JP2002260553A - 電子銃構体用抵抗器、この抵抗器の製造方法、この抵抗器を備えた電子銃構体、この抵抗器を備えた陰極線管装置 - Google Patents

電子銃構体用抵抗器、この抵抗器の製造方法、この抵抗器を備えた電子銃構体、この抵抗器を備えた陰極線管装置

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JP2002260553A JP2001347692A JP2001347692A JP2002260553A JP 2002260553 A JP2002260553 A JP 2002260553A JP 2001347692 A JP2001347692 A JP 2001347692A JP 2001347692 A JP2001347692 A JP 2001347692A JP 2002260553 A JP2002260553 A JP 2002260553A
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    • H01J2229/4834Electrical arrangements coupled to electrodes, e.g. potentials

Abstract

(57)【要約】 【課題】製造歩留まりの低下を招くことなく、容易に所
定の抵抗分割比を得ることが可能な電子銃構体用抵抗
器、この抵抗器の製造方法、この抵抗器を備えた電子銃
構体、及び、この抵抗器を備えた陰極線管装置を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】電子銃構体に備えられた電極に抵抗分割し
た電圧を印加するための電子銃構体用抵抗器32は、絶
縁性基板40と、絶縁性基板40上の所定位置に配置さ
れた少なくとも2個の第1抵抗素子41と、第1抵抗素
子41間を電気的に接続する所定パターンを有する第2
抵抗素子44と、を備えている。さらに、抵抗器32
は、第1抵抗素子41間の第2抵抗素子44の有効長が
第1抵抗素子41に対する第2抵抗素子44の配置位置
に応じて異なる構造を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陰極線管装置な
どに備えられた電子銃構体用抵抗器及びこの抵抗器の製
造方法に係り、特に、電子銃構体に備えられた電極に抵
抗分割した電圧を印加するための抵抗器及びこの抵抗器
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管装置においては、近年、
その画質を向上するために、高電圧が必要となってきて
いる。これに伴って、管内放電によるスパーク電流や放
電ノイズにより回路素子が破損するおそれがある。この
ような高電圧の使用環境化において、放電防止及び画質
向上のために、電子銃構体の電極に供給される高電圧を
抵抗分割するための抵抗器が陰極線管装置の内部に配置
されている。
【0003】このような電子銃構体用抵抗器に要求され
る条件としては、(1)カラー陰極線管製造工程中の耐
電圧処理や加熱工程で安定であること、(2)動作中に
発生するジュ−ル熱による抵抗値変化やガス放出が少な
いこと、(3)散乱電子が当たったときに、二次電子放
出源にならないこと、(4)電子銃構体の電界部分を乱
し、放電したり電子の起動をずらしたりしないこと、等
が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電子銃構体
の仕様を変更する場合、電子銃構体の各電極に供給する
電圧を変更する場合がある。この場合、仕様変更に合わ
せて最適な電圧が供給できるよう、電極への印加電圧に
合わせて抵抗分割比を変更する必要がある。
【0005】しかしながら、所定の抵抗分割比で形成さ
れた抵抗器では、その抵抗値は、既存技術であるトリミ
ング法でしか調整することができない。しかも、このト
リミング法では、抵抗値を上げるようにしか調整するこ
とができない。また、スクリーン印刷による抵抗器の製
造プロセスでは、一度に多数の抵抗器が形成される。こ
のため、その一つ一つをトリミング法によって抵抗値を
調整することは、製造歩留まりを著しく低下させるため
不可能である。
【0006】したがって、抵抗分割比の変更が必要とな
る場合、新規に抵抗器を設計する必要があり、完成まで
に設計や評価等に長時間を要する。そのため、抵抗器の
実用化が遅れ、電子銃構体及びそれを用いた陰極線管装
置の実用化が大幅に遅れるといった問題が生じる。
【0007】そこで、この発明は、上述した問題点に鑑
みなされたものであって、その目的は、製造歩留まりの
低下を招くことなく、容易に所定の抵抗分割比を得るこ
とが可能な電子銃構体用抵抗器、この抵抗器の製造方
法、この抵抗器を備えた電子銃構体、及び、この抵抗器
を備えた陰極線管装置を提供することにある。
【0008】また、この発明は、製造時に用いるスクリ
ーンの個体差により発生する分割比のシフトによって、
製造歩留まりの低下、もしくは使用不可能なスクリーン
の発生を防止することが可能な電子銃構体用抵抗器、こ
の抵抗器の製造方法、この抵抗器を備えた電子銃構体、
及び、この抵抗器を備えた陰極線管装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の様態に
係る電子銃構体用抵抗器は、電子銃構体に備えられた電
極に抵抗分割した電圧を印加するための電子銃構体用抵
抗器において、絶縁性基板と、前記絶縁性基板上の所定
位置に配置された複数の第1抵抗素子と、前記第1抵抗
素子間を電気的に接続する所定パターンを有する第2抵
抗素子と、を備え、さらに、前記第1抵抗素子間の前記
第2抵抗素子の有効長が前記第1抵抗素子に対する前記
第2抵抗素子の配置位置に応じて異なる構造を備えたこ
とを特徴とする。
【0010】この発明の第2の様態に係る電子銃構体用
抵抗器の製造方法は、電子銃構体に備えられた電極に抵
抗分割した電圧を印加するための電子銃構体用抵抗器の
製造方法において、絶縁性基板上の所定位置に配置され
た複数の第1抵抗素子を形成する工程と、前記第1抵抗
素子間を電気的に接続する所定パターンを有する第2抵
抗素子を形成する工程と、を備え、前記第1抵抗素子間
の前記第2抵抗素子の有効長は、前記第1抵抗素子に対
する前記第2抵抗素子の配置位置に応じて異なることを
特徴とする。
【0011】この発明の第3の様態に係る電子銃構体
は、電子ビームをフォーカスまたは発散する電子レンズ
部を構成するための複数の電極と、少なくとも1つの電
極に抵抗分割した電圧を印加するための抵抗器と、を備
えた電子銃構体において、前記抵抗器は、絶縁性基板
と、前記絶縁性基板上の所定位置に配置された複数の第
1抵抗素子と、前記第1抵抗素子間を電気的に接続する
所定パターンを有する第2抵抗素子と、を備え、さら
に、前記第1抵抗素子間の前記第2抵抗素子の有効長が
前記第1抵抗素子に対する前記第2抵抗素子の配置位置
に応じて異なる構造を備えたことを特徴とする。
【0012】この発明の第4の様態に係る陰極線管装置
は、電子ビームをフォーカスまたは発散する電子レンズ
部を構成するための複数の電極と、少なくとも1つの電
極に抵抗分割した電圧を印加するための抵抗器と、を備
えた電子銃構体と、前記電子銃構体から放出された電子
ビームを偏向するための偏向磁界を発生する偏向ヨーク
と、を備えた陰極線管装置において、前記抵抗器は、絶
縁性基板と、前記絶縁性基板上の所定位置に配置された
複数の第1抵抗素子と、前記第1抵抗素子間を電気的に
接続する所定パターンを有する第2抵抗素子と、を備
え、さらに、前記第1抵抗素子間の前記第2抵抗素子の
有効長が前記第1抵抗素子に対する前記第2抵抗素子の
配置位置に応じて異なる構造を備えたことを特徴とす
る。
【0013】上述した構成によれば、第1抵抗素子に対
する第2抵抗素子の配置位置を変更することにより、第
1抵抗素子間に配置される第2抵抗素子の有効長を変更
