JP2002267425A - 歪み検知装置および歪み検知用複合ケーブル - Google Patents

歪み検知装置および歪み検知用複合ケーブル

Info

Publication number
JP2002267425A
JP2002267425A JP2001072756A JP2001072756A JP2002267425A JP 2002267425 A JP2002267425 A JP 2002267425A JP 2001072756 A JP2001072756 A JP 2001072756A JP 2001072756 A JP2001072756 A JP 2001072756A JP 2002267425 A JP2002267425 A JP 2002267425A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical cable
strain
optical fiber
metal tube
distortion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001072756A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunaga Kobayashi
和永 小林
Masahiro Kusakari
雅広 草刈
Yukiaki Tanaka
志明 田中
Suehiro Miyamoto
末広 宮本
Tetsuya Asano
哲也 浅野
Gohei Matsumoto
剛平 松本
Tatsu Yoshiumi
達 吉海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
NTT Infrastructure Network Corp
Original Assignee
Fujikura Ltd
NTT Infrastructure Network Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd, NTT Infrastructure Network Corp filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2001072756A priority Critical patent/JP2002267425A/ja
Publication of JP2002267425A publication Critical patent/JP2002267425A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ブリルアン散乱光を用いたOTDR手法によ
り、測定対象物上に固定した光ケーブルにおける歪み分
布を測定することによって、その測定対象物における歪
みを検知する際に、温度変化によって生じる測定誤差を
容易かつ高精度に補償して、歪み検知精度の向上を図
る。 【解決手段】温度補償用光ファイバを金属管内に余長を
有する状態で収容してなる温度補償用光ケーブル1を、
歪み検知用光ケーブル20と平行に配した状態で、測定
対象物25上に間欠的に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブリルアン散乱光
を用いたOTDR(optical time domain reflectometr
y)手法により、測定対象物上に固定した光ケーブルに
おける歪み分布を測定することによって、前記測定対象
物における歪みを検知する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、道路脇斜面などの地盤や、とう
道あるいはトンネルの内壁面などの建造物といった測定
対象物上に、長尺な光ケーブルをたるみのない状態、ま
たは張力を付与した状態で配して間欠的に固定し、ブリ
ルアン散乱光を用いたOTDR手法(BOTDR)によ
り、この光ケーブルにおける歪み分布を測定することに
よって、前記測定対象物における歪みを検知する装置が
提案されている。このような装置にあっては、クラック
が発生するなどして測定対象物に歪みが生じると、該歪
みが生じた部位の近傍で光ケーブルに歪みが生じる。ブ
リルアン光増幅におけるブリルアン周波数シフト量は光
ファイバ中を伝搬する超音波の速度に依存し、光ファイ
バ中の超音波速度は光ファイバの機械的歪みの関数であ
る。したがって、この関係に基づいてブリルアン周波数
シフト量を測定することによって光ケーブルに生じた歪
みを評価することができ、これによってこの光ケーブル
が固定されている測定対象物に生じた歪みを評価するこ
とができる。またこれと同時に、OTDRの原理により
歪みの位置も測定可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
して歪みを検知する場合に問題になるのは、ブリルアン
周波数シフト量は歪みに依存する他に、温度にも依存し
て変化するので、光ケーブルの布設場所において温度変
化が生じると、歪みの検知を正確に行うことができなく
なることである。これに対しては、例えば歪み検知用の
光ケーブルの布設場所の一箇所または複数箇所に温度計
を設置して温度を測定し、その温度測定値から温度変化
に起因するブリルアン周波数シフト量を推定し、その結
果を用いて歪み検知用光ケーブルにおける測定データを
