JP2000044742A - ラップフィルムに適したポリオレフィンフィルム - Google Patents

ラップフィルムに適したポリオレフィンフィルム

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JP2000044742A
JP2000044742A JP10210756A JP21075698A JP2000044742A JP 2000044742 A JP2000044742 A JP 2000044742A JP 10210756 A JP10210756 A JP 10210756A JP 21075698 A JP21075698 A JP 21075698A JP 2000044742 A JP2000044742 A JP 2000044742A
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weight
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polyolefin
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Shuji Kanazawa
修治 金沢
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MONTERU J P O KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 縦横バランスに優れた引裂き強度、引張特性
を示し、特に食品包装用ラップとして優れた包装性を有
するポリオレフィンフィルム 【解決手段】 (イ)80以上のアイソタクチック指数
を有するポリプロピレン成分、20〜60重量%、及び
(ロ)50〜95重量%のエチレンを含有する、エチレ
ンと、炭素数4以上のオレフィンとの共重合体成分であ
って、25℃におけるキシレンに不溶性の結晶性ポリエ
チレンを有する結晶成分(I)、25〜95重量%と、
25℃におけるキシレンに可溶である非晶成分(II)、
5〜75重量%とからなる共重合体成分、40〜80重
量%からなる軟質プロピレン系樹脂を使う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦横の物性のバラ
ンスの取れたポリオレフィンフィルムに関し、特に、食
品用ラップフィルムや、ストレッチフィルム、パレット
ストレッチフィルム、シュリンクフィルム、ひねり包装
用フィルムなどの比較的薄手の各種包装フィルム、及
び、農業用フィルム、バッグインボックス用フィルム、
ふとん包装袋、衣料・繊維包装用フィルム、肥料・セメ
ント・米等の重量物用の重袋・セミ重袋などの厚手のフ
ィルム、更には、種々の厚みの粘着テープ、粘着フィル
ム等の各種基材にも利用可能なポリオレフィンフィルム
に関する。更に、本発明は、食品用ラップフィルムや、
ストレッチフィルムに好適に使用可能なポリオレフィン
フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンは、その成形の簡易さ
や、比較的低コストであることから、各産業において広
範に使用されている。その中でもフィルム分野において
は、低密度ポリエチレン(LDPE)や、直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂(LLDPE)、高密度ポリエチレン
樹脂(HDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)は、そ
れぞれの透明性、フィルム強度、風合いなどの特徴を生
かし、様々な用途に用いられている。しかしながら、こ
れらのポリオレフィン樹脂は、結晶性樹脂であることか
ら、インフレーション成形、Tダイ成形、カレンダー成
形などの成形時に樹脂の流れ方向(縦方向)に結晶が配
向しやすく、それと直角方向(横方向)との物性に顕著
な差が出やすい欠点がある。特に、引裂き強度について
は、一般に縦方向に裂けやすく、フィルム使用時に裂け
が生じたり、袋として使用される場合にはわずかな衝撃
によって破袋を起こし、使用に供せない場合も多い。
【0003】また、ラップフィルムや、ストレッチフィ
ルムに使用される場合、特に食品等を発泡トレイにのせ
てこれを手動又は自動包装機により包装する場合など
に、縦横の引張時の応力・伸び特性が大きく異なると、
フィルムにしわが寄り、美観を損ねたり、トレイが破損
したりする可能性が高い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリオレフ
ィンフィルムに特徴的な縦横の物性の異方性が緩和さ
れ、特に縦方向の耐引裂き性の向上したフィルム、ある
いは縦横の引張破断強度、引張破断時の伸びのバランス
のとれたフィルムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するために鋭意検討した結果、以下の成分を有す
る軟質ポリプロピレン系樹脂をポリオレフィンフィルム
の材料として使用することにより、上記課題を確実に達
成できることを見出し、本発明に到達したものである。
(イ)80以上のアイソタクチック指数を有するポリプ
ロピレン成分、20〜60重量%、及び(ロ)50〜9
5重量%のエチレンを含有する、エチレンと、炭素数4
以上のオレフィンとの共重合体成分であって、25℃に
おけるキシレンに不溶性の結晶性ポリエチレンを有する
25〜95重量%の結晶成分(I)と、25℃における
キシレンに可溶性である75〜5重量%の非晶成分(I
I)とからなる共重合体成分、80〜40重量%。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で用いられる軟質ポリプロピレン系樹脂
は、(イ)ポリプロピレン成分と、(ロ)エチレンと炭
素数4以上のオレフィンとの共重合体成分とからなる。
ポリプロピレン成分(イ)のアイソタクチック指数(以
下、I.I.という)は、80以上であり、好ましくは、9
0以上である。上限は、好ましくは、100である。こ
こで、I.I.は、重合体のうち、常温(25℃)におい
て、キシレンに不溶性の成分の占める割合(重量%)を
指す。ポリプロピレン成分(イ)の135℃におけるテ
トラリン中の固有粘度は、例えば、1〜4.5dl/g、好ま
しくは、1.5〜4.0dl/gであることが望ましい。固有粘
度が1dl/g未満の場合、本発明の軟質プロピレン系樹脂
からなるフィルムの低温特性を低下させ易く、一方、固
有粘度が4.5dl/gを超える場合、樹脂の流動性が低下
し、成形性が悪化し易い。
【0007】ポリプロピレン成分(イ)は、軟質ポリプ
ロピレン系樹脂の重量に基づき、20〜60重量%、好
ましくは、25〜55重量%、特に好ましくは、30〜
50重量%の量で使用することが好適である。ポリプロ
ピレン成分の量が、20重量%未満の場合では、軟質プ
ロピレン系樹脂層からなるフィルムの剛性が低下し、一
方、60重量%を超える場合は、低温での衝撃強度が低
下する。従って、共重合体成分(ロ)は、80〜40重
量%、好ましくは、75〜45重量%、特に好ましく
は、70〜50重量%で使用することが適当である。共
重合体成分(ロ)は、エチレンと、炭素数4以上のオレ
フィンとの共重合体成分である。ここで、炭素数4以上
のオレフィンは、炭素数4以上の直鎖状又は環状のオレ
フィンである。直鎖状オレフィンの場合には、炭素数
は、好ましくは、4〜10、特に好ましくは、4〜7で
あり、例えば、ブテン−1、3−メチル−1−ブテン、
3−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペ
ンテン等が好適に挙げられる。また、環状オレフィンと
しては、例えば、ビニルシクロペンテンや、ビニルシク
ロヘキセンなどが挙げられる。これらの中で、ブテン−
1は、低温特性と剛性とのバランスがすぐれ、好適であ
る。
【0008】共重合体成分(ロ)は、25℃においてキ
シレンに不溶性の結晶性ポリエチレンを有する結晶成分
(I)と、25℃においてキシレンに可溶性である非晶
成分(II)とから成る。共重合体成分中の結晶成分
(I)の割合は、25〜95重量%であり、30〜80
重量%が好ましく、特に35〜70重量%が好適であ
る。結晶成分(I)の割合が25重量%未満では共重合
体成分(ロ)の剛性が低下し、結果的に本発明のポリオ
レフィンフィルムの剛性が低下する。一方、結晶成分
(I)の量が95重量%を超える場合は、本発明のポリ
オレフィンフィルムの低温での衝撃強度が低下する。共
重合体成分(ロ)の非晶成分(II)の割合は、5〜75
重量%であり、10〜70重量%が好ましく、特に15
〜65重量%が好適である。非晶成分(II)の割合が5
重量%未満では剛直になり過ぎるので、本発明のポリオ
レフィンフィルムの低温での衝撃強度が低下し、好まし
くない。一方、非晶成分(II)の量が75重量%を超え
ると、本発明のポリオレフィンフィルムの剛性が低下す
るのでやはり好ましくない。
【0009】共重合体成分(ロ)におけるエチレンの含
量は、50〜95重量%、好ましくは、55〜90重量
%、特に好ましくは、60〜85重量%である。エチレ
ンの量が50重量%よりも少ない場合には、フィルムの
柔軟性が低下し、結果的に本発明のポリオレフィンフィ
ルムの低温特性が低下する。なお、非晶成分(II)の1
35℃のテトラリン中の固有粘度は、好ましくは、1.5
〜10dl/g、特に好ましくは、2.0〜5.0dl/gであるこ
とが望ましい。固有粘度が1.5dl/g未満の場合、本発明
