JP2002074445A - 円形状物の識別装置 - Google Patents

円形状物の識別装置

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JP2002074445A
JP2002074445A JP2001128993A JP2001128993A JP2002074445A JP 2002074445 A JP2002074445 A JP 2002074445A JP 2001128993 A JP2001128993 A JP 2001128993A JP 2001128993 A JP2001128993 A JP 2001128993A JP 2002074445 A JP2002074445 A JP 2002074445A
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Shin Sanada
慎 真田
Kaoru Kagaya
薫 加賀谷
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ACTLAS KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用済みコインのように、認識の対象物から
得るデータにノイズが含まれていても適正な識別を実用
に供し得るレベルで行える円形状物の識別装置を提供す
る。 【解決手段】 コイン等の識別対象から得た画像1pの
中心Оを求め、それを中心とする円周上の生データに対
してしきい値A、Bによるデータ処理を施して得たデー
タAd、BdのHレベル部分のセンター間距離c等のデ
ータと、基準となる真正のコインなどから予め取得して
おいた同種のマスターデータとを比較し、コインの真贋
の認識等を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円形や略円形の硬
貨やメダル、加工対象物等の円形状物の識別装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】自動販
売機、自動預金支払機、ゲーム機器等の機器には、投入
された硬貨やメダル(以下「コイン」という。)が、予
め定められた適正コインであるか否かや、偽造コイン、
変造コイン、外国コイン、他店コイン等の適正コイン以
外の不正コインであるか否か等の識別や分類を行う識別
装置を搭載しているものが多い。このような識別装置は
種々公知であるが、例えば特開平2−259982号公
報に開示されている装置は、硬貨の表面や裏面の凹凸を
光学的に読み取り、特定の手段で抽出した凹凸パターン
の画像データを、事前に登録しておいた真硬貨の表面や
裏面の凹凸パターンの画像データと照合し、照合した凹
凸パターンの一致度が規定以上の場合、真硬貨と認識す
るものである。
【0003】しかしながら、上記従来の技術では、対象
物には汚れ等が無くかつ取得した画像データにはノイズ
が含まれないという理想的な条件下にあるものとして画
像のパターンマッチング処理を行って硬貨の真贋を識別
するようにしているため、当然に汚れ、変形、傷等があ
る適正な硬貨を不正硬貨と判定してしまうおそれがあ
る。したがって、グレーレベルと称され、真贋の中間に
位置するデータが多数存在し得る対象物を識別するには
不十分な装置となっており、改善が望まれていた。
【0004】本発明は、上記従来の問題点にかんがみ、
対象物から得るデータにノイズが含まれている状況の下
でも適正な識別を行え、実用に供し得るレベルの識別を
実現可能な円形状物の識別装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明においては、円形
や略円形の硬貨やゲーム機用等のメダル、円盤、円板形
などの種々の加工対象物(ワーク等と称される。)等々
種々の円形状物について、硬貨であれば真贋判定を、メ
ダルであれば自店用、他店用の区別を、ワークであれば
良品、不良品の判別等を行う。識別対象物は円形や略円
形の面を有するものを対象とする。識別は、対象物があ
る範囲内の物か否か、あるいは対象物がある範囲内に含
まれる複数種類の物のいずれかであるか否かの判別とな
る。その判断対象には、硬貨やコインであれば、外周縁
に刻みがあったり、円形面には凹凸や模様が形成してあ
ったりするので、これらを利用する。機械加工によるワ
ーク等でも同様である。またいずれの場合でも、画像信
号処理を行うことにより、汚れやノイズの影響を避け得
るようにして識別を行う。
【0006】そこで、本発明の請求項1に係る円形状物
の識別装置は、上記目的を達成するために、円形状の対
象物が有する少なくとも一の円形面の画像を取得する手
段と、識別すべき対象物の特徴データを記憶する手段
と、該特徴データと上記取得した画像データとにより上
