JP2002265936A - 蓄冷剤 - Google Patents
蓄冷剤Info
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- JP2002265936A JP2002265936A JP2001113292A JP2001113292A JP2002265936A JP 2002265936 A JP2002265936 A JP 2002265936A JP 2001113292 A JP2001113292 A JP 2001113292A JP 2001113292 A JP2001113292 A JP 2001113292A JP 2002265936 A JP2002265936 A JP 2002265936A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/14—Thermal energy storage
Abstract
(57)【要約】
【課題】長時間にわたり安定した保冷能力を有すると同
時に、融解後も流動性が少なく反復使用に耐え作業性の
良い低コストな蓄冷剤を提供する。 【解決手段】アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物
またはこれに類するアニオン系高吸水性ポリマーに水ま
たは寒剤水溶液を１０重量倍以上吸収させたゲル状物
と、エチレンオキシドの重合物または付加ないしエステ
ル化合物とを、主成分とするように混合して蓄冷剤と
し、必要に応じ、更に増粘剤や粒径１５０μ以下の炭素
ないし鉱物微粉末を添加する。
時に、融解後も流動性が少なく反復使用に耐え作業性の
良い低コストな蓄冷剤を提供する。 【解決手段】アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物
またはこれに類するアニオン系高吸水性ポリマーに水ま
たは寒剤水溶液を１０重量倍以上吸収させたゲル状物
と、エチレンオキシドの重合物または付加ないしエステ
ル化合物とを、主成分とするように混合して蓄冷剤と
し、必要に応じ、更に増粘剤や粒径１５０μ以下の炭素
ないし鉱物微粉末を添加する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は食品や医・化学物
質、生物組織等の保管や物流過程、或いは冷房システム
等において用いられる蓄冷剤に関する。
質、生物組織等の保管や物流過程、或いは冷房システム
等において用いられる蓄冷剤に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】食品等
の保管或いは物流過程において、腐敗、変質、融解等を
防ぐために、様々な蓄冷剤が使われているのは周知の通
りである。その主なものは氷（適宜寒剤を加える）やド
ライアイスであるが、これらは所望する温度に保つ一定
低温保持機能に乏しいばかりか、融解または気化後には
流出ないし逸脱し易いため反復使用に耐えず、長時間の
保冷輸送、保管、陳列等には不向きで、実用上、様々な
問題点を抱えていた。本発明はかかる問題点を解決し
て、より扱い易く低コストで所定の低温維持能力を向上
させた蓄冷剤を提供することを課題とする。
の保管或いは物流過程において、腐敗、変質、融解等を
防ぐために、様々な蓄冷剤が使われているのは周知の通
りである。その主なものは氷（適宜寒剤を加える）やド
ライアイスであるが、これらは所望する温度に保つ一定
低温保持機能に乏しいばかりか、融解または気化後には
流出ないし逸脱し易いため反復使用に耐えず、長時間の
保冷輸送、保管、陳列等には不向きで、実用上、様々な
問題点を抱えていた。本発明はかかる問題点を解決し
て、より扱い易く低コストで所定の低温維持能力を向上
させた蓄冷剤を提供することを課題とする。
【０００３】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者は様々な材料を組み合わせて数多くの試作
と実験を重ねてきたが、その結果、アクリル酸重合体部
分ナトリウム塩架橋物またはこれに類するアニオン系高
吸水性ポリマーに水または金属塩を溶かした寒剤水溶液
を吸収させた水性ゲル状物と、エチレンオキシドの重合
物または付加ないしエステル化合物とを主成分とする混
合物が、所定の低温保持能力及びコストや扱い易さ等に
