JP2002254246A - 型彫り微細放電加工による高精度孔加工方法 - Google Patents

型彫り微細放電加工による高精度孔加工方法

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JP2002254246A JP2001048909A JP2001048909A JP2002254246A JP 2002254246 A JP2002254246 A JP 2002254246A JP 2001048909 A JP2001048909 A JP 2001048909A JP 2001048909 A JP2001048909 A JP 2001048909A JP 2002254246 A JP2002254246 A JP 2002254246A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料噴射ノズル及びオリフィスを形成し且つ
仕上げる際に、電極の電極送り量を適正化した型彫り微
細放電加工による高精度孔加工方法を提供する。 【解決手段】 高精度孔加工方法において、ワークに異
形状孔を形成するために異形状孔に対応する雄形状の電
極を成形する工程後に、第1の方法は成形した電極先端
が一定直径を有する裁断頭台形形状に再成形し、電極先
端位置を検出し、第2の方法は成形した電極側面を複数
個所測定して電極先端位置を算出し且つ成形した電極の
電極先端位置を測定して両者の差を求め補正量を算出
し、第3の方法は成形終了直後の成形工程位置で成形し
た前記電極の位置と加工槽に配置されたワークの位置と
の相対位置を測定する。そして、いずれの方法も、それ
らの値をもとに、電極をワークに対して送り込む電極送
り量を決定し、電極送り込み量をワークに送り込み、電
極の雄型形状に倣ってワークを放電加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料噴射ノズル及
びオリフィス等の異形状孔を形成し且つ仕上げる際に、
電極の電極送り量を適正化した型彫り微細放電加工によ
る高精度孔加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術においては、異形状のテーパ
孔あるいはスプレット孔の加工には、ドリル及びエンド
ミルらによる切削加工形成、プレス加工、ワイヤカット
放電加工、型彫り放電加工などにより行なわれている。
しかしながら、切削加工及びプレス加工では加工後に加
工された孔にバリが形成され、次の工程に進む前にバリ
取り工程を追加する必要がある。また、加工される孔の
寸法が小さくなるにしたがって、工具寸法もそれに従っ
て小さくなるので、工具自体の低靭性化が進み、工具の
破損が生じるといった問題がある。
【0003】また、ワイヤカット放電加工では、あらか
じめワークに下孔(加工開始点となる部分)を加工する
必要があること、この下孔を貫通させてワイヤを結線す
る必要があることなどから、作業時間(サイクルタイ
ム)が増加するといった問題につながる。上記問題を考
慮すると、型彫り放電加工機を採用することによって、
加工される孔にバリが発生することもなく、この加工さ
れた孔を貫通させてワイヤーを結線する必要もないこと
から、異形状のテーパ孔あるいはスプレット孔の加工に
は有効な加工手段であると考えられる。型彫り放電加工
機を用いて、例えばテーパ孔を放電加工する場合、通常
は図2の(a)〜(d)に示すように、先ず切削工具に
相当する電極1と電極成形板2を加工槽5内の所定の位
置に設置し(図2の(a)に示す初期状態)、電極1
(+)と電極成形板2(−)との間で通常とは逆の放電
をさせて電極をテーパ形状に成形する(図2の(b)に
示す電極成形工程)。次に電極1のゼロ点をワーク3の
加工点上で検出し(図2の(c)に示す電極先端位置検
出工程)、検出位置から電極を一定量送り込むことによ
って、テーパ孔を放電加工する(図2の(d)に示す放
電加工工程)。型彫り放電加工機を使用した上記加工方