記対象物が所定の種別範囲内に含まれるものか否かを識
別する手段とからなり、上記特徴データが、上記対象物
の種別を識別するための基準となる物の円形面の中心点
を中心とする少なくとも一つの円上における画像データ
であり、上記識別手段が、上記取得した画像データから
その中心点を求める手段と、該求めた中心点を中心とし
かつ上記特徴データと同径または同心円をなす円上にお
ける画像データを抽出する手段と、該抽出した画像デー
タと上記特徴データを比較する手段を有することを特徴
とする。
【0007】同請求項2に係るものは、上記目的を達成
するために、円形状の対象物が有する少なくとも一の円
形面の画像を取得する手段と、識別すべき対象物の特徴
データを記憶する手段と、該特徴データと上記取得した
画像データとにより上記対象物が所定の種別のものであ
るか否かを識別する手段とからなり、上記特徴データ
が、上記対象物の種別を識別するための基準となる物の
円形面の中心点を中心とする少なくとも一つの円上にお
ける画像データであり、上記識別手段が、上記取得した
画像データからその中心点を求める手段と、該求めた中
心点を中心としかつ上記特徴データと同径または同心円
をなす円上における画像データを抽出する手段と、該抽
出した画像データと上記特徴データを比較する手段を有
することを特徴とする。
【0008】同請求項3に係るものは、上記目的を達成
するために、請求項1または2の円形状物の識別装置に
おいて、上記特徴データが、上記基準物の円形面の外周
縁画像のデータであり、上記識別手段の上記抽出手段が
抽出する上記画像データが、上記取得した画像データの
外周縁画像のデータであることを特徴とする。もちろん
円形面は凹凸があったり、模様が形成してあったり
【0009】同請求項4に係るものは、上記目的を達成
するために、請求項1ないし3のいずれかの円形状物の
識別装置において、上記特徴データが、上記基準物の円
形面の外周縁よりも内側の部位のデータであり、上記識
別手段の上記抽出手段が抽出する上記画像データが、上
記取得した画像データの外周縁よりも内側の部位のデー
タであることを特徴とする。
【0010】同請求項5に係るものは、上記目的を達成
するために、請求項1ないし4のいずれかの円形状物の
識別装置において、上記画像の中心点を求める手段が、
少なくとも一対の上記画像に対する接線間距離を二分し
て得る上記中心点を求めるものであることを特徴とす
る。
【0011】同請求項6に係るものは、上記目的を達成
するために、請求項1ないし5のいずれかの円形状物の
識別装置において、上記比較手段が、上記抽出した画像
データと上記特徴データの画像信号波形またはこれらの
画像信号処理後の波形における頂点間隔数、頂点間距
離、差分値の少なくとも一を比較するものであることを
特徴とする。
【0012】同請求項7に係るものは、上記目的を達成
するために、請求項1ないし6のいずれかの円形状物の
識別装置において、上記画像取得手段による画像の取得
が可能となるように上記対象物や上記対象物を移動させ
る手段を有することを特徴とする。
【0013】同請求項8に係るものは、上記目的を達成
するために、請求項1ないし7のいずれかの円形状物の
識別装置において、上記特徴データが、上記基準物の少
なくとも一の円形面の画像を上記画像取得手段で取得し
て上記識別手段により抽出したものであることを特徴と
する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明に係る円形状物の識別
装置の一実施形態を示す斜視図、図2は同概念的断面図
である。本実施形態装置は、1円から新旧500円まで
7種類の硬貨についてそれぞれ真贋を識別する装置であ
る。図示のように本実施形態装置は、円板状の対象物で
あるコイン1を滑落させるシュート2と、種々の構成要
素を格納したハウジング3とからなる。
【0015】ハウジング3内には、拡散光を照射するL
ED4、シュート2上に設定した所定の撮像領域Xの画
像を取得するCCD撮像素子5、ハウジング3のシュー
ト2への入口側に配したコイン投入検出用の入側フォト
センサ6、同じく出口側に配したコイン排出検出用の出
側フォトセンサ7が設けてある。もちろん、LED4、
CCD撮像素子5、フォトセンサ6、7については、種
々他の手段を採用可能である。例えば光源についてはタ
ングステンランプ、蛍光灯、水銀灯、キセノン管、レー
ザ等々を採用できるし、撮像にはカメラを含め、いわゆ
るエリアセンサと称されるイメージセンサが種々採用で
き、フォトセンサに代えて機械的なスイッチを含め種々
の検出手段が採用できる。
【0016】図中8はマイクロコンピュータを利用した
演算処理装置で、CPU9、メモリ10等を有する。マ
イクロコンピュータを構成するその他の要素については
図示を省略してある。また図中11は表示モニタであ
