JP2002259541A - 環境情報配信方法、システム、環境情報提供者端末、およびサイト提供者端末 - Google Patents

環境情報配信方法、システム、環境情報提供者端末、およびサイト提供者端末

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JP2002259541A
JP2002259541A JP2001054973A JP2001054973A JP2002259541A JP 2002259541 A JP2002259541 A JP 2002259541A JP 2001054973 A JP2001054973 A JP 2001054973A JP 2001054973 A JP2001054973 A JP 2001054973A JP 2002259541 A JP2002259541 A JP 2002259541A
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Hiroshi Shibata
弘 柴田
Takanari Hoshiai
隆成 星合
Takamichi Sakai
隆道 酒井
Keiichi Koyanagi
恵一 小柳
Keiji Kanasugi
恵次 金杉
Jun Maeda
潤 前田
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Fujitsu Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不特定多数のサイト提供者と不特定多数の環
境情報提供者が仲介者なしに、リアルタイムに環境情報
の配送を行う。 【解決手段】 環境情報提供用アプリケーション41
2,43は端末11,12,13から入力された、環境情
報の識別情報と提供条件をフィルタとして意味情報ネッ
トワーク3に設定する。サイト用アプリケーション
1,52は端末21,22から入力された、環境情報の識
別情報、要求条件、返信先情報を含む環境情報要求イベ
ントを生成し、意味情報ネットワーク3に送信する。自
己のフィルタに設定された情報がイベントの情報と一致
する環境情報提供用アプリケーションは環境情報の案内
情報と入手情報を、返信先情報を元に意味情報ネットワ
ーク3に送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも1台の
環境情報提供者端末から、環境情報を表示する少なくと
も1つのサイトのサイト提供者端末へ環境情報をネット
ワークを介して配信する環境情報配信方法およびシステ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】環境情報とは、大衆の場に設置された表
示装置に映し出された、大衆向けのコンテンツのことで
ある。また、ここでは上記表示装置が設置された場所
(広場、建物等)のことをサイトと呼ぶ。
【0003】図29は、環境情報配信システムの従来例
の構成図で、サイト(例:商店街モール、イベント会
場、駅前ビル)において、大衆の注意を引く環境情報を
表示装置(例:大型スクリーン)に表示して大衆を集
め、その大衆を目当てにビジネスを行うサイト利用者に
とって価値あるサイトを提供するサイト提供者が、サイ
トごとに特定の環境情報提供者と直接契約を結び、固定
的な環境情報受信ルートを設定して、受信した環境情報
をあるスケジューリングで表示する仕組みを示すもの
で、環境情報の内容は各サイトの性格を考慮して環境情
報提供者ごとに全面依存したり事前に要求を出したりす
る。
【0004】図29の環境情報配信システムは、それぞ
れ環境情報提供者A1,A2,A3の環境情報提供者端末
111,112,113と、サイト提供者Bのそれぞれサ
イトS1,S2のサイト提供者端末121,122と、イン
ターネット等のネットワーク13で構成されている。環
境情報提供者端末111,112,113にはそれぞれ環
境情報提供用アプリケーション141,142,143
インストールされ、サイト提供者端末121,122には
それぞれサイト用アプリケーション151,152がイン
ストールされている。サイト提供者Bは各サイト提供者
端末121,122からサイト用アプリケーション1
1,152を用い、ネットワーク13を介して各環境情
報提供者端末111,112,113のうちの特定の環境
情報提供者端末に環境情報を要求し(1)、環境情報を
入手する(2)。この後、サイト提供者Bは環境情報提
供者に料金を支払う。
【0005】また、図30は、環境情報配信システムの
他の従来例で、特定の環境情報提供者の環境情報をとり
まとめる仲介者端末16(仲介用アプリケーション17
がインストールされている)が存在する例で、サイト提
供者Bは、サイトごとに特定の仲介者Cと直接取引をし
(1)、図30の環境情報提供者に対するのと同様に振
る舞い、仲介者端末16と特定の環境情報提供者端末と
の間では、直接契約を結び固定的な環境情報受信ルート
を設定して環境情報の送受を行い(2、3)、仲介者C
がサイト提供者Bへの対応を準備する。ビジネス形態に
従って、環境情報を案内・参照するための情報は事前に
送るが、環境情報そのものはサイト提供者Bの要求に連
動して送ったり環境情報そのものも事前に送ったりす
る。このとき、サイト提供者Bから環境情報提供者へ環
境情報使用料が最終的に渡るのに上乗せされて仲介者C
の手数料等が発生する。ただし、仲介者Cと環境情報提
供者間のビジネス形態によっては、仲介者Cが環境情報
提供者に支払いをしその分をサイト提供者Bへの手数料
等に上乗せすることもある。また、図29、図30と
も、同一のサイト提供者が提供する各サイトでの環境情
報の効果をサイト間にわたって反映させるためには、サ
イト提供者が、直接介入して効果を解釈し、サイト用ア
プリケーションに指示したり環境情報提供者側に要求を
出しなおしたりしなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の環境情
報配信システムは、 1.仲介者がいない場合、 ・事前に特定の環境情報提供者を知って選ばなければな
らない ・環境情報受信ルートをいくつも固定的に設定しておか
なければならない 2.仲介者がいる場合、 ・仲介者が存在することによる、リアルタイム性の低下
の可能性 ・仲介料の発生 ・仲介者の運営するサーバにおける負荷の集中化 ・仲介者の存在を知らなければならない 3.両方の場合、 ・欲しい環境情報をタイムリーに取得することが難しい ・環境情報の効果をサイトで共有させるのが難しい という問題がある。
【0007】本発明の目的は、環境情報提供者や仲介者
の存在を知らなくても、不特定多数のサイト提供者と不
特定多数の環境情報提供者が環境情報の送受信を行うこ
とができ、環境情報配送のルートを動的に最小限にとど
め、環境情報配送のリアルタイム性を向上させ、仲介料
の発生をなくし、負荷の集中を回避し、欲しい環境情報
のタイムリーな取得を容易にし、環境情報の効果をサイ
トで共有させるのを容易にする環境情報配信方法および
システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ネットワークとして、情報に付与された
意味情報を元に情報を配送する意味情報ネットワークを
使用し、サイト提供者端末、環境情報提供者端末として
意味情報ネットワークに接続されたコンピュータを使用
し、以下の処理を行なう。第1の態様 (1)一人以上の環境情報提供者は、環境情報提供用ア
プリケーションを使用し、環境情報識別情報(例えば、
環境情報名、環境情報の種類など)および環境情報提供
条件(例えば、子供連れ家族向きの環境なら提供でき
る)と、環境情報参照情報(環境情報の内容を示す環境
情報案内情報、および大衆を引きつけるためにサイトの
環境に流せるコンテンツをアクセスするための環境情報
入手情報から成る)を環境情報提供者端末に入力し、環
境情報要求の受付を開始する。このとき、環境情報提供
用アプリケーションは、環境情報要求を選択的に受け付
けるための情報をフィルタとして意味情報ネットワーク
に設定する。 (2)サイト提供者は、サイト用アプリケーションを使
用し、環境情報識別情報および意味情報ネットワーク内
で前記環境情報提供条件と照合される環境情報要求条件
をサイト提供者端末に入力する。このときサイト用アプ
リケーションは、環境情報要求をイベントとして意味情
報ネットワークに送信するが、要求に対する応答を受け
るための返信先情報も当該イベントに含める。ここで、
環境情報識別情報は環境情報の種類などの分類情報が入
力されるのが一般で入力無しの場合もあり、環境情報要
求条件も全ての情報が指定されている必要はなく、各情
報のさまざまな組合せ(情報の和集合や積集合、また情
報間の階層構造など)がある。さらに、環境情報識別情
報や環境情報要求条件の各項目は、サイト用アプリケー
ションがサイト提供者から事前に入力を受け付ける場合
もある。 (3)自己のフィルタに設定された環境情報識別情報と
環境情報提供条件が環境情報要求イベントの前記環境情
報識別情報と前記環境情報要求条件に合致する環境情報
提供者は、環境情報要求イベントを環境情報提供用アプ
リケーションが受信した際に、当該アプリケーション画
面においてサイト提供者からの要求を確認し、環境情報
提供者が環境情報参照情報(環境情報案内情報と環境情
報入手情報)を入力してサイト用アプリケーションに返
信するか、または前記環境情報提供用アプリケーション
が自動的に環境情報参照情報を設定してサイト用アプリ
ケーションに返信する。返信先情報は環境情報提供用ア
プリケーションが環境情報要求イベント中から抽出す
る。 (4)サイト提供者が使用するサイト用アプリケーショ
ンは、環境情報参照情報の返信を受けると、当該アプリ
ケーション画面においてサイト提供者に環境情報案内情
報の表示を行い、サイト提供者によって環境情報のアク
セスが指示された場合、環境情報入手情報をもとに当該
情報のアクセスを行うか、またはサイト用アプリケーシ
ョンが環境情報案内情報を表示することなく自動的に前
記環境情報案内情報をもとに環境情報を選択し当該情報
のアクセスを行う。次いで、アクセスによって得た環境
情報(コンテンツ)をサイト表示待ち行列で管理する。
ここで、環境情報そのものを得る代わりにその環境情報
入手情報をサイト表示待ち行列で管理し、表示契機にな
った時に環境情報入手情報をもとに環境情報のアクセス
を行って、直接、環境情報提供者から環境情報(コンテ
ンツ)を受信しながらサイト表示を行うストリーミング
方式もある。 (5)サイト提供者が使用するサイト用アプリケーショ
ンは、大衆の集まり具合を監視できる装置や随時サイト
提供者などから環境情報の効果値を得て、サイト提供者
からこれまで受けた情報の履歴によるサイトの性格や効
果のある環境情報の履歴などから大衆にとって最も望ま
しい評価情報を求める。当該情報を用いて、可能であれ
ば、サイト用アプリケーションは、環境情報案内情報を
評価して環境情報を自動選択したり、環境情報識別情報
や環境情報要求条件を新たに推定生成してこれらを環境
情報要求のイベントとして意味情報ネットワークに送信
したりする。ここで、前記した環境情報の自動選択や環
境情報要求イベントの送信の契機は、評価情報を求めた
時やそれとは独立な契機(例えば、周期的な間隔、サイ
ト表示待ち行列の長さの下限値割り込み、など)があり
うる。 (6)サイト提供者が使用するサイト用アプリケーショ
ンは、サイト提供者が提供する他のサイトのサイト用ア
プリケーションと、前記意味情報ネットワークや在来の
ネットワークを用いて(5)の評価情報や環境情報要求
イベントを送受し合い、受信した場合は、サイトの性格
の違いを受信情報に反映させたあと当該受信情報に関し
て(5)と同様な振る舞いをする。ここで、送信の契機
は、(5)の評価情報を求めた時や環境情報要求イベン
トを生成した時あるいはそれらとは独立な契機(例え
ば、周期的な間隔、など)がありうる。また、サイト用
アプリケーション間で情報を授受し合うのに意味情報ネ
ットワークを用いる場合は、サイト提供者識別情報をキ
ーとして盛り込んだ当該情報授受用のフィルタを相互に
前記意味情報ネットワークに設定し、送信側の各サイト
用アプリケーションが当該情報を内容とするイベントを
作成して前記意味情報ネットワークに設定する。第2の態様 (1)一人以上のサイト提供者は、提供サイトごとに、
サイト用アプリケーションを使用し、環境情報識別情報
(例えば、環境情報の種類など)およびサイトの性格に
合った環境情報要求条件(例えば、子供連れ家族向きの
環境に合うものが欲しい)を入力し、環境情報提供要求
の受付を開始する。このときサイト用アプリケーション
は、環境情報提供要求を選択的に受け付けるための情報
をフィルタとして意味情報ネットワークに設定する。こ
こで、環境情報識別情報は環境情報の種類などの分類情
報が入力されるのが一般で入力無しの場合もあり、環境
情報要求条件も全ての情報が指定されている必要はな
く、各情報のさまざまな組合せ(情報の和集合や積集
合、または情報間の階層構造など)がある。 (2)環境情報提供者は、環境情報提供用アプリケーシ
ョンを使用し、環境情報識別情報および意味情報ネット
ワーク内で環境情報要求条件と照合される環境情報提供
条件、さらに環境情報参照情報(環境情報の内容を示す
環境情報案内情報、および大衆を引きつけるためにサイ
