(実施の形態)
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。この実施形態では、下記A〜Cの事象にいずれも対応した制御を行う。
A:制御器のプログラム更新中(および制御器の制御不能時)
A−1:ファイバ断等の障害が発生していないときには、光伝送路上の主信号光の伝送を確保して通常の伝送を確保する。
A−2:ファイバ断等の障害が発生したときには、即座に光増幅(励起光)をオフさせる。
B:プログラム更新中以外
B−1:ファイバ断等の障害が発生していないときには、主信号光の伝送を確保して通常の伝送を確保する。
B−2:ファイバ断等の障害が発生したときには、即座に光増幅(励起光)をオフさせる。
C:ファイバ断等の障害の復旧後
C−1:プログラム更新中は、更新処理を完了した後、監視光(監視信号光)により接続を確認し、その後、光増幅をオンさせる。
C−2:プログラム更新中以外は、即座に、監視光により接続を確認し、その後、光増幅をオンさせる。
実施の形態は、上記の制御により、伝送装置が有する制御器等のプログラム更新等により、制御器が動作不能な状態にあるときに光ファイバの断線が発生した場合でも、安価かつ簡易な構成により光ファイバの障害発生を検出する。そして、速やかに光パワーの送出を停止することにより、光ファイバの障害箇所からの光パワーの漏出による保守者への影響を最小限にとどめる。また、光ファイバが障害修復し、制御器が正常動作に戻った後、監視光と主信号光の疎通を自動的に復旧させることにより、障害の復旧作業を容易にするとともに、障害の復旧を実施する作業者に対し光パワーの漏出を防ぐ。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる伝送装置を示すブロック図である。この図1に示す伝送装置100は、光増幅器がEDFを用いたEDFA(Erbium Doped Fiber Amplifier)である。
この伝送装置100は、光伝送路(光ファイバ)101上に複数配置され、光ファイバ101上の伝送信号(主信号光)を光増幅する中継器の機能を有する。伝送装置100は、受信部102と、送信部103と、装置制御部104とを含む。
受信部102は、光ファイバ101により伝送される下りの主信号光を光増幅する光増幅器111と、光ファイバ101を伝送する監視光(監視信号光)から監視信号を抽出し、受信する監視光受信器112と、監視光を光ファイバ101から監視光受信器112に分波する監視光分波器113とを含む。
送信部103は、上りの主信号光を光増幅して光ファイバに送出する光増幅器121と、監視光を介して監視信号を送信する監視光送信器122と、監視光を監視光送信器122から光ファイバに分波する監視光合波器123とを含む。
装置制御部104は、フレーマ131と、制御器132と、プロセッサ(MCU)133と、メモリ134と、制御器132の外部に設けられる第2の制御回路(APSD制御回路(2)135)とを含む。
フレーマ131は、監視光受信器112にて受信された監視光を受信データに変換する受信回路141と、監視信号として送信する送信データを監視信号に変換して監視光送信器122に出力する送信回路142とを含む。監視光受信器112が受信する監視光、および監視光送信器122が送信する監視光は、下りの光伝送路101の上流に位置する他局(他の伝送装置100)とやりとりされる。
以下の説明において、他局(対向の局)とは、下りの光伝送路101の上流に隣接して位置する他の伝送装置100を示す。
このフレーマ131は、たとえば送受信データを所定のフレーム、たとえば、SONETフレームに格納するPacket over SONETフレーマを用い、伝送する監視信号用の送受信信号を生成する。また、受信回路141は、監視光受信器112からの受信信号にフレームが付与されていない等、信号フォーマットが異常な場合に、受信信号のフォーマット異常信号(Rx_Err)を出力する。
制御器132は、制御情報送受部151と、第1の制御回路(APSD制御回路(1))152と、増幅制御インタフェース(I/F)153と、装置監視インタフェース(I/F)154と、APSD切替回路155とを含む。
制御情報送受部151は、監視信号を介して他局との間で制御情報(監視信号)を送受信するフレーマ131とのインタフェースとして機能する。この制御情報送受部151は、監視信号を受信する受信部161と、送信データを送信する送信部162とを含む。監視信号には、運用波長数等の光増幅器111(121)の目標出力光パワーの算出に使用される情報を含む。また、光ファイバ101の障害発生時に、速やかにこの光ファイバ101上に設けられた光増幅器111(121)の出力光パワーを停止するAPSD要求情報を含む。このように、監視信号は、光増幅器111(121)の制御に使用される。
増幅制御I/F153は、光増幅器111とのインタフェースとして機能する。この増幅制御I/F153は、制御情報を基に光増幅器111に目標出力光パワーを設定する。装置監視I/F154は、伝送装置監視制御を行うMCU133とのインタフェースとして機能する。この装置監視I/F154は、伝送装置監視制御を行うMCU133との間のインタフェースであり、伝送装置100の制御状態をMCU133に通知することができる。
APSD制御回路(1)152は、監視信号によって受け取ったAPSD要求信号(APSD_Rx)と、光ファイバ障害等により生じた主信号と監視信号の異常を検出したときに、光増幅器111(121)の出力光パワーの停止要求を行う。この際、伝送装置監視制御を行うMCU133に伝送装置100の制御状態を通知する。
MCU133は、伝送装置100の伝送装置制御を司る。メモリ134は、制御器132の制御プログラムを記憶する。また、MCU133は、制御器132の制御プログラム更新時にメモリ134から更新用の制御プログラムを読み出し、制御器132(APSD制御回路(1)152)の制御プログラムを更新処理する。
メモリ134は、伝送装置100の機能向上または機能改善を目的として、伝送装置100の制御器132に搭載される制御プログラムを更新する場合、伝送装置制御を司るMCU133から制御プログラムを受け取って記憶する。その後、MCU133からの要求を受けて制御器132に搭載される制御プログラムを書き換える。
光増幅器111は、入力光モニタ回路171と、出力光モニタ回路172と、EDF173と、励起LDモジュール174と、EDF励起LDドライバ175と、増幅制御器176と、PD171a,172aと、カプラ177a〜177cを含む。
光増幅器111に対する入力光の一部は、カプラ177aにより分岐され、PD171aにより検出される。検出した光パワーは、入力光モニタ回路171によりモニタ(監視)される。光増幅器111の出力光の一部は、カプラ177cにより分岐され、PD172aにより検出される。検出した光パワーは、出力光モニタ回路172によりモニタ(監視)される。
EDF173は、光ファイバ101上の主信号光を光増幅する。励起LDモジュール174は、カプラ177bを介してEDF173に励起光を供給する。EDF励起LDドライバ175は、励起LDモジュール174を駆動し、励起光パワーを制御する。増幅制御器176は、入力光モニタ回路171、および出力光モニタ回路172よってモニタした光パワーに基づいて制御器132から受け取った目標出力光パワーとなるよう、励起光パワーを制御する。また、この増幅制御器176は、ファイバ断検出パワー等の定められた光パワーより主信号の入力光パワーが低下すると、光ファイバ101のロス増加を判定して主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)を出力する。
上記の説明では、下りの光伝送路(光ファイバ)101に設けられた光増幅器111について説明したが、上りの光伝送路(光ファイバ)101の光増幅器121も光増幅器111と同様の構成である。
APSD制御回路(2)135は、制御器132の外部に設けられ、制御器132内のAPSD制御回路(1)152の代替えとして動作する。このAPSD制御回路(2)135は、伝送装置100の制御器132が動作できなくなる場合に動作する。APSD切替回路155は、監視信号に含むAPSD要求信号(APSD_Tx,APSD_Rx)の送受ができなくなる場合に、APSD制御回路(2)135に切替信号(APSD_ACT=1)を出力する。これにより、APSD制御回路(2)135は、制御器132内のAPSD制御回路(1)152の代替えとして動作する。
ここで、制御器132が動作できない状態とは、たとえば制御器132の制御プログラムが更新を開始し、更新後に制御器132が動作を再開するまでの状態を意味する。制御器132の制御プログラムは、MCU133からの更新開始信号(UPGRD_ACT)を受けて制御器132に搭載される制御プログラムを更新する。
図2は、APSD制御回路(1)の内部構成例を示す図である。APSD制御回路(1)152は、論理積(AND)回路201と、論理和(OR)回路202とを含む。AND回路201には、光増幅器111から入力光パワーの低下信号(LOS)と、フレーマ131から受信フォーマット異常信号(Rx_Err)とが入力される。AND回路201は、これらの論理積をOR回路202に出力するとともに、制御情報送受部151にAPSD要求信号(APSD_Tx)を出力する。OR回路202には、AND回路の論理積と、制御情報送受部151からAPSD要求信号(APSD_Rx)とが入力され、これらの論理和として、出力光パワーを停止するSHUT信号を光増幅器111,121に出力する。
このAPSD制御回路(1)152は、APSD切替回路155が出力する切替信号(APSD_ACT)に基づき動作する。APSD制御回路(1)152の動作が有効(EN/XDIS=1)の場合、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、フレーマ131で検出した受信信号の受信フォーマット異常信号(Rx_Err)に基づいて、光ファイバ101の障害発生を検出する。光ファイバ101の障害発生を検出するか、監視信号によりAPSD要求信号(APSD_Rx)を受け取ったときには、光増幅器111,121の出力光パワーを停止するSHUT信号を出力する。また、対向する局(他局)の伝送装置100からの出力光パワーの漏出を防ぐため、光ファイバの障害発生を検出すると、他局にAPSD要求信号(APSD_Tx)を送信する。一方、APSD制御回路(1)152の動作が無効(EN/XDIS=0)の場合には、動作せず、APSD要求信号(APSD_Tx)、およびSHUT信号を出力しない。
