JP2002261046A - 半導体装置の製造方法並びに半導体装置および無線通信回路装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法並びに半導体装置および無線通信回路装置

Info

Publication number
JP2002261046A
JP2002261046A JP2001058189A JP2001058189A JP2002261046A JP 2002261046 A JP2002261046 A JP 2002261046A JP 2001058189 A JP2001058189 A JP 2001058189A JP 2001058189 A JP2001058189 A JP 2001058189A JP 2002261046 A JP2002261046 A JP 2002261046A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
precursor
semiconductor device
organic insulator
semiconductor
step surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001058189A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3860717B2 (ja
Inventor
Masaaki Ishimaru
昌晃 石丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2001058189A priority Critical patent/JP3860717B2/ja
Publication of JP2002261046A publication Critical patent/JP2002261046A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3860717B2 publication Critical patent/JP3860717B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bipolar Transistors (AREA)
  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置の信頼性を高められる上、有機絶
縁体に起因した反りを抑制してウエハプロセス中やウエ
ハプロセス終了後の問題を解消できる半導体装置の製造
方法を提供する。 【解決手段】 表面側に、段差面107,111とそれ
ぞれこの段差面の下縁、上縁に連なる第1、第2平坦面
101a,102a;102a,103aとを含む階段
状構造を有する半導体基板101上に、所定の粘性を有
し所定の有機絶縁体に変化すべき前駆体106を塗布す
る。前駆体106を硬化して上記有機絶縁体に変化させ
る。反応性イオンエッチングを行って、上記有機絶縁体
のうち第1および第2平坦面101a,102a;10
2a,103a上に存する部分を除去する一方、上記有
機絶縁体のうち段差面107,111を覆う部分を残し
てサイドウォール108,109を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は半導体装置の製造
方法に関し、より詳しくは、階段状構造の要素である段
差面を有機絶縁体で被覆する方法に関する。
【0002】また、この発明は、段差面を含む階段状構
造を有し、その段差面が有機絶縁体で被覆された半導体
装置に関する。
【0003】また、この発明は、そのような半導体装置
を含む無線通信回路装置に関する。
【0004】
【従来の技術】半導体素子は、その表面を保護(パッシ
ベーション)して信頼性を高めるために、有機絶縁体で
被覆されることが多い。例えば図9に示すヘテロ接合バ
イポーラトランジスタは、表面側(図9において上面側
を指す。)が有機絶縁体508で被覆されている(特開
平11−186278号公報)。具体的には、半導体基
板501上にエピタキシャル成長されたサブコレクタ層
502、コレクタ/ベース層(コレクタ層を下側、ベー
ス層を上側に含む)503、エミッタ層504が下層ほ
ど広いパターンを有するようにエッチングされて、階段
状の断面をもつメサ構造が形成されている。エミッタ層
504、コレクタ/ベース層503、サブコレクタ層5
02の表面には、それぞれエミッタオーミック電極50
5、ベースオーミック電極506、コレクタオーミック
電極507が形成されている。同公報によれば、このウ
エハ上に全面に、有機絶縁体に変化すべき前駆体として
サイクロテン樹脂(商品名)を、この前駆体の表面側が
平坦になるようにメサ段差に比して十分厚く塗布(スピ
ンコーティング)している。続いて、250℃の熱処理
を行ってその前駆体を硬化して、目的の有機絶縁体50
8に変化させている。その後、有機絶縁体508の表面
上に全面に酸化珪素からなる絶縁膜509を形成し、反
応性イオンエッチングを行ってコンタクトホールを形成
し、下部の電極505、506、507に達する配線5
10を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、有機絶縁体
508は、半導体表面に成膜される際、つまり前駆体が
硬化される時、それ自体でストレスを持つ場合が多い。
また、有機絶縁体508は、半導体501,502,5
03,504や半導体表面に形成される無機絶縁膜50
9、金属510との間で熱膨張率が異なるため、引き続
いて行われるプロセスで、熱膨張によるストレスを持つ
場合がある。
【0006】そのため、上述のようにウエハ上に全面に
有機絶縁体508を厚く形成した場合、ウエハプロセス
中にウエハが反って、パターン形成等が正確に行えなか
ったり、部分的にストレスが集中して有機絶縁体508
等が割れるという問題が生じる。また、ウエハプロセス
終了後にウエハがスクライブライン部で素子毎に分離さ
れると、分離された個々の素子(チップ)が反って、後
に続く実装工程が行えない、あるいは実装時の歩留りを
低下させるという問題が生じる。
【0007】そこで、この発明の目的は、半導体装置の
信頼性を高められる上、有機絶縁体に起因した反りを抑
制してウエハプロセス中やウエハプロセス終了後の問題
を解消できる半導体装置の製造方法を提供することにあ
る。
【0008】また、この発明の目的は、そのような製造
方法によって作製された高信頼性の半導体装置を提供す
ることにある。
【0009】また、この発明の目的は、そのような半導
体装置を含む高信頼性の無線通信回路装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の半導体装置の製造方法は、表面側に、段
差面とそれぞれこの段差面の下縁、上縁に連なる第1、
第2平坦面とを含む階段状構造を有する半導体基板上
に、所定の粘性を有し所定の有機絶縁体に変化すべき前
駆体を塗布する工程と、上記前駆体を硬化して上記有機
絶縁体に変化させる工程と、反応性イオンエッチングを
行って、上記有機絶縁体のうち上記第1および第2平坦
面上に存する部分を除去する一方、上記有機絶縁体のう
ち上記段差面を覆う部分を残してサイドウォールを形成
する工程とを含むことを特徴とする。
【0011】この発明の半導体装置の製造方法によれ
ば、階段状構造の要素である段差面が有機絶縁体からな
るサイドウォールで覆われた状態となるので、作製され
た半導体装置の信頼性が高まる。しかも、段差面の下
縁、上縁に連なる第1、第2平坦面上には有機絶縁体が
存在しない状態となるので、有機絶縁体に起因した反り
を抑制できる。したがって、ウエハプロセス中やウエハ
プロセス終了後に問題が生じない。つまり、平面方向の
ストレスがないので、プロセス中にウエハの反りが生じ
たり、有機絶縁体その他の部分に割れが生じたり、スク
ライブライン部で素子(チップ)毎に分離した際にも素
子に反りが生じたりすることがない。したがって、歩留
りを向上でき、製造コストを低減できる。
【0012】また、この発明の半導体装置の製造方法
は、表面側に、段差面とそれぞれこの段差面の下縁、上
縁に連なる第1、第2平坦面とを含む階段状構造を有す
る半導体基板上に、所定の粘性を有し所定の有機絶縁体
に変化すべき前駆体を塗布する工程と、反応性イオンエ
ッチングを行って、上記前駆体のうち上記第1および第
2平坦面上に存する部分を除去する一方、上記前駆体の
うち上記段差面を覆う部分を残してサイドウォールを形
成する工程と、上記サイドウォールをなす前駆体を硬化
して上記有機絶縁体に変化させる工程とを含むことを特
徴とする。
【0013】この発明の半導体装置の製造方法によれ
ば、階段状構造の要素である段差面が有機絶縁体からな
るサイドウォールで覆われた状態となるので、作製され
た半導体装置の信頼性が高まる。しかも、段差面の下
縁、上縁に連なる第1、第2平坦面上には有機絶縁体が
存在しない状態となるので、有機絶縁体に起因した反り
を抑制できる。したがって、ウエハプロセス中やウエハ
プロセス終了後に問題が生じない。しかも、この製造方
法では前駆体を完全に硬化する前に反応性イオンエッチ
ングを行っているので、前駆体を完全に硬化した後に反
応性イオンエッチングを行う場合に比して、前駆体をエ
ッチングする速度を大きくすることができる。したがっ
て、下地の基板、あるいは配線材料等とのエッチング速
度比を相対的に大きくすることができる。この結果、エ
ッチング条件、エッチング時間を調整することによっ
て、下地への損傷を小さく抑えることができる。したが
って、歩留りを向上でき、製造コストを低減できる。
【0014】また、この発明の半導体装置の製造方法
は、表面側に、段差面とそれぞれこの段差面の下縁、上
縁に連なる第1、第2平坦面とを含む階段状構造を有す
る半導体基板上に、所定の粘性を有し所定の有機絶縁体
に変化すべき前駆体を塗布する工程と、溶剤による溶解
を行って、上記前駆体のうち上記第1および第2平坦面
上に存する部分を除去する一方、上記前駆体のうち上記
段差面を覆う部分を残してサイドウォールを形成する工
程と、上記サイドウォールをなす前駆体を硬化して上記
有機絶縁体に変化させる工程とを含むことを特徴とす
る。
【0015】この発明の半導体装置の製造方法によれ
ば、階段状構造の要素である段差面が有機絶縁体からな
るサイドウォールで覆われた状態となるので、作製され
た半導体装置の信頼性が高まる。しかも、段差面の下
縁、上縁に連なる第1、第2平坦面上には有機絶縁体が
存在しない状態となるので、有機絶縁体に起因した反り
を抑制できる。したがって、ウエハプロセス中やウエハ
プロセス終了後に問題が生じない。しかも、この製造方
