JP2002257775A - 酸素センサー - Google Patents

酸素センサー

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JP2002257775A
JP2002257775A JP2001141797A JP2001141797A JP2002257775A JP 2002257775 A JP2002257775 A JP 2002257775A JP 2001141797 A JP2001141797 A JP 2001141797A JP 2001141797 A JP2001141797 A JP 2001141797A JP 2002257775 A JP2002257775 A JP 2002257775A
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electrode
oxygen sensor
oxygen
solid electrolyte
electrolyte layer
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JP2001141797A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Fujisawa
充 藤沢
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Ibiden Co Ltd
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温領域であっても酸素イオン伝導性固体電
解質層の導電率が高く、耐久性に優れ、さらに、その構
造が簡単で、安価に製造することができる酸素センサー
を提供する。 【解決手段】 下記化学式(1)で表される酸化物から
なる酸素イオン伝導性固体電解質層の両面に電極が設け
られ、一方の電極に基準気体を接触させ、他方の電極に
被検出気体を接触させ、上記2つの電極の間に酸素分圧
比に応じた起電力を発生させるように構成された酸素セ
ンサーであって、上記電極は、貴金属と、酸化セリウム
を主成分とするセラミック成分とから構成されているこ
とを特徴とする酸素センサーである。 Ce1-xx2-x/2・・・(1) (式中、Rは、Gd、Yb、Y、Sm、Nd及びLaか
らなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、
0.01≦x≦0.3)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、自動車排
気ガス中の酸素濃度を測定するための酸素センサーに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等の内燃機関から排出され
る排気ガスが、環境や人体に害を及ぼすことが問題にな
っており、排気ガスの規制が強化されてきている。そこ
で、種々の排気ガス浄化システムが開発されているが、
空燃比フィードバック制御システムは、エンジン本体の
変更を必要とせず、エンジン性能や燃費を損なわないた
めに早くから注目されている。この空燃比フィードバッ
ク制御システムにおいて、重要な役割を果たしているの
が酸素センサーであり、従来から、様々な種類のものが
開発され、実用化されている。
【0003】このような酸素センサーとして、図10に
示したような、所謂、コップ型の酸素センサーが開示さ
れている。コップ型の酸素センサー30は、先端部を閉
塞した酸化ジルコニウムを主成分とするセラミック管3
2の内表面及び外表面のそれぞれ一部に電極(内側電極
33、外側電極34)が設けられた構造をしている。ま
た、外側電極34の周囲には、外側電極34が直接排気
ガスと接触しないように多孔質保護層39が形成されて
いる。なお、上記酸化ジルコニウムは、通常、部分安定
化ジルコニウムが使用され、イットリア(Y23)が5
mol%程度含まれた組成のものであり、高温におい
て、良好な導電率を有する酸素イオン導電体である。
【0004】そして、内側電極33には高酸素濃度の大
気を、外側電極34には低酸素濃度の排気ガスを導入す
ることで、内側電極33と外側電極34との間に濃淡電
池が形成され、酸素濃度の分圧比に応じた起電力を発生
させることができる。大気中の酸素濃度は一定とするこ
とができるため、この酸素センサー30を用いることに
より、排気ガス中の酸素濃度を検出することができるの
である。
【0005】従来、内側電極33及び外側電極34等の
電極には、高い電子導電率を有し、触媒活性とともに、
化学的安定性に優れるとの理由により、Pt、Rh、P
d等の貴金属が使用され、特に、Ptは、その高い触媒
活性により最も多用されている。
【0006】また、このようなPtからなる電極の形成
方法としては、真空蒸着法、無電界メッキ法、ペースト
法等が採用されているが、比較的電極の接着強度が高
く、耐久性に優れていることから、仮焼状態の酸化ジル
コニウムを主成分とする酸素イオン伝導性固体電解質層
にPtペーストを塗布してから焼結させるペースト法
が、電極形成方法として好ましいとされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような、従来の酸
素センサーにおいて、酸素イオン伝導性固体電解質層
は、上述した通り、酸化ジルコニウムを主成分とするも
のであり、この酸化ジルコニウムを主成分とする酸素イ
オン伝導性固体電解質層は、低温領域で、その特性が大
きく変化して不安定であるため使用することができな
い。また、Pt電極は、低温領域で、その内部抵抗が大
きくなり、かつ、触媒活性が悪化してしまう。そのた
め、従来の酸素センサーは、該酸素センサーの近傍にヒ
ーター等を設け、ある程度高温に加熱しなければ酸素セ
ンサーとして使用することができなかった。特に、Pt
電極をペースト法で形成した場合には、Pt電極の耐久
性は比較的高いものとなるが、表面積は余り大きくない
ため、真空蒸着法等を用いた場合に比べて、その触媒活
性が悪くなるという問題があった。
【0008】また、Pt電極と酸素イオン伝導性固体電
解質層との接着強度は、固体電解質層に対するPtの濡
れ性に依存するが、Ptの濡れ性は余り良好なものでは
ないため、Ptのみが含まれるペーストを用い、上記ペ
ースト法によりPt電極を形成した場合、その接着強度
は充分とはいえなかった。また、Pt電極と酸素イオン
伝導性固体電解質層とは、その熱膨張係数が異なるもの
であり、この接着強度も低いため、ヒーターや排気ガス
により繰り返し加えられる冷熱サイクルに起因して、P
t電極と酸素イオン伝導性固体電解質層との間に、隙間
等が発生することがあった。さらに、酸素センサーの近
傍にヒーターを備えた酸素センサーは、ヒーター電流が
リークした場合に、酸素センサー自体が破壊されること
があるとともに、ヒーターを設けることで、その構造が
複雑になり、製造コストが高く付く原因ともなってい
た。
【0009】本発明は、上記課題に鑑み、低温領域であ
っても酸素イオン伝導性固体電解質層の導電率が高く、
また、電極の触媒活性が高く、応答性にも優れ、低温領
域において酸素センサーとして良好に使用することがで
きるとともに、繰り返し使用しても、電極と酸素イオン
伝導性固体電解質層との間に隙間等が発生することがな
く耐久性に優れ、さらに、ヒーターを設ける必要がない
ためその構造が簡単で、安価に製造することができる酸
素センサーを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記化学式
(1)で表される酸化物からなる酸素イオン伝導性固体
電解質層の両面に電極が設けられ、一方の電極に基準気
体を接触させ、他方の電極に被検出気体を接触させ、上
記2つの電極の間に酸素分圧比に応じた起電力を発生さ
せるように構成された酸素センサーであって、上記電極
は、貴金属と、酸化セリウムを主成分とするセラミック
成分とから構成されていることを特徴とする酸素センサ
ー。 Ce1-xx2-x/2・・・(1) (式中、Rは、Gd、Yb、Y、Sm、Nd及びLaか
らなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、
0.01≦x≦0.3)以下、本発明を詳細に説明す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の酸素センサーは、下記化
学式(1)で表される酸化物からなる酸素イオン伝導性
固体電解質層の両面に電極が設けられ、一方の電極に基
準気体を接触させ、他方の電極に被検出気体を接触さ
せ、上記2つの電極の間に酸素分圧比に応じた起電力を
発生させるように構成された酸素センサーであって、上
記電極は、貴金属と、酸化セリウムを主成分とするセラ
ミック成分とから構成されていることを特徴とする。 Ce1-xx2-x/2・・・(1) (式中、Rは、Gd、Yb、Y、Sm、Nd及びLaか
らなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、
0.01≦x≦0.3)
【0012】本発明の酸素センサーを構成する酸素イオ
ン伝導性固体電解質層(以下、単に固体電解質層ともい
う)は、上記化学式(1)で表される酸化物からなる。
上記化学式(1)は、酸化セリウム中にGd、Yb、
Y、Sm、Nd及びLaからなる群から選択される少な
