JP2002254511A - インフレーションフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
インフレーションフィルムおよびその製造方法Info
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Abstract
り、透明性の高いインフレーションフィルムおよびその
製造方法を提供すること。 【解決手段】ヘイズ値が8%以下であり、MD方向の引
裂強度の値が110kN/m以上であり、1%正割弾性
率(1%SM)の値が190MPa以上であるインフレ
ーションフィルム。また、3層以上の多層フィルムであ
って、組成分布変動係数と冷キシレン可溶部の重量割合
と結晶化温度と密度とが特定の値である直鎖状低密度ポ
リエチレンからなる両表面層、および、特定の結晶化温
度である高圧ラジカル重合法により得られた低密度ポリ
エチレンからなる中間層を少なくとも有する多層インフ
レーションフィルム。
Description
ィルムおよびその製造方法に関する。
多く用いられている。最近、容器リサイクル法施行等の
影響により、そのようなフィルムはより薄肉化を求めら
れている。
要望に対応してフィルムを薄肉化しようとすると、強度
の低下やハンドリング性の悪化を招き、規格袋用フィル
ム等のフィルムとして求められる基本的な性能を十分満
足することが困難な状況にあった。かかる状況下、本発
明の目的は、薄くしても丈夫で、しっかりとした感触が
あり、透明性の高いインフレーションフィルムおよびそ
の製造方法を提供することにある。
%以下であり、MD方向の引裂強度の値が110kN/
m以上であり、1%正割弾性率(1%SM)の値が19
0MPa以上であるインフレーションフィルムにかかる
ものである。また、本発明は、3層以上の多層フィルム
であって、両表面層が下記の樹脂1からなり、中間層の
少なくとも1層が下記の樹脂2からなる多層インフレー
ションフィルムにかかるものである。 (樹脂1)下記要件(A)〜(C)を充足する直鎖状低
密度ポリエチレン (A)下記式(1)で定義される組成分布変動係数(C
x)の値が0.5以下である。 Cx=σ/SCBave. 式(1) (式中、σは組成分布の標準偏差、SCBave.は炭素原
子1000個(1000C)当たりの短鎖分岐数の平均
値(1/1000C)を表わす。) (B)冷キシレン可溶部の重量割合a(重量%)と密度
d(kg/m3)が下記式(2)の関係を満たす。 a < 4.8×10-5×(950-d)3+10-6×(950−d)4+1 式(2) (C)結晶化温度Tc(℃)と密度d(kg/m3)が
下記式(3)の関係を満たす。 Tc > 0.763×d−599.2 式(3) (樹脂2)高圧ラジカル重合法により得られた低密度ポ
リエチレン、および上記樹脂1よりも2℃以上高い結晶
化温度をもつ直鎖状低密度ポリエチレンからなる樹脂
ムは、ヘイズ値が8%以下であり、MD方向の引裂強度
の値が110kN/m以上であり、1%正割弾性率(1
%SM)の値が190MPa以上である。
ヘイズ値があり、この値が小さいほど透明性が良好であ
る。透明性を必要とする用途においては、より高透明な
フィルムがより好まれる。本発明のインフレーションフ
ィルムは、このヘイズ値が8%以下であり、好ましくは
7%以下であり、より好ましくは6%以下である。
部ヘイズとフィルム内部に由来する内部ヘイズとに分け
て測定可能である。フィルム表面の粗さは外部ヘイズや
光沢に影響を与え、一般に表面の凹凸が大きく粗いほど
外部ヘイズや光沢が悪化し、凹凸が小さいほど外部ヘイ
ズや光沢が良くなる。本発明のフィルム表面の平均粗さ
Raの値は30nm以下が好ましい。
の引裂強度としては、MD方向の引裂強度の値が110
kN/m以上であり、好ましくは130〜300kN/
mである。本発明のインフレーションフィルムは引裂強
度が強く、薄くしても丈夫なフィルムとなる。
は、1%正割弾性率(1%SM)の値が190MPa以
上であり、好ましくは220〜300MPaである。1
%SMの値が低すぎると、腰が柔らかくなり、また自動
包装適性や開口性などのハンドリング性に劣るため、好
ましくない。本発明のインフレーションフィルムは1%
SMの値が十分高いため、厚みが薄くなっても腰が強
く、自動包装適性や開口性に優れ、フィルムの薄肉化達
成のための基礎的な要件を具備している。