することができる。したがって、第2抵抗素子の有効長
に対応した抵抗値を変更することが可能となる。このよ
うに、第1抵抗素子間の抵抗値を調整することにより、
容易に抵抗分割比を変更することができ、必要とされる
所定の抵抗分割比を得ることが可能となる。
【0014】このため、電子銃構体の仕様変更に伴う供
給電圧の変更が必要な場合や、スクリーン印刷による抵
抗器の製造プロセスにおいて抵抗値の調整が必要な場合
などにおいて、製造歩留まりの低下を招くことなく、容
易に所定の抵抗分割比を得ることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。
【0016】図1に示すように、陰極線管装置の一例と
してのカラー陰極線管装置は、真空外囲器30を備えて
いる。この真空外囲器30は、パネル20、及びこのパ
ネル20に一体に接合されたファンネル21を有してい
る。このパネル20は、その内面に、青、緑、赤にそれ
ぞれ発光する3色の蛍光体層を有した蛍光体スクリーン
22を備えている。シャドウマスク23は、蛍光体スク
リーン22に対向する位置に配置され、その内側に多数
の電子ビーム通過孔を有している。
【0017】電子銃構体26は、ファンネル21のネッ
ク24内に配置されている。この電子銃構体26は、管
軸方向すなわちZ軸方向に沿って蛍光体スクリーン22
に向けて3電子ビーム25B、25G、25Rを放出す
る。この電子銃構体26から放出された3電子ビーム
は、同一平面上の水平方向すなわちH軸方向に一列に配
列されたセンタービーム25G及び一対のサイドビーム
25B、25Rからなる。
【0018】ファンネル21には、陽極端子27が設け
られているとともに、ファンネル21の内面には、グラ
ファイト製の内部導電膜28が形成されている。ファン
ネル21の外側には、電子銃構体26から放出された3
電子ビーム25B、25G、25Rを偏向するための非
斉一な偏向磁界を形成する偏向ヨーク29が設けられて
いる。この偏向ヨーク29は、ピンクッション型の水平
偏向磁界を発生する水平偏向コイル、及びバレル型の垂
直偏向磁界を発生する垂直偏向コイルを備えている。
【0019】このような構成のカラー陰極線管装置で
は、電子銃構体26から放出された3電子ビーム25
B、25G、25Rは、偏向ヨーク29が発生する非斉
一磁界によって蛍光体スクリーン22上にセルフコンバ
ージェンスしつつ偏向され、蛍光体スクリーン22上を
水平方向H及び垂直方向Vに走査する。これにより、蛍
光体スクリーン22上にカラー画像が表示される。
【0020】図2に示すように、電子銃構体26は、水
平方向Hに一列に配置された3個の陰極K(B、G、
R)、及び、管軸方向Zに沿って同軸上に配置された複
数の電極を備えている。複数の電極、すなわち、第1電
極G1、第2電極G2、第3電極G3、第4電極G4、
第5電極(フォーカス電極)G5、第1中間電極Gm
1、第2中間電極Gm2、第6電極(最終加速電極)G
6、及びシールドカップSCは、陰極K(R、G、B)
から順次蛍光体スクリーン22に向かって順次配置され
ている。
【0021】これらの3個の陰極K(B、G、R)、第
1乃至第6電極G1乃至G6、及び第1及び第2中間電
極Gm1及びGm2は、図示しない一対の絶縁支持体す
なわちビードガラスによって垂直方向Vから挟持される
ことにより一体に固定されている。シールドカップSC
は、第6グリッドG6に取り付けられ、電気的に接続さ
れている。
【0022】第1電極G1及び第2電極G2は、それぞ
れ比較的板厚の薄い板状電極によって形成されている。
また、第3電極G3、第4電極G4、第5電極G5、及
び第6電極G6は、それぞれ複数のカップ状電極を付け
合わせて構成された一体構造の筒状電極によって形成さ
れている。第5電極G5と第6電極G6との間に配置さ
れた第1中間電極Gm1及び第2中間電極Gm2は、比
較的板厚の厚い板状電極によって形成されている。これ
らの各電極は、3個の陰極K(R、G、B)に対応して
3電子ビームをそれぞれ通過するための3個の電子ビー
ム通過孔を有している。
【0023】また、この電子銃構体26の近傍には、抵
抗器32が配置されている。この抵抗器32の一端部A
は、第6電極G6に接続されている。また、抵抗器32
の他端部Bは、ネック端部を封止しているステム部を気
密に貫通するステムピンを介して、直接接地又は管外で
可変抵抗器35を介して接地されている。また、この抵
抗器32は、その中間部の他端部B側に配置された第1
接続端子32−1において第1中間電極Gm1に接続さ
れ、また、中間部の一端部A側に配置された第2接続端
子において第2中間電極Gm2に接続されている。
【0024】この電子銃構体26の各電極には、ステム
部を気密に貫通するステムピンを介して所定の電圧が供
給される。すなわち、陰極K(B、G、R)には、例え
ば、約190Vの直流電圧に画像信号の重畳された電圧
が印加される。また、第1電極G1は、接地されてい
る。第2電極G2及び第4電極G4は、管内で接続さ
れ、これらの電極には約800Vの直流電圧が印加され
る。第3電極G3及び第5電極G5は、管内で接続さ
れ、これらの電極には約8乃至9kVの直流電圧に電子
ビームの偏向に同期してパラボラ状に変化する交流成分
電圧を重畳したダイナミックフォーカス電圧が印加され
る。
【0025】第6電極G6には、約30kVの陽極高電
圧が陽極端子27から印加される。すなわち、この高電
圧は、ファンネル21に設けられた陽極端子27、内部
導電膜28、シールドカップSCに取り付けられて内部
導電膜28に圧接された複数個の図示しないバルブスペ
ーサ、及び、シールドカップSCを介して、第6電極G
6に供給される。
【0026】また、第1中間電極Gm1には、第6電極
G6に印加された高電圧を抵抗器32を介して抵抗分割
した電圧、例えば陽極高電圧の約40%の電圧が印加さ
れる。第2中間電極Gm2には、同じく抵抗分割した電
圧、例えば陽極高電圧の約65%の電圧が印加される。
【0027】このような電子銃構体26の各電極に、上
述したような電圧をそれぞれ印加することにより、陰極
K(B、G、R)、第1電極G1、及び第2電極G2
は、電子ビームを発生する電子ビーム発生部を構成す
る。また、第2電極G2及び第3電極G3は、電子ビー
ム発生部から発生された電子ビームをプリフォーカスす
るプリフォーカスレンズを構成する。
【0028】第3電極G3、第4電極G4、及び第5電
極G5は、プリフォーカスレンズによってプリフォーカ
スされた電子ビームをさらにフォーカスするサブレンズ
を構成する。第5電極G5、第1中間電極Gm1、第2
中間電極Gm2、及び第6電極G6は、サブレンズによ
ってフォーカスされた電子ビームを最終的に蛍光体スク
リーン22上にフォーカスする主レンズを構成する。
【0029】次に、抵抗器32の構造について、より詳
細に説明する。
【0030】(第1実施形態)すなわち、図3及び図1
2に示すように、抵抗器32は、絶縁性基板40と、絶
縁基板40上の所定位置に配置された複数の第1抵抗素
子41と、第1抵抗素子41間を電気的に接続する所定
パターンを有する第2抵抗素子44と、を備えている。
さらに、抵抗器32は、ガラス絶縁被膜45、金属製タ
ブ46などを備えて構成されている。
【0031】絶縁性基板40は、例えば板状の酸化アル
ミニウムなどのセラミックによって形成されている。第
1抵抗素子41は、例えば酸化ルテニウムなどの金属酸
化物やほう珪酸鉛系などのガラスを含む相対的に低抵抗
な材料(例えば1kΩ/□のシート抵抗値を有する低抵
抗ペースト材料)によって形成される。第1抵抗素子4
1は、スクリーン印刷法によって絶縁性基板40上に印
刷塗布することによって形成される。
【0032】この第1抵抗素子41は、端子部42(−
1、−2、…)と、抵抗調整部43とを含んで構成され
ている。各端子部42は、あらかじめ絶縁性基板40に
おいて所定間隔に形成された貫通孔47に対応して設け
られる。抵抗調整部43は、各端子部42(−1、−