のポリオレフィンフィルムの低温特性が低下し易い。一
方、固有粘度が10dl/gを超える場合、樹脂の流動性が
低下し、成形性が悪化し易い。本発明で用いられる軟質
ポリプロピレン系樹脂を製造する方法は、特に制限され
ないが、例えば、特開平6−25367号公報に示され
るような多段重合法を好適に挙げることができる。この
多段重合法は、第一段階のプロピレンの単独重合又はプ
ロピレンと少量のエチレンとのランダム共重合段階と、
次のエチレンと1種類以上の炭素数4以上のα−オレフ
ィンとの共重合段階を含む重合工程からなる。この重合
法により得られた樹脂は、各段階で生成する樹脂成分が
重合時のリアクター中であたかもブレンドされたように
なるため、従来の重合後にブレンドする方法と違い、非
晶成分が非常に微細に分散し、薄肉成形可能な、柔軟
性、耐引裂き性、突刺し強度に優れたフィルムを得るこ
とが可能となる。
【0010】キシレン可溶性分の測定は、樹脂2.5gを
攪拌しながら、135℃のキシレン250mlに溶解す
る。20分後、溶液を攪拌しながら25℃まで冷却し、
次いで、30分沈降させる。沈殿をろ過し、ろ液を窒素
流下で蒸発させ、残さを恒量に達するまで80℃におい
て真空下で乾燥する。残さを秤量して、キシレン可溶性
分の重量%を計算によって求める。室温のキシレンに不
溶性の重合体の重量%は重合体のI.I.とする。本発明の
軟質ポリオレフィン系樹脂は、それ自体で単独で使用し
てもよいが、フィルムの硬さや、フィルム成形時の安定
性、フィルム物性の改良等のため、他のポリオレフィン
系樹脂と組合せて使用してもよい。特に、軟質プロピレ
ン系樹脂を他のポリオレフィン系樹脂と組合せると、他
のポリオレフィン系樹脂の縦横のフィルム物性の異方性
が悪い場合でも、軟質プロピレン系樹脂によって、縦横
のフィルム物性を改善することができる。
【0011】このような他のポリオレフィン樹脂として
は、例えば、ポロプロピレン系樹脂や、ポリエチレン樹
脂(LDPE)、高圧法エチレン・α−オレフィン共重
合体、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、
高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)などが挙げられ
る。ここで、ポロプロピレン系樹脂としては、ホモポリ
プロピレンや、ポリエチレン単位を含むブロックタイプ
ポリプロピレン、プロピレンとエチレンとのランダムコ
ポリマータイプ、プロピレンとブテン−1とのランダム
コポリマータイプ、プロピレンとエチレンとブテン−1
とのターポリマータイプなどが含まれる。このうち、特
に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン
樹脂、ポロプロピレン系樹脂は、成形時に樹脂の流れ方
向に配向しやすく、縦横の異方性が現れやすいが、本発
明の軟質ポリプロピレン系樹脂を配合することにより、
異方性を緩和し、縦横のフィルム物性のバランスをとる
ことができる。
【0012】本発明においては、他のポリオレフィン系
樹脂を配合する場合には、本発明の効果を損なわない範
囲で他のポリオレフィン系樹脂を配合することができ
る。例えば、本発明の軟質ポリオレフィン樹脂95〜5
重量%、好ましくは、85〜15重量%に対して、他の
ポリオレフィン樹脂を5〜95重量%、好ましくは、1
5〜85重量%の量で配合することができる。本発明の
ポリオレフィンフィルムは、通常の成形方法により調製
することができる。例えば、本発明のポリオレフィンフ
ィルムは、インフレーションフィルム成形や、Tダイフ
ィルム成形、カレンダー成形により容易に調製すること
ができる。本発明のポリオレフィンフィルムの厚みは、
通常、8〜150μm 、好ましくは8〜100μm であ
ることが適当である。ポリオレフィンフィルムの厚みが
8μm 未満では、フィルムの強度が低下してし易い。一
方、厚みが150μm を越えると、厚くなりすぎ、取り
扱い性が低下し易い。
【0013】本発明のポリオレフィンフィルムは、単層
フィルムとしてだけでなく、多層フィルムとして構成す
ることができる。例えば、二層フィルムの内層にポリエ
チレン系樹脂のフィルム、外層に本発明のポリオレフィ
ンフィルムを使用する構成や、三層フィルムにおいて、
外層又は中間層に本発明のポリオレフィンフィルムを使
用し、他の層にポリエチレン系樹脂のフィルムを使用す
る構成等とすることができる。本発明のポリオレフィン
フィルムは、好ましくは、以下の特性を有する。 (i) 成形時の流れ方向(MD)と、それと直角方向(T
D)の引裂き強度(TS)の比(TSMD/TSTD)が、
0.7 〜2、好ましくは、0.7〜1.8である。 (ii)成形時の流れ方向と、それと直角方向の引張破断強
度(TST)の比(TSTMD/TSTTD)が、0.7〜1.