る。撮像領域Xは、最大径を有するコイン1の直径の
1.5〜2倍の長さをシュート2上において有する。メ
モリ10は、CCD撮像素子5による撮像中のデータの
取り込みとデータ処理用に2バンクのメモリ12、13
を有し、これらを交互に処理することで、高速化に対応
している。もちろんメモリ12、13を物理的に構成し
ておいても、あるいはメモリ10のメモリ空間における
バンク切り替えによって実現してもいずれでもよい。
【0017】本装置では、シュート2へのコイン1の投
入を入側フォトセンサ6で、排出を出側フォトセンサ7
で検出し、演算処理装置8の制御の下、コイン1が撮像
領域X上を滑落している状態でLED4から拡散光を照
射し、その反射光をCCD撮像素子5で受光し、コイン
1の有無を画像データの一部分により判断後、コイン1
全体の画像データを取得し、演算処理装置8において、
取得した画像データの生データあるいは信号処理を行っ
た後のデータと、予め取得してメモリ10に記憶させて
おいたマスターデータとを比較し、コイン1の真贋を識
別する。
【0018】次いで、本実施形態装置の動作について詳
細に説明する。まず、実際の対象物の認識を行う前に、
基準となるデータを取得する。すなわち、実際に使用さ
れているコインには汚れ、変形、傷等があるのが普通で
あり、種別の認識に使用するデータには必ずと言ってい
いほどノイズが入ってしまうので、所望の識別性能を得
るために、まず判断基準となる特徴的データを得る必要
がある。そこで、あらかじめ新品の真正コインあるいは
認識基準用の模造コイン(以下、これらを基準コインと
言う。)1sをシュート2に投入し、シュート2を滑落
中の基準コイン1sの傾きや、撮像距離の違いによる反
射性状の変化を考慮した上でCCD撮像素子5により撮
像して画像を取得し、これに所定の信号処理を行った上
でメモリ10に取り込んで記憶しておく。
【0019】すなわち、シュート2に基準コイン1sを
投入すると、入側フォトセンサ6がこれを検出し、CP
U9がこれを認識してLED4による拡散光の照射をO
Nとする。さらにCPU9の指令により、CCD撮像素
子5が一定のタイミングで基準コイン1を撮像し、基準
コイン1sの円形面の画像を取得する。この撮像データ
をCPU9に送り、画像処理を行う。シュート2を滑落
し終えた基準コイン1sはシュート2外へ排出される前
に出側フォトセンサ7により検出される。
【0020】まず、取得した画像1pの中心Оを求める
処理を実施する。CCD撮像素子5で取得した画像1p
に対してある一定方向に沿って移動しつつ(以下、この
移動方向を副走査方向という。)、副走査方向と直交方
向で順次平行方向に走査してゆけば(以下、この方向を
主走査方向という。)、光の明暗による凹凸パターンと
して図3に示すように認識される。例えば、適宜箇所か
ら検索をスタートして、走査したデータに一定以上の変
化が見られるかどうかを判断してゆき、まず外側に向か
い、変化が見られなければ中心へ検索ラインを移動さ
せ、画像データの最小分解能に達したら検索は終了する
という手法で画像のエッジを検出する。図4の例では図
中アからイに向かう副走査方向で、a、bを含む走査線
が基準コイン1のエッジを示し、aが走査における最初
のコイン認識点であり、bが同最後のコイン認識点であ
る。この認識から、基準コイン1の画像1pについて、
ある方向における外径が認識でき、両エッジ間の中心О
は、認識点a、bを含む走査線間の中点(A=B)とし
て抽出できる。もちろん、取得した画像1pに対して事
前に信号処理を施してノイズを除去する等してから中心
Оを求める処理を行ってもよい。
【0021】ところで、シュート2を移動中の場合、均
一な照明を与えても、撮影される被写体、すなわち基準
コイン1sの位置や模様の向きの変化による影などが生
じるため、中心Оの抽出には、図5に示すように、90
度間隔で2つの副走査方向(図中ア→イ、ウ→エの方向
またはその逆方向)での走査を行うとよい。
【0022】なお基準コイン1による画像認識中はあま
り考えられないが、コイン1や基準コイン1sが連続し
かつ接触して移動する場合には、二つのコインの画像の
接触点(図6に示す点オ)では走査結果から点オを認識
することがほとんどできないので、2つの副走査方向を
図示のようにそれぞれ45度ずつ同方向へ回転させると
よい。もちろん、回転角度は、適宜選定すればよい。
【0023】さらに、図7に示すように、副走査方向の
数を増やすことで、中心Оの抽出精度を上げることがで
きる。もっとも図6のような場合には、ア→イ方向の走
査はしないほうが好ましい。なお、各副走査方向のなす
角度は、図示の例の角度には限定されず、種々採用でき
る。
【0024】次に、中心Оを基準とする一定の同心円位
置、例えば基準コイン1sの外径の50%位置の画像1
pに対して信号波形処理を行う。例えば、輝度波形で検