2、…)に対応して配置され、これらは電気的に接続さ
れている。つまり、第1抵抗素子41において、端子部
42と抵抗調整部43とは、一体的に形成されている。
なお、これら端子部42と抵抗調整部43とは、同一工
程で形成されてもよいし、別々の工程で形成されてもよ
い。
【0033】この抵抗調整部43は、第1抵抗素子41
間に配置された第2抵抗素子44の有効配線長が第1抵
抗素子41に対する第2抵抗素子44の配置位置に応じ
て異なる構造を備えている。すなわち、第1抵抗素子4
1と第2抵抗素子44とを接続する際、第2抵抗素子4
4を第1抵抗素子41の抵抗調整部43におけるいずれ
の位置に接続(結線)するかに応じて、2個の第1抵抗
素子41間の第2抵抗素子44の有効配線長を変更する
ことが可能となる。この第1実施形態では、抵抗調整部
43は、第1抵抗素子41に含まれ、第2抵抗素子44
の延出方向Xに沿って階段状に突出した形状に形成され
る。
【0034】第2抵抗素子44は、例えば酸化ルテニウ
ムなどの金属酸化物やほう珪酸鉛系などのガラスを含
み、第1抵抗素子41より相対的に高抵抗な材料(例え
ば5kΩ/□のシート抵抗値を有する低抵抗ペースト材
料)によって形成される。この第2抵抗素子44は、ス
クリーン印刷法によって絶縁性基板40上に印刷塗布す
ることによって形成される。この第2抵抗素子44は、
所定パターン、例えば波状のパターンを有し、各第1抵
抗素子41の抵抗調整部43に接触するように配置され
る。すなわち、この第2抵抗素子44は、第1抵抗素子
41の抵抗調整部43を介して各端子部42に電気的に
接続されている。
【0035】ガラス絶縁被膜45は、例えば遷移金属酸
化物及びほう珪酸鉛系ガラスを主成分とする相対的に高
抵抗な材料によって形成される。このガラス絶縁被膜4
5は、絶縁性基板40、第1抵抗素子41、及び第2抵
抗素子44を覆うとともに裏面全体も覆うようにスクリ
ーン印刷法によって印刷塗布することによって形成され
る。これにより、抵抗器32の耐電圧性を向上するとと
もにガス放出を防止している。
【0036】金属製タブ46は、各端子部42に電気的
に接続するとともに各貫通孔47にかしめることによっ
て取り付けられている。この金属製タブ46は、例え
ば、上述した電子銃構体26における中間電極Gm1及
びGm2、端部A及びBに電圧を供給するための接続端
子として機能する。
【0037】上述したような抵抗器32において、第1
端子部42−1に接続された抵抗調整部43は、中央に
基準となる第1位置43Aと、この第1位置43Aの端
子部42に近い側に配置された第2位置43Bと、この
第1位置43Aの端子部42から離れる側に配置された
第3位置43Cとを有している。また、第2端子部42
−2に接続された抵抗調整部43は、中央に基準となる
第1位置43Aと、この第1位置43Aの端子部42か
ら離れる側に配置された第2位置43Bと、この第1位
置43Aの端子部42に近い側に配置された第3位置4
3Cとを有している。
【0038】第1端子部42−1に接続された抵抗調整
部43における第1位置43Aは、X方向に沿って第2
位置43Bより第2端子部42−2側に延出されてい
る。第2端子部42−2に接続された抵抗調整部43に
おける第1位置43Aは、X方向に沿って第2位置43
Bより第1端子部42−1側に延出されている。すなわ
ち、これら抵抗調整部43における第2位置43BのX
方向に沿った長さは、第1位置43Aにおける長さより
短く、例えば0.5mm短く形成されている。
【0039】これにより、第2位置43Bは、第1位置
43Aと比較して、実質的に各端子部42の間隔を長く
するような形状を有している。すなわち、第2位置43
B間に配置された第2抵抗素子44は、第1位置43A
間に配置された第2抵抗素子44と比較して、有効配線
長が長くなる。これにより、第2位置43B間に配置さ
れた第2抵抗素子44の抵抗値は、第1位置43A間に
配置された第2抵抗素子44より大きくなる。
【0040】また、第1端子部42−1に接続された抵
抗調整部43における第3位置43Cは、X方向に沿っ
て第1位置43Aより第2端子部42−2側に延出され
ている。第2端子部42−2に接続された抵抗調整部4
3における第3位置43Cは、X方向に沿って第1位置
43Aより第1端子部42−1側に延出されている。す
なわち、これら抵抗調整部43における第3位置43C
のX方向に沿った長さは、第1位置43Aにおける長さ
より長く、例えば1.0mm長く形成されている。
【0041】これにより、第3位置43Cは、第1位置
43Aと比較して、実質的に各端子部42の間隔を短く
するような形状を有している。すなわち、第3位置43
C間に配置された第2抵抗素子44は、第1位置43A
間に配置された第2抵抗素子44と比較して、有効配線
長が短くなる。これにより、第3位置43C間に配置さ
れた第2抵抗素子44の抵抗値は、第1位置43A間に
配置された第2抵抗素子44より小さくなる。
【0042】次に、上述した抵抗器32の製造方法につ
いて説明する。
【0043】すなわち、まず、あらかじめ所定間隔で配
置された貫通孔47を有する絶縁性基板40を用意す
る。そして、この絶縁性基板40上に低抵抗ペースト材
料をスクリーン印刷法により印刷塗布する。このとき、
各貫通孔47に対応して各端子部42及び各端子部42
に電気的に接続された抵抗調整部43を形成するような
スクリーンを介して低抵抗ペースト材料が塗布される。
この後、塗布した低抵抗ペースト材料を150℃で乾燥
する。
【0044】続いて、絶縁性基板40上に高抵抗ペース
ト材料をスクリーン印刷法により印刷塗布した後、15
0℃で乾燥し、800乃至900℃で焼成する。これに
より、端子部42及び抵抗調整部43を有する第1抵抗
素子41と、第1抵抗素子41に電気的に接続された第
2抵抗素子44とを同時に形成する。このとき、抵抗器
32全体で所定の抵抗値、例えば0.1×10乃至
2.0×10Ωの抵抗値を有するように第2抵抗素子
44が形成される。
【0045】この高抵抗ペースト材料の印刷工程では、
第1抵抗素子41間で所定の抵抗値を得る場合には、図
3に示したように、スクリーン上の第2抵抗素子44に
対応したパターンが第1抵抗素子41の抵抗調整部43
における第1位置43Aに接触するようにスクリーンを
基準位置に位置合わせする。そして、このスクリーンを
介して、高抵抗ペースト材料を印刷塗布する。
【0046】続いて、絶縁性基板40、第1抵抗素子4
1、第2抵抗素子44を覆うようにガラス絶縁被膜45
をスクリーン印刷法により印刷塗布する。その後、15
0℃で乾燥し、550乃至700℃で焼成する。さら
に、金属製タブ46を各貫通孔47に取り付けることに
よって所定の抵抗値を有する抵抗器32を得る。
【0047】一方、高抵抗ペースト材料の印刷工程にお
いて、第1抵抗素子41間で所定の抵抗値より高い抵抗
値を得る場合には、第1端子部42−1と第2端子部4
2−2との間の抵抗値を増大する必要がある。すなわ
ち、第1端子部42−1と第2端子部42−2との間の
第2抵抗素子44の有効配線長を増大することが必要と
なる。
【0048】つまり、この場合には、図4に示したよう
に、スクリーン上の第2抵抗素子44に対応したパター
ンを、第2抵抗素子44の延出方向Xに直交するY方向
に基準位置から所定量、例えば+0.8mmシフトす
る。すなわち、第2抵抗素子44に対応したパターンが
第1抵抗素子41の抵抗調整部43における第2位置4
3Bに接触するようにスクリーンを位置合わせする。そ
して、このスクリーンを介して、高抵抗ペースト材料を
印刷塗布する。
【0049】これにより、第1端子部42−1と第2端
子部42−2との間の第2抵抗素子44の有効配線長
は、図3に示した場合より長くなる。したがって、第2
抵抗素子44の有効配線長に対応した抵抗値は、図3に
示した場合より増加する。この実施の形態では、第2抵
抗素子44の有効配線長は、図3に示した場合より1.