くとも1種の元素(以下、単に希土類系元素ともいう)
が固溶していることを表す。また、その組成比は、酸化
セリウム70〜99mol%に対し、希土類系元素30
〜1mol%である。上記希土類系元素が30mol%
を超えると、上記化学式(1)で表される酸化物(以
下、単に希土類系酸化物ともいう)の結晶の安定性及び
耐熱衝撃性に劣り、一方、上記希土類系元素が1mol
%未満であると、上記希土類系酸化物が、酸素センサー
として充分に機能することができない。
【0013】上記組成比は、酸化セリウム80〜90m
ol%に対し、希土類系元素20〜10mol%である
ことがより好ましく、酸化セリウム90mol%に対
し、希土類系元素10mol%であることが最も好まし
い。希土類系酸化物の結晶の安定性、耐熱衝撃性及び導
電率に優れるからである。
【0014】上記化学式(1)中の−x/2は、酸素欠
陥量を表すが、この酸素欠陥量は、不純物やその他添加
材料、焼成条件等により異なってくる。従って、本発明
の酸素センサーは、上記した理論的な化学組成からなる
もののほか、不純物等を含むことにより、理論値から少
しずれた化学組成のものも含むものとする。
【0015】このように、希土類系酸化物からなる固体
電解質層中には酸素欠陥が存在するため、この酸素欠陥
の移動により、実質的に酸素イオンが移動するが、本発
明の酸素センサーは、従来の酸素センサーに比べて、酸
素イオンの移動が低温で容易に起こる。従って、本発明
の酸素センサーは、従来より酸素センサーに使用してき
た酸化ジルコニウムを主成分とする固体電解質層に比べ
て、非常に高い導電率を有する。
【0016】また、上記希土類系酸化物は、上記希土類
系元素の含有率が約10mol%である場合に最も高い
導電率を示すが、酸化セリウムと希土類系元素との組成
がこの近傍で、導電率が余り大きく変化しない。従っ
て、その組成を厳密に一定の値にしなくても、一定範囲
内であれば、導電率は殆ど変わらず、酸素センサーとし
て正確に機能し、正確に酸素濃度を測定することができ
る。
【0017】このように、本発明の酸素センサーを構成
する固体電解質層は、従来の酸化ジルコニウムを主成分
とする固体電解質層よりも非常に高い導電率を有するも
のであるので、従来では酸素センサーとして使用するこ
とができなかった低温の環境下、具体的には、常温から
400℃程度の温度領域で酸素センサーとして機能し得
るものである。
【0018】本発明の酸素センサーでは、上記希土類系
酸化物からなる固体電解質層の両面に、貴金属と、酸化
セリウムを主成分とするセラミック成分とから構成され
る電極が形成されている。
【0019】このような電極は、固体電解質層の検出素
子において、電気化学的反応を促進させ、かつ、電気出
力を取り出すために形成されているものである。なお、
その両面に上記電極が形成された固体電解質層が、酸素
センサーの検出素子として機能する理由は、従来の技術
において説明したコップ型酸素センサーと同様であるの
で、ここでは、その説明を省略する。
【0020】上記貴金属としては、例えば、Rh、P
d、Pt等が挙げられ、これらのなかでは、Ptである
ことが望ましい。触媒活性、化学安定性、電子伝導性及
び耐熱性に最も優れるからである。
【0021】上記酸化セリウムを主成分とするセラミッ
ク成分とは、酸化セリウム中に、該酸化セリウムと異な
る元素が固溶したセラミック組成物のことであり、この
酸化セリウムと異なる元素としては特に限定されず、例
えば、上記化学式(1)で表される酸化物からなる固体
電解質層において説明した希土類系元素と同様の元素等
を挙げることができる。
【0022】また、上記酸化セリウムを主成分とするセ
ラミック成分は、下記化学式(2)で表される組成物
(以下、希土類系組成物ともいう)であることが望まし
い。
【0023】Ce1-yy2-y/2・・・(2) (式中、Rは、Gd、Yb、Y、Sm、Nd及びLaか
らなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、
0.01≦y≦0.3)
【0024】上記化学式(2)は、酸化セリウム中にG
d、Yb、Y、Sm、Nd及びLaからなる群から選択
される少なくとも1種の元素が固溶していることを表し
ており、その組成比は、上記化学式(1)で表される酸
化物からなる固体電解質層と同様であるので、ここで
は、その詳しい説明を省略する。上記希土類系組成物の
組成は、上記化学式(1)で表される酸化物からなる固
体電解質層と同じである必要はなく、上記化学式(2)
で規定した範囲内であれば、異なった組成であってもよ
い。これらの組成物は、貴金属との接点を増加させるた
めに添加するものであり、固体電解質層のごく一部を占
めるにすぎないからである。従って、この電極に用いら
れる上記希土類系組成物は、上記酸化セリウム中に、上
記Gd等の元素が完全に固溶した均一な組成のものでな
くても構わない。
【0025】電極における上記希土類系組成物の配合量
は、0.5〜8重量%であることが望ましい。上記希土
類系組成物の配合量が0.5重量%未満であると、多孔
質の電極を形成するのが困難となるため、上記電極の触
媒活性が低下してしまい、酸素センサーを充分に機能さ
せることができないことがある。一方、上記希土類系組
成物の配合量が8重量%を越えると、上記電極中で貴金
属同士の接続が途切れ、その導通が阻害されてしまうこ
とがある。
【0026】このような配合比からなる電極は、上記希
土類系組成物の存在により貴金属の焼結が阻害され、電
極が多孔質化して、その表面積が大きくなるため、上記
貴金属の触媒作用が効果的に活性化され、上記電極の低
温活性が向上する。
【0027】次に、本発明の酸素センサーにおいて、電
極部分に形成される三相境界点について説明する。酸素
センサーの電極における電気化学的反応は、気相−電極
(貴金属)−固体電解質層の三相が接触する部分におい
てのみ進行するものであり、通常、この三相境界点は、
貴金属と固体電解質相(固体電解質相を構成する粒子、
粒子の集合体)との接触部分が露出し、周囲のガスと接
触することにより形成される。
【0028】通常、貴金属のみを含むペーストを焼成す
ることにより形成される電極は、気孔も少なく貴金属と
固体電解質層との接触する殆どの部分は、貴金属の焼結
体により被覆されているため、上記三相境界点は、電極
の端部(辺部)のみに存在し、その数も少ない。従っ
て、従来のような貴金属のみを電極にしたものでは応答
性に劣っていた。
【0029】しかしながら、本発明の酸素センサーの電
極中には、固体電解質層と略同様の物質から構成される
希土類系組成物が配合されており、この組成物は上述の
ように貴金属の焼結を阻害する。従って、電極は多孔質
となり、しかも、電極中に固体電解質層と略同様の組成
の粒子(粒子の集合体)が存在し、貴金属と接触する部
分が多いため、上記三相境界点は、従来の酸素センサー
の電極に比べて格段に多く存在するようになる。その結
果、低温領域であって、上記電極の個々の三相境界点か
ら検出される電流量が微小な場合であっても、多数の三
相境界点が存在しているので、総電流量は、充分なもの
となり、応答性が格段に向上する。
【0030】また、上記電極中には、貴金属とともに、
固体電解質層と同様の物質から構成される希土類系組成
物が配合されており、この希土類系組成物は、当然なが
ら固体電解質層との濡れ性に優れているため、上記電極
と上記固体電解質層との相互の焼結が進行し、上記電極
と上記固体電解質層との接着強度が優れたものとなる。
【0031】また、上記電極に上記固体電解質層と熱膨
張係数の差がない粒子が添加されているため、上記電極
と上記固体電解質層との熱膨張係数の差も小さくなり、
排気ガス等により繰り返し加えられる冷熱サイクルに起
因して、電極と固体電解質層との間に隙間等が発生する
こともない。
【0032】さらに、本発明の酸素センサーは、上記希
土類系酸化物からなる固体電解質層の両面に、上記貴金
属と上記希土類系組成物とからなる電極が形成されてい
るため、上記酸素センサーは、低温状態であっても、良
好にその機能を果たすことができる。従って、本発明の
酸素センサーの近傍にはヒーターを設ける必要がなく、
その構造が簡単になり、安価に製造することができる。
【0033】上述した酸化セリウムを主成分とするセラ
ミック成分には、該セラミック成分との熱膨張係数の差
を10%以上有する酸化物(以下、このような熱膨張係
数を有する酸化物を異種酸化物ともいう)が含まれてい
ることが望ましい。このような異種酸化物が含まれたセ
ラミック成分を焼成した場合、該セラミック成分と上記
異種酸化物との熱膨張係数の差に起因して、得られた焼
結体には多数のマイクロクラックが存在することとな
り、このような焼結体(セラミック成分)は優れた曲げ
強度を有することとなり、その結果、上記電極全体の強
度が向上するからである。通常、アルミナを添加しない
酸化セリウムを主成分とするセラミック成分の焼結体の
曲げ強度は、120〜180MPa程度であるが、2〜
30mol%のアルミナを含有させることにより、約
1.1〜2倍程度、曲げ強度を増加させることができ
る。
【0034】上記セラミック成分の焼結体がこのような
優れた曲げ強度を有するのは、焼結体に多数のマイクロ
クラックが存在する結果、焼結体に力が加わった場合に
おいても、発生する応力が多数のマイクロクラックに吸
