JP2002245846A - プロトン伝導体およびその製造方法 - Google Patents

プロトン伝導体およびその製造方法

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JP2002245846A JP2001037531A JP2001037531A JP2002245846A JP 2002245846 A JP2002245846 A JP 2002245846A JP 2001037531 A JP2001037531 A JP 2001037531A JP 2001037531 A JP2001037531 A JP 2001037531A JP 2002245846 A JP2002245846 A JP 2002245846A
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Shingo Katayama
真吾 片山
Noriko Yamada
紀子 山田
Yuji Kubo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、プロトン伝導性が高く、熱安定性
に優れ、加工性や可とう性を有する材料および製造方法
を提供することを目的とする。 【解決手段】 オルガノシロキサン骨格と、M(O−)x
位の無機成分(Mは少なくともpKaが3以下である酸性酸化
物となる金属元素及び/又は半金属元素を含む金属元素
及び/又は半金属元素、xは価数又は配位数を示す)と、P
(O−)y単位の無機成分(yは4〜6の整数)を含むプロトン
伝導体、または、pKaが3以下の官能基を有するオルガノ
シロキサン骨格と、M(O−)x単位の無機成分(Mは金属元
素及び/又は半金属元素を、xは価数又は配位数を示す)
と、P(O−)y単位の無機成分(yは4〜6の整数)を含むこと
を特徴とするプロトン伝導体、およびこれらの製造方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気分解、電池、
エレクトロクロミックシステム、ディスプレー、燃料電
池等に使用されるプロトン伝導体に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ化ビニル系高分子にパーフルオロス
ルフォン酸を含む側鎖のついた有機高分子膜は、食塩電
解用や燃料電池の電解質として利用されている。有機高
分子は、柔軟なフィルム状に成型し易いことからも実用
化が進んでいる。高分子固体電解質は、水分を十数〜数
十wt%含むと、室温で10-2S/cm程度のプロトン伝導性
を示す。しかし、水分量が減少すると導電率が著しく低
下するのでその制御が難しい。さらに、有機高分子は、
熱安定性の信頼性に乏しい。
【0003】12-モリブドリン酸水和物H3[PMo12O40]・2
9H2Oは、10-1〜10-3S/cm程度の大きなプロトン伝電性を
示す。しかしながら、無機固体であるので欠陥の無い薄
膜にするのは困難であり、特に燃料電池の電解質の利用
できる柔軟なシート形状を作製するのは不可能である。
SiO2-P2O5、SiO2-P2O5-ZrO2等のリン酸ガラスもプロト
ン伝導性を示す。これらの合成には、ゾル・ゲル法が利
用されることが多い。例えば、SiO2-P2O5-ZrO2ガラス
(M.Aparicio and L.C.Klein, 102nd Annual Meeting A
bstract of the American Ceramic Society, p163(200
0))、SiO2-P2O5ガラス(後藤陽一、早川知克、春日敏
宏、野上正行、「日本セラミックス協会第13回秋季シン
ポジウム予稿集」p166(2000))が報告されている。特に
後者のゾル・ゲル法で作製したSiO2-P2O5ガラスでは、
室温で10-2S/cm程度の高いプロトン伝導性を示してい
る。その伝導性は、ガラスの細孔中に吸着した水の量お
よびリンイオンの導入量に大きく依存し、その含有量が
多くなるほど高いプロトン伝導性を示す。しかし、導入
されたリンイオンは、P-O-P結合やP-O-Si結合が形成さ
