JP2002242582A - トンネルの構築方法 - Google Patents
トンネルの構築方法Info
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Abstract
ネルの構築方法を提供すること。 【解決手段】 トンネル構築地盤1より上方においてト
ンネル掘削方向に管材31を推進して上部防護パイプル
ーフ3を構築し、前記上部防護パイプルーフの両端に位
置する管材の下方に管材41を推進して側壁防護パイプ
ルーフ4を構築し、トンネル構築地盤の下部にトンネル
掘削方向にガイド導坑6を掘削し、トンネル構築地盤の
発進側の外部において、外周構造物の後端に外周構造物
の上方に突出するように枠材8を取り付け、前記上部防
護パイプルーフ及び前記ガイド導坑に挿入した緊張材7
1,72で前記枠材と到達側の固定点91,92とを連
結し、緊張材の端部に取り付けたジャッキ73を稼動さ
せることによって前記外周構造物をトンネル構築地盤に
牽引する方法である。
Description
に建設するトンネルの構築方法に関するものである。
高速道路等の下に一般道路や歩行者通路を建設する場合
などの道路を立体構造にする際に、開削を行わずにトン
ネルを構築する工法がある。その方法の一つに従来から
フロンテジャッキング工法がある。
路や鉄道などのサービスを提供しながら、その下に交通
施設等を構築することができる。フロンテジャッキング
工法では、最初にトンネル構築地盤kの上方に上部防護
パイプルーフaを構築する。上部防護パイプルーフa
は、トンネル軸方向に鋼管を推進機fで推進し、同様にし
て略水平方向に複数の鋼管を配置することによってトン
ネルの屋根となるように構築する。そして、上部防護パ
イプルーフaの両端部に配置した鋼管の下方には、略鉛
直方向に複数の鋼管を配置することによって、トンネル
の側壁を防護する側壁防護パイプルーフを構築する。
PC鋼材eを挿入するための水平ボーリング孔h及びガ
イド導坑dの掘削を上記作業に続いて行っていた。そし
て、発進立坑gで構築したトンネル躯体cの後端にジャ
ッキiを設置し、水平ボーリング孔h及びガイド導坑d
にPC鋼材eを挿入して、到達立坑j側の固定点mとト
ンネル躯体cの後端に設置したジャッキiを連結する。
ってトンネル躯体cをトンネル構築地盤kに牽引する。
このとき、トンネル躯体c前面においては、掘削機nによ
るトンネル構築地盤kの掘削もあわせて行う。
テジャッキング工法によるトンネルの構築方法にあって
は、次のような問題点がある。 <イ>トンネル躯体cを牽引するPC鋼線eを配置する
ために、水平ボーリング孔h及びガイド導坑dを掘削す
る必要がある。 <ロ>水平ボーリング孔hを掘削する箇所に埋設物、支
障物が存在する場合には水平ボーリングが施工不可能な
ために、フロンテジャッキング工法は選定されない。 <ハ>トンネル躯体cの上床部に、PC鋼線eを配置す
るための孔を設ける必要がある。構造体に設けた孔は断
面欠損部として構造的弱点部と考えられる。このため、
牽引後にこの孔に充填材を充填して閉塞するなどの作業
が必要となる。
決するためになされたもので、簡単かつ短い工期で実施
でき、経済的なトンネルの構築方法を提供することを目
的とする。特に、水平ボーリングを行わなくとも実施可
能なトンネルの構築方法を提供することを目的とする。
また、本発明は地中に埋設物などの障害物が存在する場
合でも実施可能なトンネルの構築方法を提供することを
目的とする。さらに、トンネル躯体の構造的弱点部を最
小限に抑えることができるトンネルの構築方法を提供す
ることを目的とする。本発明は、これらの目的の少なく
とも一つを達成するものである。
するために、本発明のトンネルの構築方法は、トンネル
構築地盤より上方においてトンネル掘削方向に管材を推
進して上部防護パイプルーフを構築し、前記上部防護パ
イプルーフの両端に位置する管材の下方に管材を推進し
て側壁防護パイプルーフを構築し、トンネル構築地盤の
下部にトンネル掘削方向にガイド導坑を掘削し、トンネ
ル構築地盤の発進側の外部において、外周構造物の後端
に外周構造物の上方に突出するように枠材を取り付け、
前記上部防護パイプルーフ及び前記ガイド導坑に挿入し
た緊張材で前記枠材と到達側の固定点とを連結し、緊張
材の端部に取り付けたジャッキを稼動させることによっ
