JP2002252035A - リチウム電池の製造方法およびリチウム電池 - Google Patents

リチウム電池の製造方法およびリチウム電池

Info

Publication number
JP2002252035A
JP2002252035A JP2001048029A JP2001048029A JP2002252035A JP 2002252035 A JP2002252035 A JP 2002252035A JP 2001048029 A JP2001048029 A JP 2001048029A JP 2001048029 A JP2001048029 A JP 2001048029A JP 2002252035 A JP2002252035 A JP 2002252035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer electrolyte
electrolyte
solution
gel polymer
polyol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001048029A
Other languages
English (en)
Inventor
Soubun Okumura
壮文 奥村
Shin Nishimura
西村  伸
Masaki Akatsuka
正樹 赤塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2001048029A priority Critical patent/JP2002252035A/ja
Publication of JP2002252035A publication Critical patent/JP2002252035A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】イオン伝導度に優れたゲル状高分子電解質を用
いたリチウム電池の製造方法を提供する。 【解決手段】リチウムを含む電解液にポリウレタンの原
料であるジイソシアネート誘導体とポリオールとを溶解
した溶液を形成する第1の工程と、該溶液を加熱してジ
イソシアネート誘導体とポリオールとを反応させ、電解
液を含有したポリウレタンを生成することによりゲル状
ポリマ電解質を作製する第2の工程とを有する。第1の
工程は、溶液中のジイソシアネート誘導体のイソシアネ
ート基の数とポリオールの水酸基の数との比R(R=
(水酸基の数)/(イソシアネート基の数)(単位
%))が100%未満、好ましくは40%以上90%以
下となるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゲル状高分子電解
質を具備するリチウム電池に係り、特に高速充放電特性
に優れたリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話、パソコン、各種携帯情
報端末等の普及により、充放電サイクル特性に優れ、か
つ安全性の高いリチウム二次電池の開発が望まれてい
る。これらを達成するために、電池の電解質として、高
いイオン伝導度を有するゲル状高分子電解質を用いるこ
とが研究されている。
【0003】このゲル状高分子電解質は、構成する高分
子の架橋方式によって物理ゲルと化学ゲルとに大別され
る。物理ゲルは、隣接分子間の分子間力により架橋され
たゲルであり、化学ゲルは、共有結合により架橋された
ゲルである。物理ゲルのゲル状高分子電解質の例とし
て、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの
共重合体と、リチウム塩を溶解した非水系溶媒の電解液
とからなるものが米国特許5418091号公報に開示
されている。また、化学ゲルのゲル状高分子電解質とし
ては、アルキレンオキシド系化合物の重合体と、リチウ
ム塩を溶解した非水系溶媒の電解液とからなるものが知
られている。
【0004】しかしながら、上記米国特許541809
1号公報の物理ゲルのゲル状高分子電解質は、耐熱性が
十分でなく、また高温時での溶媒保持性も必ずしも十分
ではなく流動性を示す、という問題がある。また、ポリ
フッ化ビニリデンを用いた高分子電解質については、例
えば特開平09−302134号公報において85〜9
5℃で融解することが指摘されている。一方、化学ゲル
のゲル状高分子電解質は、特開平10−17708号公
報で指摘されているように、機械的強度に乏しいため、
電極間の短絡等を引き起こしやすく実用的ではない。
【0005】そこで機械的強度に優れた電解質として、
ジイソシアネートを出発物質とするポリウレタンが検討
されている。例えば、特開平05−036438号公報
では飽和脂肪族系および/または脂環式ジイソシアネー
ト誘導体を出発物質とするポリウレタンが提案されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平05−0364
38号公報等に記載されているポリウレタンを用いるゲ
ル状高分子電解質は、シート状ポリウレタンを用意し、
これに電解液を含浸させて膨潤させることで作製してい
る。しかしながら、ポリウレタンは膨潤性が低いため、
含むことのできる電解液の量が少なく、高いイオン伝導
性を得ることが出来ないという問題がある。
【0007】本発明は、イオン伝導度に優れたゲル状高
分子電解質を用いたリチウム電池の製造方法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、以下のようなリチウム電池の製造
方法が提供される。すなわち、リチウムを含む電解液
に、ポリウレタンの原料であるジイソシアネート誘導体
とポリオールとを溶解し、溶液を形成する第1の工程
と、該溶液を加熱して前記電解液中で前記ジイソシアネ
ート誘導体とポリオールとを反応させてポリウレタンを
生成することにより、ゲル状のポリマ電解質を作製する
第2の工程とを含み、前記第1の工程で溶解される前記
ジイソシアネート誘導体と前記ポリオールの量は、前記
溶液中での前記ジイソシアネート誘導体のイソシアネー
ト基の数が、前記ポリオールの水酸基の数よりも多くな
るように定められていることを特徴とするリチウム電池
の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態のリチウム
