JP2002252595A - 光増幅器 - Google Patents

光増幅器

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JP2002252595A JP2001047315A JP2001047315A JP2002252595A JP 2002252595 A JP2002252595 A JP 2002252595A JP 2001047315 A JP2001047315 A JP 2001047315A JP 2001047315 A JP2001047315 A JP 2001047315A JP 2002252595 A JP2002252595 A JP 2002252595A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】システムの自動復帰を可能とし、APSD機能
の誤動作を防止するラマン増幅を用いた光増幅器、及び
これを適用する光多重伝送中継システムを提供する。 【解決手段】ラマン増幅を用いた光増幅器において、ラ
マン光を発生するラマン励起光源と、光伝送信号ととも
に送られる監視(OSC)信号の誤りを検出する検出回
路を有し、前記検出回路により、前記監視(OSC)信
号のビット誤りの発生が検出される時、前記ビット誤り
の状態に応じて前記ラマン励起光源のラマン光出力パワ
ーを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラマン増幅を用い
た光増幅器及びこれを適用する光多重伝送中継システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、光増幅器を有する光中継システ
ムを示す。光中継器としての中継器1と中継器2間が光
伝送路3で繋がれている。中継器1と中継器2の各々に
おいて、光多重された主信号光を光増幅器10、20に
よって光増幅し、光伝送路3に入射する。
【0003】光伝送路3を通して送られた主信号は、中
継器1と中継器2の各々において、光増幅器11,21
で光増幅される。
【0004】この時、中継器1から中継器2への信号伝
送を考えると、光監視(Optical Supervisory Channe
l:OSC)信号を主信号に波長多重又は重畳して中継
器2に対し通信を行う。中継器2側では光増幅器21を
用いて、光伝送路3から入力される波長多重信号光を十
分な光レベルまで増幅を行い、これにより通信の確立を
はかっている。
【0005】光多重通信は多くの信号光を波長多重して
いる。このために多重された主信号の光パワーは非常に
大きいものとなる。何らかの要因により発生した光伝送
路3での障害(光コネクタ外れ、光ファイバ破断等の要
因)により、その光パワーが光伝送路3より外側に漏
れ、人体に直接照射された場合、人的被害の発生が予想
される。
【0006】一方、昨今の通信インフラの発達により、
大容量化、長距離化のニーズが高まり、長距離伝送の実
現のために、ファイバ増幅と同様の原理に基づく光伝送
路ファイバにおけるラマン効果を利用した増幅システム
の導入が増えつつある。
【0007】かかるラマン増幅を用いた光伝送システム
の例を図2に示す。ラマン増幅は伝送路ファイバそのも
のにラマン励起光源22、12により発生される励起光
(ラマン光)を照射し、ラマン効果を得るシステムであ
る。ラマン利得を十分に得るためには、ラマン光を十分
なレベルまで上げて光伝送路3に入射する必要がある。
【0008】したがって、ラマン増幅を用いた光多重伝
送は、伝送路3において通常の光多重通信よりも更にそ
の光パワーが及ぼす人的被害は大きいものとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のことから、光伝
送路3でのファイバ障害発生時には光出力の制御が必要
である。
【0010】本発明の目的は、従って、ファイバ障害発
生時には光出力の制御を可能とする光増幅器及び、これ
を用いる光多重伝送中継システムを提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するラマン増幅を用いた光増幅器は、ラマン光を発生す
るラマン励起光源と、光伝送信号とともに送られる監視
(OSC)信号の誤りを検出する検出回路を有し、前記
検出回路により、前記監視(OSC)信号のビット誤り
の発生が検出される時、前記ビット誤りの状態に応じて
前記ラマン励起光源のラマン光出力パワーを制御するこ
とを特徴とする。
【0012】上記本発明の目的を達成するラマン増幅を
用いた光増幅器の好ましい一態様として、前記検出回路
により検出される監視(OSC)信号のビット誤りが所
定状態となった場合、下流の光増幅器に対し、監視(O
SC)信号に監視(OSC)回線の状態を通知するフラ
グを重畳し、伝送路障害の通知を行う回路を有すること
を特徴とする。
【0013】さらに、上記本発明の目的を達成するラマ
ン増幅を用いた光増幅器の好ましい一態様として、上
流、及び対向回線上流側からの監視(OSC)信号内に
ある監視(OSC)回線の状態を通知するフラグを監視
することを特徴とする。
【0014】また、上記本発明の目的を達成するラマン
増幅を用いた光増幅器の好ましい一態様として、前記検
出回路は、前記監視(OSC)信号の信号エラーを監視
して、前記信号エラーが一定の条件になった時に、前記
ラマン励起光源に対する光出力制御を解除することを特
徴とする。
【0015】さらにまた、上記本発明の目的を達成する
ラマン増幅を用いた光増幅器の好ましい一態様として、
前記検出回路は、前記ラマン励起光源のラマン光出力制
御解除時に、前記監視(OSC)信号の帯域に対応する
ラマン利得の発生するラマン光を前記伝送路ファイバに
出力し、監視(OSC)回線の回復を待ち、その後前記
監視(OSC)信号が正常動作した後に、前記監視(O
