JP2002264093A - 光学反斜面作製方法、光学素子、ld用サブマウント、光ピックアップ - Google Patents

光学反斜面作製方法、光学素子、ld用サブマウント、光ピックアップ

Info

Publication number
JP2002264093A
JP2002264093A JP2001071451A JP2001071451A JP2002264093A JP 2002264093 A JP2002264093 A JP 2002264093A JP 2001071451 A JP2001071451 A JP 2001071451A JP 2001071451 A JP2001071451 A JP 2001071451A JP 2002264093 A JP2002264093 A JP 2002264093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
plane
reflection surface
optical reflection
etching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001071451A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Sugawara
悟 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2001071451A priority Critical patent/JP2002264093A/ja
Publication of JP2002264093A publication Critical patent/JP2002264093A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Micromachines (AREA)
  • Optical Head (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 Siの異方性エッチングを利用して、光学反
射面に利用可能な面を、任意の形状を持つエッチングマ
スクによって一度の異方性エッチングで実現し得るよう
にする。 【解決手段】 (100)面の単結晶Si基板に異方性
エッチングを用いて(111)面からなる光学反射面を
形成する光学反射面作製方法であって、光学反射面を形
成するためのエッチングマスクの形状を、オリフラから
予想される(111)面の方向に対して1度より大きく
44度より小さい角度の線分からなる円弧または多角形
の凹形状としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、単結晶Siの異
方性エッチングを利用して光学反射面を形成する光学反
斜面作製方法、光学素子、LD用サブマウント、光ピッ
クアップ方法に関するものであり、主としてマイクロ光
学素子や反射鏡一体型LDサブマウント及びそれを使用
した光ピックアップに応用されるものである。
【0002】
【従来の技術】単結晶SiはKOHやTMAH等の特定
のエッチング液に対して、面方位によりエッチングレー
トが異なるいわゆるエッチングレートの異方性を持って
いる。特にKOHでは(111)面に対するエッチング
レートが他の面に対するエッチングレートより二桁以上
小さいため、エッチングを行うことにより(111)面
が選択的に現れてくる。この(111)面は原理的には
非常に高精度な面精度が期待できるので、これを光学反
射面に利用する研究も行われているが、その為には(1
11)面の方向に対して非常に厳密なマスク合わせが必
要となる。つまり正確な(111)面に対して完全に平
行にエッチングマスクを形成しなければ、エッチングレ
ートの異方性から期待されるほど平坦な面を得ることが
できない。
【0003】しかし、正確な(111)面に対して完全
に平行にエッチングマスクを形成するということはそれ
ほど簡単なことではない。これはSi基板の面方位の目
安となるオリフラは±1度程度の誤差を持っているため
である。そのため従来は0.1度程度の間隔で角度を変
えた数十本のラインアンドスペースからなるFANパタ
ーンと呼ばれる形状を一度エッチングして正確な面方位
を確認し、それから目的のエッチングマスクを形成して
いた。このように面方位の確認に一度異方性エッチング
を行い、それから実際のエッチングを行うということ
で、プロセス工程は本来必要な工程の2倍の手間がかか
っていた。
【0004】そこで、このような厳密なマスク合わせを
必要とせずに、異方性エッチングを行う方法として特開
平6−232112号公報が開示されている。これはエ
ッチングマスクの形状を円形とすることにより、厳密な
マスク合わせをしなくとも正確な面方位に沿ったエッチ
ング形状が得られるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−23211
2号公報の方法では、厳密なマスク合わせをしなくとも
正確な(111)面が得られるが、円形のエッチングマ
スクであるため得られる形状が一意に決まってしまい、