出されている画像pのデータから例えば2値化データを
生成し、マスタデータとしてメモリ10に記憶する。こ
のようなデータは、周知のように1次元の配列データで
あるので、容量的にも小さくて済む。
【0025】データ生成は、画像1pの全周にわたって
行ってもよいが、画像1p全体のデータを扱うとデータ
量が膨大になるため、特徴抽出ができれば一定角度領域
(例えば半円領域)について行うほうが好ましい。な
お、生データは図8に示すような誤差分(ホワイトノイ
ズ:矢印ロの範囲等)を全体的に含んでいるので、デジ
タルフィルタ等を掛けてノイズをカットする処理を行う
とよいことはもちろんである。また図9(A)に示すよ
うに、画像1pの絵柄Pによっては、データ抽出対象と
する円周状のデータの数を1本だけでなくさらに増やす
ことで、抽出データの信頼性を上げることができること
ももちろんである。
【0026】なお処理データを2値化データとして得る
場合、例えばHレベルデータ間隔の数、隣り合うHレベ
ルデータ間の距離あるいは差分を比較のための登録デー
タとして設定する。なお距離や差分でデータを取る場合
については、許容値を設定するためにデータサンプル数
を多くすることが好ましい。また処理データとしてホワ
イトノイズを取り除いた生データを採用する場合には、
波形の極大点と極小点の距離と数等を登録データとする
とよい。この場合、極大、極小点の検出には種々公知の
データ認識手法を採用すればよい。
【0027】なお硬貨の真贋判別に本装置を用いる場
合、基準コイン1sの画像は、1円、5円、10円、5
0円、100円、旧500円、新500円の7金種の裏
表で合計14種類とする。また、認識精度を高めるた
め、50〜100サンプルの基準コイン1sを撮像する
ことが好ましい。さらに、基準コイン1sの表面の模様
等のうち発行年部分までをデータとして取り入れるとデ
ータ量が膨大となり、認識精度を高めることが難しくな
るので、その部分には適宜のマスクを施して、データ取
得の範囲外とすることが好ましい。また本装置の用途に
より基準コインを種々選定することはもちろんである。
【0028】次に実際の対象物の認識、すなわち対象物
が硬貨の場合にはコイン真贋判別について説明する。シ
ュート2への認識対象となるコイン1の投入から、画像
の取得、シュート2外への排出、及び取得した画像の中
心Оを求める処理、中心Оを基準とする一定の同心円位
置データの生成までは、基準コイン1sの場合と同様で
ある。
【0029】そして認識対象となるコイン1の画像から
得たデータと既に登録してあるデータとを比較して真贋
判定を行う。データを比較する手法としては、2値化デ
ータの比較、生データの波形からピーク間の距離と数の
比較、高速フーリエ変換(FFT)を用いた比較等々種
々の方式が考えられるが、画像データへのノイズの出方
によりこれらのうちから適宜の方式を単独または組み合
わせにより採用すればよい。
【0030】2値化データの比較方式を採用する場合、
取得した画像データそのものにはコイン1の凹凸に生じ
た汚れやスリ減りでノイズがかなり含まれ、そのまま2
値化すると別種のコインのデータのようになってしまう
ため、図9(B)に示すように2種類のしきい値A、B
を設定し、それぞれを用いて2値化してノイズ部分を除
去する。具体的には、各しきい値を用いて2値化した二
つのデータAd、BdのHレベル部分のセンターを求
め、両データAd、Bdそれぞれにセンターが存在して
いればノイズではないと判断し、センター間隔の数、隣
り合うセンター間の距離あるいは差分を取得する。図9
(B)の例では、センター間隔の数が1、隣り合うセン
ター間の距離はcである。センター間隔の数が1である
ので、センター間の距離の差分は取れない。
【0031】これを上述の基準コイン1sについてのH
レベルデータ間隔の数、隣り合うHレベルデータ間の距
離あるいは差分と比較し、コイン1の真贋を判別する。
真贋の判定基準は、コイン1が真正コインである場合に
比較するデータ間で一致するデータの態様を考慮して適
宜定めればよい。なお、基準コイン1sの画像データの
2値化処理についても、上記と同様のノイズ処理を行っ
てもよい。
【0032】生データの比較方式を採用する場合には、
基準コイン1sからマスタデータを得る場合と同様に、
波形の極大点と極小点の距離と数等を抽出し、これをメ
モリ10に登録してあるマスタデータと比較することに
なるが、コイン1の画像データのスタート位置がコイン
1の回転により常に異なっていると考えるべきであるの
で、データをそのまま比較するのではなく、適宜にデー
タをスライドさせてマスターデータと比較し、波形の極
大点と極小点の距離と数等の比較によって判別する。な
おデータのスライドのためには、その都度CPU9でス
ライド量を演算するようにしても、あるいは適宜の演算
用テーブルをメモリ10に記憶させておいてそれを利用