法では、前駆体を溶剤で溶解しているので、反応性イオ
ンエッチングを行う場合に比して、下地への損傷を小さ
く抑えることができる。また、反応性イオンエッチング
を行った場合は前駆体(有機絶縁体)自身もその表面が
変質して、導電性や誘電率などの電気的特性が劣化する
おそれがある。これに対して、この製造方法では、前駆
体を溶剤で溶解しているので、反応性イオンエッチング
を行う場合に比して、前駆体(有機絶縁体)の電気的特
性の劣化を抑えることができる。したがって、歩留りを
向上でき、製造コストを低減できる。
【0016】一実施形態の半導体装置の製造方法は、上
記前駆体を塗布する工程の前に、上記第1平坦面から上
記段差面の上縁を越えて側方へ突起したひさし要素を形
成することを特徴とする。
【0017】この一実施形態の半導体装置の製造方法で
は、上記前駆体を塗布したとき、その前駆体の表面張力
のお蔭で、上記ひさし要素、段差面および第2平坦面で
囲まれた空間に上記前駆体が溜まる。この結果、上記サ
イドウォールが上記ひさし要素の突起量に応じて厚く形
成される。したがって、半導体素子の信頼性がさらに高
まる。
【0018】一実施形態の半導体装置の製造方法は、上
記前駆体を塗布する工程の前に、上記第1平坦面上の所
定の位置に所定の厚さを有する第1電極を形成して、上
記前駆体を塗布したとき、その前駆体の表面張力によっ
て、上記第1電極の側面と上記段差面とを前駆体が連な
って覆うようにしたことを特徴とする。
【0019】この一実施形態の半導体装置の製造方法で
は、上記前駆体を塗布したとき、その前駆体の表面張力
のお蔭で、上記前駆体が確実に上記段差面、特に段差面
の上部を覆う。この結果、上記段差面が有機絶縁体から
なるサイドウォールで確実に覆われた状態となり、半導
体素子の信頼性がさらに高まる。
【0020】一実施形態の半導体装置の製造方法は、上
記前駆体を塗布する工程の前に、上記第2平坦面上の所
定の位置に所定の厚さを有する第2電極を形成して、上
記前駆体を塗布したとき、上記段差面と上記第2電極の
側面を覆う前駆体が共通に重なるようにしたことを特徴
とする。
【0021】この一実施形態の半導体装置の製造方法で
は、上記前駆体を塗布したとき、上記段差面と上記第2
電極の側面を覆う前駆体が共通に重なる。この結果、上
記段差面が有機絶縁体からなるサイドウォールで確実に
覆われた状態となり、半導体素子の信頼性がさらに高ま
る。
【0022】一実施形態の半導体装置の製造方法は、上
記前駆体を塗布する工程の前に、上記第1平坦面、段差
面および第2平坦面上にまたがる所定パターンの第3電
極を形成し、上記段差面のうち少なくとも上記第3電極
に覆われていない部分に上記サイドウォールを形成する
ことを特徴とする。
【0023】一実施形態の半導体装置の製造方法では、
上記前駆体はベンゾシクロブテン基含有化合物を含有す
ることを特徴とする。
【0024】この発明の半導体装置は、段差面とそれぞ
れこの段差面の下縁、上縁に連なる第1、第2平坦面と
を含む階段状構造を有し、上記段差面が有機絶縁体から
なるサイドウォールで覆われる一方、上記第1および第
2平坦面上には有機絶縁体が存在しないことを特徴とす
る。
【0025】この発明の半導体装置では、階段状構造の
要素である段差面が有機絶縁体からなるサイドウォール
で覆われているので、信頼性が高まる。しかも、段差面
の下縁、上縁に連なる第1、第2平坦面上には有機絶縁
体が存在しないので、有機絶縁体に起因した反りを抑制
できる。したがって、ウエハプロセス中やウエハプロセ
ス終了後に問題が生じない。したがって、歩留りを向上
でき、製造コストを低減できる。
【0026】一実施形態の半導体装置は、半導体からな
るメサ部が上記階段状構造を有し、上記メサ部の要素で
ある段差面の全周にわたって上記サイドウォールが形成
されていることを特徴とする。
【0027】一実施形態の半導体装置では、この半導体
装置はダイオードであり、上記メサ部はショットキー接
合またはオーミック接合を形成するための半導体層を含
むことを特徴とする。
【0028】一実施形態の半導体装置では、この半導体
装置はヘテロ接合バイポーラトランジスタであり、上記
メサ部はエミッタ層、ベース層、コレクタ層またはサブ
コレクタ層を少なくとも一つ含むことを特徴とする。
【0029】一実施形態の半導体装置では、この半導体
装置は電界効果トランジスタであり、半導体からなるメ
サ部またはリセス溝を有する半導体層が上記階段状構造
を有することを特徴とする。
【0030】この発明の無線通信回路装置は、請求項9
乃至請求項13のいずれか一つに記載の半導体装置を樹
脂封止したことを特徴とする。
【0031】この発明の無線通信回路装置では、信頼性
が高められる上、歩留りを向上でき、製造コストを低減
できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、この発明を詳細に説明す
る。
【0033】(実施の形態1)本実施の形態では、メサ
構造を有するショットキーダイオードの段差面を有機絶
縁体からなるサイドウォールで被覆する例について説明
する。
【0034】 まず図1(a)に示すように、半絶縁
性基板101上に、高不純物濃度のオーミック接合形成
用半導体層102と低不純物濃度のショットキー接合形
成用半導体層103とを階段状に有する2段のメサ構造
を形成し、オーミック接合形成用半導体層102上の所
定の位置に所定の厚さのオーミック電極104を形成す
る。
【0035】詳しくは、本工程では、基板101上の全
域に、オーミック接合形成用半導体層102とショット
キー接合形成用半導体層103をエピタキシャル成長に
よりこの順に形成する。この上に、窒化珪素からなる無
機絶縁膜をマスクとして形成し、公知の手法によりエピ
タキシャル層をエッチングする工程を2回行って、上層
103よりも下層102の方が広くなるようにパターン
加工する。これにより、半導体層103の平坦面103
a、半導体層103の段差面111、半導体層102の
平坦面102a、半導体層102の段差面107、基板
101の平坦面101aがなす上記2段のメサ構造を形
成する。このとき、オーミック接合形成用半導体層10
2をエッチングするためのマスクとして用いた無機絶縁
膜105を残し、この無機絶縁膜105のうちオーミッ
ク接合形成用半導体層102の平坦面102a上に相当
する位置に開口150を形成する。この上に、オーミッ
ク電極材料を所定の厚さに蒸着し、パターン加工および
熱処理を行って、下地のオーミック接合形成用半導体層
102とオーミック接触するオーミック電極104を形
成する。
【0036】この例では、無機絶縁膜105を、半導体
層102の平坦面102aから段差面107の上縁を越
えて側方へ突起したひさし要素114を形成するように
残している。
【0037】また、この例では、オーミック電極104
の側面と半導体層103の段差面111との間の距離1
15(図1(b)参照)を比較的短く設定するととも
に、半導体層103の平坦面103aに対するオーミッ
ク電極104の平坦面104aの高さ116(図1
(b)参照)を高く設定している。
【0038】 次に図1(b)に示すように、基板1
01上の全域に、所定の有機絶縁体に変化すべき前駆体
106をスピンコーティング法によって膜状に塗布す
る。
【0039】詳しくは、本工程では、前駆体106を、
粘度が低くなるよう溶媒で適度に薄めておくことによっ
て、基板101、半導体層102,103、電極104
の平坦面101a,102a,103a,104a上で
は薄くなる一方、半導体層102,103の段差面10
7,111や電極104の側面140,141の上部か
ら下部にかけてそれぞれ次第に厚くなるように塗布す
る。本例では、前駆体106として、ベンゾシクロブテ
ン(BCB:benzocyclobutene)基含有化合物として市
販されているサイクロテン(商品名、ダウケミカル社
製)を用いた。それを約5%の溶液とし、基板101上
の平坦面101a上で、約0.1μmの膜厚となるよう
スピンコーティングの条件を設定した。
【0040】この例では、無機絶縁膜105を、半導体
層102の平坦面102aから段差面107の上縁を越
えて側方へ突起したひさし要素114を形成するように
残しているので、前駆体106を塗布したとき、その前
駆体の表面張力のお蔭で、ひさし要素114、段差面1
07および基板101の平坦面101aで囲まれた空間
に前駆体106が厚く溜まる。したがって、半導体層1
02の段差面107を前駆体106で確実に覆うことが
できる。
【0041】また、既述のように、オーミック電極10
4の側面140と半導体層103の段差面111との間
の距離115を短く設定する一方、半導体層103の平
坦面103aに対するオーミック電極104の平坦面1
04aの高さ116を高く設定しているので、電極10
4の側面140と半導体層103の段差面111を覆う
前駆体106が共通に重なっている。したがって、半導
体層103の段差面111、特にその段差面の上部を、
前駆体106で確実に覆うことができる。
【0042】 次に、250℃で熱処理を行って、前
駆体106を完全に硬化して有機絶縁体に変化させる。
この後、六フッ化硫黄(SF)と酸素(O)の混合
ガスを用いて異方性の反応性イオンエッチングを行う。
このとき、エッチング条件、エッチング時間を調整する
ことによって、図1(c)に示すように、有機絶縁体1
06のうち基板101、半導体層102,103、電極
104の平坦面上に存する部分を除去する一方、有機絶
縁体106のうち半導体層102の段差面107、半導
体層103の段差面111、電極104の側面140,
141を覆う部分を残す。これにより、半導体層102
の段差面107、電極104の側面140,141にそ
れぞれ自己整合的に有機絶縁体からなるサイドウォール
108,109,110を形成する。このとき、半導体
層103の段差面111は、電極104の側面140と
共通にサイドウォール109によって覆われる。
【0043】ここで、有機絶縁体106がエッチングで
除去される領域を無機絶縁膜105が覆っているので、
反応性イオンエッチングによる下地の半導体活性層(オ
ーミック接合形成用半導体層102,103)に対する
損傷を防止することができる。また、反応性イオンエッ
チングによるエッチング時間を必要最小限に短く設定す
ることによって、基板101への損傷を少なくすること
ができる。
【0044】 最後に、図2(a)に示すように、基
板101上の全域に、窒化珪素からなる無機絶縁膜11
2を形成し、この無機絶縁膜112のうちショットキー
接合形成用半導体層103の平坦面103a上に相当す
る位置に開口151を形成する。この上に、ショットキ
ー電極材料を所定の厚さに蒸着し、パターン加工および
