JP2002262084A - 画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP2002262084A
JP2002262084A JP2001322431A JP2001322431A JP2002262084A JP 2002262084 A JP2002262084 A JP 2002262084A JP 2001322431 A JP2001322431 A JP 2001322431A JP 2001322431 A JP2001322431 A JP 2001322431A JP 2002262084 A JP2002262084 A JP 2002262084A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】視覚的により好ましく、解像力、階調性ともに
優れた高画質な記録が可能な画像処理方法、画像処理装
置、画像形成装置、画像処理プログラムおよびコンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体を提供する。 【解決手段】64×64サイズのマトリクスノイズテー
ブルの各要素を示すテーブル番号をN1(m,n)とす
る(m=0,1,2,…,63,n=0,1,2,…,
63)。処理画素の位置を示す座標を(x,y)とする
と、各処理画素に対して、テーブル番号がN1((x/
2)%64,(y/2)%64)となるノイズ値を画素
に加える(なお、割算は小数点以下切捨てとし、%は剰
余を示す)。これによって、ディザマトリクスの大きさ
と同じで、4つの画素からなるブロックに対して、ブロ
ック内の全ての画素について同じ値のノイズを重畳する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力された画像デ
ータにノイズを重畳した後、中間調生成処理を施し、多
階調画像を生成する画像処理方法、画像処理装置、画像
形成装置、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み
取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の画像処理装置においては、階調再
現性を向上させる中間調生成処理方法として、2値ディ
ザ法、誤差拡散法、多値ディザ法、多値誤差拡散法など
の技術が挙げられる。ディザ法では、ディザマトリクス
の形状として正方形および長方形以外に図6に示すよう
な形状を用いてさらに階調再現性を向上させているが、
これらの技術だけでは、画像出力時に疑似輪郭や濃度ム
ラを生じたり、粒状性の悪い画像が出力されてしまうこ
とがある。
【0003】この対策として、特許第2894117号
公報記載の画像信号処理方法およびその装置は、画像デ
ータにノイズを重畳することで、視覚的により好ましい
画像を得ることができることを示している。この技術
は、画像入力装置にて入力された画像信号を画像出力装
置に適合した画像信号に変換処理するに際し、入力画像
信号に対し視覚的に知覚しにくい空間周波数特性のノイ
ズを画像信号レベルに応じて予め重畳させた後、画像出
力装置へ送出するものである。これによって、画像の鮮
鋭性、色調を損なうことなく、原稿自身が持っている画
像ノイズや疑似輪郭等を相殺することができ、視覚的に
好ましい画像を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ノイズ重畳処理の後に
中間調生成処理であるディザ処理を行う場合、ディザ処
理は周期性を持った処理であり、ディザマトリクスの形
状を工夫してもノイズがディザ処理後の出力に影響を及
ぼす画素はほんの一部であるため、出力画像において、
加わったノイズは視覚的に知覚しやすい空間周波数特性
を含んだものとなってしまうという問題がある。
【0005】本発明の目的は、ディザ処理前に行うノイ
ズ重畳処理において、入力画像に対し単なる視覚的に知
覚しにくい空間周波数特性のノイズを重畳する場合より
も、視覚的により好ましく、解像力、階調性ともに優れ
た高画質な記録が可能な画像処理方法、画像処理装置、
画像形成装置、画像処理プログラムおよびコンピュータ
読み取り可能な記録媒体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像データに
ノイズを重畳するノイズ重畳処理工程と、画像データに
対し中間調生成処理を行う中間調生成処理工程とを含む
画像処理方法において、前記ノイズ重畳処理工程は、同
一形状で区切られた1または複数の画素からなるブロッ
クに対し、ブロック内の全ての画素について、同じ値の
ノイズを重畳することを特徴とする画像処理方法であ
る。
【0007】本発明に従えば、同一形状で区切られた1
または複数の画素からなるブロックに対し、ブロック内
の全ての画素について、同じ値のノイズを重畳するの
で、各ブロック内のいずれかの画素で各ノイズ値による
異なる出力を得ることができる。したがって、ブロック
単位で見れば、視覚的に知覚しにくい空間周波数特性の
ノイズが重畳されていることになり、視覚的により好ま
しく、解像力、階調性ともに優れた高画質な記録を行う
ことができる。
【0008】また本発明は、前記中間調生成処理は、デ
ィザ処理であり、前記ブロックの大きさは、前記ディザ
処理に用いられるディザマトリクスの大きさと同じであ
ることを特徴とする。
【0009】本発明に従えば、ブロックの大きさが、デ
ィザ処理に用いられるディザマトリクスの大きさと同じ
であるので、ディザ処理後の出力が、各ディザマトリク
ス内のいずれかの画素で各ノイズ値による異なる出力を
得ることができる。
【0010】また本発明は、前記ノイズ重畳処理工程
は、視覚的に知覚しにくい空間周波数特性のノイズを、
前記ブロック内の全ての画素が同じノイズ値となるよう
に重畳することを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、視覚的に知覚しにくい空
間周波数特性のノイズを前記ブロック内の全ての画素が
同じノイズ値となるように重畳するので、原稿内のわず
かな濃度変化による画像ノイズや疑似輪郭等を相殺し、
視覚的により好ましく、解像力、階調性ともに優れた高
画質な記録を行うことができる。
【0012】また本発明は、前記画像データがカラー画
像データのとき、前記ノイズ重畳処理工程は、各色成分
ごとにノイズを重畳することを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、画像データがカラー画像
データのとき、前記ノイズ重畳処理工程は、各色成分ご
とにノイズを重畳するので、各色成分毎に適切な量のノ
イズを加えることができ、カラー画像において、より高
画質な記録を行うことができる。
【0014】また本発明は、前記ノイズ重畳処理工程
は、視覚的に知覚しにくい空間周波数特性のマトリクス
ノイズテーブルを用いてノイズを重畳することを特徴と
する。
【0015】本発明に従えば、視覚的に知覚しにくい空
間周波数特性のマトリクスノイズテーブルを用いてノイ
ズを重畳するので、処理画素に対応するテーブル値を各
処理画素に加算するだけで、ノイズ重畳処理を行うこと
ができる。
【0016】また本発明は、前記マトリクスノイズテー
ブルの各要素は、前記ブロックの大きさに応じて並べら
れていることを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、マトリクスノイズテーブ
ルの各要素は、前記ブロックの大きさに応じて並べられ
ているので、処理画素が1画素進むにつれてマトリクス
ノイズテーブルを順に1つ1つ対応させるだけでよく、
各処理画素に対応するノイズ値を求めるのに、除算など
の演算を行う必要がない。
【0018】また本発明は、前記画像データがカラー画
像データのとき、前記ノイズ重畳処理工程は、各色成分
ごとにマトリクスノイズテーブルを用いてノイズを重畳
することを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、画像データがカラー画像
データのとき、前記ノイズ重畳処理工程は、各色成分ご
とにマトリクスノイズテーブルを用いてノイズを重畳す
るので、各色成分毎に処理画素に対応するテーブル値を
加算するだけで、各色成分毎に適切な量のノイズを重畳
することができる。
【0020】また本発明は、前記画像データがカラー画
像データのとき、前記ブロックは、各色成分ごとに設定
されることを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、画像データがカラー画像
データのとき、前記ブロックは、各色成分ごとに設定さ
れるので、ディザ処理後の出力が、各色成分毎の各ブロ
ック内のいずれかの画素で各ノイズ値による異なる出力
を得ることができる。
【0022】また本発明は、画像データの各画素ごとに
画素の属する像域を判定する像域分離処理工程を含み、
前記ノイズ重畳処理工程は、像域分離処理結果に応じ
て、各像域ごとのマトリクスノイズテーブルを用いてノ
イズを重畳することを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、像域分離処理結果に応じ
て、各像域ごとにマトリクスノイズテーブルを用いてノ
イズを重畳するので、像域分離処理結果に応じて適切な
量のノイズを重畳することができる。
【0024】また本発明は、前記ブロックは、前記像域
分離処理の処理結果に応じて設定されることを特徴とす
る。
【0025】本発明に従えば、ブロックは、前記像域分
離処理の処理結果に応じて設定されるので、ディザ処理
後の出力が、像域分離処理結果に応じたブロック内のい
ずれかの画素で各ノイズ値による異なる出力を得ること
ができる。
【0026】また本発明は、入力された画像データを上
記のいずれか1つに記載の画像処理方法を用いて変換し
て出力することを特徴とする画像処理装置である。
【0027】本発明に従えば、入力された画像データを
前記の画像処理方法を用いて変換して出力するので、視
覚的により好ましく、解像力、階調性ともに優れた高画
質な画像を画像出力装置で出力する出力画像データに変
換することができる。
【0028】また本発明は、原稿を読取って画像データ
を得る画像入力装置と、上記の画像処理装置と、前記画
像処理装置により処理が施された出力画像データに基づ
いて画像を出力する画像出力装置とを含むことを特徴と
する画像形成装置である。
【0029】本発明に従えば、画像の鮮鋭性、色調を損
なうことなく、原稿自身が持っている画像ノイズや疑似