トの環境に流せるコンテンツをアクセスするための環境
情報入手情報から成る)を環境情報提供者端末に入力す
る。このとき環境情報提供用アプリケーションは、当該
入力情報をもとに作成した環境情報提供要求をイベント
として意味情報ネットワークに送信する。ここで、環境
情報提供要求イベントは、他の契機(例えば、周期的な
間隔、など)でも送信されうる。 (3)フィルタに設定された環境情報識別情報と環境情
報要求条件が環境情報提供要求イベントの環境情報識別
情報と環境情報提供条件に合致するサイトのサイト用ア
プリケーションは、環境情報提供要求イベントを受信し
た際に環境情報参照情報を抽出すると、当該アプリケー
ション画面においてサイトの提供者に環境情報案内情報
の表示を行い、サイト提供者によって環境情報のアクセ
スが指示された場合、環境情報入手情報をもとに当該情
報のアクセスを行うか、またはサイト用アプリケーショ
ンが前記環境情報案内情報を表示することなく自動的に
前記環境情報案内情報をもとに環境情報を選択し当該情
報のアクセスを行う。次いで、アクセスによって得た環
境情報(コンテンツ)をサイト表示待ち行列で管理す
る。ここで、環境情報そのものを得る代わりにその環境
情報入手情報をサイト表示待ち行列で管理し、表示契機
になった時に環境情報入手情報をもとに環境情報のアク
セスを行って、直接、環境情報提供者から環境情報(コ
ンテンツ)を受信しながらサイト表示を行うストリーミ
ング方式もある。 (4)サイト提供者が使用するサイト用アプリケーショ
ンは、大衆の集まり具合を監視できる装置や随時サイト
提供者などから環境情報の効果値を得て、サイトの性格
や効果のある環境情報の履歴などから大衆にとって最も
望ましい評価情報を求める。当該情報を用いて、サイト
用アプリケーションは、環境情報案内情報を評価して環
境情報を自動選択したり、環境情報識別情報や環境情報
要求条件を新たに推定生成して、環境情報提供要求を選
択的に受け付けるためのフィルタとして、意味情報ネッ
トワークに送信したりする。ここで、前記した環境情報
の自動選択の契機は第1の態様の(5)と同様である。 (5)サイト提供者が使用するサイト用アプリケーショ
ンは、サイト提供者が提供する他のサイトのサイト用ア
プリケーションと、意味情報ネットワークや在来のネッ
トワークを用いて(4)の評価情報やフィルタを送受し
合い、受信した場合は、サイトの性格の違いを受信情報
に反映させたあと当該受信情報に関して(4)と同様な
振る舞いをする。ここで、送信の契機は、(4)の評価
情報を求めた時やフィルタを生成した時である。また、
前記サイト用アプリケーション間で情報を授受し合うの
に意味情報ネットワークを用いる場合は、(6)と同様
である。
【0009】本発明の実施形態を説明する前に、本発明
の前提となる、発信する情報のメッセージ性を高めた分
散型ネットワークシステムについて説明する。
【0010】分散型指向のネットワークシステムとして
は、ナップスターを用いるものが知られ、さらに、分散
性を高めたネットワークシステムとしては、Gnute
llaを用いるものが知られている。
【0011】まず、ナップスターを用いるネットワーク
システムについて説明する。ナップスター利用者は、各
ナップスター利用者が公開するファイルの情報を格納し
たナップスター社のサーバに検索要求を送信し、ナップ
スター社のサーバは検索したファイルを所有するナップ
スター利用者に関するIPアドレス等の情報を返信す
る。実際のファイルのやり取りはナップスター社のサー
バを介することなく、IPアドレスを入手した利用者が
直接目的とするファイルを所有するナップスター利用者
にアクセスすることにより行われる。
【0012】Gnutellaを用いるネットワークシ
ステムの場合には、Gnutella利用者の端末は、
接続している相手端末の状態を定期的に確認し、メッセ
ージやファイルの検索要求を中継し合うことが行われ
る。検索結果は検索要求を行った相手に戻され、その後
のファイル転送はナップスターと同様に利用者間で直接
行われる。これにより、サーバを用いることなくネット
ワークが構築されることとなる。
【0013】これらの各ネットワークシステムのうち、
ナップスターを用いるものにおいては、本発明が問題点
とする仲介者に相当するサーバを必要とするため、本発
明の目的を達成するものではない。
【0014】Gnuetellaを用いるネットワーク
システムにおいては、サーバを用いることなくメッセー
ジやファイルの検索要求が行われるものの、発信する情
報が単なるファイルの検索要求であり、この応答を確認
した利用者によるファイルの転送が利用者間で行われる
ものであるため、オークションや逆オークション等の1
対複数でのやり取りが必要となる形態にはそぐわない。
【0015】発信する情報のメッセージ性を高めた分散
型ネットワークシステムとして以下に説明する意味情報
ネットワークシステムがあり、本発明は、このような意
味情報ネットワークシステムを用いることを前提とす
る。
【0016】まず、意味情報ネットワーク(Semantic I
nformation-Oriented Network、以下、SIONと称す
る)について概要を説明する。SIONは、意味情報に
基づいて、イベントを目的地まで配送することが可能な
ネットワークである。図31に、SIONの概念モデル
を示す。図31において、各端末22は、意味情報(Se
mantic Information:SI)をSION21に対して登
録する。一方、イベントを送信する端末22は、図32
に示す意味情報(Senmantic information)とデータ(D
ata)から構成されるイベントをSION21に送出す
る。ここでいう、意味情報とは、イベントに含まれるデ
ータの特性を記述したものであり、データのメタ情報と
して位置づけられる。例えば、意味情報は、・データ
を"東京在住者"に配送する。 ・データを"クラシックに興味のある人"に配送する。 ・データを"1Mbps以上の通信環境を有する人"に配
送する。 ・データを"目白通りを通行中の人"に配送する。 ・データを"キーワード(例えば旅行)に合致するコン
テンツを有するコンテン ツプロバイダ"に配送する。等の表現が用いられる。
【0017】SION21は、上述したような意味情報
に基づいて、データを配送すべき対象(端末、人、ソフ
トウエアなど)を動的に決定し、特定された対象者に対
して、データの配送および通知を行うことが可能な自律
分散型のメタネットワークである。このSION21を
用いることにより、ブローカを介することなく、情報提
供者が提供するに相応しいユーザに対してのみ、自身の
情報を直接提案することが可能になる。このような、ブ
ローカ非介在型(非ブローカモデル)でpeer-to-peerの
情報提案が可能なビジネスモデルを、ここでは、御用聞
きモデル(または、御用聞き型情報提案モデル、非ブロ
ーカモデル)と呼ぶ。同様に、検索サービス(ブロー
カ)を介することなく、ユーザが希望する情報を直接探
索可能な、リアルタイム情報検索も可能である。なお、
御用聞き型情報提案サービスとして、以下のサービス等
に適用することが可能である。 (1)製造会社:自社製品に興味を持ってくれそうなお
客様を中心に製品案内を送りたい。 (2)広告主:お客様ごとにパーソナライズされた広告
を送りたい。 (3)物々交換:ユーザ間の合意に基づいて、製品を売
買したり、交換したい。
【0018】なお、イベントのデータ部にどのような情
報を設定するかは、サービス依存である。例えば情報の
実体、情報へのリファレンス(URL、分散オブジェク
ト識別子等)、プロキシ(Jiniプロキシ等)、モバ
イルエージェントなど様々な利用形態が可能である。
【0019】次に、SIONの詳細について説明する。
【0020】<SIONアーキテクチャ>まず、SIO
N21のネットワークアーキテクチャについて説明す
る。図33にSION21のネットワークモデルを示
す。ここで、説明の便宜上、端末22を、イベント送信
者の送信端末31とイベント受信者の受信端末32とに
区別して表記する。イベント受信者は、受信端末32を
用いて自身が受信することを希望するイベントの意味情
報(受信するイベントのタイプと取得条件)をメタデー
タとしてSION21に登録する。これをフィルタ(Fi
lter)と呼ぶ。一方、イベント送信者は、送信端末31
を用いてSION21にイベントを送出することによ
り、SION21に刺激(Incentive)を与える。この
イベントは、図32に示すようにイベントの特性を記述
した意味情報とデータから構成される。意味情報の定義
を図22に示す。意味情報は、イベントのメタデータで
あり、かつ、意味情報タイプ(イベントタイプ)のイン
スタンスである。
【0021】SION21は、イベント受信者が登録し
たフィルタに対して、イベント送信者が送出したイベン
トを照合(フィルターリング)させるための自律分散型
の照合ネットワークである。照合の結果、イベントが通
過した(イベントに反応した)フィルタは発火(Igniti
on)し、対応するイベント受信者の受信端末32が自律
起動する。この仕組みにより、不特定多数の端末2の中
から、対象となる端末22をスケーラブルかつリアルタ
イムに探索・発見することが可能になる。
【0022】次に、イベントタイプについて説明する。
図35に、イベントのテンプレートであるイベントタイ
プの定義例を示す。図35に示すように、イベントタイ
プは、イベントタイプ名(Event type name)と条件名
(図35においては、"Service"や"CPU power"が相当す
る)、およびそれぞれの条件名に対するデータ型(Stri
ngやLongが相当する)と条件式(==や>=が相当す
る)が定義されたものである。イベントタイプ名は、イ
ベントタイプを一意に識別するための名称である。
【0023】なお、イベントタイプの親タイプを継承可
能である。
【0024】図36に示すように、イベントタイプのデ
ータ構造に従って、イベントを作成する。イベントは、
イベントタイプ名、条件名と条件値の組み合せ、およ
び、データ部から構成される。イベントの中で定義され
た条件名、条件式、条件値が、イベントタイプと一致し
ない場合は、エラーになる。但し、イベントの中で使用
される条件名は、イベントタイプのサブセットでも良
い。
【0025】図37にフィルタの定義例を示す。フィル
タは、受け付けるイベントタイプ名(Event type nam
e)、属性名(図37においては、"CPU power"や"Age"
が相当する)と属性値(図37においては、200や2
5が相当する)のペアーから成る。受け付けるイベント
タイプ名で定義されたイベントタイプに属するイベント
のみが、フィルタリングの対象となる。ここには、複数
のイベントタイプ名を定義することができ、さらに、ワ
イルドカード(*.*)を指定することにより、全ての
イベントを対象とすることも可能である。なお、フィル
タで定義された属性名が、受け付けるイベントタイプ名
で定義されたイベントタイプの条件名の中に存在しない
場合には、エラーとなる。但し、イベントタイプのサブ
セットでも良い。
【0026】次に、SION21の構成を説明する。図
38は、SION21の構成を示す図である。図38に
示すようにSION21は、意味情報スイッチ(Semant
ic Information-Switch、図面ではSI−SWと図示す
る)、意味情報ルータ(Semantic Information -Route
r、図面ではSI−Rと図示する)、意味情報ゲートウ
ェイ(Semantic Information-Gateway、図面ではSI−
GWと図示する)から構成される。
【0027】意味情報スイッチ(SI−SW)は、フィ
ルタとして登録された意味情報と、イベントに付与され
た意味情報を照合し、その結果、発火したイベント受信
者の端末2を起動するスイッチング機構を提供する。意
味情報スイッチ(SI−SW)と各端末2はスター型で
結合される。
【0028】意味情報ルータ(SI−R)は、意味情報
スイッチ間のイベント経路選択を行うとともに、端末2
2から意味情報スイッチに対して送出されたイベントを
他の意味情報スイッチに転送する役割を担う。これは、
意味情報に基づく動的なイべントルーティングにより達
成される。
【0029】意味情報ゲートウェイ(SI−GW)は、
イベントプレース(Event place)間でのイベントの転
送を行う。ここで、イベントプレースは、共通の意味情
報空間を保証する最小単位(オントロジードメイン)で
ある。イベントプレース内では、イベントタイプの名
称、概念、語彙、意味、関連などのオントロジー体系の
一意性が保証され、共通のオントロジーに基づいて意味
情報が記述されることになる。基本的には、イベント送
信者の端末22から送出したイベントは、イベントプレ
ース内のみで流通するが、意味情報ゲートウェイ(SI
−GW)を介することにより、異なるオントロジー体系
を有するイベントプレース間でのイベントの相互流通が
可能になる。このとき、意味情報ゲートウェイ(SI−
GW)はイベントのオントロジー変換を行った後、異な
るイベントプレースヘイベントを転送する。
【0030】<動作メカニズムとインタフェース仕様>
SION21の実現方法の一例として、分散オブジェク
ト技術を用いた実装方法を示す。ここで、SI−SW,
SI−R,SI−GWは、それぞれ、イベントプレース
オブジェクト(EPO)、シェアードリンクオブジェク
