JP2002267051A - 内周面に凹凸を有する合成樹脂管の製造方法 - Google Patents

内周面に凹凸を有する合成樹脂管の製造方法

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JP2002267051A
JP2002267051A JP2001062901A JP2001062901A JP2002267051A JP 2002267051 A JP2002267051 A JP 2002267051A JP 2001062901 A JP2001062901 A JP 2001062901A JP 2001062901 A JP2001062901 A JP 2001062901A JP 2002267051 A JP2002267051 A JP 2002267051A
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sheet
tube
synthetic resin
mandrel
cable
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JP2001062901A
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Hiroyuki Nokubo
裕行 野久保
Toru Yasumatsu
徹 安松
Tomonobu Makino
友宣 牧野
Masayuki Takahata
政行 高畑
Koichi Ito
功一 伊藤
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Kurimoto Ltd
Original Assignee
Kurimoto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーブルを内部に通す際に生じる摩擦抵抗を
低下させることにより、合成樹脂管の長距離化を可能と
し、充分な強度を有する合成樹脂管の製造方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 所定の凹凸を有するシート6をマンドレ
ル4に巻き、そのシート6の上面に複数の繊維強化樹脂
層7を巻いて管を製造し、この管をマンドレル4から取
り外した後にシート6を取り除く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内周面に凹凸面
を有する合成樹脂管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電力用ケーブルや通信用ケーブ
ル等のケーブルを地下等に配設する際、強化プラスチッ
ク複合管や強化プラスチック管等の合成樹脂管をケーブ
ル収容用の保護管として使用する。すなわち、ケーブル
の配設場所にまず、この保護管を配設し、次いで、この
保護管内にケーブルを通すことにより、ケーブルを保護
管内に配設する。
【0003】ケーブルを保護管内に通す際、この保護管
が直線状である場合、一定の距離の範囲内では、ケーブ
ルと保護管内壁との接触により生じる摩擦抵抗が比較的
小さいが、最近の保護管の配設工法においては、保護管
路がより長くなり、また、曲線部を有することが多い。
このため、保護管内壁とケーブルとの間で生じる摩擦抵
抗を無視することができない。特に保護管の曲線部にお
いては、ケーブルと前記曲線部の内壁との接触がより強
くなり、この部分での摩擦抵抗がより大きくなり、ケー
ブルに作用する張力が過大となる場合も生じる。また、
ケーブルの被覆面と管内面とが擦れ、被覆面の屑が生じ
ることがある。
【0004】このような問題を解決する1つの手段とし
て、特開平9−9474号公報において、合成樹脂管の
管壁をらせん状の波形とすることにより、ケーブルとの
摩擦抵抗を低下させる方法が開示されている。これは、
管壁を波形とすることにより、管壁とケーブルとの間の
接触面積を低下させ、摩擦抵抗を低下させたものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
合成樹脂管は、管壁自体を波形にしたものである。この
場合、車道下埋設等の振動等の大きいところにも使用可
能であるが、クリープにより管が扁平するおそれがあっ
た。
【0006】そこで、この発明は、ケーブルを内部に通
す際に生じる摩擦抵抗を低下させることにより、合成樹
脂管の長距離化に伴う、ケーブルの配線距離を伸ばすこ
とを可能とし、充分な強度を有する合成樹脂管の製造方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、所定の凹凸
を有するシートをマンドレルに巻き、そのシートの上面
に複数の繊維強化樹脂層、及び必要に応じて樹脂コンク
リート層を巻いて管を製造し、この管を上記マンドレル
から取り外した後に上記シートを取り除くことにより、
前記課題を解決したのである。
