JP2002254075A - 浄水器 - Google Patents

浄水器

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JP2002254075A
JP2002254075A JP2001056292A JP2001056292A JP2002254075A JP 2002254075 A JP2002254075 A JP 2002254075A JP 2001056292 A JP2001056292 A JP 2001056292A JP 2001056292 A JP2001056292 A JP 2001056292A JP 2002254075 A JP2002254075 A JP 2002254075A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用者が浄水器に流れる水の温度を知ることに
より水温調節あるいは流路切替を行い、常に浄化度の高
い浄水を供給することのできる浄水器を提供する。 【解決手段】流路切替弁を備えた本体部と、濾材を備え
た濾過部と、本体部または濾過部に設けた水温検知手段
と、検知した水温の表示手段とを備えていることを特徴
とする浄水器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濾材の性能を最大
限に発揮し得る浄水器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般家庭の台所や洗面所に設ける
浄水器としては、活性炭や中空糸膜などを備えたものが
知られているが、たとえば活性炭は、通過する水温が高
すぎると既に吸着したカルキ臭などを離してしまう。
【0003】そこで、水温が一定の温度に達すると水が
通常と異なる経路を辿り濾過部に水が流れないように作
動する形状記憶合金を設けた浄水器が開発されている
が、形状記憶合金では反応速度が遅いため、作動水温以
上の水を流しても実際に流路の切替が行われるまでには
時間がかかる。そのため、その間に濾材に水が流れ、一
旦吸着した後に離脱されたカルキ臭を含んだ水を提供す
ることになってしまう。また、再度流路を切り換えるた
めに作動水温以下の水を流しても、やはりしばらく時間
が経過しないと通常の流路には切り替わらず、その間の
水も無駄になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題点に鑑み、使用者が浄水器に流れる水の温度を知
ることにより水温調節あるいは流路切替を行い、常に浄
化度の高い浄水を供給することのできる浄水器を提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、流路切替弁を備えた本体部と、濾材を備え
た濾過部と、本体部または濾過部に設けた水温検知手段
と、検知した水温の表示手段とを備えている浄水器を特
徴とするものである。
【0006】ここで、本体部は原水流入口を備え、その
原水流入口に水温検知手段が設けられていること、水温
検知手段がサーミスタを備えていること、表示手段が液
晶画面を備えていることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の望ましい実施の形態を、
図面を参照して説明する。
【0008】本発明の浄水器は、たとえば図1〜6に示
すように、蛇口に直接取り付けられて支持固定されるる
もので、内部に切換弁を内蔵した本体部2と、濾材を収
納したろ過カ−トリッジ3などから構成されている。本
体部2にはレバ−5が設けられ、レバ−5を操作するこ
とにより、蛇口4から原水流入口を通って流入した原水
をそのままシャワ−水として吐出するか(原水シャワ
−)、そのままストレ−ト水として吐出するか(原水ス
トレ−ト)、ろ過カ−トリッジ3に供給するか、を選択
して切り換える。ろ過カ−トリッジ3に供給された原水
は、活性炭などの吸着剤や中空糸膜等によってろ過さ
れ、浄水流出口から浄水として吐出される。
【0009】まず、本体部2について説明する。
【0010】本体部2は、図4、図5に示すように、切
換弁を構成する3個のボ−ル11a、11b、11cと
弁軸12とを備えた切換弁本体13、原水シャワ−口1
4と、原水ストレ−ト口15と、浄水流出口19とを備
えた下部ボディ16、切換弁本体13が上面に突出する
開口部を備えた上部ボディ17、切換操作を行う弁操作
部18、ろ過カ−トリッジ3を固定するカ−トリッジキ
ャップ91、供給水の温度を検知して表示する電装部な
どから構成されている。