熱処理を行って、所定の厚さを有し下地のショットキー
接合形成用半導体層103とショットキー接触するショ
ットキー電極113を形成する。
【0045】このようにして作製されたショットキーダ
イオードでは、半導体層102の段差面107、半導体
層103の段差面111がそれぞれ有機絶縁体からなる
サイドウォール108,109で覆われているので、信
頼性が高まる。しかも、基板101や半導体層102,
103の平坦面101a,102a,103a上には有
機絶縁体が存在しないので、有機絶縁体に起因した反り
を抑制できる。したがって、ウエハプロセス中やウエハ
プロセス終了後に問題が生じない。つまり、平面方向の
ストレスがないので、プロセス中にウエハの反りが生じ
たり、有機絶縁体その他の部分に割れが生じたり、スク
ライブライン部で素子(チップ)毎に分離した際にも素
子に反りが生じたりすることがない。
【0046】なお、半導体層103の段差面111は有
機絶縁体によって被覆される前に窒化珪素からなる無機
絶縁膜105で覆われているが、無機絶縁膜105は段
差面では膜質が疎になりやすいため、無機絶縁膜105
だけでは素子の耐水性を向上させることができない場合
が多い。したがって、本実施形態のように半導体層10
3の段差面111を有機絶縁体で被覆することは、素子
の信頼性向上に有効となる。
【0047】作製されたショットキーダイオードの平面
的パターンレイアウトは、図2(b)に示すようになっ
ている(なお、上述の図2(a)は図2(b)における
線117での断面に相当する。)。この図2(b)から
分かるように、ショットキー接合形成用半導体層103
とオーミック接合形成用半導体層102のパターンはそ
れぞれ矩形状になっている。そして、無機絶縁膜105
のひさし要素114は、半導体層103の段差面111
の全周にわたって設けられている。したがって、前駆体
106を塗布したとき、その前駆体の表面張力のお蔭
で、半導体層103の段差面111が全周にわたって前
駆体106で厚く覆われる。したがって、半導体層10
3の段差面111の全周にわたってサイドウォール10
8が厚く形成されて、素子の信頼性を確実に高めること
ができる。なお、図2(b)では、サイドウォール10
8のうちひさし要素114の直下に存在する部分は描か
れず、ひさし要素114から側方へはみ出した部分10
8aのみが斜線で表されている。
【0048】また、オーミック電極104のパターン
は、矩形状パターンの半導体層103を一定間隔で囲む
ようにロの字形に設定されている。したがって、半導体
層103の段差面111の全周をサイドウォール109
で確実に覆うことができ、素子の信頼性を確実に高める
ことができる。
【0049】さらに、上述の製造方法によれば、半導体
層102の段差面107、半導体層103の段差面11
1にサイドウォール108,109がそれぞれ自己整合
的に形成されるので、サイドウォールが均一な幅に仕上
がる。したがって、有機絶縁体からなるサイドウォール
108,109の強度を大きく、安定したものにでき
る。
【0050】本実施の形態では、有機絶縁体からなるサ
イドウォールでショットキーダイオードのメサ構造の段
差面を保護するものとしたが、当然ながらこれに限定さ
れるものではない。本発明は、様々な種類の半導体素子
の段差面の保護に適用することができる。
【0051】たとえば、本実施の形態の有機絶縁体から
なるサイドウォールを段差面に沿って形成して段差面を
保護する構成、あるいは、半導体段差の上部にひさし状
の突起を利用してより確実に保護を行う構成は、上記の
ショットキー接合形成用半導体層からなるメサ構造の半
導体段差に対して行うことも可能であるし、ヘテロ接合
バイポーラトランジスタや、電界効果トランジスタのメ
サ構造の半導体段差、さらには、メサ構造によって形成
された抵抗素子の半導体段差に対しても同様に適用する
ことができる。
【0052】特に、この構成では、段差の近傍に配線を
形成する必要がないので工程の早い時期に形成し、プロ
セス中における有機絶縁膜の損傷を避けられる利点を有
する。
【0053】また、段差の周辺に電極を配置する必要が
ないため構造の自由度が高い利点を有する。
【0054】そのため、メサ構造の両端にオーミック電
極を形成した構成の抵抗素子や、素子の異なる配線電極
の間の部分に位置する半導体段差に特に有効である。
【0055】一方、本実施の形態の半導体段差の下部に
位置する電極の側壁に沿って形成された有機絶縁体から
なるサイドウォールが、段差面を保護する構成も、上記
のコンタクト層からなるメサ段差に対して行うことも可
能であるし、ヘテロ接合バイポーラトランジスタや、電
界効果トランジスタのメサ構造の半導体段差、さらに
は、メサ構造によって形成された抵抗素子にも同様に適
用することができる。
【0056】本構成は特に電極がメサ構造の半導体段差
に近接する場合の多い縦形構造のデバイス(本構成のダ
イオードやヘテロ接合バイポーラトランジスタ等)にお
いてより有効である。
【0057】(実施の形態2)本実施の形態では、メサ
構造を有するショットキーダイオードの段差面を有機絶
縁体からなるサイドウォールで被覆する例について、実
施の形態1とは異なる方法を挙げて説明する。
【0058】 まず図1(a)に示したのと同様に、
半絶縁性基板101上に、高不純物濃度のオーミック接
合形成用半導体層102と低不純物濃度のショットキー
接合形成用半導体層103とを階段状に有する2段のメ
サ構造を形成し、オーミック接合形成用半導体層102
上の所定の位置に所定の厚さのオーミック電極104を
形成する。
【0059】 次に図1(b)に示したのと同様に、
基板101上の全域に、所定の有機絶縁体に変化すべき
前駆体106をスピンコーティング法によって膜状に塗
布する。ここまでの工程は、実施の形態1と全く同じで
ある。
【0060】 次に、この実施形態では、六フッ化硫
黄(SF)と酸素(O)の混合ガスを用いて異方性
の反応性イオンエッチングを行う。このとき、エッチン
グ条件、エッチング時間を調整することによって、図1
(c)に示したのと同様に、前駆体106のうち基板1
01、半導体層102,103、電極104の平坦面上
に存する部分を除去する一方、前駆体106のうち半導
体層102の段差面107、半導体層103の段差面1
11、電極104の側面140,141を覆う部分を残
す。
【0061】この後、250℃で熱処理を行って、前駆
体106を完全に硬化して有機絶縁体に変化させる。こ
れにより、半導体層102の段差面107、電極104
の側面140,141にそれぞれ自己整合的に有機絶縁
体からなるサイドウォール108,109,110を形
成する。このとき、半導体層103の段差面111は、
電極104の側面140と共通にサイドウォール109
によって覆われる。
【0062】 最後に、図2(a)に示したのと同様
に、基板101上の全域に、窒化珪素からなる無機絶縁
膜112を形成し、この無機絶縁膜112のうちショッ
トキー接合形成用半導体層103の平坦面103a上に
相当する位置に開口151を形成する。この上に、ショ
ットキー電極材料を所定の厚さに蒸着し、パターン加工
および熱処理を行って、所定の厚さを有し下地のショッ
トキー接合形成用半導体層103とショットキー接触す
るショットキー電極113を形成する。
【0063】このようにして作製されたショットキーダ
イオードでは、半導体層102の段差面107、半導体
層103の段差面111がそれぞれ有機絶縁体からなる
サイドウォール108,109で覆われているので、信
頼性が高まる。しかも、基板101や半導体層102,
103の平坦面101a,102a,103a上には有
機絶縁体が存在しないので、有機絶縁体に起因した反り
を抑制できる。したがって、ウエハプロセス中やウエハ
プロセス終了後に問題が生じない。
【0064】しかも、この実施形態では、前駆体106
を完全に硬化する前に反応性イオンエッチングを行って
いるので、前駆体106を完全に硬化した後に反応性イ
オンエッチングを行う場合に比して、前駆体106をエ
ッチングする速度を大きくすることができる。したがっ
て、下地の基板101、基板101上の無機絶縁膜10
5、あるいは配線104の材料等とのエッチング速度比
を相対的に大きくすることができる。この結果、エッチ
ング条件、エッチング時間を調整することによって、下
地への損傷を小さく抑えることができる。
【0065】(実施の形態3)本実施の形態では、メサ
構造を有するショットキーダイオードの段差面を有機絶
縁体からなるサイドウォールで被覆する例について、実
施の形態1、実施の形態2とは異なる方法を挙げて説明
する。
【0066】 まず図1(a)に示したのと同様に、
半絶縁性基板101上に、高不純物濃度のオーミック接
合形成用半導体層102と低不純物濃度のショットキー
接合形成用半導体層103とを階段状に有する2段のメ
サ構造を形成し、オーミック接合形成用半導体層102
上の所定の位置に所定の厚さのオーミック電極104を
形成する。
【0067】 次に図1(b)に示したのと同様に、
基板101上の全域に、所定の有機絶縁体に変化すべき
前駆体106をスピンコーティング法によって膜状に塗
布する。ここまでの工程は、実施の形態1、実施の形態
2と全く同じである。
【0068】 次に、溶剤による溶解を行う。このと
き、溶剤の組成、溶解時間を調整することによって、図
1(c)に示したのと同様に、前駆体106のうち基板
101、半導体層102,103、電極104の平坦面
上に存する部分を除去する一方、前駆体106のうち半
導体層102の段差面107、半導体層103の段差面
111、電極104の側面140,141を覆う部分を
残す。
【0069】この後、250℃で熱処理を行って、前駆
体106を完全に硬化して有機絶縁体に変化させる。こ
れにより、半導体層102の段差面107、電極104
の側面140,141にそれぞれ自己整合的に有機絶縁
体からなるサイドウォール108,109,110を形
成する。このとき、半導体層103の段差面111は、
電極104の側面140と共通にサイドウォール109
によって覆われる。
【0070】 最後に、図2(a)に示したのと同様
に、基板101上の全域に、窒化珪素からなる無機絶縁
膜112を形成し、この無機絶縁膜112のうちショッ
トキー接合形成用半導体層103の平坦面103a上に
相当する位置に開口151を形成する。この上に、ショ
ットキー電極材料を所定の厚さに蒸着し、パターン加工
および熱処理を行って、所定の厚さを有し下地のショッ
トキー接合形成用半導体層103とショットキー接触す
るショットキー電極113を形成する。
【0071】このようにして作製されたショットキーダ
イオードでは、半導体層102の段差面107、半導体
層103の段差面111がそれぞれ有機絶縁体からなる
