JP2002259977A - 読取装置 - Google Patents

読取装置

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JP2002259977A
JP2002259977A JP2001050619A JP2001050619A JP2002259977A JP 2002259977 A JP2002259977 A JP 2002259977A JP 2001050619 A JP2001050619 A JP 2001050619A JP 2001050619 A JP2001050619 A JP 2001050619A JP 2002259977 A JP2002259977 A JP 2002259977A
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ring
coin
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shaped image
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JP2001050619A
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English (en)
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Hideaki Kamijo
秀章 上條
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Nidec Copal Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理時間の高速化および低コスト化を図るこ
とができる読取装置を提供する。 【解決手段】 読取装置1は、硬貨Aを撮像するCMO
Sイメージセンサ12と、このCMOSイメージセンサ
12からの画像データに基づいて硬貨Aを識別する硬貨
識別ユニット15を有している。CMOSイメージセン
サ12は、各画素の画像データの取り出し順を任意に設
定可能である。硬貨識別ユニット15は、硬貨Aの画像
を硬貨中心Gに対してリング状に読み出してリング状画
像データを生成するようにCMOSイメージセンサ12
を制御する。また、硬貨識別ユニット15は、リング状
画像データ毎の白画素の数をカウントし、その結果に基
づいて硬貨Aの真偽を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬貨、メダル等に
記された刻印パターンや円形状のパターンを読み取るた
めの読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来における硬貨の読取装置において
は、硬貨をCCDカメラ等で撮像し、硬貨の画像データ
を画像メモリに取り込み、画像処理して硬貨データの特
徴抽出等を行うことによって、硬貨を識別するのが一般
的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、硬貨の画像情報を画像メモリに格納
した後に、演算処理を行うため、硬貨の識別処理に時間
がかかってしまう。この場合、処理スピードを上げるに
は高速CPUを使用するのが効果的であるが、高速CP
Uは一般的に高価である。
【0004】本発明の目的は、処理時間の高速化および
低コスト化を図ることができる読取装置を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の読取装置は、読
取対象物を撮像する撮像手段と、読取対象物の画像を当
該読取対象物の中心に対してリング状に読み出してリン
グ状画像データを生成するように撮像手段を制御すると
共に、リング状画像データに基づいて読取対象物を識別
する識別手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0006】通常のCCDイメージセンサ等の撮像素子
は、例えば各画素の画像データを水平方向に走査しなが
ら垂直方向に順次出力するように転送部を有している
