JP2002243091A - 真空断熱材および断熱パネル - Google Patents
真空断熱材および断熱パネルInfo
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Abstract
と共に、真空断熱材の真空状態の長期間維持、および取
り扱い容易な真空断熱材を内包する断熱パネルを提供す
るものである。 【解決手段】 本発明の真空断熱材50Aは凹溝520
Aを設けたコア材51Aを合成樹脂フイルム53で被覆
してフイルム端縁をシ−ルし、該フイルム内を減圧して
合成樹脂フイルムのシ−ル部530をコア材51Aの凹
溝520Aに収容させている。そして、シール部530
を収容した凹溝520Aの内周面は補強手段、例えば、
凹溝の底部分を湾曲面として補強部5Aを形成し、脱気
処理時の凹溝の変形を阻止している。
Description
庫、冷凍車などの壁部材として使用する真空断熱材、お
よび断熱パネルに関する。
理を必要とする移動用保管庫の断熱壁において、壁面に
は主に断熱材としてウレタン発泡材、スチレン発泡材等
のスラブ断熱材が使用されており、断熱材に表面材を積
層して構成されている。
断熱材が開発され、冷蔵庫など壁構造に使用されてい
る。まず、真空断熱材の構造を図10により説明する。
ウレタン連通フォーム材やスチレン連通フォーム材等の
プラスチック製連通材(コア材)11と真空度劣化防止
のガス吸着剤12を、ガスの透過性がない、またはガス
の透過性が低いフィルム13の袋に入れ、真空状態で密
封し真空断熱材10を製作する。このとき、コア材11
をフィルムの袋につめて、真空状態で密封シールする作
業において、フィルムの袋には余裕寸法が必要となる。
この余裕寸法分を含んだシール部15が完成後真空断熱
材の側面に露出する。余裕分を少なめにしたとしても、
完成後余裕寸法分+シール部の長さLは片側15mmか
ら30mmとなる。
てパネル構造に使用した場合、余裕寸法を含めたシール
部15に起因する下記のような問題点が発生する。 スラブ断熱材に変えて真空断熱材を使用した場合 ・真空断熱材10を並設するとき真空断熱材10のシー
ル部15を損傷しないように小型のスラブ材16で挾み
込む構造となり、積層数、部品が多くなり構造が複雑と
なる。・・・図11参照 ・シール部15は真空断熱材10の厚さ寸法に対して一
定位置となるものではないため、スラブ材16の積層間
隙に無理に挾み込まねばならない。この為、引張られた
フィルム13が破損し、この部分13’が真空破れの原
因になる。・・・図12参照
タンを注入したパネル ・シール部15のために隣接する真空断熱材10同士の
間に隙間17を設け、その隙間17を注入ウレタンフォ
ームで埋める。この場合、隙間17が小さいため、注入
ウレタンは全域に充填され難く、注入ウレタンの密度が
高くなってしまう部分17’ができる。例えば、通常密
度40Kgのところ、部分17’は密度50Kgとな
る。・・・図13参照 ・狭い箇所に注入ノズルを挿入するため、フィルムに接
触し破損させる危険性がある。 パネルの板厚寸法を一定とするために枠板9を介在
させて、真空断熱材10の間隙にウレタンを吹き付けて
パネルを形成する場合 ・吹き付けにおいてシール部15の下部にはウレタンが
入り難く、ウレタンが充填されない部分18ができてし
まう。・・・図14参照
断熱材の取り扱いを容易とすると共に、真空断熱材の真
空状態の長期間維持、および取り扱い容易な真空断熱材
を内包する断熱パネルを提供するものである。
ア材を合成樹脂フィルムで被覆してフィルム端縁をシー
ルし、該フィルム内を減圧して合成樹脂フィルムのシー
ル部をコア材の凹溝に収容させてなる真空断熱材は、シ
ール部を収容した凹溝の内周面に補強手段を設け、脱気
処理時の凹溝の変形を阻止し、取り扱いの容易な真空断
