JP2002263767A - ディスク状部品の成形方法及び成形装置 - Google Patents

ディスク状部品の成形方法及び成形装置

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JP2002263767A JP2001063950A JP2001063950A JP2002263767A JP 2002263767 A JP2002263767 A JP 2002263767A JP 2001063950 A JP2001063950 A JP 2001063950A JP 2001063950 A JP2001063950 A JP 2001063950A JP 2002263767 A JP2002263767 A JP 2002263767A
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良治 田浦
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秀策 少前
Sanshiro Hatakeyama
参四郎 畠山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多種多様なディスク状部品を簡単な工程で高精
度に作るのに適するディスク状部品の成形装置を得るこ
とにある。 【解決手段】成形テーブル2と、クランプ3と、成形加
工部4とを具備する。クランプ2は、テーブル2上に載
せた素材A2の中心部を押圧しテーブル2との間に素材A2
を挟持する。この挟持下においてテーブル2は回転駆動
される。成形加工部4は、成形ロール16と、成形ロール
移動機構17と、制御部18とを有する。成形ロール16は素
材A2に押付けられて自由回転する。成形ロール移動機構
17は、成形ロール16を鉛直方向及び水平方向に移動させ
る。制御部18は、成形ロール16が素材A2に接していると
きにインペラディスクDの成形目標形状に沿うように成
形ロール16を移動させるとともに、ディスクDの仕様に
応じて成形ロール16の移動軌跡を調節可能な機能を有し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の水力機械や
空気機械が備えるインペラの構成部品であるインペラデ
ィスク等のディスク状部品を成形する方法及び装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のインペラディスクの成形手順は図
6に示す通りである。まず、図6(A)に示す円柱状の
素材51を用意し、これをインペラディスクの曲面形状
に近似した成形面52aを有した鍛造用の固定型52に
セットする。このセット状態において図6(B)に示す
固定型52と対をなす可動平型53を固定型52方向に
移動させて素材51を打圧し、それにより、素材51を
図6(B)中2点鎖線で示すように変形させる。
【0003】こうした型入れ作業により得た半製品51
aが固定型52に支持されたままの状態で、図6(C)
に示すようにならし工具を54を移動させながら、この
工具54によって前記半製品51aの上面全体を打圧し
て半製品51aの形状を整える押込み作業を行なう。こ
の押込み作業によって、加工代込みの仕上がり寸法のイ
ンペラディスク51bが作られる。
【0004】この後、インペラディスク51bの最も厚
い中央部の約半分の深さに達するまで、ポンチ55を前
記上面の中央部に押込んで穴56を形成する。最後に、
図6(D)に示すようにインペラディスク51bを、上
下反転させその穴56が下型57の抜き孔57aに丁度
対向するように前記下型57上にセットしてから、前記
反転姿勢のインペラディスク51bの上面中央部に前記
ポンチ55を前記穴56に達するまで押込んで、中心孔
を形成する。なお、図6(D)中2破線間は押込まれた
ポンチ55により打抜かれる部分を示している。
【0005】以上のように従来は、前記型入れ作業の他
に繰り返しならし工具54を移動させる必要がある押込
み作業を要するとともに、これら型入れ作業と押込み作
業とは夫々別の加工装置を用いて行なうので、加工代込
みの仕上がり寸法のインペラディスク51bを作るのに
必要な手間が多いととともに、設備費がかさみ、かつ、
設置場所も多く必要とするという問題がある。
【0006】また、インペラディスクの仕様は多種多様
であるが、ある程度の寸法範囲のものについては、同一
の固定型52を共用して型費を低減することが行われて