0mm長くなり、第2抵抗素子44の有効配線長に対応
した抵抗値は、図3に示した場合より25MΩ増加し
た。
【0050】また、高抵抗ペースト材料の印刷工程にお
いて、第1抵抗素子41間で所定の抵抗値より低い抵抗
値を得る場合には、第1端子部42−1と第2端子部4
2−2との間の抵抗値を低減する必要がある。すなわ
ち、第1端子部42−1と第2端子部42−2との間の
第2抵抗素子44の有効配線長を短縮することが必要と
なる。
【0051】つまり、この場合には、図5に示したよう
に、スクリーン上の第2抵抗素子44に対応したパター
ンを、Y方向に基準位置から所定量、例えば−0.8m
mシフトする。すなわち、第2抵抗素子44に対応した
パターンが第1抵抗素子41の抵抗調整部43における
第3位置43Cに接触するようにスクリーンを位置合わ
せする。そして、このスクリーンを介して、高抵抗ペー
スト材料を印刷塗布する。
【0052】これにより、第1端子部42−1と第2端
子部42−2との間の第2抵抗素子44の有効配線長
は、図3に示した場合より短くなる。したがって、第2
抵抗素子44の有効配線長に対応した抵抗値は、図3に
示した場合より低下する。この実施の形態では、第2抵
抗素子44の有効配線長は、図3に示した場合より2.
0mm短くなり、第2抵抗素子44の有効配線長に対応
した抵抗値は、図3に示した場合より43MΩ低減し
た。
【0053】このように、第1抵抗素子41間の抵抗値
を調整することにより、各端子部42に接続された金属
製タブ46を介して供給される電圧の抵抗分割比を容易
に変更することができ、必要とされる所定の抵抗分割比
を得ることが可能となる。なお、ここでは、抵抗分割比
は、以下のように規定する。すなわち、図2及び図3を
参照して説明すると、端子部42−1が抵抗器32の接
続端子部32−1に対応し、端子部42−2が抵抗器の
接続端子部32−2に対応するものとし、抵抗器32の
端子A〜端子部32−2間の抵抗をR1、端子32−1
〜端子部32−2間の抵抗をR2、端子32−1〜端子
部B間の抵抗をR3としたとき、端子部32−1での抵
抗分割比RD1及び端子部32−2での抵抗分割比RD
2は、 RD1={(R2+R3)/(R1+R2+R3)}×
100 RD2={R3/(R1+R2+R3)}×100 と表わされる。
【0054】この実施の形態では、図13に示すよう
に、図4に示した例では、図3に示した場合と比較し
て、第1端子部42−1に接続された金属製タブ46を
介して供給される電圧の抵抗分割比RD1は、0.6%
増加し、第2端子部42−2に接続された金属製タブ4
6を介して供給される電圧の抵抗分割比RD2は、0.
4%増加した。また、図5に示した例では、図3に示し
た場合と比較して、抵抗分割比RD1は、1.2%減少
し、抵抗分割比RD2は、1.0%減少した。
【0055】このため、電子銃構体の仕様変更に伴う供
給電圧の変更が必要な場合などにおいて、製造歩留まり
の低下を招くことなく、容易に所定の抵抗分割比を得る
ことが可能となる。
【0056】また、このような実施の形態は、スクリー
ン印刷による抵抗器の製造プロセスにおいて抵抗値の調
整が必要な場合にも適用可能である。すなわち、スクリ
ーン印刷に用いられるスクリーンは、個体差を有してい
る。このため、同仕様のスクリーンに交換した場合であ
っても、完成した抵抗器から得られる抵抗分割比にばら
つきが発生する。このとき、抵抗分割比の所定の基準値
に対するばらつきは、十分許容範囲内であるが、その平
均値は、基準値からシフトしてしまうことがある。
【0057】例えば、スクリーンを交換した直後に、ま
ず、試し印刷を行う。そして、このスクリーンを用いて
形成した抵抗器の抵抗分割比を測定する。このとき、抵
抗分割比が基準値からシフトしていた場合には、別のス
クリーンに交換する必要がある。これらのステップを、
所定の抵抗分割比が得られるスクリーンを選定できるま
で、ひたすら繰り返す必要がある。
【0058】抵抗分割比の平均値シフトの原因は、第2
抵抗素子を形成する高抵抗材料の膜厚などが影響してい
る。第2抵抗素子を15μmの膜厚で形成しようとした
場合、膜厚が1μm変動すると抵抗分割比の平均値は、
大きくシフトしてしまう。しかしながら、スクリーンに
そこまでの精度を要求することは厳しく、使用不可能な
スクリーンを大量に発生してしまう問題や、生産計画通
りに抵抗器を生産できないなどの問題を発生するおそれ
がある。
【0059】そこで、上述したような実施の形態を適用
することにより、これらの問題を解決することが可能と
なる。すなわち、上述した抵抗器の製造方法において、
高抵抗ペースト材料の印刷工程では、まず、図3に示す
ように、スクリーン上の第2抵抗素子44に対応したパ
ターンが第1抵抗素子41の抵抗調整部43における第
1位置43Aに接触するようにスクリーンを基準位置に
位置合わせする。そして、このスクリーンを介して、高
抵抗ペースト材料を印刷塗布する。
【0060】その後、絶縁性基板40、第1抵抗素子4
1、第2抵抗素子44を覆うようにガラス絶縁被膜45
をスクリーン印刷法により印刷塗布した後、150℃で
乾燥し、550乃至700℃で焼成する。さらに、金属
製タブ46を各貫通孔47に取り付けることによって抵
抗器32を得る。そして、このようにして得られた抵抗
器32の各端子部における抵抗分割比を測定する。抵抗
分割比の測定結果が所定値または所定値に対して所定の
許容範囲内である場合には、以後、このスクリーンを抵
抗調整部43の基準位置に位置合わせして抵抗器を作成
する。
【0061】一方、抵抗分割比の測定結果が所定値より
低い場合には、抵抗値を増大する必要がある。すなわ
ち、第1端子部42−1と第2端子部42−2との間の
第2抵抗素子44の有効配線長を長くすることが必要と
なる。このため、別の絶縁性基板40を用意し、第1抵
抗素子41を形成した後、第2抵抗素子44を形成す
る。
【0062】このとき、図4に示すように、スクリーン
上の第2抵抗素子44に対応したパターンが第1抵抗素
子41の抵抗調整部43における第2位置43Bに接触
するようにスクリーンをシフトして位置合わせする。そ
して、このスクリーンを介して、高抵抗ペースト材料を
印刷塗布する。
【0063】また、抵抗分割比の測定結果が所定値より
高い場合には、抵抗値を低減する必要がある。すなわ
ち、第1端子部42−1と第2端子部42−2との間の
第2抵抗素子44の有効配線長を短縮することが必要と
なる。このため、別の絶縁性基板40を用意し、第1抵
抗素子41を形成した後、第2抵抗素子44を形成す
る。
【0064】このとき、図5に示すように、スクリーン
上の第2抵抗素子44に対応したパターンが第1抵抗素
子41の抵抗調整部43における第3位置43Cに接触
するようにスクリーンをシフトして位置合わせする。そ
して、このスクリーンを介して、高抵抗ペースト材料を
印刷塗布する。
【0065】このように、第2抵抗素子を形成する場
合、まず、第1抵抗素子の第1位置(基準位置)を通過
するようにスクリーンを位置あわせして高抵抗材料を印
刷塗布することによって形成する。そして、このように
して形成した第2抵抗素子の分割抵抗比を測定し、所定
値とのずれ量を算出する。
【0066】分割抵抗比が所定値より高い場合には、第
2抵抗素子の配線長が短くなるような第1抵抗素子の第
2位置を通過するようにスクリーンを位置合わせして高
抵抗材料を印刷塗布することによって第2抵抗素子を形
成する。また、分割抵抗比が所定値より高い場合には、
第2抵抗素子の配線長が長くなるような第1抵抗素子の