て前記外周構造物をトンネル構築地盤に牽引する方法で
ある。ここで、トンネル構築地盤とは本発明の方法によ
ってトンネルを構築する部分をいう。
実施の形態について説明する。
を構築する部分をいう。即ち、後述する外周構造物5と
置き換わる前の地盤やそこに存在する埋設物などを含む
部分をいう。
の空間で、発進立坑21と到達立坑22などがある。発
進立坑21は、片側からトンネルを構築する場合の出発
点となる位置に構築する立坑である。発進立坑21は、
最初に一度に掘削して構築する必要はなく、作業の段階
にあわせて構築すればよい。例えば、後述する上部防護
パイプルーフ3を構築するのに作業がしやすい深さまで
一旦、立坑を構築し、作業が終了した後に、残りの掘削を
行うなどである。到達立坑22は、片側からトンネルを
構築する場合の終点となる位置に構築する立坑である。
到達立坑22の掘削方法、掘削手順も発進立坑21と同
様に段階的に行うことができる。
うに構築する。本発明を適用するような場合は、地表か
らトンネル上部までの土被りが薄く、そのうえ地表には
電車や車が走行するために沈下が許されない場合が多
い。このため、予め上部防護パイプルーフ3を構築して、
トンネル構築による影響を地表に及ぼさないようにす
る。上部防護パイプルーフ3の構築では、まずトンネル
軸方向(トンネル掘削方向)に管材31を推進機で推進
する。管材31は、複数の管材31が略水平方向に連続
して床版を形成するように配置する。管材31の直径及
び肉厚は設計事項であり任意に選択できるが、例えば直
径80cm以上の人が中に入ることができる大きさの鋼
管を使用する。
トンネル軸直交方向の両端部に壁のように設ける。側壁
防護パイプルーフ4は、トンネルの側壁部を防護するた
めに構築するもので、トンネル構築地盤1とその外部地
盤との縁を切る役割も果たす。側壁防護パイプルーフ4
は、上部防護パイプルーフ3と同様にして複数の管材4
1を略鉛直方向に連続して推進し、壁を形成するように
構築する。
底版部となる位置に掘削する小トンネルである。ガイド
導坑6の軸方向(掘削方向)は、構築するトンネルの軸
方向(掘削方向)と一致する。ガイド導坑6は構築する
トンネルの大きさ(横幅)にあわせて、複数構築するの
が好ましい(図2参照)。
る。外周構造物5は、鉄筋コンクリート、鋼材又はこれら
を組み合わせて構築する。本発明では、外周構造物5を
トンネル構築地盤1へ牽引してトンネルを構築するた
め、土圧や水圧だけでなく牽引時に作用する力にも耐え
うる構造にする必要がある。
構造物5を牽引するためのジャッキ73の反力をとるた
めに設置する。枠材8は外周構造物5から上方に突出
し、上部防護パイプルーフ3に挿入する緊張材71の端
部が係留できる高さを有する。枠材8の長さは、下端が
ガイド導坑6に挿入する緊張材72の端部を係留できる
長さとする。枠材8間には必要に応じて横枠81を設置
する。横枠81は、例えばジャキ73と枠材8の間に配
置して、ジャッキ73の反力が枠材8に間接的に伝わる
ようにする(図3(c)参照)。
法について説明する。
構築する。上部防護パイプルーフ3を構築する場合は、
発進立坑21及び到達立坑22を管材31が推進できる
深さまで掘削する(従来技術の図5(a)参照)。立坑
の掘削をこの高さで一旦停止しておけば、上部防護パイ
プルーフ3を構築するための足場を組む必要がない。次
に、側壁防護パイプルーフ4を上方から順に構築する。
この場合、立坑の掘削と管材41の推進を交互に行えば、
側壁防護パイプルーフ4を構築するための足場を組まな
くともよい。
中に人が入ることができるほどの大きさであるため、管
材(31、41)の推進方向に埋設物などの障害物があ
る場合でも人力により撤去することができる。このた
め、障害物があるために水平ボーリングを行えないよう
な場合でも、本発明のトンネルの構築方法は適用するこ
とができる。
る。ガイド導坑6は公知のトンネル掘削方法により構築
できる。例えば、掘削したトンネルの内面にコンクリー
トの吹き付け及び鋼製支保工の建てこみをおこないなが
らトンネルを構築する方法が採用できる。
地上で構築した外周構造物5を発進立坑21内に吊り下
ろしてもよい。発進立坑21が狭い場合は、所定の長さ
に構築した外周構造物5を最初に吊り下ろしてトンネル
構築地盤1内に推進し、発進立坑21内に空間ができた