ト(SLO)、フェデレーションエージェント(FA)
と呼ばれる分散オブジェクトとして実装される。図39
を用いて、SION1の動作メカニズムと制御インタフ
ェースを詳述する。また、SION−MT(Manag
ement Tool)やSIONインタフェーサを用
いることにより、SION1のネットワークインタフェ
ースを使用することができる。また、MTを用いて、E
POの撤収・増減設、物理リンク情報の動的変更、PO
マイグレーション(POのバインド先EPOの動的変
更)、発火率の収集、人気の高い惰報や流行している情
報の統計情報収集などを簡単に行うことができる。
【0031】・イべントプレースファクトリの起動&初
期化(図39の(1)) まず、SION運営者は、任意のホスト上にイベントプ
レースファクトリ(EPF)を起動し、続いて、EPF
の初期化を行う。この時、EPFに対して、イべントプ
レース(EP)を生成可能なホスト名、およびEPの実
行ファイルの格納先を与える。これらを、EP生成情報
と呼ぶ。
【0032】・イべントプレースの生成要求(図39の
(2)) 次に、EP運営者は、EPFに対して、EPの生成を要
求する。このとき、EP名、およびEP属性を与える。
ここで、EP属性とは、生成されたEPが、御用聞きモ
デルもしくは問い合せモデルのどちらの目的で使用され
るかを表したものであり、イべントの流れの方向性を表
すものである。
【0033】・イべントプレースの生成(図39の
(3)) 次に、EP生成要求を受け取ったEPFは、EPを生成
する。具体的には、このとき、EPの管理を司るイべン
トプレースマネージメントオブジェクト(EPMO)が
生成される。すなわち、EPへの処理要求は、EPMO
への処理要求と同義である。EPFは、生成要求元に生
成したEP(すなわち、EPMO)の識別子を返却す
る。なお、EPMOは、図39の(1)において指定さ
れた、EPを生成可能なホストの中から、動的に決定さ
れたホストに対して生成される。EPMOの起動先ホス
トの決定方法として、サイクリックに起動先を決定す
る、トラヒックに応じて決定する、起動先ホストを明示
的に指定する、等の方法を選択できる。
【0034】・イべントプレースの初期化要求(図39
の(4)) 次に、EP運営者は、EPの初期化をEPMOに依頼す
る。このとき、シングルイべントプレースオブジェクト
もしくは、マルチプルイべントプレースオブジェクトの
指定を行う。マルチプルイべントプレースオブジェクト
を指定した場合には、イべントプレースオブジェクト
(EPO)の物理リンク情報(トポロジ)も併せて与え
る必要がある。ここで、EPOの物理リンク情報は、任
意のEPOが他のどのEPOの存在を知っているかを表
現したものである。
【0035】例えば、図40に示すように、EPO2・
42は、EPO1・41、EPO3・43、EPO4・
44の存在を知っているが、EPO3・43はEPO2
・42の存在しか知らないことを表現している。このよ
うに、マルチプルEPOは、EP内でのイべント照合処
理の負荷分散によるスケラビリティ向上を目的としたも
のである。
【0036】EPMOは、図39の(1)において指定
された、EPを生成可能なホストリストの中から、EP
Oを生成するホストを動的に決定し、そこにEPOを生
成する。このとき、各EPOには、それぞれ一つのフィ
ルタファクトリ(FF)と統計情報収集オブジェクト
(SO)が常に付随して生成され、これらが、SI−S
Wに相当する。さらに、物理リンク数に応じて、シェア
ードリンクオブジェクト(SLO)が各EPOに付随し
て生成される。例えば、EPO2・32に対しては3個
のSLOが生成され(図中のSLO2,1、SLO2,3、S
LO2,4に対応する)、これらが、SI−Rに相当す
る。EPOの起動先の決定方法は、EPMOのそれと同
様であるが、イべントタイプ毎に使用するEPOを固定
化することも可能である。なお、EPMOは、EP内に
イべントタイプファクトリ(ETF)を生成する。EP
内では一元的なイベントタイプの名前空間がETFによ
り保証される。
【0037】・イべントプレースに対するイべント送信
のためのセッション確立要求(図39の(5)) 次に、EPにセッションの確立を要求する。EPMO
は、セッション要求毎にプロキシオブジェクト(PO)
を生成する。要求元へは、POの識別子であるセッショ
ン識別子を返却する。
【0038】なお、EPMOは、POの生成時に、PO
に対して、どのEPOを使用する(どのEPOとバイン
ドする)かを指示する。この指示は、マルチプルEPO
において必要となるが、バインドするEPOの決定方法
は、EPMOのそれと同様である。EPへのセッション
確立要求時に、イべント送信のためのセッションである
か、イべント受信のためのセッションであるかを指定す
る必要がある。本例においては、イべント送信のための
セッションを指定する。
【0039】・イべントタイプの登録(図39の
(6)) 次に、POに対して、イべントタイプの登録を要求す
る。このとき、POは、ETFにイべントタイプオブジ
ェクト(ETO)の生成を要求する。さらに生成された
ETOにイべントタイプを格納する。一方、EPに、イ
べントタイプ登録を要求することができる。このとき、
EPMOは、ETFにETOの生成を要求し、生成され
たETOにイべントタイプを格納する。一般的に、イべ
ント送信者がイべントタイプを登録する場合は、PO経
由で行う。一方、EP運営者は、EPに、イべントタイ
プ登録を行う。なお、同じ名前のイベントタイプを登録
するとエラーになる。
【0040】・イべントプレースに対するイべント受信
のためのセッション確立要求(図39の(7)) 次に、EPに対してイベント受信のためのセッションの
確立を要求する。このとき、セッション確立の要求者
(イべント受信オブジェクト)は、イべントの通知先で
あるイべント受信オブジェクトの識別子、および、イべ
ントの通知方法(発火型、ルックイン型)をパラメータ
として与える。
【0041】続いて、EPMOは、セッション要求毎に
POを生成する。要求元へは、セッション識別子を返却
する。なお、EPMOは、POの生成時に、POに対し
て、使用するEPOを指示する。この指示は、マルチプ
ルEPOにおいて必要となるが、バインドするEPOの
決定方法は、EPMOのそれと同様である。
【0042】・フィルタオブジェクトの生成要求(図3
9の(8)) 次に、POに対して、フィルタオブジェクト(FO)の
生成を依頼する。このとき、POは、FFにFOの生成
を要求する。このとき、POとバインドされたEPOに
付随したFFが使用される。なお、FOの生成要求元に
は、生成されたFOの識別子がPO経由で返却される。
【0043】・フィルタ値の設定(図39の(9)) 次に、FO識別子をパラメータとして、FOへのフィル
タ値の設定を、POへ依頼する。なお、フィルタオブジ
ェクトの中に格納されているイべントタイプ名(すなわ
ち、フィルターリングの対象とするイべントタイプ名)
をキーに、FOのデータ構造(フィルタ値)が正しいか
どうかのチェックをETOに依頼することが選択的に可
能である。正しくない場合は、エラーとなる。但し、ワ
イルドカードが指定された場合には、このチェック処理
を一切行わない。
【0044】・フィルタ登録(図39の(10)) 次に、FOにフィルタ値を設定した後、Fのフィルタ識
別子をパラメータとして、POに対しフィルタの登録を
依頼する。このとき、登録要求元にフィルタ識別子が返
却される。これを契機に、イべントの受信が可能にな
る。なお、一つのPOを介して、複数のフィルタ登録が
可能であるが(これには、一つのPOを介して異なる複
数のFOをフィルタとして登録する、もしくは、同一の
FOを複数回、フィルタとして登録する場合が考えられ
るが)、一つのPOに対して登録されたすべてのフィル
タは、"ORの関係"を持つ。
【0045】・イべント送信(図39の(A)) 次に、イベント送信者は、POに対して、イべントを送
信する。このとき、POは、イべントの中に格納されて
いるイべントタイプ名をキーに、イべントのデータ構造
が正しいかどうかのチェックをETOに依頼することが
選択的に可能である。このチェック処理を選択したと
き、正しい場合は、次の処理(図39の(B))へ、正
しくない場合は、エラーとなる。
【0046】・イベントの照合依頼(図39の(B)) 次に、POはイベントをEPOに転送する。このとき、
EPOがスレッドを生成する。なお、スレッドはイベン
ト毎に生成され、各スレッドはイベントの多重処理を行
う。
【0047】・フィルタとの照合(図39の(C)) 次に、スレッド(EPO)は、イベントとフィルタを照
合することにより、フィルターリング処理を行う。これ
には、完全一致、部分一致、重みづけ一致などがあり、
フィルタ値の設定時に指定することができる。
【0048】・プロキシオブジェクトの起動(図39の
(D)) 次に、フィルタとの照合の結果、イベントがフィルタを
通過すると、対応するPOが起動されこのイベントを受
け取る。このとき、POは、受信したイベントのタイ
プ、値、イベントID等をSOに登録することが選択的
に可能である。これらの情報から、SOはイベントの発
火率(イベントタイプ毎、イベント毎)や、EP内で流
行している評判の高いイベントを測定することが可能に
なる。
【0049】・イベント受信オブジェクトの起動(図3
9の(E)) 次に、POは、イベント受信オブジェクトを起動すると
ともに、イベント受信オブジェクトに対してこのイベン
トを渡す。これが、発火型(割り込み型)のイベント通
知に対応する。
【0050】・ルックイン型のイベント通知(図39の
(F)) 一方、POがイベント受信オブジェクトを起動するので
はなく、イベント受信オブジェクト自身が、イベント受
信オブジェクトに対応するPOにスプールされているイ
ベントを、取り出すことも可能である。これがルックイ
ン型のイベント通知に対応する。イベント受信オブジェ
クトの起動契機は、サービス形態に依存して種々存在す
るが、典型的な例として、エンドユーザがイベント受信
オブジェクトにコンテンツの提案要求を行った場合が考
えられる。
【0051】<フィルタの管理方法>次に、各EPOに
おけるフィルタの管理方法を説明する。
【0052】まず、イベント受信のためのセッションを
確立する。このとき、セッション要求毎に一つのPOが
生成され、このPOは任意の一つのEPOにバインドさ
れる。このEPOには、それぞれ、一つのFFが付随し
ている。これにより、POが使用するEPOが一意に決
定され、以降の処理はすべて、PO(イベント受信用セ
ッション)を介して行われる。
【0053】次に、FOを生成し、FOに対してフィル
タ値(受信するイベントのタイプとその取得条件)を設
定する。続いて、FO識別子をパラメータとして、フィ
ルタの登録を行う。このとき、各フィルタには、FO識
別子が格納される。各EPOは、POを介して登録され
たフィルタを以下に示す規則に基づいて管理する。
【0054】まず、フィルタに格納されているFO識別
子を用いて、FOに設定されている"受信するイベント
のタイプ"を参照する。続いて、受信するイベントのタ
イプ毎にフィルタを分類し、イベントタイプ毎に分類さ
れたフィルタを、さらにPO毎に細分類し、管理する。
【0055】この管理規則について図41を参照して、
PO1を介して、フィルタを登録する場合について説明
する。ここでは、フィルタ登録時に指定するFOの中
に、受信するイベントのタイプとして、"イベントタイ
プX"が設定されているものとする。このとき、EPO
に登録されるフィルタは、図41のフィルタ1が相当
し、同様に、PO2を介して登録されたフィルタにはフ
ィルタ2が相当する。また、各POにおいて、複数のフ
ィルタを登録することが可能であるが、登録されたフィ
ルタは"OR関係"を有するものとする。
【0056】まず、イベントタイプXのイベントがEP
Oに到着したとき、フィルタ1との照合が行われる。そ
の結果、フィルタ1が発火するとPO1が起動される。
次に、フィルタ2との照合が行われ、その結果、フィル
タ2が発火するとPO2が起動される。このとき、フィ
ルタ2とフィルタ3は"OR関係"を有するため、フィル
タ3との照合は行われない。このようなフィルタ管理方
法を用いることにより、一つのイベントに対する各EP
Oでの照合処理回数を、基本的にPO数(受信用セッシ
ョン数)以下にすることができる。
【0057】<イベントルーティング方法>次に、イベ
ントルーティング方法について説明する。
【0058】EPO(SI−SW)は、イベントの送受
信者(端末などのエンティティ)をセッションを介して
スター型で収容する。さらに、EPO(SI−SW)
は、イベント受信者(イベント受信オブジェクト)が登
録したフィルタと、イベント送信者が送出したイベント
を照合し、その結果、発火したフィルタに対応するイベ
ント受信者のみにイベントを通知する(合致するイベン
ト受信者にのみイベントを配送する)照合スイッチであ
る。
【0059】そのため、イベントの送信者数(イベント
数)やイベントの受信者数(フィルタ数)が増加する
と、それに比例してEPOの処理能力が飽和する。そこ
で、SIONアーキテクチャでは、スケラビリティの高
いEPを実現する手段として、マルチプルEPOを提供
する。マルチプルEPOとは、EPO数に比して、EP
のトータル処理能力をスケーラブルに向上させることを