収されて応力が緩和され、応力集中が起こらないためと
考えられる。なお、本明細書において、「セラミック成
分との熱膨張係数の差を10%以上有する」とは、上記
セラミック成分の熱膨張係数をα、上記異種酸化物の
熱膨張係数αとすると、下記の数式(1)のAで示さ
れる値が10%以上であることを意味する。従って、下
記数式(1)の値Aが10%以上であれば、上記異種酸
化物の熱膨張係数は、上記セラミック成分の熱膨張係数
より大きくても小さくてもよい。
【0035】 A=[|α−α|/α]×100・・・(1)
【0036】上記異種酸化物としては、上記した範囲の
熱膨張係数を有するとともに、酸化セリウムと反応する
ことがなく、1000℃以下で安定な酸化物が望まし
く、具体的には、例えば、アルミナ、Fe、Mn
等が挙げられる。これらのなかでは、アルミナが
望ましい。
【0037】また、上記セラミック成分には、上記異種
酸化物のほかに、上記した範囲の熱膨張係数を有すると
ともに、酸化セリウムと反応することがなく、1000
℃以下で安定なものであれば、例えば、Mg等の金属が
含まれていてもよい。
【0038】また、上記異種酸化物がアルミナの場合、
上記セラミック成分には、2〜30mol%のアルミナ
が含まれていることが望ましい。上記セラミック成分に
含まれるアルミナの量が2mol%未満では、セラミッ
ク成分の焼結体の曲げ強度を増大させる効果をあまり得
ることができず、一方、上記セラミック成分に含まれる
アルミナの量が30mol%を超えると、上記セラミッ
ク成分の固体電解質層としての機能が不充分となり、上
記中間層における3相境界点が少なくなることがある。
なお、2〜30mol%のアルミナが含まれていると
は、アルミナと上記セラミック成分との合計のモル数に
対するアルミナのモル数の割合が2〜30%であること
を意味する。
【0039】また、上記異種酸化物を含む上記セラミッ
ク成分を用いて、多数のマイクロクラックが存在する焼
結体を製造する場合、その焼成方法としては、例えば、
5℃/min程度のゆっくりした昇温速度で焼成温度ま
で昇温した後、その焼成温度で数時間保持し、その後、
比較的速やかに降温する方法を選択することが望まし
い。多数のマイクロクラックがより均一に分散した焼結
体を作製することができるからである。
【0040】さらに、本発明の酸素センサーにおいて、
上述したような構成からなる電極は、例えば、固体電解
質層と接触する部分及びその近傍は、殆ど酸化セリウム
を主成分とするセラミック成分で構成され、上記固体電
解質層から離れるに従って、徐々に貴金属の濃度が高く
なり、上記電極が、大気又は排気ガスと接触する部分で
は、殆ど貴金属により構成されているような、傾斜成分
からなるものであってもよい。電極をこのような構成に
することで、上記電極と、固体電解質層との接着強度を
極めて高くすることができる。
【0041】本発明の酸素センサーの構造は、酸素イオ
ン伝導性固体電解質層が、その外周の一部に溝を有する
芯材に巻包され、上記溝に面した上記酸素イオン伝導性
固体電解質層の内側面と、上記酸素イオン伝導性固体電
解質層の外周とに電極が設けられていることが望まし
い。
【0042】なお、以下の説明においては、本発明の酸
素センサーを自動車の排気ガス中の酸素濃度を測定する
ための酸素センサーとして説明をするが、本発明の酸素
センサーの用途はこれに限定されるものではなく、酸素
を媒体とする各種酸素センサーとして使用することがで
きる。
【0043】図1(a)は、本発明の酸素センサーの一
例を模式的に示した斜視図であり、(b)は、溝部分を
含む縦断面図であり、(c)は、端子部を含む縦断面図
である。また、図2(a)は、図1に示した酸素センサ
ーのA−A線断面図であり、(b)は、図1に示した酸
素センサーのB−B線断面図である。さらに、図3
(a)は、内側電極を平面に展開した展開図であり、
(b)は、外側電極を平面に展開した展開図である。
【0044】図1に示した本発明に係る酸素センサー1
0は、主に、芯材11及び固体電解質層12の2つの部
材から構成されている。芯材11は略円柱状であり、そ
の外周には、芯材11の長軸方向に平行に延びる溝15
が形成されている。固体電解質層12は、芯材11の大
部分を巻包するように形成されており、その内側面に
は、内側電極13と内側電極13より延設された端子部
130とが形成され、その外側面(外周)には、外側電
極14と外側電極14より延設された端子部140とが
形成されている。
【0045】また、図1(c)に示したように、芯材1
1の固体電解質層12が巻包されていない一端部には、
固体電解質層12の内側面に埋設された内側電極13の
端子部130の端部を外側に露出させるため、固体電解
質層12と略同じ厚さの接着層17が芯材11に巻包さ
れており、固体電解質層12と接着層17との隙間から
接着層17上に端子部130が引き出されている。
【0046】このように、固体電解質層12と接着層1
7との間には溝状の隙間が形成されているため、このま
までは、外側電極14と接続された端子部140を接着
層17上にまで延設することができない。そこで、端子
部140が延設された部分の隙間には目地埋め部18が
充填形成されて、平面となっている。
【0047】このような構成とすることにより、内側電
極13と接続された端子部130と、外側電極14と接
続された端子部140とを、長さ方向が同じ位置で、し
かも、芯材11の中心軸を中心とした約180°の回転
対称の位置に設けることができる。
【0048】一方、芯材11に形成された溝15は、そ
の上に固体電解質層12が巻包されることにより孔とな
っており、さらに、電極が形成された部分に近い一端部
に充填材16が充填され、有底孔となっている。
【0049】このように、溝15を有底孔とし、その壁
面に内側電極13を形成することにより、溝15の内部
に面した内側電極13が接触する雰囲気と、固体電解質
層12の外周に形成された外側電極14が接触する雰囲
気とを、互いに異なる雰囲気とすることができ、これに
より酸素濃度を測定する酸素センサーとして機能させる
ことができる。
【0050】芯材11の形状は、図示したような円柱状
のものに特に限定されず、例えば、楕円柱状、角部を面
取りした角柱状等であってもよい。しかしながら、曲げ
強度に優れるとともに、芯材11と固体電解質層12と
の間に隙間が生じにくい構造とするためには、芯材11
は円柱状であることが望ましい。
【0051】芯材11の直径及び長さとしては特に限定
されず、酸素センサー10のサイズに合わせて適宜調整
されるが、直径は1.5〜3.0mm程度、長さは50
〜70mm程度であることが望ましい。適度な強度と酸
素センサーの小型化とを両立することができる範囲だか
らである。
【0052】芯材11は、アルミナセラミックを主成分
とするものが望ましい。特に、アルミナを主成分とし、
焼結助剤として、SiO2を4重量%以下、MgOを
0.5重量%以下、CaOを1.2重量%以下含有する
密度率が96%以上のアルミナセラミックであることが
望ましい。芯材11の密度率が96%未満であったり、
上記焼結助剤の量が上記範囲より大きいと、開孔が存在
する可能性が高くなり、また、これらを構成するアルミ
ナセラミックの粒界がマイグレーション等により劣化し
やすくなる。なお、上記密度率とは、セラミックの理論
密度に対する実際の焼結体の密度の比の百分率をいう。
【0053】芯材11を主に構成するその他の物質とし
ては、例えば、ジルコニア、ムライト等の酸化物セラミ
ック、窒化珪素、窒化アルミニウム等の窒化物セラミッ
ク、炭化珪素等の炭化物セラミック等を挙げることがで
きる。
【0054】本発明に係る酸素センサー10では、芯材
11の外周に、芯材11の長軸方向に平行な溝15が形
成され、その溝15を覆うように固体電解質層12が形
成され、充填材16が充填されることにより、この溝1
5は、有底孔となっている。溝15の断面形状は特に限
定されず、例えば、矩形状、台形状、三角形状、半円形
状等任意の形状のものを挙げることができる。また、溝
15のサイズは酸素センサー10のサイズに合わせて適
宜調整されるが、例えば、その断面形状が、図示したよ
うな矩形状である場合、芯材11の外周からの深さが2
00〜600μm、幅が200〜800μm程度である
ことが望ましい。上記範囲は、酸素センサー10の強度
を保持しつつ、有底孔の内部の雰囲気を有底孔が通じて
いる外部の雰囲気と同じ状態に保つことが可能な範囲だ
からである。
【0055】固体電解質層12は、芯材11の右側部分
を除いた芯材11を巻包しており、その内側面に内側電
極13と内側電極13より延設された端子部130の一
部とが形成され、また、その外側面に外側電極14と外
側電極14より延設された端子部140の一部とが形成
されている。このような構造の固体電解質層12が、酸
素センサー10の検出素子として機能する理由は、上記
従来の技術で説明したコップ型の酸素センサーと同様で
あるので、ここでは、その説明を省略する。
【0056】上述した芯材11の右側部分(芯材11の
固体電解質層12非巻包部分)の幅は、酸素センサーの
サイズに合わせて適宜調整されるが、0.5〜10mm
であることが望ましい。外部に露出した端子部130を
形成する領域を充分に確保することができ、また、形成
した端子部130と外部機器の端子との接続を良好に行
うことができる範囲だからである。
【0057】固体電解質層12の厚さは、酸素センサー