図3は、APSD切替回路の内部構成例を示す図である。APSD切替回路155は、論理和(OR)回路301を含む。OR回路301には、装置監視インタフェース154から更新開始信号(UPGRD_ACT)と、更新開始を伝える信号(UPGRD_ACT)と、制御情報送受部151から更新開始を伝える信号(UPGRD_ACT_Rx)とが入力される。OR回路301は、これらの論理和をAPSD制御回路(1)152、およびAPSD制御回路(2)135に出力する。また、更新開始信号(UPGRD_ACT)を制御情報送受部151に更新開始を伝える信号(UPGRD_ACT_Tx)として出力する。
このAPSD切替回路155は、更新開始信号(UPGRD_ACT=1)を受け取った後、監視信号により他局の伝送装置100に更新開始を伝える信号(UPGRD_ACT_Tx=1)を出力する。また、APSD制御回路(1)152の動作を無効にして、APSD制御回路(2)135に切り替える切替信号(APSD_ACT=1)を出力する。
また、他局の伝送装置100が制御プログラム更新を行い、監視信号により更新開始の信号(UPGRD_ACT_Rx=1)を自局で受け取った場合にも、APSD制御回路(1)152の動作を無効にして、APSD制御回路(2)135に切り替える切替信号(APSD_ACT=1)を出力する。
制御器132のプログラム更新が完了し、プログラムが起動すると、更新開始の信号(UPGRD_ACT)は、フラグの値が0となる。これにより、APSD切替回路155は、監視信号により他局の伝送装置100に更新完了を伝える信号(UPGRD_ACT_Tx=0)を出力する。また、APSD制御回路(2)135の動作を無効にして、APSD制御回路(1)152を有効にする信号(APSD_ACT=0)を出力する。
また、他局にある伝送装置100の制御プログラム更新が完了すると、APSD切替回路155は、監視信号により更新完了の信号(UPGRD_ACT_Rx=0)を受け取る。これにより、APSD切替回路155は、APSD制御回路(2)135の動作を無効にして、APSD制御回路(1)を有効にする信号(APSD_ACT=0)を出力する。
図4は、APSD制御回路(2)135の内部構成例を示す図である。APSD制御回路(2)135は、論理積(AND)回路401,402を含む。AND回路401には、光増幅器111から入力光パワーの低下信号(LOS)と、フレーマ131から受信フォーマット異常信号(Rx_Err)とが入力される。AND回路401は、これらの論理積をAND回路402に出力するとともに、光増幅器111,121に出力光パワーを停止するSHUT信号を出力する。AND回路402には、AND回路401の論理積と、APSD切替回路155から切替信号(APSD_ACT)とが入力され、これらの論理積として、他局の伝送装置100に対する監視光の出力を停止するOSC_SHUT信号を監視光送信器122に出力する。
APSD制御回路(2)135は、制御器132内のAPSD切替回路155から切替信号(APSD_ACT=1)を受け取ったとする。このときに、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、フレーマ131で検出した受信信号のフォーマット異常(Rx_Err)を検出したとする。この場合、APSD制御回路(2)135は、光増幅器111,121の出力光パワーを停止するSHUT信号とともに、監視光の出力を停止するOSC_SHUT信号を出力する。
光ファイバ101に障害が発生すると、APSD制御回路(2)135が主信号の入力光パワーの低下信号と、監視信号の受信フォーマット異常を検出して光増幅器111,121の出力光パワーと、他局に対する監視光の出力を停止する。
他局にある伝送装置100は、監視信号により更新開始信号(UPGRD_ACT_Rx=1)を受け取っており、APSD制御回路(2)135が動作することにより、主信号の入力光パワーの低下信号と、監視信号の受信フォーマット異常を検出することになる。これにより、他局の伝送装置100は、自局の伝送装置100の制御プログラムの更新中であっても出力光パワーを停止することができる。
また、APSD制御回路(2)135は、制御器132の制御プログラムの更新完了後に、APSD切替回路155から切替信号(APSD_ACT=0)を受け取ると、動作をAPSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)に戻す。APSD制御回路(2)135は、APSD_ACT=0のため、監視光の出力停止解除信号(OSC_SHUT=0)を出力し、他局に監視光を出力させる。このとき、光増幅器111,121の出力光パワーの停止制御は、APSD制御回路(1)152に委譲される。APSD制御回路(1)152では、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)が継続している場合には、光増幅器111,121の出力光パワーの停止信号(SHUT=1)を出力する。また、伝送が復旧している場合には、光増幅器111,121の出力光パワーの停止解除信号(SHUT=0)を出力する。
図2に示したAPSD制御回路(1)152は、光増幅器111,121からの主信号の入力光パワー低下信号(LOS)や、フレーマ131からの監視信号の異常(Rx_Err)、光増幅器111,121の出力停止信号(SHUT)の論理信号を入出力する。この他に、APSD制御回路(1)152は、監視信号と制御器132の間で制御情報を授受するRAM処理を行う制御情報送受部151との間でAPSD要求信号(APSD_Rx,APSD_Tx)を入出力する。このため、APSD制御回路(1)152の動作には高機能な制御器132を必要とする。
一方で、図4に示した制御器132の外部に設けるAPSD制御回路(2)135は、LOS信号やRx_Err信号、光増幅器111,121のSHUT信号、監視光送信器122の出力停止信号(OSC_SHUT)の論理信号のみ入出力する。このため、APSD制御回路(2)135は、APSD制御回路(1)152と比べて安価、かつ簡易な論理回路を用いて構成できる。
(通常動作中の光ファイバ障害発生時の動作)
図5は、伝送装置の制御器の通常動作中に、下り方向の光ファイバ障害が発生した状態を示す図である。局1(他局)および局2(自局)は、いずれも通常動作中であり、APSD制御回路(1)152が動作している。通常動作のときに局1(他局)と局2(自局)との間の下りの光ファイバ101にファイバ断等の障害が発生(障害箇所501)した状態を示している。
図6は、図5に示す障害発生時における自局および他局の動作を示すシーケンス図である。以下の説明において、各信号の_Txは送信側が送信する信号、_Rxは受信側が受信する信号を指しており、同一の信号である(たとえば、APSD_TxとAPSD_Rxは同一信号)。
光ファイバ101の障害箇所501で障害が発生すると、局2の制御器132のAPSD制御回路(1)152は、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出する(ステップS601)。そして、局2のAPSD制御回路(1)152は、光増幅器111,121の出力光パワーを停止し、局1にAPSD要求信号(APSD_Tx)を送信する(ステップS602)。
局1のAPSD制御回路(1)152は、局2から送信されたAPSD要求信号(APSD_Rx)を受信し、光増幅器111,121の出力光パワーを停止する(ステップS603)。これにより、局1は、障害が発生した光ファイバ101への光出力を停止し、障害箇所501からの光パワーの漏洩を防ぐことができる。
この後、障害箇所501の光ファイバ101の障害が回復すると、局2は、監視光の受信フォーマット回復を受信する(ステップS604)。これにより、局2のAPSD制御回路(1)152は、局1に対し、APSD要求信号(APSD_Tx)を取り消し(送信停止)、局1への主信号出力を開始し(ステップS605)、通常動作に戻る。
局1のAPSD制御回路(1)152は、局2から送信されていたAPSD要求信号(APSD_Rx)の受信が取り消され、局2への主信号出力を開始し(ステップS606)、通常動作に戻る。
図7は、自局における通常動作時の障害発生前後の処理内容を示すフローチャートである。自局(図5の局2)の制御器132のAPSD制御回路(1)152が行う処理内容を示している。
APSD制御回路(1)152は、光ファイバ101の断線(障害発生)が自局に受ける(下りの)障害であるか判断する(ステップS701)。自局に受ける光ファイバ101の断線であれば(ステップS701:Yes)、ステップS702に移行し、自局に受ける光ファイバ101の断線でなければ(他局に送る光ファイバ101の断線に相当、ステップS701:No)、ステップS707に移行する。
ステップS702では、APSD制御回路(1)152は、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出する(ステップS702)。これにより、APSD制御回路(1)152は、光増幅器111,121の出力光パワーを停止し、他局(図5の局1)にAPSD要求信号(APSD_Tx)を送信する(ステップS703)。
この後、光ファイバ101の障害が回復に対応して、APSD制御回路(1)152は、自局に向かう(下りの)光ファイバ101が接続されたか判断する(ステップS704)。自局に向かう光ファイバ101が接続されるまでの間は(ステップS704:No)、ステップS703に戻る。自局に向かう光ファイバ101が接続されると(ステップS704:Yes)、APSD制御回路(1)152は、自局での監視光の受信フォーマットが回復する(ステップS705)。そして、APSD制御回路(1)152は、他局へのAPSD要求信号(APSD_Tx)を取り消し、他局への主信号出力を開始し(ステップS706)、以上の障害時処理を終了する。