いる。そのために、成形されたインペラディスク51b
の加工代込みの所定の仕上がり寸法に対する余肉が多
く、寸法精度が悪いという問題がある。なお、この点を
改善するために、加工代込みのインペラディスク51b
の所定の仕上がり寸法に丁度適合する固定型53を用意
して成形を行なう場合には、多くの固定型52を用意し
なけらばらなないから必然的に型費が増えてコストが嵩
む。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する第1の課題は、簡単な工程でディスク状部品を成形
できる成形方法を得ることにある。又、本発明が解決し
ようとする第2の課題は、多種多様なディスク状部品を
簡単な工程で高精度に作るのに適する成形装置を得るこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記第1の課題を解決す
るために、本発明のディスク状部品の成形方法は、素材
がセットされた成形テーブルを回転駆動させながら、前
記素材に自由回転する成形ロールを押付け、この成形ロ
ールを前記成形テーブルに次第に近づかせつつ前記成形
テーブルの外周に向けて移動させることを特徴としてい
る。
【0009】この発明方法を実施するにあたり、前記成
形ロールが前記素材に接しているときに、この成形ロー
ルをディスク状部品の成形目標形状に沿うように移動さ
せて成形するとよい。
【0010】又、前記第2の課題を解決するために、本
発明のディスク状部品の成形装置は、回転駆動される成
形テーブルと、このテーブル上の素材の中心部を押圧し
て前記素材を前記成形テーブルとの間に挟んでセットす
るクランプと、自由回転する成形ロール、この成形ロー
ルを互いに直交する方向に移動させる成形ロール移動機
構、及びこの移動機構を制御して前記成形ロールの移動
軌跡を調節可能な制御部を有する成形加工部とを具備す
ることを特徴としている。
【0011】この発明装置を実施するにあたり、前記成
形ロールは、外周径に変化がないロール円周面及びこの
円周面と前記成形テーブルの中心側を向いたロール端面
と連続してつないだ曲面状のロール肩面とを有し、ディ
スク状部品の中央部から外周部にわたって成形される斜
状面のアールの最小値よりも前記ロール肩面のアールを
小さくした構成とすることが望ましく、又、前記成形ロ
ールは単一とすることができ、更に、前記成形テーブル
の任意半径線に対して、前記成形ロールの中心軸線をオ
フセットして前記成形ロールを配置するとよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5を参照して本発
明の一実施形態を説明する。
【0013】本実施形態はディスク状部品としてインペ
ラディスクを成形する成形方法を実施する成形装置に適
用した例であり、この成形装置1は、図1に示すように
成形テーブル2と、クランプ3と、成形加工部4と備え
ている。
【0014】図1及び図3に示すように成形テーブル2
は、テーブルベース2a上に平面視円形のテーブル板2
bを軸受2cを介して回転自在に取付けて形成されてい
る。後述の素材A2よりも硬質でかつ耐熱性の金属等か
らなるテーブル板2bはその周部にリング状の歯車2d
を有する。歯車2dには図示しない電動モータ等を駆動
源とするテーブル駆動器5の出力歯車5aが噛合わされ
ている。そのため、テーブル駆動器5が動作されること
によって、テーブル板2bは定速で回転駆動される。こ
の回転方向を図2及び図3中矢印で示す。又、図1中X
は成形テーブル2の中心軸線を示しており、この軸線X
は例えば鉛直方向に延びている。
【0015】成形テーブル2上には、円柱状の延性金属
棒から図5(A)に示すように切出された素材A1を、
所定形状例えば図5(B)に示すように短い円柱状に加
工した素材A2が、所定温度に加熱された後に載置され
る。このテーブル2の上面(表面)には、素材A2を加
工(鍛造)するときにこの素材A2がテーブル板2bの
表面を滑らないようにするための滑り止めが設けられて
いる。
【0016】この滑り止めは、複数の突起からなり、図
3に示すように成形テーブル2の中央部に放射状に設け
た線状突起6と、これらの線状突起6が設けられた中央
部の外側に位置して放射方向に間隔的に並べて設けられ
た多数の島状突起7とから形成されている。これらの突
起6、7は、素材A2の加工時に素材A2が成形テーブ
ル2と一体的に回転されるように、素材A2のテーブル
板2bに載置された面に食い込んで素材A2を回り止め