二次電池の製造方法について説明する。
【0010】まず、Liを含む電解質塩を溶媒に溶解し
た電解液を用意し、この電解液に、ポリウレタンの原料
であるジイソシアネート誘導体とポリオールとを溶解し
て溶液を形成する。このとき必要に応じて溶液に触媒を
添加することができる。この溶液を、正極及び負極が内
部に配置された電池容器内に注ぎ込む。容器内の溶液を
加熱することにより、溶液中のジイソシアネート誘導体
とポリオールとを図1のように化学反応させ、ポリウレ
タンを生成する。このポリウレタンは、電解液中で生成
されるため、電解液を含んでゲル状となる。これによ
り、ポリウレタンによって電解液が保持されたゲル状の
高分子電解質を作製できる。このゲル状高分子電解質
は、電解液の含有度(重量%)(=(ゲル状高分子電解
質に含有されている電解液の重量)/(ゲル状高分子電
解質の重量))が、予め形成しておいたポリウレタンシ
ートに電解液を含浸・膨潤させて得たゲル状高分子電解
質よりも大きい。具体的には、電解液の含有度を50重
量%以上にすることができ、90重量%以上にすること
も可能である。このため、高いイオン伝導度を有するゲ
ル状高分子電解質を得ることができる。
【0011】なお、本実施の形態では、電解液に溶解す
るジイソシアネート誘導体とポリオールの量を、溶液中
のジイソシアネート誘導体のイソシアネート基(−NC
O)の数が、ポリオールの水酸基(−OH)の数よりも
多くなるように定めている。これは、次のような理由に
よる。図1の化学反応式からわかるように、ポリウレタ
ンは、ジイソシアネート誘導体とポリオールとが、それ
ぞれのイソシアネート基(−NCO)の数とポリオール
の水酸基(−OH)の数とが1対1となる比率で反応し
て生成される。しかしながら、発明者らの実験によれ
ば、本実施の形態の製造方法の場合、溶液中のジイソシ
アネート誘導体のイソシアネート基(−NCO)の数と
ポリオールの水酸基(−OH)の数とが1対1の場合に
は、ゲル化が十分に生じない。これは、本実施の形態の
製造方法では、ジイソシアネート誘導体とポリオールと
が電解液中に溶解されているために、一部のジイソシア
ネート誘導体のイソシアネート基(−NCO基)が電解
質塩(Li塩)と図2のように反応して錯体を形成する
ことに消費され、図1の反応を生じることができないた
めであると考えられる。よって、本実施の形態では、電
解液に溶解するジイソシアネート誘導体の量を、溶液中
のイソシアネート基(−NCO基)の数が、ポリオール
の水酸基(−OH)の数よりも多くなるように、予め増
やしておくことにより、ポリオールの水酸基(−OH)
をジイソシアネート誘導体のイソシアネート基(−NC
O基)と十分に反応させる。これにより、電解液中でウ
レタン結合を十分に生じさせ、電解液を含んだポリウレ
タンのゲル状高分子電解質を得ることができる。
【0012】このとき、電解液に溶解するジイソシアネ
ート誘導体とポリオールの量を、ジイソシアネート誘導
体のイソシアネート基(−NCO)の数とポリオールの
水酸基(−OH)の数との比(R値=(−OH基の数)
/(−NCO基の数))が40%以上90%以下になる
ように定めることが望ましい。R値が40%未満の場
合、−OH基が不足して図1の反応を十分生じさせるこ
とができず、ゲル化が十分ではない。また、R値が90
%以上の場合には、上記錯体の生成によって、−NCO
基が不足して図1の反応を十分生じさせることができ
ず、ゲル化が十分ではない。また、特にR値が80%以
上90%以下になるように定めることが好ましい。
【0013】なお、ここでいう十分なゲル化とは、溶液
中で生成されたポリウレタンが、溶液中のすべての電解
液を含有してゲル状になっている状態をいう。よって、
本実施の形態のゲル状高分子電解質は、ゲルの部分と一
部の電解液とが分離して混在しているものではなく、す
べてがゲル状になっており、傾けても電解液が流れだす
ことはなく、流動性を示さない。
【0014】発明者らの実験によれば、後述の実施例1
の条件の場合、R値のみを変化させた場合、十分なゲル
化が生じる範囲は図6に示すようになる。ただし、十分
なゲル化が生じる範囲は、電解液含有度(=電解液重量
/溶液重量)によって異なり、発明者らの実験によれ
ば、図7に示したように、電解液含有度が大きくなるほ
どゲル化可能なR値の範囲が狭まる。よって、製造条件
としてR値を設計する際には、所望の電解液含有度、電
解液の種類、ポリウレタンの原料の種類等を考慮して予
め実験を行い、十分なゲル化を生じさせることができる
R値を定めることが望ましい。
【0015】また、本実施の形態の製造方法で得られる
ゲル状高分子電解質は、電解液の含有度が50重量%以
上と大きいにも関わらず十分にゲル化しているため、リ
チウム二次電池にした場合にも電解液の液漏れが生じに
くい。よって、上述の電池容器としては、簡単な構成で
しかも薄型なものを用いることができる。例えば、電池
容器として、図3のようなアルミラミネートフィルム4
の周辺部を熱融着し、図4のように袋状にしたものを用
いることができる。この場合、正極1および負極3は、
間に不織布2を挟み込み、0.1MPaの荷重をかけて
張り合わせた後、ステンレス端子5、6を取り付けたも
のを用いることができる。これを袋状のアルミラミネー
トフィルム4の袋の口から挿入した後、ポリウレタンの
原料を電解液に溶解した上記溶液を袋内に注ぎ込み、袋
の口を熱融着して密封する。この後、例えば60℃の恒
温槽内で3時間保持することにより、ポリウレタンの原
料に図1の反応を生じさせ、上記溶液をゲル状高分子電
解質に変化させる。これにより、密封されたアルミラミ
ネートフィルム4の電池容器内はゲル状高分子電解質に
満たされ、正極1および負極3の間の不織布2にもゲル
状高分子電解質が浸透する。
【0016】本実施の形態のゲル状高分子電解質は、上
述したように電解液の含有度を50重量%以上にするこ
とができるため、イオン伝導度が高い。これにより、こ
のゲル状高分子電解質を用いた本実施の形態のリチウム
二次電池は、高速充放電特性およびサイクル特性にすぐ
れ、しかも大きな放電容量を示す。
【0017】本実施の形態のリチウム二次電池の製造方
法に用いる上述のジイソシアネート誘導体は、同一分子
内にイソシアネート基(−NCO基)を二個有する化合
