JP2002246646A - 半導体素子およびその製造方法ならびに半導体基板の製造方法 - Google Patents

半導体素子およびその製造方法ならびに半導体基板の製造方法

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JP2002246646A JP2001112821A JP2001112821A JP2002246646A JP 2002246646 A JP2002246646 A JP 2002246646A JP 2001112821 A JP2001112821 A JP 2001112821A JP 2001112821 A JP2001112821 A JP 2001112821A JP 2002246646 A JP2002246646 A JP 2002246646A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原子レベルでの平坦性を良くすることで界面
の急峻性を向上し、優れた光電特性を有する半導体素子
を提供する。 【解決手段】 本発明に係る半導体素子は、シリコン基
板と、シリコン基板の主面上に形成された一般式Inx
GayAlzN(ただし、x+y+z=1,0≦x≦1,
0≦y≦1,0≦z≦1)で表される化合物半導体層と
を有し、シリコン基板は、このシリコン基板の主面よ
り、62度の傾斜した面か、もしくはこの面から任意の
方向に3度以内の範囲で傾いた面を斜面として有する溝
を備え、化合物半導体層は前記斜面上に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒化物系半導体素
子において、例えば、シリコン基板(001)面より
[01−1]軸のまわりで7.3±3度回転した基板を
用い、シリコンの(111)面をもつ溝部をエッチング技
術により形成し、その溝部に対して窒化物半導体膜の結
晶成長を行なうことで、その半導体膜が(1−101)
面を面方位として有することを特徴とする窒化物系半導
体素子およびその基板の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】GaN,InN,AlNおよびそれらの
混晶半導体からなる窒化物半導体材料を用いて、これま
で、サファイア基板、GaN基板、SiC基板もしくは
シリコン(111)基板上にInxGa1-xN結晶を発光
層として用いた発光素子が作製されている。特にSi基
板は、他の基板と比較して大面積で品質の一定したもの
が安価に得られるため、これを採用することにより低コ
ストで上記発光素子を製造できるのではないかと期待さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがシリコン(1
11)基板を用い、窒化物半導体の成長を行なうとC面
を成長面として有する窒化物半導体膜が得られるもの
の、このエピタキシャル半導体膜は、原子レベルでの平
坦性があまり良くなかった。
【0004】例えばこれらの基板上にn型のクラッド
層、量子井戸型のInxGa1-xNからなる発光層、p型
のクラッド層を積層し微細構造の半導体素子を作製した
場合、膜の非平坦性が与える影響から、発光層の厚みや
In組成の不均一が生じるため、その発光に影響を及ぼ
し、40nmと半値幅の広い発光スペクトルを有する半
導体発光素子しか得られなかった。また、このような発
光素子の光出力はサファイア基板あるいはSiC基板上
の素子と比較すると劣るものしか得られていなかった。
【0005】またこれらの基板を用い、AlGaN層か
らなる高抵抗層を介し、Siドープを行なったGaN層
を成長させ作製を行なった膜にソース、ドレイン、ゲー
トからなる電極を作製したGaN系MESFET(Metal
semiconductor Field effect transistor)、さらに
はGaNチャネル層上にSiの変調ドープを行なったG
aN系MODFET(Modulation dope Field effect
transistor)においてもその平坦性が低い理由から、チ
ャネル層界面の急峻性が乏しいため、凹凸散乱によって
チャネル層内を走行する電子の移動度が下がり、その遮
断周波数などで電気的特性の良好な半導体素子は得られ
なかった。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するものであ
る。すなわち、本発明は、窒化物系半導体の積層構造に
おいて、原子レベルでの平坦性を良くすることで急峻性
を上げ、素子の光電特性をあげるため、シリコン基板を
用いて高品質で、平坦性の優れた窒化物エピタキシャル
膜の結晶成長を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体素子
は、1つの局面では、シリコン基板と、シリコン基板の
主面上に形成された一般式InxGayAlzN(ただ
し、x+y+z=1,0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z
≦1)で表される化合物半導体層とを有する半導体素子
であって、シリコン基板は、このシリコン基板の主面よ
り、62度の傾斜した面か、もしくはこの面から任意の
方向に3度以内の範囲で傾いた面を斜面として有する溝
を備え、前記化合物半導体層は前記斜面上に形成されて
いる。
【0008】本発明に係る半導体素子は、他の局面で
は、一般式InxGayAlzN(ただし、x+y+z=
1,0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦1)で表される
化合物半導体層を有する半導体素子であり、化合物半導
体層が、(100)面を[01−1]軸のまわりで7.
