JP2002250071A - 洗浄ノズルおよび衛生洗浄装置 - Google Patents

洗浄ノズルおよび衛生洗浄装置

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JP2002250071A JP2001048346A JP2001048346A JP2002250071A JP 2002250071 A JP2002250071 A JP 2002250071A JP 2001048346 A JP2001048346 A JP 2001048346A JP 2001048346 A JP2001048346 A JP 2001048346A JP 2002250071 A JP2002250071 A JP 2002250071A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐水を回転させる洗浄ノズルにおいて、その
回転を小さなエネルギーで、効率よく、高速に回転でき
る洗浄ノズルを提案し、さらに、人体局部が知覚できな
い程の高速で吐水を回転させる事により、洗浄水量が少
なくても洗浄感の高い衛生洗浄装置を提供する。 【解決手段】 洗浄ノズル6に供給された洗浄水は給水
路7より通水路の面積が狭くなった旋回室整流部8によ
って流速が速められることで運動エネルギーが大きくな
った状態で旋回室9に流入する。又、前記旋回室整流部
8は旋回室9に対して接線方向から洗浄水を流入するよ
うに構成されている為、旋回室9内部に流入した洗浄水
は旋回室9内部で旋回し、旋回室9内部に挿入された可
動体10に設けられた羽根12に運動エネルギーの一部
を与えることで可動体10を回転させた後、前記可動体
10に設けられた給水口13、吐水口11を通って噴射
吐水される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は洗浄水を回転させな
がら吐出して広い範囲を洗浄する洗浄ノズルおよびこれ
を用いた衛生洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の洗浄装置として図8に示
すようなものがある(例えば、特開平8−246535
号公報)。図8において、遊星ギア81に回転力を与え
る羽根82に洗浄水が当たると遊星ギア81が回転す
る。このとき、遊星ギア81は固定ギヤ83に噛合され
ているので、遊星ギア81は回転しながら固定ギヤ83
の周囲を公転運動する。遊星ギア81の公転によって、
遊星ギア81に係止されている噴出パイプ84が出口側
の一端を頂点とする円錐面に沿って旋回する。これによ
って、噴出パイプ84の出口から噴出される洗浄水の噴
出方向が放射状に旋回して、洗浄対象物の広い範囲を洗
浄することが可能になるとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな洗浄装置では、洗浄水の流れ方向と羽根の回転軸が
垂直に配置されている為、羽根全面で洗浄水を受けた場
合、非常に弱い回転力しか得られない。つまり、回転軸
に対して回転方向だけでなく、その逆にも回転モーメン
トがかかる為、高速で回転させる事は不可能であった。
また、遊星ギア81の公転は、洗浄水の流れ方向に移動
する一方で、流れに逆らって移動する必要も出てくる。
このように洗浄水の流れの抵抗があるので効率よく回転
させる事は難しかった。さらに、ギアの摩擦抵抗も大き
く高速回転には不向き等の課題を有していた。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、本発明の目的は、より広い範囲を洗浄した
り、より強い水流で洗浄できる、吐水を回転させる洗浄
ノズルにおいて、その回転を小さなエネルギーで、効率
よく、高速に回転できる洗浄ノズルを提案するものであ
る。さらに、人体局部が知覚できない程の高速で吐水を
回転させる事により、洗浄水量が少なくても洗浄感の高
い衛生洗浄装置を、電気的な駆動力を用いずに洗浄水の