物であり、例えばジフェニルメタンジイソシアネート、
トルエンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフチ
レンジイソシアネート、トリジンジイソシアネートなど
の芳香族系ジイソシアネート誘導体およびその多核体等
を用いることができる。特に、ジフェニルメタンジイソ
シアネート(以下、MDIという)の多核体が好まし
く、単独で使用しても、また他のジイソシアネート誘導
体と併用しても良い。
【0018】また、ポリオールは、分子中に水酸基(−
OH)を二個以上有する化合物であり、例えば分子量
1,500〜4,000程度のポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポ
リオール等の2以上の官能基を有する多官能ポリオール
を用いることができる。特に、ポリエーテルポリオール
が好ましい。具体的には、例えば、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,
4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビス
フェノールA等の2価アルコール、トリメチロールプロ
パン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、
トリエタノールアミン等の3価アルコールなどを用いる
ことができる。これらの中でも、トリメチロールプロパ
ンが好ましい。また、2種以上のポリオールを混合して
用いることもできる。
【0019】ジイソシアネート誘導体とポリオールとに
図1の反応を生じさせるための上記溶液の加熱温度は、
60℃以上200℃以下であることが好ましい。特に好
ましくは60℃以上80℃以下である。なぜならば、6
0℃未満の場合には反応速度が遅く、また80℃を越え
ると、電解液の揮発が生じゲル状高分子電解質の電解液
含有度が低下しやすくなるためである。また、加熱時間
は、反応温度により異なるが1時間以上16時間以下が
好ましく、特に好ましくは2時間以上6時間以下であ
る。
【0020】また、ジイソシアネート誘導体とポリオー
ルとを電解液に溶解した溶液には、図1の反応のための
触媒を添加することができる。触媒としては、オクチル
酸スズおよびジラウリル酸ジブチルスズ等のスズ系触
媒、N,N,N',N'-テトラメチルヘキサメチレンジ
アミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、1,4−
ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン〕(DABC
O)、トリエチルアミンおよびテトラメチルブタンジア
ミン等のアミン系触媒を用いることができる。触媒濃度
は、ポリオールの0.01重量%以上5.0重量%以下
にすることができる。
【0021】また、イソシアネート当量およびポリオー
ル当量の算出法を、それぞれ(式1)(式2)に示す。 (イソシアネート当量)=100×42/NCO% (式1) (ポリオール当量)=1000×56/OHV (式2) ただし、NCO%とはイソシアネート化合物内のイソシ
アネート基(−NCO)の重量%を示す。また、OHV
とはポリオール1gから得られるアセチル化物に結合し
ている酢酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg
数を示す。本実施の形態のゲル状高分子電解質は、ポリ
オールとジイソシアネート誘導体とを、ポリオール当量
がイソシアネート当量に対して40%以上90%以下と
なる割合で使用することが望ましい。特に80%以上9
0%以下となる割合で使用することが好ましい。
【0022】また、本実施の形態に用いる電解質塩とし
ては、その化学式がLiClO4 、LiBF4 、LiA
SF6 、LiCF3SO3 、LiPF6 、LiI、Li
Br、LiSCN、Li210Cl10、LiCF3
2、低級脂肪族カルボン酸リチウムで表記される化合
物またはそれらの混合物を用いることができる。
【0023】さらに、電解液の溶媒としては、非水系溶
媒を用いることができ、例えばプロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビ
ニレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルカ
ーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカー
ボネート、1,2−ジメトキシエタン、2−メチルテト
ラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオ
キソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、プロ
ピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリエス
テル、トリメトキシメタン、ジオキソラン、ジエチルエ
ーテル、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノ
ン、テトラヒドロフラン、1,2−ジエトキシエタンの
うち1種類以上の溶媒からなる有機溶媒、または有機溶
媒分子内の水素の一部をハロゲンへ置換した誘導体、ま
たは有機溶媒分子内の水素の一部をアルキル基、アルケ
ン基、アルキン基、芳香族基へ置換した誘導体を用いる
ことができる。また、これらの混合物も使用することも
できる。
【0024】また、正極としては、リチウムを可逆的に
吸蔵放出する材料、例えばコバルト酸リチウム(LiC
oO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2 )などの
層状化合物、あるいは一種以上の遷移金属を置換したも
の、あるいはマンガン酸リチウム(Li1+xMn2-x4
(ただしx=0〜0.33)、LiMnO3、LiMn 2
3、LiMnO2)、銅−リチウム酸化物(Li2Cu
2)、あるいはLiV38、LiFe34、V25
Cu227などのバナジウム酸化物、あるいは化学式
LiNi1-xx2(ただし、M=Co、Mn、Al、C
u、Fe、Mg、B、Gaであり、x=0.01〜0.