SC)回線で通知される波長情報を基にシステムに必要
なラマン利得が得られる波長のラマン光を出力すること
を特徴とする。
【0016】本発明の更なる特徴は、以下の発明の実施
の形態の説明から明らかになる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施例におけるラマン光
出力の制御は以下の通りである。
【0018】伝送路の下流側アンプ(図2において、中
継器2における光増幅器21)で入力コネクタの外れ、
およびファイバ破断等の光伝送路3の伝送路障害が発生
した場合、中継器2の光増幅器21において主信号光の
断を検出する。
【0019】これにより中継器2において、自回線のラ
マン励起光源22からのラマン光出力の制御(シャット
ダウン)を行う。さらに上流側である中継器1に対し、
光増幅器20からの主信号の送出を断にすることで、中
継器1側の装置のシャットダウン制御を行う。
【0020】他の方法として、中継器1からの光監視
(Optical Supervisory Channel:OSC)信号の光入
力を中継器2で監視する。OSC信号が断であることを
検知すると、光伝送路3のファイバ障害と判断する。そ
して中継器2の対向側のOSC信号を用いて、光増幅器
20から信号経路の上流側にある中継器1に対し、出力
制御の信号を送信する。これにより光増幅器10の出力
制御を行うことによりシステム上で光自動出力制御(以
下:APSD)を実現している。
【0021】ここで、光自動出力制御(以下:APSD)に
付いて、更に説明する。図2において、中継器1の光増
幅器10からの主信号、もしくはOSC信号の受信状態
を下流側中継器2の光増幅器21で監視する。そして主
信号もしくはOSC信号の光断検出時に、光増幅器21
により、APSDフラグを生成して、光増幅器21の信
号断状態を対向側光増幅器20に通知する。
【0022】対向側光増幅器20では、OSC信号のフ
レーム内にAPSDフラグ(APSD-LB)を立て、対向側中
継器1の光増幅器11に送信する。
【0023】対向側光増幅器11において、受信したO
SC信号フレーム内のAPSDフラグ(APSD-LB)を監視
する。OSC信号のAPSDフラグを検出した場合、自
局光増幅器10に対し、APSDフラグ(APSD-LD)受信
を通知する。自局下流からのAPSDフラグを受信した
光増幅器10は、光増幅器10の出力信号光をシャット
ダウン、もしくは安全光レベルに光出力制御を行う。
【0024】このように、自局の光出力が下流側で正常
受信されていることを監視でき、さらに、伝送路障害な
どによって自局光増幅器の信号が下流に届いていない場
合に、自局光増幅器に対して、光出力のシャットダウ
ン、あるいは安全光レベルに出力制御することが可能と
なる。
【0025】この時、光増幅器21は自局のOSC信号
にAPSDフラグを立て、OSCフレームに乗せて送信
すると同時に、光増幅器21の光出力の出力制御を行
う。
【0026】上記のAPSDフラグについて更に説明す
る。APSDフラグは、それを発出した光増幅器21の
上流光増幅器10のID情報を含み、どの時点で信号及
びOSC信号光の断が発生したかを判別できる情報であ
る。この情報はOSC信号のフレーム内に図3に示され
るように割当てられる。
【0027】図3において、OSC信号は一例として2
4バイトのフレームからなり、装置の監視信号で、波長
情報、ソフト制御信号等の制御信号が各バイトに割当て
られる。この例では、7バイト目をAPSDフラグに割
り当てた例である。
【0028】また、回線異常の発生しているのが自回線
か対向回線かの判別は、APSDフラグにAPSD及び
APSD-LBというビットを割り当てることにより可能とな
る。APSDフラグが立っている場合、自回線側の回線
が異常となっており、APSD-LBビットが立っていること
により対向回線側の回線異常であると判別が可能であ
る。
【0029】図2に戻ると、上流側の光増幅器10近傍
に光破断等の伝送路障害が生じた場合には、上流側であ
る中継器1において伝送路ファイバの破断面からの反射
光を検出し、これにより人体に危険なレベルの光出力の
放出を防いでいる。
【0030】このようにラマン増幅を用いた光中継シス
テムは、中継器の入力側の光増幅器側のコネクタ外れあ
るいは、伝送路の光ファイバ破断が起こった場合には信
号光の断を検出する。
【0031】そして、光増幅器およびラマン光アンプ
(ラマン励起光源)に対し、光増幅器下流の対向光増幅
器、或いは中継器中で伝送路を折り返して上流の光増幅
器に対して出力制御信号を送信することにより光出力制
御を行う。
【0032】図4は、このように、下流側で主信号断を
検出し、上流側の光出力制御を行うために、ラマン励起
光源12,22に対し出力制御を行った場合を説明する
図である。
【0033】図4において、図2との関係で、中継器1
の光増幅器10及び、中継器2の光増幅器21及びラマ
ン励起光源22が示されている。今、障害により伝送路
3の損失が増大すると(ステップ)、光増幅器21に
入力する主信号の断を検出し、中継器2における光増幅
器21及び、ラマン励起光源22をシャットダウンする
(ステップ)。これにより、中継器2では、中継器1
からの主信号もOSC信号も受信出来ない状態になる。
【0034】かかる状態で伝送路3の損失が正常に復帰
する場合(ステップ)、中継器1の光増幅器10は、
主信号を送出するが、ラマン励起光源22が駆動してい
ないために、光増幅器21側では光入力断の検出レベル
閾値を超える信号光入力が得られない。このためにラマ
ン励起光源22の出力制御の解除に至らない。したがっ
て、システムの自動復帰は不可能となる。
【0035】さらに、この方法では、伝送路障害有無の
判断をするために、OSC信号出力を一定に維持する必