サイドウォール108,109で覆われているので、信
頼性が高まる。しかも、基板101や半導体層102,
103の平坦面101a,102a,103a上には有
機絶縁体が存在しないので、有機絶縁体に起因した反り
を抑制できる。したがって、ウエハプロセス中やウエハ
プロセス終了後に問題が生じない。
【0072】しかも、この実施形態では、前駆体106
を溶剤で溶解しているので、反応性イオンエッチングを
行う場合に比して、下地への損傷を小さく抑えることが
できる。
【0073】また、反応性イオンエッチングを行った場
合は前駆体(有機絶縁体)106自身もその表面が変質
して、導電性や誘電率などの電気的特性が劣化するおそ
れがある。これに対して、この実施形態では、前駆体1
06を溶剤で溶解しているので、反応性イオンエッチン
グを行う場合に比して、前駆体(有機絶縁体)106の
電気的特性の劣化を抑えることができる。
【0074】なお、上述の前駆体106を塗布した後、
溶剤で溶解する工程の前に、その前駆体106が完全に
は硬化しない温度で予備の熱処理を行っても良い。これ
により、前駆体106の溶剤に対する溶解力を適度に落
とすことができ、溶解時間の制御を容易にすることがで
きる。
【0075】また、前駆体106を溶剤で溶解した後、
250℃の本来の熱処理を行う前に、溶解力の低い別の
溶剤(洗浄剤)によって洗浄を行うのが望ましい。これ
により、基板101上から一旦離脱した前駆体106の
片が基板101上の要素に再付着するのを低減すること
ができる。なお、基板101上から一旦離脱した前駆体
106の片が基板101上の要素に再付着した場合、再
付着したものを除去するために反応性イオンエッチング
を行っても良いが、この場合は本格的にエッチングを行
うわけではないので、酸素プラズマによるアッシング
(灰化)を採用しても良い。これにより、下地への損傷
を小さく抑えることができる。
【0076】(実施の形態4)本実施の形態では、メサ
構造を有するヘテロ接合バイポーラトランジスタの段差
面を有機絶縁体からなるサイドウォールで被覆する例に
ついて説明する。
【0077】 まず図3(a)に示すように、半絶縁
性基板201上に、サブコレクタ層203、コレクタ層
205、ベース層206、エミッタ層208を階段状に
有する3段のメサ構造を形成する。詳しくは、本工程で
は、基板201上の全域に、サブコレクタ層203、コ
レクタ層205、ベース層206、エミッタ層208を
エピタキシャル成長によりこの順に形成する。この上
に、窒化珪素からなる無機絶縁膜をマスクとして形成
し、公知の手法によりエピタキシャル層をエッチングす
る工程を3回行って、上層のエミッタ層208、その下
層のベース層206およびコレクタ層205、さらに下
層のサブコレクタ層203の順に次第に広くなるように
パターン加工する。これにより、エミッタ層208の平
坦面208a、エミッタ層208の段差面209、ベー
ス層206の平坦面206a、ベース層206およびコ
レクタ層205の段差面207、サブコレクタ層203
の平坦面203a、サブコレクタ層203の段差面20
4、基板201の平坦面201aがなす上記3段のメサ
構造を形成する。なお、ベース層206とコレクタ層2
05とは同じパターンで加工されている。
【0078】次に、エミッタ層208、ベース層20
6、サブコレクタ層203上の所定の位置にそれぞれ所
定の厚さのエミッタオーミック電極210、ベースオー
ミック電極211、コレクタオーミック電極212を形
成し、さらに各オーミック電極210,211,212
上の所定の位置にそれぞれ所定の厚さのエミッタ配線電
極213、ベース配線電極214、コレクタ配線電極2
15を形成する。この例では、各配線電極213,21
4,215の厚みを1.5μmに設定するとともに、各
オーミック電極210,211,212の厚みをそれよ
りも十分に薄く設定した。詳しくは後述するが、エミッ
タオーミック電極210とエミッタ配線電極213は、
エミッタ層208の平坦面208a上の全域を占めてい
る。
【0079】この後、基板201上の全域に、窒化珪素
からなる無機絶縁膜202を形成する。なお、実施の形
態1に関して述べたとおり、この窒化珪素からなる無機
絶縁膜202だけでは、素子の耐水性を向上させること
ができない場合が多い。
【0080】 次に、図3(b)に示すように、基板
201上の全域に、所定の有機絶縁体に変化すべき前駆
体216をスピンコーティング法によって膜状に塗布す
る。
【0081】詳しくは、本工程では、前駆体216を、
粘度が低くなるよう溶媒で適度に薄めておくことによっ
て、基板201、半導体層203,206、電極21
3,214,215の平坦面201a,203a,20
6a,213a,214a,215a上では薄くなる一
方、半導体層203,205,206,208の段差面
204,207,209や電極213,214,215
の側面240,241,242,243,244の上部
から下部にかけてそれぞれ次第に厚くなるように塗布す
る。本例では、前駆体216として、実施の形態1と同
様に、ベンゾシクロブテン(BCB:benzocyclobuten
e)基含有化合物として市販されているサイクロテン
(商品名、ダウケミカル社製)を用いた。それを約5%
の溶液とし、基板201上の平坦面201a上で、約
0.1μmの膜厚となるようスピンコーティングの条件
を設定した。
【0082】この例では、エミッタ配線電極213の側
面244がエミッタ層208の段差面209の直上に位
置しているので、エミッタ配線電極213の側面244
とエミッタ層208の段差面209とを前駆体216が
連なって覆っている。また、ベース配線電極214の側
面243とベース層206、コレクタ層205の段差面
207との間の距離227を短く設定する一方、ベース
配線電極214の高さを高く設定しているので、ベース
配線電極214の側面243とベース層206、コレク
タ層205の段差面207とを前駆体216が連なって
覆っている。同様に、コレクタ配線電極215の側面2
41とサブコレクタ層203の段差面204との間の距
離229を短く設定する一方、コレクタ配線電極215
の高さを高く設定しているので、コレクタ配線電極21
5の側面241とサブコレクタ層203の段差面204
とを前駆体216が連なって覆っている。したがって、
エミッタ層208の段差面209、ベース層206、コ
レクタ層205の段差面207、サブコレクタ層203
の段差面204、特にそれらの段差面の上部を、前駆体
216で確実に覆うことができる。
【0083】 次に、250℃で熱処理を行って、前
駆体216を完全に硬化して有機絶縁体に変化させる。
この後、六フッ化硫黄(SF)と酸素(O)の混合
ガスを用いて異方性の反応性イオンエッチングを行う。
このとき、エッチング条件、エッチング時間を調整する
ことによって、図4に示すように、有機絶縁体216の
うち基板201、半導体層203,206、電極21
3,214,215の平坦面上に存する部分を除去する
一方、有機絶縁体216のうちエミッタ配線電極213
の側面244とエミッタ層208の段差面209とを連
なって覆う部分、ベース配線電極214の側面242を
覆う部分、ベース配線電極214の側面243とベース
層206、コレクタ層205の段差面207とを連なっ
て覆う部分、コレクタ配線電極215の側面241とサ
ブコレクタ層203の段差面204とを連なって覆う部
分を残す。これにより、該当箇所にそれぞれ自己整合的
に有機絶縁体からなるサイドウォール218,220,
219,221を形成する。
【0084】ここで、有機絶縁体216がエッチングで
除去される領域を無機絶縁膜202が覆っているので、
反応性イオンエッチングによる下地の半導体活性層(エ
ミッタ層208、ベース層206、コレクタ層205、
サブコレクタ層203)に対する損傷を防止することが
できる。また、反応性イオンエッチングによるエッチン
グ時間を必要最小限に短く設定することによって、基板
201への損傷を少なくすることができる。
【0085】 最後に、基板201上の全域に、窒化
珪素からなる無機絶縁膜217を形成する。
【0086】このようにして作製されたヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタでは、エミッタ層208の段差面2
09、ベース層206、コレクタ層205の段差面20
7、サブコレクタ層203の段差面204がそれぞれ有
機絶縁体からなるサイドウォール218,219,22
1で覆われているので、信頼性が高まる。しかも、基板
201や半導体層203,206、電極213,21
4,215の平坦面201a,203a,206a,2
13a,214a,215a上には有機絶縁体が存在し
ないので、有機絶縁体に起因した反りを抑制できる。し
たがって、ウエハプロセス中やウエハプロセス終了後に
問題が生じない。つまり、平面方向のストレスがないの
で、プロセス中にウエハの反りが生じたり、有機絶縁体
その他の部分に割れが生じたり、スクライブライン部で
素子(チップ)毎に分離した際にも素子に反りが生じた
りすることがない。
【0087】さらに、上述の製造方法によれば、エミッ
タ層208の段差面209、ベース層206、コレクタ
層205の段差面207、サブコレクタ層203の段差
面204にサイドウォール218,219,221がそ
れぞれ自己整合的に形成されるので、サイドウォールが
均一な幅に仕上がる。したがって、有機絶縁体からなる
サイドウォール218,219,221の強度を大き
く、安定したものにできる。
【0088】なお、前駆体216を塗布した時、コレク
タ配線電極215の側面240とベース層206、コレ
クタ層205の段差面207とを前駆体216が連なっ
て覆っていても良い。その場合、コレクタ配線電極21
5の側面240もまた、有機絶縁体からなるサイドウォ
ールで覆われた状態になる。
【0089】作製されたショットキーダイオードの平面
的パターンレイアウトは、図5に示すようになっている
(なお、上述の図4は図5における線222での断面に
相当する。)。エミッタ層208およびその上のエミッ
タ配線電極213(およびエミッタオーミック電極21
0)のパターンは、図5における縦方向に細長い矩形状
のものとされている。エミッタ配線電極213の端部
(図5における下端)からエミッタ配線224Eが、エ
ミッタ配線電極213の幅よりも広い一定の幅で図5に
おける左右両側へ連続して延びて、素子周辺部223E
に至っている。
【0090】ベース層206(およびコレクタ層20
5)のパターンはエミッタ層208のパターンよりも幅
広の矩形状のものとされている。ベース配線電極214
(およびベースオーミック電極210)のパターンは、
