JP2002262622A - 田植機 - Google Patents

田植機

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JP2002262622A
JP2002262622A JP2001070155A JP2001070155A JP2002262622A JP 2002262622 A JP2002262622 A JP 2002262622A JP 2001070155 A JP2001070155 A JP 2001070155A JP 2001070155 A JP2001070155 A JP 2001070155A JP 2002262622 A JP2002262622 A JP 2002262622A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ローリング制御装置と苗取量調節部材
と植深調節部材を備える田植機にあって、機体の左右バ
ランスを均衡させて、植付作業の精度を向上させる。 【解決手段】 植付部15の左右傾きを調節するロー
リング制御装置151と、苗載台16より取出す1株分
の苗の取出量を調節する苗取量調節部材89と、苗の植
付深さを調節する植深調節部材73とを備え、機体中心
に対し一側にローリング制御装置151を、他側に苗取
量及び植深調節部材89、73を振り分け配置させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は苗載台及び苗植付爪
を備えて連続的に苗植作業を行う田植機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、例えば特開平1
1−289825号公報の図11に示す如く、植付部の
水平制御を行うローリング制御部材を機体略中央を中心
とした左右一側に設けた構成にあって、苗載台の苗の取
出量を調節する苗取量調節部材と苗の植付深さを調節す
る植深調節部材とを左右に振り分け配置させた構造にあ
っては、機体の左右バランスが悪く安定した植付作業が
行えないという懸念がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】したがって本発明は、植
付部の左右傾きを調節するローリング制御装置と、苗載
台より取出す1株分の苗の取出量を調節する苗取量調節
部材と、苗の植付深さを調節する植深調節部材とを備
え、機体中心に対し一側にローリング制御装置を、他側
に苗取量及び植深調節部材を振り分け配置させて、ロー
リング制御装置と調節部材とを左右バランス良く植付部
に組込んで、機体全体のバランスを良好とさせて安定し
た走行を可能とさせると共に、植付精度を向上させるも
のである。
【0004】また、植付部に植付駆動力を入切させる植
付入力部を機体中心より一側に設けると共に、植付入力
部の回転でローリング支点を中心として植付部が回動す
る方向とは反対側方向側に各調節部材を設けて、植付入
力部の回転でローリング支点を中心として植付部が左右
に回動するときのモーメントを各調節部材で相殺させる
と共に、植付部の重心を機体略中央のローリング支点位
置に近接させて高精度なローリング制御を可能とさせる
ものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて詳述する。図1は乗用田植機の側面図、図2は同
平面図を示し、図中1は作業者が搭乗する走行車であ
り、エンジン2を車体フレーム3に搭載させ、前後方向
に長手状のミッションケース4前方にフロントアクスル
ケース5を介して水田走行用前輪6を支持させると共
に、前記ミッションケース4後部のリヤアクスルケース
7に水田走行用後輪8を支持させる。そして前記エンジ
ン2等を覆うボンネット9両側に予備苗載台10を取付
けると共に、作業者が搭乗する車体カバー11によって
前記ミッションケース4等を覆い、前記車体カバー11
後側の運転台12上面に運転席13を取付け、その運転
席13の前方で前記ボンネット9後部に操向ハンドル1
4を設ける。
【0006】また、図中15は4条植え用の苗載台16
並びに複数の苗植付爪17などを具備する植付部であ
り、前高後低の合成樹脂製の前傾式苗載台16を下部レ
ール18及びガイドレール19を介して植付フレーム2
0に左右往復摺動自在に支持させると共に、一方向に等
速回転させるロータリケース21を前記植付フレーム2
0に支持させ、該ケース21の回転軸芯を中心に対称位
置に一対の爪ケース22・22を配設し、その爪ケース