【0011】切換弁本体13には、リング状のパッキン
36が装着され、蛇口4のおねじ部にねじ込んだアダプ
タ37を介して、取付ナット38を切換弁本体13に螺
合させ、本体部2を蛇口4に取り付けるようになってい
る。
【0012】切換弁本体13の内部は、3個の通水路2
1a、21b、21cを開設した区画板22によって、
上部室23と下部室24とに区画されている。
【0013】上部室23には、3個のボ−ル11a、1
1b、11cが、3個の通水路21a、21b、21c
に対応するように配置されている。ボ−ル11aが通水
路21aにはまり通水路21aが閉じた状態で、ボ−ル
11aの下部が下部室24に突出するようになってい
る。ボ−ル11b、11cについても同様である。
【0014】円筒状の下部室24には、弁軸12が回動
可能に挿着され、かつ、弁軸12の所定位置に配設した
Oリング25a、25b、25cが、下部室24の内壁
面と水密的に係合している。これによって下部室24は
3つに区画され、通水路21aからろ過カ−トリッジ3
に原水を供給する原水供給口26(図6参照)へ通じる
流路31aと、通水路21bから原水ストレ−ト口15
へ通じる流路31bと、通水路21cから原水シャワ−
口14へ通じる流路31cとを形成している。
【0015】また、図4に示したように、弁軸12に
は、通水路21a、21b、21cに対向する位置に、
カム部27a、27b、27cが設けられている。これ
らカム部27a、27b、27cは、弁軸12の周方向
に例えば60゜ずつずらして設けられており、弁軸12
を60゜ずつ回動することにより選択的に上方を向き、
下部室24に突出したボ−ルの下部を押し上げて通水路
を開くことができるようになっている。すなわち、後述
の弁操作部18により弁軸12を所定角度回動すること
で、通水路21a、21b、21cのいずれかを開放
し、蛇口4から流入した原水をそのままシャワ−水とし
て吐出するか、そのままストレ−ト水として吐出する
か、ろ過カ−トリッジ3に供給するか、を選択できる。
【0016】ボ−ル11a、11b、11cには、芯体
としての金属球にゴムを覆ったものを用いているが、弁
体の形状は球体に限らず円錐形でも円筒形でもよく、傘
形でもよい。そして、通水路を閉塞したときのシ−ル性
を向上させるためは、上部室23に設けたボ−ル11
a、11b、11cをバネ等で上方から通水路方向に付
勢してもよい。
【0017】図6、図10に示すように、切換弁本体1
3の側部後方には、ろ過カ−トリッジ3に原水を供給す
る原水供給口26と、ろ過カ−トリッジ3から浄水を受
け入れる浄水受入口29とが設けられている。原水供給
口26は流路31aに連通しており、浄水受入口29は
浄水送水路30を介して浄水流出口19と連通してい
る。浄水送水路30には、後述する流量検出部102の
水車122と水車支持部材123が設けられ、浄水の通
水により水車122が回転するようになっている。
【0018】次に、ろ過カ−トリッジ3について簡単に
説明する。
【0019】ろ過カ−トリッジ3は、図7の横断面図に
示すように、容器61の底部に、原水供給口26から原
水を受け入れる原水受入口62と、浄水受入口29に浄
水を供給する浄水供給口63が設けられている。原水受
入口62と浄水供給口63には、それぞれOリング7
3、74が設けられ、原水供給口26と浄水受入口29
に接続した際に外部に水が漏れるのを防止している。
【0020】容器61の内部底面には円筒状突起61a
が形成されており、円筒状突起61aに、中空糸膜モジ
ュールの円筒体64の下端がOリング65を介して嵌入
立設されている。そして、この円筒体64の外周上下部
には、円筒体64外周面と容器61の内壁面との間を通
過する原水の処理を行う吸着剤層70を保持するため
に、リング状のフィルタ66、67が固定されている。
【0021】円筒体64の内部には、複数本の中空糸膜
を束ねて逆U字状に折り曲げた中空糸膜束68が収納さ
れている。中空糸膜の両端部は、円筒体64の下部にて
各中空糸間および中空糸と円筒体64との間に充填され
た硬化性樹脂69(封止剤)により封止固定(ポッティ
ング)されている。各中空糸膜は、容器61へ嵌入する
前にポッティング部が一部切断除去されているので、末
端が浄水供給口63に向かって開口している。
【0022】そして、円筒体64の外周面と容器61の
内壁面との間には、活性炭、ゼオライト、イオン交換樹
脂、キレ−ト樹脂などからなる吸着剤層70が配備され
ている。
【0023】容器61の上部は、中空糸膜束68と吸着
剤を容易に充填できるよう開口されており、内部の汚れ
を確認できるように透明キャップ71が嵌入され、超音
