JP2002247426A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JP2002247426A
JP2002247426A JP2001041596A JP2001041596A JP2002247426A JP 2002247426 A JP2002247426 A JP 2002247426A JP 2001041596 A JP2001041596 A JP 2001041596A JP 2001041596 A JP2001041596 A JP 2001041596A JP 2002247426 A JP2002247426 A JP 2002247426A
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sliding
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教弘 渡辺
Seiji Kishikawa
誠司 岸川
Koji Michimori
厚司 道盛
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガイド手段の構成および組立手順が簡単で、
かつ高き合焦精度および光軸精度を確保でき、かつコン
パクトな撮像装置を提供する。 【解決手段】 スライダ5をベース1にスライド自在に
保持するガイド手段が、上記ベースの両端に設けられた
凸部であって上記スライダの端面が当接することよって
上記スライダのスライドストロークの終端位置となる第
1および第2の凸部1a,1bと、上記第1および第2
の凸部に両端を支持された主軸4と、上記スライダに設
けられた貫通穴であって挿通された上記主軸にスライド
自在に嵌合する貫通穴5aと、上記ベースに凸設された
鍔部1cと、上記スライダに設けられた溝であって上記
鍔部にスライド自在に嵌合するガイド溝5dとを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮像の光軸方向
(撮影方向)を切り換える光軸切換手段を備えた撮像装
置に関し、特に携帯電話や携帯用パソコン等の携帯情報
機器に設けられる小型の撮像装置に適した撮像装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】撮像装置に設けられる従来の光軸切換手
段には、例えば特開平11−110078号公報に記載
された光軸方向切換装置がある。この文献の記載の光軸
方向切換装置は、光軸方向が互いに異なる2つ光学系を
設けたスライドカバーを、カメラが固設された携帯型操
作機器(携帯情報機器)のフレームにスライド自在に保
持させ、いずれかの光学系がカメラに光学像を結像する
ようにスライドカバーをスライドさせることによって光
軸方向を切り換える。なお、上記の文献には、スライダ
ー(スライドカバー)をベース(携帯型操作機器のフレ
ーム)にスライド自在に保持させるガイド手段の詳細に
ついては記載がない。
【0003】図26は従来の撮像装置の構成を示す斜視
図であって、上記文献の光軸方向切換装置が設けられた
携帯型操作機器の斜視図である。図26において、CC
D等の撮像素子を備えたカメラ106、スライドカバー
107、開口部107a,107b,ミラー108,お
よび携帯型操作機器101のフレーム(のスライドカバ
ー107がスライド自在に保持される部分)は、光軸切
換手段を備えた撮像装置を構成している。
【0004】携帯電話等の携帯型操作機器101の上部
には、光軸方向の切換機構であるスライドカバー107
が左右に移動自在に配置されている。スライドカバー1
07の正面側および平面側には、透明カバーにより被覆
された開口部107aおよび107bが形成されてい
る。携帯型操作機器101の内部においてスライドカバ
ー107に対向する位置には、CCD等の撮像部を備え
たカメラ106が固定されている。カメラ106の光軸
方向は、携帯型操作機器101の正面に対向する方向に
一致している。
【0005】スライドカバー107において、開口部1
07bは、携帯型操作機器101の正面側から見て開口
部107aよりも左側の位置に形成されている。また、
スライドカバー107は、内部にミラー108を備えて
いる。ミラー108は、略45度の傾斜角を与えて開口
部107bに対向して配置されている。
【0006】スライドカバー107が図26(A)に示
す左端位置にある状態では、カメラ106の光軸方向に
開口部107aが位置しており、カメラ106は携帯型
操作機器101の正面に対向する方向の外部光のみを受
光する。スライドカバー107が図26(A)に示す位
置から右方向に移動して、図26(B)に示す右端位置
にある状態では、ミラー108がカメラ106に対向
し、カメラ106は開口部107bからミラー108を
介して携帯型操作機器101の平面に対向する方向の外
部光のみを受光する。
【0007】スライドカバー107が図26(A)に示
す左端位置にある状態では、カメラ106は操作者に対
向しており、操作者はカメラ106によって操作者自身
の顔や操作者の後方の画像を撮像することができる。ま
た、操作者がこの状態から携帯型操作機器101を水平
に保持することにより、カメラ106によって操作者の
上方の画像を撮像することもできる。
【0008】一方、スライドカバー107が図26
(B)に示す右端位置にある状態では、カメラ106は
操作者の前方に対向しており、操作者はカメラ106に
よって操作者の前方の画像を撮像することができる。
【0009】以上の構成により、スライドカバー107
を左右に往復移動させることにより、携帯型操作機器1
01の内部に固定されたカメラ106に対して、携帯型
操作機器101の正面に対向する方向からの外部光、ま
たは側面に対向する方向からの外部光のいずれかを選択
的に配光することができ、カメラ106を移動させるこ
となく簡単な構成によって、カメラ106に対して複数
の方向から外部光を配光することができる。
【0010】図27は携帯型操作機器101の制御部の
構成を示すブロック図である。図27に示すように、携
帯型操作機器101には、スライドカバー107の移動
状態を検出するセンサ117が設けられている。具体的
には、スライドカバー107が図26(A)に示す位置
にある状態でオフし、スライドカバー107が図26
(B)に示す位置にある状態でオンする。このセンサ1
17のオン/オフ信号がCPU112に入力される。画
像処理部118は、カメラ106の撮像素子であるCC
D120の受光信号をディジタルデータに変換したあと
に、所定の画像処理を施して画像データを作成する。通
信部119は、図示しない外部装置との間でデータを送
受信する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の光軸切換手段を備えた撮像装置では、以下のような課
題があった。スライダを撮像装置のベースにスライド自
在に保持するガイド手段のがたつきによってスライダの
位置精度の低下し、この位置精度の低下によって合焦精
度および光軸精度が低下することがあった。例えば、焦
点距離が数ミリ程度の短焦点のレンズを用いた超小型の
撮像装置においては、その焦点深度は数十ミクロンオー
ダであると考えられる。これとともに、光軸傾きを生じ
ることがある。高い合焦精度および光軸精度を確保しよ
うとすると、ガイド手段の構成および組立手順が複雑に
なってしまうともに、ガイド手段の部品数が増えて撮像
装置が大型化してしまい、コンパクトな撮像装置を実現
することが難しくなる。
【0012】また、スライダの位置(選択されている光
学系)を検知するためのセンサが必要であり、上記のセ
ンサを別途実装するスペースが必要となる。このような
センサを実装しなければならないことによって、部品数
が増えて撮像装置が大型化してしまい、コンパクトな撮
像装置を実現することが難しかった。
【0013】本発明は、上記従来の課題を解消するため
になされたものであり、ガイド手段の構成および組立手
順が簡単で、かつ高い合焦精度および光軸精度を確保で
き、かつコンパクトな撮像装置を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1記載の撮像装置は、撮像エリア面上
に結像した光学像を電気信号に変換する撮像素子と、上
記撮像素子が固設されたベースと、第1の光軸方向の光
学像を上記撮像エリア面上に結像させる第1の光学系
と、第2の光軸方向の光学像を上記撮像エリア面上に結
像させる第2の光学系と、上記第1および第2の光学系
をともに保持し、上記ベース上をスライドしていずれか
