JP2002249688A - インク、インクの製造方法、かかるインクを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた機器 - Google Patents
インク、インクの製造方法、かかるインクを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた機器Info
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- JP2002249688A JP2002249688A JP2001050512A JP2001050512A JP2002249688A JP 2002249688 A JP2002249688 A JP 2002249688A JP 2001050512 A JP2001050512 A JP 2001050512A JP 2001050512 A JP2001050512 A JP 2001050512A JP 2002249688 A JP2002249688 A JP 2002249688A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 インクジェット記録用に好適で、色調が優
れ、耐水溶性も良好なインク、およびこれを含むインク
セット、該インクセットを用いたインクジェット記録方
法、該記録方法に好適に用い得る各種機器を提供する。 【解決手段】 界面活性剤及び水溶性ポリマーの少なく
とも一方と、水と、有機溶剤と、色材とを含むインクの
調製において、色材として、スルホン基及びカルボキシ
ル基の少なくとも一方の水溶性可溶化基を有する水溶性
染料を一般式1のカチオン化合物によって不溶化させた
色材を用いる。 (R1は−ClH2l+1、R2は−CmH2m+1、
R3は−CnH2n+1のアルキル基であり、lは8〜
18、mは1〜18、nは1〜18の整数であり、かつ
10≦l+m+n≦30であり、R4はメチル基または
ベンジル基である。)
れ、耐水溶性も良好なインク、およびこれを含むインク
セット、該インクセットを用いたインクジェット記録方
法、該記録方法に好適に用い得る各種機器を提供する。 【解決手段】 界面活性剤及び水溶性ポリマーの少なく
とも一方と、水と、有機溶剤と、色材とを含むインクの
調製において、色材として、スルホン基及びカルボキシ
ル基の少なくとも一方の水溶性可溶化基を有する水溶性
染料を一般式1のカチオン化合物によって不溶化させた
色材を用いる。 (R1は−ClH2l+1、R2は−CmH2m+1、
R3は−CnH2n+1のアルキル基であり、lは8〜
18、mは1〜18、nは1〜18の整数であり、かつ
10≦l+m+n≦30であり、R4はメチル基または
ベンジル基である。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク、かかるイ
ンクを用いたインクジェット記録方法及びかかるインク
を用いた機器に関する。
ンクを用いたインクジェット記録方法及びかかるインク
を用いた機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、インクジェット用インクには
様々な組成のものが報告されている。インクジェット用
インクの色材としては、液媒体が水溶性であることか
ら、主として水溶性染料が用いられており、各種の水溶
性染料を水または有機溶剤との混合液に溶解させること
でインクジェット用のインクが調製されてきた。この水
溶性染料を用いたインクは、高精細な画像記録を行うこ
とができるものの、染料が水溶性であるために、記録画
像の耐水性が問題となる場合があった。例えば、印字物
に雨や汗、コップの水などがかかった場合に、記録画像
が滲み、文字が読めなくなるといった不具合があった。
様々な組成のものが報告されている。インクジェット用
インクの色材としては、液媒体が水溶性であることか
ら、主として水溶性染料が用いられており、各種の水溶
性染料を水または有機溶剤との混合液に溶解させること
でインクジェット用のインクが調製されてきた。この水
溶性染料を用いたインクは、高精細な画像記録を行うこ
とができるものの、染料が水溶性であるために、記録画
像の耐水性が問題となる場合があった。例えば、印字物
に雨や汗、コップの水などがかかった場合に、記録画像
が滲み、文字が読めなくなるといった不具合があった。
【0003】そこで、特開昭62-172076号公報、特開平5
-239392号公報及び特開平8-259871号公報等には、イン
クに含有させる色材に、油溶性である油性染料を用いる
ことで、滲みを防止したり、耐水性を向上させることが
記載されている。しかしながら、油性染料を色材として
用いることで、印字滲みの防止効果と耐水性は向上する
ものの、油性染料の中で特にマゼンタ染料などでは、色
調が良好なものが少なく、染料の選択範囲が非常に狭い
という問題点があった。
-239392号公報及び特開平8-259871号公報等には、イン
クに含有させる色材に、油溶性である油性染料を用いる
ことで、滲みを防止したり、耐水性を向上させることが
記載されている。しかしながら、油性染料を色材として
用いることで、印字滲みの防止効果と耐水性は向上する
ものの、油性染料の中で特にマゼンタ染料などでは、色
調が良好なものが少なく、染料の選択範囲が非常に狭い
という問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イン
クジェット記録方法に好適に適用することができ、色調
が優れ、耐水性も良好なインクを提供することにある。
本発明の他の目的は、かかるインクの製造方法、該イン
クを含むインクセット、該インクセットを用いたインク
ジェット記録方法、該記録方法に好適に用い得る各種機
器を提供することにある。
クジェット記録方法に好適に適用することができ、色調
が優れ、耐水性も良好なインクを提供することにある。
本発明の他の目的は、かかるインクの製造方法、該イン
クを含むインクセット、該インクセットを用いたインク
ジェット記録方法、該記録方法に好適に用い得る各種機
器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるインク
は、界面活性剤及び水溶性ポリマーの少なくとも一方
と、水性媒体と、色材と、を含むインクにおいて、前記
色材が、スルホン基及びカルボキシル基の少なくとも一
方の水溶性可溶化基を有する水溶性染料を、下記式
(1):
は、界面活性剤及び水溶性ポリマーの少なくとも一方
と、水性媒体と、色材と、を含むインクにおいて、前記
色材が、スルホン基及びカルボキシル基の少なくとも一
方の水溶性可溶化基を有する水溶性染料を、下記式
(1):
【0006】
【化4】
【0007】(R1は−ClH2l+1、R2は−CmH2m+1、
R3は−CnH2n+1で表されるアルキル基であり、lは8
から18、mは1から18、nは1から18の整数であ
り、かつ、10≦l+m+n≦30であり、R4はメチ
ル基またはベンジル基である。)で示されるカチオン化
合物によって水不溶化させた色材であることを特徴とす
るものである。
R3は−CnH2n+1で表されるアルキル基であり、lは8
から18、mは1から18、nは1から18の整数であ
り、かつ、10≦l+m+n≦30であり、R4はメチ
ル基またはベンジル基である。)で示されるカチオン化
合物によって水不溶化させた色材であることを特徴とす
るものである。
【0008】また、本発明にかかるインクセットは、異
なる色の複数のインクからなるインクセットであって、
該複数のインクに不溶化色材インクが含まれ、該不溶化
インクが、界面活性剤及び水溶性ポリマーの少なくとも
一方と、水性媒体と、有機溶剤と、色材と、を含み、該
色材が、スルホン基及びカルボキシル基の少なくとも一
方の水溶性可溶化基を有する水溶性染料を、上記一般式
(1)で示されるカチオン化合物によって不溶化させた
色材であることを特徴とするインクセットである。
なる色の複数のインクからなるインクセットであって、
該複数のインクに不溶化色材インクが含まれ、該不溶化
インクが、界面活性剤及び水溶性ポリマーの少なくとも
一方と、水性媒体と、有機溶剤と、色材と、を含み、該
色材が、スルホン基及びカルボキシル基の少なくとも一
方の水溶性可溶化基を有する水溶性染料を、上記一般式
(1)で示されるカチオン化合物によって不溶化させた
色材であることを特徴とするインクセットである。
【0009】本発明にかかるインクジェット記録方法
は、被記録材にインクジェット方式によりインクを付与
して記録を行うインクジェット記録方法において、該イ
ンクとして、先に挙げた構成の不溶化色材インクまたは
インクセットを用いることを特徴とするものである。
は、被記録材にインクジェット方式によりインクを付与
して記録を行うインクジェット記録方法において、該イ
ンクとして、先に挙げた構成の不溶化色材インクまたは
インクセットを用いることを特徴とするものである。
【0010】本発明にかかる記録ユニットは、インクを
収容したインク収容部と、該インク収容部から供給され
たインクを吐出する記録ヘッド部とを備えた記録ユニッ
トにおいて、該インク収容部が先に挙げた不溶化色材イ
ンクまたはインクセットを構成する各インクを収納する
部分を有することを特徴とするものである。
収容したインク収容部と、該インク収容部から供給され
たインクを吐出する記録ヘッド部とを備えた記録ユニッ
トにおいて、該インク収容部が先に挙げた不溶化色材イ
ンクまたはインクセットを構成する各インクを収納する
部分を有することを特徴とするものである。
【0011】本発明にかかるインクジェット記録装置の
一態様は、インクを収容したインク収容部と、該インク
収容部から供給されたインクを吐出する記録ヘッド部と
を有する記録ユニットを備えたインクジェット記録装置
において、該記録ユニットが上記構成の記録ユニットで
あることを特徴とするインクジェット記録装置である。
一態様は、インクを収容したインク収容部と、該インク
収容部から供給されたインクを吐出する記録ヘッド部と
を有する記録ユニットを備えたインクジェット記録装置
において、該記録ユニットが上記構成の記録ユニットで
あることを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0012】本発明にかかるインクカートリッジは、イ
ンクを収容したインク収容部を備えたインクカートリッ
ジにおいて、上記不溶化色材インクまたはインクセット
を構成する各インクを収納する部分を有することを特徴
とするインクカートリッジである。
ンクを収容したインク収容部を備えたインクカートリッ
ジにおいて、上記不溶化色材インクまたはインクセット
を構成する各インクを収納する部分を有することを特徴
とするインクカートリッジである。
【0013】本発明にかかるインクジェット記録装置の
他の態様は、インクを収容するインク収容部と、該イン
ク収容部から供給されたインクを吐出するための記録ヘ
ッドと、該インク収容部から該記録ヘッドに供給するた
めのインク供給部とを有するインクジェット記録装置に
おいて、該インク収容部が、上記構成のインクカートリ
ッジからなることを特徴とするインクジェット記録装置
である。
他の態様は、インクを収容するインク収容部と、該イン
ク収容部から供給されたインクを吐出するための記録ヘ
ッドと、該インク収容部から該記録ヘッドに供給するた
めのインク供給部とを有するインクジェット記録装置に
おいて、該インク収容部が、上記構成のインクカートリ
ッジからなることを特徴とするインクジェット記録装置
である。
【0014】また本発明にかかるインクの製造方法の一
実施態様は、界面活性剤及び水溶性ポリマーの少なくと
も一方と、水性媒体と、色材と、を含むインクの製造方
法において、スルホン基及びカルボキシル基の少なくと
も一方の水溶性可溶化基を有する水溶性染料を、上記式
(1)で示されるカチオン性化合物によって水不溶化し
て色材を得る工程と、該色材を、界面活性剤及び水溶性
ポリマーの少なくとも一方とともに水性媒体に含有させ
てインクを得る工程と、を有することを特徴とするもの
である。
実施態様は、界面活性剤及び水溶性ポリマーの少なくと
も一方と、水性媒体と、色材と、を含むインクの製造方
法において、スルホン基及びカルボキシル基の少なくと
も一方の水溶性可溶化基を有する水溶性染料を、上記式
(1)で示されるカチオン性化合物によって水不溶化し
て色材を得る工程と、該色材を、界面活性剤及び水溶性
ポリマーの少なくとも一方とともに水性媒体に含有させ
てインクを得る工程と、を有することを特徴とするもの
である。
【0015】上記の各態様を含む本発明は、以下に述べ
る本発明者らによる知見に基づいてなされたものであ
る。すなわち、本発明者らは、様々なインク組成につい
て鋭意検討した結果、スルホン基及びカルボキシル基の
少なくとも一方の水溶性可溶化基を有する水溶性染料を
上記式(1)で示されるカチオン化合物によって不溶化
させた色材を、分散剤として水溶性ポリマーまたは界面
活性剤を含む水性媒体に含有させて得られたインクは、
色調及び耐水溶性がともに良好である画像を提供できる