22・22先端に苗植付爪17・17を取付ける。また
前記植付フレーム20の左右両端側に左右サイドフレー
ム23・23を立設させて苗載台16を支持させ、植付
フレーム20左右中央のヒッチブラケット24をトップ
リンク25及びロワーリンク26を含む昇降リンク機構
27を介し走行車1に連結させ、走行車1に設ける油圧
昇降シリンダ28をロワーリンク26に連結させ、該昇
降シリンダ28の駆動時にリンク機構27を介し植付部
15を昇降させると共に、植付部15の下降時には左右
に往復摺動させる苗載台16から一株分の苗を植付爪1
7によって取出し、連続的に苗植え作業を行うように構
成する。
【0007】また、図中29は主変速レバー、30は機
体の搭乗位置は勿論のこと機体から降りた位置で走行停
止などの操作を可能とさせる苗継ぎレバー、31は植付
昇降レバー、32は主クラッチペダル、33・33は左
右ブレーキペダル、34は2条分均平用センタフロー
ト、35は1条分均平用サイドフロート、36は4条用
側条施肥機、37・37は後輪8の外側に配備させる補
助車輪である。
【0008】前記側条用施肥機36は、肥料を入れる肥
料ホッパ38と、肥料を供給する肥料繰出部である肥料
繰出ケース39と、フロート34・35の側条作溝器4
0にフレキシブル形搬送ホース41を介して肥料を排出
させるターボブロワー型送風機42と、円筒形のエアタ
ンク43とを備えると共に、エアタンク43右側端に送
風機42を取付け、4条分4組の肥料繰出ケース39を
エアタンク43上側に配設させ、肥料ホッパ38の後側
に前記苗載台16の上端を近接配備させている。
【0009】図3乃至図12に示す如く、前記植付フレ
ーム20は各2条分用のパイプ製左右縦フレーム44a
・44bと、左右縦フレーム44a・44bの前端間を
連結するパイプ製横フレーム45とを備え、バルジ加工
で形成する十字形フレーム継手(十字管継手)46を各
縦フレーム44a・44b先端に溶接固定させ、回転軸
47を介し前記ロータリケース21を継手46に回転自
在に支持させると共に、バルジ加工で形成する左右十字
形フレーム継手(十字管継手)48a・48bを縦フレ
ーム44a・44bと横フレーム45に溶接固定させ
て、これら縦及び横フレーム44a・44b・45を一
体連結させて軽量の植付フレーム20を低コストに形成
するように構成している。
【0010】また、右フレーム継手48bの前端部に植
付入力軸49を設け、前記ミッションケース4のPTO
軸からの駆動力を自在継手軸50を介し入力軸49に伝
達させ、横フレーム45に内設する植付駆動軸51にベ
ベルギヤ49a・52を介し入力軸49を連動連結させ
ると共に、左右縦フレーム44a・44bに内設する植
付爪駆動軸53をベベルギヤ52・54及び安全クラッ
チ55を介し植付駆動軸51に連結させ、前記回転軸4
7にベベルギヤ56a・56b及び植付爪ユニットクラ
ッチ57を介し植付爪駆動軸53を連動連結させて、苗
植付爪17の駆動を行うように構成している。
【0011】さらに、苗載台16の左右方向の横送りと
苗載台16上の苗の縦送りを行う苗送り軸58をアルミ
ダイキャスト製の苗送りケース59を介し植付駆動軸5
1の左端に連動連結させるもので、左フレーム継手48
aの左端取付部であるフランジ部60に苗送りケース5
9の一端側フランジ部61をボルト止め固定させ、ケー
ス59の他端側に苗送り軸58の左端を挿入支持させ、
ケース59内の駆動軸51と苗送り軸58間に高低変速
用の2組の切換ギヤ62・63で形成する変速機構64
を介在させ、機体略中心に対し苗送り軸58の左半分を
苗縦送りカム軸65・右半分を苗台横送りネジ軸66に
設けて、苗送り軸58の高低2速の回転駆動時に苗載台
16の横送りと、苗載台16上の苗の縦送りを行うよう
に構成している。
【0012】図10、図11にも示す如く、前記植付フ
レーム20の前端下側に植付深さ調節支点軸67を回動
自在に枢支させ、各フロート34・35後端上面のブラ
ケット68・69を植付深さ調節リンク70・71を介
し前記支点軸67に連結させ、センタフロート34の前
端に連結する昇降リンク72によってフロート傾斜角度
(植付深さ)の変化を検出すると共に、前記支点軸67
に基端を固設する植深調節レバー73によって基準植付
深さの調節を行うように構成している。
【0013】なお、前記支点軸67の左右両端にはL形
状の左右サイドバンパ74を取付部材75を介し折畳み
自在に外方に突設させている。
【0014】図8、図10、図11にも示す如く、左右