法では、加工する穴の精度を確保するためには、電極の
位置検出を正確に検出する必要がある。
【0004】しかし、電極先端位置検出工程において
は、図3の(a)及び(b)に示すように、電極の先細
りのテーパ電極先端部pは放電が集中しやすので(図3
の(a))、その結果、脆い電極は電極成形時に先端部
pが吹き飛ばされてしまう恐れがある(図3の
(b))。吹き飛ばされてしまう先端部の量(電極先端
だれ量tと呼ぶ)は、図4の(a)及び(b)に示すよ
うに、電極を成形する時の放電のばらつき、及び電極材
料の状態(組織、内部応力等)等の要因でばらつくため
に、電極を成形する度に相違する。図4の(b)に示す
電極先端だれ量tにより、図5の(a)及び(B)に示
すようにだれ量少ない電極では孔径が小さくなり、だれ
量の多い電極では孔径が大きくなり、電極先端検出位置
精度が低下し、その結果として図5の(c)に示すよう
に加工すべきテーパ孔の径にばらつきをもたらす。
【0005】上記問題を解決するために、特開平11−
300530号では、放電加工を行なった孔の径を測定
し、それらの測定値を基にフィードバックすることによ
り、加工された孔の精度向上を図っているが、孔径の測
定のための専用装置が必要であること(設備費、コスト
の上昇)、測定時間が必要であること(作業時間、サイ
クルタイムの増加)が問題点となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決するために、異形状孔であるテーパ孔あるいはスプ
レット孔を放電加工する電極を成形する場合に脆い電極
は電極成形時に先端部が吹き飛ばされたり、あるいはワ
ークを放電加工している間に電極先端部が消耗してしま
い、電極先端位置検出工程が正確に実施することができ
ない点に着目し、上記電極先端部を再成形する工程を設
けるか、あるいは電極先端部の形状に依存しないで型彫
り微細放電加工による高精度孔加工方法を提供しするこ
とを目的とし、並びに作業時間の短縮と装置を簡素化す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のワークに異形状孔を形成する型彫り微細放
電加工による高精度孔加工方法は、ワークに異形状孔を
形成するために形状孔に対応する雄形状の電極を成形す
る工程、成形した電極の先端が一定直径を有する裁断頭
台形形状に再成形する工程、裁断頭台形形状に再成形し
た電極の電極先端位置を検出する電極先端位置検出工
程、裁断頭台形形状にした電極の電極先端位置をもとに
電極をワークに対して送り込む電極送り量を決定する工
程、及び電極送り込み量をワークに送り込み電極の雄型
形状に倣ってワークを加工する放電加工工程を採用す
る。
【0008】すなわち、本発明においては、電極を成形
する工程後に、成形した電極の先端が一定直径を有する
裁断頭台形形状に再成形することによって、裁断頭台形
形状に再成形した電極の先端部は一定形状備えることが
可能となり、図3及び図4を参照して前述した電極先端
のばらつきが回避され、したがって、電極先端位置を非
常に正確に検出することが可能となり、裁断頭台形形状
にした電極をワークに対して正確に送り込むことによっ
て、異形状孔の寸法を高精度に加工することが可能とな
る。
【0009】さらに、本発明のワークに異形状孔を形成
する型彫り微細放電加工による高精度孔加工方法は、ワ
ークに異形状孔を形成するために異形状孔に対応する雄
形状の電極を成形する工程、成形された電極の側面位置
を複数個所測定して側面位置のそれぞれの測定値を基に
計算から電極先端位置を算出する電極側面測定工程、成
形された電極の電極先端位置を電極位置検出板で測定し
て算出した電極先端位置と測定した電極先端位置との差
を求める電極側面測定の補正量算出工程、算出した電極
先端位置と測定した電極先端位置との差をもとに電極を
ワークに対して送り込む電極送り量を決定する工程、及
び電極送り込み量をワークに送り込み電極の雄型形状に
倣ってワークを加工する放電加工工程を採用する。