熱材を形成している。
溝の底部分を湾曲面、あるいはテーパ形状を有する円錐
形状として肉厚な支持部を形成する構成、または、スチ
ール、アルミ、カーボン、プラスチック、繊維強化プラ
スチックなどの補強部材を配設する構成を具備する。
断熱材の一部を、凹溝の内周面に補強手段を設けたコア
材を合成樹脂フィルムで被覆してフィルム端縁をシール
し、該フィルム内を減圧して合成樹脂フィルムのシール
部をコア材の凹溝に収容させてなる真空断熱材で構成し
ている。
する。図1は本発明に係る真空断熱材の断面図、図2、
図3は構成説明図である。真空断熱材50はウレタン連
通フォーム材、またはスチレン連通フォーム材等のプラ
スチック製の連通フォーム材よりなる断熱コア材51
と、断熱コア材51を被覆するプラスチックフィルム5
3と、減圧された真空断熱材50中に進入してくるガス
を吸着固定するガス吸着剤55で構成されている。
10と所定の厚さhの側面515を有する矩形状の板体
である。そして、この側面515にはほぼその全周の中
央部分に深さ寸法dの凹溝520が穿孔されている。ま
ず、このように構成されるコア材51を乾燥オーブン等
に入れて乾燥する(十分に水分をとばす)。一方、アル
ミラミネートフィルム製の三方袋550を予め別工程で
製作し準備しておく。その袋550の寸法は袋口551
からコア材51の挿入が容易、かつ迅速に行えるよう、
余裕を見込んだ正確な寸法のものとする。時間を規定
し、充分な乾燥の後、コア材を乾燥機から取り出して三
方袋550に挿入し、その後、真空包装機にセットす
る。このとき、乾燥機取り出しから真空引き開始まで時
間制限を設け(通常5分)、コア材の水分吸着を防ぐ。
全体を真空チャンバーなどに収容した後、脱気処理を施
し、内部を減圧した状態で残りの1辺をシールする。
した余裕分は、コア材51の側面515を覆い、シール
部530は凹溝520内に収容される。ところで、シー
ル部530はその幅寸法fが長いと凹溝520から突出
してしまうので、凹溝520の深さ寸法d以内に収めな
ければならない。すなわち、プラスチックフィルムの袋
550は少なくともコア材51を収容できる大きさを有
していればよい。このことから、プラスチックフィルム
53の端縁531a,533aの余裕(余裕分eとす
る)の大きさは、 e=1/2h+凹溝520の深さ寸法d+シールの長さ
寸法fとなる。
きくする、あるいは凹溝520の深さ寸法を小さくする
と、シール寸法が長くなってしまったり、凹溝520内
でフィルムのしわができたりしてしまう。このことか
ら、余裕分eはできる限り少ないほうがよい。しかし、
余裕分eが小さいと脱気処理時、図4に示すように、コ
ア材51の端縁土手部525が応力に抗しきれずに、凹
溝520の内側方向aに傾斜してしまう場合がある。こ
のような現象は凹溝520の深さ寸法dを深くすると端
縁土手部525の応力が小さくなり脱気処理による傾斜
が激しくなり、真空断熱材の平面精度、および側面の垂
直精度が低くなる。以上のように、真空断熱材の形状の
精度はコア材51の凹溝520とこれを被覆するプラス
チックフィルムの袋のサイズによる。
した真空断熱材で断熱パネルを形成した場合を、図5で
説明する。真空断熱材50を並設してスラブ材70を介
して表面材60,80で挟持し、断熱パネル500を形
成する。このとき、真空断熱材50と隣接する真空断熱
材50との間に傾斜した端縁土手部525による間隙9
0が生じる。この間隙90は熱伝導率の高い空気が存在
し、断熱パネル500の断熱効率を低下させてしまった
り、間隙90を断熱材で埋めるための作業を必要とし
た。また、スラブ材70と真空断熱材50との接着力が
減少するという問題もある。そこで、この真空断熱材
は、コア材51の凹溝部分を補強して、プラスチックフ
ィルムの袋550の大きさにかかわらず、脱気処理時に