の光学系による光学像を上記撮像エリア面上に結像させ
るスライダと、上記スライダを上記ベースにスライド自
在に保持するガイド手段とを備え、上記ガイド手段は、
上記スライダに設けられた貫通穴と、上記貫通穴に挿通
された主軸と、上記ベースに凸設された鍔部と、上記ス
ライダに設けられた溝であって上記鍔部にスライド自在
に嵌合するガイド溝とを有することを特徴とする。
【0015】請求項2記載の撮像装置は、上記請求項1
において、上記主軸は、上記ベースの両端に設けられた
凸部であって上記スライダの端面が当接することによっ
て上記スライダのスライドストロークの終端位置となる
第1および第2の凸部によって両端を支持されているこ
とを特徴とする。
【0016】請求項3記載の撮像装置は、上記請求項1
または2において、上記ベースは、上記撮像素子を露出
させるための開口部をさらに有し、上記主軸および上記
鍔部は、上記開口部を挟んで互いに対峙する位置であっ
て上記開口部を遮蔽しない位置にそれぞれ配設されてい
ることを特徴とする。
【0017】請求項4記載の撮像装置は、上記請求項1
または2において、上記ガイド溝は、第1の終端位置に
おいて上記第1の凸部に当接する第1の端面からスライ
ドストローク応じた途中位置までに配設されており、上
記途中位置から第2の終端位置において上記第2の凸部
に当接する第2の端面までには配設されていないことを
特徴とする。
【0018】請求項5記載の撮像装置は、上記請求項1
または2において、上記ガイド手段は、上記スライダの
第1の端面に設けられた凹部であって第1の終端位置に
おいて上記第1の凸部が挿嵌される第1の凹部と、上記
スライダの第2の端面に設けられた凹部であって第2の
終端位置において上記第2の凸部が挿嵌される第2の凹
部とをさらに有することを特徴とする。
【0019】請求項6記載の撮像装置は、上記請求項1
または2において、上記ガイド手段は、上記ガイド溝の
いずれかの面を上記鍔部に向かって押圧付勢する付勢手
段をさらに有することを特徴とする。
【0020】請求項7記載の撮像装置は、上記請求項6
において、上記付勢手段は、上記スライダもしくは上記
ベースのいずれかに形成された摺動面と、上記ベースも
しくは上記スライダのいずれかに固設され、上記摺動面
を押圧しながら摺動する押圧片とを有し、上記摺動面
は、上記スライダがスライドストロークの終端近傍に位
置するときに上記押圧片が当接する領域に、上記ガイド
溝のいずれかの面を上記鍔部に向かって押圧付勢すると
ともに上記スライダを上記スライドストロークの終端に
向かって押圧付勢するためのカム斜面を有することを特
徴とする。
【0021】請求項8記載の撮像装置は、上記請求項6
において、上記ベースが固設された回路基板をさらに備
え、上記付勢手段は、上記回路基板を押圧付勢すること
によって、上記ガイド溝のいずれかの面を上記鍔部に向
かって押圧付勢することを特徴とする。
【0022】請求項9記載の撮像装置は、上記請求項8
において、上記付勢手段は、上記回路基板に形成された
摺動面と、上記スライダに固設され、上記摺動面を押圧
しながら摺動する導体の押圧片とを有し、上記摺動面
は、上記押圧片の当接位置によって上記スライダの位置
を検知するための導体の接点パターンを有することを特
徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1から図4は本
発明の実施の形態1の撮像装置の構成を示す斜視図であ
って、図1はベースの構成を示す分解斜視図、図2はス
ライダの構成を示す分解斜視図3はスライダの構成を示
す斜視図、図4は撮像装置の構成を示す分解斜視図であ
る。
【0024】図1から図4において、1はベース、2は
撮像素子、3は位置決め部材、4は主軸、5はスライ
ダ、6は第1の光学系、7は第2の光学系、8は板バ
ネ、9はネジである。また、1a,1bはベース1に設
けられた凸部、1cはベース1に凸設された鍔部、1d
はベース1に設けられた開口部、1e,1fはそれぞれ
凸部1a,1bに設けられた支持穴、1gは板バネ固設
部、1h,1iは開口部1dの辺である。また、5aは
スライダ5に設けられた貫通穴、5b,5cはスライダ
5に設けられた凹部、5dはスライダ5に設けられたガ
イド溝、5e,5fはスライダ5に設けられた保持穴、
5gはスライダ5に設けられた摺動面、5h,5iは摺
動面5gに設けられたカム斜面、5jはスライダ5に設
けられたガイド部、5kはガイド部5jに設けられたス
ライド付勢部である。また、6aは第1の光学系6を構
成する対物レンズ、6bは第1の光学系6を構成する折
り曲げミラー、7aは第2の光学系7を構成する対物レ
ンズ、8aは板バネ8に設けられた摺動端である。
【0025】図1において、ベース1の表面(+Z側の
面)の略中央には、裏面(−Z側の面)に達するよう
に、撮像素子2の撮像エリア面を露出するための開口部
1dが設けられている。撮像素子2は、撮像エリア面が
開口部1d内に位置するように、位置決め部材3によっ
てベース1の裏面に固設される。この撮像素子2は、撮
像エリア面上に結像した光学像を電気信号に変換する。
【0026】また、ベース1の表面においての+X側の
端および−X側の端には、それぞれ凸部1a,1bが設
けられている。これらの凸部1a,1bには、それぞれ
主軸4の両端を支持するための支持穴1e,1fが設け
られている。主軸4は、支持穴1e,1fに挿通されて
凸部1a,1bにその両端を支持され、開口部1dを遮
蔽しないように、開口部1dの−Y側の辺1hおよびベ
ース1の−Y側の側面に沿って配設される。板バネ8
は、ベース1の−Y側の側面の+X側に設けられた板バ
ネ固設部1gにネジ9によって固設され、ベース1の−
Y側の側面に沿ってかつ主軸4よりもこの側面の近傍に
配設される。この板バネ8は、先端の摺動端8aをスラ
イダ5に設けられた摺動面5gに当接させ、摺動面5g
を押圧付勢することによって、ガイド溝5の+Z側の面
を鍔部1cに向かって押圧付勢する押圧片として機能す
る。
【0027】また、鍔部1cは、開口部1dの+Y側の
辺1iに沿って、ベース1の+Y側の側面に凸設されて
いる。この鍔部1cは、この側面において+X側の端か
ら途中位置まで、スライダ5のスライドストロークに応
じた所定の長さで設けられている。
【0028】図2において、第1の光学系6は、第1の
対物レンズ6aと、この第1の対物レンズ6aの光軸を
略90度折り曲げる折り曲げミラー6bとによって構成
される。また、第2の光学系7は、第2の対物レンズ7
aによって構成される。第1の光学系6は、+Y側から
の入射光像を撮像素子2の撮像エリア面上に結像させ
る。また、第2の光学系7は、+Z側からの入射光像を
撮像素子2の撮像エリア面上に結像させる。スライダ5
の+Y側の面においての−X側に寄った位置には、第1
の光学系6を保持するための保持穴5eが設けられてお
り、スライダ5の+Z側の面においての+X側に寄った
位置には、第2の光学系7を保持するための保持穴5f
が設けられている。
【0029】図2および図3において、スライダ5の+
X側の端面においての−Y側および−Z側の端には、凹
部5bが設けられている。また、スライダ5の−X側の
端面においての−Y側および−Z側の端には、凹部5c
が設けられている。また、スライダ5には、主軸4(図
1参照)が挿通される貫通穴5aが設けられている。こ
の貫通穴5aは、ベース1の開口部1dを遮光しない位
置に設けられている。
【0030】また、スライダ5の−Z側の面の+Y側に
は、ガイド部5jが凸設されており、スライダ5の−Z
側の面とガイド部5jの−Y側の面が交辺部には、ベー
ス1の鍔部1cに嵌合するガイド溝5dが設けられてい
る。また、ガイド部5jには、スライダ5をスライドさ
せるときに手動あるいは他の駆動手段によって付勢され
るスライド付勢部5kが凸設されている。上記の交辺部
は、支持穴5fおよび第2の光学系7の配設領域には含
まれないが、ガイド部5jの−X側の領域には支持穴5
eの一部が配設されているので、上記交辺部の−X側の
一部は、支持穴5eおよび第1の光学系6の配設領域に
は含まれる。ガイド溝5dは、上記交辺部の内、支持穴
5eおよび第1の光学系6の配設領域に干渉しないスラ
イダ5の+X側の端面から上記交辺部の途中位置までの
一部に、スライドストロークに応じた所定の長さで設け
られており、スライダ5の−X側の端面には達していな
い。このように、ガイド溝5dは、第1の光学系6およ
び第2の光学系7のいずれにも干渉しない領域に配設さ
れている。
【0031】図3において、スライダ5の−Y側の側面
には、摺動面5gが設けられている。この摺動面5gに
は、板バネ8の摺動端8aが当接する。この摺動面5g