設計の自由度が低くなってしまっていた。また(11
0)基板においては基板表面に垂直な(111)面に加
えて、基板表面に対して30度の角度をなす(111)
面も存在するため、特開平6−232112号公報に開
示されているような基板表面に垂直な(111)面に囲
まれた垂直な貫通孔を得ることは実際にはできなかっ
た。
【0006】このように、従来知られていたSiの異方
性エッチングを利用して光学反射面に利用可能な面を形
成する方法は、面方位の確認のため一度異方性エッチン
グを行うため、非常に手間がかかっていた。またこの確
認を必要としない方法も開示されていたが、特定の形状
しか得られず設計の自由度が低くなってしまっていた。
そのため任意の形状を持つエッチングマスクにおいて、
Siの異方性エッチングを利用して光学反射面に利用可
能な面を、一度の異方性エッチングで実現することがで
きなかった。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記の問題点を
解消し、Siの異方性エッチングを利用して、光学反射
面に利用可能な面を、任意の形状を持つエッチングマス
クによって一度の異方性エッチングで実現することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載された発明では、(100)面の単
結晶Si基板に異方性エッチングを用いて(111)面
からなる光学反射面を形成する光学反射面作製方法にお
いて、該光学反射面を形成するためのエッチングマスク
の形状を、オリフラから予想される(111)面の方向
に対して1度より大きく44度より小さい角度の線分か
らなる円弧または多角形の凹形状とした光学反射面作製
方法を特徴としている。
【0009】このように構成された請求項1にかかる発
明によれば、(100)Si基板の異方性エッチングを
利用して、光学反射面に利用可能な面を、任意の形状を
持つエッチングマスクによって一度の異方性エッチング
で実現することが可能となる。
【0010】請求項2に記載された発明では、(11
0)面の単結晶Si基板に異方性エッチングを用いて
(111)面からなる光学反射面を形成する方法におい
て、該光学反射面を形成するためのエッチングマスクの
形状を、オリフラから予想される(111)面の方向に
対して1度より大きく34.26度より小さい角度の線
分からなる円弧または多角形の凹形状とした光学反射面
作製方法を特徴としている。
【0011】このように構成された請求項2にかかる発
明によれば、(110)Si基板の異方性エッチングを
利用して、光学反射面に利用可能な面を、任意の形状を
持つエッチングマスクによって一度の異方性エッチング
で実現することが可能となる。
【0012】請求項3に記載された発明では、(11
1)面に対するエッチングマスクの形状をオリフラから
予想される(111)面に対して1度より大きく10度
より小さい角度の線分からなる凹形状の三角形とした請
求項1または2記載の光学反射面作製方法を特徴として
いる。
【0013】このように構成された請求項3にかかる発
明によれば、Siの異方性エッチングを利用して、光学
反射面に利用可能な面を、任意の形状を持つエッチング
マスクによって一度の異方性エッチングで実現すること
が可能となった。しかも、作製が容易で設計の自由度も
高いものができる。
【0014】請求項4に記載された発明では、(11
0)面の単結晶Si基板に(111)面からなる光学反
射面を対向して形成した請求項2または3記載の光学反
射面作製方法を特徴としている。
【0015】このように構成された請求項4にかかる発
明によれば、高精度で平行な対向光学反射面を、一度の
異方性エッチングで容易に形成することが可能となる。
【0016】請求項5に記載された発明では、前記エッ
チングマスクを窒化膜で形成した請求項1〜4のいずれ
か1項記載の光学反射面作製方法を特徴としている。
【0017】このように構成された請求項5にかかる発
明によれば、エッチング条件によってマスクが後退する
ことなく、安定して高精度な光学反射面を容易に形成す
ることが可能となる。
【0018】請求項6に記載された発明では、前記単結
晶Si基板の成長方法がFZ法であるウエハーを使用し
た請求項1〜5のいずれか1項記載の光学反射面作製方
法を特徴としている。
【0019】このように構成された請求項6にかかる発
明によれば、エッチング面の荒れが少ない光学反射面を
容易に形成することが可能となる。
【0020】請求項7に記載された発明では、請求項1
〜6記載の光学反射面作製方法を用いて形成した光学反
射面を持つ光学素子を特徴としている。
【0021】このように構成された請求項7にかかる発
明によれば、高精度な光学反射面を持つ光学素子を低コ
ストで容易に作製することが可能となる。
【0022】請求項8に記載された発明では、ウエハー
表面の研磨面からなる光学反射面をもあわせ持つ請求項
7記載の光学素子を特徴としている。
【0023】このように構成された請求項8にかかる発
明によれば、二つの光学反射面を任意の角度で交わらせ
ることが可能な光学素子を低コストで容易に作製するこ
とが可能となる。
【0024】請求項9に記載された発明では、請求項1
