JP2002264007A - 曲がり管内面の磁気援用研磨方法およびその装置 - Google Patents

曲がり管内面の磁気援用研磨方法およびその装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲がり部を有するいわゆるエルボ管の内面の
全ての面において、均一で高い精度での研磨を可能にし
た曲がり管内面の磁気援用研磨方法およびその装置を提
供することを目的とする。 【解決手段】 磁石1N、1Sにより発生する磁界中に
配置されたセラミックス、ステンレス鋼等の非磁性体か
らなる曲がり部4B、4Cを有するパイプ等ワーク4の
内面に磁性砥粒5を配置するとともに、前記ワーク4と
磁界とを相対回転させることによって、ワーク4の内面
を研磨する磁気援用研磨方法において、前記ワーク4と
磁界との間の相対回転軸4D、1Dの設定条件により、
ワーク4内部の磁場分布と磁性砥粒5の加工挙動を制御
することを特徴とするもので、曲がり部4B、4Cを有
するパイプ等の複雑な形状のワーク4であっても、その
内面を仕上げ面にばらつきを生ずることなく、均一に高
精度にて研磨することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造産業、
航空宇宙産業、原子力関連産業、化学成分分析機器にお
けるクリーンパイプ(ステンレス鋼)やビール・牛乳等
の食品輸送用のクリーンパイプ、そして各種のセラミッ
クパイプ等、特に曲がり部を有するパイプ等の複雑な形
状あるいは微細径のパイプやクリーンガスボンベ等、入
口が狭く従来の加工工具が挿入不可能な容器等非磁性体
ワークの内面を精密に鏡面仕上げする磁気研磨方法およ
びその装置に関する。なお、磁性の研磨材に代えてある
いは加えて洗浄剤を用いることにより、パイプ等ワーク
の内面洗浄技術としても転用が可能である。
【0002】
【従来の技術】半導体製造産業や航空宇宙産業で用いら
れる高純度ガスや超純水には、極めて高い清浄度が求め
られており、輸送中の汚染や汚濁を極度に嫌う。したが
って、高純度ガスや超純水の輸送用クリーンパイプ内面
には、汚染物の付着や滞留を防止するために超精密表面
が要求される。当然ながら、パイプにおける継手部分も
極力少なくすることが望まれ、しかもクリーンパイプの
形状は必然的に複雑化しており、これらの社会的要求に
対応できる新しいパイプ内面研磨技術の開発が切望され
ている。そのようなことから、本件発明者らは新規な内
面加工技術として「磁気援用内面研磨方法」を鋭意研究
しているところである。
【0003】図8は、本件発明者の提案した(特願平1
0−215455号)磁気援用研磨方法におけるパイプ
等ワーク内面の研磨の加工原理を示すもので、図8
(A)に示すように、ヨーク3により連結された複数
(図示の例では2個一対のものが4個)の磁極間に配置
されたセラミックス、ステンレス鋼等の非磁性体からな
るパイプ等ワーク4の内面に研磨粒子である磁性砥粒5
(比較的大径の鉄粉と小径の磁性砥粒とを混ぜたもの)
を配置し、前記磁極間に形成された磁界内において、前
記ワーク4と磁界とを相対回転するように構成したもの
である。図示の例では、静止したワーク4に対して磁界
すなわちヨーク3により連結された複数の磁極側2S、
2Nを回転させることによって、一対の磁極S、Nが2
個配置された磁極間に形成された不均一集中磁場により
発生した多数の磁性砥粒5のワーク4内面への加工圧力
と、ワーク4と磁界との間の相対回転により生ずる磁性
砥粒5の遠心力によって発生するワーク4内面への研磨
圧力により、ワーク4の内面が精密に鏡面仕上げされ
る。
【0004】このような基本的な磁気援用内面研磨方法
では、ワーク4の内面に配置された研磨材としての磁性
砥粒5は、図8(B)に示すように、パイプ等のワーク