ことを見出した。
る本発明者らによる知見に基づいてなされたものであ
る。すなわち、本発明者らは、様々なインク組成につい
て鋭意検討した結果、スルホン基及びカルボキシル基の
少なくとも一方の水溶性可溶化基を有する水溶性染料を
上記式(1)で示されるカチオン化合物によって不溶化
させた色材を、分散剤として水溶性ポリマーまたは界面
活性剤を含む水性媒体に含有させて得られたインクは、
色調及び耐水溶性がともに良好である画像を提供できる
ことを見出した。
【0016】本発明にかかるインクに用いられる不溶化
色材は、それ自身は水溶性を失っており、被記録媒体に
付与された状態で水不溶性を発揮し、画像に良好な耐水
性を得ることができる。また、この不溶化色材は、水溶
性を失っているにも拘らず、水溶性ポリマーまたは界面
活性剤からなる分散剤の存在下でのインク中での分散性
に優れ、また、良好な色調を画像に付与でき、水性媒体
を用いたインクに含有させる色材として好適なものであ
る。このような不溶化色材の特性は、カチオン性化合物
を水溶性染料に反応させることで、色調を変化させずに
染料分子に立体障害が生じて染料分子同士の会合が防止
され、更に不溶化されたことで色材の耐水性が確保され
たことによって得られるものと考えられる。特に、マゼ
ンタ染料では、油性染料を用いた場合の色調が画質に合
わない場合があり、本発明にかかる不溶化処理を水溶性
のマゼンタ染料に適用した場合に特に顕著な効果を得る
ことができる。
色材は、それ自身は水溶性を失っており、被記録媒体に
付与された状態で水不溶性を発揮し、画像に良好な耐水
性を得ることができる。また、この不溶化色材は、水溶
性を失っているにも拘らず、水溶性ポリマーまたは界面
活性剤からなる分散剤の存在下でのインク中での分散性
に優れ、また、良好な色調を画像に付与でき、水性媒体
を用いたインクに含有させる色材として好適なものであ
る。このような不溶化色材の特性は、カチオン性化合物
を水溶性染料に反応させることで、色調を変化させずに
染料分子に立体障害が生じて染料分子同士の会合が防止
され、更に不溶化されたことで色材の耐水性が確保され
たことによって得られるものと考えられる。特に、マゼ
ンタ染料では、油性染料を用いた場合の色調が画質に合
わない場合があり、本発明にかかる不溶化処理を水溶性
のマゼンタ染料に適用した場合に特に顕著な効果を得る
ことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。
説明する。
【0018】本発明にかかる染料を水不溶化して得られ
た不溶化色材を含有する不溶化色材インクは、不溶化色
材を、界面活性剤及び水溶性ポリマーの少なくとも一方
を含む水性媒体に含有させることで調製することができ
る。
た不溶化色材を含有する不溶化色材インクは、不溶化色
材を、界面活性剤及び水溶性ポリマーの少なくとも一方
を含む水性媒体に含有させることで調製することができ
る。
【0019】この不溶化色材は、水溶性染料を先に挙げ
た式(1)で示されるカチオン化合物によって水不溶化
して得られる。この式(1)で示されるカチオン性化合
物は、特定鎖長のアルキル基が置換されている点に特徴
を有し、この特定鎖長のアルキル基の存在によって、分
散剤との併用における分散性が向上し、かつ、被記録材
に付与されて画像を形成した際における耐水性及び色調
も優れたものとなる。
た式(1)で示されるカチオン化合物によって水不溶化
して得られる。この式(1)で示されるカチオン性化合
物は、特定鎖長のアルキル基が置換されている点に特徴
を有し、この特定鎖長のアルキル基の存在によって、分
散剤との併用における分散性が向上し、かつ、被記録材
に付与されて画像を形成した際における耐水性及び色調
も優れたものとなる。
【0020】式(1)で示されるカチオン性化合物とし
ては、例えば、トリメチルアルキルアンモニウム塩、ジ
メチルアルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルアン
モニウム塩などを挙げることができる。これらは、その
1種を、あるいは必要に応じてその2種以上を用いるこ
とができる。
ては、例えば、トリメチルアルキルアンモニウム塩、ジ
メチルアルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルアン
モニウム塩などを挙げることができる。これらは、その
1種を、あるいは必要に応じてその2種以上を用いるこ
とができる。
【0021】このカチオン性化合物の分子量としては、
150〜550の範囲にあるものが好ましい。更に、そ
の下限は200が、その上限は400がより好ましい。
カチオン性化合物の分子量が200〜400の範囲にあ
ることで、耐水性の更なる向上と、インク中での色材の
分散安定性の更なる向上との両方の効果を得ることがで
きる。
150〜550の範囲にあるものが好ましい。更に、そ
の下限は200が、その上限は400がより好ましい。
カチオン性化合物の分子量が200〜400の範囲にあ
ることで、耐水性の更なる向上と、インク中での色材の
分散安定性の更なる向上との両方の効果を得ることがで
きる。
【0022】インクに含有させる水性媒体としては、水
と水溶性有機溶剤との混合媒体が好適に用いられる。具
体的な水溶性有機溶剤としては、例えば、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec
−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イ
ソブチルアルコール、1−ヘキサノール、ベンジルアル
コール、シクロヘキサノール等のアルコール類;ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;
アセトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,2,6−へキ
サントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコ
ール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6
個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリ
ン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エー
テル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)
エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエ
チル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエー
テル類;N―メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールアミン、ス
ルホラン、ジメチルサルフォキサイド、2−ピロリド
ン、ε−カプロラクタム等の環状アミド化合物およびス
クシンイミド等のイミド化合物などを挙げることができ
る。なお、これらは必要に応じて2種以上を組み合せて
用いることができる。
と水溶性有機溶剤との混合媒体が好適に用いられる。具
体的な水溶性有機溶剤としては、例えば、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec
−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イ
ソブチルアルコール、1−ヘキサノール、ベンジルアル
コール、シクロヘキサノール等のアルコール類;ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;
アセトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,2,6−へキ
サントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコ
ール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6
個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリ
ン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エー
テル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)
エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエ
チル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエー
テル類;N―メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールアミン、ス
ルホラン、ジメチルサルフォキサイド、2−ピロリド
ン、ε−カプロラクタム等の環状アミド化合物およびス
クシンイミド等のイミド化合物などを挙げることができ
る。なお、これらは必要に応じて2種以上を組み合せて
用いることができる。
【0023】これらの水溶性有機溶剤のインク中の含有
量は、一般にはインクの全量に対して10〜50質量%
が好ましく、その下限は15質量%が、上限は40質量
%がより好ましい。2種以上の水溶性有機溶剤を用いる
場合には、その合計量を上記の範囲とすることができ
る。水溶性有機溶剤を10〜50質量%の範囲とする
と、油性染料の分散安定性をより良好なものとし、かつ
インクの粘度の増大をより効果的に防止できる。
量は、一般にはインクの全量に対して10〜50質量%
が好ましく、その下限は15質量%が、上限は40質量
%がより好ましい。2種以上の水溶性有機溶剤を用いる
場合には、その合計量を上記の範囲とすることができ
る。水溶性有機溶剤を10〜50質量%の範囲とする
と、油性染料の分散安定性をより良好なものとし、かつ
インクの粘度の増大をより効果的に防止できる。
【0024】水性媒体を構成する水としては、純水また
はイオン交換水が好適に用いられる。水のインク中の含
有量としては、一般にはインク全量に対して30〜80
質量%が好ましい。水の含有量をこの範囲とすること
で、インク粘度の上昇をより効果的に防止でき、また、
インク物性の安定性をより効果的に確保することができ
る。
はイオン交換水が好適に用いられる。水のインク中の含
有量としては、一般にはインク全量に対して30〜80
質量%が好ましい。水の含有量をこの範囲とすること
で、インク粘度の上昇をより効果的に防止でき、また、
インク物性の安定性をより効果的に確保することができ
る。
【0025】次に、水溶性ポリマー及び界面活性剤につ
いて説明する。これらの界面活性剤や水溶性ポリマーは
不溶化色材を水性媒体中に分散させる役割を持つ。
いて説明する。これらの界面活性剤や水溶性ポリマーは
不溶化色材を水性媒体中に分散させる役割を持つ。
【0026】この界面活性剤としては、アニオン性界面
活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びノ
ニオン性界面活性剤ら選択されたものを用いることがで
きる。
活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びノ
ニオン性界面活性剤ら選択されたものを用いることがで
きる。
【0027】アニオン性界面活性剤としては、カルボン
酸塩型;高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキル
エーテル硫酸エステル塩、硫酸化脂肪酸、硫酸化脂肪酸
エステル、硫酸化脂肪酸オレフィンなどの硫酸エステル
塩型、アルキルベンゼンスルホン酸塩やオレフィンスル
ホン酸塩などのスルホン酸塩型、リン酸エステル塩型の
界面活性剤が挙げられ、必要に応じて2種以上を組み合
せて用いることができる。
酸塩型;高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキル
エーテル硫酸エステル塩、硫酸化脂肪酸、硫酸化脂肪酸
エステル、硫酸化脂肪酸オレフィンなどの硫酸エステル
塩型、アルキルベンゼンスルホン酸塩やオレフィンスル
ホン酸塩などのスルホン酸塩型、リン酸エステル塩型の
界面活性剤が挙げられ、必要に応じて2種以上を組み合
せて用いることができる。
【0028】カチオン性界面活性剤としては、アルキル
アミン塩型、第4級アンモニウム塩型などが挙げられ、
必要に応じて2種以上を組み合せて用いることができ
る。
アミン塩型、第4級アンモニウム塩型などが挙げられ、
必要に応じて2種以上を組み合せて用いることができ
る。
【0029】両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性
界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤などのカルボン
酸塩型両性界面活性剤、硫酸エステル塩型両性界面活性
剤、スルホン酸塩型両性界面活性剤、リン酸エステル型
両性界面活性剤などが挙げられ、必要に応じて2種以上
を組み合せて用いることができる。
界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤などのカルボン
酸塩型両性界面活性剤、硫酸エステル塩型両性界面活性
剤、スルホン酸塩型両性界面活性剤、リン酸エステル型
両性界面活性剤などが挙げられ、必要に応じて2種以上
を組み合せて用いることができる。
【0030】非イオン性界面活性剤としては、高級アル
コールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノール
エチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド
付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサ
イド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付
加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、ポリプ
ロピレングリコールエチレンオキサイド付加物等のポリ
エチレングリコール型の非イオン性界面活性剤、グリセ
ロール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸
エステル、ショ等の脂肪酸エステル、多価アルコールア
ルキルエーテル、アルカノールアミン脂肪酸アミド等の
多価アルコール型の非イオン性界面活性剤などを挙げる
ことができる。これらは、その1種を、また必要に応じ
てその2種以上を組合せて用いることができる。
コールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノール
エチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド
付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサ
イド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付
加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、ポリプ
ロピレングリコールエチレンオキサイド付加物等のポリ
エチレングリコール型の非イオン性界面活性剤、グリセ
ロール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸
エステル、ショ等の脂肪酸エステル、多価アルコールア
ルキルエーテル、アルカノールアミン脂肪酸アミド等の
多価アルコール型の非イオン性界面活性剤などを挙げる
ことができる。これらは、その1種を、また必要に応じ
てその2種以上を組合せて用いることができる。
【0031】界面活性剤のHLBの値としては、10〜
14の範囲にあるのが好ましい。この範囲であれば、不
溶化色材から得られる画像の良好な耐水溶性を維持しつ
つ、インク中での分散安定性をより効果的に得ることが
できる。
14の範囲にあるのが好ましい。この範囲であれば、不
溶化色材から得られる画像の良好な耐水溶性を維持しつ
つ、インク中での分散安定性をより効果的に得ることが
できる。
【0032】界面活性剤のインク中での含有量として
は、インクの全量に対して1〜20質量%が好ましく、
その下限は5質量%が、その上限は15質量%がより好
ましい。界面活性剤の2種以上を同一のインク中に含有
させる場合は、その合計量をこれらの範囲に設定するこ
とができる。界面活性剤を上記の1〜50質量%の範囲
内とすることで、上記の界面活性剤を含有させることに
よる効果をより一層高めることができる。
は、インクの全量に対して1〜20質量%が好ましく、
その下限は5質量%が、その上限は15質量%がより好
ましい。界面活性剤の2種以上を同一のインク中に含有
させる場合は、その合計量をこれらの範囲に設定するこ
とができる。界面活性剤を上記の1〜50質量%の範囲
内とすることで、上記の界面活性剤を含有させることに
よる効果をより一層高めることができる。
【0033】水溶性ポリマーも不溶化色材の分散剤とし
て利用し得る成分であり、アニオン性水溶性ポリマー、
ノニオン性ポリマー及びカチオン性水溶性ポリマーから
選択されたものを用いることができる。
て利用し得る成分であり、アニオン性水溶性ポリマー、
ノニオン性ポリマー及びカチオン性水溶性ポリマーから
選択されたものを用いることができる。
【0034】アニオン性水溶性ポリマーとしては、例え
ば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−ア
クリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸
類、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合
体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビ
ニルナフタレン−マレイン酸共重合体、アルキル酸、カ
ルボキシメチルセルロース等の多糖類、硫酸ポリビニ
ル、これらの各物質のアルカリ塩などを挙げることがで
きる。なお、このアルカリ塩類とは、ナトリウム、リチ
ウム、カリウムなどのアルカリ金属のほか、アンモニア
塩、アルキルアミン塩、アルカノールアミン塩等が挙げ
られる。これらは単独であるいは必要に応じてその2種
以上を組合せて用いることができる。
ば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−ア
クリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸
類、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合
体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビ
ニルナフタレン−マレイン酸共重合体、アルキル酸、カ
ルボキシメチルセルロース等の多糖類、硫酸ポリビニ
ル、これらの各物質のアルカリ塩などを挙げることがで
きる。なお、このアルカリ塩類とは、ナトリウム、リチ
ウム、カリウムなどのアルカリ金属のほか、アンモニア
塩、アルキルアミン塩、アルカノールアミン塩等が挙げ
られる。これらは単独であるいは必要に応じてその2種
以上を組合せて用いることができる。
【0035】アニオン性ポリマーの酸価は、不溶化色材
から形成される画像の耐水性と不溶化色材のインク中で
の分散安定性とをより確実に確保する上では、80〜3
00の範囲にあるのが好ましく、その下限は100が、
またその上限は250がより好ましい。
から形成される画像の耐水性と不溶化色材のインク中で
の分散安定性とをより確実に確保する上では、80〜3
00の範囲にあるのが好ましく、その下限は100が、
またその上限は250がより好ましい。
【0036】ノニオン性ポリマーとしては、ポリビニル
アルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルメチルエーテ
ル、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルイソブチル
エーテル等のポリビニルエーテル誘導体、セルロース、
メチルセルロール、エチルオキシエチルセルロース等の
多糖類、アルギン酸多価アルコールエステル、水溶性尿
素樹脂、デキストリン誘導体、カゼイン、ポリビニルエ
ーテル化合物、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレ
ンオキサイド、エチレンオキサイドとプロピレンオキサ
イドの両者を含むポリアルキレンオキサイド、ポリエス
テル、ポリカプラミド等が挙げられる。これらは単独ま
たはその2種以上を適宜組合せて用いることができる。
アルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルメチルエーテ
ル、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルイソブチル
エーテル等のポリビニルエーテル誘導体、セルロース、
メチルセルロール、エチルオキシエチルセルロース等の
多糖類、アルギン酸多価アルコールエステル、水溶性尿
素樹脂、デキストリン誘導体、カゼイン、ポリビニルエ
ーテル化合物、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレ
ンオキサイド、エチレンオキサイドとプロピレンオキサ
イドの両者を含むポリアルキレンオキサイド、ポリエス
テル、ポリカプラミド等が挙げられる。これらは単独ま
たはその2種以上を適宜組合せて用いることができる。
【0037】カチオン性ポリマーとしては、ポリエチレ
ンイミン、ポリイソプロピレンイミン等を含むポリアル
キレンイミン類、ポリアルキレンポリイミン、ポリアミ
ドポリアミンエピクロールヒドリンを含むポリアミン
類、水溶性アニリン樹脂およびその塩類、ポリチオ尿素
およびその塩類、水溶性カチオン化アミノ樹脂、ポリビ
ニルピリミジンおよびその塩類、ポリアクリルアミドカ
チオン変性物等が挙げられる。これらは単独であるいは
必要に応じてその2種以上を組合せて用いることができ
る。
ンイミン、ポリイソプロピレンイミン等を含むポリアル
キレンイミン類、ポリアルキレンポリイミン、ポリアミ
ドポリアミンエピクロールヒドリンを含むポリアミン
類、水溶性アニリン樹脂およびその塩類、ポリチオ尿素
およびその塩類、水溶性カチオン化アミノ樹脂、ポリビ
ニルピリミジンおよびその塩類、ポリアクリルアミドカ
チオン変性物等が挙げられる。これらは単独であるいは
必要に応じてその2種以上を組合せて用いることができ
る。
【0038】カチオン性ポリマーのアミン価としては、
不溶化色材から形成される画像の耐水性と不溶化色材の
インク中での分散安定性とをより確実に確保する上で
は、80〜300の範囲にあることが好ましく、その下
限は100が、その上限は250がより好ましい。
不溶化色材から形成される画像の耐水性と不溶化色材の
インク中での分散安定性とをより確実に確保する上で
は、80〜300の範囲にあることが好ましく、その下
限は100が、その上限は250がより好ましい。
【0039】水溶性ポリマーの重量平均分子量として
は、1000〜30000の範囲にあるものが好まし
い。この範囲とすることで、不溶化色材の分散安定性を
より良好なものとし、かつインクの粘度の増大を効果的
に抑制することができる。
は、1000〜30000の範囲にあるものが好まし
い。この範囲とすることで、不溶化色材の分散安定性を
より良好なものとし、かつインクの粘度の増大を効果的
に抑制することができる。
【0040】これらの水溶性ポリマーのインク中の含有
量としては、インクの全量に対して1〜20質量%が好
ましく、その下限は5質量%が、その上限は15質量%
がより好ましい。2種以上の水溶性ポリマーを用いる場
合は、その合計量をこれらの範囲に設定することができ
る。水溶性ポリマーの含有量を1〜20質量%の範囲と
することで、インクの粘度の増大をより効果的に抑制で
き、インクの吐出性の更になる向上を図ることができ
る。
量としては、インクの全量に対して1〜20質量%が好
ましく、その下限は5質量%が、その上限は15質量%
がより好ましい。2種以上の水溶性ポリマーを用いる場
合は、その合計量をこれらの範囲に設定することができ
る。水溶性ポリマーの含有量を1〜20質量%の範囲と
することで、インクの粘度の増大をより効果的に抑制で
き、インクの吐出性の更になる向上を図ることができ
る。
【0041】次に、不溶化色材の調製に用いる得る水溶
性染料について説明する。この染料は、スルホン基及び
カルボキシル基の少なくとも一方を可溶化基として有す
る染料であり、上記のカチオン性化合物によって不溶化
色材を形成できるものでれば特に制限なく利用できる。
このような水溶性染料としては、既知のものでも、新規
に合成されたものでも、所望とする色調と画像濃度を付
与できるものであれば、直接染料、酸性染料、食料染
料、反応性染料等から選択した染料が利用できる。な
お、調整した水不溶化色材は、インク調整時に必要に応
じて2種以上を組合せて用いることができる。
性染料について説明する。この染料は、スルホン基及び
カルボキシル基の少なくとも一方を可溶化基として有す
る染料であり、上記のカチオン性化合物によって不溶化
色材を形成できるものでれば特に制限なく利用できる。
このような水溶性染料としては、既知のものでも、新規
に合成されたものでも、所望とする色調と画像濃度を付
与できるものであれば、直接染料、酸性染料、食料染
料、反応性染料等から選択した染料が利用できる。な
お、調整した水不溶化色材は、インク調整時に必要に応
じて2種以上を組合せて用いることができる。
【0042】水溶性染料を具体例を挙げると、C.I.