3度回転した面、もしくは、この面から任意の方向に3
度以内傾けた範囲にある面で構成される主面を有するシ
リコン基板を用いて形成され上記シリコン基板は、(1
11)面を斜面として有する溝を備え、化合物半導体層
は上記斜面上に形成される。
【0009】上記化合物半導体層の<0001>方向は
前記斜面に略垂直である。また、化合物半導体層は、
(1−101)面を面方位として有する。なお、(1−
101)面を面方位として有するとは、化合物半導体層
の主面の面方位が実質的に(1−101)面であること
を示す。
【0010】また、上記半導体素子は、発光層(活性
層)を有する半導体発光素子であり、上記化合物半導体
層は該発光層(活性層)を含み、該発光層(活性層)は
(1−101)面を面方位として有する。
【0011】本発明に係る半導体素子の製造方法は、1
つの局面では次の各工程を備える。シリコン基板の主面
に、該主面より62度の傾斜した面か、もしくはこの面
から任意の方向に3度以内の範囲で傾いた面を斜面とし
て有する溝を形成する。この斜面上に一般式InxGay
AlzN(ただし、x+y+z=1,0≦x≦1,0≦
y≦1,0≦z≦1)で表される化合物半導体層を形成
する。
【0012】本発明に係る半導体素子の製造方法は、他
の局面では次の各工程を備える。(100)面を[01
−1]軸のまわりで7.3度回転した面もしくはこの面
から任意の方向に3度以内傾けた範囲内にある面で構成
される主面を有するシリコン基板の主面に、(111)
面を斜面として有する溝を形成する。この斜面上に一般
式AlxGayInzN(ただし、x+y+z=1,0≦
x≦1,0≦y≦1,0≦z≦1)で表される化合物半
導体層を形成する。
【0013】上記溝はSi基板上に複数設けられてな
り、前記各溝の斜面上から形成された化合物半導体層
を、結晶成長にしたがって合体させてもよい。
【0014】上記化合物半導体層形成後に、シリコン基
板を除去する工程を備えるものであってもよい。
【0015】本発明に係る半導体基板の製造方法は、シ
リコン基板の主面に、該主面より62度の傾斜した面
か、もしくはこの面から任意の方向に3度以内の範囲で
傾いた面を斜面として有する溝を複数形成する工程と、
該斜面上に一般式InxGayAlzN(ただし、x+y
+z=1,0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦1)で表
される化合物半導体結晶を形成する工程と、各溝の斜面
上から形成された化合物半導体結晶を、さらに成長して
合体させることにより、連続した膜状の化合物半導体結
晶を得る工程と、該膜状の化合物半導体結晶を得た後、
シリコン基板を除去し、該化合物半導体結晶からなる半
導体基板を得る工程とを備える。
【0016】GaNは配向性の強い結晶であり通常の方
法では、主面に垂直にc軸配向し、よって得られる結晶
はC面を主面とするものが得られる。C面とは異なる面
を有する結晶を得ることは困難であった。
【0017】そこで、例えば、シリコン基板(001)
面より[01−1]軸のまわりで7.3度回転した基板
もしくは、この面から任意の方向に3度以内の範囲で傾
いた面に対して、部分的にSiO252によるマスクを
施し、そのSiO252からなるマスクのない開口部分
に対してエッチングを行なうことで、このオフ基板(主
面)60から62度の関係の(111) ファセット面6
1をもつ溝を形成し、その面に窒化物系半導体膜をエピ
タキシャル成長させることで、GaN系半導体の(1−
101)ファセット面70を成長面とし、成長が行なわ
れることが、本発明者の数々の実験より導かれた。
【0018】このファセット面70は極めて平坦性の優
れた面であり、この基板を用い成長を行なうことで原子
レベルにおいて平坦性の高い窒化物半導体膜が得られ
た。
【0019】さらにこの場合、GaN膜のc軸を傾ける
ことで、シリコン基板とこの基板の間の熱膨張係数差
が、小さくなるため、クラックが入りにくくなり、ま
た、このように、(1−101)ファセット面70を半
導体発光素子の成長面として用いた場合、活性層内の井
戸および障壁層界面にピエゾ効果によって生じる電界が
C軸を傾けることにより減少するため、電子正孔対のキ
ャリア再結合確率が上がるため、発光効率が上がる結果
が得られた。
【0020】そこでこの膜を用い、その半導体膜状にA
lGaInN系窒化物半導体からなる半導体発光素子の
作製を行ない、その特性を測定した。その結果、活性層
においても極めて平坦性の高く、その層厚のゆらぎが少
ないため、発光スペクトルにおいて半値幅15nmと狭
い半導体発光素子が得られた。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明について、以下に実施の形
態を示しつつ説明する。
【0022】<実施の形態1>図1は本実施の形態にお
ける窒化物半導体膜の(1−101)ファセット面70を
形成するための概念図、図2は、本窒化物半導体発光素
子の構造を示す概略断面図である。本実施の形態の窒化
物半導体発光素子は、[0−1−1]方向への7.3°
