JP3017815B2 - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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Description

【発明の詳細な説明】
[発明の目的]
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管などの
陰極線管に係り、特にネック内に電子銃とともに、電子
銃の高電圧印加電極に印加する高電圧を分圧して他の電
極に所定の電圧を供給する抵抗体、および放電現象など
を抑制するための金属環体が配置された陰極線管に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー受像管は、パネルおよびこ
のパネルに一体に接合されたファンネルからなる外囲器
を有し、そのパネル内面に、その内側に配置されたシャ
ドウマスクに対向して3色蛍光体層からなる蛍光体スク
リーンが形成され、この蛍光体スクリーンをファンネル
のネック内に配設された電子銃から放出される3電子ビ
ームを外囲器外側に装着された偏向ヨークの発生する磁
界により偏向して、水平、垂直走査することにより、上
記蛍光体スクリーン上にカラー画像を表示する構造に形
成されている。
【0003】その電子銃は、3個のカソード、このカソ
ードからの電子放出を制御しかつ放出された電子を加速
集束して電子ビームを形成する低電圧印加電極、その電
子ビームを蛍光体スクリーンに向かって加速集束する中
高電圧印加電極など、複数個の電極を有する。特に電子
ビームを蛍光体スクリーンに向かって加速する高電圧印
加電極(最終加速電極)には、25〜30kV程度の高電圧が
印加され、また通常の電子銃では、集束電極に10kV程
度の中電圧が印加される。またフォーカス特性を向上さ
せるために、集束電極に10kV以上の中電圧が印加され
る電子銃もある。
【0004】通常上記電子銃の各電極に対する電圧の印
加は、高電圧が印加される電極を除いて、他の電極に
は、ネック端部を封止するステムを気密に貫通する複数
個のステムピンを介して供給される。しかし、このよう
にステムピンを介して供給される電圧中に、上記集束電
極に印加される電圧のように比較的高い中電圧が含まれ
ると、ステムピンの間隔が狭いために、ステムおよびス
テムピンに接続されるソケットなどの耐電圧が問題とな
る。特にソケットについては、その構造が複雑になる。
【0005】そのため、外囲器内に抵抗体を配置し、こ
の抵抗体により高電圧印加電極に印加される高電圧を分
圧して、ステムピンを介することなく所定の中電圧を供
給する方法が開発されている。しかしこの抵抗体は、外
囲器内に適切なスペースがないため、従来よりネック内
の狭いスペース内に配置されている。
【0006】図4に上記抵抗体の配置された電子銃の一
例を示す。この電子銃は、同一平面上を通るセンタービ
ームおよび一対のサイドビームからなる一列配置の3電
子ビームを放出するインライン型カラー受像管用電子銃
であり、一列配置の3個のカソードK、その各カソード
Kを加熱する3個のヒータH、上記カソードk上に蛍光
体スクリーンに向かって順次配置され一体構造(ユニタ
イズ構造)の第1ないし第5グリッドG1〜G5、中間電極
Gm、第6および第7グリッドG6,G7を有し、これらのヒ
ータH、カソードK、第1ないし第7グリッドG1〜G7お
よび中間電極Gmがそれぞれ一対の絶縁支持体1により一
体に固定されている。特にこの電子銃は、第6および第
7グリッドG6,G7の蛍光体スクリーン側を径大にして、
最終的に電子ビームを蛍光体スクリーンに向かって集束
する電子レンズを大口径電子レンズとしたものである。
【0007】そしてこの電子銃は、ネック2中心を通る
管軸(Z軸)上に配設され、その一方の絶縁支持体1の
ネック2内面と対向する背面に沿って抵抗体3が配置さ
れている。
【0008】この抵抗体3は、図5に示すように、板厚
の薄い平板状のセラミック製絶縁基板4の一方の面に抵
抗パターン5を形成し、その上にガラスからなる薄い保
護絶縁層6を形成したものであり、その一端部の高圧側
端子7Hが高電圧印加電極である第7グリッドG7に、また
他端部の低圧側端子7Lがネック2端部を封止するステム
8を気密に貫通する0Vまたは低電圧が印加されるステ
