JP2002266130A - 作業用ゴム張り手袋の製造方法と製造装置およびそれにより製造される作業用ゴム張り手袋 - Google Patents
作業用ゴム張り手袋の製造方法と製造装置およびそれにより製造される作業用ゴム張り手袋Info
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Abstract
れ、製造工程が容易且つ、高品質である作業用ゴム張り
手袋およびその製造方法と製造装置を提供する。 【解決手段】 メリヤス手袋1を平板状手型2に装着
し、上面に凹部Aとゴムシートカット用の外刃Cと内刃
Dを設けた成型用モールド5、その上部に樹脂板7を下
面に配したヒーター板6を有するプレス機に平板状手型
2と未加硫ゴムシート3,4をセットし、ゴムシートの
貼着および甲抜き加工、余分なゴムシートのカットを同
時に行った後、立体成型用手型9により熱加硫による成
形を行う。
Description
手袋と呼ばれる作業用手袋、特に甲抜き加工を施した作
業用ゴム張り手袋と製造装置およびそれにより製造され
る作業用ゴム張り手袋に関するものである。
以下の方法で製造されている。その製造方法について簡
単に説明する。
貼着する方法である。この方法は、平板状手型にメリヤ
ス手袋を装着し、手掌形状の未加硫ゴムシートをメリヤ
ス手袋上に載せ、プレス機により熱プレス圧着を行いゴ
ムシートを貼着した後、メリヤス手袋を立体成形用手型
に装着し替え、熱加硫による成形を行うものである。
シートを貼着する場合と、手掌面、手甲面の両面にゴム
シートを貼着する場合がある。手掌面にのみゴムシート
を貼着した場合は、通気性の点では優れているが、物を
掴むときなどに、すべり止め効果が発揮された場合、ゴ
ムシートのグリップ力にメリヤス部分が負けて手袋が回
転するという問題がある(特に指先部分)。また、手掌
面、手甲面の両面にゴムシートを貼着する場合は、予め
甲抜き状に裁断したゴムシートを使用し甲抜き加工を施
すのが一般的である。この場合、通気性、ホールド性は
問題ないが、製造工程において、メリヤス手袋とゴムシ
ートの位置合わせが必要であり、精度が求められるが、
(ゴムシートの)ズレが生じやすく、製造が難しいとい
う問題がある。よって、指部分まで甲抜きにする等の細
かい加工はできず、柔軟性の点で手袋が硬くなるという
問題がある。
ゴムシートのめり込みにより手袋が硬くなったり、圧着
が弱くゴムシートが剥離しやすいといった問題も生じ
る。
する方法である。この方法は、平板状手型にメリヤス手
袋を装着し、溶剤とゴム材を溶かした一般的なゴム糊
を、塗布、浸漬等の方法でメリヤス手袋表面に付着させ
た後、手掌形状の未加硫ゴムシートをメリヤス手袋の手
掌部分に貼着させ、その後、メリヤス手袋を立体成形用
手型に装着し替え、熱加硫による成形を行うものであ
る。
方法と同様に、物を掴むときなどに、すべり止め効果が
発揮された場合、ゴムシートのグリップ力にメリヤス部
分が負けて手袋が回転するという問題がある(特に指先
部分)。また、ゴム糊が(特に手甲部分の)風通しを妨
げ通気性が悪いという問題もある。更に、ゴム糊に、塵
や埃が付着しやすく手袋が汚れやすいといった問題もあ
る。また、ゴム糊は溶剤(主にガソリン)とゴム材を溶
かしたものを一般的に使用しているので、製造時に作業
者および環境に負荷を与える割合が大きい。
シート用切刃を有する成型用モールドを用いたコンベア
ー方式により連続的に製造する方法の事例が記載されて
いるが、この発明には、巨大なロールが必要であり、設
備製作の費用、設備設置面積の確保等を考えた場合現実
的ではない。
のゴム張り手袋の製造方法では、通気性、ホールド性、
柔軟性、作業性が悪い、手袋が汚れやすいといった問題
がある。また、製造工程により手袋が硬くなったり、ゴ
ムシートの剥離が起こりやすいといった問題がある。更
に、設備面においてコストがかかる或いは、現実的では
ないといった問題がある。
うした問題の発生しない、通気性、ホールド性、柔軟
性、作業性に優れ、製造工程が容易且つ、高品質である
作業用ゴム張り手袋およびその製造方法と製造装置を提
供することにある。
めに、本発明の作業用ゴム張り手袋の製造方法は、メリ
ヤス手袋(1)を平板状手型(2)に装着する第1工程