筋引マーカ76を折畳み(起伏)自在に支持する左右マ
ーカ支持ステー77の基端を左右フレーム継手48a・
48bの外側上面に溶接固定させるもので、ステー77
をL型パイプで形成し、前後方向の縦ステー部77aを
継手48a・48b略中央で縦方向の略同一高さ面に線
接触で溶接固定させ、横ステー部77bを縦フレーム4
4a・44bの前方で左右外方に臨ませ、横ステー部7
7b先端の取付軸78にマーカ台79を介しマーカ76
を折畳み自在に支持させると共に、左ステー77の横ス
テー部77bを苗送りケース59の前方に位置させて該
ケース59を保護するように構成している。
【0015】また図13にも示す如く、前記支持ステー
77は左右サイドフレーム23・23の基端を継手48
a・48b側に取付ける左右の補強部材80・81の内
側面にも縦ステー部77a基端を溶接固定させて、これ
らサイドフレーム23とステー77の支持強度を向上さ
せるように構成している。
【0016】図14にも示す如く、苗載台16下端の苗
取出板82を上下動させて苗取量を調節する苗取調節板
83を、植付フレーム20のガイド部材84にガイドロ
ッド85を介し上下動自在に支持させ、調節板83のフ
ック86に係合させる係合板87を左右方向の苗取量調
節軸88に設け、該苗取量調節軸88の左端側に連結す
る苗取量調節レバー89の操作によって、苗植付爪17
が取出す1株分の苗量の調節を行うもので、苗送りケー
ス59に固設する軸受板90と前記右補強部材81に苗
取量調節軸88の横軸部88aの左右両端側を回動自在
に支持させ、苗送りケース59より外方で横軸部88a
の左端側を前方に略90度に折曲げて前後方向の縦軸部
88bに形成し、苗送りケース59の前方で縦軸部88
bの前端を内方に略90度に折曲げて、レバー取付部8
8cに形成して、該取付部88cにL形状の調節レバー
89基端を2本のボルト91で固定させ、レバー89先
端をレバーガイド92を介し前方斜上方に延設させ、左
後輪8と補助車輪37間に臨ませるように設けて、各部
88a・88b・88cで苗送りケース59を囲んで保
護すると共に、ケース59と苗取量調節軸88の隙間9
3で前記搬送ホース41の位置決めを行うように構成し
ている。
【0017】前記ヒッチブラケット24はトップリンク
25及びロワーリンク26を連結させる上下リンク軸9
4・95を有し、植付フレーム20の横フレーム45略
中央に溶接で抱持固定する支点部材96をブラケット2
4の下端にローリング支点軸97を介して回動自在に連
結させ、ブラケット24上端の取付座98に油圧ローリ
ングシリンダ99を取付け、シリンダ99のピストンロ
ッド100先端を右サイドフレーム23上端の固定ブラ
ケット101に連結させ、複動型の前記シリンダ99を
往復駆動するギヤポンプ102と、該ポンプ102を正
逆駆動する可逆型電動モータ103と油タンク104と
をシリンダ99に一体的に設け、前記取付座98上面に
固設する受板105と苗載台16裏側面の左右端のブラ
ケット間にローリング補正バネ106を張設して、ヒッ
チブラケット24左側の横フレーム45のセンサ台10
7に設けた振子型ローリングセンサ108が植付部15
の傾斜を検出するとき、シリンダ99のピストンロッド
100を進退制御して支点軸97回りに植付部15を左
右に揺動させて植付部15の水平保持を図るように構成
している。
【0018】また、前記横フレーム45と支点部材96
右端とに溶接固定させるブラケット109を設け、該ブ
ラケット109と右サイドフレーム23上端のブラケッ
ト101と間を斜めステー110で補強連結させて、最
も軽量構造のもので右サイドフレーム23の剛性を向上
させて、ローリング性能の確保を図るように構成してい
る。
【0019】さらに、前記ブラケット109で苗送り軸
58の略中間を回転自在に支持させるもので、右支持ス
テー77に固設する軸受板111とブラケット109間
に軸受112を介し前記横送りネジ軸66両端を支持さ
せ、前記縦送りカム軸65の右端を継手113を介しネ
ジ軸66左端に、また左端を苗送りケース59にそれぞ
れ連結支持させて、これら左右に分割される縦送りカム
軸65及びネジ軸66を両持ち構造とさせて支持強度を
向上させると共に、縦送りカム軸65の右端を同一軸芯
でネジ軸66に連結させて縦送り精度を向上させるよう
に構成している。前記カム軸65は鉄製中空パイプで、
またネジ軸66は中実鉄材で形成して、機体中心より左
側に前記苗送りケース59とカム軸65、右側に重さの
大きいネジ軸66を振り分け配置させて、左右のバラン