力でだけで提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記目
的を達成するために、請求項1の衛生洗浄装置は、洗浄
水を旋回室に供給する給水路と、洗浄水を旋回させる旋
回室と、旋回室の中で可動する可動体と、可動体に洗浄
水が流入する給水口と、可動体に設けられた洗浄水を吐
出する吐水口と、前記給水口と吐水口を連通させる可動
体通水路と、可動体からの吐水方向を吐水の回転中心軸
に対し所定の角度で傾かせ吐水の軌跡を規制する吐水軌
跡規制手段とを備え、洗浄水の旋回力を利用して吐水の
吐出方向を連続的に変化させ、吐水を回転または略回転
させる洗浄ノズルを有する事を特徴としている。
【0006】この構成により、高速で回転できる為に、
刺激を連続もしくは連続と同様な刺激を受けているよう
な錯覚を生じ、少ない流量でも広い範囲で量感の高い局
部洗浄が可能となる。さらに、局部の様な比較的洗浄範
囲が一定の洗浄対象物においては、洗浄流量を少なくし
ても、洗浄軌跡規制手段を設けた事により洗浄範囲が狭
くなる事もなく、最適な洗浄範囲で洗浄する事が可能と
なる。
【0007】また、請求項2では、洗浄水を旋回室に供
給する給水路と、洗浄水を旋回させる旋回室と、旋回室
の中で可動する可動体と、可動体に洗浄水が流入する給
水口と、可動体に設けられた洗浄水を吐出する吐水口
と、前記給水口と吐水口を連通させる可動体通水路と、
可動体からの吐水方向を、吐水の回転中心軸に対し所定
の角度で傾かせ吐水の軌跡を規制する吐水軌跡規制手段
とを、備えた洗浄ノズルにおいて、洗浄水の旋回力を利
用して吐水の吐出方向を連続的に変化させ、吐水を回転
または略回転させる事を特徴としている。
【0008】この構成により、洗浄水の旋回力を用いて
回転させているので、余分な駆動装置がなくても、水の
持つエネルギーのみで回転吐水させる事が可能となる。
また、洗浄水の設定された流量の多い少ないに係わらず
常に一定の洗浄範囲を洗浄できる。
【0009】また、請求項3では、吐水軌跡規制手段
は、可動体の吐水口側の一端を支持すると共に旋回室の
洗浄水が外部に漏れる事を抑制する吐水側支持部と、可
動体の中央部または他端部の動きを規制する本体支持部
とから構成されている。本構成によれば、可動体とその
支持部との接触面積を小さくする事ができる為、摺動抵
抗を小さくする事ができ、より高速の回転吐水が可能と
なる。
【0010】また、請求項4では、可動体が前記旋回力
によって吐水の回転軸を中心に回転する事を特徴として
いる。本構成によれば、可動体自体に遠心力が働かず、
吐水軌跡規制手段での摺動面に不均一な力がかからない
為、安定して回転吐水が可能となる。
【0011】また、請求項5では、可動体が前記旋回力
によって可動体の吐水側の一端を頂点として円錐運動を
行ない、吐水の軌跡を回転させる事を特徴としている。
本構成によれば、可動体が回転せず方向が変わるだけで
ある為、吐水軌跡規制手段での摺動抵抗が小さくでき、
高速での回転が可能となる。
【0012】また、請求項6では、前記吐水口付近に所
定の長さの直線部分を持つ吐水口整流部を有する事を特
徴としている。本構成によれば、吐水の方向が均一に揃
い飛び散りの少ない洗浄が可能である。
【0013】また、請求項7では、可動体通水路および
給水口の断面積を、前記吐水口整流部の断面積より大き
くした事を特徴としている。本構成によれば、可動体通
水路や給水口での流速を下げる事ができるので、圧力損
失を小さくでき、給水圧力が小さくても十分な吐出量を
得る事ができる。
【0014】また、請求項8では、前記可動体通水路又
は吐水口整流部の一部は、吐水の回転中心軸を通る様に
構成している。本構成によれば、可動体通水路または吐
水口整流部の洗浄水は、吐水の回転の中心付近に位置し
遠心力が働かず、流れに不要な力を受ける事のない為、
洗浄水が吐水される際に飛散りが小さい吐水が可能とな
る。
【0015】また、請求項9では、吐水の回転中心軸を
通る可動体通水路付近に前記吐水側支持部を設けた事を
特徴としている。本構成によれば、吐水側支持部の内径