するようにしても、いずれでもよい。
【0033】そして、以上のような処理の結果、コイン
1が偽コインであるとの認識結果が出た場合、そのよう
なコイン1については自動販売機などであればCPU9
が返却シュートへの移送を指令し、真との判別結果の出
たコイン1についてはCPU9が給送シュートへの供給
を指令することになる。もちろん、本実施形態では1円
から新旧500円までの硬貨のサイズや画像に関するマ
スタデータをすべて記憶しているので、単に真贋を判別
するだけでなく、認識対象のコイン1がどの種類のコイ
ンであるかも認識できるように構成可能である。
【0034】なお、基準コイン1sのデータ及び認識対
象物のデータの処理について高速フーリエ変換(FF
T)の比較方式を採用する場合、図10に示すように、
コイン1の円周上のデータを取得した際に、円周上のあ
るポイントにしか現れない特徴的なデータがある場合、
データの配列の向き方向が分かり、その円周上のデータ
の位置が限定できる。また図11に示すように、円周上
のデータを取得にする際、同心円上でごく近いデータ
を、複数パターン並べて取り、高速フーリエ変換(FF
T)をかけることによって、データ上の凹凸のエッジ
(境目)にあたるデータがある場合の誤差をなくすこと
ができる。これにより出力レベルを1つの凹凸以上に設
定すれば同一傾向の周波数特性を得ることができる。
【0035】また図示は省略するが、比較結果の表示は
緑(OK)と赤(NG)の2色表示とするなど種々の結
果表示方式を採用できるが、もちろんいずれの方式であ
ってもよい。また比較結果がOKの場合、すなわち上述
の実施形態でコイン1が真正のものであった場合には、
比較過程の判定結果をメモリ10内に履歴として保存で
きれば好ましいが、取得した画像そのものは保存する必
要はない。また比較結果がNGの場合、すなわち偽コイ
ンであった場合には、上記OKの場合の記憶データに加
えて、画像そのものもメモリ10内に記憶しておくこと
が種々の状況を考慮すると好ましい。
【0036】なお、本発明装置において扱う画像データ
としては、フルカラーデータからモノクロ画像までいず
れであってもよいが、データサイズ、認識精度等を考慮
すると、256階調のモノクロ画像が好ましい。また画
像サイズは任意であるが、極端に小さい画像はあまりこ
のましくない。一般的に撮像素子の画像は正方形となる
が、その1辺の長さが最大のコインである500円玉の
直径の1.5倍以下が理想的である。
【0037】
【発明の効果】請求項1の円形状物の識別装置は、以上
説明してきたようなものなので、自動販売機、自動預金
支払機、ゲーム機器等に用いて偽造コインや変造コイ
ン、外国コイン、他店コインの不正な使用を防止するた
めの認識や、円形状の加工物の加工状態の検出等におい
て、識別対象物に汚れや傷等があって、それらに起因す
るノイズを含むデータしか得られない状況でも、円形状
の対象物が所定の種別範囲内に含まれるものか否か、例
えば真贋や適、不適等についての適正な識別を間違いな
くかつ実用に供し得るレベルで行えるという効果があ
る。
【0038】また請求項2の円形状物の識別装置は、以
上説明してきたようなものなので、上記請求項1の発明
と同様の効果に加え、円形状の対象物が所定の種別のも
のか否か、例えば1円玉であるのか500円玉であるの
かどうか、あるいは旧500円玉であるのか新500円
玉であるのかどうか等についての適正な識別を間違いな
くかつ実用に供し得るレベルで行えるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円形状物の識別装置の一実施形態
を示す斜視図である。
【図2】同概念的断面図である。
【図3】本発明の実施形態装置において対象物から取得
した画像を走査したパターン波形を示す図である。
【図4】図3の波形から対象物のエッジを求める方法を
示す図である。
【図5】図4の方法の変形例を示す図である。
【図6】図4の方法の他の変形例を示す図である。
【図7】図4の方法のさらに他の変形例を示す図であ
る。
【図8】本発明の実施形態装置において取得した対象物
の画像から得る生データとノイズを示す図である。
【図9】本発明の実施形態装置において取得した対象物
の画像から円周上のデータを得る形態を示す図(A)
と、そのようにして得たデータに対するしきい値の設定
を示す図(B)である。
【図10】高速フーリエ変換(FFT)の比較方式を採
用する場合の円周上のデータ取得形態を示す図である。
【図11】同じく他の円周上のデータを取得形態を示す
図である。
【符号の説明】