が、撮像素子の中には、CMOSイメージセンサのよう
に各画素の画像データの取り出し順を任意に設定可能な
タイプもある。また、硬貨等には、それを特定するのに
適した特徴点となる部分がいくつか設けられており、そ
の特徴点となる部分を含むように、硬貨の画像を硬貨中
心に対してリング状に取り出すことで、硬貨の真偽を容
易に識別することが可能となる。本発明は、そのように
知見に基づいて為されたものである。
【0007】すなわち、撮像手段として、例えば上記の
ようなランダムアクセス可能なタイプのものを用い、読
取対象物の画像を当該読取対象物の中心に対してリング
状に読み出してリング状画像データを生成するように撮
像手段を制御すると共に、そのリング状画像データに基
づいて読取対象物を識別することにより、読取対象物の
画像データを大容量の画像メモリに取り込まなくて済
む。この場合には、リアルタイムで読取対象物の識別を
行うことができる。また、読取対象物における特徴点と
なる部分を含むようなリング状画像データを生成するこ
とで、特徴抽出等の重い画像処理を行う必要がなくな
る。従って、特に高速CPUを使わなくても、読取対象
物の識別処理に要する時間を短縮することができる。ま
た、高速CPUや大容量の画像メモリを使わなくて済む
ため、コストを削減できる。さらに、重い画像処理が削
減されるので、識別手段を構成する回路上のクロックス
ピードを下げることができ、これにより回路上の発熱を
抑えることができる。
【0008】好ましくは、識別手段は、リング状画像デ
ータを形成する複数の画素データを白データまたは黒デ
ータに2値化する2値化手段と、リング状画像データに
おける白データ及び黒データのいずれか一方の数を求め
る計数手段と、リング状画像データにおける白データ及
び黒データのいずれか一方の数を予め設定されたリング
状画像データに対応する基準値と比較する比較手段とを
有し、比較手段の比較結果に基づいて読取対象物を識別
する。例えば1つのリング状画像データに基づいて読取
対象物の識別を行う場合は、白データ及び黒データのい
ずれか一方の数が予め設定された基準値に近いときに、
読取対象物が本物と判別される。このように識別手段を
比較的簡単な構成で実現できるので、より低コスト化を
図ることができる。
【0009】また、好ましくは、識別手段は、読取対象
物の中心からの距離が異なる複数のリング状画像データ
を生成するように撮像手段を制御すると共に、複数のリ
ング状画像データに基づいて読取対象物を識別する。こ
れにより、読取対象物の真偽判別の信頼性が向上する。
【0010】この場合、好ましくは、識別手段は、リン
グ状画像データを形成する複数の画素データを白データ
または黒データに2値化する2値化手段と、リング状画
像データにおける白データ及び黒データのいずれか一方
の数を求める計数手段と、リング状画像データにおける
白データ及び黒データのいずれか一方の数を予め設定さ
れたリング状画像データに対応する基準値と比較し、そ
の結果を正データまたは誤データとして出力する比較手
段と、比較手段によりリング状画像データ毎に得られた
誤データの数を予め設定された基準判定値と比較し、そ
の結果に基づいて読取対象物の真偽を判定する判定手段
とを有する。この場合、1つのリング状画像データにお
いて、例えば白データ及び黒データのいずれか一方の数
が予め設定された基準値に近いときは、比較手段から正
データが出力され、そうでないときは比較手段から誤デ
ータが出力される。そして、このような処理を複数のリ
ング状画像データについて行い、誤データの数が予め設
定された基準判定値以上となると、判定手段によって読
取対象物が偽物であると判定される。このように識別手
段を比較的簡単な構成で実現できるので、より低コスト
化を図ることができる。
【0011】このとき、判定手段は、誤データの数をカ
ウントし、誤データの数が基準判定値に達した時点で、
読取対象物を偽物と判定することが好ましい。この場合
には、誤データの数が基準判定値に達すると、その後の
誤データをカウントすることなく、読取対象物の識別処
理が強制的に終了するので、処理時間を更に短縮でき
る。
【0012】また、予め設定された複数の前記基準判定
値のいずれか1つを選択するための手動選択手段を更に