において、スライダ5がスライドストロークの両終端近
傍に位置するときに摺動端8aが当接する位置には、そ
れぞれカム斜面5h,5iが設けられている。カム斜面
5h,5iの傾斜角は、例えば略45度である。
【0032】図4において、撮像素子2および板バネ8
が固設されたベース1上に、ガイド溝5dが鍔部1cに
嵌合し、板バネ8の摺動端8aが摺動面5gに当接し、
貫通穴5aが支持穴1e,1fに一致するように、スラ
イダ5が載置され、支持穴1e、貫通穴5a、および支
持穴1fに主軸4が挿通される。これによって、貫通穴
5aはベース1の凸部1a,1bに支持された主軸4に
摺動自在に嵌合し、ガイド溝5dは鍔部1cに摺動自在
に嵌合する。
【0033】このような構成の実施の形態1の撮像装置
において、ベース1に固設された板バネ8と、摺動面5
gとは、付勢手段を構成している。そして、ベース1の
凸部1a,1bと、主軸4と、スライダ5の貫通穴5a
と、ベース1の鍔部1cと、スライダ5のガイド溝5d
と、上記の付勢手段とは、スライダ5をベース1にスラ
イド自在に保持するガイド手段を構成している。貫通穴
5aを主軸4に嵌合させた第1の嵌合部、およびガイド
溝5dを鍔部1cに嵌合させた第2の嵌合部によって、
スライダ5はベース1にスライド自在に高い位置精度で
保持される。また、スライダ5に設けられた摺動面5g
をベース1に固設された板バネ8の摺動端8aで押圧付
勢する付勢手段によって、ガイド溝5dの+Z側の面は
鍔部1cに向かって押圧付勢され、これによってスライ
ダ5はさらに高い位置精度で保持される。
【0034】この実施の形態1の撮像装置の動作につい
て以下に説明する。まず、第1の光学系6が選択された
ときの動作を説明する。図5から図7は第1の光学系6
が選択されたときの実施の形態1の撮像装置の図であ
り、図5は正面図、図6から図8は側面図である。ま
た、図9は第1の光学系6が選択されたときの撮像光学
系を示す斜視図である。なお、図6においては、ベース
1とスライダ5の位置関係を理解しやすいように板バネ
8を省略している。
【0035】スライダ5のスライドストロークの+X側
の終端位置(第1の終端位置)の近傍まで、スライダ5
を+X方向にスライドさせると、図5のように、板バネ
8の摺動端8aがスライダ5のカム斜面5hに当接し、
板バネ8によってカム斜面5hが押圧付勢される。板バ
ネ8は、カム斜面5hをこの面に垂直な方向に押圧付勢
するので、+Y方向にスライダ5を付勢する分力と、ス
ライダ5のスライド方向である+X方向にスライダ5を
付勢する分力を生じる。そして、上記の+X方向の押圧
付勢分力によって、スライダ5はさらに+X方向にスラ
イドし、図6のように、ベース1の凸部1aがスライダ
5の凹部5bに挿嵌され、これに当接する。この凸部1
aと凹部5bの当接によって、スライダ5の+X方向の
スライドストロークが規制され、スライダ5は第1の終
端位置に保持され、第1の光学系6が選択されることに
なる。
【0036】スライダ5が第1の終端位置に保持されて
いるときには、図7のように、ベース1の鍔部1cの略
全体が、スライダ5のガイド溝5dに挿嵌されている。
また、スライダ5が第1の終端位置に保持され、第1の
光学系6が選択されているときには、第1の光学系6
は、図8のように、+Y方向から入射する被写体の光像
を対物レンズ6aによって集光し、折り曲げミラー6b
によって光路を−Z方向に折り曲げることによって、+
Y方向の光学像を撮像素子2の撮像エリア面上に結像さ
せる。
【0037】スライダ5が第1の終端位置に保持されて
いるとき(さらにはスライドストロークの任意の位置に
おいても)、主軸4に貫通穴5aを嵌合させた第1の嵌
合部は、Y方向およびZ方向(スライド方向と垂直な方
向)においてのスライダ5の並進運動を抑える。また、
鍔部1cにガイド溝5dを嵌合させた第2の嵌合部は、
YZ面(スライド方向と垂直な面)においての主軸4を
回転軸としたスライダ5の回転運動を抑える。これによ
って、スライダ5をYZ面において高い位置精度で保持
される。
【0038】さらに、スライダ5が第1の終端位置に保
持されているとき、板バネ8の摺動端8aがスライダ5
のカム斜面5hに当接し、板バネ8がカム斜面5hを+
Y方向および+X方向に押圧付勢する。この+Y方向の
押圧付勢によって、図9のように、スライダ5に主軸4
を回転中心とした付勢力(回転モーメント)が生じ、ガ
イド溝5dの+Z側の内面がベース1の鍔部1cに向か
って押圧付勢される。これによって、スライダ5は、Y
Z面においてさらに高い位置精度で保持される。
【0039】また、スライダ5が第1の終端位置に保持
されているとき、上記の+X方向の押圧付勢によって、
スライダ5の凹部5bがこれに挿嵌されたベースの凸部
1aに押圧付勢される。これによって、スライダ5は、
X方向において高い位置精度で保持される。
【0040】次に、第2の光学系7が選択されたときの
動作を説明する。図10から図12は第2の光学系7が
選択されたときの実施の形態1の撮像装置の図であり、
図10は正面図、図11および図12は側面図である。
また、図13は第2の光学系7が選択されたときの撮像
光学系を示す斜視図である。なお、図11では、なお、
図6においては、ベース1とスライダ5の位置関係を理
解しやすいように板バネ8を省略している。
【0041】スライダ5のスライドストロークの−X側
の終端位置(第2の終端位置)の近傍まで、スライダ5
を−X方向にスライドさせると、図10のように、板バ
ネ8の摺動端8aがスライダ5のカム斜面5iに当接
し、板バネ8によってカム斜面5iが押圧付勢される。
板バネ8は、カム斜面5iをこの面に垂直な方向に押圧
付勢するので、+Y方向にスライダ5を付勢する分力
と、スライダ5のスライド方向である−X方向にスライ
ダ5を付勢する分力を生じる。そして、上記の−X方向
の分力による押圧付勢によって、スライダ5はさらに−
X方向にスライドし、図11のように、ベース1の凸部
1bがスライダ5の凹部5cに挿嵌され、これに当接す
る。この凸部1bと凹部5cの当接によって、スライダ
5の−X方向のスライドストロークが規制され、スライ
ダ5は第2の終端位置に保持され、第2の光学系7が選
択されることになる。
【0042】スライダ5が第2の終端位置に保持されて
いるときには、図12のように、ベース1の鍔部1cの
内の+X側の一部が、スライダ5のガイド溝5dに挿嵌
されている。また、スライダ5が第2の終端位置に保持
され、第2の光学系7が選択されているときには、第2
の光学系7は、図13のように、+Z方向から入射する
被写体の光像を対物レンズ6bによって集光し、+Z方
向の光学像を撮像素子2の撮像エリア面上に結像させ
る。
【0043】スライダ5が第2の終端位置に保持されて
いるとき(さらにはスライドストロークの任意の位置に
おいても)、主軸4に貫通穴5aを嵌合させた第1の嵌
合部は、Y方向およびZ方向(スライド方向と垂直な方
向)においてのスライダ5の並進運動を抑える。また、
鍔部1cにガイド溝5dを嵌合させた第2の嵌合部は、
YZ面(スライド方向と垂直な面)においての主軸4を
回転軸としたスライダ5の回転運動を抑える。これによ
って、スライダ5はYZ面において高い位置精度で保持
される。
【0044】さらに、スライダ5が第2の終端位置に保
持されているとき、板バネ8の摺動端8aがスライダ5
のカム斜面5iに当接し、板バネ8がカム斜面5iを+
Y方向および−X方向に押圧付勢する。この+Y方向の
押圧付勢によって、図9と同じように、スライダ5に主
軸4を回転中心とした付勢力(回転モーメント)が生
じ、ガイド溝5dの+Z側の内面がベース1の鍔部1c
に向かって押圧付勢される。これによって、スライダ5
はYZ面においてさらに高い位置精度で保持される。
【0045】また、スライダ5が第2の終端位置に保持
されているとき、上記の+X方向の押圧付勢によって、
スライダ5の凹部5cがこれに挿嵌されたベースの凸部
1bに押圧付勢される。これによって、スライダ5はX
方向において高い位置精度で保持される。
【0046】ここで、撮像装置においての合焦精度の低
下および光軸精度の低下について説明する。合焦精度の
低下は、撮像素子2に対しての光学系の距離のずれによ
って生じ、光軸精度の低下は、撮像素子2に対しての光
学系の位置ずれによる光軸傾きあるいは光軸の並進ずれ
によって生じる。光学系を保持するスライダ5が、撮像
素子2が固設されたベース1に対し、スライドストロー
クの正しい終端位置からZ方向に並進ずれを生じて保持
されると、合焦精度が低下する。また、スライダ5が、
上記正しい終端位置からX方向またはY方向に並進ずれ