ベース層206のうちエミッタ層208の両側にはみ出
した部分の表面を、それぞれエミッタ配線電極213と
平行に延びる細長い矩形状のものとされている。一対の
ベース配線電極214の端部(図5における上端)から
ベース配線224Bが、ベース配線電極214の幅より
も広い一定の幅で図5における上方向へ連続して延び
て、素子周辺部223Bに至っている。
【0091】サブコレクタ層203のパターンはベース
層206よりも幅広の矩形状のものとされている。コレ
クタ配線電極215(およびコレクタオーミック電極2
12)のパターンは、サブコレクタ層203のうちベー
ス層206の両側にはみ出した部分の表面を、それぞれ
ベース配線電極214と平行に延びる細長い略矩形状の
ものとされている。一対のコレクタ配線電極215の端
部(図5における下端)からコレクタ配線224Cが、
コレクタ配線電極215の幅よりも広い一定の幅で図5
における下方向へ連続して延びて、素子周辺部223C
に至っている。
【0092】なお、エミッタ配線224E、ベース配線
224B、コレクタ配線224Cのうちメサ構造をなす
段差面209,207,204を越える部分は空中配線
となっている。したがって、前駆体216を塗布した
時、その部分の直下にも前駆体(有機絶縁体)216が
充填される。しかも、空中配線が存在するので、前駆体
216の表面張力のお蔭で、前駆体216が確実に段差
面209,207,204、特に段差面の上部を覆う。
したがって、メサ構造をなす段差面209,207,2
04の全周をサイドウォール218,219,221で
確実に覆うことができ、素子の信頼性を確実に高めるこ
とができる。
【0093】本実施の形態では、有機絶縁体からなるサ
イドウォールでヘテロ接合バイポーラトランジスタのメ
サ構造の段差面を保護するものとしたが、当然ながらこ
れに限定されるものではない。本発明は、様々な種類の
半導体素子の段差面の保護に適用することができる。
【0094】たとえば、本実施の形態の、段差面の上縁
に連なる平坦面上に電極を形成して、その電極の側面と
上記段差面とを前駆体が連なって覆うようにした構成
は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ以外にも、ダイ
オード、あるいは、電界効果トランジスタの半導体段
差、さらには、メサ構造によって形成された抵抗素子に
対しても同様に適用することができる。
【0095】特に、本構成では、メサ段差に近接してメ
サ段差上に電極を形成するため、ヘテロ接合バイポーラ
トランジスタのように微細な素子領域に段差と配線電極
が平行に形成された構造において、より有効に効果を発
揮する。
【0096】(実施の形態5)本実施の形態では、メサ
構造を有する電界効果トランジスタの段差面を有機絶縁
体からなるサイドウォールで被覆する例について説明す
る。
【0097】 まず図6(a)の断面図に示すよう
に、半絶縁性基板301上に、電界効果トランジスタの
チャネル層を含む1段のメサ構造を形成する。
【0098】詳しくは、基板301上の全域に、バッフ
ァ層、2次元電子ガスチャネルを生成するチャネル層、
ドナー層、ショットキー層、キャップ層の多層構造を有
する、エピタキシャル成長により形成する。公知の手法
により、この半導体層302をエッチングしてパターン
加工する。これにより、基板301の平坦面301a、
半導体層302の段差面305、半導体層302の平坦
面302aがなす上記1段のメサ構造を形成する。
【0099】平面的に見た場合、半導体層302のパタ
ーンは、図6(b)中に示すように、図において下方へ
開いたコの字状になっている(なお、図6(a)は図6
(b)における線303での断面に相当する。)。
【0100】次に図6(b)中に示すように、基板30
1上に、一対のソース電極306と、ドレイン電極30
7と、ゲート電極308と、ゲート電極引き出し配線3
10を形成する。
【0101】詳しくは、まずソース電極306とドレイ
ン電極307を形成する。ソース電極306のパターン
は、それぞれ半導体層302の辺部分320上を覆って
いる。ドレイン電極307のパターンは、半導体層30
2の中央部分321を覆い、ソース電極306に対して
一定の距離だけ離間している。次に、半導体層302の
2辺に相当する部分(辺部分)320のうちソース電極
306とドレイン電極307との隙間に相当する領域
に、リセス溝330を形成する(図示しないキャップ層
をリセスエッチングしてショットキー層を露出させ
る。)。このリセス溝330上に、ショットキー接合を
なすゲート電極材料を蒸着してゲート電極308を形成
する。ゲート電極308のパターンは、ソース電極30
6とドレイン電極307に対して微小距離だけ離間し
て、図6(b)において横方向に細長く延びている。こ
の結果、図6(c)(図6(b)のものを右側方から見
たもの)に示すように、ソース電極306とドレイン電
極307との間の隙間は、リセス溝330によって窪ん
だ状態になっている。つまり、そこに半導体層302の
段差面315(図7(b)参照)が生じている。
【0102】 次に図1(b)に示したのと同様に、
基板301上の全域に、所定の有機絶縁体に変化すべき
前駆体309をスピンコーティング法によって膜状に塗
布する。
【0103】詳しくは、本工程では、前駆体309を、
粘度が低くなるよう溶媒で適度に薄めておくことによっ
て、基板301、半導体層302、電極306,30
7,310の平坦面301a,302a,306a,3
07a,310a上では薄くなる一方、半導体層302
の段差面305や電極306,307,310の側面3
41,342,343の上部から下部にかけてそれぞれ
次第に厚くなるように塗布する。このとき、リセス溝3
30内も前駆体309によって完全に埋められる。本例
では、前駆体309として、実施の形態1と同様に、ベ
ンゾシクロブテン(BCB:benzocyclobutene)基含有
化合物として市販されているサイクロテン(商品名、ダ
ウケミカル社製)を用いた。それを約5%の溶液とし、
基板301上の平坦面301a上で、約0.1μmの膜
厚となるようスピンコーティングの条件を設定した。
【0104】 次に、250℃で熱処理を行って、前
駆体309を完全に硬化して有機絶縁体に変化させる。
この後、六フッ化硫黄(SF)と酸素(O)の混合
ガスを用いて異方性の反応性イオンエッチングを行う。
このとき、エッチング条件、エッチング時間を調整する
ことによって、図7(a)(b)(c)に示すように、
有機絶縁体309のうち基板301、半導体層302、
電極306,307,310の平坦面上に存する部分を
除去する一方、有機絶縁体309のうち半導体層302
の段差面305、電極306,307,310の側面3
41,342,343、リセス溝330内の段差面31
5を覆う部分を残す。これにより、半導体層302の段
差面305、電極306,307,310の側面34
1,342,343、リセス溝330内の段差面315
にそれぞれ自己整合的に有機絶縁体からなるサイドウォ
ール312,313,314,319,312′を形成
する。なお、図7(b)では、リセス溝330内の段差
面315を表すために、ゲート電極308の図示が省略
されている。
【0105】 最後に、基板301上の全域に、窒化
珪素からなる無機絶縁膜311を形成する。
【0106】このようにして作製された電界効果トラン
ジスタでは、半導体層302の段差面305、電極30
6,307,310の側面341,342,343、リ
セス溝330内の段差面315がそれぞれ有機絶縁体か
らなるサイドウォール312,313,314,31
9,312′で覆われているので、信頼性が高まる。特
に、半導体層302の段差面305のうちソース電極3
06とドレイン電極307との間に露出した部分や、リ
セス溝330内の段差面315を有機絶縁体で覆うこと
ができるので、確実に信頼性を高めることができる。
【0107】しかも、基板301や半導体層302、電
極306,307,310の平坦面301a,302
a,306a,307a,310a上には有機絶縁体が
存在しないので、有機絶縁体に起因した反りを抑制でき
る。したがって、ウエハプロセス中やウエハプロセス終
了後に問題が生じない。つまり、平面方向のストレスが
ないので、プロセス中にウエハの反りが生じたり、有機
絶縁体その他の部分に割れが生じたり、スクライブライ
ン部で素子(チップ)毎に分離した際にも素子に反りが
生じたりすることがない。
【0108】さらに、上述の製造方法によれば、半導体
層302の段差面305、電極306,307,310
の側面341,342,343、リセス溝330内の段
差面315にサイドウォール312,313,314,
319,312′がそれぞれ自己整合的に形成されるの
で、サイドウォールが均一な幅に仕上がる。したがっ
て、有機絶縁体からなるサイドウォール312,31
3,314,319,312′の強度を大きく、安定し
たものにできる。
【0109】本実施の形態では、有機絶縁体からなるサ
イドウォールで電界効果トランジスタのメサ構造の段差
面を保護するものとしたが、当然ながらこれに限定され
るものではない。本発明は、様々な種類の半導体素子の
段差面の保護に適用することができる。
【0110】たとえば、本実施の形態の、半導体段差の
上部から下部に連続して形成された電極の側壁に沿って
有機絶縁体からなるサイドウォールを形成し、そのサイ
ドウォールにより段差面を保護する構成は、電界効果ト
ランジスタ以外にも、ダイオードやヘテロ接合バイポー
ラトランジスタのメサ構造の半導体段差、あるいは、メ
サ構造によって形成された抵抗素子にも同様に適用する
ことができる。また、電極が空中配線形状であっても良
く、実施の形態4での空中配線部分224の側壁のメサ
段差を横切る部分がそれに相当している。
【0111】特に、本構成では、段差の上下に電極を配
置できない部分の段差面をより確実に保護できる利点を
有する。したがって、異なる複数の配線間の間隙から露
出する半導体段差に有効に適用することができる。この
場合、本構成のように電極を対向させると、その間の段
差面をより確実に保護できる利点を有する。
【0112】(実施の形態1乃至実施の形態5に共通の
変形)上述の実施の形態1乃至実施の形態5では、有機
絶縁体として、ベンゾシクロブテン基含有化合物を含有
する樹脂組成物の硬化体を用いた。このベンゾシクロブ
テン基含有化合物としては、分子中にベンゾシクロブテ
ン基を有するモノマータイプや、オリゴマーないしポリ
マー等の部分反応物タイプなどの様々な化合物を用いる
ことができる。
【0113】また、これらの材料は、分子内にオルガノ
シロキサン架橋や、ナフタレン環を有することで耐熱性
が向上するので、半導体工程に使用しやすく、かつ保護