4の内面加工面への加工圧力の確保と、磁性砥粒5の回
転磁場への追従を効果的に行うために、磁性砥粒5がワ
ーク4の内面加工面の回転方向に向かうような不均一磁
場を形成させる必要があった。そして、該不均一磁場の
形成は、磁極の寸法形状とその配置に依存するものであ
るが、その最適値を求めることは非常に困難であった。
加工圧力および球形磁性粒子の磁気追従回転磁気力につ
いて、磁性粒子に作用する磁気力Fは、一般に次式にて
表される(磁気力の基本式)。 F=kVχH(∂H/∂x) 式(1) ここで、k:定数、V:粒子容量、χ:粒子の磁化率、
H:磁場強度、(∂H/∂x):磁場強度の変化率であ
る。すなわち、粒子に作用する磁気力は、粒子の容積と
磁化率に比例して大きくなり、磁場強度Hとその変化率
の積に比例して大きくなる。変化率がゼロの場合には磁
気力もゼロとなる。
【0005】しかしながら、上述したように、磁極設定
はかなり面倒であり、最適化も困難であった。わが国の
磁気研磨の黎明期には研磨すら実用できなかった。つま
り、磁性粒子は、加工状態によっては研磨抵抗に負けて
ワークと共回りして、磁極とともに回転してくれずに研
磨不能に陥り、加工が非常に不安定となり、実用に適さ
ない多くの問題点を有していた。このようなことから、
磁性粒子を回転磁極に追従して回転させるには研磨抵抗
に充分打ち勝つ不均一磁場形成が必要であり、そのため
の磁極設計、磁極配置等の最適化には多くの解決しなけ
ればならない問題がある。そのようなことから、本件発
明者は、一様な磁界の均一磁場であっても、回転磁極に
追従して磁性粒子が容易に回転して、ワーク表面を研磨
および加工硬化することを可能にした図9に示したよう
な、磁気異方性工具を用いた表面処理方法およびその装
置(特願平11−211609)を提案した。
【0006】これは、磁界中に配置されたセラミック
ス、ステンレス鋼等の非磁性体からなるパイプ等ワーク
4の内面に磁性砥粒5を配置するとともに、前記ワーク
4と磁界とを相対回転させることによって、ワーク4の
内面を研磨する磁気研磨方法において、前記磁性砥粒5
に加えて磁気的異方性を有する形状のピン等の磁性粒子
6を混入させたことによって、一様な均一磁場分布を採
用せざるを得ないパイプ等のワーク4の径がきわめて小
さくものの内表面の精密仕上げにおいても、磁性粒子6
の磁気的異方性によって、ワーク4と磁界とが相対回転
した場合に、磁性粒子が研磨抵抗に打ち勝って回転磁極
に追従して容易に回転するので、磁性砥粒5を研磨材と
した研磨加工を効果的に行うことができることとなっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特に、
近年のように微細で複雑な形状の部品における内表面の
精密仕上げが要求されるようになってくると、曲がり部
を有するいわゆるエルボ管の曲がり部の内面研磨につい
ても、高い精度での研磨が要求されている。一般に、管
の曲がり形状のために、加工箇所によって磁場分布が変
化し、磁性砥粒の加工面に対する磁力(加工力)を変動
させる。したがって、磁性砥粒の加工挙動にも大きく影
響を及ぼし、仕上げ面にばらつきを生ずる要因となって
いた。
【0008】そこで、本発明では、曲がり部を有するい
わゆるエルボ管の内面の全ての面において、均一で高い
精度での研磨を可能にした曲がり管内面の磁気援用研磨
方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、磁界
中に配置されたセラミックス、ステンレス鋼等の非磁性
体からなる曲がり部を有するパイプ等ワークの内面に磁
性砥粒を配置するとともに、前記ワークと磁界とを相対
回転させることによって、ワークの内面を研磨する磁気
援用研磨方法において、前記ワークと磁界との間の相対