補正する方法が考えられる。しかしながら、このような
方法では、温度の測定場所が間欠的にしか得られないう
え、温度計による実測温度からブリルアン周波数シフト
量を推定するので、実際のブリルアン周波数シフト量と
は誤差があり、精度が十分でないという問題がある。
【0004】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、ブリルアン散乱光を用いたOTDR手法により、測
定対象物上に固定した光ケーブルにおける歪み分布を測
定することによって、その測定対象物における歪みを検
知する際に、温度変化によって生じる測定誤差を容易か
つ高精度に補償して、歪み検知精度の向上を図ることを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の歪み検知装置は、歪み検知用光ケーブルを
測定対象物上に弛みのない状態で間欠的に固定し、ブリ
ルアン散乱光を用いたOTDR手法により前記歪み検知
用光ケーブルにおける歪み分布を測定することによっ
て、前記測定対象物における歪みを検知する歪み検知装
置において、温度補償用光ファイバを金属管内に余長を
有する状態で収容してなる温度補償用光ケーブルが、前
記歪み検知用光ケーブルと平行に配された状態で、前記
測定対象物上に間欠的に固定されていることを特徴とす
る。前記金属管の周上にプラスチックシースが設けられ
ていることが好ましい。前記歪み検知用光ケーブルと前
記温度補償用光ケーブルとを一体化してもよい。 前記
温度補償用光ケーブルにおいて、前記金属管内における
前記温度補償用光ファイバの余長量が0.1%以上2%
以下であることが好ましい。また、本発明の歪み検知用
複合ケーブルは、歪み検知用光ファイバ心線の周上にプ
ラスチックシースを有する歪み検知用光ケーブルと、温
度補償用光ファイバが金属管内に余長を有する状態で収
容され、前記金属管の周上にプラスチックシースを有す
る温度補償用光ケーブルとが、平行に配された状態で一
体化されていることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明において用いられる温度補償用光ケーブル
の実施形態を示した断面図であり、図2は図1の温度補
償用光ケーブルの変形例を示した断面図である。図3お
よび図4は、本実施形態の温度補償用光ケーブル1
(5)を用いて構成される歪み検知装置の実施形態を示
すものであり、これらを測定対象物上に固定した状態を
例示した概略図である。本実施形態の装置は、例えば図
3に示すように、検知用光ケーブル20と温度補償用光
ケーブル1(5)を、測定対象物25上に間欠的に固定
するとともに、両者の端部を、ブリルアン散乱光を用い
たOTDR手法(BOTDR)により歪み分布を測定す
るように構成された測定装置(図示せず)に接続するこ
とによって構成されている。図中符号21は固定部を示
しており、検知用光ケーブル20と温度補償用光ケーブ
ル1(5)が共通の固定具で一括的に把持され、該固定
具が測定対象物に固定されている。
【0007】歪み検知用光ケーブル20としては、歪み
検知用光ファイバ心線の周上にシースを被覆するととも
に、シース中に抗張力体を光ファイバ心線と平行となる
ように埋め込んだ構成のものが好適に用いられる。歪み
検知用光ファイバ心線は特に限定されず、一般的なシン
グルモード光ファイバを用いたものを使用することがで
きる。歪み検知用光ケーブル20を構成する歪み検知用
光ファイバ心線の数や配置は適宜変更可能である。抗張
力体としては、例えば鋼線、ステンレス線(SUS
線)、繊維強化プラスチック(FRP)等が用いられ
る。抗張力体の数や配置は適宜変更可能である。シース
は、ポリエチレンなどの一般的なシース材料が用いら
れ、シースの外径は、例えば3mm〜20mm程度に好
ましく設定される。
【0008】図1に示した温度補償用光ケーブル1は、
金属管2内に温度補償用光ファイバ心線3をルースな状
態に収容したものである。温度補償用光ファイバ心線3
は、これと平行配置される歪み検知用光ファイバ心線と
同一のものが用いられ、余長を有する状態で金属管2内
に収容される。本実施形態では外径250μmの光ファ
イバ心線が用いられている。金属管2の材質、厚さ、大
きさ等は特に限定されないが、この金属管2内の温度補
償用光ファイバ心線3の温度変化が、歪み検知用光ケー
ブル20内の歪み検知用光ファイバ心線の温度変化と、
常に略同一となるように設計するのが好ましい。金属管
2の好適な例としてはステンレス鋼(SUS)からなる
管が挙げられる。本実施形態において、金属管2はSU
S管であり、その内径は0.7mmで外径は0.9mm
である。
【0009】本実施形態の温度補償用光ケーブル1にお
いて、金属管2内における温度補償用光ファイバ心線3
の余長量は、測定対象物25の想定される変位量によっ
ても異なるが、0.1%以上2%以下程度の範囲内とす
ることが好ましい。ここで、金属管2内における温度補
償用光ファイバ心線3の余長量とは、長さLmの金属管
2内に収容されている光ファイバ心線3の長さをLoと
するとき、(Lo−Lm)/Lm×100で表される値
(単位:%)をいう。温度補償用光ファイバ心線3の余
長量が大き過ぎると歪み検知用光ファイバ心線と温度補
償用光ファイバ心線3との条長の差が大きくなり、正確
な歪み測定を行うことができなくなってしまう。一方、
