JP2002263550A - 塗布乾燥装置、搬送方法、塗布乾燥方法及び画像形成材料の製造方法 - Google Patents

塗布乾燥装置、搬送方法、塗布乾燥方法及び画像形成材料の製造方法

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JP2002263550A
JP2002263550A JP2001066416A JP2001066416A JP2002263550A JP 2002263550 A JP2002263550 A JP 2002263550A JP 2001066416 A JP2001066416 A JP 2001066416A JP 2001066416 A JP2001066416 A JP 2001066416A JP 2002263550 A JP2002263550 A JP 2002263550A
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coating
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drying
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guide roll
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JP2001066416A
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Hironobu Iwashita
広信 岩下
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水より低沸点の溶剤を主成分とした有機溶剤
系の塗布液から構成される塗布液を同時重層塗布する
際、まだらムラを防止した塗布乾燥装置、搬送方法、塗
布乾燥方法及び画像形成材料の製造方法を提供する。 【解決手段】 連続走行するウェブに塗布液を塗布した
後、塗膜中の溶媒を蒸発させる塗布乾燥装置において、
塗膜を塗設した後から塗膜の乾燥終点までにウェブ裏面
と接触するウェブ案内ロール表面母線方向の最大高さR
yが0.1〜19μmであることを特徴とする塗布乾燥
装置、搬送方法、塗布乾燥方法及び画像形成材料の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水より低沸点の溶
剤を主成分とした有機溶剤系の塗布液から構成される塗
布液を同時重層塗布する際、まだらムラを防止した塗布
乾燥装置、搬送方法、塗布乾燥方法及び画像形成材料の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】支持体上に感光材料や磁気記録材料等の
塗膜を形成する塗布製造においては、通常、支持体に溶
剤系又は水系の塗布液を塗布した後、温風を塗布後の支
持体に直接吹き付けて乾燥を行う。この際、温風温度は
常温以上120度程度の加熱空気を使用し、温風は塗布
後の支持体に対して、垂直にスリット又は穴から出た状
態で吹き付けられる場合と支持体に対して、平行流とし
て塗布支持体に対して、搬送方向に沿って流される場合
とその搬送方向の逆に流される場合があり、その塗布液
の性質や設備上の都合により選択される。一般的に乾燥
速度を早めても製品性能上問題がない場合については、
前述の塗布後支持体に対して垂直に温風を吹き付ける方
式が乾燥速度が早いため選定される。
【0003】支持体上に塗布された塗膜を乾燥させる手
段として広く用いられる加熱した空気を吹き付ける手段
では吹き付けた空気により塗膜表面が乱され表面の平滑
度を失いいわゆるまだらムラを生じる。特開2000−
329463号の様に塗布面へ吹き付ける風速や雰囲気
温度の規定によりまだらムラと同様の吹かれムラを改善
する方法が提示されているが、まだ充分とは言えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水よ