10のサイズに合わせて適宜調整されるが、10〜30
0μm程度であることが望ましい。好適な酸素イオン伝
導率を確保することができる範囲だからである。
【0058】このような固体電解質層12は、上述した
化学式(1)で表される酸化物からなる酸素イオン伝導
性固体電解質層で構成されている。従って、ここでは、
その組成等の詳しい説明を省略する。
【0059】また、図示はしないが、固体電解質層12
と芯材11との間に緩衝層が設けられていてもよい。固
体電解質層12と芯材11とは異なる物質からなるもの
であるため、上記緩衝層を設けることで、両者の接着強
度をより強固なものとすることができる。また、固体電
解質層12と芯材11との熱膨張係数は異なるため、酸
素センサーとして長期間使用した場合、繰り返し加えら
れる冷熱サイクルにより、固体電解質層12と芯材11
との界面に隙間等が発生することも考えられるが、上記
緩衝層を設けることで、このような隙間等の発生をより
確実に防止することができる。
【0060】上記緩衝層としては特に限定されず、芯材
11の熱膨張係数と固体電解質層12の熱膨張係数との
中間程度の熱膨張係数を有するものを使用することがで
きる。上記緩衝層としては、例えば、芯材11がアルミ
ナセラミックからなるものであり、固体電解質層12が
セリウムガドリニウム系酸化物からなるものである場
合、アルミナセラミックとセリウムガドリニウム系酸化
物との混合物を挙げることができる。
【0061】内側電極13は、少なくとも溝15に面し
た固体電解質層12の内側面に形成されており、溝15
と固体電解質層12の内側面とが形成する空間内で大気
と接触するようになっている。また、外側電極14は、
固体電解質層12の外側に形成されており、排気ガスと
接触するようになっている。このような内側電極13及
び外側電極14の形状は特に限定されないが、通常、図
3(a)及び(b)に示したような矩形状である。
【0062】また、内側電極13及び外側電極14は、
固体電解質層12の両面に導体ペーストをスクリーン印
刷等により印刷することにより形成することができる。
上記導体ペーストは、上述した、貴金属と上記化学式
(2)で表される組成物とからなる電極と同様の組成か
らなるものである。従って、その組成等の詳しい説明は
省略する。
【0063】このようにして印刷し、形成された内側電
極13及び外側電極14は、それぞれ帯状の端子部13
0及び140の一端部と接続されている(図3参照)。
即ち、内側電極13は、上述した固体電解質層12の外
側に引き出され、露出した端子部130で外部機器の端
子と接続され、また、外側電極14は、延設された端子
部140の他端部で外部機器の端子と接続されることと
なる。また、図3において、貴金属層14bの方が貴金
属層13bよりも縦長に形成されているが、これは、固
体電解質層12を芯材11に巻き付けた際、端子部13
0及び140が、芯材11の中心軸を中心とした約18
0°の回転対称の位置となるようにするためである。こ
の理由については後述する。
【0064】図2(a)に示したように、外側電極14
は固体電解質層12を介して内側電極13と一部が対向
するように印刷されることが望ましい。内側電極13を
溝15で大気と接触させ、外側電極14を排気ガスと接
触させることで、内側電極13と外側電極14との間で
濃淡電池を形成するためである。
【0065】また、図2(b)に示したように、端子部
130及び端子部140は、芯材11の中心軸を中心と
した180°の回転対称となる位置になるように印刷さ
れることが望ましい。端子部130及び140の端部
と、外部機器の端子とを、例えば、板バネ式の接続部材
等を用いて容易に接続するためである。また、このよう
な端子部130及び140は、通電した際、発熱するこ
とのないような幅に調整される。
【0066】また、内側電極13及び外側電極14はメ
ッシュ構造となっていることが望ましい。上述した三相
境界点を、さらに増大させることができるからである。
なお、内側電極13をメッシュ構造とした場合、固体電
解質層12、内側電極13及び大気の三相に関して同様
の効果を得ることができる。
【0067】また、図示はしないが、外側電極14の排
気ガスに晒される部分には、多孔質セラミック保護層が
形成されていてもよい。熱及び被毒物質から外側電極1
4を保護するためである。上記多孔質セラミック保護層
としては特に限定されず、例えば、スピネル(MgO−
Al23)、アルミナ及びマグネシア等の耐熱金属酸化
物等を挙げることができる。耐熱性に優れ、外側電極1
4を確実に保護することができるからである。
【0068】接着層17は、固体電解質層12が巻包さ
れていない芯材11の右側部分に形成されており、接着
層17の外側表面には、固体電解質層12の内側面から
延設された端子部130の端部と端子部140の端部と
が形成されている。このような接着層17は、端子部1
30の端部と端子部140の端部とを芯材11にしっか
りと接着するとともに、端子部130の端部と端子部1
40の端部とを略同じ高さにする役割を果たしており、
これにより、例えば、板バネ式の接続部材等を用いて外
部機器の端子との接続を容易に行うことができる。
【0069】また、接着層17は、少なくとも端子部1
30の端部と端子部140の端部とをその上に形成する
ことができる大きさであればよいが、上記接続部材との
接続を考えると、芯材の周囲全体に形成されていること
が好ましい。また、その厚さは、固体電解質層12の表
面と略同じ高さとなる厚さであることが望ましい。ま
た、このような接着層17を構成する材質としては特に
限定されず、例えば、上述した固体電解質層12と同様
のものを挙げることができる。
【0070】また、図1(c)に示したように、固体電
解質層12と接着層17との境界の、少なくとも一部に
は目地埋め部18が形成されていることが望ましい。
【0071】目地埋め部18は、少なくとも固体電解質
層12と接着層17との境界の端子部140が形成され
る領域に形成されていればよく、このような目地埋め部
18を構成する材質としては上述した固体電解質層12
と同様のものであることが望ましい。
【0072】また、図1(b)に示した通り、溝15と
固体電解質層12の内側面とが形成する空間(貫通孔)
には、充填材16が充填され、その端部を目地埋めする
ことより、有底孔としている。
【0073】充填材16を構成する物質としては特に限
定されず、上述した芯材11と同様の物質を挙げること
ができる。また、充填材16は、溝15の端部から、内
側電極13が形成された部分までの間に充填されている
ことが望ましい。充填材16が、内側電極13が形成さ
れた部分にまで充填されると、固体電解質層12の検出
素子としての機能が損なわれるからである。
【0074】以上説明した通り、本発明に係る酸素セン
サー10は、固体電解質層12が、上記化学式(1)で
表される酸化物からなる酸素イオン伝導性固体電解質層
で構成され、電極(内側電極13、外側電極14)が、
貴金属と酸化セリウムを主成分とするセラミック成分と
から構成されているため、低温状態であっても、固体電
解質層12の導電率が高く、電極の触媒活性が優れたも
のとなり、応答性も改善され、良好に酸素センサーとし
て機能する。また、固体電解質層12と電極との接着強
度に優れ、これらの間に働く熱膨張係数の差も小さくな
るため、固体電解質層12と電極との間に、熱膨張係数
の差に起因する隙間等が発生することがなく、耐久性に
優れた酸素センサーになる。さらに、酸素センサーの近
傍にヒーターを設ける必要がないため、その構造が簡単
で、安価に製造することができる。なお、上記電極の貴
金属層の多孔質性を充分に確保することができるため、
上記電極部分に形成される3相境界点を多く形成するこ
とができ、上記電極における電気化学反応が良好に進行
する。
【0075】また、本発明に係る酸素センサー10は、
その形状が略円柱形状であるので、構造的に強く、酸素
センサー10に衝撃が加わった場合であっても、その外
周部に容易に欠けや破損が生じることがなく、さらに、
固体電解質層12が芯材11を巻包する構造であるた
め、これらの界面に熱応力の蓄積に起因する隙間等が発
生しにくく、上記界面に隙間やクラック等が発生するこ
ともない。
【0076】次に、本発明に係る酸素センサー10の製
造方法の一例について、図5〜9を参照しながら説明す
る。なお、いずれの図においても、(a)は断面図、
(b)は正面図である。
【0077】初めに、その外周の一部に溝15を有する
芯材11を製造する。まず、台金部に、略円形の開口部
が設けられ、該開口部の一部に突起部が形成された口金
を用いて、上述したアルミナセラミック等のセラミック
を主成分とする混合組成物を押出成形法により押し出
し、その長軸方向に溝部が形成された生成形体作製す
る。また、上記溝部は、円柱状の生成形体を押出成形に
より作製し、その後、カッターや先端が尖頭状に形成さ
れた部材で削りとることにより形成してもよい。
【0078】その後、上記生成形体を酸素の存在下、4
00〜600℃の温度で脱脂を行い、生成形体中の有機
物を除去し、続いて、焼成を行うことで、図1に示した
ような、その外周の一部に溝15を有する芯材11を製
造する。このときの焼成温度は、1450〜1600℃
程度であることが好ましく、焼成時間は、2〜4時間で
あることが好ましい。
【0079】次に、その両面に電極が設けられた固体電