備え、判定手段は、誤データの数を手動選択手段で選択
された基準判定値と比較することが好ましい。これによ
り、ユーザーが必要に応じて基準判定値を適宜変更する
ことができる。
【0013】また、好ましくは、比較手段は、リング状
画像データにおける白データ及び黒データのいずれか一
方の数と基準値との差分を検出し、この差分量を予め設
定された許容範囲データと比較する。これにより好適な
読取対象物の識別が行える。
【0014】さらに、好ましくは、読取対象物の種類を
検出する種別検出手段を更に備え、比較手段は、読取対
象物の種類毎に基準値を予め設定しておくと共に、リン
グ状画像データにおける白データ及び黒データのいずれ
か一方の数を、種別検出手段で検出された読取対象物の
種類に対応した基準値と比較する。これにより、硬貨等
のように読取対象物の種類がいくつかある場合でも、読
取対象物の種類に応じて基準値が自動的に設定されるた
め、読取対象物の真偽判別を確実に行うことができる。
【0015】また、好ましくは、撮像手段は、複数の画
素データを任意の順番で取り出し可能なCMOS型イメ
ージセンサである。これにより、リング状画像データを
容易に生成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る読取装置の好
適な一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0017】図1は、本実施形態による読取装置を示す
概略構成図である。同図において、読取装置1は、硬貨
Aに刻印された図形、模様、数字、文字等の情報を読み
取る装置である。このような読取装置1は、図2に示す
ような自動販売機2に組み込まれている。自動販売機2
は硬貨投入口3を有し、この硬貨投入口3に投入された
硬貨Aは、硬貨レール4、硬貨識別用センサ5を介して
画像識別部6に送られる。硬貨識別用センサ5は、例え
ば磁気センサで構成され、硬貨Aの金種(10円、50
円、100円、500円)を識別する。
【0018】画像識別部6は、硬貨通路7aが形成され
たガイドフレーム7を有し、このガイドフレーム7には
硬貨係止用ストッパ8が設けられている。この硬貨係止
用ストッパ8に硬貨Aが係止されることで、硬貨Aは所
望の読取部位に位置することになる。硬貨係止用ストッ
パ8に係止された硬貨Aは、例えばソレノイド(図示せ
ず)の作動により係止解除される。ガイドフレーム7に
おける硬貨通路7aの両側には、発光素子(例えばLE
D)9A及び受光素子(例えばフォトダイオード)9B
からなる硬貨到来センサ9が配置されている。
【0019】ガイドフレーム7の上面にはボックス状の
筐体10が取り付けられ、この筐体10の下面に形成さ
れた開口部には窓ガラス11が固定されている。筐体1
0の内部には、画像識別部6の読取部位に位置する硬貨
Aを撮像するCMOSイメージセンサ12が配置されて
いる。このCMOSイメージセンサ12と窓ガラス11
との間には、結像レンズ13が配置されている。また、
筐体10内における読取部位の近傍には、読取部位に位
置する硬貨Aを照らすための照明用光源14が配置され
ている。この照明用光源14は、例えば発光ダイオード
(LED)である。
【0020】また、読取装置1は、CMOSイメージセ
ンサ12を制御すると共に、CMOSイメージセンサ1
2からの画像データに基づいて硬貨Aを識別する硬貨識
別ユニット15を有している。
【0021】CMOSイメージセンサ12は、各画素の
画像データ(以下、画素データということがある)の取
り出し順序を任意に設定可能な撮像手段である。具体的
には、CMOSイメージセンサ12は、図3に示すよう
に、マトリクス状に配置された複数の画素アレイ16
と、各画素アレイ16を選択する水平選択部17A及び
垂直選択部17Bと、硬貨識別ユニット15からの読み
出し制御信号に応じて水平選択部17A及び垂直選択部
17Bを制御する制御部18とを有している。ここで、
読み出し制御信号とは、複数の画素アレイ16の画像デ
ータの読み出し順序を指定するための制御信号であり、
画素アレイ16の水平方向および垂直方向の各アドレス
(後述する画素座標)が設定されている。
【0022】このようなCMOSイメージセンサ12に