ダイレクトイエロー8、11、12、27、28、3
3、39、44、50、58、85、86、87、8
8、89、98、100、110;C.I.ダイレクト
レッド2、4、9、11、20、23、24、31、3
9、46、62、75、79、80、83、89、9
5、197、201、218、220、224、22
5、226、227、228、230;C.I.ダイレ
クトブルー1、15、22、25、41、76、77、
80、86、90、98、106、108、120、1
58、163、168、199、226;C.I.ダイ
レクトブラック17、19、22、31、32、51、
62、71、74、112、113、154、168、
195;C.I.アシッドイエロー1、3、7、11、
17、23、25、29、36、38、40、42、4
4、76、98、99;C.I.アシッドレッド6、
8、9、13、14、18、26、27、32、35、
42、51、52、80、83、87、89、92、1
06、114、115、133、134、145、15
8、198、249、265、289;C.I.アシッ
ドブルー1、7、9、15、22、23、25、29、
40、43、59、62、74、78、80、90、1
00、102、104、117、127、138、15
8、161;C.I.アシッドブラック2、48、5
1、52、110、115、156;C.I.リアクテ
ィブイエロー2、3、17、25、37、42;C.
I.リアクティブレッド7、12、13、15、17、
20、23、24、31、42、45、46、59;
C.I.リアクティブブルー4、5、7、13、14、
15、18、19、21、26、27、29、32、3
8、40、44、100;C.I.リアクティブブラッ
ク1、8、12、13;C.I.フードイエロー3;
C.I.フードレッド87、92、94:及びC.I.
フードブラック1、2などを挙げることができる。
ダイレクトイエロー8、11、12、27、28、3
3、39、44、50、58、85、86、87、8
8、89、98、100、110;C.I.ダイレクト
レッド2、4、9、11、20、23、24、31、3
9、46、62、75、79、80、83、89、9
5、197、201、218、220、224、22
5、226、227、228、230;C.I.ダイレ
クトブルー1、15、22、25、41、76、77、
80、86、90、98、106、108、120、1
58、163、168、199、226;C.I.ダイ
レクトブラック17、19、22、31、32、51、
62、71、74、112、113、154、168、
195;C.I.アシッドイエロー1、3、7、11、
17、23、25、29、36、38、40、42、4
4、76、98、99;C.I.アシッドレッド6、
8、9、13、14、18、26、27、32、35、
42、51、52、80、83、87、89、92、1
06、114、115、133、134、145、15
8、198、249、265、289;C.I.アシッ
ドブルー1、7、9、15、22、23、25、29、
40、43、59、62、74、78、80、90、1
00、102、104、117、127、138、15
8、161;C.I.アシッドブラック2、48、5
1、52、110、115、156;C.I.リアクテ
ィブイエロー2、3、17、25、37、42;C.
I.リアクティブレッド7、12、13、15、17、
20、23、24、31、42、45、46、59;
C.I.リアクティブブルー4、5、7、13、14、
15、18、19、21、26、27、29、32、3
8、40、44、100;C.I.リアクティブブラッ
ク1、8、12、13;C.I.フードイエロー3;
C.I.フードレッド87、92、94:及びC.I.
フードブラック1、2などを挙げることができる。
【0043】不溶化色材は、水溶性染料に先に挙げた式
(1)で表されるカチオン化合物を水等の水溶性反応媒
体中で反応させることによって得ることができる。先に
挙げた式(1)のカチオン性化合物は通常、アニオン性
のイオン(ハロゲン化物イオン等)で中和された状態で
存在している。水溶性染料と反応させる時には、中和さ
れた状態で使用しても構わない。水溶性染料は予め水中
に溶解させておき、水溶性染料の可溶化基の数を全て不
溶化させるより多くのカチオン性物質を加えて攪拌し、
水に溶解していた染料が不溶化するまで十分反応させる
ことが好ましい。
(1)で表されるカチオン化合物を水等の水溶性反応媒
体中で反応させることによって得ることができる。先に
挙げた式(1)のカチオン性化合物は通常、アニオン性
のイオン(ハロゲン化物イオン等)で中和された状態で
存在している。水溶性染料と反応させる時には、中和さ
れた状態で使用しても構わない。水溶性染料は予め水中
に溶解させておき、水溶性染料の可溶化基の数を全て不
溶化させるより多くのカチオン性物質を加えて攪拌し、
水に溶解していた染料が不溶化するまで十分反応させる
ことが好ましい。
【0044】なお、水溶性染料は、上記に列挙した例に
限定されるものではない。
限定されるものではない。
【0045】水溶性染料を不溶化して得られた不溶化色
材のインク中の含有量は特に限定されないが、インク全
量に対して0.1〜15質量%の範囲とするのが好まし
く、その下限は0.5質量%がより好ましく、1質量%
が更に好ましく、その上限は10質量%がより好まし
く、5質量%が更に好ましい。不溶性色材の2種以上を
同一のインク中に含有させる場合は、その合計量をこれ
らの範囲に設定することができる。不溶化色材の含有量
を0.1〜15質量%の範囲とすることで、高画像濃度
をより確実に確保し、かつより良好なインク中での油性
染料の分散性と、被記録媒体での色材の固着性を得るこ
とができる。
材のインク中の含有量は特に限定されないが、インク全
量に対して0.1〜15質量%の範囲とするのが好まし
く、その下限は0.5質量%がより好ましく、1質量%
が更に好ましく、その上限は10質量%がより好まし
く、5質量%が更に好ましい。不溶性色材の2種以上を
同一のインク中に含有させる場合は、その合計量をこれ
らの範囲に設定することができる。不溶化色材の含有量
を0.1〜15質量%の範囲とすることで、高画像濃度
をより確実に確保し、かつより良好なインク中での油性
染料の分散性と、被記録媒体での色材の固着性を得るこ
とができる。
【0046】本発明にかかるインクには、上記成分の他
に必要に応じて、界面活性剤及び水溶性ポリマー以外の
色材の分散剤、更には、防腐剤、防カビ剤、酸化防止
剤、蒸発促進剤、キレート化剤等の添加剤を適宜配合し
ても良い。
に必要に応じて、界面活性剤及び水溶性ポリマー以外の
色材の分散剤、更には、防腐剤、防カビ剤、酸化防止
剤、蒸発促進剤、キレート化剤等の添加剤を適宜配合し
ても良い。
【0047】本発明のインクに水不溶化色材を分散させ
るには、界面活性剤や水溶性ポリマーの存在下で、水性
媒体に対する分散処理を行うことが好ましい。分散に際
しては、水不溶性色材と界面活性剤や水溶性ポリマーを
質量比で、1:5〜1:1の割合で混合するのが好まし
い。また、分散処理に用いる分散機としては、一般に使
用されている分散装置を用いることができる。
るには、界面活性剤や水溶性ポリマーの存在下で、水性
媒体に対する分散処理を行うことが好ましい。分散に際
しては、水不溶性色材と界面活性剤や水溶性ポリマーを
質量比で、1:5〜1:1の割合で混合するのが好まし
い。また、分散処理に用いる分散機としては、一般に使
用されている分散装置を用いることができる。
【0048】本発明にかかる不溶化色材インクは、25
℃における粘度が1×10-3〜2×10-2Pa・sの範
囲にあるものであることが好ましい。この粘度の範囲の
下限は、1.2×10-3Pa・sが、その上限は1×1
0-2Pa・sであることがより好ましい。粘度が1×1
0-3〜2×10-2Pa・sの範囲であれば、インクジェ
ット記録ヘッドからのインクの吐出性能をより良好なも
のとすることができる。
℃における粘度が1×10-3〜2×10-2Pa・sの範
囲にあるものであることが好ましい。この粘度の範囲の
下限は、1.2×10-3Pa・sが、その上限は1×1
0-2Pa・sであることがより好ましい。粘度が1×1
0-3〜2×10-2Pa・sの範囲であれば、インクジェ
ット記録ヘッドからのインクの吐出性能をより良好なも
のとすることができる。
【0049】本発明にかかる不溶化色材インクは、25
℃における表面張力が、25〜60dyne/cmの範囲にあ
るものであることが好ましい。この表面張力の範囲にお
ける下限は、30dyne/cmが、上限は50dyne/cmである
ことがより好ましい。表面張力が25dyne/cmよりも小
さいとインクを被記録材に付与した際の浸透速度が速す
ぎて画像の品位に影響を与える場合があり、60dyne/c
mを超えると、インクの被記録材での定着性に影響を与
える場合がある。
℃における表面張力が、25〜60dyne/cmの範囲にあ
るものであることが好ましい。この表面張力の範囲にお
ける下限は、30dyne/cmが、上限は50dyne/cmである
ことがより好ましい。表面張力が25dyne/cmよりも小
さいとインクを被記録材に付与した際の浸透速度が速す
ぎて画像の品位に影響を与える場合があり、60dyne/c
mを超えると、インクの被記録材での定着性に影響を与
える場合がある。
【0050】以上説明した不溶化色材インクを用いて異
なる色の2種以上の色のインクセットを構成することが
できる。例えば、カラー画像形成用のマゼンタ、シアン
及びイエローの3色のインクの全てを不溶化色材インク
とし、これらの3色のインクを含むインクを用いてイン
クセットを構成する。あるいは、シアン及びイエローイ
ンクを油性染料を用いたインクとし、マゼンタインクに
不溶化色材インクを用いてインクセットを構成する。な
お、インクセットには、水溶性染料を用いたインク等、
他の構成のインクを必要に応じて組合せてもよい。
なる色の2種以上の色のインクセットを構成することが
できる。例えば、カラー画像形成用のマゼンタ、シアン
及びイエローの3色のインクの全てを不溶化色材インク
とし、これらの3色のインクを含むインクを用いてイン
クセットを構成する。あるいは、シアン及びイエローイ
ンクを油性染料を用いたインクとし、マゼンタインクに
不溶化色材インクを用いてインクセットを構成する。な
お、インクセットには、水溶性染料を用いたインク等、
他の構成のインクを必要に応じて組合せてもよい。
【0051】なお、油性染料を用いたインクとしては、
油性染料、水性媒体及び分散剤としての界面活性剤また
は水溶性ポリマーを含むインクを好適に用いることがで
きる。油性染料としては、例えば、C.I.ソルベント
ブルー33、38、42、45、53、65、67、7
0、104、114、115、135、C.I.ソルベ