5、好ましくは、0.7〜1.4である。 (iii) 成形時の流れ方向と、それと直角方向の引張破断
伸び(EL)の比(EL MD/ELTD)が0.7〜1.5、好
ましくは、0.7〜1.2である。
【0014】本発明のポリオレフィンフィルムには、必
要に応じて、酸化防止剤や、抗ブロッキング剤、滑剤、
粘着剤、防曇剤、防滴剤、防霧剤、帯電防止剤、紫外線
など特定波長の光線を吸収する光線吸収剤、老化防止
剤、無機物などの充填剤、顔料などの各種添加剤を適宜
配合することが可能である。
【0015】
【実施例】以下、本発明について、実施例及び比較例に
より、更に詳細に説明する。但し、本発明の範囲は、こ
れらの実施例及び比較例によって何ら限定されるもので
はない。なお、実施例及び比較例で採用した試験法は以
下の通りである。 エルメンドルフ 引き裂き強度 :ASTM D1922 引張破断強度 :ASTM D882 引張伸び :ASTM D882 ヘイズ :JISK7105
【0016】調製例1(軟質ポリプロピレン系樹脂の製
造) 軟質プロピレン系樹脂A1及びA2は、特開平6−25
367号公報に示される多段重合法に準じて、第一段階
で、ポリプロピレン成分を重合し、第二段階で、エチレ
ンとブテン−1とを共重合することにより調製した。得
られた軟質ポリプロピレン系樹脂A1及びA2の性状を
以下の表1に示す。また、比較例として、ポリプロピレ
ン成分と、プロピレン・エチレン共重合体成分とからな
る樹脂B1を準備した。この樹脂の性状を併せて、以下
の表1に示した。
【0017】
【表1】 表1 A1 A2 B1 ポリプロピレン成分(イ)の性状 配合量(重量%)* 48 32 40 I.I.(%) 96 97 97 共重合体成分(ロ)の性状 配合量(重量%)* 52 68 60** エチレン含量(重量%) 67 84 53 結晶成分(I)含量(重量%) 38 66 15 非晶成分(II)含量(重量%) 62 34 85 非晶成分(II)の固有粘度(dl/g) 1.6 2.5 2.8 注)*軟質ポリプロピレン系樹脂に対する割合 **プロピレン・エチレン共重合体成分の含量 得られた各樹脂には、酸化防止剤として、IRGANOX B2
25(チバスペシャリティーケミカルズ社製)(IRGAFO
S 168 (トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フ
ォスファイト)と、IRGANOX 1010(ペンタエリスリチル
−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート])との1:1の混
合物)を0.3重量%、及び触媒中和剤としてステアリン
酸カルシウム0.1重量%を加え、同方向かみ合い型2軸
押出機でペレット化した後、フィルム成形を行ない、得
られたフィルムの評価を行なった。
【0018】実施例1 単層のTダイ装置(押出機30mmφ、ダイ幅300m
m)を用いて、温度210℃で樹脂A1を使用して、厚
み100μmのフィルムを調製した。実施例2 実施例1と同様に、以下の樹脂P1と樹脂A1との80
/20(重量比)の混合物を使用して、単層のTダイ装
置を用いて、厚み100μmのフィルムを調製した。 実施例3 三層のTダイ装置(押出機外層30及び40mmφ、中
間層30mmφ)を用いて、温度210℃で、両外層が
以下の樹脂P2、中間層が樹脂A2となるように成形
し、両外層5μm、中間層5μmの積層フィルムを調製
した。 P2:プロピレン−エチレン−ブテン−1 共重合体 (エチレン含有量:4重量%、ブテン含有量:6重量%、プロピレ ン含有量:90重量%) MFR:5.5g/10分
【0019】実施例4 実施例3と同様に、三層のTダイ装置を用いて、両外層
が上記樹脂P2、中間層が樹脂P1と樹脂A2との80
/20(重量比)の混合物からなるように、両外層5μ
m、中間層5μmの積層フィルムを調製した。実施例5 以下の樹脂L1と樹脂A2との80/20(重量比)の
混合物を、下記の条件で空冷インフレーション成形装置
によって、フィルムを調製した。
