JP2002254124A - 金属薄板の結合装置 - Google Patents

金属薄板の結合装置

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JP2002254124A JP2001057128A JP2001057128A JP2002254124A JP 2002254124 A JP2002254124 A JP 2002254124A JP 2001057128 A JP2001057128 A JP 2001057128A JP 2001057128 A JP2001057128 A JP 2001057128A JP 2002254124 A JP2002254124 A JP 2002254124A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属薄板の接合フランジ幅の縮少化、ダイの
組立て作業の容易化、弾性体の耐久性向上、ブレードの
拡開量の拡大、弾性体のばね特性に対する選択の自由度
の拡大等を可能とする。 【解決手段】 パンチ1及びダイ2のブレード4、5に
よって二枚の金属薄板8、9の接合フランジ部を部分的
に剪断しつつ塑性変形させてブレード4、5間に膨出さ
せ、かつ、パンチ1とアンビル2bとで該膨出部を据え
込み圧延してアンビル2bの両側へ張り出させて結合す
る金属薄板の結合装置で、一方のブレード4とアンビル
2bとを抱持する抱持部6a、6a及び弾性体配置部6
bを一体に有する保持部材6で一対のブレード4、5を
アンビル2bに向けて拡開可能に保持させ、一対のブレ
ード4、5を弾性体7でその一方から押圧させてアンビ
ル2bに接触させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重ね合わせた複数
の金属薄板を局部的に加圧して塑性変形させることによ
り結合する金属薄板の結合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板等のワークの重なり合った部分を局
部的に塑性変形させて機械的に結合させる技術は、リベ
ット等の副材を使用しない、溶接のように熱を加えな
い、各種の鍍金鋼板や塗装鋼板にも適用できる、等々の
理由から自動車部品、電子部品、家電製品、住宅部材の
結合にと広い分野で利用されている。
【0003】従来のこの種の装置として、図5の(A)
(B)に示す装置(実開平1−105033号公報)
や、図6の(A)(B)に示す装置(実開平4−545
29号公報)が公知である。
【0004】図5の(A)(B)に示す装置は、対向配
置されたパンチ10と、アンビル11aを中央にもちそ
の両側にガイドピン16を介してアンビル11aに対し
て拡開可能に配置された一対のブレード12、13を有
するダイ11との間に、重ね合わされた二枚の金属薄板
14、15を配置し、パンチ10とブレード12、13
との協動作用によって二枚の金属薄板14、15に部分
的に打抜き加工を施すと共に、該打抜き部分をパンチ1
0とアンビル11aとの協動作用によって圧延して打抜
き部分の両側縁を二枚の金属薄板14、15の裏面に張
り出させて両金属薄板14、15を結合一体化させるよ
うに構成されている。上記ダイ11は、円盤形状のベー
ス11bと、このベース11bの中央部上面に起立形成
された略長方形のアンビル11aとを有し、このアンビ
ル11aの長辺の両側に略半円状のブレード12、13
をガイドピン16により、両側へ拡開可能に配置し、こ
のブレード12、13の外側面と、ダイ11のベース1
1bの外周面とに弾性リング17を巻装して、一対のブ
レード12、13をアンビル11aに向けて接触状態に
保持させている。
【0005】また、図6の(A)(B)に示す装置は、
対向配置されたパンチ20と、アンビル21aを中央に
もちその両側にガイドピン26を介してアンビル21a
に対して拡開可能に配置された一対のブレード22、2
3を有するダイ21との間に、重ね合わされた二枚の金
属薄板24、25を配置し、パンチ20と、ブレード2
2、23との協動作用によって二枚の金属薄板24、2
5に部分的に打抜き加工を施すと共に、該打抜き部分を
パンチ20とアンビル21aとの協動作用によって圧延
して打抜き部分の両側縁を二枚の金属薄板24、25の
裏面に張り出させて両金属薄板24、25を結合一体化
させるように構成されている。上記ダイ21は、円盤形