ムピン9に接続され、中間部の分圧端子7Mが中間電極Gm
に接続されている。
【0009】この電子銃では、その第7グリッドG7に、
ネック2内面に塗布形成された内部導電膜10およびこの
内部導電膜10に圧接するバルブスペーサ11を介して、フ
ァンネルに設けられた陽極端子から32kV程度の高電圧
が印加される。一方、ヒータH、カソードK、第1ない
し第6グリッドG1〜G6には、ネック2端部を封止するス
テム8を気密に貫通する複数個のステムピン9およびこ
のステムピン9に接続されたリード線12を介して8kV程
度の中電圧が印加される。そして中間電極Gmには、抵抗
体3により上記第7グリッドG7に印加される高電圧が分
圧した所定の中電圧が印加される。
【0010】したがって、この電子銃は、上記電圧の印
加により、第6グリッドG6の先端部近傍に大口径電子レ
ンズが形成され、中間電極Gm近傍に電位勾配の緩やかな
長焦点の予備電子レンズが形成され、良好なフォーカス
特性が得られる。しかも、中間電極Gmに印加される比較
的高い中電圧をステムピン8を介することなく供給する
ため、ステム7やそのステムピン8に接続されるソケッ
トの耐電圧問題を解消することができる。
【0011】しかし、上記のように抵抗体3を電子銃に
接近させてネック2内の狭い空間に配置すると、電子銃
の電極や内部導電膜10からの電位により、ネック2内空
間は、可なり複雑な電位分布となり、つぎの問題が発生
する。
【0012】すなわち、ネック2や電子銃の各電極を一
体に固定する絶縁支持体1および抵抗体3の表面は、絶
縁部材により構成されているため、電子銃の電極から洩
れた電子、および内部導電膜10や中高印加電極近傍に形
成される強電界により電極から電界放射された電子が低
電位部から高電位部に加速され、この電子が絶縁部材に
衝突した場合に多数の2次電子を発生させる。そして電
子数を増加させながら高電位部に向かってゆき、大きな
放電を引起こす。そしてその放電エネルギにより、受像
管の駆動回路を破損したり、抵抗体3や絶縁支持体1な
どを破壊する。また、大きな放電を引起こさないまで
も、絶縁部材と電極との間に定常的に小さな放電が発生
し、絶縁部材の電位およびその近傍の電位分布を変化さ
せる。そしてこの電位分布の変化が電子レンズに影響を
し、蛍光体スクリーン上のビームスポットを劣化させ、
画像品位を低下させる。
【0013】そのため、このような問題の対策手段とし
て、低電圧印加電極または中電圧印加電極に絶縁支持体
を取巻くように金属環体を取付け、この金属環体を蒸発
させて蒸着膜を形成することが知られている。図4に示
した電子銃では、その金属環体14は、第5グリッドG5の
中間部のフランジ部に溶接され、一対の絶縁支持体1お
よびその一方の絶縁支持体1の背面に沿って配置された
抵抗体3を取巻いている。そしてこの金属環体14に対応
するネック2内面に蒸着膜15a が、また絶縁支持体1お
よび抵抗体3の表面に蒸着膜15b が形成されている。特
に図6および図7に示す例では、抵抗体3は、抵抗パタ
ーン5の形成された一方の面を絶縁支持体1側にして配
置され、金属環体14は、その絶縁支持体1と抵抗体3と
を取巻いている。
【0014】抵抗体3を上記のように抵抗パターン5の
形成された一方の面を絶縁支持体1側にして配置する理
由は保護絶縁層6が薄いため、抵抗パターン5の形成さ
れた一方の面と金属環体14とを対向させた場合におこり
やすい保護絶縁層6の絶縁破壊を防止するためである。
【0015】しかし、実際には、上記のように抵抗パタ
ーン5の形成された一方の面を絶縁支持体1側にして配
置しても、なお保護絶縁層17の絶縁破壊が発生する。そ
の保護絶縁層17の破壊は、主としてカラー受像管製造工
程においておこなわれる耐電圧処理時に、電極表面など
をクリーニングするために、第7グリッドに定格電圧の
2倍程度のピーク電圧をもつパルス波形電圧を印加して
強制放電をおこなうときにおこる。
【0016】すなわち、上記のように第7グリッドに定
格電圧の2倍程度のピーク電圧をもつパルス波形電圧を
印加すると、この電圧は、高圧側端子を介して接続され
ている抵抗体3の抵抗パターン5にも印加される。一
方、図8に示すように、抵抗パターン5の形成された一
方の面を絶縁支持体1側にして抵抗体3を配置しても、
抵抗体3の側面部と絶縁支持体1との間には間隙部が存
在し、その間隙部の絶縁支持体1上にも蒸着膜15b が形