を小さくする事ができ、摺動面積を小さくできるので、
高速で回転させる事ができる。
【0016】また、請求項10では、前記洗浄ノズル
は、前記旋回室に洗浄水を噴出する旋回室給水口を有
し、その噴出方向が旋回室の中心軸に対して偏心して配
置している。本構成によれば、洗浄水の運動エネルギー
を効率よく旋回力に変換でき少ない流量でも高速で回転
吐水が可能である。
【0017】また、請求項11では、前記旋回室給水口
付近に所定の長さの直線部分を持つ旋回室整流部を有す
る構成としている。本構成によれば、旋回室に流入する
流速分布を均一に揃える事ができる為、効率よく旋回力
を得る事ができる。
【0018】また、請求項12では、前記旋回室整流部
の断面積を前記給水路の断面積より小さくした事を特徴
としている。本構成によれば、給水路の流速を下げる事
ができるので、圧力損失を小さくでき、一時的に給水圧
力低下した場合でも、十分な吐水量を得る事ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基いて本発明の実施
例について説明する。図1〜図3は、本発明の第1実施
例に用いる可動体および洗浄ノズルの構成図で、図1
(a)は可動体の横からの断面図、図1(b)は可動体
の斜視図、図2は洗浄装置の上からの透視図、図3は洗
浄ノズルの横からの透視断面図である。給水源(図示せ
ず)から供給された洗浄水は洗浄ノズル6に供給される
と洗浄ノズル6内部に設けられた給水路7、旋回室整流
部8、旋回室給水口5、旋回室9の順に供給される。旋
回室整流部8は給水路7より通水断面積が小さく構成さ
れており、かつ旋回室9への噴流の方向が旋回室中心軸
に対して偏心して吐出されるように構成されている。ま
た、旋回室9内部には可動体10が、吐水側支持部16
と本体支持部17により、回転自在に洗浄ノズル6に保
持されている。また、この可動体10内部には、洗浄水
が給水される給水口13と、吐水口11より洗浄水を噴
射吐水する吐水口整流部11aと、給水口13と吐水口
整流部11aとを連通させる可動体通水路14が設けら
れている。
【0020】ここで、吐水口整流部11aは、可動体1
0の回転中心軸に対して、所定の角度αを有するように
設けられており、さらに、可動体通水路14の断面積よ
り小さな断面積に設定されている。これは、可動体10
内部の圧力損失を押さえる為である。一般に洗浄力を大
きくとる為には、吐水の流速を大きくする必要がある。
吐水の流速を大きくするため、可動体通水路14の断面
積を小さくすると、可動体通水路14の壁面と洗浄水と
の管摩擦損失が増大し、旋回室の静圧が上昇する為に、
吐水口以外の吐水側支持部16等から洗浄水が漏れやす
くなる。本構成によれば、吐水の流速を大きくしても可
動体内部の圧力損失を押さえる事ができる為、洗浄水の
漏れが抑えられる。また、可動体通水路14や給水口1
3での流速を下げる事ができるので、圧力損失を小さく
でき、給水圧力が小さくても十分な吐出量を得る事がで
きる。
【0021】さらに、洗浄水の吐水エネルギーを洗浄対
象物に効率よく与える為には、乱れの少ない流速ベクト
ルの揃った吐水を吐出するのが好ましい。本実施例で
は、吐水口13の付近に所定の長さの直線部分を持つ吐
水口整流部11aを設ける事によって、乱れの少ない流
速ベクトルの方向が揃った吐水を実現し、吐水のエネル
ギーを効率よく洗浄対象物に与えている。更に、人体洗
浄装置などで用いる場合は、吐水の飛散りは大きな問題
となるが、本実施例のような構成によれば、吐水の方向
が均一に揃い飛び散りの少ない洗浄が可能である。
【0022】吐水口整流部11aの長さは、吐水口整流
部11aの内径(吐水口整流部11aの断面が円でない
場合はその相当内径を代用)の2倍から10倍にとる事
が望ましい。2倍以下であれば、吐水される洗浄水の乱
れが大きく、洗浄水のもつ運動エネルギーが効率よく洗
浄対象物に伝えられず、飛散りも大きい。また、10倍
以上であれば、洗浄水と吐水口整流部11aとの管摩擦
損失が大きくなり、大きな給水圧力が必要となる。