第3位置を通過するようにスクリーンを位置合わせして
高抵抗材料を印刷塗布することによって第2抵抗素子を
形成する。
【0067】この後、第2抵抗素子を形成するためのス
クリーンの合わせ位置は、このスクリーンの個体差を考
慮して、第1位置43A、第2位置43B、及び第3位
置43Cのいずれかに固定され、抵抗器32を本格的に
生産する。
【0068】上述したように、この実施の形態によれ
ば、最高でも1回の試し印刷によってスクリーンの個体
差すなわち抵抗分割比の所定値に対するずれを測定し、
スクリーンを変更することなく、この測定結果に基づい
てスクリーンの合わせ位置をずらすことで、最適な抵抗
分割比を得るための有効配線長を規定することが可能と
なる。
【0069】このため、所定の抵抗分割比が得られるス
クリーンを選定する必要がなくなり、使用不能スクリー
ンの発生を防止することができる。すなわち、同一仕様
のスクリーンを交換した場合、従来、最適な抵抗分割比
を得るために2乃至5個のスクリーンを選定する必要が
あって、1乃至4個の程度の使用不能スクリーンを発生
していたが、この実施の形態では、交換したスクリーン
1個をその個体差を考慮してそのまま使用することが可
能となり、使用不能スクリーンは0個となる。
【0070】また、1000個の抵抗器を形成するため
にそれぞれ第2抵抗素子を形成するのに必要な時間は、
従来5時間程度要していたが、この実施の形態では、ス
クリーンの選定が不要となったため、1時間程度に短縮
することができた。
【0071】なお、上述した実施の形態では、第2抵抗
素子の有効配線長を実質的に変更する形状を有する抵抗
調整部は、図3に示すように、第1抵抗素子に備えられ
たが、この発明は、この構造に限定されるものではな
く、種々変更可能である。
【0072】(第2実施形態)すなわち、図6及び図1
2に示すように、抵抗器32は、絶縁性基板50、絶縁
基板50上の所定位置に配置された複数の第1抵抗素子
51、第1抵抗素子51間を電気的に接続する所定パタ
ーンを有する第2抵抗素子54、ガラス絶縁被膜55、
金属製タブ56などを備えている。この抵抗器32は、
上述した第1実施形態と同一の材料によって同一の方法
で形成されている。ただし、第1抵抗素子51及び第2
抵抗素子54のパターンが第1実施形態と異なる。
【0073】第1抵抗素子51は、端子部52(−1、
−2、…)と、接続部53とを含んで構成されている。
接続部53は、各端子部52に対応して配置され、これ
らは電気的に接続されている。つまり、この第1抵抗素
子51において、端子部52と接続部53とは、一体的
に形成されている。なお、これら端子部52と接続部5
3とは、同一工程で形成されてもよいし、別々の工程で
形成されてもよい。
【0074】第2抵抗素子54は、有効配線部54P
と、この有効配線部54Pの途中に配置された複数の抵
抗調整部54A、54B、54Cとを備えている。この
第2抵抗素子54は、所定パターン、例えば波状のパタ
ーンを有し、各第1抵抗素子51の接続部53に接触す
るように配置される。これら有効配線部54Pと抵抗調
整部54A、54B、54Cとは、同一工程で形成され
てもよいし、別々の工程で形成されてもよい。
【0075】これら抵抗調整部54A、54B、54C
は、第1抵抗素子51間に配置された第2抵抗素子54
の有効配線長すなわち有効配線部54Pの長さが第1抵
抗素子51に対する第2抵抗素子54の配置位置に応じ
て異なる構造を備えている。すなわち、この第2実施形
態では、抵抗調整部54A、54B、54Cは、第2抵
抗素子54に含まれる。
【0076】第2抵抗素子54において、有効配線部5
4Pの線幅は、例えば0.4mmである。また、抵抗調
整部54A、54B、54Cは、有効配線部54Pの線
幅より広く形成され、例えば0.8mmの線幅(Y方向
に沿った幅)を有するとともに、第2抵抗素子54の延
出方向Xに沿って所定の長さ、例えば1.0mmの長さ
を有している。
【0077】第1抵抗調整部54A及び第2抵抗調整部
54Bは、所定間隔をおいて近接して形成され、第1端
子部52−1に一体の接続部53の近傍に配置されてい
る。この第2抵抗調整部54Bは、第1抵抗調整部54
Aより第3抵抗調整部54C側に配置されている。第3
抵抗調整部54Cは、第2端子部52−2に一体の接続
部53の近傍に配置されている。また、この実施の形態
では、第2抵抗調整部54Bと第3抵抗調整部54Cと
のX方向に沿った間隔は、第1端子部52−1に一体の
接続部53と第2端子部52−2に一体の接続部53と
のX方向に沿った間隔と略等しい。
【0078】このような各抵抗調整部54A、54B、
54Cは、有効配線部54Pより線幅が広いため、有効
配線部54Pより抵抗が低い。したがって、有効配線部
54Pの有効配線長は、抵抗調整部間に配置された有効
配線部54Pの長さに対応することになる。
【0079】すなわち、第2抵抗素子54を形成する高
抵抗ペースト材料の印刷工程では、第1抵抗素子51間
で所定の抵抗値を得る場合には、図6に示したように、
スクリーンを基準位置に位置合わせする。すなわち、ス
クリーンは、第2抵抗素子54の第1抵抗調整部54A
に対応したパターンが第1端子部52−1に対応した接
続部53に接触するように位置合わせされる。そして、
このスクリーンを介して、高抵抗ペースト材料を印刷塗
布する。
【0080】このようにして形成された第2抵抗素子5
4では、第2抵抗調整部54Bは、第1端子部52−1
と第2端子部52−2との間に位置するとともに、第3
抵抗調整部54Cは、第1端子部52−1と第2端子部
52−2との間に位置しない。また、第2端子部52−
2に対応した接続部53は、有効配線部54Pに接触す
る。この場合、第2抵抗素子54の有効配線長は、第1
端子部52−1の接続部53の近傍に配置された第2抵
抗調整部54Bから第2端子部52−2の接続部53に
接触した有効配線部54Pまでの長さに相当する。
【0081】一方、高抵抗ペースト材料の印刷工程にお
いて、第1抵抗素子51間で所定の抵抗値より高い抵抗
値を得る場合には、第1端子部52−1と第2端子部5
2−2との間の抵抗値を増大する必要がある。すなわ
ち、第1端子部52−1と第2端子部52−2との間の
第2抵抗素子54の有効配線長を増大することが必要と
なる。
【0082】つまり、この場合には、図7に示したよう
に、スクリーン上の第2抵抗素子54に対応したパター
ンを、第2抵抗素子54の延出方向Xに沿って基準位置
から所定量、例えば−1.7mmシフトする。すなわ
ち、第2抵抗素子54の第2抵抗調整部54Bに対応し
たパターンが第1端子部52−1に対応した接続部53
に接触するようにスクリーンを位置合わせする。そし
て、このスクリーンを介して、高抵抗ペースト材料を印
刷塗布する。
【0083】このようにして形成された第2抵抗素子5
4では、第1抵抗調整部54Aは、第1端子部52−1
と第2端子部52−2との間に位置せず、第3抵抗調整
部54Cは、第2端子部52−2に対応した接続部に接
触する。この場合、第2抵抗素子54の有効配線長は、
第1端子部52−1の接続部53に接触した第2抵抗調
整部54Bから第2端子部52−2の接続部53に接触
した第3抵抗調整部54Cまでの長さに相当する。
【0084】これにより、第1端子部52−1と第2端
子部52−2との間の第2抵抗素子54の有効配線長
は、図6に示した場合より長くなる。したがって、第2
抵抗素子54の有効配線長に対応した抵抗値は、図6に
示した場合より増加する。この実施の形態では、第2抵
抗素子54の有効配線長は、図6に示した場合より約