ては、一般に冷却方法により空冷インフレーション法と
水冷インフレーション法とがあげられる。本発明におけ
るフィルムはいずれの冷却方法を用いても良いが、生産
性の観点から空冷方法が好ましい。また、成形条件は、
通常、加工温度140〜220℃、ブロー比1.5〜
5.0、引取速度5〜150m/minである。フィル
ム厚みは、通常、10〜200μmの範囲であるが、好
適には10〜70μmである。
ムの例としては、後述する3層以上の多層フィルムであ
って、両表面層が後述の樹脂1からなり、中間層の少な
くとも1層が後述の樹脂2からなるインフレーションフ
ィルムを例示することができる。
は、両表面層が下記の樹脂1からなり、中間層の少なく
とも1層が下記の樹脂2からなる多層インフレーション
フィルムである。 (樹脂1)下記要件(A)〜(C)を充足する直鎖状低
密度ポリエチレン (A)下記式(1)で定義される組成分布変動係数(C
x)の値が0.5以下である。 Cx=σ/SCBave. 式(1) (式中、σは組成分布の標準偏差、SCBave.は炭素原
子1000個(1000C)当たりの短鎖分岐数の平均
値(1/1000C)を表わす。) (B)冷キシレン可溶部の重量割合a(重量%)と密度
d(kg/m3)が下記式(2)の関係を満たす。 a < 4.8×10-5×(950-d)3+10-6×(950−d)4+1 式(2) (C)結晶化温度Tc(℃)と密度d(kg/m3)が
下記式(3)の関係を満たす。 Tc > 0.763×d−599.2 式(3) (樹脂2)高圧ラジカル重合法により得られた低密度ポ
リエチレン、および上記樹脂1よりも2℃以上高い結晶
化温度をもつ直鎖状低密度ポリエチレンからなる樹脂
レンとしては、上記要件(A)〜(C)を充足する直鎖
状低密度ポリエチレンを容易に得る観点から、シングル
サイト触媒を用い、気相重合して得られた直鎖状低密度
ポリエチレンが好ましい。ここでいうシングルサイト触
媒とは、均一な活性種を形成しうる触媒であり、通常メ
タロセン系遷移金属化合物や非メタロセン系遷移金属化
合物と活性化用助触媒とを接触させることにより調整さ
れる。
ましくは、メタロセン系遷移金属化合物と活性化用助触
媒とを接触させることにより調整された触媒であり、よ
り好ましくは、一般式 MLaXn-a(式中、Mは元素の
周期律表の第4族またはランタナイド系列の遷移金属原
子である。Lはシクロペンタジエン形アニオン骨格を有
する基またはヘテロ原子を含有する基であり、少なくと
も1つはシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基
である。複数のLは架橋していてもよい。Xはハロゲン
原子、水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基
である。nは遷移金属原子Mの原子価を表し、aは0<
a<nを満足する整数である。)で表される遷移金属化
合物と活性化用助触媒とを接触させることにより調整さ
れた触媒であり、該遷移金属化合物は単独または2種類
以上組み合わせて用いられる。活性化用助触媒として
は、メタロセン系遷移金属化合物や非メタロセン系遷移
金属化合物とともに用いることによりオレフィン重合活
性を与えるものであり、アルモキサン化合物を含む有機
アルミニウム化合物、および/またはトリフェニルメチ
ルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ボレート等のホウ素化合物が用いられ
る。また、シングルサイト触媒は、SiO2、Al2O3
等の無機担体、エチレン、スチレン等の重合体等の有機
ポリマー担体を含む粒子状担体を組み合わせて用いても
良い。
チレンとは、エチレンと炭素原子数3〜12のα−オレ
フィンとの共重合体であって、ポリエチレン結晶構造を
有するものをいう。該炭素原子数3〜12のα−オレフ
ィンとしては、プロピレン、ブテン−1、4−メチルペ
ンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1
などを例示することができる。引裂強度の観点から、特
に4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−
1、デセン−1がより好ましい。
エチレンの下記式(1)で定義される組成分布変動係数
Cxの値は0.5以下であり、好ましくは0.2〜0.