〜6記載の光学反射面作製方法を用いて形成した光学反
射面を持つLD用サブマウントを特徴としている。
【0025】このように構成された請求項9にかかる発
明によれば、高精度な光学反射面を一体化したLD用サ
ブマウントを容易に実現できる。
【0026】請求項10に記載された発明では、請求項
7、8記載の光学素子または請求項9記載のLD用サブ
マウントを使用した光ピックアップを特徴としている。
【0027】このように構成された請求項10にかかる
発明によれば、光ピックアップの小型・軽量・集積化と
同時に低価格化を図ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について、図示例と共に説明する。
【0029】上述したように、異方性エッチングで得ら
れる(111)面は原理的には非常に高い面精度が期待
できるのであるが、その為には(111)面の方向に対
して非常に厳密なマスク合わせが必要となる。しかしS
i基板の面方位の目安となるオリフラは±1度程度の誤
差を持っているため、これを基準にして(111)面の
方向にマスク合わせを行った場合、形成したマスクも正
確な(111)面に対して±1度程度の誤差を持つこと
になる。従来開示された技術のように円形のマスクを使
えばマスク合わせが不用になるが、四角錐の形状しか作
ることができない。
【0030】ここで、(111)面を得るためのエッチ
ングマスクの形状を(111)面に対して適切な角度を
持った凹形状にしてやれば、凹形状の頂点に接する(1
11)面でエッチングが停止するため、高精度な(11
1)面を得ることができる。
【0031】これを図1を用いて説明する。図中、符号
1aは(100)Si基板上に設けられたエッチングマ
スクで、斜辺1bで構成される凹形状をもっている。こ
こでオリフラから予想される(111)面の方向が1
e、実際の(111)面の方向が1dであるとすると、
マスクの凹形状の頂点1cが接する(111)面がエッ
チング停止面になるので、高い面精度を得ることができ
る。ここで凹形状を構成する斜辺1bとオリフラから予
想される(111)面のなす角はオリフラから予想され
る(111)面と実際の(111)面のなす角度より大
きくなければならない。したがって凹形状を構成する斜
辺1bとオリフラから予想される(111)面のなす角
は、オリフラの誤差量である1度より大きくなければな
らない。また凹形状を構成する斜辺1bが実際の(11
1)面に対して45度を超えた場合、別な(111)面
に対するマスクのように機能してしまうので、これより
も小さな角度でなければならない。この場合も同様にオ
リフラの誤差量である1度を考慮すると、凹形状を構成
する斜辺1bとオリフラから予想される(111)面の
なす角は44度より小さな角度でなければならない。
【0032】そこで、第1の実施の形態では、(10
0)面の単結晶Si基板に異方性エッチングを用いて
(111)面からなる光学反射面を形成する光学反射面
作製方法において、光学反射面を形成するためのエッチ
ングマスクの形状を、オリフラから予想される(11
1)面の方向に対して1度より大きく44度より小さい
角度の線分からなる円弧または多角形の凹形状としてい
る。これにより、(100)Si基板の異方性エッチン
グを利用して、光学反射面に利用可能な面を、任意の形
状を持つエッチングマスクによって一度の異方性エッチ
ングで実現することが可能となる。
【0033】また、(110)面の単結晶Si基板に異
方性エッチングを用いて(111)面からなる光学反射
面を形成する光学反射面作製方法においても、第1の実
施の形態と同様の手法が利用できる。ただし、隣り合う
(111)面の形成される角度が35.26度であるこ
とからオリフラの誤差量である1度を考慮すると、凹形
状を構成する斜辺1bとオリフラから予想される(11
1)面のなす角は34.26度より小さな角度でなけれ
ばならない。
【0034】そこで、第2の実施の形態では、(11
0)面の単結晶Si基板に異方性エッチングを用いて
(111)面からなる光学反射面を形成する方法におい
て、光学反射面を形成するためのエッチングマスクの形
状を、オリフラから予想される(111)面の方向に対
して1度より大きく34.26度より小さい角度の線分
からなる円弧または多角形の凹形状としている。これに
より、(110)Si基板の異方性エッチングを利用し
て、光学反射面に利用可能な面を、任意の形状を持つエ
ッチングマスクによって一度の異方性エッチングで実現
することが可能となる。
【0035】第1または第2の実施の形態において凹形
状のマスクを設計する場合、最も設計が容易な形状は三
角形の凹形状である。またこの凹形状をなす部分のSi
基板は全てエッチング時に失われるため、凹形状の角度
が大きいと他の構造をこの部分に作ることができず、マ
スク設計の自由度が低くなってしまう。よってこの角度
は小さい方が良く、凹形状の領域が光学反射面の幅に対
して1割以下の厚さに抑えられる10度以下であること
がより好ましい。
【0036】そこで、第3の実施の形態では、第1また
は第2の実施の形態において、(111)面に対するエ
ッチングマスクの形状をオリフラから予想される(11