おいて在来のものより格段に進歩性を有することを見い
出し、本発明に到達することができた。
に、本発明者は様々な材料を組み合わせて数多くの試作
と実験を重ねてきたが、その結果、アクリル酸重合体部
分ナトリウム塩架橋物またはこれに類するアニオン系高
吸水性ポリマーに水または金属塩を溶かした寒剤水溶液
を吸収させた水性ゲル状物と、エチレンオキシドの重合
物または付加ないしエステル化合物とを主成分とする混
合物が、所定の低温保持能力及びコストや扱い易さ等に
おいて在来のものより格段に進歩性を有することを見い
出し、本発明に到達することができた。
【０００４】すなわちここでいうアクリル酸重合体部分
ナトリウム塩架橋物とは、白色粉末状のアニオン系高吸
水性ポリマーであって、自重の数百倍程度の水を吸収し
て観点様のゲル状物となるものである。
ナトリウム塩架橋物とは、白色粉末状のアニオン系高吸
水性ポリマーであって、自重の数百倍程度の水を吸収し
て観点様のゲル状物となるものである。
【０００５】このような高吸水性ポリマーには他にも各
種のものがあるが、本発明においては金属塩を用いた寒
剤水溶液を併用するため、例えばポリアクリルスチレン
系のものなどは、それによってゲル化が阻害されてしま
うため不適であり、また例えばノニオン系のポリ・Ｎ−
ビニルアセトアミドなどは、ゲル化阻害は免れるもの
の、吸水率が甚だ低いためにゲル状物のコストが高くな
りすぎて実情にそぐわない。本発明におけるゲル状物は
１００重量倍以上の水分を含み得るものである。
種のものがあるが、本発明においては金属塩を用いた寒
剤水溶液を併用するため、例えばポリアクリルスチレン
系のものなどは、それによってゲル化が阻害されてしま
うため不適であり、また例えばノニオン系のポリ・Ｎ−
ビニルアセトアミドなどは、ゲル化阻害は免れるもの
の、吸水率が甚だ低いためにゲル状物のコストが高くな
りすぎて実情にそぐわない。本発明におけるゲル状物は
１００重量倍以上の水分を含み得るものである。
【０００６】寒剤として用いられる金属塩としては、よ
く知られた塩化ナトリウム、塩化カルシウムを始め、塩
化アンモニウム、塩化マグネシウム、硫酸アンモニウ
ム、酢酸ナトリウム、酸化亜鉛等を挙げることができ、
その水溶液はそれぞれ特有の氷結点をもつため、目的に
応じてそれらの一つまたは複数を適宜選択して用いるこ
とになる。
く知られた塩化ナトリウム、塩化カルシウムを始め、塩
化アンモニウム、塩化マグネシウム、硫酸アンモニウ
ム、酢酸ナトリウム、酸化亜鉛等を挙げることができ、
その水溶液はそれぞれ特有の氷結点をもつため、目的に
応じてそれらの一つまたは複数を適宜選択して用いるこ
とになる。
【０００７】エチレンオキシドは酸化エチレンとも言
い、環状エーテルのひとつであって、 で表され、水または希硫酸と作用して直ちにグリコール
を生じる。これは開環重合することにより各種のポリエ
チレンオキシド（ＰＥＯ）となり、別名ポリエチレング
リコール（ＰＥＧ）とも称し、その分子量により様々な
凝固点を有する液−固体相の親水性物質となるものであ
る。
い、環状エーテルのひとつであって、 で表され、水または希硫酸と作用して直ちにグリコール
を生じる。これは開環重合することにより各種のポリエ
チレンオキシド（ＰＥＯ）となり、別名ポリエチレング
リコール（ＰＥＧ）とも称し、その分子量により様々な
凝固点を有する液−固体相の親水性物質となるものであ
る。
【０００８】またこのポリエチレンオキシドに高級アル
コールやフェノール類を付加させても、同様に分子量の
選択により様々な凝固点を有する液−固体相の親水性物
質が得られる。
コールやフェノール類を付加させても、同様に分子量の
選択により様々な凝固点を有する液−固体相の親水性物
質が得られる。
【０００９】なおエステルではあるが、脂肪酸ポリエチ
レングリコールエステルも同様であるので、これも本発
明の範疇に含めるものとする。
レングリコールエステルも同様であるので、これも本発
明の範疇に含めるものとする。
【００１０】本発明は、上記のような（寒剤入り）水性
ゲル状物とＰＥＯまたはこれと同様な物性をもつ付加な
いしエステル化合物とを、それぞれ主成分となるように
混合して成る蓄冷剤であるが、その主成分とは本発明の
目的において有意味になる程度を意味するから、保冷対
象物や環境条件等によって様々な混合比率が適宜に選定
されることになる。
ゲル状物とＰＥＯまたはこれと同様な物性をもつ付加な
