JP2002248921A - 車両用懸架装置の制御装置 - Google Patents

車両用懸架装置の制御装置

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JP2002248921A
JP2002248921A JP2001045720A JP2001045720A JP2002248921A JP 2002248921 A JP2002248921 A JP 2002248921A JP 2001045720 A JP2001045720 A JP 2001045720A JP 2001045720 A JP2001045720 A JP 2001045720A JP 2002248921 A JP2002248921 A JP 2002248921A
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actuator
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Hideo Nakai
英雄 中井
Kazunari Kamimura
一整 上村
Satoru Osaku
覚 大作
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体のロール、ピッチ、ヒーブの各モード振
動に対し、4輪に備えられたショックアブソーバにより
制振力を発生する。 【解決手段】 振動の抑制対象となるモードは、ロール
p、ピッチq、ヒーブvの3自由度である。この振動を
抑制するためのショックアブソーバで発生する減衰力c
siは、車輪が4輪あるので、4自由度である。残りの1
自由度を各輪減衰力の総和が最小となるようにすること
により、各輪減衰力csiを決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用懸架装置に
関し、特に車体と車輪の間に設けられたアクチュエータ
による車体の振動抑制に関する。
【0002】
【従来の技術】車輪から車体への入力や、車体に作用す
る慣性力などに応じて、懸架装置の特性を変化させ、振
動抑制や姿勢制御を行う車両用懸架装置が知られてい
る。懸架装置の特性を変化させるために、車体の車輪の
間に設けられ、減衰係数を変更可能なショックアブソー
バを備えた懸架装置が知られている。また、車体と車輪
の間に伸縮自在なアクチュエータを配置し、能動的に車
体と車輪間の距離(以下、ストロークと記す)を制御
し、姿勢制御等を行う懸架装置も知られている。
【0003】特開平7−285311号公報には、アク
チュエータにより能動的にストロークを制御する車両用
懸架装置が開示されている。この装置では、ヒーブ(バ
ウンス)、ロール、ピッチの各モードの振動を個別に検
知し、ロールとピッチに関しては、大きい方のモードを
優先して制御が行われる。例えば、ロールが大きい場合
には、ロールとヒーブの振動抑制が優先するように制御
が行われる。また、この装置においては、ロール、ヒー
ブ、ピッチの各モードの振動抑制力に加えて車高を制御
する力を用いることにより、車両の4輪に備えられたア
クチュエータ個々の発生する力を一意に決定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の公報に記載の装
置においては、能動的にストロークを制御可能なアクチ
ュエータを備えているため車高を制御することが可能で
あったが、このようなアクチュエータを備えていない車
両においては、その制御方法を適用することができなか
った。例えば、減衰力を制御可能なショックアブソーバ
を備えた懸架装置においては、ストロークの変化に応じ
た減衰力を発生させることはできても、ストロークを自
ら伸縮させることはできない。したがって、このような
懸架装置を備えた車両においては、前記公報の装置にお
ける車高を制御する力を発生することができない場合が
あり、適切な制御を行えないという問題があった。
【0005】本発明は、前述の課題を解決するためにな
されたものであり、能動的にストロークの制御を行うこ
とができない懸架装置においても、ロール、ヒーブ、ピ
ッチの各モードに対する振動抑制力を各車輪にて発生可
能とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明にかかる車両用懸架装置の制御装置は、測
定された車体のロール、ピッチ、ヒーブの各々のモード
の振動に対し、これを抑制するために各モードが必要と
する振動抑制力を算出する。そして、この車体振動抑制
力を発生させるために、個々の車輪と車体の間に作用さ
せるべき力である各輪振動抑制力を求める。このとき、
制御すべきモードがロール、ピッチ、ヒーブの3自由度
であるのに対し、各輪振動抑制力は、4輪に対応して4