と、上面に平板状手型(2)を嵌合するために平板状手
型(2)とほぼ同形の凹部(A)を形成し、その外周縁
にゴムシートカット用の外刃(C)を設けるとともに、
凹部(A)内部の手袋甲抜き相当部分(B)の外周縁に
甲抜き部に位置するゴムシートカット用の内刃(D)を
設けてなる成型用モールド(5)の上に、手甲用の未加
硫ゴムシート(3)を置き、その上にメリヤス手袋
(1)を装着した平板状手形(2)をセットし、更にメ
リヤス手袋(1)上に手掌用の未加硫ゴムシート(4)
を置く第2工程と、セットされた手掌用の未加硫ゴムシ
ート(4)の上から、樹脂板(7)を下面に配したヒー
ター板(6)を押し当て、成型用モールド(5)に対し
て熱プレスによる圧着を行い、ゴムシートの貼着および
手袋甲面の甲抜き加工と手袋外周の余分なゴムシートの
カットを同時に行う第3工程と、平板状手型(2)から
ゴムシートの貼着されたメリヤス手袋(10)を離型
し、立体成形用手型(9)に装着し替え、熱加硫による
成形を行う第4工程と、からなることを特徴とする。
装置は、上面にメリヤス手袋(1)を装着した平板状手
型(2)を嵌合するために平板状手型(2)とほぼ同形
の凹部(A)を形成し、その外周縁にゴムシートカット
用の外刃(C)を設けるとともに、凹部(A)内部の手
袋甲抜き相当部分(B)の外周縁に甲抜き部に位置する
ゴムシートカット用の内刃(D)を設けてなる成型用モ
ールド(5)と、成型用モールド(5)の上部に上下に
移動自在に設けられるとともに、樹脂板(7)を下面に
配したヒーター板(6)と、からなり、成型用モールド
(5)の上に、手甲用の未加硫ゴムシート(3),メリ
ヤス手袋(1)を装着した平板状手形(2),手掌用の
未加硫ゴムシート(4)の順にセットされたものの上か
ら更に、ヒーター板(6)を押し当て、熱プレスによる
圧着を行い、ゴムシートの貼着および手袋甲面の甲抜き
加工と手袋外周の余分なゴムシートのカットを行うこと
を特徴とする。
メリヤス手袋(1)を平板状手型(2)に装着し、上面
に平板状手型(2)を嵌合するために平板状手型(2)
とほぼ同形の凹部(A)を形成し、その外周縁にゴムシ
ートカット用の外刃(C)を設けるとともに、凹部
(A)内部の手袋甲抜き相当部分(B)の外周縁に甲抜
き部に位置するゴムシートカット用の内刃(D)を設け
てなる成型用モールド(5)の上に、手甲用の未加硫ゴ
ムシート(3)を置き、その上にメリヤス手袋(1)を
装着した平板状手形(2)をセットし、更にメリヤス手
袋(1)上に手掌用の未加硫ゴムシート(4)を置いた
後、セットされた手掌用の未加硫ゴムシート(4)の上
から、樹脂板(7)を下面に配したヒーター板(6)を
押し当て、成型用モールド(5)に対して熱プレスによ
る圧着を行い、平板状手型(2)からゴムシートの貼着
されたメリヤス手袋(10)を離型し、立体成形用手型
(9)に装着し替え、熱加硫による成形を行い製造され
てなることを特徴とする
る発明の実施の形態に記載された対応要素または対応事
項を示す。
モールドを組み合わせることにより、以下の作用効果を
発揮する。 (1)ゴム糊(溶剤系)を一切使用せず、ゴムシートの
貼着を行い手袋を製造するので、作業者および環境に負
荷を与える割合が少ない。 (2)手甲部分に細かい甲抜き加工(例えば、指部分ま
で甲抜き加工とする)を施したゴムシートを貼着するこ
とにより、通気性、柔軟性、ホールド性、作業性に優れ
た手袋を製造できる。 (3)成型用モールドには、凹部の加工を施し、その外
周縁及び手袋甲抜き相当部分の外周縁にはゴムシートカ
ット用の外刃及び内刃を設けているので、ゴムシートの
熱プレス圧着および甲抜き加工、手袋外周の余分なゴム
シートのカット作業が同時に行え、作業工程、作業時間
の短縮が図れる。 (4)平板状手型を成型用モールドに固定して熱プレス
圧着を行うことにより、ゴムシートのズレを気にするこ
となく、高精度の甲抜き加工を安定して行うことができ
る。 (5)ヒーター板に樹脂板を配することにより、プレス
を行う際に樹脂板が緩衝材となり成型用モールドの破損
を防止できるとともに、樹脂板の軟質性によりプレスの
際の圧力を平板状手型の外周まで分散でき、ゴムシート
が手袋サイド面(外周)に回り込み、その部分を良好に
貼着できる。
て、図面に基づいて説明する。本発明の実施形態に係る