効果をより高くすることができる。なかでも、ポリオル
ガノシロキサン架橋ビスベンゾシクロブテン単量体(特
開平1−197491号公報)、アリールシクロブテン
を含んでなる組成物およびそれから製造された重合体組
成物(特開昭63−501157号公報)あるいは、そ
のオリゴマーなどがより好ましい。
【0114】また、ベンゾシクロブテン樹脂(ポリマ
ー)は、低誘電率有機材料であり、誘電率が2.7程度
と低い。
【0115】本発明では、半導体素子部や配線部等、電
解が集中する部分の側壁に有機絶縁体を形成するので、
有機絶縁体は低誘電率であることが好ましい。
【0116】その面では、ベンゾシクロブテン樹脂(ポ
リマー)以外に、低誘電率絶縁体の材料の使用が可能で
あり、有機SOG(Spin On Glass、比誘
電率約3〜3.5)、ポリアリールエーテルやポリイミ
ド(比誘電率約3〜3.5)等の耐熱性樹脂、フッ化ポ
リイミド(比誘電率約2.7)、フレア(Flear、
商標名)、フッ化パリレン(AF―4、商標名、比誘電
率約2.4)、サイトップ(商標名、比誘電率2.
1)、フッ化ポリアリールエーテル(比誘電率2.
6)、テフロン(商標名、比誘電率2.1〜1.9)、
フッ化アモルファスカーボン等のフロロカーボン樹脂等
も利用できる。
【0117】しかし、ベンゾシクロブテン樹脂(ポリマ
ー)は、ポリイミド樹脂に比較して吸水率が10分の1
程度と低いため、表面保護膜として使用した際、半導体
装置の耐湿性の向上効果が大きくより好ましい。
【0118】また、上記の実施の形態では、熱硬化によ
り前駆体から有機絶縁膜を形成する材料の例をあげた
が、熱硬化以外に、紫外線照射などにより硬化する性質
の有機絶縁体材料を使用することもできる。
【0119】一般に、有機絶縁体の多くは、酸素に対し
て耐性が低く、空気中で加熱された場合、100℃から
200℃の温度でも顕著に劣化し、誘電率や電気伝導率
などの電気的な特性に変化を生じる場合がある。特に半
導体工程で通常使用する酸素プラズマによるレジスト除
去の工程を行うと有機絶縁体の表面に著しい凹凸を生じ
る場合がある。従来の構造では、素子、あるいはウエハ
の全面に有機絶縁体を形成するため、どうしても有機絶
縁体が露出する工程が生じてしまい、仕方なく通常より
処理温度を下げたり、上記の酸素プラズマによるレジス
トの残さ除去を省いたりするため、素子の製造歩留りを
低下させる要因となっていた。あるいは、有機絶縁膜の
酸素による劣化を防ぐため、全面に形成した有機絶縁体
の表面に無機絶縁膜を形成すると、有機絶縁体と無機絶
縁膜の熱膨張率の差によるストレスが局所に集中して無
機絶縁膜が割れる場合が多くやはり製品歩留りの低下の
要因となっていた。
【0120】それに対し、本発明では、図4に示したよ
うに、無機絶縁膜で全体を被覆することで有機絶縁体を
被覆して次のショットキー電極の形成でも有機絶縁体が
露出することなく行えている。つまり、有機絶縁体を段
差面のみに形成していることで、配線上のほとんどの場
所に有機絶縁膜が存在しないため、無機絶縁膜で被覆し
た後、有機絶縁体を露出させることなく次の工程を行う
ことができる。
【0121】上記の説明では触れていないが、実際に
は、ショットキー電極やオーミック電極から配線を引き
出す工程、あるいは、配線上にさらに厚い配線を形成し
配線抵抗を低減させる構造とする工程、配線電極をさら
に接続して回路を構成する工程、スクライブラインを形
成する工程、さらにはウエハから切り出し、素子毎に分
離し、パッケージ等に実装する工程が行われる。これら
の工程においても、本発明の構造では、同じように有機
絶縁体を露出させることなく行うことができる。
【0122】(実施の形態6)本実施の形態では、実施
の形態1から実施の形態5の半導体装置を用いて構成し
たアンテナ一体型の無線通信回路装置の例について説明
する。
【0123】本実施の形態の無線通信回路装置は、図8
に示すように、セラミック基板402上に並べて搭載さ
れた無線送信回路装置を構成するIC(集積回路チッ
プ)401Aと、無線受信回路装置を構成するIC40
1Bとを備えている。これらのIC401A,401B
は、セラミック基板402に樹脂接着剤406で貼り付
けられた金属カバー405によって覆われている。基板
裏面にはアンテナ407が一体に設けられている。特に
30GHzから90GHzの超高周波の通信では、ケー
ブルを介することによる伝送損失を避けるために、この
ようなアンテナ一体型の構成が必要とされる。
【0124】無線送信回路装置を構成するIC401A
は、ローカル信号を逓倍し、ミキサに入力し、1GHz
から3GHzの入力信号を60GHzから64GHzの
ミリ波帯域に周波数変換し、増幅回路で増幅し、基板裏
面のアンテナ407から送信する。無線受信回路装置を
構成するIC401Bは、60GHzから64GHzの
ミリ波帯域の無線信号を基板裏面のアンテナ407によ
って受信し、増幅回路で増幅し、同じく逓倍されたロー
カル信号が入力されたミキサ回路で1GHzから3GH
zの信号に周波数変換して出力する。
【0125】IC401A,401Bは、それぞれ実施
の形態1から実施の形態5で作製された半導体装置を含
んでいる。これらのIC401A,401Bの作製に当
たっては、半導体基板上にそれらの半導体装置の各電極
につながる入出力回路を形成し、HBTやFETによる
増幅回路と、ローカル発振器、ローカル信号周波数を逓
倍する信号逓倍回路、ダイオードによるミキサ回路をそ
れぞれ構成する。そのような半導体基板を50μmの厚
さに研磨し、裏面に金錫合金403A,403Bを蒸着
し、スクライブラインで切断する。このようにして、チ
ップの形態のIC401A,401Bが得られる。
【0126】IC401A,401Bの実装に当たって
は、セラミック基板402上の金からなる回路パターン
(図示せず)に、各IC裏面の金錫合金403A,40
3Bを接触させ、250℃以上の加熱を加えて両者を接
合する。次に、IC401A,401Bの表面の電極パ
ッド(図示せず)とセラミック基板402上の金からな
る回路パターンとをボンディングワイヤ404により配
線する。その後、セラミック基板402に金属カバー4
05を樹脂接着剤406で貼り付けて、IC401A,
401Bを封止する。
【0127】このアンテナ一体型の無線通信回路装置で
は、実施の形態1から実施の形態5の半導体装置を用い
てIC401A,401Bを構成しているので、IC4
01A,401Bの耐水性が高まっている。したがっ
て、上述のような樹脂接着剤406による封止や、樹脂
パッケージを用いることが可能となる。したがって、製
造コストを低減できる。なお、従来は、素子の耐水性が
不十分であったため、溶融金属によるパッケージの気密
封止を行う必要があり、高コストとなっていた。
【0128】また、IC401A,401Bとセラミッ
ク基板402との接合に金錫合金を使用しているので、
IC401A,401Bからセラミック基板402へ熱
が伝わり易い。したがって、IC401A,401Bの
温度上昇を抑えることができ、装置が長時間故障せず動
作することができる。
【0129】また、このアンテナ一体型の無線通信回路
装置では、実施の形態1から実施の形態5の半導体装置
を用いてIC401A,401Bを構成しているので、
IC401A,401Bをセラミック基板402に金錫
合金403A,403Bで250℃以上の加熱を加えて
接合する時、有機絶縁体のせいで素子が劣化することが
ない。したがって、実装時の歩留りを向上でき、製造コ
ストをさらに低減できる。これに対して、従来技術のよ
うに素子の全面に有機絶縁体を形成した構成では、有機
絶縁体の熱膨張のせいで無機絶縁膜にクラックが入って
劣化する場合があり、実装時の歩留りが低下し、製造コ
ストを上昇させる要因となっていた。
【0130】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の半
導体装置の製造方法によれば、階段状構造の要素である
段差面が有機絶縁体からなるサイドウォールで覆われた
状態となるので、作製された半導体装置の信頼性が高ま
る。しかも、段差面の下縁、上縁に連なる第1、第2平
坦面上には有機絶縁体が存在しない状態となるので、有
機絶縁体に起因した反りを抑制できる。したがって、ウ
エハプロセス中やウエハプロセス終了後に問題が生じな
い。したがって、歩留りを向上でき、製造コストを低減
できる。
【0131】また、この発明の半導体装置および無線通
信回路装置では、信頼性が高められる上、歩留りを向上
でき、製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態のショットキーダイオ
ードの製造方法を説明する工程断面図である。
【図2】 上記製造方法により作製されたショットキー
ダイオードの断面と平面パターンレイアウトを示す図で
ある。
【図3】 この発明の一実施形態のヘテロ接合バイポー
ラトランジスタの製造方法を説明する工程断面図であ
る。
【図4】 上記製造方法により作製されたヘテロ接合バ
イポーラトランジスタの断面図である。
【図5】 上記製造方法により作製されたヘテロ接合バ
イポーラトランジスタの平面パターンレイアウトを示す
図である。
【図6】 この発明の一実施形態の電界効果トランジス
タの製造方法を説明する図である。
【図7】 上記製造方法により作製された電界効果トラ
ンジスタを示す図である。
【図8】 この発明の一実施形態の無線通信回路装置の
構造を示す図である。
【図9】 半導体素子を有機絶縁体で被覆する従来技術
を説明する図である。
【符号の説明】
102 オーミック接合形成用半導体層 103 ショットキー接合形成用半導体層 104 オーミック電極 106,216,309 前駆体 107,111,204,207,209,305,3
15 段差面 108,109,110,218,219,220,2
21,312,312′,313,314 有機絶縁体
からなるサイドウォール 114 ひさし要素 203 サブコレクタ層 205 コレクタ層 206 ベース層 208 エミッタ層 213 エミッタ配線電極 214 ベース配線電極 215 コレクタ配線電極 302 半導体層 401A,401B IC
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/812 Fターム(参考) 4M104 AA03 AA07 CC01 CC03 DD06 DD17 DD34 DD61 DD78 EE05 EE09 EE12 EE17 EE18 GG03 GG06 GG11 GG19 HH13 HH20 5F003 BA11 BA13 BA92 BB08 BE08 BP12 BP31 BP93 5F102 GB01 GC01 GD01 GV05 GV08 HC11 HC18