輪郭等を相殺し、視覚的により好ましく、解像力、階調
性ともに優れた高画質な画像を出力することができる。
【0030】また本発明は、マトリクスノイズテーブル
を用いて画像データにノイズを重畳するノイズ重畳処理
工程と、画像データに対し中間調生成処理を行う中間調
生成処理工程とを含む画像処理方法において、前記ノイ
ズ重畳処理工程は、次に処理する画素に対してノイズを
重畳する際に参照するマトリクスノイズテーブル上の位
置を、現在処理中の画素に対してノイズを重畳する際に
参照したマトリクスノイズテーブル上の位置からの変化
量によって決定し、前記中間調生成処理工程は、ディザ
処理するディザマトリクスの画素を、予め定めるディザ
マトリクスの各画素を識別する識別番号を指定すること
で決定することを特徴とする画像処理方法である。
【0031】本発明に従えば、次に処理する画素に対し
てノイズを重畳する際に参照するマトリクスノイズテー
ブル上の位置を、現在処理中の画素に対してノイズを重
畳する際に参照したマトリクスノイズテーブル上の位置
からの変化量によって決定し、前記中間調生成処理工程
は、ディザ処理するディザマトリクスの画素を、予め定
めるディザマトリクスの各画素を識別する識別番号を指
定することで決定するので、各画素に重畳するマトリク
スノイズテーブル上の位置を適宜に変化させることが可
能で、ノイズ値をディザマトリクスの総画素数を1周期
として変化させることができる。
【0032】また本発明は、画像データの各ラインの最
初の画素に対してノイズを重畳する際に参照するマトリ
クスノイズテーブル上の位置を、1ライン前の最初の画
素に対してノイズを重畳する際に参照したマトリクスノ
イズテーブル上の位置からの変化量によって決定するこ
とを特徴とする。
【0033】本発明に従えば、画像データの各ラインの
最初の画素に対してノイズを重畳する際に参照するマト
リクスノイズテーブル上の位置を、1ライン前の最初の
画素に対してノイズを重畳する際に参照したマトリクス
ノイズテーブル上の位置からの変化量によって決定する
ので、各画素に重畳するマトリクスノイズテーブル上の
位置を適宜に変化させることが可能で、ノイズ値を副走
査方向にもディザマトリクスの総画素数を1周期として
変化させることができる。
【0034】また本発明は、同じディザマトリクス内の
各画素に対しては、ノイズを重畳する際に参照するマト
リクスノイズテーブル上の位置が同じになるように前記
変化量が定められていることを特徴とする。
【0035】本発明に従えば、同じディザマトリクス内
の各画素に対しては、ノイズを重畳する際に参照するマ
トリクスノイズテーブル上の位置が同じになるように前
記変化量が定められているので、各ディザマトリクス内
の全ての画素に同じノイズを重畳することができる。
【0036】また本発明は、前記ディザマトリクスは複
数のサブマトリクスにより構成され、同じサブマトリク
ス内の各画素に対しては、ノイズを重畳する際に参照す
るマトリクスノイズテーブル上の位置が同じであり、異
なるサブマトリクスの画素に対しては、ノイズを重畳す
る際に参照するマトリクスノイズテーブル上の位置が異
なるように前記変化量が定められていることを特徴とす
る。
【0037】本発明に従えば、ディザマトリクスは複数
のサブマトリクスにより構成され、同じサブマトリクス
内の各画素に対しては、ノイズを重畳する際に参照する
マトリクスノイズテーブル上の位置が同じであり、異な
るサブマトリクスの画素に対しては、ノイズを重畳する
際に参照するマトリクスノイズテーブル上の位置が異な
るように前記変化量が定められているので、画像をサブ
マトリクスからなるディザマトリクスで処理する場合
に、各サブマトリクス内の全ての画素に同じノイズ値を
重畳することができ、異なるサブマトリクスの画素には
異なるノイズ値を重畳することができる。
【0038】また本発明は、前記変化量は、正負の符号
を表すビットを含めた2ビットのデータであることを特
徴とする。
【0039】本発明に従えば、変化量が正負の符号を表
すビットを含めた2ビットのデータであるので、マトリ
クスノイズテーブル上の位置(ノイズテーブル番号)の
変化量を格納する記憶領域を縮小することができる。
【0040】また本発明は、ノイズを重畳する際に参照
するマトリクスノイズテーブル上の位置がマトリクスノ
イズテーブル外の位置となる場合は、マトリクスノイズ
テーブルのサイズに基づいてマトリクスノイズテーブル
内に収まるように調整することを特徴とする。
【0041】本発明に従えば、ノイズを重畳する際に参
照するマトリクスノイズテーブル上の位置がマトリクス
ノイズテーブル外の位置となる場合は、マトリクスノイ
ズテーブルのサイズに基づいてマトリクスノイズテーブ
ル内に収まるように調整するので、入力された画像デー
タの画素数より小さいマトリクスノイズテーブルでも全
ての画素に対して繰り返し適用され、適切なノイズ重畳
処理を行うことができる。
【0042】また本発明は、画像データの各画素ごとに
画素の属する像域を判定する像域分離処理工程を含み、
前記ノイズ重畳処理工程は、像域分離処理結果に応じて
ノイズ重畳処理を行うことを特徴とする。
【0043】本発明に従えば、ノイズ重畳処理工程では
像域分離処理結果に応じて、ノイズ重畳処理を行うの
で、像域ごとに適切なノイズ重畳処理を行うことができ
る。
【0044】また本発明は、前記中間調生成処理工程
は、像域分離結果に応じて、各像域ごとのディザマトリ
クスのサイズを変えることを特徴とする。
【0045】本発明に従えば、中間調生成処理工程では
像域分離結果に応じて、各像域ごとのディザマトリクス
のサイズを変えるので、次に処理する画素に対してノイ
ズを重畳する際に参照するマトリクスノイズテーブル上
の位置を決定する変化量を記憶する記憶領域を縮小する
ことができる。文字領域と写真領域とで異なるディザマ
トリクスで処理する場合、文字領域は写真領域より小さ
いサイズのディザマトリクスで処理されることが多く、
文字領域用の変化量を設定する記憶領域を写真領域用の
変化量を設定する記憶領域より小さくすることができ
る。
【0046】また本発明は、前記ノイズ重畳処理工程
は、像域分離処理結果に基づいて、特定の像域に対して
はノイズ重畳処理を行わないことを特徴とする。
【0047】本発明に従えば、ノイズ重畳処理工程では
像域分離処理結果に基づいて、特定の像域に対してはノ
イズ重畳処理を行わないので、処理速度を速めることが
できる。
【0048】また本発明は、前記画像データは、カラー
画像データであることを特徴とする。本発明に従えば、
カラー画像についても処理を施すことができる。
【0049】また本発明は、前記ノイズ重畳処理工程
は、特定の色成分に対してノイズ重畳処理を行わないこ
とを特徴とする。
【0050】本発明に従えば、ノイズ重畳処理工程えは
特定の色成分に対してノイズ重畳処理を行わないので、
たとえばイエローは他の色成分と比べて比較的濃淡が知
覚されにくいので、ノイズを重畳しても効果が小さくノ
イズ重畳処理を行わないようにすることもできる。これ
によって、1色分の処理を行わなくてもよいので処理速
度を速めることができる。
【0051】また本発明は、前記マトリクスノイズテー
ブルは、入力画像データに対して視覚的に知覚しにくい
空間周波数特性を有することを特徴とする。
【0052】本発明に従えば、マトリクスノイズテーブ
ルが入力画像データに対して視覚的に知覚しにくい空間
周波数特性を有するので、各ディザマトリクス内の複数
の画素に対して、そのディザマトリクスに対応させたノ
イズ値が1画素数分にだけ重畳され、ディザマトリクス
単位で見れば視覚的に知覚しにくい空間周波数特性を損
なうことなく、原稿内のわずかな濃度変化による画像ノ
イズや疑似輪郭等を相殺し、視覚的により好ましく、解
像力、階調性ともに優れた高画質な記録を行うことがで
きる。
【0053】また本発明は、前記マトリクスノイズテー
ブルは、2次元の数値行列から成り、参照するマトリク
スノイズテーブル上の位置および前記変化量は、行方向
と列方向の2つの数値で設定されていることを特徴とす
る。
【0054】本発明に従えば、マトリクスノイズテーブ
ルが2次元の数値行列から成り、参照するマトリクスノ
イズテーブル上の位置および前記変化量は、行方向と列
方向の2つの数値で設定されているので、一定方向だけ
ではなく画像平面全体に対して適切に処理することがで
きる。
【0055】また本発明は、前記マトリクスノイズテー
ブルのサイズは、2のN乗(Nは自然数)であることを
特徴とする。
【0056】本発明に従えば、マトリクスノイズテーブ
ルのサイズが2のN乗(Nは自然数)であるので、画素
ごとに決定されるマトリクスノイズテーブルの位置がN
ビットのレジスタで処理され、変化量を加算した結果が
マトリクスノイズテーブルのサイズより大きくなったり
負の数になる場合でも、Nビットのレジスタ値をその画
素のマトリクスノイズテーブルの位置とすることができ
る。
【0057】また本発明は、入力された画像データを上
記の画像処理方法を用いて変換して出力することを特徴
とする画像処理装置である。
【0058】本発明に従えば、入力された画像データを
上記の画像処理方法を用いて変換して出力するので、デ
ィザ処理前に行うノイズ重畳処理において、ディザ処理
におけるディザマトリクスが単純な正方形や長方形でな
くても、入力画像に対し視覚的に知覚しにくい空間周波
数特性のノイズをディザマトリクスあるいはディザマト
リクスを等分割したサブマトリクスに応じて重畳するこ
とができ、画像の鮮鋭性、色調を損なうことなく、原稿
自身が持っている画像ノイズや疑似輪郭等を相殺し、視
覚的により好ましく、解像力、階調性ともに優れた高画
質な画像を画像出力装置で出力する画像データに変換す
ることができる。
【0059】また本発明は、原稿を読み取って画像デー
タを得る画像入力装置と、上記の画像処理装置と、前記
画像処理装置により処理が施された出力画像データに基
づいて画像を出力する画像出力装置とを含むことを特徴
とする画像形成装置である。
【0060】本発明に従えば、原稿を読み取って画像デ
ータを得る画像入力装置と、上記の画像処理装置と、画
像処理装置により処理が施された出力画像データに基づ
いて画像を出力する画像出力装置とを含むので、ディザ
処理前に行うノイズ重畳処理において、ディザ処理にお
けるディザマトリクスが単純な正方形や長方形でなくて
も、入力画像に対し視覚的に知覚しにくい空間周波数特
性のノイズをディザマトリクスあるいはディザマトリク
スを等分割したサブマトリクスに応じて重畳することが
でき、画像の鮮鋭性、色調を損なうことなく、原稿自身
が持っている画像ノイズや疑似輪郭等を相殺し、視覚的