【0023】また、羽根12は、前記可動体10が前記
旋回室9内部の水流の旋回エネルギーを受けて効率よく
回転するように設けられたものである。
【0024】図1〜図3の構成で洗浄水を吐水した場合
について図4に基づいて説明すると、洗浄ノズル6に供
給された洗浄水は給水路7より通水路の面積が狭くなっ
た旋回室整流部8によって流速が速められることで運動
エネルギーが大きくなった状態で旋回室9に流入する。
又、前記旋回室整流部8は旋回室9に対して接線方向か
ら洗浄水を流入するように構成されている為、旋回室9
内部に流入した洗浄水は旋回室9内部で旋回し、旋回室
9内部に挿入された可動体10に設けられた羽根12に
運動エネルギーの一部を与えることで可動体10を回転
させた後、前記可動体10に設けられた給水口13、可
動体通水路14、吐水口整流部11aを通って噴射吐水
される。ここで、吐水口整流部11aは、可動体10の
回転中心軸に対して、所定の角度αを有するように設け
られているので、洗浄水の吐出方向は、吐水の回転軸に
対して所定の角度を持って吐出される。
【0025】ここで、可動体10を回転自在に保持する
ための支持部について説明する。図3に示すように、可
動体10は、吐水側支持部16と本体支持部17の2か
所で保持されている。可動体10が高速で回転するた
め、この支持部で摩擦が発生し、洗浄水の旋回力が弱い場
合は回転が不安定になったり止まったりする。そこで、
これらの支持部は内径が小さく、接触面積が小さい構成
が好ましい。本実施例によれば、可動体通水路14または
吐水口整流部11aを吐水の回転中心軸に重なるように
形成し、その付近に吐水側支持部16を設けたので、吐水
側支持部16の内径を最も小さくすることができ、摩擦
抵抗を抑えることができる。また、この吐水側支持部1
6は、旋回室9の内部の洗浄水が、吐水口11以外から
漏れるのを防ぐ役目もしている。
【0026】また、本実施例では、本体支持部17を可
動体10の下端に配置することにより、支持部の内径を
最小限に抑え、摺動抵抗を小さくしている。吐水の高速
回転が必要で摺動抵抗を抑える必要がある場合は、この
構成が最も好ましいが、高速回転が必要でない場合は、
本体支持部17を可動体10の中央に配置しても良く、
また吐水側支持部16を2段にしたり、幅を広く取る事
により本体支持部17をなくしてもよい。
【0027】上記のように、可動体10は支持部によっ
て保持されているため、洗浄水の流量が変化して旋回力
が変わり、可動体10の回転数が変わっても吐水の描く
軌跡は一定で、ほぼ同一の洗浄範囲(洗浄径)の吐水を
得ることができる。この様に、これらの支持部は、吐水
の軌跡を規制する吐水軌跡規制手段としての働きをして
いる。
【0028】以上のような構成で吐水された洗浄水の軌
跡について説明すると、洗浄水が旋回室9内部で旋回し
て、前記羽根12に力を与え前記可動体10を回転さ
せ、かつ吐水の回転軸に対して所定の角度αを持って吐
出することで、吐水方向を変えながら、螺旋状に拡大し
た軌道を描きながら吐水される。従って、可動体10に
設けた吐水口11自体の移動する軌跡よりはるかに大き
い軌跡で吐水を回転させることが可能となり、吐水側支
持部16を非常に小さくして回転時の摺動抵抗を小さく
することができるので、ギア等の余計なエネルギーロス
がなく、高速で吐水を回転させることが可能となる。
【0029】図4に示すように、吐水は吐水口より螺旋
状に広がりながら噴出し、その結果、洗浄対象物におい
ては、吐水の当たる場所は、円または略円形の周に沿っ
て移動する。本発明では、この吐水の噴出形態を「吐水
の回転」と呼び、円また略円形の中心と吐水口を結んだ
線を「吐水の回転中心軸」と呼んでいる。
【0030】上記実施例において、可動体10の羽根形
状として四枚羽根を用いているが、羽根の枚数を増減さ
せたり、三角柱や四角柱や円柱形状でも良い。このよう
に羽根形状を変化させる事で、可動体10の回転速度を
変える事もできる。
【0031】ここで旋回力を効果的に得るための旋回室
9の形状について説明する。洗浄水の回転周波数を大き