(001)Siオフ基板1上に、部分的にSiO252
によるマスクを施し、そのSiO252からなるマスク
のない部分に対してエッチングを行なうことで、このオ
フ基板(主面)60から62度の関係の(111) ファ
セット面61をもつ溝を形成し、そのファセット面61
から下記の説明の通りに順次平坦化されて積層されてい
くn−AlGaInN層10、n−GaInNからなる
第一のクラッド層2,InxGa1-xNからなる発光層
3,p−AlGaInNからなるキャリアブロック層
4、p−GaInNからなる第二のクラッド層5が順に
積層された構造を有する。さらに、シリコン基板下面に
は電極15が、第二のクラッド層5の上面には透明電極
16が設けられ、透明電極16の上面の一部には、ボン
ディング電極17が設けられている。なお、図2におい
てSiO2マスク52、溝等の構造は省略されている。
【0023】InxGa1-xN発光層はGaxIn1-xNの
組成xを変えることにより、バンド間発光の波長を紫外
から赤色まで発光させることができるが、本実施の形態
では、Gaの固相の組成がX=0.82からなる、青色
で発光するものとした。マグネシウムがドープされp伝
導型の第二のクラッド層5は抵抗が大きい。従って、第
二のクラッド層5の一端へボンディング電極17のみか
ら電流、即ち正孔を注入しても、電流密度が発光層3の
全域において均一とならないおそれがある。そこで、電
極17と第二のクラッド層5との間に、第二のクラッド
層5のほぼ全面にわたる薄膜の透明電極16が設けら
れ、この部分より多くの発光を取り出すことができる。
n伝導型のシリコン基板上に接続される電極15には金
属を用いればよく、Al,Ti,Zr,Hf,V,N
b,のいずれかを含むことが望ましい。p伝導型のGa
N第二のクラッド層5に接続される透明電極16には、
20nm以下の膜厚の金属を用いればよく、Ta,C
o,Rh,Ni,Pd,Pt,Cu,Ag,Auのいず
れかを含むことが望ましい。
【0024】次に、本実施形態の発光素子の製造方法に
ついて図1も参照しつつ説明する。まず、シリコン基板
を洗浄し、その上に、スパッタもしくはCVDの技術を
用い、シリコン酸化膜もしくはシリコン窒化膜52を、
100nm堆積させる。その後、フォトリソグラフの技
術を行なうことで、部分的にシリコン酸化膜もしくはシ
リコン窒化膜をストライプ状に除去する。さらにそのウ
エハーを、バッファードフッ酸などの酸エッチング等に
よって、Si(111)ファセット面61をもつ溝を形
成する。この溝は、Si[01−1]方向に延伸したス
トライプ状の溝である。図1に示す通り、(111)フ
ァセット面61は、シリコン基板の主面60を上記所定
の面方位としたのでこれに対して62度の関係を有して
いるものであった。この面は、従来知られている酸エッ
チャントの温度を適宜調整し、エッチング速度を適宜調
整することで容易に形成できる。また、KOH等のアル
カリのエッチャントを用いることでも容易に形成でき
る。また、溝およびSi基板表面上において、上記所定
の(111)ファセット面61からの結晶成長を優先的
に行わせるために、これの露出する以外の領域は、シリ
コン窒化物、シリコン酸化物等のその上に窒化物半導体
が成長することが抑制されるような材料でマスクしてお
くことが好ましい。
【0025】そして、その基板上にMOCVD(有機金
属化学気相成長)法を用いて、以下の成長条件で窒化物
半導体膜を成長する。
【0026】この基板を用いた場合、図3に示す通り、
シリコン基板から62度の関係を有するファセット面6
1に対して、垂直な軸を窒化物半導体膜のc軸として結
晶成長が進行し、さらに窒化物半導体膜の(1−101)
ファセット面が平面70として形成される。
【0027】ここで用いたシリコン基板は(001)面
から7.3°[0−1−1]方向に傾けた、すなわち
(001)面から[01−1]軸のまわりで7.3度回
転した主面60を持つものでありこれより平面70はシ
リコン基板の主面60とほぼ同じ面方位を持つことがで
きる。この面から任意の方向に3度以内の範囲で傾いて
あった場合も、実質的に(1−101)面を有する極め
て平坦なGaN面が得られた。図1のように溝上にの
み、窒化物半導体膜を成長し、窒化物半導体膜の(1−
101)ファセット面70の上につづけて発光素子構造
を形成してもよいが、さらに窒化物半導体膜の成長を続
けた場合、図3内の左図から右図のようにしだいに結晶
成長が進行し、できた連続膜の上に半導体発光素子を形
成することも可能である。本実施の形態ではこの様にし
て得た連続膜の上に素子を形成した。
【0028】まず、上記で記したプロセスによって溝を
形成したシリコン基板1をMOCVD装置内に導入し、
水素(H2)雰囲気の中で、約1100℃の高温でクリ
ーニングを行なう。
【0029】その後、キャリアガスとしてN2を10l/m
in.流しながら、800℃でNH3とトリメチルアルミニ
ュウム(TMA)、トリメチルインジュウム(TM
I)、SiH4(シラン)ガスを、それぞれ5l/min.、10
μmol/min.、17μmol/min. 0.1μmol/min.導入して、約