成される。この蒸着膜15b は、金属環体14と導電接触
し、かつ抵抗体3の保護絶縁層17に密接して形成され
る。このように蒸着膜15b が形成されても、耐電圧処理
の初期段階で金属環体14との接触部17での導通が破壊さ
れれば、あまり問題はないが、破壊されない場合は、前
記のように抵抗体3の抵抗パターン5には、第7グリッ
ド印加されるパルス波形電圧が印加され、一方、金属環
体14および上記絶縁支持体1上の蒸着膜15b の電位が0
Vになる段階があるため、保護絶縁層17に直接耐電圧処
理時の高電圧が印加されようになり、絶縁破壊をおこ
す。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来よ
りステムおよびそのステムピンに接続されるソケットな
どの耐電圧問題を解決するために、電子銃の電極を一体
に固定する絶縁支持体の背面に沿って、高電圧印加電極
に印加される高電圧を分圧して中電圧印加電極に所定の
中電圧を印加する抵抗体を配置するとともに、この抵抗
体の配置による電位分布の変化が原因で生ずる陰極線管
駆動回路の破損、抵抗体や絶縁支持体の破壊、ビームス
ポットの劣化などを防止するために、中電圧印加電極に
金属環体を取付け、この金属環体を蒸発させて、その金
属環体に対応するネック内面や絶縁支持体および抵抗体
の表面に蒸着膜を形成したカラー受像管がある。
【0018】しかし、上記のように構成しても、なおカ
ラー受像管製造工程でおこなわれる耐電圧処理時に印加
される高電圧のために、抵抗体の抵抗パターンを覆う保
護絶縁層の絶縁破壊がおこる。
【0019】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、電子銃の電極を一体に固定する絶
縁支持体の背面に沿って抵抗体が配置され、かつ電子銃
の電極にネック内面や絶縁支持体および抵抗体の表面に
蒸着膜を形成する金属環体が取付けられた陰極線管にお
いて、上記抵抗体の抵抗パターンを覆う保護絶縁層の絶
縁破壊を防止することを目的とする。
【0020】[発明の構成]
【0021】
【課題を解決するための手段】カソード、低電圧印加電
極、中電圧印加電極および高電圧印加電極からなる複数
個の電極が所定配列に配列され、かつ絶縁支持体により
一体に固定されてネック内に位置する電子銃と、上記絶
縁支持体に沿ってネック内に配置され、上記高電圧印加
電極に供給される高電圧を中電圧に分圧して上記中電圧
印加電極に供給する抵抗体と、上記電子銃の所定の電極
に接続されて上記絶縁支持体および抵抗体を取巻く金属
環体と、この金属環体からの蒸着により、ネック内面、
絶縁支持体および抵抗体表面に形成された金属蒸着膜と
を有する陰極線管おいて、上記金属環体を上記金属蒸着
膜の形成されるネック内面、絶縁支持体および抵抗体表
面の選択領域に対応して部分的に単位長さ当りの電気抵
抗値を異ならしめた。
【0022】
【作用】通常金属蒸着膜の形成は、高周波誘導加熱によ
り金属環体を加熱しておこなわれる。その高周波誘導加
熱のエネルギは、電流の強さの2乗および抵抗に比例す
る。したがって上記のように金属環体の単位長さ当りの
抵抗値をネック内面、絶縁支持体および抵抗体表面の選
択領域に対応して部分的に異ならしめると、抵抗値の低
い部分からの蒸発を抑制して、ネック内面、絶縁支持体
および抵抗体表面の所要領域のみに選択的に金属蒸着膜
を形成することができる。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0024】図3にその一実施例であるカラー受像管を
示す。このカラー受像管は、パネル20およびこのパネル
20に一体に接合された漏斗状のファンネル21からなる外
囲器を有し、そのパネル20内面に、青、緑、赤に発光す
る3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン22が形成さ
れ、この蛍光体スクリーン22に対向して、その内側に多
数の電子ビーム通過孔の形成されたシャドウマスク23が
装着されている。また、ファンネル21の径大部には陽極
端子24が設けられ、その径大部の内面からネック2の隣
接部内面にかけて内部導電膜10が塗布形成されている。
さらに上記ファンネル21のネック2内に3電子ビーム25
B ,25G ,25Rを放出する電子銃26が配設されている。