スを良好とさせるように設けている。
【0020】また、前記ネジ軸66には滑り子114を
ネジ結合させ、苗載台16に滑り子受け115を介して
滑り子114を連結させて、ネジ軸66の一方向の回転
時に苗載台16を左右往復移動させると共に、前記縦送
りカム軸65には左右縦送りカム116を有して、苗載
台16が左右移動端まで移動するときには従動カム11
7に縦送りカム116を当接させ一方向クラッチ118
を介し縦送りローラ軸119を一方向に回転させて、苗
載台16下端側に設ける上下一対のローラ軸119・1
20の縦送りローラ121・122間に巻回する縦送り
ベルト123を苗1株分下端方向に移動させるように構
成している。
【0021】図15乃至図17にも示す如く、前記苗送
りケース59を連結させるフレーム継手48aは、苗送
りケース59を取付固定するフランジ部60をフレーム
継手48aの一端側に設け、フランジ部60より一定長
さ突出させるフレーム継手48aの外側端に嵌合するイ
ンロー嵌合部124を苗送りケース59の一側内面に設
けると共に、該嵌合部124の外端にテーパ面125を
形成し、Oリング126をテーパ面125と継手48a
間に介在させて、フランジ部60・61のボルト127
による固定時には継手48aとケース59間の気密保持
を簡単構成で低コストな手段によって図るように構成し
ている。
【0022】前記苗送りケース59には植付駆動軸51
とは別体の変速軸128を設け、前記ベベルギヤ52の
内側にスプライン穴129を形成して、該スプライン穴
129に駆動軸51左端と変速軸128右端とを嵌合さ
せて駆動軸51に変速軸128を一体連結させて、苗送
りケース59の取外し時には変速軸128も一体で容易
に取外し可能とさせるように構成している。
【0023】また、前記継手48aとベベルギヤ52と
の間にベアリング130を介設して、継手48a一端側
にベベルギヤ52を回転自在に支持させ、ベアリング1
30位置より外端の継手48a外側面にフランジ部60
を溶接固定させて、ベアリング130の嵌合する継手4
8a嵌合面の内径aよりフランジ部60を溶接する継手
48a内周面の内径bを大(a<b)に形成して、フラ
ンジ部60の溶接歪みで継手48aが多少変形してもベ
アリング130の組立には悪影響を与えないように構成
している。
【0024】さらに、前記苗送りケース59は縦ケース
部59aと横ケース部59bとを有するL形状に形成
し、横ケース部59bの右端にフランジ部61を形成
し、縦ケース部59aに切換ギヤ62・63で形成する
変速機構64を、横ケース部59bに変速切換機構13
1を組込むもので、前記切換ギヤ62・63は変速軸1
28に遊転支持する駆動側ギヤ62a・63aと、縦送
りカム軸65左端に結合固定する従動側ギヤ62b・6
3bとを有すると共に、前記切換機構131は変速軸1
28のキー溝132内に埋設して先端をシートバネ13
3力でギヤ62a・63aのキー溝134に択一的に係
合させるシフトキー135と、シフトキー135にシフ
トリング136及びシフター137を介して連結させる
切換レバー138とを有し、切換レバー138の左端操
作部138aを苗送りケース59左外方の前側に突出さ
せて、切換レバー138の左右方向の押引操作によって
高低2速の横送り速度の切換を行うように構成してい
る。
【0025】また、前記切換ギヤ62・63はシフト1
35と係合する側のギヤ62a・63aを鉄など金属材
で、また他側のギヤ62b・63bを樹脂材で形成し
て、軽量化と耐久性の両方の向上を図るように構成して
いる。
【0026】図18、図19にも示す如く、前記植付フ
レーム20は前側のフレーム継手48a・48b内にコ
ンパクトに各ベベルギヤ49a・52・54を組込むと
共に、後側のフレーム継手46にコンパクトに各ベベル
ギヤ56a・56b及び植付爪ユニットクラッチ57を
組込んで、構造の簡単化と低コスト化を図るもので、植
付爪ユニットクラッチ57は回転軸47に遊転支持する
ベベルギヤ56bに固定クラッチ部139を、回転軸4
7に左右摺動自在にスプライン嵌合させる摺動体140
に可動クラッチ部141をそれぞれ形成し、常時はクラ
ッチバネ142によって摺動体140を押圧してクラッ
チ部139・141を結合(オン)させると共に、摺動
体140をバネ142力に抗し後退させるクラッチ操作
部材143をフレーム継手46に進退自在に設けて、操
作部材143をレバー144などを介し苗載台16裏側
のユニットクラッチレバー(図示せず)に連結させて、