により好ましく、解像力、階調性ともに優れた高画質な
画像を形成することができる。
【0061】また本発明は、上記の画像処理方法をコン
ピュータに実行させるための画像処理プログラムであ
る。
【0062】本発明に従えば、画像の鮮鋭性、色調を損
なうことなく、原稿自身が持っている画像ノイズや疑似
輪郭等を相殺し、視覚的により好ましく、解像力、階調
性ともに優れた高画質な画像を形成することが可能な画
像処理方法をコンピュータが読み取り、実行することが
でき、汎用的なものとすることができる。
【0063】また本発明は、上記の画像処理方法をコン
ピュータに実行させるための画像処理プログラムを記録
したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0064】本発明に従えば、画像の鮮鋭性、色調を損
なうことなく、原稿自身が持っている画像ノイズや疑似
輪郭等を相殺し、視覚的により好ましく、解像力、階調
性ともに優れた高画質な画像を形成することが可能な画
像処理方法をコンピュータに容易に供給することができ
る。
【0065】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある画像処理装置13を含む画像形成装置11の構成を
示すブロック図である。画像形成装置11は、たとえば
電子写真方式やインクジェット方式を用いたデジタル複
写機などである。画像形成装置11は、画像入力装置1
2、画像処理装置13および画像出力装置14からな
り、画像処理装置13は、アナログ/デジタル(以後
「A/D」と略称する)変換部21、シェーディング補
正部22、入力階調補正部23、色補正部24、像域分
離処理部25、墨生成下色除去部26、空間フィルタ処
理部27、ノイズ重畳処理部28、中間調出力階調処理
部29、曲線記憶部30、補正量記憶部31および出力
変換テーブル記憶部32から構成される。
【0066】A/D変換部21は、画像入力装置12
(たとえばスキャナ)から与えられるRGB(R:赤、
G:緑、B:青)の反射率信号を、デジタル信号に変換
する。シェーディング補正部22は、A/D変換された
反射率信号に対して、シェーディング補正処理を施す。
シェーディング補正処理は、画像入力装置12の照明系
・結像系および撮像系に起因して画像信号に生じる各種
の歪みを取除くために行われる。入力階調補正部23
は、シェーディング補正処理が施された反射率信号に、
入力階調補正処理を施す。入力階調補正処理は、反射率
信号を、濃度信号等であるような画像処理装置13が扱
いやすい信号に変換する処理である。入力階調補正部2
3は、濃度信号に、カラーバランス処理をさらに施して
もよい。色補正部24は、RGBの濃度信号をCMY
(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー)の濃度信
号に変換し、かつ画像出力装置14における色再現の忠
実化実現のために、CMYの濃度信号に色補正処理を施
す。色補正処理は、具体的には、不要吸収成分をそれぞ
れ含むCMYのトナーやインクの分光特性に基づいた色
濁りを、CMYの濃度信号から取除く処理である。
【0067】像域分離処理部25は、色補正部24から
出力されたCMYの濃度データに基づき、文字、網点、
その他の像域に分離する像域分離処理を行う(像域分離
処理工程)。像域分離処理部25における分離結果は、
墨生成下色除去部26・空間フィルタ処理部27に与え
られ、中間調出力階調処理部28にも与えられることが
ある。墨生成下色除去部26は、色補正部24から出力
された濃度信号を構成するCMYの色信号に基づいて、
黒の色信号を生成する墨生成処理を行う。また墨生成下
色除去部26は、CMYの色信号に対して下色除去処理
を行う。下色除去処理は、CMYの色信号から墨生成処
理で生成された黒の色信号を差し引いて新たなCMYの
色信号を得る処理である。これらの処理の結果、CMY
の濃度信号は、CMYK(K:黒)の色信号から成る画
像データに変換される。空間フィルタ処理部27は、墨
生成下色除去部26で得られたCMYKの画像データに
対して、デジタルフィルタを用いた空間フィルタ処理を
施す。これによって画像の空間周波数特性が補正される
ので、画像出力装置14が出力する画像にぼやけまたは
粒状性劣化を生じることを防止することができる。
【0068】ノイズ重畳処理部28は、空間フィルタ処
理後のCMYKの画像データに対して、予め用意された
マトリクスノイズテーブルのテーブル値あるいは乱数発
生回路などによる出力値をノイズとして画像データにノ
イズ重畳処理を施す(ノイズ重畳処理工程)。中間調出
力階調処理部29は、ノイズ重畳処理後のCMYKの画
像データに対して、階調補正処理および中間調生成処理
を施す(中間調生成処理工程)。中間調生成処理は、画
像を複数の画素に分割して階調を再現できるようにする
処理である。また中間調出力階調処理部29は、画像デ
ータの濃度値を、画像出力装置14の特性値である網点
面積率に変換する処理を行ってもよい。中間調出力階調
処理部29によって処理された濃度信号が、画像出力装
置14に与えられる。なお、本発明はデジタル複写機に
限定されるものではなく、画像入力装置12、画像処理
装置13、画像出力装置14がネットワークを介して接
続されている形態でも構わない。
【0069】以下ではさらにノイズ重畳処理部28およ
び中間調出力階調処理部29について説明する。なお、
CMYKの各色成分の濃度値に対するノイズ重畳処理お
よび中間調生成処理は、ノイズを重畳する実際の値およ
び同一形状に区切られるブロックが異なるだけであるの
で、任意の1つの色成分の濃度値に対するノイズ重畳処
理と中間調出力階調処理だけを説明している。また、像
域分離処理結果毎のノイズ重畳処理も像域分離処理結果
毎にマトリクスノイズテーブルが異なったり、同一形状
に区切られるブロックが異なるだけであるので、像域判
定結果にかかわらず、ノイズ重畳処理と中間調出力階調
処理が行われる場合を説明している。
【0070】まず、中間調出力階調処理部29における
階調補正処理について説明する。図2は、階調補正処理
に用いる基準補正曲線51および階調補正曲線52を示
すグラフである。横軸は画像データの入力濃度値、縦軸
は入力濃度値に対する補正値を示している。
【0071】ノイズ重畳処理後の中間調出力階調処理が
階調補正処理と中間調生成処理とを同時に行う多値ディ
ザ処理である場合、ディザマトリクスの大きさが2×2
の多値ディザ処理であれば、2×2のマトリクスの各画
素はそれぞれ出力変換テーブル(出力テーブル)を持
つ。この出力変換テーブルは、階調補正処理のために生
成される階調補正曲線に基づいて作成される。階調補正
曲線52は、入力される8ビットの画像データに対し
て、図2に示すように、入力濃度値0〜255に対して
補正値0〜1020までの10ビットの値を出力する形
になっている。多値ディザ処理の階調補正曲線作成のた
めに、図2に示すような基準補正曲線51が曲線記憶部
30に記憶されており、かつ複数の補正量が予め設定さ
れている。複数の補正量は予め設定されて補正量記憶部
31に記憶されている。中間調出力階調処理部29は、
CMYKの画像データが与えられた時点で、基準補正曲
線51と補正量(図2の矢印)とを用いて実際に用いる
べき階調補正曲線52を作成する。
【0072】ただし、この階調補正曲線は、各画像出力
装置において所望の出力特性が得られるように階調補正
を行うためのもので、各画像出力装置は同じように設計
されていても所望の出力特性を得るためにそれぞれに適
切な補正量を設定することで適切な階調補正曲線が作成
される。また経時変化も起こり得るので、その変化に応
じて適切な補正量を設定することで適切な階調補正曲線
を作成することが可能である。
【0073】図3は、マトリクスサイズ2×2の多値デ
ィザ処理の出力テーブルを示す図である。階調補正曲線
52から2×2多値ディザ処理の第1から第4画素の出
力テーブルを作成する。入力値0〜255に対して補正
値Vが0≦V<255であれば、第1の出力テーブルは
tb1=V、第2の出力テーブルはtb2=0、第3の
出力テーブルはtb3=0、第4の出力テーブルはtb
4=0とする。255≦V<510であれば、第1の出
力テーブルはtb1=255、第2の出力テーブルはt
b2=V−255、第3の出力テーブルはtb3=0、
第4の出力テーブルはtb4=0とする。510≦V<
765であれば、第1の出力テーブルはtb1=25
5、第2の出力テーブルはtb2=255、第3の出力
テーブルはtb3=V−510、第4の出力テーブルは
tb4=0とする。765≦V≦1020であれば、第
1の出力テーブルはtb1=255、第2の出力テーブ
ルはtb2=255、第3の出力テーブルはtb3=2
55、第4の出力テーブルはtb4=V−765とす
る。このように生成された出力テーブルを出力変換テー
ブル記憶部32に記憶させ、これを用いて多値ディザ処
理が行われる。
【0074】これに対して、ノイズ重畳処理部28は、
視覚的に知覚しにくい空間周波数特性のマトリクスノイ
ズテーブルを用いてノイズ重畳処理を行う。
【0075】図4は、64×64サイズのマトリクスノ
イズテーブルを示す図である。このマトリクスノイズテ
ーブルの各要素を示すテーブル番号をN1(m,n)と
する(m=0,1,2,…,63,n=0,1,2,
…,63)。処理画素の位置を示す座標を(x,y)と
すると、ディザ処理に用いられるディザマトリクスの大
きさに合わせた2×2の画素ブロック内には同じノイズ
値が加わるように、座標(x,y)に位置する画素に対
して、テーブル番号がN1((x/2)%64,(y/
2)%64)となるノイズ値を画素に加える(なお、割
算は小数点以下切捨てとし、%は剰余を示す)。これに
よって、図5に示すようにディザマトリクスの大きさと
同じで、同一形状で区切られた1または複数の画素から
なるブロックに対して、ブロック内の全ての画素につい
て同じ値のノイズを重畳することができる。
【0076】また、マトリクスサイズが64×64の視
覚的に知覚しにくい空間周波数特性のマトリクスノイズ
テーブルN1(m,n)(たとえばブルーノイズと呼ば
れるノイズ)から、マトリクスノイズテーブル内の各要
素を2×2のディザマトリクスに合わせて縦横それぞれ
2個ずつ同じ要素を並べて128×128のマトリクス
ノイズテーブルを予め作成しておく。そして、この予め
作成しておいたマトリクスノイズテーブルの各テーブル
番号をN2(m,n)とし(m=0,1,2,…,12
7,n=0,1,2,…,127)、処理画素の位置を