回転軸の設定条件により、ワーク内部の磁場分布と磁性
砥粒の加工挙動を制御することを特徴とする。また本発
明は、前記パイプ等ワークの直管部ではワークの軸心に
対して磁界の回転軸を適切角度だけ傾斜させ、曲がり部
ではワークの軸心に対して磁界の回転軸を適切量だけ外
側に移動させてワークの内面を研磨することを特徴とす
る。また本発明は、ロボットあるいは機械的手段により
姿勢制御および移動制御がなされ磁極間にて磁界を発生
させる研磨ユニットと、前記磁界内に配置され内部に磁
性砥粒が配置されたセラミックス、ステンレス鋼等の非
磁性体からなる曲がり部を有するパイプ等ワークとから
構成される曲がり管内面の磁気援用研磨装置において、
前記ワークの軸心に対する研磨ユニットにおける磁界の
回転軸を傾斜および移動制御可能に構成したことを特徴
とするもので、これらを課題解決のための手段とするも
のである。
【0010】
【実施の形態】以下、本発明の曲がり管内面の磁気援用
研磨方法およびその装置の1実施の形態を図面に基づい
て説明する。図1は本発明の曲がり管内面の磁気援用研
磨方法の概念図、図2は曲がり部での比較実験例図、図
3はその実験結果図、図4は曲がり部での本発明の磁気
援用研磨方法の実験概念図、図5はその実験結果図、図
6は既発表の直管部での実験条件図、図7はその実験結
果図である。図1に示すように、本発明による曲がり管
内面の磁気援用研磨方法は、磁界中に配置されたセラミ
ックス、ステンレス鋼等の非磁性体からなる曲がり部を
有するパイプ等ワーク4の内面に磁性砥粒5を配置する
とともに、前記ワーク4と磁界とを相対回転させること
によって、ワーク4の内面を研磨する磁気援用研磨方法
において、前記ワーク4と磁界との間の相対回転軸の設
定条件により、ワーク4の内部の磁場分布と磁性砥粒の
加工挙動を制御することを特徴とする。
【0011】図示しての詳述はしないが、ロボットある
いは機械的手段により姿勢制御および移動制御(オフセ
ットおよび軸方向移動)がなされ磁石1からなる磁極
N、S間にて磁界を発生させる研磨ユニットと、前記磁
界内に配置され内部に磁性砥粒5が配置されたセラミッ
クス、ステンレス鋼等の非磁性体からなる曲がり部4
B、4Cを有するパイプ等ワーク4とから構成される曲
がり管内面の磁気援用研磨装置において、前記ワーク4
の軸心4Dに対する研磨ユニットにおける磁界の回転軸
(磁石1N、1Sの回転軸)1Dを傾斜(θ)およびオ
フセット(δ)制御可能に構成したことを特徴とするも
のである。磁界を発生させるところの磁石1は、図示省
略(図8や図9の前提技術と同様なので、これらを参
照)のヨーク3により連結された複数(図8の例では対
峙する2個一対によって均一磁場による磁界が形成され
たものであるが、図8のような不均一磁場による磁界構
成を妨げるものではない。)の希土類永久磁石1S、1
Nを対向設置した磁極間に配置されたセラミックス、ス
テンレス鋼等の非磁性体からなるパイプ等ワーク4の内
面に鉄粉等の磁性砥粒5を配置するとともに、該磁性砥
粒5に加えて適宜、図示省略の磁気的異方性を有する形
状の磁性粒子6(図9参照)をパイプ等ワーク4の内面
に混入させ、前記ワーク4と磁界とを相対回転するよう
に構成される。
【0012】具体的には、後述する実験結果によって裏
付けられる以下のような研磨方法が採用される。前記パ
イプ等ワーク4の直管部4Aではワーク4の軸心4Dに
対して(磁石1N、1Sによる)磁界の回転軸1Dを適
切角度θだけ傾斜させ、曲がり部(内側4B、外側4
C)ではワーク4の軸心4Dに対して磁界の回転軸1D
を適切量δだけ外側にオフセットさせてワーク4の内面
を研磨することを特徴とするものである。曲がり部4
B、4Cを有することから、好適には、ワーク4側を静
止させて磁界側すなわちヨークを含めた磁石1N、1S