目的とし、具体的には、以下の2つの観点からEPの高
いスケラビリティを達成する。
【0060】第一点は、負荷分散と自律分散である。こ
れは、複数のEPOに、イベントの送受信者を分散させ
ることにより、イベントのフィルターリング処理の負荷
分散を行い、処理の集中に伴うボトルネック要因を作ら
ないようにするものである。さらに、各EPOが他のE
POの影響を受けることなく、自律的に動作可能な機構
による分散協調を達成する。
【0061】第二点は、ネットワークトラヒックの削減
とフィルターリング処理の最適化である。これは、EP
O間で不要なイベントを転送しないことによる通信量の
最小化と、それに伴う無駄なフィルタリング処理の削減
を行うものである。
【0062】図40において、EPO3・43に対し、
受信するイベントのタイプとして、イベントタイプXの
フィルタが登録される場合を考える。ここで、イベント
タイプXのイベントがEPO4・44に対して送出され
たとき、EPO2・42経由でこのイベントをEPO3
・43に転送する必要がある。このとき、イベントタイ
プXのフィルタが登録されていないEPO1・41に対
して、当該イベントが転送されてはならない。このよう
なEPO間のイベントのルーティング制御を行うもの
が、シェアードリンクオブジェクト(SLO)であり、
前述したSI−Rに相当する。
【0063】以下にSI−Rについて詳細を説明する。
【0064】まず、EPの初期化時に、物理リンク情報
(EPOのトポロジ)に基づいて、SLOが各EPOに
付随して生成される。例えば、図44において、EPO
2に対して3個のSLOが生成される。これらは、図中
のSLO2,1、SLO2,3、SLO2,4に対応する。この
SLOi,jは、EPOjからEPOjへのイベント転送を
行うシェアードリンク(SLi,j)を確立する。すなわ
ち、図44および図46に示すように、SLOi,jは、
EPOjに対してイベント受信のセッションを確立し、
一方、EPOiに対してイベント送信のセッションを確
立することにより、イベント転送のための論理リンクで
あるシェアードリンクSLi,jを確立する(シェアード
リンクとは、EPの初期化時における、SLOによるセ
ッションの確立を意味し、フィルタ登録処理を含まな
い)。
【0065】EPの初期化後に、イベント受信者は、E
Pへのセッションを確立し、セッションを介してフィル
タを登録することが可能になる。このとき、確立済みの
シェアードリンクに従って、イベントパスが設定され
る。例えば、図46において、イベント受信者(Event
Receiver)3がPO3を介して、"イベントタイプXの
イベント受信を行うフィルタを、EPO3へ登録した場
合において、PO3は、EPO3ヘイベントタイプXの
フィルタを登録するとともに、その旨をSLO3,j(こ
こでは、SLO3,2)に通知する。SLO3,2はSL3,2
を用いて、EPO2に対してイベントタイプXのフィル
タを登録する。これは、前述したように、SLO3,2に
対して割り当てられた受信用セッションのPOを介して
行われる。同様に、このPOは、その旨を、SLO2,3
を除くその他のSLO2,jに対して通知する。SLO2,j
(j≠3)は、SL2,jを用いて、EPOヘフィルタを
登録する。順次同様に、すべてのEPOにイベントXに
対するパスが設定されるまで、繰り返される。
【0066】このように、イベントタイプXに対して確
立された一連のパスを、イベントパスと呼ぶ。これは、
PO3を介したフィルタ登録がトリガとなって、すべて
のEPOへ、イベントタイプ毎のイベントパス設定要求
が順次、自律的に波及していくものである。すなわち、
個々のEPOは隣接するEPOのみを認識すれば良い。
そのため、イベントパスの集中管理やブロードキャスト
によるイベントパスの設定・管理方法に比べて、簡単か
つ一元的な自律ロジックでイベントパスを確立すること
が可能になる。
【0067】この時点でのEPO1におけるフィルタの
登録状況を図43に示す。イベント受信者3がPO3を
介してフィルタを登録した結果、フィルタ1がEPO1
に登録されることになる。イベントパスの設定とは、シ
ェアードリンク情報に基づいて、一連のEPOにイベン
ト転送のためのフィルタを登録することを指す。また、
SLOが登録するフィルタには、受信するイベントタイ
プ名が設定されるのみであり、取得条件は設定されず、
イベントタイプ名のみのフィルターリングを行う。
【0068】この状況において、イベント受信者2がP
O2を介して、イベントタイプXのフィルタを、EPO
2へ登録したとき、前述と同様に新たなイベントパスの
設定がすべてのEPOへ波及し、その結果として、フィ
ルタ2がEPO1へ登録されることになり、イベントパ
ス設定の要求毎にフィルタが登録されることになる。
【0069】このとき、EPO1にイベントタイプXの
イベントが送出されると、フィルタ1が発火し、SLO
2,1が起動される。SLO2,1が、このイベントをEPO
2へ送出することにより、SLO3,2が起動される。さ
らに、SLO3,2を介して、当該イベントがEPO3へ
も転送されることになる。また、SL2,3とSL3,2間で
のイベントの無限転送を防止するために、イベントは、
制御情報の一つとして、通過したEPOの識別子を、最
新順に最大2つ保持する。
【0070】なお、前述したように、フィルタ1とフィ
ルタ2は、OR関係を有するため、フィルタ1が発火し
た場合にはフィルタ2との照合は行われない。そのた
め、フィルタ1が存在するにも関わらず、新たにフィル
タ2を登録したことに伴う、フィルターリング処理の冗
長オーバヘッドを全く生じないようにすることができ
る。これは、イベントパスを設定したときに、既設のイ
ベントパスを含めた全イベントパスの再構築を全く必要
としないことを意味し、簡単かつ一元的なイベントパス
の自律的な設定が可能になる。
【0071】また、EPO1内に、イベント受信者が確
立したセッションおよびそれを介したフィルタ登録があ
る場合には(POnのフィルタ3に対応)、SLO対応
のフィルタリング処理がすべて完了した後に、POn対
応のフィルターリング処理が行われる。すなわち、他の
EPOへのイベント転送処理を優先して行い、その後、
自EPOでの照合処理が開始される。
【0072】以上説明した、イベントルーチング方法の
更なる効果として、フィルタ登録解除時に、イベントパ
スの再構築が必要ない点が挙げられる。例えば、イベン
ト受信者3がPO3を介して、登録したフィルタの登録
解除を行った場合、登録の場合と同様に、解除要求が順
次、自律的に波及する。その結果、EPO1において、
フィルタ1の登録のみが解除されることになるが、フィ
ルタ2は存命する(これ以降は、フィルタ2がフィルタ
1の代わりにイベントを転送する)ため、イベントパス
の再構築なしに、すべての既設イベントパスの一貫性が
保証される。
【0073】このような自律分散型のルーティング制御
方法を用いることによって、EPOの相互接続と分散協
調を容易に実現することが可能になる。これに伴い、小
規模なネットワークから大規模なネットワークヘの移
行、ローカルなネットワークからグローバルなネットワ
ークヘの移行等をスムーズに行うことができる。また、
ボトムアップアプローチによるグローバルネットワーク
化を、共通のロジックで容易に達成することができる。
【0074】図44ないし図47はリング型結合を持つ
物理リンクにおけるSI−Rについて説明するために図
である。
【0075】例えば、図45に示すように、リング型結
合を持つ物理リンクにおいて、EPO2は、EPO1、
EPO3の存在を知っていることを表現している。この
ように、マルチプルEPOは、EP内でのイべント照合
処理の負荷分散によるスケラビリティ向上を目的とした
ものである。
【0076】EPMOは、図44の(1)において指定
された、EPを生成可能なホストリストの中から、EP
Oを生成するホストを動的に決定し、そこにEPOを生
成する。このとき、各EPOには、それぞれ一つのフィ
ルタファクトリ(FF)と統計情報収集オブジェクト
(SO)が常に付随して生成され、これらが、SI−S
Wに相当する。さらに、物理リンクに応じて、シェアー
ドリンクオブジェクト(SLO)が各EPOに付随して
一つ生成される。たとえば、EPO2に対しては、図中
のSLO2,3が生成される。これが、SI−Rに相当
する。EPOの起動先の決定方法は、EPMOのそれと
同様であるが、イベントタイプ毎に使用するEPOを固
定化することも可能である。なお、EPMOは、EP内
にイベントタイプファクトリ(ETF)を生成する。E
P内では一元的なイベントタイプの名前空間がETFに
より保証される。
【0077】以下にSI−Rについて詳細を説明する。
【0078】まず、EPの初期化時に、物理リンク情報
(EPOのトポロジ)に基づいて、SLOが各EPOに
付随して生成される。たとえば、図44において、EP
O2に対してSLO2,3が生成される。このSLOi,j
は、EPOjからEPOiへのイベント転送を行うシェア
ードリンク(SLi,j)を確立する。すなわち、図45
および図47に示すように、SLOi,jは、EPOjに対
してイベント受信のセッションを確立し、一方、EPO
iに対してイベント送信のセッションを確立することに
より、イベント転送のための論理リンクであるシェアー
ドリンクSLi,jを確立する(シェアードリンクとは、
EPの初期化時における、SLOによるセッションの確
立を意味し、フィルタ登録処理を含まない)。これによ
って、片方向のリング状のシェアードリンクSLi,jが
確立される。
【0079】EPの初期化後に、イベント受信者は、E
Pへのセッションを確立し、セッションを介してフィル
タを登録することが可能になる。このとき、確立済みの
シェアードリンクに従って、イベントパスが設定され
る。例えば、図46において、イベント受信者(Event
Receiver)3がPO3を介して、イベントタイプXのイ
ベント受信を行うフィルタを、EPO3へ登録した場合
を考える。このとき、PO3は、EPO3ヘイベントタ
イプXのフィルタを登録するとともに、その旨をSLO
3,1に通知する。このとき、SLO3,1には、フィルタ登
録の要求発生元がEPO3である旨がパラメータとして
与えられる。SLO3,1はSL3,1を用いて、EPO1に
対してイベントタイプXのフィルタを登録する。これ
は、前述したように、SLO3,1に対して割り当てられ
た受信用セッションのPOを介して行われる。同様に、
このPOは、その旨を、SLO1,2に対して通知する。
SLO1,2は、SL1,2を用いて、EPO2ヘフィルタを
登録する。順次同様に、すべてのEPOにイベントXに
対するパスが設定されるまで、繰り返される。なお、こ
の処理は、フィルタ登録の要求発生元(ここでは、EP
O3)の直前まで繰り返される。すなわち、SLO2,3
は、EPO3にフィルタを登録しない。
【0080】この時点でのEPO1におけるフィルタの
登録状況を図47に示す。イベント受信者3がPO3を
介してフィルタを登録した結果、フィルタ1がEPO1
に登録されることになる。イベントパスの設定とは、シ
ェアードリンク情報に基づいて、一連のEPOにイベン
ト転送のためのフィルタを登録することを指す。なお、
SLOが登録するフィルタには、受信するイベントタイ
プ名が設定されるのみであり、取得条件は設定されず、
イベントタイプ名のみのフィルターリングを行う。
【0081】この状況において、イベント受信者2がP
O2を介して、イベントタイプXのフィルタを、EPO
2へ登録したとき、前述と同様に新たなイベントパスの
設定がすべてのEPOへ波及し、その結果として、フィ
ルタ2がEPO1へ登録されることになり、イベントパ
ス設定の要求毎にフィルタが登録されることになる。
【0082】このとき、EPO1にイベントタイプXの
イベントが送出されると、フィルタ1が発火し、SLO
3,1が起動される。SLO3,1が、当該イベントをEPO
3へ送出することにより、SLO2,3が起動される。さ
らに、SLO2,3を介して、当該イベントがEPO2へ
も転送されることになる。なお、イベントの無限巡回を
防止するために、イベントは、制御情報の一つとして、
イベントが生起したEPOの識別子を保持し、イベント
の生起元EPO(SLO)に当該イベントが巡回して戻
って来たときに、当該イベントを破棄する。
【0083】次に、前述したイベントルーティング方法
とは異なるイベントルーティング方法を説明する。この
ルーティング方法は、シェアードリンク(論理リンク)
を確立するまでの手順は、前述した方法と同様である。
このイベントルーティング方法が前述した方法と異なる
のは、イベントパスを確立しない点であり、SLOi,j
がシェアードリンクSLi,jを確立する時に同時に、唯
一のフィルタを登録するようにするものである。このと
き、登録されるフィルタには、受信するイベントのタイ
プとしてワイルドカードを指定する。これによって、す
べてのイベントを転送の対象とし、イベントタイプ毎の
イベントパスを確立しないようにする。
【0084】このように意味情報にワイルドカードを指
定することによって、リング状のシェアードリンクSL
i,j内をイベントが巡回するため、全てのEPOに対し
てイベントを配送することが可能となる。
【0085】<フェデレーション方法>次に、図48を
参照してフェデレーション方法について説明する。フェ