なお、27はシャドウマスク23に取付けられて、ファンネ
ル21の内側に位置するインナーシールドである。
【0025】上記電子銃26は、同一水平面上を通るセン
タービーム25G および一対のサイドビーム25B ,25R か
らなる一列配置の3電子ビーム25B ,25G ,25R を放出
するインライン型電子銃であり、図1に示すように、一
列配置の3個のカソードK、この各カソードKを加熱す
る3個のヒータH、上記カソード上から蛍光体スクリー
ンに向かって、上記カソードKに対応する3個の電子ビ
ーム通過孔の形成された一体構造の第1乃至第5グリッ
ドG1〜G5、中間電極Gm、第6および第7グリッドG6,G7
を有し、それら各電極が一対の絶縁支持体1により一体
に固定されている。特にその第6および第7グリッドG
6,G7は、蛍光体スクリーン側を径大にして、これら電
極により大口径の電子レンズが形成される構造となって
いる。そして、この電子銃26は、カソードK側がステム
8を気密に貫通するステムピン9に支持され、先端部側
が第7グリッドG7に取付けられて上記ネック2内面に延
在する内部導電膜10に圧接する複数個のバルブスペーサ
11により支持され、ネック2中心を通る管軸上に配置さ
れている。
【0026】さらに、この電子銃26の各電極を一体に固
定している一方の絶縁支持体1のネック2内面と対向す
る背面に沿って抵抗体3が配置されている。さらにま
た、第5グリッドG5に上記一方の絶縁支持体1およびそ
の背面に配置された抵抗体3および他方の絶縁支持体1
を取巻くように金属環体29が取付けられている。
【0027】上記抵抗体3は、ファンネル21に設けられ
た陽極端子24から内部導電膜10、この内部導電膜10に圧
接するバルブスペーサ11を介して第7グリッドG7に供給
される高電圧を分圧して、中間電極Gmに所定の中電圧を
供給するためのものであり、図5に示した従来の抵抗体
と同様の構造に形成されている。すなわち、板厚の薄い
セラミック製絶縁基板の一方の面上に酸化ムテニウムと
ガラス粉末を主成分とする蛇行状の抵抗パターンが形成
され、この抵抗パターンがガラスからなる薄い保護絶縁
層で被覆されている。そしてその抵抗パターンおよび保
護絶縁層の形成された一方の面を絶縁支持体1側にして
配置され、一端部に設けられた高圧側端子7H が第7グ
リッドG7に、他端部に設けられた低圧側端子7L がステ
ム8を気密に貫通する0Vまたは低電圧の印加されるス
テムピン9に接続され、中間部の分圧端子7M が中間電
極Gmに接続されている。
【0028】また、上記金属環体29は、カラー受像管の
製造工程において、高周波加熱により、その一部を蒸発
させて対向するネック2内面に金属蒸着膜30a を、また
絶縁支持体1および抵抗体3の表面に金属蒸着膜30bを
形成することにより、絶縁支持体1の背面に沿って抵抗
体3を配置したことによる電位変化が原因で生ずカラー
受像管駆動回路の破損、抵抗体3や絶縁支持体1の破壊
を防止するためのものであり、特にこの例のカラー受像
管では、図2に示すように、板厚を一定として抵抗体3
と絶縁支持体1との間の絶縁支持体面と対向する部分32
の板幅を他の部分よりも広くしてある。
【0029】なお、図2において、4は抵抗体3の絶縁
基板、5は抵抗パターン、6は保護絶縁層である。
【0030】ところで、金属環体29を上記構造に形成す
ると、抵抗体3と絶縁支持体1との間の絶縁支持体面と
対向する部分32の断面積が他の部分の断面積よりも大き
くなり、その部分32の単位長さ当りの電気抵抗が他の部
分のそれよりも小さくなる。その結果、高周波誘導加熱
によりこの金属環体29を加熱しても、その電気抵抗の小
さい部分は他の部分より温度が上がらず、金属が蒸発し
にくくなる。したがってカラー受像管の製造工程におい
て、高周波誘導加熱の出力を調整してこの金属環体29を
加熱することにより、抵抗体3と絶縁支持体1との間の
絶縁支持体面上に金属蒸着膜が形成されないように制御
することができる。
【0031】一例として、板厚0.2mm、板幅0.8mm
のステンレスリボンからなる従来の金属環体29に対し
て、抵抗体3と絶縁支持体1との間の絶縁支持体面と対
向する部分32の板幅を1.6mmおよび2.4mmとし、そ
の他部分の板幅を従来と同じ(0.8mm)にした2種類
の金属環体29をカラー受像管に組込んで高周波誘導加熱
により加熱して金属蒸着膜を形成した結果、板幅1.6
