JP2000246547A - Wedg式放電加工における加工開始位置の決定方法 - Google Patents

Wedg式放電加工における加工開始位置の決定方法

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JP2000246547A
JP2000246547A JP5613099A JP5613099A JP2000246547A JP 2000246547 A JP2000246547 A JP 2000246547A JP 5613099 A JP5613099 A JP 5613099A JP 5613099 A JP5613099 A JP 5613099A JP 2000246547 A JP2000246547 A JP 2000246547A
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discharge machining
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Shogun Son
小軍 孫
Hirohisa Handa
博久 半田
Sotomitsu Hara
外満 原
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Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工素材を放電加工の開始位置へ正確に移動
させることができるとともに、その加工素材を高精度の
最終形状とすることができるWEDG式放電加工におけ
る加工開始位置の決定方法を提供する。 【解決手段】 加工素材の振れ(姿勢・位置ずれ)を除
去した後の寸法の正確な計測を自動的に行い、その振れ
除去済み部を放電加工の開始位置へ正確に移動させるこ
とで、WEDG式放電加工における位置的初期条件を整
合させ、加工素材の高精度の最終形状を得ようとする加
工開始位置の決定方法とする。そのため、振れ除去済み
加工部を最終形状の創生を行うための加工開始位置に正
確に移動できるので、高精度に最終形状の創生を行うこ
とができ、微細加工可能な放電電極を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、WEDG(ワイヤ
放電研削)式放電加工に関するものであり、特に微細部
品の加工やこれを加工するための放電電極を製作する際
に利用すると好適である。
【0002】
【背景技術】近年、電子部品や電子機械用部品(例え
ば、ICのリードフレームやインクジェットプリンタ用
ノズル)の小型化への要求が高まり、これらを生産する
ための金型等の製作においても、精度を保ちながら小型
化していく技術が検討されている。これらの金型等に用
いられる材料は高硬度のものが多く、一般的に製作が困
難である。また、小型であっても形状は複雑化する傾向
にある。この結果、小型金型の製作において、微細形状
や微細穴の加工は特に多いので、加工手段として放電加
工がよく利用されている。
【0003】一般的な放電加工としては、放電加工機に
より、放電現象を利用して被加工物を加工する特殊な加
工法が知られている。また、このような一般的な放電加
工の他に、特に微細形状や微細穴を形成する目的で、放
電加工の一種であるWEDG式放電加工が用いられるこ
とが多くなってきている。このWEDG式放電加工は、
所定の張力を印加して張られ、かつ、ガイド部材に沿っ
てゆっくり走行する金属ワイヤを放電加工用の電極と
し、被加工物を、ワイヤ電極側に送り込むとともに、下
方に送り込むことによって形状を生成する加工方法であ
る。このとき、被加工物を回転させながら(用途に応じ
て回転運動の代わりに割り出し操作等も行う)送り込む
ため、あたかもワイヤ部分を加工工具とみなした、旋盤
やろくろ加工に類似した加工を行うことになり、被加工
物の外径を細く加工することができる。
【0004】WEDG式放電加工においては、はじめに
加工用電極となる加工素材を要求される形状と精度まで
加工し、その後、その加工された素材を装着したままで
電極として金型等の加工に使用する。加工電極を正確に
加工することは、数値制御放電加工によってなされる金
型等の加工精度の保証に対応して重要である。これは、
ノズル等の微細穴の加工を行うにあたって、小径ドリル
の入手が困難であることや、仮に入手できたとしても、
機械のチャックへの取り付け時の偏心、傾き等により、