くするには、旋回室9に流入する給水路7を小さくし、流
速を大きくする必要がある。しかし、給水路7を小さく
すると洗浄水と給水路7の壁面との摩擦損失が大きくな
り、低水圧の地域では十分な洗浄水量が使用できなくな
る。また、旋回室9へ流入する流水の方向がバラバラだ
と損失が大きく、運動エネルギーを効率的に旋回力に変
換できない。そこで、本発明では、旋回室9への流入口
の部分に、給水路7よりも断面積を小さくし、所定の長
さを持つ旋回室整流部8を設けている。この旋回室整流
部8を旋回室9の中心軸と偏心させて配置することによ
り、洗浄水の持つ運動エネルギーを効果的に旋回力に変
換し、圧力損失が少なくても回転周波数を大きくするこ
とができる。ここで、「旋回室の中心軸」とは旋回室にお
いて旋回する洗浄水の回転中心軸の事を指している。
【0032】旋回室整流部8の長さは、旋回室整流部8
の内径(旋回室整流部8の断面が円でない場合はその相
当内径を代用)の2倍から10倍にとる事が望ましい。
2倍以下であれば、旋回室へ流入する洗浄水の乱れが大
きく、洗浄水のもつ運動エネルギーが効率よく旋回力に
変換できない。また、10倍以上であれば、洗浄水と旋
回室整流部8との管摩擦損失が大きくなり、大きな給水
圧力が必要となる。
【0033】また、本実施例では、旋回室9の旋回流路
を旋回室整流部8の断面積よりも大きくとっている。こ
のことにより、旋回室に流入した洗浄水は、旋回室を一
周しただけで吐水口から吐水されるのではなく、旋回室
の中を何度も旋回し、新たな流入水と合流して、より大き
な旋回力を支えることができる。より好ましくは、洗浄
水が旋回室内部を平均2回転以上することが望ましい。
つまり、旋回室の旋回流路が、旋回室整流部8の断面積
の3倍以上である事が望ましい。ここで旋回室の旋回流
路とは、旋回室の中心軸を通る旋回室断面(可動体の断
面は除く)の半分を指す。
【0034】第2の実施例について図5、図6に基づい
て説明する。図5は本実施例で用いる可動体50の横断
面図を示しており、図6は、本実施例に係る洗浄ノズル
の横からの透視断面図である。給水源(図示せず)から
供給された洗浄水は洗浄ノズル6に供給されると洗浄ノ
ズル6内部に設けられた、給水路7、旋回室整流部8、
旋回室給水口5、旋回室9の順に供給される。旋回室整
流部8は給水路7より通水断面積が小さく構成されてお
り、かつ旋回室9への噴流の方向が旋回室中心軸に対し
て偏心して吐出されるように構成されている(図2参
照)。また、旋回室9の内部には可動体50が、吐水側
支持部16と本体支持部17により、可動体50の上部
を頂点として円錐運動ができるように構成されている。
すなわち、可動体の下端は本体支持部17の円形状の溝
に沿って円運動を行ない、可動体50の上端は吐水側支
持部16で保持されている。また、この可動体50内部
は、洗浄水が給水される給水口13と、吐水口11より
洗浄水を噴射吐水する吐水口整流部11aと、給水口1
3と吐水口整流部11aとを連通させる可動体通水路1
4が設けられている。ここで、吐水口整流部11aは、
可動体通水路14の断面積より小さな断面積に設定され
ている。これは、吐水部の圧力損失を押さえる為であ
る。実施例1でも述べたように、吐水口整流部11aの
長さは、吐水口整流部11a内径の2倍から10倍の範
囲に設定する事が望ましい。
【0035】以上の構成で吐水された洗浄水の軌跡につ
いて説明すると、図7に示すように、洗浄水が旋回室9
内部で旋回して、前記可動体10の下端部分を本体支持
部17の円形状の溝に沿って円形状に移動させ、かつ吐
水側支持部16により可動体10の上端部分が保持され
ている。このため、吐水口整流部11aからの洗浄水は
吐水方向を変えながら、螺旋状に拡大した軌道を描きな
がら吐水される。従って、可動体10に設けた吐水口1
1自体の移動する軌跡よりはるかに大きい軌跡で吐水を
回転させることが可能となり、吐水側支持部16を非常
に小さくして可動時の摺動抵抗を小さくすることが可能
となる。従って、ギア等の余計なエネルギーロスがな
く、高速で吐水を可動させることが可能となる。また、