1)面に対して1度より大きく10度より小さい角度の
線分からなる凹形状の三角形としている。これにより、
Siの異方性エッチングを利用して、光学反射面に利用
可能な面を、任意の形状を持つエッチングマスクによっ
て一度の異方性エッチングで実現することが可能となっ
た。しかも、作製が容易で設計の自由度も高いものがで
きる。
【0037】このように、第2または第3の実施の形態
による光学反射面を対向して形成することにより、非常
に高精度な対向した平行光学反射面を得ることができ
る。そこで、第4の実施の形態では、第2または第3の
実施の形態において、(110)面の単結晶Si基板に
(111)面からなる光学反射面を対向して形成するよ
うにしている。これにより、高精度で平行な対向光学反
射面を、一度の異方性エッチングで容易に形成すること
が可能となる。
【0038】第1〜第4の実施の形態では、Siの(1
11)面のエッチングレートが非常に遅いことを利用し
て光学反射面を実現しているが、エッチングマスクのエ
ッチングレートはこれよりも更に遅いエッチングレート
である必要がある。しかしながら酸化膜をエッチングマ
スクに使用した場合、エッチングの条件によっては酸化
膜のエッチングレートが(111)面のエッチングレー
トを超えてしまうことがありうる。一方、窒化膜をエッ
チングマスクに使用した場合、どのようなエッチング条
件でも、窒化膜のエッチングレートが(111)面のエ
ッチングレートを超えてしまうことはない。
【0039】そこで、第5の実施の形態では、第1〜第
4の実施の形態において、エッチングマスクを窒化膜で
形成するようにしている。これにより、エッチング条件
によってマスクが後退することなく、安定して高精度な
光学反射面を容易に形成することが可能となる。
【0040】Siの(111)面を利用して光学反射面
を形成する場合、原理的にはSi基板の結晶性を反映し
た高精度な面が期待できるのだが、実際には単結晶Si
の欠陥や転移によるエッチング面の荒れが観察されるこ
とがある。これらの欠陥は主として結晶成長中に取り込
まれた酸素に起因するものが多いので、酸素取り込まれ
の少ないFZ法で成長されたウエハーを用いれば、エッ
チング面の荒れを低減できる。
【0041】そこで、第6の実施の形態では、第1〜第
5の実施の形態において、単結晶Si基板の成長方法が
FZ法であるウエハーを使用している。これにより、エ
ッチング面の荒れが少ない光学反射面を容易に形成する
ことが可能となる。
【0042】一般的なガラス材料等で光学反射面を持つ
微小な光学素子を作ることは、光学素子の大きさが1m
m以下になると急激に難しくなっていく。特に、高精度
な光学反射面を持つ微小な光学素子を作るためには、研
磨時のカケや歪みが無視できなくなる等の理由により、
加工コストが急激に増加する。一方、Siのエッチング
により光学反射面を作製する方法は、あまり大きさに依
存しないため、低コストで実現することが可能である。
従来はエッチングにより高精度な光学反射面を容易に得
ることが難しかったのだが、第1〜第6の実施の形態の
光学反射面作製方法を用いればこれを容易に実現でき
る。
【0043】そこで、第7の実施の形態では、第1〜第
6の実施の形態の光学反射面作製方法を用いて光学反射
面を持つ光学素子を形成している。これにより、高精度
な光学反射面を持つ光学素子を低コストで容易に作製す
ることが可能となる。
【0044】Siの(111)を光学素子の光学反射面
に利用する場合、光学反射面同士のなす角度は結晶の構
造によって一意に決まってしまうので、任意の角度で交
わる2光学反射面を形成することは難しい。しかしなが
ら、光学反射面の一つをウエハー表面の研磨面で形成す
れば、光学素子の二つの光学反射面を任意の角度で交わ
らせることが可能となる。
【0045】そこで、第8の実施の形態では、第7の実
施の形態において、ウエハー表面の研磨面からなる光学
反射面をもあわせ持つ光学素子としている。これによ
り、二つの光学反射面を任意の角度で交わらせることが
可能な光学素子を低コストで容易に作製することが可能
となる。
【0046】半導体レーザを実装するサブマウントに光
学反射面を一体化すれば、光の出射方向を変えることが
可能な、高機能サブマウントを実現できる。この光学反
射面を一体化したサブマウントに第1〜第6の実施の形
態の光学反射面作製方法を適用すれば、高精度な光学反
射面を容易に作製できる。
【0047】そこで、第9の実施の形態では、第1〜第
6の実施の形態の光学反射面作製方法を用いた光学反射
面を持つLD用サブマウントを形成している。これによ
り、高精度な光学反射面を一体化したLD用サブマウン
トを容易に実現できる。
【0048】CDやDVDに利用される光ピックアップ
は、再生速度の向上に合わせて小型・軽量・集積化が進
んでいる。それに伴い光学部品も小型・軽量・集積化さ
れたものが必要になるが、民製品であるためあくまで低
価格でなければならない。第7、第8の実施の形態の光
学素子や第9の実施の形態のLD用サブマウントは小型
・軽量・集積化と同時に低価格化が可能なため、光ピッ
クアップに最適な構成部品となりうる。
【0049】そこで、第10の実施の形態では、第7、