【0010】すなわち、本発明においては、電極を成形
する工程後に、成形された電極の側面位置を複数個所測
定して側面位置のそれぞれの測定値を基に計算から電極
先端位置を算出し且つ成形された電極の電極先端位置を
測定して、算出且つ測定した両者の電極先端位置との差
を求め、その差をもとに電極をワークに対して送り込む
ことによって、電極を再成形する上記工程を省略しても
電極先端位置を正確に補償することができるので、作業
時間を短縮し且つ異形状孔を高精度に加工する方法を提
供できる。
【0011】さらに、本発明のワークに異形状孔を形成
する型彫り微細放電加工による高精度孔加工方法は、ワ
ークに異形状孔を形成するために異形状孔に対応する雄
形状の電極を成形する工程、成形終了直後の成形工程位
置で成形した電極の位置と加工槽に配置されたワークの
位置との相対位置を測定する工程、成形された電極の位
置と加工槽に配置されたワークの位置との相対位置から
算出した位置をもとに電極をワークに対して送り込む電
極送り量を決定する工程、及び電極送り込み量をワーク
に送り込み電極の雄型形状に倣ってワークを加工する放
電加工工程を採用する。
【0012】すなわち、本発明においては、電極を成形
する工程後に、成形終了直後の成形工程位置で成形した
電極の位置と加工槽に配置されたワークの位置との相対
位置を測定して、相対位置から算出した位置をもとに電
極をワークに対して送り込み電極の雄型形状に倣ってワ
ークを加工するので、電極を成形するとともにワークと
の相対位置を検出できるので、電極を再成形する上記工
程はもとより、電極の側面あるいは先端の位置を測定す
る工程も省略することができるので、作業時間をさらに
短縮し且つ異形状孔を高精度に加工する方法を提供でき
る。
【0013】
【発明の実施の形態】比較例 従来技術において、異形状孔であるテーパ孔あるいはス
プレット孔を放電加工する場合は、図1に示す放電加工
装置12を用いて図2に示す工程で行なわれる。すなわ
ち、従来技術によるテーパ孔あるいはスプレット孔の放
電加工方法は、つぎの工程、 工程1. 放電加工機20に装備した加工槽5内の所定
の位置に、電極1と、電極成形板10と、ワーク3とを
初期状態に設置する工程(図2の(a))、 工程2. 電極1を電極成形板10上に移動して、放電
電源8により電極1と電極成形板10との間に電圧パル
スを印加(電極+、電極成形板−)した状態で、電極回
転装置11により電極1を回転(矢印R)させ、電極送
りヘッド4により電極1を送り出すことによって、電極
成形板8に倣った形状の電極先端を成形する工程(図2
の(b))、 工程3. 電極1をワーク3上に移動し、電極1とワー
ク3との間に電圧を印加(電極−、電極成形板+)した
状態で、電極送りヘッド4により電極1を送り出し、ワ
ーク3に接触させることで電極先端位置を検出する工程
(図2の(c))、及び 工程4. 電極1を加工点まで移動し、放電電源8によ
り電極1とワーク3との間に電圧パルスを印加(電極
−、電極成形板+)した状態で、電極送りヘッド4によ
り電極1を一定量送り出し、電極1の電極形状に倣った
形状でワーク3の下孔部分を加工除去する放電加工工程
(図2の(d))、を含んでなる。
【0014】従来技術の工程2において成形された電極
の先端は本来必要とする形状とならず、従来技術の工程
3おいて検出した電極位置に誤差が生じるという問題が
ある。そこで、本発明においては、従来技術の課題を以
下の実施例1〜3の高精度孔加工方法によって解決す
る。先ず、異形状孔であるテーパ孔あるいはスプレット
孔を放電加工するにおいて、本発明の高精度孔加工方法
に使用する型彫り微細放電加工機12について説明す
る。図1に示すごとく、電極1は電極ガイド2を介して
電極送りヘッド4に取り付けられ、電極送りヘッドには
電極回転装置12が設けてあり、電極回転装置により電
極1は回転可能に構成されている。また、電極送りヘッ
ド4はNC軸制御装置9により制御されるNC軸7取り
付けられている。電極1の下方には加工液6が満たされ
た加工槽5が配置されている。この加工槽内にワーク3
