JP2002260984A - 荷電粒子線露光装置の磁気シールド方法 - Google Patents

荷電粒子線露光装置の磁気シールド方法

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JP2002260984A
JP2002260984A JP2001055487A JP2001055487A JP2002260984A JP 2002260984 A JP2002260984 A JP 2002260984A JP 2001055487 A JP2001055487 A JP 2001055487A JP 2001055487 A JP2001055487 A JP 2001055487A JP 2002260984 A JP2002260984 A JP 2002260984A
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magnetic field
lens barrel
charged particle
particle beam
coil
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Motohide Kageyama
元英 影山
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な形状をした装置や、外部磁場の不均一
性が大きいような状況下でも、外乱となる磁場の影響を
キャンセルすることができる荷電粒子線露光装置の磁気
シールド方法を提供する。 【解決手段】 電子光学鏡筒1よりの漏れ磁場4や、外
部磁場4が、電子光学鏡筒1の穴や分割部から電子光学
鏡筒1内の電子の光路部分に入り込む。これらの穴や分
割部の近くに、全部で5段のコイルセットを配置してい
る。各コイルセットにおいては、円形状のコイル6が4
個、それぞれのコイル6が電子光学鏡筒1を取り巻くよ
うに配置されている。各コイル6に流す電流を調整する
ことにより、これらのコイル群の発生する合成磁場の大
きさと方向を変えることができる。従って、合成磁場の
方向と大きさが、外乱磁場を打ち消すようにすることに
より、外乱磁場の影響をキャンセルすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主に、半導体デバイ
スの製造工程でリソグラフィーに用いられる荷電粒子線
露光装置において、外部磁場や鏡筒の外皮を流れる磁場
が荷電粒子線の光路に入り込むのをキャンセルし、荷電
粒子線の光路内の磁場を目的のものに保つための、荷電
粒子線露光装置の磁気シールド方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の荷電粒子線を利用した装置におい
ては、外部の静磁場や変動磁場により荷電粒子光学鏡筒
の光学特性が劣化しないように、種々の磁気シールドが
なされてきた。例えば、パーマロイ等の初透磁率の高い
材料で、鏡筒や真空チャンバを一重、又は二重、三重に
覆ったり、更には鏡筒や真空チャンバ自体をパーマロイ
で作成することも行われてきた。
【0003】このような従来の磁気シールドの例を図4
に示す。11は電子光学鏡筒であり、12は真空チャン
バ、13は真空配管、14は電子源、15は電子ビー
ム、16は試料台であり、17が磁気シールド体であ
る。しかし、図4に示されているように、実際の電子光
学鏡筒11には例えば真空引き用の穴や配線用の穴、レ
チクルステージやウェハステージ等のメカ機構を導入す
るための穴が数多くあけられている。従ってどんなにシ
ールド材で覆おうとも、結局はシールド材自体にも穴を
あけたり、シールド材を分割しなければならないような
状況が起こらざるを得なかった。
【0004】シールド材に穴が空いたり、分割されたり
するとそのシールド特性は劣化せざるを得ず、仕様を満
足するシールド効果が得られない場合もあった。そのよ
うな場合には、装置を設置する部屋又は周囲を完全に磁
気シールド材で覆うということまで行われていた。この
磁気的にシールドされた密閉空間のことを通常はシール
ドルームと称していた。
【0005】又、別の方法としては、鏡筒やチャンバか
らある程度離れた距離に、任意方向の磁場を発生できる
コイルを置き、このコイルから発生する磁場により外部
の磁場をキャンセルするという方法も行われてきた。こ
の手法はアクティブキャンセラーと呼ばれていた。アク
ティブキャンセラーの例を図5に示す。21と21’、
22と22’、23と23’がそれぞれコイル対になっ
ている。図中の矢印はコイルに流れる電流の向きを表し
ている。3対のコイルはそれぞれ直行する方向の磁場を
発生することができ、それぞれに流す電流の強さを調整
することにより、アクティブキャンセラー内部に任意方
向、任意強度の磁場を作り外部磁場を打ち消すような構
造になっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のように
鏡筒部分をシールド材で覆う方法は、前述のようにシー
ルド材に穴を開けたりシールド材を分割しなければなら
ないという制約のために、シールド効果が十分ではな
く、磁場環境の悪い場所に鏡筒を設置する場合、又は外
部磁場に対して敏感な鏡筒を設置する場合には、二重又
は三重シールドにした上に、さらにシールドルーム中に
設置することが必要となり、荷電粒子線装置の重量を重
くしたり、設置面積が大きくならざるを得なかった。そ