側を回転させるものであるが、曲がり管4を回転させる
装置が設計できるなら、磁界側を静止させてワーク4を
回転制御してもよいことは言うまでもない。その際の磁
界とワークとの相対回転軸の傾斜およびオフセット制御
は好適には磁界側で行われる。
【0013】本実施の形態では、均一磁場の構成を採ら
ざるを得ない微細径の内面研磨加工をする場合にても、
ワーク4と磁界との相対回転の際に回転磁極に追従して
磁性粒子が容易に回転して、ワーク表面を研磨すること
を可能にする、前記磁気的異方性を有する形状の磁性粒
子として、磁性砥粒5に加えて所定径と所定長さを有す
る磁性ピン工具がワーク4の内面に混入されてもよい。
磁気的異方性を有する形状であれば、所定径と所定長さ
を有する磁性ピン工具の他に適宜の形状が採用され得
る。磁性ピン工具の比透磁率は、好適には、動的挙動を
得たいときは2〜100程度とし、高い加工圧力による
安定した静的挙動を得たいときは100〜1000程度
に選定される。このような構成により、ワーク4と磁界
との相対回転の際に、例えば、静止したワーク4に対し
て磁極側を回転させていくことで、均一磁場中であって
も、磁気的異方性を有する形状に構成された所定径と所
定長さを有する磁性ピン工具は、研磨抵抗に打ち勝って
回転磁極に追従して容易に回転して、磁性砥粒5を研磨
材としてワーク表面を研磨することが可能となる。
【0014】磁性ピン工具は典型的にはピン工具形状の
ものであるが、磁性ピン工具の両端面にシャープなエッ
ジ切り刃が形成されたり、端面を球面等のなだらかな形
状としたり、円形断面の磁性ピン工具全体が螺旋状に形
成されてもよい。また、磁性ピン工具とともにワーク4
の内面に混入された磁性砥粒5等のスラリー(軽油等の
液体も含む)がポンプ等により強制循環されるように構
成して、常に研磨材を新しいものに代えて研磨能力を維
持し、かつ研磨面の冷却によって研磨時の焼付きを効果
的に防止することもできる。
【0015】以下、図2〜図7を用いて、本発明の曲が
り管内面の磁気援用研磨方法およびその装置による加工
試験の結果を説明する。図6および図7は、本件発明者
が1999年9月24日、25日日本機械学会関東支部
ブロック合同講演会にて「磁気研磨法による曲がり管内
面の精密仕上げに関する研究」として発表した論文の中
の直管部における加工研磨特性についての実験条件およ
びその結果を示す図である。図7に示すように、エルボ
管ワークの直管部の外表面に対する磁極(磁石)との加
工間隙を2.5mmとしたところ、磁性砥粒は充分な磁
力を発生できずに内表面の平滑化が滞ってしまった。そ
こで、磁力を増大させるために、磁極の回転軸をワーク
の軸心に対して傾斜させて、加工間隙を局所的に縮小す
ることを試みた。最小加工間隙を1.0mmとなるよう
にし(磁極の回転軸の傾斜角度を9°)、他の加工条件
は図6の表と同様として、加工実験を行った。
【0016】磁極の回転軸をワークの軸心に対して傾斜
させることにより、良好な仕上げ面が得られたことが理
解される。磁極の回転軸を傾斜させることは加工部の磁
場強度とその勾配を局所的に高め、磁性砥粒への磁力を
局所的に増大させる。このとき、磁極をワーク軸方向に
移動すれば、直線管の内面は一様に高磁力で加工される
ことになり、良好に仕上げられたものと考えられる。以
上により、ワーク内面を一様に仕上げるには、加工間隙
すなわち磁場分布の選定が重要になることが分かった。
【0017】次に、本研究の磁気援用研磨方法によるパ
イプ等ワークにおける曲がり部内面の仕上げ面のばらつ
きの解析と、これを解決した本発明による研磨方法とを
比較検討した結果について説明する。 <在来法による曲がり部の磁場分布と加工特性>図2に
示すように、磁極とワークとの間には両者の接触を避け
るために所定の間隙が設けられている。在来法(図2