1.7mm長くなり、第2抵抗素子54の有効配線長に
対応した抵抗値は、図6に示した場合より10MΩ増加
した。
【0085】また、高抵抗ペースト材料の印刷工程にお
いて、第1抵抗素子51間で所定の抵抗値より低い抵抗
値を得る場合には、第1端子部52−1と第2端子部5
2−2との間の抵抗値を低減する必要がある。すなわ
ち、第1端子部52−1と第2端子部52−2との間の
第2抵抗素子54の有効配線長を短縮することが必要と
なる。
【0086】つまり、この場合には、図8に示したよう
に、スクリーン上の第2抵抗素子54に対応したパター
ンを、第2抵抗素子54の延出方向Xに沿って基準位置
から所定量、例えば+1.7mmシフトする。すなわ
ち、第2抵抗素子54の第1抵抗調整部54Aに対応し
たパターンが、第1端子部52−1に対応した接続部5
3と第2端子部52−2に対応した接続部53との間に
位置するようにスクリーンを位置合わせする。そして、
このスクリーンを介して、高抵抗ペースト材料を印刷塗
布する。
【0087】このようにして形成された第2抵抗素子5
4では、第1抵抗調整部54A及び第2抵抗調整部54
Bは、第1端子部52−1と第2端子部52−2との間
に位置するとともに、第3抵抗調整部54Cは、第1端
子部52−1と第2端子部52−2との間に位置しな
い。この場合、第2抵抗素子54の有効配線長は、第1
端子部52−1の接続部53の近傍に配置された第2抵
抗調整部54Bから第2端子部52−2の接続部53に
接触した有効配線部54Pまでの長さに相当する。
【0088】これにより、第1端子部52−1と第2端
子部52−2との間の第2抵抗素子54の有効配線長
は、図6に示した場合より短くなる。したがって、第2
抵抗素子54の有効配線長に対応した抵抗値は、図6に
示した場合より低減する。この実施の形態では、第2抵
抗素子54の有効配線長は、図6に示した場合より約
1.7mm短くなり、第2抵抗素子54の有効配線長に
対応した抵抗値は、図6に示した場合より8MΩ低下し
た。
【0089】また、この第2実施形態では、図13に示
すように、図7に示した例では、図6に示した場合と比
較して、第1端子部52−1に接続された金属製タブ5
6を介して供給される電圧の抵抗分割比RD1は、1.
1%増加し、第2端子部52−2に接続された金属製タ
ブ56を介して供給される電圧の抵抗分割比RD2は、
0.8%増加した。また、図8に示した例では、図6に
示した場合と比較して、抵抗分割比RD1は、1.2%
減少し、抵抗分割比RD2は、1.1%減少した。
【0090】このように、第2実施形態においても、第
1抵抗素子間に配置される第2抵抗素子の有効配線長を
容易に変更して抵抗器を製造することが可能となり、上
述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0091】(第3実施形態)すなわち、図9及び図1
2に示すように、抵抗器32は、絶縁性基板60、絶縁
基板60上の所定位置に配置された複数の第1抵抗素子
61、第1抵抗素子61間を電気的に接続する所定パタ
ーンを有する第2抵抗素子64、ガラス絶縁被膜65、
金属製タブ66などを備えている。この抵抗器32は、
上述した第1実施形態と同一の材料によって同一の方法
で形成されている。ただし、この第3実施形態では、第
1抵抗素子61及び第2抵抗素子64のパターンが第1
実施形態と異なるとともに、抵抗調整部として島状に配
置された第3抵抗素子を備えている。
【0092】第1抵抗素子61は、端子部62(−1、
−2、…)と、接続部63とを含んで構成されている。
接続部63は、各端子部62に対応して配置され、これ
らは電気的に接続されている。つまり、この第1抵抗素
子61において、端子部62と接続部63とは、一体的
に形成されている。なお、これら端子部62と接続部6
3とは、同一工程で形成されてもよいし、別々の工程で
形成されてもよい。
【0093】第2抵抗素子64は、所定パターン、例え
ば波状のパターンを有し、各第1抵抗素子61の接続部
63に接触するように配置される。
【0094】第3抵抗素子71A、71B及び72A、
72Bは、低抵抗材料、例えば第1抵抗素子61と同一
の材料によって第1抵抗素子61と同一の工程で形成さ
れる。これら第3抵抗素子71A、71B及び72A、
72Bは、第1抵抗素子61とは離れた位置に島状に配
置されている。
【0095】第3抵抗素子71A、71Bは、第1端子
部62−1の近傍に配置されている。第3抵抗素子71
Aは、第1端子部62−1に対応した接続部63より第
2端子部62−2から離れた側に配置されている。第3
抵抗素子71Bは、第1端子部62−1に対応した接続
部63より第2端子部62−2に近い側に配置されてい
る。
【0096】第3抵抗素子72A、72Bは、第2端子
部62−2の近傍に配置されている。第3抵抗素子72
Aは、第2端子部62−2に対応した接続部63より第
1端子部62−1に近い側に配置されている。第3抵抗
素子72Bは、第2端子部62−2に対応した接続部6
3より第1端子部62−1から離れた側に配置されてい
る。
【0097】これらの第3抵抗素子71A、71B、及
び、72A、72Bは、第1抵抗素子61間に配置され
た第2抵抗素子64の有効配線長が第1抵抗素子61に
対する第2抵抗素子64の配置位置に応じて異なる構造
を備えている。これら第3抵抗素子71A、72A及び
72Bは、例えば、1.0mm×1.0mmの正方形状
に形成されている。また、第3抵抗素子71Bは、例え
ば、2.0mm×1.0mmの長方形状に形成されてい
る。
【0098】このような第3抵抗素子71A、71B、
及び72A、72Bは、第2抵抗素子64より抵抗が低
い。したがって、第2抵抗素子の有効配線長は、第3抵
抗素子に接触した位置または第1抵抗素子の接続部に接
触した位置によって決定されることになる。
【0099】すなわち、第2抵抗素子64を形成する高
抵抗ペースト材料の印刷工程では、第1抵抗素子61間
で所定の抵抗値を得る場合には、図9に示したように、
スクリーンを基準位置に位置合わせする。すなわち、ス
クリーンは、第2抵抗素子64に対応したパターンが第
1端子部62−1に対応した接続部63及び第3抵抗素
子71Bに接触するように位置合わせされる。そして、
このスクリーンを介して、高抵抗ペースト材料を印刷塗
布する。
【0100】このようにして形成された第2抵抗素子6
4は、第2端子部62−2に対応した第1抵抗素子61
の接続部63に接触するとともに、第3抵抗素子71
A、72A、72Bに接触していない。この場合、第2
抵抗素子64の有効配線長は、第1端子部62−1の接
続部63の近傍に配置された第3抵抗素子71Bから第
2端子部62−2の接続部63に接触した位置までの長
さに相当する。
【0101】一方、高抵抗ペースト材料の印刷工程にお
いて、第1抵抗素子61間で所定の抵抗値より高い抵抗
値を得る場合には、第1端子部62−1と第2端子部6
2−2との間の抵抗値を増大する必要がある。すなわ
ち、第1端子部62−1と第2端子部62−2との間の
第2抵抗素子64の有効配線長を増大することが必要と
なる。
【0102】つまり、この場合には、図10に示したよ
うに、スクリーン上の第2抵抗素子64に対応したパタ
ーンを、第2抵抗素子64の延出方向Xに直交するY方
向に沿って基準位置から所定量、例えば+1.0mmシ
フトする。すなわち、第2抵抗素子64に対応したパタ
ーンが第1端子部62−1に対応した接続部63及び第
3抵抗素子71Aに接触するようにスクリーンを位置合