ントレッド25、31、86、92、97、118、1
32、160、186、187、219、C.I.ソル
ベントイエロー1、49、62、74、79、82、8
3、89、90、120、121、151、153、1
54、C.I.3、5、7、22、23、123等を用
いることができる。また、水性媒体及び分散剤としての
界面活性剤または水溶性ポリマーとしては、先に不溶化
色材インクにおけるものと同様のものを用いることがで
きる。各成分の配合割合も不溶化色材インクと同様とす
ることができる。
油性染料、水性媒体及び分散剤としての界面活性剤また
は水溶性ポリマーを含むインクを好適に用いることがで
きる。油性染料としては、例えば、C.I.ソルベント
ブルー33、38、42、45、53、65、67、7
0、104、114、115、135、C.I.ソルベ
ントレッド25、31、86、92、97、118、1
32、160、186、187、219、C.I.ソル
ベントイエロー1、49、62、74、79、82、8
3、89、90、120、121、151、153、1
54、C.I.3、5、7、22、23、123等を用
いることができる。また、水性媒体及び分散剤としての
界面活性剤または水溶性ポリマーとしては、先に不溶化
色材インクにおけるものと同様のものを用いることがで
きる。各成分の配合割合も不溶化色材インクと同様とす
ることができる。
【0052】本発明にかかるインクは水溶性インクを用
いる筆記用具のインクとして用いることもできるが、熱
エネルギーによる発泡現象によりインクを吐出させるイ
ンキジェット方式を用いた記録装置に特に好適に適用可
能である。本発明にかかるインクをインクジェット記録
方法に適用した場合、必要に応じて熱的な物性値(例え
ば、比熱、熱膨張係数、熱伝導率など)を調整すること
で、サテライトドットの発生等が生じないという利点が
ある。
いる筆記用具のインクとして用いることもできるが、熱
エネルギーによる発泡現象によりインクを吐出させるイ
ンキジェット方式を用いた記録装置に特に好適に適用可
能である。本発明にかかるインクをインクジェット記録
方法に適用した場合、必要に応じて熱的な物性値(例え
ば、比熱、熱膨張係数、熱伝導率など)を調整すること
で、サテライトドットの発生等が生じないという利点が
ある。
【0053】本発明のインクまたはインクセットを用い
て記録を行うのに好適なインクジェット記録装置及びそ
れを用いたインクジェット記録方法の一例について以下
に説明する。
て記録を行うのに好適なインクジェット記録装置及びそ
れを用いたインクジェット記録方法の一例について以下
に説明する。
【0054】図1及び2は、インクジェット記録装置に
組み込む記録ヘッドの構成例を示す図である。
組み込む記録ヘッドの構成例を示す図である。
【0055】図1は、インク流路に沿った記録ヘッド13
の断面図であり、図2は図1のA−B線での切断面図であ
る。記録ヘッド13はインクを通す流路(ノズル)14を有
するガラス、セラミック、シリコン又はプラスチック板
等と発熱素子基板15とを接着して得られたものである。
発熱素子基板15は酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シ
リコン等で形成される保護層16、アルミニウム、金、ア
ルミニウム−銅合金等で形成される電極17−1、17−2、
HfB2、TaN、TaAl等の高融点材料から形成される発熱抵
抗体層18、熱酸化シリコン、酸化アルミニウム等で形成
される畜熱層19、シリコン、アルミニウム、窒化アルミ
ニウム等の放熱性の良い材料で形成される基板20より成
り立っている。
の断面図であり、図2は図1のA−B線での切断面図であ
る。記録ヘッド13はインクを通す流路(ノズル)14を有
するガラス、セラミック、シリコン又はプラスチック板
等と発熱素子基板15とを接着して得られたものである。
発熱素子基板15は酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シ
リコン等で形成される保護層16、アルミニウム、金、ア
ルミニウム−銅合金等で形成される電極17−1、17−2、
HfB2、TaN、TaAl等の高融点材料から形成される発熱抵
抗体層18、熱酸化シリコン、酸化アルミニウム等で形成
される畜熱層19、シリコン、アルミニウム、窒化アルミ
ニウム等の放熱性の良い材料で形成される基板20より成
り立っている。
【0056】上記記録ヘッドの電極17−1及び17−2にパ
ルス状の電気信号が印加されると、発熱素子基板15のn
で示される領域が急速に発熱し、この表面に接している
インクに気泡が発生し、その発生する圧力でメニスカス
23が突出し、インクが記録ヘッドのノズル14を通して吐
出し、吐出オリフィス22よりインク小滴24となり、被記
録材25に向かって飛翔する。図3には図1に示した記録
ヘッドを多数並べたマルチ記録ヘッドの外観図を示す。
このマルチ記録ヘッドはマルチノズル26を有するガラス
板27と、図1に説明したものと同じ様な発熱記録ヘッド
28を接着して作られている。
ルス状の電気信号が印加されると、発熱素子基板15のn
で示される領域が急速に発熱し、この表面に接している
インクに気泡が発生し、その発生する圧力でメニスカス
23が突出し、インクが記録ヘッドのノズル14を通して吐
出し、吐出オリフィス22よりインク小滴24となり、被記
録材25に向かって飛翔する。図3には図1に示した記録
ヘッドを多数並べたマルチ記録ヘッドの外観図を示す。
このマルチ記録ヘッドはマルチノズル26を有するガラス
板27と、図1に説明したものと同じ様な発熱記録ヘッド
28を接着して作られている。
【0057】図4に、この記録ヘッドを組み込んだイン
クジェット記録装置の一例を示す。図4において、61は
ワイピング部材としてのブレ−ドであり、その一端はブ
レ−ド保持部材によって保持固定されており、カンチレ
バ−の形態をなす。ブレ−ド61は記録ヘッド65による記
録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場合、記
録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。
62は記録ヘッド65の突出口面のキャップであり、ブレ−
ド61に隣接するホ−ムポジションに配置され、記録ヘッ
ド65の移動方向と垂直な方向に移動して、インク吐出口
面と当接し、キャッピングを行う構成を備える。更に、
63はブレ−ド61に隣接して設けられるインク吸収体であ
り、ブレ−ド61と同様、記録ヘッド65の移動経路中に突
出した形態で保持される。上記ブレ−ド61、キャップ62
及びインク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、
ブレ−ド61及びインク吸収体63によって吐出口面に水
分、塵埃等の除去が行われる。65は、吐出エネルギ−発
生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記
録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記
録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うための
キャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可
能に系合し、キャリッジ66の一部はモ−タ−68によって
駆動されるベルト69と接続(不図示)している。これに
よりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能とな
り、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域
の移動が可能となる。51は被記録材を挿入するための紙
給部、52は不図示のモ−タ−により駆動される紙送りロ
−ラ−である。
クジェット記録装置の一例を示す。図4において、61は
ワイピング部材としてのブレ−ドであり、その一端はブ
レ−ド保持部材によって保持固定されており、カンチレ
バ−の形態をなす。ブレ−ド61は記録ヘッド65による記
録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場合、記
録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。
62は記録ヘッド65の突出口面のキャップであり、ブレ−
ド61に隣接するホ−ムポジションに配置され、記録ヘッ
ド65の移動方向と垂直な方向に移動して、インク吐出口
面と当接し、キャッピングを行う構成を備える。更に、
63はブレ−ド61に隣接して設けられるインク吸収体であ
り、ブレ−ド61と同様、記録ヘッド65の移動経路中に突
出した形態で保持される。上記ブレ−ド61、キャップ62
及びインク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、
ブレ−ド61及びインク吸収体63によって吐出口面に水
分、塵埃等の除去が行われる。65は、吐出エネルギ−発
生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記
録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記
録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うための
キャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可
能に系合し、キャリッジ66の一部はモ−タ−68によって
駆動されるベルト69と接続(不図示)している。これに
よりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能とな
り、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域
の移動が可能となる。51は被記録材を挿入するための紙
給部、52は不図示のモ−タ−により駆動される紙送りロ
−ラ−である。
【0058】これらの構成により記録ヘッドの65吐出口
面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行に
つれて排紙ロ−ラ−53を配した排紙部へ排紙される。以
上の構成において記録ヘッド65が記録終了してホ−ムポ
ジションへ戻る際、吐出回復部64のキャップ62は記録ヘ
ッド65の移動経路から退避しているが、ブレ−ド61は移
動経路中に突出している。その結果、記録ヘッド65の吐
出口がワイピングされる。尚、キャップ62が記録ヘッド
65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャッ
プ62は記録ヘッドの移動経路中に突出するように移動す
る。記録ヘッド65がホ−ムポジションから記録開始位置
へ移動する場合、キャップ62及びブレ−ド61は上記した
ワイピングの時の位置と同一の位置にある。この結果、
この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピン
グされる。
面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行に
つれて排紙ロ−ラ−53を配した排紙部へ排紙される。以
上の構成において記録ヘッド65が記録終了してホ−ムポ
ジションへ戻る際、吐出回復部64のキャップ62は記録ヘ
ッド65の移動経路から退避しているが、ブレ−ド61は移
動経路中に突出している。その結果、記録ヘッド65の吐
出口がワイピングされる。尚、キャップ62が記録ヘッド
65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャッ
プ62は記録ヘッドの移動経路中に突出するように移動す
る。記録ヘッド65がホ−ムポジションから記録開始位置
へ移動する場合、キャップ62及びブレ−ド61は上記した
ワイピングの時の位置と同一の位置にある。この結果、
この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピン
グされる。
【0059】上述の記録ヘッドのホ−ムポジションへの
移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘ
ッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔
で記録領域に隣接したホ−ムポジションへ移動し、この
移動に伴って上記ワイピングが行われる。
移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘ
ッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔
で記録領域に隣接したホ−ムポジションへ移動し、この
移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0060】図5は、記録ヘッドにインク供給部材、例
えば、チュ−ブを介して供給されるインクを収容したイ
ンクカ−トリッジ45の一例を示す図である。ここで40は
供給用インクを収納したインク収容部、例えば、インク
袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられてい
る。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、イ
ンク袋40中のインクを記録ヘッドに供給可能にする。44
は廃インクを受容するインク吸収体である。インク収容
部としてはインクとの接液面がポリオレフィン、特にポ
リエチレンで形成されているものが好ましい。
えば、チュ−ブを介して供給されるインクを収容したイ
ンクカ−トリッジ45の一例を示す図である。ここで40は
供給用インクを収納したインク収容部、例えば、インク
袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられてい
る。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、イ
ンク袋40中のインクを記録ヘッドに供給可能にする。44
は廃インクを受容するインク吸収体である。インク収容
部としてはインクとの接液面がポリオレフィン、特にポ
リエチレンで形成されているものが好ましい。
【0061】本発明にかかるインクジェット記録装置の
記録ヘッド部とインク収容部の態様としては、上述の様
に記録ヘッドとインクカ−トリッジとが別体となったも
のに限らず、図6に示すようなそれらが一体になった記
録ユニットにも好適に用いられる。図6において、70は
記録ユニットであり、この中にはインクを収容したイン
ク収容部、例えば、インク吸収体が収納されており、か
かるインク吸収体中のインクが複数オリフィスを有する
記録ヘッド部71からインク滴として吐出される構成にな
っている。インク吸収体の材料としてはポリウレタン、
セルロース又はポリビニルアセテートを用いることが本
発明にとって好ましい。又、インク吸収体を用いず、イ
ンク収容部が内部にバネ等を仕込んだインク袋であるよ
うな構造でもよい。72はカ−トリッジ内部を大気に連通
させるための大気連通口である。この記録ユニット70は
図4に示す記録ヘッド65に換えて用いられることで記録
装置を構成できるものであって、キャリッジ66に対して
着脱自在になっている。
記録ヘッド部とインク収容部の態様としては、上述の様
に記録ヘッドとインクカ−トリッジとが別体となったも
のに限らず、図6に示すようなそれらが一体になった記
録ユニットにも好適に用いられる。図6において、70は
記録ユニットであり、この中にはインクを収容したイン
ク収容部、例えば、インク吸収体が収納されており、か
かるインク吸収体中のインクが複数オリフィスを有する
記録ヘッド部71からインク滴として吐出される構成にな
っている。インク吸収体の材料としてはポリウレタン、
セルロース又はポリビニルアセテートを用いることが本
発明にとって好ましい。又、インク吸収体を用いず、イ
ンク収容部が内部にバネ等を仕込んだインク袋であるよ
うな構造でもよい。72はカ−トリッジ内部を大気に連通
させるための大気連通口である。この記録ユニット70は
図4に示す記録ヘッド65に換えて用いられることで記録
装置を構成できるものであって、キャリッジ66に対して
着脱自在になっている。
【0062】以上の記録装置において、単色インクを用
いる場合には、記録ヘッドに所定の単色インク、例えば
Bkインクを供給して記録情報に応じて被記録材上への
記録を行う。また、2色以上の複数のインク、例えば
M、C、Y及びBkの4色からなるインクセットを用い
てカラー画像の形成を行う場合は、これらのインクの各
々を記録情報に応じて記録ヘッドから被記録材に吐出さ
せて記録を行う。この際、本発明にかかる記録方法で
は、少なくとも1つのインクに先に説明した不溶化色材
インクが用いられる。
いる場合には、記録ヘッドに所定の単色インク、例えば
Bkインクを供給して記録情報に応じて被記録材上への
記録を行う。また、2色以上の複数のインク、例えば
M、C、Y及びBkの4色からなるインクセットを用い
てカラー画像の形成を行う場合は、これらのインクの各
々を記録情報に応じて記録ヘッドから被記録材に吐出さ
せて記録を行う。この際、本発明にかかる記録方法で
は、少なくとも1つのインクに先に説明した不溶化色材
インクが用いられる。
【0063】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて本発明を
更に具体的に説明する。なお、「部」及び「%」は質量
基準である。カチオン性物質の分子量については、塩化
物イオン等で中和されていない状態の、式(1)で示さ
れる構造の分子量を記載する。 (実施例1)下記に示す成分をよく混合した後、凝集物
をよく水洗し、水分を蒸発させて水に不溶性となった不
溶化色材Aを得た。 不溶化色材A調製用材料; ・水溶性染料:Project Fast Magenta2(Zeneca社
製):4.2% ・塩化ベンザルコニウム(カチオンG50、三洋化成製)
(分子量304):8.3% ・水:残部 次に、不溶化色材Aを、まず、下記に示す溶剤に溶解さ
せた後、分散剤の存在下で、水を加え、ホモジナイザー
7000rpm、7分間の処理で不溶化色材を分散させ
て、水分散性インクを得た。このインクをポアサイズ
0.5μmのフロロポアフィルター(商品名、住友電工
(株)社製)にて加圧濾過し、インクAを得た。 インク組成; ・不溶化色材A:3% ・ベンジルアルコール:10% ・ジエチレングリコールモノメチルエーテル:4% ・2−ピロリドン:10% ・ジエチレングリコール:5% ・分散剤(アクリル系ポリマー(Joncryl680、ジョン
ソン社製、重量平均分子量4900、酸価215):1
0% ・水:残部。
更に具体的に説明する。なお、「部」及び「%」は質量
基準である。カチオン性物質の分子量については、塩化
物イオン等で中和されていない状態の、式(1)で示さ
れる構造の分子量を記載する。 (実施例1)下記に示す成分をよく混合した後、凝集物
をよく水洗し、水分を蒸発させて水に不溶性となった不
溶化色材Aを得た。 不溶化色材A調製用材料; ・水溶性染料:Project Fast Magenta2(Zeneca社
製):4.2% ・塩化ベンザルコニウム(カチオンG50、三洋化成製)
(分子量304):8.3% ・水:残部 次に、不溶化色材Aを、まず、下記に示す溶剤に溶解さ
せた後、分散剤の存在下で、水を加え、ホモジナイザー
7000rpm、7分間の処理で不溶化色材を分散させ
て、水分散性インクを得た。このインクをポアサイズ
0.5μmのフロロポアフィルター(商品名、住友電工
(株)社製)にて加圧濾過し、インクAを得た。 インク組成; ・不溶化色材A:3% ・ベンジルアルコール:10% ・ジエチレングリコールモノメチルエーテル:4% ・2−ピロリドン:10% ・ジエチレングリコール:5% ・分散剤(アクリル系ポリマー(Joncryl680、ジョン
ソン社製、重量平均分子量4900、酸価215):1
0% ・水:残部。
【0064】(実施例2)下記に示す成分をよく混合し
た後、凝集物をよく水洗し、水分を蒸発させて水に不溶
性となった不溶化色材Bを得た。 不溶化色材B調製用材料; ・以下の式(2)で示される水溶性染料:7.2%
た後、凝集物をよく水洗し、水分を蒸発させて水に不溶
性となった不溶化色材Bを得た。 不溶化色材B調製用材料; ・以下の式(2)で示される水溶性染料:7.2%
【0065】
【化5】
【0066】(A:スルホン基またはカルボキシル基、
B:炭素数1〜3のアルキル基) ・塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(カチオンA
B600、日本油脂製) (分子量312):16.1% ・水:残部 次に、不溶化色材Bを、まず、下記に示す溶剤に溶解さ
せた後、分散剤の存在下で、水を加え、ホモジナイザー
7000rpm、7分間の処理で不溶化色材を分散させ
て、水分散性インクを得た。このインクをポアサイズ
0.5μmのフロロポアフィルター(商品名、住友電工
(株)社製)にて加圧濾過し、インクBを得た。 インク組成; ・不溶化色材B:3% ・ベンジルアルコール:10% ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:4% ・N−メチルピロリドン:10% ・エチレングリコール:5% ・分散剤(アクリル系ポリマー(Joncryl683、ジョン