は、放電電源8からの電圧を電極1に付加して放電加工
される。
【0015】実施例1 実施例1においては、図6の(b)に示す電極成形工程
において電極1の先端形状を所定の形状に形成し、その
後図6の(b’)に示す電極先端再成形工程において、
電極の先端部が一定直径を有するように裁断頭台形形状
に再成形した新たな形状にする。先端部を再成形して一
定直径を有する裁断頭台形形状にした電極によって、図
6の(c)に示す電極先端位置検出工程においては常に
一定位置を検出することが可能となる。
【0016】すなわち、実施例1においては、異形状孔
であるテーパ孔あるいはスプレット孔を高精度孔加工す
る場合は、図1に示す型彫り微細放電加工機を用いて図
6の(a)〜(d)に示す次のそれぞれの工程(電極1
内に示す矢印は電極移動方向を示す)、 工程1. 放電加工機20に装備した加工槽5内の所定
の位置に、電極1と、電極成形板10と、ワーク3とを
初期状態に設置する工程(図6の(a))、 工程2. NC軸7を垂直方向(図1のZ方向)及び加
工槽5を水平方向(図1のX、Y方向)にNC軸加工槽
制御装置9により制御し且つ電極送りヘッド4で電極1
の垂直方向(図1のZ方向)を制御することにより、電
極1を電極成形板10の斜面上に移動して、放電電源8
により電極1と電極成形板10との間に電圧パルスを印
加(電極+、電極成形板−)した状態で、電極回転装置
11により電極1を回転(矢印R)させ、電極送りヘッ
ド4により電極1を送り出すことによって、電極成形板
8に倣った形状の電極先端を成形する工程(図6の
(b))、 工程3. 上記工程2と同様にNC軸7と加工槽5とを
制御し且つ電極送りヘッド4で電極1を制御することに
より、電極1を電極成形板10の平面上に移動して、放
電電源8により電極1と電極成形板10との間に電圧パ
ルスを印加(電極+、電極成形板−)した状態で、電極
回転装置11により電極1を回転(矢印R)させ、電極
送りヘッド4により電極1を送り出しながら電極平面上
を移動させることによって、電極1の先端が一定直径を
有する裁断頭台形形状に再成形する工程(図6の
(b’))、 工程4. 上記工程2及び3と同様にNC軸7と加工槽
5とを制御し且つ電極送りヘッド4で電極1を制御する
ことにより、電極1をワーク3上に移動し、電極1とワ
ーク3との間に電圧を印加(電極−、電極成形板+)し
た状態で、電極送りヘッド4により電極1を送り出し、
ワーク3に接触させることで電極先端位置を検出する工
程(図6の(c))、及び 工程5. 上記工程2、3及び4と同様にNC軸7と加
工槽5とを制御し且つ電極送りヘッド4で電極1を制御
することにより、電極1をワークの加工点まで移動し、
放電電源8により電極1とワーク3との間に電圧パルス
を印加(電極−、電極成形板+)した状態で、電極送り
ヘッド4により電極1を一定量送り出し、電極1の電極
形状に倣った形状でワーク3の下孔部分を加工除去する
放電加工工程(図6の(d))、を含んでなる。
【0017】図7に示すように、先端を裁断頭台形形状
に再成形した電極の電極先端だれ量tのばらつきは、図
4の(b)に示す先端部を再成形しなかったそれと比較
して非常に小さくすることができた。したがって、先端
を裁断頭台形形状に再成形した電極を用いて、上記の工
程4(図6の(c))及び工程5(図6の(c))を経
ることによって、異形状孔であるテーパ孔あるいはスプ
レット孔を放電加工において高精度に孔明け加工するこ
とが可能となった。
【0018】すなわち、図10の(a)及び(b)に示
すように、先端部を再成形した電極を使用した孔径のば
らつき3σは、先端部を再成形しなかった電極を使用し
た孔径のばらつき3σと比較して、孔の加工入口であっ
ても加工出口であっても約2分の1であり、この結果か
ら見てもテーパ孔あるいはスプレット孔を放電加工にお
いて高精度に孔明け加工することが可能であることは明
らかである。
【0019】実施例2 電極の先端は、図3の(a)及び(b)を参照して説明