第8の実施の形態の光学素子や第9の実施の形態のLD
用サブマウントを使用して光ピックアップを構成してい
る。これにより光ピックアップの小型・軽量・集積化と
同時に低価格化を図ることができる。
【0050】
【実施例】図2は第2〜第8の実施の形態を適用した、
第1の実施例を説明する図であり、FZ法により成長さ
れた(110)Si基板上に設けられた光学素子の光学
反射面形成用エッチングマスクの上面図である。図中、
符号2aはSiNからなるエッチングマスクを示してお
り、オリフラから予想される(111)面の方向2eに
対して6度の角度を持つ二つの斜辺2bから構成される
凹形状となっている。ここでマスクの凹形状の頂点2c
が接する(111)面2dがエッチング停止面になるの
で、この光学反射面は高精度な面精度を有するととも
に、対向した面が完全に平行となる。
【0051】異方性エッチング終了後、窒化膜を除去
し、ダイシングにより切出した光学素子の斜視図を図3
に示す。エッチングで得られた(111)面からなる光
学反射面3b及び3cと、エッチングマスク除去後のウ
エハー表面からなる光学反射面3aは、垂直な位置関係
にある。
【0052】図4及び5は第9の実施の形態を適用し
た、第2の実施例を説明する図である。図4では(10
0)面のSi基板に形成されたサブマウント4aには
(111)面からなる光学反射面4cが一体化して形成
されており、これに実装されたLD4bからの出射光4
dは光学反射面4cで反射されて、上の方向に放射され
る。
【0053】同様に図5では(110)面のSi基板に
形成されたサブマウント5aには(111)面からなる
光学反射面5cが一体化して形成されており、これに実
装されたLD5bからの出射光5dは光学反射面5cで
反射されて、横の方向に放射される。
【0054】以上、実施例に基づき本発明の説明を行っ
てきたが、上記実施例に上げた形状、その他の要素との
組合わせなど、ここで示した要件に本発明が限定される
ものでは決してない。これらの点に関しては、本発明の
主旨をそぐわない範囲で変更することが可能であり、そ
の応用形態に応じて適切に定めることができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明によれば、(100)面の単結晶Si基板に異方性エ
ッチングを用いて(111)面からなる光学反射面を形
成する光学反射面作製方法において、光学反射面を形成
するためのエッチングマスクの形状を、オリフラから予
想される(111)面の方向に対して1度より大きく4
4度より小さい角度の線分からなる円弧または多角形の
凹形状とした光学反射面作製方法により、(100)S
i基板の異方性エッチングを利用して、光学反射面に利
用可能な面を、任意の形状を持つエッチングマスクによ
って一度の異方性エッチングで実現することが可能とな
る。
【0056】請求項2の発明によれば、(110)面の
単結晶Si基板に異方性エッチングを用いて(111)
面からなる光学反射面を形成する方法において、光学反
射面を形成するためのエッチングマスクの形状を、オリ
フラから予想される(111)面の方向に対して1度よ
り大きく34.26度より小さい角度の線分からなる円
弧または多角形の凹形状とした光学反射面作製方法によ
り、(110)Si基板の異方性エッチングを利用し
て、光学反射面に利用可能な面を、任意の形状を持つエ
ッチングマスクによって一度の異方性エッチングで実現
することが可能となる。
【0057】請求項3の発明によれば、(111)面に
対するエッチングマスクの形状をオリフラから予想され
る(111)面に対して1度より大きく10度より小さ
い角度の線分からなる凹形状の三角形とした請求項1ま
たは2記載の光学反射面作製方法により、Siの異方性
エッチングを利用して、光学反射面に利用可能な面を、
任意の形状を持つエッチングマスクによって一度の異方
性エッチングで実現することが可能となった。しかも、
作製が容易で設計の自由度も高いものができる。
【0058】請求項4の発明によれば、(110)面の
単結晶Si基板に(111)面からなる光学反射面を対
向して形成した請求項2または3記載の光学反射面作製
方法により、高精度で平行な対向光学反射面を、一度の
異方性エッチングで容易に形成することが可能となる。
【0059】請求項5の発明によれば、エッチングマス
クを窒化膜で形成した請求項1〜4のいずれか1項記載
の光学反射面作製方法により、エッチング条件によって
マスクが後退することなく、安定して高精度な光学反射
面を容易に形成することが可能となる。
【0060】請求項6の発明によれば、単結晶Si基板
の成長方法がFZ法であるウエハーを使用した請求項1
〜5のいずれか1項記載の光学反射面作製方法により、
エッチング面の荒れが少ない光学反射面を容易に形成す
ることが可能となる。
【0061】請求項7の発明によれば、請求項1〜6記
載の光学反射面作製方法を用いて形成した光学反射面を
持つ光学素子により、高精度な光学反射面を持つ光学素
子を低コストで容易に作製することが可能となる。
【0062】請求項8の発明によれば、ウエハー表面の
研磨面からなる光学反射面をもあわせ持つ請求項7記載
の光学素子により、二つの光学反射面を任意の角度で交