要が生じる。この場合、OSC信号のフレーム検出レベ
ルまでしか断検出閾値を下げられない。
【0036】また、OSC信号光の断を検出する方法で
は、OSC信号光とその波長帯域にもれ込むラマン光に
よるASS雑音(Amplified Spontaneous Scattering)
との区別をつけることが不可能であり、APSD機能が
誤作動する可能性が高い。
【0037】また、APSD制御を行う伝送装置では、
対向中継器側の通信回線がシャットダウンすることによ
り、自回線もシャットダウンさせる必要がある。これ
は、障害区間の対向回線側の通信が不通になっているこ
とによって、自中継器側に障害が発生した場合、APS
Dによるアンプの出力制御は不可能になる。このために
人体への安全を考慮して双方向の通信を停止させる。
【0038】システムの自動復帰を可能とし、APSD
機能の誤動作を防止するラマン増幅を用いた光増幅器及
びこれを適用する光中継システムの実施例を以下に述べ
る。
【0039】本発明においては、図2に示したラマン励
起光源22の出力制御は主信号ではなく、OSC信号光
のレベル検出を用いる。
【0040】OSC信号通信のための光受信モジュール
(O/E:光/電気変換モジュール)で、光受信状態の符
号誤り、フレーム検出を監視する。その監視の際のビッ
ト誤りの状態により、システム全体のラマン励起光源、
及び光増幅器へのAPSD制御を行う。
【0041】ここで、光増幅器(EDFA)の利得帯域
に対応して図5に示す波長帯域に分割されているS+、
S、C、L、L+バンドがある。OSC信号は各光増幅
器の帯域により個別又は複数のバンドで共用して設けら
れている。収容チャンネル数により、バンドも増加し、
従ってOSC信号そのもの自体のチャンネル数を増やす
ことになり、OSC信号自体の波長多重を行っている。
【0042】ここで、ラマン増幅について説明する。図
6はラマン増幅における波長と利得の関係を模式的に表
したものである。
【0043】信号光は、Cバンド帯と呼ばれる1525〜1
560nm帯域にある。一方OSC信号は、現在一般的な
波長である1510nmとして表記する。ラマン増幅は、伝送
路に入射されるラマン励起光源の波長に対し、約10
0nm長波長方向にシフトしたところに、最大利得が得ら
れる図中のような利得特性をもつ。
【0044】通常ラマン増幅システムは、所望の利得波
長を補うため、複数個のラマン励起光源'を用いる。
この場合のラマン利得はそれぞれの波長λ1〜λnに対
し、100nmほど長波長側に利得帯域'がある。
【0045】図6に示す例では、1510nm〜1560nmの帯域
での利得が必要であるため、ラマン光源は1410〜1460nm
までの光源を、ある間隔で配置(配置間隔はシステムの
所望利得曲線が得られるように考慮)する。このλ1〜λ
nまでのラマン利得の和が、この1510〜1610nmの帯域の
ラマン利得となる。
【0046】さらにこのように複数個のラマン励起光源
を配置することにより、ある特定の波長近傍における利
得を入射ラマン励起光源の光出力で制御が可能となる。
【0047】実施例として、伝送路ファイバ障害復旧時
(OSC信号がエラー発出からLOF(loss of failure)
時)のラマン起動は、まず、1510nmのラマン励起光を伝
送路ファイバに放出する。このラマン励起光は、OSC
信号光を増幅し、受信OSCモジュールでダイナミック
レンジ内の光レベルとなるような利得を得られる光パワ
ーを出力する。
【0048】これにより、OSC信号の正常受信が行わ
れ、以降システムの正常立上げの手順を行う。この立ち
上げ手順では、信号光帯域の利得をもつラマン励起光が
伝送路ファイバに放出され、受信信号レベルが正常の値
となる。
【0049】光/電気変換モジュールの受光レベルに対
する制御の状態を図7に示す。図7において、領域Aは、
光/電気変換モジュールのダイナミックレンジ内であ
り、この領域内ではエラーは発出しない。
【0050】領域Bではデータのエラーが発生する状態
即ち、LOF(Loss Of Frame)の状態であって、クロッ
クは再生出来るが正しく同期がとれない。このために信
号が正確に識別再生されず、エラーを発生する。また、
領域Cは光入力を認識し得ない範囲である。
【0051】このような各状態において、本発明に従い
下記のようにシステムが制御される。
【0052】領域A:通常運用状態にある(ラマン励起
光源、光増幅器とも動作中である)。
【0053】領域B:ラマン励起光源は通常動作、光増
幅器は出力が停止又は、出力低下するように制御され
る。
【0054】領域C:ラマン励起光源、光増幅器ともに
出力が停止又は、低下するように制御される。
【0055】これにより、コネクタ外れ、および光ファ
イバ破断の場合は領域Cとなり、ラマン励起光源、光増
幅器ともに出力停止又は低下制御される状態となり、人
体への危険な光の照射を回避することが可能となる。
【0056】図8はOSC信号断によるラマン励起光源
のシャットダウンを説明する図であり、コネクタ外れ
(開放)、および光ファイバ破断の場合は伝送路3の損
失が増大する(ステップ)。これにより、光増幅器2
1前段側におかれる光/電気変換モジュールによりOS
C信号の断を検出し、光増幅器21及びラマン励起光源
22をシャットダウンする(ステップ)。
【0057】ついで、コネクタ開放、および光ファイバ
破断が復帰したとき(ステップ)には、光/電気変換
モジュールにOSC信号が入力される。しかし、この時
は未だラマン励起光源22の出力制御が解除されておら
ず領域Bとなる。
【0058】つぎに、光増幅器21側でOSC信号のエ
ラー発出、及びフレーム外れを検出し、OSC信号帯域
のラマン光帯域のシャットダウンが解除される(ステッ
プ)。すなわち、OSC信号帯域のラマン光帯域を出
力するように、ラマン励起光源22の出力(図6の)
が制御される。