したように、放電が集中するために崩壊する可能性が高
く、しかしながら、先端部から離れた電極側面は常に安
定して高精度に成形加工することができる。そこで、実
施例2においては、図8の(b)に示す電極成形工程に
おいて電極1の先端形状を所定の形状に形成した後、図
8の(b’)に示す電極側面測定工程において、成形さ
れた電極の側面の複数箇所を測定して、この測定値を基
に計算から電極先端位置を算出する。併せて図8の
(b’’)に示す電極側面測定の補正量算出工程におい
て、実際の電極先端位置の測定も行ない、計算から電極
先端位置と、測定からの実際の電極先端位置との差を求
めておく。その後、図8の(c)に示す電極先端位置検
出工程において電極先端位置を検出して、図8の(d)
に示す放電加工工程において電極を一定量送り込む際
に、上記工程において算出した計算値と測定値との差を
補正して電極を送り込むことによって、テーパ孔あるい
はスプレット孔の放電加工において高精度に孔明け加工
することが可能になる。
【0020】すなわち、実施例2においては、異形状孔
であるテーパ孔あるいはスプレット孔を高精度孔加工す
る場合は、実施例1と同様に図1に示す型彫り微細放電
加工機を用い、且つ図8の(a)〜(d)に示す次のそ
れぞれの工程、 工程1. 放電加工機20に装備した加工槽5内の所定
の位置に、電極1と、電極成形板10と、ワーク3とを
初期状態に設置する工程(図8の(a))、 工程2. NC軸7を垂直方向(図1のZ方向)及び加
工槽5を水平方向(図1のX、Y方向)にNC軸加工槽
制御装置9により制御し且つ電極送りヘッド4で電極1
の垂直方向(図1のZ方向)を制御することにより、電
極1を電極成形板10の斜面上に移動して、放電電源8
により電極1と電極成形板10との間に電圧パルスを印
加(電極+、電極成形板−)した状態で、電極回転装置
11により電極1を回転(矢印R)させ、電極送りヘッ
ド4により電極1を送り出すことによって、電極成形板
8に倣った形状の電極先端を成形する工程(図8の
(b))、 工程3. 上記工程2と同様にNC軸7と加工槽5とを
制御し且つ電極送りヘッド4で電極1を制御することに
より、成形された電極1の側面を電極位置検出板14の
側面に移動して、成形された電極の側面の位置を複数箇
所測定して、この測定値を基に計算から電極先端位置を
算出する電極側面測定工程(図8の(b’))、 工程4. 上記工程2及び3と同様にNC軸7と加工槽
5とを制御し且つ電極送りヘッド4で電極1を制御する
ことにより、成形された電極1の先端を電極位置検出板
14の平面上に移動して、成形された電極先端位置を測
定して、算出した電極先端位置と測定した電極先端位置
との差を求める電極側面測定の補正量算出工程(図8の
(b’’)) 工程5. 上記工程2、3及び4と同様にNC軸7と加
工槽5とを制御し且つ電極送りヘッド4で電極1を制御
することにより、電極1をワーク3上に移動し、電極1
とワーク3との間に電圧を印加(電極−、電極成形板
+)した状態で、電極送りヘッド4により電極1を送り
出し、ワーク3に接触させることで電極先端位置を検出
する工程(図8の(c))、及び 工程6. 上記工程2、3、4及び5と同様にNC軸7
と加工槽5とを制御し且つ電極送りヘッド4で電極1を
制御することにより、電極1をワークの加工点まで移動
し、放電電源8により電極1とワーク3との間に電圧パ
ルスを印加(電極−、電極成形板+)した状態で、電極
送りヘッド4により電極1を一定量送り出し、電極1の
電極形状に倣った形状でワーク3の下孔部分を加工除去
する放電加工工程(図8の(d))、を含んでなる。
【0021】実施例3 電極成形板10は放電加工機1の加工槽5に固定されて
いるために、成形直後の電極1の位置は電極成形板10
に対して常に一定の位置にある。そこで、実施例3にお
いては、この位置関係に着目して、成形直後の電極1の
位置とワーク3との位置との相対的位置関係を測定して
おく。そしてワーク3を放電加工する際には、図9の
(b)に示す電極成形工程が終了した後に、比較例、実