状のベース21bと、このベース21bの中央部上面に
起立形成された略長方形のアンビル21aとを有し、こ
のアンビル21aの長辺の両側に略半円状のブレード2
2、23をガイドピン26により、アンビル21aに対
して拡開可能に配置し、ガイドピン26の両端部に固着
した抜け止めストッパー部材27、28と、ブレード2
2、23との間にコイルスプリング29、30を配置し
て、一対のブレード22、23をアンビル21aに向け
て接触状態に保持させている。この場合、ブレード2
2、23には、コイルスプリング29、30を半円状の
肉厚内に収納させるため、横穴31、32をガイドピン
26の挿通孔と同心状で大きく形成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図5の(A)(B)に
示す従来の装置は、弾性リングを巻装するために、ダイ
のベースの外周面を円盤形状とし、かつ、一対のブレー
ドの外周面も同一外径の円形としているため、ダイの外
径が大きくなり、その上、弾性リングの肉厚分を含めた
寸法分だけ、ダイを二枚の金属薄板からなる製品の本体
側面(垂直面)から余分に離隔させる必要があり、該製
品の本体側面から側方に張り出して形成される接合フラ
ンジの側方への張り出し幅(以下、接合フランジ幅と称
する)を広く取らなければならず、製品の材料費が高く
なるという不利がある。しかも、弾性リングとして、ゴ
ム製のものを使用しており、損傷し易く、耐久性の点で
も問題があった。
【0007】また、図6の(A)(B)に示す従来の装
置は、コイルスプリングを収納するスペースを両側のブ
レード内にそれぞれ確保しなければならないため、一対
のブレードの外径寸法が大きくなり、ダイのベースの外
径も大きくなるため、ダイ全体の外径が大きくなり、そ
の分、二枚の金属薄板の接合フランジ幅を広く取らなけ
ればならず、製品の材料費が高くなるという不利があ
る。しかも、一対のブレードの両側でコイルスプリング
及び抜け止めストッパー部材の組み込みを行う必要があ
るため、ダイの組立て作業性にも難点があった。
【0008】そこで、本発明は、金属薄板の接合フラン
ジ幅の縮少化、ダイの組立て作業の容易化、弾性体の耐
久性向上、ブレードの拡開量の拡大、弾性体のばね特性
に対する選択の自由度の拡大等を可能とした金属薄板の
結合装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、先端
に切り刃を有するパンチと、アンビル及び前記パンチの
切り刃と対向する切り刃を有し、該アンビルの両側に拡
開可能に弾性的に保持された一対のブレードを有するダ
イとからなり、前記パンチ及びダイによって複数枚の金
属薄板を部分的に剪断しつつ塑性変形させて前記ブレー
ド間に膨出部を形成させ、かつ、前記パンチとアンビル
とで前記膨出部を据え込み圧延して前記アンビルの両側
へ張り出させる金属薄板の結合装置において、アンビル
及び一対のブレードを包囲する保持部材と、一対のブレ
ードのうちの一方と保持部材との間に介在させた弾性体
とを具備することを特徴とする。
【0010】この構成によれば、弾性体を配置していな
い側におけるダイの外側への張り出し量を弾性体を配置
しない分だけ削減することができ、この削減寸法分だけ
ダイを金属薄板からなる製品の本体側面に近付けて結合
させることができる。従って、金属薄板からなる製品の
接合フランジ幅の縮少化が可能となり、該製品の材料費
を削減してコストダウンを図ることができる。言い換え
れば、フランジ幅の小さな製品の結合にも使用すること
ができる。しかも、保持部材を一対のブレードの外側か
ら嵌め込めばよく、弾性体も片側に組み込めばよいた
め、ダイの組立て作業が容易となる。さらに、弾性体を
片側にのみ配置したことによって、接合フランジ幅に関
係なく一対のブレードの拡開量を大きく設定することが
でき、従って、アンビル両側への金属薄板の圧延張り出
し量を増加させて結合強度を増大させることができる。
【0011】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の金属薄板の結合装置において、前記保持部材が、一端
に一方のブレードの外周からアンビルの外周にかけて抱
持する抱持部と、該抱持部から他端に向けて延長形成さ
れた弾性体配置部を備えていることを特徴とする。
【0012】このような構成とすることにより、保持部