【0059】したがって、ラマン光が伝送路3に出力さ
れ、OSC帯域のラマン増幅によりOSC信号が領域A
となり、正常レベルまで上がり、OSC回線が復帰する
(ステップ)。
【0060】OSC回線の復帰の後は、OSC信号に含
まれる信号波長情報(WCS)、波長異常情報(WCF)を
基に、ラマン励起光源22から光増幅器の利得がある帯
域のラマン励起光の出力制御が解除される(ステップ
)。これにより、ラマン増幅が行われ、主信号光が正
常なレベルまで復帰する(ステップ)。これによりシ
ステムが自動復帰する。
【0061】また、本発明により上記したようなAPS
D機能と共に、光出力の反射検出機能をもたせることに
より、対向回線の障害により対向回線側の通信が停止し
た場合においても、反射光検出による光出力制御ができ
る。このため自回線の通常運用が可能であり、ある区間
の片側の回線が停止することによる双方向の通信の停止
を回避することが可能となる。
【0062】図9は、上記特徴を有する本発明の光増幅
器を適用する光中継器のブロック構成例を示す図であ
る。
【0063】図9において、光中継器は、A回線(上り
回線)側システムIとB回線(下り回線)側システムIIを
1対で有して1つの装置を構成する。
【0064】伝送路光ファイバ30,31により、図9
においては示されない複数の光中継器が接続されてい
る。各中継器ともに図9に示されると同様の構成であ
る。また、隣接する光中継器間を繋ぐ伝送路ファイバ3
0,31の長さは、現在使用されているファイバでは1
00〜200数十Km程度の距離を有する。
【0065】入力される信号光は、OSC分離カプラ1
01,201に入力する。OSC分離カプラ101,2
01において、伝送路ファイバ30,31からの信号光
のうち、OSC帯域の信号成分のみ分離し、OSC信号
として受信OSCモジュール102,202に渡す。
【0066】受信OSCモジュール102、202は、
光信号のOSC信号を対応する電気信号に変換しデータ
DATA及びクロックCLKを出力する。
【0067】受信OSCモジュール102、202の出
力はそれぞれラマン光合波カプラ103,203を通過
して光増幅ユニット104,204に入力される。
【0068】ラマン光合波カプラ103,203は、ラ
マン増幅用励起光源105,205により発生される、
ラマン増幅のためのラマン光を伝送路ファイバ30,3
1へ重畳して送出して後方励起を行う。
【0069】光増幅ユニット104,204は、信号光
をシステムの所望パワーに増幅し、それぞれ下流側の伝
送路30−1,31−1へ出力する。
【0070】OSC終端部106,206は、受信した
OSC信号のデータDATAを処理した後、送信OSC
モジュール107,207に対しOSC信号を生成し
出力する。
【0071】この時、OSC信号の符号誤りを検出し
て、OSC信号の中にAPSDフラグを生成し、自側A
PSD制御部108(208)、対向側のAPSD制御
部208(108)、及び対向側OSC終端部208
(108)へAPSD情報を出力する。
【0072】また、対向側OSC終端部からの対向回線
APSD状態を監視し、その情報を自回線の下流側への
OSC信号に載せる機能をもつ。このAPSDフラグは
OSC符号誤り、OSC信号断の状態、及びAPSD発
生中継器を認識する信号により構成される。
【0073】APSD制御部108,208は、自回
線、及び対向側回線のAPSDフラグを監視し、フラグ
の状態により、ラマン増幅用励起光源105,205、
光増幅ユニット104,204の出力制御を行う。
【0074】送信OSCモジュール107,207は、
OSC制御部106で生成されたOSC信号に対し電気
-光変換を行い、OSC信号光を出力する。
【0075】OSC合波カプラ109,209は、光増
幅ユニット104,204から出力される主信号光にO
SC信号光を合波して、下流方向の伝送路光ファイバ3
0−1,31−1に対して出力する。
【0076】次に上記図9に示す光中継器における各状
態時における具体的動作を説明する。[光ファイバ障害
時の動作]図10は、伝送路光ファイバが障害の時のA
PSD制御を説明する簡略図である。この図は図9に示
した光中継器を中継器1、中継器2として、対向システ
ムを実現したもので、図9の各機能ブロックの内、説明
に必要な部分のみ簡略化して表記してある。
【0077】中継器1、中継器2は、それぞれ光増幅ユ
ニット104−1、204−1、104−2,204−
2と、ラマン励起光源105,205とで構成され、伝
送路間に配置されている。
【0078】伝送路光ファイバ30に光コネクタ抜けが
生じた場合や伝送路光ファイバ30が破断した場合、中
継器1は光増幅ユニット104−1側で伝送路光ファイ
バ30からの反射光の検出を行う。そして、中継器1の
光増幅ユニット104−2からの出力光を人体に影響の
ない安全なレベルに制御する。
【0079】このとき、下流に当たる中継器2のラマン
励起光源105からのラマン励起光を、中継器1の出力
の反射光と誤認識しないように、ラマン励起光の帯域を
分離する必要がある。一方、中継器2側では主信号及び
監視(OSC)信号共に光断の状態になる。
【0080】図10中のOSCブロックa,b,c,d
は、図9の受信OSC モジュール102,202、O
SC終端部106,206及びAPSD制御部108,
208により構成され、OSC信号の光断を検出してA
PSDフラグを立てる。
【0081】中継器2内のOSCブロックaでは、この
APSDフラグを元に中継器2内のラマン励起光源10
5、光増幅ユニット104−1に対し、光制御(シャッ
トダウン)を行う(ステップ)。
【0082】次に対向回線31−1を利用して、中継器
1に対し中継器2のOSC信号断検出のAPSDフラグ
を通知し(ステップ)、中継器1の光増幅ユニット1
04−2に対してシャットダウン制御を行う(ステップ