いしエステル化合物とを、それぞれ主成分となるように
混合して成る蓄冷剤であるが、その主成分とは本発明の
目的において有意味になる程度を意味するから、保冷対
象物や環境条件等によって様々な混合比率が適宜に選定
されることになる。
【００１１】但し上記の主成分以外に、適量の増粘剤、
例えばＣＭＣ（カルボキシメチルセルローズ）、ＭＣ
（メチルセルローズ）、ＰＶＡ（ポリビニルアルコー
ル）等を添加すると、一層良好な特性を示す蓄冷剤とな
りうることが判明したので、一般的にこれを添加するこ
とが好ましい。その混入量は、融解直後の液相時におい
て水飴程度の流動性を保つ位が目安となる。
例えばＣＭＣ（カルボキシメチルセルローズ）、ＭＣ
（メチルセルローズ）、ＰＶＡ（ポリビニルアルコー
ル）等を添加すると、一層良好な特性を示す蓄冷剤とな
りうることが判明したので、一般的にこれを添加するこ
とが好ましい。その混入量は、融解直後の液相時におい
て水飴程度の流動性を保つ位が目安となる。
【００１２】また粒径１５０μ以下の炭素ないし鉱物微
粉末を更に添加すると、熱伝導率が向上したり過冷却現
象が防止されることが判明したので、これによりエネル
ギー効率を高めることができ、また比重が重くなるが体
積換算比熱を増大させることにより、限られたスペース
内での蓄冷力を高めることもできる。但し粒径が１５０
μを越えるような粉末は沈殿分離をおこすなどで本発明
には適合しない。
粉末を更に添加すると、熱伝導率が向上したり過冷却現
象が防止されることが判明したので、これによりエネル
ギー効率を高めることができ、また比重が重くなるが体
積換算比熱を増大させることにより、限られたスペース
内での蓄冷力を高めることもできる。但し粒径が１５０
μを越えるような粉末は沈殿分離をおこすなどで本発明
には適合しない。
【００１３】
【作用】後述の実施例のように本発明の蓄冷剤は従来の
ものにない優れた蓄冷特性を有するものであるが、これ
は次のような各物質の作用に基づくものと推定される。
すなわち、アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物ま
たはこれに類するアニオン系吸水性ポリマーに水を加え
たゲル状物は、数十倍にも及ぶ高含水率ゲルであるにも
かかわらず、塩化カルシウム１０％水溶液その他高濃度
の寒剤水溶液に対してもゲル化が損なわれることがない
から、低コストで融解後においてもゲル状を保つ様々な
凝固点の蓄冷剤を甚だ広範に獲得できる。
ものにない優れた蓄冷特性を有するものであるが、これ
は次のような各物質の作用に基づくものと推定される。
すなわち、アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物ま
たはこれに類するアニオン系吸水性ポリマーに水を加え
たゲル状物は、数十倍にも及ぶ高含水率ゲルであるにも
かかわらず、塩化カルシウム１０％水溶液その他高濃度
の寒剤水溶液に対してもゲル化が損なわれることがない
から、低コストで融解後においてもゲル状を保つ様々な
凝固点の蓄冷剤を甚だ広範に獲得できる。
【００１４】これにエチレンオキシドの重合物または付
加ないしエステル化合物が加わることにより、それぞれ
のもつ凝固点が重なって、その温度における定温維持力
（保冷力）がより強力なものになると考えられる（図
１）。
加ないしエステル化合物が加わることにより、それぞれ
のもつ凝固点が重なって、その温度における定温維持力
（保冷力）がより強力なものになると考えられる（図
１）。
【００１５】また（寒剤入り）水性ゲルの凝固点とエチ
レンオキシドの重合物または付加ないしエステル化合物
の凝固点を故意にずらすことにより、両凝固点間の広い
温度帯にわたって融解潜熱を発揮し続けるような蓄冷剤
も実現できる（図２）。
レンオキシドの重合物または付加ないしエステル化合物
の凝固点を故意にずらすことにより、両凝固点間の広い
温度帯にわたって融解潜熱を発揮し続けるような蓄冷剤
も実現できる（図２）。
【００１６】更に本発明の蓄冷剤は融解後においても流
動性が少なく、それは特に増粘剤を加えた場合に顕著で
あるから、反復使用や作業性等において甚だ好ましいも
のになることは前述の通りであるが、その他に、熱の対
流現象を押さえることができるから、融解後における外
部熱に対して断熱材の役目を果たすことにもなる。
動性が少なく、それは特に増粘剤を加えた場合に顕著で