する。
【0017】図1に示すように素材A2を成形テーブル
2との間に挟持するために用いられるクランプ3は、成
形テーブル2の表面と対向して例えば上方に配置された
クランプ軸11と、ホルダ12と、クランプ昇降器13
とを備えている。
【0018】クランプ軸11は、軸線方向に長く形成さ
れた金属棒等からなり、その中心軸線を前記中心軸線X
上に一致させて設けられている。このクランプ軸11は
固定のホルダ12を貫通してこれに回転自在でかつ軸方
向に摺動自在に支持されている。図示しない電動モータ
や油圧シリンダ等を駆動源とするクランプ軸昇降器13
は、クランプ軸11の上部に連結されていて、その動作
によりクランプ軸11を昇降するように形成されてい
る。
【0019】クランプ軸11の先端部は着脱可能な押さ
え端部11aに形成されていて、この端部11aは交換
可能である。押さえ端部11aからこれを支持したクラ
ンプ軸主部(押さえ端部11aより図1中上側の部分)
への伝熱は以下の手段で抑制されている。例えば、クラ
ンプ軸主部の先端に断熱材14を介して押さえ端部11
aを取付けるとよく、又、これに代えて押さえ端部11
a全体をこれを支持するクランプ軸主部の構成材料より
も熱伝導率が低い断熱性の材料で作ってもよい。このよ
うな伝熱抑制手段の採用は、クランプ軸11側への熱伝
導を抑制して素材A2の温度低下を少なくして、加工性
の低下を抑制できる点で優れている。
【0020】図1に示すように成形テーブル2上にクラ
ンプされた素材A2を塑性変形させて所定のディスク形
状を与えるための成形加工部4は、単一の成形ロール1
6、成形ロール移動機構17、及び制御部18を備えて
いる。
【0021】素材A2より硬質な金属製成形ロール16
は、図1及び図3に示すように素材押さえ面としてのロ
ール円周面16a、ロール端面16b、及びロール肩面
16cを有している。ロール円周面16aは外周径に変
化がない部分である。この円周面16aは、図1(A)
に示すように成形されるインペラディスクDの斜状面D
aの成形時において、素材A2の周辺への広がり部及び
インペラディスクDの外周部Dbを成形テーブル2に押
さえるために使用されるものである。ロール円周面16
aの幅Fは、素材A2の成形に伴いその外周部拡張時に
おいて、外周部Dbが円周方向に沿って引張り応力下と
ならないように、拡張されつつある外周部Dbを成形テ
ーブル2に押さえて圧縮応力を付加させるに足る適当長
さに設定するとよい。前記幅Fは、常時成形品外径より
も大きくなるように設定する必要がある。それにより、
前記幅Fが短すぎて拡張されつつある外周部Dbが引張
り応力下となって、外周部Dbに割れを生じることを防
止できる点で好ましい。
【0022】ロール肩面16cは、成形テーブル2の中
心側を向いて位置されるロール端面16bとロール円周
面16aとを連続してつないだ曲面状の部分である。こ
のロール肩面16cのアール(曲率)rの大きさは、イ
ンペラディスクDの斜状面Daのアールより小さく、取
分け、各種仕様のインペラディスクDの斜状面Daの中
でも最も小さいアールの値よりも小さく設定されてい
る。それにより、インペラディスクDの仕様に応じて成
形ロール16を交換することなく、この単一の成形ロー
ル16を用いて各種仕様のインペラディスクDを後述の
ように成形可能としている。
【0023】成形ロール16の外周径(直径)が大き過
ぎることは、成形ロール16の円周方向の素材A2への
接触長さが大きくなるにともなって押圧荷重を大きく必
要とするので、極力小さくすることが好ましい。しか
し、成形ロール16の直径が小さ過ぎると、素材A2と
の接触形状が半径方向に細長くなることに伴い、素材A
2の半径方向への素材材料の流動が小さくなって成形性
が低下する。そのため、これらを考慮して本実施形態で
は成形ロール16の直径を、このロール16の素材A2
への接触形状の投影形状の半径方向寸法と周方向寸法の
比の値が略1となるように設定し、それにより、成形ロ
ール16に過大な押圧荷重を要することなく、かつ、素
材A2の半径方向への材料流動をし易くして、良好な成
形性を確保できるようにしている。
【0024】前記構成の成形ロール16は回転軸19a
の一端部に連結されており、回転軸19aは上下方向に
延びる可動ロール支え19の先端(下端)部に軸受20
を介して回転自在に支持されている。回転軸19aはそ
の中心軸線Yを水平方向にした姿勢で設けられている。
成形ロール16はそのロール端面16bを成形テーブル