【0008】所定の凹凸を有するシートによって合成樹
脂管の内周面に凹凸を設けるので、容易に凹凸を設ける
ことができる。
【0009】また、管の内周面に凹凸を設けることによ
り、電力用ケーブルや通信用ケーブル等のケーブルを通
す際、ケーブルと接触する部分が、前記凸部のみとな
り、接触面積を低下させることができる。
【0010】さらに、複数の繊維強化樹脂層を巻いて合
成樹脂管を製造するので、得られる合成樹脂管の強度を
使用場所に合わせて強化させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
を参照して説明する。
【0012】この発明にかかる合成樹脂管1は、図1に
示すように、内周面を構成する層(以下、「内周面構成
層」と称する。)2に凹凸3を設けた管である。
【0013】前記合成樹脂管1は、繊維強化樹脂(以
下、「FRP」と称する。)層を積層することにより製
造される。具体的には、図2に示すように、マンドレル
4に紙管5を介して凹凸を有するシート(以下、「凹凸
シート」と称する。)6を巻き、その凹凸シート6の上
面にFRP層7を複数層積層させる。このとき、図2に
示すFRPの繊維の方向は、円周方向が主となるが、図
2には示していないものの、円周方向と直角方向に積層
できる装置を取り付けて、FRP層7の繊維方向がマン
ドレル4の長さ方向となるように、FRP層7を積層し
てもよい。
【0014】また、上記のFRP層7は、硬化前の状態
で積層されるので、凹凸シート6上に積層されたFRP
層7aが内周面構成層2となり、このFRP層7aに
は、凹凸シート6の凹凸3aが転写される。これにより
FRP層7aの表面に凹凸3が形成される。
【0015】さらに、必要に応じて、図2に示すよう
に、樹脂コンクリート層8を積層してもよい。
【0016】得られた管は、図3に示すように、内周側
に紙管5、凹凸シート6、繊維方向が管の円周方向であ
るFRP層7a、7d、繊維方向が管の周方向と直角の
複数のFRP層7b、7c、及び必要に応じて樹脂コン
クリート層8を積層した構造を有する。なお、FRP層
の数は、図3に示す数に限られず、得られる合成樹脂管
1の用途等に応じて決定すればよい。
【0017】このようにして製造された管11は、紙管
5によってマンドレルから取り外される。この管11
は、図4に示すように、内周面層を構成するFRP層7
aの内周面に凹凸シート6が巻き付けられたものであ
る。この凹凸シート6は、図5に示すように、その一方
の側縁部12が、隣接する層の他の側縁部13に重なる
ように、螺旋状に巻かれる。
【0018】この凹凸シート6の凹凸3aは、全面に設
けてもよいが、図5に示すように、前記他の側縁部13
には、凹凸3aを設けず、前記他の側縁部13以外の部
分に凹凸3aを設けてもよい。これは、この凹凸3aを
設けない他の側縁部13は、前記のとおり、螺旋状にま
かれた凹凸シート6の隣接する一方の側縁部12の内側
に重ね合わされる。このため、この他の側縁部13に凹
凸3aを設ける必要性がないからである。
【0019】前記凹凸シート6の凹凸3aの形状は、特
に限定されるものではない。例えば、図6に示すよう
に、凹凸3aとして、格子状に溝部を設け、四角形の凸
部を形成したもの、図7に示すように、凹凸3aとし
て、不定形状の山状の凸部を連続的に形成し、その山状
の凸部と隣接する凸部との境界に凹部を形成させたも
の、図8に示すように、凹凸3aとして、直線状の凸部
と凹部を交互に配列させたもの等があげられる。図8に
示す凹凸シート6を用いる場合、直線方向が、図1
(a)に示す合成樹脂管1の長さ方向と平行な場合、合
成樹脂管1の円周方向と平行な場合、合成樹脂管1の長
さ方向に対して斜め方向の場合等のいずれの場合であっ
てもよい。また、図6〜図8に示すような凹凸シート6
の上にFRP層7aを積層させる場合、FRP層7aと
相対する前記凹凸シート6の面は、前記凹凸シート6の
表面であっても裏面であってもよい。また、この凹凸シ
ート6を用いると、上面に積層されるFRP層7aの樹
脂が管内面に侵入せず、バリなどが生じることもない。
【0020】次いで、上記凹凸シート6を取り除くこと
により、図9に示すような内周面に凹凸3を有する合成
樹脂管1が得られる。
【0021】得られた合成樹脂管1の内周面に凹凸3を
設けるので、電力用ケーブルや通信用ケーブル等のケー
ブルを内部に通す際、接触面積を減少させることができ
るので、摩擦抵抗を低減させることができる。
【0022】さらに、得られる合成樹脂管1が、その一
部が屈曲した曲管である場合、その周面に前記の島状の
凹凸3を設けるのが特に好ましい。これは、曲管の中に
ケーブルを通す際、ケーブルと前記曲管の内壁との接触
圧がより大きくなり、この部分での摩擦抵抗が大きくな
りやすいからである。
【0023】また、上記凹凸3は、凹凸シート6の側縁
部同士を重ね合わせてマンドレルに巻き付け、その上を
FRP層7aを巻き付けて製造するので、図9に示すよ
うに、合成樹脂管1の内周面に段差が生じる。このた