デレーションエージェント(FA)とは、イベントプレ
ース間のフェデレーションを確立するエージェントであ
り、前述したSI−GWに相当する。例えば、イベント
プレース(Event Place)Aがイベントプレース(Event
Place)Bに対してフェデレーションを確立する場合を
考える。まず、イベントプレースAに属するFAが、イ
ベントプレースBに対して、フィルタを登録する。この
とき、イベントプレースBに属するイベント送信者がイ
ベントを送出し、その結果、このフィルタが発火する
と、FAが自律起動する。これは、FAをイベントプレ
ースBに属する一つのイベント受信者として見なすこと
ができる。次に、FAは取得したイベントを、自身が属
するイベントプレースAに対して再送出する。これは、
FAを、イベントプレースAに属する一つのイベント送
信者として見なすことができる。
【0086】このように両者の役割を併せ持つFAを用
いて、イベントプレース間のフェデレーションを容易に
実現できる。すなわち、単一イべントプレースと同じ制
御論理で、イベントプレース間のフェデレーションを実
現することが可能である。この機構を用いて、SION
1の基本構成単位であるイベントプレースを相互接続す
ることにより、グローバルな照合ネットワークをボトム
アップアプローチで構築することが可能となり、イベン
トプレース間に跨るイベントの共有を実現することがで
きる。なお、イベントプレースAとイベントプレースB
がそれぞれ異なるオントロジーを持つ場合、イベントプ
レースAに属するFAは、イベントプレースBから取得
したイベントを、イベントプレースAのオントロジーに
変換した後、イベントプレースAに送出する。
【0087】異なるオントロジー体系に跨ってイベント
転送を行う場合には、オントロジー変換が必要になる。
この変換を行う従来技術として、標準オントロジーを規
定し、他のイベントプレースにイベントを転送する場合
には、一旦、標準オントロジーに準拠した形式に変換し
た後に、イベントの転送を行う方法や、イベントプレー
スの組み合わせの数だけオントロジー変換テーブルを事
前に用意しておくなどの方法がある。
【0088】しかしながら、イベントプレースの動的な
フェデレーション(フェデレーションの動的な開始、開
始解除)に対応するためには、従来の方法は柔軟性に欠
ける。そこで、本発明では、図48に示すように、FA
が隣接するイベントプレースのオントロジー情報との差
分(変換情報)のみを、オントロジー変換テーブルに保
持するようにしている。すなわち、これは、各FAが変
換情報をそれぞれ分散して保有し、全体でオントロジー
体系の一貫性を保証する方法である。これは、イベント
プレース間の動的なフェデレーションに容易に対応する
ことが可能になるが、その反面、イベントがイベントプ
レースを跨る毎に、オントロジー変換処理が発生するた
め、従来方法に比べて、変換処理オーバヘッドが増大す
るという特徴を有している。
【0089】<コミュニティと進化型ネットワーク>次
に、SION1のキラーサービスの一つであるコミュニ
ティサービスについて説明する。コミュニティサービス
におけるエンティティは、自身のポリシに基づいて、学
習・進化・退化・消滅等を繰り返すことにより、その活
動様式を動的に決定することが可能な自律分散型の動作
主体である。コミュニティは、このようなエンティティ
に対して効率的なコミュニケーションの場を提供するも
のである。すなわち、コミュニティ内のエンティティ
は、自身とコミュニケートすべきエンティティや、自身
の振る舞いに影響を与えるエンティティを動的に探索・
発見・特定し、特定されたエンティティとインタラクシ
ョンを行うことが可能である。
【0090】このコミュニティは、特に以下の特徴を持
つエンティティを取り扱うことができる。
【0091】(1)極小粒度で、膨大な数のエンティテ
ィがコミュニティに存在する(不特定多数のエンティテ
ィ)。
【0092】(2)エンティティの属性がリアルタイム
に変化する。典型的なエンティティの属性として、位置
情報、時刻等がある。
【0093】(3)コミュニティ内のエンティティの振
る舞いに規則性がなく、行動予測が困難である。
【0094】(4)コミュニティヘの参加、コミュニテ
ィからの退去、消滅、複製等が頻繁かつ不規則に発生す
る。
【0095】(5)コミュニティ内のエンティティは、
ポリシ、属性、シナリオ等に基づいて相互にリアルタイ
ムに出会う必要がある。
【0096】このような特性を持つエンティティをサー
バやメディエータ(ブローカ)で管理し、相互にリアル
タイムに探索・発見することは性能上、容易でない。S
ION1のEPは、このような特徴を持つコミュニティ
の実行環境として位置づけられる。すなわち、コミュニ
ティはEPのメタ実行環境であり、EPを直接用いるこ
とに比して、抽象度の高いコミュニケーションの場を提
供するものである。コミュニティの実行環境にEPを用
いることにより、コミュニティ内のすべてのエンティテ
ィは、ブローカを介することなく、コミュニケーション
すべきエンティティを直接発見することができる。これ
は、コミュニティ内のエンティティのコミュニケーショ
ンは、EP内のイベントの送受信として実装されるため
である。
【0097】図49にコミュニティの概念モデルを示
す。ユーザエージェント(UA)、情報・サービス提供
エージェント(ISA)がコミュニティ内のエンティテ
ィに相当する。UAはユーザの代理人として自律的に振
る舞うエージェントであり、ユーザの嗜好、動作環境、
位置情報、状況、傾向などに応じて、自身の振る舞いを
動的に決定し、インタラクションすべきISAや他のU
Aを探索し、それらとインタラクションする。ISAは
情報提供者やサービス提供者の代理人として自律的に振
る舞うエージェントであり、提供者の意図に基づいて、
インタラクションすべきUAや他のISAを探索する。
すなわち、自身の情報を提供するのに相応しいユーザを
探索して特定する。
【0098】一方、コミュニティエージェント(Com
A)は、コミュニティの運営を司るエージェントであ
る。EP運営者は、運営ポリシに基づいて、SION−
MTを介したSIONの制御・運営を行う。従って、C
omAは、EP運営者をエージェント化したものと見な
すことができる。基本的に、コミュニティの運営ポリシ
はComAによって規定される。例えば、UA、ISA
などのエンティティに対するコミュニティヘの参加、退
去、消滅、複製などの認可、コミュニティ内に流通させ
る情報の把握と統制(相応しくないイベントの削除な
ど)、コミュニティ内の統計情報(トレンド情報、評判
の高い情報など)の管理などを自身の運営ポリシに基づ
いて司る。
【0099】また、コミュニティの高いスケーラビリテ
ィやリライアビリティの保証を達成するため、負荷状況
や障害状況に応じて、EPおよびEPOの増減設、撤
収、マイグレーション等のSION制御を実行する。す
なわち、SION21とComAを組み合わせることに
より、SION21は自律分散型ネットワークから、学
習、成長、進化が可能な進化型ネットワークヘと発展す
る。このように、ComAはコミュニティ内のエンティ
ティの振る舞いを統制するとともに、SION1を自己
組織化するための役割を担う。さらに、コミュニティ間
のコラボレーションにより、コミュニティ間での情報の
共有が可能である。例えば、コミュニティAにおいて流
通している情報の中で、人気が高いトップ10のみを、
コミュニティBに流通させることができる。以下に処理
の流れを示す。
【0100】まず、コミュニティBのComAが、イベ
ントプレースBのFAに対して、"コミュニティAにお
いて流通している情報の中で、人気が高いトップ10の
みを、コミュニティBに流通させる"旨を指示する。
【0101】次にFAは、イベントプレースAに対し
て、トップ10のイベントタイプを問い合わせる。これ
を受けて、イベントプレースAは、配下の統計情報収集
オブジェクト(SO)に問い合わせ、その結果を、FA
に返却する。
【0102】次に、FAは取得したイベントタイプを基
に、オントロジー変換テーブルを作成するとともに、イ
ベントプレースAに対しフィルタを設定する。以降、F
Aは、イベントプレースAから、当該イベントを受信可
能になる。
【0103】次にFAは、イベントプレースAから取得
したイベントを、オントロジー変換テーブルに基づいて
オントロジー変換し、それをイベントプレースBへと送
出する。
【0104】以上説明したような形態によれば、以下の
2点の効果を得ることができる。
【0105】第1に、分散オブジェクト環境上にSIO
Nのネットワーク環境を容易に構築できる。
【0106】第2に、サービスアプリケーションをエン
ティティとしてコミュニティに参加させることにより、
簡単にイベントを送出したり、必要なイベントをピック
アップすることが可能になり、相互にコミュニケション
を図ることが可能になる。
【0107】以上説明したように、SIONでは、以下
の効果を得ることができる。
【0108】FAを介したイベントプレース間のフェデ
レーション機構により、他のイベントプレースのみで流
通していたイベントを、自イベントプレース内に取り込
むことができる。逆に、他のイベントプレースにイベン
トを送出することにより、自イベントプレース内で流通
しているイベントをアドバタイズできる。このように、
異なるイベントプレース間で、イベントの共有が可能に
なるとともに、オントロジーを考慮したイベントプレー
ス間の相互運用により、ボトムアップアプローチによる
グローバルな自律分散型の照合ネットワークを構築する
ことが可能になる。
【0109】マルチプルEPOの機構により、フィルタ
リング処理を複数のEPOに負荷分散させることが可能
になるとともに、自律的に動作するEPO間のイベント
ルーチング機構により、ネットワークトラヒックを最小
限に抑えることが可能になる。これにより、結果的にE
Pのトータルスループットをスケーラブルに向上させる
ことが可能となる。
【0110】ブローカを介することなく、自身に相応し
いエンティティを直接探索・発見することが可能とな
る。例えば、情報提供者は、ユーザの存在を知ることな
く、自身が提供する情報に相応しいユーザを特定するこ
とができる。同様に、ユーザは情報提供者の存在を知る
ことなく、自身の嗜好に相応しい情報提供者を探索・発
見することができる。すなわち、ユーザと情報提供者は
互いに等価的である。これにより、特定のブローカに頼
ることなく、自身のポリシに従って、リアルタイムに情
報を発信することが可能になる。また、探索対象となる
エンティティの数が膨大な場合やエンティティが探索対
象ドメインに頻繁に出入りする場合において、非ブロー
カモデルに基づく探索技術が特に有効となる。
【0111】SIONにおいては、意味情報の終端点が
ネットワークとなる。一方、端末間でpeer-to-peer接続
を行う方法においては、意味情報の終端点が端末になる
ため、端末の中身を外部に公開することになる。従っ
て、SIONは後者の方法と比べて、高いセキュリティ
とプライバシ保護を実現することが可能である。
【0112】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0113】図1は本発明の一実施形態の環境情報配信
システムの構成図である。
【0114】本実施形態の環境情報配信システムは環境
情報提供者端末11,12,13とサイト提供者端末21
2と意味情報ネットワーク3で構成されている。
【0115】環境情報提供者端末11は、SF/アニメ
映像クリップを提供する環境情報提供者A1用である。
環境情報提供者端末12は、アウトドア活動映像クリッ
プを提供する環境情報提供者A2用である。環境情報提
供者端末13は、スポーツ競技映像クリップを提供する
環境情報提供者A3用である。
【0116】サイト提供者端末21,22は同一のサイト
提供者Bが提供するそれぞれサイトS1(子供連れ家族
向け施設会場)、サイトS2(スポーツ用品店専門モー
ル)用である。
【0117】環境情報提供者端末11,12,13にはそ
れぞれ環境情報提供用アプリケーション41,42,43
がインストールされ、サイト提供者用端末21,22には
それぞれサイト用アプリケーション51,52がインスト
ールされている。各端末11〜13,21,22にCORB
A(Common Object Resource Broken Architecture)準
拠のORB(Object Resource Broken)等ミドルウェア
と、イベントプレースファクトリ生成機構をインストー
ルして自身の端末においてイベントプレースを生成して
それを使用するか、あるいは他のネットワークシステム
上にあるイベントプレースへアクセスしてセッションを
確立する等して、意味情報ネットワーク3に接続されて
いる。第1の実施形態 (1)環境情報提供者A1、環境情報提供者A2、環境情
報提供者A3はそれぞれ環境情報提供用アプリケーショ
ン41,42,43を使用し、図3のようなアプリケーシ
ョン画面に提供する環境情報(コンテンツ)の情報を環
境情報提供者端末11,12,13に入力し、環境情報要
求の受付を開始する。例として、環境情報提供者A1
「SF」、環境情報提供者A2は「キャンピング」、環
境情報提供者A3は「サッカー」の映像クリップをそれ
ぞれ設定したとする。図3、図4、図5の入力内容は、
それぞれ環境情報提供者A1、環境情報提供者A2、環境