解質層12を作製し、先に製造した芯材11の周囲に固
体電解質層12を巻き付けることで酸素センサー10を
製造する。まず、図5に示したように、離型性を有する
プラスチックフィルム49上に、スクリーン印刷等によ
り、接着層17となる接着層用グリーンシート47を形
成する。この接着層用グリーンシート47については、
後述する固体電解質層12となるグリーンシート42と
同様にして作製することができ、その厚さもグリーンシ
ート42と同様であることが望ましい。
【0080】続いて、スクリーン印刷等により内側電極
13及び端子部130となる導体ペースト層43及び導
体ペースト層430を印刷する。このとき、導体ペース
ト層43と導体ペースト層430の一端部とは、しっか
りと接続されるようにプラスチックフィルム49上に印
刷し、導体ペースト層430の他端部は、接着層用グリ
ーンシート47上に印刷する。また、導体ペースト層4
3の印刷位置は、グリーンシート42とともに芯材11
に巻き付けた際、芯材11の一端部近傍であって、溝1
5に面する位置であり、導体ペースト層430の印刷位
置は、グリーンシート42とともに芯材11に巻き付け
た際、導体ペースト層430と溝15とが重ならない位
置である。
【0081】導体ペースト43及び430をスクリーン
印刷等により印刷する際には、上述した貴金属と、酸化
セリウムを主成分とするセラミック成分とからなる貴金
属ペーストを使用する。従って、ここでは、その組成等
の詳しい説明は、省略することとする。また、図5で
は、導体ペースト層43及び430をかなり厚く示して
いるが、実際の厚さは、1〜20μm程度であり、プラ
スチックフィルム49よりかなり薄い。そして、接着層
用グリーンシート47及び導体ペースト層43、430を
乾燥させる。
【0082】次に、図6に示したように、上記工程で印
刷した導体ペースト層43及び430の一部を含む領域
に、導体ペースト層43及び430の一部を覆うよう
に、固体電解質層12となるグリーンシート42の層を
形成する。このとき、焼成後に外部機器の端子と接続す
るための端子部130となる部分の導体ペースト層43
0はグリーンシート42に覆われず、露出する。
【0083】グリーンシート42を構成する物質は、上
述した、希土類系酸化物と同様である。従って、ここで
は、その組成等の詳しい説明を省略する。また、その厚
さは0.2〜0.6mm程度であることが望ましい。
【0084】ここで、例えば、固体電解質層12がセリ
ウムガドリニウム系酸化物からなる場合、グリーンシー
ト42を作製する際には、まず、Ceを含む溶液とGd
を含む溶液とを調製した後、これらを混合して混合溶液
を調製し、この混合溶液からCeO2とGd23とを同
時に析出させる共沈法等を用い、CeO2とGd23
とが均一に混合された粉体を作製する。CeやGdを含
む溶液は、例えば、これらのアルコキシドを溶剤等に溶
解することにより調製することができる。そして、この
CeO2とGd23等とが均一に混合された粉体と樹脂
溶剤等とを混合してペーストを調製した後、押出成形法
等によりグリーンシート42を作製する。また、このグ
リーンシート42及び接着層用グリーンシート47の上
に、さらに、本発明に係る酸素センサー10において説
明したような緩衝層となる緩衝層用グリーンシートを形
成してもよい(図示せず)。
【0085】次に、グリーンシート42と接着層用グリ
ーンシート47とが形成する隙間であって、少なくと
も、後述する導体ペースト層440を印刷する部分に目
地埋め部18となる目地埋め層48を形成し、グリーン
シート42、接着層用グリーンシート47及び目地埋め
層48が同一平面となるようにする。この目地埋め層4
8としては、グリーンシート42を作製する際に使用し
たペーストと同様のペーストを挙げることができる。そ
して、グリーンシート42及び目地埋め層48を乾燥す
る。
【0086】次に、図7に示したように、グリーンシー
ト42及び接着層用グリーンシート47の上に外側電極
14及び端子部140となる導体ペースト層44及び導
体ペースト層440を、スクリーン印刷等により印刷す
る。このとき使用する導体ペーストとしては、上述した
導体ペースト層43及び430を形成する際に使用した
貴金属ペーストと同様のものを使用することができる。
また、導体ペースト層44の印刷位置は、グリーンシー
ト42を介して導体ペースト層43と対向する部分を含
む位置であればよく、導体ペースト層440の印刷位置
は、グリーンシート42とともに芯材11に巻き付けた
際、芯材11の中心軸に対して導体ペースト層430と
180°の回転対称となる位置である。また、端子部4
40を印刷するグリーンシート42及び接着層用グリー
ンシート47の間には、目地埋め層48が形成されてい
る。従って、端子部440は、屈曲することなく、同じ
厚さで印刷されることとなる。
【0087】次に、図8に示したように、導体ペースト
層44及び440が下側にくるように図7に示した積層
体を反転し、所定の台490の上に載置した後、例え
ば、台490に形成された貫通孔(図示せず)を介した
空気の吸引力等を利用して台490に上記積層体を固定
し、プラスチックフィルム49を剥離する。なお、
(b)は、プラスチックフィルム49を剥離した後の積
層体を表している。
【0088】続いて、図9に示したように、上記積層体
の上に、先に製造した芯材11を所定の位置に載置し、
芯材11の周囲に上記積層体を巻き付けることにより、
酸素センサー用原料成形体を作製し、その後、所定温度
で乾燥させる。なお、この工程で、芯材11に形成した
溝15とグリーンシート42の内側面とが形成する部分
が本発明に係る酸素センサー10において、内側電極1
3が大気と接触する空間となる。
【0089】そして、上記空間となる部分の端部に、ス
キージ等を用いて、芯材11を製造する際に説明した、
生成形体と同様の物質からなる充填材16となる充填材
層を形成して上記空間を有底孔とし、上記空間が排気ガ
ス雰囲気と連通しないようにする(図示せず)。
【0090】その後、脱脂・焼成工程として、酸素の存
在下、400〜600℃の温度で脱脂を行い、上記積層
体中の有機物を除去し、続いて、焼成を行ってグリーン
シート42、接着層用グリーンシート47、導体ペース
ト層43、430、44、440等を焼結させる。これ
により、図1に示したような、本発明に係る酸素センサ
ー10を製造する。このとき、焼成温度は、1250〜
1600℃が好ましく、焼成時間は、2〜4時間が好ま
しい。
【0091】また、必要に応じて、外側電極14の排気
ガスに晒される部分に、多孔質セラミック保護層を形成
してもよい(図示せず)。上記多孔質セラミック保護層
は、例えば、スピネル(MgO−Al23)、アルミナ
及びマグネシア等の耐熱金属酸化物等をプラズマ容射す
ることにより形成することができる。なお、芯材11と
なる生成形体を中空状とすることにより、後で施す脱脂
工程や焼成工程において、発生する気体の抜けが良好に
なり、効率よく脱脂、焼成を行うことができる。
【0092】以上説明した各工程を行うことで、機械的
特性に優れる本発明に係る酸素センサー10を確実に製
造することができる。
【0093】また、本発明に係る酸素センサー10のそ
の他の形態として、外側電極の端子部が、固体電解質層
の表面にのみ形成された酸素センサーを挙げることがで
きる。このような酸素センサーである場合、目地埋め部
18を形成する必要はない。
【0094】また、内側電極の端子部の一端と接続する
スルーホールを酸素イオン伝導性固体電解質層に設け、
さらに、このスルーホールと接続するように酸素イオン
伝導性固体電解質層の外周に外部端子を設け、外部端子
がスルーホールを介して内側電極の端子部と接続された
構造の酸素センサーを製造してもよい。この場合、接着
層17を形成する必要がなく、酸素イオン伝導性固体電
解質層を芯材の端部付近にまで巻包することができる。
【0095】また、上述した本発明に係る酸素センサー
10を製造する際、内側電極及びその端子部、固体電解
質層、外側電極及びその端子部となるグリーンシート及
び導体ペースト層からなる積層体を作製し、この積層体
上に芯材となる生成形体を巻き付け、一度の脱脂及び焼
成工程で酸素センサーを製造してもよい。ただし、この
場合には、特に、生成形体に形成した溝部が上記積層体
により塞がれることがないようにすることと、焼成温度
の管理に注意を払う必要がある。異なる物質同士を一度
に焼成処理するからである。
【0096】また、本発明の酸素センサーは、基材シー
ト上に、順次、空気ダクト用切り込みが形成されたエア
ーダクトシートと、酸素イオン伝導性固体電解質層から
なるセンサーシートとが積層形成されて一体化するとと
もに、上記エアーダクトシート部分に空洞状の空気ダク
トが設けられ、上記空気ダクトに面した前記センサーシ
ートの内側面と、該内側面に対向する外側面とに電極が
設けられた構造のものであってもよい。
【0097】図4(a)は、本発明の酸素センサーの別
の一例を模式的に示した分解斜視図であり、(b)は、
(a)に示した各部材が積層され、一体化された状態を
示した断面図である。
【0098】図4に示した通り、本発明に係る酸素セン
サー20では、基材シート27上に、順次、エアーダク
トシート26と、酸素イオン伝導性固体電解質層からな
るセンサーシート22とが積層形成されて一体化してお
り、エアーダクトシート26には、例えば、大気からの