め、電力用ケーブルや通信用ケーブル等のケーブルを内
部に通す際、摩擦抵抗をより低減させることができる。
【0024】この発明にかかる合成樹脂管1は、保護管
に電力用ケーブルや通信用ケーブル等のケーブルを配設
するための、配設用ケーブル保護管として使用すること
ができる。また、それ以外に、配設用の液体輸送管等に
も使用することも可能である。
【0025】
【発明の効果】この発明によれば、管の内周面に凹凸を
設けたので、合成樹脂管とその内部に配線する電力用ケ
ーブルや通信用ケーブル等のケーブルとの接触面積を減
少させることができる。このため、ケーブルを通す際、
ケーブルに作用する張力を低減できる。
【0026】また、ケーブルと管内面との接触により、
ケーブルの被覆部がボロボロとなって屑が出る現象を抑
制することができ、ケーブルの品質の悪化を抑制でき
る。
【0027】さらに、管の内周面に設けられる凹凸を、
凹凸が付与されたシートによって形成する場合は、凹凸
の段差があまり大きくならないので、前記の屑や、管内
に侵入した小石や砂等のゴミ類を容易に外部に排除する
ことができる。このため、管内に通すケーブルに傷をつ
けるのを防止できる。
【0028】さらにまた、これらにより合成樹脂管の長
距離化が可能となり、マンホールの設置を減らすことが
でき、工事費の削減につなげることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる合成樹脂管の例を示す斜視図
【図2】合成樹脂管の製造工程の例を示す概略図
【図3】図1の合成樹脂管の積層構造を示す部分断面図
【図4】マンドレルから取り外した管の例を示す断面図
【図5】凹凸シートの例を示す正面図
【図6】凹凸シートの例を示す斜視図
【図7】凹凸シートの他の例を示す斜視図
【図8】凹凸シートの他の例を示す斜視図
【図9】図1のA−A断面図
【符号の説明】
1 合成樹脂管 2 内周面構成層 3、3a 凹凸 4 マンドレル 5 紙管 6 凹凸シート 7、7a、7b、7c、7d FRP層 8 樹脂コンクリート層 11 管 12 一方の側縁部 13 他方の側縁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02G 9/06 B29K 105:08 // B29K 105:08 B29L 23:00 B29L 23:00 B29C 67/14 B (72)発明者 牧野 友宣 大阪市西区北堀江1丁目12番19号 株式会 社栗本鐵工所内 (72)発明者 高畑 政行 大阪市西区北堀江1丁目12番19号 株式会 社栗本鐵工所内 (72)発明者 伊藤 功一 大阪市西区北堀江1丁目12番19号 株式会 社栗本鐵工所内 Fターム(参考) 3H111 AA01 BA15 CA52 CB07 CB22 CC03 CC19 CC20 DA26 DB01 DB23 4F205 AD08 AD16 AD24 AG05 AG08 AG25 AH34 HA02 HA23 HA33 HA40 HA45 HB02 HB11 HB29 HK31 HL02 HL12 HT02 HT07 HT13 5G369 AA19 BA04 DC06 EA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の凹凸を有するシートをマンドレル
    に巻き、そのシートの上面に複数の繊維強化樹脂層を巻
    いて管を製造し、この管を上記マンドレルから取り外し
    た後に上記シートを取り除くことによる内周面に凹凸を
    有する合成樹脂管の製造方法。
  2. 【請求項2】 所定の凹凸を有するシートをマンドレル
    に巻き、そのシートの上面に複数の繊維強化樹脂層及び
    樹脂コンクリート層を巻いて管を製造し、この管を上記
    マンドレルから取り外した後に上記シートを取り除くこ
    とによる内周面に凹凸を有する合成樹脂管の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記所定の凹凸を有するシートの一方の
    側縁部が、隣接するシートの他方の側縁部に重なるよう
    に、上記マンドレルに螺旋状に巻く請求項1又は2に記
    載の内周面に凹凸を有する合成樹脂管の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記所定の凹凸を有するシートは、前記
    の他方の側縁部以外の部分に凹凸が設けられたシートで
    ある請求項3に記載の内周面に凹凸を有する合成樹脂管
    の製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108006334A (zh) * 2017-12-12 2018-05-08 山东柏远复合材料科技有限公司 一种玻璃钢拉挤、缠绕双工艺复合波纹管的制备工艺
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