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面側に、段差面とそれぞれこの段差面
    の下縁、上縁に連なる第1、第2平坦面とを含む階段状
    構造を有する半導体基板上に、所定の粘性を有し所定の
    有機絶縁体に変化すべき前駆体を塗布する工程と、 上記前駆体を硬化して上記有機絶縁体に変化させる工程
    と、 反応性イオンエッチングを行って、上記有機絶縁体のう
    ち上記第1および第2平坦面上に存する部分を除去する
    一方、上記有機絶縁体のうち上記段差面を覆う部分を残
    してサイドウォールを形成する工程とを含むことを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 表面側に、段差面とそれぞれこの段差面
    の下縁、上縁に連なる第1、第2平坦面とを含む階段状
    構造を有する半導体基板上に、所定の粘性を有し所定の
    有機絶縁体に変化すべき前駆体を塗布する工程と、 反応性イオンエッチングを行って、上記前駆体のうち上
    記第1および第2平坦面上に存する部分を除去する一
    方、上記前駆体のうち上記段差面を覆う部分を残してサ
    イドウォールを形成する工程と、 上記サイドウォールをなす前駆体を硬化して上記有機絶
    縁体に変化させる工程とを含むことを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 表面側に、段差面とそれぞれこの段差面
    の下縁、上縁に連なる第1、第2平坦面とを含む階段状
    構造を有する半導体基板上に、所定の粘性を有し所定の
    有機絶縁体に変化すべき前駆体を塗布する工程と、 溶剤による溶解を行って、上記前駆体のうち上記第1お
    よび第2平坦面上に存する部分を除去する一方、上記前
    駆体のうち上記段差面を覆う部分を残してサイドウォー
    ルを形成する工程と、 上記サイドウォールをなす前駆体を硬化して上記有機絶
    縁体に変化させる工程とを含むことを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の
    半導体装置の製造方法において、 上記前駆体を塗布する工程の前に、上記第1平坦面から
    上記段差面の上縁を越えて側方へ突起したひさし要素を
    形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の
    半導体装置の製造方法において、 上記前駆体を塗布する工程の前に、上記第1平坦面上の
    所定の位置に所定の厚さを有する第1電極を形成して、
    上記前駆体を塗布したとき、その前駆体の表面張力によ
    って、上記第1電極の側面と上記段差面とを前駆体が連
    なって覆うようにしたことを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の
    半導体装置の製造方法において、 上記前駆体を塗布する工程の前に、上記第2平坦面上の
    所定の位置に所定の厚さを有する第2電極を形成して、
    上記前駆体を塗布したとき、上記段差面と上記第2電極
    の側面を覆う前駆体が共通に重なるようにしたことを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の
    半導体装置の製造方法において、 上記前駆体を塗布する工程の前に、上記第1平坦面、段
    差面および第2平坦面上にまたがる所定パターンの第3
    電極を形成し、 上記段差面のうち少なくとも上記第3電極に覆われてい
    ない部分に上記サイドウォールを形成することを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか一つに
    記載の半導体装置の製造方法において、 上記前駆体はベンゾシクロブテン基含有化合物を含有す
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 段差面とそれぞれこの段差面の下縁、上
    縁に連なる第1、第2平坦面とを含む階段状構造を有
    し、上記段差面が有機絶縁体からなるサイドウォールで
    覆われる一方、上記第1および第2平坦面上には有機絶
    縁体が存在しないことを特徴とする半導体装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の半導体装置におい
    て、 半導体からなるメサ部が上記階段状構造を有し、上記メ
    サ部の要素である段差面の全周にわたって上記サイドウ
    ォールが形成されていることを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の半導体装置におい
    て、 この半導体装置はダイオードであり、 上記メサ部はショットキー接合またはオーミック接合を
    形成するための半導体層を含むことを特徴とする半導体
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の半導体装置におい
    て、 この半導体装置はヘテロ接合バイポーラトランジスタで
    あり、 上記メサ部はエミッタ層、ベース層、コレクタ層または
    サブコレクタ層を少なくとも一つ含むことを特徴とする
    半導体装置。
  13. 【請求項13】 請求項9に記載の半導体装置におい
    て、 この半導体装置は電界効果トランジスタであり、 半導体からなるメサ部またはリセス溝を有する半導体層
    が上記階段状構造を有することを特徴とする半導体装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項9乃至請求項13のいずれか一
    つに記載の半導体装置を樹脂封止したことを特徴とする
    無線通信回路装置。
JP2001058189A 2001-03-02 2001-03-02 半導体装置の製造方法 Expired - Fee Related JP3860717B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001058189A JP3860717B2 (ja) 2001-03-02 2001-03-02 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001058189A JP3860717B2 (ja) 2001-03-02 2001-03-02 半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002261046A true JP2002261046A (ja) 2002-09-13
JP3860717B2 JP3860717B2 (ja) 2006-12-20