より硬貨Aが撮像されると、読み出し制御信号によって
指定されたアドレスに対応する画素アレイ16の画像が
順番に選択されて読み出される。このとき、各画素アレ
イ16からアナログ信号処理回路19に順次電流が流
れ、この電流値がA/D変換器20によりデジタル信号
に変換されて出力される。
【0023】ここで、硬貨Aの画像を図4に示すように
硬貨Aの中心Gに対してリング状に読み出して、リング
状画像データBを生成し、このリング状画像データBを
画素毎に2値化(白/黒データ化)し、白データ及び黒
データのいずれか一方の個数を求めた場合の一例を図5
に示す。この図から分かるように、硬貨Aには、その硬
貨Aを特定するための特徴点となる部分が幾つか存在し
ているため、1つのリング状画像データBを形成する複
数の画素データのうちの白データ(白画素)の個数は、
硬貨Aの中心Gからの距離rによって異なる。
【0024】そこで、硬貨識別ユニット15は、そのよ
うな1つのリング状画像データBにおける白画素の個数
をカウントし、その結果を基にして硬貨Aの真偽を識別
する。この硬貨識別ユニット15の詳細構成図を図6に
示す同図において、硬貨識別ユニット15は、DSP、
ASIC、FPGA等で構成された制御部21を有して
いる。この制御部21は、硬貨Aの画像を硬貨Aの中心
部から外周部に向かって順次読み出して、硬貨Aの中心
Gからの距離rが異なる複数のリング状画像データBを
生成するような読み出し制御信号をCMOSイメージセ
ンサ12に送出する。この読み出し制御信号は、具体的
には図7に示すように、まず硬貨Aの中心部に対応する
画素アレイ16(画素D1)の画像データを読み出し、
続いて画素D1の外側の8つの画素アレイ16(画素D2
〜D9)の画像データを順次読み出し、続いて画素D2
9の外側の16つの画素アレイ16(画素D10
25)の画像データを順次読み出していくように、各画
素アレイ16の画素データの読み出し順を予め指定した
ものである。
【0025】ここで、各画素Dの座標を(Hx,Vy)
とし、硬貨Aの中心座標を(Hg,Vg)とすると、上
記の画素Dの各座標は、図8に示すように表わされる。
このとき、硬貨Aの中心Gからの距離rをnとすると、
下記の関係式が得られる。
【0026】(Hx−Hg)2+(Vy−Vg)2=n2 ところで、硬貨Aの金種が異なると、画像識別部6の読
取部位において硬貨Aの中心位置が変わってしまうた
め、この硬貨Aの中心ずれを補正すべく、硬貨Aの金種
毎に異なる読み出し制御信号が設定されている。そし
て、制御部21は、硬貨識別用センサ5により検出され
た金種情報を入力すると、その金種に対応した読み出し
制御信号をCMOSイメージセンサ12に送出する。
【0027】また、制御部21は、硬貨識別用センサ5
からの金種情報および硬貨到来センサ9Bからの硬貨到
来検知信号に基づいて、照明用光源14を所定時間点灯
させるように照明用光源14に点灯信号を送出すると共
に硬貨識別のための所定のタイミング信号(後述するリ
セット信号)を発生させる。
【0028】このような制御部21によって制御される
CMOSイメージセンサ12の出力信号(デジタル画像
データ)は、デジタルコンパレータ等の2値化用比較器
22に送られる。この2値化用比較器22は、CMOS
イメージセンサ12で生成された各リング状画像データ
を形成する複数の画素データの信号レベルと2値化閾値
設定部23で設定された2値化閾値とを比較し、各画素
データを白データまたは黒データに2値化する。例えば
2値化用比較器22は、画素データの信号レベルが2値
化閾値よりも低いときは、黒データとしてLレベルを出
力し、画素データの信号レベルが2値化閾値よりも高い
ときは、白データとしてHレベルを出力する(図8参
照)。
【0029】2値化用比較器22の出力データは、白画
素カウンタ24に送られる。この白画素カウンタ24
は、制御部21からのリセット信号に応じて、リング状
画像データ毎の白データ(Hレベル)の個数をカウント
する(図9参照)。ここで、制御部21は、1つのリン
グ状画像データの2値化処理が完了する度に、白画素カ
ウンタ24をリセットさせるようなリセット信号を発生
させる(図11(i)参照)。