4である。 Cx=σ/SCBave. 式(1) (式中、σは組成分布の標準偏差、SCBave.は炭素原
子1000個(1000C)当たりの短鎖分岐数の平均
値(1/1000C)を表わす。) 組成分布変動係数Cxの値が0.5を越えると引裂強度
や耐ブロッキング性が低下することがあるため好ましく
ない。ここでいう組成分布変動係数Cxとは、組成分布
の尺度を示すものであり、この値が小さいほど組成分布
が狭いことを示す。組成分布変動係数Cxの測定方法に
ついては後述する。
エチレンの冷キシレン可溶部の重量割合a(重量%)と
密度d(kg/m3)は、下記式(2)の関係を満た
し、好ましくは下記式(4)の関係を満たし、さらに好
ましくは下記式(5)の関係を満たす。 a < 4.8×10-5×(950-d)3+10-6×(950−d)4+1 式(2) a < 4.8×10-5×(950-d)3+10-6×(950−d)4 式(4) a < 4.8×10-5×(950-d)3 式(5) 冷キシレン可溶部の重量割合a(重量%)が大きすぎる
と、フィルムの引裂強度や耐ブロッキング性が低下する
ことがあるため好ましくない。
エチレンの結晶化温度Tc(℃)と密度d(kg/
m3)は下記式(3)の関係を有する。 Tc > 0.763×d−599.2 式(3) 結晶化温度Tcが式(3)の関係を満たさない場合、フ
ロストラインがより高くなり、フィルムの成形が不安定
となることがあるため好ましくない。特に中間層の厚み
比が小さい場合、その効果が顕著となる。また、Tc
は、直鎖状低密度ポリエチレンの製造上、通常、116
℃以下である。
エチレンのMFR値は、押出機のモーター負荷を低減す
る観点から、好ましくは0.1g/10分以上であり、
より好ましくは0.5g/10分以上である。また、フ
ィルムの引裂強度をより高める観点およびフィルムのブ
ロッキングを低減する観点から、50g/10分以下が
好ましく、10g/10分以下がより好ましい。ここで
いうMFRとは、JIS K7210(1976)に規
定された方法により、温度190℃、荷重21.18N
の条件で測定されたものをいう。
エチレンの密度としては、フィルム成形時におけるバブ
ル安定性の観点から880kg/m3以上が好ましく、
900kg/m3以上がより好ましい。また得られるフ
ィルムの光学的性質、引裂強度の観点から、937kg
/m3以下が好ましく、925kg/m3以下が更に好ま
しい。ここでいう密度とは、JIS K6760(19
81)に規定された方法により測定されたものをいう。
得られた低密度ポリエチレン、および上記樹脂1よりも
2℃以上高い結晶化温度をもつ直鎖状低密度ポリエチレ
ンからなる樹脂である。
チレンの結晶化温度は、樹脂1に用いられる直鎖状低密
度ポリエチレンの結晶化温度よりも2℃以上高い。透明
性の観点から、前記樹脂2に含まれる直鎖状低密度ポリ
エチレンの結晶化温度は、樹脂1に用いられる直鎖状低
密度ポリエチレンの結晶化温度よりも4〜20℃高いこ
とがより好ましい。前記樹脂2に含まれる直鎖状低密度
ポリエチレンの結晶化温度が十分高いと、フィルム表面
の凹凸が小さくなり透明性が良好となりより好ましい。
なお両表面層の各層にそれぞれ異なる直鎖状低密度ポリ
エチレンを用いた場合の直鎖状低密度ポリエチレンの結
晶化温度は、両直鎖状低密度ポリエチレンのいずれか高
い方の結晶化温度を基準とする。
のMFR値は、押出機のモーター負荷を低減する観点か
ら、好ましくは0.1g/10分以上であり、より好ま
しくは0.2g/10分以上である。また、フィルムの
引裂強度をより高める観点およびフィルムのブロッキン
グを低減する観点から、100g/10分以下が好まし
く、10g/10分以下がより好ましい。また、低密度
ポリエチレンの密度としては、透明性の観点から915
〜930kg/m3が好ましい。さらに、低密度ポリエ
チレンのスウェリング比(SR)値としては、透明性の
観点から1.3〜1.6が好ましく、1.3〜1.5が
より好ましい。ここでいうSRとは、MFR測定時に押
出したストランドの直径Dとオリフィスの直径D0との
比(D/D0)である。
ンの密度としては、フィルム成形時におけるバブル安定
性の観点から900kg/m3以上が好ましく、920
kg/m3以上がより好ましい。また得られるフィルム