該クラッチレバー操作によって植付爪ユニットクラッチ
57の入切を行うように構成している。
【0027】図20(1)(2)に示す如く、前記サイ
ドバンパ74は支点軸67の両端に固設する側面視コ形
状の取付部材75にバンパ折曲垂直部74aを上下動自
在に挿通させ、取付部材75より下方に突出させる垂直
部74aのバネ座145と取付部材75間に圧縮バネ1
46を介設させると共に、取付部材75の左端面及び前
面に当接させるL形状の位置規制板147を垂直部74
aに固定させ、規制板147の後方への回動を阻止する
ストッパ部148を取付部材75に設け、規制板147
と取付部材75左端面との当接位置ではバンパ水平部7
4bを支点軸67の延長方向に突出状態とさせて苗取出
板82などを保護する一方、バネ146に抗しバンパ7
4を上方に引上げ前方に水平部74bを略90度回動さ
せ、規制板147と取付部材75前面とを当接させるバ
ンパ収納位置のとき機体巾を縮小させて運搬車への積込
みや格納を容易に可能とさせるように構成している。
【0028】ところで、前記苗送りケース59内は2軸
65・128で構成し、2組の切換ギヤ62・63やシ
フトキー135の簡単な変速機構64及び切換機構13
1を覆う構成のため、型代を低く抑え低コストで小型軽
量に形成すると共に、ケース本体側にボルト149を介
し固定させる左側面部のケース蓋150を取外して、ギ
ヤ62・63の交換や点検など容易に可能とさせてメン
テナンス性を向上させることができる。
【0029】また、横ケース部59bを長尺形状とし、
縦ケース部59aとフランジ部61との間の距離を大と
させて、ボルト127の付け外し作業で工具類を使用す
る場合には、工具類を容易にボルト127位置まで挿入
させてケース59の良好な着脱作業を可能とさせること
ができる。
【0030】以上のように、植付部15は植付フレーム
20をパイプフレームで形成して構成の簡単化と軽量化
を図るものであり、苗植付爪17を駆動する植付フレー
ム20と、左右筋引マーカ76を折畳み自在に支持する
マーカ支持ステーであるマーカ支持部材77とを備え、
マーカ支持ステー77の後端を植付フレーム20に固定
させると共に、先端側を機体外方に折曲形成させたこと
によって、従来の如く植付深さ調節の都度にマーカ76
の支持角度を変化させることなく、またマーカ76の収
納操作時にも苗載台16や、本機に装備する施肥部であ
る施肥装置36にマーカ76を当接させる不都合なく、
植付部15にコンパクトにマーカ76を組込んで機体前
後長を短縮化し、機体の前後バランスを良好とさせると
共に、マーカ76の収納姿勢を従来に比べ起立姿勢とさ
せて、マーカ収納操作時にはマーカ76に付着する泥土
の作業者側への飛散を防止させ、また、マーカ支持ステ
ー77の折曲位置の適宜変更で植付フレーム20など使
用部品を共通とさせた他機種・他仕様への展開も可能と
させてコスト低減を図ることができる。
【0031】また、苗植付爪17を駆動する植付フレー
ム20と、植付フレーム20の左右一側に配設して苗送
り軸58を駆動する苗送りケース59と、左右筋引マー
カ76を折畳み自在に支持するマーカ支持ステー77と
を備え、マーカ支持ステー77の後端を植付フレーム2
0に固定させ、前端側を機体外方に折曲形成させると共
に、マーカ支持ステー77の折曲部である横ステー部7
7bを苗送りケース59前方に配置させることによっ
て、従来の如く植付深さ調節の都度にマーカ76の支持
角度を変化させることなく、またマーカ76の収納操作
時にも苗載台16や、本機に装備する施肥装置36にマ
ーカ76を当接させる不都合なく、植付部15にコンパ
クトにマーカ76を組込んで機体前後長を短縮化し、機
体の前後バランスを良好とさせると共に、マーカ76の
収納姿勢を従来に比べ起立姿勢とさせて、マーカ収納操
作時にはマーカ76に付着する泥土の作業者側への飛散
を防止させ、また、マーカ支持ステー77の折曲位置の
適宜変更で植付フレームなど使用部品を共通とさせた他
機種・他仕様への展開も可能とさせてコスト低減を図
り、さらには苗送りケース59前方をマーカ支持ステー
77で保護して苗送りケース59の損傷を防止し耐久性
を向上させることができる。
【0032】また、苗植付爪17を駆動する植付フレー
ム20と、植付フレーム20の左右一側に配設して苗送
り軸58を駆動する苗送りケース59と、苗載台16の
苗取量を調節する苗取量調節部材である苗取量調節軸8
8を備え、苗送りケース59の後方から側方を迂回させ
て前方に苗取量調節軸88の先端側を突設させることに