【0030】白画素カウンタ24の出力データは、差分
検出器25に送られる。この差分検出器25は、白画素
カウンタ24から出力されたリング状画像データ毎の白
データの個数と白画素基準値設定部26で設定された各
リング状画像データに対応する白画素基準値との差分を
検出する(図9参照)。この白画素基準値は、硬貨Aの
金種毎に設定されメモリに記憶されている。そして、白
画素基準値設定部26は、硬貨識別用センサ5からの金
種情報に基づいて、対応する種類のリング状画像データ
毎の白画素基準値をメモリから読み込み、差分検出器2
5に送出する。
【0031】差分検出器25の出力データは、正誤比較
器27に送られる。この正誤比較器27は、リング状画
像データ毎の白データの個数と白画素基準値との差分量
の絶対値を、差分許容範囲設定部28で設定された各リ
ング状画像データに対応する差分許容範囲データと比較
する。そして、差分量の絶対値が差分許容範囲データよ
りも低いときは、正データとしてLレベルを出力し、差
分量の絶対値が差分許容範囲データよりも高いときは、
誤データとしてHレベルを出力する(図9参照)。例え
ば硬貨Aを使用していると、硬貨Aにキズやゴミ等が付
いて新品時とは状態が多少変わってしまうことがある
が、そのような事態を考慮して、リング状画像データ毎
の正誤判定において最適な差分許容範囲を持たせてい
る。この差分許容範囲は、硬貨Aの金種毎に設定されメ
モリに記憶されている。そして、差分許容範囲設定部2
8は、硬貨識別用センサ5からの金種情報に基づいて、
対応する種類のリング状画像データ毎の差分許容範囲を
メモリから読み込み、正誤比較器27に送出する。
【0032】このような正誤比較器27の出力データ
は、真偽判定部29に送られる。この真偽判定部29
は、正誤比較器27から出力された誤データの個数と基
準判定値設定部30で設定された基準判定値とを比較し
て、硬貨Aの真偽を判定する。具体的には、真偽判定部
29は、例えば制御部21からのリセット信号によりリ
セットされ、誤データを入力する毎に1ずつ減少するダ
ウンカウンタで構成されている。そして、誤データの個
数が基準判定値に達すると、硬貨Aを偽物と判定し、誤
データの個数が基準判定値に達しない場合には、硬貨A
を本物と判定する。
【0033】ここで、基準判定値は、図10に示すよう
に、硬貨Aの金種毎に、真偽判定の信頼性が異なる3タ
イプ設定され、メモリに記憶されている。また、この3
タイプの基準判定値は、手動選択スイッチ31で選択可
能となっており、これによりユーザーが必要に応じて適
宜基準判定値を変えることができる。そして、基準判定
値設定部30は、硬貨識別用センサ5からの金種情報お
よび手動選択スイッチ31の選択指示に基づいて、対応
する種類の基準判定値をメモリから読み込み、真偽判定
部29に送出する。
【0034】なお、真偽判定部の構成としては特にダウ
ンカウンタに限らず、例えばアップカウンタおよびコン
パレータ等で構成し、誤データの合計数と基準判定値と
を比較して硬貨Aの真偽判定を行ってもよい。
【0035】以上のように構成した読取装置1の動作を
以下に説明する。まず、ユーザーが自動販売機2の硬貨
投入口3に硬貨A(ここでは500円硬貨)を投入する
と、この硬貨Aは、硬貨レール4、硬貨識別用センサ5
を介して画像識別部6に送られ、硬貨係止用ストッパ8
に係止される。その途中で、硬貨識別用センサ5により
500円硬貨であることが検出され、この情報が硬貨識
別ユニット15の制御部21に送られる(図11(a)
参照)。すると、制御部21から真偽判定部29にリセ
ット信号が送出される(図12参照)。
【0036】また、硬貨到来センサ9により硬貨Aが読
取部位に達したことが検出され、この情報が制御部21
に送られる(図11(b)参照)。すると、制御部21
から照明用光源14に点灯信号が送られ、照明用光源1
4が所定時間だけ点灯する(図11(c)参照)。これ
により、読取部位に位置する硬貨Aが照らされるため、
CMOSイメージセンサ12により硬貨Aが撮像され
る。また、硬貨識別用センサ5で検出した金種情報に対
応する読み出し制御信号が、制御部21からCMOSイ
メージセンサ12に送出される(図11(d)参照)。
【0037】このとき、CMOSイメージセンサ12に