わらせることが可能な光学素子を低コストで容易に作製
することが可能となる。
【0063】請求項9の発明によれば、請求項1〜6記
載の光学反射面作製方法を用いて形成した光学反射面を
持つLD用サブマウントにより、高精度な光学反射面を
一体化したLD用サブマウントを容易に実現できる。
【0064】請求項10の発明によれば、請求項7、8
記載の光学素子または請求項9記載のLD用サブマウン
トを使用した光ピックアップにより、光ピックアップの
小型・軽量・集積化と同時に低価格化を図ることができ
る、という実用上有益な効果を発揮し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】第1の実施例を説明するための上面図である。
【図3】第1の実施例による光学素子の斜視図である。
【図4】第2の実施例による(100)基板を使用した
LDサブマウントの図である。
【図5】第2の実施例による(110)基板を使用した
LDサブマウントの図である。
【符号の説明】
1a、2a エッチングマスク 1b、2b 凹形状をもつエッチングマスクのエッジ 1c、2c エッチングマスクの凹形状の頂点 1d、2d 実際の(111)面の方向 1e、2e オリフラから予想される(111)面の方
向 3a ウエハー表面からなる光学反射面 3b、3c エッチングで得られた(111)面からな
る光学反射面 4a、5a サブマウント 4b、5b LD 4c、5c 光学反射面 4d、5d LDからの出射光

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(100)面の単結晶Si基板に異方性エ
    ッチングを用いて(111)面からなる光学反射面を形
    成する光学反射面作製方法において、 該光学反射面を形成するためのエッチングマスクの形状
    を、オリフラから予想される(111)面の方向に対し
    て1度より大きく44度より小さい角度の線分からなる
    円弧または多角形の凹形状としたことを特徴とする光学
    反射面作製方法。
  2. 【請求項2】(110)面の単結晶Si基板に異方性エ
    ッチングを用いて(111)面からなる光学反射面を形
    成する方法において、 該光学反射面を形成するためのエッチングマスクの形状
    を、オリフラから予想される(111)面の方向に対し
    て1度より大きく34.26度より小さい角度の線分か
    らなる円弧または多角形の凹形状としたことを特徴とす
    る光学反射面作製方法。
  3. 【請求項3】(111)面に対するエッチングマスクの
    形状をオリフラから予想される(111)面に対して1
    度より大きく10度より小さい角度の線分からなる凹形
    状の三角形としたことを特徴とする請求項1または2記
    載の光学反射面作製方法。
  4. 【請求項4】(110)面の単結晶Si基板に(11
    1)面からなる光学反射面を対向して形成したことを特
    徴とする請求項2または3記載の光学反射面作製方法。
  5. 【請求項5】前記エッチングマスクを窒化膜で形成した
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の光
    学反射面作製方法。
  6. 【請求項6】前記単結晶Si基板の成長方法がFZ法で
    あるウエハーを使用したことを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか1項記載の光学反射面作製方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6記載の光学反射面作製方法を
    用いて形成した光学反射面を持つことを特徴とする光学
    素子。
  8. 【請求項8】ウエハー表面の研磨面からなる光学反射面
    をもあわせ持つことを特徴とする請求項7記載の光学素
    子。
  9. 【請求項9】請求項1〜6記載の光学反射面作製方法を
    用いて形成した光学反射面を持つことを特徴とするLD
    用サブマウント。
  10. 【請求項10】請求項7、8記載の光学素子または請求
    項9記載のLD用サブマウントを使用したことを特徴と
    する光ピックアップ。
JP2001071451A 2001-03-14 2001-03-14 光学反斜面作製方法、光学素子、ld用サブマウント、光ピックアップ Pending JP2002264093A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001071451A JP2002264093A (ja) 2001-03-14 2001-03-14 光学反斜面作製方法、光学素子、ld用サブマウント、光ピックアップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001071451A JP2002264093A (ja) 2001-03-14 2001-03-14 光学反斜面作製方法、光学素子、ld用サブマウント、光ピックアップ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002264093A true JP2002264093A (ja) 2002-09-18