れ難く、溶出しやすい。リン酸ガラスも無機固体である
ので、加工性や柔軟性に乏しい。
【0004】−SO3H基を有する有機基が結合したSiを含
むシロキサンによるプロトン伝導体も研究されている
(L.Depre,J.Kappe,M.Popall, Electrochemica Acta, V
ol.43,No.10-11, p1301-1306(1998))。前記プロトン伝
導体は室温で10-2S/cmの高い伝導性を示すが、導入した
−SO3H基が189℃で分解し、その耐熱性がパーフルオロ
スルフォン酸を含むフッ化ビニル系高分子と同程度であ
る。また、含有水分が109℃で蒸発していくために高温
における高いプロトン伝導性にも難しい。
【0005】テトラエトキシシラン、次亜リン酸ジイソ
プロピル、ポリジメチルシロキサン、12タングスト(I
V)リン酸29水和物からプロトン伝導体が作製されてい
る(永井正幸、朴容一、飯山繁、「日本セラミックス協
会第13回秋季シンポジウム予稿集」p129(2000))。ポリ
ジメチルシロキサンを含まない場合には10-3S/cmのプロ
トン伝導性を示すが、可とう性を持たせるためにポリジ
メチルシロキサンを添加するとプロトン伝導性が低下す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】フッ化ビニル系高分子
にパーフルオロスルフォン酸を含む側鎖のついた有機高
分子は、高いプロトン伝導性に加えて、加工性や可とう
性に優れているが、熱耐久性に乏しい。特に、100℃付
近に加熱したときの水分の脱離とそれに伴う伝導度の低
下は克服すべき課題である。一方、無機固体においても
高いプロトン伝導性を示す物質があるが、加工性や可と
う性に乏しく、実用的な形状である柔軟性のシートに成
形が困難である。−SO3H基を有する有機基を含むシロキ
サンとしても熱安定性が不十分である。さらに、テトラ
エトキシシラン、次亜リン酸ジイソプロピル、ポリジメ
チルシロキサン、12タングスト(IV)リン酸29水和物か
ら合成されるプロトン伝導体においても、可とう性を持
たせるためにポリジメチルシロキサンを増加させるとプ
ロトン伝導性が低下するという問題があった。
【0007】本発明は、プロトン伝導性が高く、熱安定
性に優れ、加工性や可とう性を有するプロトン伝導体お
よびその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、オルガノシロキサン骨格と、M(O−)x
位の無機成分(Mは少なくともpKaが3以下である酸性酸化
物となる金属元素及び/又は半金属元素を含む金属元素
及び/又は半金属元素、xは価数又は配位数を示す)と、P
(O−)y単位の無機成分(yは4〜6の整数)を含むプロトン
伝導体である。または、pKaが3以下の官能基を有するオ
ルガノシロキサン骨格と、M(O−)x単位の無機成分(Mは
金属元素及び/又は半金属元素を、xは価数又は配位数を
示す)と、P(O−)y単位の無機成分(yは4〜6の整数)を含
むことを特徴とするプロトン伝導体である。または、pK
aが3以下の官能基を有するオルガノシロキサン骨格と、
M(O−)x単位の無機成分(Mは少なくともpKaが3以下であ
る酸性酸化物となる金属元素及び/又は半金属元素を含
む金属元素及び/又は半金属元素、xは価数又は配位数を
示す)と、P(O−)y単位の無機成分(yは4〜6の整数)を含
むプロトン伝導体である。
【0009】さらに、前記プロトン伝導体に、無機プロ
トン伝導体粒子又はプロトン伝導体高分子から選ばれる
1種以上を含むプロトン伝導体である。前記プロトン伝
導体は、10-4S/cm以上、好ましくは10-3S/cm以上、より
好ましくは10-2S/cm以上の導電率を有することができ
る。本発明のプロトン伝導体は、リン化合物、金属アル
コキシド、及びオルガノシラン化合物に水を添加して加
水分解、縮重合することにより、該溶液をゲル化して成
形し、必要に応じて熱処理をして製造する。さらに、前
記加水分解、縮重合する過程で、無機プロトン伝導体粒
子又はプロトン伝導体高分子から選ばれる1種以上を添