自由度である。したがって、各輪振動抑制力を決定する
ために、各輪振動抑制力の総和が最小となるという条件
を加える。そして、算出された各輪振動抑制力を発生す
るように個々の車輪に設けられたアクチュエータを制御
する。
【0007】また、前記振動抑制力は、車体の各振動モ
ードの速度成分に比例したものとすることができる。
【0008】車体各モードが必要とする制振力を本発明
では以下のように定めた。
【0009】まず、ステアリングに取り付けた角度セン
サ出力、アクセルペダルに取り付けた角度センサ出力、
ブレーキペダルに取り付けた角度センサ出力から得られ
る操作情報、車車間通信やGPS(全地球測位システ
ム)、地図情報等により得られる外部情報により、車体
挙動が生じる前に、フィードフォワードにより車体各モ
ードの制振力を決める。もう少し詳細に述べると、ステ
アリングセンサ情報や外部情報により、車両が旋回する
場合には、あらかじめロール方向減衰係数を上昇させ
る。また、アクセルやブレーキのセンサ情報や外部情報
により車両が加減速する場合には、あらかじめピッチン
グ方向の減衰係数を上昇させる。
【0010】一方、車体上下速度と変位、車体ロール角
度と角速度、車体ピッチ角度と角速度などの車体各部の
状態量(車両挙動)を用いて、車両挙動が生じた後に、
フィードバックにより車体各モードの制振力を決める。
これについては、現代制御理論を用いフィードバックゲ
インを決めることにより実現した。
【0011】そして、上記二つの車体各モードの制振力
に適当な重みを付けることにより重み付けした制振力を
加算することにより、制御で用いる車体各モードの制振
力を決めることもできる。
【0012】アクチュエータが能動的に動作可能なも
の、例えば流体圧アクチュエータであれば、各輪振動抑
制力の総和が最小となるようにしているので、流体圧源
の負荷が減少する。
【0013】また、アクチュエータが減衰力を調整可能
なショックアブソーバであり、能動的には動作しないも
のであっても、各輪振動抑制力をショックアブソーバの
発生する減衰力とすれば、車体振動の抑制が可能とな
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。図1は車
両モデル、また図2は単輪モデルを示している。質量M
bを有する車体の前後方向にX軸、水平面内であってX
軸に直交する方向にY軸、そして、X軸およびY軸に直
交する方向にZ軸をとる。また、これらのX,Y,Z軸
は、車体の重心を通る。X軸周りの回転速度をp、Y軸
周りの回転速度をq、Z軸方向の車体重心の速度をzと
する。また、以下の説明においては、X軸周りの運動に
関する定数または変数には添え字p を、Y軸周りの運動
に関する定数または変数には添え字q を、Z軸方向の重
心の運動に関する定数または変数には添え字v を付す。
また、車両に備えられた4輪に関する定数には、右前輪
に添え字1を、左前輪に添え字2を、左後輪に添え字3
を、右後輪に添え字4を付す。各輪に関するばね下質量
をMwi(i=1〜4、以下同様)、車輪のZ軸方向速度
をwi 、ばね上ばね下間のばねのばね定数、ショックア
ブソーバの減衰係数をそれぞれksi,csiとする。ま
た、各輪の接地点の路面変位をri 、タイヤに相当する
ばね定数をktiとする。このモデルにおいては、車体に
関して、Z軸並進運動、X軸周りの回転運動、Y軸周り
の回転運動の3つの自由度を有し、車輪に関してはZ軸
並進運動の1自由度である。車輪は4個あるので、この
モデルの全自由度は、7自由度となる。
【0015】図1の車両モデルにおいて、車体の運動を
記述するZ軸方向の並進運動、X軸周りの回転運動、Y
軸周りの回転運動に関する運動方程式を、それぞれ次式
(1)〜(3)に示す。なお、zv は車体重心のZ軸方
向の変位、zsiは各輪懸架装置の伸縮速度、si は各輪
懸架装置の伸縮変位、fciはショックアブソーバの発生
する減衰力、Ix ,Iy はそれぞれX軸、Y軸周りの車
体の慣性モーメント、Df ,Dr はそれぞれ前後輪のト
レッド、Lf ,Lr はそれぞれ前後車軸と重心との距離
である。
【0016】
【数1】
【0017】さらに、ばね下の運動、すなわち前輪のZ
軸方向の運動および後輪のZ軸方向の運動を、それぞれ
式(4),(5)に示す。
【0018】
【数2】
【0019】各輪の懸架装置の伸縮速度zsiおよび伸縮
変位si を、それぞれ式(6),(7)に示す。
【0020】
【数3】
【0021】さらに、式(1)〜(4)の運動方程式を
次式(8)の状態方程式で表す。ここで、A,Bu ,B
w は、式(1)〜(4)の運動方程式より決まる係数行
列であり、x,u,wは、式(9)〜(11)で決まる
ベクトルである。
【0022】
【数4】
【0023】従来、減衰力制御懸架装置に適用されてい