ステップS707では、他局に送る(上りの)光ファイバ101が断線(障害発生)であるか判断する(ステップS707)。他局に送る光ファイバ101の断線であれば(ステップS707:Yes)、ステップS708に移行し、他局に送る光ファイバ101の断線でなければ(ステップS707:No)、処理を終了する。
ステップS708では、APSD制御回路(1)152は、他局からのAPSD要求信号(APSD_Rx)を受信し、光増幅器121,111の出力光パワーを停止する(ステップS708)。
この後、光ファイバ101の障害の回復に対応して、APSD制御回路(1)152は、他局に送る(上りの)光ファイバ101が接続されたか判断する(ステップS709)。他局に送る光ファイバ101が接続されるまでの間は(ステップS709:No)、ステップS708に戻る。他局に送る光ファイバ101が接続されると(ステップS709:Yes)、APSD制御回路(1)152は、他局からのAPSD要求信号(APSD_Rx)が消失されるため、他局への主信号出力を開始し(ステップS710)、以上の障害時処理を終了する。
上記のように、自局の制御器132は、APSD制御回路(1)152の通常動作中に、信号光を受ける(下り)の光ファイバ101、および信号光を送る(上りの)光ファイバ101のいずれの障害発生時においても、信号光の漏洩を防ぐ。
(自局のプログラム更新)
図8は、自局の制御器のプログラム更新中の状態を示す図である。図8に示すように、自局(局2)のプログラム更新中は、APSD制御回路(2)135が動作する。なお、自局(局2)と、他局(局1)との間の光ファイバ101の接続は正常であるため、APSD制御は行わない。
図9は、図8に示す自局のプログラム更新時における自局および他局の制御器132の動作を示すシーケンス図である。自局(局2)の制御器132の制御プログラムの更新を開始してから通常状態になるまでの処理を説明する。
はじめに、局2の制御器132は、MCU133から更新用の制御プログラムを受信する(ステップS901)。次に、局2の制御器132は、MCU133から更新開始要求を受けると、局1のAPSD切替回路155に更新開始信号(UPGRD_ACT=1)を出力する(ステップS902)。そして、局2の制御器132は、更新開始を知らせる信号(UPGRD_ACT_Tx=1)を、局1に送信する(ステップS903)。そして、局1の制御器132は、局2からの更新開始信号(UPGRD_ACT_Rx=1)を受信する(ステップS904)。
そして、局2および局1の制御器132は、いずれも更新開始信号を受け取ることにより、APSD切替回路155が切替信号(APSD_ACT=1)を出力し、APSD制御回路(1)152からAPSD制御回路(2)135に動作を切り替える(ステップS905a,ステップS905b)。
この後、局2は、MCU133が制御プログラムの更新を実施する(ステップS906)。そして、局2において更新した制御プログラムの起動が完了すると、MCU133は、更新完了信号(UPGRD_ACT=0)をAPSD切替回路155に出力する(ステップS907)。これにより、局2の制御器132は、更新完了を知らせる信号(UPGRD_ACT_Tx=0)を、局1に送信する(ステップS908)。
そして、局1は、局2からの更新完了信号(UPGRD_ACT_Rx=0)を受信する(ステップS909)。この後、局1、局2とも、更新完了信号を受け取ることにより、APSD切替回路155は、切替信号(APSD_ACT=0)を出力し、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に動作を戻す(ステップS910a,910b)。この後、局2は、更新された制御プログラムにて、通常状態で動作する。
(自局のプログラム更新中の光ファイバ障害発生時の動作)
次に、自局(局2)の伝送装置100の制御プログラムの更新中の光ファイバ障害発生時の動作について説明する。制御プログラムの更新中、自局の制御器132(APSD制御回路(1)152)は動作していない。このときに、光ファイバ101にファイバ断等の障害が発生すると、自局は、障害を検出してAPSD制御を行った後、障害が回復した後、光伝送システムの信号疎通を自動復旧させる。
図10は、自局の伝送装置の制御器がプログラム更新を実施しているときに、下り方向の光ファイバ障害が発生した状態を示す図である。図10に示すように、局1、局2ともに、APSD制御回路(2)135が動作している。そして、APSD制御回路(2)135は、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出すると、LD出力の停止制御(SHUT出力)と、監視光の送出停止制御(OSC_SHUT出力)を行う。
(自局のプログラム更新中の光ファイバ障害発生時の動作例(その1))
図11は、図9に示すプログラム更新中の障害発生時における自局および他局の動作例を示すシーケンス図である。制御器132がMCU133から更新プログラムを受信してプログラム更新を開始するまでの手順(ステップS1101〜S1106)は、図9のステップS901〜S906と同様である。
そして、制御プログラムの更新中において、下り方向の光ファイバ101に障害が生じると、局2のAPSD制御回路(2)135が主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出し、光ファイバ障害発生を判定する(ステップS1107)。そして、局2のAPSD制御回路(2)135は、光増幅器111,121の出力光パワーを停止させるSHUT信号を出力する。また、局1への監視光の出力を停止させるOSC_SHUT信号を出力する(ステップS1108)。
これにより、局1のAPSD制御回路(2)135は、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出する(ステップS1109)。そして、局1のAPSD制御回路(2)135は、障害箇所501から光パワーが漏出しないよう光増幅器121の出力光パワーを停止させるSHUT信号を出力するとともに、局2に送信する監視光の出力を停止させるOSC_SHUT信号を出力する(ステップS1110)。
その後、局2において、更新した制御プログラムの起動が完了すると、MCU133は、局2の更新完了信号(UPGRD_ACT=0)をAPSD切替回路155に出力する(ステップS1111)。APSD切替回路155は、更新完了信号を受け取ることにより、切替信号(APSD_ACT=0)を出力し、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に切り替え、制御を戻す(ステップS1112)。
そして、局2のAPSD制御回路(2)135は、APSD切替回路155から切替信号(APSD_ACT=0)を受け取ると、監視光の出力停止解除信号(OSC_SHUT=0)を局1に出力し、監視光を出力する。このとき、光ファイバ101の障害箇所501は、まだ復旧されていないので、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)が検出されて、局2の光増幅器111,121の出力光パワーは停止状態のままである(ステップS1113)。
この後、制御器132の制御情報送受部151が動作し、監視信号により局2の更新完了を知らせる信号(UPGRD_ACT_Tx=0)を局1に送信する。また、局2にて主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)が検出されているので、局1にAPSD要求信号(APSD_Tx)を送信する(ステップS1114)。
これにより、上り方向の監視光が疎通するため、局1における監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)は消失する(受信フォーマットの回復、ステップS1115)。そして、局1は、局2からの更新完了信号(UPGRD_ACT_Rx=0)と、APSD要求信号(APSD_Rx)を受信する(ステップS1116)。そして、局1は、更新完了信号を受け取ることにより、APSD切替回路155が切替信号(APSD_ACT=0)を出力し、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に切り替え、動作を戻す(ステップS1117)。この後、局1のAPSD制御回路(2)135は、APSD切替回路155から切替信号(APSD_ACT=0)を受け取ると、監視光の出力停止解除信号(OSC_SHUT=0)が局2に出力され、監視光の出力を開始する(ステップS1118)。なお、この状態でも、光増幅器121の出力光パワーは停止されたままである。
その後、下り方向の光ファイバ101の障害箇所501が回復すると、下り方向の監視光が疎通するため、局2では監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)は消失する(受信フォーマットの回復、ステップS1119)。
この後、局2は、局1へのAPSD要求信号(APSD_Tx)を取り消し、局1への主信号出力を開始する(ステップS1120)。局1では、局2からのAPSD要求信号(APSD_Rx)が消失され、局2への主信号出力を開始する(ステップS1121)。
以上、説明したように、APSD切替回路155によりAPSD制御回路を制御器132の動作状況に応じて切り替える。一方のAPSD制御回路(1)152が制御プログラムの更新等により動作できない期間中に光ファイバの障害が発生した場合、他方のAPSD制御回路(2)135により光増幅器111,121の出力光パワーを停止する。これににより、光ファイバ101の障害箇所510からの光パワーの漏出を防ぐことができる。また、障害復旧、および更新後の制御プログラムの起動完了後には、元のAPSD制御回路(1)152に切り替えることにより、障害修復からの自動復旧が行われるので、作業者の手を煩わせずに安全に自動復旧させることができる。
図11を用いて説明した処理例は、制御器132の制御プログラムの更新中に光ファイバ101に障害箇所501が発生してAPSD制御を行った後、プログラムが更新完了して起動した後に、光ファイバ障害が復旧された場合の処理である。この際、光ファイバの障害発生から修復までの時間が、プログラムの更新開始から起動までの時間より長い時間を要した場合とした。しかしながら、伝送装置100の作業者が作業ミス等により、光ファイバ101のコネクタを開放させた後、すぐに接続を復旧させた場合には、障害箇所501となるコネクタ開放から接続復旧までは数秒程度である。このため、光ファイバ101の障害発生の期間は、制御プログラムの更新中の短時間のうちに復旧することが考えられる。
