または、レジスト膜剥離装置402に加えて、中間層膜を剥離する中間層膜形成装置および下層膜を剥離する下層膜剥離装置の少なくとも1つを設けてもよい。なお、レジスト膜剥離装置402を設けずに、ベアウェハからのレジスト膜の剥離をレジスト膜形成装置33で行ってもよい。
検査用ウェハWとしてベアウェハからレジスト膜等の層状膜の剥離を行う場合は、上記剥離後に検査装置51または検査装置52の撮像装置210でベアウェハの表面を撮像することが好ましい。そして、撮像結果に基づいて、ベアウェハの表面の状態を確認し、層状膜が残っていなければ、ベアウェハはカセットCに戻され再利用される。一方、層状帯が残っていれば、例えば、レジスト膜剥離装置402等の剥離装置に再搬送され、剥離処理が追加で行われ、以後、層状膜がベアウェハの表面からなくなるまで繰り返される。
このように、ベアウェハを再利用する場合においても、当該ベアウェハの表面に層状膜が残っていないので、処理条件の適切な補正を行うことができる。
なお、第1の実施形態のように検査用ウェハWとしてのベアウェハをカセットに収容する場合も、レジスト膜剥離装置402等の剥離装置を設けてもよい。この場合は、検査用ウェハWとしてのベアウェハから上記剥離装置で層状膜を剥離し、剥離後のベアウェハがカセットCに戻され再利用に供される。また、この場合も、剥離後に検査装置51または検査装置52の撮像装置210でベアウェハの表面を撮像することが好ましい。
なお、以上の説明では、レジストパターンの線幅やレジスト膜の膜厚と相関があるものとして撮像画像のRGBデータを用いたが、レジストパターンの線幅やレジスト膜の膜厚と相関がある色情報はRGBデータに限らない。なお、色情報とは、特定の波長の光の輝度情報である。上記色情報はR、G、Bのいずれか1色の輝度情報であってもよいし、R、G、B以外の色の輝度情報であってもよい。
また、以上の例の基板処理システムは、塗布現像システムとして構成され、一連の処理として塗布現像処理を行うものである。ただし、本開示にかかる技術は、減圧雰囲気下でウェハWに対しTiN膜等の所定の層状膜の成膜処理や、減圧雰囲気下でウェハW上の層状膜に対しエッチング処理を含む一連の処理を行う基板処理システムにも適用することができる。この場合、本開示にかかる処理条件補正方法では、減圧雰囲気下での成膜処理における処理条件の補正や、減圧雰囲気下でのエッチング処理における処理条件の補正に用いることができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)基板処理システムにおける処理条件を補正する方法であって、
前記基板処理システムは、
基板に対する層状膜の形成及び除去がそれぞれ1回以上またはいずれか一方が複数回実行される一連の処理を行い、
前記一連の処理を構成する単位処理を行う処理装置を、前記単位処理毎に複数備え、
さらに、前記基板を撮像する撮像装置を備え、
当該方法は、
基板それぞれについて、前記一連の処理の開始前と終了後とに、当該基板を前記撮像装置で撮像する監視用撮像工程と、
前記監視用撮像工程での撮像結果と、前記一連の処理に用いられた前記処理装置の情報とに基づいて、異常があると推定される前記処理装置を特定する装置特定工程と、
前記装置特定工程で特定された前記処理装置を用いて、当該処理装置における前記単位処理を、所定の処理条件で検査用基板に行い、前記単位処理を行う前と後に、当該検査用基板を前記撮像装置で撮像する異常判定用撮像工程と、
前記異常判定用撮像工程での撮像結果に基づいて、前記装置特定工程で特定された前記処理装置における、実際の異常の有無を判定する異常有無判定工程と、
前記異常有無判定工程で実際に異常があると判定された前記処理装置について、前記異常判定用撮像工程での撮像結果に基づいて、当該処理装置における前記単位処理の処理条件を補正する処理条件補正工程とを有する、処理条件補正方法。
前記(1)では、一連の処理の開始前と終了後のみを撮像を行い、その撮像結果に基づいて、異常があると推定される処理装置を特定する。また、当該特定された処理装置を用いて当該特定された処理装置における単位処理を所定の処理条件で検査用基板に行い、検査用基板の撮像の撮像結果に基づいて、上記特定された処理装置における実際の異常の有無を判定する。そして、上記検査用基板の撮像結果に基づいて、実際に異常があると判定された処理装置について、単位処理の処理条件を補正する。したがって、撮像装置の数が少ない基板処理システムにおいて、処理条件を適切に補正することができる。また、撮像装置を用いる回数が少ないため、撮像装置を利用するための待機時間が生じず、生産性が損なわれることがない。
(2)前記異常有無判定工程で、実際に異常があると判定された前記処理装置を用いて、当該処理装置における前記単位処理を、補正後の前記処理条件で、検査用基板に行い、当該検査用基板を前記撮像装置で撮像し、撮像結果に基づいて、前記処理条件補正工程での補正の適否を判定する補正適否判定工程を有する、前記(1)に記載の処理条件補正方法。