2の中心側に向けて回転軸19aと一体に水平方向に延
びている前記軸線Y回りに自由回転する。中心軸線Yは
図1に示すように成形装置1を側面から見たとき、前記
鉛直な中心軸線Xと直交する関係にある。しかも、図2
に示すように成形ロール16は、成形テーブル2の任意
半径線Rに対して成形テーブル2の回転方向に下流側に
オフセットして設けられている。図2中Lはオフセット
寸法を示している。
【0025】可動ロール支え19は成形ロール移動機構
17によって鉛直方向及び水平方向に移動されるように
なっている。成形ロール移動機構17は、図示しないが
可動ロール支え19を鉛直方向及び水平方向への移動を
独立に案内するための鉛直方向ガイド及び水平方向ガイ
ドと、サーボモータ等を駆動源として前記ガイドに沿っ
て可動ロール支え19を移動させるための鉛直方向移動
機構部及び水平方向移動機構部とを有している。
【0026】制御部18は、成形ロール移動機構17を
制御するもので、成形ロール16が素材A2に接してい
るときには、その接線速度が一定となる状態を保持しつ
つインペラディスクDの成形目標形状に沿って成形ロー
ル16を移動させるように前記サーボモータ等の駆動源
を制御するものである。なお、前記成形目標形状とは所
定の余肉(加工代)を付与した寸法で作られたインペラ
デスクDの形状を指す。
【0027】この成形加工部4、テーブル駆動器5、及
びクランプ軸昇降器13は、夫々コントローラ25によ
って制御される。このコントローラ25にはキーボード
等の入力装置26が接続されている。入力装置26によ
り与えられるインペラディスクDの形状・大きさ等の仕
様についての入力情報に従って、成形テーブル2の回転
と停止とが制御されるとともに、クランプ軸11の昇降
が制御され、かつ、成形ロール移動機構17による成形
ロール16の移動が制御される。
【0028】前記構成の成形装置1を用いてインペラデ
ィスクDを成形目標形状に成形する手順(工程)を説明
する。
【0029】まず、図5(A)のように図示しない鍛造
用丸棒から適当寸法に切出された素材A1を用意し、こ
れから図5(B)に示すように短い円柱状の素材A2
(荒地素材とも称される。)を作る。この場合、以下の
成形により得られるインペラディスクDと素材A2とで
はそれらの高さ変化は小さいので、素材A2の高さをイ
ンペラディスクDの高さHと同等に形成するとともに、
この素材A2の重量(体積)を所定の余肉を含んだイン
ペラディスクDの重量より例えば(1.05〜1.15)倍と
し、かつ、それに見合って素材A2の外径が作られる。
【0030】こうして所定形状に作られた素材A2を所
定温度に加熱してから、この高温の素材A2を成形テー
ブル2のテーブル板2bの中央部に載置する。この後、
クランプ駆動器13の動作によりクランプ軸11を下降
させて、その押さえ端部11aを素材A2の中心部に上
方から食い込むように押付けて、成形テーブル2とクラ
ンプ3との間に素材を動かないように挟持する。そし
て、以上のように素材A2がセットされた成形テーブル
2を、テーブル駆動器5の動作により回転駆動させる。
【0031】次に、この状態で成形ロール移動機構17
の動作により、可動ロール支え19を介して成形ロール
16が、素材A2にその上方から押付けられる。この押
付けにより自由回転可能な成形ロール16は素材A2の
回転方向に従動回転する。そして、前記押付け状態下で
の成形ロール16による素材A2に対する加圧は、成形
ロール16の接線速度を一定に保持しつつ、このロール
16を成形テーブル2に次第に近付けながら成形テーブ
ル2の中央部から外周部に向けて移動させて行われる。
この場合、制御部18での制御によって成形ロール16
は、インペラディスクDの成形目標形状に沿って二次元
的に移動される。その移動軌跡を図5(C)中に矢印G
で示す。なお、成形ロール16の接線速度は一定でなく
ともよい。
【0032】こうした移動を伴う成形ロール16による
熱間での素材A2の塑性変形により、成形ロール16の
移動軌跡Gに沿った包絡面、つまり、素材A2に斜状面
Daを形成してインペラディスクDを成形できる。こう
して成形されたインペラディスクDは図に示される。し
かも、本実施形態では制御部18によって成形ロール1
6の成形動作が1回(1パス)で終了するように制御さ
れる。このような1挙動でのインペラディスクDの成形
は、素材A2を回転させながら以上の加工(鍛造)を熱
間で実施することにより可能となったものである。しか
し、本発明は成形ロール16の成形動作を必要に応じて