3)で表わされるNiサイト置換型ニッケル酸リチウ
ム、あるいは化学式LiMn2-xx2(ただし、M=
Co、Ni、Fe、Cr、Zn、Taであり、x=0.
01〜0.1)または化学式Li2Mn3MO8(ただし、
M=Fe、Co、Ni、Cu、Zn)で表わされるマン
ガン複合酸リチウム、あるいは化学式Liの一部をアル
カリ土類金属イオンで置換したLiMn24、あるいは
ジスルフィド化合物、あるいはFe2(MoO4)3などを
含む材料を用いることができる。
【0025】また、負極としては、リチウムを可逆的に
吸蔵放出する材料、例えば天然黒鉛、石油コークスある
いは石炭ピッチコークス等から得られる易黒鉛化材料を
2500℃以上の高温で熱処理したもの、メソフェーズカー
ボン或いは非晶質炭素などを含む混合物を用いることが
できる。
【0026】本実施の形態のリチウム二次電池の用途
は、特に限定されないが、例えばICカード、パーソナル
コンピュータ、大型電子計算機、ノート型パソコン、ペ
ン入力パソコン、ノート型ワープロ、携帯電話、携帯カ
ード、腕時計、カメラ、電気シェーバ、コードレス電
話、ファックス、ビデオ、ビデオカメラ、電子手帳、電
卓、通信機能付き電子手帳、携帯コピー機、液晶テレ
ビ、電動工具、掃除機、バーチャルリアリティ等の機能
を有するゲーム機器、玩具、電動式自転車、医療介護用
歩行補助機、医療介護用車椅子、医療介護用移動式ベッ
ド、エスカレータ、エレベータ、フォークリフト、ゴル
フカート、非常用電源、ロードコンディショナ、電力貯
蔵システムなどの電源として使用することが出来る。ま
た、民生用のほか、軍需用、宇宙用としても用いること
が出来る。
【0027】なお、上述の実施の形態では、リチウムを
含む電解液にポリウレタンの原料を溶解した溶液を、電
池容器内に注ぎ込んで密封してから加熱して、電池容器
内でゲル化させる手順の製造方法について説明したが、
本発明はこの手順に限定されるものではない。上記溶液
を電池容器内に入れる前に加熱してゲル化させゲル状高
分子電解質シートを作製し、このシートを正極と負極と
の間に挟んで電池容器内に入れる手順にすることも可能
である。
【0028】また、本実施の形態では、リチウム二次電
池について説明したが、二次電池に限らず一次電池の電
解液として、本実施の形態のゲル状ポリマ電解質を用い
ることもできる。
【0029】
【実施例】以下、本発明のリチウム二次電池の製造方法
の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。
【0030】なお、以下の実施例1〜3および比較例
1,2で用いる正極1と負極3の製造方法、ならびに、
イオン伝導度および電池充放電条件の評価方法は、以下
の通りである。
【0031】1.電極の作製方法 <正極>商品名セルシード(日本化学工業社製コバルト
酸リチウム)、商品名LB270(日本黒鉛社製黒鉛)
及び商品名KF1120(呉羽化学工業社製ポリフッ化
ビニリデン)とを80:10:10重量%の割合で混合
し、N−メチル−2−ピロリドンに投入混合して、スラ
リー状の溶液を作製した。該スラリーを厚さ20μmの
アルミニウム箔にドクターブレード法で塗布し、乾燥さ
せた。合剤塗布量は、150g/m2であった。合剤か
さ密度が3.0g/cm3になるようにプレスし、1c
m×1cmに切断して正極1を作製した。
【0032】<負極>商品名カーボトロンPE(呉羽化学
工業社製非晶性カーボン)及び商品名KF1120(呉
羽化学工業社製ポリフッ化ビニリデン)とを90:10
重量%の割合で混合し、N−メチル−2−ピロリドンに
投入混合して、スラリー状の溶液を作製した。該スラリ
ーを厚さ20μmの銅箔にドクターブレード法で塗布
し、乾燥させた。合剤塗布量は、70g/m2であっ
た。合剤かさ密度が1.0g/cm3になるようにプレ
スし、1.2cm×1.2cmに切断して負極3を作製
した。
【0033】2.評価方法 <イオン伝導度>ゲル状高分子電解質をステンレス鋼電
極で挟み込むことで電気化学セルを構成し、交流インピ
ーダンス法により25℃において電極間に交流を印加し
て抵抗成分を測定し、コール・コールプロットの実数イ
ンピーダンス切片から計算によりイオン伝導度を求め
た。
【0034】<電池充放電条件>充放電器(東洋システ
ム社製TOSCAT3000)を用い、25℃において
電流密度0.5mA/cm2で電池の充放電を行った。ま
ず、4.2Vまで定電流充電を行い、電圧が4.2Vに達
した後、12時間定電圧充電を行った。さらに放電終止
電圧3.5Vに至るまで定電流放電を行った。最初の放
電で得られた容量を、初回放電容量とした。上記条件で
の充電・放電を1サイクルとして、初回放電容量の70
%以下に至るまで充放電を繰り返し、その回数をサイク
ル特性とした。また、電流密度 1mA/cm2で4.2
Vまで定電流充電を行い、電圧が4.2Vに達した後、
12時間定電圧充電を行った。さらに放電終止電圧3.