り低沸点の溶剤を主成分とした有機溶剤系の塗布液から
構成される塗布液を同時重層塗布する際、まだらムラを
防止した塗布乾燥装置、搬送方法、塗布乾燥方法及び画
像形成材料の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成によ
り達成することができる。
【0006】請求項1は、連続走行するウェブに塗布液
を塗布した後、塗膜中の溶媒を蒸発させる塗布乾燥装置
において、塗膜を塗設した後から塗膜の乾燥終点までに
ウェブ裏面と接触するウェブ案内ロールの表面母線方向
(図2(b)参照)のJISB 0601で規定される
最大高さRyが0.1〜19μmであることを特徴とす
る塗布乾燥装置の発明である。最大高さRyは0.3〜
16μmがより好ましい。
【0007】請求項2は、連続走行するウェブに塗布液
を塗布した後、塗膜中の溶媒を蒸発させる塗布乾燥装置
において、塗膜を塗設した後からウェブと塗膜の乾燥終
点までにウェブ裏面と接触するウェブ案内ロールの、ウ
ェブと接触する幅区間でのシェル厚み偏差が0.1〜
1.2%であるが、好ましくは0.3〜1.0%の塗布
乾燥装置の発明である。
【0008】請求項3は、連続走行するウェブに塗布液
を塗布した後、塗膜中の溶媒を蒸発させる塗布乾燥装置
を用い、塗膜を塗設した後から塗膜の乾燥終点までにウ
ェブ裏面と接触するウェブ案内ロールの、支持体張力の
巾手差が、設定張力の0〜15%であるが、好ましくは
0〜13%の塗布乾燥装置の発明である。
【0009】請求項4は、連続走行するウェブに塗布液
を塗布した後、塗膜中の溶媒を蒸発させながら搬送する
装置を用い、塗膜を塗設した後から塗膜の乾燥終点まで
にウェブ裏面と接触するウェブ案内ロールの、ウェブと
接触するウェブ案内ロールの表面母線方向の最大高さR
yが0.1〜19μmであることを特徴とする搬送方法
の発明である。最大高さRyは0.3〜16μmがより
好ましい。
【0010】請求項5は、連続走行するウェブに塗布液
を塗布した後、塗膜中の溶媒を蒸発させながら搬送する
装置を用い、塗膜を塗設した後から塗膜の乾燥終点まで
にウェブ裏面と接触するウェブ案内ロールの、ウェブと
接触する幅区間でのシェル厚み偏差が0.1〜2%であ
ることを特徴とする搬送方法の発明である。
【0011】請求項6は、連続走行するウェブに塗布液
を塗布した後、塗膜中の溶媒を蒸発させながら搬送する
装置を用い、塗膜を塗設した後から塗膜の乾燥終点まで
にウェブ裏面と接触するウェブ案内ロールの、支持体張
力の巾手差が、設定張力の0〜15%であるが、好まし
くは0〜13%である搬送方法の発明である。
【0012】請求項7は、最も多い質量%の溶媒が、水
より低沸点の溶剤である塗布液を請求項1〜3のいずれ
か1項記載の塗布乾燥装置を用いて塗布乾燥することを
特徴とする塗布乾燥方法の発明である。
【0013】請求項8は、最も多い質量%の溶媒が、水
より低沸点の溶剤である塗布液を請求項4〜6のいずれ
か1項記載の搬送方法により搬送して塗布乾燥すること
を特徴とする塗布乾燥方法の発明である。
【0014】請求項9は、湿潤塗布質量が5〜200g
/m2、好ましくは10〜150g/m2であることを特
徴とする請求項7又は8記載の塗布乾燥方法の発明であ
る。
【0015】請求項10は、請求項9記載の塗布乾燥方
法で製造したことを特徴とする画像形成材料の製造方法
の発明である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明を更に詳しく説明する。以
下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態に付き説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0017】図1は乾燥ボックス内で搬送されながら支
持体上に形成された塗膜が乾燥される様子を示した概略
断面図である。
【0018】塗工から乾燥は一般的に次のような経過を