空気を取り込むための略U字形状の空気ダクト25が形
成されている。センサーシート22の上下面には、空気
ダクト25と接触する内側電極23及び内側電極23か
ら延設された端子部230と、外側電極24及び外側電
極24から延設された端子部240とが形成され、外側
電極24は、多孔質体からなる電極保護層29に覆われ
ている。
【0099】また、このセンサーシート22の上面の一
端部近傍には、外部機器の接続端子と接続するための接
続用端子部230aが形成され、接続用端子部230a
は、その下に設けられたスルーホール28を介して端子
部230との導通が図られている。
【0100】センサーシート22を構成する物質は、上
述した、希土類系酸化物と同様である。従って、ここで
は、その組成等の詳しい説明を省略する。また、そのサ
イズは特に限定されず、目的とする酸素センサーのサイ
ズに合わせて適宜調整されるが、通常、縦55〜75m
m、横3〜6mm、厚さ0.2〜0.6mm程度であ
る。
【0101】上述のように、センサーシート22は、そ
の全体を上記酸素イオン伝導性固体電解質層により構成
されていてもよいが、例えば、内側電極23及び外側電
極24が形成された部分のみを、上記酸素イオン伝導性
固体電解質層で構成し、その他の部分は、後述するエア
ーダクトシート26及び基材シート27と同様の材料で
構成されてもよい。酸素センサー20の強度の向上を図
ることができるからである。
【0102】電極保護層29は、外側電極24が排気ガ
スに直接触れて汚れ等が付着するのを防止するために形
成されており、その材質としては特に限定されず、例え
ば、スピネル(MgO−Al23)、アルミナ及びマグ
ネシア等の耐熱性金属酸化物等を挙げることができる。
耐熱性に優れ、外側電極24を確実に保護することがで
きるからである。
【0103】内側電極23及び外側電極24は、上述し
た貴金属と、酸化セリウムを主成分とするセラミック成
分とから構成されている。従って、ここでは、その組成
等の詳しい説明を省略する。
【0104】これらの電極の形状は特に限定されない
が、通常、センサーシート22の一端部に矩形状の電極
を形成し、該電極から延設した端子部が他端部において
制御部等に接続するように形成されている。また、上記
矩形状の電極は、メッシュとなっていることが好まし
い。本発明に係る酸素センサー10において説明した通
りである。なお、接続用端子部230aも同様の物質で
同様に形成される。
【0105】エアーダクトシート26を構成する物質と
しては絶縁性の物質であれば特に限定されず、例えば、
アルミナ、ジルコニア等のセラミック、ガラス材料、フ
ォーステライト等を挙げることができるが、センサーシ
ート22と焼成温度が近いものが好ましい。一度の焼成
で容易に積層型のセンサーを製造することができるから
である。
【0106】空気ダクト25の形状は特に限定されず、
平面視した形状は、内側電極23と略同形状であっても
よく、矩形状であってもよい。また、その大きさは、内
側電極23がその内部に納まる大きさであれば特に限定
されず、内側電極23のサイズ及び形状に合わせて適宜
調整される。また、エアーダクトシート26の厚さは、
0.2〜0.8mm程度であることが好ましい。
【0107】また、図示はしないが、センサーシート2
2とエアーダクトシート26との間には、緩衝層が設け
られていてもよい。センサーシート22とエアーダクト
シート26とは異なる物質からなるものであるため、上
記緩衝層を設けることで、両者の接着強度をより強固な
ものとすることができる。また、センサーシート22と
エアーダクトシート26との熱膨張係数は異なるもので
あるため、酸素センサーとして長期間使用した場合、繰
り返し加えられる冷熱サイクルにより、センサーシート
22とエアーダクトシート26との界面に隙間等が発生
することも考えられるが、上記緩衝層を設けることで、
このような隙間等の発生を確実に防止することができ
る。
【0108】基材シート27は、エアーダクトシート2
6をセンサーシート22と上下から挟み込むことで、空
気ダクト25を空洞状にするために設けられたものであ
るが、この基材シート27を構成する物質としては、エ
アーダクトシート26と同様のものが好ましい。
【0109】また、基材シート27の大きさとしては特
に限定されず、センサーシート22及びエアーダクトシ
ート26と同様の縦幅、横幅であることが望ましい。ま
た、その厚さは目的とする酸素センサーの大きさに合わ
せて適宜調整することができるが、具体的には、0.2
〜0.8mmであることが望ましい。
【0110】次に、本発明に係る酸素センサー20の製
造方法の一例について説明する。本発明に係る酸素セン
サー20は、センサーシート22、エアーダクトシート
26及び基材シート27に相当するグリーンシートを作
製した後、これらを積層、焼成することにより製造する
ことが望ましい。
【0111】センサーシート22に相当するグリーンシ
ートと、内側電極23、外側電極24、端子部230及
び端子部240に相当する導体ペースト層とは、本発明
に係る酸素センサー10の製造方法で説明した、グリー
ンシート42、導体ペースト層43、44、430及び
440と、その形状が異なるほかは、同様の方法で作製
することができる。
【0112】そして、センサーシート22に相当するグ
リーンシートに形成した電極用の導体ペースト層であっ
て、外部電極24となる電極用導体ペースト層の上に、
上述した電極保護層29となるペースト層を形成する。
この電極保護層29となるペースト層の形成は、例え
ば、スクリーン印刷法等により形成することができる
が、後述する焼成工程を経て焼結体を製造した後、プラ
ズマ溶射法により形成してもよい。
【0113】次に、エアーダクトシート26及び基材シ
ート27に相当するグリーンシートを作製する。これら
のグリーンシートを作製する際には、まず、原料となる
セラミック等の絶縁材料粉末に樹脂溶剤等を混合してペ
ーストを調製する。その後、このペーストを押出し成形
法やドクターブレード法等により、エアーダクトシート
26及び基材シート27に相当するグリーンシートを形
成することができるが、エアーダクトシート26に相当
するグリーンシートは、U字形状にする必要があるた
め、板状のグリーンシートを作製した後、カッター等を
用いて加工処理を施す。
【0114】このようにして、センサーシート22、エ
アーダクトシート26及び基材シート27に相当するグ
リーンシートを作製した後、これらのグリーンシートを
積層、圧着し、この後、脱脂、焼成処理を施すことによ
り、本発明に係る酸素センサー20を製造することがで
きる。なお、センサーシート22に相当するグリーンシ
ートとエアーダクトシート26に相当するグリーンシー
トとを積層する際には、これらの間に、例えば、PVA
溶液等の接着層を形成し、接合する。
【0115】また、センサーシート22に相当するグリ
ーンシートとエアーダクトシート26及び基材シート2
7に相当するグリーンシートとの焼成条件が大きく異な
る場合には、これらの部材を一回の焼成で製造すること
は難しいため、各グリーンシートを焼成したセラミック
とした後、これらを、例えば、無機系の接着剤を用いて
接着させ、一体化すればよい。
【0116】なお、本発明に係る酸素センサー20は、
始めに、センサーシート22、エアーダクトシート26
及び基材シート27を製造し、センサーシート22の両
面に内側電極23及び外側電極24となる導体ペースト
等を印刷した後、各シートを、例えば、ポリイミド等の
耐熱性を有する有機系接着剤や、ガラス系の無機形接着
剤等の接着層を介して積層して積層体を作製する。そし
て、上記積層体を500〜1000℃に加熱すること
で、上記導体ペーストをセンサーシート22に焼付ける
とともに、上記接着層を乾燥固化させて製造してもよ
い。
【0117】なお、エアーダクトシート26及び基材シ
ート27用グリーンシートを作製した後、これらを積層
した状態で焼成することで、エアーダクトシート26と
基材シート27とを一体的に製造してもよい。通常、エ
アーダクトシート26と、基材シート27とは同じ材料
から構成されているため、これらをグリーンシートの状
態で積層し、その後焼成を行うことで、強固に接着され
たエアーダクトシート26と基材シート27とを製造す
ることができる。
【0118】本発明の酸素センサーの形状は、上述した
酸素センサー10や酸素センサー20に限定されること
はなく、従来の技術において説明したコップ型の酸素セ
ンサーであってもよい。
【0119】なお、上述した通り、本発明の酸素センサ
ーは、自動車の排気ガス中の酸素濃度を測定するための
酸素センサー(空燃比センサー)としてだけではなく、
例えば、排気ガス中のCO、HC、NOx等の濃度を測
定するためのガスセンサーとしても使用することができ
る。
【0120】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0121】実施例1 上記実施の形態において説明した方法を用い、図1に示
した構成の芯材11を製造した。ここで、芯材11用の
生成形体を押出成形法により作製した。この生成形体
は、直径が3mmであり、その外周の一部に形成した溝
部は、その深さが600μm、幅が800μmの断面視
略矩形状であり、アルミナを92.5重量%、焼結助剤
としてSiO2を5.8重量%、MgOを0.5重量