(自局のプログラム更新中の光ファイバ障害発生時の動作例(その2))
図12は、図9に示すプログラム更新中の障害発生時における自局および他局の動作例を示すシーケンス図である。図11に示した処理と比べて、下り方向の光ファイバ101の障害が短時間で回復した場合である点が異なる。図12に示すステップS1201〜ステップS1210までの処理は、MCU133から更新プログラムを受信して更新を開始した後にファイバ障害が発生して、APSD制御が行われるまでの処理であり、図11に示したステップS1101〜ステップS1110と同じである。
そして、図示のように、制御プログラムの更新が完了し、制御プログラムが起動する以前に光ファイバ障害が復旧したとする。
このような場合において、制御器132は起動していないため、APSD制御回路(2)135が動作している状態である。また、局1からの主信号と監視光の出力が停止しているので、ステップS1208に示したように、局2の光増幅器の出力光パワーと監視光の出力は停止されたままである。
この後、局2において、更新した制御プログラムの起動が完了すると、局2ではMCU133が更新完了信号(UPGRD_ACT=0)をAPSD切替回路155に出力する(ステップS1211)。APSD切替回路155は、更新完了信号を受け取ることにより、切替信号(APSD_ACT=0)を出力して、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に切り替え、動作を戻す(ステップS1212)。
この後、局2のAPSD制御回路(2)135は、APSD切替回路155から切替信号(APSD_ACT=0)を受け取ると、監視光の出力停止解除信号(OSC_SHUT=0)を局1に出力し、監視光を出力する。このとき、局1の光増幅器の出力光パワーと監視光の出力の両方が停止されているので、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)が検出されて、局2の光増幅器の出力光パワーは停止されたままである(ステップS1213)。
以降のステップS1214〜ステップS1221までは、制御情報送受部151の動作により、上りと下り方向の監視光が疎通して、通常動作に復旧するまでの処理であり、図11に示すステップS1114〜ステップS1121までの処理と同じである。
以上説明した例では、局2の伝送装置100の制御プログラムの更新時にかかる動作を説明した。以上説明したように、自局の制御プログラムの更新中に光ファイバの障害発生および復旧した場合であっても、障害復旧と更新後の制御プログラムの起動完了後に、元のAPSD制御回路に切り替えることにより、障害修復からの自動復旧が行える。
(他局のプログラム更新中の光ファイバ障害発生時の動作)
次に、他局(局1)の伝送装置100の制御プログラムの更新中の光ファイバ障害発生時の動作について説明する。図13は、他局の伝送装置の制御器がプログラム更新を実施しているときに、下り方向の光ファイバ障害が発生した状態を示す図である。図13に示すように、局1、局2ともに、APSD制御回路(2)135が動作している。
図14は、図13の状態において、下り方向の光ファイバの障害を検出して信号疎通が復旧する処理を説明するシーケンス図である。はじめに、局1の制御器132は、MCU133から制御器132の更新用の制御プログラムを受信する(ステップS1401)。次に、局1の制御器132は、MCU133からの更新開始要求を受けると、APSD切替回路155に更新開始信号(UPGRD_ACT=1)を出力する(ステップS1402)。そして、局1の制御器132は、局1の更新開始を知らせる信号(UPGRD_ACT_Tx=1)を、局2に送信する(ステップS1403)。
次に、局2は、局1からの更新開始信号(UPGRD_ACT_Rx=1)を受信する(ステップS1404)。この後、局1、局2ともに、制御器132は、更新開始信号を受け取ることにより、APSD切替回路155から切替信号(APSD_ACT=1)が出力されて、APSD制御回路(1)152からAPSD制御回路(2)135に切り替えられる(ステップS1405a,1405b)。
この後、光ファイバ101に障害が発生したときには、局2は、APSD制御回路(2)135により、光増幅器111,121の出力光パワーと監視光出力を停止させることができる。また、局1では、局2のAPSD制御回路(2)135の動作により、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出できる。そして、局1のAPSD制御回路(2)135は、光増幅器121の出力光パワーの出力を停止することができる。
そして、局1は、制御プログラムの更新を実施する(ステップS1406)。そして、局1の制御プログラムの更新中に下り方向の光ファイバ101に障害(障害箇所501)が生じたとする。この場合、局2のAPSD制御回路(2)135が主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出し、光ファイバ障害発生を判定する(ステップS1407)。そして、局2のAPSD制御回路(2)135は、光増幅器111,121の出力光パワーを停止させるSHUT信号を出力するとともに、局1への監視光の出力を停止させるOSC_SHUT信号を出力する(ステップS1408)。
そして、局1のAPSD制御回路(2)135は、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出する(ステップS1409)。この後、局1のAPSD制御回路(2)135は、障害箇所501から光パワーが漏出しないよう、光増幅器121の出力光パワーを停止させるSHUT信号を出力するとともに、局2への監視光の出力を停止させるOSC_SHUT信号を出力する(ステップS1410)。
この後、局1において更新した制御プログラムの起動が完了すると、局1の更新完了信号(UPGRD_ACT=0)がAPSD切替回路155に出力される(ステップS1411)。そして、局1では、更新完了信号を受け取ったAPSD切替回路155が切替信号(APSD_ACT=0)を出力し、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)に切り替えられ、動作を戻す(ステップS1412)。
そして、局1では、APSD制御回路(2)135が、APSD切替回路155から切替信号(APSD_ACT=0)を受け取ると、監視光の出力停止解除信号(OSC_SHUT=0)を局2に出力し、監視光が出力される。このとき、局2の光増幅器の出力光パワーと監視光の出力の両方が停止されているので、局1の主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)が検出されて、光増幅器の出力光パワーは停止されたままである(ステップS1413)。また、局1の制御器132の制御情報送受部151が動作し、監視信号により局1の更新完了を知らせる信号(UPGRD_ACT_Tx=0)を局2に送信する。また、局1にて主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)が検出されているので、局2にAPSD要求信号(APSD_Tx)を送信する(ステップS1414)。
この後、下り方向の光ファイバ101が障害から回復すると、局1から局2に監視光が疎通するため、局2の監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)は消失する(受信フォーマットの回復、ステップS1415)。そして、局2は、局1からの更新完了信号(UPGRD_ACT_Rx=0)と、APSD要求信号(APSD_Rx)を受信する(ステップS1416)。局2は、更新完了信号を受け取ることにより、APSD切替回路155から切替信号(APSD_ACT=0)が出力されて、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)に切り替え、動作を戻す(ステップS1417)。そして、局2のAPSD制御回路(2)135は、APSD切替回路155から切替信号(APSD_ACT=0)を受け取ると、監視光の出力停止解除信号(OSC_SHUT=0)を局1に出力し、監視光が出力される(ステップS1418)。
これにより、局2から局1に送出される監視光が疎通するため、局1の監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)は消失する(受信フォーマットの回復、ステップS1419)。局1では、監視信号の受信フォーマット異常が回復すると、局1から局2に送信するAPSD要求信号(APSD_Tx)が取り消されるとともに、APSD制御回路(1)152からのSHUT出力が取り消されて、局1の光増幅器121が動作して下りの主信号が回復する(ステップS1420)。
局1から局2へのAPSD要求信号(APSD_Rx)が取り消されると、APSD制御回路(1)152からのSHUT信号出力が取り消されて、局2の光増幅器121が動作して上りの主信号が回復する(ステップS1421)。そして、局1および局2において光ファイバ101を伝送した主信号が入力されると、光増幅器111,121が動作して光ファイバ101の障害発生前の状態に復旧する。
以上説明したように、局1の伝送装置100の制御プログラムの更新により局1の制御器132が動作していないときに、下り方向の光ファイバ101の障害発生にも対応できる。この場合、APSD切替回路155により切り替えたAPSD制御回路が光ファイバ101の障害を検出して、光増幅器121の出力光パワーを停止し、制御プログラムの起動完了後に元のAPSD制御回路(1)152に切り替えることにより、障害修復からの自動復旧が行える。
以上の説明では、伝送装置100が動作中に、局1または局2のいずれかの伝送装置100の制御器132の制御プログラムを更新する場合について説明した。しかし、これに限らずに、局1、局2両方の伝送装置100の制御器132の制御プログラムを更新する場合にも対応できる。局1および局2のAPSD制御回路(2)135が動作して光ファイバ101の障害検出により光増幅器111,121の出力光パワーと監視光出力を停止し、障害復旧との制御プログラムの起動完了後にAPSD制御回路(1)152に切り替えることにより、障害修復からの自動復旧が行える。