加工精度に直接影響が出るため、取り付け時の調整に高
度の熟練を必要とすること等の理由から、加工電極を放
電加工機上で成形し、この電極をそのまま用いて加工を
行う方がよいからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、微細加
工可能な加工電極を製作する元の加工素材の寸法も一般
に微細である。このような微細な加工素材を、例えば、
スピンドルコレットのような取り付け部に固定する際、
加工素材の姿勢・位置ずれは、数値制御により得られる
素材加工精度よりはるかに誤差が大きい。そのため、こ
のような加工素材をそのまま取り付けて加工電極として
製作すると、高精度を維持できないので、微細加工可能
な加工電極を得ることができず、従って、上記誤差をな
くしてから加工動作に着手することが望まれる。
【0006】本発明の目的は、加工素材を放電加工の開
始位置へ正確に移動させることができるとともに、その
加工素材を高精度の最終形状とすることができるWED
G式放電加工における加工開始位置の決定方法を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、加工素材の振
れ(姿勢・位置ずれ)を除去した後の寸法の正確な計測
を自動的に行い、その振れ除去済み部を放電加工の開始
位置へ正確に移動させることで、WEDG式放電加工に
おける位置的初期条件を整合させ、加工素材の高精度の
最終形状を得ようとするものである。具体的には、本発
明の請求項1に記載のWEDG式放電加工における加工
開始位置の決定方法は、加工素材を装着したスピンドル
を回転させるとともに、加工用ワイヤ電極を走行させ、
前記加工素材と、前記ワイヤ電極との間に所定の電位差
を与えて前記加工素材に対し放電加工を行うWEDG式
放電加工において、前記スピンドルを回転させかつ放電
加工を行って前記加工素材の振れを除去して振れ除去済
み加工部を形成した後、回転中の前記振れ除去済み加工
部および前記ワイヤ電極のいずれか一方の部材を他方の
部材の第1側面に接触させて電気的に導通させるととも
に、この電気的導通位置の座標値を第1座標値として記
憶させ、次に、前記一方の部材を前記他方の部材におけ
る第1側面と反対側の第2側面に接触させて電気的に導
通させるとともに、この電気的導通位置の座標値を第2
座標値として記憶させ、その後、前記第1、第2の座標
値より前記振れ除去済み加工部の加工開始の基準位置を
決めることを特徴とするものである。
【0008】以上において、WEDG式とは、金属ワイ
ヤを放電加工の電極として使用して被加工物の加工を行
うワイヤ放電研削のことをいう。また、加工素材とは放
電加工用電極となるものをいい、従って、振れ除去済み
加工部の長さ寸法は、放電加工用電極として使用する
際、初期の目的を達成できる範囲にあることが好まし
い。また、加工素材の振れとは、姿勢・位置ずれのこと
をいう。
【0009】このような本発明においては、加工素材を
最終形状に形成して放電加工用加工電極として使用する
に際して、まず、加工素材の振れを除去した振れ除去済
み加工部が形成され、この振れ除去済み加工部の寸法
が、振れ除去済み加工部とワイヤ電極との電気的な導通
によって得られる第1と第2の座標値から正確に求めら
れる。そのため、そのデータを基に振れ除去済み加工部
を最終形状の創生を行うための加工開始位置に正確に移
動できるので、高精度に最終形状の創生を行うことがで
き、微細加工可能な放電電極を得ることができる。
【0010】本発明の請求項2に記載のWEDG式放電
加工における加工開始位置の決定方法は、請求項1にお
いて、前記第1、第2の座標値を求めるために電気的導
通を確認する際の前記電位差は、前記ワイヤ電極と前記
振れ除去済み加工部との間で放電加工を不可能とする電
位差となっていることを特徴とするものである。
【0011】以上において、放電加工を不可能とする電
位差は、約2〜4ボルトの範囲のものであり、例えば2
ボルト程度に低減されたものが好ましい。このような本
発明においては、ワイヤ電極と振れ除去済み加工部との
間で電気的導通があっても、放電加工は行われないの
で、安心して測定を行うことができる。
【0012】本発明の請求項3に記載のWEDG式放電
加工における加工開始位置の決定方法は、請求項1にお
いて、前記電気的導通は、前記振れ除去済み加工部と前
記ワイヤ電極との間の電流の瞬時値が所定値を超えたこ
とで確認することを特徴とするものである。
【0013】このような本発明においては、予め設定し
