JP2002248623A - 合わせガラスのガラスとフイルムとの分離方法及びリサイクル方法 - Google Patents

合わせガラスのガラスとフイルムとの分離方法及びリサイクル方法

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JP2002248623A
JP2002248623A JP2001050308A JP2001050308A JP2002248623A JP 2002248623 A JP2002248623 A JP 2002248623A JP 2001050308 A JP2001050308 A JP 2001050308A JP 2001050308 A JP2001050308 A JP 2001050308A JP 2002248623 A JP2002248623 A JP 2002248623A
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glass
film
laminated glass
separating
piece
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JP2001050308A
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Kohei Yoshino
浩平 吉野
Shoichi Ogawa
彰一 小川
Keiji Yamada
敬二 山田
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Asahi Glass Co Ltd
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Combined Means For Separation Of Solids (AREA)
  • Crushing And Pulverization Processes (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガラス片及びフイルムを良好にリサイクル使用
することができる合わせガラスのリサイクル方法を提供
する。 【解決手段】本発明は、所定の大きさの合わせガラスを
直接粉砕せず、所定の大きさの短冊状合わせガラスに予
め剪断して破砕する。これにより、フイルムに残存する
ガラス片を2%以下に抑えることができ、かつ、剥離し
たガラス片の大きさの中央値を2.5mm×2.5mm
よりも大きい値にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は合わせガラスのガラ
スとフイルムとの分離方法及びリサイクル方法に係り、
特に2枚以上のガラス板をフイルムを介して接着してな
る合わせガラスを、ガラス片とフイルムとに分別してガ
ラス及び/又はフイルムのリサイクルを可能とする合わ
せガラスのガラスとフイルムの分離方法及びリサイクル
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車のフロントガラスに使
用された合わせガラスを、リサイクル使用することが求
められている。
【0003】合わせガラスは、通常、2枚のガラス板を
ポリビニルブチラール等の合成樹脂製フイルムを介して
接着することにより構成されている。合わせガラスから
ガラスとフイルムとを分別することによって、各々がリ
サイクル使用できる。分別する方法としては、合わせガ
ラスをハンマークラッシャーと称される破砕機で破砕し
てフイルムからガラス(片)を剥離させることにより、
フイルムとガラス片とを分別する方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】分別されたフイルム
は、フイルム専用のリサイクル工程に、そして、破砕さ
れたガラス片は例えばフロート窯等のガラス溶融窯に投
入される。ここで、重要なことは、フイルムにガラス片
が残存していると、フイルムをリサイクルすることがで
きず、また、粉々に破砕(粉砕)したガラス片を溶融窯
に投入すると、そのガラス片に浸入した空気によって窯
に泡が発生し、品質のよいガラスを製造することができ
なくなることである。
【0005】よって、合わせガラスをリサイクルする場
合には、フイルムにガラス片を残さないこと、及びガラ
ス片を粉々に粉砕しないことが重要であるが、この両者
の条件を満足したリサイクル方法は未だ提案されていな
い。結果として、ガラスとフイルムとをリサイクルでき
るような有効な合わせガラスのガラスとフイルムとの分
離方法が見出されていないことから、合わせガラスはシ
ュレッダーダストとして埋立てられていた。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、ガラス片及びフイルムを良好にリサイクル使
用することができる合わせガラスのガラスとフイルムと
の分離方法及びリサイクル方法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、2枚のガラス板をフイルムを介して接着
してなる所定の大きさの合わせガラスを、所定の大きさ
の短冊状合わせガラスに剪断する剪断工程と、剪断され
た前記短冊状合わせガラスを破砕して前記フイルムから
ガラス片を剥離させる剥離工程と、剥離された前記ガラ
ス片を前記フイルムから分別する分別工程とを備え、分
別された前記ガラス片とフイルムとを分離することを特
徴とする。
【0008】本発明は、以下の知見に基づいて創出され
たものである。すなわち、フイルム残存するガラス片の
質量を剪断前の合わせガラスの総質量に対して2%(以
下、本明細書における「%」は剪断前の合わせガラスの
総質量に対する対象ガラス片の質量の割合を指し、単に
「%」又は剪断前の合わせガラスの総質量の何%と表
す)以下に抑えれば、フイルムをリサイクルできるこ
と、そして、剥離したガラス片の大きさの質量分布の中
央値(以下単に「中央値」という)が2.5mm×2.
5mmよりも大きい値になれば、溶融窯に発生する泡を
抑えることができることを実験にてつきとめた。
【0009】根拠は、前記中央値が2.5mm×2.5
mmよりも小さいと、泡の発生原因をつくる1.0mm
×1.0mm以下の大きさのガラス片が20%以上にな
り、泡が顕著に発生したからである。また、中央値を
2.5mm×2.5mmよりもかなり大きい値にする
と、要するに、合わせガラスを小さな力又は短時間で破
砕すると、泡の発生原因をつくる1.0mm×1.0m
m以下の大きさのガラス片は無くなるが、ガラス片をフ
イルムから剥離させる力が弱いため、フイルムに残存す
るガラス片が2%を超えたからである。逆に、合わせガ
ラスを過大な力又は時間をかけて破砕すると、フイルム
に残存するガラス片を2%以下に抑えることができる
が、ガラスが粉々に粉砕されるので、中央値が2.5m
m×2.5mmよりも小さくなったからである。
【0010】したがって、本発明は、フイルムに残存す
るガラス片を2%以下に抑え、かつ、剥離したガラス片
の大きさの中央値を2.5mm×2.5mmよりも大き
い値にするために以下のプロセスに従って合わせガラス
を処理した。
【0011】請求項1に記載の発明は、所定の大きさの
合わせガラスを、所定の大きさの短冊状合わせガラスに
予め剪断し、この短冊状合わせガラスを破砕してフイル
ムからガラス片を剥離させ、この後、剥離されたガラス
片をフイルムから分別したことを特徴としている。
【0012】すなわち、本発明は、所定の大きさの合わ
せガラスを直接粉砕せず、所定の大きさの短冊状合わせ
ガラスに剪断して破砕した。所定の大きさの合わせガラ
スを直接粉砕する従来の方法では、フイルムに残存する
ガラス片を2%以下に抑えるために、強い力又は時間を
かけて破砕する必要がある。このため、剥離したガラス
片の大きさの中央値が2.5mm×2.5mmよりも小
さくなる。
【0013】これに対して、本発明は、元の合わせガラ
スよりも小さいサイズの短冊状合わせガラスを破砕する
ので、弱い力又は短時間でもフイルムに残存するガラス
片を2%以下に抑え、かつ、剥離したガラス片の大きさ
の中央値を2.5mm×2.5mmよりも大きい値にで
きる。したがって、合わせガラスを良好にリサイクル使
用できる。また、合わせガラスを短冊状に剪断すること
によって、他の形状に剪断するよりも良好に合わせガラ
スを破砕できることが実験にて確認された。
【0014】請求項2に記載の発明は、前記剪断工程に
おいて、前記所定の大きさの合わせガラスを、長辺が5
0mm〜200mm、短辺が20mm〜100mmの短
冊状合わせガラスに剪断し、これを破砕することを特徴
としている。長辺及び短辺が上記サイズよりも小さい短
冊状合わせガラスを破砕すると、剥離したガラス片の大
きさの中央値が2.5mm×2.5mmよりも小さい値
となるので好ましくなく、また、上記サイズよりも大き
い短冊状合わせガラスを破砕すると、フイルムに残存す
るガラス片が2%以上になるので好ましくない。よっ
て、上記サイズの短冊状合わせガラスを破砕すること
で、合わせガラスを良好にリサイクル使用できる。
【0015】請求項3に記載の発明によれば、前記剥離
工程を複数の剥離工程から構成し、最終の剥離工程にお
いて、ふるい目の大きさが20mm×20mm以上のふ
るいによって、ガラス片をふるいにかけることを特徴と
している。剥離工程を複数の剥離工程から構成し、前段
から後段の剥離工程に移行するに従って、ふるい目の大
きさを小さくしていくことにより、サイズの大きなガラ
ス片を得ることができ、そして、最終の剥離工程のふる
い目の大きさを20mm×20mm以上に設定すること
によって、剥離したガラス片の大きさの中央値を2.5
mm×2.5mmよりも大きい値にできる。
【0016】請求項4に記載の発明によれば、前記剥離
工程を第1剥離工程と第2剥離工程とからなる2段工程
にし、第1剥離工程では、低速のハンマリング、ふるい
目の大きなふるいを用いて大きめのガラス片を得るよう
にし、そして、フイルムに残存しているガラス片を第2
剥離工程に移行して、第1剥離工程で前記フイルムから
剥離されなかったガラス片を第2剥離工程で、高速のハ
ンマリング、ふるい目の小さなふるいを用いてフイルム
から剥離させる。これにより、ガラス片は粉々になら
ず、良好なサイズのガラスになり、また、フイルムに残
存するガラス片が2%以下になる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る合わせガラスのガラスとフイルムとの分離方法の好ま
しい実施の形態について詳説する。
【0018】図1は、合わせガラスのリサイクル工程を
模式的に示した図である。同図に示すリサイクル工程
は、剪断機10を有する剪断工程、マグネット12を有
する除鉄工程、アルミ等の非磁性金属を除去する工程、
ハンマークラッシャー14を有する第1剥離工程、スク
リーニング機16を有する第1分別工程、ハンマークラ
ッシャー18を有する第2剥離工程、及びスクリーニン
グ機20を有する第2分別工程から構成されている。
【0019】これらの工程からなる合わせガラスのリサ
イクル方法によれば、まず、所定の大きさの合わせガラ
スを剪断機10に投入し、剪断機10の一対の回転カッ
タ22、22によって前記合わせガラスを所定の大きさ
の短冊状合わせガラスに剪断する。合わせガラスは、自
動車用フロントガラスに使用されたものであり、トラッ
ク、乗用車等の車種によってそれぞれ大きさが異なって
いるが、剪断機10によって略同サイズの短冊状合わせ
ガラスに剪断される。
【0020】剪断工程で剪断された複数枚の短冊状合わ
せガラスは、コンベア24からコンベア26に搬送さ
れ、このコンベア26による搬送中にマグネット12に
よって除鉄される。除鉄された短冊状合わせガラスは、
作業者28によってアルミ等の非磁性金属が手作業にて
除去される。なお、除去された非磁性金属は、廃品箱3
0に廃棄される。
【0021】非磁性金属が除去された短冊状合わせガラ
スは、第1剥離工程のハンマークラッシャー14に投入
される。ここで短冊状合わせガラスは、低速回転するハ
ンマー32によってガラスが破砕されるとともに、破砕
したガラス片がふるい目の大きいふるい34によってふ
るいにかけられる。
【0022】ハンマークラッシャー14は図2、図3に
示すように、ハンマー32、ふるい34、アンビル3
6、及びカバー38等からなり、ハンマー32の下方に
ふるい34が設置されるとともにハンマー32の上方が
カバー38で被覆され、そして、ふるい34とカバー3
8との間の側方開口部40にアンビル36が取り付けら
れている。短冊状合わせガラスはアンビル36に載置さ
れ、アンビル36をガイドとしてハンマー32に向けて
供給される。
【0023】ハンマー32に向けて供給された短冊状合
わせガラスは、アンビル36の櫛歯37、37…の間の
隙間37A、37A…にハンマー32のハンマヘッド4
2、42…が通過する際に、その剪断力によって破砕さ
れ、ガラス片がフイルムから剥離される。
【0024】ハンマー32は、多数の円盤44、44…
を回転軸46に連結するとともに、それらの円盤44、
44…の間に扇形状のハンマヘッド42、42…を軸4
8を介して揺動自在に支持させることにより構成されて
いる。また、回転軸46には、不図示のモータの出力軸
が減速機構を介して連結されている。なお、軸48は、
円盤44の同心円周上に90度間隔で配置され、これに
より、円盤44の1回転で4枚のハンマヘッド42が隙
間37Aを通過する。
【0025】ハンマークラッシャー14による短冊状合
わせガラスの破砕方法は、連続式で行われる。なお、こ
の第1剥離工程及び後述する第2剥離工程では、ともに
ハンマークラッシャー14、18によってガラスを破砕
するが、合わせガラスを構成するフイルムは柔らかいた
め破砕されない。したがって、第1剥離工程及び第2剥
離工程によって、フイルムからガラス片が剥離される。
【0026】第1剥離工程でフイルムから剥離されたガ
ラス片は、ふるい34のふるい目35、35…を介して
図1のスクリーニング機16に供給されるとともに、第
1剥離工程を終了したフイルムもスクリーニング機16
に供給される。このスクリーニング機16によってガラ
ス片とフイルムとが分別され、ガラス片は搬送経路50
を介してガラス集積箱52に集積され、そして、ガラス
片が残存しているフイルムは、搬送経路54を介して第
2剥離工程のハンマークラッシャー18に投入される。
【0027】ハンマークラッシャー18に投入された前
記フイルムは、高速回転するハンマー56によって、フ
イルムに残存しているガラスが剥離されるとともに、剥
離したガラス片がふるい目の小さいふるい58によって
ふるいにかけられる。このハンマークラッシャー18
は、図2、図3に示したハンマークラッシャー14と同
一構造なのでその説明は省略するが、ハンマークラッシ
ャー18のふるい58は、ハンマークラッシャー14の
ふるい34のふるい目35よりも小さいものが適用され
ている。また、このハンマークラッシャー18による破
砕方法も連続式である。
【0028】第2剥離工程でフイルムから剥離されたガ
ラス片は、ふるい58を介してスクリーニング機20に
供給されるとともに、第2剥離工程を終了したフイルム
もスクリーニング機20に供給される。このスクリーニ
ング機20によってガラス片とフイルムとが分別され、
ガラス片は搬送経路60を介してガラス集積箱38に集
積され、そして、ガラス片が殆どなくなったフイルム
は、搬送経路62を介してフイルム集積箱64に集積さ
れる。
【0029】ガラス集積箱38に集積されたガラス片
は、リサイクル使用するためにガラス溶融窯に供給さ
れ、また、フイルム集積箱64に集積されたフイルム
は、フイルムのリサイクル業者に回収される。
【0030】
【実施例】剪断工程において得られる短冊状合わせガラ
スは、長辺が50mm〜200mm、短辺が20mm〜
100mmの短冊状合わせガラスを剪断することが好ま
しく、特に短辺が40mm〜60mmであることが好ま
しい。剥離工程にて長辺及び短辺が上記サイズよりも小
さい短冊状合わせガラスを破砕すると、剥離したガラス
片の大きさの中央値が2.5mm×2.5mmよりも小
さい値となり、また、上記サイズよりも大きい短冊状合
わせガラスを破砕すると、フイルムに残存するガラス片
が2%以上になることが実験で確認された。よって、上
記サイズの短冊状合わせガラスを、例えばハンマークラ
ッシャーで破砕することで、合わせガラスを良好にリサ
イクル使用することができた。
【0031】更に、剥離工程を複数の剥離工程とし、第
2剥離工程において、ふるい目の大きさが20mm×2
0mm以上のふるいによってガラス片を剥離することが
好ましい。その理由は、剥離工程を第1剥離工程と第2
剥離工程から構成し、第1剥離工程から第2剥離工程に
移行するに従って、ふるい目の大きさを小さくしていく
ことにより、サイズの大きなガラス片を得ることができ
るからである。そして、第2剥離工程のふるい目の大き
さを20mm×20mm以上に設定することによって、
剥離したガラス片の大きさの中央値が2.5mm×2.
5mmよりも大きい値になることが実験で確認された。
【0032】また、第1剥離工程において、低速のハン
マリング、ふるい目の大きなふるい34を用いて大きめ
のガラス片を得るようにし、そして、フイルムに残存し
ているガラス片を第2剥離工程に移行して、第1剥離工
程で前記フイルムから剥離されなかったガラス片を第2
剥離工程で、高速のハンマリング、ふるい目の小さなふ
るい58を用いてフイルムから剥離させることが好まし
い。これにより、ガラス片は粉々にならず、良好なサイ
ズのガラス片になり、また、フイルムに残存するガラス
片が2%以下になることが実験にて確認された。
【0033】以下に、上記で述べた実験にて確認された
ことについて、詳しく述べる。実験において行なったプ
ロセスは、図1で示す剪断工程、第1剥離工程、第2剥
離工程、分別工程の各工程を、この順に行なうプロセス
である。剪断工程にて得られる短冊状合わせガラスの寸
法は、長辺150mm、短辺50mmとした。各剥離工
程において、図2、図3に示したハンマークラッシャー
を用いた。各剥離工程でのハンマー速度は、以下に示す
とおりである。
【0034】第2剥離工程において、ふるいの目の大き
さが50mm×50mmのふるいを用いた。なお、剥離
工程の後に、得られたガラス片の大きさの評価は次のよ
うに行なった。基本的には、2.5mm×2.5mm以
下のガラス片を少なくできるか否かで、良し悪しの評価
を行なうもので、ガラス全体の総質量に対する2.5m
m×2.5mm以下のガラス片の質量の割合を求めて、
ガラス片の大きさの中央値が2.5mm×2.5mmよ
りも大きいか否かを調べた。上記割合が50%未満であ
れば、ガラス片の大きさの中央値が2.5mm×2.5
mm以上となる。このように行なった実験を、図4〜図
6に示す実験データに基づいて説明する。なお、表中
「−2.5」、「−10」、「+10」は、それぞれ剥
離したガラス片のうちの「2.5mm×2.5mm以下
のガラス片」、「10mm×10mm以下のガラス
片」、「10mm×10mm超のガラス片」を指す。ま
た、図4の表中の「剥離」は、剥離したガラス片のうち
の2.5mm×2.5mm超のガラス片を、「残存」
は、フイルムに残存したガラスを指す。
【0035】図4は、第1剥離工程にて短冊状合わせガ
ラスを粉砕したデータを示している。同図によれば、N
o. 1〜3のサンプルを用意し、No. 1、2のサンプル
は、ハンマー速度30m/sで粉砕し、No. 3のサンプ
ルは、ハンマー速度の差による破砕状態を比較するため
にハンマー速度40m/sで粉砕した。
【0036】No. 1のサンプルでは、剥離したガラス片
は剪断前の合わせガラスの総質量の77.8%であり、
そのうち2.5mm×2.5mm以下のガラス片は、剪
断前の合わせガラスの総質量の39.7%であった。ま
た、No. 2のサンプルでは、剥離したガラス片は剪断前
の合わせガラスの総質量の79.8%であり、そのうち
2.5mm×2.5mm以下のガラス片は、剪断前の合
わせガラスの総質量の38.3%であった。
【0037】一方、No. 3のサンプルは、ハンマー速度
がNo. 1、2よりも速いために、剥離したガラス片は剪
断前の合わせガラスの総質量の85.0%となり、その
うち2.5mm×2.5mm以下のガラス片は、剪断前
の合わせガラスの総質量の50.7%であった。この結
果、短冊状合わせガラスの寸法が150mm×50mm
の場合、第1剥離工程のみでガラスとフイルムとを分離
しようとすると、第1剥離工程のハンマー速度は、40
m/s未満に設定する必要があることが判明した。
【0038】図5は、第1剥離工程での残存ガラス、す
なわち、フイルムに残存したガラスを第2剥離工程で粉
砕したデータを示している。同図によれば、No. 1、3
のサンプルは、ハンマー速度50m/sで粉砕し、No.
2のサンプルは、ハンマー速度53m/sで粉砕した。
【0039】No. 1のサンプルでは、残存ガラスの全質
量5.64kg(図1参照)のうち2.5mm×2.5
mm以下のガラス片の質量は2.4kgであった。ま
た、No. 1のサンプルは、残存ガラスの全質量5.64
kgのうち、5.44kgのガラス片が剥離した。よっ
て、フイルムに最終的に残存したガラス片は、0.2k
gであり、剪断前の合わせガラスの総質量25.44k
gの約0.8%なので、フイルムを良好にリサイクル使
用できた。
【0040】No. 2のサンプルでは、残存ガラスの全質
量6.24kgのうち2.5mm×2.5mm以下のガ
ラス片の質量は2.66kgであった。また、No. 2の
サンプルは、残存ガラスの全質量6.24kgのうち、
6.08kgのガラス片が剥離した。よって、フイルム
に最終的に残存したガラス片は、0.16kgであり、
剪断前の合わせガラスの総質量30.86kgの約0.
5%なので、フイルムを良好にリサイクル使用できた。
【0041】No. 3のサンプルでは、残存ガラスの全質
量3.7kgのうち2.5mm×2.5mm以下のガラ
ス片の質量は1.26kgであった。また、No. 3のサ
ンプルは、残存ガラスの全質量3.7kgのうち、3.
58kgのガラス片が剥離した。よって、フイルムに最
終的に残存したガラス片は、0.12kgであり、剪断
前の合わせガラスの総質量24.66kgの約0.5%
なので、フイルムを良好にリサイクル使用できた。
【0042】図6は、第1剥離工程と第2剥離工程とに
よる粉砕データを集計したデータを示している。
【0043】No. 1のサンプルでは、2.5mm×2.
5mm以下のガラス片は、剪断前の合わせガラスの総質
量の49.5%であった。また、No. 2のサンプルで
は、2.5mm×2.5mm以下のガラス片は、剪断前
の合わせガラスの総質量の47.2%であった。
【0044】一方、No. 3のサンプルは、第1剥離工程
でのハンマー速度がNo. 1、2よりも速いために、2.
5mm×2.5mm以下のガラス片は、剪断前の合わせ
ガラスの総質量の56.1%であった。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る合わせ
ガラスのガラスとフイルムとの分離方法によれば、所定
の大きさの合わせガラスを、所定の大きさの短冊状合わ
せガラスに剪断し、この短冊状合わせガラスを破砕して
フイルムからガラス片を剥離させ、この後、剥離された
ガラス片をフイルムから分別したので、合わせガラスを
構成するガラス片及びフイルムを良好にリサイクル使用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合わせガラスのリサイクル方法を模式
的に示した説明図
【図2】剥離工程に適用されたハンマークラッシャーの
全体斜視図
【図3】図2に示したハンマークラッシャーの組立図
【図4】第1剥離工程のハンマークラッシャーによるふ
るい結果を示した図
【図5】第2剥離工程のハンマークラッシャーによるふ
るい結果を示した図
【図6】第1剥離工程及び第2剥離工程によるふるい結
果を示した図
【符号の説明】
10…剪断機、12…マグネット、14、18…ハンマ
ークラッシャー、16、20…スクリーニング機、22
…回転カッタ、32、56…ハンマー、34、58…ふ
るい、36…アンビル、42…ハンマヘッド、52…ガ
ラス集積箱、64…フイルム集積箱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B09B 5/00 ZAB B09B 5/00 ZABZ (72)発明者 山田 敬二 愛知県知多郡武豊町字旭1番地 旭硝子株 式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA07 AA18 AC05 BA10 CA04 CA08 CA12 CB12 CB13 4D021 EB01 FA18 GA05 GA20 GB01 GB02 HA01 4D065 AA02 AA09 CA12 CB02 CC01 CC08 EA05 EB20 ED02 ED12 ED23 4F301 BF05 BF08 BF26 BF29 BF31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚のガラス板をフイルムを介して接着
    してなる所定の大きさの合わせガラスを、所定の大きさ
    の短冊状合わせガラスに剪断する剪断工程と、 剪断された前記短冊状合わせガラスを破砕して前記フイ
    ルムからガラス片を剥離させる剥離工程と、 剥離された前記ガラス片を前記フイルムから分別する分
    別工程とを備え、 分別された前記ガラス片とフイルムとを分離することを
    特徴とする合わせガラスのガラスとフイルムとの分離方
    法。
  2. 【請求項2】 前記剪断工程においては、前記所定の大
    きさの合わせガラスを、長辺が50mm〜200mm、
    短辺が20mm〜100mmの短冊状合わせガラスに剪
    断する請求項1に記載の合わせガラスのガラスとフイル
    ムとの分離方法。
  3. 【請求項3】 前記剥離工程は複数の剥離工程からな
    り、最終の剥離工程において、ふるい目の大きさが20
    mm×20mm以上のふるいによって、ガラス片をふる
    いにかける請求項1、又は2に記載の合わせガラスのガ
    ラスとフイルムとの分離方法。
  4. 【請求項4】 前記剥離工程は、 ハンマを低速で駆動して前記短冊状合わせガラスを破砕
    するとともに、ふるい目の大きなふるいでガラス片をふ
    るいにかける第1剥離工程と、 該第1剥離工程で前記フイルムから剥離されなかったガ
    ラス片をフイルムから剥離させる第2剥離工程であっ
    て、ハンマを高速で駆動するともに、ふるい目の小さな
    ふるいでガラス片をふるいにかける第2剥離工程と、 を有する請求項1、2又は3のうちいずれか一つに記載
    の合わせガラスのガラスとフイルムとの分離方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4に記載の合わせ
    ガラスのガラスとフイルムとの分離方法によって分離さ
    れたガラス片及び/又はフイルムをリサイクルする、合
    わせガラスのリサイクル方法。
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