を生じて保持されると、光軸の並進ずれを生じ、光軸精
度が低下する。また、スライダ5が、上記正しい終端位
置からYZ面またはXZ面において回転を生じて保持さ
れると、光軸傾きを生じ、光軸精度が低下する。なお、
第1の光学系6については、XY面において回転を生じ
て保持されると、光軸の並進ずれを生じ、光軸精度が低
下する。
【0047】このように実施の形態1の撮像装置におい
ては、スライダ5をベース1にスライド自在に保持する
ガイド手段を、ベース1に設けた凸部1a,1bと、凸
部1a,1bに支持された主軸4と、スライダ5に設け
られて主軸4にスライド自在に嵌合する貫通穴5aと、
ベース1に設けられた鍔部1cと、スライダ5に設けら
れて鍔部1cにスライド自在に嵌合するガイド溝5d
と、付勢手段(ベース1に固設された板バネ8およびス
ライダ5に設けられた摺動面5g)とによって構成して
いる。
【0048】この実施の形態1のガイド手段は、主軸4
に貫通穴5aを嵌合させた第1の嵌合部によって、Y方
向およびZ方向(スライド方向と垂直な方向)において
のスライダ5の並進運動を抑えるとともに、鍔部1cに
ガイド溝5dを嵌合させた第2の嵌合部よって、YZ面
(スライド方向と垂直な面)においての主軸4を回転軸
としたスライダ5の回転運動を抑える。これら第1およ
び第2の嵌合部によって、スライダ5をYZ面において
高い位置精度で保持することができるので、高い合焦精
度および光軸精度でスライダ5を保持することができ
る。
【0049】また、この実施の形態1のガイド手段は、
上記第1および第2の嵌合部、ならびに主軸4を凸部1
a,1bで支持する機構によって実現されており、第1
の嵌合部は溝を凸部に嵌合させた簡単な構成であり、第
2の嵌合部および主軸4を支持する機構は、貫通穴に軸
を挿通した簡単な構成である。また、このガイド手段を
構成する部品(部位)は、凸部1a,1b、主軸4、貫
通穴5a、鍔部1c、ガイド溝5dの5つのみである。
従って、このガイド手段の構成は簡単である。
【0050】また、この実施の形態1のガイド手段は、
スライダ5のガイド溝5aをベース1の鍔部1cに嵌合
させ、主軸4を、ベース1の凸部1a、スライダ5の貫
通穴5d、およびベース1の凸部1bに挿通するだけ
で、組み立てることができるので、このガイド手段の組
立手順は簡単である。
【0051】また、この実施の形態1のガイド手段を構
成している上記の部品(部位)の配設のために必要なス
ペースは、スライダ5およびベース1が占有するスペー
スの内の僅かなスペースなので、このガイド手段によっ
て、コンパクトな撮像装置を実現できる。
【0052】ここで、YZ面においてのスライダ5の回
転ずれを抑えるためには、第1の嵌合部と第2の嵌合部
がYZ面において離れて配設されていることが望まし
い。YZ面において第1の嵌合部と第2の嵌合部が近づ
いて配設されているほど、嵌合部のがたつきによるスラ
イダ5の回転角が大きくなり、上記のがたつきがスライ
ダ5の傾きに大きく反映されてしまうからである。しか
し、そのためにベース1やスライダ5のサイズを大きく
することは、コンパクトな撮像装置を実現する上で望ま
しいことではない。スライダ5の回転ずれを抑え、かつ
ベース1やスライダ5のサイズをコンパクトにするため
には、第1の嵌合部および第2の嵌合部を、撮像素子2
の撮像エリア面を露出させる開口部1dを挟んで互いに
対峙するように、ベース1およびスライダ5に配設する
ことが望ましい。
【0053】この実施の形態1のガイド手段では、開口
部1dを挟んで互いに対峙するように、上記第1および
第2の嵌合部を配設しているので、ベース1やスライダ
5のサイズをコンパクトにしたままで、スライダ5の回
転ずれを抑えることができる。このように開口部1dを
挟んで上記第1および第2の嵌合部を配設することによ
って、さらに高い合焦精度および光軸精度を確保するこ
とができるとともに、さらにコンパクトな撮像装置を実
現できる。
【0054】また、この実施の形態1のガイド手段で
は、ガイド溝5dは、スライドストロークに応じた所定
の長さで凹部5b側の端部から途中位置までに配設され
ており、凹部5c側の端部には達ていない。また、鍔部
1cも、スライドストロークに応じた所定の長さで凸部
1a側の端部から途中位置までに配設されており、凸部
1b側の端部には達していない。このように、ガイド溝
5dおよび鍔部1cを、第1の終端位置側の端部からス
ライドストロークに応じた途中位置までに配設すること
によって、ガイド溝5dと鍔部1cからなる第2の嵌合
部をコンパクトにすることができるので、さらにコンパ
クトな撮像装置を実現できるとともに、第1の光学系6
および第2の光学系7に干渉せずにガイド溝5dを設け
ることができる。
【0055】また、この実施の形態1のガイド手段で
は、スライダ5の端面に凹部5b,5cを設け、スライ
ダ5が第1の終端位置にあるときには、ベース1の凸部
1aがスライダ5の凹部5bに挿嵌され、スライダ5が
第2の終端位置にあるときには、ベース1の凸部1bが
スライダ5の凹部5cに挿嵌される。これによって、ス
ライドストロークを確保しつつ、ベース1のZ方向のサ
イズをコンパクトにできるので、コンパクトな撮像装置
を実現できる。
【0056】また、この実施の形態1のガイド手段で
は、板バネ8の摺動端8aでスライダ5の摺動面5gを
押圧付勢することによって、ガイド溝5dを鍔部1cに
押圧付勢する付勢手段を設けているので、上記第2の嵌
合部のがたつきを抑え、さらに高い合焦精度および光軸
精度を確保することができる。
【0057】この実施の形態1の付勢手段では、スライ
ダ5がスライドストロークの終端近傍に位置するときに
摺動端8aが当接する摺動面5gの領域に、スライダ5
をスライドストロークの終端位置に向かって+X方向ま
たは−X方向に押圧付勢するカム斜面5h,5iを設
け、スライダ5をスライド方向に押圧付勢することによ
って、スライダ5をスライド方向に高い位置精度で保持
することができるので、さらに高い合焦精度および光軸
精度を確保することができる。
【0058】以上のように実施の形態1によれば、スラ
イダ5をベース1にスライド自在に保持するガイド手段
を、ベース1に設けられた凸部1a,1bと、これらの
凸部1a,1bに支持された主軸4と、スライダ5に設
けられて主軸4にスライド自在に嵌合する貫通穴5a
と、ベース1に設けられた鍔部1cと、スライダ5に設
けられて鍔部1cにスライド自在に嵌合するガイド溝5
dと、付勢手段(ベース1に固設された板バネ8および
スライダ5に設けられた摺動面5g)とによって構成し
たことにより、ガイド手段の構成および組立手順が簡単
であり、かつ高い合焦精度および光軸精度を確保するこ
とができ、かつコンパクトな撮像装置を実現できる。
【0059】実施の形態2.図14から図16は本発明
の実施の形態2の撮像装置の構成を示す斜視図であっ
て、図14はベースの構成を示す分解斜視図、図15は
スライダの構成を示す分解斜視図、図16は撮像装置の
構成を示す分解斜視図である。
【0060】図14から図16において、図1から図4
と同じものには同じ符号を付してあり、11はベース、
15はスライダ、18は板バネである。また、11gは
ベース11に設けられた摺動面、11h,11iは摺動
面11gに設けられたカム斜面、15jはスライダ15
に設けられたガイド部、15gはガイド部15jに設け
られた板バネ固設部、18aは板バネ18に設けられた
摺動端である。
【0061】この実施の形態2の撮像装置は、上記実施
の形態1の撮像装置(図1から図4参照)において、ベ
ース1をベース11とし、スライダ5をスライダ15と
し、スライダ5に設けられた摺動面5gをベース11に
設けられた摺動面11gとし、ベース1に固設された板
バネ8をスライダ5に固設された板場バネ18とし、ベ
ース1に設けられた板バネ固設部1gをスライダ5に設
けられた板場バネ固設部15gとしたものである。
【0062】図14のように、ベース11は、上記実施
の形態1のベース1(図1参照)において、板バネ固設
部1gを設けず、鍔部1cを設けていた位置に鍔部11
cを設けたものである。鍔部11cの−Z側の面には、
摺動面11gが設けられている。鍔部11cは、摺動面
11gが設けられるため、ベース11の+X側の側面に
凸設されて摺動面11gが設けられる部分と、この部分
に凸設されてスライダ15のガイド溝5dに嵌合する部
分(上記実施の形態1の鍔部1cに相当する部分)によ
って構成されている。この鍔部11cも、上記実施の形
態1の鍔部1cと同じように、ベース11の+Y側の側
面において+X側の端から途中位置まで、スライダ5の
スライドストロークに応じた所定の長さで設けられてい