情報提供者A3が入力した例を示すものである。このと
き各環境情報提供用アプリケーション41,42,4
3は、イベントプレースに対して、図10のようなイベ
ントタイプを登録し(まだ登録されていない場合)、イ
ベント受信のためのセションを確立すると、フィルタオ
ブジェクトの生成を行い、このフィルタオブジェクトに
図11のようなフィルタ値を設定する。図11、図1
2、図13の入力内容は、それぞれ環境情報提供者
1、環境情報提供者A2、環境情報提供者A3の環境情
報提供用アプリケーション41,42,43が設定した例
を示すものである。 (2)図1でサイト提供者Bは、サイトS1、サイトS2
の端末21,22においてサイト用アプリケーション
1,52を使用し、図6のような端末上のアプリケーシ
ョン画面から、環境情報識別情報と環境情報要求条件を
入力し、環境情報の要求をする。例として、サイトS1
は「子供向き家族向き」の「SF」を指定し、サイトS
2は識別情報に人気の「サッカー」とその他要求条件に
は「アウトドア派向きのもの」をそれぞれ独立な関係で
設定したとする。図6、図7の入力内容は、サイト提供
者Bがそれぞれサイト提供者端末21、22で入力した例
を示すものである。このとき、サイト提供者端末21
2が使用した各サイト用アプリケーション51,5
2は、それぞれ図14のようなイベントE1と図15のよ
うなイベントE2とE3を生成し、イベントプレースに送
信する。ここで、イベント中の"don't care"
は情報項目の値を特定しないことを示し、「表示システ
ム」項目は各サイト用アプリケーション51,52がサイ
ト提供者Bから事前に入力されたとする。
【0118】イベントプレースにおいて、各サイト用ア
プリケーション51,52が送信したイベントE1,E2
3と各環境情報提供用アプリケーション41,42,43
が設定したフィルタとの照合が行われ、フィルタ値に示
される条件に合致したイベントは、当該フィルタを設定
した環境情報提供者に転送される。各サイト用アプリケ
ーション51,52が使用したイベントプレースと、各環
境情報提供用アプリケーション41,42,43が使用し
たイベントプレース間は、イベントプレースのフェデレ
ーション機能により、情報の相互流通が可能であるた
め、イベントE1,E2,E3はいくつかのイベントプレ
ースを経由して、目的の環境情報提供用アプリケーショ
ンが使用しているイベントプレースへ最終的に転送され
る。図では、最終的には、サイトS1のイベントE1は環
境情報提供者端末11が、サイトS2のイベントE2は環
境情報提供者端末12が、イベントE1は環境情報提供者
端末13が、それぞれ受信する。 (3)環境情報要求イベントを受信した環境情報提供者
端末では、環境情報提供用アプリケーションが、前記イ
ベント中にある環境情報識別情報(図では情報の種類)
と環境情報要求条件(図では提供条件や表示システムな
ど)をもとに、図3、図4、図5ですでに環境情報提供
者が投入済みの環境情報案内情報と環境情報入手情報を
求め、前記イベント中にある返信先情報をもとに環境情
報案内情報と環境情報入手情報の組を返信する。 (4)各サイト用アプリケーション51,52は、予め定
められた期間、情報の返信を待ち、その期間に受信した
情報を、ユーザ(サイト提供者B)に対して端末21
2上に図8のような画面で表示する。図8、図9の表
示内容は、それぞれサイト提供者端末21、サイト提供
者端末22が受信した例を示すものである。図8では、
「子供向き家族向き」の「SF」指定に対する返送とし
て、図1に示されていない環境情報提供者からの「タイ
ムマシン」も表示されているが、これは一般にあるイベ
ントが不特定多数の環境情報提供者に届いて複数の返送
がありうることを示している。サイト提供者Bは、未選
択環境情報一覧から表示するものを選択する。選択され
た環境情報は、表示中環境情報があれば表示待ち環境情
報一覧にリストされ、大型スクリーンなどの表示装置に
表示されるまでに、サイト用アプリケーションによって
環境情報入手情報から環境情報そのもの(コンテンツ)
が取り込まれる。
【0119】これにより、環境情報を利用したいサイト
提供者が、環境情報を提供したい不特定多数の者の中か
ら、要求条件に合った環境情報の提供者に向けて、ただ
し前記環境情報提供者を認識することなく、環境情報要
求をリアルタイムに送信することができ、またその結果
を受信し環境情報を選択・表示することができる。この
時、サイト提供者と複数の環境情報提供者間の情報送受
信ルートが一般に動的に決まり、事前の固定的なルート
設定は必要ない。 (5)各サイト用アプリケーション51,52は、図8の
ような画面にある表示環境情報の効果値入力をサイト提
供者Bから受けたり、大衆の集まり具合を監視できる装
置などから効果情報を受けたりして、これまでサイト提
供者Bから受けた情報の履歴によるサイトの性格ととも
に、効果のある環境情報の履歴を求める。大衆の集まり
具合の収集方法の例として、サイト周辺の大衆の所有す
る携帯端末から発信される電波を収集し、その収集結果
から周辺の大衆の集まり具合を算出する等がある。
【0120】この結果を参照・利用しながら、可能であ
れば、未選択の環境情報を自動選択したり、新たな環境
情報要求のイベントを意味情報ネットワーク3に送信し
たり、図2に示すように互いに他のサイト用アプリケー
ションに前記結果や前記の新たなイベントを送受したり
する。図2の例では、サイト提供者端末21が効果のあ
った「スタートレック」(種類はSF)に関連した情報
をサイト提供者端末2 2に、サイト提供者端末22が効果
のあった「W杯ダイジェスト」(種類はサッカー)に関
連した情報をサイト提供者端末21に、それぞれ在来の
ネットワーク(インターネット)を介して送り、各サイ
トが受け取った情報に自サイトの性格を反映させて新た
な環境情報要求のイベントを生成し(サイトS1は図1
6、サイトS2は図17。図17で提供条件に「競技観
戦派」が追加されているのは効果のあった「W杯ダイジ
ェスト」の影響による)それぞれ意味情報ネットワーク
3に送信したところ、サイトS1は環境情報提供者A3
すでに「子供連れ家族向け」の「サッカー」として登録
していた「少年サーカーゲーム」に合って環境情報提供
者A3から環境情報(コンテンツ)の提供を受けたが、
サイトS2は「SF」が「スポーツ関連(アウトドア派
/スポーツ競技観戦派)」と合わず環境情報提供者A1
にイベントが至らなかったことを示す(図2にある環境
情報提供者以外の提供者に各サイトの前記イベントが届
くこともありうるが省略)。
【0121】これにより、サイト提供者Bは、各サイト
用アプリケーション51,52に、表示した環境情報の効
果にしたがってより相応しい環境情報の要求をさせ、サ
イトごとに効果的な環境情報表示をさせることができ、
また、効果の大きな環境情報に関する情報をサイト間で
共有し、個々の効果を相互に反映させて、サイトの集合
全体の効果を上げることができる。
【0122】図18は以上の処理(1)〜(5)につい
てサイト提供者端末21,22と環境情報提供者13の間
に着目したシーケンス図である。第2の実施形態 (1)図19でサイト提供者Bは、サイトS1、サイト
2のサイト提供者端末2 1,22においてサイト用アプ
リケーション51,52を使用し、図6のような端末上の
アプリケーション画面から、環境情報識別情報と環境情
報要求条件を入力し、環境情報の要求をする。例とし
て、サイトS1は「子供向き家族向き」の「SF」を指
定し、サイトS2は識別情報に人気の「サッカー」とそ
の他要求条件には「アウトドア派向きのもの」をそれぞ
れ独立な関係で設定したとする。図6、図7の入力内容
は、サイト提供者Bがそれぞれサイト提供者端末21
2で入力した例を示すものである。このとき、各サイ
ト用アプリケーション51,52は、イベントプレースに
対して、図10のようなイベントタイプを登録し(まだ
登録されていない場合)、イベント受信のためのセショ
ンを確立すると、フィルタオブジェクトの生成を行い、
それぞれのフィルタオブジェクトに、サイトS1では図
21のようなフィルタを、サイトS2では図22のよう
な2組のフィルタ値を設定する。ここで、フィルタ中
の"don't care"は情報項目の値を特定しない
ことを、「表示システム」項目は各サイト用アプリケー
ション51,52がサイト提供者Bから事前に入力された
とする。 (2)図19で環境情報提供者A1、環境情報提供者
2、環境情報提供者A3は、それぞれ環境情報提供用ア
プリケーション41,42,43を使用し、図3のような
アプリケーション画面に提供する環境情報(コンテン
ツ)の情報を入力し、環境情報提供要求を開始する。例
として、環境情報提供者A1は「SF」、環境情報提供
者A2は「キャンピング」、環境情報提供者A3は「サッ
カー」の映像クリップをそれぞれ設定したとする。図
3、図4、図5の入力内容は、それぞれ環境情報提供者
1、環境情報提供者A2、環境情報提供者A3が入力し
た例を示すものである。このとき各環境情報提供用アプ
リケーション41,42,43は、図23のようなイベン
トを生成しイベントプレースに送信する。図23、図2
4、図25の入力内容は、それぞれ環境情報提供者
1、環境情報提供者A2、環境情報提供者A3の環境情
報提供用アプリケーション41,42,43が設定した例
を示すものである。ここで、環境情報提供要求イベント
は、他の契機(例えば、周期的な間隔、など)でも送信
されうる。
【0123】イベントプレースにおいて、各環境情報提
供用アプリケーション41,42,4 3が送信したイベン
トと各サイト用アプリケーション51,52が設定したフ
ィルタとの照合が行われ、フィルタ値に示される条件に
合致したイベントは、当該フィルタを設定したサイト提
供者端末に転送される。各サイト用アプリケーション5
1,52が使用したイベントプレースと、各環境情報提供
用アプリケーション4 1,42,43が使用したイベント
プレース間は、イベントプレースのフェデレーション機
能により、情報の相互流通が可能であるため、前記イベ
ントはいくつかのイベントプレースを経由して、目的の
サイト用アプリケーションが使用しているイベントプレ
ースへ最終的に転送される。図では、最終的には、環境
情報提供者A1のイベントはサイト提供者端末21が、環
境情報提供者A2のイベントはサイト提供者端末22が、
環境情報提供者A3のイベントはサイト提供者端末2
2が、それぞれ受信する。 (3)前記環境情報提供要求イベントを受信したサイト
提供者端末21,22では、サイト提供用アプリケーショ
ン51,52が、前記イベント中にある環境情報案内情報
と環境情報入手情報を求め、ユーザ(サイト提供者B)
に対して端末上に図8のような画面で表示する。図8、
図9の表示内容は、それぞれサイト提供者端末21、22
が受信した例を示すものである。図8では、「子供向き
家族向き」の「SF」指定に対する環境情報として、図
1に示されていない環境情報提供者からの「タイムマシ
ン」も表示されているが、これは一般に不特定多数の環
境情報提供者からのイベントがフィルタに合致して複数
届くことがあることを示している。サイト提供者Bは、
未選択環境情報一覧から表示するものを選択する。選択
された環境情報は、表示中環境情報があれば表示待ち環
境情報一覧にリストされ、大型スクリーンなどの表示装
置に表示されるまでに、サイト用アプリケーション
1,52によって環境情報入手情報から環境情報そのも
の(コンテンツ)が取り込まれる。
【0124】これにより、環境情報を提供したい者が、
環境情報を利用したい不特定多数のサイト提供者の中か
ら、提供要求条件に合った環境情報の利用者に向けて、
ただしサイト提供者を認識することなく、環境情報提供
要求をリアルタイムに送信することができ、またサイト
提供者はその結果を受信し環境情報を選択・表示するこ
とができる。この時、環境情報提供者と一般に複数のサ
イト提供者間の情報送受信ルートが動的に決まり、事前
の固定的なルート設定は必要ない。 (4)各サイト用アプリケーション51,52は、図8の
ような画面にある表示環境情報の効果値入力をサイト提
供者Bから受けたり、大衆の集まり具合を監視できる装
置などから効果情報を受けたりして、これまでサイト提
供者Bから受けた情報の履歴によるサイトの性格ととも
に、効果のある環境情報の履歴を求める。この結果を参
照・利用しながら、可能であれば、未選択の環境情報を
自動選択したり、新たな環境情報受付のフィルタを意味
情報ネットワーク3に設定したり、図20に示すように
互いに他のサイト用アプリケーションに前記結果や前記
の新たなフィルタを送受したりする。図20の例では、
サイト提供者端末21が効果のあった「スタートレッ
ク」(種類はSF)に関連した情報をサイト提供者端末
2に、サイト提供者端末22が効果のあった「W杯ダイ
ジェスト」(種類はサッカー)に関連した情報をサイト
提供者端末21に、それぞれ在来のネットワーク(イン
ターネット)を介して送り、各サイトが受け取った情報
に自サイトの性格を反映させて新たな環境情報受付のフ
ィルタを生成し(サイトS1は図26、サイトS2は図2
7。図27で提供条件に「競技観戦派」が追加されてい
るのは効果のあった「W杯ダイジェスト」の影響によ
る)それぞれ意味情報ネットワーク3に送信したとこ
ろ、環境情報提供者側から周期起動などにより再度以前
と同じイベントの送信や新規のイベントの送信があり、