(3)前記装置特定工程で特定された前記処理装置と同じ前記単位処理を行う別の前記処理装置を用いて、当該処理装置における前記単位処理を、所定の処理条件で検査用基板に行い、当該単位処理を行う前と後とに、当該検査用基板を前記撮像装置で撮像する比較用撮像工程を有し、
前記異常有無判定工程は、前記異常判定用撮像工程での撮像結果と、前記比較用撮像工程での撮像結果とに基づいて、前記実際の異常の有無を判定する、前記(1)または(2)に記載の処理条件補正方法。
(4)前記検査用基板は、ベアウェハである、前記(1)~(3)のいずれか1項に記載の処理条件補正方法。
(5)前記ベアウェハは、前記基板処理システム内に収容されている、前記(4)に記載の処理条件補正方法。
(6)前記ベアウェハに形成した前記層状膜は、前記撮像装置による撮像後に剥離装置により剥離される、前記(4)または(5)に記載の処理条件補正方法。
(7)前記剥離後の前記ベアウェハは、前記撮像装置により撮像される、前記(6)に記載の処理条件補正方法。
(8)基板を処理する基板処理システムであって、
基板に対する層状膜の形成及び除去を、それぞれ1回以上またはいずれか一方を複数回行う一連の処理を行うものであり、
前記一連の処理を構成する単位処理を行う処理装置を、前記単位処理毎に複数備え、
さらに、前記基板を撮像する撮像装置と、
基板それぞれについて、前記一連の処理の開始前と終了後との前記撮像装置による撮像結果を取得する第1の取得部と、
前記第1の取得部で取得された撮像結果と、前記一連の処理に用いられた前記処理装置の情報とに基づいて、異常があると推定される前記処理装置を特定する装置特定部と、
前記装置特定部で特定された前記処理装置を用いて、当該処理装置における前記単位処理を、所定の処理条件で検査用基板に行い、前記単位処理を行う前と後の当該検査用基板の前記撮像装置による撮像結果を取得する第2の取得部と、
前記第2の取得部で取得された撮像結果に基づいて、前記装置特定部で特定された前記処理装置における、実際の異常の有無を判定する異常有無判定部と、
前記異常有無判定工程で実際に異常があると判定された前記処理装置について、第2の取得部で取得された撮像結果に基づいて、当該処理装置における前記単位処理の処理条件を補正する処理条件補正部と、を有する、基板処理システム。
1,1a 基板処理システム
30 現像処理装置
31 下層膜形成装置
32 中間層膜形成装置
33 レジスト膜形成装置
40 熱処理装置
210 撮像装置
300 制御部
311 第1の取得部
312 装置特定部
313 第2の取得部
315 異常有無判定部
316 処理条件補正部
W ウェハ

Claims (14)

  1. 基板処理システムのための方法であって、
    基板への一連の処理の開始前と終了後とに、前記基板を撮像装置で撮像する監視用撮像工程と、
    前記基板処理システムで前記一連の処理を行うように構成され、少なくとも一つの液処理装置及び少なくとも一つの熱処理装置を含む複数の処理装置のうち、異常があると推定される一つの処理装置を、前記監視用撮像工程での撮像結果と、前記一連の処理に用いられた複数の処理装置の情報に基づいて、特定する装置特定工程と、
    前記装置特定工程で特定された前記一つの処理装置を用いて、前記一連の処理とは別の第1工程を、所定の処理条件で検査用基板に行い、前記第1工程を行う前と後に、前記検査用基板の第1の撮像結果を取得するように、当該検査用基板を前記撮像装置で撮像する異常判定用撮像工程と、
    前記複数の処理装置のうちの、前記装置特定工程で特定された前記処理装置と同じ類型の工程を行う、別の処理装置を用いて、第2工程を、別の検査用基板に行い、前記第2工程を行う前と後とに、前記別の検査用基板の第2の撮像結果を取得するように、前記別の検査用基板を前記撮像装置で撮像する比較用撮像工程と、
    前記異常判定用撮像工程で取得された前記検査用基板の第1の撮像結果と前記比較用撮像工程で取得された前記別の検査用基板の第2の撮像結果に基づいて、前記装置特定工程で特定された前記一つの処理装置における、実際の異常の有無を判定する異常有無判定工程と、を有する、異常判定方法。
  2. 前記異常有無判定工程で実際に異常があると判定された前記一つの処理装置について、前記異常判定用撮像工程で取得された前記検査用基板の第1の撮像結果に基づいて、前記一つの処理装置の処理条件を補正する処理条件補正工程と、
    前記異常有無判定工程で、実際に異常があると判定された前記一つの処理装置を用いて、当該一つの処理装置における新しい工程を、前記補正された処理条件で、新しい検査用基板に行い、当該新しい検査用基板を前記撮像装置で撮像して前記新しい検査用基板の第3の撮像結果を取得し、前記新しい検査用基板の前記第3の撮像結果に基づいて、前記処理条件補正工程での補正の適否を判定する補正適否判定工程を有する、請求項1に記載の異常判定方法。