あるから、反復使用や作業性等において甚だ好ましいも
のになることは前述の通りであるが、その他に、熱の対
流現象を押さえることができるから、融解後における外
部熱に対して断熱材の役目を果たすことにもなる。
【００１７】なお、水は氷結するときに体積が膨張する
から、従来の蓄冷剤のように水のみを主成分にしている
と、凝固・融解時における膨張・収縮の繰り返しによ
り、容器の変形や破損をもたらす憂いがあり、例えばビ
ル冷房用に使われているボール状蓄冷剤用容器内には水
を２／３位しか入れられないが、本発明ではＰＥＧなど
の成分がその膨張・収縮の度合いを減少させるので、反
復使用に耐え、かつ限られた容器内スペースでの蓄冷剤
占有率を高めることができる。
から、従来の蓄冷剤のように水のみを主成分にしている
と、凝固・融解時における膨張・収縮の繰り返しによ
り、容器の変形や破損をもたらす憂いがあり、例えばビ
ル冷房用に使われているボール状蓄冷剤用容器内には水
を２／３位しか入れられないが、本発明ではＰＥＧなど
の成分がその膨張・収縮の度合いを減少させるので、反
復使用に耐え、かつ限られた容器内スペースでの蓄冷剤
占有率を高めることができる。
【００１８】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な実施形態は、既
に市販されている各種金属塩の寒剤を必要とする冷却温
度に合わせて適宜選択し、また同じく既に化学メーカー
において各種製品化されているエチレンオキシドの重合
物または付加ないしエステル化合物の中から所望する凝
固点のものを適宜選択し、同じく製品化されているアク
リル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物の高吸水性ポリマ
ーに１０倍以上の上記寒剤水溶液を吸収させ、必要に応
じ増粘材や鉱物粉末等を添加して、これらの混合物を所
定の（平板状）容器に詰めることにより、様々に実現す
る。
に市販されている各種金属塩の寒剤を必要とする冷却温
度に合わせて適宜選択し、また同じく既に化学メーカー
において各種製品化されているエチレンオキシドの重合
物または付加ないしエステル化合物の中から所望する凝
固点のものを適宜選択し、同じく製品化されているアク
リル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物の高吸水性ポリマ
ーに１０倍以上の上記寒剤水溶液を吸収させ、必要に応
じ増粘材や鉱物粉末等を添加して、これらの混合物を所
定の（平板状）容器に詰めることにより、様々に実現す
る。
【００１９】
【実施例１】水１００重量部と、ＰＥＧ（ポリエチレン
グリコール、三洋化成（株）製、凝固温度−２０℃）１
０重量部とを混合し、これに塩化ナトリウム２５重量部
を加えて溶解させ、その後更に、アクリル酸重合体部分
ナトリウム塩架橋物の粉末（商品名サンフレッシュ、三
洋化成（株）製）５重量部と、ＣＭＣ粉末１重量部と、
トルマリン粉末１重量部とを加え撹拌・混合して、本発
明の蓄冷剤とする。これを所定の縦約２８ｃｍ、横約１
８ｃｍ、厚さ約３ｃｍのポリエチレン製略板状密閉容器
内に詰め、規定の５０ｌ用保冷ボックス内上面及び側面
計５ケ所に設置し、−４０℃に保って同蓄冷剤を凝固さ
せた後に常温放置し、温度変化を記録したところ、図３
のようになり、これは在来の蓄冷剤を用いた場合の約２
倍の時間に相当する２４時間もの冷温維持（グラフの勾
配がなだらかになっている部分）能力を示すものであっ
た。ちなみにこれの潜熱を測定するＤＳＣ法による結果
のグラフが図１であり、そのマイナスピーク時における
Ｈｅａｔ−Ｆｌｏｗ値は約−３ｍｃａｌ／ｓｅｃであっ
て、その絶対値は在来のものの約１．５倍であった。
グリコール、三洋化成（株）製、凝固温度−２０℃）１
０重量部とを混合し、これに塩化ナトリウム２５重量部
を加えて溶解させ、その後更に、アクリル酸重合体部分
ナトリウム塩架橋物の粉末（商品名サンフレッシュ、三
洋化成（株）製）５重量部と、ＣＭＣ粉末１重量部と、
トルマリン粉末１重量部とを加え撹拌・混合して、本発
明の蓄冷剤とする。これを所定の縦約２８ｃｍ、横約１
８ｃｍ、厚さ約３ｃｍのポリエチレン製略板状密閉容器
内に詰め、規定の５０ｌ用保冷ボックス内上面及び側面
計５ケ所に設置し、−４０℃に保って同蓄冷剤を凝固さ
せた後に常温放置し、温度変化を記録したところ、図３