本実施例では、実施例1に比べて可動体自体が回転して
おらず、このため摺動抵抗が小さいので高速で吐水を回
転させる事が可能である。
【0036】また実施例1では、可動体に羽根を設けて
いたが、本実施例の様に可動体自体を回転させる必要が
ない場合は、可動体は円筒状が好ましい。円筒状にする
事により、可動体に余分な回転力を与えない為である。
【0037】また、実施例2において、可動体のみを実
施例1で用いた可動体10に変えてもよい。この場合
は、可動体自体の回転による回転吐水と可動体の円錐運
動による回転吐水が組み合わさり、吐水は2重の螺旋状
に噴出される。洗浄対象物においては、単に円周に沿っ
て吐水が当たるのではなく、複雑な動きをする為に中央
部が抜けた感じがなくなり良好な洗浄感が得られる。
【0038】以上のように、本発明の洗浄ノズルを用い
ると、高速で吐水を回転させる事が可能となる。この洗
浄ノズルを人体洗浄装置に使用すると、効果的な洗浄が
可能である。一般に、人が刺激を肌等で感じる時に、刺
激を感じる受容器は、人や刺激を受ける場所によっても
異なるが数Hz〜数百Hzの範囲の刺激に対して、刺激
を連続してもしくは、連続と同様な刺激を受けている様
な錯覚を生じると言われている。つまり、高速で吐水を
回転させると、洗浄水を回転軌跡の全面積で受けている
ように錯覚を生じる。従って、少ない流量でも、洗浄の
刺激を損なう(小さくする)ことなく洗浄面積を大きく
することが出来る。洗浄水量を減らしても、刺激と洗浄
面積を広く確保した吐水を行なうことが可能であり、さ
らに可動周波数を3Hz以上とすることで、あたかも均
一に吐水があたっているかの様に感じることができる。
さらに、回転周波数を大きくすれば、人体の皮膚感覚が
敏感な部分の洗浄を行なう際の不快な感覚を無くすこと
が可能である。また、単に吐水を分散して洗浄面積を拡
大した場合と異なって、洗浄水を螺旋軌跡で高速移動さ
せることで、洗浄水が人体にあたった瞬間の洗浄力、刺
激を保ったまま洗浄面積を拡大することが可能になる。
【0039】また、本発明を人体洗浄装置に利用する場
合、洗浄水のエネルギーだけで駆動できる為に、電気エ
ネルギーを用いる場合に比べて防水対策の必要がなくま
た、小型に構成する事ができ、手持ち操作も容易に行な
える。
【0040】人体洗浄装置のなかでも、人体局部のよう
に洗浄対象物が小さく敏感な場合には、特に本発明の洗
浄ノズルを用いるのが好ましい。衛生洗浄装置は使用者
の好みや局部の状態、すなわち痔や下痢や便秘または、
生理中や出産直後などによって、洗浄強さや洗浄流量を
何段階にも変える必要がある。通常の吐水ノズルでは、
洗浄流量を変える事によって、洗浄範囲が変化し、洗浄
対象物が小さく敏感な局部では、好ましくない。本発明
では、吐水軌跡規制手段によって、洗浄感に大きく影響
を与える回転軌跡範囲の変化がなく、常に所定の洗浄範
囲を得る事ができるため、本構成は非常に好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の第1実施例に係わる可動体の横
からの断面図。(b)本発明の第1実施例に係わる可動
体の斜視図。
【図2】本発明の第1実施例に係わる洗浄ノズルの上か
らの透視図。
【図3】本発明の第1実施例に係わる洗浄ノズルの横か
らの透視断面図。
【図4】本発明の第1実施例に係わる洗浄ノズルの吐水
状態。
【図5】本発明の第2実施例に係わる可動体の横からの
断面図。
【図6】本発明の第2実施例に係わる洗浄ノズルの横か
らの断面図。
【図7】本発明の第2実施例に係わる洗浄ノズルの吐水
状態図。
【図8】従来の回転軌跡を描く洗浄ノズルの構成図。
【符号の説明】