加して製造する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のオルガノシロキサンと
は、Si(R)m(O)4-mの組成式で表されるものであり、m
は、0<m<4である。m=0では、SiO2で表される無機ガ
ラスとなる。一方、m=4では、SiR4で表されるシランと
なる。好ましくは0<m≦2、より好ましくは0<m<2であ
る。さらに好ましくは0.1≦m、0.2≦m、0.3≦m、0.5≦
m、またm≧1.5である。mが小さいと柔軟性がなく、mが
大きいと三次元骨格の形成が難しくなる。RはSiに結合
した有機基であり、特に限定しないが、-CH3、-C2H5、-
C3H7、-C4H9、-CH=CH2、-C6H5、-CF3、 -C2F5、 -C
3F7、 -C4F9、-CH2CH2CF3、 -CH2CH2C6F13、-CH2CH2C8F
17、-C3H6NH2、-C3H6NHC2H4NH2、-C3H6OCH2CHOCH2、-C3
H6OCOC(CH3)=CH2等が挙げられる。
【0011】本発明のP(O−)y単位の無機成分とは、リ
ン原子の周りにy=4〜6の酸素原子が結合あるいは配位
しているものである。リン原子の周りの酸素原子はP−O
−Si、P−O−M、P−O−H、P−O−Pのようにシリコン原
子、水素原子、M原子(Mは金属又は半金属)、他のリ
ン原子結合あるいは配位しているか、もしくは該リン原
子と結合してP=Oのように二重結合を形成している。
【0012】本発明のM(O−)x単位の無機成分とは、金
属あるは半金属Mの周りにx個の価数あるいは配位数の酸
素原子が配置しているものである。通常、xは、2≦x
≦12である。原子の周りの酸素原子は、M−O−Si、M
−O−M、M−O−H、M−O−Pのようにシリコン原子、水素
原子、M原子、他のリン原子結合あるいは配位してい
る。
【0013】柔軟であるオルガノシロキサン骨格に親水
性であるM(O−)xとP(O−)y単位の無機成分が含まれるこ
とにより、プロトン伝導性を低下させずに柔軟性を確保
できる。M(O−)x単位とP(O−)y単位の両方が含まれるこ
とにより、シロキサン骨格により質の高いプロトン伝導
性を付与することが可能になる。M(O−)x単位の無機成
分に、酸性度pKaが3以下である酸性酸化物となるMが含
まれると、よりプロトン伝導性が良くなる。Mが1種で
形成される酸化物あるいは2種以上で形成される複合酸
化物の酸性度が3以下になるMは、例えば、V、Nb、T
a、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Ru、Os、Si-Al、Si-Ti等で
あり、これらの複数の組合せでも良い。
【0014】pKaが3以下の官能基を有するオルガノシ
ロキサンとは、例えば、-SO3H、-PO3H2、-N+H3、=N
+H2、-CF2COOH等の有機基を有するオルガノシロキサン
である。無機プロトン伝導性粒子を分散したり、プロト
ン伝導性高分子と複合することにより、本発明のプロト
ン伝導体のプロトン伝導性を低下させずに強度や靱性を
より向上することができる。
【0015】本発明で用いる無機プロトン伝導体粒子と
は、プロトン伝導性を示す酸化物、無機塩であれば良
く、電子伝導性やイオン伝導性との混合伝導性でもよ
い。例えば、リン酸ガラス、タングステン酸、リン酸塩
水和物、β-アルミナプロトン置換体、プロトン導入酸
化物が挙げられる。本発明で用いるプロトン伝導性高分
子とは、プロトン伝導性を示す有機高分子であれば良
く、電子伝導性やイオン伝導性との混合伝導性でもよ
い。例えば、パーフルオロスルフォン酸基含有フッ化ビ
ニル系高分子、イオン交換樹脂、カルボン酸基含有高分
子等が挙げられる。
【0016】本発明のプロトン伝導体におけるSi、M、P
の含有比率は、Siが10〜90モル%、Mが1〜50モル%、P
が5〜60モル%が一般的であるが、より好ましくはSiが3
0〜70モル%、Mが10〜30モル%、Pが10〜40モル%であ
る。機械の物性と導電率の両方のためである。また、本
発明のプロトン伝導体におけるオルガノポリシロキサン
骨格中のオルガノ成分の含有量としては、Siに対して0.