るスカイフック制御法(以下、SH制御法と記す)は、
個々の車輪ごとに適用される。すなわち、各輪間の相互
作用を無視し、各輪独立で減衰係数を制御している。つ
まり、この制御方法においては、車体モードの概念がな
いので、最終的な制御対象となる車体の運動をチューニ
ングするためには、多くの試行錯誤が必要となる。
【0024】このSH制御法は、車体モードごとのチュ
ーニングは難しいが、適切なチューニングがなされた場
合には、良好な乗り心地が実現されている。そこで、車
体速度に比例した減衰力を発生するSH制御則の考え方
は踏襲し、車体モードごとのチューニングを容易にした
制御則であるモード非干渉化制御法(以下、MD制御法
と記す)について説明する。
【0025】前述の式(8)の運動方程式の係数行列B
u は、次式(12)にて表される。
【0026】
【数5】
【0027】車体速度に比例した減衰力を発生させるた
めに、個々ではu=Ku xのフィードバックゲインKu
のうち車体速度に完成しない要素は0とする。
【0028】
【数6】
【0029】式(12),(13)のBu ,Ku から車
体速度に関係する要素のみを取り出した行列M,Kを次
式(14),(15)のように定義する。
【0030】
【数7】
【0031】ここで、各モードの速度成分に比例した減
衰力を発生するためには、行列M,Kの積MKが次式
(16)のようになる必要がある。なお、Cv ,Cp ,
Cq はモードごとの減衰係数定数である。
【0032】
【数8】
【0033】ここで、ショックアブソーバの伸縮による
減衰力の条件を無視すれば、式(16)を満足するよう
に設定したフィードバックゲインKにより、各モードの
速度成分に比例した減衰力を発生することができる。
【0034】次に、ショックアブソーバの伸縮による減
衰力の条件について考察する。まず、行列M,Nv ,N
p ,Nq を次式(17)のように定義する。ただし、m
は行列Mの1列目、[上線付きのM]はMの2〜4列目
から構成した行列で、[上線付きM]は、正則行列であ
る。
【0035】
【数9】
【0036】式(17)の定義により、式(16)を書
き換えると、次式(18)を得る。
【0037】
【数10】
【0038】制御系から各輪のショックアブソーバへの
指令減衰力は次式(19)で決まり、これを式(18)
に代入すれば、式(20)を得る。
【0039】
【数11】
【0040】さらに、式(22)に示されるスカラ変数
Cr ,rを導入し、式(20)を整理すると、式(2
1)を得る。
【0041】
【数12】
【0042】ここで、ショックアブソーバの伸縮による
減衰力の条件は、式(23)で表される。
【0043】
【数13】
【0044】式(25)に定める変数δi を導入して、
式(23)を式(21)に代入して整理すると、式(2
4)を得る。
【0045】
【数14】
【0046】さらに、式(26)で示される行列T11
12,T21,T22および式(27)変数zi を導入し、
rが0でないの仮定し、式(24)から変数Cr を消去
すると式(28)を得る。
【0047】
【数15】
【0048】さらに、各輪の減衰力の和を最小にして、
式(27),(28)を満たす各輪の減衰力の組み合わ
せを求めることとする。すなわち、式(27),(2
8),(29)で表される線形計画問題(以下、LP問
題と記す)を解くこととする。なお、式(29)は各輪
の減衰力の和を最小にする減衰力を決定する演算を意味
する。
【0049】
【数16】
【0050】LP問題については、以下のことが知られ
ている。
【0051】1.LP問題では、有解な解(最適解)が
存在すれば、その解は、条件式(ここでは、式(2
7),(28)に対応する)の指定する半超平面の共通
部分(可能領域)の頂点(端点)、またはそれを含む超
平面上に存在する。 2.変数(ここでは、zi )と、その相互関係を表す式
(ここでは式(28))に対し、変数の数n(ここでは
4)から、式の数m(ここでは3)を引いたn−m個の
変数を0とおいて得られる解(基底解)の数はたかだか
nCm個(ここでは4)である。 3.基底解のうち非負条件(ここでは式(27))を満
たすものを基底可能解と称し、基底解が基底可能である
ことと、可能領域の端点に対応することは等価である。
【0052】4.もし全ての評価関数の係数(ここでは
式(29)の係数)が非負であれば、基底可能解は最適
解である。
【0053】このようなLP問題の特性より、本実施形
態で取り扱う問題はたかだか4個の基底解しか持ち得な
いので、今回は4個の基底解に対応する行列、例えば式
(30)をあらかじめ用意し、オンラインでは、式(2
8)で計算されるzi (i=1,2,3,4)(基底解)が、式
(29)を満たすか否か(基底可能解であるか否か)を
判断し、条件を満たしていればその値を用いて制御を行