10nmの厚みのシリコンドープAl0.85In0.15N層
10を成長する。
【0030】続いて、同じ温度で、TMAの供給を停止
し、トリメチルガリュウム(TMG)、TMI、SiH
4(シラン)ガスを約20μmol/min.、100μmol/min. 、0.0
5μmol/min.それぞれ導入し、約3ミクロンの厚さのシ
リコンドープGa0.92In0.0 8N第一のクラッド層2を
成長する。
【0031】これによって、溝部は埋められ、さらに隣
接するGa0.92In0.08N第一のクラッド層2がそれぞ
れつながり、Si基板上に平坦な(1−101)面70を
有するGa0.92In0.08N第一のクラッド層2が形成さ
れる。
【0032】この第一のクラッド層2は前記AlInN
中間層10を堆積した後、その成長温度を高温に上げ、
GaNの膜としても構わなかったが、Inを含みAlを
含まないGaInNクラッド層を用いることで、高温に
成長温度を上げることなく低温成長が可能となり、この
場合クラックの発生が少なかった。
【0033】その後、TMA、TMI、TMGの供給を
停止して、基板温度を760℃までまで降温し、インジ
ウム原料であるトリメチルインジウム(TMI)を6.
5μmol/min.、TMGを2.8μmol/min.導入し、In
0.18Ga0.82Nよりなる3nm厚の井戸層を成長する。そ
の後再び、850℃まで昇温し、TMGを14μmol/min.
導入しGaNよりなる障壁層を成長する。同様に井戸
層,障壁層の成長を繰り返し、4ペアーからなる多重量
子井戸(MQW)からなる発光層3を成長する。
【0034】上記発光層の成長が終了した後、最後の障
壁層と同じ温度で、TMGを11μmol/min.、TMAを
1.1μmol/min.、TMIを40μmol/min.p型ドーピン
グ原料ガスであるビスシクロペンタジエニルマグネシウ
ムを(Cp2Mg)を10nmol/min.流し、50nm厚のp
型Al0.20Ga0.75In0.05Nキャリアブロック層4を
成長する。キャリアブロック層4の成長が終了すると、
同じ成長温度において、TMAの供給を停止し、80nm
厚のp型Ga0.9In0.1N第二のクラッド層5の成長を
行ない発光素子構造の成長を終了する。成長が終了する
と、TMG,TMIおよびCp2Mgの供給を停止した
後、室温まで冷却し、MOCVD装置より取り出す。そ
の後、p型Ga0.9In0.1N層からなる第二のクラッド
層の上面に透明電極16を、さらにその上の一部にボン
ディング電極17を、Si基板下面に電極15を形成
し、本実施の形態の発光素子が完成する。
【0035】そして、作製した半導体素子の特性を測定
した。その結果、活性層においても極めて平坦性の高
く、その層厚のゆらぎが少ないため、発光スペクトルに
おいて半値幅15nmと狭い半導体発光素子が得られ
た。またその発光強度は、従来技術であるSi(11
1)基板上に形成した素子と比較して、10倍以上であ
った。
【0036】<実施の形態2>実施の形態1において
は、(001)面より7.3度傾けたシリコン基板上に
直接発光素子構造の作製を行なったが、このシリコンオ
フ基板をGaN基板作製のための下地基板として用い、
シリコンを除去することで得られた平坦なGaN基板を
用い半導体素子を作製することも可能であった。
【0037】MOCVD(有機金属気相成長)法を用
い、このSiオフ基板上に一旦AlN中間層を用いてG
aNの成長を行なう。ただしこの中間層はAlInN、
AlGaN中間層を用いても同様の結果が得られた。
【0038】その基板をHVPE(ハイドライドVP
E)装置内に導入する。N2キャリアガスとNH3を、そ
れぞれ5l/min.流しながら、基板の温度を約1050℃
まで昇温する。その後、基板上にGaClを100cc/min.導
入してGaNの厚膜の成長を開始する。GaClは約85
0℃に保持されたGa金属にHClガスを流すことによ
り生成される。また、基板近傍まで単独で配管してある
不純物ドーピングラインを用いて不純物ガスを流すこと
により、任意に成長中に不純物のドーピングを行なうこ
とができる。本実施例ではSiをドーピングする目的で、
成長を開始すると同時に、モノシラン(SiH4)を200
nmol/min.供給(Si不純物濃度約3.8x1018cm-3)してSi
ドープGaN膜を成長した。
【0039】上記方法で、8時間の成長を行ない、膜厚
の合計が約350μmの厚さのGaNをSi基板上に成
長した。成長後、研磨乃至はエッチングによりSi基板
を除去し、(1−101)面を有する極めて平坦なGa
N基板を得る。こうして、本実施の形態によれば、(1
−101)面を表面に有するGaN基板を得ることが出
来る。
【0040】そして、洗浄したこのこのGaN基板をM
OCVD装置内に導入した後、GaN基板上に、基板温
度を760℃まで昇温し、インジウム原料であるトリメ
チルインジウム(TMI)を6.5μmol/min.、TMG
を2.8μmol/min.導入し、In0.18Ga0.72Nよりな
る3nm厚の井戸層を成長する。その後再び、850℃ま
で昇温し、TMGを14μmol/min.導入しGaNよりなる