【0020】実施例6 下記の条件で、空冷多層インフレーション成形装置を用
いて、内外層が以下の樹脂E1、中間層が樹脂A2とな
るように成形し、外層5μm、中間層5μm、内層5μ
mの積層フィルムを調製した。 E1:エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA) 日本ポリオレフィン社製V270 VA濃度:15%、MFR:1.5g/10分 条件:外層、中間層、内層各40mmφ押出機、 成形温度:180〜210℃ ブローアップ比:5.0実施例7 実施例6と同様に、空冷多層インフレーション成形装置
を用いて、内外層が上記樹脂E1、中間層が樹脂B1と
樹脂A2との50/50(重量比)の混合物となるよう
に成形し、外層5μm、中間層5μm、内層5μmの積
層フィルムを得た。
【0021】比較例1 上記樹脂P1を用い、実施例1と同様に、単層のTダイ
押出装置を用いて、厚み100μmのフィルムを調製し
た。比較例2 上記樹脂P2を用い、実施例1と同様に、単層のTダイ
押出装置を用いて、厚み100μmのフィルムを調製し
た。比較例3 上記樹脂L1を用い、実施例5と同様に、空冷インフレ
ーション成形装置を用いて180℃で成形し、30μm
のフィルムを調製した。比較例4 実施例6と同様に、空冷多層インフレーション成形装置
を用いて、内外層が上記樹脂E1、中間層が上記樹脂B
1となるように成形し、外層5μm、中間層5μm、内
層5μmの積層フィルムを調製した。結果を以下の表2
及び3に記載する。
【0022】
【表2】 表2−1 物性値 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 成形法 Tダイ Tダイ Tダイ Tダイ 層構成 単層 単層 三層 三層 厚み μm 100 100 15 15 樹脂成分 A1 P1+A1 両外層P2 両外層P2 中間層A2 中間層P1+A2 層比 − − 1:1:1 1:1:1 引裂強度 MD 86 26 32 18 kgf/cm TD 99 35 30 22 MD/TD 0.87 0.74 1.07 0.82 引張破断強度 MD 330 370 360 380 kgf/cm2 TD 290 330 260 290 MD/TD 1.14 1.12 1.38 1.31 引張破断伸び MD 1070 890 500 550 TD 960 750 620 640 MD/TD 1.11 1.19 0.81 0.86
【0023】
【表3】 表2−2 物性値 実施例5 実施例6 実施例7 成形法 インフレ インフレ インフレ 層構成 単層 三層 三層 厚み μm 30 15 15 樹脂成分 L1+A2 内外層E1 内外層E1 中間層A1 中間層B1+A2 層比 − 1:1:1 1:1:1 引裂強度 MD 68 160 150 kgf/cm TD 89 110 190 MD/TD 0.76 1.45 0.79 引張破断強度 MD 520 320 340 kgf/cm2 TD 470 400 380 MD/TD 1.11 0.80 0.89 引張破断伸び MD 540 430 390 TD 670 500 500 MD/TD 0.81 0.86 0.78
【0024】
【表4】 表3 物性値 比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 成形法 Tダイ Tダイ インフレ インフレ 層構成 単層 単層 単層 三層 厚み μm 100 100 30 15 樹脂成分 P1 P2 L1 内外層E1 中間層B1 層比 − − − 1:1:1 引裂強度 MD 19 13 16 135 kgf/cm TD 30 25 159 313 MD/TD 0.63 0.52 0.10 0.43 引張破断強度 MD 330 450 400 420 kgf/cm2 TD 320 350 300 270 MD/TD 1.03 1.28 1.33 1.56 引張破断伸び MD 800 530 750 320 TD 650 820 890 670 MD/TD 1.23 0.65 0.84 0.48 上記結果から割る分かるように、ポリオレフィンフィル