温度補償用光ファイバ心線3の余長量が小さ過ぎると、
例えば図4に示すように、測定対象物25にクラックが
発生するなどして歪みが生じたときに、温度補償用光フ
ァイバ心線3にも歪みが生じて、正確な測定ができなく
なってしまう。
【0010】図2に示した温度補償用光ケーブル5は、
図1に示した温度補償用光ケーブル1の金属管2の周上
にプラスチックシース4を被覆したものである。プラス
チックシース4の材質としては、歪み検知用光ケーブル
20のシースと同じ樹脂材料を好ましく使用することが
でき、例えばポリエチレン、ポリ塩化ビニル等が好まし
く用いられる。またプラスチックシース4の厚さは特に
限定されないが、好ましくは0.5mm〜2.0mmの
範囲内で設定される。
【0011】本実施形態の歪み検知装置にあっては、図
4に示すように測定対象物25にクラックが生じるなど
して歪みが生じると、その近傍に固定されている歪み検
知用光ケーブル20に歪みが生じる。一方、温度補償用
光ケーブル1(5)においては、金属管2自体は測定対
象物25の歪みの影響を受けるが、温度補償用光ファイ
バ心線3は余長を有しているので歪みの影響を受けな
い。したがって、歪み検知用光ケーブル20内の歪み検
知用光ファイバ心線と、温度補償用光ケーブル1(5)
内の温度補償用光ファイバ心線3について、BOTDR
で同時に測定を行い、両者のデータの差分をとることに
よって、検知用光ファイバ心線についてのデータのう
ち、温度変化に起因する分を精度良くキャンセルするこ
とができるので、測定対象物25の歪みを高精度で検知
することができる。
【0012】また、本発明の歪み検知装置において、温
度補償用光ケーブル1(5)は、温度補償用光ファイバ
心線3を金属管2内に収容して構成されているので、温
度補償用光ファイバ心線3の余長制御が容易であり、温
度補償用光ケーブル1(5)の製造も容易である。また
温度補償用光ケーブル1(5)は取り扱い性が良いの
で、測定対象物25上への布設も作業性良く行うことが
できる。特に、図2に示す温度補償用光ケーブル5は、
金属管2の周上にプラスチックシース4が設けられてい
るので、外的応力による金属管の損傷や損が防止され
る。
【0013】また、上記実施形態においては、検知用光
ケーブル20と温度補償用光ケーブル1(5)とを別体
とし、これらを共通の固定具を用いて一括的に測定対象
物に固定したが、予め検知用光ケーブルと温度補償用光
ケーブルとが一体化されている歪み検知用複合ケーブル
を用いることもできる。図5は本発明の歪み検知用複合
ケーブルの第1の実施形態を示した断面図であり、
(a)は温度補償用光ファイバを挿通する前の状態を示
したもので、(b)は温度補償用光ファイバを挿通した
後の状態を示したものである。本実施形態の歪み検知用
複合ケーブル10は、歪み検知用光ケーブル11と温度
補償用光ケーブル12とが連結部16によって一体化さ
れている。
【0014】歪み検知用光ケーブル11としては、歪み
検知用光ファイバ心線3aの周上にシース15を被覆す
るとともに、シース15中に抗張力体14を光ファイバ
心線3aと平行となるように埋め込んだ構成のものが好
適に用いられる。歪み検知用光ファイバ心線3aは特に
限定されず、一般的なシングルモード光ファイバを用い
たものを使用することができる。歪み検知用光ケーブル
11を構成する歪み検知用光ファイバ心線3aの数や配
置は適宜変更可能である。抗張力体14としては、例え
ば鋼線、ステンレス線(SUS線)、繊維強化プラスチ
ック(FRP)等が用いられる。抗張力体の数や配置は
適宜変更可能である。シース15は、ポリエチレンなど
の一般的なシース材料が用いられ、シースの外径は、例
えば3mm〜20mm程度に好ましく設定される。
【0015】温度補償用光ケーブル12は、プラスチッ
クシース17で被覆された金属管13b内に温度補償用
光ファイバ心線13aがルースな状態で収容されてい
る。温度補償用光ファイバ心線13aは、これと平行配
置される歪み検知用光ファイバ心線3aと同一のものが
好ましく用いられ、余長を有する状態で金属管2内に収
容されている。本実施形態では外径250μmの光ファ
イバ心線が用いられている。金属管13bの材質、厚
さ、大きさ等は特に限定されないが、この金属管13b
内の温度補償用光ファイバ心線13aの温度変化が、歪
み検知用光ケーブル11内の歪み検知用光ファイバ心線
3aの温度変化と、常に略同一となるように設計するの
が好ましい。金属管13bの好適な例としてはステンレ
ス鋼(SUS)からなる管が挙げられる。本実施形態に
おいて、金属管13bはSUS管であり、その内径は
0.7mmで外径は0.9mmである。プラスチックシ
ース17の材質としては、歪み検知用光ケーブル11の
シース15と同じ樹脂材料を好ましく使用することがで
き、例えばポリエチレン、ポリ塩化ビニル等が好ましく
用いられる。連結部16は、歪み検知用光ケーブル11
と温度補償用光ケーブル12とを並列状態で一体化でき
るものであればよく、特に限定されない。連結部16
は、好ましくは温度補償用光ケーブル12のプラスチッ
クシース17および歪み検知用光ケーブル11のシース
15と同じ材料で構成される。
【0016】本実施形態の歪み検知用複合ケーブル10
は、例えば次のようにして製造される。すなわち、図5
(a)に示すように、まず金属管13bの周上にプラス
チックシース17を被覆したシース付き金属管18を作