図15は、実施の形態1における制御プログラムの更新中の障害発生時の処理内容を示すフローチャートである。図1に示す伝送装置100が行う障害発生から光パワーの遮断までの処理内容を示している。
はじめに、伝送装置100の制御器132は、MCU133から更新プログラムを受信する(ステップS1501)。次に、制御器132は、装置監視I/F154からAPSD切替回路155に更新開始信号(UPGRD_ACT=1)が出力される(ステップS1502)。そして制御器132は、監視光により、自局から他局に更新開始信号(UPGRD_ACT_Tx=1)を送信する(ステップS1503)。
この後、他局では、更新開始信号(UPGRD_ACT_Rx=1)を受信する(ステップS1504)。これにより、自局および他局ともに、APSD切替回路155が切り替える切替信号(APSD_ACT=1)を出力して、制御器132のAPSD制御回路(1)152から制御器132外部のAPSD制御回路(2)135に動作が切り替えられる(ステップS1505)。そして、MCU133は、制御プログラムの更新を実施する(ステップS1506)。
この後、APSD制御回路(2)135は、自局に受ける光ファイバ101が断線したか判断する(ステップS1507)。自局に受ける光ファイバ101の断線であれば(ステップS1507:Yes)、ステップS1508に移行し、自局に受ける光ファイバ101の断線でなければ(他局に送る光ファイバ101の断線に相当、ステップS1507:No)、ステップS1513に移行する。
ステップS1508では、APSD制御回路(2)135は、自局にて主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出する(ステップS1508)。これにより、APSD制御回路(2)135は、光増幅器111,121の出力光パワーを停止し、他局に送信する監視光の出力を停止する(ステップS1509)。
これにより、他局では、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出する(ステップS1510)。そして、他局では、光増幅器121の出力光パワーを停止するとともに、他局から自局に送信される監視光の出力が停止する(ステップS1511)。この後、制御プログラムの更新が完了する(ステップS1512)。
一方、ステップS1513では、他局に送る光ファイバ101が断線したか判断する(ステップS1513)。他局に送る光ファイバ101の断線であれば(ステップS1513:Yes)、ステップS1514に移行し、他局に送る光ファイバ101の断線でなければ(ステップS1513:No)、ステップS1512に移行する。
ステップS1514では、他局にて主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマットの異常(Rx_Err)を検出する(ステップS1514)。これにより、他局は光増幅器121の出力光パワーを停止するとともに、他局から自局へ送信される監視光の出力が停止する(ステップS1515)。
この後、自局では、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出する(ステップS1516)。これにより、自局では、光増幅器111,121の出力光パワーを停止するとともに、他局に送信する監視光の出力を停止する(ステップS1517)。この後、ステップS1512による制御プログラムの更新完了となる。
図16は、実施の形態1における障害復旧後の処理内容を示すフローチャートである。図15に示した処理後に実行される処理を示す。はじめに、自局の制御器132は、制御プログラムの起動完了をMCU133に通知する(ステップS1601)。次に、装置監視I/F154からAPSD切替回路155に更新完了信号(UPGRD_ACT=0)を出力する(ステップS1602)。
そして、自局のAPSD切替回路155が切替信号(APSD_ACT=0)を出力し、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に動作を戻す(ステップS1603)。これにより、自局から他局に監視光の出力が開始される。このとき、光増幅器121の出力光パワーは停止されたままである(ステップS1604)。この後、自局は、他局に更新完了信号(UPGRD_ACT_Tx=0)とAPSD要求信号(APSD_Tx)を送信する(ステップS1605)。
この後、自局は他局に送る光ファイバ101が接続されたか判断する(ステップS1606)。未接続であれば(ステップS1606:No)、ステップS1605に戻り、接続されていれば(ステップS1606:Yes)、ステップS1607に移行する。
ステップS1607では、他局での監視信号の受信フォーマットが回復する(ステップS1607)。これにより、他局は更新完了信号(UPGRD_ACT_Rx=0)と、APSD要求信号(APSD_Rx)を受信する(ステップS1608)。そして、他局は、APSD切替回路155が切替信号(APSD_ACT=0)を出力し、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に動作を戻す(ステップS1609)。これにより、他局から監視光の出力が開始される。このとき、光増幅器121の出力光パワーは停止されたままである(ステップS1610)。
この後、自局に向かう光ファイバ101が接続されたか判断する(ステップS1611)。未接続であれば(ステップS1611:No)、ステップS1610に戻り、接続されていれば(ステップS1611:Yes)、ステップS1612に移行する。
ステップS1612では、自局での監視信号の受信フォーマットが回復する(ステップS1612)。これにより、他局へ送信するAPSD要求信号(APSD_Tx)を取り消し、他局への主信号出力を開始する(ステップS1613)。これにより、他局では受信したAPSD要求信号(APSD_Rx)が消失し、自局への主信号出力を開始する(ステップS1614)。
以上説明した実施の形態1では、制御器132の制御プログラムの更新時に、APSD切替回路155により一方のAPSD制御回路(1)152から他方のAPSD制御回路(2)135に切り替える。これにより、光ファイバ101の障害発生時に速やかに光増幅器111,121の出力光パワーを停止し、障害復旧および制御プログラムの起動完了後に元のAPSD制御回路(1)152に動作を戻して自動復旧できるようになる。
(実施の形態2)
図17は、実施の形態2にかかる伝送装置を示すブロック図である。実施の形態2では、制御プログラムの更新開始信号(UPGRD_ACT,UPGRD_ACT_Rx)を使わないプログラム更新を行う。また、制御器132の異常により制御プログラムが動作していない状態であっても、実施の形態1同様のAPSD制御および自動復旧を実現する。
図17に示す伝送装置100は、実施の形態1(図1)同様に、受信部102、送信部103、装置制御部104を含む。そして、実施の形態2では、装置制御部104の制御器132には、制御器132が動作していないことを知らせる異常通知回路として、たとえばパルス出力回路1701を含む。パルス出力回路1701は、制御器132が正常動作している場合には1ms周期のパルス(Pulse)を出力する。
図18は、APSD制御回路(1)の内部構成例を示す図である。APSD制御回路(1)152は、図2同様の構成を有し、APSD切替回路155が出力する切替信号(APSD_ACT)と、パルス出力回路1701からの出力の論理和である論理和(OR)回路1801の出力に基づき動作する。そして、パルス出力回路1701からのパルス出力が継続出力されていれば、制御器132が正常動作していると判定し、APSD制御回路(1)152は、動作継続する。APSD切替回路155が切替信号(APSD_ACT=1)を出力したとき、あるいはパルス出力回路1701からの出力が途絶えたときに、APSD制御回路(1)152は動作停止する(APSD制御回路(2)135に動作が切り替えられる)。
このAPSD制御回路(1)152は、実施の形態1(図2)と同様に、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、フレーマ131で検出した受信信号のフォーマット異常(Rx_Err)とに基づき、光ファイバ101の障害発生を検出する。光ファイバ101の障害発生を検出するか、監視光を介してAPSD要求信号(APSD_Rx)を受け取ると、光増幅器111,121の出力光パワーの停止要求を行うSHUT信号を出力する。また、他局の伝送装置100からの出力光パワーの漏出を防ぐため、光ファイバ101の障害発生を検出すると、他局にAPSD要求信号(APSD_Tx)を送信する。
図19は、APSD制御回路(2)の内部構成例を示す図である。APSD制御回路(2)135は、実施の形態1(図4)にて説明した論理積(AND)回路402への入力が異なる。APSD切替回路155からの切替信号(APSD_ACT)の入力に代えて、パルス出力回路1701からのパルス出力が入力されている。
これにより、APSD制御回路(2)135は、パルス出力回路1701の出力が継続しない場合、APSD制御回路(1)152の動作を停止させ、APSD制御回路(2)135が動作する。
図19のAPSD制御回路(2)135は、パルス出力回路1701のパルス出力が継続しないとき、実施の形態1(図4)と同様に、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、フレーマ131で検出した受信信号のフォーマット異常(Rx_Err)を検出する。このとき、光増幅器111,121の出力光パワーを停止するSHUT信号とともに、監視光の出力を停止するOSC_SHUT信号を出力する。
制御プログラムの更新や制御器132の動作異常により制御器132が正常に動作していないときには、監視信号により送信する制御情報を生成する制御情報送受部151が動作していないため、他局に制御情報の意味を成さない送信データが送られる。これにより、他局は、受け取った受信データから監視信号を送信する局の制御器132が正常に動作していないことを検出することができる。