  3. 前記異常判定用撮像工程の前記第1工程では、その一連の処理のなかで、前記一つの処理装置とは異なる処理装置が用いられており、
    前記比較用撮像工程の前記第2工程では、その一連の処理のなかで、前記別の処理装置とは異なる処理装置が用いられており、
    前記第1工程で用いられる前記異なる処理装置と、前記第2工程で用いられる前記異なる処理装置は、同じ処理装置である、請求項1に記載の異常判定方法。
  4. 前記検査用基板は、ベアウェハである、請求項1に記載の異常判定方法。
  5. 前記ベアウェハは、前記基板処理システム内に収容されている、請求項4に記載の異常判定方法。
  6. 前記ベアウェハに形成した層状膜は、前記撮像装置による撮像後に剥離装置により剥離される、請求項4に記載の異常判定方法。
  7. 前記剥離後の前記ベアウェハは、前記撮像装置により撮像される、請求項6に記載の異常判定方法。
  8. 基板処理システムであって、
    少なくとも一つの液処理装置及び少なくとも一つの熱処理装置を含む複数の処理装置であって、基板に対する層状膜の形成及び除去を、それぞれ1回以上またはいずれか一方を複数回行う一連の処理を行うように構成される前記複数の処理装置と、
    前記基板を撮像する撮像装置と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記基板への前記一連の処理の開始前と終了後とに、前記基板を前記撮像装置で撮像する監視用撮像工程と、
    前記複数の処理装置のうち、異常があると推定される一つの処理装置を、前記監視用撮像工程での撮像結果と、前記一連の処理に用いられた複数の処理装置の情報に基づいて、特定する装置特定工程と、
    前記装置特定工程で特定された前記一つの処理装置を用いて、前記一連の処理とは別の第1工程を、所定の処理条件で検査用基板に行い、前記第1工程を行う前と後に、前記検査用基板の第1の撮像結果を取得するように、当該検査用基板を前記撮像装置で撮像する異常判定用撮像工程と、
    前記複数の処理装置のうちの、前記装置特定工程で特定された前記処理装置と同じ類型の工程を行う、別の処理装置を用いて、第2工程を、別の検査用基板に行い、前記第2工程を行う前と後とに、前記別の検査用基板の第2の撮像結果を取得するように、前記別の検査用基板を前記撮像装置で撮像する比較用撮像工程と、
    前記異常判定用撮像工程で取得された前記検査用基板の第1の撮像結果と前記比較用撮像工程で取得された前記別の検査用基板の第2の撮像結果に基づいて、前記装置特定工程で特定された前記一つの処理装置における、実際の異常の有無を判定する異常有無判定工程と、を実行するように構成されている、基板処理システム。
  9. 前記制御部は、
    前記異常有無判定工程で実際に異常があると判定された前記一つの処理装置について、前記異常判定用撮像工程で取得された前記検査用基板の第1の撮像結果に基づいて、前記一つの処理装置の処理条件を補正する処理条件補正工程と、
    前記異常有無判定工程で、実際に異常があると判定された前記一つの処理装置を用いて、当該一つの処理装置における新しい工程を、前記補正された処理条件で、新しい検査用基板に行い、当該新しい検査用基板を前記撮像装置で撮像して前記新しい検査用基板の第3の撮像結果を取得し、前記新しい検査用基板の前記第3の撮像結果に基づいて、前記処理条件補正工程での補正の適否を判定する補正適否判定工程と、をさらに実行するように構成されている、請求項8に記載の基板処理システム。
  10. 前記異常判定用撮像工程の前記第1工程では、その一連の処理のなかで、前記一つの処理装置とは異なる処理装置が用いられており、
    前記比較用撮像工程の前記第2工程では、その一連の処理のなかで、前記別の処理装置とは異なる処理装置が用いられており、
    前記第1工程で用いられる前記異なる処理装置と、前記第2工程で用いられる前記異なる処理装置は、同じ処理装置である、請求項8に記載の基板処理システム。
  11. 前記検査用基板は、ベアウェハである、請求項8に記載の基板処理システム。
  12. 前記ベアウェハは、前記基板処理システム内に収容されている、請求項11に記載の基板処理システム。
  13. 前記ベアウェハに形成した前記層状膜は、前記撮像装置による撮像後に剥離装置により剥離される、請求項11に記載の基板処理システム。
  14. 前記剥離後の前記ベアウェハは、前記撮像装置により撮像される、請求項13に記載の基板処理システム。
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