5Vに至るまで定電流放電を行った。得られた容量と、
前述の充放電サイクルで得られた初回サイクル容量と比
較して、その比率を高速充放電特性とした。
【0035】(実施例1)まず、溶媒としてエチレンカ
ーボネートおよびプロピレンカーボネートを体積比で
1:1に混合し、さらに電解質塩としてLiPF6を1
mol/dm3で混合し、電解液Aを形成した。この電
解液A90gに、トリメチロールプロパン型ポリエーテ
ルポリオール(ポリオール当量124.44)2.6
g、ジフェニルメタンジイソシアネートの多核体(以
下、MDI多核体という)(イソシアネート当量13
5.48)7gを添加し、R値(−OH基/−NCO
基)が41%となるよう調整した。さらに触媒として
N,N,N',N'-テトラメチルヘキサメチレンジアミ
ン0.18gを添加し、溶液中の電解液含有度(=電解
液重量/溶液重量)が91重量%となるよう調整した。
この電解液を室温下において攪拌して溶解することで溶
液Bを形成した。
【0036】また、前述の方法で作製した正極1および
負極3の間に不織布2を挟み込み、0.1MPaの荷重
をかけて張り合わせた(図3,図4)。次いで、正極1
および負極3にステンレス端子5、6を取り付け、袋状
に加工したアルミラミネートフィルム4の口から内部に
挿入した。さらに、袋の口から前記溶液Bを注ぎ込み、
袋の口を熱融着し密閉した。次に、60℃の恒温槽内で
3時間保持することにより、溶液Bに図1の反応を生じ
させリチウム二次電池を作製した。
【0037】一方、前述の溶液Bをバーコーダーでガラ
ス上に塗布し、60℃に加熱し3時間保持することによ
り、イオン伝導度測定用のゲル状高分子電解質の試料
(厚さ100μm)を作成した。また、ガラスを横に傾
けてゲル化を確認したところ、ガラス上のゲル状高分子
電解質に流動性はなくゲル化していることが確認され
た。このゲル状高分子電解質の膜を直径1cmの円盤状
に切り抜き、これを一対のステンレス電極に挟み込んだ
のち、前述のイオン伝導度測定法によりイオン伝導度を
求めた。その結果、本実施の形態のゲル状高分子電解質
のイオン伝導度は1.0mS/cmであり、後述する比
較例1、2に比べて高いイオン伝導度が得られた。
【0038】また、本実施例の電池について、前述の条
件で充放電試験を行ったところ、図5のように初回放電
容量は1.8mAhであり、サイクル特性は40回であ
った。また、高速充放電特性は80%であり、後述する
比較例1、2に比べて高性能な電池が得られた。また、
本実施例の電池のアルミラミネートフィルム4を剥がし
たところ、電池内部での電解液の流動性は見られず、電
池内部でゲル状高分子電解質になっていることが確認で
きた。
【0039】(実施例2)実施例1と同じ電解液A20
gに、トリメチロールプロパン型ポリエーテルポリオー
ル(ポリオール当量124.44)4g、MDI多核体
(イソシアネート当量135.48)5gを添加し、R
値(−OH基/−NCO基)が87%となるよう調整し
た。さらに触媒としてN,N,N',N'-テトラメチル
ヘキサメチレンジアミン0.18gを添加し、溶液中の
電解液含有度69重量%となるよう調整した。この電解
液を室温下において攪拌して溶解することで溶液Cを形
成した。
【0040】この溶液Cを、実施例1と同様に正極1、
不織布2および負極3が内部に配置された袋状アルミラ
ミネートフィルム4の袋の口から注ぎ込み、袋の口を密
閉し、60℃の恒温槽内で3時間保持することにより、
溶液Cに図1の反応を生じさせてゲル状高分子電解質を
生成し、リチウム二次電池を作製した。
【0041】一方、溶液Cをバーコーダーでガラス上に
塗布し、60℃に加熱し3時間保持することにより、ゲ
ル状高分子電解質の試料(厚さ100μm)を得た。ガ
ラスを横に傾けてゲル化を確認したところ、ガラス上の
ゲル状高分子電解質に流動性はなくゲル化していること
が確認された。また、このゲル状高分子電解質の膜を用
いて実施例1と同様の方法でイオン伝導度を測定した。
その結果、イオン伝導度は1.2mS/cmであり、後
述する比較例1、2に比べて高いイオン伝導度が得られ
た。
【0042】また、本実施例の電池について、前述の条
件で充放電試験を行ったところ、図5のように初回放電
容量は1.9mAhであり、サイクル特性は150回で
あった。また、高速充放電特性は90%であり、後述す
る比較例1、2に比べて高性能な電池が得られた。ま
た、本実施例の電池のアルミラミネートフィルム4を剥
がしたところ、電池内部での電解液の流動性は見られ
ず、電池内部でゲル状高分子電解質になっていることが
確認できた。
【0043】(実施例3)実施例1と同じ電解液A90
gに、トリメチロールプロパン型ポリエーテルポリオー
ル(ポリオール当量124.44)4g、MDI多核体
(イソシアネート当量135.48)5gを添加し、R
値(−OH基/−NCO基)が87%となるよう調整
し、さらに触媒としてN,N,N',N'-テトラメチル
ヘキサメチレンジアミン0.18gを添加し、溶液中の
電解液含有度が90重量%となるよう調整した。この電
解液を室温下において攪拌して溶解することで溶液Dを
形成した。
【0044】この溶液Dを、実施例1と同様に正極1、
不織布2および負極3が内部に配置された袋状アルミラ
ミネートフィルム4の袋の口から注ぎ込み、袋の口を密
閉し、60℃の恒温槽内で3時間保持することにより、
溶液Dに図1の反応を生じさせてゲル状高分子電解質を
生成し、リチウム二次電池を作製した。
【0045】一方、溶液Dをバーコーダーでガラス上に
塗布し、60℃に加熱し3時間保持することにより、ゲ
ル状高分子電解質の試料(厚さ100μm)を得た。ガ
ラスを横に傾けてゲル化を確認したところ、ガラス上の
ゲル状高分子電解質に流動性はなくゲル化していること
が確認された。また、このゲル状高分子電解質の膜を用
いて実施例1と同様の方法でイオン伝導度を測定した。
その結果、図5のようにイオン伝導度は5.6mS/c
mであり、後述する比較例1、2に比べて高いイオン伝
導度が得られた。
【0046】また、本実施例の電池について、前述の条
件で充放電試験を行ったところ、図5のように初回放電
容量は2.0mAhであり、サイクル特性は300回で