ら次の外周構造物5を吊り下ろしてトンネル構築地盤1
に貫入した外周構造物5の後端に接続する、という方法
を採用してもよい。
材8を取り付ける。枠材8は横枠81で連結するのが好
ましい。外周構造物5の後端付近の断面図を図3に示
す。トンネルの上方に設置する緊張材71は、上部防護
パイプルーフ3を構成する管材31の一部に挿入する。
緊張材71の一端は例えば到達立坑22側に設けた固定
点91に固定し、他端はジャッキ73を介して枠材8又
は横枠81に取り付ける。ここで、枠材8側を固定し、固
定点91側にジャッキを設置してもよい。トンネルの下
方に設置する緊張材72は、ガイド導坑6に挿入する。
下方に設置する緊張材72は、上方に設置する緊張材7
1と同様に、その一端は固定点92に固定し、他端はジャ
ッキ73を介して枠材8又は横枠81に取り付ける。
構造物5の牽引は、外周構造物5の前面(地盤と接する
面)での掘削機等による掘削と、ジャッキ73を稼動し
ての外周構造物5の牽引とを併用しておこなう。
したようになるから次のような効果を得ることができ
る。 <イ>従来の方法に比べて水平ボーリング孔を構築しな
くてもよい。このため、簡単かつ短い工期で実施でき、経
済的なトンネルの構築方法といえる。 <ロ>支障物が存在する場合には施工できない水平ボー
リングを行う必要がない。このため、地中に埋設物など
の障害物が存在する地盤においてもトンネルを構築でき
る。 <ハ>外周構造物の上床版には、緊張材を挿入するため
の孔を設ける必要がない。このため、牽引後に孔を閉塞
するなどの作業が不要である。また、構造的弱点部とな
り得る上床版の孔が存在しない。
図。
図。
Claims (1)
- 【請求項1】トンネル構築地盤より上方においてトンネ
ル掘削方向に管材を推進して上部防護パイプルーフを構
築し、前記上部防護パイプルーフの両端に位置する管材
の下方に管材を推進して側壁防護パイプルーフを構築
し、トンネル構築地盤の下部にトンネル掘削方向にガイ
ド導坑を掘削し、トンネル構築地盤の発進側の外部にお
いて、外周構造物の後端に外周構造物の上方に突出する
ように枠材を取り付け、前記上部防護パイプルーフ及び
前記ガイド導坑に挿入した緊張材で前記枠材と到達側の
固定点とを連結し、緊張材の端部に取り付けたジャッキ
を稼動させることによって前記外周構造物をトンネル構
築地盤に牽引する、トンネルの構築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001045035A JP3574921B2 (ja) | 2001-02-21 | 2001-02-21 | トンネルの構築方法 |
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JP3574921B2 JP3574921B2 (ja) | 2004-10-06 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004257025A (ja) * | 2003-02-24 | 2004-09-16 | Zenitaka Corp | 函体けん引工法、およびそれに用いる函体 |
JP2004278102A (ja) * | 2003-03-14 | 2004-10-07 | Taisei Corp | 地下道の構造及びその施工方法 |
JP2009185527A (ja) * | 2008-02-06 | 2009-08-20 | Institute Of National Colleges Of Technology Japan | トンネル構築方法 |
KR100959411B1 (ko) | 2010-02-22 | 2010-05-24 | (주)청석엔지니어링 | 거더 이동식 아치 구조물 시공 방법 및 이 방법에 의해 시공된 아치 구조물 |
JP2020176383A (ja) * | 2019-04-15 | 2020-10-29 | 鹿島建設株式会社 | 地下構造物の施工方法 |
-
2001
- 2001-02-21 JP JP2001045035A patent/JP3574921B2/ja not_active Expired - Lifetime
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