サイトS1は環境情報提供者A3が新規に用意した「子供
連れ家族向け」の「サッカー」に合って環境情報提供者
3から環境情報(コンテンツ)の提供を受けたが、サ
イトS2は「SF」が「スポーツ関連(アウトドア派/
スポーツ競技観戦派)」に合わず環境情報提供者A 1
らのイベントがサイトS2に至らなかったことを示す
(図20にあるサイト提供者B以外あるいはサイト提供
者BのサイトS1、サイトS2以外のサイトに各環境情報
提供者の前記イベントが届くこともありうるが省略)。
サイト用アプリケーション51,52は、環境情報提供用
アプリケーション41,42,43からの周期的イベント
送信などにより、同一のイベントを受信した場合、自動
廃棄あるいはサイト提供者の確認を求めて廃棄を決める
などの機能を持つこともできる。
【0125】図28は以上の処理(1)〜(4)につい
てサイト提供者端末21,22と環境情報提供者13の間
に着目したシーケンス図である。
【0126】これにより、サイト提供者Bは、各サイト
用アプリケーション51,52に、表示した環境情報の効
果にしたがってより相応しい環境情報の要求をさせ、サ
イトごとに効果的な環境情報表示をさせることができ、
また、効果の大きな環境情報に関する情報をサイト間で
共有させ個々の効果を相互に反映させて、サイトの集合
全体の効果を上げることができる。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、 ・環境情報提供者や仲介者の存在を知らなくても、不特
定多数のサイト提供者と不特定多数の環境情報提供者が
環境情報の送受信を行うことができ、 ・環境情報配送のルートを動的に最小限にとどめ、 ・環境情報配送のリアルタイム性を向上させ、 ・仲介料の発生をなくし、 ・負荷の集中を回避し、 ・欲しい環境情報のタイムリーな取得を容易にし、 ・環境情報の効果をサイトで共有させるのを容易にする
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の環境情報配信システ
ムの構成図である。
【図2】図1の環境情報配信システムにおいて、サイト
提供者BのサイトS1,S2間でリアルタイムに効果的な
環境情報を共有する例を示す図である。
【図3】サイト提供者Bからの環境情報要求の受付を環
境情報提供者側で開始する際の、環境情報提供者用端末
1におけるアプリケーション画面を示す図である。
【図4】サイト提供者Bからの環境情報要求の受付を環
境情報提供者側で開始する際の、環境情報提供者用端末
2におけるアプリケーション画面を示す図である。
【図5】サイト提供者Bからの環境情報要求の受付を環
境情報提供者側で開始する際の、環境情報提供者用端末
3におけるアプリケーション画面を示す図である。
【図6】サイト提供者Bから環境情報要求を発信する際
の、サイト提供者用端末21におけるアプリケーション
画面を示す図である。
【図7】サイト提供者Bから環境情報要求を発信する際
の、サイト提供者用端末22におけるアプリケーション
画面を示す図である。
【図8】サイト提供者Bが受信環境情報を選択したり表
示環境情報の効果値を入力したりする際の、サイト端末
1におけるアプリケーション画面を示す図である。
【図9】サイト提供者Bが受信環境情報を選択したり表
示環境情報の効果値を入力したりする際の、サイト端末
2におけるアプリケーション画面を示す図である。
【図10】環境情報の配送を行うため、意味情報ネット
ワーク3において定義されるイベントタイプの一例を示
す図である。
【図11】環境情報提供者A1が環境情報要求を受け付
けるため、意味情報ネットワーク3に設定されるフィル
タ条件の一例を示す図である。
【図12】環境情報提供者A2が環境情報要求を受け付
けるため、意味情報ネットワーク3に設定されるフィル
タ条件の一例を示す図である。
【図13】環境情報提供者A3が環境情報要求を受け付
けるため、意味情報ネットワーク3に設定されるフィル
タ条件の一例を示す図である。
【図14】サイト提供者端末21が環境情報要求を環境
情報提供者に送信するため、意味情報ネットワーク3に
発信するイベントの一例を示す図である。
【図15】サイト提供者端末22が環境情報要求を環境
情報提供者に送信するため、意味情報ネットワーク3に
発信するイベントの一例を示す図である。
【図16】サイト提供者Bのサイト提供者端末21がサ
イト提供者端末22から得た効果の高い環境情報種別に
基づいて環境情報要求を環境情報提供者に送信するた
め、意味情報ネットワーク3に発信するイベントの一例
を示す図である。
【図17】サイト提供者Bのサイト提供者端末22がサ
イト提供者端末21から得た効果の高い環境情報種別に
基づいて環境情報要求を環境情報提供者に送信するた
め、意味情報ネットワーク3に発信するイベントの一例
を示す図である。
【図18】第1の実施形態のサイト提供者Bのサイト提
供者端末21,22と環境情報提供者A3の環境情報提供
者端末13の間に着目したシーケンス図である。
【図19】本発明の第2の実施形態の環境情報配信シス
テムの構成図である。
【図20】図19の環境情報配信システムにおいて、サ
イト提供者BのサイトS1,S2間でリアルタイムに効果
的な環境情報を共有する例を示す図である。
【図21】サイト提供者Bのサイト提供者端末21が環
境情報提供要求を受け付けるため、意味情報ネットワー
ク3に設定されるフィルタ条件の一例を示す図である。
【図22】サイト提供者Bのサイト提供者端末22が環
境情報提供要求を受け付けるため、意味情報ネットワー
ク3に設定されるフィルタ条件の一例を示す図である。
【図23】環境情報提供者A1が環境情報提供要求をサ
イト提供者Bに送信するため、意味情報ネットワーク3
に発信するイベントの一例を示す図である。
【図24】環境情報提供者A2が環境情報提供要求をサ
イト提供者Bに送信するため、意味情報ネットワーク3
に発信するイベントの一例を示す図である。
【図25】環境情報提供者A3が環境情報提供要求をサ
イト提供者Bに送信するため、意味情報ネットワーク3
に発信するイベントの一例を示す図である。
【図26】サイト提供者Bのサイト提供者端末21がサ
イト提供者端末22から得た効果の高い環境情報種別に
基づいて環境情報提供要求を受け付けるため、意味情報
ネットワーク3に設定されるフィルタ条件の一例を示す
図である。
【図27】サイト提供者Bのサイト提供者端末22がサ
イト提供者端末21から得た効果の高い環境情報種別に
基づいて環境情報提供要求を受け付けるため、意味情報
ネットワーク3に設定されるフィルタ条件の一例を示す
図である。
【図28】第2の実施形態の、サイト提供者Bのサイト
提供者端末21,22と環境情報提供者A3の環境情報提
供者端末13間に着目したシーケンス図である。
【図29】環境情報配信システムの第1の従来例の構成
図である。
【図30】環境情報配信システムの第2の従来例の構成
図である。
【図31】意味情報ネットワークの概念モデルを示す図
である。
【図32】イベントの構成を示す説明図である。
【図33】意味情報ネットワークのモデルを示す図であ
る。
【図34】意味情報の定義を示す説明図である。
【図35】イベントタイプの定義例を示す説明図であ
る。
【図36】イベントの一例を示す説明図である。
【図37】フィルタの定義例を示す説明図である。
【図38】意味情報ネットワークの構成を示す図であ
る。
【図39】意味情報ネットワークの動作メカニズムと制
御インタフェースを示す説明図である。
【図40】物理リンクを示す説明図である。
【図41】フィルタの管理方法を示す説明図である。
【図42】イベントルーティング方法を示す説明図であ
る。
【図43】フィルタの登録状況を示す説明図である。
【図44】意味情報ネットワークの動作メカニズムと制
御インタフェースを示す説明図である。
【図45】物理リンクを示す説明図である。
【図46】イベントルーティング方法を示す説明図であ
る。
【図47】フィルタの登録状況を示す説明図である。
【図48】フェデレーション方法を示す説明図である。
【図49】コミュニティモデルを示す説明図である。
【符号の説明】
1,12,13,111,112,113 環境情報提供
者端末 21,22,121,122 サイト提供者端末 3 意味情報ネットワーク 41,42,43,141,142,143 環境情報提供
用アプリケーション 51,52,151,152 サイト用アプリケーション 13 ネットワーク(インターネット) 16 仲介者端末 17 仲介用アプリケーション A1,A2,A3 環境情報提供者 B サイト提供者端末 C 仲介者 21 意味情報ネットワーク(SION) 22 端末 SI−SW 意味情報スイッチ SI−R 意味情報ルータ SI−GW 意味情報ゲートウェイ EPO イベントプレースオブジェクト SLO シェアードリンクオブジェクト FA フェデレーションエージェント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星合 隆成 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 酒井 隆道 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 小柳 恵一 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 金杉 恵次 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 前田 潤 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1台の環境情報提供者端末か
    ら、環境情報を表示する少なくとも1つのサイトのサイ
    ト提供者端末へ環境情報をネットワークを介して配信す
    る環境情報配信方法であって、 前記環境情報提供者端末上の環境情報提供用アプリケー
    ションと前記サイト提供者端末上のサイト提供用アプリ
    ケーションを、前記ネットワークである意味情報ネット
    ワークに接続し、 前記環境情報提供者端末に入力された、環境情報の識別
    情報と提供条件をフィルタとして前記意味情報ネットワ
    ークに設定し、 前記サイト提供者端末に入力された、環境情報の識別情
    報、前記提供条件と照合される要求条件、および要求に
    対する応答を受けるための返信先情報を含む環境情報要
    求イベントを生成し、前記意味情報ネットワークに送信
    し、 自己のフィルタに設定された識別情報と提供条件が、受
    信した前記環境情報要求イベントに含まれる識別情報と
    要求条件に合致した環境情報提供者端末が、環境情報の
    内容を示す案内情報と、環境情報の入手方法を示す入手
    情報を前記イベント中にある返信先情報をもとに前記意
    味情報ネットワークに送信し、 前記サイト提供者端末が前記環境情報提供者端末から一
    定期間受信した案内情報の表示を行い、サイト提供者に
    よって環境情報のアクセスが指示された場合、前記入手
    情報をもとに環境情報のアクセスを行うか、または前記
    案内情報を表示することなく前記案内情報をもとに環境
    情報を選択し、アクセスする環境情報配信方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも1台の環境情報提供者端末か
    ら、環境情報を表示する少なくとも1つのサイトのサイ
    ト提供者端末へ環境情報をネットワークを介して配信す
    る環境情報配信方法であって、 前記環境情報提供者端末上の環境情報提供用アプリケー
    ションを、前記ネットワークである意味情報ネットワー
    クに接続し、 前記環境情報提供者端末に入力された、環境情報の識別
    情報と提供条件をフィルタとして前記意味情報ネットワ
    ークに設定し、 自己のフィルタに設定された識別情報と提供条件が、前
    記サイト提供者端末から前記意味情報ネットワークを介
    して受信した環境情報要求イベントに含まれる、環境情
    報の識別条件と要求条件に合致すると、環境情報の内容
    を示す案内情報と、その入手方法を示す入手情報を前記
    イベントに含まれる返信先情報をもとに前記意味情報ネ
    ットワークに送信する環境情報配信方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも1台の環境情報提供者端末か
    ら、環境情報を表示する少なくとも1つのサイトのサイ
    ト提供者端末へ環境情報をネットワークを介して配信す
    る環境情報配信方法であって、 前記サイト提供者端末上のサイト提供用アプリケーショ
    ンを、前記ネットワークである意味情報ネットワークに
    接続し、 前記サイト提供者端末に入力された、環境情報の識別情
    報、要求条件、および要求に対する応答を受けるための
    返信先情報を含む環境情報要求イベントを生成し、前記
    意味情報ネットワークに送信し、 前記サイト提供者端末が、前記環境情報要求イベントの
    応答として前記環境情報提供者端末から一定期間受信し
    た環境情報の案内情報の表示を行い、サイト提供者によ
    って環境情報のアクセスが指示された場合、前記環境情
    報提供者端末から送信された、環境情報の入手方法を示