あった。また、高速充放電特性は96%であり、後述す
る比較例1、2に比べて高性能な電池が得られた。ま
た、本実施例の電池のアルミラミネートフィルム4を剥
がしたところ、電池内部での電解液の流動性は見られ
ず、電池内部でゲル状高分子電解質になっていることが
確認できた。
【0047】(比較例1)アセトニトリル溶液に、三官
能性(プロピレングリコール−エチレングリコール)ラ
ンダム共重合体(ポリオール当量120)1.4g、触
媒として1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕−オク
タン0.2gを加え攪拌した。さらに、ヘキサメチレン
ジイソシアネート(イソシアネート当量131)5gを
加えてR値(−OH基/−NCO基)が31%となるよ
う調整し、攪拌、真空脱泡した。さらに、バーコーダー
でガラス上に塗布し、80℃オーブン中に5時間おいて
ポリウレタンフィルム(厚さ100μm)を得た。
【0048】このポリウレタンフィルムを、実施例1の
電解液Aに5時間含浸し、膨潤させてゲル状高分子電解
質を得た。このゲル状高分子電解質中に占める電解液の
含有度を測定した結果、40重量%であった。
【0049】つぎに、実施例1〜3と同じ正極1および
負極3の間に、この比較例1のゲル状高分子電解質を挟
み込み、0.1MPaの荷重をかけて張り合わせた。次
いで、正極1および負極3にステンレス端子5、6を取
り付け、袋状のアルミラミネートフィルム4に挿入し
た。さらに、袋状アルミラミネートフィルム4の口を熱
融着し密閉することで電池を作製した。
【0050】作製した電池について、前述の条件で充放
電試験を行ったところ、図5のように初回放電容量は、
1.0mAhであり、サイクル特性は25回であった。
また、高速充放電特性は75%であった。また、作製し
た電池のアルミラミネートフィルム4を剥がしたが、電
池内部での電解液の流動性は見られなかった。
【0051】また、本比較例のゲル状高分子電解質の膜
を直径1cmの円盤状に切り抜き、これを一対のステン
レス電極に挟み込んだのち、実施例1と同様のイオン伝
導度測定法によりイオン伝導度を求めた。イオン伝導度
は0.6mS/cmであった。
【0052】(比較例2)アセトニトリル溶液に、トリ
メチロールプロパン型ポリエーテルポリオール(ポリオ
ール当量124.44)2g、触媒としてN,N,
N',N'-テトラメチルヘキサメチレンジアミン0.1
8gを加え攪拌した。さらに、MDI多核体(イソシア
ネート当量135.48)7gを加えてR値(−OH基
/−NCO基)が41%となるよう調整し、攪拌、真空
脱泡した。そののち、バーコーダーでガラス上に塗布
し、80℃のオーブン中に5時間おいてポリウレタンフ
ィルム(厚さ100μm)を得た。
【0053】次にポリウレタンフィルムを実施例1と同
じ電解液A中に5時間含浸し、膨潤させることでゲル状
高分子電解質を得た。得られたゲル状高分子電解質中に
占める電解液の含有度を測定した結果、45重量%であ
った。
【0054】次に、実施例1〜3と同じ正極1および負
極3の間に、この比較例2のゲル状高分子電解質を挟み
込み、0.1MPaの荷重をかけて張り合わせた。次い
で、正極1および負極3にステンレス端子5、6を取り
付け、袋状のアルミラミネートフィルム4に挿入した。
さらに、袋状アルミラミネートフィルム4の口を熱融着
し密閉することで電池を作製した。
【0055】作製した電池について、前述の条件で充放
電試験を行ったところ、図5のように初回放電容量は
1.1mAhであり、サイクル特性は40回、高速充放
電特性は78%であった。また、作製した電池のアルミ
ラミネートフィルム4を剥がしたが、電池内部での電解
液の流動性は見られなかった。
【0056】また、本比較例2のゲル状高分子電解質の
膜を直径1cmの円盤状に切り抜き、これを一対のステ
ンレス電極に挟み込んだのち、実施例1と同様のイオン
伝導度測定法によりイオン伝導度を求めた。イオン伝導
度は0.8mS/cmであった。
【0057】
【発明の効果】上述してきたように、本発明によれば、
イオン伝導度に優れたゲル状高分子電解質を用いたリチ
ウム二次電池の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリウレタンの原料からポリウレタンが生成さ
れる化学反応式を示す説明図。
【図2】ポリウレタン原料と電解液との反応による錯体
の構造を示す説明図。
【図3】本発明の一実施の形態のリチウム二次電池で、
電池容器であるアルミラミネートフィルム4を開いた状
態を示す斜視図。
【図4】本発明の一実施の形態のリチウム二次電池の上
面図。
【図5】本発明の実施例1〜4および比較例1〜2のゲ
ル状高分子電解質およびリチウム二次電池の特性を示す
説明図。
【図6】本発明の一実施の形態のゲル状高分子電解質の
R値とゲル化との関係を示す説明図。
【図7】本発明の一実施の形態のゲル状高分子電解質の
電解液含有度と、ゲル化可能なR値の範囲との関係を示
す説明図。
【符号の説明】
1…正極、2…不織布、3…負極、5,6…端子、4…
アルミラミネートフィルム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤塚 正樹 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 5H024 BB01 BB07 BB10 BB18 CC04 FF23 FF31 FF36 HH01 5H029 AJ02 AJ05 AJ11 AJ14 AJ15 AK02 AK03 AK15 AL06 AL07 AL18 AM03 AM04 AM05 AM07 AM16 BJ04 CJ02 CJ08 CJ13 CJ23 CJ28 DJ09 EJ12 HJ01 HJ02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リチウムを含む電解液に、ポリウレタンの
    原料であるジイソシアネート誘導体とポリオールとを溶
    解し、溶液を形成する第1の工程と、 該溶液を加熱して前記電解液中で前記ジイソシアネート
    誘導体とポリオールとを反応させてポリウレタンを生成