おいては、読み出し制御信号で指定された読み出し順に
従って、各画素アレイ16の画像が硬貨Aの中心部から
外周部に向かってリング状に順次出力される(図11
(e)参照)。つまり、硬貨Aの中心Gからの距離rに
応じたリング状画像データが2値化用比較器22に順次
送られる。この時に各画素アレイ16から読み出される
画素データは、例えば図8に示すような8ビットの階調
データである。
【0038】2値化用比較器22は、CMOSイメージ
センサ12から出力された各画素データと2値化閾値設
定部23で設定された2値化閾値(ここでは99)とを
比較し、階調データの2値化を行う。この結果は、図8
に示す通りである。なお、図8において、「0」は黒デ
ータを示し、「1」は白データを示している。この2値
化用比較器22の出力データは、白画素カウンタ24に
入力される。そして、白画素カウンタ24は、制御部2
1からのリセット信号(図11(i)参照)によって、
リング状画像データ毎の白データ数のカウントを行う。
この時のカウント数は、図9に示す通りである。
【0039】この白画素カウンタ24の出力データは差
分検出器25に入力され、この差分検出器25において
リング状画像データ毎の白データの数と白画素基準値設
定部26で設定された白画素基準値(図9参照)との差
分量が検出される。この結果は、図9に示す通りであ
る。この差分量は、正誤比較器27において差分許容範
囲設定部28で設定された差分許容範囲データ(図9参
照)と比較される。そして、その比較結果が、図9に示
すような正誤データとして出力される。
【0040】この正誤比較器27の出力データは真偽判
定部29に入力され、この真偽判定部29において硬貨
Aの真偽が判定される。真偽判定部29は、図12に示
すように、硬貨識別用センサ5の検出タイミングに応じ
た制御部21からのリセット信号によって誤データの数
のカウントを開始しており、誤データが入力される度
に、基準判定値設定部で設定された基準判定値(ここで
は7)から1ずつ減算していく。
【0041】このとき、全てのリング状画像データの読
み取りが完了するまでに、誤データの合計数が基準判定
値に達しないときは、図12(A)に示すように、全リ
ング状画像データの読み取りの完了後にパルス信号を出
力する。これにより、500円硬貨が本物であると判定
される。一方、全てのリング状画像データの読み取りが
完了するまでに、誤データの数が基準判定値に達してし
まったときは、図12(B)に示すように、その時点で
パルス信号を出力する。これにより、500円以外の硬
貨であるか、あるいは偽造500円硬貨であると判定さ
れる。
【0042】以上のように本実施形態にあっては、硬貨
Aを撮像する手段として複数の画素データを任意の順番
で取り出すことが可能なCMOSイメージセンサ12を
用い、このCMOSイメージセンサ12によりリング状
画像データを生成し、このリング状画像データを用い
て、画像メモリに取り込むことなくリアルタイムで硬貨
Aの識別を行うようにしたので、硬貨Aの識別処理に要
する時間が短縮化される。このとき、2値化用比較器2
2、白画素カウンタ24、差分検出器25、正誤比較器
27、真偽判定部29を用いて硬貨Aの真偽を判別する
ので、特徴抽出等の重い画像処理が不要となる。また、
最終的に硬貨Aの真偽判定を行うための真偽判定部29
においては、全てのリング状画像データの読み取りが完
了しなくても、誤データの数が基準判定値に達した時点
で、硬貨Aを偽物と判定するように構成されているの
で、この点でも識別処理の高速化が図られる。従って、
読取装置1の構成において高価な高速CPUが不要とな
る。
【0043】また、高速CPUだけでなく、大容量の画
像メモリも使わなくて済む。また、画像処理に係るソフ
トウェハ処理が大幅に簡素化されるため、硬貨識別ユニ
ット15のハードウェハ構成を簡単化できる。従って、
読取装置1のコストを大幅に削減できる。
【0044】さらに、重い画像処理が削減されるので、
硬貨識別ユニット15の回路上のクロックスピードを下
げることができる。このため、回路上の発熱が抑えられ
るので、高温にさらされる製品への適用に効果的であ
る。
【0045】なお、本発明に係る読取装置は上記実施形