    す入手情報をもとに環境情報のアクセスを行うか、また
    は前記案内情報を表示することなく前記案内情報をもと
    に環境情報を選択し、アクセスする環境情報配信方法。
  4. 【請求項4】 環境情報提供用アプリケーションを含む
    少なくとも1台の環境情報提供者端末と、 サイト提供用アプリケーションを含む少なくとも1台の
    サイト提供者端末と、 前記環境情報提供用アプリケーションと前記サイト提供
    用アプリケーションを接続する意味情報ネットワークを
    有し、 前記環境情報提供用アプリケーションは、前記環境情報
    提供者端末から入力された、環境情報の識別情報と提供
    条件をフィルタとして前記意味情報ネットワークに設定
    する処理と、自己のフィルタに設定された識別情報と提
    供条件が、前記サイト提供者端末から前記意味情報ネッ
    トワークを介して受信した環境情報要求イベントに含ま
    れる、環境情報の識別情報と要求条件に合致すると、環
    境情報の内容を示す案内情報と、環境情報の入手方法を
    示す入手情報を前記イベント中にある返信先情報をもと
    に前記意味情報ネットワークに送信する処理を含み、 前記サイト提供用アプリケーションは、前記サイト提供
    者端末に入力された、環境情報の識別情報、要求条件、
    および要求に対する応答を受けるための返信先情報を含
    む環境情報要求イベントを生成し、前記意味情報ネット
    ワークに送信する処理と、前記サイト提供者端末が、前
    記環境情報要求イベントの応答として前記環境情報提供
    者端末から一定期間受信した環境情報の案内情報の表示
    を行い、サイト提供者によって環境情報のアクセスが指
    示された場合、前記環境情報提供者端末から送信された
    入手情報をもとに環境情報のアクセスを行うか、または
    前記案内情報を表示することなく前記案内情報をもとに
    環境情報を選択し、アクセスする処理を含む環境情報配
    信システム。
  5. 【請求項5】 環境情報を表示する少なくとも1台のサ
    イト提供者端末へネットワークを介して環境情報を配信
    する環境情報提供者端末であって、 前記環境情報提供者端末に入力された、環境情報の識別
    情報と提供条件をフィルタとして前記ネットワークであ
    る意味情報ネットワークに設定する処理と、自己のフィ
    ルタに設定された識別情報と提供条件が、前記サイト提
    供者端末から前記意味情報ネットワークを介して受信し
    た環境情報要求イベントに含まれる、環境情報の識別情
    報と要求条件に合致すると、環境情報の内容を示す案内
    情報と、その入手方法を示す入手情報を前記イベント中
    にある返信先情報をもとに前記意味情報ネットワークに
    送信する処理を含み、前記意味情報ネットワークに接続
    される環境情報提供用アプリケーションを有する環境情
    報提供者端末。
  6. 【請求項6】 少なくとも1台の環境情報提供者端末か
    ら意味情報ネットワークを介して送信された環境情報を
    受信し、サイトに表示するサイト提供者端末であって、 前記サイト提供者端末に入力された、環境情報の識別情
    報、要求条件、および要求に対する応答を受けるための
    返信先情報を含む環境情報要求イベントを生成し、前記
    ネットワークである意味情報ネットワークに送信する処
    理と、前記環境情報要求イベントの応答として、前記環
    境情報提供者端末から一定期間受信した環境情報の案内
    情報の表示を行い、サイト提供者によって環境情報のア
    クセスが指示された場合、前記環境情報提供者端末から
    送信された、環境情報の入手方法を示す入手情報をもと
    に環境情報のアクセスを行うか、または前記案内情報を
    表示することなく前記案内情報をもとに環境情報を選択
    し、アクセスする処理を含み、前記意味情報ネットワー
    クに接続されるサイト提供用アプリケーションを有する
    サイト提供者端末。
  7. 【請求項7】 少なくとも1台の環境情報提供者端末か
    ら、環境情報を表示する少なくとも1つのサイトのサイ
    ト提供者端末へ環境情報をネットワークを介して配信す
    る環境情報配信方法であって、 前記環境情報提供者端末上の環境情報提供用アプリケー
    ションと前記サイト提供者端末上のサイト提供用アプリ
    ケーションを、前記ネットワークである意味情報ネット
    ワークに接続し、 前記サイト提供者端末に入力された、環境情報の識別情
    報と要求条件をフィルタとして前記意味情報ネットワー
    クに設定し、 前記環境情報提供者端末に入力された、環境情報の識別
    情報、前記要求条件と照合される提供条件、環境情報の
    入手方法を示す入手情報を含む環境情報提供要求イベン
    トを生成し、前記意味情報ネットワークに送信し、 自己のフィルタに設定された識別情報と要求条件が、受
    信した前記環境情報提供要求イベントに含まれる識別情
    報と提供条件に合致したサイト提供者端末が、前記環境
    情報提供者端末から送信された、環境情報の内容を示す
    案内情報の表示を行い、サイト提供者によって環境情報
    のアクセスが指示された場合、前記入手情報をもとに環
    境情報のアクセスを行うか、前記案内情報を表示するこ
    となく前記案内情報をもとに環境情報を選択し、アクセ
    スする環境情報配信方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも1台の環境情報提供者端末か
    ら、環境情報を表示する少なくとも1つのサイトのサイ
    ト提供者端末へ環境情報をネットワークを介して配信す
    る環境情報配信方法であって、 前記環境情報提供者端末上の環境情報提供用アプリケー
    ションを、前記ネットワークである意味情報ネットワー
    クに接続し、 前記環境情報提供者端末に入力された、環境情報の識別
    情報、前記サイト提供者端末に入力された要求条件と照
    合される提供条件、環境情報の入手方法を示す入手情報
    を含む環境情報提供要求イベントを生成し、前記意味情
    報ネットワークに送信する環境情報配信方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも1台の環境情報提供者端末か
    ら、環境情報を表示する少なくとも1つのサイトのサイ
    ト提供者端末へ環境情報をネットワークを介して配信す
    る環境情報配信方法であって、 前記サイト提供者端末に入力された、環境情報の識別情
    報と要求条件をフィルタとして、前記ネットワークであ
    る意味情報ネットワークに送信し、 自己のフィルタに設定された識別条件と要求条件が、前
    記環境情報提供者端末から前記意味情報ネットワークを
    介して受信した環境情報提供要求イベントに含まれる識
    別条件と提供条件に合致すると、前記環境情報提供者端
    末から送信された、環境情報の内容を示す案内情報の表
    示を行い、サイト提供者によって環境情報のアクセスが
    指示された場合、前記環境情報要求イベントに含まれ
    る、環境情報の入手方法を示す入手情報をもとに環境情
    報のアクセスを行うか、前記案内情報を表示することな
    く前記案内情報をもとに環境情報を選択し、アクセスす
    る環境情報配信方法。
  10. 【請求項10】 環境情報提供用アプリケーションを含
    む少なくとも1台の環境情報提供者端末と、 サイト提供用アプリケーションを含む少なくとも1台の
    サイト提供者端末と、前記環境情報提供用アプリケーシ
    ョンと前記サイト提供用アプリケーションを接続する意
    味情報ネットワークを有し、 前記環境情報提供用アプリケーションは、前記環境情報
    提供者端末に入力された、環境情報の識別情報、前記サ
    イト提供者端末に入力された要求条件と照合される提供
    条件、環境情報の入手方法を示す入手情報を含む環境情
    報提供要求イベントを生成し、前記意味情報ネットワー
    クに送信する処理を含み、 前記サイト提供用アプリケーションは、前記サイト提供
    者端末に入力された、環境情報の識別情報と要求条件を
    フィルタとして前記意味情報ネットワークに設定する処
    理と、自己のフィルタに設定された識別情報と要求条件
    が、受信した前記環境情報提供要求イベントに含まれる
    識別情報と提供条件に合致すると、環境情報の内容を示
    す案内情報の表示を行い、サイト提供者によって環境情
    報のアクセスが指示された場合、前記環境情報提供要求
    イベントに含まれる、環境情報の入手方法を示す入手情
    報をもとに環境情報のアクセスを行うか、前記案内情報
    を表示することなく前記案内情報をもとに環境情報を選
    択し、アクセスする処理を含む環境情報配信システム。
  11. 【請求項11】 環境情報を表示するサイトの少なくと
    も1台のサイト提供者端末へ環境情報をネットワークを
    介して配信する環境情報提供者端末であって、 前記環境情報提供者端末に入力された、環境情報の識別
    情報、前記サイト提供者端末に入力された要求条件と照
    合される提供条件、環境情報の入手方法を示す入手情報
    を含む環境情報提供要求イベントを生成し、前記ネット
    ワークである意味情報ネットワークに送信する処理を含
    み、前記意味情報ネットワークに接続される環境情報提
    供者端末。
  12. 【請求項12】 少なくとも1台の環境情報提供者端末
    からネットワークを介して送信された環境情報を受信
    し、サイトに表示するサイト提供者端末であって、 前記サイト提供者端末に入力された、環境情報の識別情
    報と要求条件をフィルタとして前記ネットワークである
    意味情報ネットワークに設定する処理と、自己のフィル
    タに設定された識別情報と要求条件が、前記環境情報提
    供者端末から受信した前記環境情報提供要求イベントに
    含まれる識別情報と提供条件に合致すると、環境情報の
    内容を示す案内情報の表示を行い、サイト提供者によっ
    て環境情報のアクセスが指示された場合、前記環境情報
    提供要求イベントに含まれる、環境情報の入手方法を示
    す入手情報をもとに環境情報のアクセスを行うか、前記
    案内情報を表示することなく前記案内情報をもとに環境
    情報を選択し、アクセスする処理を含み、前記意味情報
    ネットワークに接続されるサイト提供者端末。
  13. 【請求項13】 前記サイト提供者端末は環境情報の評
    価情報を求め、該評価情報を用いて環境情報を自動選択
    し、あるいは環境情報の識別情報と要求条件を生成し、
    環境情報要求イベントとして前記意味情報ネットワーク
    に送信する、請求項1、3、7、9のいずれか1項記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 他のサイトのサイト用アプリケーショ
    ンと前記意味情報ネットワークまたは通常のネットワー
    クを用いて前記評価情報、環境情報要求イベントを送受
    し合い、受信した場合にはサイトの性格を受信情報に反
    映する、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記サイト用アプリケーションは環境
    情報の評価情報を求め、該評価情報を用いて環境情報を
    自動選択し、あるいは環境情報の識別情報と要求条件を
    生成し、環境情報要求イベントとして前記意味情報ネッ
    トワークに送信する処理をさらに含む、請求項4または
    10記載のシステム。
  16. 【請求項16】 前記サイト用アプリケーションは他の
    サイトのサイト用アプリケーションと前記意味情報ネッ
    トワークまたは通常のネットワーク用いて前記評価情
    報、環境情報要求イベントを送受し合い、受信した場合
    にはサイトの性格を受信情報に反映する処理をさらに含
    む、請求項15記載のシステム。
  17. 【請求項17】 前記サイト用アプリケーションは環境
    情報の評価情報を求め、該評価情報を用いて環境情報を
    自動選択し、あるいは環境情報の識別情報と要求条件を
    生成し、環境情報要求イベントとして前記意味情報ネッ
    トワークに送信する処理をさらに含む、請求項6または
    12記載のサイト提供者端末。
  18. 【請求項18】 前記サイト用アプリケーションは他の
    サイトのサイト用アプリケーションと前記意味情報ネッ
    トワークまたは通常のネットワーク用いて前記評価情
    報、環境情報要求イベントを送受し合い、受信した場合
    にはサイトの性格を受信情報に反映する処理をさらに含
    む、請求項17記載のサイト提供者端末。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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