たどる。元巻から巻出された支持体3はダイコーター5
に送られ塗膜を塗布される。支持体3は塗布面又は裏
面、或いは両面をウェブクリーナーにより塗工直前に清
掃することが好ましい。塗布面に異物が付着したまま塗
布液を塗布すると塗膜中に異物が入り求める機能が得ら
れなくなる他、塗布における筋故障の原因となることも
ある。バックロールを有する塗布形態で裏面に異物が付
着したまま塗布すると異物により塗布時に支持体が持ち
上げられ、局所的に求める塗布膜厚を得られなくなるこ
とがある。ウェブクリーナーとしては粘着ロールやクリ
ーンなエアの吹きつけなどが用いられる。
【0019】塗布手段は本発明では限定されるものでは
なく、ダブルロールコーターやリバースロールコーター
などのロールコーターやグラビアコーター、コンマコー
ター、エクストルージョンダイコーターなどが挙げられ
るが、本発明のように比較的厚膜の塗膜を形成する場合
は塗工後の塗膜が重力により支持体上を流動してしまう
ことを防止するために、塗工直後の支持体の搬送方向が
重力方向からより水平に近いことが好ましい。ダイコー
ターなどを用いてバックロールが存在する場合は両者の
位置関係により塗工直後の塗膜が垂直、又はそれ以上に
塗膜が重力方向に向く場合もあるが、その後次工程への
支持体搬送角は水平に近いことが好ましい。
【0020】乾燥には赤外線やマイクロ波を用いたもの
もあるが、一般的には加熱、調湿した空気を塗膜に均一
に吹き付けることにより塗膜から溶媒を蒸発させる手段
が多く用いられる。又、蒸発した溶媒を効率よく補修
し、又乾燥環境を制御するために乾燥工程はボックス状
に作られる。この時乾燥ボックス1は一つでも良いが、
複数の乾燥ゾーンに区切ることにより各ゾーンの乾燥条
件を選択的に変更することができる。乾燥ボックス1内
に、ウェブ案内ロール12〜17が水平に配置され、こ
の上をウェブ8が搬送されていく。ウェブ案内ロール1
1〜18は、モーターなどで駆動されて、ウェブ8の搬
送に同期して回転させても、駆動しなくてもいいが、本
発明では駆動されていなくてもウェブが滑ったり、バタ
ついたりしないため、駆動しない方がコスト上好まし
い。
【0021】本発明の水平乾燥手段においてウェブをウ
ェブ案内ロールに押しつける。押しつけ手段は、乾燥ボ
ックス内の上部(ウェブの表面側)から温風を強く当て
る方法、下方(ウェブの裏面側)から減圧して搬送ロー
ルに吸い付ける方法、ウェブを印加して強制的に帯電さ
せ下方側に電気力で押しつける方法、ウェブが磁気記録
媒体等の磁気を帯びたものである場合には下方より磁力
により引きつける方法などがあるが、乾燥の速度コント
ロール性、汎用性を考慮すると、ウェブの下側(搬送ロ
ール側)を図1のように減圧チャンバー2とし、ウェブ
8をウェブ案内ロール12〜17に吸い付ける手段であ
ることが好ましい。
【0022】塗膜に空気を吹き付けて乾燥させる場合、
各ゾーンの乾燥条件としては乾燥温度、吹き付ける空気
の速度、吹き付ける空気の吹き出し口と塗膜の距離、新
鮮空気量の供給量などが挙げられる。乾燥ゾーンへの空
気の供給は塗膜へ吹き付けるためにノズル4(又はスリ
ット)などからの空気の他に、塗膜へ空気の流れの影響
を及ぼしにくい別の供給口を併用することもある。特に
本発明で問題としているまだらムラが発生しやすい条件
では塗膜へ吹き付ける空気の量が多いと塗膜を乱しやす
いので、乾燥ボックス1内への十分な新鮮空気の供給の
ために別の供給口を設けることは重要である。塗膜の溶
媒として有機溶剤を使用する場合は乾燥ボックス1内の
溶媒蒸気濃度を監視することが一般的に行われる。乾燥
ボックス1が複数の乾燥ゾーンに分かれている場合に
は、各ゾーン毎に監視を行う。ドライヤー内で支持体3
を裏面からコーターバックロール7により支えながら搬
送する場合、コーターバックロール7の進直度は100
μm以下とすることが一般的であり、50μm以下とす
ることが好ましい。ダイコーター5から乾燥ボックス1
内までは塗膜が未乾燥であり、表面に付着した異物は塗