る。
【0063】また、鍔部1cに設けたられた摺動面11
gには、板バネ18の摺動端18aが当接する。この摺
動面11gにおいて、スライダ15がスライドストロー
クの両終端近傍に位置するときに摺動端18aが当接す
る位置には、それぞれカム斜面11h,11iが設けら
れている。カム斜面11h,11iの傾斜角は、例えば
略45度である。
【0064】図15のように、スライダ15は、上記実
施の形態1のスライダ5(図2および図3参照)におい
て、ガイド部5jを設けていた位置にガイド部15jを
設けたものである。ガイド部15jには、板バネ固設部
15gが設けれている。板バネ18は、板バネ固設部1
5gにネジ9によって固設され、ガイド溝5d沿ってに
配設される。この板バネ18は、先端の摺動端18aを
ベース11の鍔部11cに設けられた摺動面11gに当
接させ、摺動面11gを押圧付勢することによって、ガ
イド溝5の+Z側の面を鍔部11cに向かって押圧付勢
する押圧片として機能する。
【0065】図16において、撮像素子2が固設された
ベース11上に、ガイド溝5dが鍔部1cに嵌合し、ス
ライダ15に固設された板バネ18の摺動端18aが摺
動面11gに当接し、貫通穴5aが支持穴1e,1fに
一致するように、スライダ15が載置され、支持穴1
e、貫通穴5a、および支持穴1fに主軸4が挿通され
る。これによって、貫通穴5aはベース1の凸部1a,
1bに支持された主軸4に摺動自在に嵌合し、ガイド溝
5dは鍔部11cに摺動自在に嵌合する。
【0066】このような構成の実施の形態2の撮像装置
において、スライダ15に固設された板バネ18と、摺
動面11gとは、付勢手段を構成している。そして、ベ
ース11の凸部1a,1bと、主軸4と、スライダ15
の貫通穴5aと、ベース11の鍔部11cと、スライダ
15のガイド溝5dと、上記の付勢手段とは、スライダ
5をベース1にスライド自在に保持するガイド手段を構
成している。貫通穴5aを主軸4に嵌合させた第1の嵌
合部、およびガイド溝5dを鍔部11cに嵌合させた第
2の嵌合部によって、スライダ15はベース21にスラ
イド自在に高い位置精度で保持される。また、ベース1
1の鍔部11cに設けられた摺動面11gをスライダ1
5に固設された板バネ18の摺動端18aで押圧付勢す
る付勢手段によって、ガイド溝5dの+Z側の面は鍔部
11cに向かって押圧付勢され、これによってスライダ
15はさらに高い位置精度で保持される。
【0067】この実施の形態2の撮像装置の動作につい
て以下に説明する。まず、第1の光学系6が選択された
とき動作を説明する。図17は第1の光学系6が選択さ
れたときの実施の形態2の撮像装置の図であり、図17
は斜視図、図18は側面図である。図17においては、
付勢手段の様子を理解しやすいようにスライダ15を省
略している。
【0068】スライダ15のスライドストロークの+X
側の終端位置(第1の終端位置)の近傍まで、スライダ
15を+X方向にスライドさせると、図17のように、
板バネ18の摺動端18aがベース11のカム斜面11
hに当接し、板バネ18によってカム斜面11hが押圧
付勢される。板バネ18は、カム斜面11hをこの面に
垂直な方向に押圧付勢するので、+Z方向にベース11
を付勢する分力と、スライダ15のスライド方向と逆の
−X方向にベース11を付勢する分力を生じる。つま
り、−Z方向にスライダ15を付勢する分力と、スライ
ド方向である+X方向にスライダ15を付勢する分力を
生じる。そして、上記の+X方向の押圧付勢分力によっ
て、スライダ15はさらに+X方向にスライドし、ベー
ス1の凸部1aがスライダ15の凹部5bに挿嵌され、
これに当接する。この凸部1aと凹部5bの当接によっ
て、スライダ15の+X方向のスライドストロークが規
制され、スライダ15は第1の終端位置に保持され、第
1の光学系6が選択されることになる。
【0069】スライダ15が第1の終端位置に保持され
ているとき、板バネ18の摺動端18aがベース11の
カム斜面11hに当接し、板バネ18がカム斜面11h
を+Z方向および−X方向に押圧付勢する。つまり、板
バネ18は、スライダ15を−Z方向および+X方向に
押圧付勢する。この−Z方向の押圧付勢によって、図1
8のように、スライダ15に主軸4を回転中心とした付
勢力(回転モーメント)が生じ、ガイド溝5dの+Z側
の内面がベース11の鍔部11cに向かって押圧付勢さ
れる。これによって、スライダ15は、YZ面におい
て、付勢手段を設けない場合よりもさらに高い位置精度
で保持される。
【0070】また、スライダ15が第1の終端位置に保
持されているとき、上記の+X方向の押圧付勢によっ
て、スライダ15の凹部5bがこれに挿嵌されたベース
11の凸部1aに押圧付勢される。これによって、スラ
イダ15は、X方向において高い位置精度で保持され
る。
【0071】次に、第2の光学系7が選択されたとき動
作を説明する。図19は第2の光学系7が選択されたと
きの実施の形態2の撮像装置の斜視図である。なお、図
19においては、付勢手段の様子を理解しやすいように
スライダ15を省略している。
【0072】スライダ15のスライドストロークの−X
側の終端位置(第2の終端位置)の近傍まで、スライダ
15を−X方向にスライドさせると、図19のように、
板バネ18の摺動端18aがベース11のカム斜面11
iに当接し、板バネ18によってカム斜面5iが押圧付
勢される。板バネ18は、カム斜面11iをこの面に垂
直な方向に押圧付勢するので、+Z方向にベース11を
付勢する分力と、スライダ15のスライド方向と逆の+
X方向にベース11を付勢する分力を生じる。つまり、
−Z方向にスライダ15を付勢する分力と、スライド方
向である−X方向にスライダ15を付勢する分力を生じ
る。そして、上記の−X方向の分力による押圧付勢によ
って、スライダ15はさらに−X方向にスライドし、ベ
ース1の凸部1bがスライダ15の凹部5cに挿嵌さ
れ、これに当接する。この凸部1bと凹部5cの当接に
よって、スライダ15の−X方向のスライドストローク
が規制され、スライダ5は第2の終端位置に保持され、
第2の光学系7が選択されることになる。
【0073】スライダ15が第2の終端位置に保持され
ているとき、板バネ18の摺動端18aがベース11の
カム斜面11iに当接し、板バネ18がカム斜面11i
を+Z方向および+X方向に押圧付勢する。つまり、板
バネ18は、スライダ15を−Z方向および−X方向に
押圧付勢する。この−Z方向の押圧付勢によって、図1
8と同じように、スライダ15に主軸4を回転中心とし
た付勢力(回転モーメント)が生じ、ガイド溝5dの+
Z側の内面がベース11の鍔部11cに向かって押圧付
勢される。これによって、スライダ15は、YZ面にお
いて、付勢手段を設けない場合よりもさらに高い位置精
度で保持される。
【0074】また、スライダ15が第2の終端位置に保
持されているとき、上記の−X方向の押圧付勢によっ
て、スライダ15の凹部5cがこれに挿嵌されたベース
11の凸部1bに押圧付勢される。これによって、スラ
イダ15は、X方向において高い位置精度で保持され
る。
【0075】このように実施の形態2の撮像装置におい
ては、スライダ15をベース11にスライド自在に保持
するガイド手段を、ベース11に設けた凸部1a,1b
と、凸部1a,1bに支持された主軸4と、スライダ1
5に設けられて主軸4にスライド自在に嵌合する貫通穴
5aと、ベース11に設けられた鍔部11cと、スライ
ダ15に設けられて鍔部11cにスライド自在に嵌合す
るガイド溝5dと、付勢手段(スライダ15に固設され
た板バネ18およびベース1の鍔部11cに設けられた
摺動面11g)とによって構成している。
【0076】この実施の形態2のガイド手段は、鍔部1
1c、板バネ固設部15g、および付勢手段(板バネ1
8および摺動面11g)の構成および配設位置が異なる
が、上記実施の形態1のガイド手段と同じ機能を備えて
いる。つまり、実施の形態2のガイド手段は、上記実施
の形態1のガイド手段において、付勢手段の押圧片(板
バネ18)をスライダ15に配設し、付勢手段の摺動面
(摺動面11g)をベース11に配設したものであり、
上記実施の形態1のガイド手段と同じ機能を備えてい
る。また、実施の形態2のガイド手段を実現するのに必
要なスペースおよび実施の形態2のガイド手段の組立手
順は、上記実施の形態1のガイド手段とほぼ同じであ
る。従って、この実施の形態2のガイド手段によれば、
上記実施の形態1のガイド手段と同じように、簡単な構
成および組立手順で実現でき、かつ高い焦点精度および
光軸性を確保することができ、かつコンパクトな撮像装
置を実現できる。