のようになり、これは在来の蓄冷剤を用いた場合の約２
倍の時間に相当する２４時間もの冷温維持（グラフの勾
配がなだらかになっている部分）能力を示すものであっ
た。ちなみにこれの潜熱を測定するＤＳＣ法による結果
のグラフが図１であり、そのマイナスピーク時における
Ｈｅａｔ−Ｆｌｏｗ値は約−３ｍｃａｌ／ｓｅｃであっ
て、その絶対値は在来のものの約１．５倍であった。
【００２０】
【実施例２】水１００重量部と、凝固温度−２５℃のＰ
ＥＯ１０重量部とを混合し、これに塩化ナトリウム１５
重量部と塩化カルシウム１０重量部を加えて溶解させ、
更に前例同様のアクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋
物の粉末５重量部と、ＣＭＣ粉末１重量部と、カーボン
粉末１重量部を添加し混合して、別例の蓄冷剤とし、こ
れを前例と同様の略平板状密閉容器に詰めて、同様に５
個、同じ保冷ボックス内に同じ条件で設置した。これの
ＤＳＣ法による結果のグラフは図２であるが、これによ
れば−３０℃から−１５℃にわたって比熱以外に関わる
潜熱による吸熱作用を発揮しつづけていることが判る。
ちなみにその間の時間は３０時間にも及ぶが、これは在
来の蓄冷剤ではなし得ないことであった。
ＥＯ１０重量部とを混合し、これに塩化ナトリウム１５
重量部と塩化カルシウム１０重量部を加えて溶解させ、
更に前例同様のアクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋
物の粉末５重量部と、ＣＭＣ粉末１重量部と、カーボン
粉末１重量部を添加し混合して、別例の蓄冷剤とし、こ
れを前例と同様の略平板状密閉容器に詰めて、同様に５
個、同じ保冷ボックス内に同じ条件で設置した。これの
ＤＳＣ法による結果のグラフは図２であるが、これによ
れば−３０℃から−１５℃にわたって比熱以外に関わる
潜熱による吸熱作用を発揮しつづけていることが判る。
ちなみにその間の時間は３０時間にも及ぶが、これは在
来の蓄冷剤ではなし得ないことであった。
【００２１】
【発明の効果】このように本発明によれば、蓄冷温度の
選択範囲が一層広がり、所望する低温維持時間を増大さ
せることができると同時に、融解後の液相時においても
流動性が甚だ少ないから、扱い時における作業性が良
く、また反復使用に適したものとなる。さらに液相時に
あまり対流現象が起こらないから、融解後も外部熱が伝
わりにくく、断熱材の働きにより一層保冷時間を延長で
き、凝固時における体積膨張の弊害を低減できるなど、
多大な効果がある。
選択範囲が一層広がり、所望する低温維持時間を増大さ
せることができると同時に、融解後の液相時においても
流動性が甚だ少ないから、扱い時における作業性が良
く、また反復使用に適したものとなる。さらに液相時に
あまり対流現象が起こらないから、融解後も外部熱が伝
わりにくく、断熱材の働きにより一層保冷時間を延長で
き、凝固時における体積膨張の弊害を低減できるなど、
多大な効果がある。
【図１】本発明一例をＤＳＣ法で測定した結果を示すグ
ラフ
ラフ
【図２】本発明別例をＤＳＣ法で測定した結果を示すグ
ラフ
ラフ
【図３】本発明一例を収めた保冷ボックス内の温度変化
を示すグラフ
を示すグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ０８Ｌ 71/02 Ｃ０９Ｋ 5/06 Ｚ Ｃ０９Ｋ 5/06 Ｆ２５Ｄ 3/00 Ａ Ｆ２５Ｄ 3/00 Ｃ０９Ｋ 5/00 Ｆ Ｆターム(参考） 3L044 AA04 BA01 BA02 CA11 DC03 KA01 4J002 AB013 BE023 BG01W CH02X CH05X DE026 GB01 GD00 HA04
Claims (3)
- 【請求項１】アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物
またはこれに類するアニオン系高吸水性ポリマーに水ま
たは寒剤水溶液を１０重量倍以上吸収させたゲル状物
と、エチレンオキシドの重合物または付加ないしエステ
ル化合物とを、主成分とすることを特徴とする蓄冷剤。 - 【請求項２】増粘剤を更に添加した請求項１記載の蓄冷
剤。 - 【請求項３】粒径１５０μ以下の炭素ないし鉱物微粉末