監視信号を送信する他局の制御器132が動作していないと制御情報送受部151が判定すると、パルス出力回路1701に、他局の制御器132が制御不能であることを通知する信号(ContErr)を出力する。パルス出力回路1701は、他局の制御不能信号(ContErr)を受け取ると、パルス出力回路1701を停止させる。これにより、APSD制御回路(1)152が停止し、APSD制御回路(2)135に切り替えられる。
制御器132が動作していないときには、監視信号を送受する光ファイバ101の両側にある局(自局および他局)の伝送装置100は、APSD制御回路(2)135が動作する。光ファイバ101に障害が発生すると、自局のAPSD制御回路(2)135が主信号の入力光パワーの低下信号と、監視信号の受信フォーマット異常を検出して、光増幅器111,121の出力光パワーと監視光の出力を停止する。他局は、主信号の入力光パワーの低下信号と、監視信号の受信フォーマット異常を検出する。他局にある伝送装置100についても、APSD制御回路(2)135が動作しており、主信号の入力光パワーの低下信号と、監視信号の受信フォーマット異常を検出できるので、他局の光増幅器121の出力光パワーを停止することができる。
たとえば、制御器132が制御プログラムの更新を完了して起動すると、パルス出力回路1701からの出力が再開されるため、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に切り替わる。また、制御器132の制御異常を装置監視しているMCU133が制御プログラムの更新を検出すると、MCU133が制御器132に対してリセットを行い、制御プログラムの復旧を行う。これにより、制御器132が起動すると、パルス出力回路1701からの出力が再開されて、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に切り替わる。
APSD制御回路(2)135は、制御プログラムが動作して周期的なパルス出力を検出すると、監視光の出力停止解除信号(OSC_SHUT=0)を出力し、監視光を出力する。このとき、光増幅器121の出力光パワーの停止制御は、APSD制御回路(1)152に委譲されるので、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)が継続している場合には、光増幅器111,121の出力光パワーの停止信号(SHUT=1)を出力し、復旧している場合には光増幅器111,121の出力光パワーの停止解除信号(SHUT=0)を出力する。
また、制御器132の制御プログラムの復旧が完了すると、制御情報送受部151の動作も回復するため、他局に制御情報を含む監視信号が送信される。他局は、受け取った制御情報から監視信号を送信する局の制御器132が復旧したことを判定し、パルス出力回路1701に出力する対向の局の制御不能信号(ContErr)を取り消す。パルス出力回路1701は、対向する局の制御不能信号(ContErr)が取り消されると、パルス出力回路の出力を再開し、APSD制御回路(1)152を動作させる。
APSD制御回路(1)152には、光増幅器121からの主信号の入力光パワー低下信号(LOS)や、フレーマ131からの監視信号の異常(Rx_Err)、光増幅器の出力停止信号(SHUT)の論理信号が入力される。また、監視信号と制御器132の間で制御情報を授受するRAM処理を行う制御情報送受部151からAPSD要求信号(APSD_Rx,APSD_Tx)が入出力される。このため、APSD制御回路(1)152の動作には高機能な制御器132を必要とする。一方で、APSD制御回路(2)135は、LOS信号やRx_Err信号、光増幅器のSHUT信号、監視光送信器の出力停止信号(OSC_SHUT)の論理信号と、周期的なパルス信号のみ入出力されるため、安価かつ簡易な論理回路を用いて構成できる。
(自局の制御不能中の光ファイバ障害発生時の動作例)
次に、実施の形態2において、自局(局2)の伝送装置100の制御プログラムが動作していないとき(制御不能中)に、光ファイバ障害が発生した場合の動作を説明する。図20は、自局の制御不能中の障害発生時における自局および他局の動作例を示すシーケンス図である。自局(局2)の伝送装置100の制御器132のプログラム更新や、制御器132の制御異常が生じているときに、下り方向の光ファイバ101の障害を検出して信号疎通が復旧する処理を説明する。
はじめに、自局(局2)の伝送装置100の制御器132が、プログラム更新や制御異常により動作していない状態となると(ステップS2001)、局2の制御器132の制御情報送受部151が動作できなくなる。これにより、局1は、局2からの受信データが異常であること検出し、局2(制御器132)の制御不能状態を検出する(ステップS2002)。そして、局2では、制御器132の制御不能によりパルス出力回路1701が出力異常となり、APSD制御回路(1)152からAPSD制御回路(2)135に切り替えられる(ステップS2003a)。局1では、局2の制御器132の制御不能を判定してパルス出力回路1701を停止し、APSD制御回路(1)152からAPSD制御回路(2)135に切り替える(ステップS2003b)。
そして、局2の制御器132の制御不能状態のときに、下り方向の光ファイバ101に障害が生じたとする。このとき、局2のAPSD制御回路(2)135が主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出し、光ファイバ障害発生を判定する(ステップS2004)。そして、局2のAPSD制御回路(2)135は、光増幅器111,121の出力光パワーを停止させるSHUT信号を出力するとともに、局1への監視光の出力を停止させるOSC_SHUT信号を出力する(ステップS2005)。
これにより、局1のAPSD制御回路(2)135は、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出する(ステップS2006)。そして、局1のAPSD制御回路(2)135は、光ファイバ101の障害箇所501から光パワーが漏出しないよう、光増幅器121の出力光パワーを停止させるSHUT信号を出力する。また、局2への監視光の出力を停止させるOSC_SHUT信号を出力する(ステップS2007)。
そして、制御器132が制御不能の局2では、プログラムの更新完了、あるいはMCU133からリセットによる復旧の後、制御プログラムの起動が完了すると、制御器132のパルス出力回路1701と、制御情報送受部151が動作開始する(ステップS2008)。この後、局2の制御器132のパルス出力回路1701の正常動作を検出すると、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に切り替えられる(ステップS2009)。
そして、局2のAPSD制御回路(2)135は、パルス出力回路1701の正常動作を検出すると、監視光の出力停止解除信号(OSC_SHUT=0)を局1に出力し、監視光を出力する。このとき、光ファイバ障害はまだ復旧されていないので、局2の主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)が検出されて、光増幅器121の出力光パワーは停止されたままである(ステップS2010)。局2では、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)が検出されているので、局1にAPSD要求信号(APSD_Tx)を送信する(ステップS2011)。
そして、上り方向の監視光が疎通するため、局1では、受信する監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)は消失する(受信フォーマットの回復、ステップS2012)。そして、局1は、局2の制御復旧を検出し、APSD要求信号(APSD_Rx)を受け取る(ステップS2013)。局1は、局2の制御復旧を検出することにより、パルス出力回路1701の動作を再開し、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に切り替える(ステップS2014)。また、局1のAPSD制御回路(2)135は、パルス出力回路1701の正常動作を検出して、監視光の出力停止解除信号(OSC_SHUT=0)を局2に出力し、監視光を出力する(ステップS2015)。
そして、下り方向の光ファイバ101が障害から回復すると、下り方向の監視光が疎通するため、局2の監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)は消失する(受信フォーマットの回復、ステップS2016)。そして、局2は、局1へのAPSD要求信号(APSD_Tx)の送信を取り消し、局1への主信号出力を開始する(ステップS2017)。局1では、局2からのAPSD要求信号(APSD_Rx)が消失され、局2への主信号出力を開始する(ステップS2018)。
(他局の制御不能中の光ファイバ障害発生時の動作例)
次に、実施の形態2において、他局(局1)の伝送装置100の制御プログラムが動作していないとき(制御不能中)に、光ファイバ障害が発生した場合の動作を説明する。図21は、他局の制御不能中の障害発生時における自局および他局の動作例を示すシーケンス図である。他局(局1)の伝送装置100の制御器132のプログラム更新や、制御器132の制御異常が生じているときに、下り方向の光ファイバ101の障害を検出して信号疎通が復旧する処理を説明する。
はじめに、他局(局1)の伝送装置100の制御器132が、プログラム更新や制御異常により動作していない状態となると(ステップS2101)、局1の制御器132の制御情報送受部151が動作できなくなる。これにより、局2が局1からの受信データが異常であること検出すると、局1の制御器132の制御不能状態と判定する(ステップS2102)。そして、局1は、制御器132の制御不能によりパルス出力回路1701が出力異常となり、APSD制御回路(1)152からAPSD制御回路(2)135に切り替えられる(ステップS2103b)。局2は、局1の制御器132の制御不能を判定してパルス出力回路1701を停止し、APSD制御回路(1)152からAPSD制御回路(2)135に切り替える(ステップS2103a)。