わせする。そして、このスクリーンを介して、高抵抗ペ
ースト材料を印刷塗布する。
【0103】このようにして形成された第2抵抗素子6
4では、第2端子部62−2に対応した第1抵抗素子6
1の接続部63に接触するとともに、第3抵抗素子71
B、72A、72Bに接触しない。この場合、第2抵抗
素子64の有効配線長は、第1端子部62−1の接続部
63に接触した位置から第2端子部62−2の接続部6
3に接触した位置までの長さに相当する。
【0104】これにより、第1端子部62−1と第2端
子部62−2との間の第2抵抗素子64の有効配線長
は、図9に示した場合より長くなる。したがって、第2
抵抗素子64の有効配線長に対応した抵抗値は、図9に
示した場合より増加する。この実施の形態では、第2抵
抗素子64の有効配線長は、図9に示した場合より約
1.0mm長くなり、第2抵抗素子64の有効配線長に
対応した抵抗値は、図9に示した場合より23MΩ増加
した。
【0105】また、高抵抗ペースト材料の印刷工程にお
いて、第1抵抗素子61間で所定の抵抗値より低い抵抗
値を得る場合には、第1端子部62−1と第2端子部6
2−2との間の抵抗値を低減する必要がある。すなわ
ち、第1端子部62−1と第2端子部62−2との間の
第2抵抗素子64の有効配線長を短縮することが必要と
なる。
【0106】つまり、この場合には、図11に示したよ
うに、スクリーン上の第2抵抗素子64に対応したパタ
ーンを、Y方向に沿って基準位置から所定量、例えば−
1.0mmシフトする。すなわち、第2抵抗素子64に
対応したパターンが、第1端子部62−1に対応した接
続部63及び第3抵抗素子71B、72A、72Bに接
触するようにスクリーンを位置合わせする。そして、こ
のスクリーンを介して、高抵抗ペースト材料を印刷塗布
する。
【0107】このようにして形成された第2抵抗素子6
4では、第2端子部62−2に対応した接続部63に接
触するとともに、第3抵抗素子71Aに接触しない。こ
の場合、第2抵抗素子64の有効配線長は、第1端子部
62−1の接続部63の近傍に配置された第3抵抗素子
71Bから第2端子部62−2の接続部63の近傍に配
置された第3抵抗素子72Aまでの長さに相当する。
【0108】これにより、第1端子部62−1と第2端
子部62−2との間の第2抵抗素子64の有効配線長
は、図9に示した場合より短くなる。したがって、第2
抵抗素子64の有効配線長に対応した抵抗値は、図9に
示した場合より低減する。この実施の形態では、第2抵
抗素子64の有効配線長は、図9に示した場合より約
1.0mm短くなり、第2抵抗素子64の有効配線長に
対応した抵抗値は、図9に示した場合より19MΩ低下
した。
【0109】また、この第3実施形態では、図13に示
すように、図10に示した例では、図9に示した場合と
比較して、第1端子部62−1に接続された金属製タブ
66を介して供給される電圧の抵抗分割比RD1は、
1.0%増加し、第2端子部62−2に接続された金属
製タブ66を介して供給される電圧の抵抗分割比RD2
は、0.9%増加した。また、図11に示した例では、
図9に示した場合と比較して、抵抗分割比RD1は、
1.0%減少し、抵抗分割比RD2は、1.0%減少し
た。
【0110】上述した第3実施形態では、第3抵抗素子
は、第1抵抗素子と同一の低抵抗材料で第1抵抗素子と
同時に形成したが、別々の工程で形成してもよい。ま
た、第3抵抗素子は、高抵抗材料で形成してもよい。
【0111】このように、第3実施形態においても、第
1抵抗素子間に配置される第2抵抗素子の有効配線長を
容易に変更して抵抗器を製造することが可能となり、上
述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0112】なお、上述した実施の形態では、抵抗器
は、所望の抵抗分割比を所定値より大きく変更する場合
及び小さく変更する場合にそれぞれ対応するために、第
2抵抗素子の有効配線長を短くしたり長くするような構
造を備えている。しかしながら、抵抗分割比の所定値に
対する変更量は、微量であって、それぞれに対応するた
めには、さらに細かく有効配線長を調整するような形状
を必要とする場合もあるが、この場合においてもこの発
明を適用する可能であることは言うまでもない。すなわ
ち、第1抵抗素子、第2抵抗素子、及び、第3抵抗素子
にそれぞれ備えられた抵抗調整部は、上述した各実施形
態における構造に限定されるものではなく、種々変更可
能である。また、抵抗調整部は、上述した各実施形態で
は、基準の抵抗値を得る場合、基準値に対して抵抗値を
増加する場合及び低減する場合に対応するの構造しか記
載していないが、より厳密な調整を行う必要がある場合
には、より多くの調整部を設けても良い。
【0113】また、第1抵抗素子、第2抵抗素子、及
び、第3抵抗素子を形成する順序は、上述した各実施形
態とは異なってもよい。例えば、第2抵抗素子を形成し
た後に第1抵抗素子を形成してもよい。また、第1抵抗
素子及び第2抵抗素子を形成した後に第3抵抗素子を形
成してもよい。
【0114】さらに、上述した各実施形態の2つの端子
部は、抵抗器32の端子A及び端子32−2に対応して
もよいし、端子32−1及び端子32−2に対応しても
よいし、端子B及び端子32−1に対応してもよい。ま
た、上述した各実施形態では、2つの端子部間の抵抗値
を調整して抵抗分割比を変更した例について説明した
が、複数の端子部間で同時に抵抗値を調整することも可
能である。
【0115】上述したように、この実施の形態によれ
ば、第1抵抗素子に対する第2抵抗素子の配置位置を変
更することにより、第1抵抗素子間に配置される第2抵
抗素子の有効配線長を変更することができる。したがっ
て、抵抗器の製造過程において、容易に第2抵抗素子の
有効配線長に対応した抵抗値を変更することが可能とな
る。このように、第1抵抗素子間の抵抗値を調整するこ
とにより、容易に抵抗分割比を変更することができ、必
要とされる所定の抵抗分割比を得ることが可能となる。
【0116】このため、電子銃構体の仕様変更に伴う供
給電圧の変更が必要な場合に、新規に抵抗器を設計する
必要がなく、より短時間で電子銃構体の仕様変更に合わ
せた抵抗器を実用化できる。また、スクリーン印刷によ
る抵抗器の製造プロセスにおいて抵抗値の調整が必要な
場合に、試し印刷を何度も繰り返す必要がなく、また使
用不能スクリーンを発生することもなく、スクリーンの
特性に合わせて所定の抵抗分割比を得ることができる。
【0117】したがって、製造歩留まりの低下を招くこ
となく、容易に所定の抵抗分割比を得ることができる抵
抗器の製造が可能となる。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、製造歩留まりの低下を招くことなく、容易に所定の
抵抗分割比を得ることが可能な電子銃構体用抵抗器、こ
の抵抗器の製造方法、この抵抗器を備えた電子銃構体、
及び、この抵抗器を備えた陰極線管装置を提供すること
ができる。
【0119】また、この発明によれば、製造時に用いる
スクリーンの個体差により発生する分割比のシフトによ
って、製造歩留まりの低下、もしくは使用不可能なスク
リーンの発生を防止することが可能な電子銃構体用抵抗
器、この抵抗器の製造方法、この抵抗器を備えた電子銃
構体、及び、この抵抗器を備えた陰極線管装置を提供す
ることにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施の形態に係る電子銃
構体用抵抗器が適用される陰極線管装置の一例としての