(a))では、曲がり部内側における磁極の両端部と曲
がり部外側における磁極中心部の間隙が等しくなるよう
に、磁極の回転軸が設定されていた。図中に示した値
は、各部位における法線方向の磁束密度であり、在来法
(図2(a))の場合、曲がり部内側では、外側や側面
に比較して低い磁束密度しか得られていない。このた
め、内側では、磁性砥粒は他の部位よりも低い磁力しか
作用できず、表面の平滑化が進行しなかったと推察され
る。これが曲がり部に生ずる仕上げ面のばらつきの要因
と言える。このことは、図2(a)の実験に対応した図
3(a)に示した研磨実験結果からも理解できる。した
がって、曲がり部内側における仕上げ面のばらつきの問
題を解決するには、曲がり部内側に作用する磁性砥粒へ
の磁力を増大させ必要がある。
【0018】さて、前述した在来法(図7)の研究によ
ると、曲がり管の直管部では、磁極の回転軸を管の軸に
対して傾斜させることにより、加工部の磁場分布を変化
させて、局所的に増大させた磁性砥粒への磁力を利用す
ることで加工性能が向上することが知見されており、こ
のことから、曲がり部においても、磁極の回転軸の調整
により内側に作用する磁性砥粒への磁力を増大させるこ
とができれば曲がり部内面の均一仕上げが実現できると
期待された。本実験では、磁極の回転軸を調整する手法
として、磁極の回転軸をワークの軸心に対して傾斜させ
る方法と、磁極の回転軸をワークの軸心から僅かに外側
に平行移動させてオフセットさせる方法の2種類につい
て検討することとした。
【0019】図2(b)は、在来法(図2(a))の磁
極の回転軸を磁極とワークの曲がり部が接触しない最小
間隙1mmとなるまで傾斜させた条件とし、このときの
傾斜角度θは2.3°である。また、さらに大きな傾斜
角度を得るために、磁極間距離を25mmに広げた条件
(図2(C)、θ=8.5°)についても検討した。図
2(b)の場合、曲がり部外側では、在来法(図2
(a))に比較して磁極とワークとが接近する面積が増
大するため、広範囲で磁束密度が増大したと言えるが、
一方、内側では、ワークに接近する磁極エッジ部近傍に
おいてのみ磁束密度が増大するものの、他の部位では低
下する傾向が見られた。図3に示す研磨実験の結果によ
ると、図2(b)の条件では、在来法(図2(a))に
比較して曲がり部の側面においては良好な仕上げ面が得
られているが、内側の仕上げ面は悪化しており、結果と
して仕上げ面のばらつきを拡大する結果を招いた。これ
は、前述の磁場分布による影響に加え、磁性砥粒がワー
クに対して楕円軌道を描いて回転しながら加工に関与し
たために、内側と外側において不安定な加工挙動を示し
たことによるものと推察される。
【0020】図2(c)では、磁極間距離を大きくした
ため、磁極の回転軸を大きく傾斜させても、磁極密度は
全体的に低い値となり、磁性砥粒への磁力を低下させて
しまったと考えられる。在来法(図2(a))と同様の
条件で加工実験を行ったところ、磁性砥粒はその低い磁
力のために磁極の回転挙動に追従できず、加工不能に陥
った。したがって、図3(c)の結果は、加工時間27
分までは、混合磁性砥粒の供給量を1gに減量し、磁極
の回転数を1500/minに減速して研磨実験を行
い、その後、条件を戻して54分間実験を継続した結果
である。以上により、磁極の回転軸の傾斜は、曲がり部
の内側と外側で局所的に磁性砥粒への磁力を増大させる
ものの、同時に磁性砥粒の各部位に対する作用形態も変
化させるため、各部位における仕上げ面の差を拡大して
しまい、本手法は仕上げ面のばらつきを縮小するには得
策でないと言える。
【0021】<磁極の回転軸とワークの軸心とのずれが
曲がり部の磁場分布と加工特性に及ぼす影響>本実験で
は、磁極の回転軸をワークの曲がり部の平行に0.6m