1 コイン 1s 基準コイン 1p 取得した画像 2 シュート 3 ハウジング 4 LED 5 CCD撮像素子 6 入側フォトセンサ 7 出側フォトセンサ 8 演算処理装置 9 CPU 10、12、13 メモリ 11 表示モニタ X 撮像領域 О 取得した画像の中心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E002 AA04 AA06 AA18 BD05 EA05 5L096 AA06 BA03 BA18 CA03 DA03 EA05 FA04 FA14 FA52 FA62 FA66 FA70 HA08 JA11 JA18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円形状の対象物が有する少なくとも一の
    円形面の画像を取得する手段と、識別すべき対象物の特
    徴データを記憶する手段と、該特徴データと上記取得し
    た画像データとにより上記対象物が所定の種別範囲内に
    含まれるものか否かを識別する手段とからなり、上記特
    徴データが、上記対象物の種別を識別するための基準と
    なる物の円形面の中心点を中心とする少なくとも一つの
    円上における画像データであり、上記識別手段が、上記
    取得した画像データからその中心点を求める手段と、該
    求めた中心点を中心としかつ上記特徴データと同径また
    は同心円をなす円上における画像データを抽出する手段
    と、該抽出した画像データと上記特徴データを比較する
    手段を有することを特徴とする円形状物の識別装置。
  2. 【請求項2】 円形状の対象物が有する少なくとも一の
    円形面の画像を取得する手段と、識別すべき対象物の特
    徴データを記憶する手段と、該特徴データと上記取得し
    た画像データとにより上記対象物が所定の種別のもので
    あるか否かを識別する手段とからなり、上記特徴データ
    が、上記対象物の種別を識別するための基準となる物の
    円形面の中心点を中心とする少なくとも一つの円上にお
    ける画像データであり、上記識別手段が、上記取得した
    画像データからその中心点を求める手段と、該求めた中
    心点を中心としかつ上記特徴データと同径または同心円
    をなす円上における画像データを抽出する手段と、該抽
    出した画像データと上記特徴データを比較する手段を有
    することを特徴とする円形状物の識別装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の円形状物の識別装置
    において、上記特徴データが、上記基準物の円形面の外
    周縁画像のデータであり、上記識別手段の上記抽出手段
    が抽出する上記画像データが、上記取得した画像データ
    の外周縁画像のデータであることを特徴とする円形状物
    の識別装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかの円形状物
    の識別装置において、上記特徴データが、上記基準物の
    円形面の外周縁よりも内側の部位のデータであり、上記
    識別手段の上記抽出手段が抽出する上記画像データが、
    上記取得した画像データの外周縁よりも内側の部位のデ
    ータであることを特徴とする円形状物の識別装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかの円形状物
    の識別装置において、上記画像の中心点を求める手段
    が、少なくとも一対の上記画像に対する接線間距離を二
    分して得る上記中心点を求めるものであることを特徴と
    する円形状物の識別装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかの円形状物
    の識別装置において、上記比較手段が、上記抽出した画
    像データと上記特徴データの画像信号波形またはこれら
    の画像信号処理後の波形における頂点間隔数、頂点間距
    離、差分値の少なくとも一を比較するものであることを
    特徴とする円形状物の識別装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかの円形状物
    の識別装置において、上記画像取得手段による画像の取
    得が可能となるように上記対象物や上記対象物を移動さ
    せる手段を有することを特徴とする円形状物の識別装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかの円形状物
    の識別装置において、上記特徴データが、上記基準物の
    少なくとも一の円形面の画像を上記画像取得手段で取得
    して上記識別手段により抽出したものであることを特徴
    とする円形状物の識別装置。
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