    することにより、ゲル状のポリマ電解質を作製する第2
    の工程とを含み、 前記第1の工程で溶解される前記ジイソシアネート誘導
    体と前記ポリオールの量は、前記溶液中での前記ジイソ
    シアネート誘導体のイソシアネート基の数が、前記ポリ
    オールの水酸基の数よりも多くなるように定められてい
    ることを特徴とするリチウム電池の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のリチウム電池の製造方法
    において、前記第1の工程の前記溶液中の前記ジイソシ
    アネート誘導体のイソシアネート基の数と前記ポリオー
    ルの水酸基の数との比R(R=(水酸基の数)/(イソ
    シアネート基の数)(単位%))が40%以上90%以
    下であることを特徴とするリチウム電池の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のリチウム電池の製造方法
    において、前記第1の工程の前記溶液は、前記電解液の
    割合が50重量%以上であることを特徴とするリチウム
    電池の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のリチウム電池の製造方法
    において、前記第2の工程は、正極と負極が内部に配置
    された電池容器に前記溶液を注ぎ込んで前記電池容器を
    密閉した後、前記溶液を加熱することにより、前記電池
    容器内で前記反応を生じさせることを特徴とするリチウ
    ム電池の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のリチウム電池の製造方法
    において、前記正極と負極として、リチウムを可逆的に
    吸蔵放出するものを用いることを特徴とするリチウム電
    池製造方法。
  6. 【請求項6】電池容器と、該電池容器内に配置された正
    極および負極と、前記正極と負極との間に少なくとも配
    置されたゲル状高分子電解質とを有し、 前記ゲル状高分子電解質は、リチウム塩を溶解した電解
    液と、該電解液を含有するポリウレタンとを含み、 前記ゲル状高分子電解質は、ジイソシアネート誘導体の
    イソシアネート基の数と前記ポリオールの水酸基の数と
    の比R(R=(水酸基の数)/(イソシアネート基の
    数))が40%以上90%以下となる割合で、前記ジイ
    ソシアネート誘導体と前記ポリオールとを前記電解液に
    溶解し、該電解液中で反応させて前記ポリウレタンを生
    成したものであることを特徴とするリチウム電池。
  7. 【請求項7】電池容器と、該電池容器内に配置された正
    極および負極と、前記正極と負極との間に少なくとも配
    置されたゲル状高分子電解質とを有し、 前記ゲル状高分子電解質は、リチウム塩を溶解した電解
    液と、該電解液を含有するポリウレタンとを含み、 前記ゲル状高分子電解質のポリウレタンは、予め定めた
    量のポリオールと、該ポリオールとウレタン結合するた
    めに必要な量よりも過剰な量のジイソシアネート誘導体
    とを反応させて生成したものであり、前記ゲル状高分子
    電解質には未反応のジイソシアネート誘導体が含まれて
    いることを特徴とするリチウム電池。
  8. 【請求項8】請求項7に記載のリチウム電池において、
    前記未反応のジイソシアネート誘導体は、リチウムと結
    合して錯体を構成していることを特徴とするリチウム電
    池。
  9. 【請求項9】請求項6または7に記載のリチウム電池に
    おいて、前記ゲル状高分子電解質は、前記電解液を50
    重量%以上の割合で含有していることを特徴とするリチ
    ウム電池。
  10. 【請求項10】請求項6または7に記載のリチウム電池
    において、前記ゲル状高分子電解質は、前記電解液を9
    0重量%以上の割合で含有していることを特徴とするリ
    チウム電池。
  11. 【請求項11】電池容器と、該電池容器内に配置された
    正極および負極と、前記正極と負極との間に少なくとも
    配置されたゲル状高分子電解質とを有し、 前記ゲル状高分子電解質は、リチウム塩を溶解した電解
    液と、該電解液を含有するポリウレタンとを含み、前記
    電解液の含有割合が50重量%以上であることを特徴と
    するリチウム電池。
  12. 【請求項12】電池容器と、該電池容器内に配置された
    正極および負極と、前記正極と負極との間に少なくとも
    配置されたゲル状高分子電解質とを有し、 前記ゲル状高分子電解質は、リチウム塩を溶解した電解
    液と、該電解液を含有するポリウレタンとを含み、前記
    電解液の含有割合が90重量%以上であることを特徴と
    するリチウム電池。
JP2001048029A 2001-02-23 2001-02-23 リチウム電池の製造方法およびリチウム電池 Pending JP2002252035A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001048029A JP2002252035A (ja) 2001-02-23 2001-02-23 リチウム電池の製造方法およびリチウム電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001048029A JP2002252035A (ja) 2001-02-23 2001-02-23 リチウム電池の製造方法およびリチウム電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002252035A true JP2002252035A (ja) 2002-09-06

Family