態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態で
は、CMOSイメージセンサ12の各画素アレイ16の
画像を、硬貨Aの中心部から外周部に向かってリング状
に読み出すようにしたが、特にこれには限らず、硬貨A
の外周部から中心部に向かってリング状に読み出すよう
にしてもよい。また、硬貨を特定するために必要な特徴
点を含む部分のみ限定して、リング状に読み出してもよ
い。このとき、1つのリング状画像データのみを用いて
硬貨Aの識別が行う場合には、例えば正誤比較器27の
比較結果により硬貨Aの真偽を判別する。
【0046】また、上記実施形態では、真偽判定部29
による硬貨Aの真偽判定において、ユーザーが手動選択
スイッチ31により基準判定値を選択できるように構成
されているが、正誤比較器27によるリング状画像デー
タ毎の正誤比較についても、複数パターンの差分許容範
囲データを用意しておき、ユーザーが手動選択スイッチ
により差分許容範囲データを選択できるようにしても良
い。
【0047】さらに、上記実施形態では、硬貨識別用セ
ンサ5により硬貨Aの金種情報が予め得られるようにし
ているが、そのような金種情報が得られない場合には、
硬貨中心からの距離rとリング状画像データ毎の白画素
カウント数に関する情報(図9参照)をメモリに記憶さ
せ、その集計データを金種ごとに比較して、硬貨Aの特
定および真偽の判定を行ってもよい。この場合でも、特
徴抽出等の複雑な画像処理が不要となるため、高速処理
が可能となる。
【0048】また、上記実施形態の読取装置1は、10
円、50円、100円、500円の別を識別できるもの
であるが、本発明は、特定の硬貨のみ(例えば500
円)の識別を行うための読取装置にも適用可能である。
また、読取対象物も特に硬貨には限定されず、メダル等
に記された刻印パターンや円形状パターンを持つ物にも
適用できる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、読取対象物の画像を当
該読取対象物の中心に対してリング状に読み出してリン
グ状画像データを生成するように撮像手段を制御すると
共に、リング状画像データに基づいて読取対象物を識別
するので、処理時間の高速化および低コスト化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る読取装置の一実施形態を示す概略
構成図である。
【図2】図1に示す読取装置を備えた自動販売機におけ
る硬貨の搬入経路を示す図である。
【図3】図1に示すCMOSイメージセンサの詳細を示
す構成図である。
【図4】読取対象物の一例である500円硬貨の画像を
硬貨中心に対してリング状に読み出す様子を示す図であ
る。
【図5】図4に示すリング状画像データを2値化し、白
データ及び黒データのいずれか一方の個数を求めた時の
硬貨中心からの白画素数の分布の一例を示す図である。
【図6】図1に示す硬貨識別ユニットの詳細を示す構成
図である。
【図7】図3に示すCMOSイメージセンサの各画素ア
レイの画像の読み出し順序を示す図である。
【図8】図3に示すCMOSイメージセンサの各画素ア
レイの座標データおよび2値化用比較器による比較結果
の一例を示す表である。
【図9】図6に示す硬貨識別ユニットによるリング状画
像データ毎の正誤比較結果の一例を示す表である。
【図10】図6に示す基準判定値設定部で設定される基
準判定値の一例を示す表である。
【図11】図1に示す読取装置の動作を示すタイミング
チャートである。
【図12】図6に示す真偽判定部による硬貨の真偽判定
の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…読取装置、5…硬貨識別用センサ(種別検出手
段)、12…CMOSイメージセンサ(撮像手段)、1
5…硬貨識別ユニット(識別手段)、21…制御部、2
2…2値化用比較器(2値化手段)、23…2値化閾値
設定部(2値化手段)、24…白画素カウンタ(計数手
段)、25…差分検出器(比較手段)、26…白画素基
準値設定部(比較手段)、27…正誤比較器(比較手
段)、28…差分許容範囲設定部(比較手段)、29…