m(図4(b))と1.1mm(図4(c))移動させ
た条件を設定した。磁極中心部に対応する部位に高い磁
束密度による高い加工力が得られることから、磁極中心
部の磁束密度に着目し、磁極の回転軸を外側に0.6m
mずらすと、曲がり部の内側では側面や外側と同等の磁
束密度が得られており、外側に1.1mmずらせた場合
では内側が最も高い磁束密度を示している。さらに、内
側の磁束密度は、在来法(図4(a)の値よりも高くな
っている。この結果より、図4(b)(c)では、磁性
砥粒は側面や外側と同等、またはそれ以上に高い磁力を
内側に作用して加工に関与すると期待される。
【0022】図5に、図4に示した3種類の条件による
研磨実験の結果を示す。磁極の回転軸とワークの軸心の
ずれが0.6mmの場合、内側は在来法に比較して良好
に仕上げられており、外側や側面とほぼ同等であ。一
方、1.1mmでは、内側は良好に仕上げられているも
のの、外側の仕上げ面は粗くなってなってしまい、仕上
げ面のばらつきは縮小されなかった。これらの結果は、
前述した加工部の磁場分布の影響によるものと推察され
る。なお、図4によると、磁極の回転軸のずれ移動は側
面の磁束密度には影響していない。このため、加工特性
には磁極の回転軸のずれの移動の影響が現れなかったと
言える。以上のことにより、磁極の回転軸をワーク外側
に移動させて曲がり部の磁場分布を調整し、それぞれの
加工部位に等しい磁性砥粒への磁力(加工力)を作用さ
せることができれば、均一な仕上げ面を創成できること
が分かった。
【0023】以上、本発明の実施の形態について説明し
てきたが、本発明の趣旨の範囲内で、非磁性体からなる
曲がり部を有するパイプ等ワークの形状、材質、研磨ユ
ニットを構成するところのロボットあるいは機械的手段
による磁極の回転軸の傾斜等の姿勢制御およびオフセッ
トおよび軸方向への移動制御形態、磁界を生ずるところ
のヨークの形状、磁極の形状、およびこれらの間の関連
構成、ワークの内面に配置された磁性砥粒等のスラリー
のポンプ等による循環方式、磁性砥粒および磁性ピンの
寸法、ワークあるいは磁極の回転駆動方式、ワークの形
状および素材、磁性ピンの形状および素材、比透磁率お
よび素材、磁界の強さ、研磨時間等は適宜選定できる。
また、磁気異方性工具として、工具内部に磁性材、外部
に研磨材等の2種類以上の別部材から構成される工具と
してもよい。また、均一磁場における研磨加工中に、磁
性砥粒および磁性ピンの動的挙動特性を適宜調整して適
宜の研磨力を得るために、前記均一磁場における磁界の
強さを変えたり、前記均一磁場を形成するものとは別途
の電磁コイルによる変動磁界(例えば数ヘルツ〜数千ヘ
ルツ)を構成して磁性砥粒および磁性ピンの動的挙動特
性を適宜調整して内面研磨を実現することもできる。さ
らには、磁気研磨のための磁界を構成させる永久磁石に
代えて電磁石を採用して磁力の大きさおよび方向を刻々
変動させることで、見かけ上の磁気的異方性を増長させ
ることもできる。あるいは、永久磁石の高速移動と、電
磁石に交流電流を通電することとを組み合わせてもよ
い。
【0024】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明で
は、磁界中に配置されたセラミックス、ステンレス鋼等
の非磁性体からなる曲がり部を有するパイプ等ワークの
内面に磁性砥粒を配置するとともに、前記ワークと磁界
とを相対回転させることによって、ワークの内面を研磨
する磁気援用研磨方法において、前記ワークと磁界との
間の相対回転軸の設定条件により、ワーク内部の磁場分
布と磁性砥粒の加工挙動を制御することにより、曲がり
部を有するパイプ等の複雑な形状のワークであっても、
その内面を仕上げ面にばらつきを生ずることなく、均一
に高精度にて研磨することが可能となった。