)。この時、中継器1側から伝送路障害を復帰させる
ために、通常動作のままOSC信号が送出される。 [光ファイバ障害復帰時の動作]図11、図12に伝送
路ファイバ30のコネクタ抜け、及びファイバ破断が復
帰した場合の制御動作を示す。これらの図においても図
9に示した光中継器を中継器1、中継器2として対向シ
ステムを実現したもので、図10と同様に図9の各ブロ
ックを簡略化して表記してある。
【0083】図11において、伝送路障害が復帰した場
合(ステップ)、中継器1から送信されるOSC信号
は、中継器2のOSC部aに入力される。しかし、この
時ラマン励起光源105が起動していないため、ラマン
光を使用して伝送を実現する程に伝送距離があるシステ
ムでは受信OSCモジュールのダイナミックレンジ内に
OSC信号光が入らない。
【0084】この場合は、通常、OSC信号のレベルは
図7に示す領域A以下であって、ダイナミックレンジ外
となり、図11内のOSC部aにある受信OSCモジュ
ール102(図9参照)で符号誤りの発生が検出され
る。
【0085】受信OSCモジュール102で符号誤りを
認識した場合、図11内のOSC部aにあるOSC終端
部106(図9参照)は、OSC符号誤りのAPSDフ
ラグを立てる。このAPSDフラグを図11内のOSC
部bにより中継器1に対して伝送路31−1を通して送
信する(ステップ)。
【0086】さらに、中継器2の受信OSC部aからの
APSDフラグを受け、ラマン励起光源105はOSC
信号帯域の利得を持った波長の光を送出する(ステップ
)。
【0087】ここで、中継器1側の光増幅ユニット10
4−2は、光出力を断し続けるが、OSC回線の復帰を
待つスタンバイ状態へと推移する(ステップ)。
【0088】上記ステップの動作で図7の領域Aに戻
り、OSC信号に十分なラマン利得が発生し、OSC信
号が正常動作する。これにより図12に示すように、中
継器2のOSC受信部aは、OSC信号を正常受信し
(ステップ)、APSDフラグを中継器2のOSC部
bを通して、中継器1のOSC部cに対して送信する
(ステップ)。
【0089】OSC回線が正常動作となると、ラマン励
起光源105は、システムに設定されている多重波長の
情報を基に、システムの必要としているラマン利得の発
生する波長のラマン光を出力する(ステップ)。
【0090】さらに、中継器2の光増幅ユニット104
−1はOSC信号を正常受信し、APSDフラグが確認
された後、正常起動状態となり、入力スタンバイ状態と
なる(ステップ)。
【0091】中継器1側の受信OSC部cは、中継器2
からOSC正常受信によるAPSDフラグを受信後、光
増幅ユニット104−2の出力制御を解除する正常立上
げ動作のシーケンスに入る(ステップ)。
【0092】以上の動作により、伝送路ファイバ30の
復帰により、システムの自動再立上げ動作に移行して、
正常動作状態を回復する。 [回線障害時の対向回線の通信の確保]ここで、先に図
10で示したような伝送路障害が発生したときに、AP
SD機能のみによる光アンプ出力の制御では、中継器2
の光増幅ユニット204−2の出力をシャットダウンす
る必要が生じる。
【0093】理由として、中継器1から中継器2に向か
う回線30が伝送路障害などでOSC回線が断している
場合、更にその後に中継器2から中継器1に向かう伝送
路31−1に障害が発生した時に、光増幅ユニット20
4−2に対して、自中継器2の障害を示すAPSD信号
が伝達されない。
【0094】この時、障害復旧作業などで、中継器2の
光増幅ユニット204−2に繋がる光コネクタを抜いた
場合、コネクタ端面から光増幅ユニット204−2の出
力光がそのまま放出され、人体への被害が懸念される。
【0095】この人的被害を防止するために、光増幅ユ
ニット204−2側に光出力の反射検出機能をもたせ
る。このようにAPSD、及び反射光検出の2つの機能
を持たせることにより、中継器2から中継器1に向かう
通信は確立されたままにすることが可能となる。
【0096】図10において、受信OSC部aにおい
て、符号誤り、フレーム誤り、OSC信号断を監視し、
ビット誤り及びフレーム誤りの間は、ラマン励起光源1
05の出力パワーを設計規定値まで上げ、光入力断の時
は、光出力をシャットダウンする。これにより、伝送路
30の障害が復帰したときには、自動立上げが可能とな
る。 [APSDフラグ]上記したAPSDフラグについて更
に説明する。APSDフラグは、図9の受信OSCモジ
ュール102,202で受信した光OSC信号を光-電
気変換した後、OSC終端部106,206で生成され
る。
【0097】OSC終端部106,206において、受
信OSCモジュール102,202で識別再生されたデ
ータDATA,クロックCLKに基づき、符号誤り、フ
レーム誤り及びOSC信号断を監視する。APSDフラ
グは、この監視により検出された符号誤り、フレーム誤
り及びOSC信号断の発生を通知するためのフラグ信号
である。
【0098】APSDフラグのデータは、OSC信号に
乗りシステムを構成する各装置部位に通知される。OS
C信号はAPSD発生装置の識別情報IDもしくは、そ
の他の方法を用いて、いずれの中継地点で回線が断にな
っているかの判別を可能とする。 [コネクタ外れ検出(LD SAFETY)]また、上記したコ
ネクタ外れ検出(LD SAFETY)の方法の例を図13に示
す。図13において、中継器1の光増幅ユニット104
−2に対応する光増幅部(EDFA:Erbium Doped Fibe
r Amplifier)で光増幅された光信号は、光カプラ104
−3を通して伝送路30に出力される。
【0099】光増幅ユニット104−2の出力側に、光
反射検出用のフォトダイオード(PD)104−4と光カ
プラ104−3が備えられる。
【0100】光アンプ104と伝送路3とを接続するコ