うこととする。また、解が存在しない場合には、必ずし
もモードごとの非干渉化条件は満たしていないが、あら
かじめ用意しておいたKv1,Kp1,Kq1と式(21)に
より減衰力を設定する。
【0054】
【数17】
【0055】図3は、上述したMD制御法によるシミュ
レーション結果を示す図である。車体のロールモードに
関する重みを変化させたときの、各モードの振動状態を
示している。なお、入力は、上下振動、ロール、ピッチ
が同時に励起されるように適切な路面入力を与えてい
る。右側のグラフがロールの重みを小さくしたとき、左
側が大きくしたとき、中がその中間である。また、上段
がZ軸方向の並進振動(ヒーブ)、中段がX軸周りの回
転振動(ロール)、下段がY軸周りの回転振動(ピッ
チ)を表している。
【0056】ロール速度は、ショックアブソーバの発生
できる力が伸縮方向により制約されるため、ロールの重
みの大小にかかわらず、負側のピークについては変化が
ほとんどみられない。一方、正側のピークについては、
重みを軽減するにつれて相加する傾向がみられ、ロール
重みの大小と、ロール方向の制振性能が良く対応してい
る。また、ヒーブ、ピッチに関しては、ロールの重みの
大小にかかわらず、それらのピークはほぼ一定であり、
ロールの重みの大小が、ヒーブ、ピッチ方向の制振性能
に干渉していないことがわかる。
【0057】図4は、SH制御法とMD制御法による制
振効果を比較した結果を示す図である。一つのモードに
対し重みを大、中、小と変化させたときの、各モードの
制振効果を示している。MD制御法において、上段はヒ
ーブ、中段はロール、下段はピッチに関する重みを変化
させたときの各モードの変化を示すグラフである。SH
制御法においては、ロール、ピッチの概念がないので、
いずれもヒーブに関する重み付けを変化させている。各
図において、縦軸の値が小さい方が制振効果が大きいこ
とを示している。図から理解されるように、MD制御法
によれば、重みを変化させたモードのみ制振特性が変化
しており、他のモードについての特性変化はほとんどな
い。すなわち、MD制御法によれば、振動制御の特性を
他のモードから独立して調整可能であることが分かる。
なお、SH制御法の場合は、ヒーブモードの重みを調整
することにより他のモードも変化してしまう。
【0058】次に、MD制御法における具体的な制御ア
ルゴリズムを説明する。
【0059】ステップ0: 各モードごとの減衰係数を
以下のように求める。まず、式(31)の行列を計算す
る。
【0060】
【数18】
【0061】この行列の1行1列、2行2列、3行3列
成分を、それぞれヒーブ方向のばね定数Kv 、ロール方
向のばね定数Kp 、ピッチ方向のばね定数Kq と近似
し、各方向の減衰比ξv ,ξp ,ξq を導入し、式(3
2)より各モードごとの減衰係数Cv ,Cp ,Cq を求
める。
【0062】
【数19】
【0063】次に、式(21)を式(33)のように整
理する。
【0064】
【数20】
【0065】そして、前後輪のロール配分をα:(1−
α)に設定する行列Mn0を、以下のように求める。行列
Mi ,Ni を式(34)のように定め、行列MNi の1
行目1列をKvl、1行目2列をKpl、1行目3列をKql
とし、次式で行列Mn0を決める。
【0066】
【数21】
【0067】次に、式(27)〜(29)の線形計画問
題の解を満たす4つの行列Mn1,Mn2,Mn3,Mn4を
(36)式のように定義する。以上は、オフラインで計
算する。
【0068】
【数22】
【0069】ステップ1: 式(37)で減衰力を求
め、求められた減衰力が各々のショックアブソーバの伸
縮速度で実現可能なら、求められた減衰力を発生する。
もし、実現不可能であれば次のステップに進む。
【0070】
【数23】
【0071】ステップ2: 式(38)で減衰力を求
め、求められた減衰力が各々のショックアブソーバの伸
縮速度で実現可能なら、求められた減衰力を発生する。
もし、実現不可能であれば次のステップに進む。
【0072】
【数24】
【0073】ステップ3: 式(39)で減衰力を求
め、求められた減衰力が各々のショックアブソーバの伸
縮速度で実現可能なら、求められた減衰力を発生する。
もし、実現不可能であれば次のステップに進む。
【0074】
【数25】
【0075】ステップ4: 式(40)で減衰力を求
め、求められた減衰力が各々のショックアブソーバの伸
縮速度で実現可能なら、求められた減衰力を発生する。
もし、実現不可能であれば次のステップに進む。
【0076】
【数26】
【0077】ステップ5: 式(41)で減衰力を求
め、求められた減衰力が各々のショックアブソーバの伸
縮速度で実現可能なら、求められた減衰力を発生する。
もし、実現不可能であれば次のステップに進む。
【0078】
【数27】
【0079】ステップ6: 式(42)で減衰力を求
め、求められた減衰力を発生する。このケースは、非干
渉化の上限が崩れている。
【0080】
【数28】
【0081】ステップ7: ステップ1へ戻る。
【0082】以上説明した減衰力の演算方法を用いて、
各種センサからの情報に基づき求められた車両の運動状
態に適した減衰力を各輪に対し発生させ、車両の振動を
抑制する。具体的には、車体の各部に備えられたセンサ
からの信号が、車載のコンピュータに送られ、ここで所
定のプログラムに従って前述の演算が実行される。そし
て、算出された減衰力を発生するように、各輪に備えら
れたショックアブソーバの減衰特性の調整が実行され
る。ショックアブソーバの減衰特性の調整は、例えば、
ショックアブソーバ内の流体の通路に設けられたオリフ
ィスの断面積を変更することで実行可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両の振動モデルを示す図である。
【図2】 単輪の振動モデルを示す図である。
【図3】 本実施形態の制振制御を適用した結果を示す
図である。
【図4】 本実施形態の制振制御と、スカイフック制御
を比較した図である。
【符号の説明】
Mb 車体質量、p X軸周りの回転速度、q Y軸周
りの回転速度、z Z軸方向の車体重心の速度、C 車
体運動に関する減衰係数、cs 懸架装置の減衰係数、
ks 懸架装置のばね定数、p(添え字) X軸周りの運
動に関する定数または変数、 q(添え字) Y軸周り
の運動に関する定数または変数、v(添え字) Z軸方
向の重心の運動に関する定数または変数。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 一整 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 大作 覚 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D001 AA02 AA03 AA04 BA01 DA17 EA00 EA01 EA02 EA06 EA07 EA08 EA42 EB08 EB32 EC08 ED02 ED11 ED14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 個々の車輪と車体の間に備えられ、当該
    車輪と車体の間に作用する力を調整可能なアクチュエー
    タを備えた車両用懸架装置の制御装置であって、 測定された車体のロール、ピッチ、ヒーブの各々のモー
    ドの振動に対し、各モードに対する振動抑制力を算出す
    る車体振動抑制力算出手段と、 前記車体振動抑制力を前記アクチュエータにより発生さ
    せるために、個々のアクチュエータの車輪と車体の間に
    作用する各輪振動抑制力を算出し、この力が発生するよ
    うにアクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段
    と、を有し、 前記アクチュエータ制御手段は、各輪振動抑制力の総和
    が最小となるように個々の各輪振動抑制力を算出する、
    車両用懸架装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 個々の車輪と車体の間に備えられ、当該
    車輪と車体の間に作用する力を調整可能なアクチュエー
    タを備えた車両用懸架装置の制御装置であって、 測定された車体のロール、ピッチ、ヒーブの各々のモー
    ドの振動に対し、各モードの速度成分に比例した、車体
    に対する振動抑制力を算出する車体振動抑制力算出手段
    と、 前記車体振動抑制力を前記アクチュエータにより発生さ
    せるために、個々のアクチュエータの車輪と車体の間に
    作用する各輪振動抑制力を算出し、この力が発生するよ
    うにアクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段
    と、を有し、 前記アクチュエータ制御手段は、各輪振動抑制力の総和
    が最小となるように個々の各輪振動抑制力を算出する、
    車両用懸架装置の制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の車両用懸架装
    置の制御装置において、前記アクチュエータは、減衰力
    を調整可能なショックアブソーバである車両用懸架装置
    の制御装置。
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Cited By (7)

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