製し、これと歪み検知用光ケーブル11とを一体化す
る。具体的には、例えばシース付き金属管18と歪み検
知用光ケーブル11とを平行に配した状態で、これらの
周囲に一括シース(図示略)を形成してして両者を一体
化する。一括シースの断面形状は、シース付き金属管1
8と歪み検知用光ケーブル11との間にくびれた連結部
16を有する断面略瓢箪型とする。一括シースおよび連
結部16は、歪み検知用複合ケーブル10の全長にわた
って設けてもよく、長さ方向において間欠的に設けても
よい。そして、歪み検知装置を構成する際に、シース付
き金属管18と歪み検知用光ケーブル11とを一体化し
た物を測定対象物上に弛みのない状態で間欠的に固定し
た後、図5(b)に示すように、金属管13b内に温度
補償用光ファイバ心線13aを挿通させる。温度補償用
光ファイバ心線13aの挿通は、空気圧送方式を用いて
もよく、布設区間が数10mなど比較的短い場合には、
押し込み方式で挿通させてもよい。金属管13b内にお
ける温度補償用光ファイバ心線13aの余長量は、測定
対象物の想定される変位量によっても異なるが、0.1
%以上2%以下程度の範囲内とすることが好ましい。
【0017】本実施形態によれば、特に、シース付き金
属管18と歪み検知用光ケーブル11とを一体化した物
を測定対象物上に弛みのない状態で布設した後に、金属
管13b内に温度補償用光ファイバ心線13aを挿通さ
せるので、布設時に温度補償用光ファイバ心線13aが
引っ張り歪みなどの影響を受けることがなく、測定精度
に優れた歪み検知装置が得られる。
【0018】図6は本発明の歪み検知用複合ケーブルの
第2の実施形態を示した断面図であり、(a)は温度補
償用光ファイバを挿通する前の状態を示したもので、
(b)は温度補償用光ファイバを挿通した後の状態を示
したものである。本実施形態の歪み検知用複合ケーブル
30が前記第1の実施形態の歪み検知用複合ケーブル1
0と異なる点は、温度補償用光ファイバ挿通前におい
て、金属管13b内に引き込み用の紐31が挿通されて
いる点である。図6において図5と同じ構成要素には同
一の符号を付してその説明を省略する。
【0019】本実施形態の歪み検知用複合ケーブル30
は、例えば次のようにして製造される。すなわち、図6
(a)に示すように、まず引き込み用紐31が挿通され
た金属管13bの周上にプラスチックシース17を被覆
したシース付き金属管38を作製し、これと歪み検知用
光ケーブル11とを一体化する。具体的には、例えばシ
ース付き金属管38と歪み検知用光ケーブル11とを平
行に配した状態で、これらの周囲に一括シース(図示
略)を形成してして両者を一体化する。一括シースの断
面形状は、シース付き金属管38と歪み検知用光ケーブ
ル11との間にくびれた連結部16を有する断面略瓢箪
型とする。一括シースおよび連結部16は、歪み検知用
複合ケーブル30の全長にわたって設けてもよく、長さ
方向において間欠的に設けてもよい。そして、歪み検知
装置を構成する際に、シース付き金属管38と歪み検知
用光ケーブル11との一体化物を被測定物上に弛みのな
い状態で間欠的に固定した後、金属管13b内に温度補
償用光ファイバ心線13aを挿通させる。温度補償用光
ファイバ心線13aの挿通は、図7に示すように、まず
金属管13b内に挿通されている引き込み用紐31の一
端を、用意した温度補償用光ファイバ心線13aの端部
に結びつけた後、引き込み用紐31の他端側を引っ張る
ことによって、温度補償用光ファイバ心線13aを金属
管13b内に挿通させる。引き込み用紐31は金属管1
3bの外部に引き出される。金属管13b内における温
度補償用光ファイバ心線13aの余長量は、測定対象物
の想定される変位量によっても異なるが、0.1%以上
2%以下程度の範囲内とすることが好ましい。
【0020】本実施形態によれば、特に、シース付き金
属管38と歪み検知用光ケーブル11との一体化物を測
定対象物上に弛みのない状態で布設した後に、金属管1
3b内に温度補償用光ファイバ心線13aを挿通させる
ので、布設時に温度補償用光ファイバ心線13aが引っ
張り歪みなどの影響を受けることがなく、測定精度に優
れた歪み検知装置が得られる。また引き込み用紐31を
用いて温度補償用光ファイバ13aを金属管13b内に
挿通させるので、挿通作業が簡単である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
歪み検知用光ケーブルを測定対象物上に弛みのない状態
で間欠的に固定し、ブリルアン散乱光を用いたOTDR
手法により前記歪み検知用光ケーブルにおける歪み分布
を測定することによって、前記測定対象物における歪み
を検知する歪み検知装置において、温度補償用光ファイ
バを金属管内に余長を有する状態で収容してなる温度補
償用光ケーブルを、前記歪み検知用光ケーブルと平行に
配し、前記歪み検知用光ケーブルと一括的に前記測定対
象物上に間欠的に固定して、前記温度補償用光ケーブル
および歪み検知用光ケーブルそれぞれにおけるブリルア
ン周波数シフト量を同時に測定し、両者のデータの差分
をとることによって、温度変化に起因するブリルアン周
波数シフト量をキャンセルすることができる。また、温
度補償用光ケーブルは、金属管内に光ファイバ心線を余
長を有する状態で収容したものであるので、余長の制御
が容易であり、製造性や布設作業性も良い。したがって
本発明によれば、BOTDRを用いた歪み検知装置にお