波溶着されている。
【0024】上記のように構成されたろ過カートリッジ
3は、図6に示したように、本体部2内に装填され、カ
−トリッジキャップ91が、ろ過カ−トリッジ3に覆い
被さる位置で下部ボディ16と上部ボディ17とにネジ
締付固定され、ろ過カ−トリッジ3を所定位置に固定す
る役目を果たしている。カ−トリッジキャップ91に
は、開閉キャップ92が設けられており、開閉キャップ
92を開くと、カ−トリッジキャップの開口部93およ
びろ過部の透明キャップ71を通じて、中空糸膜の汚れ
具合を確認できるようになっている。
【0025】続いて、図3、図6を用いて、弁軸12を
回動操作する弁操作部18について説明する。
【0026】弁操作部18は、図6に示すように、レバ
−5と、切換弁本体13に回動可能に支持され、レバ−
5と同じ軸回りに回動する駆動軸41と、一端が下部ボ
ディ16に固定され他端がレバ−5に固定されたねじり
コイルバネ44などから構成されている。レバー5は、
図3に示すように矢印A方向に押し下げると、操作スト
ッパ−43に当接するまで反時計方向に(図6を右側面
から見た場合)回動し、レバ−5が操作ストッパ−43
に当接した状態で操作をやめて指を離すと、ねじりコイ
ルばね44により時計方向に回動し、初期位置に戻るよ
うになっている。
【0027】図8は、図5におけるC−C矢視概略断面
図であって、レバ−5と駆動軸41の接続部を示してい
る。図8に示すように、駆動軸41の一端に嵌入された
ラチェット爪部材47は、レバ−5のラチェット歯48
と噛み合ってラチェット機構を構成している。レバ−5
を初期位置から反時計方向(図6を右側面から見た場
合)に回動させるときには、駆動軸41はレバ−5と一
体となって反時計方向に40°回動し、レバ−5が時計
方向に回動して初期位置に戻るときには、駆動軸41は
回動しないようになっている。
【0028】図6と、図6におけるD−D矢視概略断面
図である図9に示すように、駆動軸41には平歯車45
が設けられ、弁軸12に設けられた平歯車46と噛み合
っている。平歯車45と46のギヤ比は3:2であるの
で、平歯車45が40°回動すると平歯車46は60°
回動する。すなわち、レバ−5を1回操作すると、駆動
軸41は40°回動し、弁軸12は60°回動する。こ
こで、平歯車をはすば歯車ややまば歯車などにしても何
ら問題はない。また、ギヤ比を3:2としたが、これに
限らず2:1でも3:1でもよい。平歯車45の歯数を
平歯車46の歯数より大きくすると、駆動軸41の回動
角度に対し弁軸12の回動角度は大きくなる。すなわち
レバ−5の操作角度を小さくしても、弁軸12の回動角
度を十分に大きくすることができる。以上のように、歯
車を用いるとギヤ比を選択することで容易にレバ−操作
角度を設定でき、しかも確実かつ正確に流路切換ができ
る。
【0029】そして、駆動軸41には、図5に示すよう
に、切換状態を示す「浄水」「ストレ−ト」「シャワ
−」の文字が40°毎に各3ヶ所印刷された表示リング
51が固定されている。表示リング51に印刷された
「浄水」「ストレ−ト」「シャワ−」いずれかの文字
が、上部ボディ17の開口部81から見えるようになっ
ていて、切換状態が容易に確認できる。なお、切換状態
を示す表示は、文字、イラスト単独でも、また、それら
の組合せでもよい。そして、開口部81に透明部材82
を取り付けることで、食器洗いのときなどに水が本体部
2の内部に入るのを防いだり、表示リング51が汚れる
のを防いだりしている。
【0030】次に、供給水の温度を検知して表示する電
装部(電子回路)について説明する。図2、図4、図
6、図10に示したように、電装部は、電源部101
と、水温検出部200と、制御部104と、液晶表示器
105とを備えている。
【0031】電源部101は、図11の分解斜視図に示
すように、主に、本体部2に設けた電池ホルダ115
と、コイン形二酸化マンガンリチウム電池111(以
下、電池111)と、陽極金具113および陰極金具1
14と、電池を水密に固定する脱着自在な電池カバ−1
12などから構成される。
【0032】電池カバ−112は、筒状の電池装着部1
16を有するとともにその外周にOリング117を有
し、電池カバ−112がバヨネット機構により電池ホル
ダ115に装着したときに電池装着部116に水が浸入
するのを防ぐようになっている。筒状の電池装着部11
6には切り欠き118が設けられているので、指を引っ
かけて容易に電池を取り外すことができる。また、電池
カバ−112の表面には、硬貨を挿入して回すための凹
部119が設けられ、その周囲に、電池の規格と開閉の