ネクタの抜けが発生した場合、光アンプ104から出さ
れた光信号の反射成分が、反射検出用フォトダイオード
104−4で検出される。これにより、光コネクタの外
れを検出することが可能となる。
【0101】この光コネクタの外れ時の反射光を検出す
ることにより、図示しない制御回路により光増幅ユニッ
ト104−2は、人体に危険の及ばない光出力パワー
(安全光レベル)へ出力制御されることが可能であり、L
D SAFETY機能が実現される。
【0102】一方、上記のコネクタ抜け検出システムに
おいて、光自動出力制御(APSD)のみでは対向回線
が伝送路ファイバの障害等により、OSC回線が不通と
なった場合、自回線で下流のコネクタ抜けを検出するこ
とができない。これにより人体に危険なレベルの光出力
を出力し続けることになる。これは、非常に危険であ
る。かかる点からも、上記したLD SAFETY機能は、自
回線の反射検出により実現することが望ましい。
【0103】図14乃至図17に示すように、通信シス
テムは端局装置(局(A)1、局(C)4)と、中継器2
から構成される場合は、中継器2における光増幅ユニッ
ト104は、インラインアンプ104−5が使用され
る。そして、中継器2において、主信号光の光増幅、お
よびOSC信号光の再生中継を行う。また、システム構
成はOSC回線の終端方法により、横割、と縦割の方法
がある。
【0104】図14に本発明の適用例として、OSC横
割多中継システム構成を示す。図15は、図14の障害
時の動作を説明する図である。
【0105】中継器2の受信側OSC部aで終端される
OSC信号から抽出される上流からの情報に自中継器の
情報を付加した後に、下流に対して送信側OSC部dか
ら送信する方法が横割方法である。
【0106】図15は、障害時の動作を説明する図であ
り、中継器2の受信OSC部aでOSC信号のエラーを
監視する(ステップ)。ついで、エラー発生時にAP
SDフラグを立て、送信側OSC部dから下流にOSC
信号によりAPSDフラグを通知する。
【0107】この場合、図15に示すように中継器2か
ら上流にある局(A)1に対しては、OSC信号の送信
は行わない。
【0108】したがって、中継器2のOSC信号処理を
簡潔にすることができる。しかし、近年の光信号のまま
で処理するいわゆるフォトニックネットワークのニーズ
の高まりに対して、光信号でADD/DROPを行う場
合を考慮した時に図11の構成はシステム構成の柔軟性
にかけるものである。
【0109】一方、縦割り方法を適用する図16の通信
システム構成では、上流からのOSC信号をいずれの中
継器2においても終端が可能である。したがって、下流
の光多重伝送装置を介することなく、自装置内で終端折
返しをして上流の装置に自中継器情報の付加されたOS
C信号を送信することができる。
【0110】図17は、図15の障害時の動作を説明す
る図である。中継器2の受信OSC部aでOSC信号の
エラーを監視する(ステップ)。ついで、エラー発生
時にAPSDフラグを立て、送信側OSC部dから下流
にOSC信号によりAPSDフラグを通知する(ステッ
プ)。
【0111】同時に、中継器2の対向側回線の送信OS
C部bから上位側の中継器1に、OSC信号により同じ
APSDフラグを通知する(ステップ)。したがっ
て、中継器1において、APSDフラグに基づきポスト
アンプ104−2の出力制御が可能である。
【0112】かかる縦割り方法を適用する通信システム
では、他地点での障害発生時などによりOSC回線の断
によるシステムの停止を最小限に押えることが可能であ
る。さらに、障害発生個所の特定、障害状況の把握、復
旧を容易とすることが出来る。 [伝送波長Cバンド、Lバンド分離OSC通信方法]図
18に本発明の別の適用例として、Cバンド、Lバンド
分離の光増幅器のブロック構成を示す。
【0113】現在の光増幅器即ち、EDFAは、は、C
バンド帯域(1530nm〜1550 nm帯の波長)、Lバンド(1570
nm〜1610帯の波長)に利得をそれぞれ有している。通信ト
ラフィックが爆発的な増大を続ける現在、Cバンド、L
バンドとも各80波を超える波長多重が必要となり、更
に1波あたりの伝送速度も10Gbpsを超え、更に複雑
かつ柔軟なシステム構成が望まれる。
【0114】OSC信号は光多重通信装置の各波長数、
送受信状態などの各装置間情報を通信しているため、こ
れらのニーズに対応するためには、OSC信号そのもの
の情報量を増やす必要がある。
【0115】しかし、現在の光多重伝送に望まれる、光
アンプを介さずに長距離伝送を行うシステムにおいてO
SC回線の通信を行うには、広いダイナミックレンジが
要求される。そして、かかる広いダイナミックレンジを
有し、且つ光送受信モジュールに要求される伝送速度の
速い通信を行うことは困難である。
【0116】そこで、本発明の一特徴として、多波長O
SC信号を用いて、高密度、且つ高速の光多重伝送にお
けるOSC回線の実現を図るものである。図18は、か
かる特徴を有する光多重伝送装置として、図9に示す光
多重伝送装置のA回線側システムIの部分を取り出して
示したものである。
【0117】図9の同等部分との差異は、OSC受信モ
ジュール1−2がCバンドOSC受信モジュール102
−1、LバンドOSC受信モジュール102−2に置き
換え、またOSC受信モジュール107がCバンドOS
C送信モジュール107−1、LバンドOSC送信モジ
ュール107−2に置き換えて2系統により構成されて
いる。
【0118】さらに、OSC終端部106は、C、Lバ
ンド2系統の処理が可能な回路構成とする。さらに、O
SC分離カプラ101の後側及び、合波カプラ109の
前側に、それぞれC、Lバンドの光を分離し、合波をお
こなうCL分離カプラ112及び、CL合波カプラ11
7が付加されている。
【0119】ここで、光増幅ユニット104は波長帯域