の光学的性質、引裂強度の観点から、940kg/m3
以下が好ましく、935kg/m3以下が更に好まし
い。
チレンとしては、フィルムの引裂強度の観点から、シン
グルサイト触媒を用いて重合して得られた直鎖状低密度
ポリエチレンがより好ましい。
と直鎖状低密度ポリエチレンとの配合比率としては、低
密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンとの総和
において、好ましくは、低密度ポリエチレンの含有量が
5〜50重量%、直鎖状低密度ポリエチレンの含有量が
50〜95重量%であり、より好ましくは、低密度ポリ
エチレンの含有量が10〜30重量%、直鎖状低密度ポ
リエチレンの含有量が90〜70重量%である。配合比
率がこの範囲にあると、成形時のバブル安定性や、フィ
ルムの透明性、引裂強度により優れ、好ましい。
エチレンのMFR値と、前記樹脂2に用いられる低密度
ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンとからなる樹
脂組成物のMFR値との関係としては、前記樹脂2に用
いられる該樹脂組成物のMFR値が、前記樹脂1に用い
られる直鎖状低密度ポリエチレンのMFR値より同等か
小さいことが好ましい。前記樹脂2に用いられる該樹脂
組成物のMFR値が、前記樹脂1に用いられる直鎖状低
密度ポリエチレンのMFR値より大きい場合、フィルム
の外観が悪化する場合があるため好ましくない。なお両
表面層の各層の樹脂1にそれぞれ異なる直鎖状低密度ポ
リエチレンを用いた場合の直鎖状低密度ポリエチレンの
MFR値は、両直鎖状低密度ポリエチレンのいずれか低
い方のMFR値を基準とする。
しないが生産性や物性バランスの観点から表面層:中間
層=4:1〜1:4の範囲が好ましい。中間層が2層以
上の層からなる場合、いずれか1層がこの条件を満たし
ていればよい。
えば、両表面層用として上記の樹脂1を使用し、中間層
の少なくとも1層用として上記の樹脂2を使用して、イ
ンフレーション法によりフィルム加工することにより製
造される。また、成形条件は、通常、加工温度140〜
220℃、ブロー比1.5〜5.0、引取速度5〜15
0m/minである。フィルム厚みは、通常、10〜2
00μmの範囲であるが、好適には10〜70μmであ
る。
だし、下記の実施例は単なる例示であり、本発明は下記
の実施例に何ら限定されるものではない。評価方法等は
下記のとおりとした。
下「1%SM」と略記する) フィルムの加工方向(MD)、またはその直角方向(T
D)に巾2cmの試験片を切り出し、引張試験機にチャ
ック間距離6cmで取り付け、5mm/分の速度で引っ
張り、1%伸びたときの応力から100×(応力)/
(断面積)[MPa]の式で計算した。
るエチレン−α−オレフィン共重合体を145℃に加熱
したオルトジクロルベンゼン(ODCB)溶媒に溶解
(濃度0.2g/20ml)させ、カラムオーブンの中
の海砂を充填したカラムに入れ、オーブンの温度を40
℃/60分の速度で125℃まで降温し、125℃から
−15℃まで14時間をかけて降温した。続いて、カラ
ムにODCBを2.5ml/分の流量で流しながら、1
0℃/60分の速度で昇温し、125℃まで上昇させ
て、その間に流出した共重合体の相対濃度と分岐度をカ
ラムに接続したFT−IRで測定した。データは1℃ご
とに取り込んだ。設定した各温度毎に流出した共重合体
の相対濃度と主鎖炭素1000個あたりの分岐度(SC
B)を求めながら、最終温度まで昇温した。ただし、各
溶出温度と分岐度の関係は、コモノマーの種類に関係な
く式(6)に従った。また、SCBがマイナスになる温
度では、溶出無しとした。 SCB=−0.7322×溶出温度(℃)+70.68 式(6) 得られた相対濃度と分岐度より組成分布曲線を求め、こ
の曲線より炭素1000個あたりの平均短鎖分岐度(S
CBave.)と組成分布の標準偏差(σ)を得て分布の広
さを表す組成分布変動係数Cxを下記式(1)から算出
した。 Cx=σ/SCBave. 式(1) 平均短鎖分岐度(SCBave.)=ΣN(i)×W(i) N(i):i番目のデータサンプリング点の短鎖分岐度 W(i):i番目のデータサンプリング点の相対濃度、即
ち、ΣW(i)=1 組成分布の標準偏差(σ)={Σ(N(i)−SCBave.)