示す座標を(x,y)とすると、その処理画素に用いる
マトリクスノイズテーブルのテーブル番号は、N2(x
%128,y%128)で求められ(なお、%は剰余を
示す)、この求められたテーブル番号N2(x%12
8,y%128)のノイズ値を処理画素に加える。
【0077】このようにしてノイズ重畳処理が行われる
が、入力される画像データの濃度値がたとえば150と
いう値が連続するような濃度が一様な部分について、ノ
イズ重畳処理を行わずに出力テーブルを用いて多値ディ
ザ処理を行う場合を考える。まず、入力濃度値が150
のとき、階調補正曲線52から補正値が求めると、30
5となる(図2参照)。このときの多値ディザ処理で
は、前記したようにディザマトリクス内の4つの画素の
うち、第2の画素が50(=305−255)という値
を出力し、第1の画素は255、第3、第4の画素は0
という値を出力する。これを繰り返して処理を進める
と、ディザ処理によって出力画像に周期性が生じ、疑似
輪郭など画質の劣化を引き起こしてしまう。ここで、多
値ディザ処理の前にノイズ重畳処理を行う場合、上述の
ように、ディザマトリクスの大きさと同じブロック内の
画素に同じノイズ値が重畳されるようにノイズ重畳処理
を行う。−7から+7までのノイズ値により処理される
とすると、入力濃度値が143から157の間で変動
し、第2の画素は50前後の値を変動して返す(出力す
る)こととなる。他の3つの画素はノイズの影響を受け
ずに、第1の画素は255、第3、第4の画素は0とい
う値を返し、これを繰り返すことで1つおきの画素にノ
イズ値の影響を及ぼすことになる。他の大きな濃度変化
のない画像領域についても同様となる。
【0078】この多値ディザ処理は、1つのディザマト
リクスで1つのドットを再現しているので、画素単位で
見れば元のノイズの空間周波数特性に比べれば低い空間
周波数特性を含むことになるが、マトリクス単位で見れ
ば、視覚的に知覚しにくい空間周波数特性のノイズを重
畳していることになる。これによって、原稿内のわずか
な濃度変化による画像ノイズや疑似輪郭等を相殺し、視
覚的により好ましく、解像力、階調性ともに優れた高画
質な記録を行うことができる。
【0079】画像入力装置12より読み込まれる画像が
カラー画像である場合、疑似輪郭や濃度ムラ、あるいは
粒状性の劣化が色成分毎に異なることがあるので、この
ようなときには、マトリクスノイズテーブルあるいは乱
数発生回路を各色成分毎に用意し、たとえばシアンは−
7から+7までのノイズ値、マゼンタは−11から+1
1までのノイズ値、イエローは−3から+3までのノイ
ズ値、ブラックは−5から+5までのノイズ値を重畳す
る。
【0080】さらに、カラー画像の場合、色成分毎にス
クリーン角を変えるとき、ディザマトリクスの大きさ、
形を変えて処理が施されるので、その際にはディザマト
リクスの大きさに応じて、ノイズ重畳処理を行うブロッ
クを、たとえばシアンは図6(a)のような10画素の
ブロック、マゼンタは図6(b)のような10画素のブ
ロック、イエロー、ブラックは図6(c)のような3×
3画素のブロックとする。
【0081】また、疑似輪郭や濃度ムラ、あるいは、粒
状性の劣化は文字領域ではあまり目立たず、文字領域以
外で目立つことが多い。そこで、予め像域分離処理部2
5によって、入力された画像データの像域分離処理を行
い、その結果に応じたマトリクスノイズテーブルを使用
する。
【0082】像域分離処理の方法には、たとえば「文字
/網点/写真混在画像の適応2値化方式」(画像電子学
会研究会予稿90−06−04)に記載されている方法
を用いることができる。以下に詳細を説明する。注目画
素を中心としたM×N(M,Nは自然数)画素のブロッ
ク内で以下のような判定を行い、それを注目画素の領域
識別信号とする。
【0083】1.ブロック内の中央の9画素に対して信
号レベルの平均値(Dave)を求め、その平均値を用い
てブロック内の各画素を2値化する。また、最大画素信
号レベル(Dmax)、最小画素信号レベル(Dmin)も同
時に求める。
【0084】2.網点領域では、小領域における画像信
号の変動が大きいことや、背景に比べて濃度が高いこと
を利用し、網点領域を識別する。2値化されたデータに
対して主走査、副走査方向でそれぞれ0から1への変化
点数、1から0への変化点数を求めて、それぞれKH
Vとし、閾値TH,TVと比較して両者がともに閾値を
上回ったら網点領域とする。また、背景との誤判定を防
ぐために、Dmax,Dmin,Daveを閾値B1,B2と比較
する。 Dmax−Dave>B1かつDave−Dmin>B2かつKH>THかつKV>TV …網点領域 上の条件以外 …非網点領域
【0085】3.文字領域では、最大信号レベルと最小
信号レベルの差が大きく、濃度も高いと考えられること
から、文字領域の識別を以下のように行う。非網点領域
において先に求めていた最大、最小信号レベルとそれら
の差分(Dsub)を閾値PA,PB,PCと比較し、どれか
1つが上回ったならば文字領域、全て閾値以下ならば写
真領域(その他領域)とする。 Dmax>PAまたはDmin>PBまたはDsub>PC …文字領域 上の条件以外 …写真領域
【0086】以上のような方法によって、像域分離結果
が文字部と判別された像域に対しては、−3から+3ま
でのノイズ値のマトリクスノイズテーブル(場合によっ
てはノイズを付加しなくてもよい)、文字部以外と判別
された像域に対しては−7から+7までの大きいノイズ
値のマトリクスノイズテーブルを用いる。
【0087】また、この場合も像域分離処理の処理結果
に応じて異なる大きさのディザマトリクスを用いてディ
ザ処理を行う。同一形状に区切られるブロックについ
て、像域分離結果が文字部と判別された像域に対しては
1×1の画素を1つの画素ブロックとし、文字部以外と
判別された像域に対しては2×2の画素を1つの画素ブ
ロックとして、ノイズ重畳処理を行う。
【0088】次に、本発明の他の実施形態について以下
に説明する。ディザマトリクスが単純な正方形や長方形
であれば、上記の実施形態のような方法でディザマトリ
クス内の全ての画素について同じ値のノイズを重畳する
ことができるが、図6(a)、(b)に示すような10
画素のディザマトリクスの場合、このマトリクス内に同
じ値のノイズを重畳するのは困難である。たとえば、図
6(a)、(b)に示すディザマトリクスは、図7に示
すようなディザマトリクスで1ライン進む毎にこのマト
リクスを3画素左にシフトするようにして処理すれば実
現することができる。しかし、視覚的に知覚しにくい空
間周波数特性のノイズの各ノイズ値を、図7に示すディ
ザマトリクスに順に対応させてディザマトリクス内で同
じノイズ値を重畳しても、マトリクスを1ライン進む毎
に3画素左にシフトしているため、重畳したノイズの空
間周波数特性が保持されない場合が多い。
【0089】本実施形態では、形状にかかわらずディザ
マトリクス内の全ての画素について同じ値のノイズを重
畳することができる。なお、本実施形態の画像処理装置
を含む画像形成装置の構成は、図1に示した画像形成装
置11と同様であるので説明は省略する。
【0090】図8は、本実施形態におけるノイズ重畳処
理部28の構成を示すブロック図である。ノイズ重畳処
理部28は、入力された画像データの濃度値(入力濃度
値)が予め定められている範囲内にあるか否かの判断を
行うノイズ重畳範囲判定部281、ノイズを重畳する濃
度値域を格納するノイズ重畳入力濃度値域記憶部28
2、画像データにノイズ重畳処理を行うノイズ重畳部2
83、重畳するマトリクスノイズテーブルを格納するノ
イズ量記憶部284および矩形ではない形状のディザマ
トリクスを用いた際に処理を行う画素の順序ならびに参
照するマトリクスノイズテーブル上の位置を格納する処
理方法記憶部285より構成される。また、像域分離処
理部25における分離結果である領域識別信号は、処理
方法記憶部285に入力され、文字・線画領域、網点領
域、写真領域の各領域毎にノイズ重畳処理を行う際に反
映される。
【0091】ノイズ重畳処理部28においては、ノイズ
量記憶部284に格納されている64×64の数値行列
から成るマトリクスノイズテーブルの各要素の位置を行
方向、列方向それぞれ順に0から63のノイズテーブル
番号と対応させ、画素に対してノイズ重畳処理する際に
は、参照するマトリクスノイズテーブル上の位置を決定
することでノイズテーブル番号に対応するノイズ値を重
畳する。ここで、マトリクスノイズテーブルの行方向番
号をx、列方向番号をyとする場合のノイズテーブル番
号はN(x,y)と表す。また、64×64の数値行列
から成るノイズテーブルは視覚的に知覚しにくい空間周
波数特性を有している。
【0092】本実施形態では、参照するマトリクスノイ
ズテーブル上の位置を適切に決定することで、形状にか
かわらずディザマトリクス内の全ての画素について同じ
値のノイズを重畳することができる。また、ノイズ重畳
処理およびディザ処理はラインに沿って順次行い、1ラ
インの処理が終わると次のラインの先頭画素に戻って処
理を続行する。
【0093】図9は、本実施形態におけるディザマトリ
クスを画像データへ適用した状態を示す図である。図9
(a)はディザマトリクスの1例であり、このディザマ
トリクスを画像データに適用させるには、図9(b)に
示すような並べかたにする必要がある。ここで、ディザ
マトリクス内の各画素を識別するための識別番号である
マトリクス位置番号を図9(a)のように定める。マト
リクス位置番号をn(=0〜9)とし、現在処理中の画
素に重畳するノイズ値のノイズテーブル番号を基準とし
て、次に処理する画素に重畳するノイズ値のノイズテー
ブル番号への行方向および列方向それぞれの変化量をNP
CTX[n],NPCTY[n]とする。すなわち、次の画素にノイズ
を重畳する際に参照するノイズテーブル番号は、現在の
画素に対するノイズテーブル番号にNPCTX[n],NPCTY[n]
の値を加算した値となる。
【0094】また、ディザ処理するディザマトリクスの
画素をマトリクス位置番号NPDT[N]を指定することで決
定する。すなわち、ノイズが重畳された後の画素に対し
てマトリクス位置番号が示す値を用いて中間調生成処理
を行う。これらの番号設定に従って、次に処理する画素
に対するノイズテーブル番号およびマトリクス位置番号
が定められ、ノイズ重畳処理とディザ処理とが繰り返さ
れる。
【0095】さらに詳細について説明する。中間調生成
処理を階調補正処理および2値ディザ処理により行うも
のとし、図10に示すような画素ごとに決まるマトリク
ス位置番号に対応する閾値を用いて閾値処理される。
【0096】図9(a)に示すディザマトリクスの場