ソン社製、重量平均分子量8000、酸価160):1
0% ・水:残部。
B:炭素数1〜3のアルキル基) ・塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(カチオンA
B600、日本油脂製) (分子量312):16.1% ・水:残部 次に、不溶化色材Bを、まず、下記に示す溶剤に溶解さ
せた後、分散剤の存在下で、水を加え、ホモジナイザー
7000rpm、7分間の処理で不溶化色材を分散させ
て、水分散性インクを得た。このインクをポアサイズ
0.5μmのフロロポアフィルター(商品名、住友電工
(株)社製)にて加圧濾過し、インクBを得た。 インク組成; ・不溶化色材B:3% ・ベンジルアルコール:10% ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:4% ・N−メチルピロリドン:10% ・エチレングリコール:5% ・分散剤(アクリル系ポリマー(Joncryl683、ジョン
ソン社製、重量平均分子量8000、酸価160):1
0% ・水:残部。
【0067】(実施例3)下記に示す成分をよく混合し
た後、凝集物をよく水洗し、水分を蒸発させて水に不溶
性となった不溶化色材Cを得た。 不溶化色材C調製用材料; ・水溶性染料:C.I.Food Black:5% ・塩化ジオクチルジメチルアンモニウム(CA308
0、日光ケミカル社製、分子量270):18.5% ・水:残部 次に、不溶化色材Cを、まず、下記に示す溶剤に溶解さ
せた後、分散剤の存在下で、水を加え、ホモジナイザー
7000rpm、7分間の処理で不溶化色材を分散させ
て、水分散性インクを得た。このインクをポアサイズ
0.5μmのフロロポアフィルター(商品名、住友電工
(株)社製)にて加圧濾過し、インクCを得た。 インク組成; ・不溶化色材C:3% ・ベンジルアルコール:10% ・トリエチレングリコールモノブチルエーテル:4% ・トリエチレングリコール:10% ・2−ピロリドン:5% ・分散剤(界面活性剤、ノニポール85/HLB=12.6、三
洋化成社製):10% ・水:残部。
た後、凝集物をよく水洗し、水分を蒸発させて水に不溶
性となった不溶化色材Cを得た。 不溶化色材C調製用材料; ・水溶性染料:C.I.Food Black:5% ・塩化ジオクチルジメチルアンモニウム(CA308
0、日光ケミカル社製、分子量270):18.5% ・水:残部 次に、不溶化色材Cを、まず、下記に示す溶剤に溶解さ
せた後、分散剤の存在下で、水を加え、ホモジナイザー
7000rpm、7分間の処理で不溶化色材を分散させ
て、水分散性インクを得た。このインクをポアサイズ
0.5μmのフロロポアフィルター(商品名、住友電工
(株)社製)にて加圧濾過し、インクCを得た。 インク組成; ・不溶化色材C:3% ・ベンジルアルコール:10% ・トリエチレングリコールモノブチルエーテル:4% ・トリエチレングリコール:10% ・2−ピロリドン:5% ・分散剤(界面活性剤、ノニポール85/HLB=12.6、三
洋化成社製):10% ・水:残部。
【0068】(実施例4)下記に示す成分をよく混合し
た後、凝集物をよく水洗し、水分を蒸発させて水に不溶
性となった不溶化色材Dを得た。 不溶化色材D調製用材料; ・水溶性染料:C.I.Direct Blue 199:10.9% ・塩化オクチルジメチルアンモニウム(CA3080、
日光ケミカル社製):7.9% ・水:残部 次に、不溶化色材Dを、まず、下記に示す溶剤に溶解さ
せた後、分散剤の存在下で、水を加え、ホモジナイザー
7000rpm、7分間の処理で不溶化色材を分散させ
て、水分散性インクを得た。このインクをポアサイズ
0.5μmのフロロポアフィルター(商品名、住友電工
(株)社製)にて加圧濾過し、インクDを得た。 インク組成; ・不溶化色材D:3% ・ベンジルアルコール:8% ・ジエチレングリコールモノメチルエーテル:4% ・ジエチレングリコール:10% ・2−ピロリドン:5% ・分散剤(界面活性剤、ノニポール55、HLB10.5、
三洋化成社製):10% ・水:残部。
た後、凝集物をよく水洗し、水分を蒸発させて水に不溶
性となった不溶化色材Dを得た。 不溶化色材D調製用材料; ・水溶性染料:C.I.Direct Blue 199:10.9% ・塩化オクチルジメチルアンモニウム(CA3080、
日光ケミカル社製):7.9% ・水:残部 次に、不溶化色材Dを、まず、下記に示す溶剤に溶解さ
せた後、分散剤の存在下で、水を加え、ホモジナイザー
7000rpm、7分間の処理で不溶化色材を分散させ
て、水分散性インクを得た。このインクをポアサイズ
0.5μmのフロロポアフィルター(商品名、住友電工
(株)社製)にて加圧濾過し、インクDを得た。 インク組成; ・不溶化色材D:3% ・ベンジルアルコール:8% ・ジエチレングリコールモノメチルエーテル:4% ・ジエチレングリコール:10% ・2−ピロリドン:5% ・分散剤(界面活性剤、ノニポール55、HLB10.5、
三洋化成社製):10% ・水:残部。
【0069】(参考例1)不溶化染料Dの代わりに、油
性染料Orasol Blue GN(Ciba社製)を用いる以外は実施
例4と同様にしてインクを調製し、インクIを得た。
性染料Orasol Blue GN(Ciba社製)を用いる以外は実施
例4と同様にしてインクを調製し、インクIを得た。
【0070】(参考例2)不溶化染料Eの代わりに、油
性染料Orasol Yellow 4GN(Ciba社製)を用いる以外は
実施例5と同様にしてインクを調製し、インクJを得
た。
性染料Orasol Yellow 4GN(Ciba社製)を用いる以外は
実施例5と同様にしてインクを調製し、インクJを得
た。
【0071】(比較例1)不溶化色材Aの代わりに、油
性染料Spilloin Red BEH special(保土ヶ谷化学社製)
を用いる以外は実施例1と同様にしてインクを調製し、
インクKを得た。
性染料Spilloin Red BEH special(保土ヶ谷化学社製)
を用いる以外は実施例1と同様にしてインクを調製し、
インクKを得た。
【0072】(比較例2)不溶化色材Cの代わりに、油
性染料Valifast Black 3804(オリエント化学工業社
製)を用いる以外は実施例3と同様にしてインクを調製
し、インクLを得た。
性染料Valifast Black 3804(オリエント化学工業社
製)を用いる以外は実施例3と同様にしてインクを調製
し、インクLを得た。
【0073】(比較例3)不溶化色材Aの代わりに、水
溶性染料Project Fast Magenta 2(ZENECA社製)を用い
る以外は実施例1と同様にしてインクを調製し、インク
Mを得た。
溶性染料Project Fast Magenta 2(ZENECA社製)を用い
る以外は実施例1と同様にしてインクを調製し、インク
Mを得た。
【0074】(比較例4) ・塩化ベンザルコニウムの代わりに塩化ジステアリルジ
メチルアンモニウム(コータミンD86P、花王株式会社
製)を用いる以外は実施例1と同様にしてインクNを得
た。
メチルアンモニウム(コータミンD86P、花王株式会社
製)を用いる以外は実施例1と同様にしてインクNを得
た。
【0075】(比較例5) ・塩化ベンザルコニウムの代わりに、塩化トリブチルベ
ンジルアンモニウム(分子量304、三洋化成社製)を
用いる以外は実施例1と同様にしてインクOを得た。
ンジルアンモニウム(分子量304、三洋化成社製)を
用いる以外は実施例1と同様にしてインクOを得た。
【0076】(評価方法及び評価基準)上記各例で調製
したインクを用いて以下の項目について評価した。 (1)色調の評価 インクジェット記録装置(バブルジェットプリンターBJ
C4100、キヤノン株式会社製)に所定のインクを充填し
て、XX4024紙( ゼロックス社製)にベタ印字
を行い、その色調を目視にて観察し、以下の評価基準で
評価した。 ○:色が鮮やかである。 ×:色がくすんでいる。 (2)耐水性の評価 インクジェット記録装置(バブルジェットプリンターBJ
C4100、キヤノン株式会社製)に所定のインクを充填し
て、XX4024紙( ゼロックス社製)にベタ部を
印字した後、印字を停止し、印字物を1時間以上放置
後、水道水を印字物上に流した。その際のべた部におけ
る色の滲み出しを目視にて観察し、以下の評価基準で評
価した。 ○:紙への滲み出しがほとんどない。 △:紙への滲み出しが若干あるが、問題のないレベルで
ある。 ×:紙への滲み出しが激しく、目立つ。 (3)インクの分散安定性の評価 各インクの調製直後における色材の分散安定性を目視に
より観察し、以下の基準で評価した。 ○:目に見える色材の固まりがなく、均一に分散してい
る。 ×:目に見える色材の固まりがあり、均一に分散してい
ない。
したインクを用いて以下の項目について評価した。 (1)色調の評価 インクジェット記録装置(バブルジェットプリンターBJ
C4100、キヤノン株式会社製)に所定のインクを充填し
て、XX4024紙( ゼロックス社製)にベタ印字
を行い、その色調を目視にて観察し、以下の評価基準で
評価した。 ○:色が鮮やかである。 ×:色がくすんでいる。 (2)耐水性の評価 インクジェット記録装置(バブルジェットプリンターBJ
C4100、キヤノン株式会社製)に所定のインクを充填し
て、XX4024紙( ゼロックス社製)にベタ部を
印字した後、印字を停止し、印字物を1時間以上放置
後、水道水を印字物上に流した。その際のべた部におけ
る色の滲み出しを目視にて観察し、以下の評価基準で評
価した。 ○:紙への滲み出しがほとんどない。 △:紙への滲み出しが若干あるが、問題のないレベルで
ある。 ×:紙への滲み出しが激しく、目立つ。 (3)インクの分散安定性の評価 各インクの調製直後における色材の分散安定性を目視に
より観察し、以下の基準で評価した。 ○:目に見える色材の固まりがなく、均一に分散してい
る。 ×:目に見える色材の固まりがあり、均一に分散してい
ない。
【0077】以上の各評価における結果を以下の表1に
示す。
示す。
【0078】
【表1】
【0079】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、良好な色
調及び耐水性を有する着色部を被記録材上に形成でき、
かつ色材の分散安定性に優れ、インクジェット方式を用
いた記録に好適に適用できるインクを提供することがで
きる。
調及び耐水性を有する着色部を被記録材上に形成でき、
かつ色材の分散安定性に優れ、インクジェット方式を用
いた記録に好適に適用できるインクを提供することがで
きる。
【図1】インクジェット記録装置のヘッドの一例を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図2】インクジェット記録装置のヘッドの一例を示す