2×W(i)}0.5
%) 米国のcode of federal regulations,Food and D
rugs Administrationの§175.1520に規定された方法に
従った。
て、予め試料10mgを窒素雰囲気下で150℃で4分
間加熱溶融した後、5℃/分の降温速度で40℃まで降
温した。得られたカーブで、高さが最大のピークのピー
ク温度を結晶化温度とした。
位:nm) <サンプリング>フィルム表面に1分間アセトンを流し
て洗浄したのち、試料台上に両面粘着シールで固定し
た。その後、静電気除去器(フィーサ(株)製ダイナッ
ク PB−160B)で試料の静電気を十分除去した。 <測定>原子間力顕微鏡(AFM)で試料表面の凹凸を
測定した(測定視野:100μm×100μm)。 ○観察条件 ・観察部 :D3000型大型サンプル観測システ
ム(Digital Instruments社製) ・制御部 :NanoScopeIIIa(Digital Instrument
s社製;Ver.4.23r1) ・測定モード :Tapping ・データタイプ:Height ・Scan Rate :0.5〜1Hz ・ライン数 :512ライン ・データポイント数:512点/ライン ・傾き補正 :「Real time Planefit」機能(Lin
e)を用いて傾き補正を行った。 ○使用プローブ ・名称 :TESP(Nanosensors社製) ・材質 :Si単結晶 ・カンチレバーの形状:シングルビーム型 ・カンチレバーのバネ定数:21〜78N/m ・探針先端の曲率半径:5〜20nm ・探針長 :10〜15μm ・探針の1/2コーンアングル:18度前後 <データ処理>AFM制御ソフトの「Flatten」機能(Orde
r1)を使用して湾曲補正、ノイズ除去を行った。湾曲補
正、ノイズ除去を行って得られた画像から、AFM制御ソ
フトの計測機能「Roughness」を使用してフィルム表面
の平均粗さRaを計算した。 ○使用ソフト ・名称 :NanoScopeIIIa(Digital Instrument
s社製;Ver.4.23r1)
(株)社製気相法メタロセン系エチレン−ヘキセン−1
共重合体であるスミカセンE FV403(密度=91
9kg/m3、MFR=4g/10分、結晶化温度=1
04℃)を用い、中間層には住友化学工業(株)社製気
相法メタロセン系エチレン−ヘキセン−1共重合体であ
るスミカセンEFV404(密度=927kg/m3、
MFR=4g/10分、結晶化温度=109℃)80重
量部と住友化学工業(株)社製高圧ラジカル重合法低密
度ポリエチレンであるスミカセン F200−0(密度
=923kg/m3、MFR=2g/10分)20重量
部とをドライブレンドした樹脂混合物を用い、以下に示
す加工条件下でインフレーションフィルムを製造した。 インフレーション成形装置:(株)プラコー社製共押出インフレーション成形 機 ダイ :3種3層共押出ダイ ダイ径:150mmφ、リップギャップ:2.0mm 成形温度:150℃ 押出量 :40kg/hr 厚み :50μm ブロー比:2.2 引取速度:14m/min 層比 :内層:中間層:外層=1:2:1
FV403を用い、中間層には住友化学工業(株)社
製マルチサイト触媒/高圧イオン重合法エチレン−ヘキ
セン−1共重合体であるスミカセンα FZ203−0
(密度=931kg/m3、MFR=2g/10分、結
晶化温度=111℃)80重量部と前記スミカセン F
200−020重量部とをドライブレンドした樹脂混合
物を用い、成形温度を170℃とした以外は実施例1と
同様の加工条件下でインフレーションフィルムを製造し
た。
スミカセンE FV403を用い、実施例1と同様の加
工条件下でインフレーションフィルムを製造した。
スミカセンE FV403を80重量部と前記スミカセ