合、次の画素に対するノイズテーブル番号の行方向、列
方向それぞれの変化量NPCTX[n]、NPCTY[n] を NPCTX[0]=0, NPCTX[1]=0, NPCTX[2]=1, NPCTX[3]=0, NPCTX[4]=0, NPCTX[5]=1, NPCTX[6]=0, NPCTX[7]=0, NPCTX[8]=0, NPCTX[9]=1 NPCTY[0]=0, NPCTY[1]=0, NPCTY[2]=0, NPCTY[3]=0, NPCTY[4]=0, NPCTY[5]=0, NPCTY[6]=0, NPCTY[7]=0, NPCTY[8]=0, NPCTY[9]=1 とし、次の画素のマトリクス位置番号 NPDT[n] を NPDT[0]=1, NPDT[1]=2, NPDT[2]=3, NPDT[3]=4, NPDT[4]=5, NPDT[5]=6, NPDT[6]=7, NPDT[7]=8, NPDT[8]=9, NPDT[9]=0 とする。
【0097】たとえば、最初に処理する画素のマトリク
ス位置番号を0番、ノイズテーブルの行方向番号、列方
向番号ともに0番とすると、最初の画素にはノイズテー
ブル番号N(0,0)番のノイズ値を重畳し、マトリク
ス位置番号0に対応する閾値190を用いて閾値処理す
る。次の画素(マトリクス位置番号1の画素)は、行方
向・列方向の変化量NPCTX[0]=0,NPCTY[0]=0によ
りノイズテーブル番号は変わらずN(0,0)番のノイ
ズ値を重畳し、NPDT[0]=1によりマトリクス位置番号
1に対応する閾値140を用いて閾値処理する。この次
の画素(マトリクス位置番号2の画素)は、NPCTX[1]
=0,NPCTY[1]=0によりノイズテーブル番号は変わ
らずN(0,0)番のノイズ値を重畳し、NPDT[1]=2
によりマトリクス位置番号2に対応する閾値215を用
いて閾値処理する。さらにこの次の画素(マトリクス位
置番号3の画素)は、NPCT[2]=1,NPCTY[2]=0に
よりノイズテーブル番号は行方向について1加算してN
(1,0)番のノイズ値を重畳し、NPDT[2]=3により
マトリクス位置番号3に対応する閾値240を用いて閾
値処理する。このようにして、全ての画素について順次
処理を繰り返す。
【0098】また、各ラインの最初の画素は、上記とは
異なる手順を定めておき処理を行う。すなわち、1ライ
ンの処理が終了すると、ラインの最初の画素については
以下に示す処理がなされ、ラインの2番目以降の画素に
ついては上記の処理が施される。
【0099】ディザマトリクスの各マトリクス位置番号
nに対して、下の画素に対するノイズテーブル番号の行
方向および列方向それぞれの変化量NLCTX[n],NLCTY[n]
と、下の画素のマトリクス位置番号NLDT[n]とを設定し
ておく。この場合も上記と同様に、変化量NLCTX[n],NL
CTY[n]はディザマトリクス内の画素に対して定められ、
この設定に従って、次の画素のマトリクス位置番号とノ
イズテーブル番号が定められ、ノイズ重畳処理とディザ
処理が繰返される。図9(a)に示すディザマトリクス
の場合、下の画素へのノイズテーブル番号の行方向、列
方向それぞれの変化量NLCTX[n],NLCTY[n]を NLCTX[0]=0, NLCTX[1]=0, NLCTX[2]=0, NLCTX[3]=0, NLCTX[4]=0, NLCTX[5]=0, NLCTX[6]=-1, NLCTX[7]=0, NLCTX[8]=0, NLCTX[9]=0 NLCTY[0]=0, NLCTY[1]=0, NLCTY[2]=0, NLCTY[3]=0, NLCTY[4]=0, NLCTY[5]=0, NLCTY[6]=0, NLCTY[7]=1, NLCTY[8]=1, NLCTY[9]=1 とし、下の画素のマトリクス位置番号NLDT[n]を NLDT[0]=3, NLDT[1]=4, NLDT[2]=5, NLDT[3]=6, NLDT[4]=7, NLDT[5]=8, NLDT[6]=9, NLDT[7]=0, NLDT[8]=1, NLDT[9]=2 とする。
【0100】図9(b)における処理開始画素(ディザ
マトリクスAのマトリクス位置番号0の画素)のマトリ
クス位置番号を0番、ノイズテーブル番号をN(0,
0)番とすると、処理開始画素にはノイズテーブル番号
N(0,0)番のノイズ値を重畳し、マトリクス位置番
号0に対応する閾値190を用いて閾値処理する。次の
ラインの最初の画素(ディザマトリクスAのマトリクス
位置番号3の画素)は、NLCTX[0]=0,NLCTY[0]=0によ
りノイズテーブル番号は変わらずN(0,0)番のノイ
ズ値を重畳し、NLDT[0]=3によりマトリクス位置番号3
に対応する閾値240を用いて閾値処理する。この次の
画素(ディザマトリクスAのマトリクス位置番号6の画
素)は、NLCTX[3]=0,NLCTY[3]=0によりノイズテーブ
ル番号は変わらずN(0,0)番のノイズ値を重畳し、
NLDT[3]=6によりマトリクス位置番号6に対応する閾値
115を用いて閾値処理する。さらにこの次の画素(デ
ィザマトリクスBのマトリクス位置番号9の画素)は、
NLCTX[6]=-1,NLCTX[6]=0によりノイズテーブル番号
は行方向について−1加算して−1となるが、これはノ
イズテーブル外の位置となるので、ノイズテーブル内に
収まるようにノイズテーブルの行方向サイズである64
を加算して63とし、N(63,0)番のノイズ値を重
畳し、NLDT[6]=9によりマトリクス位置番号9の閾値1
65を用いて閾値処理する。またさらに次の画素(ディ
ザマトリクスCのマトリクス位置番号2の画素)は、NL
CTX[9]=0,NLCTY[9]=1によりノイズテーブル番号は列
方向について1加算してN(63,1)番のノイズ値を
重畳し、NLDT[9]=2によりマトリクス位置番号2の閾値
215を用いて閾値処理する。このようにして、全ての
画素について順次処理を繰返す。
【0101】以上のように、各画素に重畳されるノイズ
値のノイズテーブル番号は、各ディザマトリクス内では
同じであり、ディザマトリクス内の画素に対しては同じ
ノイズ値が重畳される。
【0102】なお、本実施形態で用いるマトリクスノイ
ズテーブルのサイズは、行方向および列方向ともに64
で2の6乗であり、各画素に対するノイズテーブル番号
を行方向、列方向ともに6ビットのレジスタで保持して
いれば、−1を加算してノイズテーブル番号が−1とな
る場合でもノイズテーブルサイズの64を調整すること
なく63となる。したがって、マトリクスノイズテーブ
ルのサイズは、2のN乗(Nは自然数)とすればよい。
また、ノイズテーブル番号の変化量は正負の符号を表す
ビットを含めて2ビットのデータ(−1,0,+1のい
ずれか)で定められているので、変化量を記憶するため
の記憶容量を小さくすることができる。
【0103】中間調生成処理を階調補正処理と中間調生
成処理とを行う多値ディザ処理とする場合、各マトリク
ス位置番号の閾値を用いた閾値処理ではなく、ディザ出
力テーブルにより0から255の入力画像データに対し
て0から255の出力データに変換する。
【0104】多値ディザ処理とする場合、ディザマトリ
クス内の各マトリクス位置番号に対応するディザ出力テ
ーブルは、階調補正処理のために生成される階調補正曲
線に基づいて作成される。階調補正曲線(テーブル)
は、入力される8ビットの画像データに対して、図11
に示すように、入力値0から255に対して補正値を0
から2550までの12ビットの値で出力する形になっ
ている。多値ディザ処理の階調補正曲線生成には、基準
の補正曲線51が曲線記憶部30に記憶されており、か
つ複数の補正量が予め設定されて補正量記憶部31に記
憶されている。中間調出力階調処理部29は、CMYK
の画像データが与えられた時点で、基準の補正曲線51
と補正量とを用いて実際に用いるべき階調補正曲線52
を作成する。ただし、この階調補正曲線52は、各画像
出力装置において所望の出力特性が得られるように階調
補正を行うためのもので、各画像出力装置は同じように
設計されていても所望の出力特性を得るために、それぞ
れに適切な補正量を設定することで適切な階調補正曲線
が作成される。また経時変化も起こり得るので、その変
化に応じて適切な補正量を設定することで適切な階調補
正曲線を作成することが可能である。
【0105】図12は、マトリクスサイズ10画素の多
値ディザ処理の出力テーブルを示す図である。0から2
55の各入力値に対する階調補正曲線から、各階調補正
値Vに対しディザ出力テーブルを作成する。入力値0〜
255に対して補正値Vが0≦V<255であれば、4
番(マトリクス位置番号4)のディザ出力テーブルはt
b4=V、その他の番号のディザ出力テーブルはtb0
=tb1=tb2=tb3=tb5=tb6=tb7=
tb8=tb9=0とする。
【0106】255≦V<510であれば、4番のディ
ザ出力テーブルはtb4=255、5番のディザ出力テ
ーブルはtb5=V=−255、その他のディザ出力テ
ーブルはtb0=tb1=tb2=tb3=tb6=t
b7=tb8=tb9=0とする。
【0107】510≦V<765であれば、4,5番の
ディザ出力テーブルはtb4=tb5=255、7番の
ディザ出力テーブルはtb7=V−510、その他のデ
ィザ出力テーブルはtb0=tb1=tb2=tb3=
tb6=tb8=tb9=0とする。
【0108】765≦V<1020であれば、4,5,
7番のディザ出力テーブルはtb4=tb5=tb7=
255、3番のディザ出力テーブルはtb3=V−76
5、その他のディザ出力テーブルはtb0=tb1=t
b2=tb6=tb8=tb9=0とする。
【0109】1020≦V<1275であれば、3,
4,5,7番のディザ出力テーブルはtb3=tb4=
tb5=tb7=255、1番のディザ出力テーブルは
tb1=V−1020、その他のディザ出力テーブルは
tb0=tb2=tb6=tb8=tb9=0とする。
【0110】1275≦V<1530であれば、1,
3,4,5,7番のディザ出力テーブルはtb1=tb
3=tb4=tb5=tb7=255、2番のディザ出
力テーブルはtb2=V−1275、その他のディザ出
力テーブルはtb0=tb6=tb8=tb9=0とす
る。
【0111】1530≦V<1785であれば、1〜
5,7番のディザ出力テーブルはtb1=tb2=tb
3=tb4=tb5=tb7=255、8番のディザ出
力テーブルはtb8=V−1530、その他のディザ出
力テーブルはtb0=tb6=tb9=0とする。
【0112】1785≦V<2040であれば、1〜