膜と接着してしまうことから周辺のクリーン度は高く保
つ必要がある。乾燥ボックス1内のクリーン度は製造す
る製品の性格にもよるがクラス1000以下、好ましく
はクラス100以下とすることが好ましい。又、乾燥ボ
ックス1周辺では発塵源を遠ざける必要があり特に乾燥
ボックス1内に空気を供給するためのファンや、震動源
は乾燥ボックス1から隔離する必要がある。
【0023】本発明のウェブ案内ロール12及び13に
よる搬送状況を図2(a)に示し、ウェブ案内ロール1
1の斜視図を図2(b)に示す。尚、ウェブ案内ロール
は、いずれも同一形状であるから、図2(b)には代表
としてウェブ案内ロール11を記載した。又、ウェブ案
内ロールの母線方向を矢印で示した。
【0024】本発明で用いることのできる塗布液として
は、水より低沸点の有機溶剤を使用した塗布液であり、
例えば感光材料、熱現像記録材料、アブレーション記録
材料、磁気記録媒体、鋼板表面処理、等の塗布液(下引
き処理液、上塗り液、裏面層液等を含む)の塗布に適用
可能である。
【0025】本発明の塗布液に使用する水より低沸点の
溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、アセト
ン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、テトラハイドロ
フラン、アセトニトリル等が挙げられる。特に好ましい
有機溶剤としてはメタノール、アセトン、メチルエチル
ケトンが挙げられる。
【0026】本発明で用いられる支持体としては、種類
に制限はなく、紙、プラスチックフィルム、金属シート
等を用いることができる。紙としては、例えばレジンコ
ート紙、合成紙等が挙げられる。また、プラスチックフ
ィルムとしては、ポリオレフィンフィルム(例えばポリ
エチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等)、ポリ
エステルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、ポリエチレン2,6−ナフタレートフィル
ム等)、ポリアミドフィルム(例えばポリエーテルケト
ンフィルム等)、セルロースアセテート(例えばセルロ
ーストリアセテート等)等が挙げられる。また、金属シ
ートではアルミニウム板が代表的である。これらに表面
処理、下引き加工等がなされていても使用可能であり、
他の液が事前に塗布された支持体上への塗布においても
適用可能である。また、用いる支持体の厚さについて
も、特に制限はない。
【0027】上述の如く、コーターのスライド面上にス
ライド面を監視することができるカバーを設け、且つコ
ーターのスライド面の温度を下げることができるコータ
ーにより、水より低沸点の溶剤を主成分とした有機溶剤
系の塗布液をコーターで塗布するとき塗布液の蒸発起因
のオレンジペール状の塗布ムラ故障、筋故障が皆無とな
り品質、生産性に大変優れた記録材料の製造が可能とな
った。
【0028】
【実施例】以下に、本発明の効果を実施例で示すが、勿
論この実施例は一例を示すものであり、本発明が限定さ
れるものではない。
【0029】テスト1 ウェブ案内ロール11の母線方向のJIS B 060
1−1994で規定された最大高さRyが表1になる様
に、外径125mm、厚み4mmのアルミシェル表面に
実施例3〜4、比較例1ではサンドブラスト等のブラス
ト処理あるいはホーニング処理を施し微小凹凸を形成
し、実施例1、2ではこの微小凹凸の形成はせず、Ni
メッキを30μm、HCrメッキを20μm設けウェブ
案内ロール11〜18を製作した。Ryの値はJIS
B 0601−1994を参考に「きず」とみなされる
ような並みはずれて高い山及び低い谷がない部分をラン
ダムに選んだ5箇所を(株)ミツトヨ製サーフテスト
SV−624を使用し評価長さ4mmで計測した平均値
とした。
【0030】そのウェブ案内ロールを使用し、最も多く
含まれる質量%の溶媒が沸点79.65℃で水より沸点