いて、温度変化によって生じる測定誤差を容易かつ高精
度に補償して、歪みの検知精度の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る温度補償用光ケーブルの一例を示
した断面図である。
【図2】本発明に係る温度補償用光ケーブルの他の例を
示した断面図である。
【図3】本発明に係る歪み検知用光ケーブルと温度補償
用光ケーブルを測定対象物上に固定した状態を例示した
概略図である。
【図4】本発明の装置において測定対象物に歪みが生じ
た状態を説明するための概略図である。
【図5】本発明に係る歪み検知用複合ケーブルの第1の
実施形態を示した断面図であり、(a)は温度補償用光
ファイバ挿通前、(b)は温度補償用光ファイバ挿通後
をそれぞれ示している。
【図6】本発明に係る歪み検知用複合ケーブルの第2の
実施形態を示した断面図であり、(a)は温度補償用光
ファイバ挿通前、(b)は温度補償用光ファイバ挿通後
をそれぞれ示している。
【図7】本発明に係る歪み検知用複合ケーブルの第2の
実施形態における、温度補償用光ファイバの挿通方法を
説明するための縦断面図である。
【符号の説明】
1、5、12…温度補償用光ケーブル、2、13b…金
属管、3…温度補償用光ファイバ心線、3a…歪み検知
用光ファイバ心線 10、30…歪み検知用複合ケーブル、11、20…歪
み検知用光ケーブル、13a…温度補償用光ファイバ心
線、17…プラスチックシース、25…測定対象物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草刈 雅広 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉事業所内 (72)発明者 田中 志明 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉事業所内 (72)発明者 宮本 末広 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉事業所内 (72)発明者 浅野 哲也 東京都中央区日本橋浜町2−31−1 エ ヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社 内 (72)発明者 松本 剛平 東京都中央区日本橋浜町2−31−1 エ ヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社 内 (72)発明者 吉海 達 東京都中央区日本橋浜町2−31−1 エ ヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社 内 Fターム(参考) 2F065 AA01 AA65 CC00 CC14 CC40 EE01 FF32 FF41 LL03 2H038 CA68

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歪み検知用光ケーブルを測定対象物上に
    弛みのない状態で間欠的に固定し、ブリルアン散乱光を
    用いたOTDR手法により前記歪み検知用光ケーブルに
    おける歪み分布を測定することによって、前記測定対象
    物における歪みを検知する歪み検知装置において、 温度補償用光ファイバを金属管内に余長を有する状態で
    収容してなる温度補償用光ケーブルが、前記歪み検知用
    光ケーブルと平行に配された状態で、前記測定対象物上
    に間欠的に固定されていることを特徴とする歪み検知装
    置。
  2. 【請求項2】前記金属管の周上にプラスチックシースが
    設けられていることを特徴とする請求項1記載の歪み検
    知装置。
  3. 【請求項3】前記歪み検知用光ケーブルと前記温度補償
    用光ケーブルとが一体化されていることを特徴とする請
    求項2記載の歪み検知装置。
  4. 【請求項4】 前記温度補償用光ケーブルにおいて、前
    記金属管内における前記温度補償用光ファイバの余長量
    が0.1%以上2%以下であることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載の歪み検知装置。
  5. 【請求項5】 歪み検知用光ファイバ心線の周上にプラ
    スチックシースを有する歪み検知用光ケーブルと、温度
    補償用光ファイバが金属管内に余長を有する状態で収容
    され、前記金属管の周上にプラスチックシースを有する
    温度補償用光ケーブルとが、平行に配された状態で一体
    化されていることを特徴とする歪み検知用複合ケーブ
    ル。
JP2001072756A 2001-03-14 2001-03-14 歪み検知装置および歪み検知用複合ケーブル Pending JP2002267425A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001072756A JP2002267425A (ja) 2001-03-14 2001-03-14 歪み検知装置および歪み検知用複合ケーブル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001072756A JP2002267425A (ja) 2001-03-14 2001-03-14 歪み検知装置および歪み検知用複合ケーブル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002267425A true JP2002267425A (ja) 2002-09-18