して、このことによりコストのかかるものとなっていっ
た。
【0007】アクティブキャンセラーの手法は、例えば
筒のような単純な形状をした装置には有効であったが、
複雑な形状をした装置や、外部磁場の不均一性が大きい
ような状況下では、残念ながら鏡筒内の磁場を仕様値の
大きさまでキャンセルすることは不可能であり、その磁
場分布を任意の分布にすることは至難のわざであった。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、複雑な形状をした装置や、外部磁場の不均一性
が大きいような状況下でも、外乱となる磁場の影響をキ
ャンセルすることができる荷電粒子線露光装置の磁気シ
ールド方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題は、荷電粒子線
露光装置の鏡筒の同一高さ位置に、任意方向、任意強度
の磁場を発生させるコイルを複数個、荷電粒子線の光路
を妨げないような任意の位置関係で配置し、個々のコイ
ルに流す電流を独立に制御することで鏡筒のギャップや
穴から光軸に漏れる外部磁場や、鏡筒の外皮自体を流れ
る磁場をキャンセルし、鏡筒内を目的とする磁場分布に
補正することを特徴とする荷電粒子線露光装置の磁気シ
ールド方法(請求項1)により解決される。
【0010】本手段においては、荷電粒子線露光装置の
鏡筒の同一高さ位置に配置された複数のコイルに、各々
所定の電流を流すことにより、これらのコイルにより発
生する合成磁場の大きさを方向を制御し、この合成磁界
により、外部磁場や、鏡筒の外皮を流れる磁場等が荷電
粒子線の光路に入り込むのをキャンセルする。この際、
外部磁場や、鏡筒の外皮を流れる磁場等の、外乱となる
磁場の大きさと方向を測定し、それを打ち消すような合
成磁場が形成されるように、各コイルに流す電流を調整
するとよい。
【0011】外乱となる磁場は、鏡筒の高さ方向によっ
て異なる。よって、前記のようなコイル対を、鏡筒の高
さ方向の異なる位置に複数対設け、各々の位置における
外乱磁場をキャンセルすることが望ましい。
【0012】本手段によれば、外部磁場の影響をきめ細
かくキャンセルことができるので、不均一な磁場分布が
あった場合にも、十分に、外部磁場による影響をキャン
セルすることができる。又、コイルを用いてキャンセル
を行っているので、シールド材用の余分なスペースを必
要とせず所望の空間を確保でき、かつ、シールド装置を
軽量とすることができる。
【0013】なお、本発明でいう「キャンセル」とは、
必ずしも0とすることを意味するものではなく、目的と
する位置における外部磁場の影響を、装置の構成上問題
とならない程度まで低減することをいう。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の第
1の例である荷電粒子線露光装置の磁気シールド方法を
説明するための図である。図1(a)において1は電子
光学鏡筒、2は真空チャンバ、3は真空配管である。
【0015】従来技術の欄において説明したように、電
子光学鏡筒1には、多数の穴や分割部分がある。それに
よって、図に4で示されるような、電子光学鏡筒1より
の漏れ磁場や、矢印5で示されるような外部磁場がこれ
らの穴や分割部から電子光学鏡筒1内の電子の光路部分
に入り込む。
【0016】本実施の形態においては、これらの穴や分
割部の近くに、全部で5段のコイルセットを配置してい
る。各コイルセットの例を(b)、(c)に示す。
(b)、(c)はいずれも、各段のコイルセットをその
位置における平面で切断した断面図である。
【0017】(b)においては、円形状のコイル6が4
個、それぞれのコイル6が電子光学鏡筒1を取り巻くよ
うに配置されている。各コイル6は、その中心が、電子
光学鏡筒1の中心の周りに、90°の間隔の同心円上に
あるように配置されている。各コイル6からは、配線7
が引き出されているが、この配線は対撚り線とされ、そ
れを流れる電流によって外部に影響する磁場を少なくし
ている。対撚り線の代わりにシールドケーブルを使用し
てもよいし、対撚り線をさらにシールドするようにして
もよい。
【0018】このように、4個のコイル6を位置をずら
せて配置しているので、各コイルに流す電流を調整する
ことにより、これらのコイル群の発生する合成磁場の大
きさと方向を変えることができる。従って、合成磁場の
方向と大きさが、外乱磁場を打ち消すようにすることに
より、外乱磁場の影響をキャンセルすることができる。
【0019】(c)は、(b)における円形のコイルを
略長方形にしたものであり、その作用効果は(b)に示
したものと同じである。
【0020】図2は、本発明の実施の形態の第2の例で
ある荷電粒子線露光装置の磁気シールド方法を説明する
ための図である。以下の図において、前出の図において
示された構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付し
てその説明を省略する。図2(a)は、図1(a)と同
じものであり、やはり、電子光学鏡筒1の穴や分割部の
近くに、全部で5段のコイルセットを配置している。各
コイルセットの例を(b)、(c)に示す。(b)、
(c)はいずれも、各段のコイルセットをその位置にお
ける平面で切断した断面図である。
【0021】図2(b)、(c)で示されるコイルの配
置は、基本的には図1(b)、(c)に示したものと同
じであるが、図1に示したものは、各コイル6が、電子