【0025】また、前記パイプ等ワークの直管部ではワ
ークの軸心に対して磁界の回転軸を適切角度だけ傾斜さ
せ、曲がり部ではワークの軸心に対して磁界の回転軸を
適切量だけ外側に移動させてワークの内面を研磨する場
合は、それぞれの加工部位に対応させた最適の加工条件
の選定により、ワークの内面を直管部から曲がり部に至
るまで全体的にばらつきを生ずることなくに均一に仕上
げることが可能となった。
【0026】さらに、ロボットあるいは機械的手段によ
り姿勢制御および移動制御がなされ磁極間にて磁界を発
生させる研磨ユニットと、前記磁界内に配置され内部に
磁性砥粒が配置されたセラミックス、ステンレス鋼等の
非磁性体からなる曲がり部を有するパイプ等ワークとか
ら構成される曲がり管内面の磁気援用研磨装置におい
て、前記ワークの軸心に対する研磨ユニットにおける磁
界の回転軸を傾斜および移動制御可能に構成した場合
は、ワークに対する研磨ユニットの傾斜および移動移動
により、簡便に、曲がり部を有するワーク内面を均一に
加工する装置を提供できる。このように本発明によれ
ば、曲がり部を有するいわゆるエルボ管の内面の全ての
面において、均一で高い精度での研磨を可能にした曲が
り管内面の磁気援用研磨方法およびその装置が提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の曲がり管内面の磁気援用研磨方法の概
念図である。
【図2】曲がり部での比較実験例図である。
【図3】図2の比較実験の実験結果図である。
【図4】曲がり部での本発明の磁気援用研磨方法の実験
概念図である。
【図5】図4の実験結果図である。
【図6】直管部での実験条件図である。
【図7】図6の実験結果図である。
【図8】磁気援用研磨方法の概念図である。
【図9】磁性工具を付加した磁気援用研磨方法の概念図
である。
【符号の説明】
1 永久磁石 1D 磁極(磁石)の回転軸 4 パイプ等ワーク 4A 直管部 4B 曲がり部(内側) 4C 曲がり部(外側) 4D ワークの軸心 5 磁性砥粒 θ 磁極の回転軸傾斜角度 δ 軸心間オフセット量

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界中に配置されたセラミックス、ステ
    ンレス鋼等の非磁性体からなる曲がり部を有するパイプ
    等ワークの内面に磁性砥粒を配置するとともに、前記ワ
    ークと磁界とを相対回転させることによって、ワークの
    内面を研磨する磁気援用研磨方法において、前記ワーク
    と磁界との間の相対回転軸の設定条件により、ワーク内
    部の磁場分布と磁性砥粒の加工挙動を制御することを特
    徴とする曲がり管内面の磁気援用研磨方法。
  2. 【請求項2】 前記パイプ等ワークの直管部ではワーク
    の軸心に対して磁界の回転軸を適切角度だけ傾斜させ、
    曲がり部ではワークの軸心に対して磁界の回転軸を適切
    量だけ外側に移動させてワークの内面を研磨することを
    特徴とする請求項1に記載の曲がり管内面の磁気援用研
    磨方法。
  3. 【請求項3】 ロボットあるいは機械的手段により姿勢
    制御および移動制御がなされ磁極間にて磁界を発生させ
    る研磨ユニットと、前記磁界内に配置され内部に磁性砥
    粒が配置されたセラミックス、ステンレス鋼等の非磁性
    体からなる曲がり部を有するパイプ等ワークとから構成
    される曲がり管内面の磁気援用研磨装置において、前記
    ワークの軸心に対する研磨ユニットにおける磁界の回転
    軸を傾斜および移動制御可能に構成したことを特徴とす
    る曲がり管内面の磁気援用研磨装置。
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