材の一端の抱持部を一対のブレードの外側から嵌め込め
むことができ、しかも、保持部材の他端の弾性体配置部
に弾性体を組み込めばよいため、ダイの組立て作業が一
層容易となる。
【0013】また、請求項3に発明は、請求項1または
2に記載の金属薄板の結合装置において、前記アンビル
の外周面と該アンビルに接触した状態の一対のブレード
の外周面とを同心円弧状とし、かつ、前記一対のブレー
ドのうち、少なくとも前記弾性体の配置側と反対側のブ
レードの外周面を拡開方向と直交する平面と平行な平坦
面として欠円弧状としてあることを特徴とする。
【0014】このような構成とすることにより、一対の
ブレードの回りでの保持部材の回転を防止させることが
でき、しかも、欠円弧状としたことに伴う外径寸法縮少
分だけダイ全体を金属薄板からなる製品の本体側面にさ
らに近付けることができ、その結果、金属薄板の接合フ
ランジ幅を一層縮少させることができる。
【0015】さらに、請求項4の発明は、請求項1ない
し3の何れかに記載の金属薄板の結合装置において、前
記アンビルと一対のブレードにガイドピンをブレードの
拡開方向に貫通して配置し、前記弾性体をコイルばねで
構成してこのコイルばねを前記ガイドピンにより支持さ
せたことを特徴とする。
【0016】このような構成とすることにより、弾性体
の耐久性向上とばね定数の選択の自由度拡大とが図れる
と共に、弾性体の組付け状態が安定し、ブレード、ガイ
ドピン及び弾性体の脱落が保持部材によって防止でき
る。
【0017】また、請求項5の発明は、請求項1に記載
の金属薄板の結合装置に使用するダイであって、アンビ
ル及び一対のブレードを包囲する保持部材と、一対のブ
レードのうちの一方と保持部材との間に介在させた弾性
体とを具備することを特徴とする。
【0018】このような構成とすることにより、ダイ単
独で購入して既存のパンチと組合せ使用して金属薄板の
接合フランジ幅の縮少化、ダイの組立て作業の容易化な
どが図れる。
【0019】また、請求項6の発明は、請求項5に記載
のダイにおいて、前記保持部材が、一端に一方のブレー
ドの外周からアンビルの外周にかけて抱持する抱持部
と、該抱持部から他端に向けて延長形成された弾性体配
置部を備えていることを特徴とする。
【0020】このような構成とすることにより、前記請
求項2の構成と同様に、保持部材の一端の抱持部を一対
のブレードの外側から嵌め込めむことができ、しかも、
保持部材の他端の弾性体配置部に弾性体を組み込めばよ
いため、ダイの組立て作業が一層容易となる。
【0021】また、請求項7の発明は、請求項5または
6に記載のダイにおいて、前記アンビルの外周面と該ア
ンビルに接触した状態の一対のブレードの外周面とを同
心円弧状とし、かつ、前記一対のブレードのうち、少な
くとも前記弾性体の配置側と反対側のブレードの外周面
を拡開方向と直交する平面と平行な平坦面として欠円弧
状としてあることを特徴とする。
【0022】このような構成とすることにより、前記請
求項3の構成と同様に、一対のブレードの回りでの保持
部材の回転を防止させることができ、しかも、欠円弧状
としたことに伴う外径寸法縮少分だけダイ全体を金属薄
板からなる製品の本体側面にさらに近付けることがで
き、その結果、金属薄板の接合フランジ幅を一層縮少さ
せることができる。
【0023】また、請求項8の発明は、請求項5ないし
7の何れかに記載のダイにおいて、前記アンビルと一対
のブレードにガイドピンをブレードの拡開方向に貫通し
て配置し、前記弾性体をコイルばねで構成してこのコイ
ルばねを前記ガイドピンにより支持させたことを特徴と
する。
【0024】このような構成とすることにより、前記請
求項4の構成と同様に、弾性体の耐久性向上とばね定数
の選択の自由度拡大とが図れると共に、弾性体の組付け
状態が安定し、ブレード、ガイドピン及び弾性体の脱落
が保持部材によって防止できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基いて説明する。図1は結合装置の要部の縦断面を、
図2はダイの縦断面を、図3はその横断面を、図4はダ
イの概略構造を分解して示している。
【0026】図1に示すように、結合装置はパンチ1と
ダイ2を含み、両者間に金属薄板8、9を挟み込んで加
工を行うようになっている。図1は二枚の金属薄板8、
9を結合する場合を例示しているが、この装置を使用し
て三枚以上の金属薄板あるいは金属薄板と非金属材料の