作業用ゴム張り手袋は次のようにして製造される。
状手型2に、メリヤス編みで編成されたメリヤス手袋1
を装着する。
機を構成する成型用モールド5の上に、手甲用の未加硫
ゴムシート3を置き、その上にメリヤス手袋1を装着し
た平板状手形2をセットし、更にメリヤス手袋1上に手
掌用の未加硫ゴムシート4を置く。
及び図4に示すように、平板状手型2を嵌合するために
平板状手型2とほぼ同形の凹部Aが形成されている。そ
して、その凹部Aの外周縁にはゴムシートカット用の外
刃Cを設けてあり、さらに凹部A内部の手袋甲抜き相当
部分Bの外周縁には甲抜き部に位置するゴムシートカッ
ト用の内刃Dを設けてある。また、成型用モールド5の
上部に位置するヒーター板6は、これに限らないが油圧
により上下に移動自在に設けられている。また、ヒータ
ー板6の下面には樹脂板7を配してある。
せ、成型用モールド5上にセットされた手掌用の未加硫
ゴムシート4の上から押し当て、成型用モールド5に対
して熱プレスによる圧着を行う。これにより、図5に示
すように、未加硫ゴムシート3、4の貼着を行うととも
に、外刃C及び内刃Dのはたらきにより手袋甲面の甲抜
き加工と手袋外周の余分なゴムシートのカットを同時に
行うようになっている。
ト3,4の厚さは、製造性および完成品の作業性、柔軟
性等を考慮して、手掌用が0.8mm、手甲用が0.5
mmであり、成形用モールド5の凹部Aは、平板型全体
部分が3.8mm、甲抜き相当部分Bは特に設定しない
が内刃Dは0.3mmの高さとする。これは、平板状手
型2とメリヤス手袋1、両面のゴムシート3,4を合わ
せた厚さが約4.8mm、手甲用ゴムシート3の厚さが
0.5mmに対し、熱プレスの際のメリヤス手袋1とゴ
ムシート3,4の良好な接着を考え、数々の試験を行っ
た結果、この数値となった。また熱プレスは、成形用モ
ールド5を120℃、ヒーター板6を170℃に設定
し、5kg/平方センチの圧力で、45秒間行う。当
然、これらの数値は、メリヤス手袋1の素材、編成方法
およびゴムシート3,4の厚さ等の変化によって変動す
る。
トの貼着されたメリヤス手袋10を離型し、軽金属製の
立体成形用手型9に装着し替えた後、加硫炉による熱加
硫による成形を行うと、図7に示すような、作業用ゴム
張り手袋が完成する。この作業用ゴム張り手袋の指先部
の断面は、図8(a)に示すように、手掌面側と手甲面
側がしっかりホールドされるので、図8(b)に示すよ
うに、物を掴むときなどに、すべり止め効果が発揮され
た場合、ゴムシートのグリップ力にメリヤス部分が負け
て手袋が回転することもない。なお、図9には比較のた
め、手掌面側だけにゴムシートが貼着されたもの(a)
が、ゴムシートのグリップ力にメリヤス部分が負けて手
袋が回転した場合(b)を示した。ちなみに本実施形態
においては、ゴムの架橋具合等を考慮し、加硫温度は1
35℃〜138℃、加硫時間は45分間とする。
性、ホールド性、柔軟性、作業性に優れ、製造工程が容
易且つ、高品質である作業用ゴム張り手袋が製造でき
る。
方法と、成形用モールドを組み合わせることにより、以
下の効果を発揮する。 (1)ゴム糊(溶剤系)を一切使用せず、ゴムシートの
貼着を行い手袋を製造するので、作業者および環境に負
荷を与える割合が少ない。 (2)手甲部分に細かい甲抜き加工(例えば、指部分ま
で甲抜き加工とする)を施したゴムシートを貼着するこ
とにより、通気性、柔軟性、ホールド性、作業性に優れ
た手袋を製造できる。 (3)成型用モールドには、凹部の加工を施し、その外
周縁及び手袋甲抜き相当部分の外周縁にはゴムシートカ
ット用の外刃及び内刃を設けているので、ゴムシートの
熱プレス圧着および甲抜き加工、手袋外周の余分なゴム
シートのカット作業が同時に行え、作業工程、作業時間
の短縮が図れる。 (4)平板状手型を成型用モールドに固定して熱プレス
圧着を行うことにより、ゴムシートのズレを気にするこ
となく、高精度の甲抜き加工を安定して行うことができ
る。 (5)ヒーター板に樹脂板を配することにより、プレス
を行う際に樹脂板が緩衝材となり成型用モールドの破損
を防止できるとともに、樹脂板の軟質性によりプレスの
際の圧力を平板状手型の外周まで分散でき、ゴムシート
が手袋サイド面(外周)に回り込み、その部分を良好に
貼着できる。