Family

ID=18930294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001072756A Pending JP2002267425A (ja) 2001-03-14 2001-03-14 歪み検知装置および歪み検知用複合ケーブル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002267425A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006064761A (ja) * 2004-08-24 2006-03-09 Shimizu Corp 歪センサ用複芯型光ファイバケーブル
WO2007037366A1 (ja) * 2005-09-29 2007-04-05 Sumitomo Electric Industries, Ltd. センサ及びそれを用いた外乱測定方法
JP2008139238A (ja) * 2006-12-05 2008-06-19 Fujikura Ltd 光ファイバセンサケーブル
JP2008170182A (ja) * 2007-01-09 2008-07-24 Sumitomo Electric Ind Ltd 温度測定方法及び光ファイバセンサ
JP2008191077A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Chishin Go 風力監視装置
WO2010011211A1 (en) * 2008-07-21 2010-01-28 Qorex, Llc Dual wavelength strain-temperature brillouin sensing system and method
CN107505199A (zh) * 2017-08-24 2017-12-22 国网浙江省电力公司舟山供电公司 一种获取光纤和海底电缆应变关系的试验装置及试验方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0467108A (ja) * 1990-07-09 1992-03-03 Nippon Steel Weld Prod & Eng Co Ltd 光ファイバ入り金属管
JPH11149022A (ja) * 1997-11-14 1999-06-02 Sumitomo Electric Ind Ltd 光センサ複合パイプケーブル
JPH11183763A (ja) * 1997-12-19 1999-07-09 Nippon Steel Weld Prod & Eng Co Ltd 被覆管内の光ファイバ余長調整方法および耐熱光ファイバケーブル
JPH11201735A (ja) * 1998-01-13 1999-07-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 歪み計測装置
JPH11351983A (ja) * 1998-04-07 1999-12-24 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 土砂崩壊検知システム
JP2000075174A (ja) * 1998-08-26 2000-03-14 Fujikura Ltd 光ファイバケーブル

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0467108A (ja) * 1990-07-09 1992-03-03 Nippon Steel Weld Prod & Eng Co Ltd 光ファイバ入り金属管
JPH11149022A (ja) * 1997-11-14 1999-06-02 Sumitomo Electric Ind Ltd 光センサ複合パイプケーブル
JPH11183763A (ja) * 1997-12-19 1999-07-09 Nippon Steel Weld Prod & Eng Co Ltd 被覆管内の光ファイバ余長調整方法および耐熱光ファイバケーブル
JPH11201735A (ja) * 1998-01-13 1999-07-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 歪み計測装置
JPH11351983A (ja) * 1998-04-07 1999-12-24 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 土砂崩壊検知システム
JP2000075174A (ja) * 1998-08-26 2000-03-14 Fujikura Ltd 光ファイバケーブル

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006064761A (ja) * 2004-08-24 2006-03-09 Shimizu Corp 歪センサ用複芯型光ファイバケーブル
WO2007037366A1 (ja) * 2005-09-29 2007-04-05 Sumitomo Electric Industries, Ltd. センサ及びそれを用いた外乱測定方法