5,7,8番のディザ出力テーブルはtb1=tb2=
tb3=tb4=tb5=tb7=tb8=255、6
番のディザ出力テーブルはtb6=V−1785、その
他のディザ出力テーブルはtb0=tb9=0とする。
【0113】2040≦V<2295であれば、1〜8
番のディザ出力テーブルはtb1=tb2=tb3=t
b4=tb5=tb6=tb7=tb8=255、0番
のディザ出力テーブルはtb0=V−2040、その他
のディザ出力テーブルはtb9=0とする。
【0114】2295≦V<2550であれば、0〜8
番のディザ出力テーブルはtb0=tb1=tb2=t
b3=tb4=tb5=tb6=tb7=tb8=25
5、9番のディザ出力テーブルはtb9=V−2295
とする。
【0115】このように生成された出力テーブルを出力
変換テーブル記憶部32に記憶させ、これを用いて多値
ディザ処理が行われる。
【0116】以上のように、各画素に重畳されるノイズ
値のノイズテーブル番号は、図13に示すように各ディ
ザマトリクス内では同じであり、ディザマトリクス内の
画素に対しては同じノイズ値が重畳される。
【0117】図14は、複数のサブマトリクスからなる
ディザマトリクスを画像データへ適用した状態を示す図
である。ディザマトリクスは、図14(a)に示すよう
に4つのサブマトリクスから構成されている。このよう
な場合でも、ノイズテーブル番号の変化量およびマトリ
クス位置番号を指定することで対応することができる。
次に処理する画素に対するノイズテーブル番号の行方
向、列方向それぞれの変化量 NPCTX[n]、NPCTY[n] を NPCTX[0]=0, NPCTX[1]=1, NPCTX[2]=0, NPCTX[3]=1, NPCTX[4]=0, NPCTX[5]=0, NPCTX[6]=1, NPCTX[7]=0, NPCTX[8]=0, NPCTX[9]=1, NPCTX[10]=0, NPCTX[11]=1, NPCTX[12]=0, NPCTX[13]=1, NPCTX[14]=0, NPCTX[15]=0, NPCTX[16]=1, NPCTX[17]=0, NPCTX[18]=0, NPCTX[19]=1 NPCTY[0]=0, NPCTY[1]=0, NPCTY[2]=0, NPCTY[3]=0, NPCTY[4]=0, NPCTY[5]=0, NPCTY[6]=1, NPCTY[7]=0, NPCTY[8]=0, NPCTY[9]=1, NPCTY[10]=0, NPCTY[11]=0, NPCTY[12]=0, NPCTY[13]=0, NPCTY[14]=0, NPCTY[15]=0, NPCTY[16]=1, NPCTY[17]=0, NPCTY[18]=0, NPCTY[19]=1とし、次の画素のマトリクス位置番号 NPDT[n] を NPDT[0]=1, NPDT[1]=7, NPDT[2]=3, NPDT[3]=4, NPDT[4]=5, NPDT[5]=6, NPDT[6]=12, NPDT[7]=8, NPDT[8]=9, NPDT[9]=10, NPDT[10]=11, NPDT[11]=17, NPDT[12]=13, NPDT[13]=14, NPDT[14]=15, NPDT[15]=16, NPDT[16]=2, NPDT[17]=18, NPDT[18]=19, NPDT[19]=0 とする。また、ラインの最初の画素については、下の画
素に対するノイズテーブル番号の行方向、列方向それぞ
れの変化量 NLCTX[n]、NLCTY[n] を NLCTX[0]=0, NLCTX[1]=0, NLCTX[2]=0, NLCTX[3]=0, NLCTX[4]=-1, NLCTX[5]=0, NLCTX[6]=0, NLCTX[7]=-1, NLCTX[8]=0, NLCTX[9]=0, NLCTX[10]=0, NLCTX[11]=0, NLCTX[12]=0, NLCTX[13]=0, NLCTX[14]=-1, NLCTX[15]=0, NLCTX[16]=0, NLCTX[17]=-1, NLCTX[18]=0, NLCTX[19]=0 NLCTY[0]=0, NLCTY[1]=0, NLCTY[2]=0, NLCTY[3]=0, NLCTY[4]=0, NLCTY[5]=1, NLCTY[6]=1, NLCTY[7]=0, NLCTY[8]=1, NLCTY[9]=1, NLCTY[10]=0, NLCTY[11]=0, NLCTY[12]=0, NLCTY[13]=0, NLCTY[14]=0, NLCTY[15]=1, NLCTY[16]=1, NLCTY[17]=0, NLCTY[18]=1, NLCTY[19]=1とし、下の画素のマトリクス位置番号 NLDT[n] を NLDT[0]=4, NLDT[1]=5, NLDT[2]=7, NLDT[3]=8, NLDT[4]=9, NLDT[5]=10, NLDT[6]=11, NLDT[7]=6, NLDT[8]=12, NLDT[9]=13, NLDT[10]=14, NLDT[11]=15, NLDT[12]=17, NLDT[13]=18, NLDT[14]=19, NLDT[15]=0, NLDT[16]=1, NLDT[17]=16, NLDT[18]=2, NLDT[19]=3 とする。このように設定すると、図15に示すように、
各画素に重畳されるノイズ値のノイズテーブル番号はサ
ブマトリクス内では同じであり、同じサブマトリクス内
の画素に対しては同じノイズ値が重畳され、異なるサブ
マトリクスの画素に対しては異なるノイズ値が重畳され
る。
【0118】さらに、入力される画像データがカラー画
像データである場合は、シアン、マゼンタ、イエロー、
ブラックに対するディザマトリクスをそれぞれ異なる形
状で設定する。図16は、色成分ごとのディザマトリク
スを示す図である。(a)はシアン、(b)はマゼン
タ、(c)はイエロー、(d)はブラックに対応するデ
ィザマトリクスを示している。この場合でも、色成分ご
とにそれぞれのマトリクスを用いてディザ処理できるよ
うに、各マトリクス位置番号のディザ出力テーブル、次
に処理する画素のマトリクス位置番号NPDT[N]、下の画
素のマトリクス位置番号NLDT[n]を適切に設定してお
く。また、色成分ごとにそれぞれのマトリクスでノイズ
重畳処理ができるように、次に処理する画素に対するノ
イズテーブル番号の行方向および列方向それぞれの変化
量NPCTX[n],NPCTY[n]と下の画素に対するノイズテーブ
ル番号の行方向、列方向それぞれの変化量NLCTX[n],NL
CTY[n]とを適切に設定しておく。さらに、色成分ごとに
マトリクスノイズテーブルを用意しておく。ある程度大
きなディザマトリクスを用いて階調を再現する場合、全
ての色成分に対して同じ形状のディザマトリクスにする
と、複数の色成分が重ね合わされる部分で、そのマトリ
クスの形状パターンが強調されてより目につきやすくな
るが、色成分ごとにディザマトリクスの形状を変えるこ
とでこれを防止することができる。
【0119】なお色成分のうち、他の色成分と比べて比
較的濃淡が知覚しにくいイエロー成分については、ノイ
ズテーブル番号の変化量およびマトリクス位置番号を特
に設定せずにノイズ重畳処理を行わないようにしてもよ
い。
【0120】また、像域分離処理部25において像域分
離処理を行い、像域分離処理結果に応じてディザマトリ
クスのサイズを変えてもよい。文字・線画領域に対して
はディザマトリクスサイズを1画素、それ以外の領域
(網点領域・写真領域)に対してはディザマトリクスを
図16に示す何れかの形状とする場合、文字・線画領域
とそれ以外の領域(網点領域・写真領域)それぞれに、
各マトリクス位置番号のディザ出力テーブル、次の画素
のマトリクス位置番号NPDT[N]、下の画素のマトリクス
位置番号NLDT[n]を適切に設定しておく。また、それぞ
れのディザマトリクスに対応したノイズ重畳処理を行う
ために、次に処理する画素に対するノイズテーブル番号
の行方向、列方向それぞれの変化量NPCTX[n],NPCTY[n]
と下の画素に対するノイズテーブル番号の行方向、列方
向それぞれの変化量NLCTX[n],NLCTY[n]ならびにノイズ
テーブルを適切に設定しておく。文字・線画領域とそれ
以外の領域に対して並列して処理が行われ、像域識別信
号に基づいてノイズ重畳処理あるいはディザ処理が施さ
れる。文字・線画領域は他の領域に比べてディザマトリ
クスを小さくすることが多いので、文字・線画領域のデ
ィザ処理のディザ出力テーブル、ノイズテーブル番号の
変化量、マトリクス位置番号の記憶領域を小さくするこ
とができる。
【0121】なお、文字・線画領域については、ノイズ
テーブル番号の変化量、マトリクス位置番号を特に設定
せずにノイズ重畳処理を行わないようにすることもでき
る。
【0122】図17は、本実施形態の画像処理を示すフ
ローチャートである。まずステップs1では、ノイズ重
畳処理およびディザ処理を開始する最初の画素に対する
ノイズテーブル番号を設定する。ステップs2では、ノ
イズ重畳部283が、ノイズ量記憶部284に記憶され
たマトリクスノイズテーブル内の設定されたノイズテー
ブル番号に対応するノイズ値を重畳する。ステップs3
では、中間調出力階調処理部29が、ディザマトリクス
内の設定されたマトリクス位置番号に対応する値を用い
て閾値処理などの中間調生成処理を行う。ステップs4
では、現在処理中の画素に対するノイズテーブル番号
に、次に処理する画素に対するノイズテーブル番号の変
化量を加算して次のノイズテーブル番号を決定し、次の
画素のマトリクス位置番号を設定する。ステップs5で
は、ラインの画素に対して処理が終了したかどうかを判
断し、終了していなければステップs2に戻り、終了し
ていればステップs6に進む。ステップs6では、処理
が終了したラインの最初の画素に対するノイズテーブル
番号に、下の処理する画素に対するノイズテーブル番号
の変化量を加算して、次のラインの最初の画素のマトリ
クス位置番号を設定する。ステップs7では、全ての画
素について処理が終了したかどうかを判断し、終了して
いなければステップs2に戻り、終了していれば画像処
理を終了する。
【0123】また本発明は、コンピユータに画像処理を
実行させるためのプログラムを記録したコンピユータ読
み取り可能な記録媒体に、画像処理方法を記録したもの
でもよい。これによって、本発明の画像処理方法を行う
プログラムを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供す
ることができる。
【0124】なお、本実施の形態では、この記録媒体と