の低い有機溶媒MEK(メチルエチルケトン)である下
記感光層塗布液の目標湿潤膜厚は90μm、保護層塗布
液の目標湿潤膜厚は30μmとして、市販の2軸延伸熱
固定済みの厚さ100μmPETフィルム上にバックロ
ールでウェブを保持した重層ダイコーターによりウェブ
張力を25kg/mにして均一に塗工した。
【0031】この支持体を図1の様に裏面をウェブ案内
ロールで支持し搬送しながら3つの乾燥ゾーンからなる
乾燥ボックスへ搬送し、スリットノズルより加熱、調湿
された空気を塗膜表面に吹き付けることにより乾燥し
た。なお乾燥ボックス内のウェブ案内ロールは、擦り傷
を防止するために減圧ポンプ6により支持体3をウェブ
案内ロール12〜17へ押し付ける手段を備えている。
乾燥ゾーンの温度は第1ゾーン、第2ゾーン、第3ゾー
ン全て60℃で行った。
【0032】〈感光層塗布液の調製〉 (ハロゲン化銀乳剤Aの調製)水40l中にイナートゼ
ラチン1.3kg及び0.1M臭化カリウム160ml
を溶解して温度35℃、pHを3.0に合わせた後、硝
酸銀4.5kgを含む水溶液39lと(98/2)のモ
ル比の臭化カリウムと沃化カリウムを含む水溶液及び
〔Ir(NO)Cl5〕塩を銀1モル当たり1×10-6
モル及び塩化ロジウム塩を銀1モル当たり1×10-4
ルを、pAg7.7に保ちながらコントロールドダブル
ジェット法で添加した。その後4−ヒドロキシ−6−メ
チル−1,3,3a,7−テトラザインデンを添加し、
NaOHでpHを5に調整して平均粒子サイズ0.06
μm、投影直径面積の変動係数8%、(100)面比率
87%の立方体沃臭化銀粒子を得た。この乳剤にゼラチ
ン凝集剤を用いて凝集沈降させ脱塩処理後フェノキシエ
タノール4.2gを加え、pH5.9、pAg7.5に
調整して、ハロゲン化銀乳剤を得た。
【0033】次に、このハロゲン化銀乳剤に銀1モル当
たり3×10-2モルのチオ硫酸ナトリウムを加え、55
℃にて60分間反応させて化学増感を施した。その後、
ハロゲン化銀乳剤の温度を室温に降温させてから後記す
るカブリ防止剤等を加えることにより感光性ハロゲン化
銀乳剤Aを調製し、塩化金酸及び無機硫黄で化学増感を
行った。
【0034】(ベヘン酸Na溶液の調製)40lの純水
にベヘン酸1.4kg、アラキジン酸0.42kg、ス
テアリン酸0.25kgを90℃で溶解した。次いで高
速で攪拌しながら1.5Mの水酸化ナトリウム溶液4.
1lを添加した。次に濃硝酸39lを加えた後、55℃
に冷却して30分攪拌してベヘン酸Na溶液を得た。
【0035】(ベヘン酸銀とハロゲン化銀乳剤Aのプレ
フォーム乳剤の調製)上記ベヘン酸Na溶液に前記ハロ
ゲン化銀乳剤Aを640g添加し水酸化ナトリウム溶液
でpH8.1に調整した後に1Mの硝酸銀溶液6.2l
を加え、20分攪拌し限外濾過により水溶性塩類を除去
した。得られたベヘン酸銀は平均粒子サイズ0.8μ
m、単分散度8%の粒子であった。分散物のフロックを
形成後、水を取り除き、更に6回の水洗と水の除去を行
った後乾燥させた。
【0036】(感光性乳剤分散物の調製)得られたプレ
フォーム乳剤にポリビニルブチラール(平均分子量30
00)のメチルエチルケトン溶液(17質量%)23k
gとトルエン4.5kgを徐々に添加して混合した後
に、4000psiで分散させた。
【0037】この分散物を用いて以下の組成の感光層塗
布液を調製した。 メチルエチルケトン 70質量% 感光性乳剤分散物 22.8質量% 増感色素−1 0.16質量% ピリジニウムプロミドペルブロミド 0.29質量% 臭化カルシウム 0.16質量% カブリ防止剤−1 0.11質量% 2−(4−クロロベンゾイル)安息香酸 0.87質量% 2−メルカプトベンズイミダゾール 1.05質量% トリブロモメチルスルホキノリン 1.62質量% A−1 2.82質量%
【0038】
【化1】
【0039】〈保護層塗布液の調製〉以下の組成の保護
層塗布液を調製した。