ための回転方向を示す文字やイラストが刻印されてい
る。したがって、使用者は、電池の規格と電池カバ−1
12の回転方向を確認した上で、コインを使って電池カ
バ−112を電池ホルダ115から取り外し、電池を交
換することができる。
【0033】電池ホルダ115内に設けられた陽極金具
113および陰極金具114は、それぞれリ−ド線で図
6に示す制御部104に結線されており、電池111に
よる電力が制御部104に供給される。リ−ド線は、ゴ
ムキャップ120を介して電池ホルダ115に固定され
ており、このゴムキャップ120が、水がリ−ド線をつ
たって陽極金具113、陰極金具114さらには電池装
着部116内に浸入するのを防止している。
【0034】電池は、一次電池でも二次電池であっても
よく、比較的高い電圧で、長期間安定して電力を供給で
きる二酸化マンガンリチウム電池などのリチウム電池の
ほか、アルカリ乾電池、マンガン乾電池、酸化銀電池、
空気亜鉛電池などでもよい。また、形状は、軽量で大き
な設置スペ−スを必要としないボタン形、コイン形など
の小形電池が好ましい。小形電池の場合、本体部が著し
く大型化したり著しく重量増加することはなく、また、
大幅なコストアップにもならない。
【0035】水温検出部200は、金属酸化物を焼結し
て得られたセラミック半導体と、このセラミック半導体
と電源部101および制御部104とを導通する導線と
を備えたサーミスタセンサを有し、このサーミスタセン
サに流れる電流値を制御部104で温度に換算して液晶
表示器105に表示する。
【0036】これら水温検出部200や液晶表示器10
5などにより、浄水器に流れる水の温度を使用者が知る
ことができ、供給水の温度が濾材などの使用範囲を超え
ている場合には、流路切替や供給水の温度調整を適宜す
ることができる。したがって、濾材から離脱したカルキ
の臭いを含んだ水を提供することを防ぐことができ、水
を無駄にすることがなく、また、使用者が安心して浄水
器を使用することが出来る。
【0037】また、水温検出部200としてサーミスタ
センサを用いれば、温度を測定することができるうえ
に、電流値から温度を換算することになるので処理水の
水の温度を瞬時に測定、表示することができる。したが
って、供給水の温度が濾材などの使用範囲を超えている
場合に、使用者が温度を確認した直後に対応をとること
ができる。そして、供給水の温度を適温に修正すれば、
直ぐに浄水を得ることができる。
【0038】さらに、水温検出部は、濾材への温水浸入
を少しでも早く検知するために、図2、図4に示すよう
に本体部の原水流入口に設けることが好ましい。
【0039】制御部104、図6、図16に示すよう
に、主に、CPUが設けられた回路基板151と、回路
基板151を収納する透明の基板ホルダ152と、回路
基板151を基板ホルダ152に支持固定する基板枠1
53とから構成されている。CPUは、電源部101か
ら電力供給を受けて水温検出部200に流れる電流値を
計測して、その電流値から抵抗値を、その抵抗値から温
度を算出し、その算出結果を液晶表示器105に表示す
るよう信号を送る。
【0040】液晶表示器105は、回路基板151に直
接、支持固定された状態で、本体部2の前方上部に位置
し、使用者が使用中に見やすいようになっている。算出
結果は、使用者が一目で情報を読み取ることができるよ
う数字で示すことが好ましい。
【0041】この液晶表示器105は、回路基板から離
れた位置に配置しリ−ド線等で結線することも可能だ
が、回路基板151に直接、支持固定したほうが信号を
確実に伝達できる。また、外部から水が浸入して回路基
板151が誤作動するのを防止するため、基板ホルダ1
52に、その開口部から回路基板151と液晶表示器1
05とを挿入し基板枠153で固定した状態で、開口部
を硬化性樹脂155(封止材)で封止して防水加工をす
ることが好ましい。このように防水加工を施すことによ
り、各部品に対して個別に防水加工を施す必要がなく、
製造工程の簡略化、製造コストの低減が可能になる。硬
化性樹脂155としては、2液混合型のポリウレタン樹
脂やエポキシ樹脂などを用いればよい。
【0042】また、電装部には、供給水の温度を検知し
て表示する手段の他に、温度流量検出部102やろ過カ
−トリッジ識別部103を設け、濾過カートリッジの寿
命や装着している濾過カートリッジの種類を温度表示と
一定時間おき交互に液晶表示することが好ましい。
【0043】流量検出部102は、図10および図12
〜図14に示すように、主に、磁石121を埋設した水
車122と、水車122を回転可能に支持する水車支持