横断面図である。
横断面図である。
【図3】図1に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外
観斜視図である。
観斜視図である。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す概略斜視
図である。
図である。
【図5】インクカートリッジの一例を示す縦断面図であ
る。
る。
【図6】記録ユニットの一例を示す斜視図である。
13 ヘッド 14 インク溝 15 発熱ヘッド 16 保護膜 17−1、17−2 電極 18 発熱抵抗体層 19 蓄熱層 20 基板 21 インク 22 吐出オリフィス(微細孔) 23 メニスカス 24 インク小滴 25 被記録材 26 マルチ溝 27 ガラス板 28 発熱ヘッド 40 インク袋 42 栓 44 インク吸収体 45 インクカートリッジ 51 給紙部 52 紙送りローラー 53 排紙ローラー 61 ブレード 62 キャップ 63 インク吸収体 64 吐出回復部 65 記録ヘッド 66 キャリッジ 67 ガイド軸 68 モーター 69 ベルト
フロントページの続き (72)発明者 滝沢 吉久 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 FC01 2H086 BA02 BA53 BA56 BA59 BA60 4J039 AB01 AB02 AB07 AD02 AD03 AD06 AD07 AD09 AD10 AD12 AD14 AD22 AD23 AE03 AE06 AE07 AE08 AE09 AF07 BC07 BC09 BC12 BC13 BC16 BC19 BC31 BC33 BC36 BC37 BC50 BC51 BC54 BC55 BE06 BE12 BE22 CA06 EA15 EA16 EA17 EA38 GA24
Claims (22)
- 【請求項1】 界面活性剤及び水溶性ポリマーの少なく
とも一方と、水性媒体と、色材と、を含むインクにおい
て、 前記色材が、スルホン基及びカルボキシル基の少なくと
も一方の水溶性可溶化基を有する水溶性染料を、下記式
(1): 【化1】 (R1は−ClH2l+1、R2は−CmH2m+1、R3は−CnH
2n+1で表されるアルキル基であり、lは8から18、m
は1から18、nは1から18の整数であり、かつ、1
0≦l+m+n≦30であり、R4はメチル基またはベ
ンジル基である。)で示されるカチオン性化合物によっ
て水不溶化させた色材であることを特徴とするインク。 - 【請求項2】 前記界面活性剤のHLBが10〜14の
範囲内である請求項1に記載のインク。 - 【請求項3】 前記水溶性ポリマーの重量平均分子量
が、1000〜30000の範囲内にある請求項1に記
載のインク。 - 【請求項4】 該インクがインクジェット用である請求
項1〜3の何れかに記載のインク。 - 【請求項5】 異なる色の複数のインクからなるインク
セットであって、 該複数のインクに水不溶化色材インクが含まれ、 該水不溶化インクが、界面活性剤及び水溶性ポリマーの
少なくとも一方と、水性媒体と、色材と、を含み、該色
材が、スルホン基及びカルボキシル基の少なくとも一方
の水溶性可溶化基を有する水溶性染料を、下記式
(1): 【化2】 (R1は−ClH2l+1、R2は−CmH2m+1、R3は−CnH
2n+1で表されるアルキル基であり、lは8から18、m
は1から18、nは1から18の整数であり、かつ10
≦l+m+n≦30であり、R4はメチル基またはベン
ジル基である。)で示されるカチオン化合物によって不
溶化させた色材であることを特徴とするインクセット。 - 【請求項6】 前記複数のインクに、シアン、イエロー
及びマゼンタの3色のインクが含まれ、これらの3色の
インクの少なくとも1つに前記水不溶化色材インクが用
いられている請求項5に記載のインクセット。 - 【請求項7】 該インクセットが、インクジェット用で
ある請求項5又は6に記載のインクセット。 - 【請求項8】 被記録材にインクジェット方式によりイ
ンクを付与して記録を行うインクジェット記録方法にお
いて、 該インクとして、請求項4に記載のインク、あるいは請
求項7に記載のインクセットを用いることを特徴とする
インクジェット記録方法。 - 【請求項9】 前記インクセットが、カラー画像形成用
の色のインクを含み、前記被記録材にカラー画像を形成
する請求項8に記載のインクジェット記録方法。 - 【請求項10】 前記インクジェット方式が熱エネルギ
ーを利用してインクの被記録材への付与を行う請求項8
または9に記載のインクジェット記録方法。 - 【請求項11】 インクを収容したインク収容部と、該
インク収容部から供給されたインクを吐出する記録ヘッ
ド部とを備えた記録ユニットにおいて、該インク収容部
が請求項4に記載のインク、あるいは請求項7に記載の
インクセットを構成する各インクを収納する部分を有す
ることを特徴とする記録ユニット。 - 【請求項12】 前記記録ヘッド部が、熱エネルギーを
利用してインクの被記録材への付与を行う請求項11に
記載の記録ユニット。 - 【請求項13】 前記インク収容部がポリウレタン、セ
ルロース、ポリビニルアセテートまたはポリオレフィン
系樹脂で形成されている請求項11に記載の記録ユニッ
ト。 - 【請求項14】 インクを収容したインク収容部と、該
インク収容部から供給されたインクを吐出する記録ヘッ
ド部とを有する記録ユニットを備えたインクジェット記
録装置において、該記録ユニットが請求項11〜13の
いずれかに記載の記録ユニットであることを特徴とする
インクジェット記録装置。 - 【請求項15】 インクを収容したインク収容部を備え
たインクカートリッジにおいて、請求項1〜4のいずれ
かに記載のインク、あるいは請求項5〜7のいずれかに
記載のインクセットを構成する各インクを収納する部分
を有することを特徴とするインクカートリッジ。 - 【請求項16】 インク収容部のインクと接触する面が
ポリオレフィン系樹脂で構成された請求項15に記載の
インクカートリッジ。 - 【請求項17】 インクを収容するインク収容部と、該
インク収容部から供給されたインクを吐出するための記
録ヘッドと、該インク収容部から該記録ヘッドに供給す
るためのインク供給部とを有するインクジェット記録装
置において、該インク収容部が、請求項15または16
に記載のインクカートリッジからなることを特徴とする
インクジェット記録装置。 - 【請求項18】 前記記録ヘッド部が、熱エネルギーを
利用してインクの被記録材への付与を行う請求項17に
記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項19】 界面活性剤及び水溶性ポリマーの少な
くとも一方と、水性媒体と、色材と、を含むインクの製
造方法において、 スルホン基及びカルボキシル基の少なくとも一方の水溶
性可溶化基を有する水溶性染料を、下記式(1): 【化3】 (R1は−ClH2l+1、R2は−CmH2m+1、R3は−CnH
2n+1で表されるアルキル基であり、lは8から18、m
は1から18、nは1から18の整数であり、かつ、1
0≦l+m+n≦30であり、R4はメチル基またはベ
ンジル基である。)で示されるカチオン性化合物によっ
て水不溶化して色材を得る工程と、該色材を、界面活性
剤及び水溶性ポリマーの少なくとも一方とともに水性媒
体に含有させてインクを得る工程と、を有することを特
徴とするインクの製造方法。 - 【請求項20】 前記界面活性剤のHLBが10〜14
の範囲内である請求項19に記載のインクの製造方法。 - 【請求項21】 前記水溶性ポリマーの重量平均分子量
が、1000〜30000の範囲内にある請求項19に
記載のインクの製造方法。 - 【請求項22】 該インクがインクジェット用である請
求項19〜21の何れかに記載のインクの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001050512A JP2002249688A (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | インク、インクの製造方法、かかるインクを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001050512A JP2002249688A (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | インク、インクの製造方法、かかるインクを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002249688A true JP2002249688A (ja) | 2002-09-06 |
Family
ID=18911454
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001050512A Pending JP2002249688A (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | インク、インクの製造方法、かかるインクを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002249688A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005336489A (ja) * | 2004-05-25 | 2005-12-08 | Samsung Electronics Co Ltd | インクセット,インクジェット記録装置及び画像形成方法 |
JP2012008421A (ja) * | 2010-06-28 | 2012-01-12 | Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd | カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ |
-
2001
- 2001-02-26 JP JP2001050512A patent/JP2002249688A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012008421A (ja) * | 2010-06-28 | 2012-01-12 | Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd | カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ |
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