た電流値を超えたとき電気的導通を確認するので、判断
基準がはっきりとし、確認が容易である。
【0014】本発明の請求項4に記載のWEDG式放電
加工における加工開始位置の決定方法は、請求項3にお
いて、前記電気的導通は、前記振れ除去済み加工部に対
して相対的に前記ワイヤ電極を移動させる際、所定量の
移動を行う毎に前記電圧の印加を所定回行い、この間の
印加に対応して流れる電流の瞬時値が所定値を超えたこ
とで確認することを特徴とするものである。
【0015】このような本発明においては、誤作動によ
るデータの抽出を防止できるので、より正確な測定が可
能となり、結果的に高精度の微細加工可能な放電電極を
得ることができるようになる。
【0016】本発明の請求項5に記載のWEDG式放電
加工における加工開始位置の決定方法は、請求項1〜4
のいずれかにおいて、前記第1、第2の座標値から前記
振れ除去済み加工部の数値制御加工開始前の外径寸法を
算出することを特徴とするものである。
【0017】このような本発明においては、振れ除去済
み加工部の数値制御加工開始前の外径寸法を正確に把握
することができるので、加工開始位置を正確に決定する
ことができ、結果的に高精度の微細加工可能な放電電極
を得ることができるようになる。
【0018】本発明の請求項6に記載のWEDG式放電
加工における加工開始位置の決定方法は、請求項1〜4
のいずれかにおいて、前記振れ除去済み加工部の数値制
御加工動作基準位置から加工開始位置に至るまでの経路
を指定することを特徴とするものである。
【0019】このような本発明においては、自動的に経
路が決定されるので、正確にかつ迅速に位置の決定を行
うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1に示すように、本発明の一実
施形態に係る放電加工機1は、ベース2を備えている。
このベース2上には取付台3が設けられ、取付台3には
ワイヤガイド4を介して加工工具となるワイヤ電極5が
支持されている。また、ベース2上には、ワイヤ電極5
に対してY軸方向(水平方向)に相対的に走査移動する
Y軸走査機構(コラム)6が設けられ、このコラム6上
部には、当該コラム6の横方向に突出した突出部が形成
されており、この突出部には、ワイヤ電極5に対してZ
軸方向(上下方向)に相対的に走査移動するZ軸走査機
構(主軸頭)7が設けられている。この主軸頭7には、
スピンドル8を介して加工素材であるワーク9が取り付
けられるようになっている。
【0021】コラム6および主軸頭7は、数値制御装置
10からのY軸、Z軸数値制御指令11、12により、
それぞれY軸方向、Z軸方向の走査運動を行うようにな
っており、数値制御装置10へのワーク15とワイヤ電
極5との相対運動指令13は、指令装置であるPC9か
ら送付される。そして、このようなコラム6のY軸方向
および主軸頭7のX軸方向の移動は、それぞれY軸座標
検出スケール16、Z軸座標検出スケール17により検
出され、その検出データは、数値制御装置10内部の第
1、第2座標値記憶部18へ送付されるようになってい
る。
【0022】ここで、可変電源20に、電圧設定指令2
1によって電圧印加電線22,23を介して与えられる
ワーク9とワイヤ電極5の間の電位差25は、放電が発
生せず、従って、放電加工が不可能となるような、低減
された非常に低い値(例えば2ボルト)に設定されてい
る。
【0023】導通検出部26から出力される導通検出信
号27を数値制御装置10が受け取ると、その内部の第
1、第2座標値記憶部18にその時刻のY、Z座標を、
第1、第2座標データ28として記憶させる。この動作
は、円柱状のワーク9の直径を求める場合には、円柱部
の左右(第1,2側面)について1回づつ計2回行う。
これらの第1、第2座標データ28は、PC15へ送付
され、PC15において加工基準位置30が求められ、
加工基準位置30から加工開始位置31までの運動経路
が決定され、数値制御による放電加工に先立って数値制
御装置10へ指令される。
【0024】次に、ワーク9の放電加工開始位置を決定
する際の準備段階として、正確な位置決定のために、ス
ピンドル8に取り付けられたワーク9の振れを除去する
動作を、図2に基づいて説明する。図2(Aー1),
(Aー2)に示すように、ワーク9に、寸法Sの振れが
あった場合、まず、ワーク9をワイヤ電極5に接近させ
るとともに接触させ、さらに、そのままワイヤ電極5に
押し付けて放電加工を行う。