分割カプラ1104−1とCバンド用EDFA1104
−2とLバンド用EDFA1104−3と波長多重カプ
ラ1104−4で構成されている。
【0120】Cバンド用EDFA1104−2とLバン
ド用EDFA1104−3は各バンドのOSC情報にも
基付き利得調整制御が行なわれる。
【0121】各バンド用のOSC信号と伝送を行なう光
信号の関係は図19の(a)乃至(e)に示すように光
増幅ユニットの利得が発生しない位置に設ける。
【0122】図20に図14乃至図17の端局の具体的
な構成例ブロック図を示す。図9と同一部材は同一番号
で示す。 追加された機能部としてレーザ91−1乃至
91−nは、光変調器92−1乃至92−n、波長多重
カプラ93、受信モジュール82−1乃至82−n、及
び分波器83を有している。
【0123】送信側では波長の異なるレーザ91−1乃
至91−nからの出力を光変調器92−1乃至92−n
で変調し、変調された光は波長多重カプラ93で波長多
重された後、光増幅ユニット104に入力される。
【0124】受信側では、光増幅ユニット204からの
出力は分波器83で波長分離された後受信モジュル82
−1乃至82−nで電気信号に復調される。
【0125】先に示した図9や図20の光増幅ユニット
104,204の構成は単一の波長帯域の光増幅ユニッ
トに限定されるものでは無く、図18の光増幅ユニット
104のように複数の波長帯域に分割して、それぞれの
帯域に対応した光増幅器を用いて増幅を行なう光増幅ユ
ニットで有っても良い。
【0126】(付記1)ラマン増幅を用いた光増幅器に
おいて、ラマン光を発生するラマン励起光源と、光伝送
信号とともに送られる監視(OSC)信号の誤りを検出
する検出回路を有し、前記検出回路により、前記監視
(OSC)信号のビット誤りの発生が検出される時、前
記ビット誤りの状態に応じて前記ラマン励起光源のラマ
ン光出力パワーを制御することを特徴とする光増幅器。
【0127】(付記2)付記1において、前記検出回路
により検出される監視(OSC)信号のビット誤りが所
定状態となった場合、下流の光多重伝送装置に対し、監
視(OSC)信号に監視(OSC)回線の状態を通知す
るフラグを重畳し、伝送路障害の通知を行う回路を有す
ることを特徴とする光増幅器。
【0128】(付記3)付記1において、上流、及び対
向回線上流側からの、監視(OSC)信号内の監視(O
SC)回線の状態を通知するフラグを監視して、光出力
制御を行う回路を有することを特徴とする光増幅器。
【0129】(付記4)付記3において、前記光出力制
御を行う回路は、光出力を人体に危険のないレベルに出
力調整することを特徴とする光増幅器。
【0130】(付記5)付記3において、前記光出力制
御を行う回路は、光出力を完全に断となるように出力調
整することを特徴とする光増幅器。
【0131】(付記6)付記3において、前記光出力制
御を行う回路は、前記監視(OSC)信号の信号エラー
を監視して、前記信号エラーが一定の条件になった時
に、前記ラマン励起光源に対する光出力制御を解除する
ことを特徴とする光増幅器。
【0132】(付記7)付記3において、前記光出力制
御を行う回路は、前記監視(OSC)信号の前記フラグ
の状態により、前記光アンプの出力制御を解除すること
を特徴とする光増幅器。
【0133】(付記8)付記6において、前記ラマン励
起光源のラマン光出力パワーを制限する出力制御を行う
回路は、前記ラマン励起光源のラマン光出力制御解除時
に、前記監視(OSC)信号の帯域に対応するラマン利
得の発生するラマン光を前記伝送路ファイバに出力し、
監視(OSC)回線の回復を待ち、その後前記監視(O
SC)信号が正常動作した後に、前記監視(OSC)回
線で通知される波長情報を基にシステムに必要なラマン
利得が得られる波長のラマン光を出力すると共に、前記
光アンプの出力制御を解除することを特徴とする光増幅
器。
【0134】(付記9)付記8において、自装置で前記
OSC信号を終端後、対向側OSC信号を利用して前記
監視(OSC)回線の状態を通知するフラグを上流に対
して折り返し送信することを特徴とする光増幅器。
【0135】(付記10)付記9において、前記監視
(OSC)信号は、Cバンド帯及びLバンド帯の独立し
た伝送波長の回線を有する光増幅器。
【0136】(付記11)複数の光増幅器を多段に従属
した光多重伝送中継システムであって、前記複数の光増
幅器の各々は、伝送路からの光を増幅する光アンプと、
伝送路を励起する励起光源と、前記光増幅器の上流から
送られる監視(OSC)信号の誤りを検出する回路と、
前記検出回路により、前記監視(OSC)信号に一定の
ビット誤りの発生が検出される時、前記ラマン励起光源
のラマン光出力パワーを制限する出力制御を行う回路
と、前記監視(OSC)信号の状態を通知するフラグを
前記光増幅器の下流に送信する回路を有することを特徴
とする中継システム。
【0137】(付記12)付記11において、上りと下
りの2回線を有し、前記複数の光増幅器の各々は、前記
監視(OSC)信号を自装置で終端し、監視(OSC)
回線の状態を通知するフラグを上流に対向回線を用いて
折り返して送信する回路を有することを特徴とする中継
システム。
【0138】
【発明の効果】上記に図面に従い発明の実施の形態を説
明したように、本発明に従いOSC回線の符号誤り検出
をラマン励起光源、及び光増幅器の出力制御に用いた場
合、以下の効果がある。 (1)光増幅ユニット等の主信号系でコネクタ抜けなどの
伝送路障害が発生した場合、制御信号であるOSCの回
線が断となることがなく、システム全体の状態の運用状
態が遠隔操作により容易に認識できる。 (2)OSC モジュールは光アンプに比較して、部品点
数、構造の面から信頼性が高いため、光アンプの障害等
によって主信号が断した場合にも、システム全体の状態