す説明図である。
着を行う工程を示す説明図である。
る。
である。
外周の余分なゴムシートのカットの様子を示す説明図で
あり、(a)は手掌側,(b)は手甲側を示す。
型用手型に装着し熱加硫成形を行う工程を示す説明図で
ある。
である。
断面図であり、(a)は通常の状態を示し、(b)は矢
印方向に力が作用した場合を示す。
す断面図であり、(a)は通常の状態を示し、(b)は
矢印方向に力が作用した場合を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】メリヤス手袋を平板状手型に装着する第1
工程と、 上面に前記平板状手型を嵌合するために平板状手型とほ
ぼ同形の凹部を形成し、その外周縁にゴムシートカット
用の外刃を設けるとともに、該凹部内部の手袋甲抜き相
当部分の外周縁に甲抜き部に位置するゴムシートカット
用の内刃を設けてなる成型用モールドの上に、手甲用の
未加硫ゴムシートを置き、その上にメリヤス手袋を装着
した前記平板状手形をセットし、更にメリヤス手袋上に
手掌用の未加硫ゴムシートを置く第2工程と、 前記セットされた手掌用の未加硫ゴムシートの上から、
樹脂板を下面に配したヒーター板を押し当て、前記成型
用モールドに対して熱プレスによる圧着を行い、ゴムシ
ートの貼着および手袋甲面の甲抜き加工と手袋外周の余
分なゴムシートのカットを同時に行う第3工程と、 前記平板状手型からゴムシートの貼着されたメリヤス手
袋を離型し、立体成形用手型に装着し替え、熱加硫によ
る成形を行う第4工程と、からなることを特徴とする作
業用ゴム張り手袋の製造方法。 - 【請求項2】上面に、メリヤス手袋を装着した平板状手
型を嵌合するために平板状手型とほぼ同形の凹部を形成
し、その外周縁にゴムシートカット用の外刃を設けると
ともに、該凹部内部の手袋甲抜き相当部分の外周縁に甲
抜き部に位置するゴムシートカット用の内刃を設けてな
る成型用モールドと、 該成型用モールドの上部に上下に移動自在に設けられる
とともに、樹脂板を下面に配したヒーター板と、からな
り、 前記成型用モールドの上に、手甲用の未加硫ゴムシー
ト,メリヤス手袋を装着した平板状手形,手掌用の未加
硫ゴムシートの順にセットされたものの上から更に、前
記ヒーター板を押し当て、熱プレスによる圧着を行い、
ゴムシートの貼着および手袋甲面の甲抜き加工と手袋外
周の余分なゴムシートのカットを行うことを特徴とする
作業用ゴム張り手袋の製造装置。 - 【請求項3】メリヤス手袋を平板状手型に装着し、上面
に前記平板状手型を嵌合するために平板状手型とほぼ同
形の凹部を形成し、その外周縁にゴムシートカット用の
外刃を設けるとともに、該凹部内部の手袋甲抜き相当部
分の外周縁に甲抜き部に位置するゴムシートカット用の
内刃を設けてなる成型用モールドの上に、手甲用の未加
硫ゴムシートを置き、その上にメリヤス手袋を装着した
前記平板状手形をセットし、更にメリヤス手袋上に手掌
用の未加硫ゴムシートを置いた後、前記セットされた手
掌用の未加硫ゴムシートの上から、樹脂板を下面に配し
たヒーター板を押し当て、前記成型用モールドに対して
熱プレスによる圧着を行い、前記平板状手型からゴムシ
ートの貼着されたメリヤス手袋を離型し、立体成形用手
型に装着し替え、熱加硫による成形を行い製造されてな
ることを特徴とする作業用ゴム張り手袋。
Priority Applications (1)
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JP2001068099A JP3536032B2 (ja) | 2001-03-12 | 2001-03-12 | 作業用ゴム張り手袋の製造方法と製造装置 |
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Publications (2)
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- 2001-03-12 JP JP2001068099A patent/JP3536032B2/ja not_active Expired - Fee Related
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