【0077】以上のように実施の形態2によれば、スラ
イダ15をベース11にスライド自在に保持するガイド
手段を、ベース11に設けられた凸部1a,1bと、こ
れらの凸部1a,1bに支持された主軸4と、スライダ
15に設けられて主軸4にスライド自在に嵌合する貫通
穴5aと、ベース11に設けられた鍔部11cと、スラ
イダ15に設けられて鍔部11cにスライド自在に嵌合
するガイド溝5dと、付勢手段(スライダ15に固設さ
れた板バネ18およびベース11に設けられた摺動面1
1g)とによって構成したことにより、上記実施の形態
1と同じように、ガイド手段の構成および組立手順が簡
単であり、かつ高い合焦精度および光軸精度を確保する
ことができ、かつコンパクトな撮像装置を実現できる。
【0078】実施の形態3図20から図22は本発明の
実施の形態3の撮像装置の構成を示す斜視図であって、
図20はスライダの構成を示す分解斜視図、図21は回
路基板の正面図、図22は撮像装置の側面図である。
【0079】図20から図22において、図1から図4
と同じものには同じ符号を付してあり、10は回路基
板、21はベース、25はスライダ、28は板バネであ
る。また、10gは回路基板10に設けられた摺動面、
10a,10b,10cは回路基板10の摺動面10g
に設けられた導体の接点パターン、28a,28bは板
バネ28に設けられた摺動端である。
【0080】この実施の形態3の撮像装置は、上記実施
の形態1の撮像装置(図1から図4参照)において、回
路基板10を設け、ベース1をベース21とし、スライ
ダ5をスライダ25とし、スライダ5に設けられた摺動
面5gを回路基板10に設けられた摺動面10gとし、
ベース1に固設された板場バネ8をスライダ5に固設さ
れた板場バネ28としたものである。ベース21は、ベ
ース1(図1参照)において、板場バネ固設部1gを設
けないようにしたものである。このベース21は、回路
基板10に固設される。また、スライダ25は、スライ
ダ5(図3参照)において、摺動面5gを設けないよう
にしたものである。
【0081】図20のように、板バネ28は、ネジ9に
よってスライダ25のガイド部5jに固設される。この
板バネ28は、導電体からなり、先端が二股に分かれて
おり、この先端に2つの摺動端28a,28bを有す
る。板バネ28は、先端の摺動端28a,28bを、ベ
ース21が固設される回路基板10に設けられた摺動面
10gに当接させ、摺動面10gを押圧付勢することに
よって、スライダ25のガイド溝5の+Z側の面をベー
ス21の鍔部1cに向かって押圧付勢する押圧片として
機能する。
【0082】図21において、回路基板10には、摺動
面10が設けられており、この摺動面10には、板バネ
28の摺動端28a,28bの当接位置によってスライ
ダ25の位置を検知するための導体の接点パターン10
a,10b,10cが設けられている。接点パターン1
0aは、スライダ25のスライドストロークに応じた摺
動端28aの摺動領域の全域に設けられており、接点パ
ターン10bおよび10cは、上記スライドストローク
に応じた摺動端28bの摺動領域に設けられている。摺
動端28bの摺動領域において、接点パターン10bは
+X側の一部の領域に、接点パターン10cは−X側の
一部の領域にそれぞれ設けられており、これらの領域の
間には導体パターンが設けられていない。スライダ25
が+X側の終端位置(第1の終端位置)に保持されてい
るときおよび第1の終端位置の近傍に位置するときに
は、摺動端28bは接点パターン10bに当接し、スラ
イダ25が−X側の終端位置(第2の終端位置)に保持
されているときおよび第2の終端位置の近傍に位置する
ときには、摺動端28bは接点パターン10cに当接す
る。
【0083】図22において、例えば、撮像素子2が固
設されたベース21上にスライダ25を載置し、貫通穴
5aに主軸4を挿通することによって、貫通穴5aを主
軸4に摺動自在に嵌合させ、ガイド溝5dを鍔部11c
に摺動自在に嵌合させる。そして、このようにスライダ
25が配設されたベース21を、スライダ25に固設さ
れた板バネ28の摺動端28a,28bが回路基板10
の摺動面10gに当接するように、回路基板11に固設
する。
【0084】このような構成の実施の形態3の撮像装置
において、スライダ25に固設された板バネ28と、回
路基板10の摺動面10gとは、付勢手段を構成してい
る。そして、ベース21の凸部1a,1bと、主軸4
と、スライダ25の貫通穴5aと、ベース21の鍔部1
cと、スライダ25のガイド溝5dと、上記の付勢手段
とは、スライダ25をベース21にスライド自在に保持
するガイド手段を構成している。貫通穴5aを主軸4に
嵌合させた第1の嵌合部、およびガイド溝5dを鍔部1
cに嵌合させた第2の嵌合部によって、スライダ25は
ベース21にスライド自在に高い位置精度で保持され
る。また、ベース21が固設された回路基板10の摺動
面10gをスライダ25に固設された板バネ18の摺動
端18aで押圧付勢する付勢手段によって、ガイド溝5
dの+Z側の面は鍔部1cに向かって押圧付勢され、こ
れによってスライダ25はさらに高い位置精度で保持さ
れる。
【0085】さらに、この実施の形態3の付勢手段にお
いて、板バネ28は、導体からなり、その先端に二股に
分かれた摺動部28a,28bを有する。また、摺動面
10gには、摺動部28aが摺動する導体の接点パター
ン10a、スライダ25が第1の終端位置およびその近
傍に位置するときに摺動部28bが摺動する導体の接点
パターン10b、およびスライダ25が第2の終端位置
およびその近傍に位置するときに摺動部28bが摺動す
る導体の接点パターン10cが設けられている。従っ
て、接点パターン10aと10bの導通、および接点パ
ターン10aと10cの導通を検知することによって、
スライダ25に位置を検知することできる。この実施の
形態3の撮像装置では、回路基板10において、接点パ
ターン10aと10bの導通信号、および接点パターン
10aと10cの導通信号を生成する。これらの導通信
号をもとに、他の信号処理回路において、スライダ25
の位置(選択されている光学系)を認識することができ
る。
【0086】この実施の形態3の撮像装置の動作につい
て以下に説明する。スライダ25のスライドストローク
の任意の位置において、板バネ28の摺動端28a,2
8bがベース21が固設された回路基板10の摺動面1
0gに当接し、板バネ8が摺動面10gを−Z方向に押
圧付勢する。つまり、板バネ28は、スライダ25を+
Z方向に押圧付勢する。この+Z方向の押圧付勢によっ
て、図22のように、スライダ25に主軸4を回転中心
とした付勢力(回転モーメント)が生じ、ガイド溝5d
の−Z側の内面がベース21の鍔部1cに向かって押圧
付勢される。これによって、スライダ25は、付勢手段
を設けない場合よりも高い位置精度で保持される。
【0087】以下、スライダ25の位置検知手順を主に
説明する。先に説明したように、この実施の形態3の撮
像装置では、回路基板10において、接点パターン10
aと10bの導通信号、および接点パターン10aと1
0cの導通信号を生成する。図23から図25は本発明
の実施の形態3の撮像装置の斜視図であって、図23は
第1の光学系6が選択されてスライダ25が第1の終端
位置に保持されたときの斜視図、図24は第2の光学系
7が選択されてスライダ25が第2の終端位置に保持さ
れたときの斜視図、図25は光学系選択途中においてス
ライダ25が第1の終端位置と第2の終端位置の途中に
位置するときの斜視図である。
【0088】図23において、第1の光学系6が選択さ
れ、スライダ25が第1の終端位置に保持されたときに
は、板バネ28の摺動端28aは接点パターン部10a
に当接し、摺動端28bは接点パターン部10bに当接
するので、接点パターン部10aと10bは板バネ28
を介して導通するが、接点パターン部10aと10cは
導通しない。従って、接点パターン部10aと10bの
導通信号が生成される。この導通信号をもとに、他の信
号処理回路において、スライダ25が第1の終端位置に
保持されていること(第1の光学系6が選択されている
こと)を認識できる。
【0089】図24において、第2の光学系7が選択さ
れ、スライダ25が第2の終端位置に保持されたときに
は、板バネ28の摺動端28aは接点パターン部10a
に当接し、摺動端28bは接点パターン部10cに当接
するので、接点パターン部10aと10bは導通しない
が、接点パターン部10aと10cは板バネ28を介し
て導通する。従って、接点パターン部10aと10cの
導通信号が生成される。この導通信号をもとに、他の信
号処理回路において、スライダ25が第2の終端位置に