【0025】この際、ワーク9のワイヤ電極5に最初に
接触した部位9Aを上記振れ寸法Sの分だけ追い込み、
その状態で、図2(Bー1),(Bー2)に示すよう
に、ワーク9を下方に移動させる。これにより、ワーク
9の振れが除去され、かつ、最終形状を創生できる状態
の振れ除去済み加工部9Bが形成されることになる。所
定長さ寸法の加工部9Bが形成された後、図2(Cー
1),(Cー2)に示すように、ワーク9は、ワイヤ電
極5から離されるとともに上方に移動され、最終形状創
生のための加工待機状態となる。なお、各図において、
図2(Aー2)、図2(Bー2)、図2(Cー2)は、
それぞれ図2(Aー1)、図2(Bー1)、図2(Cー
1)の平面を表している。
【0026】ワーク9に、最終形状を創生するために
は、振れ除去済み加工部9Bの直径を性格に把握してお
かなくてはならず、その直径の寸法は、図3に示すよう
な手順により求められる。まず最初に、図3(A)に示
すように、ワーク9の加工部9BがY軸方向の移動によ
ってワイヤ電極5と接触できるような所定の位置(数値
制御加工動作基準位置)に、ワーク9を移動させる。そ
して、その時の数値制御装置10のY座標、Z座標を、
それぞれ(Y0,Z0)とする。
【0027】次に、数値制御装置10からY軸数値制御
指令11を発して、ワーク9をY軸方向(Y0→Y1)に
ゆっくりと移動させる。図3(B)に示すように、ワー
ク9の振れ除去済み加工部9Bがワイヤ電極5の第1側
面5Aに接触して電気的に導通すると、その座標値を第
1座標値(Y1、Z0)として第1、第2座標値記憶部1
8に記憶させる。ここで、電気的な導通は、加工部9B
とワイヤ電極5との間に流れる電流の瞬時値が、予め設
定された電流値を超えたことで確認されるようになって
いる。そして、この確認は、導通検出部26の指針を見
ることによって行える。また、本実施形態において、第
1、第2座標値の精度は、0.1ミクロンまで正確に測
定できるようになっている。
【0028】その後、図3(C)に示すように、ワーク
9がワイヤ電極5から矢印a方向に離れて元の位置(Y
0,Z0の位置)に戻るとともに、その位置から図3
(D)に示すように、矢印b方向に所定寸法上昇する。
そのワーク9は、所定の高さ位置で、今度は、図3
(E)に示すように、ワイヤ電極5の反対側の矢印c方
向に移動するとともに、図3(F)に示すように、ワー
ク9のZ座標が、図3(A)と同じZ座標Z0となるよ
うに矢印d方向に下降させる。
【0029】次に、その状態のワーク9を、図3(G)
に示すように、ワイヤ電極5の第1側面5Aの反対側か
らワイヤ電極5に接近させ、振れ除去済み加工部9Bを
ワイヤ電極5の第1側面5Aと反対の第2側面5Bに接
触させ、両者9B,5が電気的に導通すると、その座標
値は、第2座標値(Y2、Z0)として第1、第2座標値
記憶部18に記憶される。
【0030】このようにして求めたY軸方向の第1座標
Y1と第2座標Y2との差(Y1−Y2)から、ワイヤ電極
5の直径Wを差し引いた値がワーク9の振れ除去済み加
工部9Bの寸法dである。ここで、ワイヤ電極5の直径
Wは予め測定して決めておく。ワーク9の加工部9Bの
寸法dは、数値加工精度に必要な精度でスケール16、
17により算出される。
【0031】以上の図3(A)〜(G)に示すワーク9
の振れ除去済み加工部9Bとワイヤ電極5との接触並び
に座標記憶の手順が、図4にグラフにして示されてい
る。測定過程の効率を向上させるため、1回目測定で
は、ワーク9をY軸方向に高速移動させて加工部9Bを
ワイヤ電極5に接触させる。導通検出信号27によって
ワーク9のY軸方向の移動を止め、わずかな距離(例え
ば約0.05mm)を戻らせ、その後、非常に遅い速度
で再びワーク9の加工部9Bをワイヤ電極5へ接近さ
せ、導通検出信号27を数値制御装置10が受信した時
点の座標を第1座標(または第2座標)として11へ記
憶する。
【0032】ワーク9の振れ除去済み加工部9Bに放電
加工を行い、加工用電極として使用する最終形状を創生
するためのワーク9移動の手順を、図5に示す。ここ
で、ワーク9の加工部9Bとワイヤ電極5との間の電気
電位差25は、放電加工を行えるような高い電圧を印加
する。
【0033】まず、図5(A)に示すように、Y軸方向
にワーク9を移動しても、その加工部9Bとワイヤ電極
5とが交差しないように、Z軸座標を前記Z0よりZSだ
け上昇させておく。この時の数値制御装置10の表示は
(Y=Y1、Z=Z0+ZS)である。ここで、ZSはでき