カラー陰極線管装置の構造を概略的に示す水平断面図で
ある。
【図2】図2は、この発明の一実施の形態に係る電子銃
構体用抵抗器を備えた電子銃構体の一例の構造を概略的
に示す垂直断面図である。
【図3】図3は、この発明の第1実施形態に係る電子銃
構体用抵抗器の一部の構造を概略的に示す平面図であ
る。
【図4】図4は、第1実施形態に係る電子銃構体用抵抗
器の一部の構造を概略的に示す平面図である。
【図5】図5は、第1実施形態に係る電子銃構体用抵抗
器の一部の構造を概略的に示す平面図である。
【図6】図6は、第2実施形態に係る電子銃構体用抵抗
器の一部の構造を概略的に示す平面図である。
【図7】図7は、第2実施形態に係る電子銃構体用抵抗
器の一部の構造を概略的に示す平面図である。
【図8】図8は、第2実施形態に係る電子銃構体用抵抗
器の一部の構造を概略的に示す平面図である。
【図9】図9は、第3実施形態に係る電子銃構体用抵抗
器の一部の構造を概略的に示す平面図である。
【図10】図10は、第3実施形態に係る電子銃構体用
抵抗器の一部の構造を概略的に示す平面図である。
【図11】図11は、第3実施形態に係る電子銃構体用
抵抗器の一部の構造を概略的に示す平面図である。
【図12】図12は、この発明の一実施の形態に係る電
子銃構体用抵抗器の一部の構造を概略的に示す断面図で
ある。
【図13】図13は、図3乃至図11に示した各抵抗器
における抵抗値の増減及び抵抗分割比の増減の測定結果
を示す図である。
【符号の説明】
26…電子銃構体 32…抵抗器 40、50、60…絶縁性基板 41、51、61…第1抵抗素子 43A、43B、43C…抵抗調整部 44、54、64…第2抵抗素子 45、55、65…ガラス絶縁被膜 46、56、66…金属製タブ 54A、54B、54C…抵抗調整部 54P…有効配線部 71A、71B、72A、72B…第3抵抗素子

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子銃構体に備えられた電極に抵抗分割し
    た電圧を印加するための電子銃構体用抵抗器において、 絶縁性基板と、 前記絶縁性基板上の所定位置に配置された複数の第1抵
    抗素子と、 前記第1抵抗素子間を電気的に接続する所定パターンを
    有する第2抵抗素子と、を備え、 さらに、前記第1抵抗素子間の前記第2抵抗素子の有効
    長が前記第1抵抗素子に対する前記第2抵抗素子の配置
    位置に応じて異なる構造を備えたことを特徴とする電子
    銃構体用抵抗器。
  2. 【請求項2】前記第1抵抗素子及び前記第2抵抗素子の
    少なくとも一方は、前記有効長に対応した抵抗値を所定
    値に調整するための抵抗調整部を備えたことを特徴とす
    る請求項1に記載の電子銃構体用抵抗器。
  3. 【請求項3】前記第1抵抗素子の前記抵抗調整部は、階
    段状の形状を有することを特徴とする請求項2に記載の
    電子銃構体用抵抗器。
  4. 【請求項4】前記第2抵抗素子の前記抵抗調整部は、他
    の部分より線幅が広い形状を有することを特徴とする請
    求項2に記載の電子銃構体用抵抗器。
  5. 【請求項5】さらに、前記有効長に対応した抵抗値を所
    定値に調整するための島状に配置された第3抵抗素子を
    含むことを特徴とする請求項1に記載の電子銃構体用抵
    抗器。
  6. 【請求項6】前記第1抵抗素子は、前記第2抵抗素子よ
    り低抵抗であることを特徴とする請求項1に記載の電子
    銃構体用抵抗器。
  7. 【請求項7】電子銃構体に備えられた電極に抵抗分割し
    た電圧を印加するための電子銃構体用抵抗器の製造方法
    において、 絶縁性基板上の所定位置に配置された複数の第1抵抗素
    子を形成する工程と、 前記第1抵抗素子間を電気的に接続する所定パターンを
    有する第2抵抗素子を形成する工程と、を備え、 前記第1抵抗素子間の前記第2抵抗素子の有効長は、前
    記第1抵抗素子に対する前記第2抵抗素子の配置位置に
    応じて異なることを特徴とする電子銃構体用抵抗器の製
    造方法。
  8. 【請求項8】前記第1抵抗素子及び前記第2抵抗素子の
    少なくとも一方は、前記有効長に対応した抵抗値を所定
    値に調整するための抵抗調整部を備えたことを特徴とす
    る請求項7に記載の電子銃構体用抵抗器の製造方法。
  9. 【請求項9】前記第1抵抗素子の前記抵抗調整部は、階
    段状の形状を有することを特徴とする請求項8に記載の
    電子銃構体用抵抗器の製造方法。
  10. 【請求項10】前記第2抵抗素子の前記抵抗調整部は、
    他の部分より線幅が広い形状を有することを特徴とする
    請求項8に記載の電子銃構体用抵抗器の製造方法。
  11. 【請求項11】さらに、前記有効長に対応した抵抗値を
    所定値に調整するための島状に配置された第3抵抗素子
    を含むことを特徴とする請求項8に記載の電子銃構体用
    抵抗器の製造方法。
  12. 【請求項12】前記第1抵抗素子は、前記第2抵抗素子
    より低抵抗であることを特徴とする請求項7に記載の電
    子銃構体用抵抗器の製造方法。
  13. 【請求項13】前記第1抵抗素子に対する前記第2抵抗
    素子の接続位置は、前記有効長に対応した抵抗値を所定
    値より増大する場合に、前記有効長を長くするように変
    更するとともに、前記抵抗値を所定値より低減する場合
    に、前記有効長を短くするように変更することを特徴と
    する請求項7に記載の電子銃構体用抵抗器の製造方法。
  14. 【請求項14】前記接続位置は、前記第2抵抗素子をそ
    の延出方向または前記延出方向に垂直な方向に平行にシ
    フトして形成することによって変更されることを特徴と
    する請求項13に記載の電子銃構体用抵抗器の製造方
    法。
  15. 【請求項15】電子ビームをフォーカスまたは発散する
    電子レンズ部を構成するための複数の電極と、 少なくとも1つの電極に抵抗分割した電圧を印加するた
    めの抵抗器と、 を備えた電子銃構体において、 前記抵抗器は、 絶縁性基板と、 前記絶縁性基板上の所定位置に配置された複数の第1抵
    抗素子と、 前記第1抵抗素子間を電気的に接続する所定パターンを
    有する第2抵抗素子と、を備え、 さらに、前記第1抵抗素子間の前記第2抵抗素子の有効
    長が前記第1抵抗素子に対する前記第2抵抗素子の配置
    位置に応じて異なる構造を備えたことを特徴とする電子
    銃構体。
  16. 【請求項16】電子ビームをフォーカスまたは発散する
    電子レンズ部を構成するための複数の電極と、少なくと
    も1つの電極に抵抗分割した電圧を印加するための抵抗
    器と、を備えた電子銃構体と、 前記電子銃構体から放出された電子ビームを偏向するた
    めの偏向磁界を発生する偏向ヨークと、 を備えた陰極線管装置において、 前記抵抗器は、 絶縁性基板と、 前記絶縁性基板上の所定位置に配置された複数の第1抵
    抗素子と、 前記第1抵抗素子間を電気的に接続する所定パターンを
    有する第2抵抗素子と、を備え、 さらに、前記第1抵抗素子間の前記第2抵抗素子の有効
    長が前記第1抵抗素子に対する前記第2抵抗素子の配置
    位置に応じて異なる構造を備えたことを特徴とする陰極
    線管装置。
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