よって、苗送りケース59の外方を苗取量調節軸88で
保護して苗送りケース59の耐久性を向上させると共
に、施肥部36の装着時には苗取量調節軸88を施肥ホ
ース41の案内部材として活用してホース41の損傷の
ない良好な支持を可能とさせることができる。
【0033】また、苗載台16の苗取量を調節する苗取
量調節操作部材である苗取量調節レバー89を植付部1
5の側方に備えると共に、後輪の外方で且つ機体前方に
向け調節レバー89の操作部を突出させることによっ
て、運転席位置からの作業者の身体の捻り量を可及的に
小さく抑えて苗取量調節レバー89の操作性を向上させ
ると共に、苗取量調節レバー89の回動角の自由度を高
めるなど配置などでの容易化を図ることができる。
【0034】さらに、後輪8とこの外側の補助車輪37
間に苗取量調節レバー89を配置させることによって、
後輪8と補助車輪37間の限られたスペースを有効利用
して苗取量調節レバー89を配設させ、植付部15への
コンパクトな組込みを容易に可能とさせることができ
る。
【0035】またさらに、後輪8の一側方に苗取量調節
レバー89を、後輪8を挾んで他側方に植付深さを調節
する植深調節操作部材である植深調節レバー73を配置
させることによって、作業中の操作を必要とするこれら
レバー73・89を機体中心に対して同一側方に近接配
備させて、これらの操作性を向上させることができる。
【0036】また、苗送り軸58は一端側に縦送りカム
軸65を、他端側に横送りネジ軸66を形成すると共
に、これらカム軸65及びネジ軸66を機体中心より左
右に振り分け配置させたことによって、植付部15の左
右重量バランスを良好とさせて苗植付精度を安定維持さ
せると共に、縦送りカム軸65の縦送りカム116及び
横送りネジ軸16の滑り子114を機体中央から左右に
振分けてこれらのメンテナンスを容易とさせることがで
きる。
【0037】ところで図21乃至図25にも示す如く、
前記ローリングシリンダ99・ギヤポンプ102・電動
モータ103・油タンク104などでローリング制御ユ
ニット151を構成し、苗載台16の裏側でヒッチブラ
ケット24と右サイドフレーム23間にユニット151
を組込むもので、前記ヒッチブラケット24と制御ユニ
ット151と右サイドフレーム23と横フレーム45と
で正面視4角のループ形状に形成して、ローリング制御
用の支持アームなど別途設置する必要なく元来のブラケ
ット24とサイドフレーム23を利用し、且つこれらブ
ラケット24やフレーム23などからはみ出すことなく
支持強度良好でコンパクトにユニット151を組込むと
共に、ユニット151を略水平に配置して油圧のエア噛
みなどを防止して性能の安定保持を図るように構成して
いる。
【0038】また、前記制御ユニット151は前下り
(前傾)姿勢に傾斜させて苗載台16の前後傾き(略5
7度)に略沿って苗載台16裏側に配置させると共に、
側面視でトップリンク25の揺動範囲とはユニット15
1をラップさせるように設けて、本機と植付部15間に
コンパクトに組込んで機体全長を縮小させるもので、ユ
ニット151の下側左端部と前記取付座98との間にロ
ーリングブラケット152を介設させている。前記ブラ
ケット152はユニット151の下側左端部にボルト1
53で固定させる門形本体部154と、前記取付座98
に枢支軸155を介し上下揺動自在に連結させる門形取
付部156とを有し、本体部154に前下り傾斜分の角
度を異ならせて取付部156を固定させて、ヒッチブラ
ケット152にユニット151を前下り姿勢で連結させ
ると共に、枢支軸155をヒッチブラケット152に最
大近接させた位置でトップリンク25の枢支点となるリ
ンク軸94よりオフセットさせた位置に設けて、ブラケ
ット152の剛性を向上させ、トップリンク25との干
渉を回避させて、ユニット151のコンパクトな組込み
と性能の向上を図るように構成している。
【0039】図24、図25にも示す如く、植付部15
のローリング制御中の中央復帰を検出する中央復帰スイ
ッチ157をローリングシリンダ99先端下側のスイッ
チ台158に設置させるもので、スイッチ台158にア
ーム軸159及び捩りバネ160を介し揺動自在に支持
させるスイッチ操作アーム161と、前記ブラケット1
01に基端を固定して先端側をアーム161近傍まで延
設させるアーム作動板162とを備え、植付部15が略
水平から右下り状態に支点軸97を中心として回動する
とき、作動板162を自由状態としてバネ160力でア
ーム161をスイッチ157のアクチュエータ157a