部材123と、磁石の回転に応じて開閉する磁気スイッ
チ124と、磁気スイッチ124を支持固定する磁気ス
イッチホルダ125とから構成されている。
【0044】水車122は、円柱形の軸部131に2枚
の羽根132、133が形成されてなり、軸部131の
一端には水車支持部材123の軸126が挿入される回
転軸穴134が設けられ、他端には磁石121が埋設さ
れる磁石取付穴135が設けられている。
【0045】磁石121は、そのN極・S極を結ぶ直線
と水車122の回転軸とが垂直になるように磁石取付穴
135に挿入し、脱落を防止するとともに接水による発
錆を防止するために、磁石取付穴135の開口部に栓部
材を被せ接着したり溶着する。磁石121の脱落および
発錆を防止するためには、磁石121を磁石取付穴13
5に挿入した後、磁石取付穴135の開口部を硬化性樹
脂136(封止材)で封止することも好ましい。硬化性
樹脂としては、より安全性の高いポリウレタン樹脂が好
ましいが、エポキシ樹脂や、その他の封止材、接着剤を
用いてもよい。磁石121の錆を防止するためには、磁
石そのものをコ−ティングすることも好ましい。また、
磁石121には、磁力が強い希土類磁石のほか、フェラ
イト磁石などを使用してもよい。
【0046】水車122は、図10に示すように、浄水
送水路30内で回転可能なように、水車支持部材123
によって下流側から軸支されている。水車122は、そ
の回転軸が浄水の送水方向に平行な軸流型であっても直
交するものであってもよい。また、水車の羽根は2枚と
しているが、1枚でもよく、3枚以上でもよい。さら
に、水車を、ろ過カ−トリッジ3の下流側の浄水送水路
30に設けたが、上流側に設けてもよい。この場合は、
水車122にゴミ等が引っかからないよう、さらに上流
側にプレフィルタを設けることが好ましい。
【0047】磁気スイッチ124は、図14に示すよう
に、磁気スイッチホルダ125に挿入され、硬化性樹脂
137(封止材)により封止固定されている。磁気スイ
ッチ124の2つの端子はリ−ド線により図10に示す
制御部104と結線されており、磁気スイッチ124の
開閉によるパルス信号が制御部104に伝達される。磁
気スイッチ124を収容した磁気スイッチホルダ125
は、図6に示すように、浄水送水路30の外周に接し、
かつ、水車122の近傍に固定されている。
【0048】このように構成された流量検出部102
は、浄水が流れることにより水車122が回転し、水車
122に埋設された磁石121が回転し、それに応じて
磁界が変化する。磁石121が1回転することにより磁
気スイッチ124は2回開閉して、その結果、2周期分
のパルス信号が発信され、制御部104に伝達される。
制御部104のCPUは、流量検出部102からのパル
ス信号に基づいて処理した流量を積算し、液晶表示器1
05に濾過カートリッジの寿命などを示す出力信号を送
る。
【0049】なお、回路基板151には、リセットボタ
ン154を設け、外部からの操作でリセットボタン15
4を押して積算流量のデ−タ等をリセットできるようす
ることが好ましい。そして、リセットボタン154の上
方には、回路基板151への水の浸入を防ぐスイッチゴ
ム156を配置し、そのスイッチゴム156によって、
リセットボタンを間接的に操作することがより好まし
い。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に係る
浄水器は、流路切替弁を備えた本体部と、濾材を備えた
濾過部と、本体部または濾過部に設けた水温検知手段
と、検知した水温の表示手段とを備えているので、使用
者が浄水器に流れる水の温度を使知ることができ、供給
する水の温度に応じて流路切替もしくは供給する水の温
度調整をすることができる。したがって、濾材から離脱
したカルキの臭いを含んだ水を提供することを防ぐこと
ができ、浄化度の高い水を提供することができる。ま
た、水を無駄にすることがなく、さらには、使用者が安
心して浄水器を使用することが出来る。
【0051】また、請求項2に係る発明によれば、水温
検知手段が本体部の原水流入口に設けられているので、
供給水の温度が濾材などの使用範囲を超えている場合
に、吸着したカルキ臭の脱離現象防止や本体内部部材保
護のための対応をいち早く迅速にとることができる。
【0052】さらに、請求項3に係る発明によれば、水
温検知手段がサーミスタであるので、電流値から温度を
換算することになり処理水の水の温度を瞬時に測定、表
示することができる。したがって、供給水の温度が濾材
などの使用範囲を超えている場合には、使用者が温度を
確認した後直ぐに対応することができる。