しては、マイクロコンピユータで処理が行われるための
メモリ、たとえばROM(Read Only Memory)そのものが
プログラムメディアであってもよいし、外部記憶装置と
してプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒
体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディア
であってもよい。
【0125】いずれの場合においても、格納されている
プログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行さ
せる構成であってもよいし、あるいは、いずれの場合も
プログラムを読み出し、読み出されたプログラムがマイ
クロコンピユータのプログラム記憶エリアにダウンロー
ドされ、そのプログラムが実行される方式であってもよ
い。このダウンロード用のプログラムは、予め本体装置
に格納されているものとする。
【0126】ここで、上記プログラムメディアは、本体
と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープや
カセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスク
やハードデイスクなどの磁気ディスクやCD−ROM/
MO/MD/DVDなどの光ディスクのディスク系、I
Cカード(メモリカードを含む)/光カードなどのカー
ド系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable P
rogrammable ReadOnly Memory)、EEPROM(Elect
rically Erasable Programmable ReadOnly Memory)、
フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定
的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0127】また、本実施の形態においては、インター
ネットを含む通信ネットワークに接続可能なシステム構
成とし、通信ネットワークからプログラムをダウンロー
ドするような流動的にプログラムを担持する媒体であっ
てもよい。なお、このように通信ネットワークからプロ
グラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード
用のプログラムは予めシステムの本体装置に格納してお
くか、あるいは別な記録媒体からインストールされるも
のであってもよい。
【0128】上記記録媒体は、画像形成装置やコンピユ
ータシステムに備えられるプログラム読み取り装置によ
り読み取られることで上述した画像処理方法が実行され
る。
【0129】コンピユータシステムは、フラットベッド
スキャナ・フィルムスキャナ・デジタルカメラなどの画
像入力装置、所定のプログラムがロードされることによ
り上記画像処理方法など様々な処理が行われるコンピユ
ータ、コンピユータの処理結果を表示するCRTディス
プレイ・液晶ディスプレイなどの画像表示装置およびコ
ンピユータの処理結果を紙などに出力するプリンタより
構成される。さらには、ネットワークを介してサーバな
どに接続するための通信手段としてモデムなどが備えら
れる。
【0130】また、本発明はプリンタに適用してもよ
い。この場合、上記画像処理方法のプログラムをコンピ
ユータのプリンタドライバに備えるようにしてもよく、
あるいは、プリンタが有する記憶装置に備えるようにし
てもよい。
【0131】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、各ブロッ
ク内のいずれかの画素で各ノイズ値による異なる出力を
得ることができるので、ブロック単位で見れば、視覚的
に知覚しにくい空間周波数特性のノイズが重畳されてい
ることになり、視覚的により好ましく、解像力、階調性
ともに優れた高画質な記録を行うことができる。
【0132】また本発明によれば、ディザ処理後の出力
が、各ディザマトリクス内のいずれかの画素でノイズ値
による異なる出力を得ることができる。
【0133】また本発明によれば、各色成分毎に適切な
量のノイズを加えることができ、カラー画像において、
より高画質な記録を行うことができる。
【0134】また本発明によれば、処理画素に対応する
テーブル値を各処理画素に加算するだけで、ノイズ重畳
処理を行うことができる。
【0135】また本発明によれば、処理画素が1画素進
むにつれてマトリクスノイズテーブルを順に1つ1つ対
応させるだけでよく、各処理画素に対応するノイズ値を
求めるのに、除算などの演算を行う必要がない。
【0136】また本発明によれば、各色成分毎に処理画
素に対応するテーブル値を加算するだけで、各色成分毎
に適切な量のノイズを重畳することができる。
【0137】また本発明によれば、ディザ処理後の出力
が、各色成分毎の各ブロック内のいずれかの画素で各ノ
イズ値による異なる出力を得ることができる。
【0138】また本発明によれば、像域分離処理結果に
応じて適切な量のノイズを重畳することができる。
【0139】また本発明によれば、ディザ処理後の出力
が、像域分離処理結果に応じたブロック内のいずれかの
画素で各ノイズ値による異なる出力を得ることができ
る。
【0140】また本発明によれば、各画素に重畳するマ
トリクスノイズテーブル上の位置を適宜に変化させるこ
とが可能で、ノイズ値をディザマトリクスの総画素数を
1周期として変化させることができる。
【0141】また本発明によれば、各画素に重畳するマ
トリクスノイズテーブル上の位置を適宜に変化させるこ
とが可能で、ノイズ値を副走査方向にもディザマトリク
スの総画素数を1周期として変化させることができる。
【0142】また本発明によれば、各ディザマトリクス
内の全ての画素に同じノイズを重畳することができる。
【0143】また本発明によれば、画像をサブマトリク
スからなるディザマトリクスで処理する場合に、各サブ
マトリクス内の全ての画素に同じノイズ値を重畳するこ
とができ、異なるサブマトリクスの画素には異なるノイ
ズ値を重畳することができる。
【0144】また本発明によれば、マトリクスノイズテ
ーブルの位置の変化量を記憶する記憶領域を縮小するこ
とができる。
【0145】また本発明によれば、入力された画像デー
タの画素数より小さいマトリクスノイズテーブルでも全
ての画素に対して繰り返し適用され、適切なノイズ重畳
処理を行うことができる。
【0146】また本発明によれば、像域ごとに適切なノ
イズ重畳処理を行うことができる。また本発明によれ
ば、次に処理する画素に対してノイズを重畳する際に参
照するマトリクスノイズテーブル上の位置を決定する変
化量を記憶する記憶領域を縮小することができる。
【0147】また本発明によれば、処理速度を速めるこ
とができる。また本発明によれば、カラー画像について
も処理を施すことができる。
【0148】また本発明によれば、各ディザマトリクス
内の複数の画素に対して、そのディザマトリクスに対応
させたノイズ値が1画素数分にだけ重畳され、ディザマ
トリクス単位で見れば視覚的に知覚しにくい空間周波数
特性を損なうことなく、原稿内のわずかな濃度変化によ
る画像ノイズや疑似輪郭等を相殺し、視覚的により好ま
しく、解像力、階調性ともに優れた高画質な記録を行う
ことができる。
【0149】また本発明によれば、一定方向だけではな
く画像平面全体に対して適切に処理することができる。
【0150】また本発明によれば、画素ごとに決定され
るマトリクスノイズテーブル上の位置がNビットのレジ
スタで処理され、変化量を加算した結果がマトリクスノ
イズテーブルのサイズより大きくなったり負の数になる
場合でも、Nビットのレジスタ値をその画素のノイズテ
ーブル上の位置とすることができる。
【0151】また本発明によれば、ディザ処理前に行う
ノイズ重畳処理において、ディザ処理におけるディザマ
トリクスが単純な正方形や長方形でなくても、入力画像
に対し視覚的に知覚しにくい空間周波数特性のノイズを
ディザマトリクスあるいはディザマトリクスを等分割し
たサブマトリクスに応じて重畳することができ、画像の
鮮鋭性、色調を損なうことなく、原稿自身が持っている
画像ノイズや疑似輪郭等を相殺し、視覚的により好まし
く、解像力、階調性ともに優れた高画質な画像を形成す
ることができる。
【0152】また本発明によれば、画像の鮮鋭性、色調
を損なうことなく、原稿自身が持っている画像ノイズや
疑似輪郭等を相殺し、視覚的により好ましく、解像力、
階調性ともに優れた高画質な画像を形成することが可能
な画像処理方法をコンピュータが読み取り、実行するこ
とができ、汎用的なものとすることができる。
【0153】また本発明によれば、画像の鮮鋭性、色調
を損なうことなく、原稿自身が持っている画像ノイズや
疑似輪郭等を相殺し、視覚的により好ましく、解像力、
階調性ともに優れた高画質な画像を形成することが可能
な画像処理方法をコンピュータに容易に供給することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である画像処理装置13
を含む画像形成装置11の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】階調補正処理に用いる基準補正曲線51および
階調補正曲線52を示すグラフである。
【図3】マトリクスサイズ2×2の多値ディザ処理の出
力テーブルを示す図である。
【図4】64×64サイズのマトリクスノイズテーブル
を示す図である。
【図5】ノイズ重畳処理で画素に重畳するノイズ値を示
す図である。
【図6】カラー画像の場合に、ノイズ重畳処理で色成分
毎にスクリーン角を変化させたときのディザマトリクス
の例を示す図である。
【図7】ディザマトリクスの例を示す図である。
【図8】ノイズ重畳処理部28の構成を示すブロック図
である。
【図9】ディザマトリクスを画像データへ適用した状態
を示す図である。
【図10】ディザマトリクスのマトリクス位置番号に対
応する閾値を示す図である。
【図11】階調補正処理に用いる基準補正曲線51およ
び階調補正曲線52を示すグラフである。
【図12】マトリクスサイズ10画素の多値ディザ処理
の出力テーブルを示す図である。
【図13】画像データの各画素に重畳されるノイズ値の
ノイズテーブル番号を示す図である。
【図14】複数のサブマトリクスからなるディザマトリ
クスを画像データへ適用した状態を示す図である。
【図15】画像データの各画素に重畳されるノイズ値の
ノイズテーブル番号を示す図である。