に当接させてスイッチ157をオンとさせる一方、植付
部15が略水平から右上り状態に回動するとき、作動板
162先端をアーム161に当接させバネ160力に抗
し回動させてスイッチ157をオフとさせるように設け
て、植付部15が右下り状態より中央に復帰するときに
スイッチ157をオンからオフに、また右上り状態より
中央に復帰するときにはオフからオンとさせて、スイッ
チ157による植付部15の中央復帰(水平)を検出す
るように構成している。該構成の場合非制御側のスイッ
チ台158にスイッチ157及び操作アーム161の何
れもを設けて、これらの取付精度を向上させると共に、
スイッチ157の性能を安定保持させ耐久性を向上させ
ることができる。
【0040】図26にも示す如く、前記支点軸97を中
心としたヒッチブラケット24の左側に植深調節レバー
73及び苗取量調節レバー89やこれらの関連付属部品
など重量物を配置させ、ヒッチブラケット24の右側に
配設するローリング制御ユニット151とのバランスを
略均衡させ、植付部15の重心も略中央付近に位置させ
るもので、前記植深調節レバー73は係脱自在に連結さ
せる調節板163をネジ結合体164、ネジ軸165を
介して速度同調の植深補正モータ166に連動連結させ
て、手動による植付深さの基準調節を行うと共に、走行
速度の変化時には補正モータ166でもって植付深さの
基準補正を自動的に行うように構成している。
【0041】また、上記の如くヒッチブラケット24の
左側に植深調節レバー73及び苗取量調節レバー89な
ど重量物を配置させる構成にあって、制御ユニット15
1を設置しない(水平制御の無い)仕様の場合には右フ
レーム継手48bに設置する植付入力軸49が図20の
正面視で反時計方向(矢印方向)に回転することによっ
て、支点軸97を中心として植付部15に右下り方向
(図20では左下り方向)のモーメントが発生しても、
この反対側の前記レバー73、89など重量物によって
反対方向のモーメントを発生させる状態とさせて、モー
メントを相殺させ植付部15の左右バランスを良好に保
つことができる。
【0042】図27に示す如く、前記ロワーリンク26
後端のU形状の左右フレーム26a間を補強パイプ16
7で一体連結させて剛性を向上させると共に、前記ヒッ
チブラケット24前側面の略中間部に3角形状の下動ス
トッパ部材168を固設させて、植付部15が必要以上
に下動するときにはストッパ部材168を補強パイプ1
67に当接させて、植付部15のそれ以上の下動を規制
し植付部15が破損するなどの不都合を防止するように
構成している。
【0043】上記からも明らかなように、植付部15の
左右傾きを調節するローリング制御装置であるローリン
グ制御ユニット151と、苗載台16より取出す1株分
の苗の取出量を調節する苗取量調節部材である苗取量調
節レバー89と、苗の植付深さを調節する植深調節部材
である植深調節レバー73とを備え、機体中心に対し一
側にローリング制御ユニット151を、他側に苗取量及
び植深調節レバー89、73を振り分け配置させたこと
によって、ローリング制御ユニット151と調節レバー
73、89とを左右バランス良く植付部15に組込ん
で、機体全体のバランスを良好とさせて安定した走行を
可能とさせると共に、植付精度を向上させることができ
る。
【0044】また、植付部15に植付駆動力を入切させ
る植付入力部である植付入力軸49を機体中心より一側
に設けると共に、植付入力軸49の回転でローリング支
点であるローリング支点軸97を中心として植付部15
が回動する方向とは反対側方向側に各調節レバー73、
89を設けたことによって、植付入力軸49の回転でロ
ーリング支点軸97を中心として植付部15が左右に回
動するときのモーメントを各調節レバー73、89で相
殺させると共に、植付部15の重心を機体略中央のロー
リング支点軸97位置に近接させて高精度なローリング
制御を可能とさせることができる。
【0045】さらに、本機にリンク機構27を介し昇降
自在に連結させるヒッチ部材であるヒッチブラケット2
4と、植付部15とヒッチブラケット24間に介設して
植付部15を左右水平に保持するローリング制御ユニッ
ト151とを備え、ローリング制御ユニット151を前
下り姿勢に傾斜させてヒッチブラケット24に連結支持
させる枢支部材であるブラケット152を設けたことに
よって、苗載台16の前後傾き(略57度)に略沿った
状態でローリング制御ユニット151を有効に配置さ
せ、苗載台16裏側のデッドスペースを減少させコンパ