EP1939596A1 (en) * 2005-09-29 2008-07-02 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Sensor and external turbulence measuring method using the same
US7543982B2 (en) 2005-09-29 2009-06-09 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Sensor and disturbance measurement method using the same
EP1939596A4 (en) * 2005-09-29 2012-04-25 Sumitomo Electric Industries SENSOR AND EXTERNAL TURBULENCE MEASURING PROCESS WITH THIS
JP4985405B2 (ja) * 2005-09-29 2012-07-25 住友電気工業株式会社 センサ及びそれを用いた外乱測定方法
JP2008139238A (ja) * 2006-12-05 2008-06-19 Fujikura Ltd 光ファイバセンサケーブル
JP2008170182A (ja) * 2007-01-09 2008-07-24 Sumitomo Electric Ind Ltd 温度測定方法及び光ファイバセンサ
JP2008191077A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Chishin Go 風力監視装置
WO2010011211A1 (en) * 2008-07-21 2010-01-28 Qorex, Llc Dual wavelength strain-temperature brillouin sensing system and method
CN107505199A (zh) * 2017-08-24 2017-12-22 国网浙江省电力公司舟山供电公司 一种获取光纤和海底电缆应变关系的试验装置及试验方法
CN107505199B (zh) * 2017-08-24 2023-08-15 国网浙江省电力公司舟山供电公司 一种获取光纤和海底电缆应变关系的试验装置及试验方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20130094798A1 (en) Monitoring Structural Shape or Deformations with Helical-Core Optical Fiber
JP2008175560A (ja) 光ファイバセンサケーブル
US4950886A (en) Partially reflecting optical fiber splice for temperature and strain measurement
JP2007271513A (ja) 光ファイバケーブルおよびこれを用いた光ファイバ物理量変動検知センサ、物理量の変動検出方法
JP2008170182A (ja) 温度測定方法及び光ファイバセンサ
JP5184876B2 (ja) 光ファイバセンサ及び光ファイバセンサを用いた歪み及び温度測定方法
JP2002267425A (ja) 歪み検知装置および歪み検知用複合ケーブル
JP2002162211A (ja) 歪み計測装置及びその設置方法
JP2009020016A (ja) 光ファイバセンサケーブル
JP2009264748A (ja) 圧力センサ用光ファイバケーブル
JP4865423B2 (ja) 光ファイバセンサおよびそれを用いた歪み測定方法
JP4732209B2 (ja) 光ファイバセンサおよびその製造方法
JP2000075174A (ja) 光ファイバケーブル
CN105659059A (zh) 应变隔离式光纤布拉格光栅传感器
JP2003185897A (ja) 光ファイバグレーティングを用いた歪センサ
JP2002267424A (ja) 歪み検知装置および歪み検知用複合ケーブル
JP2009210279A (ja) 光ファイバセンサユニット
KR102499778B1 (ko) 광섬유 격자 변형률 센서 패키지
JP2007121155A (ja) 異常検知装置及び異常検知方法
JP3365286B2 (ja) 歪み分布測定システム
RU2552399C1 (ru) Распределенный волоконно-оптический сенсор температуры повышенной чувствительности
JPH11101617A (ja) 構造体ひずみ監視方法およびその監視装置
KR100965001B1 (ko) 센서 유니트를 가진 복합강연선 및 이의 제조방법
JP6017169B2 (ja) 光電流検出装置および光電流検出装置の製造方法
JPH04134204A (ja) 歪センサ用光ファイバケーブル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100420

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100810