る限り小さい値が望ましい。そして、この座標(Y=Y
1、Z=Z0+ZS)を、数値制御加工基準位置とする。
【0034】次に、図5(B)に示すように、ワーク9
の振れ除去済み加工部9BをY軸方向の切り込み量Yδ
だけワイヤ電極5側へ移動させる(Y=Y1+Yδ、Z
=Z0+ZS)。そして、この座標(Y=Y1+Yδ、Z
=Z0+ZS)が、最終形状創生のための加工開始位置で
ある。
【0035】その後、図5(C)に示すように、ワーク
9をZ軸方向に下降させ、これにより、ワーク9の加工
部9Bに最終形状の創生を行い、最終形状である加工完
了部9Cを形成する。ここで、Z軸方向の下降量は、振
れ除去加工部9Bを超えないようにすることが必要であ
る。次に、図5(D)に示すように、最終形状に創生さ
れた完了部9Cの寸法直径dtは、dt=d−2Yδで
ある。最終形状の加工が終われば、図5(E)に示すよ
うに、ワーク9をZ軸方向に逃して(上昇させ)全工程
を終了する。
【0036】このような本第1実施形態によれば、次の
ような効果を得ることができる。 ワーク9への放電加工開始位置を決定する際の準備段
階として加工される振れ除去済み加工部9Bは、振れが
除去されているので、この加工部9Bに最終形状の創生
を行う際に、高精度の加工を行うことができ、高精度の
最終加工素材を形成できる。
【0037】最終形状を創生する放電加工において、
数値制御装置10により、加工経路の開始位置を正確に
指定できるので、最終形状の創生を高精度にかつ効率よ
く行える。 ワーク9の振れ除去済み加工部9Bの寸法は、その加
工部9Bをワイヤ電極5に電気的に導通させて第1、第
2座標値を決めることで正確に求めることができる。そ
のため、最終形状を創生するための加工の切り込み量を
決定すれば、自動的に、かつ、高精度に加工を行うこと
ができる。
【0038】ワーク9の振れ除去済み加工部9Bとワ
イヤ電極5とが電気的に導通したことの確認は、電流の
瞬時値が、予め設定されている基準値を超えたときとし
て確認できるようになっているので、導通検出部26に
示される指針の動きを見ればよく、確認が容易である。
【0039】円柱状のワーク9の振れ除去済み加工部
9Bの直径を求める場合、つまり、第1、第2座標デー
タ28を求める場合には、加工部9Bの第1,2側面に
ついて1回づつ計2回行うので、誤作動によるデータの
抽出を防止でき、正確な加工部9Bの直径を求めること
ができる。
【0040】ワーク9の振れ除去済み加工部9Bの寸
法を測定する際、1回目測定では、ワーク9をY軸方向
に高速移動させて加工部9Bをワイヤ電極5に接触させ
るようになっているので、測定過程の効率を向上させる
ことができる。
【0041】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できるものであれ
ば、他の変形形態も適用されるものである。
【0042】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のWED
G式放電加工における加工開始位置の決定方法によれ
ば、加工素材を最終形状に形成して放電加工用加工電極
として使用するに際して、まず、加工素材の振れを除去
した振れ除去済み加工部が形成され、この振れ除去済み
加工部の寸法が、振れ除去済み加工部とワイヤ電極との
電気的な導通によって得られる第1と第2の座標値から
正確に求められる。そのため、そのデータを基に振れ除
去済み加工部を最終形状の創生を行うための加工開始位
置に正確に移動できるので、高精度に最終形状の創生を
行うことができ、微細加工可能な放電電極を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態のWEDG式放電加工に
おける加工開始位置の決定方法が適用される放電加工機
を示す全体構成図である。
【図2】本実施形態のワークの振れを除去する手順を示
す図である。
【図3】本実施形態のワークの振れ除去済み加工部の外
形寸法を計測する手順を示す図である。
【図4】本実施形態のワークとワイヤ電極の相対運動を
示すグラフである。
【図5】本実施形態のワークの振れ除去済み加工部に最
終形状を創生する際の手順を示す図である。
【符号の説明】