【0053】さらにまた、請求項4に係る発明によれ
ば、表示手段が液晶画面を備えているので、使用者は検
知した水温を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す浄水器の正面図であ
る。
【図2】図1に示す浄水器の上面図である。
【図3】図1に示す浄水器の右側面図である。
【図4】図2に示す浄水器のA−A縦断面図である。
【図5】図2に示す浄水器のB−B縦断面図である。
【図6】図1に示す浄水器の横断面図である。
【図7】ろ過カ−トリッジの横断面図である。
【図8】図5に示す浄水器におけるレバ−と駆動軸との
接続部のC−C矢視断面図である。
【図9】図6に示す浄水器のD−D矢視断面図である。
【図10】図4に示す浄水器のE−E矢視断面図であ
る。
【図11】電源部の分解斜視図である。
【図12】流量計測部の分解斜視図である。
【図13】図12における水車と水車支持部材の断面図
である。
【図14】図12における磁気スイッチと磁気スイッチ
ホルダの断面図である。
【図15】ろ過カ−トリッジ識別部の縦断面図である。
【図16】図6に示す浄水器における制御部のF−F矢
視断面図である。
【符号の説明】
1 : 浄水器 2 : 本体部 3 : ろ過カ−トリッジ 4 : 蛇口 5 : レバ− 11a: ボール 11b: ボール 11c: ボール 12 : 弁軸 13 : 切換弁本
体 14 : 原水シャワー口 15 : 原水スト
レート口 16 : 下部ボディ 17 : 上部ボデ
ィ 18 : 弁操作部 19 : 浄水流出
口 21a: 通水路 21b: 通水路 21c: 通水路 22 : 区画板 23 : 上部室 24 : 下部室 25a: oリング 25b: oリング 25c: oリング 26 : 原水供給
口 27a: カム部 27b: カム部 27c: カム部 28 : 原水流入
口 29 : 浄水受入口 30 : 浄水送水
路 31a: 流路 31b: 流路 31c: 流路 36 : パッキン 37 : アダプタ 38 : 取付ナッ
ト 39 : 水流緩和部材 41 : 駆動軸 43 : 操作ストッパー 44 : ねじりコ
イルばね 45 : 平歯車 46 : 平歯車 47 : ラチェット爪部材 48 : ラチェッ
ト歯 51 : 表示リング 61 : 容器 61a: 円筒状突起 62 : 原水受入
口 63 : 浄水供給口 64 : 円筒体 65 : oリング 66 : フィルタ 67 : フィルタ 68 : 中空糸膜
束 69 : 硬化性樹脂 70 : 吸着剤層 71 : 透明キャップ 72 : 突起 73 : oリング 74 : oリング 81 : 開口部 82 : 透明部材 91 : カ−トリッジキャップ 92 : 開閉キャ
ップ 93 : 開口部 101: 電源部 102: 流量検出部 103: ろ過カ−
トリッジ識別部 104: 制御部 105: 液晶表示
器 111: 電池 112: 電池カバ
− 113: 陽極金具 114: 陰極金具 115: 電池ホルダ 116: 電池装着
部 117: oリング 118: 切り欠き 119: 凹部 120: ゴムキャ
ップ 121: 磁石 122: 水車 123: 水車支持部材 124: 磁気スイ
ッチ 125: 磁気スイッチホルダ 126: 軸 131: 軸部 132: 羽根 133: 羽根 134: 回転軸穴 135: 磁石取付穴 136: 硬化性樹
脂 137: 硬化性樹脂 141: 識別基板 142: 導電部材 143: ゴムスイ
ッチ 144: 識別部ハウジング 145: スイッチ
操作穴 151: 回路基板 152: 基板ホル
ダ 153: 基板枠 154: リセット
ボタン 155: 硬化性樹脂 156: スイッチ
ゴム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流路切替弁を備えた本体部と、濾材を備え
    た濾過部と、本体部または濾過部に設けた水温検知手段
    と、検知した水温の表示手段とを備えていることを特徴
    とする浄水器。
  2. 【請求項2】本体部は原水流入口を備え、その原水流入
    口に水温検知手段が設けられている、請求項1に記載の
    浄水器。
  3. 【請求項3】水温検知手段がサーミスタを備えている、
    請求項1または2に記載の浄水器。
  4. 【請求項4】表示手段が液晶画面を備えている、請求項
    1〜3のいずれかに記載の浄水器。
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