そして、局1の制御器132の制御不能状態のときに下り方向の光ファイバ101に障害が生じたとする。この場合、局2のAPSD制御回路(2)135が主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出し、光ファイバ101の障害発生を検出する(ステップS2104)。そして、局1のAPSD制御回路(2)135は、光増幅器111,121の出力光パワーを停止させるSHUT信号を出力するとともに、局1への監視光の出力を停止させるOSC_SHUT信号を出力する(ステップS2105)。
そして、局1のAPSD制御回路(2)135は、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出する(ステップS2106)。この後、局1のAPSD制御回路(2)135は、光ファイバ101の障害箇所501から光パワーが漏出しないよう、光増幅器121の出力を停止させるSHUT信号を出力するとともに、局2への監視光の出力を停止させるOSC_SHUT信号を出力する(ステップS2107)。
制御器132の制御不能に陥った局1では、プログラムの更新完了、あるいはMCU133からリセットによる復旧の後、制御プログラムの起動が完了すると、局1の制御器132のパルス出力回路1701と、制御情報送受部151の動作が開始する(ステップS2108)。そして、局1の制御器132のパルス出力回路1701の正常動作を検出すると、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に切り替えられる(ステップS2109)。
また、局1のAPSD制御回路(2)135は、パルス出力回路1701の正常動作を検出すると、監視光の出力停止解除信号(OSC_SHUT=0)を局2に出力し、監視光を出力する。このとき、局2の光増幅器121の出力光パワーと監視光の出力の両方が停止されているので、局1の主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)が検出されて、光増幅器121の出力光パワーは停止されたままである(ステップS2110)。また、局1では、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)が検出されているので、局2にAPSD要求信号(APSD_Tx)を送信する(ステップS2111)。
この後、下り方向の光ファイバ101が障害から回復すると、局1から局2に監視光が疎通するため、局2の監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)は消失する(受信フォーマットの回復、ステップS2112)。これにより、局2は、局1の制御復旧を検出し、APSD要求信号(APSD_Rx)を受信する(ステップS2113)。そして、局2は、局1の制御復旧を検出することにより、パルス出力回路1701の動作を再開し、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に切り替える(ステップS2114)。
局2のAPSD制御回路(2)135は、パルス出力回路1701の正常動作を検出すると、監視光の出力停止解除信号(OSC_SHUT=0)を局1に出力し、監視光を出力する(ステップS2115)。局1では、上り方向の監視光が疎通するため、局1の監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)は消失する(受信フォーマットの回復、ステップS2116)。そして、局1は、局2へのAPSD要求信号(APSD_Tx)の送信を取り消し、局2への主信号出力を開始する(ステップS2117)。局2では、局1からのAPSD要求信号(APSD_Rx)が消失され、局1への主信号出力を開始する(ステップS2118)。
図22は、実施の形態2における制御不能中の障害発生時の処理内容を示すフローチャートである。図17に示す自局(局2)の伝送装置100が行う障害発生から光パワーの遮断までの処理内容を示している。
はじめに、自局(局2)の伝送装置100の制御器132に制御不能状態が発生すると(ステップS2201)、他局(局1)では、自局(局2)の制御不能状態を検出する(ステップS2202)。これにより、自局および他局ともに、APSD切替回路155が切替信号(APSD_ACT=1)を出力して、制御器132のAPSD制御回路(1)152から制御器132外部のAPSD制御回路(2)135に動作が切り替えられる(ステップS2203)。
この後、APSD制御回路(2)135は、自局に受ける光ファイバ101が断線したか判断する(ステップS2204)。自局に受ける光ファイバ101の断線であれば(ステップS2204:Yes)、ステップS2205に移行し、自局に受ける光ファイバ101の断線でなければ(ステップS2204:No)、ステップS2210に移行する。
ステップS2205では、自局のAPSD制御回路(2)135は、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出する(ステップS2205)。これにより、APSD制御回路(2)135は、光増幅器111,121の出力光パワーを停止し、他局に送信する監視光の出力を停止する(ステップS2206)。
これにより、他局では、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出する(ステップS2207)。そして、他局では、光増幅器121の出力光パワーを停止するとともに、他局から自局に送信される監視光の出力が停止する(ステップS2208)。この後、制御プログラムの更新完了、またはMCU133からの制御器132のリセットを行う(ステップS2209)。
一方、ステップS2210では、他局に送る光ファイバ101が断線したか判断する(ステップS2210)。他局に送る光ファイバ101の断線であれば(ステップS2210:Yes)、ステップS2211に移行し、他局に送る光ファイバ101の断線でなければ(ステップS2210:No)、ステップS2209に移行する。
ステップS2211では、他局にて主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマットの異常(Rx_Err)を検出する(ステップS2211)。これにより、他局は光増幅器121の出力光パワーを停止するとともに、他局から自局へ送信される監視光の出力が停止する(ステップS2212)。
この後、自局では、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)と、監視信号の受信フォーマット異常(Rx_Err)を検出する(ステップS2213)。これにより、自局では、光増幅器111,121の出力光パワーを停止するとともに、他局に送信する監視光の出力を停止する(ステップS2214)。この後、ステップS2209による制御プログラムの更新完了、またはMCU133からの制御器132のリセットを行う。
図23は、実施の形態2における障害復旧後の処理内容を示すフローチャートである。図22に示した処理後に実行される処理を示す。はじめに、自局の制御器132は、制御プログラムが起動完了し、パルス出力回路1701と制御情報送受部151が動作開始する(ステップS2301)。そして、自局のAPSD切替回路155がパルス出力回路1701の正常出力を検出し、切替信号(APSD_ACT=0)を出力し、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に動作を戻す(ステップS2302)。これにより、自局から他局に監視光の出力が開始される。このとき、光増幅器121の出力光パワーは停止されたままである(ステップS2303)。この後、自局は、他局にAPSD要求信号(APSD_Tx)を送信する(ステップS2304)。
この後、自局は他局に送る光ファイバ101が接続されたか判断する(ステップS2305)。未接続であれば(ステップS2305:No)、ステップS2304に戻り、接続されていれば(ステップS2305:Yes)、ステップS2306に移行する。
ステップS2306では、他局での監視信号の受信フォーマットが回復する(ステップS2306)。これにより、他局は自局の制御復旧を検出し、APSD要求信号(APSD_Rx)を受信する(ステップS2307)。そして、他局は、動作再開したパルス出力回路1701からの出力を検出して、APSD切替回路155が切替信号(APSD_ACT=0)を出力し、APSD制御回路(2)135からAPSD制御回路(1)152に動作を戻す(ステップS2308)。これにより、他局から監視光の出力が開始される。このとき、光増幅器121の出力光パワーは停止されたままである(ステップS2309)。
この後、自局に向かう光ファイバ101が接続されたか判断する(ステップS2310)。未接続であれば(ステップS2310:No)、ステップS2309に戻り、接続されていれば(ステップS2310:Yes)、ステップS2311に移行する。
ステップS2311では、自局での監視信号の受信フォーマットが回復する(ステップS2311)。これにより、他局へ送信するAPSD要求信号(APSD_Tx)を取り消し、他局への主信号出力を開始する(ステップS2312)。これにより、他局で受信されたAPSD要求信号(APSD_Rx)が消失し、自局への主信号出力を開始する(ステップS2313)。
以上説明した実施の形態2では、制御プログラムの更新や制御器132の制御異常により制御プログラムが動作していない状態でも、制御器132の制御不能状態を知らせる信号によりAPSD制御回路を切り替える。これにより、一方のAPSD制御回路(1)152が制御器132の制御不能により動作できないときに光ファイバ101の障害が発生した場合、他方のAPSD制御回路(2)135に切り替える。これにより、光増幅器111,121の出力光パワーを停止させることができ、光ファイバ101への高い光パワーの出力を停止して、障害箇所501からの光パワーの漏出を防ぐことができる。また、障害復旧と、制御プログラムの起動完了後に元のAPSD制御回路(1)152に切り替えることにより、障害修復からの自動復旧が行える。このため、作業者の手を煩わせずに安全に自動復旧させることができる。