光学鏡筒1の外部に配置されているのに対し、図2に示
したものは、電子光学鏡筒1の内部に配置されている点
が異なる。図2のような配置でも、各コイルが電子線の
光路を妨げるようなことがなければ、図1に示したもの
と同じ作用効果を奏することは明らかである。又、この
ように、コイル6を電子光学鏡筒1の内部に入れれば、
これらのコイルより発生する磁場が、電子光学鏡筒1の
シールドに妨げられることがないので、より小さな電流
で、合成磁場を制御することができる。
【0022】図3は、本発明の実施の形態の第3の例で
ある荷電粒子線露光装置の磁気シールド方法を説明する
ための図である。図3(a)は、図1(a)と同じもの
であり、やはり、電子光学鏡筒1の穴や分割部の近く
に、全部で5段のコイルセットを配置している。各コイ
ルセットの例を(b)、(c)に示す。(b)、(c)
はいずれも、各段のコイルセットをその位置における平
面で切断した断面図である。
【0023】この実施の形態においては、各コイル6
は、電子光学鏡筒1の周りに配置され、従って、電子線
の光路を取り囲むようにはなっていない。このようにし
ても、各コイル6に流す電流を制御することにより、合
成磁場の大きさと方向を変えることができ、外乱磁場を
キャンセルすることができる。
【0024】実際の外乱磁場のキャンセルにおいては、
図1、図2、図3に示したものを組み合わせて用いるこ
とが好ましい。又、図1、図2、図3に示した例におい
ては、いずれのコイルも、光軸に垂直な平面上にあった
が、これらの全部、又は一部を、これらの平面から傾け
て設けるようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
外部磁場の影響をきめ細かく打ち消すことができるの
で、不均一な磁場分布があった場合にも、十分に、外部
磁場による影響をキャンセルことができる。又、コイル
を用いてキャンセルを行っているので、シールド材用の
余分なスペースを必要とせず所望の空間を確保でき、か
つ、シールド装置を軽量とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1の例である荷電粒子
線露光装置の磁気シールド方法を説明するための図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の第2の例である荷電粒子
線露光装置の磁気シールド方法を説明するための図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態の第3の例である荷電粒子
線露光装置の磁気シールド方法を説明するための図であ
る。
【図4】従来の磁気シールドの例を示す図である。
【図5】アクティブキャンセラーの例を示す図である。
【符号の説明】
1…電子光学鏡筒 2…真空チャンバ 3…真空配管 4…電子光学鏡筒よりの漏れ磁場 5…外部磁場 6…コイル 7…配線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子線露光装置の鏡筒の同一高さ位
    置に、任意方向、任意強度の磁場を発生させるコイルを
    複数個、荷電粒子線の光路を妨げないような任意の位置
    関係で配置し、個々のコイルに流す電流を独立に制御す
    ることで鏡筒のギャップや穴から光軸に漏れる外部磁場
    や、鏡筒の外皮自体を流れる磁場をキャンセルし、鏡筒
    内を目的とする磁場分布に補正することを特徴とする荷
    電粒子線露光装置の磁気シールド方法。
JP2001055487A 2001-02-28 2001-02-28 荷電粒子線露光装置の磁気シールド方法 Pending JP2002260984A (ja)

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US10/002,908 US20020117969A1 (en) 2001-02-28 2001-11-13 Magnetic shielding devices and methods involving active cancellation of external magnetic fields at the column of a charged-particle-beam optical system

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023099290A1 (de) * 2021-12-03 2023-06-08 Integrated Dynamics Engineering Gmbh Vorrichtung und verfahren zum analysieren einer probe mittels elektrisch geladener teilchen

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023099290A1 (de) * 2021-12-03 2023-06-08 Integrated Dynamics Engineering Gmbh Vorrichtung und verfahren zum analysieren einer probe mittels elektrisch geladener teilchen

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