Family

ID=18929171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001071451A Pending JP2002264093A (ja) 2001-03-14 2001-03-14 光学反斜面作製方法、光学素子、ld用サブマウント、光ピックアップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002264093A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004133149A (ja) * 2002-10-10 2004-04-30 Ricoh Co Ltd 微小光学素子の作製方法および微小光学素子および光ピックアップおよび光通信モジュール

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11134703A (ja) * 1997-11-04 1999-05-21 Toshiba Corp 部品及びその製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11134703A (ja) * 1997-11-04 1999-05-21 Toshiba Corp 部品及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004133149A (ja) * 2002-10-10 2004-04-30 Ricoh Co Ltd 微小光学素子の作製方法および微小光学素子および光ピックアップおよび光通信モジュール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07117631B2 (ja) 自動整合光部品
KR100329208B1 (ko) 기능소자와 그 제조방법 및 이 기능소자를 이용한 광디스크장치
US20090057847A1 (en) Gallium nitride wafer
TW200809018A (en) Semiconductor wafers with highly precise edge profile and method for producing them
JP4732711B2 (ja) 結晶性材料をマイクロマシニングするためのエッチング方法、およびこれによって製造されたデバイス
JP4707173B2 (ja) シリコン基板の特定の結晶学的に等価な面を形成する方法
US20110062111A1 (en) Method of fabricating microscale optical structures
JPH04262589A (ja) 光半導体装置の製造方法
JP2003227904A (ja) 光学素子の製造方法および光学素子
JP2002264093A (ja) 光学反斜面作製方法、光学素子、ld用サブマウント、光ピックアップ
US5639387A (en) Method for etching crystalline bodies
JP4697698B2 (ja) 光デバイスおよびその製造方法
JP2008286833A (ja) 3次元フォトニック結晶の製造方法、および3次元フォトニック結晶
JP4666553B2 (ja) 周期的面の形成方法、それにより得られた光学素子及び光学素子切出法
JP2005164871A (ja) 光半導体素子実装用基板及びその製造方法
KR100913634B1 (ko) 45°반사 거울의 제조방법
JPH11195627A (ja) 光学素子の製造方法
US7470622B2 (en) Fabrication and use of polished silicon micro-mirrors
JP2002055264A (ja) 光学部品をベースに装着した傾斜導波路と整合させる方法および関連する光学装置
JP2005037868A (ja) 反射防止面の形成方法、反射防止部材形成用金型の製造方法、金型、反射防止部材、金型製造用のマスター部材の製造方法
KR100820023B1 (ko) 경사 거울의 제조방법
JPH0212110A (ja) 光集積回路製造法
KR20150038070A (ko) 광전자 콤포넌트, 광학 콤포넌트 또는 광자 콤포넌트용의 서브마운트
JP2004133149A (ja) 微小光学素子の作製方法および微小光学素子および光ピックアップおよび光通信モジュール
JP2000307194A (ja) 窒化物半導体レーザ素子の製造方法及び窒化物半導体レーザ素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100727

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110322

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110719