障壁層を成長する。同様に井戸層,障壁層の成長を繰り
返し、4ペアーからなる多重量子井戸(MQW)からな
る発光層3を成長する。
【0041】上記発光層の成長が終了した後、最後の障
壁層と同じ温度で、TMGを11μmol/min.、TMAを
1.1μmol/min.、TMIを40μmol/min.p型ドーピン
グ原料ガスであるビスシクロペンタジエニルマグネシウ
ムを(Cp2Mg)を10nmol/min.流し、50nm厚のp
型Al0.20Ga0.75In0.05Nキャリアブロック層4を
成長する。キャリアブロック層4の成長が終了すると、
同じ成長温度において、TMAの供給を停止し、80nm
厚のp型Ga0.9In0.1N第二のクラッド層5の成長を
行ない発光素子構造の成長を終了する。成長が終了する
と、TMG,TMIおよびCp2Mgの供給を停止した
後、室温まで冷却し、MOCVD装置より取り出す。そ
の後、p型Ga0.9In0.1N層からなる第二のクラッド
層の上面に透明電極16を、さらにその上の一部にボン
ディング電極17を、GaN基板下面に電極15を形成
し、本実施の形態の発光素子の作製を行なった。
【0042】上記のごとく、Si基板を出発基板とし
て、(1−101)面70を有する極めて平坦なGaN
基板を作製し、その後、半導体素子を作製することで、
発光スペクトルにおいて半値幅15nmと狭い半導体発
光素子が得られた。また、こうして得られた発光素子の
発光強度は実施の形態1の素子のさらに3倍以上であ
り、きわめて高輝度のものであった。
【0043】<実施の形態3>実施の形態1において
は、(001)面より7.3度傾けたシリコン基板上に
有機金属を用いた気相成長法を用いた発光素子構造の作
製を行なったが、分子線エピタキシー(MBE)法によ
る成長法によって作製することも可能であった。本実施
の形態では、実施の形態1のMOCVD成長工程を以下
のMBE成長工程に変更した。
【0044】Ga、Al、Inソースとしてはそれぞれ
金属Ga,Al,Inを用いた。またNのソースとして
はNH3を用いた。
【0045】洗浄したシリコン基板1をMBE装置内に
導入し、高真空中、約1100℃の高温でクリーニング
を行なう。
【0046】その後、800℃でNH3と金属Al、I
nを導入して、約20nmの厚みのAl0.85In0.15
層10を成長する。
【0047】続いて、同じ温度で、金属Alの供給を停
止し、金属Ga、Inをそれぞれ導入し、約300nm
の厚さのシリコンドープGa0.92In0.08N第一のクラ
ッド層2を成長する。
【0048】その後、金属Al、In、Ga供給を停止
して、基板温度を760℃までまで降温した後、多重量
子井戸(MQW)からなる発光層3を成長する。
【0049】上記発光層の成長が終了した後、最後の障
壁層と同じ温度で、金属Gaを金属Al,Inおよびp
型ドーピング原料ガスであるMgを導入し50nm厚の
p型Al0.20Ga0.75In0.05Nキャリアブロック層4
を成長する。キャリアブロック層4の成長が終了する
と、同じ成長温度において、金属Alの供給を停止し、
80nm厚のp型Ga0.9In0.1N第二のクラッド層5の
成長を行ない発光素子構造の成長を終了する。以上のよ
うにMBE法の後、p型Ga0.9In0.1N層からなる第
二のクラッド層の上面に透明電極16を、さらにその上
の一部にボンディング電極17を、Si基板下面に電極
15を形成し、本実施の形態の発光素子が完成する。
【0050】<実施の形態4>実施の形態1では、Si
(111)面が、エッチャントを用いたエッチング方法
(湿式エッチング)により容易に形成される性質を利用
し、シリコン主面から約62度傾斜した溝斜面を得てい
た。こうして得られた斜面は、いわゆる結晶ファセット
であり、加工精度が安定しているだけでなく、平坦性に
も優れており、窒化物半導体を成長させる下地として優
れている。しかしながら、本発明の適用範囲はこれだけ
に限られるものではない。発明者の数々の実験より、
(001)面より7.3度傾けたシリコン基板を主面と
して用いるだけでなく、他の面においてもシリコン主面
に実施の形態1と同様に、部分的にマスク52を施し、
さらにエッチングの温度、速度を変えることで、主面に
対して62度からなる傾斜溝を形成することが可能とな
った。
【0051】そこで、その面を用い検討を行なった場
合、同様の結果が得られた。つまり、実施の形態1と同
じように、GaN(1−101)面が、基板主面とほぼ
平行になるような結晶成長が可能であり、このような成
長を続ける結果、平坦なGaN(1−101)面を表面
にもつ連続した結晶膜が得られた。GaNは配向性の強
い結晶であり通常の方法では、主面に垂直にc軸配向
し、よって得られる結晶はC面を主面とするものしか得
られずC面とは異なる面を有する結晶を得ることは困難
であったが、本発明により、GaN(1−101)面を
表面にもつ結晶が容易に得られるようになった。
【0052】<実施の形態5>本発明の半導体素子の製
造方法についてさらに具体的に説明する。
【0053】(001)面より[0−1−1]方向に7.