【0040】 メチルエチルケトン 82.7質量% 酢酸セルロース 4.61質量% メタノール 11.0質量% フタラジン 0.50質量% 4−メチルフタル酸 0.36質量% テトラクロロフタル酸 0.30質量% テトラクロロフタル酸無水物 0.34質量% 単分散シリカマット剤〔単分散度10%、平均粒子サイズ4μm〕 0.14質量% C817−C64−SO3Na 0.020質量% 得られた塗布試料を光学濃度1.5となるように均一に
露光、熱現像しシャーカステン上にて透過光で塗膜のま
だらムラを評価した。その発生状況は目視により観察評
価したもので、10段階評価で1が悪く10が良であ
る。
【0041】
【表1】
【0042】実施例1〜3ではまだらムラは良好である
が、Ryが10〜16μmでは若干低下し、さらに比較
例1のRy20〜25μmではウェブ案内ロールの表面
性による裏面伝熱が影響しまだらムラが著しく悪化し
た。
【0043】テスト2 テスト1の実施例2、比較例1のウェブ案内ロールを表
2、表3の様に組み合わせて使用しウェブ案内ロール以
外はテスト1同様の条件で試料を作製し、テスト1同様
現像後の透過光でのまだらムラの目視評価を行った。
【0044】このとき、ウェブ案内ロール17(乾燥ボ
ックス最後のロール)では塗膜は流動状態に無かった
が、ウェブ案内ロール14(2番目の乾燥ボックス最初
のロール)では塗膜は流動状態にあった。
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】実施例5では、ウェブ案内ロール17以降
は塗膜が流動状態に無いため、まだらムラの劣化は無
い。しかし比較例2では、ウェブ案内ロール14〜16
の間で塗膜は流動状態にあり、ウェブ案内ロール表面性
による裏面伝熱の影響で大きくまだらムラが悪化した。
【0048】テスト3 外径125mm、厚み4mm±0.01mmのアルミシ
ェル表面の支持体と接する幅全面に、表4の深さで巾
0.25mm、ピッチ1.5mmにてU溝を設け、Ni
メッキを30μm、HCrメッキを20μm設けウェブ
案内ロール11〜18を製作した。溝部を含んだシェル
の厚みの偏差は表4の様になった。そのウェブ案内ロー
ルを使用し、テスト1同様の条件にてウェブ案内ロール
のみ変更し、表4の試料を作製し、テスト1同様現像後
の透過光のまだらムラの目視評価を行った。
【0049】
【表4】
【0050】実施例6は、シェルの厚み偏差が少ないた
めまだらムラの発生は無い。また、比較例3は、シェル
の厚み偏差が1.3%であるため、裏面より伝熱ムラが
生じまだらムラが若干強くなっている。比較例4ではウ
ェブ案内ロールシェルの厚みの偏差が大きく、シェルの
厚みの偏差による裏面伝熱の違いから大きくまだらムラ
が悪化している。
【0051】テスト4 実施例2の表面の最大高さRyが3.2〜5.0μmの
ウェブ案内ロールを使用し、ウェブ案内ロール11の個
所での幅手帳力を表5にした以外は、テスト1と同一に
して試料を作製し、テスト1同様現像後の透過光のまだ
らムラの目視評価を行った。
【0052】幅手帳力は、ウェブ案内ロール幅手両端の
ベアリング受けにニレコ製防爆型MBテンションセンサ
ーを固定し、幅手(ここでは左右)の個々の張力値と合
計の張力値を計測した。
【0053】
【表5】
【0054】張力差の小さい実施例7,8,9,10
は、まだらムラは良好であるが、張力差が大きくなるに
つれまだらムラは強くなり、幅手の張力差が15%を越
える比較例5,6の場合、大きくまだらムラが悪化し
た。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、水より低沸点の溶剤を
主成分とした有機溶剤系の塗布液から構成される塗布液
を同時重層塗布する際、まだらムラを防止した塗布乾燥
装置、搬送方法、塗布乾燥方法及び画像形成材料の製造
方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】乾燥ボックス内で搬送されながら乾燥されるウ
ェブを表す概略断面図である。
【図2】ウェブ案内ロールの説明図である。
【符号の説明】