施例1及び実施例2における電極位置検出工程を設ける
ことなく、図9の(c)に示す放電加工工程で、先に測
定した成形直後の電極1の位置とワーク3との位置との
相対的位置関係から算出した位置を電極送り量として、
電極を送って放電加工する。それによって、実施例3の
テーパ孔あるいはスプレット孔の放電加工において高精
度に孔明け加工することが可能になる。
【0022】すなわち、実施例3においては、異形状孔
であるテーパ孔あるいはスプレット孔を高精度孔加工す
る場合は、実施例1および2と同様に図1に示す型彫り
微細放電加工機を用い、且つ図9の(a)〜(c)に示
す次のそれぞれの工程、 工程1. 放電加工機20に装備した加工槽5内の所定
の位置に、電極1と、電極成形板10と、ワーク3とを
初期状態に設置する工程(図9の(a))、 工程2. NC軸7を垂直方向(図1のZ方向)及び加
工槽5を水平方向(図1のX、Y方向)にNC軸加工槽
制御装置9により制御し且つ電極送りヘッド4で電極1
の垂直方向(図1のZ方向)を制御することにより、電
極1を電極成形板10の斜面上に移動して、放電電源8
により電極1と電極成形板10との間に電圧パルスを印
加(電極+、電極成形板−)した状態で、電極回転装置
11により電極1を回転(矢印R)させ、電極送りヘッ
ド4により電極1を送り出すことによって、電極成形板
8に倣った形状の電極先端を成形する工程、及び成形直
後の電極1の位置とワーク3との位置との相対的位置関
係を測定する工程(図9の(b))、及び 工程3. 上記工程2と同様にNC軸7と加工槽5とを
制御し且つ電極送りヘッド4で電極1を制御することに
より、電極1をワークの加工点まで移動し、放電電源8
により電極1とワーク3との間に電圧パルスを印加(電
極−、電極成形板+)した状態で、電極送りヘッド4に
より先に測定した成形直後の電極1の位置とワーク3と
の位置との相対的位置関係から算出した位置を電極送り
量として、電極1を一定量送り出し、電極1の電極形状
に倣った形状でワーク3の下孔部分を加工除去する放電
加工工程(図9の(c))、を含んでなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に使用する放電加工機の模式図
を示す。
【図2】図2は、従来技術によるテーパ(スプレット)
孔の放電加工工程を示す図であり、それぞれ(a)は初
期状態、(b)は電極成形工程、(c)は電極先端位置
検出工程、及び(d)は放電加工工程を示す。
【図3】図3は、(a)に電極成形時の放電状態と
(b)に電極の先端を模式的に示す図である。
【図4】図4は、従来の電極先端を模式的に(a)に示
し、(b)は従来の電極と電極先端だれ量とを示す図で
ある。
【図5】図5は、電極先端だれ量と放電加工後の孔径と
の関係を示し、だれ量の少ない電極を(a)に示し、だ
れ量の多い電極を(b)に示し、それぞれの電極で加工
した孔を(c)に示す。
【図6】図6は、本発明の実施例1の再成形した電極先
端から電極先端位置検出して、孔放電加工をする各工程
を示し、それぞれ(a)は初期状態、(b)は電極成形
工程、(b’)は電極先端再成形工程、(c)は電極先
端位置検出工程、及び(d)は放電加工工程を示す。
【図7】図7は、本発明の実施例1の再成形した電極先
端を模式的に(a)に示し、(b)は再成形した電極本
数と電極先端だれ量とを示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施例2の成形した電極側面
から電極先端位置検出して、孔放電加工をする各工程を
示し、それぞれ(a)は初期状態、(b)は電極成形工
程、(b’)は電極側面測定工程、(b’’)は電極側
面測定の補正量算出工程、(c)は電極先端位置検出工
程、及び(d)は放電加工工程を示す。
【図9】図9は、本発明の実施例3の電極とワークとの
相対位置関係から電極送り量を決定して、孔放電加工を
する各工程を示し、それぞれ(a)は初期状態、(b)
は電極成形工程、及び(c)は電極先端位置検出工程