5…旋回室給水口 6…洗浄ノズル 7…給水路 8…旋回室整流部 9…旋回室 10…可動体 11…吐水口 11a…吐水口整流部 12…羽根 13…給水口 14…可動体通水路 16…吐水側支持部 17…本体支持部 50…可動体 81…遊星ギア 82…羽根 83…固定ギア 84…噴出パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畠山 真 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 樹生 能幸 兵庫県氷上郡柏原町北山字野中103−3 株式会社共立合金製作所内 Fターム(参考) 2D038 JA01 JA07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体局部に洗浄水を吐出する洗浄ノズル
    を有する洗浄装置において、前記洗浄ノズルは、洗浄水
    を旋回室に供給する給水路と、洗浄水を旋回させる旋回
    室と、旋回室の中で可動する可動体と、可動体に洗浄水
    が流入する給水口と、可動体に設けられた洗浄水を吐出
    する吐水口と、前記給水口と吐水口を連通させる可動体
    通水路と、可動体からの吐水方向を吐水の回転中心軸に
    対し所定の角度で傾かせ吐水の軌跡を規制する吐水軌跡
    規制手段とを備え、洗浄水の旋回力を利用して吐水の吐
    出方向を連続的に変化させ、吐水を回転または略回転さ
    せる洗浄ノズルを、有する事を特徴とする衛生洗浄装
    置。
  2. 【請求項2】 洗浄水を旋回室に供給する給水路と、洗
    浄水を旋回させる旋回室と、旋回室の中で可動する可動
    体と、可動体に洗浄水が流入する給水口と、可動体に設
    けられた洗浄水を吐出する吐水口と、前記給水口と吐水
    口を連通させる可動体通水路と、可動体からの吐水方向
    を、吐水の回転中心軸に対し所定の角度で傾かせ吐水の
    軌跡を規制する吐水軌跡規制手段とを、備えた洗浄ノズ
    ルにおいて、洗浄水の旋回力を利用して吐水の吐出方向
    を連続的に変化させ、吐水を回転または略回転させる事
    を特徴とする洗浄ノズル。
  3. 【請求項3】 前記吐水軌跡規制手段は、可動体の吐水
    口側の一端を支持すると共に旋回室の洗浄水が外部に漏
    れる事を抑制する吐水側支持部と、可動体の中央部また
    は他端部の動きを規制する本体支持部とからなる事を特
    徴とする請求項2記載の洗浄ノズル。
  4. 【請求項4】 前記可動体は、前記旋回力によって吐水
    の回転軸を中心に回転する事を特徴とする請求項2また
    は請求項3いずれか記載の洗浄ノズル。
  5. 【請求項5】 前記可動体は、前記旋回力によって可動
    体の吐水側の一端を頂点として円錐運動を行ない、吐水
    を回転させる事を特徴とする請求項2乃至4いずれか記
    載の洗浄ノズル。
  6. 【請求項6】 前記吐水口付近に所定の長さの直線部分
    を持つ吐水口整流部を有する事を特徴とする請求項2乃
    至5いずれか記載の洗浄ノズル。
  7. 【請求項7】 前記可動体通水路および給水口の断面積
    を、前記吐水口整流部の断面積より大きくした事を特徴
    とする請求項6記載の洗浄ノズル。
  8. 【請求項8】 前記可動体通水路又は吐水口整流部の一
    部は、吐水の回転中心軸を通る事を特徴とする請求項6
    または請求項7記載の洗浄ノズル。
  9. 【請求項9】 吐水の回転中心軸を通る可動体通水路付
    近に前記吐水側支持部を設けた事を特徴とする請求項8
    記載の洗浄ノズル。
  10. 【請求項10】 前記洗浄ノズルは、前記旋回室に洗浄
    水を噴出する旋回室給水口を有し、その噴出方向が旋回
    室の中心軸に対して偏心して配置されることを特徴とす
    る請求項2乃至9いずれか記載の洗浄ノズル。
  11. 【請求項11】 前記旋回室給水口付近に所定の長さの
    直線部分を持つ旋回室整流部を有する事を特徴とする請
    求項10記載の洗浄ノズル。
  12. 【請求項12】 前記旋回室整流部の断面積を前記給水
    路の断面積より小さくした事を特徴とする請求項11記
    載の洗浄ノズル。
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