を更に添加した請求項１または請求項２記載の蓄冷剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001113292A JP2002265936A (ja) | 2001-03-06 | 2001-03-06 | 蓄冷剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001113292A JP2002265936A (ja) | 2001-03-06 | 2001-03-06 | 蓄冷剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002265936A true JP2002265936A (ja) | 2002-09-18 |
Family
ID=18964538
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001113292A Pending JP2002265936A (ja) | 2001-03-06 | 2001-03-06 | 蓄冷剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002265936A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016204284A1 (ja) * | 2015-06-19 | 2016-12-22 | 株式会社カネカ | 蓄冷材組成物、蓄冷材及び輸送容器 |
| US11084963B2 (en) | 2017-03-29 | 2021-08-10 | Kaneka Corporation | Cold storage material composition, method for using cold storage material composition, cold storage material, and transport container |
| US11326084B2 (en) | 2018-03-06 | 2022-05-10 | Kaneka Corporation | Cold storage material composition and use thereof |
-
2001
- 2001-03-06 JP JP2001113292A patent/JP2002265936A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016204284A1 (ja) * | 2015-06-19 | 2016-12-22 | 株式会社カネカ | 蓄冷材組成物、蓄冷材及び輸送容器 |
| CN107709509A (zh) * | 2015-06-19 | 2018-02-16 | 株式会社钟化 | 蓄冷材料组合物、蓄冷材料和输送容器 |
| JPWO2016204284A1 (ja) * | 2015-06-19 | 2018-04-12 | 株式会社カネカ | 蓄冷材組成物、蓄冷材及び輸送容器 |
| US10717910B2 (en) | 2015-06-19 | 2020-07-21 | Kaneka Corporation | Cold storage material composition, cold storage material, and transport container |
| CN107709509B (zh) * | 2015-06-19 | 2021-03-09 | 株式会社钟化 | 蓄冷材料组合物、蓄冷材料和输送容器 |
| US11084963B2 (en) | 2017-03-29 | 2021-08-10 | Kaneka Corporation | Cold storage material composition, method for using cold storage material composition, cold storage material, and transport container |
| US11326084B2 (en) | 2018-03-06 | 2022-05-10 | Kaneka Corporation | Cold storage material composition and use thereof |
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