Family

ID=18917950

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001058189A Expired - Fee Related JP3860717B2 (ja) 2001-03-02 2001-03-02 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3860717B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005093976A (ja) * 2003-08-08 2005-04-07 Nec Corp ヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法
KR20140101672A (ko) * 2013-02-12 2014-08-20 가부시키가이샤 재팬 디스프레이 유기 반도체 소자 및 유기 반도체 소자의 제조 방법
KR20140113541A (ko) * 2013-03-15 2014-09-24 가부시키가이샤 재팬 디스프레이 유기 전계 발광 표시장치 및 유기 전계 발광 표시장치의 제조방법

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005093976A (ja) * 2003-08-08 2005-04-07 Nec Corp ヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法
US9466813B2 (en) 2013-02-12 2016-10-11 Japan Display Inc. OLED with a flattening layer between two barrier layers
KR101642656B1 (ko) * 2013-02-12 2016-07-29 가부시키가이샤 재팬 디스프레이 유기 반도체 소자 및 유기 반도체 소자의 제조 방법
US10629849B2 (en) 2013-02-12 2020-04-21 Japan Display Inc. OLED with a flattening layer between two barrier layers
US10319947B2 (en) 2013-02-12 2019-06-11 Japan Display Inc. OLED with a flattening layer between two barrier layers
US9166194B2 (en) 2013-02-12 2015-10-20 Japan Display Inc. OLED with sporadic flattening layer between two barrier layers
KR101581107B1 (ko) * 2013-02-12 2015-12-29 가부시키가이샤 재팬 디스프레이 유기 반도체 소자 및 유기 반도체 소자의 제조 방법
US9812669B2 (en) 2013-02-12 2017-11-07 Japan Display Inc. OLED with a flattening layer between two barrier layers
US9728748B2 (en) 2013-02-12 2017-08-08 Japan Display Inc. OLED with a flattening layer between two barrier layers
US9728747B2 (en) 2013-02-12 2017-08-08 Japan Display Inc. OLED with a flattening layer between two barrier layers
KR20140101672A (ko) * 2013-02-12 2014-08-20 가부시키가이샤 재팬 디스프레이 유기 반도체 소자 및 유기 반도체 소자의 제조 방법
US11600801B2 (en) 2013-02-12 2023-03-07 Japan Display Inc. OLED with a flattening layer between two barrier layers
KR20150059733A (ko) * 2013-02-12 2015-06-02 가부시키가이샤 재팬 디스프레이 유기 반도체 소자 및 유기 반도체 소자의 제조 방법
KR20160013244A (ko) * 2013-03-15 2016-02-03 가부시키가이샤 재팬 디스프레이 유기 전계 발광 표시장치 및 유기 전계 발광 표시장치의 제조방법
KR101591162B1 (ko) * 2013-03-15 2016-02-18 가부시키가이샤 재팬 디스프레이 유기 전계 발광 표시장치 및 유기 전계 발광 표시장치의 제조방법
US9812668B2 (en) 2013-03-15 2017-11-07 Japan Display Inc. Organic electroluminescence display device and method of manufacturing organic electroluminescence display device
KR20140113541A (ko) * 2013-03-15 2014-09-24 가부시키가이샤 재팬 디스프레이 유기 전계 발광 표시장치 및 유기 전계 발광 표시장치의 제조방법
US9818979B2 (en) 2013-03-15 2017-11-14 Japan Display Inc. Organic electroluminescence display device and method of manufacturing organic electroluminescence display device
US9159951B2 (en) 2013-03-15 2015-10-13 Japan Display Inc. Organic electroluminescence display device and method of manufacturing organic electroluminescence display device
US10367167B2 (en) 2013-03-15 2019-07-30 Japan Display Inc. Display device
KR101710381B1 (ko) 2013-03-15 2017-02-27 가부시키가이샤 재팬 디스프레이 유기 전계 발광 표시장치 및 유기 전계 발광 표시장치의 제조방법
US10693106B2 (en) 2013-03-15 2020-06-23 Japan Display Inc. Display device
US9515289B2 (en) 2013-03-15 2016-12-06 Japan Display Inc. Organic electroluminescence display device and method of manufacturing organic electroluminescence display device

Also Published As

Publication number Publication date
JP3860717B2 (ja) 2006-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7834461B2 (en) Semiconductor apparatus
US7605451B2 (en) RF power transistor having an encapsulated chip package
US11842997B2 (en) Methods for pillar connection on frontside and passive device integration on backside of die
TWI734200B (zh) 半導體裝置與高電壓裝置及其形成方法
US6790694B2 (en) High frequency semiconductor module, high frequency semiconductor device and manufacturing method for the same
JP5162826B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
US7598588B2 (en) Semiconductor structure and method of manufacture
JP2004319552A (ja) フリップチップ型対面電極hemt
JP3860717B2 (ja) 半導体装置の製造方法
KR20120127419A (ko) 전자 디바이스 및 전자 디바이스의 제조 방법
US20230029763A1 (en) Interconnect metal openings through dielectric films
JP6657970B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法、通信装置
US20230253347A1 (en) Semiconductor apparatus
JP2554672B2 (ja) 電界効果型半導体装置
JPH1065067A (ja) 半導体装置及びその製造方法
TWI815649B (zh) 晶片封裝體及其製造方法
TWI836222B (zh) 用於在裸晶之前側上之柱連接及在裸晶之後側上之被動裝置整合之方法
CN215451400U (zh) 一种芯片的表层结构和芯片
JPS62211962A (ja) 高周波半導体装置の製造方法
US20230102875A1 (en) Manufacturing method of semiconductor device
US10461068B2 (en) Highly integrated RF power and power conversion based on Ga2O3 technology
JP2010212524A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP4945895B2 (ja) 半導体装置
KR20230151473A (ko) 웨이퍼-온-웨이퍼 캐스코드 고 전자 이동도 트랜지스터 디바이스
JP3133295B2 (ja) ヒートシンクを有する電力用半導体装置の製造方法およびプレ−ナマイクロストリップ回路との集積構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050616

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050830

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051027

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060606

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20060919

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20060922

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees