JP2002248309A - 空気清浄用フィルター - Google Patents

空気清浄用フィルター

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JP2002248309A
JP2002248309A JP2001048419A JP2001048419A JP2002248309A JP 2002248309 A JP2002248309 A JP 2002248309A JP 2001048419 A JP2001048419 A JP 2001048419A JP 2001048419 A JP2001048419 A JP 2001048419A JP 2002248309 A JP2002248309 A JP 2002248309A
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adsorbent
filter
air permeability
thickness
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JP2001048419A
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Yutaka Takado
豊 高堂
Jun Kodama
順 児玉
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Tapyrus Co Ltd
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Tonen Tapyrus Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒状吸着剤が厚さ方向に分散配置されて吸
着、通気性に優れ、吸着剤の脱落を有効に阻止し、しか
も強度に優れたフィルターの提供。 【解決手段】 微粒子を捕集する不織布である表層と比
較的大きい粒子を捕集する不織布である基布層からなる
フィルターであって、基布層が内部に粒状の吸着剤を厚
さ方向に分散した状態で保持し、平均目付が150〜8
00g/m、厚みが0.6〜2.5mm、粒状吸着剤
充填量が25〜500g/m、通気度が20〜300
cc/cm/sec、圧力損失が3mmAq以下であ
る空気清浄用フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塵埃の捕集性能に
加え、悪臭や有毒ガス等をも吸収し得る空気清浄用フィ
ルターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば、一般家庭やビルおよび自
動車の室内等を浄化する空調関連のフィルターに対し
て、塵埃の捕集性能に加え、悪臭や有害ガス等を脱臭、
吸着する性能も要求されてきている。このような悪臭や
有害ガス等の脱臭、吸着性能を有するフィルターとし
て、被吸着物を吸着する活性炭等の粒状の吸着剤を、ネ
ットや不織布のような基材に結着剤を介して接着させた
フィルターが開発されてきている。具体的には、基材の
表面にエマルジョン系の結着剤を塗布しておき、そこへ
粒状吸着剤を固着させたもの、あるいは粒状吸着剤とエ
マルジョン系の結着剤とを混合した溶液に基材を浸した
後に乾燥させて、吸着剤を固着させたものがある。
【0003】このようなフィルターの問題点としては、
基材にネットや目の粗い不織布を用いた場合、少量の吸
着剤しか接着できず、適宜な吸着性能を得ることが出来
ないことがある。また、不織布基材表面に吸着剤を固着
させるものでは、基材表面付近の密度が過度に高くなっ
て、この部分での圧力損失が局部的に大きくなり、フィ
ルター自身の通気性能や濾過性能を損ねてしまう。
【0004】一方、不織布基材を吸着剤が含まれたエマ
ルジョン溶液内に浸漬したものでは、吸着剤が基材方向
に適宜分散されて通気性は改善するものの、エマルジョ
ン系の結着剤が吸着剤の表面を覆ってしまい、初期の吸
着性能を損ねてしまう。また、吸着剤が基材の上流側、
下流側表面から脱落することがあり、このような脱落を
防止するために結着剤の量を多くすると、結着剤が吸着
剤を吸着性能が低下したり、フィルターが過度に剛直と
なって破損し易くなってしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
の問題点を解決し、粒状吸着剤が厚さ方向に分散配置さ
れて吸着、通気性に優れ、吸着剤の脱落を有効に阻止
し、しかも強度に優れたフィルターを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、吸着剤を保持す
る層の不織布として、特定の嵩高な不織布を用いること
により、微粒子捕集効率を大幅に向上させたフィルター
が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明の第1の発明は、微粒子
を捕集する不織布である表層と比較的大きい粒子を捕集
する不織布である基布層からなるフィルターであって、
基布層が内部に粒状の吸着剤を厚さ方向に分散した状態
で保持し、平均目付が150〜800g/m、厚みが
0.6〜2.5mm、粒状吸着剤充填量が25〜500
g/m、通気度が20〜300cc/cm/se
c、圧力損失が3mmAq以下である空気清浄用フィル
ターである。
【0008】また、本発明の第2の発明は、基布層は、
平均繊維径が10〜48μm、目付が30〜100g/
、厚みが0.3〜1.5mm、通気度が50〜15
00cc/cm/secの不織布であることを特徴と
する第1の発明に記載の空気清浄用フィルターである。
【0009】また、本発明の第3の発明は、粒状の吸着
剤は、粒径5〜200メッシュの活性炭であることを特
徴とする第1又は2の発明に記載の空気清浄用フィルタ
ーである。
【0010】また、本発明の第4の発明は、表層は、平
均繊維径が1〜40μm、目付が5〜200g/m
厚みが0.1〜1.5mm、通気度が10〜600cc
/cm/secの不織布であることを特徴とする第1
〜3のいずれかの発明に記載の空気清浄用フィルターで
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の空気清浄用フィルター
は、微粒子を捕集する不織布である表層と比較的大きい
粒子を捕集する内部に粒状の吸着剤が厚さ方向に分散し
た状態で保持された不織布である基布層からなる積層フ
ィルターであって、エアーの流れに対して微粒子を捕集
する表層を上流側とし、内部に吸着剤を保持した比較的
大きい粒子を捕集する基布層を下流側として用いる場合
とエアーの流れに対して微粒子を捕集する表層を下流側
とし、内部に吸着剤を保持した比較的大きい粒子を捕集
する基布層を上流側として用いる場合がある。
【0012】本発明の積層フィルターの物性としては、
平均目付が150〜800g/m、好ましくは160
〜600g/m、厚みが0.6〜2.5mm、好まし
くは1〜2mm、通気度が20〜300cc/cm
sec、好ましくは50〜200cc/cm/se
c、圧力損失が3mmAq以下(5.3cm/sec
時)、好ましくは2mmAq以下(5.3cm/sec
時)、吸着剤充填量が25〜500g/m、好ましく
は100〜400g/mのフィルターである。このよ
うな物性を有することにより、本発明の空気清浄用フィ
ルターは高捕集率を持った脱臭・除塵空気清浄用フィル
ターとして利用できる。
【0013】この場合、平均目付が150g/m未満
であると、結果として、吸着剤の充填剤量が少なくなっ
て吸着機能が低下し、800g/mを超えると通気性
を阻害する恐れがあり好ましくない。厚みが0.6mm
未満であると粒状吸着剤を厚さ方向に立体的に保持する
ことができず、2.5mmを超えるとプリーツ加工でき
ないか、できたとしても構造圧損が上がる。通気度が2
0cc/cm/sec未満であると通気性を損ないフ
ィルターとして好ましくなく、300cc/cm/s
ecを超えると微粒子の捕集性が悪くなる。圧力損失が
3mmAqを超えると通気性を損ないフィルターとして
好ましくない。
【0014】本発明の積層フィルターを構成する表層
は、微粒子の捕集を行う層であって、比較的嵩高なエレ
クトレット化ポリプロピレン系樹脂の不織布を用いる。
表層の不織布に用いるポリプロピレン系樹脂としては、
プロピレン単独重合体、或いは過半重合割合のプロピレ
ンと他のα−オレフィン(エチレン、ブテン、ヘキセ
ン、4−メチルペンテン、オクテン等)、不飽和カルボ
ン酸又はその誘導体(アクリル酸、無水マレイン酸
等)、芳香族ビニル単量体(スチレン等)等とのランダ
ム、ブロック又はグラフト共重合体である。また、ポリ
プロピレンのメルトフローレート(230℃、2.16
kg荷重)は、5〜1200g/10分が好ましく、特
に10〜600g/10分のものが好ましい。これらの
ポリプロピレン系樹脂は、得られた不織布が下記物性を
有する範囲であれば、単独でも、あるいは複数種類の重
合体の混合物としても使用することもでき、ポリプロピ
レンを主成分としてなる樹脂でもよい。
【0015】本発明の表層で用いる比較的嵩高なポリプ
ロピレ系不織布としては、上記のポリプロピレン系樹脂
を用い、スパンボンド法またはメルトブロー法により製
造される不織布が好ましい。
【0016】表層の不織布において、平均繊維径は、1
〜40μmが好ましく、より好ましくは4〜30μmで
ある。平均繊維径が1μm未満では、通気性が悪化し、
40μmを超えると、微粒子の捕集性が得られない。
【0017】表層該不織布の目付は、5〜200g/m
が好ましく、より好ましくは10〜150g/m
ある。目付が5g/m未満では、微粒子の捕集性が得
られなく、200g/mを超えると、通気性が悪くな
る。
【0018】表層の不織布の通気度は、10〜600c
c/cm/secが好ましく、より好ましくは50〜
300cc/cm/secである。通気度が10cc
/cm/sec未満では、通気性が悪くなり、600
cc/cm/secを超えると、微粒子の捕集性が悪
くなる。
【0019】表層の不織布の厚みは、0.1〜1.5m
mが好ましく、より好ましくは0.3〜1.2mmであ
る。厚みが0.1mm未満では、微粒子の捕集性が悪く
なり、1mmを超えると、トータル厚みが上がり構造圧
損が高くなる。
【0020】さらに、本発明の表層を構成する不織布
は、エレクトレット化処理が施されているのが好まし
い。該表層として、エレクトレット化不織布を用いるの
は、静電気力によって微細な粉塵、例えばタバコの煙や
自動車の排気ガスのような通常捕獲し得ない小さな粉塵
等を効率良く捕集することができるためである。このエ
レクトレット化は、不織布をアースされた電極上を走行
させ、この上から針電極又はワイヤー電極に高電圧を印
加することによってコロナ放電を行い達成される。この
エレクトレット化の程度は、不織布の表面電荷密度を2
×10−10クーロン/cm以上の電荷密度とするの
が好ましい。この表面電荷密度が2×10 10クーロ
ン/cm未満であると、空気中の粉塵等の分離捕集性
能が劣るようになるため好ましくない。表面電荷密度が
5×10−10クーロン/cm以上であると、空気中
の粉塵等の分離捕集性能が著しく高まるため好ましく用
いられる。
【0021】本発明の積層フィルターを構成する基布層
は、凸凹を有し粒状吸着剤を厚さ方向に立体的に、また
平面方向に均一に分散して保持している不織布である。
したがって、吸着剤の粒子よりもやや目が粗く、適度な
厚さを持った低密度で嵩高な不織布であって、粒状吸着
剤の飛散を防止すると同時に、悪臭の吸着、比較的大き
い粒子を捕集する機能を果たす。また、フィルターのプ
リーツ加工性を持たせる機能を果たす。
【0022】基布層の不織布の平均繊維径は、10〜4
8μmが好ましく、より好ましくは13〜30μmであ
る。平均繊維径が10μm未満では、通気性を損ない、
48μmを超えると、粒状吸着剤が飛散する可能性があ
る。
【0023】基布層の不織布の目付は、30〜100g
/mが好ましく、より好ましくは40〜90g/m
である。目付が30g/m未満では、剛性が低くプリ
ーツ加工性が悪い。100g/mを超えると、通気性
を損なう。
【0024】基布層の不織布の通気度は、50〜150
0cc/cm/secが好ましく、より好ましくは1
00〜500cc/cm/secである。通気度が5
0cc/cm/sec未満では、通気性を損ない、1
500cc/cm/secg/mを超えると、結果
的に繊維のむらが大きくなり粒状の吸着剤の飛散につな
がる。
【0025】基布層の不織布の厚みは、0.3〜1.5
mmが好ましく、より好ましくは0.3〜0.8mmで
ある。厚みが0.3mm未満では、粒状吸着剤を厚さ方
向に立体的に保持することができず、剛性が低くプリー
ツ加工性が悪い。1.5mmを超えると、トータル厚み
が高くなり構造圧損が上がる。
【0026】基布層を構成する不織布は、ポリオレフィ
ン、ポリエステル、ビニロン、レーヨン、ナイロン6、
ナイロン66、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリク
ラール等の繊維を単独又は2種類以上を混合して用い、
スパンボンド法、ケミカルボンド法又はサーマルボンド
法により製造した不織布を用いるのが好ましい。
【0027】基布層を構成する不織布に保持される粒子
状の吸着剤は、悪臭や有毒ガス等の被吸着物を効果的に
吸着するものであり、例えば、鉄、マンガン、銅、アル
ミニウム、マグネシウム、亜鉛、ニッケル、コバルト、
白金、パラジウム、金、ルテニウム、ロジウム等の金属
単体、これらの金属酸化物または金属塩化物、ゼオライ
ト、カオリン、セピオライト、シリカゲル、活性炭等を
単独あるいは混合して用いることができる。これらの中
では、活性炭が好ましい。
【0028】吸着剤の大きさは、5〜200メッシュが
好ましく、より好ましくは15〜60メッシュである。
吸着剤が大きくなり過ぎるとフィルターが厚くなり、プ
リーツ加工が困難となり、小さすぎると吸着剤が飛散し
てしまう。
【0029】このような吸着剤は、不織布内部で厚さ方
向に三次元的に分散した状態で保持される。吸着剤の充
填量は、不織布基材に対して、25〜500g/m
好ましく、特に100〜400g/mが好ましい。吸
着剤の充填量が少なすぎると吸着機能が低下し、多すぎ
ると通気性を阻害するおそれがあり好ましくない。
【0030】なお、粒状吸着剤と一緒に、粒状抗かび剤
や抗菌剤等を加えることによって、得られたフィルター
に抗かび、抗菌等の機能を簡単に付与することもでき
る。
【0031】粒状の吸着剤を不織布内部に分散させる方
法としては、不織布基材の上方より上記吸着剤と粒状の
ホットメルト系の結着剤とを混合して散布し、次いで上
記ホットメルト結着剤を加熱により溶融して上記吸着剤
を不織布基材の繊維に融着させて、分散させる方法を用
いることができる。
【0032】上記ホットメルト結着剤は、熱可塑性を有
するホットメルト型の粒状のものが用いられ、吸着剤の
脱臭性能をあまり低下させないものが好ましい。このよ
うなホットメルト結着剤として、例えばポリエステル
系、ポリアミド系、ウレタン系、ポリオレフィン系、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)系のものを使用
できる。
【0033】上記ホットメルト系の結着剤の量は、吸着
剤100重量部に対して10〜100重量部が好まし
い。結着剤の量が10重量部未満であると、結着剤を使
用しているにも関わらず脱落が生じ易くなるとともに、
不織布基材との接着が不十分となりやすい。また、製造
されるフィルターに適宜な剛性が得られず、折り加工が
困難となる恐れがある。一方、結着剤の量が100重量
部を超えると、結着剤が吸着剤を覆ってしまい、吸着性
能を阻害するおそれがある。
【0034】本発明の空気清浄用フィルターは、上記表
層と上記基布層とを積層して製造される。積層方法は、
パウダー接着法、ホットメルトスプレー法、超音波接着
法、熱エンボス加工法等の一般に用いられている常法で
もよいが、望ましくは、粒状の吸着剤を基布層の表面・
内部に分散・固着させると共に不織布同士を貼り合わせ
る方法を用いる方法が一体性が高く好ましい。
【0035】すなわち、粒状の吸着剤と粒状のホットメ
ルト系の結着剤とを混合して、シートである基布層上に
散布し、次いで、表層不織布を積層し、ホットメルト結
着剤を加熱により溶融して吸着剤を基布層不織布に融着
するとともに、基布層と表層不織布とを接着する方法で
ある。
【0036】予め吸着剤と粒状の結着剤を混合し、吸着
剤の周りに結着剤が付着し易くしておくと、付着した結
着剤が加熱により溶融し、吸着剤と基布層不織布の繊維
との接着を行い、またホットメルト結着剤が表層不織布
と基布層不織布の接着を容易に行うようにすることがで
きる。
【0037】このようにして得られた積層フィルター
は、吸着剤の基布層内への分散、固着が良好に行われる
と同時に表層と基布層が熱接着され、良好なフィルター
が得られる。このようにして得られるフィルターは、平
板のまま使用しても良いが、プリーツ加工を施し、被濾
過流体に接触する表面積を増加させて用いることによ
り、吸着性能及び塵埃の捕集効率を向上させるのが好ま
しい。
【0038】
【実施例】本発明を以下の実施例、比較例によって具体
的に説明する。なお、物性の測定は以下の方法を用いて
行った。 (1)繊維径:試験片の任意な5箇所を電子顕微鏡で5
枚の写真撮影を行い、1枚の写真につき20本の繊維の
直径を測定し、これら5枚の写真について行い、合計1
00本の繊維径を平均して求めた。 (2)目付:試料長さ方向より、100×100mmの
試験片を採取し、水分平衡状態の重さを測定し、1m
当たりに換算して求めた。 (3)不織布の厚み:試料長さ方向より、100×10
0mmの試験片を採取し、ダイヤルシックネスゲージで
測定した。 (4)通気度:試料長さ方向より、100×100mm
の試験片を採取し、JIS L 1096に準拠し、フ
ラジール型試験機を用いて測定した。フィルターの最小
値、最大値、平均値は、20枚の試験片について測定し
た結果を最小値、最大値、平均値として表した。 (5)捕集効率:0.3μmのNaCl粒子の試験用粉
塵含有空気を所定量の流量で通過させJIS Z 88
13に準じた光散乱光量積算方式により、通過前通過後
の粉塵濃度を同時に連続的に測定し、次式により、捕集
効率を求めた。フィルターの最小値、最大値、平均値
は、20枚の試験片について測定した結果を最小値、最
大値、平均値として表した。 捕集効率(%)=(通過前の粉塵濃度(mg/m)−
通過後の粉塵濃度(mg/m))/通過前の粉塵濃度
(mg/m)×100 (6)圧力損失:捕集効率の試験と並行してアネロイド
式圧力計を用い、0.3μmのNaCl粒子の試験用粉
塵含有空気の通過前後の圧力を測定し、その差圧を求め
た。フィルターの最小値、最大値、平均値は、20枚の
試験片について測定した結果を最小値、最大値、平均値
として表した。 (7)活性炭の分散性:目視により判断した。
【0039】実施例1 表層不織布として、エレクトレット化ポリプロピレンス
パンボンド不織布(PPSB:平均繊維径28μm、目
付100g/m、通気度263cc/cm/sec、
厚み1.2mm)を用い、基布層不織布として、ポリエ
ステルとビニロンの混合乾式不織布(平均繊維径25μ
m、目付90g/m、通気度200cc/cm/se
c、厚み0.8mm、倉敷繊維加工社製)を用いた。基
布層不織布上に吸着剤として20〜40メッシュの活性
炭と活性炭と同じ大きさの結着剤を混合して、基布層不
織布に対して吸着剤充填量が200g/m、結着剤充
填量が50g/mになるように、基布層不織布に散布
し、その上から表層不織布を積層し、160℃で貼り合
わせて積層体フィルターを得た。得られた積層体フィル
ターは、目付が440g/mを厚みが2.1mm、平
均通気度が114cc/cm/secであり、活性炭
の分散性は良好であった。さらに、捕集効率と圧力損失
を測定した。その結果を表1に示す。
【0040】実施例2 表層不織布として、エレクトレット化ポリプロピレンメ
ルトブロー不織布(PPMB:平均繊維径8μm、目付
20g/m、通気度80cc/cm/sec、厚み
0.2mm)を用い、基布層不織布として、ポリエステ
ルとビニロンの混合乾式不織布(平均繊維径25μm、
目付50g/m、通気度500cc/cm/sec、
厚み0.5mm、倉敷繊維加工社製)を用いた。基布層
不織布上に吸着剤として20〜40メッシュの活性炭と
活性炭と同じ大きさの結着剤を混合して、基布層不織布
に対して吸着剤充填量が200g/m、結着剤充填量
が50g/mになるように、基布層不織布に散布し、
その上から表層不織布を積層し、160℃で貼り合わせ
て積層体フィルターを得た。得られた積層体フィルター
は、目付が320g/m、厚みが0.8mm、通気度
が69cc/cm/secであり、活性炭の分散性は
良好であった。さらに、捕集効率と圧力損失を測定し
た。その結果を表1に示す。
【0041】比較例1 基布層不織布として、ポリエステルスパンボンド不織布
(PETSB:平均繊維径20μm、目付45g/
、通気度290cc/cm/sec、厚み0.2m
m、三井化学社製)を用いる以外は、実施例1と同様に
して積層体フィルターを得た。その評価結果を表1に示
す。
【0042】比較例2 基布層不織布として、ポリエステルスパンボンド不織布
(PETSB:平均繊維径50μm、目付50g/
、通気度2000cc/cm/sec、厚み0.5
mm)を用いる以外は、実施例1と同様にして積層体フ
ィルターを製造しようとしたが、活性炭が基布層に保持
されずこぼれ落ちてしまい、フィルターは得られなかっ
た。
【0043】
【表1】
【0044】表1から明らかなように、本発明のフィル
ターは、通気度の最大値と最小値の差が小さいこと及び
活性炭の分散性からみて基布層に活性炭が均一に分散保
持されており、その結果、フィルターの捕集効率及び圧
力損失の最大値と最小値の差が小さく、均一なフィルタ
ーが得られていることがわかる。(実施例1及び2)。
【0045】一方、基布層に用いる不織布が平滑となる
と、通気度の最大値と最小値の差が大きく、活性炭の分
散性が悪く、その結果フィルターの捕集効率及び圧力損
失の最大値と最小値の差が大きくなり、均一なフィルタ
ー性能が得られない。(比較例1)。また、平均繊維径
が太く、通気度が大きすぎる不織布は、不織布平面がさ
らに平滑となり、活性炭が保持されず、フィルターが得
られない(比較例2)。
【0046】
【発明の効果】本発明の空気清浄用フィルターは、表層
の不織布で微粒子を捕集し、吸着剤を厚さ方向に均一に
分散して保持した基布層不織布で、悪臭を吸着すると同
時に比較的大きい粒子を効率良く捕集できるフィルター
であり、さらに加工性を持たせているので、高捕集効率
及び粒子捕集容量に優れ、脱臭・除塵用フィルター、特
にキャビンフィルター用として有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粒子を捕集する不織布である表層と比
    較的大きい粒子を捕集する不織布である基布層からなる
    フィルターであって、基布層が内部に粒状の吸着剤を厚
    さ方向に分散した状態で保持し、平均目付が150〜8
    00g/m、厚みが0.6〜2.5mm、粒状吸着剤
    充填量が25〜500g/m、通気度が20〜300
    cc/cm/sec、圧力損失が3mmAq以下であ
    る空気清浄用フィルター。
  2. 【請求項2】 基布層は、平均繊維径が10〜48μ
    m、目付が30〜100g/m、厚みが0.3〜1.
    5mm、通気度が50〜1500cc/cm/sec
    の不織布であることを特徴とする請求項1に記載の空気
    清浄用フィルター。
  3. 【請求項3】 粒状の吸着剤は、粒径5〜200メッシ
    ュの活性炭であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の空気清浄用フィルター。
  4. 【請求項4】 表層は、平均繊維径が1〜40μm、目
    付が5〜200g/m、厚みが0.1〜1.5mm、
    通気度が10〜600cc/cm/secの不織布で
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の空気清浄用フィルター。
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