1 乾燥ボックス 2 減圧チャンバー 3 支持体 4 ノズル 5 ダイコーター 6 減圧ポンプ 7 コーターバックロール 8 ウェブ 11〜18 ウェブ案内ロール

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続走行するウェブに塗布液を塗布した
    後、塗膜中の溶媒を蒸発させる塗布乾燥装置において、
    塗膜を塗設した後から塗膜の乾燥終点までにウェブ裏面
    と接触するウェブ案内ロール表面母線方向の最大高さR
    yが0.1〜19μmであることを特徴とする塗布乾燥
    装置。
  2. 【請求項2】 連続走行するウェブに塗布液を塗布した
    後、塗膜中の溶媒を蒸発させる塗布乾燥装置において、
    塗膜を塗設した後からウェブと塗膜の乾燥終点までにウ
    ェブ裏面と接触するウェブ案内ロールの、ウェブと接触
    する幅区間でのシェル厚み偏差が0.1〜1.2%であ
    ることを特徴とする塗布乾燥装置。
  3. 【請求項3】 連続走行するウェブに塗布液を塗布した
    後、塗膜中の溶媒を蒸発させる塗布乾燥装置を用い、塗
    膜を塗設した後から塗膜の乾燥終点までにウェブ裏面と
    接触するウェブ案内ロールの、支持体張力の巾手差が、
    設定張力の0〜15%であることを特徴とする塗布乾燥
    装置。
  4. 【請求項4】 連続走行するウェブに塗布液を塗布した
    後、塗膜中の溶媒を蒸発させながら搬送する装置を用
    い、塗膜を塗設した後から塗膜の乾燥終点までにウェブ
    裏面と接触するウェブ案内ロールの、ウェブと接触する
    ウェブ案内ロール表面母線方向の最大高さRyが0.1
    〜19μmであることを特徴とする搬送方法。
  5. 【請求項5】 連続走行するウェブに塗布液を塗布した
    後、塗膜中の溶媒を蒸発させながら搬送する装置を用
    い、塗膜を塗設した後から塗膜の乾燥終点までにウェブ
    裏面と接触するウェブ案内ロールの、ウェブと接触する
    幅区間でのシェル厚み偏差が0.1〜2%であることを
    特徴とする搬送方法。
  6. 【請求項6】 連続走行するウェブに塗布液を塗布した
    後、塗膜中の溶媒を蒸発させながら搬送する装置を用
    い、塗膜を塗設した後から塗膜の乾燥終点までにウェブ
    裏面と接触するウェブ案内ロールの、支持体張力の巾手
    差が、設定張力の0〜15%であることを特徴とする搬
    送方法。
  7. 【請求項7】 最も多い質量%の溶媒が、水より低沸点
    の溶剤である塗布液を請求項1〜3のいずれか1項記載
    の塗布乾燥装置を用いて塗布乾燥することを特徴とする
    塗布乾燥方法。
  8. 【請求項8】 最も多い質量%の溶媒が、水より低沸点
    の溶剤である塗布液を請求項4〜6のいずれか1項記載
    の搬送方法により搬送して塗布乾燥することを特徴とす
    る塗布乾燥方法。
  9. 【請求項9】 湿潤塗布質量が5〜200g/m2であ
    ることを特徴とする請求項7又は8記載の塗布乾燥方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の塗布乾燥方法で製造し
    たことを特徴とする画像形成材料の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009101271A (ja) * 2007-10-22 2009-05-14 Nitto Denko Corp 塗工装置、及び塗工方法
JP2013223863A (ja) * 2013-04-15 2013-10-31 Nitto Denko Corp 塗工装置、及び塗工方法
CN108187976A (zh) * 2017-12-26 2018-06-22 重庆嘉德塑料制品有限公司 一种塑料薄膜涂覆烘干装置

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