保持されていること(第2の光学系7が選択されている
こと)を認識できる。
【0090】図25において、第1の光学系6と第2の
光学系7の切換途中であり、スライダ25が第1の終端
位置と第2の終端位置の間に位置するときには、板バネ
28の摺動端28bは、接点パターン部10bおよび1
0cにいずれにも当接していないので、接点パターン部
10aと10b、および接点パターン部10aと10b
は、いずれも導通しない。従って、いずれの導通信号も
生成されない。いずれの導通信号も生成されないことを
もとに、他の信号処理回路において、スライダ25が第
1の終端位置と第2の終端位置の間に位置すること(第
1の光学系6および第2の光学系7のいずれも選択され
ていないこと)を認識できる。
【0091】このように実施の形態3の撮像装置におい
ては、スライダ25をベース21にスライド自在に保持
するガイド手段を、ベース1に設けた凸部1a,1b
と、凸部1a,1bに支持された主軸4と、スライダ2
5に設けられて主軸4にスライド自在に嵌合する貫通穴
5aと、ベース21に設けられた鍔部1cと、スライダ
25に設けられて鍔部1cにスライド自在に嵌合するガ
イド溝5dと、付勢手段(スライダ25に固設された板
バネ28およびベース21が固設される回路基板10の
摺動面10g)とによって構成している。
【0092】この実施の形態3のガイド手段は、付勢手
段(板バネ28および摺動面10g)の構成および配設
位置が異なるが、上記実施の形態1のガイド手段と同じ
機能を備えている。つまり、実施の形態3のガイド手段
は、上記実施の形態1のガイド手段において、付勢手段
の押圧片(板バネ28)をスライダ25に配設し、付勢
手段の摺動面(摺動面10g)をベース21が固設され
る回路基板10に配設したものであり、上記実施の形態
1のガイド手段と同じ機能を備えている。また、実施の
形態3のガイド手段の組立手順は、上記実施の形態1の
ガイド手段とほぼ同じである。従って、この実施の形態
3のガイド手段によれば、上記実施の形態1のガイド手
段と同じように、簡単な構成および組立手順で実現で
き、かつ高い焦点精度および光軸性を確保することがで
きる。
【0093】また、実施の形態3のガイド手段では、付
勢手段を、スライダ25に固設された板バネ28および
ベース21が固設される回路基板10に設けられた摺動
面10gによって構成しているので、上記実施の形態1
においてベース1に設けていた板バネ固設部1gおよび
スライダ5に設けていた摺動面5gを、ベース21およ
びスライダ25に設ける必要がない。このため、実施の
形態3のガイド手段を実現するためのスペースは、上記
実施の形態1のガイド手段を実現するためのスペースよ
りもコンパクトになる。従って、上記実施の形態1より
もさらにコンパクトな撮像装置を実現できる。また、回
路基板10は、ベース21よりもサイズが大きいので、
上記実施の形態1および2よりも付勢手段を設ける位置
の自由度が大きくなる。
【0094】さらに、実施の形態3のガイド手段では、
付勢手段の押圧片(板バネ28)を導体とし、付勢手段
の摺動面(摺動面10g)に導体の接点パターン(接点
パターン10a,10b,10c)を設けたので、押圧
片と接点パターンの導通によってスライダ25の位置を
検知できる。これによって、スライダ25の位置を検知
するためのプッシュ式のスイッチやフォトセンサなどの
光学的スイッチを実装する必要がない。これによって、
上記のスイッチを実装するためのスペースを確保する必
要がなくなり、実装部品数が削減でき、フォトセンサの
ような光学的スイッチに供給する電源を配設する必要が
なくなるので、さらにコンパクトな撮像装置を実現で
き、製造コストを低減することができる。
【0095】以上のように実施の形態3によれば、スラ
イダ25をベース21にスライド自在に保持するガイド
手段を、ベース21に設けられた凸部1a,1bと、こ
れらの凸部1a,1bに支持された主軸4と、スライダ
25に設けられて主軸4にスライド自在に嵌合する貫通
穴5aと、ベース21に設けられた鍔部1cと、スライ
ダ25に設けられて鍔部1cにスライド自在に嵌合する
ガイド溝5dと、付勢手段(スライダ25に固設された
板バネ28およびベース21が固設される回路基板10
の摺動面10g)とによって構成したことにより、上記
実施の形態1と同じように、ガイド手段の構成および組
立手順が簡単であり、かつ高い合焦精度および光軸精度
を確保することができ、かつコンパクトな撮像装置を実
現できる。
【0096】さらに、付勢手段の押圧片(板バネ28)
を導体とし、付勢手段の摺動面(摺動面10g)に導体
の接点パターン(接点パターン10a,10b,10
c)を設けたことにより、付勢手段の導通を検知するこ
とによってスライダ25の位置を検知することができ、
スライダ25の位置を検知するためのセンサを設ける必
要がないので、さらにコンパクトな撮像装置を実現でき
るとともに、製造コストを低減することができる。
【0097】なお、上記実施の形態1および2において
は、摺動面のカム斜面の傾斜角を略45度としたが、こ
の傾斜角は、付勢手段の押圧片の構造に応じて、最適な
押圧付勢分力が得られるような任意の角度に設定するこ
とが可能である。また、上記実施の形態1から3におい
ては、折り曲げミラー6bを用いて第1の光学系6を構
成したが光路を略90度に屈曲させることができる他の
手段、例えばプリズム等を用いて第1の光学系6を構成
することも可能である。また、上記実施の形態1から3
においては、付勢手段を構成する押圧片として、板バネ
を用いているが、押圧付勢が可能な他の手段、例えばコ
イルバネ等を用いることも可能である。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1記
載の撮像装置によれば、スライダに設けられた貫通穴
と、貫通穴に挿通された主軸と、ベースに設けられた鍔
部と、スライダに設けられて上記鍔部にスライド自在に
嵌合するガイド溝とによってガイド手段を構成したこと
により、ガイド手段の構成および組立手順が簡単で、か
つ高い合焦精度および光軸精度を確保することができる
撮像装置を得ることができるという効果がある。
【0099】請求項2記載の撮像装置によれば、主軸を
ベースに設けた第1および第2の凸部で支持したので、
高い合焦精度および光軸精度を確保し、かつコンパクト
な撮像装置を実現できるという効果がある。
【0100】請求項3記載の撮像装置によれば、ガイド
手段を構成する上記第1の嵌合部と上記第2の嵌合部と
を、撮像素子を露出させる開口部の両側に配設したこと
により、ガイド手段の配設スペースをさらに狭くするこ
とができるので、さらにコンパクトな撮像装置を実現で
きるという効果がある。
【0101】請求項4記載の撮像装置によれば、スライ
ダにおいて、第1の端面からスライドストロークに応じ
た途中位置までにガイド溝を配設したことにより、上記
第2の嵌合部のスペースを小さくすることができるの
で、第1および第2の光学系に干渉せずにガイド溝を配
設することができるとともに、さらにコンパクトな撮像
装置を実現できるという効果がある。
【0102】請求項5記載の撮像装置によれば、スライ
ダの第1,第2の端面に、ベースの第1,第2の凸部が
挿嵌される第1,第2の凹部を設けたことにより、スラ
イドストロークを確保しつつ、コンパクトな撮像装置を
実現できるという効果がある。
【0103】請求項6記載の撮像装置によれば、ガイド
溝を鍔部に押圧付勢する付勢手段を設けたことにより、
さらに高い合焦精度および光軸精度を確保できるという
効果がある。
【0104】請求項7記載の撮像装置によれば、スライ
ダがスライドストロークの終端近傍に位置するときに押
圧片が当接する摺動面の領域に、スライダをスライドス
トロークの終端位置に向かって押圧付勢するためのカム
斜面を設けたことにより、さらに高い合焦精度および光
軸精度を確保できるという効果がある。
【0105】請求項8記載の撮像装置によれば、ベース
が固設された回路基板を押圧付勢することによって、ガ
イド溝のいずれかの面を上記鍔部に向かって押圧付勢す
る付勢手段を設けたことにより、さらに高い合焦精度お
よび光軸精度を確保できるとともに、付勢手段を設ける
位置の自由度が大きくなるという効果がある。
【0106】請求項9記載の撮像装置によれば、押圧片
を導体にするとともに、回路基板の摺動面に、スライダ
の位置を検知するための導体の接点パターンを設けたこ
とにより、スライダの位置を検知するためのセンサを実
装する必要がなくなるので、さらにコンパクトな撮像装