(電極とワークとの相対位置を基にした送り)を示す。
【図10】図10は、先端部を再成形した電極を使用し
た孔径のばらつき3σの関係を(a)に示し、(b)に
孔の加工入口と加工出口との放電加工状態を示す。
【符号の説明】
1…電極 2…電極ガイド 3…ワーク 4…電極送りヘッド 5…加工槽 6…加工液 7…NC軸 8…放電電源 9…NC軸加工槽制御装置 10…電極成形板 11…電極回転装置 12…放電加工機 13…電極先端の消耗部分 14…電極位置検出板 p…電極の先端部 R…電極回転方向 t…電極先端だれ量 X…加工槽移動方向 Y…加工槽移動方向 Z…NC軸及び電極移動方向
フロントページの続き (72)発明者 八倉 弘 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3C059 AA01 AB03 DA03 DB09 HA14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークに異形状孔を形成する型彫り微細
    放電加工による高精度孔加工方法において、 前記ワークに異形状孔を形成するために、前記異形状孔
    に対応する雄形状の前記電極を成形する工程、成形した
    前記電極の先端が一定直径を有する裁断頭台形形状に再
    成形する工程 裁断頭台形形状に再成形した前記電極の電極先端位置を
    検出する電極先端位置検出工程、 裁断頭台形形状にした前記電極の電極先端位置をもと
    に、前記電極をワークに対して送り込む電極送り量を決
    定する工程、及び前記電極送り込み量を前記ワークに送
    り込み、前記電極の雄型形状に倣って前記ワークを加工
    する放電加工工程、を含むことを特徴とする型彫り微細
    放電加工による高精度孔加工方法。
  2. 【請求項2】 ワークに異形状孔を形成する型彫り微細
    放電加工による高精度孔加工方法において、 前記ワークに異形状孔を形成するために、前記異形状孔
    に対応する雄形状の前記電極を成形する工程、 成形された前記電極の側面位置を複数個所測定して、前
    記側面位置のそれぞれの測定値を基に計算から電極先端
    位置を算出する電極側面測定工程、 成形された前記電極の電極先端位置を電極位置検出板で
    測定して、算出した前記電極先端位置と測定した前記電
    極先端位置との差を求める電極側面測定の補正量算出工
    程、 算出した前記電極先端位置と測定した前記電極先端位置
    との差をもとに、前記電極をワークに対して送り込む電
    極送り量を決定する工程、及び前記電極送り込み量を前
    記ワークに送り込み、前記電極の雄型形状に倣って前記
    ワークを加工する放電加工工程、を含むことを特徴とす
    る型彫り微細放電加工による高精度孔加工方法。
  3. 【請求項3】 ワークに異形状孔を形成する型彫り微細
    放電加工による高精度孔加工方法において、 前記ワークに異形状孔を形成するために、前記異形状孔
    に対応する雄形状の前記電極を成形する工程、 成形終了直後の成形工程位置で成形した前記電極の位置
    と、加工槽に配置されたワークの位置との相対位置を測
    定する工程、 成形された前記電極の位置と加工槽に配置された前記ワ
    ークの位置との相対位置から算出した位置をもとに、前
    記電極をワークに対して送り込む電極送り量を決定する
    工程、及び前記電極送り込み量を前記ワークに送り込
    み、前記電極の雄型形状に倣って前記ワークを加工する
    放電加工工程、を含むことを特徴とする型彫り微細放電
    加工による高精度孔加工方法。
  4. 【請求項4】 前記異形状孔が、テーパ孔またはスプレ
    ット孔であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の加工方法。
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