積層物を結合することもできる。
【0027】パンチ1は、ストリッパー1aと組み合わ
されてダイ2と同軸状に対向配置されている。パンチ1
のダイ2と対向する先端は長方形の輪郭を有する平坦面
とされ、その長辺側の端縁が直角の切り刃1b、1cと
されている。
【0028】ダイ2は、図2ないし図4に示すように、
平坦な上面を有する略矩形のベース2aと、このベース
2aの上面に起立形成されたアンビル2bと、ベース2
aの下面に垂下形成されたシャンク2cとを一体に有し
ている。アンビル2bは、パンチ1の切り刃1b、1c
と対向する上面が平坦で、かつ、その輪郭形状がパンチ
1と略同一の長方形とされ、その短辺は円弧部2eで構
成されている。アンビル2bの長辺方向の中央部に短辺
方向に貫通するピン挿入孔2dが形成されている。
【0029】一対のブレード4、5は、アンビル2bの
長辺の両側に配置され、その平坦な上面4a、5aをア
ンビル2bの上面より所定寸法だけ高くしてある。そし
て、アンビル2bに接触する側の側面上縁を直角の切り
刃4b、5bとしてあり、パンチ1の切り刃1b、1c
と協動して重ね合わされた二枚の金属薄板8、9を部分
的に剪断するように構成されている。
【0030】一対のブレード4、5の外周面の輪郭形状
は、図3に示すように、アンビル2bに接触させた状態
において、アンビル2bの短辺の円弧部2eと同心で若
干大径の円弧状とされ、かつ、前記一対のブレード4、
5の外周面を拡開方向と直交する平面と平行な平坦面4
c、5cとして欠円弧状としてある。
【0031】一対のブレード4、5の下部外周面には、
保持部材6を装着するための小径外周部4d、5dが形
成してある。この小径外周部4d、5dは、アンビル2
bの短辺の円弧部2eと同心同径としてある。そして、
一対のブレード4、5の小径外周部4d、5dの中央部
にはアンビル2bのピン挿入孔2dと対応するピン挿入
孔4e、5eが貫通形成してあり、これらのピン挿入孔
2d、4e、5eにガイドピン3が挿通してある。さら
に、上記小径外周部4d、5dの外側にも平坦面4c、
5cと平行な平坦面4c'、5c'を形成してあり、この
平坦面4c'、5c'の中央部に凹溝4f、5fが形成し
てある。なお、上記ガイドピン3は、一対のブレード
4、5をアンビル2bの両側で拡開可能に案内させるた
めに他の部材とは別部材として使用されている。
【0032】保持部材6は、一端に一方のブレード4の
小径外周部4dとアンビル2bの小径外周部2eとを抱
持する抱持部6a、6aを有し、この抱持部6a、6a
から他端に向けて延長形成された弾性体配置部6bを備
えている。
【0033】抱持部6a、6aは、2つに分離開放さ
れ、それぞれ略1/4円弧状とされ、開放端6a'、6
a'を内側に屈曲させて一方のブレード4の小径外周部
4dの凹溝4fに嵌め込めるように形成されている。弾
性体配置部6bは、延長端で平坦な閉鎖端6cとされて
いる。上記保持部材6は、一対のブレード4、5とガイ
ドピン3と弾性体7とをダイ2のユニットから脱落しな
いように保持させるためのものである。
【0034】弾性体7は、コイルばねで構成され、保持
部材6の弾性体配置部6b内に配置されるもので、この
実施の形態では、ガイドピン3に挿通して配置してあ
る。
【0035】この実施の形態は、以上の構成からなるも
ので、ダイ2のアンビル2bの両側に一対のブレード
4、5を配置し、弾性体7を挿通したガイドピン3を、
先に、または、保持部材6と共に抱持部6a、6aを拡
開させて図3の右方からピン挿入孔5e、2d、4eに
順次挿通し、抱持部6a、6aを閉じて、開放端6
a'、6a'を凹溝4fに嵌め込むことによりダイ2側の
組立てが終了する。
【0036】パンチ1とダイ2は、適宜のプレス機械に
同軸配置され、このダイ2の上に金属薄板8、9の接合
フランジ部を載置し、パンチ1をダイ2に向けて降下さ
せる。これにより、パンチ1の切り刃1b、1cと、一
対のブレード4、5の切り刃4b、5bとで接合フラン
ジ部に二本の切り目を平行に入れながら部分的に打抜
く。さらにパンチ1が降下して打抜き部分をアンビル2
bの上面に当接させ、この当接後のパンチ1の降下によ
って、打抜き部分がパンチ1の下端とアンビル2bの上
面とで圧延される。この圧延により打抜き部分の肉部が
アンビル2bの両側へ張り出す。この打抜き部分の張り
出し力で一対のブレード4、5が弾性体7を圧縮させな
がらアンビル2bから離隔する方向に拡開される。これ