の運用状態が遠隔操作により容易に認識できる。 (3)伝送路障害が復帰した場合に、システムの自動立上
げを行うことができる。 (4)APSD機能、および反射検出機能の両方を持つこ
とにより、対向回線側の伝送路障害時にも自回線の運用
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】光多重伝送装置システムの一般的構成例を示す
図である。
【図2】ラマン増幅を用いた光伝送システムの例を示す
図である。
【図3】APSDフラグを説明する図である。
【図4】主信号断を検出して上流側の光出力制御を行う
場合の問題点を説明する図である。
【図5】光増幅器(EDFA)の利得帯域に対応して波
長帯域に分割されているS+、S、C、L、L+バンド
を示す図である。
【図6】ラマン増幅における波長と利得の関係を模式的
に表鈴である。
【図7】光/電気変換モジュールの受光レベルに対する
制御の状態を示す図である。
【図8】OSC信号断によるラマン励起光源のシャット
ダウンを説明する図である。
【図9】本発明を適用する光多重伝送装置のブロック構
成例を示す図である。
【図10】伝送路光ファイバが障害の時のAPSD制御
を説明する簡略図である。
【図11】伝送路ファイバ30のコネクタ抜け、及びフ
ァイバ破断が復帰した場合の制御動作を示す図(その
1)である。
【図12】伝送路ファイバ30のコネクタ抜け、及びフ
ァイバ破断が復帰した場合の制御動作を示す図(その
2)である。
【図13】コネクタ外れ検出(LD SAFETY)の方法の例
を示す図である。
【図14】本発明の適用例として、OSC横割多中継シ
ステム構成を示す図である。
【図15】図11の障害時の動作を説明する図である。
【図16】本発明の適用例として、OSC横割多中継シ
ステム構成を示す図である。
【図17】図13の障害時の動作を説明する図である。
【図18】本発明の別の適用例として、Cバンド、Lバ
ンド分離の光多重通信装置のブロック構成を示す図であ
る。
【図19】各バンド用のOSC信号と伝送を行なう光信
号の関係を示す図である。
【図20】図14乃至図17の端局の具体的な構成例ブ
ロック図を示す図である。
【符号の説明】 30,31,30−1,31−1 伝送路ファイバー 101,201 OSC分離カプラ 103,203 ラマン光合波カプラ 109,209 OSC合波カプラ 104,204 光アンプ 104−1,204−1 プリアンプ 104−2,204−1 ポストアンプ 105,205 ラマンアンプ(ラマン励起光源) 102,202 受信OSCモジュール 107,207 送信OSCモジュール 108,208 APSD制御部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/08 (72)発明者 高橋 司 北海道札幌市北区北七条西四丁目3番地1 富士通北海道ディジタル・テクノロジ株 式会社内 (72)発明者 大谷 俊博 北海道札幌市北区北七条西四丁目3番地1 富士通北海道ディジタル・テクノロジ株 式会社内 (72)発明者 泉 太 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 森 昌太 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2K002 AA02 AB30 BA01 CA15 DA10 HA24 5F072 AB09 AK06 HH06 JJ05 PP07 QQ07 YY17 5K002 AA06 CA09 CA13 EA06 FA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラマン増幅を用いた光増幅器において、 ラマン光を発生するラマン励起光源と、 光伝送信号とともに送られる監視(OSC)信号の誤り
    を検出する検出回路を有し、 前記検出回路により、前記監視(OSC)信号のビット
    誤りの発生が検出される時、前記ビット誤りの状態に応
    じて前記ラマン励起光源のラマン光出力パワーを制御す
    ることを特徴とする光増幅器。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記検出回路により検出される監視(OSC)信号のビ
    ット誤りが所定状態となった場合、下流の光増幅器に対
    し、監視(OSC)信号に監視(OSC)回線の状態を
    通知するフラグを重畳し、伝送路障害の通知を行う回路
    を有することを特徴とする光増幅器。
  3. 【請求項3】請求項1において、 上流、及び対向回線上流側からの、監視(OSC)信号
    内にある監視(OSC)回線の状態を通知するフラグを
    監視することを特徴とする光増幅器。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記光出力制御を行う回路は、前記監視(OSC)信号
    の信号エラーを監視して、前記信号エラーが一定の条件
    になった時に、前記ラマン励起光源に対する光出力制御
    を解除することを特徴とする光増幅器。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記検出回路は、前記ラマン励起光源のラマン光出力制
    御解除時に、前記監視(OSC)信号の帯域に対応する
    ラマン利得の発生するラマン光を前記伝送路ファイバに
    出力し、監視(OSC)回線の回復を待ち、その後前記
    監視(OSC)信号が正常動作した後に、前記監視(O
    SC)回線で通知される波長情報を基にシステムに必要
    なラマン利得が得られる波長のラマン光を出力すること
    を特徴とする光増幅器。
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