クトにローリング制御ユニット151を植付部15に組
込み可能とさせて、機体全長の縮小化を図って機体を小
型化させることができる。
【0046】また、側面視でリンク機構27の昇降揺動
範囲にローリング制御ユニット151をラップさせたこ
とによって、ローリング制御ユニット151を最大本機
側に接近させて植付部15を可及的に前方に配置させて
機体全長の縮小化を容易に可能とさせることができる。
【0047】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、植付部15の左右傾きを調節するローリング制御装
置151と、苗載台16より取出す1株分の苗の取出量
を調節する苗取量調節部材89と、苗の植付深さを調節
する植深調節部材73とを備え、機体中心に対し一側に
ローリング制御装置151を、他側に苗取量及び植深調
節部材89、73を振り分け配置させたことによって、
ローリング制御装置151と調節部材73、89とを左
右バランス良く植付部15に組込んで、機体全体のバラ
ンスを良好とさせて安定した走行を可能とさせると共
に、植付精度を向上させることができるものである。
【0048】また、植付部15に植付駆動力を入切させ
る植付入力部49を機体中心より一側に設けると共に、
植付入力部49の回転でローリング支点97を中心とし
て植付部15が回動する方向とは反対側方向側に各調節
部材73、89を設けたことによって、植付入力部49
の回転でローリング支点97を中心として植付部15が
左右に回動するときのモーメントを各調節部材73、8
9で相殺させると共に、植付部15の重心を機体略中央
のローリング支点97位置に近接させて高精度なローリ
ング制御を可能とさせることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図。
【図2】田植機の全体平面図。
【図3】植付部の側面図。
【図4】植付部の平面図。
【図5】植付部の平面説明図。
【図6】植付部の概略正面図。
【図7】植付フレーム部の正面図。
【図8】植付フレーム部の側面図。
【図9】植付フレーム部の平面断面図。
【図10】植付フレーム左側平面図。
【図11】植付フレーム右側平面図。
【図12】植付フレームの断面説明図。
【図13】植付フレームの斜視説明図。
【図14】苗取出し部の説明図。
【図15】苗送りケース部の断面説明図。
【図16】変速軸部の説明図。
【図17】切換機構の説明図。
【図18】植付爪ユニットクラッチ部の説明図。
【図19】植付爪ユニットクラッチ部の外観説明図。
【図20】サイドバンパ部の説明図。
【図21】ローリング部の正面説明図。
【図22】ローリング部の側面説明図。
【図23】ローリングブラケット部の側面説明図。
【図24】中央復帰スイッチ部の側面説明図。
【図25】中央復帰スイッチ部の平面説明図。
【図26】植深調節レバー部の説明図。
【図27】ヒッチブラケット部の側面説明図。
【符号の説明】 15 植付部 16 苗載台 49 植付入力軸(入力部) 73 植深調節レバー(調節部材) 89 苗取量調節レバー(調節部材) 97 ローリング支点軸(支点) 151 ローリング制御ユニット(制御装置)
フロントページの続き Fターム(参考) 2B062 AA04 AA05 AB01 BA02 BA68 CA04 CA08 2B063 AA07 AA08 AA13 AB01 AB08 BB13 2B064 AA05 AA07 AB01 AC01 FA02 FA18 2B304 KA13 KA17 LA02 LA09 LB05 LB16 MA08 RA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植付部の左右傾きを調節するローリング
    制御装置と、苗載台より取出す1株分の苗の取出量を調
    節する苗取量調節部材と、苗の植付深さを調節する植深
    調節部材とを備え、機体中心に対し一側にローリング制
    御装置を、他側に苗取量及び植深調節部材を振り分け配
    置させたことを特徴とする田植機。
  2. 【請求項2】 植付部に植付駆動力を入切させる植付入
    力部を機体中心より一側に設けると共に、植付入力部の
    回転でローリング支点を中心として植付部が回動する方
    向とは反対側方向側に各調節部材を設けたことを特徴と
    する請求項1記載の田植機。
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