【図16】色成分ごとのディザマトリクスを示す図であ
る。
【図17】画像処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 画像形成装置 12 画像入力装置 13 画像処理装置 14 画像出力装置 21 アナログ/デジタル(A/D)変換部 22 シェーディング補正部 23 入力階調補正部 24 色補正部 25 像域分離処理部 26 墨生成下色除去部 27 空間フィルタ処理部 28 ノイズ重畳処理部 29 中間調出力階調処理部 30 曲線記憶部 31 補正量記憶部 32 出力変換テーブル記憶部 281 ノイズ重畳範囲判定部 282 ノイズ重畳入力濃度値域記憶部 283 ノイズ重畳部 284 ノイズ量記憶部 285 処理方法記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA01 CA01 CA02 CA08 CA12 CA16 CB01 CB02 CB08 CB12 CB16 CC02 CE04 CE11 CE16 CH07 CH18 5C077 LL05 MP01 NN09 PP05 PP15 PP27 PP33 PP37 PQ23 RR09 5C079 HB02 LA06 LA11 LA12 LA31 LC05 MA04 NA05

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データにノイズを重畳するノイズ重
    畳処理工程と、画像データに対し中間調生成処理を行う
    中間調生成処理工程とを含む画像処理方法において、 前記ノイズ重畳処理工程は、同一形状で区切られた1ま
    たは複数の画素からなるブロックに対し、ブロック内の
    全ての画素について、同じ値のノイズを重畳することを
    特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記中間調生成処理は、ディザ処理であ
    り、 前記ブロックの大きさは、前記ディザ処理に用いられる
    ディザマトリクスの大きさと同じであることを特徴とす
    る請求項1記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記ノイズ重畳処理工程は、視覚的に知
    覚しにくい空間周波数特性のノイズを、前記ブロック内
    の全ての画素が同じノイズ値となるように重畳すること
    を特徴とする請求項1または2記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記画像データがカラー画像データのと
    き、前記ノイズ重畳処理工程は、各色成分ごとにノイズ
    を重畳することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    つに記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記ノイズ重畳処理工程は、視覚的に知
    覚しにくい空間周波数特性のマトリクスノイズテーブル
    を用いてノイズを重畳することを特徴とする請求項3記
    載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記マトリクスノイズテーブルの各要素
    は、前記ブロックの大きさに応じて並べられていること
    を特徴とする請求項5記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記画像データがカラー画像データのと
    き、前記ノイズ重畳処理工程は、各色成分ごとにマトリ
    クスノイズテーブルを用いてノイズを重畳することを特
    徴とする請求項5または6記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記画像データがカラー画像データのと
    き、前記ブロックは、各色成分ごとに設定されることを
    特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の画像処
    理方法。
  9. 【請求項9】 画像データの各画素ごとに画素の属する
    像域を判定する像域分離処理工程を含み、 前記ノイズ重畳処理工程は、像域分離処理結果に応じ
    て、各像域ごとのマトリクスノイズテーブルを用いてノ
    イズを重畳することを特徴とする請求項5〜7のいずれ
    か1つに記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記ブロックは、前記像域分離処理の
    処理結果に応じて設定されることを特徴とする請求項9
    記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 マトリクスノイズテーブルを用いて画
    像データにノイズを重畳するノイズ重畳処理工程と、画
    像データに対し中間調生成処理を行う中間調生成処理工
    程とを含む画像処理方法において、 前記ノイズ重畳処理工程は、次に処理する画素に対して
    ノイズを重畳する際に参照するマトリクスノイズテーブ
    ル上の位置を、現在処理中の画素に対してノイズを重畳
    する際に参照したマトリクスノイズテーブル上の位置か
    らの変化量によって決定し、 前記中間調生成処理工程は、ディザ処理するディザマト
    リクスの画素を、予め定めるディザマトリクスの各画素
    を識別する識別番号を指定することで決定することを特
    徴とする画像処理方法。
  12. 【請求項12】 画像データの各ラインの最初の画素に
    対してノイズを重畳する際に参照するマトリクスノイズ
    テーブル上の位置を、1ライン前の最初の画素に対して
    ノイズを重畳する際に参照したマトリクスノイズテーブ
    ル上の位置からの変化量によって決定することを特徴と
    する請求項11記載の画像処理方法。
  13. 【請求項13】 同じディザマトリクス内の各画素に対
    しては、ノイズを重畳する際に参照するマトリクスノイ
    ズテーブル上の位置が同じになるように前記変化量が定
    められていることを特徴とする請求項11または12記
    載の画像処理方法。
  14. 【請求項14】 前記ディザマトリクスは複数のサブマ
    トリクスにより構成され、同じサブマトリクス内の各画
    素に対しては、ノイズを重畳する際に参照するマトリク
    スノイズテーブル上の位置が同じであり、異なるサブマ
    トリクスの画素に対しては、ノイズを重畳する際に参照
    するマトリクスノイズテーブル上の位置が異なるように
    前記変化量が定められていることを特徴とする請求項1
    1〜13のいずれか1つに記載の画像処理方法。
  15. 【請求項15】 前記変化量は、正負の符号を表すビッ
    トを含めた2ビットのデータであることを特徴とする請
    求項11〜14のいずれか1つに記載の画像処理方法。
  16. 【請求項16】 ノイズを重畳する際に参照するマトリ
    クスノイズテーブル上の位置がマトリクスノイズテーブ
    ル外の位置となる場合は、マトリクスノイズテーブルの
    サイズに基づいてマトリクスノイズテーブル内に収まる
    ように調整することを特徴とする請求項11〜15のい
    ずれか1つに記載の画像処理方法。
  17. 【請求項17】 画像データの各画素ごとに画素の属す
    る像域を判定する像域分離処理工程を含み、 前記ノイズ重畳処理工程は、像域分離処理結果に応じて
    ノイズ重畳処理を行うことを特徴とする請求項11〜1
    6のいずれか1つに記載の画像処理方法。
  18. 【請求項18】 前記中間調生成処理工程は、像域分離
    結果に応じて、各像域ごとのディザマトリクスのサイズ
    を変えることを特徴とする請求項17記載の画像処理方
    法。
  19. 【請求項19】 前記ノイズ重畳処理工程は、像域分離
    処理結果に基づいて、特定の像域に対してはノイズ重畳
    処理を行わないことを特徴とする請求項17記載の画像
    処理方法。
  20. 【請求項20】 前記画像データは、カラー画像データ
    であることを特徴とする請求項11〜19のいずれか1
    つに記載の画像処理方法。
  21. 【請求項21】 前記ノイズ重畳処理工程は、特定の色
    成分に対してノイズ重畳処理を行わないことを特徴とす
    る請求項20記載の画像処理方法。
  22. 【請求項22】 前記マトリクスノイズテーブルは、入
    力画像データに対して視覚的に知覚しにくい空間周波数
    特性を有することを特徴とする請求項11〜21のいず
    れか1つに記載の画像処理方法。
  23. 【請求項23】 前記マトリクスノイズテーブルは、2
    次元の数値行列から成り、参照するマトリクスノイズテ
    ーブル上の位置および前記変化量は、行方向と列方向の
    2つの数値で設定されていることを特徴とする請求項1
    1〜22のいずれか1つに記載の画像処理方法。
  24. 【請求項24】 前記マトリクスノイズテーブルのサイ
    ズは、2のN乗(Nは自然数)であることを特徴とする
    請求項11〜23のいずれか1つに記載の画像処理方
    法。
  25. 【請求項25】 入力された画像データを請求項1〜2
    4のいずれか1つに記載の画像処理方法を用いて変換し
    て出力することを特徴とする画像処理装置。
  26. 【請求項26】 原稿を読み取って画像データを得る画
    像入力装置と、 請求項25記載の画像処理装置と、 前記画像処理装置により処理が施された出力画像データ
    に基づいて画像を出力する画像出力装置とを含むことを
    特徴とする画像形成装置。
  27. 【請求項27】 請求項1〜24のいずれか1つに記載
    の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像
    処理プログラム。
  28. 【請求項28】 請求項1〜24のいずれか1つに記載
    の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像
    処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
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