1モル以上、0.2モル以上、0.3モル以上が好ましいが、
0.5モル以上、さらには1.0モル以上であることができ、
上限は三次元骨格が形成できればよいが、一般にSiに対
して2モル以下又は2モル未満が好ましく、さらには1.5
モル以下である。
【0017】次に製造方法について説明する。本発明の
プロトン伝導体は、リン化合物、金属アルコキシド、オ
ルガノシラン化合物に水を添加して加水分解し、該加水
分解溶液をゲル化して製造できる。本発明の作製方法で
使用されるリン化合物は、リンアルコキシド、リン酸、
ポリリン酸等であり、これら2種以上を使用してもよ
い。リンアルコキシドは特に限定しないが、例えば、メ
トキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド等が
挙げられる。また、リンアルコキシドは、そのアルコキ
シ基の一部をβ−ジケトン、β−ケトエステル、アルカ
ノールアミン、アルキルアルカノールアミン、有機酸等
で置換して使用してもよい。
【0018】本発明の金属アルコキシドとは、化学式M
(OR)nで表されるものである。ここで、Mは金属あるいは
半金属であり、例えば、B, Si, Al, Ti, Zr, V, Ta, N
b, Y,Co, Fe, W, Mo, Cr, Mn, Ru, Re, Os等である。ま
た、Rは有機基であり、nは金属あるいは半金属Mの価数
である。これらの金属アルコキシドは、1種または2種
以上使用できる。
【0019】本発明のオルガノシラン化合物とは、オル
ガノアルコキシシラン、ポリオルガノシロキサンであ
る。オルガノアルコキシシランは、化学式Si(R)m(OR”)
4-m〔式中、mは0、1、2又は3である。〕で表され、有機
基Rが-CH3、-C2H5、-C3H7、-C 4H9、-CH=CH2、-C6H5、-C
F3、 -C2F5、 -C3F7、 -C4F9、-CH2CH2CF3、 -CH2CH2C 6
F13、-CH2CH2C8F17、-C3H6NH2、-C3H6NHC2H4NH2、-C3H6
OCH2CHOCH2、-C3H6OCOC(CH3)=CH2等であり、アルコキシ
基-OR”がメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブ
トキシ基等で構成されるものである。オルガノアルコキ
シシランはアルコキシ基に対して等モル以下の水で予め
加水分解(部分加水分解)して使用しても良い。ポリオ
ルガノシロキサンとは、化学式HO-[-Si(R)2-O-]-nHで表
される重合体であり、有機基Rが-CH3、-C2H5、-C3H7、-
C4H9、-CH=CH2、-C6H5等で構成されるものである。例え
ば、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサ
ン、ポリジプロピルシロキサン、ポリジフェニルシロキ
サン、ポリメチルフェニルシロキサン等が挙げられる。
nは2以上1000以下である。特にnは、500以下が好まし
い。nが500を越えると溶媒に溶解し難くなり、反応点
である水酸基の占める割合が少なくなって無機・有機ハ
イブリッドが合成し難くなるためである。
【0020】本発明の加水分解では、アルコキシ基に対
して0.5〜10モル倍の水を添加する。この際、無機
酸、有機酸あるはそれらの両方を触媒として使用しても
よい。添加する水は、アルコール等の有機溶媒で希釈し
てもよい。添加する水は、アルコール等の有機溶媒で希
釈してもよい。0.5モル倍未満の水では、重合度が低
く、熱処理の際に揮発する。一方、10.0モル倍を越
えると、すぐにゲル化して成形し難い。
【0021】部分加水分解、加水分解においては、リン
化合物、金属アルコキシド、オルガノシラン化合物を均
一に分散、溶解できる有機溶媒を使用してもよい。例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、エトキシエタノール等の各種アルコール、アセトン
等のケトン類、トルエン、キシレン等であり、これらの
混合溶媒でもよい。
【0022】加水分解後、溶媒、加水分解で生成したア
ルコール等を常圧あるいは減圧下で留去して濃縮しても
よい。該溶液を室温〜150℃でゲルさせる。室温以下で
は、ゲル化の進行が遅く、実用的ではない。150℃以上
では、発泡が起こり均質なゲルが得られない。得られた
ゲルをさらに高温で熱処理して使用してもよい。
【0023】本発明のプロトン伝導体の成形方法は、特
に限定しないが、カレンダー法、ドクターブレード法、
ロール法等のシート成型法、スピンコート法、デップコ
ート法、スプレー法等の薄膜成形法、鋳型を用いる成形
方法等が挙げられる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を説明するが、
本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではな
い。 実施例1及び比較例1 表1に示したようなリン化合物、金属アルコキシド、オ
ルガノシラン化合物を出発原料として、エタノール溶媒
中で水を添加して加水分解・重縮合を行い、ゾル溶液を
調製した。ゾル溶液を平面型に流して、100℃でゲル
化させ、その後、150〜200℃で熱処理してプロト
ン伝導体シートを作製した(No.1〜7)。No.8は、12