により、アンビル2bの両側に張り出した肉部は、前記
二本の切り目の間隔以上の幅に食み出していることにな
り、これによって、二枚の金属薄板8、9が接合一体化
される。
【0037】ブレード4、5の拡開動作は、弾性体7を
圧縮することにより行われるものであるが、その様子を
図3において説明すると、左側のブレード4の左側への
離隔は保持部材6を介して弾性体7を左側へ圧縮し、右
側のブレード5の右側への離隔はブレード5自体の外面
で弾性体7を右側へ圧縮する。このように、両ブレード
4、5の拡開に伴う変位を一つの弾性体7のたわみ量で
吸収することになるが、ブレードの拡開方向の片側にの
み弾性体を配置したことによって、そのばね定数やたわ
み量について設計の自由度が増し、しかも反対側に比較
的大きな作業スペースを確保することができる。
【0038】以上、本発明図示の実施の形態につき説明
したが、本発明は前記実施の形態に限定されることなく
種々の変形が可能であって、例えば、一対のブレード
4、5のうち、弾性体7を配置しない側のブレードは欠
円弧状でなくともよい。なお、一対のブレード4、5を
図示の実施形態のように対称な形状としておけば、組立
て及び製作等の利便性が向上する。また、保持部材6
は、抱持部の側で分離させて開環状としているが、反対
側で分離させてもよく、あるいは、非分離の閉環状であ
ってもよい。さらに、弾性体7は、コイルばね以外のば
ね(例えば、板ばね、皿ばね等)やゴム等で構成しても
よい。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、金属薄板から
なる製品の接合フランジ幅の縮少化、換言すれば、フラ
ンジ幅の小さな製品の結合が可能となり、該製品の材料
費を削減してコストダウンを図ることができる。しか
も、ダイの組立て作業が容易となる。さらに、一対のブ
レードの拡開量を大きく設定することができ、従って、
金属薄板の結合強度を増大させることができる。
【0040】請求項2の発明によれば、保持部材の一端
の抱持部を一対のブレードの外側から嵌め込めむことが
でき、しかも、保持部材の他端の弾性体配置部に弾性体
を組み込めばよいため、ダイの組立て作業が一層容易と
なる。
【0041】請求項3の発明によれば、一対のブレード
の回りでの保持部材の回転を防止させることができ、し
かも、ダイの片側における外側への張り出し量をさらに
削減することができ、その結果、金属薄板の接合フラン
ジ幅を一層縮少させることができる。
【0042】請求項4の発明によれば、弾性体の耐久性
向上とばね定数の選択の自由度拡大とが図れると共に、
弾性体の組付け状態が安定し、ブレード、ガイドピン及
び弾性体の脱落が保持部材によって防止できる。
【0043】請求項5の発明によれば、ダイ単独で購入
して既存のパンチと組合せ使用して金属薄板の接合フラ
ンジ幅の縮少化、ダイの組立て作業の容易化などが図れ
る。
【0044】請求項6の発明によれば、保持部材の一端
の抱持部を一対のブレードの外側から嵌め込めむことが
でき、しかも、保持部材の他端の弾性体配置部に弾性体
を組み込めばよいため、ダイの組立て作業が一層容易と
なる。
【0045】請求項7の発明によれば、一対のブレード
の回りでの保持部材の回転を防止させることができ、し
かも、欠円弧状としたことに伴う外径寸法縮少分だけダ
イ全体を金属薄板からなる製品の本体側面にさらに近付
けることができ、その結果、金属薄板の接合フランジ幅
を一層縮少させることができる。
【0046】請求項8の発明によれば、弾性体の耐久性
向上とばね定数の選択の自由度拡大とが図れると共に、
弾性体の組付け状態が安定し、ブレード、ガイドピン及
び弾性体の脱落が保持部材によって防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の実施の形態を示す要部縦断面図で
ある。
【図2】本発明に係るダイの縦断面図である。
【図3】本発明に係るダイ横断面図である。
【図4】本発明に係るダイの分解斜視図である。
【図5】(A)及び(B)は従来の金属薄板の結合装置
の一例を示す要部縦断面図及び横断面図である。
【図6】(A)及び(B)は従来の金属薄板の結合装置
の他の例を示す要部縦断面図及び横断面図である。
【符号の説明】