1 放電加工機 5 加工用工具としてのワイヤ電極 6 Y走査移動機構(コラム) 7 Z走査移動機構(主軸頭) 9 加工素材であるワーク 9B ワークの振れ除去済み加工部 9C ワークの最終形状部である加工完了部 10 数値制御装置 16 Y軸検出スケール 17 Z軸検出スケール 18 第1、第2座標値記憶部 25 電位差 26 導電検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 外満 茨城県つくば市上横場430−1 株式会社 ミツトヨ内 Fターム(参考) 3C059 AA01 AB03 CC02 CD01 CG03 DA06 DB07 HA09 JA01 JA07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工素材を装着したスピンドルを回転さ
    せるとともに、加工用ワイヤ電極を走行させ、前記加工
    素材と、前記ワイヤ電極との間に所定の電位差を与えて
    前記加工素材に対し放電加工を行うWEDG式放電加工
    において、 前記スピンドルを回転させかつ放電加工を行って前記加
    工素材の振れを除去して振れ除去済み加工部を形成した
    後、 回転中の前記振れ除去済み加工部および前記ワイヤ電極
    のいずれか一方の部材を他方の部材の第1側面に接触さ
    せて電気的に導通させるとともに、この電気的導通位置
    の座標値を第1座標値として記憶させ、 次に、前記一方の部材を前記他方の部材における第1側
    面と反対側の第2側面に接触させて電気的に導通させる
    とともに、この電気的導通位置の座標値を第2座標値と
    して記憶させ、 その後、前記第1、第2の座標値より前記振れ除去済み
    加工部の加工開始の位置を決めることを特徴とするWE
    DG式放電加工における加工開始位置の決定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のWEDG式放電加工に
    おける加工開始位置の決定方法において、前記第1、第
    2の座標値を求めるために電気的導通を確認する際の前
    記電位差は、前記ワイヤ電極と前記振れ除去済み加工部
    との間で放電加工を不可能とする電位差となっているこ
    とを特徴とするWEDG式放電加工における加工開始位
    置の決定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のWEDG式放電加工に
    おける加工開始位置の決定方法において、前記電気的導
    通は、前記振れ除去済み加工部と前記ワイヤ電極との間
    の電流の瞬時値が所定値を超えたことで確認することを
    特徴とするWEDG式放電加工における加工開始位置の
    決定方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のWEDG式放電加工に
    おける加工開始位置の決定方法において、前記電気的導
    通は、前記振れ除去済み加工部に対して相対的に前記ワ
    イヤ電極を移動させる際、所定量の移動を行う毎に前記
    電圧の印加を所定回行い、この間の印加に対応して流れ
    る電流の瞬時値が所定値を超えたことで確認することを
    特徴とするWEDG式放電加工における加工開始位置の
    決定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のWED
    G式放電加工における加工開始位置の決定方法におい
    て、前記第1、第2の座標値から前記振れ除去済み加工
    部を最終形状に加工する前の外径寸法を算出することを
    特徴とするWEDG式放電加工における加工開始位置の
    決定方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載のWED
    G式放電加工における加工開始位置の決定方法におい
    て、前記振れ除去済み加工部を最終形状に加工する際、
    数値制御装置により前記振れ除去済み加工部の加工動作
    基準位置から加工開始位置に至るまでの経路を指定する
    ことを特徴とするWEDG式放電加工における加工開始
    位置の決定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108941810A (zh) * 2018-08-20 2018-12-07 苏州诚模精密科技有限公司 一种用于线切割加工的碰数装置和方法

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