3°オフした傾けたシリコン基板に、図4の通り、ファ
セット形成用のシリコン酸化膜もしくはシリコン窒化膜
からなる厚さ100nmのマスク52を、スパッタ法等
の製膜技術、さらに、フォトリソグラフィーの技術を用
い、Si[01−1]方向に延伸したストライプ状パタ
ーンをもって形成する。その後、図5の通り、希釈した
KOH水溶液によって(111)ファセット面61を斜
面に有する溝をエッチング形成する。このとき、溝の形
状自体は、V字もしくは底の領域が平坦になっている変
形のV字等の形状を持ち、もう一方の斜面は、(1−1
−1)ファセット面となる。なお、シリコン基板がオフ
基板であるために、V字の形状は左右対称でなく、(1
11)斜面は基板主面に対して約62°傾斜した面であ
るが、(1−1−1)斜面は同約47°傾斜した面であ
る。この基板をスパッタ装置内で傾けた状態で設置する
ことで(111)ファセット面61には膜がつかないよ
うに、製膜を行い、(1−1−1)ファセット面も覆う
ようにシリコン酸化膜もしくはシリコン窒化膜からなる
マスク52を施し、図6の通りとする。これを、窒化物
半導体膜作成用の基板とする。図8に、この際のSi基
板とファセット面等の方位関係について示した。
【0054】そして、この処理を行ったSi基板に、M
OCVD法を用い成長を行う。このSiオフ基板上に、
AlInN中間層の成長を行い、続いてGaNの成長を
行なうことで、図7(a)〜(d)のような成長過程を
経て、連続膜からなるGaN基板を作製することが可能
となる。結晶成長は(111)ファセット上から結晶成
長が開始する(a)。成長する窒化物半導体は、斜面に
対して<0001>方向が垂直に配向する。成長した結
晶の上面には、基板主面にほぼ平行にGaN(1−10
1)面が現れ、そのため、成長途中の段階ではストライ
プ方向に伸びた三角柱のような形状の結晶となる
(b)。さらに成長が進むにしたがって、三角柱の径は
大きくなり、ついには隣接する三角柱状結晶同士が接触
するようになる(c)。またさらに成長を続けると、分
離していた各三角柱状結晶は合体し、表面に平坦なGa
N(1−101)面をもったGaN結晶膜が得られるこ
とになる(d)。
【0055】成長初期に用いたこの中間層としてはAl
InN中間層、AlGaN中間層、AlGaInN中間
層を用いても同様の結果が得られた。
【0056】ここでは、上記所要の(001)面シリコ
ンオフ基板を用い、(111)ファセット面を主面から
62°傾斜した斜面として用いたが、KOHのエッチャン
ト濃度、温度を制御することで(111)の代わりに、
(211)からなるSiファセット面をエッチングによ
り形成することもできる。この場合、(2−1−1)面
から[100]方向に8.6°オフしたシリコン基板上
に、[01−1]方向に延伸したストライプ状溝を作成
することで(211)ファセット面を主面から62°傾
斜した斜面として形成することが出来、これによっても
上記同様な表面が平坦なGaN結晶膜が得られた。
【0057】これは窒化物半導体結晶が、この(21
1)ファセット面に対しても垂直軸をc軸として、成長
が行われ、この場合にも、(211)面から62°の角
度の関係を有するSiオフ基板を用いることで、同様な
平坦なGaN基板が得られるものと考えられる。
【0058】このように本発明では、Si基板を用いた
場合、窒化物半導体膜は基板に対してc軸配向の結晶成
長が行われやすく、ファセットと基板のオフ角の関係が
62°からなる基板を用いることで、平坦な窒化物半導
体の(1−101)ファセット面を有す結晶膜を用いる
ことができる。
【0059】このようにして得られた連続膜からなる窒
化物半導体膜上に、実施の形態1と同様にして図2の通
りの半導体発光素子を形成することでSi基板上への高
輝度の半導体発光素子の作製が可能となった。こうして
得られた半導体発光素子は、その発光層(活性層)が
(1−101)面を主面として有している。これは、従
来、サファイア基板、SiC基板、Si(111)基板
を用いて形成されていた素子が(0001)を主面とし
ていたのと異なっている。ウルツ鉱構造結晶である窒化
物半導体の(0001)を主面としていた薄膜は、その
主面に平行な方向では、バンド構造的に等価であるが、
本発明のように(1−101)面を主面とした薄膜は、
その主面に平行な方向もバンド構造的に等価ではない。
よって、本発明を応用した発光素子は、発光層(活性
層)に平行な方向のバンドの縮退が解けており、よっ
て、発光効率が高く、また、半導体レーザ素子に応用し
た場合に格段の低閾値を実現することが出来る。
【0060】<実施の形態6>実施の形態5において
は、図7(d)に示される成長過程までを経て、連続膜
からなる窒化物半導体膜を形成し、その上に、半導体発
光素子を作製したが、本実施例の形態においては、成長
過程(a)から(b)の過程、すなわち、個々の三角柱
形状の結晶体が合体しない状態で各窒化物半導体層の結
晶成長を終え、図9の通りに示すように、個々の三角柱
形状の結晶体に半導体発光素子を別個に形成して、個別
に発光素子を発光させることを可能とするものである。
【0061】素子の構成としては、Si基板上に形成し
たファセット面61に順次積層されたn−AlGaIn
N中間層10、n-GaN下地層11、n−GaInN
からなる第一のクラッド層2,InxGa1-xNからなる