%、CaOを1.2重量%含有していた。また、バイン
ダー樹脂としてはメタクリル酸エステル共重合体を用
い、溶剤としてはα−テルピネオールを用いた。
【0122】次に、上記方法により作製した生成形体に
脱脂、焼成処理を行うことにより、芯材11を製造し
た。このときの脱脂条件は250℃で10時間であり、
焼成条件は1515℃で4時間であった。
【0123】次に、上記実施の形態において説明した方
法を用い、図1に示した構成の固体電解質層12を作製
し、酸素センサー10を製造した。ここで、接着層用グ
リーンシート47の組成は、後述する固体電解質層12
用のグリーンシート42と同様であり、導体ペースト層
43、430、44、及び、440は、Pt粉末(粒径
0.5〜1μm)中に、下記セリウムガドリニウム系酸
化物粉体3重量%を配合して調製した貴金属ペーストを
使用した。
【0124】また、グリーンシート42の組成及び作製
方法は以下の通りであった。初めに、アルコキシドを用
いた共沈法により、酸化セリウムの粉末90mol%に
対して、酸化ガドリニウムの粉末10mol%の割合で
混合されたセリウムガドリニウム系酸化物粉体を作製し
た。この粉体の平均粒径は1.2μmであり、比表面積
は24m2 /gであった。
【0125】次に、作製したセリウムガドリニウム系酸
化物粉体100重量部に、メチルセルロース15重量
部、ベンジルアルコール1重量部、水19重量部を配合
した後、ボールミル中にて回転数583min-1で3分
間混合することにより、均一な混合物を得た。そして、
この混合物を押出成形することにより、その厚さが20
0μmのグリーンシート42を作製した。
【0126】そして、導体ペースト層43、430、4
4、440、及び、グリーンシート42、47からなる
積層体を芯材11の所定位置に巻き付け、溝15とグリ
ーンシート42の内側面とが形成する空間に、グリーン
シート42と同じ組成の充填材層を形成した後、500
℃、1時間で脱脂を行い、1400℃、4時間で焼成を
行うことにより、上記積層体を焼結した。さらに、得ら
れた焼結体の外側電極14を覆うようにスピネル(Mg
O・Al23 )をプラズマ溶射して厚さ5μmの電極
保護層(図示せず)を形成し、酸素センサー10を製造
した(図1参照)。
【0127】実施例2 初めに、アルコキシドを用いた共沈法により、酸化セリ
ウムの粉末90mol%に対して、酸化ガドリニウムの
粉末10mol%の割合で混合されたセリウムガドリニ
ウム系酸化物粉体を作製した。この粉体の平均粒径は
1.2μmであり、比表面積は24m2 /gであった。
【0128】そして、作製したセリウムガドリニウム系
酸化物粉体100重量部に、メチルセルロース15重量
部、ベンジルアルコール1重量部、水19重量部を配合
した後、スピードミキサーにて回転数583min-1
3分間混合することにより、均一な混合物を得た。
【0129】次に、この混合物を押出成形法にて、図4
に示したセンサーシート22と略同形状のグリーンシー
トを作製した。この時、成形圧力3.5MPa(36k
g/cm2 )、成形速度700mm/minであった。
作製したセンサーシート22用のグリーンシートの大き
さは、縦74mm、横5.5mm、厚さ0.32mmで
あった。また、このセンサーシート22用のグリーンシ
ートの一端部近傍にスルーホール28となる貫通孔(直
径0.5mm)をパンチングにて形成した。
【0130】次に、このセンサーシート22用のグリー
ンシートの両面に、Pt粉末中に上記セリウムガドリニ
ウム系酸化物粉体を3重量%配合して調製したPtペー
ストをマスク(SUS304製、39メッシュ/cm2
(250メッシュ/インチ2 ))を用いて印刷し、内側
電極23及び外側電極24の電極として機能する縦12
mm、横3mmの矩形状の導体ペースト層を形成した。
【0131】続いて、上記Ptペーストを用いて、端子
部230及び端子部240となる導体ペースト層を印刷
した。さらに、スルーホール28となる貫通孔に、上記
Ptペーストを充填した後、上記Ptペーストを用い
て、上記貫通孔の上に接続用端子部230aとなる導体
ペースト層を印刷し、スルーホール28となる貫通孔を
介して端子部230になる導体ペースト層と接続した。
【0132】次に、縦74mm、横5.5mm、厚さ
0.35mmのアルミナを主成分とするエアーダクトシ
ート26用のグリーンシートを押出成形法にて作製し
た。そして、この作製したグリーンシートに、センサー
シート22用のグリーンシートをその上部に積層した
際、内側電極23がその内部に納まるような形状の空気
ダクト25となる部分をカッターを用いて形成した。
【0133】さらに、縦74mm、横5.5mm、厚さ
0.35mmのアルミナを主成分とする基材シート27
用のグリーンシートを作製した。そして、これらのグリ
ーンシートを積層し、4MPa(40kg/cm2 )で
圧着することで、積層体を作製した。この時、センサー
シート22用のグリーンシートとエアーダクトシート2
6用のグリーンシートとの間に、PVA(重合度150
0)1%水溶液からなる接着剤を刷毛を用いて塗布し、
接着層を形成した。
【0134】そして、この積層体を500℃、1時間で
脱脂を行った後、1400℃、4時間で焼成を行うこと
で、上記積層体を焼結した。さらに、得られた焼結体の
外側電極24を覆うようにスピネル(MgO・Al2
3 )をプラズマ溶射して厚さ5μmの電極保護層17を
形成し、酸素センサー20を製造した(図4参照)。
【0135】実施例3 初めに、アルコキシドを用いた共沈法により、酸化セリ
ウムの粉末90mol%に対して、酸化ガドリニウムの
粉末10mol%の割合で混合されたセリウムガドリニ
ウム系酸化物粉体を作製した。この粉体の平均粒径は
1.2μmであり、比表面積は24m2/gであった。
【0136】そして、作製したセリウムガドリニウム系
酸化物粉体100重量部に、メチルセルロース15重量
部、ベンジルアルコール1重量部、水19重量部を配合
した後、スピードミキサーにて回転数583min-1
3分間混合することにより、均一な混合物を得た。
【0137】次に、この混合物を押出成形法にて、図4
に示したセンサーシート22と略同形状のグリーンシー
トを作製した。この時、成形圧力3.5MPa(36k
g/cm2)、成形速度700mm/minであった。
作製したセンサーシート用グリーンシートの大きさは、
縦74mm、横5.5mm、厚さ0.32mmであっ
た。また、このセンサーシート用グリーンシートの一端
部近傍にスルーホールとなる貫通孔(直径0.5mm)
をパンチングにて形成した。
【0138】次に、縦74mm、横5.5mm、厚さ
0.35mmのアルミナを主成分とするエアーダクトシ
ート用グリーンシートを押出成形法にて作製した。そし
て、この作製したグリーンシートに、センサーシート用
グリーンシートをその上部に積層した際、内側電極がそ
の内部に納まるような形状の空気ダクトとなる部分をカ
ッターを用いて形成した。
【0139】さらに、縦74mm、横5.5mm、厚さ
0.35mmのアルミナを主成分とする基材シート用グ
リーンシートを作製した。
【0140】そして、センサーシート用グリーンシート
を500℃、1時間で脱脂を行った後、1400℃、4
時間で焼成を行うことで、センサーシート用グリーンシ
ートを焼結して、センサーシートを製造した。また、エ
アーダクトシート用グリーンシート及び基材シート用グ
リーンシートは、これらを積層した状態で、センサーシ
ート用グリーンシートと同条件で脱脂及び焼成を行うこ
とで、エアーダクトシートと基材シートとを一体的に製
造した。
【0141】次に、センサーシートの両面に、実施例1
と同様のPt粉末中に上記セリウムガドリニウム系酸化
物粉体を3重量%配合して調製した導体ペーストをマス
ク(SUS304製、39メッシュ/cm2(250メ
ッシュ/インチ2))を用いて印刷し、内側電極及び外
側電極として機能する縦12mm、横3mmの矩形状の
導体ペースト層を形成し、その後乾燥させた。
【0142】続いて、実施例1と同様のPtペーストを
用いて、上記導体ペースト層の一端部と接続されるよう
に、内側電極の端子部、及び、外側電極の端子部となる
導体ペースト層を印刷した。さらに、スルーホールとな
る貫通孔に、上記Ptペーストを充填した後、上記Pt
ペーストを用いて、上記貫通孔の上に接続用端子部とな
る導体ペースト層を印刷し、スルーホールとなる貫通孔
を介して内側電極の端子部になる導体ペースト層と接続
した。
【0143】そして、その両面に導体ペースト層を形成
したセンサーシートを、SiOを主成分とする無機接
着剤からなる接着層を介して、エアーダクトシート上に
積層し、550℃に加熱して、上記導体ペースト層をセ
ンサーシートに焼付けるとともに、上記接着層を乾燥固
化することで酸素センサーを製造した。さらに、得られ
た焼結体の外側電極を覆うようにスピネル(MgO・A
23)をプラズマ溶射して厚さ5μmの電極保護層を
形成した。
【0144】比較例1 導体ペースト層をPtのみが含まれる貴金属ペーストと
したほかは、実施例1と同様にして酸素センサーを製造
した。
【0145】比較例2 導体ペースト層をPtのみが含まれる貴金属ペーストと
したほかは、実施例2と同様にして酸素センサーを製造
した。
【0146】実施例1〜3及び比較例1、2で製造した
酸素センサーについて、以下の方法で各物性を評価し、
それぞれの結果を下記の表1に示した。