複数回繰返すことを妨げるものではないとともに、1パ
スでの成形で成形不良を生じた場合には、再度材料(素
材A)ゐ加熱して成形をすることもできる。
【0033】以上の成形手順においては、素材A2を何
度も移し変えることなく同じ成形テーブル2上で成形を
実施できるので、簡単な工程でインペラディスクDを成
形でき、特に、本実施形態では成形ロール16による成
形動作が1回で済むので、より工程が簡単であり、短時
間でインペラディスクDを成形できる。しかも、成形ロ
ール16をオフセットして設けたから、成形テーブル2
とともに回転する素材A2の移動方向と、この素材A2
に従動して回転される成形ロール16の回転方向との違
いにより、成形ロール16から素材A2への摩擦力の方
向を素材A2の半径方向に向けて、成形ロール16による
素材A2の塑性変形を効果的に行なわせることができ
る。
【0034】そして、前記成形動作においては、成形ロ
ール16の垂直方向の動き及び水平方向の動きが、入力
装置26により予め設定された入力にしたがって制御部
18及び成形ロール移動機構17を介して夫々制御さ
れ、その結果として、従動回転する成形ロール16はイ
ンペラディスクDの成形目標形状(成形品形状)に沿う
ように移動される。そのため、前記構成の成形装置1
は、入力装置26での入力情報に応じて様々な移動軌跡
Gを描くように成形ロール16を移動させることができ
るから、その移動軌跡Gの調節により、多種多様なイン
ペラディスクDの仕様変更に容易に適合できる。しか
も、この場合に、成形しようとするインペラディスクD
をそれに最小限の余肉を与えて成形できるように移動軌
跡Gを調節し設定できるので、成形されたインペラディ
スクDの仕上がり寸法精度を向上でき、そのため、この
ディスクDに対する後加工を容易にできる。
【0035】又、前記のように一台の成形装置1によっ
て仕様が異なるインペラディスクDを成形できるため、
多種類のインペラディスクD毎に専用の成形加工装置を
要することがなく設置スペースも少なくて済むから、成
形コストを低減する上で有利である。しかも、本実施形
態では、成形ロール16が単一であり、それにしたがっ
て成形ロール移動機構17も単一で済むから、成形装置
1自体の構成も簡単にできる。
【0036】なお、本発明はインペラディスク以外のデ
ィスク状部品の成形に適用できるとともに、冷間での加
工にも適用できる。
【0037】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0038】成形テーブルによってその上にセットされ
た素材を回転させながら、素材に接して従動回転する成
形ロールを、成形テーブルに次第に近づかせつつ成形テ
ーブルの外周方向に移動させてディスク状部品を成形す
る発明方法によれば、同じ成形テーブル上で素材からデ
ィスク状部品を成形できるので、簡単な工程でディスク
状部品を成形できるという効果がある。
【0039】そして、このディスク状部品の成形におい
て、成形ロールが素材に接しているときに、このロール
をディスク状部品の成形目標形状に沿うように移動させ
て成形する発明方法によれば、ディスク状部品の仕様変
更に際しても、その仕様に応じた成形目標形状に沿うよ
うに成形ロールを移動させて成形することにより、成形
されるディスク状部品の余肉を少なくして、高精度にデ
ィスク状部品を成形できるという効果がある。
【0040】又、回転駆動される成形テーブルと、クラ
ンプと、成形ロールを有してこのロールの移動軌跡を調
節可能な成形加工部とを備えて、前記発明方法を実行す
る発明装置においては、同じ成形テーブル上で素材から
ディスク状部品を成形できるとともに、成形ロールの移
動軌跡調節により様々な仕様のディスク状部品を成形で
き、しかも、これらの成形においてディスク状部品の余
肉を少なくできる。したがって、簡単な工程で多種多様
なディスク状部品を高精度に作ることができるという効
果がある。
【0041】更に、成形ロールが、ロール円周面と、デ
ィスク状部品の斜状面のアールよりも小さいアールのロ
ール肩面を有している発明装置によれば、成形ロールを
交換することなく、ロール肩面による斜状面の成形及び
それに伴い素材の半径方向外側へ広がる材料をロール円
周面で成形テーブル側に押さえつつディスク状部品を成
形できるという効果がある。
【0042】そして、成形ロールを単一とした発明装置
によれば、成形加工部の構成が簡単となるから、コスト
を低減に寄与できるという効果がある。