ン F200−0を20重量部とをドライブレンドした
樹脂混合物を用い、実施例1と同様の加工条件下でイン
フレーションフィルムを製造した。
FV403を用い、中間層には前記スミカセンE F
V404を用い、実施例1と同様の加工条件下でインフ
レーションフィルムを製造した。
(株)社製マルチサイト触媒/高圧イオン重合法エチレ
ン−ヘキセン−1共重合体であるスミカセンα FZ2
02−0(密度=921kg/m3、MFR=2g/1
0分、結晶化温度=106℃)を用い、中間層には前記
スミカセンα FZ203−0 80重量部と前記スミ
カセン F200−0 20重量部とをドライブレンド
した樹脂混合物を用い、成形温度を170℃とした以外
は実施例1と同様の加工条件下でインフレーションフィ
ルムを製造した。
FV403を用い、中間層には住友化学工業(株)社
製気相法メタロセン系エチレン−ヘキセン−1共重合体
であるスミカセンE FV402(密度=915kg/
m3、MFR=4g/10分、結晶化温度=104℃)
80重量部と前記スミカセン F200−0 20重量
部とをドライブレンドした樹脂混合物を用い、実施例1
と同様の加工条件下でインフレーションフィルムを製造
した。
チレン−ヘキセン−1共重合体の物性値を表1に、実施
例および比較例で得られた各種フィルムの評価結果を表
2に示す。
くしても丈夫で、しっかりとした感触があり、透明性の
高いインフレーションフィルムおよびその製造方法が提
供される。
Claims (5)
- 【請求項1】ヘイズ値が8%以下であり、MD方向の引
裂強度の値が110kN/m以上であり、1%正割弾性
率(1%SM)の値が190MPa以上であるインフレ
ーションフィルム。 - 【請求項2】フィルム表面の平均粗さRaが、30nm
以下である請求項1記載のインフレーションフィルム。 - 【請求項3】3層以上の多層フィルムであって、両表面
層が下記の樹脂1からなり、中間層の少なくとも1層が
下記の樹脂2からなる多層インフレーションフィルム。 (樹脂1)下記要件(A)〜(C)を充足する直鎖状低
密度ポリエチレン (A)下記式(1)で定義される組成分布変動係数(C
x)の値が0.5以下である。 Cx=σ/SCBave. 式(1) (式中、σは組成分布の標準偏差、SCBave.は炭素原
子1000個(1000C)当たりの短鎖分岐数の平均
値(1/1000C)を表わす。) (B)冷キシレン可溶部の重量割合a(重量%)と密度
d(kg/m3)が下記式(2)の関係を満たす。 a < 4.8×10-5×(950-d)3+10-6×(950−d)4+1 式(2) (C)結晶化温度Tc(℃)と密度d(kg/m3)が
下記式(3)の関係を満たす。 Tc > 0.763×d−599.2 式(3) (樹脂2)高圧ラジカル重合法により得られた低密度ポ
リエチレン、および上記樹脂1よりも2℃以上高い結晶
化温度をもつ直鎖状低密度ポリエチレンからなる樹脂 - 【請求項4】樹脂2が、高圧ラジカル重合法により得ら
れた低密度ポリエチレンと請求項3記載の樹脂1よりも
2℃以上高い結晶化温度をもつ直鎖状低密度ポリエチレ
ンとの総和において、高圧ラジカル重合法により得られ
た低密度ポリエチレンの含有量が50〜5重量%であ
り、請求項3記載の樹脂1よりも2℃以上高い結晶化温
度をもつ直鎖状低密度ポリエチレンの含有量が50〜9
5重量%である樹脂組成物からなる樹脂である請求項3
記載のインフレーションフィルム。 - 【請求項5】両表面層用として請求項3記載の樹脂1を
使用し、中間層の少なくとも1層用として請求項3記載
の樹脂2を使用する多層インフレーションフィルムの製
造方法。
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