発光層3,p−AlGaInNからなるキャリアブロッ
ク層4、p−GaInNからなる第二のクラッド層5が
順に積層された構造を有する。さらに、シリコン基板下
面には電極15が、第二のクラッド層5の上面には透明
電極16が設けられ、透明電極16の上面の一部には、
ボンディング電極17が設けられている。
【0062】<実施の形態7>実施の形態1ないし4の
説明では、Si基板に設けたストライプ溝の片側の斜面
にのみ、窒化物半導体を成長させることを説明したが、
本実施の形態では両サイドの斜面を主面からの所定のオ
フ角度を有するものとして形成し、図10に示す通り、
両サイドのSi斜面に、実施の形態6の説明と同様に個
々の半導体発光素子を形成した。
【0063】上記実施の形態では、主に、半導体素子と
してLEDである半導体発光素子をとりあげて説明した
が、本発明の適用範囲はこれに限られるものではなく、
半導体レーザ素子に適用してもよく、また上記手法を用
い、AlGaN層からなる高抵抗層を介し、Siドープ
を行なったGaN層を成長させ作製を行なった膜にソー
ス、ドレイン、ゲートからなる電極を作製したGaN系
MESFET(Metalsemiconductor Field effect tra
nsistor)、さらにはGaNチャネル層上にSiの変調ド
ープを行なったGaN系MODFET(Modulation do
pe Field effect transistor)にも適用でき、これらに
おいては各層の平坦性を向上できることからが、チャネ
ル層界面の急峻性が良く、凹凸散乱によるチャネル層内
を走行する電子の移動度の向上が実現でき、その遮断周
波数などで電気的特性の良好な半導体素子が得られると
共に、Si基板との窒化物半導体層との間の導電性を確
保することができることから、Si基板上にも一体に素
子を形成し、集積化した半導体素子回路を製造すること
が出来るようになる。
【0064】以上のように本発明の実施の形態について
説明を行なったが、今回開示した実施の形態はすべての
点で例示であって制限的なものではないと考えられるべ
きである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示さ
れ、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべ
ての変更が含まれる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、シリコン基板上に作製
する窒化物半導体素子に関し、シリコン基板の主面より
62度傾斜した面、シリコン基板(001)面を[01
−1]軸のまわりで7.3度回転した面、もしくは、こ
れらの面から任意の方向に3度以内の範囲で傾いた面を
用いることで、(1−101)エピタキシャル面を有す
る極めて平坦な高品質結晶膜を得ることが可能となり、
そのエピタキシャル面を用いることで界面の急峻な、優
れた光電特性を有する半導体素子を提供することが可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 窒化物半導体膜の(1−101)ファセット面
を形成するための概念図である。
【図2】 本発明の実施の形態の発光素子を示す断面図
である。
【図3】 本発明に用いた基板窒化物半導体膜の関係を
示す図である。
【図4】 本発明の化合物半導体の製造方法を説明する
ための図である。
【図5】 本発明の化合物半導体の製造方法を説明する
ための図である。
【図6】 本発明の化合物半導体の製造方法を説明する
ための図である。
【図7】 本発明の化合物半導体の製造方法を説明する
ための図である。
【図8】 実施の形態5のSi基板における結晶方位関
係を説明するための図である。
【図9】 実施の形態6の半導体発光素子を示す断面図
である。
【図10】 実施の形態7の半導体発光素子を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 Si(001)オフ基板、2 n−GaInNから
なる第一のクラッド層、3 ノンドープInGaN発光
層、4 p−AlGaInキャリアブロック層、5 p
−GaInNからなる第二のクラッド層、10 n−A
lGaInN層、11 GaN下地層、15 電極、1
6 透明電極、17 ボンディング電極、52 マスク
(シリコン酸化膜、もしくはシリコン窒化膜)、53
窒化物半導体結晶、60 シリコンの(001)面、6
1 シリコンの(111)ファセット面、70 窒化物
半導体の(1−101)ファセット面、71 窒化物半
導体の(0001)ファセット面、72 連続膜の状態
になった窒化物半導体の(1−101)面、80 窒化
物半導体のc軸、81 窒化物半導体の成長進行方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小出 典克 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 古川 勝紀 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5F041 AA40 CA05 CA33 CA34 CA40 CA57 CA65 CA74 5F045 AA02 AA04 AB09 AB14 AB17 AB18 AC08 AC12 AC15 AC19 AD11 AD12 AF03 AF11 AF13 DA55 DB02 DB09 HA06 5F103 AA04 DD01 GG01 HH03 KK10 LL01 RR06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板と、前記シリコン基板の主