【0043】又、成形ロールをオフセットして配置した
発明装置によれば、成形ロールが素材を半径方向に外側
に広げ易いから、成形性能を高くできるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインペラディスクの
成形装置を示す断面図。
【図2】図1の成形装置が備える成形ロールと成形され
るインペラディスクとの位置関係を平面的に見て示す
図。
【図3】図1の成形装置が備える成形テーブルを示す平
面図。
【図4】図1の成形装置が備える成形ロールを示す側面
図。
【図5】(A)〜(C)は図1の成形装置を用いて行わ
れる成形方法の工程を順を追って示す図。
【図6】(A)〜(D)はインペラディスクの従来の成
形方法の工程を順を追って示す図。
【符号の説明】
1…成形装置 2…成形テーブル 3…クランプ 4…成形加工装置 5…テーブル駆動器 11…クランプ軸 12…クランプ軸昇降器 16…成形ロール 16a…ロール円周面 16b…ロール端面 16c…ロール肩面 r…ロール肩面のアール 17…成形ロール移動機構 18…制御部 A1、A2…素材 D…インペラディスク(ディスク状部品) Da…斜状面 G…成形テーブルの移動軌跡 X…成形テーブルの中心軸線 Y…成形ロールの中心軸線 R…成形テーブルの任意半径線 L…オフセット量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 重川 英文 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 少前 秀策 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 畠山 参四郎 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 新原 光史郎 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 Fターム(参考) 3H033 AA02 BB03 BB06 CC01 DD12 DD25 EE00 3J103 AA05 AA74 CA22 CA25 FA15 GA02 GA16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素材がセットされた成形テーブルを回転
    駆動させながら、前記素材に自由回転する成形ロールを
    押付け、この成形ロールを前記成形テーブルに次第に近
    づかせつつ前記成形テーブルの外周に向けて移動させる
    ことを特徴とするディスク状部品の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記成形ロールが前記素材に接している
    ときに、この成形ロールをディスク状部品の成形目標形
    状に沿うように移動させて成形することを特徴とする請
    求項1に記載のディスク状部品の成形方法。
  3. 【請求項3】 回転駆動される成形テーブルと、このテ
    ーブル上の素材の中心部を押圧して前記素材を前記成形
    テーブルとの間に挟んでセットするクランプと、自由回
    転する成形ロール、この成形ロールを互いに直交する方
    向に移動させる成形ロール移動機構、及びこの移動機構
    を制御して前記成形ロールの移動軌跡を調節可能な制御
    部を有する成形加工部とを具備することを特徴とするデ
    ィスク状部品の成形装置。
  4. 【請求項4】 前記成形ロールは、外周径に変化がない
    ロール円周面及びこの円周面と前記成形テーブルの中心
    側を向いたロール端面と連続してつないだ曲面状のロー
    ル肩面とを有し、ディスク状部品の中央部から外周部に
    わたって成形される斜状面のアールの最小値よりも前記
    ロール肩面のアールを小さくしたことを特徴とする請求
    項3に記載のディスク状部品の成形装置。
  5. 【請求項5】 前記成形ロールを単一としたことを特徴
    とする請求項3又は4に記載のディスク状部品の成形装
    置。
  6. 【請求項6】 前記成形テーブルの任意半径線に対し
    て、前記成形ロールの中心軸線をオフセットして前記成
    形ロールを配置したことを特徴とする請求項3〜5の内
    のいずれか1項に記載のディスク状部品の成形装置。
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