置を実現できるとともに、製造コストを低減できるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の撮像装置のベースの
構成を示す分解斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態1の撮像装置のスライダ
の構成を示す分解斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態1の撮像装置のスライダ
の構成を示す斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態1の撮像装置の分解斜視
図である。
【図5】 第1の光学系が選択されたときの本発明の実
施の形態1の撮像装置の正面図である。
【図6】 第1の光学系が選択されたときの本発明の実
施の形態1の撮像装置の側面図である。
【図7】 第1の光学系が選択されたときの本発明の実
施の形態1の撮像装置の側面図である。
【図8】 第1の光学系が選択されたときの本発明の実
施の形態1の撮像装置の側面図である。
【図9】 第1の光学系が選択されたときの本発明の実
施の形態1の撮像装置の撮像光学系を示す斜視図であ
る。
【図10】 第2の光学系が選択されたときの本発明の
実施の形態1の撮像装置の正面図である。
【図11】 第2の光学系が選択されたときの本発明の
実施の形態1の撮像装置の側面図である。
【図12】 第2の光学系が選択されたときの本発明の
実施の形態1の撮像装置の側面図である。
【図13】 第2の光学系が選択されたときの本発明の
実施の形態1の撮像装置の撮像光学系を示す斜視図であ
る。
【図14】 本発明の実施の形態2の撮像装置のベース
の構成を示す分解斜視図である。
【図15】 本発明の実施の形態2の撮像装置のスライ
ダの構成を示す分解斜視図である。
【図16】 本発明の実施の形態2の撮像装置の分解斜
視図である。
【図17】 第1の光学系が選択されたときの本発明の
実施の形態2の撮像装置の斜視図である。
【図18】 第1の光学系が選択されたときの本発明の
実施の形態2の撮像装置の側面図である。
【図19】 第2の光学系が選択されたときの本発明の
実施の形態2の撮像装置の斜視図である。
【図20】 本発明の実施の形態3の撮像装置のスライ
ダの構成を示す分解斜視図である。
【図21】 本発明の実施の形態3の撮像装置の回路基
板の正面図である。
【図22】 本発明の実施の形態3の撮像装置の側面図
である。
【図23】 第1の光学系が選択されたときの本発明の
実施の形態3の撮像装置の斜視図である。
【図24】 第2の光学系が選択されたときの本発明の
実施の形態3の撮像装置の斜視図である。
【図25】 光学系選択途中においての本発明の実施の
形態3の撮像装置の斜視図である。
【図26】 従来の撮像装置の構成を示す斜視図であ
る。
【図27】 図26の撮像装置を構成する携帯型操作機
器の制御部の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ベース、 1a,1b 凸部、 1c 鍔部、 1
d 開口部、 1e,1f 支持穴、 1g 板バネ固
設部、 2 撮像素子、 3 位置決め部材、4 主
軸、 5 スライダ、 5a 貫通穴、 5b,5c
凹部、 5dガイド溝、 5e,5f 保持穴、 5g
摺動面、 5h,5i カム斜面、5j ガイド部、
5k スライド付勢部、 6 第1の光学系、 7
第2の光学系、 8 板バネ、 8a 摺動端、 9
ネジ、 10 回路基板、10a,10b,10c 接
点パターン、 10g摺動面、 11 ベース、11c
鍔部、 11g 摺動面、 11h,11i カム斜
面、 15 スライダ、 15g 板バネ固設部、 1
5j ガイド部、 18 板バネ、 18a 摺動端、
21 ベース、 25 スライダ、 28 板バネ、
28a,28b 摺動端。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 道盛 厚司 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2H044 AJ06 2H101 EE01 5C022 AB43 AB45 AB62 AC42 AC70 AC77 AC78 5C024 BX06 DX08 EX21

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像エリア面上に結像した光学像を電気
    信号に変換する撮像素子と、 上記撮像素子が固設されたベースと、 第1の光軸方向の光学像を上記撮像エリア面上に結像さ
    せる第1の光学系と、 第2の光軸方向の光学像を上記撮像エリア面上に結像さ
    せる第2の光学系と、 上記第1および第2の光学系をともに保持し、上記ベー
    ス上をスライドしていずれかの光学系による光学像を上
    記撮像エリア面上に結像させるスライダと、 上記スライダを上記ベースにスライド自在に保持するガ
    イド手段とを備え、 上記ガイド手段は、 上記スライダに設けられた貫通穴と、 上記貫通穴に挿通された主軸と、 上記ベースに凸設された鍔部と、 上記スライダに設けられた溝であって上記鍔部にスライ
    ド自在に嵌合するガイド溝とを有することを特徴とする
    撮像装置。
  2. 【請求項2】 上記主軸は、上記ベースの両端に設けら
    れた凸部であって上記スライダの端面が当接することに
    よって上記スライダのスライドストロークの終端位置と
    なる第1および第2の凸部によって両端を支持されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 【請求項3】 上記ベースは、上記撮像素子を露出させ
    るための開口部をさらに有し、 上記主軸および上記鍔部は、上記開口部を挟んで互いに
    対峙する位置であって上記開口部を遮蔽しない位置にそ
    れぞれ配設されていることを特徴とする請求項1または
    2記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】 上記ガイド溝は、第1の終端位置におい
    て上記第1の凸部に当接する第1の端面からスライドス
    トローク応じた途中位置までに配設されており、上記途
    中位置から第2の終端位置において上記第2の凸部に当
    接する第2の端面までには配設されていないことを特徴
    とする請求項1または2記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】 上記ガイド手段は、 上記スライダの第1の端面に設けられた凹部であって第
    1の終端位置において上記第1の凸部が挿嵌される第1
    の凹部と、 上記スライダの第2の端面に設けられた凹部であって第
    2の終端位置において上記第2の凸部が挿嵌される第2
    の凹部とをさらに有することを特徴とする請求項1また
    は2記載の撮像装置。
  6. 【請求項6】 上記ガイド手段は、上記ガイド溝のいず
    れかの面を上記鍔部に向かって押圧付勢する付勢手段を
    さらに有することを特徴とする請求項1または2記載の
    撮像装置。
  7. 【請求項7】 上記付勢手段は、 上記スライダもしくは上記ベースのいずれかに形成され
    た摺動面と、 上記ベースもしくは上記スライダのいずれかに固設さ
    れ、上記摺動面を押圧しながら摺動する押圧片とを有
    し、 上記摺動面は、上記スライダがスライドストロークの終
    端近傍に位置するときに上記押圧片が当接する領域に、
    上記ガイド溝のいずれかの面を上記鍔部に向かって押圧
    付勢するとともに上記スライダを上記スライドストロー
    クの終端に向かって押圧付勢するためのカム斜面を有す
    ることを特徴とする請求項6記載の撮像装置。
  8. 【請求項8】 上記ベースが固設された回路基板をさら
    に備え、 上記付勢手段は、上記回路基板を押圧付勢することによ
    って、上記ガイド溝のいずれかの面を上記鍔部に向かっ
    て押圧付勢することを特徴とする請求項6記載の撮像装
    置。
  9. 【請求項9】 上記付勢手段は、 上記回路基板に形成された摺動面と、 上記スライダに固設され、上記摺動面を押圧しながら摺
    動する導体の押圧片とを有し、 上記摺動面は、上記押圧片の当接位置によって上記スラ
    イダの位置を検知するための導体の接点パターンを有す
    ることを特徴とする請求項8記載の撮像装置。
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