おけるコア材51の端縁土手部525の傾斜を防止し、
真空断熱材の平面精度、および側面の垂直精度の向上を
図っている。
を示す。 実施例1・・・図6参照 コア材51Aはその側面に寸法wの溝幅を有する凹溝5
20Aを凹設している。この凹溝520Aは側面に対し
て垂直な平行面522Aと、湾曲面523Aとで形成さ
れている。垂直平行面522Aと湾曲面523Aで溝の
深さを寸法dの凹溝520Aを構成する。この凹溝52
0Aは垂直平行面で溝の深さを寸法dとした場合に比
べ、溝底部分に斜線で示す補強部5Aが形成される。
により、真空断熱材を形成するに当たり、プラスチック
フィルムの袋550内に収納して脱気処理を施したと
き、凹溝520Aは湾曲面523Aの補強部5Aに支持
されて、溝端部の土手部525が傾斜することがない。
出来上がった真空断熱材は上面、下面の水平精度、側面
の垂直精度を有する真空断熱材となる。また、凹溝52
0Bの形状は、図7に示すように、垂直平行面522B
にテーパ面524Bを連設して底部分を円錐形状を形成
することにより、溝底部分に補強部5Bを形成すること
ができ、同様の効果を奏する。
0Cを形成する。そして、凹溝520Cの内周面に補強
部材5Cを配設する。補強部材5Cとしては、スチー
ル、アルミ、カーボン、プラスチック、繊維強化プラス
チックなどを用いる。このように、内周面に補強部材5
Cを配設するコア材5Cを用いた真空断熱材はプラスチ
ックフィルムの袋のサイズの精度を考慮することなく、
上下面の水平精度、および側面の垂直精度が保持でき
る。
100を構成する場合を説明する。・・・図9参照 たとえば、凹溝520Aの底部を湾曲面523Aとする
コア材51Aをプラスチックフィルムの袋550で被覆
して脱気処理を施し真空断熱材50Aを形成する。そし
て、真空断熱材50Aを並設して表面材60,80で挟
持し、断熱パネル100を構成する。このとき、真空断
熱材50Aはその上下面の水平度、側面の垂直度が保持
されているので、隣接真空断熱材50Aとの間に隙間な
く配設することが出来、敷詰め効率が向上する。また、
隣接する真空断熱材50Aに接触する側面が平坦面を形
成する真空断熱材50Aは振動により隣接する真空断熱
材を破損する危惧が無く、長期間の断熱効果を維持す
る。また、スラブ材70と真空断熱材50Aの接着性が
向上するという効果もある。
熱材の水平精度、および側面の垂直精度を有し、さら
に、シール部を凹溝に収容させているので、真空断熱材
の真空状態の長期間維持、および取り扱いが容易とな
り、真空断熱材の使用面積率を上げることができる。さ
らに、断熱パネルは取り扱い容易な真空断熱材の敷詰め
率の高い断熱効率の良いパネルとなる。
Claims (5)
- 【請求項1】 コア材を合成樹脂フィルムで被覆してフ
ィルム端縁をシールし、該フィルム内を減圧してなる真
空断熱材において、 前記コア材は、合成樹脂フィルムのシール部に対応する
部分に該シール部を収容する凹溝を有し、該凹溝は内周
面に補強手段を配設してなる真空断熱材。 - 【請求項2】 前記凹溝内周面の補強手段は、溝底部分
を湾曲形状とし、溝底部に補強支持部を形成してなる請
求項1記載の真空断熱材。 - 【請求項3】 前記凹溝内周面の補強手段は、溝底部分
をテーパ面を有する円錐形状とし、溝底部に補強支持部
を形成してなる請求項1記載の真空断熱材。 - 【請求項4】 前記凹溝内周面の補強手段は、凹溝内周
面に配設する補強部材である請求項1記載の真空断熱
材。 - 【請求項5】 断熱材を表面材で挟持した断熱パネルで
あって、 前記断熱材の一部は請求項1乃至4記載の真空断熱材で
あると共に、該真空断熱材は隣接する真空断熱材と接触
させて配置されている断熱パネル。
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