ムの材料として、軟質プロピレン系樹脂を使用すること
により、引裂強度、引張破断強度及び引張破断伸びにお
いて、特に、引裂強度において、縦横のバランスに優れ
たフィルムが得られる。
【0025】実施例3、4、6、7及び比較例4のフィ
ルムをラップフィルムとして用いた。この時のフィルム
適性を評価した。項目は、ヘイズ値及びハンドラップ用
包装機を用いたときのポリスチレン発泡トレイに対する
包装適性である。包装適性は、ARC(株) 社製のハン
ドラッパー「206U」を用いて、包装の際のしわの発
生、トレイの変形について観察を行なった。評価はそれ
ぞれについて、○:なし、△:一部発生、×:発生、と
した。結果を表4に示す。
【0026】
【表5】 表4 項目 実施例3 実施例4 実施例6 実施例7 比較例4 ヘイズ % 1.2 1.1 1.5 1.5 1.6 包装適性 しわ △ ○ ○ △ × トレイの ○ ○ ○ ○ △ 変形
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、所定の組成を有する軟
質ポリプロピレン系樹脂を用いることにより、得られる
フィルムは、縦横バランスに優れた引裂き強度、引張特
性を示し、特に食品包装用ラップとして優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA15X AA20 AA21X AA28X AF05 AF11 AF26 AH04 BB04 BB06 BB09 BC01 4F100 AK03A AK04B AK04C AK04J AK07A AK07B AK07C AK07J AK09B AK09C AK09J AK62A AK65A AL01B AL01C AL05A BA01 BA03 BA06 BA10B BA10C CA06A GB01 GB15 GB23 JA11A JK02 JK03 JK08 JK13A JN01 4J002 BB03Y BB05X BB12W BB12Y BB14Y BB15Y BP02Y GA01 GG02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の成分: (イ)80以上のアイソタクチック指数を有するポリプ
    ロピレン成分、20〜60重量%、及び(ロ)50〜9
    5重量%のエチレンを含有する、エチレンと、炭素数4
    以上のオレフィンとの共重合体成分であって、25℃に
    おけるキシレンに不溶性の結晶性ポリエチレンを有する
    25〜95重量%の結晶成分(I)と、25℃における
    キシレンに可溶性である75〜5重量%の非晶成分(I
    I)とからなる共重合体成分、80〜40重量%、から
    なる軟質ポリプロピレン系樹脂を含有することを特徴と
    するポリオレフィンフィルム。
  2. 【請求項2】 前記軟質プロピレン系樹脂が、他のポリ
    オレフィン系樹脂を含有する請求項1に記載のポリオレ
    フィンフィルム。
  3. 【請求項3】 前記軟質ポリプロピレン系樹脂を含有す
    るフィルムが複数層からなる請求項1に記載のポリオレ
    フィンフィルム。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のポリオレフィンフィル
    ムからなることを特徴とするラップフィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012219118A (ja) * 2011-04-05 2012-11-12 Sumitomo Chemical Co Ltd 押出し成形体
JP2021066107A (ja) * 2019-10-24 2021-04-30 大日本印刷株式会社 樹脂フィルム、積層体および袋

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