ID=18909359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001048029A Pending JP2002252035A (ja) 2001-02-23 2001-02-23 リチウム電池の製造方法およびリチウム電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002252035A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006112640A1 (en) 2005-04-20 2006-10-26 Lg Chem, Ltd. Lithium secondary battery having improved stability to overcharge
CN100373659C (zh) * 2002-10-31 2008-03-05 三洋电机株式会社 组式电池及其制造方法
JP2011216443A (ja) * 2010-04-02 2011-10-27 Asahi Kasei Chemicals Corp リチウムイオン伝導性ゲル及び製造方法
CN109585922A (zh) * 2018-12-06 2019-04-05 清远佳致新材料研究院有限公司 含羟基的化合物在高电压锂离子电池中的应用及高电压锂离子电池

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100373659C (zh) * 2002-10-31 2008-03-05 三洋电机株式会社 组式电池及其制造方法
WO2006112640A1 (en) 2005-04-20 2006-10-26 Lg Chem, Ltd. Lithium secondary battery having improved stability to overcharge
EP1872424A1 (en) * 2005-04-20 2008-01-02 LG Chem, Ltd. Lithium secondary battery having improved stability to overcharge
EP1872424A4 (en) * 2005-04-20 2010-12-29 Lg Chemical Ltd LITHIUM SECONDARY BATTERY WITH IMPROVED OVERLOAD STRENGTH
JP2011216443A (ja) * 2010-04-02 2011-10-27 Asahi Kasei Chemicals Corp リチウムイオン伝導性ゲル及び製造方法
CN109585922A (zh) * 2018-12-06 2019-04-05 清远佳致新材料研究院有限公司 含羟基的化合物在高电压锂离子电池中的应用及高电压锂离子电池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6721669B2 (ja) 固体電解質組成物、全固体二次電池用電極シートおよび全固体二次電池、並びに、全固体二次電池用電極シートおよび全固体二次電池の製造方法
US10553872B2 (en) Binder for electrode in lithium secondary cell, electrode manufactured using said binder, and lithium secondary cell in which said electrode is used
KR101847035B1 (ko) 전도성 고분자를 포함하는 전고체 리튬이차전지 및 그의 제조방법
EP1872424B1 (en) Lithium secondary battery having improved stability to overcharge
JP5290699B2 (ja) リチウム二次電池
JP5457429B2 (ja) リチウムイオン二次電池用電解液及びリチウムイオン二次電池
EP0796510B1 (en) A non-aqueous electrolyte system for use in batteries, capacitors or electrochromic devices and a method for the preparation thereof
JP2005259641A (ja) リチウム二次電池用の電解液、電極、リチウム二次電池およびそれらの製造方法
JP2003003078A (ja) イオン導電性組成物、ゲル電解質、及び非水電解質電池並びに電気二重層キャパシタ
CN101009392A (zh) 非水电解质二级电池及其制造方法
KR102233321B1 (ko) 리튬 이차 전지의 전극용 결착제
JP5794943B2 (ja) リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極を使用したリチウム二次電池。
CN107251288A (zh) 锂二次电池的电极用粘结剂、使用所述粘结剂制造的电极、使用所述电极的锂二次电池
EP2479822A1 (en) Electrode for lithium secondary battery and lithium secondary battery including the same
JP2001283913A (ja) リチウム電池
US20050260501A1 (en) Electrolyte and lithium secondary battery
WO2022145264A1 (ja) 電解質及び蓄電デバイス
JP6124645B2 (ja) リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極を使用したリチウム二次電池
JP2002252035A (ja) リチウム電池の製造方法およびリチウム電池
JP5645154B2 (ja) リチウムイオン二次電池
US6395425B1 (en) Non-aqueous electrolyte secondary battery with a lithium copper titanium oxide electrode
JP2005044704A (ja) 固体電解質
JP2002352856A (ja) 電解質およびリチウムイオン二次電池
JP4480464B2 (ja) 非水電解質二次電池
WO2024073934A1 (zh) 一种锂一次电池及其电解液