    面上に形成された一般式InxGayAlzN(ただし、
    x+y+z=1,0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦
    1)で表される化合物半導体層とを有する半導体素子で
    あって、前記シリコン基板は、前記シリコン基板の主面
    より、62度の傾斜した面か、もしくはこの面から任意
    の方向に3度以内の範囲で傾いた面を斜面として有する
    溝を備え、前記化合物半導体層は前記斜面上に形成され
    ていることを特徴とする半導体素子。
  2. 【請求項2】 一般式InxGayAlzN(ただし、x
    +y+z=1,0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦1)
    で表される化合物半導体層を有する半導体素子におい
    て、前記化合物半導体層が、(100)面を[01−
    1]軸のまわりで7.3度回転した面、もしくは、この
    面から任意の方向に3度以内傾けた範囲にある面で構成
    される主面を有するシリコン基板を用いて形成され、前
    記シリコン基板は、(111)面を斜面として有する溝を
    備え、前記化合物半導体層は前記斜面上に形成されるこ
    とを特徴とする半導体素子。
  3. 【請求項3】 前記化合物半導体層の<0001>方向
    は前記斜面に略垂直であることを特徴とする、請求項1
    または請求項2に記載の半導体素子。
  4. 【請求項4】 前記化合物半導体層は、(1−101)
    面を面方位として有することを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の半導体素子。
  5. 【請求項5】 前記半導体素子は、発光層を有する半導
    体発光素子であり、前記化合物半導体層は前記発光層を
    含み、 該発光層は(1−101)面を面方位として有すること
    を特徴とする請求項4に記載の半導体素子。
  6. 【請求項6】 シリコン基板の主面に、該主面より62
    度の傾斜した面か、もしくはこの面から任意の方向に3
    度以内の範囲で傾いた面を斜面として有する溝を形成す
    る工程と、 前記斜面上に一般式InxGayAlzN(ただし、x+
    y+z=1,0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦1)で
    表される化合物半導体層を形成する工程とを備えた、半
    導体素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 (100)面を[01−1]軸のまわり
    で7.3度回転した面もしくはこの面から任意の方向に
    3度以内傾けた範囲内にある面で構成される主面を有す
    るシリコン基板の前記主面に、(111)面を斜面とし
    て有する溝を形成する工程と、 前記斜面上に一般式AlxGayInzN(ただし、x+
    y+z=1,0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦1)で
    表される化合物半導体層を形成する工程とを備えた、半
    導体素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記溝はSi基板上に複数設けられてな
    り、前記各溝の斜面上から形成された前記化合物半導体
    層を、結晶成長にしたがって合体させることを特徴とす
    る請求項6または7に記載の半導体素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記化合物半導体層形成後に、前記シリ
    コン基板を除去する工程を備えることを特徴とする請求
    項8に記載の半導体素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 シリコン基板の主面に、該主面より6
    2度の傾斜した面か、もしくはこの面から任意の方向に
    3度以内の範囲で傾いた面を斜面として有する溝を複数
    形成する工程と、 前記斜面上に一般式InxGayAlzN(ただし、x+
    y+z=1,0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦1)で
    表される化合物半導体結晶を形成する工程と、 前記各溝の斜面上から形成された化合物半導体結晶を、
    さらに成長して合体させることにより、連続した膜状の
    化合物半導体結晶を得る工程と、 前記膜状の化合物半導体結晶を得た後、前記シリコン基
    板を除去し、該化合物半導体結晶からなる半導体基板を
    得る工程とを備えた半導体基板の製造方法。
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