以上説明した実施形態1,2において、光増幅器111,121内の増幅制御器176は、主信号の入力光パワーと、光ファイバ101の断線時等の断検出パワー等の定められた光パワーとの比較を行い、主信号の入力光パワーの低下信号(LOS)を出力する。しかし、増幅制御器176の制御プログラム更新時には、このような光パワーの比較動作ができない場合がある。このため、光パワーの比較は、入力光モニタ回路171の光パワーのモニタ電圧と、光ファイバ101の断検出パワー等の定められた光パワーに相当する参照電圧を比較する。そして、モニタ電圧が参照電圧より小さい場合に、論理信号を出力するコンパレータ等を増幅制御器176の外部に備えればよい。
(実施の形態3)
図24は、実施の形態3にかかる伝送装置を示すブロック図である。実施の形態3は、光増幅器としてラマン増幅部を追加したものである。実施の形態1(図1)の構成に加えて、光伝送路(光ファイバ)101上に、ラマン増幅部2401を配置している。ラマン増幅部2401は、伝送装置100と一体としてもよく、別体として設けてもよい。
ラマン増幅部2401は、ラマン増幅制御器2402と、ラマン増幅LDドライバ2403と、レーザダイオード(LD)2404と、合波器2405とを含む。図24の例では、後方励起の構成としたが、前方励起としたり、これらを組み合わせてもよい。ラマン増幅制御器2402には、制御器132から出力光パワーを停止するSHUT信号が入力される。これにより、実施の形態1同様に、光増幅器111,121とともにラマン増幅部2401も同期して出力光パワーの制御を行うことができる。
(実施の形態4)
図25は、実施の形態4にかかる伝送装置を示すブロック図である。実施の形態4についても、ラマン増幅部を追加したものであり、実施の形態2(図17)の構成に加えて、光伝送路(光ファイバ)101上に、ラマン増幅部2401を配置する。この実施の形態4においても、光増幅器111,121とともにラマン増幅部2401も同期して出力光パワーの制御を行うことができる。
なお、上記の実施の形態3,4において光増幅器111,121を設けずに、ラマン増幅部2401だけを設ける構成としてもよい。
以上説明した各実施の形態のように、障害に対応した自動光パワーシャットダウン機能を備えた伝送装置とすることができる。この伝送装置は、通常動作時に動作する第1のAPSD制御回路と、伝送装置の動作中に制御プログラムの更新または制御異常により制御器132が動作できない場合に動作する第2のAPSD制御回路を備える。第1のAPSD制御回路は、光ファイバの障害を検出すると、監視信号に光増幅器の出力光パワーの停止要求信号を出力する。そして、光ファイバの障害を検出するか監視信号により光増幅器の出力光パワーの停止要求信号を受け取ると、光増幅器の出力光パワーを停止する。第2のAPSD制御回路は、光ファイバの障害を検出すると、光増幅器の出力光パワーと監視光の出力を停止する。
制御器の制御プログラムの更新中は、監視信号によるAPSD要求信号の送受不能となり、第1のAPSD制御回路によるAPSD制御ができなくなる。これに対応して、制御器の制御プログラムの更新が開始すると、APSD制御回路を第1のAPSD制御回路から第2のAPSD制御回路に切り替えている。そして、監視信号により他局の伝送装置に制御プログラムの更新開始信号を送ることにより、他局のAPSD制御回路を第1のAPSD制御回路から第2のAPSD制御回路に切り替えている。
また、制御プログラムの更新や制御異常により制御器が制御不能状態となると、監視信号によるAPSD要求信号の送受不能となり、第1のAPSD制御回路によるAPSD制御ができなくなる。このため、制御器の制御不能を検出すると、APSD制御回路を第1のAPSD制御回路から第2のAPSD制御回路に切り替えている。また、他局の制御器の制御不能を監視信号により受け取った制御情報の異常を検出することにより、APSD制御を第1のAPSD制御回路から第2のAPSD制御回路に切り替えている。
そして、伝送装置の動作中に、制御プログラムの更新または制御異常により制御器が動作できないとき、光ファイバの障害発生を検出すると、対向する互いの局の伝送装置は、第2のAPSD制御回路で動作している。これにより、互いの局の伝送装置からの出力光パワーを停止するとともに、監視光の出力を停止するので、速やかに障害箇所からの光パワーの漏出を停止できる。また、光ファイバの障害復旧と制御プログラムの起動後に第1のAPSD制御回路に切り替えることにより、障害修復からの自動復旧が行える。これにより、作業者の手を煩わせずに安全に自動復旧させることができ、装置の安全性と保守性の効率を高めることができる。
なお、本実施の形態で説明した制御プログラムは、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することにより実現することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、このプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)光伝送路上の主信号光を光増幅する光増幅部と、
前記光伝送路の障害発生の検出時に前記光増幅部の出力と監視光の出力を停止させる第1の制御部と、
前記第1の制御部と切り替え動作し、前記光伝送路の障害発生の検出時に前記光増幅部の出力と監視光の出力を停止させる第2の制御部とを有し、
前記第1の制御部は、
前記光伝送路上の隣接する他の伝送装置との間において、制御情報を含む監視光を送受する監視光送受信部と、
前記監視光の送受の状態に基づいて、前記光伝送路の障害発生を検出し、前記光増幅部の出力光と前記監視光の出力を停止させる制御回路と、
前記制御回路による制御不能の情報に基づき、前記第1の制御部から前記第2の制御部に制御を切り替える切替回路と、
を有することを特徴とする伝送装置。
(付記2)前記第1の制御部は、前記光伝送路の障害発生時に前記制御情報により、前記他の伝送装置に対し、当該他の伝送装置からの前記主信号光の出力停止を要求することを特徴とする付記1に記載の伝送装置。
(付記3)前記第1の制御部および前記第2の制御部は、前記主信号光が定められた光パワーより小さく、かつ、前記監視光に含まれる前記制御情報のデータフォーマットが異常である場合に、前記光伝送路の障害発生と判断することを特徴とする付記1または2に記載の伝送装置。
(付記4)前記第1の制御部の制御プログラムを格納するメモリと、
前記第1の制御部の制御プログラムを更新するプロセッサとを備え、
前記切替回路は、前記制御プログラムの更新開始時に前記第1の制御部から前記第2の制御部に動作を切り替え、
前記他の伝送装置に自局の制御プログラムの更新開始を前記制御情報に含ませ送信することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の伝送装置。
(付記5)前記切替回路は、
自局の制御プログラムの更新完了時に前記第2の制御部から前記第1の制御部に動作を切り替え、
前記他の伝送装置に自局の制御プログラムの更新完了を前記制御情報に含ませ送信することを特徴とする付記4に記載の伝送装置。
(付記6)前記切替回路は、
前記他の伝送装置から受信する前記制御情報に含まれる、前記他の伝送装置における制御プログラムの更新開始に基づき、前記第1の制御部から前記第2の制御部に動作を切り替えることを特徴とする付記4に記載の伝送装置。
(付記7)前記切替回路は、
前記他の伝送装置から受信する前記制御情報に含まれる、制御プログラムの更新完了に基づき、前記第2の制御部から前記第1の制御部に動作を切り替えることを特徴とする付記6に記載の伝送装置。
(付記8)前記切替回路は、
前記第1の制御部の動作状態を検出し、
前記第1の制御部の異常時には、前記第1の制御部から前記第2の制御部に動作を切り替え、前記他の伝送装置に自局の動作異常を前記制御情報に含ませて送信することを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の伝送装置。
(付記9)前記切替回路は、正常動作時に周期的なパルスを出力し、
前記パルスの出力状態が正常であるか否かに基づいて、前記第1の制御部と前記第2の制御部とを切り替えることを特徴とする付記8に記載の伝送装置。
(付記10)前記切替回路は、
前記他の伝送装置から受信する前記制御情報に含まれる、前記他の伝送装置における第1の制御部の動作異常に基づき、前記第1の制御部から前記第2の制御部に動作を切り替えることを特徴とする付記8または9に記載の伝送装置。
(付記11)前記切替回路は、
前記他の伝送装置から受信する前記制御情報に含まれる、前記他の伝送装置における第1の制御部の動作状態の正常復帰に基づき、前記第2の制御部から前記第1の制御部に動作を切り替えることを特徴とする付記8〜10のいずれか一つに記載の伝送装置。
(付記12)前記光増幅部は、EDFA(Erbium Doped Fiber Amplifier)であることを特徴とする付記1〜11のいずれか一つに記載の伝送装置。
(付記13)前記光増幅部は、ラマン増幅器からなることを特徴とする付記1〜12のいずれか一つに記載の伝送装置。
(付記14)光伝送路上に隣接して自局と他局の伝送装置を配置した伝送システムにおいて、
前記自局および他局の伝送装置はそれぞれ、
前記光伝送路上の主信号光を光増幅する光増幅部と、
前記光伝送路の障害発生の検出時に前記光増幅部の出力と監視光の出力を停止させる第1の制御部と、
前記第1の制御部と切り替え動作し、前記光伝送路の障害発生の検出時に前記光増幅部の出力と監視光の出力を停止させる第2の制御部とを有し、
前記第1の制御部は、
前記光伝送路上の隣接する他局の伝送装置との間において、制御情報を含む監視光を送受する監視光送受信部と、
前記監視光の送受の状態に基づいて、前記光伝送路の障害発生を検出し、前記光増幅部の出力光と前記監視光の出力を停止させる制御回路と、
前記制御回路による制御不能の情報に基づき、前記第1の制御部から前記第2の制御部に制御を切り替える切替回路と、
を有することを特徴とする伝送システム。
(付記15)前記第1の制御部は、前記光伝送路の障害発生時に前記制御情報により、前記他局の伝送装置に対し、当該他局の伝送装置からの前記主信号光の出力停止を要求することを特徴とする付記14に記載の伝送システム。