1 パンチ 1a ストリッパー 1b、1c 切り刃 2 ダイ 2a ベース 2b アンビル 2c シャンク 2d ピン挿入孔 2e 短辺の円弧部 3 ガイドピン 4、5一対のブレード 4a、5a 上面 4b、5b 切り刃 4c、5c 平坦面 4c'、5c' 平坦面 4d、5d 小径外周部 4e、5e ピン挿入孔 4f、5f 凹溝 6 保持部材 6a 抱持部 6b 弾性体配置部 6c 閉鎖端 6a' 開放端 7 弾性体 8、9 金属薄板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に切り刃を有するパンチと、アンビ
    ル及び前記パンチの切り刃と対向する切り刃を有し、該
    アンビルの両側に拡開可能に弾性的に保持された一対の
    ブレードを有するダイとからなり、前記パンチ及びダイ
    によって複数枚の金属薄板を部分的に剪断しつつ塑性変
    形させて前記ブレード間に膨出部を形成させ、かつ、前
    記パンチとアンビルとで前記膨出部を据え込み圧延して
    前記アンビルの両側へ張り出させる金属薄板の結合装置
    において、 アンビル及び一対のブレードを包囲する保持部材と、一
    対のブレードのうちの一方と保持部材との間に介在させ
    た弾性体とを具備することを特徴とする金属薄板の結合
    装置。
  2. 【請求項2】 前記保持部材が、一端に一方のブレード
    の外周からアンビルの外周にかけて抱持する抱持部と、
    該抱持部から他端に向けて延長形成された弾性体配置部
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の金属薄
    板の結合装置。
  3. 【請求項3】 前記アンビルの外周面と該アンビルに接
    触した状態の一対のブレードの外周面とを同心円弧状と
    し、かつ、前記一対のブレードのうち、少なくとも前記
    弾性体の配置側と反対側のブレードの外周面を拡開方向
    と直交する平面と平行な平坦面として欠円弧状としてあ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属薄板の
    結合装置。
  4. 【請求項4】 前記アンビルと一対のブレードにガイド
    ピンをブレードの拡開方向に貫通して配置し、前記弾性
    体をコイルばねで構成してこのコイルばねを前記ガイド
    ピンにより支持させたことを特徴とする請求項1ないし
    3の何れかに記載の金属薄板の結合装置。
  5. 【請求項5】 先端に切り刃を有するパンチと、アンビ
    ル及び前記パンチの切り刃と対向する切り刃を有し、該
    アンビルの両側に拡開可能に弾性的に保持された一対の
    ブレードを有するダイとからなり、前記パンチ及びダイ
    によって複数枚の金属薄板を部分的に剪断しつつ塑性変
    形させて前記ブレード間に膨出部を形成させ、かつ、前
    記パンチとアンビルとで前記膨出部を据え込み圧延して
    前記アンビルの両側へ張り出させる金属薄板の結合装置
    に使用するダイであって、 アンビル及び一対のブレードを包囲する保持部材と、一
    対のブレードのうちの一方と保持部材との間に介在させ
    た弾性体とを具備することを特徴とするダイ。
  6. 【請求項6】 前記保持部材が、一端に一方のブレード
    の外周からアンビルの外周にかけて抱持する抱持部と、
    該抱持部から他端に向けて延長形成された弾性体配置部
    を備えていることを特徴とする請求項5に記載のダイ。
  7. 【請求項7】 前記アンビルの外周面と該アンビルに接
    触した状態の一対のブレードの外周面とを同心円弧状と
    し、かつ、前記一対のブレードのうち、少なくとも前記
    弾性体の配置側と反対側のブレードの外周面を拡開方向
    と直交する平面と平行な平坦面として欠円弧状としてあ
    ることを特徴とする請求項5又は6に記載のダイ。
  8. 【請求項8】 前記アンビルと一対のブレードにガイド
    ピンをブレードの拡開方向に貫通して配置し、前記弾性
    体をコイルばねで構成してこのコイルばねを前記ガイド
    ピンにより支持させたことを特徴とする請求項5ないし
    7の何れかに記載のダイ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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