真偽判定部(判定手段)、30…基準判定値設定部(判
定手段)、31…手動選択スイッチ(手動選択手段)、
A…硬貨(読取対象物)。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 読取対象物を撮像する撮像手段と、 前記読取対象物の画像を当該読取対象物の中心に対して
    リング状に読み出してリング状画像データを生成するよ
    うに前記撮像手段を制御すると共に、前記リング状画像
    データに基づいて前記読取対象物を識別する識別手段と
    を備えたことを特徴とする読取装置。
  2. 【請求項2】 前記識別手段は、前記リング状画像デー
    タを形成する複数の画素データを白データまたは黒デー
    タに2値化する2値化手段と、前記リング状画像データ
    における白データ及び黒データのいずれか一方の数を求
    める計数手段と、前記リング状画像データにおける白デ
    ータ及び黒データのいずれか一方の数を予め設定された
    前記リング状画像データに対応する基準値と比較する比
    較手段とを有し、前記比較手段の比較結果に基づいて前
    記読取対象物を識別することを特徴とする請求項1記載
    の読取装置。
  3. 【請求項3】 前記識別手段は、前記読取対象物の中心
    からの距離が異なる複数の前記リング状画像データを生
    成するように前記撮像手段を制御すると共に、前記複数
    のリング状画像データに基づいて前記読取対象物を識別
    することを特徴とする請求項1記載の読取装置。
  4. 【請求項4】 前記識別手段は、前記リング状画像デー
    タを形成する複数の画素データを白データまたは黒デー
    タに2値化する2値化手段と、前記リング状画像データ
    における白データ及び黒データのいずれか一方の数を求
    める計数手段と、前記リング状画像データにおける白デ
    ータ及び黒データのいずれか一方の数を予め設定された
    前記リング状画像データに対応する基準値と比較し、そ
    の結果を正データまたは誤データとして出力する比較手
    段と、前記比較手段により前記リング状画像データ毎に
    得られた前記誤データの数を予め設定された基準判定値
    と比較し、その結果に基づいて前記読取対象物の真偽を
    判定する判定手段とを有することを特徴とする請求項3
    記載の読取装置。
  5. 【請求項5】 前記判定手段は、前記誤データの数をカ
    ウントし、前記誤データの数が前記基準判定値に達した
    時点で、前記読取対象物を偽物と判定することを特徴と
    する請求項4記載の読取装置。
  6. 【請求項6】 予め設定された複数の前記基準判定値の
    いずれか1つを選択するための手動選択手段を更に備
    え、 前記判定手段は、前記誤データの数を前記手動選択手段
    で選択された基準判定値と比較することを特徴とする請
    求項4または5記載の読取装置。
  7. 【請求項7】 前記比較手段は、前記リング状画像デー
    タにおける白データ及び黒データのいずれか一方の数と
    前記基準値との差分を検出し、この差分量を予め設定さ
    れた許容範囲データと比較することを特徴とする請求項
    2、4〜6のいずれか一項記載の読取装置。
  8. 【請求項8】 前記読取対象物の種類を検出する種別検
    出手段を更に備え、前記比較手段は、前記読取対象物の
    種類毎に前記基準値を予め設定しておくと共に、前記リ
    ング状画像データにおける白データ及び黒データのいず
    れか一方の数を、前記種別検出手段で検出された前記読
    取対象物の種類に対応した基準値と比較することを特徴
    とする請求項2、4〜6のいずれか一項記載の読取装
    置。
  9. 【請求項9】 前記撮像手段は、複数の画素データを任
    意の順番で取り出し可能なCMOSイメージセンサであ
    ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載の
    読取装置。
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