mmのものについては、その対向部に肉眼で観察できる程
度の薄い金属蒸着膜が形成されたが、2.4mmのものに
ついては、ほとんど観察されなかった。しかもカラー受
像管製造工程での耐電圧処理において、抵抗体3の保護
絶縁層6の絶縁破壊がなく、さらにその後、これらカラ
ー受像管を耐電圧試験したところ、従来の金属環体の組
込まれたカラー受像管にくらべて耐電圧が大幅に向上
し、実用上問題ないことが確認された。つまり、一定板
厚の金属環体29については、抵抗体3絶縁支持体1間と
対向する部分32の板幅2倍以上にすることにより、従来
発生した耐電圧上の問題を防止することができる。
【0032】なお、上記実施例では、金属環体の単位長
さ当りの電気抵抗値を部分的に異ならしめるために、板
厚を一定にして板幅を変化させたが、電気抵抗値を部分
的に変化させる手段としては、板厚を変化させてもよ
く、また電気抵抗の異なる材料の組合わせでも形成する
ことができ、同様の効果が得られる。
【0033】なおまた、上記実施例は、カラー受像管に
ついて述べたが、この発明は、カラー受像管以外の陰極
線管にも適用できる。
【0034】
【発明の効果】電子銃の複数個の電極を一体に固定する
絶縁支持体およびこの絶縁支持体に沿って配置された抵
抗体とを取巻く金属環体を、この金属環体の蒸着により
金属蒸着膜の形成されるネック内面、絶縁支持体および
抵抗体表面の選択領域に対応して部分的に単位長さ当り
の電気抵抗値を異ならしめると、管特性を劣化する部分
への蒸着を抑制して、所要部分に選択的に金属蒸着膜の
形成することができ、抵抗体の保護絶縁層を絶縁破壊す
ることなく、特性良好な陰極線管が容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるカラー受像管の電子
銃近傍の構成を示す図である。
【図2】その電子銃の電極を一体に固定する絶縁支持体
および抵抗体に対する金属環体の形状を示す図である。
【図3】この発明の一実施例であるカラー受像管の構成
を示す図である。
【図4】従来のカラー受像管の電子銃近傍の構成を示す
図である。
【図5】図5(a)はその電子銃近傍に配置される抵抗
体の構成を示す平面図、図5(b)はそのb−b断面図
である。
【図6】上記電子銃の電極を一体に固定する絶縁支持体
および抵抗体に対する従来の金属環体の形状を示す図で
ある。
【図7】その絶縁支持体および抵抗体に対する金属環体
の配置を示す図である。
【図8】従来の金属環体の蒸発により抵抗体と絶縁支持
体との間の絶縁支持体面に形成される金属蒸着膜の作用
を説明するための図である。
【符号の説明】
1…絶縁支持体 2…ネック 3…抵抗体 4…絶縁基板 5…抵抗パターン 6…保護絶縁層 7H…高圧側端子 7L…低圧側端子 7M…分圧端子 8…ステム 9…ステムピン 10…内部導電膜 29…金属環体 30a 、30b …金属蒸着膜 G1…第1グリッド G2…第2グリッド G3…第3グリッド G4…第4グリッド G5…第5グリッド G6…第6グリッド G7…第7グリッド Gm…中間電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/48 - 29/51

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低電圧印加電極、中電圧印加電極および
    高電圧印加電極からなる複数個の電極が所定配列に配列
    されかつ絶縁支持体により一体に固定されてネック内に
    位置する電子銃と、上記絶縁支持体に沿って上記ネック
    内に配置され、上記高電圧印加電極に供給される高電圧
    を中電圧に分圧して上記中電圧印加電極に供給する抵抗
    体と、上記電子銃の所定の電極に接続されて上記絶縁支
    持体および上記抵抗体を取巻く金属環体と、この金属環
    体からの蒸着により上記ネック内面、上記絶縁支持体表
    面および上記抵抗体表面に形成された金属蒸着膜とを有
    する陰極線管おいて、上記金属環体は上記金属蒸着膜の
    形成されるネック内面、絶縁支持体表面および抵抗体表
    面の選択領域に対応して部分的に単位長さ当りの電気抵
    抗値が異なることを特徴とする陰極線管。
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