【0147】(1)電極の内部抵抗値 実施例1〜3及び比較例1、2に係る酸素センサーに形
成した内側電極の250℃における抵抗値を測定した。
【0148】(2)電極の応答時間 実施例1〜3及び比較例1、2に係る酸素センサーを2
50℃に加熱した後、内側電極を大気に、外側電極を排
気ガスに晒し、発生する起電力が一定値となるまでの時
間を測定した。
【0149】(3)耐久性 実施例1〜3及び比較例1、2で製造した酸素センサー
を、500℃まで加熱し、その後、室温にした後再度5
00℃に加熱する冷熱サイクルを500回繰り返すヒー
トサイクル試験を行った後、各酸素センサーの電極形成
部分を切断し、電極と酸素イオン伝導性固体電解質層と
の間に隙間が発生しているか否かを確認した。
【0150】
【表1】
【0151】上記表1に示した結果から明らかなよう
に、実施例1〜3に係る電極は、その内部抵抗値は25
0℃において5〜10kΩと低く、その応答性は100
〜200msecであり、発生した起電力が極めて短時
間で安定した。一方、比較例1、2に係る電極は、その
内部抵抗値は30〜100kΩと比較的大きく、その応
答性は3〜10secであり、発生した起電力が安定す
るまでに多少の時間を要した。
【0152】また、ヒートサイクル試験の結果より、実
施例1〜3に係る酸素センサーの電極と酸素イオン伝導
性固体電解質層との間には、隙間が全く観察されなかっ
たのに対して、比較例1、2に係る酸素センサーの電極
と酸素イオン伝導性固体電解質層との間には、一部に隙
間が観察された。これは、比較例1、2に係る電極と酸
素イオン伝導性固体電解質層との熱膨張係数の差が、実
施例1〜3に係る電極と酸素イオン伝導性固体電解質層
との熱膨張係数の差よりも大きかったため、両者の間に
冷熱サイクルに起因した熱応力が蓄積されたためである
と考えられる。
【0153】また、実施例1〜3及び比較例1、2に係
る酸素センサーの外側電極を引っ張り試験機により引っ
張り、その接着強度を評価したところ、実施例1〜3に
係る酸素センサーの外側電極の接着強度は、いずれも、
比較例1、2に係る酸素センサーの外側電極の接着強度
より優れたものであった。
【0154】なお、実施例1〜3及び比較例1、2に係
る酸素センサーにおいて、製造した各酸素センサーの固
体電解質の結晶構造を確認するため、原料である酸化セ
リウム、酸化ガドリニウム及び製造した酸素センサーの
固体電解質であるセリウムガドリニウム系酸化物のX線
回折を調べたところ、いずれの実施例及び比較例におい
ても、酸化セリウムのX線回折パターンとセリウムガド
リニウム系酸化物のX線回折パターンとは、それぞれの
ピークに若干のシフトは見られたものの、そのパターン
は酷似しており、酸化ガドリニウムのX線回折パターン
とは明らかな相違が確認された。即ち、本実施例及び比
較例に係るセリウムガドリニウム系酸化物は、酸化セリ
ウム中に酸化ガドリニウムが固溶していることが確認さ
れた。
【0155】
【発明の効果】本発明の酸素センサーは、上記のように
構成されているので、低温領域においても、酸素イオン
伝導性固体電解質層の導電率が高く、また、電極の触媒
活性が高く、応答性にも優れるため、低温領域であって
も、酸素センサーを良好に使用することができる。ま
た、酸素センサーの近傍にヒーターを設ける必要がない
ため、その構造が簡単で、安価に製造することができ
る。さらに、電極と固体電解質層との接着強度に優れる
ため、長期間に渡って繰り返し冷熱サイクルが印加され
た場合であっても、上記電極と固体電解質層との間に隙
間等が発生することがなく、耐久性に優れたものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の酸素センサーの一例を模式
的に示した斜視図であり、(b)は、その溝部分におけ
る縦断面図であり、(c)は、その端子部における縦断
面図である。
【図2】(a)は、図1に示した酸素センサーのA−A
線断面図であり、(b)は、B−B線断面図である。
【図3】(a)は、図1に示した酸素センサーの内側電
極の一例を平面に展開した展開図であり、(b)は、外
側電極の一例を平面に展開した展開図である。
【図4】(a)は、本発明の酸素センサーの別の一例を
模式的に示した分解斜視図であり、(b)は、その断面
図である。
【図5】(a)は、図1に示した酸素センサーの製造工
程における一工程を模式的に示した断面図であり、
(b)は、その正面図である。
【図6】(a)は、図1に示した酸素センサーの製造工
程における一工程を模式的に示した断面図であり、
(b)は、その正面図である。
【図7】(a)は、図1に示した酸素センサーの製造工
程における一工程を模式的に示した断面図であり、
(b)は、その正面図である。
【図8】(a)は、図1に示した酸素センサーの製造工
程における一工程を模式的に示した断面図であり、
(b)は、その正面図である。
【図9】(a)は、図1に示した酸素センサーの製造工
程における一工程を模式的に示した断面図であり、
(b)は、その正面図である。
【図10】従来のコップ型の酸素センサーの一例を模式
的に示した断面図である。
【符号の説明】
10、20、30 酸素センサー 11 芯材 12 酸素イオン伝導性固体電解質層 13、23、33 内側電極 14、24、34 外側電極 15 溝 16 充填材 17 接着層 18 目地埋め部 130、140 端子部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化学式(1)で表される酸化物から
    なる酸素イオン伝導性固体電解質層の両面に電極が設け
    られ、一方の電極に基準気体を接触させ、他方の電極に
    被検出気体を接触させ、前記2つの電極の間に酸素分圧
    比に応じた起電力を発生させるように構成された酸素セ
    ンサーであって、前記電極は、貴金属と、酸化セリウム
    を主成分とするセラミック成分とから構成されているこ
    とを特徴とする酸素センサー。 Ce1-xx2-x/2・・・(1) (式中、Rは、Gd、Yb、Y、Sm、Nd及びLaか
    らなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、
    0.01≦x≦0.3)
  2. 【請求項2】 酸化セリウムを主成分とするセラミック
    成分は、下記化学式(2)で表される組成物である請求
    項1記載の酸素センサー。 Ce1-yy2-y/2・・・(2) (式中、Rは、Gd、Yb、Y、Sm、Nd及びLaか
    らなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、
    0.01≦y≦0.3)
  3. 【請求項3】 酸化セリウムを主成分とするセラミック
    成分には、該セラミック成分との熱膨張係数の差を10
    %以上有する酸化物が含まれている請求項1又は2記載
    の酸素センサー。
  4. 【請求項4】 酸化セリウムを主成分とするセラミック
    成分との熱膨張係数の差を10%以上有する酸化物は、
    アルミナである請求項3記載の酸素センサー。
  5. 【請求項5】 酸化セリウムを主成分とするセラミック
    成分には、2〜30mol%のアルミナが含まれている
    請求項4記載の酸素センサー。
  6. 【請求項6】 酸素イオン伝導性固体電解質層が、その
    外周の一部に溝を有する芯材に巻包され、前記溝に面し
    た前記酸素イオン伝導性固体電解質層の内側面と、前記
    酸素イオン伝導性固体電解質層の外周とに電極が設けら
    れている請求項1〜5のいずれか1記載の酸素センサ
    ー。
  7. 【請求項7】 基材シート上に、順次、空気ダクト用切
    り込みが形成されたエアーダクトシートと、酸素イオン
    伝導性固体電解質層からなるセンサーシートとが積層形
    成されて一体化するとともに、前記エアーダクトシート
    部分に空洞状の空気ダクトが設けられ、前記空気ダクト
    に面した前記センサーシートの内側面と、該内側面に対
    向する外側面とに電極が設けられている請求項1〜5の
    いずれか1記載の酸素センサー。
  8. 【請求項8】 電極中の化学式(2)で表される組成物
    の配合量は、0.5〜8重量%である請求項2〜7のい
    ずれか1記載の酸素センサー。
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WO2015002571A1 (ru) * 2013-07-05 2015-01-08 Общество с ограниченной ответственностью "СмС тензотерм Рус" Полупроводниковый датчик кислорода

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015002571A1 (ru) * 2013-07-05 2015-01-08 Общество с ограниченной ответственностью "СмС тензотерм Рус" Полупроводниковый датчик кислорода

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