0℃でゲル化のみしてプロトン伝導体シートを作製し
た。
【0025】作製したシートについて、導電率、柔軟性
の評価を行った。柔軟性は90度に曲げて割れないものを
○、割れたものを×とした。実施例のNo.1〜8は、高い
導電性を示すとともに、柔軟性を有するものであった。
一方、比較例のNo.9は、M(O−)x単位の無機成分が含ま
れていないために導電性が低い。比較例のNo.10およびN
o.12は、P(O−)5単位の無機成分が含まれていないため
に導電性が低い。比較例のNo.11は、高い導電性を示す
ものの、シロキサン骨格に有機基が含まれていないため
に柔軟性が無い。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】実施例2及び比較例2 実施例1と同様にゾルを作製し、さらに、無機プロトン
伝導体粒子、プロトン伝導体高分子を添加して、該ゾル
溶液を平面型に流して、100℃でゲル化させ、その
後、150〜200℃で熱処理してプロトン伝導体シー
トを作製した。無機プロトン伝導粒子としては、リン酸
ジルコニウム、タングステン酸、タングストリン酸水和
物を使用した。プロトン伝導体高分子としては、パーフ
ルオロスルフォン酸基含有フッ化ビニル高分子を使用し
た。
【0029】作製したシートについて、導電率、柔軟性
の評価を行った。実施例のNo.1〜4は、高い導電性を示
すとともに、柔軟性を有するものであった。一方、比較
例のNo.5〜7は、導電性が低い。No.8は、高い導電性を
示すものの、柔軟性が無い。
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。本
発明のプロトン伝導体は、プロトン伝導性が高く、熱安
定性に優れ、柔軟性に優れるので加工性や可とう性を有
することから、電気分解、電池、エレクトロクロミック
システム、ディスプレー、燃料電池等に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/14 C08L 83/14 H01B 13/00 H01B 13/00 Z // H01M 8/02 H01M 8/02 P (72)発明者 久保 祐治 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 4F071 AA26 AA68 AB01 AB19 AB25 AE22 AH12 FA02 FB06 FC01 4J002 BD132 CP201 DE146 DE176 DL006 FD206 GQ00 4J035 BA02 CA061 CA27M CA29M CA29N HA05 HA06 LB20 5G301 CA02 CA12 CA18 CA21 CA25 CA30 CD01 5H026 AA06 BB01 BB08 BB10 CX04 EE12 EE15 EE18 EE19 HH00 HH06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オルガノシロキサン骨格と、M(O−)x
    位の無機成分(Mは少なくともpKaが3以下である酸性酸化
    物となる金属元素及び/又は半金属元素を含む金属元素
    及び/又は半金属元素、xは価数又は配位数を示す)と、P
    (O−)y単位の無機成分(yは4〜6の整数)を含むことを特
    徴とするプロトン伝導体。
  2. 【請求項2】 pKaが3以下の官能基を有するオルガノシ
    ロキサン骨格と、M(O−)x単位の無機成分(Mは金属元素
    及び/又は半金属元素を、xは価数又は配位数を示す)
    と、P(O−)y単位の無機成分(yは4〜6の整数)を含むこと
    を特徴とするプロトン伝導体。
  3. 【請求項3】 pKaが3以下の官能基を有するオルガノシ
    ロキサン骨格と、M(O−)x単位の無機成分(Mは少なくと
    もpKaが3以下である酸性酸化物となる金属元素及び/又
    は半金属元素を含む金属元素及び/又は半金属元素、xは
    価数又は配位数を示す)と、P(O−)y単位の無機成分(yは
    4〜6の整数)を含むことを特徴とするプロトン伝導体。
  4. 【請求項4】 さらに、無機プロトン伝導体粒子又はプ
    ロトン伝導体高分子から選ばれる1種以上を含む請求項
    1〜3に記載のプロトン伝導体。
  5. 【請求項5】 10-3S/cm以上のプロトン導電率を示す請
    求項1〜4の何れかに記載のプロトン伝導体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4の何れかに記載のプロトン伝
    導体の製造方法であって、リン化合物、金属アルコキシ
    ド、及びオルガノシラン化合物に水を添加して加水分
    解、縮重合することにより、該溶液をゲル化して成形
    し、必要に応じて熱処理をすることを特徴とする請求項
    4記載のプロトン伝導体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記加水分解、縮重合する過程で、無機
    プロトン伝導体粒子又はプロトン伝導体高分子から選ば
    れる1種以上を添加する請求項6記載のプロトン伝導体
    の製造方法。
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